(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】基板容器
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20240415BHJP
B65D 85/86 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65D85/86 400
(21)【出願番号】P 2023000578
(22)【出願日】2023-01-05
【審査請求日】2023-01-05
(32)【優先日】2022-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】518310802
【氏名又は名称】中勤實業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】顔暉展
(72)【発明者】
【氏名】陳健福
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-051662(JP,A)
【文献】特開2019-127272(JP,A)
【文献】中国実用新案第210556833(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/673
B65D 85/86
B65D 85/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部と、前記底部に対向する頂部と、前記底部と前記頂部との間を囲む2つの側壁と、前記底部、前記頂部及び前記2つの側壁の後方に位置する後壁とを有し、前方に開口が形成される容器本体と、
前記容器本体内に設けられ、前記底部から前記頂部に向かう方向に沿って上下に間隔をあけて配列され、前記2つの側壁間の中央位置に介在し、固定台と、支持ロッドと、複数の調整素子とをそれぞれ備え、前記固定台に嵌溝が凹設され、前記支持ロッドの一端が前記嵌溝内に横方向に挿着されて前記固定台に支持され、前記支持ロッドの他端が前記容器本体の前方開口に向かって吊り状態で配置される複数の支持構造と、
前記容器本体の前方開口を閉鎖するドアプレートとを含み、
各前記支持構造の前記固定台は、前記嵌溝とは反対側に前記容器本体の前記後壁に向けた突起部を有し、前記複数の調整素子は、前記容器本体内に前記固定台を配置するように前記突起部の周囲に配置されている、
基板容器。
【請求項2】
前記容器本体の前記2つの側壁内には、各前記支持ロッドにそれぞれ対応する支持リブが設けられ、各前記支持リブには、前記側壁に隣接する案内傾斜部が形成されている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項3】
容器本体の前記後壁には、内側又は外側に突出する補強リブが形成されている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項4】
前記突起部は、アーチ状の円弧面である、請求項1に記載の基板容器。
【請求項5】
前記固定台は、前記調整素子によって前記容器本体の前記後壁に固定されている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項6】
前記固定台の上端縁及び下端縁は、それぞれ対応する凹凸形状に形成されている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項7】
前記支持ロッドの上面には、少なくとも1つの突出した支持位置が設けられている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項8】
前記支持ロッドは、前記上面が傾斜状に形成されている、請求項7に記載の基板容器。
【請求項9】
各前記支持構造の配列方向に沿って立設され、各前記支持構造の前記固定台の前記突起部に突き当てられる調整台をさらに含む、請求項1に記載の基板容器。
【請求項10】
前記調整台は、前記容器本体の前記後壁に配置され、調整ロッドによって前記容器本体の外側から内側に押し当てられている、請求項9に記載の基板容器。
【請求項11】
前記ドアプレートの内側には、少なくとも1つの位置規制構造が設けられ、前記位置規制構造は、垂直方向に延びる板部と、前記板部の延びる方向に沿って配列された弾性部とを含む、請求項1に記載の基板容器。
【請求項12】
前記位置規制構造は、金属板体を打ち抜いて成形されたものである、請求項11に記載の基板容器。
【請求項13】
前記弾性部は、斜辺を有して傾斜状に形成されたものである、請求項11に記載の基板容器。
【請求項14】
前記ドアプレート内には、前記容器本体にロックする少なくとも1つのロック構造が設けられ、
前記ロック構造は、ロックヘッドと、前記ロックヘッドによって前記ドアプレートの外側に向けて作動するように制御されるロックプレートとを含み、
前記ロックヘッドは、前記ドアプレートにロック孔が設けられ、前記ロック孔にロック解除部材を挿入することによって前記ロックヘッドをねじるように構成されている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項15】
前記容器本体には、前記ロック解除部材を収納するための載置台が設けられている、請求項14に記載の基板容器。
【請求項16】
前記ドアプレート内には、互いに斜め方向に交差して突出する補強リブが設けられている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項17】
前記ドアプレートの外面には複数の研磨部が設けられ、前記研磨部が鏡面加工により形成されている、請求項1に記載の基板容器。
【請求項18】
ベースと、前記ベースの両側に支持された複数の垂直ロッドと、前記ベースの両側の垂直ロッド間に連結する複数の頂部ロッドとを備えたフレームを含む、請求項1に記載の基板容器。
【請求項19】
前記フレームの両側の垂直ロッドには、それぞれ引上ロッドが設けられている、請求項18に記載の基板容器。
【請求項20】
前記垂直ロッドの間には補強ロッドが設けられ、前記補強ロッドは、上から下へ斜めに対角に配置されている、請求項18に記載の基板容器。
【請求項21】
前記複数の頂部ロッドの間に補強ロッドが設けられ、前記補強ロッドは複数であり、互いに斜めに対向するように構成されている、請求項18に記載の基板容器。
【請求項22】
前記フレームの前記ベースには位置決め構造が設けられ、前記ベースには少なくとも1つの保持孔が設けられ、前記位置決め構造が前記保持孔に対応して前記ベースに組み立てられている、請求項18に記載の基板容器。
【請求項23】
前記位置決め構造は、前記保持孔の外縁に対応して組み立てられるフレーム縁部を有し、前記フレーム縁部内には、前記保持孔に対応して凹んだ位置合わせ空間が形成され、前記位置合わせ空間には互に傾斜した案内面が形成されている、請求項22に記載の基板容器。
【請求項24】
前記フレームの前記ベースには識別素子が設けられている、請求項18に記載の基板容器。
【請求項25】
前記フレームの前記ベースには検知素子が設けられている、請求項18又は請求項22に記載の基板容器。
【請求項26】
前記フレームの前記ベースには、少なくとも1つの空気弁が設けられている、請求項18に記載の基板容器。
【請求項27】
前記空気弁は、弁スリーブと、前記弁スリーブを前記ベースに固定する弁座と、前記弁スリーブ内に設けられた弁体と、前記弁体内に作動する逆止弁部材と弾性素子とを含み、
前記弁スリーブには、第1空気口と、第1空気口とは逆方向に配置された第2空気口とが設けられ、
前記弾性素子は、前記逆止弁部材を第1空気口に押して吸気又は排気を行う、請求項26に記載の基板容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納容器に関し、特に半導体基板を収納して載置、保管又は搬送するために使用される基板容器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の半導体産業では、使用されている基板の多くはガラスやシリコンウエハなど、壊れやすいシート状や板状なものである。そのため、生産や加工などの製造工程では、通常はカセット、収納ケースや搬送ケースなどの容器に収納し、製造工程の需要に応じて搬送や保管などを行う必要がある。
【0003】
既存の容器には、まだ改善や克服すべき問題がいくつかある。例えば、大型基板を積載する場合、基板自体の自重による凹みを避けるために、積み重ねた基板に対して容器内に支持ロッドを配置し、支持ロッドの傾きや水平度を適時調整する必要がある。また、例えば、基板が確実に位置決めされることを確保するために、容器や関連部品には、対応する規制や、基板配置の安定性等を確保するための構造が必要である。さらに、例えば、複数の基板を重ねた重量に耐えられるように、容器自体にも十分な強度が必要である。
【0004】
以上の検討事項は、基板容器の使用上の実用性と信頼性に影響し、さらには自動化工場に応用しても、生産や加工工程で基板の安全性や品質が損なわれことを確保するために、自動化管理に十分に対応できるように設計する必要がある。
【0005】
これに鑑み、本発明者は、上記の従来技術の欠陥に対し、鋭意研究を重ねると共に学理の運用を組み合わせ、上記問題点を解決することに努めた結果、本発明者の改良の目標となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、上記の諸問題を考慮した上で、多様な利点を有する基板容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る基板容器は、容器本体と、複数の支持構造と、ドアプレートとを含み、前記容器本体は、底部と、前記底部に対向する頂部と、前記底部と前記頂部との間を囲む2つの側壁と、前記底部、前記頂部及び前記2つの側壁の後方に位置する後壁とを有し、前記容器本体の前方に開口が形成され、前記複数の支持構造は、前記容器本体内に設けられ、前記底部から前記頂部に向かう方向に沿って上下に間隔をあけて配列されて前記2つの側壁間の中央位置に介在し、各前記支持構造は、固定台と、支持ロッドと、複数の調整素子とを備え、前記固定台には嵌溝が凹設され、前記支持ロッドの一端は、前記嵌溝内に横方向に挿着されて前記固定台に支持され、前記支持ロッドの他端は、前記容器本体の前方開口に向かって吊り状態で配置され、前記ドアプレートは、前記容器本体の前方開口を閉鎖し、各前記支持構造の前記固定台は、前記嵌溝とは反対側に前記容器本体の前記後壁に向けた突起部を有し、前記複数の調整素子は、前記容器本体内に前記固定台を配置するように前記突起部の周囲に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】本発明の支持構造と調整台の組合せを示す概略図である。
【
図3】本発明の基板を載置する端面を示す概略図である。
【
図5】本発明の基板を載置する側面を示す概略図である。
【
図8】本発明のドアプレートを各基板に対応させて示す平面図である。
【
図9】本発明の付加したフレームの分解斜視図である。
【
図10】本発明の付加したフレームの組合せを示す斜視図である。
【
図11】本発明のドアプレートの内部構造を示す分解図である。
【
図12】本発明の付加したフレームの組合せを別の視点から見た斜視図である。
【
図14】本発明の位置決め構造の動作を示す概略図である。
【
図15A】本発明の空気弁の吸気状態を示す一部断面概略図である。
【
図15B】本発明の空気弁の排気状態を示す一部断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の詳細な説明及び技術的内容については、図面を参照して以下に説明するが、図面は、参考及び説明のためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。
【0010】
図1は、本発明の分解斜視図である。同図を参照すると、本発明に係る基板容器は、主に容器本体1と、容器本体1内に設けられた複数の支持構造2と、容器本体1を閉鎖するドアプレート3とを含む。
【0011】
容器本体1は、底部10と、底部10に対向する頂部11と、底部10と頂部11の間に囲む2つの側壁12と、底部10、頂部11及び側壁12の後方に位置する後壁13(
図5に示す)とを有し、容器本体1の前方に開口が形成され、1つ又は複数の基板4を入れて載置した後に、ドアプレート3でカバーして、載置した各基板4を収納する。
【0012】
図2及び
図3に示すように、これらの支持構造2は上記容器本体1内に設けられ、底部10から頂部11に向う方向に沿って上下に間隔をあけて配列されて、2つの側壁12の間に介在してもよく、2つの側壁12の間の中央位置に介在することが好ましい。各支持構造2は、固定台20と、支持ロッド21と、複数の調整素子22とを備え、固定台20は、これらの調整素子22によって容器本体1の後壁13に固定され、支持ロッド21の一端は、固定台20に横方向に挿着されて、支持ロッド21の他端は、容器本体1の前方開口に向かって吊り状態で配置されている。これにより、載置された基板4を支持することができる。
図4に示すように、上記の基板4を容器本体1前方の開口から挿入する際には、主に基板4の中間位置を支持ロッド21の長手方向に沿って容器本体1内に入れるようにする。また、各固定台20間の隙間に基板4が挿入されて破損することを回避するために、固定台20の上端縁及び下端縁にそれぞれ対応する凹凸形状201、202が形成されている。このようにして、載置された基板4が誤って各固定台20間の隙間に挿入された場合にも、基板4が上記凹凸形状201、202によって規制されて、上記のような事態を防止することができる。さらに、各支持ロッド21の上面210には、少なくとも1つの突出した支持位置が設けられており、例えば、傾斜状に形成された上面210の傾斜最高点を支持位置211とする。これにより、支持ロッド21が基板4との最小の接触面積で支持して必要な支持強度を提供することができる。
【0013】
図2、
図5及び
図6に併せて示すように、各支持構造2の固定台20は、容器本体1の後壁13に向けた突起部200を有する。突起部200は、アーチ状の円弧面であることが好ましい。本発明の実施形態において、固定台20は、突起部200とは反対側に嵌溝20aが凹設されており、支持ロッド21の一端が嵌溝20a内に固定されている。また、各支持構造2の配列方向に沿って立設された調整台23を付加してもよい。調整台23は、容器本体1の後壁13に配置されており、調整ロッド230によって容器本体1の外側から内側に調整台23が押し当てられて、各固定台20の突起部200を調整台23に突き当てる。このようにして、突起部200の周囲に配置された各調整素子22のねじ込みの深さ又は緊密度によって、固定台20の方向を微調整することで、支持ロッド21を調整することができる。ここで、調整素子22は3つであることが好ましいが、必要な調整方向数(例えば上、下、左、右、又はさらに斜めの調整など)に応じて追加することができる。さらに、
図6に示すように、調整ロッド230を調整台23に押し付けることにより、調整台23に立設された各支持構造2を同期調整することができる。
【0014】
また、
図3及び
図7に示すように、上記容器本体1の2つの側壁12には、各支持ロッド21にそれぞれ対応する、載置された基板4の両側を支持するための支持リブ120が設けられている。また、各支持リブ120は、側壁12に隣接する案内傾斜部121が形成されており、基板4を載置する際に左右へのずれが生じた場合に、案内傾斜部121によって基板4を中央に案内することができ、搬送時に基板4が左右にずれて衝突することを防止することができる。
【0015】
なお、
図8に示すように、本発明において、載置された基板4が容器本体1に安定して収納されることを確保するために、ドアプレート3の内側に基板4を容器本体1内に押し当てる少なくとも1つの位置規制構造30が設けられてもよい。位置規制構造30は、金属板体を打ち抜いて成形されてもよく、垂直方向に延びる板部と300、板部300の延びる方向に沿って配列された弾性部301とを含む。また、各弾性部301は、それぞれ載置された基板4に対応し、ドアプレート3が容器本体1にカバーするときに、各弾性部301によって載置された基板4を確実に内側に押し当てて位置決めし、基板4が搬送時に揺れることを防止することができる。さらに、基板4が各弾性部301間に誤って挿入されて破損することを回避するために、各弾性部301は、斜辺を有して傾斜状に形成されたものであってもよい。この斜辺により、各弾性部301の隙間が基板4とずれているため、各弾性部301の隙間に水平に置かれた基板4を挿入することができない。
【0016】
また、
図9及び
図10に示すように、他の実施形態において、本発明に係る基板容器は、容器本体1を支持するフレーム5をさらに含んでもよい。フレーム5は、ベース50と、ベース50の両側に支持された複数の垂直ロッド51と、ベース50の両側の垂直ロッド51間に連結する複数の頂部ロッド52とを備えて、容器本体1がベース50上に載置されている。両側の垂直ロッド51には、それぞれ引上ロッド510が設けられて、自動化ロボットアームが両側の外側から各引上ロッド510の下方に伸びて容器本体1を挟み込む。ことにより、フレーム5は、容器本体1が機械の衝突を直接的又は間接的に受け、その内部に収納された基板4に損傷を与える可能性があるなどの外的要因を低減させるとともに、容器本体1の構造強度をさらに強化し、容器本体1が重い複数の基板4を載置することによる変形などの問題を防止するのに役立つ。さらに、各垂直ロッド51間又は各頂部ロッド52の間には、斜め方向の補強ロッド511、520が配置されてもよい。例えば、垂直ロッド51間に配置された補強ロッド511は、上から下へ斜めに対角に配置されてもよく、及び/又は頂部ロッド52間に配置された補強ロッド520は複数であり、互いに斜めに対向するように構成されてもよい(例えば逆ハ字形又はハ字形)。これにより、フレーム5の構造強度及び安定性を強化するとともに、フレーム5に載置された容器本体1の歪みや変形に対する耐性を向上させることができ、容器本体1の耐荷重をさらに高めることができる。
【0017】
図10及び
図11に示すように、他の実施形態において、本発明に係る基板容器は、ドアプレート3内に、容器本体1にロックする少なくとも1つのロック構造31が設けてもよい。ロック構造31は、ロックヘッド310と、ロックヘッド310によってドアプレート3の外側に向けて作動するように制御されるロックプレート311とを含む。ロックヘッド310は、ドアプレート3にロック孔312が設けられ、ロック孔312内にロック解除部材313を挿入することによってロックヘッド310をねじり、ロックヘッド310によりロックプレート311の作動を制御することができる。つまり、ロックプレート311がドアプレート3の外側に向けて作動すると、ドアプレート3を容器本体1にロック固定することができ、逆の場合は、ドアプレート3を容器本体1から取り外し可能ことができる。なお、本発明は、さらに、上記ロック解除部材313を収納するための載置台14(
図10に示す)を容器本体1に設けてもよい。具体的には、載置台14は、容器本体1の頂部11、いずれかの側壁12、又は後壁13の外側などに設けてもよい。本実施形態において、載置台14は、一方の側壁12の外側、好ましくは側壁12の任意の2つの垂直ロッド51の間に配置されてもよい。以上の設計により、作業者は、異なる容器本体1に対して対応するロック解除部材313を使用したり、開錠や施錠のための鍵などを携帯しなくても、いつでも容器本体1を開くためのロック解除部材313を取得したりすることができ、便利である。
【0018】
また、
図3及び
図11に示すように、上記容器本体1とドアプレート3との構造強度をさらに向上させるために、容器本体1の後壁13に、内側又は外側に突出する補強リブ130(
図3に示す)が形成されてもよい。補強リブ130は、下から上に向けて起立状に形成してもよいし、水平方向及び横方向等に連結して形成してもよい。また、補強リブ32(
図11に示す)は、ドアプレート3内に突設されてもよい。上記補強リブ32は、例えばX字状など、互いに斜め方向に交差した連結形態としてもよい。これにより、容器本体1の歪みや変形に対する耐性等の特性や性能をさらに向上させることができる。さらに、
図9、
図10及び
図11に示すように、ドアプレート3の外面には、自動化装置(例えば、吸着式吸盤等を有する機械やロボットアーム)による吸着のために、複数の研磨部314が設けられてもよい。上記研磨部314は、鏡面加工等の方法により、表面の平坦度及び平滑度を向上させ、ドアプレート3の出し入れ等の自動化装置の操作を容易にすることができる。
【0019】
図9及び
図12に示すように、上記フレーム5のベース50には、自動搬送装置と協働するための位置決め構造53が設けられてもよい。ベース50には少なくとも1つの保持孔500が設けられ、位置決め構造53が保持孔500に対応してベース50に組み立てられている。
図13に併せて示すように、位置決め構造53は、保持孔500の外縁に対応して組み立てられるフレーム縁部530を有し、フレーム縁部530内には、保持孔500に対応して凹んだ位置合わせ空間531が形成され、位置合わせ空間531には互に傾斜した案内面532が形成されている。案内面532は、45゜の角度で傾斜していることが好ましい(
図14に示すように)。これにより、自動機の位置合わせ構造6は、位置合わせ空間531内に延在し、案内面532によって案内されることができ、搬送機を正確に位置合わせして搬送することができ、位置ずれによる搬送経路上での周辺物との衝突を回避することができる。
【0020】
また、
図12及び
図13に示すように、自動化管理を容易にするために、上記フレーム5上にはRFIDのような識別素子54、又はINFOR PADのような検知素子55が設けられて識別及び位置決めを行ってもよい。
【0021】
最後に、
図12、
図15A及び
図15Bに示すように、本発明は、フレーム5のベース50に少なくとも1つの空気弁56を設けてもよい。空気弁56は、排気(
図15Aに示す)又は吸気(
図15Bに示す)を制御するのに用いられ、弁スリーブ560と、弁スリーブ560をベース50に固定する弁座561と、弁スリーブ560内に設けられた弁体562と、弁体562内に作動する逆止弁部材563と弾性素子564とを含む。
弁スリーブ560には、第1空気口560aと、第1空気口とは逆方向に配置された第2空気口560bとが設けられている。逆止弁部材563は、弾性素子564によって第1空気口560aに向かって押されて気体を遮断し、気体が逆止弁部材563を押して第2空気口560bに移動すると、気体が通過でき、自動化装置の給気ステーションと協働して排気又は吸気を調整や制御する目的に達することができる。また、本発明では、弁体562を逆向きに配置することにより、排気又は吸気を選択することができるので、空気弁56は共通性を有する。
【0022】
以上により、本発明に係る基板容器を得ることができる。
【0023】
以上をまとめると、本発明に係る基板容器は、意図した用途を達成し、従来の欠陥を解決することができ、産業上の利用可能性、新規性及び進歩性を有し、特許出願要件に完全に適合するので、特許法に基づいて出願し、発明者の権利を保障するため、何卒ご審理の上、速やかに特許査定賜りますようお願いする次第である。
【0024】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の全ての範囲は以下の特許請求の範囲に基づくものであり、本発明の明細書及び図面を適用する類似の変形例は、本発明の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0025】
1 容器本体
10 底部
11 頂部
12 側壁
120 支持リブ
121 案内傾斜部
13 後壁
130 補強リブ
14 載置台
2 支持構造
20 固定台
20a 嵌溝
200 突起部
201 凹凸形状
202 凹凸形状
21 支持ロッド
210 上面
211 支持位置
22 調整素子
23 調整台
230 調整ロッド
3 ドアプレート
30 位置規制構造
300 片部
301 弾性部
31 ロック構造
310 ロックヘッド
311 ロックプレート
312 ロック孔
313 ロック解除部材
314 研磨部
32 補強リブ
4 基板
5 フレーム
50 ベース
500 保持孔
51 垂直ロッド
510 引上ロッド
511 補強ロッド
52 頂部ロッド
520 補強ロッド
53 位置決め構造
530 フレーム縁部
531 位置合わせ空間
532 案内面
54 識別素子
55 検知素子
56 空気弁
560 弁スリーブ
560a 第1空気口
560b 第2空気口
561 弁座
562 弁体
563 逆止弁部材
564 弾性素子
6 位置合わせ構造