(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】接続端子
(51)【国際特許分類】
H01R 4/48 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
H01R4/48 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022206284
(22)【出願日】2022-12-23
(62)【分割の表示】P 2019559020の分割
【原出願日】2018-04-25
【審査請求日】2023-01-18
(31)【優先権主張番号】102017109694.9
(32)【優先日】2017-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】511051753
【氏名又は名称】ヴァーゴ・フェアヴァルトゥングスゲゼルシャフト・エムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】ケルマン,ハンス-ヨーゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ハルトマン,フランク
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09466911(US,B1)
【文献】特表2013-508898(JP,A)
【文献】特開2003-077558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 導体挿入軸(L)と同軸に配置され、
該導体挿入軸(L)を少なくとも部分的に周回する導体チャネル壁(4)を有する前記導体挿入軸(L)の方向に延びる導体挿入チャネル(3)と、前記導体挿入チャネル(3)に隣接して配置される操作チャネル(5)とを有する絶縁材ハウジング(2)と、
- 当接脚(12)、クランプ脚(15)、および前記当接脚(12)を前記クランプ脚(15)に結合するばねアーチ(13)を有するU字状に曲げられた脚ばね(11)と、
- 接続開口部(9)を備えたバスバー(8)と、
- 長手方向に移動可能に前記操作チャネル内(5)に収容された操作ボタン(6)と
を有し、
前記接続開口部(9)は、前記バスバー(8)の材料によって周方向に完全に取り囲まれた開口部である材料通路として形成されており、
前記脚ばね(11)が前記接続開口部(9)に装入され、前記当接脚(12)が前記バスバー(8)に支承され、前記バスバー(8)の接触領域を備えた前記クランプ脚(15)のクランプ縁部(17)が、前記導体挿入チャネル(3)に挿入された導電体をクランプするためのスプリングクランプ端子を形成する接続端子(1)であって、
前記クランプ脚(15)が前記操作ボタン(6)によって前記当接脚(12)に移動している操作状態
において、前記クランプ脚(15)と前記操作ボタン(6)とが、
前記バスバー(8)の前記接続開口部(9)内に突出し、前記操作チャネル(5)の中央操作軸(B)が、前記接続開口部(9)の中心軸に対して前記接続開口部(9)の幅方向にずれており、前記操作チャネル(5)内に収容された操作ヘッド(22)が、それに隣接し前記接続開口部(9)に接続する前記操作ボタン(6)の部分よりも幅方向に厚いことを特徴とする、接続端子(1)。
【請求項2】
前記操作ボタン(6)が、前記操作ヘッド(22)から操作端(21)に向かって、前記接続開口部(9)幅方向の断面で見て、前記操作チャネル(5)における前記接続開口部(9)の開口平面に対して傾斜して方向付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の接続端子(1)。
【請求項3】
前記操作軸(B)が、前記接続開口部(9)が広がる平面に略垂直に方向付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の接続端子(1)。
【請求項4】
前記導体チャネル壁(4)が、前記操作チャネル(5)に対する隔壁(7)を形成し、前記操作ボタン(6)が、前記導体挿入チャネル(3)を円錐状に先細りにし、かつ前記操作軸(B)に平行に方向付けられた前記隔壁(7)の部分に案内されていることを特徴とする、請求項3に記載の接続端子(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
- 導体挿入軸と同軸に配置され、少なくとも部分的に周回する導体チャネル壁を有する導体挿入軸の方向に延びる導体挿入チャネルと、導体挿入チャネルに隣接して配置される操作チャネルとを有する絶縁材ハウジングと、
- 当接脚、クランプ脚、および当接脚をクランプ脚に結合するばねアーチを有するU字状に曲げられた脚ばねと、
- バスバーと、
- 長手方向に移動可能に操作チャネル内に収容された操作ボタンと
を有し、
当接脚はバスバーに支承され、バスバーの接触領域を備えたクランプ脚のクランプ縁部は、導体挿入チャネルに挿入された導電体をクランプする(換言すれば、締め付ける)ためのスプリングクランプ端子を形成する接続端子に関する。
【0002】
「同軸」とは、円筒形の導体チャネル壁に関する配置のみではないと解される。伸長方向の導体チャネル壁の一定断面の重心が導体挿入軸に平行に延びている場合は同軸である。
【背景技術】
【0003】
独国特許出願公開第102013111574号は、絶縁材ハウジング内に移動可能に収容された操作ボタンを有する導電体をクランプするためのスプリングクランプ端子を示している。操作ボタンは、クランプばねのクランプ脚と当接するための操作面を有するため、操作ボタンはクランプ脚上で案内される。操作ボタンの突起物は、導体挿入開口部の連通部内に突出し、導体挿入開口部の内壁の一部を形成する。
【0004】
独国特許出願公開第102015120063号は、絶縁材ハウジングと、スプリングクランプ端子部と、プッシャ差込口に移動可能に収容されたプッシャとを備えた導体接続端子を示している。プッシャは突出したプッシャ突起を有し、プッシャ突起は、バスバーに導入された導体収容開口部上部において操作状態で終了する。プッシャは、導体挿入方向を規定する導体挿入開口部の境界壁に、この導体挿入方向に対して平行に移動可能に支承されている。
【0005】
このような接続端子の絶縁材ハウジングおよび操作ボタンは、プラスチック材から製造される。操作ボタンと、それを介した絶縁材ハウジングとに作用する力は、プラスチック材の変形を引き起こす可能性がある。これは特に、クランプばねに加えて導体挿入開口部と操作ボタンとを格納するためにクランプばねの領域において使用可能な設置スペースと、使用可能な材料厚さとが非常に限られているためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これに基づいて、本発明の課題は、改善された接続端子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1の特徴を備えた接続端子によって解決される。有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【0008】
操作チャネル内の操作ボタンの縦移動(換言すれば、長手方向の移動)方向によって定
義される操作軸の方向付けにより、導体挿入軸に対して5°~30°、好ましくは5°~20°の角度で、導体挿入開口部と操作ボタンとが非常に小さい設置スペースに収容できる。それにより、挿入された導体と操作ボタンとは、それらが相互に対してそのような鋭角にある場合、共通の(仮想の)合流点において絶縁材ハウジングへ向かって変位する。角度オフセットにより、操作ボタンを最適に支持するために、操作チャネルと導体挿入チャネルとの間の使用可能なスペースを利用することができる。導体挿入チャネルの伸長方向と操作チャネルの伸長方向との間の相対的な角度オフセットにより、クランプばねのクランプ脚から操作ボタンに作用する力の方向を改善して、操作ボタンの変形、ひいては絶縁材ハウジングの変形にも対抗する。
【0009】
角度は、特に構成的に適合されたノズルによってより大きくすることができ、この時、20°以上の指定された上限の角度範囲となることができる。所望の角度方向を得るために、同等の構成が考えられる。
【0010】
導体チャネル壁は、操作チャネルに対する隔壁を形成してもよい。そして、操作ボタンは、導体挿入チャネルを円錐状に先細りにする隔壁の部分に案内される。この部分は、操作軸に平行に方向付けられる。
【0011】
操作軸は、接続開口部が広がる平面に略垂直に方向付けられる。「略垂直」とは、特に公差が±5°、好ましくは±2°の90°の角度と解される。
【0012】
この円錐状に先細りになった部分は、このように、クランプすべき導電体の絶縁された端部を、クランプ箇所に向かって的確に案内するために利用されるだけでなく、クランプばねの近くにある領域において操作ボタンの支持壁を提供する。偏向したクランプばねの影響下で、操作ボタンを介して隔壁の円錐状に先細りした部分に作用する力成分は、導体挿入チャネルの隔壁の円錐状に先細りしていない部分で操作ボタンを支持する場合よりも、より鋭角に作用する。このようにして、隔壁の塑性変形または弾性変形のリスクを減らすことができる。
【0013】
バスバーは接続開口部を有してもよく、脚ばねはこの接続開口部に装入されている。そして、クランプ脚が操作ボタンによって当接脚に向かって変位する操作状態において、操作ボタンは、この接続開口部に突出する。
【0014】
材料通路の様式で、案内壁を備えたチャネル状に構成することもできるこのような接続開口部によって、導電体を確実にクランプ箇所に案内することができる。これは特に、導体を、操作ボタンを用いてクランプばねを事前に偏向させることなしにクランプする場合、ストランドが広がる可能性があるマルチワイヤ導電体に対して当てはまる。そのような接続開口部では、導電体とクランプばねとを収容するために使用可能なスペースが大幅に削減される。操作軸と導体挿入軸とを互いに対して5°~20°の角度で方向付けることにより、使用可能な小さな場所を変形リスクなしに最適に活用できる。ここで、操作ボタンのストロークがクランプ脚のクランプ端に向かって可能な限り利用される場合、操作ボタンとクランプばねとの相互作用は実質的に改善される。これは、操作ボタンが操作状態で接続開口部に落ちると達成される。これにより、使用可能な場所がさらに制限される。しかしながら、このストロークスペースは実際には、操作軸と導体挿入軸が互いに5°~20°の角度で方向付けられている場合に利用可能である。導電体は、有利にはこのようにして操作ボタンに沿って案内され、クランプ脚に衝突しない。
【0015】
操作ボタンは、クランプ脚に力を加えるその操作端で、操作端の幅を縮小する段部を有してもよい。段部は、接続開口部を区切るバスバーの縁部領域に支承するストッパを形成する。操作ボタンの操作端が接続開口部に落ちることができるように先細りになっている
ことにより、操作ボタンの移動経路は、操作ボタンとバスバーとの間にストッパを形成する段部によって区切られる。さらに操作ボタンは、操作端のように、操作端上部の段部によって幅が広くなる。これにより、操作ボタンはより安定し、隣接する導体挿入チャネルの略円筒形の形態によって中央領域よりも強い領域で、絶縁材ハウジングの幅広い端部で支持することができる。
【0016】
操作ボタンのクランプ脚に向いた面は、操作ヘッドから、突出部なしにクランプ脚まで形成することができる。換言すれば、操作ボタンは、操作軸に垂直な断面において、導体挿入チャネルからクランプばねの方向に見て、操作ヘッドから突出部のない状態でクランプ脚まで形成されている。したがって、操作端が、クランプ脚の方向または導体挿入チャネルの連通口とは反対方向に一定のままである断面を有する場合、すなわち膨隆がない場合、クランプばねによって操作ボタンに作用する可能性のある曲げモーメントが回避されるか、または少なくとも低減される。さらに、操作ボタンに必要なスペースは、突起のない構成により小さく抑えられている。
【0017】
クランプ脚に力を加える操作ボタンの操作端の端面は、角のない(換言すれば、丸みのある)輪郭を持つことができる。そして、操作端は先細りするが、角のない輪郭によって不利な突起が形成されることはない。
【0018】
操作チャネルは、導体挿入チャネルの円筒形周面収容部に隣接するヘッド部で、絶縁材ハウジングの外側に向かって円錐状に拡張されてもよい。したがって、操作ボタンは、導体挿入チャネルからクランプばねに向かった断面で見て、絶縁材ハウジングの外側に向かって厚みが増える、円錐状に拡張したヘッド部に操作ヘッドを有する。操作軸と導体挿入軸とが傾斜することにより、平行方向と比較して外側へ拡大した設置スペースは、幅の広い操作ボタンを実現するために利用できる。そして、操作チャネルは、円錐状に拡張するヘッド部に適合した断面を有し、これにより、絶縁材ハウジングの射出成形製造中に射出成形ツールの金型からの取り外しが簡単かつ確実に可能になる。
【0019】
円錐状に外側に拡張するヘッド部によって、操作ボタンに力を加える面が提供され、これは、操作ツールとして市販のスクリュードライバで確実に力を加えることができる。
【0020】
クランプばねのクランプ脚は、クランプ脚が操作ボタンによって当接脚に偏向されない非操作状態のばねアーチから、ばねアーチに対して方向付けられ、クランプ脚が操作ボタンと並んで操作ボタンの伸長方向に伸長し、静止位置にある非操作状態の操作ボタンの操作端下で湾曲部の後に、操作チャネルおよび導体挿入チャネルまたは連通口を通過する。その後、ばねアーチから見てクランプ脚が操作ボタンの操作端下を通過するクランプ脚のこの湾曲部は、クランプ脚と当接脚との間の距離が最小になる領域を表す。そして、操作ボタンの操作端は、操作端がばねアーチから見て湾曲部の後に位置するクランプ脚の部分に力を加え、操作ボタンが操作チャネル内で移動すると、この部分に沿って摺動するように、クランプ脚に方向付けられる。したがって、クランプばねは、ばねアーチから湾曲後に位置するクランプ脚の領域において、ばねアーチから距離を置いて力を加える。したがって、絶縁材ハウジング上の操作ボタンの摺動平面に対する、または操作軸の方向のクランプばねの力作用が、操作ボタンに作用する傾斜および曲げモーメントと変形エネルギーが低く保たれるような最適な角度となることが保障される。
【0021】
クランプ脚の湾曲部は、90°~160°の範囲、好ましくは最大140°の内角を有することができる。これにより、クランプ脚が上記の理由により、操作軸または操作ボタンの摺動平面と適切な関係で方向付けられることが保障される。
【0022】
クランプ脚は、その端縁によってクランプ脚端にクランプ端部を形成できる。クランプ
脚端がクランプ端部に接続するクランプ部を、バスバーの接続開口部に向かって内側に曲げることができる。クランプ脚端でクランプ脚をこうしてさらに折り畳むことにより、クランプ脚端での曲げがなくても可能であるように、操作ボタンの操作端に作用するクランプ脚の部分を操作軸に対してより大きな角度で方向付けられる。
【0023】
クランプばねのクランプ脚は、各操作状態で、操作ボタンが長手方向に移動可能に案内される摺動平面に対して、50°未満の角度で操作ボタンに力を加えるように構成できる。これにより、操作ボタンに作用する傾斜モーメントと変形エネルギーとが可能な限り低く保たれることが保障される。
【0024】
操作軸と導体挿入軸とは、異なる交点で独立してクランプばねのクランプ脚と交差し、互いに間隔を空けてバスバーの接続開口部を通過して延び、接続開口部が有するバスバーの平面の下方で交差してもよい。したがって、操作ボタンとクランプされる導体とは互いに近接しており、操作ボタンと導電体とがクランプ脚上で互いに独立して作用するように、互いに角度を付けて方向付けられ、操作ボタンは操作時にクランプ脚上を摺動する。
【0025】
操作ボタンの操作端は、操作状態では、クランプ脚端部に近接しているか、またはクランプ縁部に近いため、全体的に端子を小さくすることができる。操作端がクランプ脚に沿ってかなり長い経路に沿って摺動する事実に関連して、さらに操作力が均一になり、ひいては全体的に減少する。したがって、操作力は、操作経路全体にわたって略同じに保つことができ、均一な操作力レベルにつながる。したがって、操作ボタンを安全かつ均一に戻すことが可能である。
【0026】
操作ボタンは、操作チャネル内に突出部を備えて操作ボタンの操作方向と反対方向に戻り止めを形成する段部を有することができる。これにより、操作ボタンの操作チャネルからの脱落が防止される。取り付け時に、操作ボタンが操作チャネルに挿入され、これにより、戻り止めが切欠きまたは側壁の係止縁部の後ろに収まるまで、側壁を広げることができる。
【0027】
操作チャネルと導体挿入チャネルとの間に隔壁がある。隔壁に対向する操作チャネルの境界壁は、操作軸に対して傾いている。したがって、隔壁に対向する操作チャネルの内壁は、操作チャネルの操作開口部に対して傾いて延びる。これにより、操作ボタンが戻る際、隔壁または導体挿入チャネルの方向へ操作ボタンが傾斜し、その結果、隔壁とヘッド端との間のスリットが減少し、好ましくは少なくとも大幅に閉じられる。したがって、汚れおよび/または異物の侵入の可能性が回避され、視覚的な外観も改善される。
【0028】
操作ボタンは、溝状の窪みを有してもよい。これらの溝状の窪みは、例えば、側方支持面に配置することができる。異なる種類の操作ボタンに対して、異なる窪みを設けることができる。したがって、自動化された取り付けのための光学検知のため、操作ボタンの符号化が可能である。
【0029】
汎用の接続端子については、クランプ脚が操作ボタンによって当接脚に変位している操作状態のバスバーと操作ボタンとが、接続開口部内に突出することがさらに提案されている。操作チャネルの中央操作軸は、接続開口部の中心軸に対して接続開口部の幅方向にずれている。操作チャネル内に収容された操作ヘッドは、それに接続し接続開口部に通じる操作ボタンの部分よりも幅方向に厚い。したがって、バスバーの平面における接続開口部の中心は、操作チャネルの中心と一直線上にないため、全体的に対称的に構成された操作ボタンが装入されると、接続端子の絶縁材ハウジングの側壁と、操作ボタンとの間において操作チャネルに隙間が存在する。このような隙間を縮小および/または均等化し、同時に、例えば端子ブロックの両端で、互いに鏡対称に回転した、すなわち反転した同じ対称
的な操作ボタンを使用するために、幅方向の操作ボタンの操作ヘッドは、残りの部分よりも少し厚く構成されている。これにより、操作チャネルの幅方向の操作開口部が、小さな隙間まで塞がれる。この時、操作ボタンは操作チャネルにおいて、支持レール上の端子ブロックの整列方向に対してわずかに傾斜して方向付けられている。接続端子の上記の他の特徴と組み合わせ可能なこの実施形態は、結果として接続端子の上面に均一な接続パターンを有する。
【0030】
本発明の意味において、不定の用語「ein」は、数語としてではなく、それ自体として理解されるべきであり、「少なくとも1つ」の意味に複数も含まれる。
【0031】
以下に、本発明を、添付の図面を伴う実施例を参照して詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図4】非操作状態の
図1の接続端子の一部の横断面図を示す。
【
図5】操作状態の
図2の接続端子の一部の横断面図を示す。
【
図8】接続端子の実施形態の一部の横断面図を示す。
【
図9】断面A-Aにおける
図8の一部の横断面図を示す。
【
図10】断面B-Bにおける
図8の一部の横断面図を示す。
【
図11】断面C-Cにおける
図8の一部の断面図を示す。
【
図12】
図7の接続端子の操作ボタンの正面側の斜視図を示す。
【
図13】
図7の接続端子の操作ボタンの背面側の斜視図を示す。
【
図14】
図8の接続端子の斜め下から見た斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、絶縁材ハウジング2を備えた接続端子1の断面図を示す。接続端子1は、図示の実施例では、一部のみ示され、そのような接続端子を複数有することができる端子ブロックの一部である。
【0034】
絶縁材ハウジング2は、周囲の導体チャネル壁4によって区切られた導体挿入チャネル3を有する。導体挿入チャネル3に加えて操作チャネル5が配置されており、操作ボタン6が移動可能に支承されている。操作チャネル5に隣接した導体挿入チャネル3の導体チャネル壁4は、操作チャネルに対する隔壁7を形成する。
【0035】
接続端子1は、接続開口部9を備えたバスバー8をさらに有しており、接続開口部9は、バスバー8の広がった平面に導入されている。接続開口部9は、バスバー8の平面から導電体の挿入方向に向けて下方に突出した、バスバー8の縦伸長方向に向いた側部案内壁10aと、当接壁10bと、接触壁10cとを備えた材料通路として形成される。案内壁10aは、バスバー8の材料から一体的に形成され、導電体の案内壁を提供する。
【0036】
バスバー8のこの接続開口部9には、U字状に曲げられた脚ばね11が装入されている。脚ばね11は、バスバー8から突出する当接壁10bに当接し、そこで支持されている当接脚12を有する。脚ばね11の当接脚12には、ばねアーチ13が接続されている。脚ばねは、絶縁材ハウジング2の自由空間に収容されている。脚ばね11の移動スペースは、自由空間を区切る絶縁材ハウジング2の壁面によって、および任意で追加の保持ピン14によって区切ることができる。
【0037】
ばねアーチ13で、当接脚12に直径方向に対向したクランプ脚15が接続する。このクランプ脚15は、その自由なクランプ端が接続開口部9a内に潜り込む。クランプ脚15は、その端縁によってクランプ脚端部16にクランプ縁部17を形成する。そして、導体挿入チャネル3に導入された導電体を、クランプ縁部17とバスバー8との間にクランプできる。このために、バスバー8は、バスバー8の材料から一体的に形成され、接続開口部9の一直線上でバスバー8の平面に対して斜めに延びる接触壁10cを提供する。この接触壁10cは、突出する接触縁部19が提供され、導体が挿入されていない図示の静止状態において、接触壁18の接続開口部9のクランプ縁部17が当接するように構成されている。
【0038】
クランプ脚15は、ばねアーチ部13の近傍に湾曲部20を有し、クランプ脚15が操作ボタン6によって偏向されない図示の非操作状態において、クランプ脚15がばねアーチ13からまず操作ボタン6横の操作ボタン6の伸長方向に、次に操作ボタン6の操作端21の下に接続する湾曲部20まで延びる。クランプ脚15は、このようにして、操作チャネル5と導体挿入チャネル3とを通り、連通口を横方向に通過する。「横断」とは、クランプ脚15が操作チャネル5、および導体挿入チャネル3と45°以上の角度で交差し、したがって実質的に垂直に方向付けられると解される。
【0039】
クランプ脚15は、湾曲部20と共に、湾曲部におけるクランプ脚15と当接脚12との間の距離が最も小さくなるようにさらに形成されている。
【0040】
さらに、非操作状態での隔壁7がクランプ脚15まで下げられることは明らかである。隔壁7は、クランプ脚15に接触する必要はなく、小さな隙間の距離でクランプ脚15に隣接すればよい。しかしながら、この距離は可能な限り小さくすべきであり、公差の尺度であるクランプ脚15の厚さよりも小さいことが好ましい。これにより、操作ボタン6はクランプばね11近傍においても、操作ボタン6と、ひいてはそれに当接する隔壁7に対するクランプばね11による力が最大となる領域で案内される。
【0041】
さらに、導体挿入チャネル3の外側に先導する領域において、円筒形周面収容部Mが、周回する導体チャネル壁4によって生成されることも明らかである。この周面収容部Mは、楕円形または多角形であってもよい。周面収容部Mの領域において、導体挿入軸L上の直径または断面積が一定であることのみが重要である。導体挿入軸Lは、導体挿入チャネル3の伸長方向によって、ひいては導体挿入チャネル3と同心円状に延びる導体チャネル壁4によって決定される。
【0042】
周面収容部Mには、バスバー8に向かって円錐状に先細りになる部分が接続している。操作チャネル5の中間壁として機能する隔壁7は、導体挿入チャネル3のこの円錐状に延びる部分において操作軸Bの方向に延び、この操作軸Bに平行に方向付けられている。操作軸Bは、操作ボタン6の伸長方向と、操作軸Bの周りに同心円状に延びる、これに適合した操作チャネル5の内壁の形状とによって決定される。
【0043】
操作軸Bが導体挿入軸Lに対してある角度で方向付けられていることが明らかである。操作軸Bと導体挿入軸Lとの間の角度は5°~20°の範囲である。図示の実施例では、約15°±5°である。
【0044】
また、操作軸Bが、バスバー8の平面、ひいては接続開口部9が広がる平面に対して略垂直に方向付けられていることも明らかである。導体挿入軸Lは、バスバーの平面に対して約75°の内角を有する。
【0045】
また、操作チャネル5は、円筒形周面部分Mに隣接するヘッド部において、絶縁材ハウジング2の外側に向かって円錐状に拡張していることがわかる。操作チャネル5のこの円錐状に拡張するヘッド部では、操作ボタン6の操作ヘッド22は、導体挿入チャネル3からクランプばねまでの横断面で見て、つまり図示の断面で見て、ヘッド端部に向かって厚さが増加している。
【0046】
操作ボタン6のヘッド端には、操作スリット23または他の切欠きが存在し、これは操作ツールの端部を収容するために設けられている。
【0047】
導体挿入チャネル3と操作チャネル5との間の隔壁7は、その外端にタブ24を有する。これは、弾性変形により導体挿入チャネル3および操作チャネル5から射出成形部品を除去した後に生じる。
【0048】
図2は、操作状態にある
図1の接続端子1を示している。ここで、操作ボタン6が操作チャネル5内において、操作軸Bの方向にバスバー8に向かって下方に、直線的に移動することが明らかである。この場合、操作ボタン6は、隔壁7によって形成された摺動平面G上で操作軸Bの方向に案内される。操作ボタン6の操作中、すなわちバスバー8の方向に押し下げられている間、クランプばね11のクランプ脚15が操作ボタン6に力を加える。この時、力の方向は、摺動平面Gに対して常に50°未満であり、したがって実質的に操作軸Bの方向に向けられる。したがって、操作ボタン6に作用する横方向の力の影響は著しく低減される。これに加えて、大幅に下の位置でバスバー8に対して引かれた隔壁7は、そのような横方向の力と、結果として生じる傾斜モーメントとを受けることができる。クランプばね11によって操作ボタン6に作用する力は、各操作状態において、絶縁材ハウジング2によって支持されていない操作ボタン6の領域ではなく、隔壁7に向けられている。
【0049】
クランプ脚15は、2つの偏向状態で示されている。上部の操作ボタン6に重なった状態では、操作ボタン6はバスバー8の接続開口部9に落ちない。その場合、導電体をクランプするためのプラグ寸法S1は、円錐状に先細りした導体挿入チャネル3の最小直径よりもはるかに小さい。導電体は、クランプ端16に突き当たり、クランプ端16からこの狭窄に案内される。
【0050】
クランプ脚15の実際の偏向状態は、プラグ寸法S2でさらに偏向される。ここで、円錐状に先細りした導体挿入チャネル3の略完全な最小直径に対応するプラグ寸法が達成されることが明らかである。この状態では、操作端21を備えた操作ボタン6は、深さTを有するバスバー8の接続開口部9に沈む。この深さTは、接続開口部9に接続する領域におけるバスバー8の厚さよりも大きい。次に、隔壁7によって案内され、導体挿入チャネル3に挿入される導電体が、まず操作ボタン6の操作端21を通って案内され、次いでクランプ縁部17に到達することが明らかである。したがって、操作ボタン6の操作端21は、接続端子の内部を向いた隔壁7の自由端部と、クランプ脚端16との間にある。したがって、クランプ脚15のクランプ縁部17は、操作ボタン6の操作端21に対して後退している(換言すれば、下がっている)。
【0051】
さらに、クランプ脚15から当接脚12までの最小距離が、操作状態でも、少なくとも湾曲部20の領域にあることが明らかである。
【0052】
操作ボタン6が操作されると、操作端21は、湾曲部20に接続する領域のクランプ脚15上で、クランプ脚端16に向かってさらに湾曲するまで摺動する。したがって、クランプ脚15に沿って比較的長い摺動経路が利用される。バスバー8に隣接するまで引き下げられた隔壁7と、操作軸Bの方向に突出せずに伸長し、操作軸8の一直線上において操
作端21で作用する操作ボタン6に関連するこの構成では、操作ボタン6に加わる変形力が最小である。加えて、長い操作ストロークによる操作ボタン6とクランプばね11との間の相互作用が最適である。導電体をクランプし、クランプばね11を収容するための接続開口部9の小さな使用可能なスペースは、操作軸Bと導体挿入軸Lとの角度オフセットによって、操作ボタン6を収容するためにさらに利用することができる。したがって、ばねアーチ13から限りなく離れた点において、完全な操作状態でクランプばね11に作用することが可能になり、それにより力の作用が最適化される。
【0053】
さらに、外側に円錐状に拡張する操作ヘッド22は、完全に押し下げられた操作状態で、絶縁材ハウジング2の外側に向かって円錐状に拡張する操作チャネル5のヘッド部に適合されることも明らかである。ここで、任意で、ヘッド部の段部25は、操作チャネル5の段部26と共に、バスバー8への操作ボタン6の移動経路が区切られるストッパを形成することができる。
【0054】
図3は、非操作状態の
図1の接続端子1の一部の上面図である。ヘッド22が操作スリット23を有することは明らかである。これは、十字型、角型または丸型等の別の形状を有してもよい。
【0055】
さらに、導体挿入チャネル3と操作チャネル5との間で導体チャネル壁4を形成する隔壁7は、導体挿入チャネル3の断面で見て湾曲していることが明らかである。操作ヘッド22は、それに適合した湾曲した輪郭を有する。これは、操作ヘッド22に接続し、操作端21に向かって案内される操作ボタン6の部分にも該当し、操作ボタン6は、その長さにわたって一定の断面を有する。
【0056】
図4は、非操作状態の
図1の接続端子1の横断面図を一部として示す。操作ヘッド22の領域におけるバスバー8の幅方向の断面における操作ボタン6は、接続するバスバー8に向かって案内される中間部分27よりも小さい幅を有することがわかる。この中間部分27において、側方に支持面28a、28bが操作ボタン6の輪郭から突出し、これらは絶縁材ハウジング2の案内壁面に支承されている。この支承は、中間に位置する隔壁7の中央領域にある部分と比較して、隣接する導体挿入チャネル3によって弱められていない、絶縁材ハウジング2の領域において行われる。
【0057】
さらに、操作ボタン6は、クランプ脚15に力を加える操作端21に、中間部分27および操作ヘッド22と比較して操作端21の幅が縮小された段部29a、29bを有することもわかる。この段部29a、29bは、接続開口部9を区切るバスバー8の縁部領域30を支承するためのストッパを形成する。
【0058】
操作部分21の幅は、図示された断面を見ると、バスバー8の接続開口部9の幅に適合され、接続開口部9のこの幅より少なくともわずかに小さい。このようにして、操作ボタン6が接続開口部9に沈むことが保障される。
【0059】
図5は、操作状態の
図2の接続端子1の横断面図を示す。ここで、操作端21がバスバー8の接続開口部9に沈んでいるのが明らかである。中間部分27の幅広い側方支持面28a、28bの操作端21への移行部に形成された段部29a、29bは、接続開口部9を横方向に画定するバスバー8の縁部領域30に当接する。この場合、操作ボタン6が接続開口部9にさらに押し下げられることが防止される。
【0060】
さらに、
図4および
図5から、接続開口部90の中心が操作チャネル5の中心と一直線上にないことが明らかである。全体的に対称的に形成された操作ボタン6を装入する場合、接続端子1の絶縁材ハウジング2の側壁と操作ボタン6との間の操作チャネル5に隙間が存在する。
【0061】
図6は、接続端子1のさらなる実施形態の断面図である。これは、前述の接続端子1と構造が似ており、これに関していくつかの変更点しかない。したがって、実質的に、前述の説明を参照することができる。
【0062】
ここでも、導体挿入チャネル3が最初に円筒形周面部Mを有し、それが次に円錐状に先細りの部分に融合することが明らかである。ここで、円錐状に先細りになった領域の隔壁7は、操作ボタン6のための支承・摺動面Gを形成する。摺動面Gは、操作軸Bに平行に方向付けられている。ここでも、隔壁7は、バスバー8の上部平面および接続開口部9が広がる平面から引き下げられ、非操作状態のクランプ脚15は、場合によって小さな隙間を空けて隔壁7に直接隣接する。
【0063】
この実施例では、操作ヘッド22は、導体挿入チャネル3の方向に突起物31を有し、非操作状態において、操作チャネル5の円錐状に拡張するヘッド部内に自由に突出している。
【0064】
クランプばね11に隣接する領域では、操作ボタン6は突出部なしに実施され、操作端21に向かって先細りする。クランプ脚15から、操作力Fが操作ボタン6のクランプ端21に加えられ、図示のように摺動平面Gまたは操作軸Bに対して鋭角に方向付けられている。この鋭角は50°未満である。図示された非操作状態では、摺動平面Gに対する力の方向Fの内角は約30°である。
【0065】
また、この実施例では、操作軸Bは、導体挿入軸Lに対してある角度でオフセットして配置されている。この角度も約15°±5°である。
【0066】
16°の角度が非常に適切であり、操作軸Bは、バスバー8の平面またはバスバー8の接続開口部9が広がる平面に対して垂直である。
【0067】
図7は、操作状態の
図6の接続端子を示す。ここで、操作ボタン6は、操作軸Bの方向に、またはバスバーまでの画像平面内下向きに、摺動平面Gに沿って直線的に移動するため、先細りした操作端21はバスバー8の接続開口部9に沈む。この場合、クランプばね11のクランプ脚15は、操作端21に操作力Fを及ぼし、これは、摺動平面Gに対して50°未満の角度で作用する。ここでも内角が考慮される。したがって、クランプ脚5によって操作ボタン6に作用する力は、操作軸Bの方向へ、すなわち操作軸Bに対して横向きに向けられている。力の方向は、隔壁7に向かうように向けられている。したがって、操作端21に作用する傾斜モーメントは無視できる。摺動平面Gと操作軸Bの伸長方向に沿っており、突起がない先細りした操作端21により、操作ボタン6の安定性に悪影響を与える可能性があるこのような不利な傾斜モーメントと変形エネルギーとが回避される。
【0068】
両方の実施例において、隔壁7に対向する導体チャネル壁4が、最初は傾斜面なしで周面収容部M上に案内されることが明らかである。そこに隣接し、導体挿入チャネル3の傾斜面の円錐状の先細りに案内される部分は、バスバー8の導体挿入方向に見て、周面収容部Mの下に位置する。
【0069】
隔壁7は、周面収容部Mの下で操作チャネル5まで直線状に延びているが、第1の傾斜面後の対向する側の導体チャネル壁4は、周面部Mにおける導体チャネル壁4の伸長方向に実質的に沿うさらなる端部を有する。次に、この端部は、バスバー8を接続するための接続開口部9の移行部に入り、ひいてはクランプ壁10cの延長部として機能する。
【0070】
これに対し、第1の実施例では、操作ボタン6の案内部分領域において、操作開口部5への隔壁7は、バスバー8へ直線状に延びている。しかしながら、隔壁7は、この案内部分において不均一な断面を有し、周面部Mの下に、導体挿入チャネル3を円錐状に先細りさせる壁部分を形成する。導体挿入チャネル3のこの円錐状の先細りに続いて、バスバー8の接続開口部9への連通口の導体挿入チャネル3の端部は、円筒部分または一定断面の部分に移行する。
【0071】
図8は、操作ボタン6の操作ヘッド22の領域における接続端子1の実施形態の一部の横断面図を示す。隔壁7に対向する操作チャネル5の内壁40は、操作チャネル5のヘッド端における操作開口部に向かって、隔壁7の方向に傾いて構成されていることが明らかである。操作ボタン6が図示のように戻る際、これは、隔壁7と導体挿入チャネル3の方向に操作ボタン6を傾斜させることにつながる。したがって、
図3および
図4で認識可能な、隔壁7と作動ヘッド22との間の隙間またはスリットは、少なくとも大部分が閉鎖されている。したがって、汚れや異物の侵入の可能性が回避され、視覚的な外観が改善される。
【0072】
操作ヘッド22は、残りの部分よりも幅方向にわずかに厚く形成されていることが明らかである。したがって、操作チャネル5の操作開口部は、幅方向において小さな横方向の隙間まで広範囲に塞がれる。ここで、操作ボタン6は、操作チャネル5内において、支持レール上の端子ブロックの整列方向に、すなわち側壁に向かってわずかに傾斜している。したがって、端子ブロックの両端に、それぞれ同じ対称操作ボタン6を反転して使用でき、均一な接続図が実現される。
【0073】
図9は、断面A-Aにおける
図8の一部の横断面図である。操作ヘッド22が、操作チャネルを小さな残りの隙間まで塞いでいることが明らかである。導体挿入チャネルの側壁が、横方向に開口していることも明らかである。この領域に、クランプするべき導電体の絶縁材料を沈めることができ、これが側壁の絶縁機能を引き継ぐ。したがって、接続端子は、例えば端子ブロックの形状で、狭く構成することができる。
【0074】
図10は、断面B-Bにおける
図8の一部の横断面図を示す。この部分の操作ボタン6は、操作ヘッド22の領域よりも著しく狭いことが明らかである。導体挿入開口部3もこの領域で横方向に開口し、クランプするべき導電体の絶縁材料周面で、またはその隣に配置された端子ブロックの側壁で、円周方向に閉じられる。
【0075】
図11は、断面C-Cにおける
図8の一部の横断面図を示す。操作ボタン6は、この断面領域においてクランプばねのクランプ脚15に当接しており、クランプ脚15で押し下げられるとクランプ縁部に向かって摺動する。導体挿入開口部3は、この断面領域で先細りになっており、絶縁材ハウジング2によって円周方向に閉鎖されている。この断面領域では、クランプされるべき導電体の絶縁材が取り除かれた端部が収容される。
【0076】
図12および
図13は、
図7の接続端子の操作ボタンの正面および背面斜視図を示している。操作ボタン6は、側方支持面28a、28bの領域で広がっていることがわかる。この幅は、少なくとも操作ボタン6の操作状態において、導体挿入チャネル3の幅または直径を超えて突出しているため、作用するばね力を、より厚い側方の側壁によって吸収することができる。これは
図11に示されている。隔壁7は、これによって中央領域でより薄くすることができ、その結果、接続端子の全体的な小型化がもたらされる。
【0077】
さらに、操作ボタン6は、支持面28a、28bの領域に溝状の窪み32を有することがわかる。これらは、操作ボタン6の異なる変形例では互いに異なっていてもよい。したがって、溝状の窪み32は、自動化された光学検知によって検出することができ、自動化
された取り付けに利用できる符号化である。
【0078】
図14は、
図8の接続端子1の斜め下からの斜視図を示している。導体挿入チャネル3の横方向に開口した側壁が、絶縁材料によってクランプされるべき導電体33で塞がれていることが明らかである。また、操作ボタンがクランプばね11のクランプ脚15に当接していることもわかる。支持面は、横方向に突出し、絶縁材ハウジング2に当接する。