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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-11
(45)【発行日】2024-04-19
(54)【発明の名称】血糖値較正方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1473 20060101AFI20240412BHJP
【FI】
A61B5/1473
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023040890
(22)【出願日】2023-03-15
(62)【分割の表示】P 2021563727の分割
【原出願日】2020-08-19
(65)【公開番号】P2023063494
(43)【公開日】2023-05-09
【審査請求日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】10-2019-0153096
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】510115030
【氏名又は名称】アイセンス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セオ,ジュンヘ
(72)【発明者】
【氏名】ナハ,ジソン
(72)【発明者】
【氏名】リー,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】カン,ヨンジェ
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-096448(JP,A)
【文献】特開2011-062335(JP,A)
【文献】特表2003-508746(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0184268(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/145-5/151
A61B 5/00
G01N 27/26
G01N 27/416
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者端末機で血糖値を較正する方法であって、
前記使用者端末機が、較正周期に血糖測定装置で測定した血糖値を抽出する段階と、
前記使用者端末機、前記較正周期に入力可能な基準値範囲を計算する段階であって、前記較正周期に測定した前記血糖値に前記基準値範囲の上限値を計算するのに利用される第1の臨界範囲を加えた上限基準値と、前記較正周期に測定した前記血糖値から前記基準値範囲の下限値を計算するのに利用される第2の臨界範囲を差し引いた下限基準値と、に基づいて前記基準値範囲を計算する段階と、
前記使用者端末機が、前記較正周期に入力することができる基準値を前記基準値範囲に限定してスクロールする入力窓を含む使用者インターフェースを生成する段階と、
を含む
血糖値較正方法。
【請求項2】
請求項に記載の血糖値較正方法であって、
前記使用者インターフェースを通じて前記基準値範囲内で前記基準値が入力される場合、入力された前記基準値から生成される較正情報を使用する第1較正モードで較正を遂行する段階
をさらに含む、
血糖値較正方法。
【請求項3】
請求項に記載の血糖値較正方法であって、
入力された使用者命令に従って前記較正周期の基準値を使用者が直接入力するための第2使用者インターフェースを生成する段階と、
前記第2使用者インターフェースを通じてお互いに異なる時刻に測定された複数の基準値が入力される場合、前記複数の基準値から生成される較正情報を使用する第2較正モードで較正を遂行する段階と、
をさらに含む、
血糖値較正方法。
【請求項4】
請求項に記載の血糖値較正方法であって、
前記使用者インターフェースを通じて入力される前記較正周期の基準値が前記基準値範囲を脱するかを判断する段階と、
入力された前記基準値が前記基準値範囲を脱するかの如何によって較正モードを相異に選択して較正を遂行する段階と、
をさらに含む
血糖値較正方法。
【請求項5】
請求項に記載の血糖値較正方法であって、
前記較正モードは、
入力された前記基準値が前記基準値範囲である場合、前記較正周期に入力された前記基準値から生成される較正情報を使用する第1較正モードと、
入力された前記基準値が前記基準値範囲を脱した場合、前記較正周期に入力される複数の基準値から生成される較正情報を生成する第2較正モードと、
を含む
血糖値較正方法。
【請求項6】
請求項又はに記載の血糖値較正方法であって、
前記第2較正モードで複数の基準値が入力される時刻をモニタリングして、
前記複数の基準値が入力される時間差が既設定した臨界時間差を超過する場合、使用者にアラームを提供する
血糖値較正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続血糖測定システムで血糖値を較正する方法に関するものであり、より具体的には、連続血糖測定システムを通じて測定した血糖値と別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値の差が設定された範囲を脱するかに基礎して血糖値を較正する較正モードを相異に選択することで、正確に血糖値を較正することができるし、連続血糖測定システムで測定した血糖値と既設定した臨界範囲から計算した基準血糖値範囲のみで入力窓に入力する基準血糖値がスクロールされるように活性するか、または基準血糖値範囲を脱した基準血糖値が入力される場合強制的に、または自動で複数の基準血糖値を使用する第2較正モードで血糖値を較正するようにすることで、正確に使用者の血糖値を較正することができる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には連続血糖測定システムの先行例が開示されている。
糖尿病は現代人にたくさん発生される慢性疾患で国内の場合全体人口の5%に該当する200万人以上に至る。
【0003】
糖尿病は肥満、ストレス、誤った食習慣、先天的遺伝など多様な原因によって膵臓で作られるインシュリンが絶対的に不足であるか、または相対的に不足で血液で糖に対する均衡をすぐ取ってくれることができないことで、血液内に糖成分が絶対的に多くなるようになって発病する。
【0004】
血液内には普通一定濃度の葡萄糖が含有されているし、組織細胞はここでエネルギーを得ている。
【0005】
しかし、葡萄糖が必要以上に増加するようになれば、肝腸や筋肉または脂肪細胞などに適切に貯蔵されることができずに血液内に蓄積され、これにより糖尿病患者は正常人よりずっと高い血糖が維持され、過多な血糖は組織をそのまま通過して小便で排出されることによって身体の各組織に絶対的に必要な糖分は不足になって身体各組織に異常をもたらすようになる。
【0006】
糖尿病は初期にはほとんど自覚症状がないことが特徴であるが、病気が進行されれば糖尿病特有の多飲、多食、多尿、体重減少、全身倦怠、皮膚掻痒症、手と足の傷が治らないで長続きする場合などの特有の症状が現われて、病気がいっそうさらに進行されれば、視力障害、高血圧、腎臓病、中風、歯周疾患、筋肉痙攣及び神経痛、壊疽などで進展する合併症が現われる。
【0007】
このような糖尿病を診断して合併症に進展されないように管理するためには体系的な血糖測定と治療が併行されなければならない。
【0008】
糖尿病は管理のために倦まず弛まなく血糖を測定する必要があって、血糖測定と関連される装置はその需要が続いて増加する趨勢である。糖尿病患者が血糖調節を厳格にさせる場合、糖尿病の合併症発生が著しく減ることは各種研究を通じて確認されている。それによって糖尿病患者は血糖調節のために規則的に血糖を測定することが非常に重要である。
【0009】
糖尿病患者の血糖管理のために一般に採血式血糖測定器(finger prick method)が主に使用されるが、このような採血式血糖測定器は糖尿病患者の血糖管理にお手助けになるが、測定当時の結果だけ現われるために頻りに変化する血糖数値を正確に把握することが難しい問題がある。また、採血式血糖測定器は一日にも随時に血糖を測定するために毎度採血をする必要があって、糖尿病患者に採血に対する負担が大きい問題がある。
【0010】
糖尿病患者は、一般に高血糖及び低血糖状態を行き交うが、応急状況は低血糖状態で発生する。低血糖状態は糖分が長い間に持続されない場合に発生し、意識を失うか、または最悪の場合に命を失うこともある。したがって、低血糖状態を即刻で見つけることは糖尿病患者に非常に重要である。しかし、間歇的に血糖を測定する採血式血糖測定器は明らかな限界がある。
【0011】
このような採血式血糖器の限界を乗り越えるため、人体内に挿入して数分間隔で血糖を測定する連続血糖測定システム(CGMS、Continuous Glucose Monitoring System)が開発されたし、これを利用して糖尿病患者の管理と応急状況に容易に対処することができる。
【0012】
連続血糖測定システムは使用者の身体部位に付着されて体液を抽出して血糖を測定するセンサートランスミッタと、伝送された血糖数値を出力する通信端末機などを含んで構成される。センサートランスミッタは人体にセンサーが挿入された状態で一定期間、例えば、おおよそ15日程度の間に連続して使用者の血糖を測定して周期的に血糖情報を生成する。通信端末機には血糖管理アプリケーションが設置されて通信端末機はセンサートランスミッタから血糖情報を周期的に受信して受信した血糖情報を使用者が確認することができるように出力する。
【0013】
上で説明した連続血糖測定システムでセンサートランスミッタが使用者の身体部位に挿入時に1時間乃至3時間の安定化段階を通さなければならないし、安定化が完了すれば、通信端末機はセンサートランスミッタから受信した血糖情報をディスプレイ部にディスプレイして使用者に提供する。
【0014】
正確な血糖情報を使用者に提供するためにセンサートランスミッタから受信した血糖情報は初期較正されなければならないし、以後センサートランスミッタの使用期間の間に一定周期で続いて較正されなければならない。初期較正時に別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値を通信端末機に入力し、センサートランスミッタから受信される血糖情報を基準血糖値で較正し、以後センサートランスミッタの使用期間の間に一定周期で続いて血糖測定器を通じて測定した基準血糖値でセンサートランスミッタの血糖情報を較正しなければならない。
【0015】
しかし、連続血糖測定システムを通じて測定した血糖値と別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値の差が設定された範囲を越す場合、1個の基準血糖値のみを持って血糖値を較正するには基準血糖値または血糖値の信頼度が低くてこれに基礎して血糖値を較正することは安全ではない。したがって、連続血糖測定システムを通じて測定した血糖値と別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値の差が設定された範囲を脱する場合、連続血糖測定システムを通じて測定した血糖値を較正する技術に対する要求がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】特表2020-534877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上で言及した従来連続血糖測定システムで血糖値の較正方法が有する問題点を解決するためのものであり、本発明が成そうとする目的は、連続血糖測定システムを通じて測定した血糖値と別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値の差が設定範囲を脱するかに基礎し、血糖値を較正する較正モードを相異に選択して正確に血糖値を較正することができる方法を提供することである。
【0018】
本発明が成そうとする他の目的は、血糖測定器を通じて測定した血糖値と既設定した臨界範囲に基礎し、計算した基準血糖値範囲のみで入力窓に基準血糖値がスクロールされるように活性化されて入力する基準血糖値が基準血糖値範囲を脱した場合強制的に複数の基準血糖値を使用する第2較正モードで血糖値を較正するようにする血糖値較正方法を提供することである。
【0019】
本発明が成そうとする他の目的は、較正周期に測定した血糖値と基準血糖値の差に基礎して使用者にセンサートランスミッタが身体に正常に付着されているかをアラームするか、または複数の基準血糖値を入力して血糖値を較正時複数の基準血糖値がとても長い時間差で入力される場合連続して測定された基準血糖値を入力するようにアラームする血糖値較正方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の目的を達成するために本発明によって連続血糖測定装置を通じて測定される血糖値を較正する方法は、較正周期に連続血糖測定装置を通じて測定した血糖値情報を抽出する段階と、較正周期に別途血糖測定器を通じて測定した基準血糖値と血糖値の差が臨界範囲を脱するかの如何に基礎して連続血糖測定装置の血糖値を較正する較正モードを第1較正モード及び第2較正モードのうちで何れか一つの較正モードで選択する段階と、選択した較正モードによって基準血糖値を利用して連続血糖測定装置の血糖値を較正する段階と、を含むことを特徴とする。
【0021】
ここで、血糖値情報は血糖値または血糖変化値であることを特徴とする。
【0022】
ここで、血糖値と基準血糖値の差が第1臨界範囲以内である場合第1較正モードを選択し、第1較正モードから基準血糖値で連続血糖測定装置の血糖値を較正することを特徴とする。
【0023】
ここで、血糖値と基準血糖値の差が第1臨界範囲を脱した場合第2較正モードを選択し、第2較正モードで血糖測定器を通じて測定した複数の基準血糖値と血糖値から計算される較正値で連続血糖測定装置の血糖値を較正することを特徴とする。
【0024】
望ましくは、本発明による血糖値較正方法は、較正周期に連続血糖測定装置を通じて測定した血糖値と第1臨界範囲に基礎して第1較正モードで入力可能な基準血糖値の範囲を計算する段階と、計算した基準血糖値の範囲で基準血糖値を入力するための入力窓スクロールを使用者インターフェース画面に活性化制御する段階をさらに含み、基準血糖値は活性化された入力窓スクロールを通じて入力されることを特徴とする。
【0025】
ここで、基準血糖値が活性化された入力窓スクロールの基準血糖値範囲を脱した場合、使用者インターフェース画面を通じて第2較正モードを選択するための使用者命令が入力されることを特徴とする。
【0026】
ここで、第2較正モードで使用者インターフェース画面を通じてお互いに異なる時刻で測定した複数の基準血糖値が入力されることを特徴とする。
【0027】
望ましくは、本発明による較正モードを選択する段階は、較正周期に測定した基準血糖値を入力するための入力窓が活性化される段階と、入力窓を通じて入力された基準血糖値に基礎して血糖値と基準血糖値との差が第1臨界範囲を脱するかを判断する段階と、基準血糖値と前記血糖値の差が第1臨界範囲に存在する場合第1較正モードで較正モードを選択し、基準血糖値と前記血糖値の差が第1臨界範囲を脱する場合第2較正モードで較正モードを選択する段階と、を含むことを特徴とする。
【0028】
ここで、較正周期に入力された基準血糖値と血糖値との間の差が第2臨界範囲を超過する場合、使用者にアラームを提供することを特徴とする。
【0029】
ここで、第2較正モードで複数の基準血糖値が入力される時刻をモニタリングし、複数の基準血糖値が入力される時間差が既設定した臨界時間差を超過する場合使用者にアラームを提供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明による連続血糖測定システムで血糖値を較正する方法は次のような効果を有する。
【0031】
第一、本発明による血糖値較正方法は、連続血糖測定システムを通じて測定した血糖値と別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値の差が設定された範囲を越すかに基礎して血糖値を較正する較正モードを相異に選択することで、較正モードによって正確に血糖値を較正することができる。
【0032】
第二、本発明による血糖値較正方法は、血糖値と既設定した臨界範囲から計算した基準血糖値範囲のみで入力する基準血糖値が入力窓にスクロールされるように活性するか、または基準血糖値範囲を脱した基準血糖値が入力される場合強制的にまたは自動で複数の基準血糖値を使用する第2較正モードで血糖値を較正するようにすることで、正確に使用者の血糖値を較正することができる。
【0033】
第三、本発明による血糖値較正方法は、較正周期で測定した血糖値と基準血糖値の差に基礎して使用者にセンサートランスミッタが身体に正常に付着されているかをアラームするか、または複数の基準血糖値を入力して血糖値を較正時複数の基準血糖値がとても長い時間差で入力される場合連続して測定された基準血糖値を入力するようにアラームすることで、使用者の血糖値を正確に較正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は本発明の一実施例による連続血糖測定システムを示した概略図である。
図2図2は初期較正情報または周期的較正情報の入力例を説明するための図面である。
図3図3は本発明による血糖値較正装置を説明するための図面である。
図4図4は本発明によって連続血糖測定器の血糖値を較正する方法を説明するための流れ図である。
図5図5は本発明の一実施例によって較正モードを選択する方法の一例を説明するための流れ図である。
図6図6は本発明の一実施例によって較正モードを選択するために使用者端末機にディスプレイされる使用者インターフェース画面の一例を示している。
図7図7は本発明の他の実施例によって較正モードを選択する方法の一例を説明するための流れ図である。
図8図8は本発明の他の実施例によって較正モードを選択するために使用者端末機にディスプレイされる使用者インターフェース画面の一例を示している。
図9図9は使用者インターフェース画面を通じて入力された基準血糖値に基礎して使用者にアラームを提供する方法を説明するための流れ図である。
図10図10は本発明によるアラームを提供する使用者インターフェース画面の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明で使用される技術的用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではないことを留意しなければならない。また、本発明で使用される技術的用語は本発明で特別に他の意味で定義されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般に理解される意味で解釈されなければならないし、過度に包括的な意味で解釈されるか、または過度に縮まった意味で解釈されてはいけない。また、本発明で使用される技術的な用語が本発明の思想を正確に表現することができない誤った技術的用語である時には、当業者が正しく理解することができる技術的用語で取り替えられて理解されなければならないであろう。
【0036】
また、本発明で使用される単数の表現は、文脈上明白に異なるように志さない限り複数の表現を含む。本発明で、"構成される"または"含む"などの用語は発明に記載した多くの構成要素ら、または多くの段階を必ずすべて含むものとして解釈されてはいけなく、そのうちで一部構成要素らまたは一部段階らは含まれないこともあって、または追加的な構成要素または段階らをさらに含むことができるものとして解釈されなければならない。
【0037】
また、添付された図面は本発明の思想を易しく理解できるようにするためのものであるだけで、添付された図面によって本発明の思想が制限されるものとして解釈されてはいけないことを留意しなければならない。
【0038】
図1は、本発明の一実施例による連続血糖測定システムを示した概略図である。
【0039】
図1を参照すれば、本発明の一実施例による連続血糖測定システムは、センサートランスミッタ10及び通信端末機30を含む。
【0040】
センサートランスミッタ10は身体に付着されるが、センサートランスミッタ10が身体に付着時センサートランスミッタ10のセンサー一端は、肌に挿入されて人体の体液を周期的に抽出して血糖を測定する。
【0041】
通信端末機30はセンサートランスミッタ10から血糖情報を受信して受信した血糖情報を使用者に表示することができる端末機であり、スマートフォン、タブレットPC、またはノートブックなどのようにセンサートランスミッタ10と通信することができる移動端末機が利用されることができる。勿論、通信端末機30はこれに限定されるものではなく、通信機能を含んでプログラムやアプリケーションが設置されることができる端末機ならどのような種類の端末機であることもできる。
【0042】
センサートランスミッタ10は通信端末機30の要請によって、または設定された時刻ごとに周期的に測定された血糖情報を通信端末機30に送るが、センサートランスミッタ10と通信端末機30との間でデータ通信のためにセンサートランスミッタ10と通信端末機30は、お互いにUSBケーブルなどによって有線で通信連結されるか、または赤外線通信、NFC通信、ブルートゥース(登録商標)などの無線通信方式で通信連結されることができる。
【0043】
より具体的に説明すると、センサートランスミッタと通信端末機との間で通信が連結される場合、センサートランスミッタの安定化以後別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値を較正情報で使ってセンサートランスミッタで測定した血糖値を初期較正する。以後、センサートランスミッタから受信した血糖値は、較正情報を利用して較正して較正した血糖値を使用者に出力提供する。
【0044】
センサートランスミッタで測定された血糖情報を正確に較正するためにセンサートランスミッタの使用期間の間周期的に別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値を新規較正情報で使って較正が遂行され、新規較正情報を利用してセンサートランスミッタから受信した血糖値を較正して較正した血糖値を使用者に出力提供する。
【0045】
図2は、初期較正情報と周期的較正情報の入力例を説明するための図面であり、図2を参照して説明すると、センサートランスミッタと通信端末機が通信連結された時点(T)から設定された安定化時間(T)の間が経過するまでセンサートランスミッタを安定化させる。
【0046】
センサートランスミッタの安定化が完了すれば、初期較正情報(I)が入力される。ここで、初期較正情報(I)はセンサートランスミッタの生体情報を正確に較正するために多数回入力されることがある。
【0047】
センサートランスミッタの安定化完了後センサートランスミッタの使用期間満了時点(T)まで周期的に、望ましくは、12時間または1日ごとに新規較正情報(I、I、I、I4.。。)が入力されてセンサートランスミッタから受信した血糖情報を較正情報で較正して較正した血糖値を使用者に提供する。
【0048】
図3は、本発明による血糖値較正装置を説明するための図面である。
【0049】
本発明による血糖値較正装置は、スマートフォンのような使用者端末機で具現されることができる。
【0050】
図3を参照して説明すると、較正管理部130は周期的な較正時間をカウントして以前較正時刻以後次の周期の較正時刻が渡来したかを判断し、次の周期の較正時刻が渡来した場合使用者インターフェース部110を通じて較正情報を入力するための使用者インターフェース画面を出力制御する。
【0051】
本発明の一実施例で較正管理部130は、次の周期の較正時刻が渡来した場合次の周期の較正時刻でセンサートランスミッタから受信した血糖値を記憶部150から抽出しながら抽出した血糖値と臨界範囲を考慮して基準血糖値範囲を計算し、入力窓で計算した基準血糖値範囲のみで基準血糖値がスクロールされるように使用者インターフェース画面を生成する。
【0052】
較正モード選択部170は使用者インターフェース画面を通じて入力された基準血糖値と血糖値の差が臨界範囲を脱するかの如何に基礎して血糖値を較正する較正モードを第1較正モード及び第2較正モードのうちで何れか一つで選択する。ここで、第1較正モードは基準血糖値と血糖値の差が第1臨界範囲以内の場合入力された1個の基準血糖値に基礎して基準血糖値を較正情報で使って血糖値を較正する較正モードを意味し、第2較正モードは基準血糖値と血糖値の差が第1臨界範囲を脱した場合に入力された複数の基準血糖値に基礎して較正情報を生成して生成した較正情報を使って血糖値を較正する較正モードを意味する。
【0053】
較正部190は選択された較正モードによって1個の基準血糖値を較正情報で使って次の較正周期まで血糖値を較正して使用者に出力提供するか、または複数基準血糖値に基礎して生成された較正情報を使って次の較正周期まで血糖値を較正して使用者に出力提供する。
【0054】
望ましくは、較正管理部130は基準血糖値と血糖値との間の差が第2臨界範囲を超過する場合、使用者にセンサートランスミッタの動作状態または配置状態を確認要請するアラームを生成して使用者インターフェース110を通じて出力するか、または複数の基準血糖値を利用して較正情報を生成時に基準血糖値の入力時間差が既設定した臨界時間差を超過する場合に連続して基準血糖値を入力要請するアラームを生成して使用者インターフェース110を通じて使用者に出力する。
【0055】
図4は、本発明によって連続血糖測定器の血糖値を較正する方法を説明するための流れ図である。
【0056】
図4を参照してより具体的に説明すると、設定した較正周期が渡来したかを判断する(S110)。ここで、較正周期は12時間、1日または1週間などで設定されることができるが、較正周期は固定設定されるか、または使用者によって変更設定可能である。
【0057】
設定した較正周期が渡来すれば、該当較正周期にセンサートランスミッタで測定した使用者の血糖値を記憶部から抽出する(S130)。センサートランスミッタはリアルタイムで使用者の体液を抽出して抽出した体液に基礎して測定した使用者の血糖値を周期的に使用者端末機に送信するが、使用者端末機はセンサートランスミッタから受信した血糖値を記憶部に保存している。
【0058】
較正周期に抽出した血糖値と別途の血糖測定器でテストストリップを通じて測定した基準血糖値に基礎して血糖値と基準血糖値の差が臨界範囲に存在する場合、血糖値を較正するための較正モードで第1較正モードを選択して血糖値と基準血糖値の差が臨界範囲を脱した場合に血糖値を較正するための較正モードで第2較正モードを選択する(S150)。
【0059】
選択した較正モードに基礎して較正情報を生成して生成した較正情報を利用してセンサートランスミッタから受信した血糖値を較正する(S170)。ここで、第1較正モードが較正モードで選択される場合測定した基準血糖値を較正情報で使って基準血糖値に基礎して血糖値を較正して第2較正モードが較正モードで選択される場合お互いに異なる時刻に測定した複数の基準血糖値を入力するようにして複数の基準血糖値と血糖値に基礎して較正情報を生成しながら生成した較正情報で血糖値を較正する。
【0060】
本発明が適用される分野によって第2較正モードで較正情報を生成する一例は下の数学式1のようである。
【0061】
【数1】
【0062】
ここで、Vは第2較正モードで使用される較正情報であり、VST1、VST2はそれぞれt時刻とt時刻に別途の血糖測定器を通じて測定した基準血糖値であり、Vt1はt時刻にセンサートランスミッタを通じて測定した血糖値であり、w、w及びwはそれぞれVST1、VST2、Vt1に割り当てされる加重値を意味する。本発明が適用される分野によって2個以上の基準血糖値を利用して第2較正モードで較正情報を生成することができる。
【0063】
また、血糖値と基準血糖値を測定する時刻は、お互いに相異であることがある。
【0064】
較正周期で血糖値と基準血糖値から計算された較正情報を利用して次の較正周期が渡来するまでセンサートランスミッタから受信した血糖値を較正して使用者に提供する。
【0065】
図5は、本発明の一実施例によって較正モードを選択する方法の一実施例を説明するための流れ図である。
【0066】
図5を参照してより具体的に説明すると、較正周期でセンサートランスミッタで測定した血糖値に基礎して基準血糖値範囲を計算する(S211)。ここで、基準血糖値範囲は血糖値に臨界範囲を合算して基準血糖値範囲の上限値を計算して血糖値に臨界範囲を差引して基準血糖値範囲の下限値を計算する。
【0067】
較正周期の基準血糖値を入力するための入力窓に計算した基準血糖値範囲のみで入力する基準血糖値がスクロールされるように入力窓を活性化制御する(S213)。
【0068】
入力窓を通じて基準血糖値が入力されるかの如何を判断し(S215)、入力窓を通じて基準血糖値が入力される場合、すなわち、入力窓で基準血糖値範囲をスクロールして基準血糖値が入力される場合血糖値を較正するための較正モードを第1較正モードで選択する(S217)。
【0069】
しかし、入力窓を通じて基準血糖値が入力されることができない場合、すなわち、基準血糖値が入力窓でスクロールされる基準血糖値範囲を超過する場合に基準血糖値を直接入力するための使用者命令が入力されるかを判断する(S218)。使用者命令を通じて複数の基準血糖値が連続して入力される場合に血糖値を較正するための較正モードを第2較正モードで選択する(S219)。
【0070】
このように、入力窓に基準血糖値範囲のみで基準血糖値を入力するようにスクロール範囲を活性化制御し、基準血糖値範囲を脱する場合強制的に第2較正モードで較正するようにして複数の基準血糖値を利用して正確に血糖値を較正するようにする。
【0071】
図6は、本発明の一実施例によって較正モードを選択するために使用者端末機にディスプレイされる使用者インターフェース画面の一例を示している。
【0072】
図6(a)に示されているように、較正周期に別途の血糖測定器で測定した基準血糖値を入力するための入力窓が活性化される。
【0073】
図6(b)に示されているように、入力窓は基準血糖値範囲のみで数値がスクロールされて基準血糖値を入力することができるが、基準血糖値範囲は較正周期に測定した血糖値(V)から臨界範囲(TH/2)を合算して基準血糖値範囲の上限値を計算して較正周期に測定した血糖値(V)から臨界範囲(TH/2を差引して基準血糖値範囲の下限値を計算する。使用者は基準血糖値が基準血糖値範囲に存在する場合に入力窓の血糖値数値をスクロールして基準血糖値を入力することができる。
【0074】
本発明が適用される分野によって基準血糖値範囲の上限値を計算するのに利用される臨界範囲と基準血糖値範囲の下限値を計算するのに利用される臨界範囲はお互いに相異であることがある。
【0075】
しかし、入力窓でスクロールすることができる基準血糖値範囲を脱して基準血糖値を入力することができない場合、臨界範囲を脱した基準血糖値を入力するための使用者命令が入力される。このような場合使用者が直接基準血糖値を入力するための別途の入力窓が活性化され、使用者は別途活性化された入力窓に他の時刻に測定した複数の基準血糖値を入力する。
【0076】
図7は、本発明で較正モードを選択する方法の他の実施例を説明するための流れ図である。
【0077】
図7を参照してより具体的に説明すると、較正周期で測定した基準血糖値を入力するための入力窓が活性化される場合、入力窓を通じて較正周期に測定した基準血糖値が入力される(S231)。
【0078】
入力窓を通じて入力された基準血糖値(V)と血糖値(V)の間の差が第1臨界範囲(TH)に存在するかを判断して(S233)、基準血糖値(V)と血糖値(V)との間の差が第1臨界範囲(TH)に存在する場合に血糖値を較正するための較正モードで第1較正モードを選択する(S235)。
【0079】
しかし、基準血糖値(V)と血糖値(V)との間の差が第1臨界範囲(TH)を脱した場合、血糖値を較正するための較正モードで第2較正モードを選択する(S237)。第2較正モードが選択される場合に他の時刻にそれぞれ測定した複数の基準血糖値を入力するための別途の入力窓が活性化される(S239)。
【0080】
図8は、本発明の他の実施例によって較正モードを選択するために使用者端末機にディスプレイされる使用者インターフェース画面の一例を示している。
【0081】
図8(a)に示されているように、較正周期に測定した基準血糖値を入力するための入力窓が活性化される。
【0082】
図8(b)に示されているように、入力窓に入力された基準血糖値と血糖値の差が臨界範囲を脱した場合、お互いに異なる時刻に測定した複数の基準血糖値を入力するための別途の入力窓が活性化される。本発明が適用される分野によって別途の入力窓は少なくとも1個以上活性化されることができる。お互いに異なる時刻に測定した複数の基準血糖値が入力される場合、複数の基準血糖値を利用して較正情報を生成しながら生成した較正情報を利用して血糖値を較正する。
【0083】
図9は、使用者インターフェース画面を通じて入力された基準血糖値に基礎して使用者にアラームを提供する方法を説明するための流れ図である。
【0084】
図9を参照してより具体的に説明すると、入力窓を通じて入力された基準血糖値と血糖値の差が第2臨界範囲を脱するかを判断する(S310)。ここで、第2臨界範囲は第1臨界範囲より大きい値であることを特徴とする。
【0085】
入力窓を通じて入力された基準血糖値と血糖値の差が第2臨界範囲を脱した場合、センサートランスミッタが正常に動作するか、または身体から離脱したかを確認するためのアラームを使用者に提供する(S330)。すなわち、センサートランスミッタから測定した血糖値と基準血糖値の差が非常に大きい場合には、センサートランスミッタが正常に動作しないこと、例えば、センサートランスミッタが誤動作するか、または身体から離脱したものであり、このような場合には使用者にセンサートランスミッタの着用状態や動作状態を確認させるためのアラームを提供する。
【0086】
一方、第2較正モードで複数の基準血糖値が入力されるのに第1基準血糖値が入力される時刻(t)と第2基準血糖値が入力される時刻(t)の差が臨界時間(TH)を超過するかを判断して(S350)、第1基準血糖値が入力される時刻(t)と第2基準血糖値が入力される時刻(t)の差が臨界時間(TH)を超過する場合使用者に臨界時間範囲以内で測定された基準血糖値を連続して入力するようにするためのアラームを使用者に提供する(S370)。このようなアラームを通じて第2較正モードで使用者が一定時間範囲で連続して測定された基準血糖値を入力するようにして正確な較正が可能にさせる。
【0087】
一方、前述した本発明の実施例らは、コンピューターで実行されることができるプログラムで作成可能であり、コンピューターで読める記録媒体を利用して前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピューターで具現されることができる。
【0088】
前記コンピューターで読める記録媒体は、マグネチック記憶媒体(例えば、ロム、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD-ROM、ディーブイディーなど)及びキャリアウエーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)のような記憶媒体を含む。
【0089】
本発明は、図面に示された実施例を参照で説明されたが、これは例示的なものに過ぎなく、本技術分野の通常の知識を有した者ならこれから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。よって、本発明の真正な技術的保護範囲は、添付された登録請求範囲の技術的思想によって決まらなければならないであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10