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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】吐水ノズル
(51)【国際特許分類】
   B05B 15/68 20180101AFI20240415BHJP
   B05B 15/60 20180101ALI20240415BHJP
   B05B 3/12 20060101ALI20240415BHJP
   F16L 27/08 20060101ALI20240415BHJP
   A01G 25/02 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
B05B15/68
B05B15/60
B05B3/12
F16L27/08 Z
A01G25/02 602B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020144828
(22)【出願日】2020-08-28
(65)【公開番号】P2022039682
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】592243553
【氏名又は名称】株式会社タカギ
(74)【代理人】
【識別番号】100120938
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 教郎
(72)【発明者】
【氏名】芳川 敏康
【審査官】伊藤 寿美
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-184420(JP,A)
【文献】特開2008-008389(JP,A)
【文献】特開2018-043215(JP,A)
【文献】登録実用新案第3189703(JP,U)
【文献】実開昭56-031955(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0283982(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 3/00- 3/12,
14/00-16/80
F16L 27/00-27/12
A01G 25/00-29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐水口を含むヘッド部と、グリップ部と、前記ヘッド部と前記グリップ部との間に延びる通水延在部とを備えており、
前記ヘッド部が、前記通水延在部に接続されている第1部分と、回転継手部により前記第1部分に接続されている第2部分とを有しており、
前記回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されており、
前記回転継手部が、複数の回転位置で回転抵抗を増加させる位置決め機構を有しており、
前記位置決め機構が、前記回転継手部の回転軸を中心とする外周面に形成された複数の係合凹部と、付勢部材により突出方向に付勢され前記複数の係合凹部のうちの1つに選択的に係合することで前記回転位置を指定する係合凸部とを有しており、
前記係合凸部の出退方向が、この係合凸部が設けられている部位における水流の方向線に沿っており、
全ての前記回転位置において、前記回転継手部に流入する水流の方向線と前記回転継手部から流出する水流の方向線とが同一平面上に位置する吐水ノズル。
【請求項2】
吐水口を含むヘッド部と、グリップ部と、前記ヘッド部と前記グリップ部との間に延びる通水延在部とを備えており、
前記ヘッド部が、前記通水延在部に接続されている第1部分と、第1の回転継手部により前記第1部分に接続されている第2部分と、第2の回転継手部により前記第2部分に接続されており前記吐水口を含む第3部分とを有しており、
前記第1の回転継手部における回転により吐水角度が調整されるように構成されており、
前記第2の回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されており、
前記第1の回転継手部の回転軸が、前記第2の回転継手部の回転軸と相違しており、
前記第1の回転継手部における回転での全ての回転位置において、前記第2の回転継手部の回転軸が、前記第1の回転継手部の回転軸に垂直な平面に平行である吐水ノズル。
【請求項3】
吐水口を含むヘッド部と、グリップ部と、前記ヘッド部と前記グリップ部との間に延びる通水延在部とを備えており、
前記ヘッド部が、前記通水延在部に接続されている第1部分と、第1の回転継手部により前記第1部分に接続されている第2部分と、第2の回転継手部により前記第2部分に接続されており前記吐水口を含む第3部分とを有しており、
前記第1の回転継手部における回転により吐水角度が調整されるように構成されており、
前記第2の回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されており、
前記第1の回転継手部の回転軸が、前記第2の回転継手部の回転軸と相違しており、
前記第1の回転継手部が、複数の回転位置で回転抵抗を増加させる位置決め機構を有しており、
前記位置決め機構が、前記第1の回転継手部の回転軸を中心とする外周面に形成された複数の係合凹部と、付勢部材により突出方向に付勢され前記複数の係合凹部のうちの1つに選択的に係合することで前記回転位置を指定する係合凸部とを有しており、
前記係合凸部の出退方向が、この係合凸部が設けられている部位における水流の方向線に沿っている吐水ノズル。
【請求項4】
前記複数の係合凹部のうちの少なくとも一部が外部に露出している請求項1又は3に記載の吐水ノズル。
【請求項5】
前記複数の係合凹部のうちの一部を覆う対向面部を更に有しており、
前記対向面部に覆われていない前記係合凹部が外部に露出しており、
どの前記係合凹部が外部に露出するかが、前記回転位置に依存して変化する請求項4に記載の吐水ノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吐水ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な用途で用いられる吐水ノズルが知られている。用途に合わせて、構造、水形、水圧等が選択されうる。
【0003】
実用新案登録第3189703号公報は、スプレー範囲を多角度に変化させうる噴霧フレーム構造を開示する。特開2018-43215号公報は、噴霧ヘッドと管継手とを組み合わせた噴射方向可変噴霧ノズルユニットを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3189703号公報
【文献】特開2018-43215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、従来の吐水ノズルにおける改良の余地を見出した。本発明者は、吐水ノズルの利便性を更に高める新たな構造を見出した。
【0006】
本開示は、利便性に優れた吐水ノズルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの態様では、吐水ノズルは、吐水口を含むヘッド部と、グリップ部と、前記ヘッド部と前記グリップ部との間に延びる通水延在部とを備えている。前記ヘッド部が、前記通水延在部に接続されている第1部分と、回転継手部により前記第1部分に接続されている第2部分とを有している。前記回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されている。前記回転継手部が、複数の回転位置で回転抵抗を増加させる位置決め機構を有している。前記位置決め機構が、前記回転継手部の回転軸を中心とする外周面に形成された複数の係合凹部と、付勢部材により突出方向に付勢され前記複数の係合凹部のうちの1つに選択的に係合することで前記回転位置を指定する係合凸部とを有している。前記係合凸部の出退方向が、この係合凸部が設けられている部位における水流の方向線に沿っている。全ての前記回転位置において、前記回転継手部に流入する水流の方向線と前記回転継手部から流出する水流の方向線とが同一平面上に位置する。
【0008】
他の態様では、吐水ノズルは、吐水口を含むヘッド部と、グリップ部と、前記ヘッド部と前記グリップ部との間に延びる通水延在部とを備えている。前記ヘッド部が、前記通水延在部に接続されている第1部分と、第1の回転継手部により前記第1部分に接続されている第2部分と、第2の回転継手部により前記第2部分に接続されており前記吐水口を含む第3部分とを有している。前記第1の回転継手部における回転により吐水角度が調整されるように構成されている。前記第2の回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されている。前記第1の回転継手部の回転軸が、前記第2の回転継手部の回転軸と相違している。
【発明の効果】
【0009】
一つの側面では、利便性に優れた吐水ノズルが提供されうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態の吐水ノズルの全体を示す斜視図である。
図2図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、図1の吐水ノズルの側面図である。図2(b)は、図2(a)に対して、第1の回転継手部が回転されて吐水角度が変化している。図2(c)は、図2(b)に対して、第2の回転継手部が回転されて吐水角度が変化している。
図3図3は、図2(a)におけるヘッド部近傍の拡大図である。
図4図4は、ヘッド部が分解された吐水ノズルの斜視図である。
図5図5は、図4における分解斜視図の一部を示す拡大図である。
図6図6(a)はヘッド部の主要部の斜視図であり、図6(b)はその右側面図であり、図6(c)はその左側面図であり、図6(d)はその底面図である。
図7図7(a)は図6(c)のA-A線に沿った断面図であり、図7(b)は図6(d)のB-B線に沿った断面図である。
図8図8(a)は図6(c)のC-C線に沿った断面図であり、図8(b)は図6(b)のD-D線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面が参照されつつ、実施形態が詳細に説明される。
【0012】
なお本願において、「環状」、「円筒」、「円筒部」、「外周」、「外周面」等の用語は、周方向における全周(360°)に亘って形成されている場合に限定した意味ではなく、周方向において部分的に(360°未満で)形成されている場合を含む。
【0013】
図1は、一実施形態の吐水ノズル2の斜視図である。吐水ノズル2は、グリップ部4と、通水延在部6と、ヘッド部8とを有する。
【0014】
グリップ部4は、把持面4aと、吐止水切換操作部4bと、水量調整操作部4cと、接続部4dとを有する。把持面4aは、使用者の手によって握られる。吐止水切換操作部4bは、操作により、止水と吐水とを切り換えうる。吐止水切換操作部4bは、切換レバーを構成している。吐止水切換操作部4bの操作は、押圧である。使用者は、片手で把持面4aを握りながら、その手で吐止水切換操作部4bを操作することができる。吐止水切換操作部4bを押圧する毎に、吐水と止水とが切り替わる。水量調整操作部4cは、操作により、吐水量を調整しうる。水量調整操作部4cは、回転操作により、吐水量を調整しうる。水量調整操作部4cはダイヤル式である。水量調整操作部4cは、例えば、レバー式であってもよい。接続部4dは、例えばホースと接続される。
【0015】
通水延在部6は、ヘッド部8とグリップ部4との間に延びている。通水延在部6は、中空構造を有する。通水延在部6はパイプ部6aを有する。パイプ部6aの内径及び外径は一定である。パイプ部6aの内径及び/又は外径は変化していてもよい。パイプ部6aは真っ直ぐに延びている。パイプ部6aは曲がっていても良い。
【0016】
ヘッド部8は、吐水口8aと、回転継手部8bとを有する。ヘッド部8は、回転継手部8bとして、第1の回転継手部J1と、第2の回転継手部J2とを有する。第2の回転継手部J2は、第1の回転継手部J1よりも下流側に位置する。第2の回転継手部J2は第1の回転継手部J1よりも吐水口8aに近い。本実施形態では、ヘッド部8は、複数(2つ)の回転継手部8bを有する。即ち、回転継手部8bの数は2である。回転継手部8bの数は1であってもよい。回転継手部8bの数は3以上であってもよい。
【0017】
第1の回転継手部J1は、管継手である。第1の回転継手部J1は、流体継手である。第2の回転継手部J2は、管継手である。第2の回転継手部J2は、流体継手である。
【0018】
水は、接続部4dから導入され、グリップ部4、通水延在部6及びヘッド部8を通過して、吐水口8aから吐出される。ヘッド部8において、水は、回転継手部8b(第1の回転継手部J1、第2の回転継手部J2)を通過する。回転継手部8bは、水密性を有する。回転継手部8bにより、吐水口8aの角度が調整されうる。回転継手部8bにより、吐水角度が調整されうる。吐水角度とは、吐水方向の角度である。この角度は、吐水ノズル2におけるヘッド部8以外の部分に対する角度であり、例えばパイプ部6aの中心線に対する角度とされうる。吐水方向は、吐水の形状(水形)の中心線の方向とされうる。例えば水形が円錐形のシャワーであれば、この円錐の中心線が、吐水方向とされうる。本実施形態では、吐水方向D1は、吐水口8a(吐水スクリーン)の中心線である。
【0019】
第1の回転継手部J1は、第1の回転軸ax1を有する。第2の回転継手部J2は、第2の回転軸ax2を有する。図1において、回転軸ax1及び回転軸ax2は一点鎖線で示されている。回転軸ax1は、回転軸ax2に一致していない。回転軸ax1は回転軸ax2に平行ではない。回転軸ax1と回転軸ax2との成す角度は、0°ではない。回転軸ax1は回転軸ax2に交差している。回転軸ax1は回転軸ax2に交差していなくてもよい。
【0020】
本実施形態では、回転軸ax1と回転軸ax2との成す角度は、90°である。この角度が90°以外である場合、鈍角側の角度は採用されず、鋭角側の角度が採用される。よって、この角度は、鋭角又は90°である。即ち、この角度の範囲は、0°より大きく90°以下である。吐水口8aの角度の自由度の観点から、回転軸ax1と回転軸ax2との成す角度は、30°以上が好ましく、45°以上がより好ましく、60°以上がより好ましく、75°以上がより好ましい。吐水角度の自由度の観点からは、この角度は90°が特に好ましい。
【0021】
図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、吐水ノズル2の側面図である。図2(a)は、図1と同じ状態の吐水ノズル2の側面図である。図2(b)は、図2(a)に対して、第1の回転継手部J1が90°回転した状態である。図2(c)は、図2(a)に対して、第1の回転継手部J1が90°回転し且つ第2の回転継手部J2が180°回転した状態である。第1の回転継手部J1での回転により、吐水方向D1が変化する。加えて、第2の回転継手部J2での回転により、吐水方向D1が変化する。第1の回転継手部J1の回転と、第2の回転継手部J2での回転とが組み合わされることで、吐水方向D1の調整の自由度が高まる。
【0022】
図3は、図2(a)におけるヘッド部8近傍の拡大図である。ヘッド部8は、第1部分P1と、第2部分P2と、第3部分P3とを有する。この部分P1~P3は、第1の回転継手部J1及び第2の回転継手部J2による動きに基づく区分けである。
【0023】
第1部分P1は、第1部分P1は、通水延在部6に接続されている。第1部分P1は、第1の回転継手部J1における回転R1によって回動しない部分である。第2部分P2は、第1の回転継手部J1における回転R1によって回動し、且つ、第2の回転継手部J2における回転R2によって回動しない部分である。第3部分P3は、第2の回転継手部J2における回転R2によって回動する部分である。また第3部分P3は、第2部分P2と共に、第1の回転継手部J1における回転R1によって回動する。第2部分P2は、第1部分P1よりも下流側に位置する。第3部分P3は、第2部分P2よりも下流側に位置する。第2の回転継手部J2は、第1の回転継手部J1よりも下流側に位置する。第2部分P2は第1部 分P1に第1の回転継手部J1で接続されている。第3部分P3は第2部分P2に第2の回転継手部J2で接続されている。第3部分P3は吐水口8aを有する。
【0024】
第1の回転継手部J1における回転R1により、第2の回転継手部J2が回動する。すなわち、第1の回転継手部J1における回転R1により、回転軸ax2の向きが変化する。2つの回転軸ax1、ax2により、吐水方向D1の調整の自由度が高まる。
【0025】
図4は、ヘッド部8が分解して示された吐水ノズル2の斜視図である。図5は、ヘッド部8の一部(主要部8cと称する)の分解斜視図である。図6(a)は主要部8cの斜視図であり、図6(b)は主要部8cの右側面図であり、図6(c)は主要部8cの左側面図であり、図6(d)は主要部8cの底面図である。図7(a)は図6(c)のA-A線に沿った断面図である。図7(b)は図6(d)のB-B線に沿った断面図である。図8(a)は図6(c)のC-C線に沿った断面図である。図8(b)は図6(b)のD-D線に沿った断面図である。主要部8cは、第1の回転継手部J1及び第2の回転継手部J2の回転構造を含んでいる。
【0026】
第1の回転継手部J1は、上流部材10と、中間部材12との間に形成されている。上流部材10は、ヘッド部8の第1部分P1を構成している。中間部材12は、ヘッド部8の第2部分P2を構成している。第1の回転継手部J1において、上流部材10と中間部材12とは相対回転可能な状態で水密に接続されている。中間部材12は、上流部材10に対して、水密な状態を維持しつつ、回転しうる。この回転は、回転軸ax1まわりの回転R1である(図3参照)。
【0027】
第1の回転継手部J1は、上流部材10の一部(後述の回転接続受け部24)と、中間部材12の一部(後述の回転接続部48)と、外シール14と、内シール16と、スリップワッシャー18と、ネジ20と、カバー22とを有する。外シール14及び内シール16は、環状シール部材である。外シール14及び内シール16は、Oリングである。
【0028】
上流部材10(第1部分P1)は、回転接続受け部24と、基部26とを有する。回転接続受け部24は全体として略円筒状である。基部26は管状接続部を構成しており、その内部は流路である。基部26の外面にはネジ部(雄ネジ)が形成されている。基部26は、パイプ部6aにおけるヘッド部8側の端部に設けられたヘッド接続部28(図4参照)に接続されている。図示されないが、ヘッド接続部28の内面にはネジ部(雌ネジ)が形成されている。基部26はヘッド接続部28にネジ結合で接続されている。基部26は、中心線CL1を有する。この中心線CL1は、基部26(ネジ部形成部)の内部の流路W1の中心線CL2に一致している。中心線CL2は、基部26の内周面26aの中心線である。
【0029】
図7(a)及び図8(a)がよく示すように、回転接続受け部24は、軸支持孔30と、軸支持部32とを有する。
【0030】
軸支持部32は円筒状の壁部を構成している。軸支持部32の内側に軸支持孔30が形成されている。軸支持孔30及び軸支持部32の中心線は、回転軸ax1に一致している。更に、回転接続受け部24は、環状隙間34と、外周壁部36と、外周面38を有する。環状隙間34は、外周壁部36(第2円筒部42)と軸支持部32との間に形成されている。外周壁部36は、第1円筒部40と、第2円筒部42とを有する。第1円筒部40は、回転軸ax1方向における一方側(図7(a)における上側)に開放されている。第2円筒部42は、回転軸ax1方向における他方側(図7(a)における下側)に開放されている。外周面38は、外周壁部36(第1円筒部40)の外面である。外周面38は、外部に露出している。ただし、外周面38のうち、後述する対向面部142に覆われている部分は、外部に露出していない。外周面38の中心線は、回転軸ax1に一致している。
【0031】
外周面38は、複数の係合凹部44を有する。係合凹部44は、外周面38の周方向における複数の位置に配置されている。係合凹部44は、外周面38の周方向において等間隔で配置されている。全ての係合凹部44は、回転軸ax1に対する相対関係が同じである。即ち、全ての係合凹部44は同一形状であり、回転軸ax1に対する距離が同一であり、且つ回転軸ax1に対して同一の向きに配置されている。第2円筒部42の内径は、第1円筒部40の内径よりも大きい。第2円筒部42の外径は、第1円筒部40の外径に等しい。係合凹部44は、外部に露出している。ただし、後述の通り、複数の係合凹部44のうちの一部は、回転R1に依存して角度位置が変化する対向面部142に覆われたときには、外部に露出しない。
【0032】
中間部材12(第2部分P2)は、回転接続部48と、延在部50とを有する。回転接続部48は、外シール14及び内シール16を介して、上流部材10の回転接続受け部24に嵌め込まれている。回転接続部48は、上流部材10の回転接続受け部24に対して、水密性及び通水性を維持しながら回転が可能なように接続されている。
【0033】
図8(a)がよく示すように、回転接続部48は、軸部52と、外周壁部54と、環状隙間56とを有する。
【0034】
軸部52の中心線は、回転軸ax1に一致している。軸部52は、上流部材10(第1部分P1)に対する中間部材12(第2部分P2)の回転R1における中心軸として機能する。軸部52が軸支持孔30に挿入されており、軸部52が軸支持部32の内側で回転する。軸部52には、ネジ穴58が形成されている。ネジ穴58の中心線は、回転軸ax1である。ネジ20は、軸支持孔30に挿通された軸部52にネジ結合している。ネジ20は、回転接続部48(中間部材12)と共に回転する。ネジ20の頭部20aと軸支持部32の端面との間に、スリップワッシャー18が配置されている。スリップワッシャー18は、ネジ20の頭部20aと軸支持部32との間の摩擦係数を低減している。ネジ20により、回転接続部48が、回転接続受け部24に、回転可能な状態で結合されている。ネジ20は、回転接続受け部24に対する回転接続部48の回転を許容しつつ、回転接続受け部24と回転接続部48との間の軸方向における相対位置を保持する。ネジ20以外の締結部材が用いられても良い。
【0035】
外周壁部54は、回転軸ax1方向における一方側(図8(a)における上側)に開放されている。外周壁部54は、第1円筒部58と、第2円筒部60とを有する。第2円筒部60は、外周壁部54の開口縁を形成している。第2円筒部60の外径は第1円筒部58の外径よりも小さい。第2円筒部60の外面と第1円筒部58の外面との境界に段差面62が形成されている。段差面62に、第2円筒部42の端面が当接している。
【0036】
環状隙間56は、外周壁部54と軸部52との間に形成されている。
【0037】
外周壁部54の第2円筒部60が、外周壁部36の第2円筒部42の内側に挿入されている。第2円筒部60と第2円筒部42との間に、外シール14が配置されている。軸部52と軸支持部32との間に、内シール16が配置されている。カバー22は、回転軸ax1方向における一方側(図8(a)における上側)において、回転接続受け部24を覆っている。カバー22は、ネジ20の頭部20aを覆っている。
【0038】
回転接続受け部24と回転接続部48とで、環状流路64が形成されている。回転接続受け部24と回転接続部48とが組み合わされると、環状隙間34と環状隙間56とが少なくとも一部で重なりつつ繋がる。この結果、環状流路64が形成される。環状流路64の外側は、外シール14によりシールされている。環状流路64の内側は、内シール16によりシールされている。
【0039】
このように、環状隙間34を有する回転接続受け部24と環状隙間56を有する回転接続部48とを組み合わせて環状流路64を形成し、環状流路64の内側及び外側を環状シール部材16,14でシールすることで、第1の回転継手部J1が形成されている。第1の回転継手部J1は、第1部分P1の回転接続受け部24と第2部分P2の回転接続部48とで形成された円筒状接続部66を有している。
【0040】
第2の回転継手部J2は、中間部材12(延在部50)と、下流部材70との間に形成されている。下流部材70は、ヘッド部8の第3部分P3を構成している。第2の回転継手部J2により、中間部材12(第2部分P2)と下流部材70(第3部分P3)とは、相対回転可能な状態で水密に接続されている。下流部材70は、中間部材12に対して、水密な状態を維持しつつ、回転しうる。この回転は、回転軸ax2まわりの回転R2である(図3参照)。中間部材12は、第1の回転継手部J1に属する部分と、第2の回転継手部J2に属する部分とを有している。
【0041】
第2の回転継手部J2は、中間部材12(延在部50)の一部と、下流部材70の一部と、外シール72と、内シール74と、弾性リング76とを有する。外シール72及び内シール74は、環状シール部材である。外シール72及び内シール74は、Oリングである。
【0042】
延在部50は、回転接続部48の外側から、吐水口8aに向かって延びている。延在部50は、外壁部80を有する。外壁部80は、内周面82と、外周面84とを有する。外周面84の中心線CL4は、回転軸ax2に一致している。内周面82は、延在部50の内部の流路W2を画定している。流路W2の中心線CL5は、回転軸ax2に一致している。中心線CL5は、内周面82の中心線である。
【0043】
外周面84には、その周方向に沿って溝86が形成されている(図5参照)。図8(b)が示すように、溝86における複数箇所(3箇所)において、溝86の底面88から外壁部80を貫通する貫通孔90が設けられている。
【0044】
弾性リング76は、有端の環状部材である。図5及び図8(b)が示すように、弾性リング76は、第1端92と、第2端94と、第1端92から第2端94まで環状に延びる基部96と、この基部96における複数箇所(3箇所)から弾性リング76の内側に向かって突出する突出部98とを有する。
【0045】
外力により、弾性リング76は弾性変形しうる。弾性リング76は、第1端92と第2端94との距離が離れて基部96の曲率が小さくなるように変形しうる。この変形が拡開変形とも称される。
【0046】
下流部材70は、全体として管状である。下流部材70の内部は流路W3を形成している。流路W3の中心線CL3は、回転軸ax2に一致している。下流部材70の外周面は、シール溝100と、係合溝102と有している。シール溝100は、下流部材70の周方向に沿って延びている。シール溝100に、外シール72が配置されている。係合溝102は、下流部材70の周方向に沿って延びている。
【0047】
下流部材70の上流側の部分が、延在部50の内側に挿入される。下流部材70(第3部分P3)においてシール溝100及び係合溝102が形成された部分が、延在部50(第2部分P2)の内側に挿入される。図7(a)及び図7(b)が示すように、シール溝100に装着された外シール72は、延在部50の内周面82に密着している。係合溝102は、溝86の内側に配置される。係合溝102と溝86とで軸方向位置が一致している。
【0048】
図5が示すように、下流部材70(第3部分P3)は、断面が非円形とされた露出外面104を有する。露出外面104は、延在部50に挿入されず、外部に露出している。露出外面104を操作して、第3部分P3を回転軸ax2まわりに回転することができる。露出外面104は、その周方向における所定間隔おきに凹部106を有している。これらの凹部106は、回転操作を容易とする。断面が非円形である露出外面104の形状として、その周方向における所定間隔おきに凸部を設けた形状、断面が多角形である角柱形状等が挙げられる。この断面が非円形の形状は回転操作を容易とする。
【0049】
溝86の幅は、弾性リング76の幅よりも大きい。弾性リング76は、延在部50の溝86に嵌め込まれている。この嵌め込みでは、弾性リング76は拡開変形される。外力により拡開変形された弾性リング76を溝86に被せ、外力を解除することで、弾性リング76は溝86に嵌め込まれる。この時、各突出部98の位置が各貫通孔90の位置に一致するように、弾性リング76の位相が調整される。突出部98のそれぞれは、貫通孔90のそれぞれを貫通し、係合溝102に到達する。この結果、突出部98のそれぞれは、係合溝102に係合する。
【0050】
下流部材70(第3部分P3)は、回転軸ax2を中心として回転しうる。弾性リング76により、下流部材70が、延在部50に、回転可能な状態で結合されている。下流部材70が回転されると、突出部98は係合溝102内を移動しうる。よって、弾性リング76は、延在部50に対する下流部材70の回転を阻害しない。一方、突出部98と係合溝102との係合は、下流部材70が延在部50に対して軸方向に移動することを阻止する。この軸方向とは、回転軸ax2の方向を意味する。弾性リング76は、延在部50に対する下流部材70の回転を許容しつつ、延在部50と下流部材70との間の軸方向における相対位置を保持する。下流部材70の回転位置に関わらず、外シール72は内周面82に密着している。このため、水密性を維持したまま、下流部材70は回転軸ax2まわりに回転することができる。
【0051】
このように、第2の回転継手部J2は、係合により軸方向(回転軸ax2の方向)の位置を保持する弾性係合部材(弾性リング76)と係合溝102との係合と、回転軸ax2まわりの回転において水密性を維持しうる管状のシール部材72とを有している。よって第2の回転継手部J2では、水密性を維持しながら、第3部分P3が第2部分P2に対して回転軸ax2まわりに回転することができる。
【0052】
図1が示すように、ヘッド部8は、吐水部110を有する。吐水部110は、ヘッド部8の先端部を構成している。吐水部110は、吐水口8aを有している。吐水部110は、第3部分P3を構成している。図4が示すように、吐水部110は、本体112と、スクリーン形成部114と、シール部材116とを有している。スクリーン形成部114が、多数のシャワー孔を備えた吐水口8aを有している。この吐水部110が、下流部材70の下流側に取り付けられている。吐水部110は、下流部材70に、着脱可能に取り付けられている。この着脱機構は、ネジ機構である。下流部材70に取り付けられた状態では、吐水部110は下流部材70に固定される。吐水部110及び下流部材70は、第3部分P3として一体で回転する。
【0053】
吐水部110の本体112は、雄ネジ部118を有している。一方、図7(a)及び図7(b)が示すように、下流部材70は、雌ネジ部120を有している。雄ネジ部118が雌ネジ部120にネジ結合することで、吐水部110が下流部材70に固定されている。吐水部110と下流部材70との間に、シール部材122が配置されている。吐水部110は、下流部材70に、水密に取り付けられている。
【0054】
本実施形態では、吐水部110は交換されうる。吐水ノズル2は、交換用吐水部付き吐水ノズルであってもよい。図1には、交換用の吐水部124が示されている。交換用の吐水部124は無くてもよい。吐水部110は交換できなくてもよい。吐水部110は下流部材70に取り外し不能に固定されていてもよい。例えば吐水部110が下流部材70とともに一体成形されていてもよい。
【0055】
図3が良く示すように、吐水方向D1は、回転軸ax2に一致していない。吐水方向D1は、回転軸ax2に平行ではない。吐水方向D1は、回転軸ax2に対して傾斜している。下流部材70が回転軸ax2を中心として回転すると、吐水部110も回転軸ax2を中心として回転する。図2(b)と図2(c)との対比からも理解できるように、回転軸ax2を中心とした下流部材70の回転により、吐水方向D1が変化する。
【0056】
以上の説明の通り、第1の回転継手部J1では、上流部材10に対して中間部材12が回転軸ax1を中心として回転する。すなわち、第1の回転継手部J1では、第1部分P1に対して第2部分P2が回転軸ax1を中心として回転する。また、第2の回転継手部J2では、中間部材12に対して下流部材70が回転軸ax2を中心として回転する。すなわち、第2の回転継手部J2では、第2部分P2に対して第3部分P3が回転軸ax2を中心として回転する。回転軸ax1と回転軸ax2とは相違している。この2軸ax1,ax2での回転により、三次元的に吐水方向D1を調整することも可能となる。ヘッド部8では、吐水方向D1の調整の自由度は高い。
【0057】
第1の回転継手部J1は、複数の回転位置で回転R1の回転抵抗を増加させる位置決め機構を有している。回転位置とは、回転R1により変化する第1部分P1と第2部分P2との相対関係を意味し、換言すれば、第1部分P1と第2部分P2との成す角度である。
【0058】
前述の通り、外周面38には複数の係合凹部44が形成されている(図7(b)参照)。一方、図5及び図7(b)が示すように、延在部50は、係合凸部126と、付勢部材128と、ガイド孔130とを有する。ガイド孔130の延在方向は、回転軸ax2に平行である。ガイド孔130は、筒状壁部132によって形成されている。ガイド孔130に、係合凸部126及び付勢部材128が収容されている。筒状壁部132の周囲には流路W3が形成されている。係合凸部126及び付勢部材128は、流路W3から水密に隔離されつつ、その周囲に流路W3が形成されるように配置されている。付勢部材128は、係合凸部126の下流側に位置する。係合凸部126は、付勢部材128により、常時、上流側(係合凹部44側)に付勢されている。係合凸部126は、付勢部材128により、常時、突出方向に付勢されている。ガイド孔130は、一方側(上流側)の開口134と、他方側(下流側)の開口136とを有する。開口134は、係合凹部44側の開口である。係合凸部126の先端部は、開口134から突出しうる。係合凹部44のいずれかが開口134の正面にくると、係合凸部126が突出方向に動き、係合凸部126の先端部が当該係合凹部44に入り込む。すなわち、係合凸部126が係合凹部44に係合する。係合凹部44が開口134の正面から外れると、係合凸部126は外周面38に押され、退行方向に動かされる。すなわち、係合凸部126と係合凹部44との係合が解除される。
【0059】
係合凸部126が係合凹部44に係合すると、当該係合が生じておらず係合凸部126が外周面38に当接している場合と比較して、回転R1の回転抵抗が増加する。この回転抵抗の増加は、第1部分P1に対する第2部分P2の位置を指定する効果を奏する。複数の係合凹部44のうちの1つに係合凸部126が選択的に係合することで、1つの回転位置が指定される。
【0060】
開口136は、閉塞部140により塞がれている。また、閉塞部140により、付勢部材128の上流側の端が支持されている。閉塞部140とガイド孔130との間に、内シール74が配置されている。この内シール74は、ガイド孔130内への水の浸入を防止している。ガイド孔130に水が浸入すると、この水は開口134から漏れ出しうる。内シール74は、開口134からの水漏れを防止している。下流部材70(第3部分P3)が中間部材12(第2部分P2)に対して回転すると、閉塞部140はガイド孔130に対して回転する。内シール74はこの相対回転する部材の間に配置され、この回転において水密性を維持する。内シール74は環状のシール部材(Oリング)である。内シール74の中心線は回転軸ax2に一致している。
【0061】
閉塞部140は、下流部材70と一体である(図7(b)参照)。下流部材70を延在部50に挿入するだけで、開口136が閉塞部140で塞がれる。この構成により、閉塞部140を別部材とした場合に比べて、組み立てが容易となり、部品点数が少なくなる。また、扱いにくい部品である係合凸部126及び付勢部材128を、延在部50に下流部材70を組み付ける工程の最終段階でガイド孔130に入れることができる。このため、組み立ての作業性が向上する。
【0062】
第1の回転継手部J1において、係合凹部44のいずれかと係合凸部126とが係合すると、回転R1の回転抵抗が増加する。すなわち、係合凹部44と係合凸部126とが係合しているときの回転抵抗は、係合凹部44と係合凸部126とが係合していないときの回転抵抗よりも大きい。係合凹部44と係合凸部126との係合は、複数の回転位置で回転R1の回転抵抗を増加させる位置決め機構として機能する。図7(b)が示すように、係合凹部44は、外周面38の周方向における複数位置に配置されている。このため、どの係合凹部44が係合凸部126に係合するかを選択することで、位置決めが達成される。したがって、上流部材10に対する中間部材12の角度を選択することができる。使用者は、所定の回転位置を回転抵抗の増加によって認知することができる。
【0063】
この位置決め機構は、クリック音をも生じさせる。係合凹部44が係合凸部126との係合に起因して、音が発生する。この音がクリック音とも称される。本実施形態のように、係合凸部126が係合凹部44に係合したときにクリック音が生じてもよい。係合凸部126と係合凹部44との係合が解除されたときに、クリック音が生じてもよい。クリック音は、係合凸部126及び係合凹部44の形状、これらの材質、付勢部材128のバネ係数等により、調整されうる。クリック音が生じることで、使用者は、所定の回転位置を聴覚で認知することができる。例えば、回転に伴うクリック音の回数で回転位置が認知されうる。
【0064】
この位置決め機構は、クリック振動をも生じさせる。係合凹部44が係合凸部126との係合に起因して、振動が発生する。この振動がクリック振動とも称される。係合凸部126が係合凹部44に係合したときにクリック振動が生じてもよい。係合凸部126と係合凹部44との係合が解除されたときにクリック振動が生じてもよい。クリック振動は、係合凸部126及び係合凹部44の形状、係合凸部126及び係合凹部44の材質、付勢部材128のバネ係数等により、調整されうる。クリック振動が生じることで、使用者は、所定の回転位置を触覚で認知することができる。例えば、回転に伴うクリック振動の回数で回転位置が認知されうる。
【0065】
第2の回転継手部J2での回転R2は、自由回転である。下流部材70は、延在部50に対して、回転角度の制約無く、自由に回転しうる。よって、第2の回転継手部J2での回転R2による吐水方向D1の調整は、自由度が高い。もちろん、この回転R2に制約を設けてもよい。
【0066】
図1において2点鎖線で示されるのは、仮想の平面PL1である。この平面PL1は、回転軸ax1に垂直な平面である。平面PL1は、パイプ部6aの中心線CL6(図3参照)に平行である。この平面PL1は、パイプ部6aの中心線CL6を含む。即ち中心線CL6は、平面PL1上にある。平面PL1は、第1部分P1の外面の中心線CL7(図3参照)に平行である。中心線CL7は、平面PL1上にある。
【0067】
平面PL1は、基部26の中心線CL1(図7(a)参照)に平行である。基部26の中心線CL1は、平面PL1上にある。平面PL1は、基部26の内部の流路W1の中心線CL2(図7(a)参照)に平行である。中心線CL2は、平面PL1上にある。
【0068】
第1の回転継手部J1における回転R1により、第2部分P2及び第3部分P3は、平面PL1に沿って回転する(図3参照)。回転R1により、回転軸ax2が回転する。回転R1における全ての回転位置において、回転軸ax2は平面PL1上に位置する。
【0069】
回転R1において、回転軸ax2は、平面PL1に沿って回転する。回転R1における全ての回転位置において、回転軸ax2は、平面PL1に平行である。回転R1における全ての回転位置において、回転軸ax2は、平面PL1上にある。
【0070】
回転R1において、下流部材70の内部の流路W3の中心線CL3(図7(a)参照)は、平面PL1に沿って回転する。回転R1における全ての回転位置において、中心線CL3は、平面PL1上にある。
【0071】
回転R1において、延在部50の外周面84の中心線CL4(図7(a)参照)は、平面PL1に沿って回転する。回転R1における全ての回転位置において、中心線CL4は、平面PL1上にある。
【0072】
回転R1において、延在部50の内部の流路W2の中心線CL5(図7(a)参照)は、平面PL1に沿って回転する。回転R1における全ての回転位置において、中心線CL5は、平面PL1上にある。
【0073】
第1の回転継手部J1における全ての回転位置において、回転継手部J1に流入する水流の方向線F1と、回転継手部J1から流出する水流の方向線F2とが同一平面PL1上に位置する。方向線F1は、水流方向線F1とも称される。方向線F2は、水流方向線F
2とも称される。
【0074】
方向線F1と方向線F2とが同一平面PL1上に位置することで、回転継手部J1の上流側から下流側にかけての流路の屈曲が抑制される。流路の屈曲が抑制されることで、圧力損失が抑制される。
【0075】
回転継手部J1の回転位置は、水流方向線F1が水流方向線F2に一致する回転位置を含む。この回転位置は、基準状態とも称される。本実施形態では、この基準状態において、基部26の内部の流路W1の中心線CL2が、下流部材70の内部の流路W3の中心線CL3に一致している(図7(a)及び図7(b)参照)。第1の回転継手部J1の回転位置がこの基準状態を含むことで、流路の屈曲に起因する圧力損失が抑制されうる。
【0076】
水流方向線F1は、ヘッド部8の第1部分P1における流路の中心線である。水流方向線F1は、第1部分P1の一部の流路における中心線であってもよい。第1部分P1の流路において中心線が複数存在する場合、断面積が最も広い流路の中心線が水流方向線F1とされうる。上記実施形態では、基部26の内部の流路W1の中心線CL2が、水流方向線F1とされうる。
【0077】
水流方向線F2は、ヘッド部8の第2部分P2における流路の中心線である。水流方向線F2は、第2部分P2の一部の流路における中心線であってもよい。第2部分P2の流路において中心線が複数存在する場合、断面積が最も広い流路の中心線が水流方向線F2とされうる。上記実施形態では、延在部50の内部の流路W2の中心線CL5が水流方向線F2とされうる。上記実施形態では、下流部材70の内部の流路W3の中心線CL3が水流方向線F2とされうる。
【0078】
上記基準状態では、第1部分P1の外面の中心線CL9は、第2部分P2の外面の中心線CL10に一致している(図3参照)。この構成により、第1部分P1と第2部分P2との間で、外観上の軸ズレが抑制される。この結果、操作上の違和感を抑制でき、吐水方向D1の調整が容易となる。
【0079】
中心線CL9は、第1部分P1の一部における外面の中心線であってもよい。第1部分P1において外面の中心線が複数存在する場合、最も長い中心線が中心線CL9とされうる。上記実施形態では、ヘッド接続部28の外面の中心線が、中心線CL9である。
【0080】
中心線CL10は、第2部分P2の一部における外面の中心線であってもよい。第2部分P2において外面の中心線が複数存在する場合、最も長い中心線が中心線CL10とされうる。上記実施形態では、延在部50の外周面84の中心線CL4が、中心線CL10である。
【0081】
図7(a)及び図7(b)が示すように、係合凸部126は、筒状壁部132の内側を移動する。係合凹部44が係合凸部126の正面にくると、係合凸部126は突出する。係合凹部44が係合凸部126の正面から外れると、係合凸部126は外周面38に押圧されて退行する。この係合凸部126の突出及び退行の移動方向が、出退方向とも称される。
【0082】
係合凸部126の出退方向は、この係合凸部が設けられている部位における水流の方向線に沿っている。本実施形態では、係合凸部126が設けられている部位における水流の方向は、方向線F2である。係合凸部126の出退方向は、回転継手部J1から流出する水流の方向線F2に沿っている。この出退方向は、水流方向線F2と完全に平行でなくてもよい。この出退方向と水流方向線F2との成す角度は、20°以下が好ましく、10°以下がより好ましく、5°以下がより好ましく、0°がより好ましい。即ち、この出退方向は、水流方向線F2に平行であるのが好ましい。上記実施形態では、この出退方向が水流方向線F2に平行である。
【0083】
係合凸部126の移動中心線CL11は、水流方向線F2に平行であるのが好ましい。移動中心線CL11は、水流方向線F2に一致しているのがより好ましい。本実施形態では、移動中心線CL11は水流方向線F2に一致している。係合凸部126は、係合凹部44との接触領域を有する。この接触領域の中心点の軌跡線が、移動中心線CL11とされうる。この接触領域の中心点は、当該接触領域を出退方向における突出側から見た平面視における図心とされうる。本実施形態では、係合凸部126の先端の頂点が、この接触領域の中心点である。
【0084】
図7(b)が示すように、第2部分P2(延在部50)は、外周面38に対向する対向面部142を有する。対向面部142は、外周面38に沿った曲面を形成している。対向面部142は、(僅かな)隙間を介して外周面38に対向している。対向面部142に開口134が設けられている(図5参照)。対向面部142の中央に開口134が設けられている。対向面部142は、第1部分P1と第2部分P2との間の隙間を小さくするのに寄与している。この隙間の間隔は、0.05mm~5mm程度とされうる。対向面部142は、回転継手部J1の小型化に寄与している。
【0085】
対向面部142は、外周面38の一部を覆っている。外周面38は、対向面部142に覆われた部分と、対向面部142に覆われていない部分とを有する。対向面部142に覆われている領域の位置は、回転R1の回転位置に依存して変化する。
【0086】
複数の係合凹部44のうち、一部の係合凹部44が対向面部142に覆われており、残りの係合凹部44は対向面部142に覆われていない。どの係合凹部44が対向面部142に覆われずに外部に露出するかは、回転R1の回転位置に依存する。どの係合凹部44が対向面部142に覆われるかは、回転R1の回転位置に依存して変化する。対向面部142に覆われていない係合凹部44は、外部に露出している。
【0087】
係合凹部44には、ゴミ等の異物が侵入しうる。この異物は、係合凹部44と係合凸部126との係合力を低下させる。係合凹部44と係合凸部126との係合力が低下すると回転抵抗が小さくなり、位置決め効果が減少する。この場合例えば、水圧により回転位置が勝手に変わってしまうという事態が起こりうる。また、係合凹部44内の異物や汚れは、クリック音の音圧の低下、クリック音の周波数の変動等を招来し、クリック音による告知機能を低下させうる。更に、係合凹部44内の異物や汚れは、クリック振動を弱化させ、クリック振動による告知機能を低下させうる。
【0088】
係合凹部44を外部に露出させることで、係合凹部44の清掃が容易となる。係合凹部44の清掃を容易とすることで、位置決め機構の信頼性を高めることができる。また、係合凹部44の清掃を容易とすることで、クリック音及び/又はクリック振動による告知機能の低下を抑制することができる。
【0089】
上述の通り、第2部分P2(延在部50)が複数の係合凹部44のうちの一部を覆う対向面部142を有し、どの係合凹部44が対向面部142に覆われるかが回転継手部J1の回転位置によって変化する。この構成により、回転継手部J1を小型化しつつ、回転R1の回転可能範囲の全体において、より多くの係合凹部44を外部に露出させることができる。
【0090】
回転継手部J1の回転位置は、全ての係合凹部44を外部に露出させうる回転位置を含む。図3において2点鎖線で示されるように、第2部分P2は第1部分P1に対して回転可能角度θで回転しうる。すなわち、第1の回転継手部J1の回転可能角度はθ°である。この回転可能角度θは、全ての係合凹部44を外部に露出させる回転位置を含む。回転可能角度θが大きくされることで、吐水方向D1の調整の自由度が高まると同時に、より多くの係合凹部44を外部に露出させることができる。この観点から、回転可能角度θは、155°以上が好ましく、165°以上がより好ましく、175°以上がより好ましい。回転可能角度θが過大であると、部材の寸法が制約され、流路の断面積が小さくなったり、回転継手部J1の強度が低下したりしうる。この観点から、回転可能角度θは、205°以下が好ましく、195°以下がより好ましく、185°以下がより好ましい。これらの観点のバランスを考慮すると、回転可能角度θは、180°がより好ましい。上記実施形態では、回転可能角度θは180°である。
【0091】
回転可能角度θは、上記基準状態から一方側への回転可能角度θ1と、上記基準位置から他方側への回転可能角度θ2とを有する。吐水方向D1の調整性の観点から、角度θ1は角度θ2に等しくされてもよい。上記実施形態では、角度θ1は角度θ2に等しい。
【0092】
図5及び図6(c)が示すように、係合凹部44は、一方側に開放された溝を形成している。すなわち、溝の延在方向における少なくとも一端が開放されている。係合凹部44にゴミ等の異物が入り込んだ場合、この異物を溝に沿って移動させ、溝の開放された側から除去することができる。係合凹部44をその延在方向における少なくとも一端が開放された溝とすることで、係合凹部44の清掃が容易となる。
【0093】
図7(a)及び図7(b)が示すように、上記実施形態では、係合凸部126は、中間部材12(延在部50)に設けられている。即ち、係合凸部126は、第2部分P2に設けられている。一方、係合凹部44は、上流部材10に設けられている。即ち、係合凹部44は、第1部分P1に設けられている。
【0094】
上記実施形態とは逆に、係合凸部126が第1部分P1に設けられ、係合凹部44が第2部分P2に設けられてもよい。ただし、対向面部142に複数の係合凹部44を配置する場合、係合凹部44が配置される角度範囲が制約され、回転可能角度θを大きくすることが困難となる。また、第1部分P1(上流部材10)に係合凸部126を設けると、上流部材10が大型化及び複雑化し、上流部材10の製造及び圧力損失の点で好ましくない。この観点から、係合凸部126は第2部分P2に設けられており、係合凹部44は第1部分P1に設けられているのが好ましい。
【0095】
上述の通り、係合凸部126の出退方向は、この係合凸部126が設けられている部位における水流の方向線に沿っている。このため、係合凸部126、及び、係合凸部126及び付勢部材128を収容する筒状壁部132を、水流方向線に沿って配置することができる。この配置により、圧力損失を抑制することができる。また、係合凸部126を回転軸ax2に沿って配置することで、筒状壁部132の周囲に流路W3を形成することができ、圧力損失を抑制することができる。また、流路W3の中心に筒状壁部132を配置することができ、圧力損失を一層抑制することができる。
【0096】
なお、上記実施形態のように、係合凸部126が第2部分P2に設けられている場合、この係合凸部126が設けられている部位における水流の方向線は、上述の方向線F2とされうる。これに対して、係合凸部126が第1部分P1に設けられている場合、この係合凸部126が設けられている部位における水流の方向線は、上述の方向線F1とされうる。
【0097】
上述の通り、第1の回転継手部J1は、環状流路64の内側及び外側のそれぞれが環状シール部材16,14でシールされた構造を有している(図7(a)及び図7(b)参照)。係合凸部126は、この環状流路64に配置されていない。係合凸部126は、外周壁部36(外周面38)の外側に配置されている。付勢部材128も、外周壁部36(外周面38)の外側に配置されている。筒状壁部132も、外周壁部36(外周面38)の外側に配置されている。係合凸部126は、円筒状接続部66の外側に配置されている。
付勢部材128も、円筒状接続部66の外側に配置されている。筒状壁部132も、円筒状接続部66の外側に配置されている。位置決め機構は、相対回転する部材間において形成される必要があるため、回転接続受け部24と回転接続部48との間に形成されうる。しかし、上記実施形態では、係合凸部126を有する位置決め機構が、回転接続受け部24と回転接続部48との間に形成されていない。係合凸部126の存在に起因して、環状流路64が狭くなっていない。係合凸部126及び筒状壁部132は、環状流路64での水流を妨げていない。
【0098】
環状流路64は曲がっている。また、回転継手部J1の寸法及び構造に起因して、環状流路64の断面積を大きくするのは難しい。この環状流路64の水流が妨げられると、圧力損失が増加しやすい。これに対して本実施形態では、係合凸部126が、環状流路64に影響しない位置に設けられている。よって、圧力損失が抑制されている。
【0099】
実用新案登録第3189703号公報の図3で示される構造では、ピン4352を含む調節装置435が、水流方向に対して垂直な方向に配向している。また、この構造では、調節装置435及び多数配列している孔4414を配置するため、環状流路が狭くされている。この結果、圧力損失が大きい。これに対して、上記実施形態では、環状流路64に起因する圧力損失が抑制されている。
【0100】
上記基準状態において、第1部分P1の入口における水圧がWP1とされ、第2部分P2の出口における水圧がWP2とされる。図7(a)及び図7(b)が示すように、本実施形態では、基部26の内部の流路W1の入口144が第1部分P1の入口であり、下流部材70の内部の流路W3の出口146が第2部分P2の出口である。圧力損失率Rp(%)は次の式で計算されうる
Rp =[(WP1-WP2)/WP1]× 100
【0101】
上記構造による圧力損失の抑制の観点から、WP1が0.3MPaのとき、圧力損失率Rpは、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下がより好ましい。構造上の制約から、WP1が0.3MPaのとき、圧力損失率Rpは、2%以上、更には4%以上、更には6%以上となりうる。上記実施形態では、WP1が0.3MPaのときの圧力損失率Rpは8%であった。
【0102】
図7(a)及び図7(b)が示すように、第2部分P2(延在部50)に設けられた筒状壁部132と、第3部分P3(下流部材70)とが、軸方向(回転軸ax2の方向)において重なるオーバーラップ部150を形成している(図7(b)参照)。このオーバーラップ部150は、第2の回転継手部J2をシールするシール部材(外シール72)を含んでいる。この構造は、係合凸部126及び付勢部材128の長さを確保しつつ、ヘッド部8を小型化し、且つ、筒状壁部132の周囲に流路を形成している。よって、位置決め機構の耐久性、信頼性を高めつつ、ヘッド部8を小型化でき、且つ、流路の屈曲が抑制される。
【0103】
位置決め機構に用いられている付勢部材128の構造は限定されず、付勢力を付与しうる弾性体であればよい。付勢部材128として、コイルスプリング、板バネ、ゴム等が挙げられる。耐久性に優れたコイルスプリングが好ましい。上記実施形態では、付勢部材128はコイルスプリングである。
【0104】
係合凸部126の材質として、樹脂又は金属が挙げられる。成形性及びコストの観点から、樹脂が好ましい。材質が樹脂の場合、成形が容易な熱可塑性樹脂が好ましい。摺動性及び耐摩耗性の観点から、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。耐久性、耐水性及び耐薬品性に優れコストが低いとの観点から、ポリアセタール(POM)がより好ましい。上記実施形態では、ポリアセタール(POM)が採用されている。
【0105】
係合凹部44を構成する部材(回転接続受け部24)の材質として、樹脂又は金属が挙げられる。成形性及びコストの観点から、樹脂が好ましい。材質が樹脂の場合、成形が容易な熱可塑性樹脂が好ましい。摺動性及び耐摩耗性の観点から、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。耐久性、耐水性及び耐薬品性に優れコストが低いとの観点から、ポリアセタール(POM)がより好ましい。上記実施形態では、ポリアセタール(POM)が採用されている。
【0106】
以下の付記は、本開示に含まれる発明の一部である。
[付記1]
吐水口を含むヘッド部と、グリップ部と、前記ヘッド部と前記グリップ部との間に延びる通水延在部とを備えており、
前記ヘッド部が、前記通水延在部に接続されている第1部分と、回転継手部により前記第1部分に接続されている第2部分とを有しており、
前記回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されており、
前記回転継手部が、複数の回転位置で回転抵抗を増加させる位置決め機構を有しており、
前記位置決め機構が、前記回転継手部の回転軸を中心とする外周面に形成された複数の係合凹部と、付勢部材により突出方向に付勢され前記複数の係合凹部のうちの1つに選択的に係合することで前記回転位置を指定する係合凸部とを有しており、
前記係合凸部の出退方向が、この係合凸部が設けられている部位における水流の方向線に沿っており、
全ての前記回転位置において、前記回転継手部に流入する水流の方向線と前記回転継手部から流出する水流の方向線とが同一平面上に位置する吐水ノズル。
[付記2]
吐水口を含むヘッド部と、グリップ部と、前記ヘッド部と前記グリップ部との間に延びる通水延在部とを備えており、
前記ヘッド部が、前記通水延在部に接続されている第1部分と、第1の回転継手部により前記第1部分に接続されている第2部分と、第2の回転継手部により前記第2部分に接続されており前記吐水口を含む第3部分とを有しており、
前記第1の回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されており、
前記第2の回転継手部における回転により吐水角度が変化するように構成されており、
前記第1の回転継手部の回転軸が、前記第2の回転継手部の回転軸と相違している吐水ノズル。
[付記3]
前記第1の回転継手部が、複数の回転位置で回転抵抗を増加させる位置決め機構を有しており、
前記位置決め機構が、前記第1の回転継手部の回転軸を中心とする外周面に形成された複数の係合凹部と、付勢部材により突出方向に付勢され前記複数の係合凹部のうちの1つに選択的に係合することで前記回転位置を指定する係合凸部とを有しており、
前記係合凸部の出退方向が、この係合凸部が設けられている部位における水流の方向線に沿っている付記2に記載の吐水ノズル。
[付記4]
前記複数の係合凹部のうちの少なくとも一部が外部に露出している付記1又は3に記載の吐水ノズル。
[付記5]
前記複数の係合凹部のうちの一部を覆う対向面部を更に有しており、
前記対向面部に覆われていない前記係合凹部が外部に露出しており、
どの前記係合凹部が外部に露出するかが、前記回転位置に依存して変化する付記4に記載の吐水ノズル。
【0107】
本願には、請求項(独立形式請求項を含む)に係る発明に含まれない他の発明も開示されている。本願の請求項及び実施形態に記載されたそれぞれの形態、部材、構成及びそれらの組み合わせは、それぞれが有する作用効果に基づく発明として認識される。
【0108】
前記各実施形態で示されたそれぞれの形態、部材、構成等は、これら実施形態の全ての形態、部材又は構成をそなえなくても、個々に、本願請求項に係る発明をはじめとした、本願記載の全発明に適用されうる。
【符号の説明】
【0109】
2・・・吐水ノズル
4・・・グリップ部
6・・・通水延在部
8・・・ヘッド部
8a・・・吐水口
8b・・・回転継手部
8c・・・ヘッド部の主要部
10・・・上流部材
12・・・中間部材
38・・・外周面
44・・・係合凹部
50・・・中間部材の延在部
70・・・下流部材
76・・・弾性リング
110・・・吐水部
126・・・係合凸部
128・・・付勢部材
142・・・対向面部
P1・・・ヘッド部の第1部分
P2・・・ヘッド部の第2部分
P3・・・ヘッド部の第3部分
J1・・・第1の回転継手部
J2・・・第2の回転継手部
ax1・・・第1の回転継手部の回転軸
ax2・・・第2の回転継手部の回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8