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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】管理システム及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20240415BHJP
【FI】
G16H10/60
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020076055
(22)【出願日】2020-04-22
(65)【公開番号】P2021174141
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】514062806
【氏名又は名称】ドクターズモバイル株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504426089
【氏名又は名称】水流 聡子
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】中尾 彰宏
(72)【発明者】
【氏名】水流 聡子
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-027093(JP,A)
【文献】特開平11-155822(JP,A)
【文献】五島 光子,電子カルテシステムと看護情報支援システムとの連携,映像情報メディカル 第41巻 第5号,日本,産業開発機構株式会社,2009年05月01日,第41巻,p.486-492
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と
前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、を備え、
前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示する、
管理システム。
【請求項2】
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と
前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、を備え、
前記管理手段は、
前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目、又は、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示す項目表示情報と、
前記項目表示情報が、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、前記項目表示情報が、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する関連表示情報と、を表示する、
管理システム。
【請求項3】
前記項目表示情報が、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示す情報である場合、前記管理手段は、前記項目表示情報が示す実施行為の項目に関連付けられている前記実施対象の状態を示す状態表示情報を表示する、
請求項に記載の管理システム。
【請求項4】
前記第1格納手段は、前記実施対象の状態と、必須で実施される必須実施行為の項目又はユーザに選択された場合に実施される任意実施行為の項目とが相互に関連付けられている情報を前記状態行為関連情報として格納する、
請求項1から3の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項5】
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と
前記実施対象の状態と、前記実施対象について観察する項目である観察項目とが相互に関連付けられている状態観察関連情報を格納する第2格納手段と、を備え、
前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態観察関連情報において関連付けられている前記観察項目を示す観察項目表示情報を表示する、
管理システム。
【請求項6】
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、を備え、
前記取得手段は、前記実施対象の状態が発生したことを特定する発生情報、又は、前記実施対象の状態が発生した疑いがあることを特定する疑念情報の内の何れか一方の情報と、前記状態特定情報とを取得し、
前記管理手段は、前記取得手段が前記発生情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した前記実施対象の状態として管理し、前記取得手段が前記疑念情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した疑いがある前記実施対象の状態として管理する処理を前記管理処理として行う、
管理システム。
【請求項7】
ユーザが入力するべき前記状態特定情報を複数提示することにより、ユーザが前記状態特定情報を入力することを支援する支援手段、を備え、
前記取得手段は、前記支援手段に提示された複数の前記状態特定情報の内の少なくとも1個の前記状態特定情報をユーザが前記実施計画に関わらず入力した場合に、入力された前記状態特定情報を取得する、
請求項1から6の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項8】
前記支援手段は、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべき前記状態特定情報を表示して提示する、
請求項に記載の管理システム。
【請求項9】
前記管理手段に管理された前記実施対象の状態の履歴と、前記実施計画とを相互に関連付けて出力する出力手段、を備える、
請求項1からの何れか一項に記載の管理システム。
【請求項10】
コンピュータを、
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、
前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、として機能させ、
前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示する、
管理プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、
前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、として機能させ、
前記管理手段は、
前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目、又は、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示す項目表示情報と、
前記項目表示情報が、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、前記項目表示情報が、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する関連表示情報と、を表示する、
管理プログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、
前記実施対象の状態と、前記実施対象について観察する項目である観察項目とが相互に関連付けられている状態観察関連情報を格納する第2格納手段と、として機能させ、
前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態観察関連情報において関連付けられている前記観察項目を示す観察項目表示情報を表示する、
管理プログラム。
【請求項13】
コンピュータを、
実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、
少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、として機能させ、
前記取得手段は、前記実施対象の状態が発生したことを特定する発生情報、又は、前記実施対象の状態が発生した疑いがあることを特定する疑念情報の内の何れか一方の情報と、前記状態特定情報とを取得し、
前記管理手段は、前記取得手段が前記発生情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した前記実施対象の状態として管理し、前記取得手段が前記疑念情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した疑いがある前記実施対象の状態として管理する処理を前記管理処理として行う、
管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療関連行為を二次元構造で示したクリティカルパスが知られている。このクリティカルパスは、それまで医師の個人的な暗黙知として蓄積された膨大な医療知識を、標準化及び可視化を通じて形式知として提示することで、医療の質と効率を系統的に保証及び向上させることができる点で有用である。しかしながら、患者の状態によっては、クリティカルパスを適用できなかったり、予め想定された標準的な経過から乖離してしまいクリティカルパスを逸脱したりする可能性があるという問題が指摘されていた。
【0003】
この点に鑑みて本願発明者等は、医療プロセス質管理システム及び医療プロセス質管理方法を提案した(特許文献1参照)。このシステムは、実施計画に沿って患者に対して実施する複数の医療プロセス及び各医療プロセスの実施順序等を記憶する記憶部と、次に実施する医療プロセスを読み出すプロセス管理部等を備えて構成されている。このシステムにおいては、「プロセスチャート(臨床プロセスチャート)」と「ユニットシート」を用いて、医療行為の内容を臨床経路に従って医師等に順次提示する。「ユニットシート」とは、患者の目標状態毎に形成された医療行為単位である「ユニット(プロセス)」を視覚化したものである。「プロセスチャート」は、複数のユニットを連結して構成される臨床経路の俯瞰図である。
【0004】
このようにプロセスチャートとユニットシートという2種類のツールによって、医療行為の内容や実施順序を標準化された内容で各医師に提示することで、各医師が個別的に独自判断で医療行為の内容や実施順序を決定する場合に比べて、医療行為の標準化を図ることができ、延いては医療プロセスの質を維持及び向上させることができる。また、このシステムによれば、患者の個別性に柔軟に対応できるので、従来のクリティカルパスの問題点を解消することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2006/057336号パンフレット
【文献】特開2007-128351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、実際の医療現場においては、実施計画に関わらず生じる患者の状態に関して管理を行うことが要望されており、特許文献1及び特許文献2の技術に対して改善の余地があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、実施計画に関わらず生じる患者の状態に関して管理を行うことができる管理システム及び管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の理システムは、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、を備え、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示する。
【0009】
請求項2に係る管理システムは、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、を備え、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目、又は、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示す項目表示情報と、前記項目表示情報が、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、前記項目表示情報が、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する関連表示情報と、を表示する。
【0010】
請求項3に係る管理システムは、請求項2に係る管理システムにおいて、前記項目表示情報が、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示す情報である場合、前記管理手段は、前記項目表示情報が示す実施行為の項目に関連付けられている前記実施対象の状態を示す状態表示情報を表示する。
【0011】
請求項4に係る管理システムは、請求項1から3の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記第1格納手段は、前記実施対象の状態と、必須で実施される必須実施行為の項目又はユーザに選択された場合に実施される任意実施行為の項目とが相互に関連付けられている情報を前記状態行為関連情報として格納する。
【0012】
請求項5に係る管理システムは、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、前記実施対象の状態と、前記実施対象について観察する項目である観察項目とが相互に関連付けられている状態観察関連情報を格納する第2格納手段と、を備え、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態観察関連情報において関連付けられている前記観察項目を示す観察項目表示情報を表示する。
【0013】
請求項6に係る管理システムは、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、を備え、前記取得手段は、前記実施対象の状態が発生したことを特定する発生情報、又は、前記実施対象の状態が発生した疑いがあることを特定する疑念情報の内の何れか一方の情報と、前記状態特定情報とを取得し、前記管理手段は、前記取得手段が前記発生情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した前記実施対象の状態として管理し、前記取得手段が前記疑念情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した疑いがある前記実施対象の状態として管理する処理を前記管理処理として行う。
【0014】
請求項7に係る管理システムは、請求項1から6の何れか一項に記載の管理システムにおいて、ユーザが入力するべき前記状態特定情報を複数提示することにより、ユーザが前記状態特定情報を入力することを支援する支援手段、を備え、前記取得手段は、前記支援手段に提示された複数の前記状態特定情報の内の少なくとも1個の前記状態特定情報をユーザが前記実施計画に関わらず入力した場合に、入力された前記状態特定情報を取得する。
【0015】
請求項8に係る管理システムは、請求項7に記載の管理システムにおいて、前記支援手段は、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべき前記状態特定情報を表示して提示する。
【0016】
請求項9に係る管理システムは、請求項1から8の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段に管理された前記実施対象の状態の履歴と、前記実施計画とを相互に関連付けて出力する出力手段、を備える。
【0017】
請求項10に係る管理プログラムは、コンピュータを、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、として機能させ、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示する。
【0018】
請求項11に係る管理プログラムは、コンピュータを、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段と、として機能させ、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目、又は、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示す項目表示情報と、前記項目表示情報が、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、前記項目表示情報が、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する関連表示情報と、を表示する。
請求項12に係る管理プログラムは、コンピュータを、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、前記実施対象の状態と、前記実施対象について観察する項目である観察項目とが相互に関連付けられている状態観察関連情報を格納する第2格納手段と、として機能させ、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態観察関連情報において関連付けられている前記観察項目を示す観察項目表示情報を表示する。
請求項13に係る管理プログラムは、コンピュータを、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、として機能させ、前記取得手段は、前記実施対象の状態が発生したことを特定する発生情報、又は、前記実施対象の状態が発生した疑いがあることを特定する疑念情報の内の何れか一方の情報と、前記状態特定情報とを取得し、前記管理手段は、前記取得手段が前記発生情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した前記実施対象の状態として管理し、前記取得手段が前記疑念情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した疑いがある前記実施対象の状態として管理する処理を前記管理処理として行う。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に係る管理システム又は請求項10に係る管理プログラムによれば、実施計画に関わらず実施対象の状態を特定し、当該特定した実施対象の状態を管理することにより、例えば、実施計画に関わらず生じる実施対象の状態に関して管理を行うことが可能となる。
また、特定した実施対象の状態に対して関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示することにより、例えば、実施対象の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【0020】
請求項2に係る管理システム又は請求項11に係る管理プログラムによれば、実施計画に関わらず実施対象の状態を特定し、当該特定した実施対象の状態を管理することにより、例えば、実施計画に関わらず生じる実施対象の状態に関して管理を行うことが可能となる。
また、項目表示情報が、特定した実施対象の状態に対して関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、項目表示情報が、実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する関連表示情報を表示することにより、例えば、項目表示情報が表示されている要因を把握させることが可能となる。
【0021】
請求項3に係る管理システムによれば、項目表示情報が示す実施行為の項目に関連付けられている実施対象の状態を示す状態表示情報を表示することにより、例えば、項目表示情報が表示されている要因である実施対象の状態を把握させることが可能となる。
【0022】
請求項4に係る管理システムによれば、実施対象の状態と、必須で実施される必須実施行為の項目又はユーザに選択された場合に実施される任意実施行為の項目とが相互に関連付けられている情報を格納することにより、例えば、必須実施行為又は任意実施行為について管理することが可能となる。
【0023】
請求項5に係る管理システム又は請求項12に係る管理プログラムによれば、実施計画に関わらず実施対象の状態を特定し、当該特定した実施対象の状態を管理することにより、例えば、実施計画に関わらず生じる実施対象の状態に関して管理を行うことが可能となる。
また、特定した実施対象の状態に対して関連付けられている観察項目を示す観察項目表示情報を表示することにより、例えば、実施対象の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【0024】
請求項6に係る管理システム又は請求項13に係る管理プログラムによれば、実施計画に関わらず実施対象の状態を特定し、当該特定した実施対象の状態を管理することにより、例えば、実施計画に関わらず生じる実施対象の状態に関して管理を行うことが可能となる。
また、発生情報を取得した場合、特定した実施対象の状態を、発生した実施対象の状態として管理し、疑念情報を取得した場合、特定した実施対象の状態を、発生した疑いがある実施対象の状態として管理することにより、例えば、発生した実施対象の状態と、発生した疑いがある実施対象の状態とを分けて管理することが可能となる。
【0025】
請求項7に係る管理システムによれば、ユーザが状態特定情報を入力することを支援することにより、例えば、状態特定情報を容易に入力させることが可能となるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0026】
請求項8に係る管理システムによれば、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべき状態特定情報を表示して提示することにより、例えば、カテゴリを基準にして状態特定情報を入力させることが可能となるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0027】
請求項9に係る管理システムによれば、実施対象の状態の履歴と、実施計画とを相互に関連付けて出力することにより、例えば、実施対象の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】管理システムの全体構成を概念的に示す説明図である。
図2】プロセスチャート及びユニットシートの基本構成モデルを示す図である。
図3】ユニットシートの表示画面例を示す図である。
図4】プロセスチャートの例を示す図である。
図5】患者情報を例示した図である。
図6】医師情報を例示した図である。
図7】疾患情報を例示した図である。
図8】実施計画情報を例示した図である。
図9】実施履歴情報を例示した図である。
図10】カテゴリ特定情報を例示した図である。
図11】イベント特定情報を例示した図である。
図12】第1指標特定情報を例示した図である。
図13】第2指標特定情報を例示した図である。
図14】イベント指標関連情報を例示した図である。
図15】発生イベント情報を例示した図である。
図16】指標記録情報を例示した図である。
図17】イベント発生処理のフローチャートである。
図18】イベント選択画面を例示した図である。
図19】指標選択画面を例示した図である。
図20】イベント終了処理のフローチャートである。
図21】プロセスチャート画面表示処理のフローチャートである。
図22】プロセスチャート画面を例示した図である。
図23】実施入力画面表示処理のフローチャートである。
図24】実施入力画面の表示例である。
図25】指標関連画像の拡大図である。
図26】吹出画像が表示された状態の実施入力画面の表示例である。
図27】経過表画面表示処理のフローチャートである。
図28】経過表画面の表示例である。
図29】経過表画像の表示例である。
図30】他の経過表画像の表示例である。
図31】他の経過表画像の表示例である。
図32】情報入力処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る管理システム及び管理プログラムを実施するための一形態について詳細に説明する。まず、〔I〕本実施の形態の基本概念を説明した後、〔II〕本実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に本実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0031】
〔I〕本実施の形態の基本概念
まず、本実施の形態の基本概念について説明する。本実施の形態に係る管理システム及び管理プログラムは、実施計画に関わらず特定する患者の状態に関して管理を行うものである。
【0032】
管理システム及び管理プログラムは、広範な分野に適用可能であり、概念的には、当該分野における形式知(具体的には、実施対象に対して実施者が実施する複数の実施行為の内容と、これら複数の実施行為の相互間の実施順序)を構造化することで可視化が可能な全ての分野に適用可能である。この適用分野の例としては、「医療分野」、「防災分野」、「教育分野」を挙げることができるが、以下では、医療分野に適用する場合を例示して説明する。
【0033】
「管理システム」は、例えば、取得手段、特定手段、及び管理手段を備え、任意で、支援手段、第1格納手段、第2格納手段、及び出力手段を備える。
【0034】
「取得手段」とは、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する手段であり、例えば、支援手段に提示された複数の状態特定情報の内の少なくとも1個の状態特定情報をユーザが実施計画に関わらず入力した場合に、入力された状態特定情報を取得する手段等を含む概念であり、また、実施対象の状態が発生したことを特定する発生情報、又は、実施対象の状態が発生した疑いがあることを特定する疑念情報の内の何れか一方の情報と、状態特定情報とを取得する手段等を含む概念である。
【0035】
なお、「実施対象」とは、実施又は観察の対象であり、例えば、患者等を含む概念である。また、「実施対象の状態」とは、実施対象のあり様又は様子であり、例えば、患者に発生するイベントを含む概念であり、例えば、病気にかかること、薬を投与すること、発作が生じること等を含む概念である。
【0036】
「状態特定情報」とは、実施対象の状態を特定するための情報であり、例えば、実施計画に関わらず入力される情報等を含む概念である。なお、「実施計画に関わらず入力される情報」とは、例えば、実施計画に関連する情報を参照せずに入力される情報等を含む概念であり、また、実施計画に関する処理には影響を及ぼさない情報等を含む概念であり、また、実施計画に関する処理から影響を受けない情報等を含む概念である。
【0037】
「特定手段」とは、取得手段が取得した状態特定情報に基づいて、実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、実施対象の状態を特定する手段である。
【0038】
なお、「実施計画」とは、実施対象に実施される実施行為が定められている計画であり、例えば、医療計画等を含む概念であり、一例としては、後述するプロセスチャート及びユニットシートにて特定される医療計画等を含む概念である。また、「実施計画に関わらず、実施対象の状態を特定する」とは、例えば、実施計画とは無関係に実施対象の状態を特定すること等を含む概念である。なお、「実施計画とは無関係」とは、例えば、実施計画に関する処理には影響を及ぼさないこと、あるいは、実施計画に関する処理からの影響を受けないこと等を含む概念である。また、前述の「実施計画に関わらず、実施対象の状態を特定する」とは、例えば、実施計画に関わらず入力される情報に基づいて、実施対象の状態を特定すること等を示す概念であるものと解釈してもよい。
【0039】
「管理手段」とは、少なくとも特定手段が特定した実施対象の状態を管理する管理処理を行う手段である。「管理処理」とは、実施対象の状態を管理するための任意の処理であり、例えば、実施対象の状態に関連する情報を出力する処理等を含む概念である。
【0040】
また、「管理手段」とは、例えば、特定手段が特定した実施対象の状態に対して状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示する手段等を含む概念である。
【0041】
また、「管理手段」とは、例えば、項目表示情報と、関連表示情報とを表示する手段等を含む概念である。なお、「項目表示情報」とは、例えば、特定手段が特定した実施対象の状態に対して状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目、又は、実施計画で定められている実施行為の項目を示す情報である。「関連表示情報」とは、例えば、項目表示情報が、特定手段が特定した実施対象の状態に対して状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、項目表示情報が、実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する情報である。
【0042】
また、「管理手段」とは、例えば、項目表示情報が、少なくとも特定手段が特定した実施対象の状態に対して状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示す情報である場合に、状態表示情報を表示する手段等を含む概念である。「状態表示情報」とは、例えば、項目表示情報が示す実施行為の項目に関連付けられている実施対象の状態を示す情報である。
【0043】
また、「管理手段」とは、例えば、特定手段が特定した実施対象の状態に対して状態観察関連情報において関連付けられている観察項目を示す観察項目表示情報を表示する手段等を含む概念である。
【0044】
また、「管理手段」とは、例えば、取得手段が発生情報を取得した場合、特定手段が特定した実施対象の状態を、発生した実施対象の状態として管理し、取得手段が疑念情報を取得した場合、特定手段が特定した実施対象の状態を、発生した疑いがある実施対象の状態として管理する処理を管理処理として行う手段等を含む概念である。
【0045】
「支援手段」とは、ユーザが入力するべき状態特定情報を複数提示することにより、ユーザが状態特定情報を入力することを支援する手段であり、例えば、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべき状態特定情報を表示して提示する手段等を含む概念である。
【0046】
「第1格納手段」とは、実施対象の状態と、実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する手段であり、例えば、実施対象の状態と、必須で実施される必須実施行為の項目又はユーザに選択された場合に実施される任意実施行為の項目とが相互に関連付けられている情報を状態行為関連情報として格納する手段等を含む概念である。
【0047】
「第2格納手段」とは、実施対象の状態と、実施対象について観察する項目である観察項目とが相互に関連付けられている状態観察関連情報を格納する手段である。
【0048】
「出力手段」とは、管理手段に管理された実施対象の状態の履歴と、実施計画とを相互に関連付けて出力する手段である。
【0049】
図1は、管理システムの全体構成を概念的に示す説明図である。この図1に示すように、複数の病院の各々には、管理システム100が設置されている。この管理システム100は、管理サーバ1、電子カルテサーバ2、支援端末3を、LAN(Local Area Network)の如きネットワーク4を介して相互に通信可能に接続して構成されている。また、管理システム100には、医療計画作成支援サーバ5がインターネットの如きネットワーク6を介して通信可能に接続されている。
【0050】
本実施形態では、上述の特許文献1又は特許文献2に全部又は一部が開示された「患者状態適応型パスシステム(PCAPS:Patient Condition Adaptive Path System)」を利用する。この患者状態適応型パスシステムは、患者の初期状態から最終目標状態に至る臨床経路を示す俯瞰的なモデルであり、この臨床経路を、「患者状態」を基軸とする複数の「目標状態」を相互にリンクして視覚化したものであって、具体的には「プロセスチャート(臨床プロセスチャート)」と「ユニットシート」の2つのツールを用いて構成される。
【0051】
図2には、これらプロセスチャート及びユニットシートの基本構成モデルを示す。プロセスチャートとは、実施計画を特定するための情報であり、例えば、患者の目標状態毎に形成された医療行為単位(医療の質を管理するために適切な大きさに設定された単位)である「ユニット(プロセス)」を連結することで構成される臨床経路の俯瞰図であり、疾患毎に構成され、当該疾患を有する患者の初期状態から最終目標状態に至る間に想定されるすべての臨床状態を包含する。各ユニットは「実行エレメント」と「判断エレメント」とから構成されている。実行エレメントは、患者状態を当該ユニットの目標状態に達するように組み込まれた医療業務を実行していく行為を示し、判断エレメントは、患者状態が当該ユニットの目標状態に達したか否かを判断する行為を示す。そして、各実行エレメントと、当該各実行エレメントの直後の判断エレメントとを、視覚的に表示する手段として「ユニットシート」が構成される。
【0052】
このユニットシートの表示画面例を図3に示す。具体的にはユニットシートは、実施計画を特定するための情報であり、例えば、「患者ID」、「ユニットID」、「医療行為」、「患者状態」、「目標状態」、「ユニット移行ロジック」、「条件付き指示」、「離脱条件」を含む。「患者ID」は、当該ユニットシートが適用されている患者を一意に特定するための患者識別情報である。「ユニットID」は、当該ユニットシートに対応するユニットを一意に特定するための識別情報である。「医療行為」は、当該ユニットシートに対応する実行エレメントにおいて実行すべき医療行為の項目や内容を記述した情報であり、例えば、医行為、ケア行為、及び調整行為を含む。特に、この医療行為としては、後述する第1指標(つまり、実施行為)も含む。「患者状態」は、当該ユニットシートに対応するユニットにおいて注目すべき患者状態の内容を記述した情報である。「ユニット移行ロジック」は、当該ユニットシートに対応するユニットから次順のユニットに移行するときの条件及び移行先のユニットシートに対応するユニットIDを記述した情報である。「条件付き指示」は、当該ユニットにおける医療行為中に発生した患者状態に早急に対応するための指示内容を含んで構成されている。「離脱条件」は、目標状態からの危険な乖離の判断基準を示す遷移状態になった場合には、当該ユニットシートを離脱すべき場合があるため、この離脱を行うための条件を含んで構成されている。
【0053】
このように構成される「プロセスチャート」及び「ユニットシート」は、図1の医療計画作成支援サーバ5によるASP(Application Service Provider)サービスを用いて、各病院の医師又は看護師等の医療従事者等が作成することができる。すなわち、医療計画作成支援サーバ5には、各病院に共通の標準的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を特定するための情報が格納されている。そして、各病院の医療従事者は、医療計画作成支援サーバ5に支援端末3を介してアクセスし、標準的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を呼び出し、この標準的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を自己の病院に合致した個別的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」に所定方法でカスタマイズして管理サーバ1に格納することで、プロセスチャート及びユニットシートの作成を行うことができる。
【0054】
このように作成された「プロセスチャート」及び「ユニットシート」の実施は、管理サーバ1の後述する制御部12によって制御される。すなわち、この制御部12は、プロセスチャートにおける最初のユニットに対応するユニットシートの内容を支援端末3を介して医療従事者に対して表示出力等にて提示する。そして、医療従事者が、当該提示されたユニットシートに含まれる医療行為を行い、その後の患者状態を支援端末3に入力すると、この患者状態が支援端末3を介して管理サーバ1にて受け付けられる。次いで、管理サーバ1は、患者状態が当該ユニットの目標状態に達したか否かを判断する。目標状態に達したと判断した場合には、当該最初のユニットの次順のユニットをプロセスチャートに基づいて特定し、当該次順のユニットに対応するユニットシートの内容を支援端末3を介して医療従事者に対して提示する。以降同様に、プロセスチャートにて定義された順序に従ったユニットに対応するユニットシートの内容の提示処理と、医療従事者による患者状態の入力を受け付ける処理と、目標状態に達したか否かを判断する判断処理とが繰り返し行われ、プロセスチャートにおける最後のユニットの医療行為が終了することで、一連の処理が終了する。
【0055】
図4は、プロセスチャートの具体例である。このプロセスチャートは、前立腺全摘除を行う場合の例である。このプロセスチャートは、複数のユニットの各々を構成する実行エレメント及び判断エレメントと、これら各エレメントを相互に接続する線分とを含んでおり、当該線分によって各エレメントの相互間の実施順序が視覚的に示されている。例えば、実行エレメント「A-1 前立腺全摘除術」の医療行為を実行した後、判断エレメント「SA-1」において患者状態と目標状態とに基づく判断を行い、この判断結果に応じて、実行エレメント「A-2 術後急性期」又は実行エレメント「B-2 術後急性期」」のいずれかに移行する。図4における各実行エレメントの枠内には、各実行エレメントに対応するユニットの名称及びユニットIDを示す。例えば、最初の実行エレメントに対応するユニットの名称は「入院 術前」であり、ユニットIDは「A-0」である。
【0056】
この実施の形態の特徴の一つは、これらのプロセスチャート及びユニットシートにて特定される医療計画に関わらず、患者に発生するイベント(つまり、患者の状態)を特定し、特定したイベントに関して管理を行うことであり、当該特徴について詳細に説明し、この特徴以外の事項については従来の技術を適用することができるので、概要のみを説明する。
【0057】
〔II〕本実施の形態の具体的内容
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。以下では、図1に示した各部の構成について説明し、次いで、処理内容について説明する。
【0058】
(構成-管理サーバ)
最初に、図1の管理サーバ1の構成を説明する。この管理サーバ1は、実施計画に関わらず特定する患者の状態に関して管理を行う装置であり、機能概念的に、記憶部11、制御部12、及びネットワークインターフェース(以下、インターフェースは「IF」)13を、バス14にて相互に通信可能に接続して構成されている。
【0059】
記憶部11は、各種処理に必要な情報やパラメータを不揮発的に格納する格納手段であり、例えば、HD(Hard Disk)にて構成される。具体的には、この記憶部11は、機能概念的に、患者情報データベース(以下、データベースは「DB」)111、医師情報DB112、疾患情報DB113、実施計画情報DB114、実施履歴情報DB115、カテゴリ特定情報DB116、イベント特定情報DB117、第1指標特定情報DB118、第2指標特定情報DB119、イベント指標関連情報DB120、発生イベント情報DB121、及び指標記録情報DB122を備える。なお、これら各DB111~122に格納される情報の具体的内容については後述する。
【0060】
制御部12は、管理サーバ1の各部を制御する制御手段であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)や、このCPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの制御プログラムや、各種の処理手順などを規定したプログラム)、及び、所要プログラムや所要データを格納するためのキャッシュメモリを備えて構成される。このCPU上で解釈実行される各種のプログラムには本プログラムが含まれ、本プログラムは、例えば、CD-ROMやDVDを含む任意の記憶媒体に記憶された後、インストールされて記憶部11に不揮発的に記憶され、CPUにて解釈実行されることで制御部12の実質的機能を構成する。制御部12は、例えば、前述の取得手段、特定手段、管理手段、及び支援手段として機能する。この制御部12により実行される具体的な処理については、後述する。
【0061】
ネットワークIF13は、ネットワーク4、6を介した通信を行うための通信手段であり、例えばネットワークボードとして構成される。管理サーバ1は、このネットワークIF13を介して支援端末3等からの情報入力の受け付けを行ったり、また、このネットワークIF13を介して各種の情報の出力を行ったりする。
【0062】
(構成-電子カルテサーバ)
次に、電子カルテサーバ2の構成を説明する。この電子カルテサーバ2は、患者のカルテに関する電子情報を管理するカルテ情報管理装置である。この電子カルテサーバ2の具体的構成は任意であり、管理サーバ1との通信機能を有する限りにおいて、公知の電子カルテサーバと同様に構成できるために、その詳細な説明は省略する。なお、病院に配置されるサーバとしては、この電子カルテサーバ2以外にも、医事会計サーバの如き公知の任意の情報処理装置を含めることができる。
【0063】
(構成-支援端末)
各支援端末3は、医師及び看護師を含む医療従事者が管理サーバ1に対して情報の入出力を行うための端末装置である。この支援端末3は、管理サーバ1との通信機能や各種情報の入出力機能を有する限りにおいて任意であり、公知のパーソナルコンピュータと同様に構成できるために、その詳細な説明は省略する。
【0064】
(構成-医療計画作成支援サーバ)
次に、医療計画作成支援サーバ5の構成を説明する。この医療計画作成支援サーバ5は、医療計画の作成を支援する医療計画作成支援装置であり、特に、管理サーバ1や支援端末3との通信機能と、標準的なプロセスチャート及びユニットシートを特定するための情報を格納する機能と、支援端末3を通じた要求に応じてプロセスチャート及びユニットシートを提供する機能と、これら「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を個別的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」にカスタマイズすることを支援するための機能とが設けられている。ただし、この医療計画作成支援サーバ5としては、例えば、特開2009-205654に開示されている作成サーバを使用してもよいし、あるいは、その他の公知の作成サーバを使用してもよい。
【0065】
(構成-管理サーバのDB)
次に、管理サーバ1の各DB111~122に格納される情報の具体的内容について説明する。ただし、以下の構成例では本実施の形態に係る情報のみを格納する例を示し、実際には以下に説明する情報以外の任意の情報を各DB111~122に格納することができ、あるいは一部の情報については適宜省略することもある。また、各DB111~122に格納される情報のうち、同一名称の情報については、特記する場合を除いて相互に同一の内容であるものとし、重複説明は行わないものとする。また、各DB111~122に格納される情報として例示する各情報は説明の便宜上の記載であり、実際の適用場面に応じて各情報の定義に従う限りにおいて任意の情報を格納してもよい。
【0066】
図1の患者情報DB111は、患者情報を格納する患者情報格納手段である。図5は、患者情報を例示した図である。「患者情報」とは、実施又は観察の対象である患者を特定する患者情報である。この患者情報は、図5に例示するように、項目「患者ID」に対応する情報と、項目「患者氏名情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「患者ID」に対応する情報は、患者を一意に識別するための患者識別情報(以下、「識別情報」を「ID」とも称する)である(図5では、「PID0001」等)。項目「患者氏名情報」に対応する情報は、患者の氏名を特定する患者氏名情報である(図5では、「鈴木 一郎」等)。
【0067】
そして、このような図5の最上段の情報(つまり、「PID0001」、「鈴木 一郎」の組み合わせの情報)においては、例えば、「鈴木 一郎」という氏名の患者を識別する患者IDが「PID0001」であることが示されている。なお、この患者情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、電子カルテサーバ2に格納されている情報に基づいて格納されることとしてもよいし、あるいは、支援端末3を介して管理サーバ1に入力される情報に基づいて格納されることとしてもよい。
【0068】
図1の医師情報DB112は、医師情報を格納する医師情報格納手段である。図6は、医師情報を例示した図である。「医師情報」とは、病院で医療業務に従事する医師を特定する医師情報である。この医師情報は、図6に例示するように、項目「医師ID」に対応する情報と、項目「医師氏名情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「医師ID」に対応する情報は、医師を一意に識別するための医師IDである(図6では、「DID0001」等)。項目「医師氏名情報」に対応する情報は、医師の氏名を特定する医師氏名情報である(図6では、「山田 太郎」等)。
【0069】
そして、このような図6の最上段の情報(つまり、「DID0001」、「山田 太郎」の組み合わせの情報)においては、例えば、「山田 太郎」という氏名の医師を識別する医師IDが「DID0001」であることが示されている。なお、この医師情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、図5の患者情報と同様にして格納されることとしてもよい。
【0070】
図1の疾患情報DB113は、疾患情報を格納する疾患情報格納手段である。図7は、疾患情報を例示した図である。「疾患情報」とは、疾患を特定する疾患情報である。この疾患情報は、図7に例示するように、項目「疾患ID」に対応する情報と、項目「疾患名情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「疾患ID」に対応する情報は、疾患を一意に識別するための疾患IDである(図7では、「OID0001」等)。項目「疾患名情報」に対応する情報は、疾患の名称(つまり、病気の名称)を特定する疾患名情報である(図7では、「前立腺癌」等)。
【0071】
そして、このような図7の最上段の情報(つまり、「OID0001」、「前立腺癌」の組み合わせの情報)においては、例えば、「前立腺癌」という名称の疾患を識別する疾患IDが「OID0001」であることが示されている。なお、この疾患情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、図5の患者情報と同様にして格納されることとしてもよい
【0072】
図1の実施計画情報DB114は、実施計画情報を格納する実施計画情報格納手段である。図8は、実施計画情報を例示した図である。「実施計画情報」とは、前述の実施計画(医療計画)を示す情報である。この実施計画情報は、図8に示すように、項目「患者ID」に対応する情報と、項目「医師ID」に対応する情報と、項目「疾患ID」に対応する情報と、項目「ユニットID」に対応する情報と、項目「医療行為情報」に対応する情報と、項目「患者状態情報」に対応する情報と、項目「目標状態情報」に対応する情報と、項目「ユニット移行ロジック情報」に対応する情報と、項目「条件付き指示情報」に対応する情報と、項目「離脱条件情報」に対応する情報と、及び項目「標準滞在日数情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「患者ID」、項目「医師ID」、及び項目「疾患ID」に対応する情報は、図5から図7の同一項目に対応する情報とそれぞれ共通である。
【0073】
項目「ユニットID」、項目「医療行為情報」、項目「患者状態情報」、項目「目標状態情報」、項目「ユニット移行ロジック情報」、項目「条件付き指示情報」、及び項目「離脱条件情報」に対応する各情報は、図3で説明した各内容を特定する情報であり、すなわち、ユニットを一意に識別するユニットID、医療行為を特定する医療行為情報、患者状態を特定する患者状態情報、目標状態を特定する目標状態情報、ユニット移行ロジックを特定するユニット移行ロジック情報、条件付き指示を特定する条件付き指示情報、及び離脱条件を特定する離脱条件情報である。項目「標準滞在日数情報」に対応する情報は、各ユニットの標準的な滞在日数(当該ユニットに移行してから次順のユニットへ移行するまでの日数)を特定する標準滞在日数である(図8では、「4」等)。
【0074】
そして、このような図8の具体的に図示されている情報については、例えば、「PID0001」が識別する患者の担当医師が「DID0001」が識別する医師であり、また、当該患者の疾患が「OID0001」が識別する疾患であることが示されており、また、当該患者の医療計画が図3等のユニットシート及び図4のプロセスチャートで特定される実施計画であることが示されている。なお、この実施計画情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、医療従事者が、実施対象である患者についての医療計画を作成した上で、当該患者の氏名、当該患者の担当医師の氏名、及び当該患者の疾患を示す情報を支援端末3を介して入力し、医療計画作成支援サーバ5に格納されている「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を特定するための情報を呼び出して適用した場合に格納されることとしてもよい。
【0075】
なお、図8に示すように、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報を用いて、実施対象である患者に関する情報(当該患者自身、担当医師、及び疾患)を特定しているので、この組み合わせの情報を「実施対象患者特定情報」とも称して説明する。
【0076】
図1の実施履歴情報DB115は、実施履歴情報を格納する実施履歴情報格納手段である。図9は、実施履歴情報を例示した図である。「実施履歴情報」とは、前述の実施計画に沿って実施した履歴を示す情報である。この実施履歴情報は、図9に示すように、項目「患者ID」に対応する情報と、項目「医師ID」に対応する情報と、項目「疾患ID」に対応する情報と、項目「移行経路履歴情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「患者ID」、項目「医師ID」、及び項目「疾患ID」に対応する情報は、図5から図7の同一項目に対応する情報とそれぞれ共通である。項目「移行経路履歴情報」に対応する情報は、図4のプロセスチャートにおいて移行した経路の履歴を示す移行経路履歴情報である。なお、この移行経路履歴情報としては任意の情報を用いることができるが、図9では例えば、以降したユニットを識別するユニットIDと、当該ユニットに滞在した日付とを、ユニットの移行順序に従って格納する情報を用いることとし、一例としては、「ユニットID」=「A-0」が識別するユニットに4月29日から5月1日まで滞在し、当該ユニットの次に「ユニットID」=「A-1」が識別するユニットに移行し、当該ユニットに5月1日から滞在していることを示す「A-0(0429-0501),A-1(0501-)」等を用いる場合について説明する。
【0077】
そして、このような図9の最上段の情報については、例えば、図8の「実施対象患者特定情報」で例示した事項が示されており、また、「実施対象患者特定情報」で特定される患者について実施計画に沿って実施した履歴が、前述の「A-0(0429-0501),A-1(0501-)」で例示した内容であることが示されている。なお、この実施履歴情報の具体的な格納手法は、後述するイベント発生処理等とは異なる別な処理である限りにおいて任意であるが、例えば、医療従事者が、実施対象である患者を特定する情報(つまり、患者の氏名、当該患者の担当医師の氏名、及び当該患者の疾患を示す情報)を入力した上で、図8の患者状態情報が示す患者状態に注目して、当該患者の状態を示す情報(つまり、図8の患者状態情報が示す患者状態に関連する情報であって、当該患者の状態を示す情報)を支援端末3を介して入力した場合に、管理サーバ1の制御部12が、当該入力された情報と図8のユニット移行ロジック情報とに基づいて、移行先のユニットを判断し、判断結果と当該判断した日付とに基づいて格納することとしてもよい。
【0078】
図1のカテゴリ特定情報DB116は、カテゴリ特定情報を格納するカテゴリ特定情報格納手段である。図10は、カテゴリ特定情報を例示した図である。「カテゴリ特定情報」とは、カテゴリを特定する情報である。「カテゴリ」とは、イベントの区分であって当該イベントが所属するグループを示す概念である。「イベント」とは、患者の状態に対応する概念であり、また、患者に発生する事象に対応する概念である。このカテゴリ特定情報は、図10に例示するように、項目「カテゴリID」に対応する情報と、項目「カテゴリ情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「カテゴリID」に対応する情報は、カテゴリを一意に識別するためのカテゴリIDである(図10では、「TID0001」等)。項目「カテゴリ情報」に対応する情報は、カテゴリを示す情報である。このカテゴリ情報は任意であるが、図10では例えば、診療科の名称である場合を例示して説明することとし、「泌尿器科」等である。なお、カテゴリ情報としては、診療科の名称以外の任意の情報を採用してもよい。
【0079】
そして、このような図10の最上段の情報(つまり、「TID0001」、「泌尿器科」の組み合わせの情報)においては、例えば、「泌尿器科」というカテゴリを識別するカテゴリIDが「TID0001」であることが示されている。なお、このカテゴリ特定情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、図5の患者情報と同様にして格納されることとしてもよい。
【0080】
図1のイベント特定情報DB117は、イベント特定情報を格納するイベント特定情報格納手段である。図11は、イベント特定情報を例示した図である。「イベント特定情報」とは、イベントに関して特定する情報である。このイベント特定情報は、図11に例示するように、項目「イベントID」に対応する情報と、項目「イベント情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「イベントID」に対応する情報は、イベントを一意に識別するためのイベントIDである(図11では、「EID0001」等)。項目「イベント情報」に対応する情報は、イベントを特定するイベント情報(状態特定情報)である。このイベント情報は任意であるが、図11では例えば、患者に発生する病気又は症状等に関連する状態を示す情報であり、肺炎を患っている情報を示す「肺炎」、A薬を投与したことを示す「A薬投与」等である。
【0081】
そして、このような図11の最上段の情報(つまり、「EID0001」、「肺炎」の組み合わせの情報)においては、例えば、「肺炎」というイベントを識別するイベントIDが「EID0001」であることが示されている。なお、このイベント特定情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、図5の患者情報と同様にして格納されることとしてもよい。
【0082】
図1の第1指標特定情報DB118は、第1指標特定情報を格納する第1指標特定情報格納手段である。図12は、第1指標特定情報を例示した図である。「第1指標特定情報」とは、第1指標を特定する情報である。「第1指標」とは、後述する第2指標とは異なる種類の指標であって、患者について実施される実施行為の項目であり、例えば、医療従事者が実施結果を記録する必要がある指標等を含む概念である。また、「第2指標」とは、患者について観察する項目であって、観察項目であり、例えば、医療従事者が観察結果を記録する必要がない指標等を含む概念である。この第1指標特定情報は、図12に例示するように、項目「第1指標ID」に対応する情報と、項目「第1指標情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「第1指標ID」に対応する情報は、第1指標を一意に識別するための第1指標IDである(図12では、「BID0001」等)。項目「第1指標情報」に対応する情報は、第1指標を示す情報である(図12では、体温測定を示す「体温」、及び意識を評価することを示す「意識評価」等)。
【0083】
そして、このような図12の最上段の情報(つまり、「BID0001」、「体温」の組み合わせの情報)においては、例えば、「体温」という第1指標を識別する第1指標IDが「BID0001」であることが示されている。なお、この第1指標特定情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、図5の患者情報と同様にして格納されることとしてもよい。
【0084】
図1の第2指標特定情報DB119は、第2指標特定情報を格納する第2指標特定情報格納手段である。図13は、第2指標特定情報を例示した図である。「第2指標特定情報」とは、第2指標を特定する情報である。この第2指標特定情報は、図13に例示するように、項目「第2指標ID」に対応する情報と、項目「第2指標情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「第2指標ID」に対応する情報は、第2指標を一意に識別するための第2指標IDである(図13では、「BID1001」等)。項目「第2指標情報」に対応する情報は、第2指標を示す情報である(図12では、白血球数の観察を示す「白血球数観察」等)。
【0085】
そして、このような図13の最上段の情報(つまり、「BID1001」、「白血球数観察」の組み合わせの情報)においては、例えば、「白血球数観察」という第2指標を識別する第2指標IDが「BID1001」であることが示されている。なお、この第2指標特定情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、図5の患者情報と同様にして格納されることとしてもよい。
【0086】
図1のイベント指標関連情報DB120は、前述の第1格納手段及び第2格納手段であって、イベント指標関連情報を格納するイベント指標関連情報格納手段である。図14は、イベント指標関連情報を例示した図である。「イベント指標関連情報」とは、イベントと指標とが相互に関連付けられている情報である。このイベント指標関連情報は、図14に例示するように、項目「カテゴリID」に対応する情報と、項目「イベントID」に対応する情報と、項目「第1任意候補指標ID」に対応する情報と、項目「第1必須指標ID」に対応する情報と、項目「第2指標ID」に対応する情報とが相互に関連付けられている。
【0087】
項目「カテゴリID」に対応する情報は、図10の同一項目に対応する情報と共通である(図14では、「TID0001」等)。項目「イベントID」に対応する情報は、図11の同一項目に対応する情報と共通であり、具体的には、関連付けられているカテゴリIDが識別するカテゴリに所属するイベントを識別するイベントIDである。このイベントIDは任意であるが、図14では例えば、図11のイベント特定情報に含まれるイベントIDの内の1個以上のイベントIDであり、「EID0001」等である。
【0088】
項目「第1任意候補指標ID」に対応する情報は、イベントIDが識別するイベントに関連付けられている第1任意候補指標を一意に識別するための第1任意候補指標IDである。「第1任意候補指標」とは、前述の第1指標に含まれる指標であって、任意実施行為の項目であり、例えば、イベント毎に各イベントに対して予め関連付けられている第1指標であって、ユーザ(つまり、医療従事者)によって選択可能な候補となる第1指標等を示す概念である。つまり、例えば、各イベントに関して、第1任意候補指標から選択した第1指標をユーザが選択した場合に、当該選択した第1指標(つまり、「第1任意ユーザ選択指標」)が実施されるものとして取り扱われ、一方で、第1任意候補指標の内の選択されていない第1指標については、実施されないものとして取り扱われることになる。なお、「第1任意ユーザ選択指標」とは、第1任意候補指標の内のユーザに選択された1個以上の第1指標を示す概念である。この第1任意候補指標IDは任意であるが、図14では例えば、図12の第1指標特定情報に含まれる第1指標IDの内の1個以上の第1指標IDであり、「BID0001,BID0003,BID0005,…」等、又は、不図示であるが何らの情報もないことを示す「無」である。
【0089】
項目「第1必須指標ID」に対応する情報は、イベントIDが識別するイベントに関連付けられている第1必須指標を一意に識別するための第1必須指標IDである。「第1必須指標」とは、前述の第1指標に含まれる指標であって、必須実施行為の項目であり、例えば、イベント毎に各イベントに対して予め関連付けられている第1指標であって、ユーザ(つまり、医療従事者)によって選択可能ではなく、イベントに対して必須で関連付けられている第1指標等を示す概念である。つまり、例えば、各イベントに第1必須指標として関連付けられている第1指標は全て、実施されるものとして取り扱われことになる。この第1必須指標IDは任意であるが、図14では例えば、図12の第1指標特定情報に含まれる第1指標IDの内の1個以上の第1指標IDであり、「BID0008」等、又は、何らの情報もないことを示す「無」である。
【0090】
項目「第2指標ID」に対応する情報は、図13の同一項目に対応する情報と共通であり、具体的には、イベントIDが識別するイベントに関連付けられている第2指標を一意に識別するための第2指標IDである。この第2指標IDは任意であるが、図14では例えば、図13の第2指標特定情報に含まれる第2指標IDの内の1個以上の第2指標IDであり、「BID1001」等、又は、何らの情報もないことを示す「無」である。
【0091】
そして、このような図14の最上段の情報(つまり、「TID0001」、「EID0001」、「BID0001,BID0003,BID0005,…」、「BID0008」、及び「無」の組み合わせの情報)においては、例えば、「EID0001」が識別するイベントである「肺炎」が、「TID0001」が識別する「泌尿器科」のカテゴリに所属することが示されており、また、当該イベントである「肺炎」に対して第1任意候補指標として「BID0001,BID0003,BID0005,…」が識別する「体温」、「呼吸数」、及び「肺雑音」が関連付けられていることが示されており、また、当該イベントである「肺炎」に対して第1必須指標として「BID0008」が識別する「意識評価」が関連付けられていることが示されており、また、当該イベントである「肺炎」に対して第2指標として何らの情報も関連付けられていないことが示されている。なお、このイベント指標関連情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、図5の患者情報と同様にして格納されることとしてもよい。
【0092】
なお、図14において、例えば、イベントID、第1任意候補指標ID、及び第1必須指標IDの組み合わせの情報が「状態行為関連情報」に対応し、また、イベントID、及び第2指標IDの組み合わせの情報が「状態観察関連情報」に対応すると解釈してもよい。
【0093】
図1の発生イベント情報DB121は、発生イベント情報を格納する発生イベント情報格納手段である。図15は、発生イベント情報を例示した図である。「発生イベント情報」とは、実施対象である患者について発生したイベントに関する情報である。この発生イベント情報は、図15に例示するように、項目「患者ID」に対応する情報と、項目「医師ID」に対応する情報と、項目「疾患ID」に対応する情報と、項目「発生イベントID」に対応する情報と、項目「発生第1指標ID」に対応する情報と、項目「発生第2指標ID」に対応する情報と、項目「開始日時情報」に対応する情報と、項目「終了日時情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「患者ID」、項目「医師ID」、及び項目「疾患ID」に対応する情報は、図5から図7の同一項目に対応する情報とそれぞれ共通である。
【0094】
項目「発生イベントID」に対応する情報は、実施対象である患者について発生したイベントを識別する発生イベントIDである。この発生イベントIDは任意であるが、図15では例えば、図14のイベント指標関連情報に含まれるイベントIDの内の1個以上のイベントIDであり、「EID0001」等である。
【0095】
項目「発生第1指標ID」に対応する情報は、発生第1指標を一意に識別する発生第1指標IDである。「発生第1指標」とは、発生したイベントに対して(図14のイベント指標関連情報において)関連付けられている第1指標であり、例えば、前述の第1任意ユーザ選択指標、及び第1必須指標を含む概念である。この発生第1指標IDは任意であるが、図15では例えば、図14のイベント指標関連情報における第1任意候補指標IDが識別する第1任意候補指標の内のユーザに選択された指標である第1任意ユーザ選択指標を識別するID及び第1必須指標IDに対応する「BID0001,BID0008(必),…」等である。特に、発生第1指標IDとしては、第1任意ユーザ選択指標については当該IDのみを格納し、また、第1必須指標IDについては当該IDと「(必)」を関連付けて格納することにより、第1任意ユーザ選択指標であるか、第1必須指標であるかを特定可能とする場合について説明する。
【0096】
項目「発生第2指標ID」に対応する情報は、発生第2指標を一意に識別する発生第2指標IDである。「発生第2指標」とは、発生したイベントに対して(図14のイベント指標関連情報において)関連付けられている第2指標である。この発生第2指標IDは任意であるが、図15では例えば、図14のイベント指標関連情報における第2指標IDに対応する「無」及び「BID1001」等である。
【0097】
項目「開始日時情報」に対応する情報は、イベントが開始した日時(つまり、イベントが発生した日時)を特定する開始日時情報である(図15では、「5月2日13時00分」等)。項目「終了日時情報」に対応する情報は、イベントが終了した日時を特定する終了日時情報である(図15では、「5月6日13時00分」等)
【0098】
そして、このような図15の最上段の情報(つまり、「PID0001」、「DID0001」、「OID0001」、「EID0001」、「BID0001,BID0008(必),…」、「無」、「5月2日13時00分」、及び「5月6日13時00分」の組み合わせの情報)においては、例えば、図8の「実施対象患者特定情報」で例示した事項が示されており、また、「実施対象患者特定情報」で特定される患者について発生したイベントが「EID0001」が識別する「肺炎」であることが示されており、また、当該「肺炎」に関連付けられている第1任意ユーザ選択指標が「BID0001」が識別する「体温」であり、また、当該「肺炎」に関連付けられている第1必須指標が「BID0008(必)」が識別する「意識評価」であることが示されており、また、当該「肺炎」に関連付けられている第2指標がないことが示されており、また、当該「肺炎」のイベントが「5月2日13時00分」に開始し、「5月6日13時00分」に終了したことが示されている。なお、この発生イベント情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、後述するイベント発生処理及びイベント終了処理を実行することにより格納される。
【0099】
図1の指標記録情報DB122は、指標記録情報を格納する指標記録情報格納手段である。図16は、指標記録情報を例示した図である。「指標記録情報」とは、第1指標についての実施結果を記録する情報である。この指標記録情報は、図16に例示するように、項目「患者ID」に対応する情報と、項目「医師ID」に対応する情報と、項目「疾患ID」に対応する情報と、項目「発生第1指標ID」に対応する情報と、項目「実施結果情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。項目「患者ID」、項目「医師ID」、項目「疾患ID」、及び項目「発生第1指標ID」に対応する情報は、図5から図7、及び図15の同一項目に対応する情報とそれぞれ共通である。
【0100】
項目「実施結果情報」に対応する情報は、関連付けられている発生第1指標についての実施結果を示す実施結果情報である。この実施結果情報は任意であるが、図16では例えば、ユーザから入力された実施結果の情報と、当該実施結果が入力された日時を示す情報との組み合わせの情報であり、例えば、「BID0001」が識別する「体温」(つまり、体温の測定)について入力した測定結果である「38.2」と、入力された日時である「5月2日17時00分」とを示す「38.2(5月2日17時00分)」等であり、各日時で入力された情報が「,」で区切られて蓄積される場合について説明する。
【0101】
そして、このような図16の最上段の情報(つまり、「PID0001」、「DID0001」、「OID0001」、「BID0001」、及び「38.2(5月2日17時00分),38.0(5月3日17時00分),…」の組み合わせの情報)においては、例えば、図8の「実施対象患者特定情報」で例示した事項が示されており、また、「実施対象患者特定情報」で特定される患者についての発生第1指標である「BID0001」が識別する「体温」について、「5月2日17時00分」に入力された測定結果が「38.2」(度)であり、また、「5月3日17時00分」に入力された測定結果が「38.0」(度)であることが示されている。なお、この指標記録情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、後述するイベント発生処理及び情報入力処理を実行することにより格納される。
【0102】
(処理)
次に、本システムにおいて本プログラムを実行すること等によって行われるイベント発生処理、イベント終了処理、プロセスチャート画面表示処理、実施入力画面表示処理、経過表画面表示処理、医療業務画面表示処理、及び情報入力処理について説明する。なお、制御主体を特記しない処理については、管理サーバ1の制御部1又は他の装置の制御部にて実行されるものとし、本願に特徴的な処理について詳細に説明する。
【0103】
(処理-イベント発生処理)
まず、イベント発生処理について説明する。図17は、イベント発生処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。「イベント発生処理」とは、概略的には、管理サーバ1によって実行される処理であり、例えば、患者のイベント発生に関する情報を記録するための処理であって、図15の発生イベント情報及び図16の指標記録情報の内の一部の情報を格納する処理である。このイベント発生処理を起動するタイミングは任意であるが、例えば、医師の指示を受けた看護師(つまり、医療従事者であるユーザ)が、支援端末3を介して前述の「実施対象患者特定情報」(つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を管理サーバ1に対して入力し、当該支援端末3を介して所定操作(イベント発生処理を起動するための操作)を行った場合に起動することとし、このイベント発生処理が起動したところから説明する。なお、ここでの、イベント発生処理を起動するための操作は任意であるが、例えば、後述するプロセスチャート画面(図22)におけるイベント発生ボタン画像512をクリックする操作であってもよいし、あるいは、その他の任意の操作であってもよい。
【0104】
ここでは、例えば、図5に示す患者である「鈴木一郎」の担当医師が図6に示す「山田太郎」であり、また、当該「鈴木一郎」が図7に示す「前立腺癌」を患っていることとし、この「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「PID0001」、「DID0001」、及び「OID0001」の組み合わせの情報)を医療従事者が支援端末3を介して管理サーバ1に入力した場合を例示して説明する(後述する各処理も同様とする)。なお、ここでの「PID0001」、「DID0001」、及び「OID0001」の組み合わせの情報を、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」とも称する。また、ここでは、例えば、患者である「鈴木一郎」が、イベントとして「肺炎」を患った場合を例示して説明する。
【0105】
===各画面===
最初に、ここでの処理で表示される各画面について説明する。なお、本実施形態で説明する各画面については、特記する場合を除いて、管理サーバ1が各画面を表示するための画面情報を生成し、生成した画面情報を支援端末3に送信することにより、当該支援端末3の表示部(ディスプレイ)に表示されるものである。図18は、イベント選択画面を例示した図であり、図19は、指標選択画面を例示した図である。
【0106】
=イベント選択画面=
「イベント選択画面」とは、ユーザ(つまり、医療従事者)に対して患者に発生したイベントを選択させて、当該選択されたイベントを管理サーバ1に入力するための画面であり、図18に示すように、例えば、カテゴリ表示欄21、及びイベント表示欄22を有する。カテゴリ表示欄21は、カテゴリ画像211を表示する欄である。カテゴリ画像211とは、各カテゴリを表示する画像であり、クリックして選択することにより当該画像が示すカテゴリ情報を管理サーバ1に入力するための画像である。イベント表示欄22は、イベント画像221を表示する欄である。イベント画像221とは、各イベントを表示する画像(つまり、イベント情報を示す画像)であって、クリックして選択されたカテゴリ画像211に関連付けられているイベントを表示する画像であり、クリックして選択することにより当該画像が示すイベント情報を管理サーバ1に入力するための画像である。
【0107】
=指標選択画面=
「指標選択画面」とは、ユーザに対して、発生したイベントに対して関連付ける第1指標を選択させて、当該選択された第1指標を管理サーバ1に入力するための画面であり、図19に示すように、例えば、選択用候補指標画像30を有する。選択用候補指標画像30とは、指標を表示して任意で選択させるための画像であり、例えば、指標名欄31、及び選択欄32を有する。指標名欄31は、第1指標の名称を表示する欄であり、選択欄32は、関連付けられている指標名欄31に表示されている第1指標を選択するための欄である。
【0108】
選択欄32について詳細には、例えば、第1任意候補指標に関連付けられている選択欄32は、クリックして選択することにより、対応する第1任意候補指標を示す情報が管理サーバ1に入力されるように構成されており、一方、第1必須指標に関連付けられている選択欄32は、クリックしたとしても何らの情報も入力されないように構成されている。より詳細には、例えば、第1任意候補指標に関連付けられている選択欄32は、初期状態では何らの情報も表示されておらず、クリックしてユーザに選択された場合に、第1任意候補指標が選択されたことを示す情報(例えば、図19の「体温」に対応する選択欄32のレ点)が表示され、また、当該選択された選択欄32に関連付けられている第1任意候補指標を示す情報が管理サーバ1に入力されることになる。また、例えば、第1必須指標に関連付けられている選択欄32は、関連付けられている第1指標が第1必須指標であることを示す情報(例えば、図19の「意識評価」に対応する選択欄32の丸印)が表示されており、クリックしたとしても何らの情報も入力されないように構成されている。
【0109】
つまり、ユーザは、選択欄32に表示されている情報を視認することにより、関連付けられている第1指標が第1任意候補指標であるか第1必須指標であるかを識別することができ、また、第1任意候補指標の内から、発生したイベントに対して関連付ける第1指標を選択することが可能となる。なお、図19では、説明の便宜上、選択欄32に表示されている情報として「レ点」及び「丸印」を例示したが、第1任意候補指標又は第1必須指標の何れに対応するかを識別可能な任意の情報を表示してもよく、例えば、相互に異なる色(例えば、赤色と青色等)の丸印を用いてもよい。
【0110】
===処理===
次に、イベント発生処理の具体的な内容について説明する。
【0111】
=SA1の処理=
まず、図17のSA1において管理サーバ1の制御部12は、「実施対象患者特定情報」つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を取得する。具体的には任意であるが、例えば、イベント発生処理の起動時に支援端末3を介してユーザに入力された実施対象患者特定情報を取得する。ここでは、例えば、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)を取得する。
【0112】
=SA2の処理=
次に、図17のSA2において管理サーバ1の制御部12は、イベント選択画面を表示する。具体的には任意であるが、例えば、カテゴリ表示欄21の情報のみを表示するイベント選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。なお、実際には、管理サーバ1の制御部12は、イベント選択画面を表示するための画面情報を生成し、生成した画面情報を支援端末3に送信することにより、当該画面情報に基づいて前述のイベント選択画面を支援端末3の表示部に表示させる処理を行うが、この画面を表示するための処理は特記する事項以外は公知の処理を含む任意の処理を適用できるので、説明を省略する(以下に示す他の画面を表示する処理も同様とする)。
【0113】
詳細には、管理サーバ1の制御部12は、図14のイベント指標関連情報に記録されているカテゴリIDを全て取得し、図10のカテゴリ特定情報を参照して、当該取得したカテゴリIDに関連付けられているカテゴリ情報を特定し、当該特定したカテゴリ情報を示すカテゴリ画像211を生成し、生成した当該カテゴリ画像211がカテゴリ表示欄21に表示されるイベント選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。
【0114】
ここでは、例えば、図14のイベント指標関連情報に記録されているカテゴリIDとして「カテゴリID」=「TID0001」、「TID0002」等を取得し、図10のカテゴリ特定情報を参照して、当該取得したカテゴリIDである「カテゴリID」=「TID0001」、「TID0002」等に関連付けられているカテゴリ情報として「カテゴリ情報」=「泌尿器科」、「循環器科」等を特定し、当該特定したカテゴリ情報である「カテゴリ情報」=「泌尿器科」、「循環器科」等を示す図18のカテゴリ画像211を生成し、生成した当該カテゴリ画像211がカテゴリ表示欄21に表示されるイベント選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。なお、ここでのイベント選択画面のイベント表示欄22は、何らの情報も表示されていないこととする。
【0115】
=SA3の処理=
次に、図17のSA3において管理サーバ1の制御部12は、カテゴリ情報を取得する。具体的には任意であるが、例えば、ユーザが、支援端末3の表示部のイベント選択画面(SA2で表示されたイベント選択画面)に表示されている何れかのカテゴリ画像211をクリックして選択した場合に、当該クリックされたカテゴリ画像211に対応するカテゴリを示すカテゴリ情報が管理サーバ1に入力されることとし、当該入力されたカテゴリ情報を取得する。
【0116】
ここでは、例えば、図18のイベント選択画面において、ユーザが、実施対象である患者の疾患に関連するカテゴリである「泌尿器科」を示すカテゴリ画像211(図18では最も左側の「泌尿器科」と記載されているカテゴリ画像211)を、クリックして選択した場合に、当該クリックされたカテゴリ画像211に対応するカテゴリを示すカテゴリ情報として、「カテゴリ情報」=「泌尿器科」が管理サーバ1に入力され、管理サーバ1の制御部12は、当該入力された「カテゴリ情報」=「泌尿器科」を取得する。
【0117】
=SA4の処理=
次に、図17のSA4において管理サーバ1の制御部12は、イベント選択画面を表示する。具体的には任意であるが、例えば、SA3で取得したカテゴリ情報に基づいて、カテゴリ表示欄21及びイベント表示欄22の情報を表示するイベント選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。
【0118】
詳細には、まず、管理サーバ1の制御部12は、SA2の場合と同様にして、カテゴリ画像211を生成する。次に、管理サーバ1の制御部12は、図10のカテゴリ特定情報を参照して、SA3で取得したカテゴリ情報に関連付けられているカテゴリIDを特定し、図14のイベント指標関連情報を参照し、当該特定したカテゴリIDと同じカテゴリIDに関連付けられているイベントIDを取得し、図11のイベント特定情報を参照して、当該取得したイベントIDと同じイベントIDに関連付けられているイベント情報を特定し、当該特定したイベント情報を示すイベント画像221を生成する。次に、前述の生成したカテゴリ画像211がカテゴリ表示欄21に表示され、且つ、前述の生成したイベント画像221がイベント表示欄22に表示されるイベント選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。
【0119】
ここでは、例えば、まず、SA2の場合と同様にして、図18のカテゴリ画像211を生成する。次に、図10のカテゴリ特定情報を参照して、SA3で取得したカテゴリ情報である「カテゴリ情報」=「泌尿器科」に関連付けられているカテゴリIDとして「カテゴリID」=「TID0001」を特定し、図14のイベント指標関連情報を参照し、当該特定したカテゴリIDである「カテゴリID」=「TID0001」に関連付けられているイベントIDとして「イベントID」=「EID0001」、「EID0002」、「EID0005」(なお、図14では「EID005」の図示は省略されている)等を取得し、図11のイベント特定情報を参照して、当該取得したイベントIDである「イベントID」=「EID0001」、「EID0002」、「EID0005」に関連付けられているイベント情報として「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」、「けいれん発作」を特定し、当該特定したイベント情報を示す図18のイベント画像221を生成する。次に、前述の生成した図18のカテゴリ画像211がカテゴリ表示欄21に表示され、且つ、前述の生成した図18のイベント画像221がイベント表示欄22に表示されるイベント選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。
【0120】
なお、この図18のイベント選択画面におけるイベント画像221は、ユーザが入力するべきイベント情報の複数の候補となるので、ここでの処理は、ユーザがイベント情報を入力することを支援する処理であり、詳細には、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべきイベント情報を表示して提示する処理に対応するので、例えば、制御部12におけるSA4の処理を行う機能が、「支援手段」に相当するものと解釈してもよい。
【0121】
=SA5の処理=
次に、図17のSA5において管理サーバ1の制御部12は、イベント情報を取得する。具体的には任意であるが、例えば、SA4で表示されたイベント選択画面において、ユーザが実施計画に関わらず(患者の状態に対応する)イベント画像221をクリックして選択した場合に、当該クリックして選択されたイベント画像221に対応するイベント情報が管理サーバ1に入力されることとし、管理サーバ1の制御部12は、当該入力されたイベント情報を取得する(つまり、実施計画に関わらずユーザによって入力されたイベント情報を取得する)。
【0122】
ここでは、例えば、SA4で表示された図18のイベント選択画面において、ユーザが実施対象である患者が「肺炎」を患っている状態であることを把握した上で、実施計画に関わらず「肺炎」を示すイベント画像221(図18では最上段の「肺炎」と記載されているイベント画像221)をクリックして選択した場合に、当該クリックして選択されたイベント画像221に対応するイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」が管理サーバ1に入力され、管理サーバ1の制御部12は、当該入力された「イベント情報」=「肺炎」を取得する。
【0123】
なお、ここでの処理は、前述の支援手段に提示された複数のイベント情報の内の少なくとも1個のイベント情報をユーザが実施計画に関わらず入力した場合に、当該入力されたイベント情報を取得する処理に対応するので、例えば、制御部12におけるSA5の処理を行う機能が、「取得手段」に相当するものと解釈してもよい。
【0124】
=SA6の処理=
次に、図17のSA6において管理サーバ1の制御部12は、イベントを特定する。具体的には任意であるが、例えば、SA5で取得したイベント情報に基づいて、実施対象である患者についてのイベントを特定する。具体的には任意であるが、例えば、SA5で取得したイベント情報が示すイベントを特定する。
【0125】
ここでは、例えば、「イベント情報」=「肺炎」を取得したので、実施対象である患者としての「鈴木一郎」のイベントとして「肺炎」を特定する。
【0126】
なお、ここでの処理は、前述の取得手段が取得したイベント情報に基づいて、実施計画に関わらず、イベントを特定する処理に対応するので、例えば、制御部12におけるSA6の処理を行う機能が、「特定手段」に相当するものと解釈してもよい。
【0127】
=SA7の処理=
次に、図17のSA7において管理サーバ1の制御部12は、指標選択画面を表示する。具体的には任意であるが、例えば、SA6で特定したイベントに対応する選択用候補指標画像30を含む指標選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。詳細には、図14のイベント指標関連情報を参照して、SA6で特定したイベントに関連付けられている第1任意候補指標及び第1必須指標を特定し、特定した第1任意候補指標及び第1必須指標に対応する選択用候補指標画像30を生成し、生成した選択用候補指標画像30が表示される指標選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。
【0128】
より詳細には、まず、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報に関連付けられているイベントIDを取得し、図14のイベント指標関連情報を参照して、当該取得したイベントIDと同じイベントIDに関連付けられている第1任意候補指標ID及び第1必須指標IDを特定する。次に、図12の第1指標特定情報を参照して、前述の特定した第1任意候補指標IDと同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報を取得し、当該取得した第1指標情報が示す第1指標を第1任意候補指標として特定する。次に、図12の第1指標特定情報を参照して、前述の特定した第1必須指標IDと同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報を取得し、当該取得した第1指標情報が示す第1指標を第1必須指標として特定する。次に、前述の特定した第1任意候補指標及び第1必須指標の名称が指標名欄31に表示され、更に、第1必須指標の名称が表示されている指標名欄31に関連付けられている選択欄32に、関連付けられている第1指標が第1必須指標であることを示す情報(例えば、図19の「意識評価」に対応する選択欄32の丸印)が表示される選択用候補指標画像30を生成し、生成した選択用候補指標画像30が表示される指標選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。
【0129】
ここでは、例えば、まず、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」に関連付けられているイベントIDである「イベントID」=「EID0001」を取得し、図14のイベント指標関連情報を参照して、当該取得したイベントIDである「イベントID」=「EID0001」に関連付けられている第1任意候補指標IDである「第1任意候補指標ID」=「BID0001,BID0003,BID0005,…」及び第1必須指標IDである「第1必須指標ID」=「BID0008」を特定する。次に、図12の第1指標特定情報を参照して、前述の特定した第1任意候補指標IDである「第1任意候補指標ID」=「BID0001,BID0003,BID0005,…」と同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」、「呼吸数」、「肺雑音」等を取得し、当該取得した第1指標情報が示す第1指標である「体温」、「呼吸数」、「肺雑音」等を第1任意候補指標として特定する。次に、図12の第1指標特定情報を参照して、前述の特定した第1必須指標IDである「第1必須指標ID」=「BID0008」と同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報である「第1指標情報」=「意識評価」を取得し、当該取得した第1指標情報が示す第1指標である「意識評価」を第1必須指標として特定する。次に、前述の特定した第1任意候補指標である「体温」、「呼吸数」、「肺雑音」等、及び第1必須指標である「意識評価」の名称が指標名欄31に表示され、更に、第1必須指標の名称である「意識評価」が表示されている指標名欄31に関連付けられている選択欄32に、関連付けられている第1指標が第1必須指標であることを示す情報として丸印が表示される選択用候補指標画像30を生成し、生成した選択用候補指標画像30が表示される指標選択画面を、支援端末3の表示部に表示する。なお、ここでは、ユーザが未だクリック等の選択する操作を行っていないので、図18の「体温」に対応する選択欄32に図示されているレ点は表示されないことになる。
【0130】
=SA8の処理=
次に、図17のSA8において管理サーバ1の制御部12は、指標情報を取得する。具体的には任意であるが、例えば、SA6で特定したイベントに関連付ける指標を示す第1指標情報及び第2指標情報を取得する。なお、以下では、第1指標情報を取得する処理と第2指標情報を取得する処理に分けて説明する。
【0131】
<第1指標情報を取得する処理>
第1指標情報を取得する処理について詳細には、第1任意候補指標に関する処理、及び第1必須指標に関する処理を行うが、これらの処理を各々説明する。
【0132】
<第1指標情報を取得する処理(第1任意候補指標に関する処理)>
「第1任意候補指標に関する処理」については、SA7で表示された指標選択画面において、ユーザが医師の指示又は自己の経験に基づいて、第1任意候補指標に関連付けられている選択欄32を1個以上クリックして選択した上で、「イベント発生」ボタン(図19の図面右下に表示されているボタン)をクリックした場合に、当該クリックされて選択された選択欄32に関連付けられている第1任意候補指標を示す情報が管理サーバ1に入力されることとし、当該入力された情報が示す第1任意候補指標に対応する第1指標情報を取得する。なお、ここでの、ユーザに選択された第1任意候補指標が、前述の第1任意ユーザ選択指標に対応する。
【0133】
ここでは、例えば、SA7で表示された図19の指標選択画面において、ユーザが医師の指示又は自己の経験に基づいて、第1任意候補指標である「体温」に関連付けられている選択欄32をクリックして選択した上で、「イベント発生」ボタンをクリックした場合に、当該クリックされて選択された選択欄32に関連付けられている第1任意候補指標である「体温」を示す情報が管理サーバ1に入力されることとし、当該入力された情報が示す第1任意候補指標に対応する第1指標情報として「第1指標情報」=「体温」を取得する。なお、ここでは、ユーザが「体温」に関連付けられている選択欄32をクリックして選択した場合、当該選択された欄にはレ点が表示されて、選択されていることが表示されることになる。
【0134】
<第1指標情報を取得する処理(第1必須指標に関する処理)>
「第1必須指標」については、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報に関連付けられているイベントIDを取得し、図14のイベント指標関連情報を参照して、当該取得したイベントIDに関連付けられて第1必須指標IDを特定し、図12の第1指標特定情報を参照して、前述の特定した第1必須指標IDと同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報を取得する。つまり、ユーザによる指標の選択に関わらず第1指標情報を取得する。
【0135】
ここでは、例えば、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」に関連付けられているイベントIDである「イベントID」=「EID0001」を取得し、図14のイベント指標関連情報を参照して、当該取得したイベントIDである「イベントID」=「EID0001」に関連付けられて第1必須指標IDとして「第1必須指標ID」=「BID0008」を特定し、図12の第1指標特定情報を参照して、前述の特定した第1必須指標IDである「第1必須指標ID」=「BID0008」と同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報である「第1指標情報」=「意識評価」を取得する。
【0136】
<第2指標情報を取得する処理>
第2指標情報を取得する処理について詳細には、概略的には前述の「第1指標情報を取得する処理(第1必須指標に関する処理)」と同様であり、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報に関連付けられているイベントIDを取得し、図14のイベント指標関連情報を参照して、当該取得したイベントIDに関連付けられて第2指標IDを特定し、図13の第2指標特定情報を参照して、前述の特定した第2指標IDと同じ第2指標IDに関連付けられている第2指標情報を取得する。
【0137】
ここでは、例えば、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」に関連付けられているイベントIDである「イベントID」=「EID0001」を取得し、図14のイベント指標関連情報を参照して、当該取得したイベントIDである「イベントID」=「EID0001」に関連付けられて第2指標IDとして「第2指標ID」=「無」を特定し、第2指標情報としては何らの情報も取得しない。なお、前述の第1指標情報についても、この場合と同様に、何らの情報も取得できない場合、第1指標情報としては何らの情報も取得しないこととする。
【0138】
=SA9の処理=
次に、図17のSA9において管理サーバ1の制御部12は、指標を特定する。具体的には任意であるが、例えば、SA8での処理に基づいて、SA6で特定したイベントに関連付ける指標として、第1任意ユーザ選択指標、第1必須指標、及び第2指標を特定する。詳細には、まず、SA8の「第1指標情報を取得する処理(第1任意候補指標に関する処理)」で取得した第1指標情報が示す第1指標を、第1任意ユーザ選択指標として特定し、また、SA8の「第1指標情報を取得する処理(第1必須指標に関する処理)」で取得した第1指標情報が示す第1指標を、第1必須指標として特定し、また、SA8の「第2指標情報を取得する処理」で取得した第2指標情報が示す第2指標を特定する。なお、SA8において何らの情報の取得していない場合、対応する指標は特定しないこととする。
【0139】
ここでは、例えば、まず、SA8の「第1指標情報を取得する処理(第1任意候補指標に関する処理)」で取得した第1指標情報が示す第1指標である「体温」を、第1任意ユーザ選択指標として特定し、また、SA8の「第1指標情報を取得する処理(第1必須指標に関する処理)」で取得した第1指標情報が示す第1指標である「意識評価」を、第1必須指標として特定し、また、SA8の「第2指標情報を取得する処理」で何らの情報も取得していないので、第2指標は特定しない。
【0140】
=SA10の処理=
次に、図17のSA10において管理サーバ1の制御部12は、SA6及びSA9で特定したイベント及び指標に関連する情報を、図15の発生イベント情報及び図16の指標記録情報の内の一部の情報として記録する。
【0141】
具体的には任意であるが、まず、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報に関連付けられているイベントIDを取得し、また、図12の第1指標特定情報を参照して、SA9で特定した第1任意ユーザ選択指標及び第1必須指標を示す第1指標情報に関連付けられている第1指標IDを取得し、また、図13の第2指標特定情報を参照して、SA9で特定した第2指標を示す第2指標情報に関連付けられている第2指標IDを取得する。次に、任意の手法(例えば、管理サーバ1に設けられている計時手段(例えば、タイマ等)を参照する手法等)を用いて、SA5でイベント情報を取得した日時を、イベントが発生した日時として特定し、特定した当該日時を示すイベント発生日時情報を取得する。次に、これらの取得した各情報、及びSA1で取得した「実施対象患者特定情報」に基づいて、図15の発生イベント情報及び図16の指標記録情報の内の一部の情報を格納する。このようにして、イベントを開始する(つまり、イベントを発生させる)。
【0142】
情報の格納について詳細には、図15及び図16の患者ID、医師ID、及び疾患IDとして、前述の取得した「実施対象患者特定情報」に含まれる患者ID、医師ID、及び疾患IDを格納する。また、図15の発生イベントIDとして、前述の取得したイベントIDを格納する。また、図15及び図16の発生第1指標IDとして、前述の取得した第1指標IDを格納するが、第1任意ユーザ選択指標又は第1必須指標の何れを識別するかを特定できるように、第1必須指標を識別する第1指標IDについては当該IDと「(必)」を関連付けて格納し、一方、第1任意ユーザ選択指標を識別する第1指標IDについて当該IDのみを格納する(つまり、前述「(必)」を関連付けないで格納する)。また、図15の発生第2指標IDとして、前述の取得した第2識別情報を格納する。なお、何らの情報も取得できていない場合、「無」を格納する(前述の発生第1指標IDも同様とする)。また、図15の開始日時情報として、前述の取得したイベント発生日時情報を格納する。このように処理することにより、図15の発生イベント情報における、終了日時情報以外の各情報、及び図16の指標記録情報における実施結果情報以外の各情報が格納されることになる。
【0143】
ここでは、例えば、まず、図11のイベント特定情報を参照して、SA6で特定したイベントを示すイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」に関連付けられているイベントIDである「イベントID」=「EID0001」を取得し、また、図12の第1指標特定情報を参照して、SA9で特定した第1任意ユーザ選択指標を支示す第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」に関連付けられている第1指標IDである「第1指標ID」=「BID0001」、及びSA9で特定した第1必須指標を示す第1指標情報である「第1指標情報」=「意識評価」に関連付けられている第1指標IDである「第1指標ID」=「BID0008」を取得し、また、SA9で何らの情報も特定しなかったので、第2指標情報は取得しない。次に、SA5でイベント情報を取得した日時が「5月2日13時00分」である場合、当該「5月2日13時00分」を示すイベント発生日時情報を取得する。次に、取得した各情報、及びSA1で取得した「実施対象患者特定情報」である「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報に基づいて、図15の最上段の情報の内の終了日時情報以外の情報、及び図16の具体的に図示されている最上段及び2段目の情報の内の実施結果情報以外の各情報を格納する。なお、特に、図15及び図16における発生第1指標IDとしては、図示されているように、第1必須指標を識別する第1指標IDである「BID0008」には「(必)」を関連付けて格納し、一方、第1任意ユーザ選択指標を識別する第1指標IDである「BID0001」には当該「(必)」を関連付けないで格納する。これにて、イベント発生処理を終了する。
【0144】
(処理-イベント終了処理)
次に、イベント終了処理について説明する。図20は、イベント終了処理のフローチャートである。「イベント終了処理」とは、概略的には、管理サーバ1によって実行される処理であり、例えば、患者のイベント終了に関する情報を記録するための処理であって、図15の発生イベント情報の内の一部の情報を格納する処理である。このイベント終了処理を起動するタイミングは任意であるが、例えば、医師の指示を受けた看護師(つまり、医療従事者であるユーザ)が、支援端末3を介して前述の「実施対象患者特定情報」(つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を管理サーバ1に対して入力し、当該支援端末3を介して所定操作(イベント終了処理を起動するための操作)を行った場合に起動することとし、このイベント終了処理が起動したところから説明する。なお、ここでの、イベント終了処理を起動するための操作は任意であるが、例えば、後述するプロセスチャート画面(図22)における発生中イベント画像511をクリックした後に、不図示のイベント終了ボタンをクリックする操作であってもよいし、あるいは、その他の任意の操作であってもよい。
【0145】
=SB1の処理=
まず、図20のSB1において管理サーバ1の制御部12は、「実施対象患者特定情報」つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を取得する。具体的には任意であるが、図17のSA1の場合と同様な処理を行う。ここでは、例えば、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)を取得する。
【0146】
=SB2の処理=
次に、図20のSB2において管理サーバ1の制御部12は、イベント情報を取得する。具体的には任意であるが、例えば、医師の指示を受けたユーザが、実施対象である患者のイベントであって終了するイベントを示すイベント情報を支援端末3を介して管理サーバ1に入力することとし、当該入力されたイベント情報を取得する。なお、ここでの管理サーバ1に入力されるイベント情報は任意であるが、例えば、後述するプロセスチャート画面(図22)における発生中イベント画像511をクリックした後に、不図示のイベント終了ボタンをクリックした場合に、当該クリックされた発生中イベント画像に対応するイベントを示すイベント情報が入力されることとしてもよいし、あるいは、ユーザが画像のクリック等を行わずに直接イベント情報を入力する操作を行った場合に、当該操作に対応するイベント情報が入力されることとしてもよい。ここでは、例えば、ユーザが「イベント情報」=「肺炎」を入力した場合について説明するが、この場合、制御部12は、イベント情報として「イベント情報」=「肺炎」を取得する。
【0147】
=SB3の処理=
次に、図20のSB3において管理サーバ1の制御部12は、図15の発生イベント情報における終了日時情報を格納する。具体的には任意であるが、例えば、任意の手法(前述と同様な手法等)を用いて、SB2でイベント情報を取得した日時を、イベントが終了した日時として特定し、特定した当該日時を示すイベント終了日時情報を取得する。次に、図11のイベント特定情報を参照して、SB2で取得したイベント情報に関連付けられているイベントIDを取得し、図15の発生イベント情報を参照して、SB1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生イベントIDの内の、前述の取得したイベントIDと同じイベントIDが格納されている発生イベントIDを特定し、図15の発生イベント情報において、当該特定された発生イベントIDに関連付けられている終了日時情報として、前述の取得したイベント終了日時情報を格納することにより、イベントを終了する。
【0148】
ここでは、例えば、SB2でイベント情報を取得した日時が「5月6日13時00分」である場合、当該「5月6日13時00分」を示すイベント終了日時情報を取得する。次に、図11のイベント特定情報を参照して、SB2で取得したイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」に関連付けられているイベントIDである「イベントID」=「EID0001」を取得し、図15の発生イベント情報を参照して、SB1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生イベントIDである「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」等の内の、前述の取得したイベントIDである「EID0001」が格納されている発生イベントIDである「発生イベントID」=「EID0001」を特定し、図15の発生イベント情報において、当該特定された発生イベントIDである「発生イベントID」=「EID0001」に関連付けられている終了日時情報として、前述の取得したイベント終了日時情報である「イベント終了日時情報」=「5月6日13時00分」(図15の最上段の情報)を格納する。これにて、イベント終了処理を終了する。
【0149】
(処理-プロセスチャート画面表示処理)
次に、プロセスチャート画面表示処理について説明する。図21は、プロセスチャート画面表示処理のフローチャートである。「プロセスチャート画面表示処理」とは、概略的には、管理サーバ1によって実行される処理であり、例えば、プロセスチャート画面を表示する処理である。このプロセスチャート画面表示処理を起動するタイミングは任意であるが、例えば、ユーザが、支援端末3を介して前述の「実施対象患者特定情報」(つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を管理サーバ1に対して入力し、当該支援端末3を介して所定操作(例えば、プロセスチャート画面切替要画像411(図22)をクリックする操作、あるいは、その他の任意の操作)を行った場合に起動することとし、このプロセスチャート画面表示処理が起動したところから説明する。
【0150】
===プロセスチャート画面===
最初に、ここでの処理で表示される画面について説明する。図22は、プロセスチャート画面を例示した図である。「プロセスチャート画面」とは、プロセスチャート、発生中のイベント、及びイベントの履歴等を表示するための画面であり、図22に示すように、後述する各画面に共通で表示される画面切替用画像41、及び各画面各々に特有の情報が表示される情報表示欄42を有する。
【0151】
画面切替用画像41は、各画面(つまり、プロセスチャート画面、医療業務画面、経過表画面、及び実施入力画面)を表示させるためにユーザによって操作される画像であり、例えば、ユーザがクリックした場合にクリックされた画面切替用画像41に対応する画面が表示されることになる。この画面切替用画像41としては、例えば、プロセスチャート画面を表示するためのプロセスチャート画面切替要画像411、医療業務画面を表示するための医療業務画面切替用画像412、経過表画面を表示するための経過表画面切替用画像413、及び実施入力画面を表示するための実施入力画面切替用画像414を備える。なお、各画面を図示する各図においては、説明の便宜上、クリックされた画面切替用画像41にハッチングが付されている。また、各画面において、画面切替用画像41は同様であるので、説明を省略する。
【0152】
プロセスチャート画面の情報表示欄42は、例えば、発生中イベント表示欄51、プロセスチャート表示欄52、及びイベント履歴表示欄53を有する。
【0153】
発生中イベント表示欄51は、実施対象である患者について現在発生しているイベント(つまり、発生後に未だ終了していないイベント)を表示する欄であり、発生中イベント画像511、及びイベント発生ボタン画像512を表示する欄である。発生中イベント画像511とは、現在発生している各イベントを表示する画像であり、クリックして選択した後に所定操作(例えば、不図示のイベント終了ボタンをクリックする操作等)を行うことにより、当該選択された発生中イベント画像511が示すイベントを終了させることが可能となる画像である。イベント発生ボタン画像512とは、ユーザがクリックした場合に、前述のイベント発生処理を起動させることが可能となる画像である。
【0154】
プロセスチャート表示欄52は、実施対象である患者についてのプロセスチャート(図4)の画像を表示する欄である。イベント履歴表示欄53は、実施対象である患者についての履歴を表示する欄である。このイベント履歴表示欄53は任意であるが、例えば、図22に示すように図面左側及び図面右側に1個ずつ合計2個設けて、図面左側の欄にイベントの履歴を時系列に表示し、また、図面右側の欄にイベントの履歴を各イベント基準に表示してもよい。
【0155】
===処理===
次に、プロセスチャート画面表示処理の具体的な内容について説明する。
【0156】
=SC1の処理=
まず、図21のSC1において管理サーバ1の制御部12は、「実施対象患者特定情報」つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を取得する。具体的には任意であるが、図17のSA1の場合と同様な処理を行う。ここでは、例えば、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)を取得する。
【0157】
=SC2の処理=
まず、図21のSC2において管理サーバ1の制御部12は、発生中イベント表示欄51を表示するための情報を特定する。具体的には任意であるが、例えば、図15の発生イベント情報において、開始日時情報及び終了日時情報の両方に具体的な日付の情報が格納されている場合には、関連付けられているイベントは終了しているので、発生中のイベントではなく、一方、開始日時情報又は終了日時情報の内の開始日時情報のみに具体的な日付の情報が格納されている場合(つまり、終了日時情報に具体的な日付の情報が格納されていない場合)には、関連付けられているイベントは未だ終了しておらず、発生中のイベントであることを示している点に着目して、実施対象である患者について現在発生しているイベント(つまり、発生中のイベント)を識別する発生イベントIDを特定する。
【0158】
詳細には、図15の発生イベント情報を参照して、SC1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生イベントIDの内の、始日時情報又は終了日時情報の内の開始日時情報のみに具体的な日付の情報が格納されている発生イベントIDを特定する。
【0159】
ここでは、例えば、「肺炎」及び「A薬投与」のイベントが発生中である場合、つまり、図15の発生イベント情報における、具体的に図示されている2個のイベントに関する開始日時情報及び終了日時情報の内の、2個のイベントとも開始日時情報のみが格納されている場合を例示して説明する。このSC2の処理では、図15の発生イベント情報を参照して、SC1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生イベントIDが「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」等であるが、前述のように図示されている終了日時情報が格納されていないので、「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」を特定する。
【0160】
=SC3の処理=
次に、図21のSC3において管理サーバ1の制御部12は、プロセスチャート表示欄52を表示するための情報を特定する。具体的には任意であるが、例えば、図8の実施計画情報を参照して、SC1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図8の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている各情報(つまり、プロセスチャートを表示するために必要な情報であり、図8に図示されている各情報)を特定する。
【0161】
ここでは、例えば、図8の実施計画情報を参照して、SC1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている各情報として、図8に図示されている各情報を特定する。
【0162】
=SC4の処理=
次に、図21のSC4において管理サーバ1の制御部12は、イベント履歴表示欄53を表示するための情報を特定する。具体的には任意であるが、例えば、図15の発生イベント情報を参照して、SC1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生イベントIDを全て特定する。
【0163】
ここでは、例えば、図15の発生イベント情報を参照して、SC1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている全ての発生イベントIDとして「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」等を特定する。
【0164】
=SC5の処理=
次に、図21のSC5において管理サーバ1の制御部12は、SC2~SC4で特定した各情報に基づいて、プロセスチャート画面を生成し、生成したプロセスチャート画面を支援端末3の表示部に表示する。具体的には任意であるが、例えば、SC2~SC4で特定した情報に対応する情報各々が、発生中イベント表示欄51、プロセスチャート表示欄52、及びイベント履歴表示欄53に表示されるプロセスチャート画面を生成して表示する。
【0165】
詳細には、まず、発生中イベント表示欄51については、図15の発生イベント情報を参照し、SC2で特定した発生イベントID(つまり、実施対象である患者について現在発生しているイベントを識別するイベントID)に関連付けられている開始日時情報を特定し、また、図11のイベント特定情報を参照して、SC2で特定した発生イベントIDと同じイベントIDに関連付けられているイベント情報を特定した上で、これらの特定した開始日時情報及びイベント情報を示す発生中イベント画像511を生成する。
【0166】
ここでは、例えば、図15の発生イベント情報を参照し、SC2で特定した発生イベントIDである「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」に関連付けられている開始日時情報である「発生日時情報」=「5月2日13時00分」、「5月3日09時00分」等を特定し、また、図11のイベント特定情報を参照して、SC2で特定した発生イベントIDである「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」等と同じイベントIDに関連付けられているイベント情報として「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」等を特定する。そして、特定した「発生日時情報」=「5月2日13時00分」及び「イベント情報」=「肺炎」を示す図22の図面上側の発生中イベント画像511、特定した「発生日時情報」=「5月3日09時00分」及び「イベント情報」=「A薬投与」を示す図22の図面上側の発生中イベント画像511等を生成する。
【0167】
また、プロセスチャート表示欄52については、SC3で特定した情報(つまり、図8の実施計画情報の各情報)に対応するプロセスチャートを示す画像であるプロセスチャート画像を生成する。ここでは、例えば、図8に具体的に例示さいれている実施計画情報の各情報等に基づいて、図4に示すプロセスチャートを示すプロセスチャート画像を生成する。
【0168】
また、イベント履歴表示欄53については、図15の発生イベント情報を参照し、SC4で特定した発生イベントID(つまり、実施対象である患者について発生したイベントを識別するイベントID)に関連付けられている開始日時情報及び(具体的な日付が格納されている場合には)終了日時情報を特定し、また、図11のイベント特定情報を参照して、SC4で特定した発生イベントIDと同じイベントIDに関連付けられているイベント情報を特定した上で、これらの特定した情報に基づいて、イベントの履歴を時系列に示す情報、及びイベントの履歴を各イベント基準に表示する情報を生成する。なお、ここでの例示の処理は、前述の発生中イベント表示欄51についての例示の処理と同様であり、具体的に生成する情報は前述に記載の定義に従う限りにおいて任意であるので、説明を省略する。
【0169】
そして、前述の生成した各情報が当該各情報に対応する表示欄に表示されるプロセスチャート画面を生成して支援端末3の表示部に表示する。ここでは、例えば、図22に示すプロセスチャート画面を生成して表示する。なお、この図22では、説明の便宜上、プロセスチャート表示欄52及びイベント履歴表示欄53の具体的な図示は省略されている。これにて、プロセスチャート画面表示処理を終了する。
【0170】
(処理-実施入力画面表示処理)
次に、実施入力画面表示処理について説明する。図23は、実施入力画面表示処理のフローチャートである。「実施入力画面表示処理」とは、概略的には、管理サーバ1によって実行される処理であり、例えば、実施入力画面を表示する処理である。この実施入力画面表示処理を起動するタイミングは任意であるが、例えば、ユーザが、支援端末3を介して前述の「実施対象患者特定情報」(つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を管理サーバ1に対して入力し、当該支援端末3を介して所定操作(例えば、実施入力画面切替用画像414をクリックする操作、あるいは、その他の任意の操作)を行った場合に起動することとし、この実施入力画面表示処理が起動したところから説明する。
【0171】
===実施入力画面===
最初に、ここでの処理で表示される画面について説明する。図24は、実施入力画面の表示例である。「実施入力画面」とは、第1指標についての実施結果の入力等を行うための画面であり、図24に示すように、画面切替用画像41、及び情報表示欄42を有する。実施入力画面の情報表示欄42は、例えば、実施入力画像8が表示される。
【0172】
実施入力画像8は、実施対象である患者に関連付けられている第1指標の確認、及び当該第1指標についての実施結果の入力を行うために用いられる画像であり、図24に示すように、例えば、表示単位切替用画像81、結果表示欄82、及び指標関連画像83を有する。
【0173】
表示単位切替用画像81は、結果表示欄82に表示される情報の時間帯の単位を切り替えるための画像であり、例えば、クリックされて選択された場合に1時間単位、3時間単位、6時間単位、12時間単位、及び24時間単位の表示に切り替えるための、「1H」、「3H」、「6H」、「12H」、「24H」と記載されている表示単位切替用画像81を含む。なお、本実施の形態では、ハッチングが付されている「24H」の表示単位切替用画像81がクリックされており、24時間単位(つまり、1日単位)で結果表示欄82に情報が表示される場合について説明する(後述する経過表画面の結果表示欄72も同様とする)。
【0174】
結果表示欄82は、第1指標についての実施結果を表示する欄であり、具体的には、関連付けられている(つまり、図24の図面右側に図示されている)指標関連画像83が示す第1指標についての実施結果を表示する欄であり、例えば、選択された表示単位切替用画像81に対応する時間帯の単位で各時間帯に対応する欄が設けられており、当該各欄に実施結果を示す情報(実施結果表示情報)が表示される欄である。そして、図24の例においては、「38.2」は、5月2日の体温測定の結果が38.2度であったことが示されており、また、「38.0」は、5月3日の体温測定の結果が38.0度であったことが示されており、また、2個の「清明」については、5月2日及び5月3日の意識の評価の結果が意識清明であったことが示されている。
【0175】
指標関連画像83は、各第1指標を示す画像である。図25は、指標関連画像の拡大図であり、図26は、吹出画像が表示された状態の実施入力画面の表示例である。なお、図25は、図24の図面上側に図示されている「体温」についての指標関連画像83の拡大図である。指標関連画像83は、図25に示すように、例えば、指標名情報831(項目表示情報)、入力欄832、及び要因表示情報833(関連表示情報)を有する。
【0176】
指標名情報831は、指標関連画像83が示す(つまり、指標関連画像83に対応付けられている)第1指標の名称を表示する情報である。入力欄832は、指標関連画像83が示す第1指標の実施結果を入力するための欄である。
【0177】
要因表示情報833は、指標関連画像83(つまり、指標名情報831)が示す第1指標が表示される要因に関連する情報である。なお、第1指標は、図3のユニットシートの説明で記載したように、医療行為の一部の情報として含まれている場合(つまり、実施計画で定められている場合)、及び、例えば図14のイベント指標関連情報に示されているイベントに関連付けられている場合が想定されるが、要因表示情報833は、これらの場合の何れか一方であるか又は双方であるかを示している。すなわち、ユーザは、当該要因表示情報833を視認することにより、例えば、指標名情報831が示す第1指標が、実施計画で定められていること(つまり、実施計画起因であること)、あるいは、指標名情報831が示す第1指標が、発生したイベントに関連付けられていること(つまり、イベント起因であること)を把握することが可能となる。
【0178】
要因表示情報833は、詳細には例えば、指標名情報831が示す第1指標が管理サーバ1の制御部12における「特定手段」が特定したイベント(詳細には、図17のSA6で特定されたイベント)に対して図14のイベント指標関連情報において関連付けられている第1指標(以下、「イベント起因の第1指標」とも称する)を示すか、又は、指標名情報831が示す第1指標が、実施計画で定められている第1指標(以下、「実施計画起因の第1指標」とも称する)を示すかを表示する情報である。
【0179】
この要因表示情報833は、前述の定義に従う限りにおいて任意であるが、例えば、指標名情報831が示す第1指標が表示される要因各々を示す丸印の画像を用いる場合について説明する。特に、この要因表示情報833である丸印の画像各々は、例えば、指標名情報831が示す第1指標が表示されている要因の種類に対応する色で表示される画像であり、一例としては、当該要因の種類が、イベントに関連つけられていることに対応する種類である場合は青色(図25等では便宜上、白抜きで図示されている)で表示され、また、当該要因の種類が、実施計画で定められていることに対応する種類である場合は灰色(図25等では便宜上、ハッチングで図示されている)で表示される画像である。また、この要因表示情報833である丸印の画像各々は、例えば、ユーザの操作によってカーソルが重畳された場合に、各画像が示す要因の内容(例えば、イベントであるか、実施計画であるか、イベントである場合にはイベントの名称を示す情報等)(例えば、図26の吹出画像84)が追加で表示される画像である。
【0180】
すなわち、ユーザが、指標関連画像83に含まれている要因表示情報833である丸印の画像を視認することにより、当該丸印の画像の個数に基づいて指標名情報831が示す第1指標の要因の個数を把握でき、また、当該丸印の画像の色に基づいて要因の種類を把握することができ、また、カーソルが重畳された場合に表示される追加の情報に基づいて要因の内容を把握することが可能となる。つまり、この指標関連画像83を視認することにより、少なくとも、指標名情報831が示す第1指標が、「イベント起因の第1指標」又は「実施計画起因の第1指標」の何れか一方であるか、又は両方であるか等を把握することが可能となる。
【0181】
===処理===
次に、実施入力画面表示処理の具体的な内容について説明する。ここでは、例えば、前述の図21のプロセスチャート画面表示処理で例示したように、「肺炎」及び「A薬投与」のイベントが発生中である場合、つまり、図15の発生イベント情報における、具体的に図示されている2個のイベントに関する開始日時情報及び終了日時情報の内の、2個のイベントとも開始日時情報のみが格納されている場合を例示して説明する。
【0182】
=SD1の処理=
まず、図23のSD1において管理サーバ1の制御部12は、「実施対象患者特定情報」つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を取得する。具体的には任意であるが、図17のSA1の場合と同様な処理を行う。ここでは、例えば、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)を取得する。
【0183】
=SD2の処理=
次に、図23のSD2において管理サーバ1の制御部12は、図24図26の指標関連画像83を生成する。具体的には任意であるが、例えば、実施対象である患者について現在発生しているイベントに関連付けられている第1指標を特定する処理(以下、「SD2の第1処理」)、特定した第1指標に関連付けられている現在発生しているイベントを特定する処理(以下、「SD2の第2処理」)、前述の特定した第1指標が実施計画で定められているか否かを特定する処理(以下、「SD2の第3処理」)、及び前述の各処理結果に基づいて指標関連画像を生成する処理(以下、「SD2の第4処理」)を行うこととし、以下で説明する。
【0184】
<SD2の第1処理>
「SD2の第1処理」においては、図21のSC2で説明したことに着目して、図15の発生イベント情報を参照して、SD1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生第1指標IDの内の、始日時情報又は終了日時情報の内の開始日時情報のみに具体的な日付の情報が格納されている発生第1指標IDを特定し、図12の第1指標特定情報を参照して、当該特定した発生第1指標IDと同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報を、実施対象である患者について現在発生しているイベントに関連付けられている第1指標を示す第1指標情報として特定する。
【0185】
ここでは、例えば、図15の発生イベント情報を参照して、SD1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生第1指標IDが「発生第1指標ID」=「BID0001,BID0008(必),…」、「BID0001,…」等であるが、前述したように例えば終了日時情報が格納されていないこととし、この場合、「発生第1指標ID」=「BID0001,BID0008(必),…」、「BID0001,…」を特定し、図12の第1指標特定情報を参照して、該特定した発生第1指標IDと同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」等を特定する。
【0186】
<SD2の第2処理>
「SD2の第2処理」においては、図15の発生イベント情報を参照して、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報を識別する第1指標IDと同じ発生第1指標IDに関連付けられている発生イベントIDを、当該発生第1指標ID毎に特定し、図11のイベント特定情報を参照して、当該特定した発生イベントIDと同じイベントIDに関連付けられているイベント情報を、第1指標に関連付けられている現在発生しているイベントを示すイベント情報として特定する。
【0187】
ここでは、例えば、「SD2の第1処理」で特定した「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」等の内の「体温」については、図15の発生イベント情報を参照して、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」を識別する第1指標IDと同じ発生第1指標IDに関連付けられている発生イベントIDとして「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」を特定し、図11のイベント特定情報を参照して、当該特定した発生イベントIDと同じイベントIDである「イベントID」=「EID0001」、「EID0002」に関連付けられているイベント情報として「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」を特定する。
【0188】
また、例えば、「SD2の第1処理」で特定した「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」等の内の「意識評価」については、前述の場合と同様にして、図15の発生イベント情報を参照して、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報である「第1指標情報」=「意識評価」を識別する第1指標IDと同じ発生第1指標IDに関連付けられている発生イベントIDとして「発生イベントID」=「EID0001」を特定し、図11のイベント特定情報を参照して、当該特定した発生イベントIDと同じイベントIDである「イベントID」=「EID0001」に関連付けられているイベント情報として「イベント情報」=「肺炎」を特定する。
【0189】
<SD2の第3処理>
「SD2の第3処理」においては、まず、図8の実施計画情報に含まれる医療行為情報の内の、実施対象である患者について現在関連付けられている医療行為情報を特定する。具体的には、図9の実施履歴情報を参照して、SD1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている移行経路履歴情報を取得し、取得した移行経路履歴情報に基づいて現在滞在(実行)しているユニットIDを特定し、図8の実施計画情報を参照して、SD1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられており、且つ、前述の特定したユニットIDに関連付けられている医療行為情報を特定する。次に、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報と同じ情報が前述の特定した医療行為情報として格納されているか否かを、各第1指標情報について判断する。そして、第1指標情報と同じ情報が前述の特定した医療行為情報として格納されている場合、当該第1指標情報が示す第1指標は実施計画で定められているものと判定し、一方、第1指標情報と同じ情報が前述の特定した医療行為情報として格納されていない場合、当該第1指標情報が示す第1指標は実施計画で定められていないものと判定する。
【0190】
ここでは、例えば、まず、図9の実施履歴情報を参照して、SD1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている移行経路履歴情報として「移行経路履歴情報」=「A-0(0429-0501),A-1(0501-)」を取得し、取得した「A-0(0429-0501),A-1(0501-)」において「ユニットID」=「A-1」が開始した日付を示す「0501」のみが格納されている(つまり、終了した日付が格納されていない)ので、現在滞在(実行)しているユニットIDとして「ユニットID」=「A-1」を特定し、図8の実施計画情報を参照して、SD1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられており、且つ、前述の特定したユニットIDである「ユニットID」=「A-1」に関連付けられている医療行為情報として「検体検査」、「病理検査」、「手術」、「輸血」、「体温」、及び「呼吸数」を特定する。次に、「SD2の第1処理」で特定した「体温」は、前述の医療行為情報として格納されているので、実施計画で定められているものと判定し、一方、「SD2の第1処理」で特定した「意識評価」は、前述の医療行為情報として格納されていないので、実施計画で定められていないものと判定する。
【0191】
<SD2の第4処理>
「SD2の第4処理」においては、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報各々に対応する指標関連画像83を生成する。
【0192】
<<SD2の第4処理(指標名情報)>>
具体的には、まず、指標名情報831については、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報を示すテキスト情報を指標名情報831として特定する。ここでは、例えば、前述の具体的に説明した情報について例示して説明する。すなわち、図24に示すように、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」を示すテキスト情報である「体温」、「意識評価」を指標名情報831として特定する。
【0193】
<<SD2の第4処理(要因表示情報)>>
次に、要因表示情報833については、「SD2の第2処理」及び「SD2の第3処理」の処理結果を反映した要因表示情報833を生成する。
【0194】
詳細には、まず、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報各々について、「SD2の第2処理」で特定したイベント情報の個数に対応する個数分の要因表示情報833である丸印の画像を生成する。より詳細には、イベント情報に関連付けられていることに対応する種類であることを表示する色である青色の丸印の画像であって、各画像に対して、「SD2の第2処理」で特定したイベント各々を任意の技術(例えば、いわゆるマウスオーバーに対応する技術等)を用いて各画像に関連付けることにより、当該画像にカーソルが重畳された場合に、各画像に関連付けられているイベントを示す情報が表示されるように要因表示情報833である丸印の画像を生成する。
【0195】
ここでは、例えば、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」等の内の「体温」については、「SD2の第2処理」で「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」を特定したので、図25の2個の要因表示情報833A、833Bを生成する。より詳細には、要因表示情報833Aには「イベント情報」=「肺炎」を関連付けて、また、要因表示情報833Bには「イベント情報」=「A薬投与」を関連付けて生成する。このように構成することにより、図26に示すように、要因表示情報833Aにカーソル900を重畳した場合に、当該関連付けた「イベント情報」=「肺炎」を示す情報を表示するための吹出画像84(状態表示情報)が表示されることになる。
【0196】
また、例えば、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」等の内の「意識評価」については、「SD2の第2処理」で「イベント情報」=「肺炎」を特定したので、「体温」の場合と同様にしてイベント情報を関連付けて、1個の要因表示情報である丸印の画像を生成する。
【0197】
次に、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報各々について、「SD3の第3処理」において実施計画で定められているものと判定した場合、1個の要因表示情報833である丸印の画像を追加で生成する。より詳細には、実施計画で定められていることに対応する種類であることを表示する色である灰色の丸印の画像を生成する。なお、この画像についても、前述の場合と同様にして、任意の技術(例えば、いわゆるマウスオーバーに対応する技術等)を用いて、実施計画で定められていることを示すテキスト情報又は現在のユニットIDに関連する情報を関連付けることにより、当該各情報が表示されるように生成してもよい。
【0198】
ここでは、例えば、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」等の内の「体温」については、「SD3の第3処理」において実施計画で定められているものと判定したので、図25に示すように、1個の要因表示情報833Cである丸印の画像を生成する。
【0199】
また、例えば、「SD2の第1処理」で特定した第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」、「意識評価」等の内の「意識評価」については、「SD3の第3処理」において実施計画で定められていないと判定したので、丸印の画像を生成しないことになる。
【0200】
<<SD2の第4処理(指標関連画像の生成)>>
そして、前述の特定したテキスト情報が指標名情報831として表示され、また、前述の生成された要因表示情報833が表示される指標関連画像83を生成する。ここでは、例えば、図24図26に示される指標関連画像83を生成する。
【0201】
=SD3の処理=
次に、図23のSD3において管理サーバ1の制御部12は、図24の結果表示欄82に表示される情報を特定する。具体的には任意であるが、例えば、まず、選択された表示単位切替用画像81を特定し、特定した表示単位切替用画像81に基づく単位の各時間帯に対応する欄を生成する。なお、ここでの各欄を生成する手法は任意であるが、例えば、図24に示す実施入力画面については、基本的には、ユーザが第1指標に示される項目の実施行為を実施した後のタイミング(例えば、直後のタイミング等)に、実施結果を入力するために用いられる点を考慮して、視認性に留意して任意に生成してもよいが、例えば、管理サーバ1の計時手段の計時結果に基づいて現在日時を特定し、特定した現在日時に対応する欄が、指標関連画像83に近い側(図面右側)に設けられるように構成してもよい。
【0202】
ここでは、例えば、まず、図24に示すように、選択された表示単位切替用画像81として「24H」の表示単位切替用画像81を特定し、特定した「24H」の表示単位切替用画像81に対応する24時間単位(つまり、1日単位)の欄を生成する。
【0203】
次に、図16の指標記録情報を参照して、SD1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている実施結果情報を、発生第1指標ID毎に取得し、当該取得した実施結果情報が示す情報を、前述の生成した各欄に表示する情報として特定する。詳細には、SD2で生成した指標関連画像83が示す第1指標情報を識別する第1指標IDと同じ発生第1指標に関連付けられている実施結果情報が示す情報を、当該指標関連画像83に関連付けられている欄に表示される情報として特定する。
【0204】
ここでは、例えば、図16の指標記録情報を参照して、SD1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている実施結果情報として、「発生第1指標ID」=「BID0001」に関連付けられている「実施結果情報」=「38.2(5月2日17時00分),38.0(5月3日17時00分),…」、及び「発生第1指標ID」=「BID0008(必)」に関連付けられている「実施結果情報」=「清明(5月2日17時00分),清明(5月3日17時00分),…」を取得し、これらの取得した情報を、図24の結果表示欄82に図示されているように、前述の生成された欄の内の対応する欄に表示される情報として特定する。
【0205】
=SD4の処理=
次に、図23のSD4において管理サーバ1の制御部12は、SD2及びSD3の処理結果に基づいて、実施入力画面を生成し、生成した実施入力画面を支援端末3の表示部に表示する。具体的には任意であるが、例えば、SD2で生成した指標関連画像83が表示され、また、SD3で生成した欄に当該SD3で特定した情報が結果表示欄82に表示される実施入力画面を生成して表示する。ここでは、例えば、図24図26に例示されている実施入力画面表示処理を表示する。これにて、実施入力画面表示処理を終了する。
【0206】
(処理-経過表画面表示処理)
次に、経過表画面表示処理について説明する。図27は、経過表画面表示処理のフローチャートである。「経過表画面表示処理」とは、概略的には、管理サーバ1によって実行される処理であり、例えば、経過表画面を表示する処理である。この経過表画面表示処理を起動するタイミングは任意であるが、例えば、ユーザが、支援端末3を介して前述の「実施対象患者特定情報」(つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を管理サーバ1に対して入力し、当該支援端末3を介して所定操作(例えば、経過表画面切替用画像413をクリックする操作、あるいは、その他の任意の操作)を行った場合に起動することとし、この経過表画面表示処理が起動したところから説明する。
【0207】
===経過表画面===
最初に、ここでの処理で表示される画面について説明する。図28は、経過表画面の表示例である。「経過表画面」とは、第1指標及び第2指標に関する情報を表示するための画面であり、図28に示すように、画面切替用画像41、及び情報表示欄42を有する。経過表画面の情報表示欄42は、例えば、発生中イベント表示欄61、グラフ表示欄62、及び経過表表示欄63を有する。
【0208】
発生中イベント表示欄61は、実施対象である患者について現在発生しているイベント(つまり、発生後に未だ終了していないイベント)を表示する欄であり、例えば、発生中イベント画像611を表示する欄である。発生中イベント画像611とは、現在発生している各イベントを表示する画像であり、クリックして選択した場合に、クリックされた発生中イベント画像611に対応するイベントを示すイベント情報が管理サーバ1に入力される画像である。
【0209】
グラフ表示欄62は、実施対象である患者についての所定の指標(予め定められている指標であり、体温、血圧等の任意の指標)ついての実施結果をグラフ形式で示すグラフ画像を表示する欄である。
【0210】
経過表表示欄63は、第1指標及び第2指標に関する情報を表形式に表示する欄である。図29は、経過表画像の表示例である。経過表表示欄63は、例えば、図29に示す経過表画像7を表示する欄である。
【0211】
経過表画像7は、第1指標及び第2指標に関する情報を表形式にて表示する画像であり、指標欄71、及び結果表示欄72を有する。指標欄71は、第1指標又は第2指標の名称と、第1指標の種類(詳細には、第1任意ユーザ選択指標であるか又は第1必須指標であるかの種類)とを表示する欄であり、例えば、指標名欄711、及び任意必須表示欄712を有する。
【0212】
指標名欄711は、第1指標又は第2指標の名称を表示する欄であり、例えば、第1指標の名称を表示する指標名欄711は、図29の図面下側に図示されているように、任意必須表示欄712の隣に関連付けられて設けられており、一方、第2指標の名称を表示する指標名欄711は、図29の図面上側に図示されているように、隣に任意必須表示欄712が設けられていない。なお、例えば、この第2指標の名称を表示する指標名欄711に表示される情報が、「観察項目表示情報」に相当するものと解釈してもよい。任意必須表示欄712は、第1指標の種類を表示する欄であり、例えば、関連付けられている指標名欄711に名称が表示されている第1指標の種類が第1任意ユーザ選択指標である場合、何らの画像も表示されず、関連付けられている指標名欄711に名称が表示されている第1指標の種類が第1必須指標である場合、「×」印の画像(第1必須指標であることを示す情報)が表示される欄である。
【0213】
つまり、ユーザは、任意必須表示欄712を視認することにより、関連付けられている指標名欄711に表示されている第1指標の種類を特定することが可能となる。なお、図29の例では、説明の便宜上、任意必須表示欄712に「×」印の画像が表示される場合について説明したが、第1指標の種類を認識可能である限りにおいて任意であり、例えば、他の形状の画像が表示されることとしてもよいし、当該任意必須表示欄712が所定の表示色(例えば、赤色等)で着色されることとしてもよい。
【0214】
結果表示欄72は、第1指標についての実施結果を表示する欄であり、基本的には、図24の実施入力画面の結果表示欄82と同様に構成されており、具体的には、関連付けられている(つまり、図29の図面左側に図示されている指標名欄711に名称が表示されている第1指標についての実施結果を表示する欄であり、例えば、図24における選択された表示単位切替用画像81に対応する時間帯の単位で各時間帯に対応する欄が設けられており、当該各欄に実施結果を示す情報(実施結果表示情報)が表示される欄である。そして、図29の例においては、図24の実施入力画面の説明で例示した情報が示されている。
【0215】
===処理===
次に、経過表画面表示処理の具体的な内容について説明する。ここでは、例えば、前述の図21のプロセスチャート画面表示処理で例示したように、「肺炎」及び「A薬投与」のイベントが発生中である場合、つまり、図15の発生イベント情報における、具体的に図示されている2個のイベントに関する開始日時情報及び終了日時情報の内の、2個のイベントとも開始日時情報のみが格納されている場合を例示して説明する。
【0216】
=SE1の処理=
まず、図27のSE1において管理サーバ1の制御部12は、「実施対象患者特定情報」つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を取得する。具体的には任意であるが、図17のSA1の場合と同様な処理を行う。ここでは、例えば、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)を取得する。
【0217】
=SE2の処理=
次に、図27のSE2において管理サーバ1の制御部12は、経過表画面を表示する。具体的には任意であるが、例えば、図21のSC2の場合と同様な処理を行って、実施対象である患者について現在発生しているイベントを識別する発生イベントIDを特定した上で、図11のイベント特定情報を参照して、前述の特定した発生イベントIDと同じイベントIDに関連付けられているイベント情報を特定し、当該特定したイベント情報を示す発生中イベント画像611を生成して、生成した発生中イベント画像611が発生中イベント表示欄61に表示される経過表画面を生成し、生成した経過表画面を、支援端末3の表示部に表示する。
【0218】
ここでは、例えば、図21のSC2の場合と同様な処理を行って、実施対象である患者について現在発生しているイベントを識別する発生イベントIDである図15に図示されている「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」等を特定した上で、図11のイベント特定情報を参照して、前述の特定した発生イベントIDと同じイベントIDである「イベントID」=「EID0001」、「EID0002」等に関連付けられているイベント情報として「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」等を特定し、当該特定したイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」等を示す図28の発生中イベント画像611を生成して、生成した発生中イベント画像611が発生中イベント表示欄61に表示される経過表画面を生成して表示する。
【0219】
なお、経過表画面のグラフ表示欄62に表示される情報を表示するタイミングは任意であるが、このSC2を実行するタイミングで、任意の手法(例えば、前述の所定の指標ついての実施結果の情報(測定結果の情報等)を医療機器にアクセスして取得したり、あるいは、格納されている場合には、図16の指標記録情報における実施結果情報を参照して取得したりした上で、当該取得した各情報を用いてグラフ画像を生成する手法等)でグラフ画像を生成して、当該生成したグラフ画像をグラフ表示欄62に表示してもよい。
【0220】
=SE3の処理=
次に、図27のSE3において管理サーバ1の制御部12は、イベント情報を取得する。具体的には任意であるが、例えば、ユーザが、支援端末3の表示部の経過表画面(SE2で表示された経過表画面)に表示されている1個又は2個以上の発生中イベント画像611をクリックして選択した場合に、当該クリックされた発生中イベント画像611に対応するイベントを示すイベント情報が管理サーバ1に入力されることとし、当該入力されたイベント情報を取得する。
【0221】
ここでは、例えば、図28の経過表画面において、ユーザが、自己が確認したいイベントを示す発生中イベント画像611として、「肺炎」のイベントを示す図面左側の発生中イベント画像611、及び「A薬投与」のイベントを示す図面右側の発生中イベント画像611をクリックして選択した場合に、当該クリックされた発生中イベント画像611に対応するイベントを示すイベント情報として、「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」が入力され、管理サーバ1の制御部12は、当該入力された「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」を取得する。
【0222】
=SE4の処理=
次に、図27のSE4において管理サーバ1の制御部12は、図29の経過表表示欄63に表示される経過表画像7における指標欄71に表示される情報を生成する。具体的には任意であるが、例えば、SE3で取得したイベント情報に関連付けられている発生第1指標ID及び発生第2指標IDを特定する処理(以下、「SE4の第1処理」)、SE3で取得したイベント情報に関連付けられている第1指標情報を特定する処理(以下、「SE4の第2処理」)、SE3で取得したイベント情報に関連付けられている第2指標情報を特定する処理(以下、「SE4の第3処理」)、指標欄71に表示される情報を生成する処理(以下、「SE4の第4処理」)を行うこととし、以下で説明する。
【0223】
<SE4の第1処理>
「SE4の第1処理」においては、図15の発生イベント情報を参照して、SE1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生イベントIDの内の、SE3で取得したイベント情報を識別するイベントIDと同じ発生イベントIDを特定し、当該特定した発生イベントIDに関連付けられている発生第1指標ID及び発生第2指標IDを特定する。
【0224】
ここでは、例えば、図15の発生イベント情報を参照して、SE1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生イベントIDである「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」等の内の、SE3で取得したイベント情報である「イベント情報」=「肺炎」、「A薬投与」を識別するイベントIDと同じ発生イベントIDとして「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」を特定し、当該特定した発生イベントIDである「発生イベントID」=「EID0001」、「EID0002」に関連付けられている発生第1指標IDである「発生第1指標ID」=「BID0001,BID0008(必),…」、「BID0001,…」及び発生第2指標IDである「発生第2指標ID」=「BID1001,…」を特定する。
【0225】
<SE4の第2処理>
「SE4の第2処理」においては、図12の第1指標特定情報を参照して、「SE4の第1処理」で特定した発生第1指標IDと同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報を、第1任意ユーザ選択指標を示す第1指標情報、又は第1必須指標を示す第1指標情報として特定する。詳細には、図15の発生第1指標IDにおいて「(必)」が関連付けられていない情報に基づく情報は、第1任意ユーザ選択指標を示す第1指標情報として特定し、一方、図15の発生第1指標IDにおいて「(必)」が関連付けられている情報に基づく情報は、第1必須指標を示す第1指標情報として特定する。
【0226】
ここでは、図12の第1指標特定情報を参照して、「SE4の第1処理」で特定した「発生第1指標ID」=「BID0001」と同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」を、第1任意ユーザ選択指標を示す第1指標情報として特定し、また、「SE4の第1処理」で特定した「発生第1指標ID」=「BID0008」と同じ第1指標IDに関連付けられている第1指標情報である「第1指標情報」=「意識評価」を、第1必須指標を示す第1指標情報として特定する。
【0227】
<SE4の第3処理>
「SE4の第3処理」においては、図13の第2指標特定情報を参照して、「SE4の第1処理」で特定した発生第2指標IDと同じ第2指標IDに関連付けられている第2指標情報を特定する。
【0228】
ここでは、例えば、図13の第2指標特定情報を参照して、「SE4の第1処理」で特定した発生第2指標IDである「発生第2指標ID」=「BID1001」と同じ第2指標IDに関連付けられている第2指標情報である「第1指標情報」=「白血球数観察」を特定する。
【0229】
<SE4の第4処理>
「SE4の第4処理」においては、「SE4の第2処理」で特定した第1任意ユーザ選択指標を示す第1指標情報に対応するテキスト情報を、図29の任意必須表示欄712に関連付けられている指標名欄711に表示される情報として生成し、当該任意必須表示欄712には何らの情報も表示しないこととする。また、「SE4の第2処理」で特定した第1必須指標を示す第1指標情報に対応するテキスト情報を、図29の任意必須表示欄712に関連付けられている指標名欄711に表示される情報として生成し、当該任意必須表示欄712に表示される情報として「×」印の画像を生成する。また、「SE4の第3処理」で特定した第2指標情報に対応するテキスト情報を、図29の任意必須表示欄712に関連付けられていない指標名欄711に表示される情報として生成する。
【0230】
ここでは、例えば、図29の指標欄71に図示されている情報を、指標欄71に表示される情報として生成する。
【0231】
=SE5の処理=
次に、図27のSE5において管理サーバ1の制御部12は、図29の経過表表示欄63に表示される経過表画像7における結果表示欄72に表示される情報を特定する。具体的には任意であるが、例えば、図23のSD3と同様な処理を行う。すなわち、まず、図24の選択された表示単位切替用画像81を特定し、特定した表示単位切替用画像81に基づく単位の各時間帯に対応する欄を生成する。次に、図16の指標記録情報を参照して、SE1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている実施結果情報を、発生第1指標ID毎に取得し、当該取得した実施結果情報が示す情報を、前述の生成した各欄に表示する情報として特定する。
【0232】
ここでは、例えば、図29の結果表示欄72に図示されている欄を生成し、当該結果表示欄72に図示されている情報を特定する。
【0233】
=SE6の処理=
次に、図27のSE6において管理サーバ1の制御部12は、SE4及びSE5の処理結果に基づいて、経過表画面を生成し、生成した経過表画面を支援端末3の表示部に表示する。具体的には任意であるが、例えば、SE4で生成した情報が指標欄71に表示され、また、SE5で生成した欄に当該SE5で特定した情報が結果表示欄72に表示される経過表画像7が経過表表示欄63に更に表示される経過表画面(発生中イベント表示欄61及びグラフ表示欄62には、SE2で表示した経過表画面と同じ情報が表示されている経過表画面)を生成して表示する。ここでは、例えば、図29に例示されている経過表画像7が更に表示される経過表画面を生成して表示する。
【0234】
図30及び図31は、他の経過表画像の表示例である。上述の説明では図27のSE3において、図28の2個の発生中イベント画像611をクリックして選択した場合を例示したが、例えば、「肺炎」のイベントを示す図面左側の発生中イベント画像611のみをクリックして選択した場合、SE6では図30に例示されている経過表画像7が表示されることになり、また、例えば、「A薬投与」のイベントを示す図面右側の発生中イベント画像611のみをクリックして選択した場合、SE6では図31に例示されている経過表画像7が表示されることになる。これにて、経過表画面表示処理を終了する。
【0235】
(処理-医療業務画面表示処理)
次に、医療業務画面表示処理について説明する。「医療業務画面表示処理」とは、概略的には、管理サーバ1によって実行される処理であり、例えば、医療業務画面を表示する処理である。この医療業務画面表示処理を起動するタイミングは任意であるが、例えば、ユーザが、支援端末3を介して前述の「実施対象患者特定情報」を管理サーバ1に対して入力し、当該支援端末3を介して所定操作(例えば、医療業務画面切替用画像412をクリックする操作、あるいは、その他の任意の操作)を行った場合に起動することとし、この医療業務画面表示処理が起動したところから説明する。
【0236】
===医療業務画面===
最初に、ここでの処理で表示される画面について説明する。「医療業務画面」とは、不図示であるが、第1指標又は第2指標の一覧を表示する画像である。
【0237】
===処理===
次に、医療業務画面表示処理の具体的な内容について説明する。ここでの処理は、第1指標又は第2指標の内の一方又は両方を表示する医療業務画面を生成して、生成した医療業務画面を支援端末3の表示部に表示する限りにおいて任意である。例えば、実施対象である患者について現在発生しているイベントに関わらず、各指標を表示する医療業務画面を生成して表示してもよいし、あるいは、実施対象である患者について現在発生しているイベントに関連する各指標を表示する医療業務画面を生成して表示してもよい。
【0238】
前者の場合、例えば、管理サーバ1の制御部12は、図12の第1指標特定情報及び図13の第2指標特定情報を参照して、第1指標情報及び第2指標情報を全て取得し、取得した各指標情報を表示する医療業務画面を生成して表示してもよい。
【0239】
また、後者の場合、例えば、管理サーバ1の制御部12は、図15の発生イベント情報を参照して、医療業務画面表示処理の起動時に入力された「実施対象患者特定情報」に対応する図15の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生第1指標ID及び発生第2指標IDの内の、始日時情報又は終了日時情報の内の開始日時情報のみに具体的な日付の情報が格納されている発生第1指標ID及び発生第2指標IDを特定し、特定した発生第1指標ID及び発生第2指標IDが識別する第1指標情報及び第2指標情報を表示する医療業務画面を生成して表示してもよい。これにて、医療業務画面表示処理を終了する。
【0240】
(処理-情報入力処理)
次に、情報入力処理について説明する。図32は、情報入力処理のフローチャートである。「情報入力処理」とは、概略的には、管理サーバ1によって実行される処理であり、例えば、図16の指標記録情報における実施結果情報を入力して格納する処理である。この情報入力処理を起動するタイミングは任意であるが、例えば、ユーザが、支援端末3を介して所定操作(例えば、情報を入力して記録するための操作であって、一例としては、自己が利用する支援端末3の表示部に表示されている図24の実施入力画面における1個の指標関連画像83中の入力欄832をクリックして情報を入力する操作あるいは、その他の任意の操作)を行った場合に起動することとし、この情報入力処理が起動したところから説明する。
【0241】
ここでは、例えば、ユーザが、「5月3日17時00分」に、実施対象である患者としての「鈴木一郎」の体温測定の結果である「38.0」を入力して格納する場合を例示して説明する。つまり、ユーザが、当該「鈴木一郎」についての図24の実施入力画面(つまり、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」を入力することにより表示された実施入力画面)において、「体温」についての指標関連画像83の入力欄832(つまり、図24の図面上側に図示されている入力欄832)をクリックして、「38.0」を入力する操作を行った場合を例示して説明する。
【0242】
=SF1の処理=
まず、図32のSF1において管理サーバ1の制御部12は、情報が入力される対象となる患者についての「実施対象患者特定情報」(つまり、患者ID、医師ID、及び疾患IDの組み合わせの情報)を取得する。具体的には任意であるが、図23の実施入力画面表示処理において、SD1において「実施対象患者特定情報」を取得して処理を行っているので、各実施入力画面が「実施対象患者特定情報」に関連付けられている点に着目して、情報入力処理の起動時に入力欄832(図24)がクリックされた実施入力画面に関連付けられている「実施対象患者特定情報」を取得する。
【0243】
ここでは、例えば、「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」(つまり、「患者ID」=「PID0001」、「医師ID」=「DID0001」、及び「疾患ID」=「OID0001」の組み合わせの情報)を取得する。
【0244】
=SF2の処理=
次に、図32のSF2において管理サーバ1の制御部12は、図16の指標記録情報における実施結果情報を格納するために必要な情報を取得する。具体的には、例えば、入力情報、第1指標ID、及び入力日時情報を取得する。なお、「入力情報」とは、ユーザによって入力欄832を介して入力された情報であり、例えば、情報入力処理の起動時に入力欄832をクリックして入力された情報である。「入力日時情報」とは、入力情報が入力された日時を示す情報であり、例えば、ユーザが情報を入力するために入力欄832をクリックした日時を示す情報である。
【0245】
まず、入力情報の取得について詳細には、情報入力処理の起動時に入力欄832を介して入力された情報を入力情報として取得する。ここでは、例えば、入力情報として「38.0」を取得する。
【0246】
また、第1指標IDの取得について詳細には、図24の各指標関連画像83は第1指標情報を示しており、つまり、第1指標情報に関連付けられている点に着目して、情報入力処理の起動時にクリックされた入力欄832を有する指標関連画像83に関連付けられている第1指標情報を取得し、図12の第1指標特定情報を参照して、当該取得した第1指標情報と同じ第1指標情報に関連付けられている第1指標IDを特定し、特定した第1指標IDを取得する。ここでは、例えば、情報入力処理の起動時に「体温」についての指標関連画像83の入力欄832(つまり、図24の図面上側に図示されている入力欄832)がクリックされたので、当該入力欄832を有する指標関連画像83に関連付けられている第1指標情報として「第1指標情報」=「体温」を取得し、図12の第1指標特定情報を参照して、当該取得した第1指標情報である「第1指標情報」=「体温」に関連付けられている第1指標IDとして「第1指標ID」=「BID0001」を特定し、特定した「第1指標ID」=「BID0001」を取得する。
【0247】
また、入力日時情報の取得について詳細には、前述の任意の手法を用いて、入力情報が入力された日時を特定し、特定した日時を示す情報を入力日時情報として取得する。ここでは、例えば、「5月3日17時00分」に情報が入力されたので、入力日時情報として「5月3日17時00分」を取得する。
【0248】
=SF3の処理=
次に、図32のSF3において管理サーバ1の制御部12は、SF2で取得した各情報に基づいて、図16の指標記録情報における実施結果情報を格納する。具体的には任意であるが、例えば、図16の指標記録情報を参照して、SF1で取得した「実施対象患者特定情報」に対応する図16の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生第1指標IDの内の、SF2で取得した第1指標IDと同じ発生第1指標IDに関連付けられている実施結果情報として、前述のSF2で取得した入力情報と入力日時情報とを組み合わせた情報を蓄積して格納する。
【0249】
ここでは、例えば、図16の指標記録情報を参照して、SF1で取得した「鈴木一郎」に関する「実施対象患者特定情報」に対応する図16の患者ID、医師ID、及び疾患IDに関連付けられている発生第1指標IDの内の、SF2で取得した第1指標IDである「第1指標ID」=「BID0001」と同じ発生第1指標IDに関連付けられている実施結果情報として、前述のSF2で取得した入力情報である「38.0」と入力日時情報である「5月3日17時00分」とを組み合わせた情報を蓄積して格納する。つまり、図16の最上段の実施結果情報である「38.2(5月2日17時00分),38.0(5月3日17時00分),…」の内の「38.0(5月3日17時00分)」を蓄積して格納する。このようにして、第1指標についての実施結果を記録することが可能となる。これにて、情報入力処理を終了する。
【0250】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、実施計画に関わらず患者の状態であるイベントを特定し、当該特定したイベントを管理することにより、例えば、実施計画に関わらず生じる患者の状態に関して管理を行うことが可能となる。
【0251】
また、ユーザがイベント情報を入力することを支援することにより、例えば、イベント情報を容易に入力させることが可能となるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0252】
また、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべきイベント情報を表示して提示することにより、例えば、カテゴリを基準にしてイベント情報を入力させることが可能となるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0253】
また、特定したイベント情報に対して関連付けられている第1指標の実施結果を示す実施結果表示情報を表示することにより、例えば、患者の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【0254】
また、指標名情報831が、特定したイベントに対して関連付けられている第1指標を示すか、又は、項目表示情報が、実施計画で定められている第1指標を示すかを表示する要因表示情報833を表示することにより、例えば、項目表示情報が表示されている要因を把握させることが可能となる。
【0255】
また、指標名情報831が示す実施行為の項目に関連付けられているイベントを示す吹出画像84を表示することにより、例えば、指標名情報831が表示されている要因であるイベントを把握させることが可能となる。
【0256】
また、イベントと、第1必須指標又は第1任意候補指標とが相互に関連付けられている情報を格納することにより、例えば、第1必須指標又は第1任意候補指標について管理することが可能となる。
【0257】
また、特定したイベントに対して関連付けられている第2指標を示す指標名欄711を表示することにより、例えば、患者の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【0258】
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良できる。以下、このような変形例について説明する。
【0259】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0260】
(構成及び制御について)
また、上記実施の形態で自動的に行われるものとして説明した制御の全部または任意の一部を手動で行っても良く、逆に、手動で行われるものとして説明した制御の全部または任意の一部を公知技術または上述した思想に基づいて自動化しても良い。また、上記実施の形態において示した各構成要素の各機能ブロックの一部又は全部を、ハードワイヤードロジックにて構成しても良い。
【0261】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、図8の実施計画情報、図15の発生イベント情報、又は図15の指標記録情報の内の任意の2個以上の組み合わせた情報を統合した情報を格納するDBを生成してもよい。また、図14図16においては、各IDが格納されている場合について説明したが、当該各IDは関連付けられている各情報を一意に識別している点に着目して、図14図16において、カテゴリ情報、イベント情報、第1指標情報、及び第2指標情報を直接格納するように構成してもよい。
【0262】
(情報の格納や取得について)
また、管理サーバ1の各DBの具体的構成も任意に変更可能であり、上述の各DBを相互に統合したり、各DBをさらに分割して構成してもよい。さらに、患者の状態に関して行う管理に必要な情報の全部又は一部を、電子カルテサーバ2から取得してもよい。
【0263】
(発生情報及び疑念情報について)
また、取得手段が、発生情報又は疑念情報を取得するように構成してもよい。「発生情報」とは、実施対象の状態が発生したことを特定する情報であり、例えば、イベントが発生したことを特定する情報であって、医師又は看護師等の医療従事者が患者においてイベントが発生したと判断したことを示す情報である。「疑念情報」とは、実施対象の状態が発生した疑いがあることを特定する情報であり、例えば、イベントが発生した疑いがあることを特定する情報であって、医師又は看護師等の医療従事者が患者においてイベントが発生した疑いがあると判断したことを示す情報である。
【0264】
具体的な実装手法は任意であるが、例えば、図17のイベント発生処理に適用してもよい。なお、特記する処理を除いて、基本的には実施の形態と同様な処理を行うこととする。具体的には、図17のSA5で説明したように、図18のイベント画像221をクリックして選択した場合に、「発生ボタン画像」及び「疑いボタン画像」が支援端末3の表示部に表示されるように構成してもよい。「発生ボタン画像」とは、前述の発生情報を入力するための画像であり、例えば、ユーザがクリックした場合に支援端末3を介して管理サーバ1に対して発生情報が入力される画像である。「疑いボタン画像」とは、前述の疑念情報を入力するための画像であり、例えば、ユーザがクリックした場合に支援端末3を介して管理サーバ1に対して疑念情報が入力される画像である。
【0265】
そして、ユーザが図18のイベント画像221をクリックして選択した後に、「発生ボタン画像」をクリックした場合、クリックして選択されたイベント画像221に対応するイベント情報と発生情報が管理サーバ1に入力され、管理サーバ1の制御部12は、当該イベント情報と発生情報を取得する。一方、ユーザが図18のイベント画像221をクリックして選択した後に、「疑いボタン画像」をクリックした場合、クリックして選択されたイベント画像221に対応するイベント情報と疑念情報が管理サーバ1に入力され、管理サーバ1の制御部12は、当該イベント情報と疑念情報を取得する。
【0266】
この後の処理は任意であるが、例えば、図17のSA6~SA9の後のSA10において、前述の変形例のSA5で取得した「発生情報」又は「疑念情報」を考慮して、図15の発生イベント情報を格納してもよい。
【0267】
例えば、SA5で「発生情報」を取得した場合において、SA6で特定したイベントに対応する情報を図15の発生イベントIDとして格納する場合、及び、SA9で特定した第1任意ユーザ選択指標、第1必須指標、及び第2指標に対応する情報を図15の発生第1指標ID及び発生第2指標IDとして格納する場合に、発生したイベントであることを示す「発生」等の情報を関連付けて格納することにより、当該発生イベントID、発生第1指標ID、発生第2指標IDを用いて行う他の処理において、発生したイベントに関して管理する処理を行うように構成してもよい。
【0268】
例えば、SA5で「疑念情報」を取得した場合、前述の場合と同様にして、SA6で特定したイベントに対応する情報を図15の発生イベントIDとして格納する場合、及び、SA9で特定した第1任意ユーザ選択指標、第1必須指標、及び第2指標に対応する情報を図15の発生第1指標ID及び発生第2指標IDとして格納する場合に、発生した疑いがあるイベントであることを示す「疑念」等の情報を関連付けて格納することにより、当該発生イベントID、発生第1指標ID、発生第2指標IDを用いて行う他の処理において、発生した疑いがあるイベントに関して管理する処理を行うように構成してもよい。
【0269】
なお、前述の他の処理の具体的な内容は任意であるが、前述の格納した「発生」又は「疑念」に着目して、図24の指標名情報831の周辺(例えば、右隣等)に、当該指標名情報831が示す第1指標が発生したイベントに関する第1指標であるか、又は、当該指標名情報831が示す第1指標が発生した疑いがあるイベントに関する第1指標であるかを示す情報(例えば、発生したイベントに関する第1指標であることを示す「発生」というテキスト情報、又は、発生した疑いがあるイベントに関する第1指標であることを示す「疑念」というテキスト情報等)を表示するように構成してもよい。
【0270】
ここでは、例えば、図16の発生第1指標IDに前述の「発生」が関連付けられている場合に、図24の指標名情報831の周辺に「発生」というテキスト情報を表示し、一方、図16の発生第1指標IDに前述の「疑念」が関連付けられている場合に、図24の指標名情報831の周辺に「疑念」というテキスト情報を表示するように構成してもよい。
【0271】
また、図29の指標名欄に、前述の「発生」というテキスト情報、又は、「疑念」というテキスト情報を追加で表示するように構成してもよい。
【0272】
図16の発生第1指標IDに前述の「発生」が関連付けられている場合に、図29の指標名欄71に「発生」というテキスト情報を追加で表示し、一方、図16の発生第1指標IDに前述の「疑念」が関連付けられている場合に、図29の指標名欄71に「疑念」というテキスト情報を追加で表示するように構成してもよい。
【0273】
このように構成することにより、発生情報を取得した場合、特定したイベントを、発生したイベントとして管理し、疑念情報を取得した場合、特定したイベントを、発生した疑いがあるイベントとして管理することにより、例えば、発生したイベントと、発生した疑いがあるイベントとを分けて管理することが可能となる。
【0274】
(出力手段について(その1))
また、管理サーバ1の制御部12を、前述の出力手段として機能するように構成してもよい。具体的には任意であるが、例えば、図15の発生イベントIDが開始日時情報及び終了日時情報と関連付けられており、また、図9の移行経路履歴情報に日付を示す情報が格納されているので、少なくとも日付を基準にして、図8の実施計画情報で特定される実施計画と発生イベントIDに対応するイベントとを間接的に相互に関連付けることが可能となる点を考慮して、イベントの履歴と実施計画とを相互に間接的に関連付けて出力するように構成してもよい。なお、「イベントの履歴と実施計画とを相互に間接的に関連付けて出力する」とは、例えば、イベントの履歴と実施結果とが相互に関連付けられている情報を、支援端末3の表示部に表示すること等を示す概念である。具体的には任意であるが、例えば、図4に示すプロセスチャートを示す画像に対して、各ユニットで発生したイベントを表示する情報を重畳した画像を生成して表示してもよいし、あるいは、発生したイベントと当該発生したイベントが発生又は終了した日付におけるユニットとを示すテキスト情報を表示してもよい。
【0275】
このように構成することにより、イベントの履歴と、実施計画とを相互に関連付けて出力することにより、例えば、患者の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【0276】
(出力手段について(その2))
また、「(出力手段について(その1))」で説明した技術と、「(発生情報及び疑念情報について)」で説明した技術とを組み合わせて、各イベントにおいて、「(発生情報及び疑念情報について)」で説明した「発生」又は「疑念」のテキスト情報を表示するように構成してもよい。
【0277】
(指標関連画像について)
また、上記実施の形態では、図24図26の指標関連画像83として、少なくとも、図15の発生イベント情報において発生第1指標IDとして格納されている第1指標IDが識別する第1指標を示す指標関連画像83を表示する場合を説明したが、これに限らない。例えば、図8の実施計画情報が特定する実施計画情報に格納されている医療行為情報と共通しているのみの第1指標(つまり、図15の発生イベント情報において発生第1指標IDとして格納されておらず、且つ、図8の実施計画情報が特定する実施計画情報に格納されている医療行為情報と共通する第1指標)を示す指標関連画像83を表示するように構成してもよい。なお、このように、当該医療行為情報と共通しているのみの第1指標を示す指標関連画像83については、要因表示情報833としては、1個の丸印の灰色の画像が表示されることになる。
【0278】
(画面サイズと表示欄の個数)
また、図24の実施入力画面においては、当該実施入力画面の幅方向のサイズ(つまり、図24における左右方向の長さ)に応じて、結果表示欄82の情報が表示される欄(つまり、「38.2」と記載されている欄等の矩形の欄)の個数を変更してもよい。詳細には、当該実施入力画面の幅方向のサイズが変更された場合、当該各矩形の欄のサイズは一定に維持した状態で、当該矩形の欄の個数を変化させることにより、当該矩形の欄の視認性を維持してもよい。つまり、例えば、図24では、4/27~5/3に対応する矩形の欄が幅方向に7個並べられて設けられているが、実施入力画面の幅方向のサイズが約半分になった場合に、当該矩形の欄のサイズは変更せずに当該欄の個数を3個にして表示してもよい。なお、ここでの具体的な処理は任意であるが、例えば、管理サーバ1の制御部12が、実施入力画面の幅方向のサイズを適宜のタイミングで取得し、取得したサイズに基づいて幅方向において並べて表示する矩形の欄の個数を決定し、決定した個数の矩形の欄を表示するように構成してもよい。また、ここで説明した技術を、図30の経過表画像7に適用してもよい。
【0279】
(実施結果情報の格納について)
また、上記実施の形態では、図24の入力欄832の情報を入力することにより、図16の指標記録情報における実施結果情報を格納する場合について説明したが、これに限らず、例えば、他の入力用の画面を介して情報を入力することにより、当該実施結果情報が記録されるように構成してもよい。
【0280】
(管理手段及び管理処理の解釈について)
また、上記実施の形態の管理サーバ1の制御部12における任意の機能を「管理手段」と解釈してもよく、例えば、図23の実施入力画面表示処理及び図27の経過表画面表示処理に含まれる任意の処理を実行する機能が、「管理手段」に対応するものと解釈してもよいし、あるいは、他の任意の機能が「管理手段」に対応するものと解釈してもよい。そして、この管理手段によって実行される任意の処理を、管理処理と解釈してもよい。
【0281】
(処理タイミングについて)
また、上記実施形態で説明した各処理を行う処理タイミングを任意に変更してもよい。
【0282】
(通信について)
また、上記実施の形態の図1におけるネットワーク6については、前述のように例えばインターネットに該当するものと解釈してもよく、この場合、当該ネットワーク6をインターネット6と読み替えてもよく、各病院は基本的には医療計画作成支援サーバ5との間で本願の特徴に関連する通信を行うことが想定されており、一方で、各病院相互間では本願の特徴に関連する通信を行わないことが想定されているものと解釈してもよい。
【0283】
(実施の形態の効果の解釈について)
また、上記実施の形態においては、前述したように、少なくとも日付を基準にして、図8の実施計画情報で特定される実施計画と発生イベントIDに対応するイベントとを間接的に相互に関連付けることが可能となるので、患者に関する計測データ等(一例としては、第1指標の実施結果である体温測定の測定データ等)が、当該患者、図3のユニット、図4のプロセスチャート、患者に発生したイベント(図15及び図16)等に関連付けられることになるので、単独では無機的なある計測データに対して、有機的な意味を持たせることが可能となり、医療に関する様々な分析の可能性を増大させることが可能となる。
【0284】
(日常使用による能力向上の可能性について)
また、上記実施の形態において説明した「実施計画に関わらず生じる患者の状態に関して管理を行うことができる管理システム及び管理プログラム」を、日常的に使用できる場合、特に「研修医・若手医師」と「看護師」の、医療サービス提供において最も重視される「異常検出能力(異常をアセスメントする能力)」の「成長速度が向上する可能性」が期待される。例えば、発生イベントという今までにない参照画面内情報によって、ノーマルではない患者状態であるという認識と、ノーマルではないことの複数指標値の推移や直前値との比較によって、「今現在、当該患者のノーマルでない状態をどう判断できるか」とつい考えてしまう、つまり思考が誘導される。この点について、熟練した看護師であるならば、日常業務の中で自然と誘導されるものである。気づきの少なかった看護師もこの誘導によって異常に気付きやすくなり、やがて習慣化することで熟練化する可能性がある。なお、熟練した医師も同様である。この誘導による思考判断回数の増加が、「異常検出能力(異常をアセスメントする能力)」を強化させていくことになる。
【0285】
なお、上述の観点において、「看護師」、「研修医・若手医師」が日常業務において使用する情報は任意であるが、例えば、「看護師」が図22図26、及び図28~31に図示されている情報を使用し、「研修医・若手医師」が図22図28~31に図示されている情報を使用することとしてもよい。
【0286】
(組み合わせについて)
また、上記実施の形態で説明した特徴及び変形例で説明した特徴を任意に組み合わせてもよい。
【0287】
(付記)
付記1の管理システムは、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、を備える。
【0288】
付記2の管理システムは、付記1に係る管理システムにおいて、ユーザが入力するべき前記状態特定情報を複数提示することにより、ユーザが前記状態特定情報を入力することを支援する支援手段、を備え、前記取得手段は、前記支援手段に提示された複数の前記状態特定情報の内の少なくとも1個の前記状態特定情報をユーザが前記実施計画に関わらず入力した場合に、入力された前記状態特定情報を取得する。
【0289】
付記3の管理システムは、付記2に係る管理システムにおいて、前記支援手段は、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべき前記状態特定情報を表示して提示する。
【0290】
付記4の管理システムは、付記1から3の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段、を備え、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示する。
【0291】
付記5の管理システムは、付記1から4の何れか一項に記載管理システムにおいて、前記実施対象の状態と、前記実施対象について実施される実施行為の項目とが相互に関連付けられている状態行為関連情報を格納する第1格納手段、を備え、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目、又は、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示す項目表示情報と、前記項目表示情報が、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、前記項目表示情報が、前記実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する関連表示情報と、を表示する。
【0292】
付記6の管理システムは、付記5に記載管理システムにおいて、前記項目表示情報が、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態行為関連情報において関連付けられている実施行為の項目を示す情報である場合、前記管理手段は、前記項目表示情報が示す実施行為の項目に関連付けられている前記実施対象の状態を示す状態表示情報を表示する。
【0293】
付記7の管理システムは、付記4から6の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記第1格納手段は、前記実施対象の状態と、必須で実施される必須実施行為の項目又はユーザに選択された場合に実施される任意実施行為の項目とが相互に関連付けられている情報を前記状態行為関連情報として格納する。
【0294】
付記8の管理システムは、付記1から7の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記実施対象の状態と、前記実施対象について観察する項目である観察項目とが相互に関連付けられている状態観察関連情報を格納する第2格納手段、を備え、前記管理手段は、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態に対して前記状態観察関連情報において関連付けられている前記観察項目を示す観察項目表示情報を表示する。
【0295】
付記9の管理システムは、付記1から8の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記取得手段は、前記実施対象の状態が発生したことを特定する発生情報、又は、前記実施対象の状態が発生した疑いがあることを特定する疑念情報の内の何れか一方の情報と、前記状態特定情報とを取得し、前記管理手段は、前記取得手段が前記発生情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した前記実施対象の状態として管理し、前記取得手段が前記疑念情報を取得した場合、前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を、発生した疑いがある前記実施対象の状態として管理する処理を前記管理処理として行う。
【0296】
付記10の管理システムは、付記1から9の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段に管理された前記実施対象の状態の履歴と、前記実施計画とを相互に関連付けて出力する出力手段、を備える。
【0297】
付記11の管理プログラムは、コンピュータを、実施対象の状態を特定するための状態特定情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態特定情報に基づいて、前記実施対象に実施される実施行為が定められている実施計画に関わらず、前記実施対象の状態を特定する特定手段と、少なくとも前記特定手段が特定した前記実施対象の状態を管理する管理処理を行う管理手段と、として機能させる。
【0298】
(付記の効果)
付記1に係る連管理システム又は付記11に係る管理プログラムによれば、実施計画に関わらず実施対象の状態を特定し、当該特定した実施対象の状態を管理することにより、例えば、実施計画に関わらず生じる実施対象の状態に関して管理を行うことが可能となる。
【0299】
付記2に係る連管理システムによれば、ユーザが状態特定情報を入力することを支援することにより、例えば、状態特定情報を容易に入力させることが可能となるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0300】
付記3に係る連管理システムによれば、所定のカテゴリ単位でユーザが入力するべき状態特定情報を表示して提示することにより、例えば、カテゴリを基準にして状態特定情報を入力させることが可能となるので、利便性を更に向上させることが可能となる。
【0301】
付記4に係る連管理システムによれば、特定した実施対象の状態に対して関連付けられている実施行為の項目の実施結果を示す実施結果表示情報を表示することにより、例えば、実施対象の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【0302】
付記5に係る連管理システムによれば、項目表示情報が、特定した実施対象の状態に対して関連付けられている実施行為の項目を示すか、又は、項目表示情報が、実施計画で定められている実施行為の項目を示すかを表示する関連表示情報を表示することにより、例えば、項目表示情報が表示されている要因を把握させることが可能となる。
【0303】
付記6に係る連管理システムによれば、項目表示情報が示す実施行為の項目に関連付けられている実施対象の状態を示す状態表示情報を表示することにより、例えば、項目表示情報が表示されている要因である実施対象の状態を把握させることが可能となる。
【0304】
付記7に係る連管理システムによれば、実施対象の状態と、必須で実施される必須実施行為の項目又はユーザに選択された場合に実施される任意実施行為の項目とが相互に関連付けられている情報を格納することにより、例えば、必須実施行為又は任意実施行為について管理することが可能となる。
【0305】
付記8に係る連管理システムによれば、特定した実施対象の状態に対して関連付けられている観察項目を示す観察項目表示情報を表示することにより、例えば、実施対象の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【0306】
付記9に係る連管理システムによれば、発生情報を取得した場合、特定した実施対象の状態を、発生した実施対象の状態として管理し、疑念情報を取得した場合、特定した実施対象の状態を、発生した疑いがある実施対象の状態として管理することにより、例えば、発生した実施対象の状態と、発生した疑いがある実施対象の状態とを分けて管理することが可能となる。
【0307】
付記10に係る連管理システムによれば、実施対象の状態の履歴と、実施計画とを相互に関連付けて出力することにより、例えば、実施対象の状態を管理するために有用な情報を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0308】
1 管理サーバ
2 電子カルテサーバ
3 支援端末
4 ネットワーク
5 医療計画作成支援サーバ
6 ネットワーク
7 経過表画像
8 実施入力画像
11 記憶部
12 制御部
13 ネットワークIF
14 バス
21 カテゴリ表示欄
22 イベント表示欄
30 選択用候補指標画像
31 指標名欄
32 選択欄
41 画面切替用画像
42 情報表示欄
51 発生中イベント表示欄
52 プロセスチャート表示欄
53 イベント履歴表示欄
61 発生中イベント表示欄
62 グラフ表示欄
63 経過表表示欄
71 指標欄
72 結果表示欄
81 表示単位切替用画像
82 結果表示欄
83 指標関連画像
84 吹出画像
100 管理システム
111 患者情報DB
112 医師情報DB
113 疾患情報DB
114 実施計画情報DB
115 実施履歴情報DB
116 カテゴリ特定情報DB
117 イベント特定情報DB
118 第1指標特定情報DB
119 第2指標特定情報DB
120 イベント指標関連情報DB
121 発生イベント情報DB
122 指標記録情報DB
211 カテゴリ画像
221 イベント画像
411 プロセスチャート画面切替要画像
412 医療業務画面切替用画像
413 経過表画面切替用画像
414 実施入力画面切替用画像
511 発生中イベント画像
512 イベント発生ボタン画像
611 発生中イベント画像
711 指標名欄
712 任意必須表示欄
831 指標名情報
832 入力欄
833 要因表示情報
833A 要因表示情報
833B 要因表示情報
833C 要因表示情報
900 カーソル
図1
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