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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】着信報知システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20240415BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
H04M1/00 K
H04M1/00 V
G01C21/26 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019058789
(22)【出願日】2019-03-26
(65)【公開番号】P2020161955
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-12-09
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】390005430
【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】光成 貴宏
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】丸山 高政
【審判官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-22590(JP,A)
【文献】特開2016-163176(JP,A)
【文献】特開2008-236636(JP,A)
【文献】特開2009-88960(JP,A)
【文献】特開2014-143583(JP,A)
【文献】特開平11-189066(JP,A)
【文献】特開2012-1200(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M
G01C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話手段への着信をナビゲーション装置により報知する車両に搭載された着信報知システムであって、
前記着信を検知する検知部と、
前記着信を報知する第1の報知手段と、
前記着信を報知する第2の報知手段と、
前記車両内に音を出力する音声出力部と、
前記第2の報知手段による前記着信の報知を指示する報知指示部と、を備え、
前記検知部及び前記第2の報知手段は、前記ナビゲーション装置に設けられ、
前記第1の報知手段による報知は、前記車両の運転者が確認可能であって、
前記着信報知システムの報知方法を第1報知モードと第2報知モードから任意に選択可能であり、
前記第1報知モードの選択時に前記検知部により前記着信を検知すると、前記第2の報知手段により着信の事実及び発信元を特定する情報を報知する一方で前記音声出力部から着信音を出力し、
前記第2報知モードの選択時に前記検知部が前記着信を検知すると、前記第1の報知手段により前記着信の事実及び発信元を特定する情報を報知する一方で前記音声出力部から前記着信音を出力せず
前記第1の報知手段により前記着信の事実及び発信元を特定する情報を報知した後、前記運転者が前記報知指示部を操作することで、前記第2の報知手段により前記着信の事実及び発信元を特定する情報を報知することを特徴とする着信報知システム。
【請求項2】
前記第1の報知手段が前記車両のメータパネル内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の着信報知システム。
【請求項3】
前記第1の報知手段による報知後、所定時間内に前記報知指示部が操作されない場合に、前記着信に係る通信を切断することを特徴とする請求項1又は2に記載の着信報知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の通話手段への着信をナビゲーション装置により報知する着信報知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特定の電話番号からの着信について、同乗者がいる場合にハンズフリー着信を禁止する車載ハンズフリー通話装置および車両用ナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の車載ハンズフリー通話装置および車両用ナビゲーション装置は、各個人の名前および電話番号に対し、同乗者が存在した場合に着信禁止制御を実行するか否かの設定を関連付けて登録する電話番号リストを記憶部に記憶させておき、携帯電話機への着信相手の電話番号が着信禁止制御を実行する設定がなされた電話番号と一致し、且つ同乗者が存在すると判断された場合、その着信に対するハンズフリー着信を禁止するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-236636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の車載ハンズフリー通話装置および車両用ナビゲーション装置では、着信禁止制御を実行する設定がなされた電話番号から着信があった場合に、運転者の意思に関わらず、着信禁止制御が実行されてしまうため、着信時に運転者が着信を禁止するか否かを選択することができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は以上の問題点を解決し、通話手段への着信時に運転者が着信の事実をナビゲーション装置により報知させるか否かを選択可能な着信報知システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る着信報知システムは、通話手段への着信をナビゲーション装置により報知する車両に搭載された着信報知システムであって、前記着信を検知する検知部と、前記着信を報知する第1の報知手段と、前記着信を報知する第2の報知手段と、前記車両内に音を出力する音声出力部と、前記第2の報知手段による前記着信の報知を指示する報知指示部と、を備え、前記検知部及び前記第2の報知手段は、前記ナビゲーション装置に設けられ、前記第1の報知手段による報知は、前記車両の運転者が確認可能であって、前記着信報知システムの報知方法を第1報知モードと第2報知モードから任意に選択可能であり、前記第1報知モードの選択時に前記検知部により前記着信を検知すると、前記第2の報知手段により着信の事実及び発信元を特定する情報を報知する一方で前記音声出力部から着信音を出力し、前記第2報知モードの選択時に前記検知部が前記着信を検知すると、前記第1の報知手段により前記着信の事実及び発信元を特定する情報を報知する一方で前記音声出力部から前記着信音を出力せず前記第1の報知手段により前記着信の事実及び発信元を特定する情報を報知した後、前記運転者が前記報知指示部を操作することで、前記第2の報知手段により前記着信の事実及び発信元を特定する情報を報知することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る着信報知システムは、前記第1の報知手段が前記車両のメータパネル内に設けられていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る着信報知システムは、前記第1の報知手段による報知後、所定時間内に前記報知指示部が操作されない場合に、前記着信に係る通信を切断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、通話手段への着信をナビゲーション装置により報知させるか否かを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1の着信報知システムの構成概要を示すブロック図である。
図2】実施例1の着信報知システムの通信概要を示す説明図である。
図3】実施例1の車両のメータパネルの正面図である。
図4】実施例1の着信表示ウィンドウが表示された状態のナビゲーション装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について、添付の図1図4を参照して説明する。以下に説明する実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0013】
図1は、本実施例の着信報知システム1の構成概要を示すブロック図である。着信報知システム1は、車両(図示せず)の運転者が所持する通話手段であるスマートフォン2と、車両に搭載したナビゲーション装置3と、車両の運転席の前方に配置されたメータパネル4に設けられた第1の報知手段である液晶表示部5と、車両のステアリングホイール6に設けられた報知指示部7と、を有して構成されている。
【0014】
本実施例では、通話手段としてスマートフォン2を使用しているが、スマートフォン2以外に、車両に持ち込み可能な通話手段であれば、例えば、携帯電話(スマートフォンを除く)等の携帯型の電話や、その他の通話可能な機器であってもよい。スマートフォン2は、他の通話手段8と通話が可能であり、他の通話手段8としては、スマートフォン、携帯電話(スマートフォンを除く)、固定電話等が例示される。
【0015】
ナビゲーション装置3は、制御部9と、GPS(Global Positioning System:地球測位システム)受信部10と、Bluetooth通信部11と、検知部である信号受信部12と、記憶部13と、第2の報知手段であるディスプレイ14と、操作部15と、を有して構成されている。
【0016】
制御部9は、CPU(中央演算装置)を含んで構成され、記憶部13に記憶されたプログラムに基づいてナビゲーション装置3の全体を制御する。このCPUがプログラムにしたがって演算処理を実行することにより、ナビゲーション装置3の各機能が実現される。
【0017】
GPS受信部10は、ナビゲーション装置3の現在位置を取得する位置計測部を構成し、複数の人工衛星16からの電波を無線で受信することで、ナビゲーション装置3の三次元位置(経度、緯度及び高度)を計測し、その位置情報を制御部9に送出するものである。なお、ナビゲーション装置3の現在位置を検知できるものであれば、GPS受信部以外の位置検知装置を利用してもよい。
【0018】
Bluetooth通信部11は、Bluetooth(登録商標)通信規格に準拠した近距離無線通信機能を有しており、外部の同一規格に準拠した無線通信機能を備えた機器との間で無線通信接続が可能である。本実施例では、スマートフォン2とBluetooth通信部11が接続されることで、スマートフォン2がナビゲーション装置3と無線通信接続される。なお、本実施例では、スマートフォン2とナビゲーション装置3との接続にBluetooth通信を使用しているが、その他の有線・無線接続手段を用いてもよい。
【0019】
信号受信部12は、他の通話手段8からスマートフォン2への着信があった場合に、Bluetooth通信部11を介してスマートフォン2から着信信号を受信する。これにより、ナビゲーション装置3がスマートフォン2への着信を検知する。また、信号受信部12は、報知指示部7からの指示信号、後述するマイク21から音声入力信号、後述する同乗者検知部22からの同乗者検知信号を受信する。
【0020】
記憶部13は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの各種記憶装置を用いて構成されている。記憶部13には、プログラムや地図情報等の各種情報が記憶されている。また、スマートフォン2に記憶されている電話帳情報を記憶することができるようになっている。電話帳情報とは、他の通話手段8の電話番号や、他の通話手段8の使用者の氏名や名称等である。
【0021】
第2の表示部であるディスプレイ14は、制御部9からの表示制御信号を受け、地図情報やナビゲーション装置3の現在位置等の様々な表示を行なうものである。ディスプレイ14は、ナビゲーション装置3の本体17の正面に露出して設けられる液晶モジュールや液晶パネルにより構成され、これらの液晶モジュールや液晶パネルは周知のように、多数のサブ画素を格子状に配列したドットマトリクスによる表示を行なうものである。
【0022】
操作部15は、使用者による操作を受けて、電気的な操作信号を制御部9に送出するものである。図4に示すように、操作部15は、ディスプレイ14に設けられたタッチパネル18と、ナビゲーション装置3の本体17に設けられた複数のプッシュスイッチ19から構成されている。また、後述する応答ボタン24及び非応答ボタン25も操作部15を構成する。なお、操作部15による操作と同等の操作が可能なリモコンを備える構成としてもよい。
【0023】
図3に示すように、メータパネル4には、警告灯や表示灯が表示される第1の報知手段である液晶表示部5が設けられている。液晶表示部5には、スマートフォン2に着信があった場合に、その着信の事実と、その着信に係る発信者情報が表示される。発信者情報は、記憶部13に記憶された電話帳情報内の電話番号からの着信の場合は、他の通話手段8の電話番号と使用者の氏名や名称等である。記憶部13に記憶された電話帳情報外の電話番号からの着信の場合は、他の通話手段8の電話番号である。また、他の通話手段8からの発信が非通知発信である場合には、「非通知着信」の文字である。なお、記憶部13に電話帳情報として、他の通話手段8の顔写真等が記憶されている場合には、その写真等を表示してもよく、発信者情報の表示内容は特に限定されるものではない。なお、液晶表示部5への発信者情報の表示位置や、表示の色彩等の表示方法は、運転者が視認可能であると共に、同乗者が視認し難いものが好ましい。
【0024】
ステアリングホイール6には、報知指示部7が設けられている。報知指示部7は、プッシュスイッチであり、運転者による操作を受けて、電気的な指示信号を制御部9に送出するものである。報知指示部7を設ける位置は、ステアリングホイール6のどの位置でもよい。また、ステアリングホイール6に限られず、運転席周辺であって運転者が運転中に支障なく操作可能な位置であれば、車両の所望の位置に設けることができる。なお、報知指示部7は、運転者が報知指示部7を押動操作したことを同乗者に感知され難い位置に設けることが好ましい。
【0025】
車両には、電気信号を物理振動に変えて、音楽や音声等の音を発する音声出力部であるスピーカー20が設けられている。本実施例では、スピーカー20も第2の報知手段を構成するため、スマートフォン2への着信を着信音により報知する。また、運転者が他の通話手段8の使用者と通話する際に、その使用者の発話音声を音声データとして出力する。
【0026】
車両にはナビゲーション装置3に接続された音声入力部であるマイク21が設けられており、マイク21は、運転者や同乗者の発話音声を音声データとして入力する。
【0027】
車両には、運転者以外の乗員である同乗者を検知する同乗者検知部22が設けられている。同乗者検知部22は、シートセンサ、赤外線センサ、カメラ等が例示され、これらを単独又は複数で用いて同乗者を検知する。シートセンサは、重さを検知する例えば重量センサであり、運転席以外の各座席のシートクッションに埋め込んで配置される。赤外線センサは、運転席以外の各座席における赤外線(人体から発生する熱)を検知可能に設けられる。カメラは、運転席以外の各座席が撮影可能な範囲となるように車室内に設置される。カメラは、各座席の同乗者の顔を撮影すると、撮影した人物の顔の画像データを制御部9に送信するようになっている。
【0028】
ここで、本実施例の着信報知システム1の作用について説明する。着信報知システム1は、通常報知モードと選択報知モードの2つのモードを選択可能となっており、使用者である運転者は、操作部15を操作して、通常報知モードと選択報知モードの何れかを選択することができる。また、同乗者検知部22により同乗者を検知しない場合には通常報知モードが自動で選択され、同乗者を検知した場合には同乗者検知部22から信号受信部12に同乗者検知信号が送信され、制御部9により選択報知モードが自動で選択されるように設定することもできる。同乗者検知部22の検知結果に基づき選択報知モードが自動で選択されることにより、運転者が選択報知モードを設定する手間を省くことができる。
【0029】
通常報知モードは、スマートフォン2に他の通話手段8から着信があると、信号受信部12が着信信号を受信する。信号受信部12が着信信号を受信すると、制御部9がディスプレイ14に着信表示信号を送信し、ディスプレイ14に発信者情報が表示される。また、制御部9は、スピーカー20に着信発音信号を送信し、スピーカー20から着信音が発せられる。これにより、運転者及び同乗者は、視覚及び聴覚により着信の事実を認識することができる。また、図4に示すように、表示部には着信表示ウィンドウ23が表示され、着信表示ウィンドウ23には上から順に「着信中」、「発信者名」、「発信者電話番号」の文字及び数字が表示される。また、それらの文字等の下に、電話に出るか否かを選択する応答ボタン24と非応答ボタン25が表示される。応答ボタン24と非応答ボタン25は、ソフトキーであって、タッチ操作可能な操作部5であり、応答ボタン24をタッチ操作すると、発信者との通話が可能となり、非応答ボタン25をタッチ操作すると、スマートフォン2と他の通話手段8との通信が切断される。着信報知システム1におけるスマートフォン2による通話は、ナビゲーション装置3に接続されたマイク21と車両に設けられたスピーカー20により行う。すなわち、運転者の声はマイク21に入力され、発信者の声はスピーカー20から出力される。なお、本実施例では、非応答ボタン25をタッチ操作するとスマートフォン2と他の通話手段8との通信が切断される構成としたが、非応答ボタン25をタッチ操作することで留守番電話機能が開始し、発信者からのメッセージを録音可能としてもよい。
【0030】
図3に示すように、選択報知モードは、スマートフォン2に他の通話手段8から着信があると、信号受信部12が着信信号を受信する。信号受信部12が着信信号を受信すると、制御部9が液晶表示部5に着信表示信号を送信し、液晶表示部5に発信者情報が表示される。このとき、スピーカー20から着信音は出力されない。これにより、運転者は液晶表示部5を見ることで視覚により着信の事実及び発信者情報を認識することができるが、液晶表示部5を見ていない同乗者は、着信の事実を認識することができない。運転者が液晶表示部5に表示された発信者情報を視認し、報知指示部7を押動操作すると、報知指示部7から指示信号が送信される。信号受信部12が指示信号を受信すると、制御部9がディスプレイ14に着信表示信号を送信し、ディスプレイ14に発信者情報が表示される。また、制御部9は、スピーカー20に着信発音信号を送信し、スピーカー20から着信音が発せられる。これにより、同乗者は視覚及び聴覚により着信の事実を認識することができる。そして、ディスプレイ14に着信表示ウィンドウ23が表示され、応答ボタン24をタッチ操作することで、通話を開始することができる。また、非応答ボタン25をタッチ操作することで、スマートフォン2と他の通話手段8との着信を切断することができる。
【0031】
運転者が液晶表示部5に表示された発信者情報を視認したか否かに関わらず、報知指示部7が押動操作されない場合には、ディスプレイ14への発信者情報の表示とスピーカー20からの着信音の発音がされない。そして、液晶表示部5に発信者情報が表示されてから所定時間(例えば、10秒)内に報知指示部7が操作されない場合には、制御部9からスマートフォン2に通信切断信号が送信され、スマートフォン2と他の通話手段8との通信が切断される。スマートフォン2と他の通話手段8との通信が切断されると、液晶表示部5に表示された発信者情報が非表示となる。これにより、同乗者が液晶表示部5に表示された発信者情報を視認しない限り、同乗者はスマートフォン2への着信の事実を認識することができない。本実施例では、液晶表示部5に表示された発信者情報は、スマートフォン2と他の通話手段8との通信が切断されると非表示になるように設定されているが、発信者情報の表示時間は操作部15を操作することにより適宜変更可能であり、短くすることも長くすることも可能である。なお、制御部9からスマートフォン2に、いわゆる留守番電話開始信号を送信し、発信者からのメッセージを録音可能としてもよい。
【0032】
以上のように、本実施例の着信報知システム1は、スマートフォン2への着信をナビゲーション装置3により報知する車両に搭載された着信報知システム1であって、着信を検知する信号受信部12と、着信を報知する液晶表示部5と、着信を報知するディスプレイ14及びスピーカー20と、ディスプレイ14及びスピーカー20による着信の報知を指示する報知指示部7と、を備え、信号受信部12及びディスプレイ14及びスピーカー20は、ナビゲーション装置3に設けられ、液晶表示部5による報知は、車両の運転者が確認可能であって、信号受信部12が着信を検知すると、着信を液晶表示部5により報知し、運転者が報知指示部7を操作することで、ディスプレイ14及びスピーカー20により着信を報知することにより、スマートフォン2への着信をナビゲーション装置3により報知させるか否かを着信時に運転者が選択することができる。そして、運転者がディスプレイ14及びスピーカー20による着信の報知を指示しない場合には、同乗者に着信の事実自体を知られ難くすることができる。
【0033】
また、本実施例の着信報知システム1は、着信の報知内容は、着信の事実及び発信元を特定する情報であることにより、スマートフォン2への着信の事実と、当該着信に係る発信者を通話開始前に確認することができる。
【0034】
また、本実施例の着信報知システム1は、液晶表示部5が車両のメータパネル内に設けられていることにより、液晶表示部5が運転者からは視認し易く、運転席以外の座席に着座している同乗者から視認し難くすることができる。そのため、液晶表示部5に表示された着信の事実や発信者情報を運転者のみが視認し、同乗者が視認し難くすることができる。
【0035】
また、本実施例の着信報知システム1は、液晶表示部5による報知後、所定時間内に報知指示部7が操作されない場合に、着信に係る通信を切断することにより、運転者が着信に係る通信を切断する動作をすることなく通信を切断することができる。そのため、同乗者に着信に事実を知られ難くすることができる。
【0036】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施例ではナビゲーション装置3による着信の報知は、ディスプレイ14での表示と、スピーカー20での発音の両方により行う設定としているが、スピーカー20での発音をせずに、ディスプレイ14での表示のみとしてもよい。また、上記実施例では、第1の報知手段としてメータパネル4に設けられた液晶表示部5を採用しているが、第1の報知手段としてヘッドアップディスプレイ装置を用いてもよい。この場合、着信の事実と、その着信に係る発信者情報は車両のフロントガラスや車両の内装パネル等に投影され表示される。
【0037】
1 着信報知システム
2 スマートフォン(通話手段)
3 ナビゲーション装置
5 液晶表示部(第1の報知手段)
7 報知指示部
12 信号受信部(検知部)
14 ディスプレイ(第2の報知手段)
20 スピーカー(音声出力部
図1
図2
図3
図4