(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240415BHJP
【FI】
G06F3/12 325
G06F3/12 305
G06F3/12 328
(21)【出願番号】P 2019216689
(22)【出願日】2019-11-29
【審査請求日】2022-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】高橋 洸一
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-216166(JP,A)
【文献】特開2013-182367(JP,A)
【文献】特開2019-096024(JP,A)
【文献】特開2015-060291(JP,A)
【文献】特開2010-262448(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置内で動作可能な印刷制御ソフトウェアのプログラムであって、
前記情報処理装置のコンピュータ
を、
印刷装置の情報に基づいて、前記印刷制御ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録する
登録手段と、
OS標準印刷ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録させるための処理を実行する
実行手段と、
して機能させるプログラムであって、
前記印刷制御ソフトウェアと前記OS標準印刷ソフトウェアのうちいずれか一方に前記印刷装置の印刷キューが登録されており、他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、
前記コンピュータが前記他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されるための処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記OS標準印刷ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューが登録されており、且つ、前記印刷制御ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、
前記コンピュータが前記印刷制御ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記OS標準印刷ソフトウェアに登録されている前記印刷装置の印刷キューに対応する印刷キューが、前記印刷制御ソフトウェアに登録されているかの判定は、前記OS標準印刷ソフトウェアに登録されている前記印刷装置に関する情報を基に判定することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
第1ユーザのアカウントにより前記OS標準印刷ソフトウェアの前記印刷装置の印刷キューが登録された後、前記第1ユーザのアカウントとは異なる第2ユーザのアカウントにより前記印刷制御ソフトウェアが起動された場合、
前記コンピュータが、前記OS標準印刷ソフトウェアの前記印刷装置の印刷キューに基づいて、前記印刷制御ソフトウェアの前記第2ユーザのアカウント用の記憶領域に、前記印刷装置の印刷キューを登録することを特徴とする請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記印刷制御ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューが登録されており、且つ、前記OS標準印刷ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、前記OS標準印刷ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録させるための処理を実行することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記印刷制御ソフトウェアに登録されている前記印刷装置の印刷キューに対応する印刷キューが、前記OS標準印刷ソフトウェアに登録されているかの判定は、前記印刷制御ソフトウェアに登録されている前記印刷装置に関する情報を基に判定することを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
第1ユーザのアカウントにより前記OS標準印刷ソフトウェアの前記印刷装置の印刷キューが削除された後、前記第1ユーザのアカウントとは異なる第2ユーザのアカウントにより前記印刷制御ソフトウェアが起動された場合、前記印刷制御ソフトウェアの前記第2ユーザのアカウント用の記憶領域に登録された前記印刷装置の印刷キューに基づいて、前記OS標準印刷ソフトウェアに印刷キューを登録させるための処理を実行することを特徴とする請求項5又は6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記OS標準印刷ソフトウェアに複数の印刷装置の印刷キューが登録されており、且つ、前記印刷制御ソフトウェアに前記複数の印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、前記印刷制御ソフトウェアに登録する印刷装置を選択させるための第1選択画面を提供し、
前記コンピュータが、前記第1選択画面において選択された印刷装置の印刷キューを前記印刷制御ソフトウェアに登録することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記印刷制御ソフトウェアに複数の印刷装置の印刷キューが登録されており、且つ、前記OS標準印刷ソフトウェアに前記複数の印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、前記OS標準印刷ソフトウェアに登録する印刷装置を選択させるための第2選択画面を提供し、
前記第2選択画面において選択された印刷装置の印刷キューを前記OS標準印刷ソフトウェアに登録させるための処理を実行することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記印刷制御ソフトウェアと前記OS標準印刷ソフトウェアのうちいずれか一方に前記印刷装置の印刷キューが登録されており、他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、前記他方に前記印刷装置の印刷キューを登録するかユーザに確認させる確認画面を表示させ、
前記確認画面において前記他方に前記印刷装置の印刷キューを登録することをユーザが指示した場合、前記他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されるための処理を実行することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
印刷装置と通信可能な情報処理装置であって、
印刷装置の情報に基づいて、印刷制御ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録する登録手段と、
OS標準印刷ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録させるための処理を実行する処理手段と、
を備え、
前記印刷制御ソフトウェアと前記OS標準印刷ソフトウェアのうちいずれか一方に前記印刷装置の印刷キューが登録されており、他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、前記登録手段と前記処理手段のいずれかにより、前記他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタベンダーの提供するプリンタ固有のソフトウェア(以下、固有プリンタドライバと称す)を必要とせずに、オペレーティングシステム(以下、OSと称す)が標準的な印刷機能(以下、OS標準印刷機能と称す)を提供する技術がある(特許文献1参照)。OSは、プリンタから取得する情報に基づき、そのプリンタがOS標準印刷機能に対応しているか(サポートしているか)判断し、対応していればOS標準印刷機能が生成した印刷データをプリンタに送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プリンタによってはOS標準印刷機能に対応しておらず、OS標準印刷機能により生成された印刷データを解釈できない場合がある。また、プリンタがOS標準印刷機能に対応していたとしても、OS標準印刷機能よりも詳細な印刷設定に基づく印刷を行わせたい場合がある。
【0005】
そこで本発明の一態様は、上記の少なくともいずれかの場合において、OS標準印刷機能を用いて適切に印刷指示を行うための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプログラムは、情報処理装置内で動作可能な印刷制御ソフトウェアのプログラムであって、前記情報処理装置のコンピュータを、印刷装置の情報に基づいて、前記印刷制御ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録する登録手段と、OS標準印刷ソフトウェアに前記印刷装置の印刷キューを登録させるための処理を実行する実行手段と、して機能させるプログラムであって、前記印刷制御ソフトウェアと前記OS標準印刷ソフトウェアのうちいずれか一方に前記印刷装置の印刷キューが登録されており、他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されていない場合、前記コンピュータが前記他方に前記印刷装置の印刷キューが登録されるための処理を実行することを特徴とするプログラム。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様により、OS標準印刷機能を用いて適切に印刷指示を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態の印刷システムの全体構成を示す図である。
【
図2】印刷変換ユーティリティのプリンタリスト画面、プリンタ登録画面、プリンタ設定画面を示す模式図である。
【
図3】印刷変換ユーティリティの環境設定画面を示す模式図である。
【
図4】OS印刷システムのプリンタリスト画面、プリンタ登録画面を示す模式図である。
【
図5】OS印刷システムの印刷設定画面を示す模式図である。
【
図6】OSのシステムメニュー画面を示す模式図である。
【
図7】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示す模式図である。
【
図8】印刷キュー登録案内ダイアログを示す模式図である。
【
図9】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示すフローチャートである。
【
図10】印刷変換ユーティリティの印刷キューに登録可能なプリントリストを示す模式図である。
【
図11】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示すフローチャートである。
【
図12】印刷キューの登録案内ダイアログを示す模式図である。
【
図13】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示すフローチャートである。
【
図14】OS標準印刷機能の印刷キューに登録可能なプリントリストを示す図である。
【
図15】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示すフローチャートである。
【
図16】情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付画像を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されていると特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0010】
<実施形態1>
図1は本実施形態の印刷システムの全体構成を示す図である。PC01は、プリンタ30、プリンタ40、プリンタ50のそれぞれとネットワーク09を介して接続され、相互に通信可能である。本実施形態ではネットワークとしてLAN(Local Area Network)を想定しているが、WAN(Wide Area Network)であっても構わない。また、ネットワークの接続形態として有線無線を問わず、これらが混在していても構わない。PC01はネットワーク09を介して接続されたプリンタ30、プリンタ40、プリンタ50の制御を行う。
【0011】
<ハードウェア構成>
ここで、本実施形態に係るシステムのハードウェア構成について、
図16のブロック図を参照して説明する。
図16は、PC01であるホストコンピュータとプリンタ30とが、通信可能な印刷システムの例である。なお、
図16はプリンタ30のハードウェア構成を示しているが、プリンタ40とプリンタ50も同様のハードウェア構成を備える。
【0012】
PC01は情報処理装置の一例である。PC01は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)であり、インターフェース(I/F)部207と、CPU201、ROM202、RAM203、表示部204、入力部205、外部記憶装置206を有する。本実施形態のPC01は、デスクトップ型PCに限らず、ノート型PC、タブレット型PC、スマートフォンでもよい。
【0013】
PC01は、プリンタ30へ、プリンタ30を制御するための指示、印刷データ、設定コマンド等を送信する。CPU201は、PC01の各部を制御する中央演算装置であり、OSや後述の印刷変換ユーティリティ07などの制御プログラムを実行する。ROM202は記憶されたOSによりそのシステム動作を制御する。RAM203は、CPU201による作業領域が展開されるランダムアクセスメモリである。外部記憶装置206は、アプリケーションや印刷変換ユーティリティ07などの各種制御プログラムを格納している。
【0014】
入力部205は、PC01を操作するためのキーボード及びマウス等の入力デバイスである。表示部204は、入力部205から入力された情報を確認するための表示、或いは、OSやアプリケーションのユーザインタフェース画面の表示、メッセージの表示などを行う表示デバイスである。I/F部207は、プリンタ30とのデータの送受信を行う通信モジュールである。
【0015】
印刷装置であるプリンタ30は、例えばインクジェットプリンタである。プリンタ30は、I/F部215と、CPU211、ROM212、RAM213、プリントエンジン214を有する。CPU211は以下の各部を制御する中央演算処理装置である。ROM212は読み出し専用メモリであり、プリントエンジン214を制御するプログラムを格納している。RAM213は随時書き込み読み出しメモリであり、プリントエンジン214の動作に必要なプログラム、PC01から受信した設定値などを一時記憶する。
【0016】
プリントエンジン214は、PC01から送られたプリントデータに基づいて記録媒体にプリントする。I/F部215は、PC01からプリントデータを受信する通信モジュールであり、プリンタ30からPC01にプリンタ30の現在のステータス情報を送信する機能などを有する。ここでいうステータス情報とは、I/F部215を介して接続されているPC01からの要求に応じて、プリンタ30が返却する事の出来る、プリンタ30の状態を表すステータスデータの事である。ステータスデータとは、「印刷中」「待機状態」などのプリンタ30の動作の状態や、「用紙切れ」「カバーが開いている」「インク残量無し」などのプリンタ30のエラーの状態を知らせるための情報である。
【0017】
<PC01のソフトウェア構成>
図1に戻ってPC01のソフトウェア構成を説明する。PC01である情報処理装置内には、描画アプリケーション02、OS印刷システム03、ネットワーク(NW)通信制御部06、印刷変換ユーティリティ07、ユーザAのアカウント10用の記憶領域11、ユーザBのアカウント20用の記憶領域、を備える。なお、
図1には示されていないが、PC01にはオペレーティングシステム(OS)が組み込まれ、PC01の資源、たとえばPC01内の各ブロックはOSにより管理されている。本実施形態ではPC01に組み込まれているOSとしてmacOS(登録商標)を想定している。
【0018】
描画アプリケーション02は、ユーザ指示に基づき、描画データを生成するソフトウェアである。ここでいうアプリケーションはOS上で動作可能なソフトウェアである。描画アプリケーション02としては、例えば、文書作成用のワープロソフトや画像編集ソフト、年賀状作成ソフトなどが挙げられる。描画アプリケーションにより生成される描画データは、例えば、PDF(Portable Document Format)形式のデータである。
【0019】
描画アプリケーション02は、印刷要求が行われた場合、OS印刷システム03に対して生成した描画データを出力する。印刷要求が行われると、OS印刷システム03は、取得した描画データと印刷設定に関する情報とに基づき印刷ジョブを生成する。生成された印刷ジョブは、OS標準印刷機能の印刷キュー05に投入される。なお、印刷設定については、OS印刷システム03が提供する設定画面(
図5にて後述する)において、あらかじめユーザにより入力可能となっている。印刷設定に関する情報には、用紙サイズや用紙種類、どのプリントキューにおいて印刷を行うか、などの情報が含まれる。OS印刷システム03はPC01に接続されているプリンタごとに描画アプリケーション02からの印刷要求をジョブとして順次処理する。
【0020】
OS印刷システム03は、印刷データ生成に必要な標準的な機能(OS標準印刷機能)を備えるOS標準印刷ソフトウェアである。OS印刷システム03は、描画アプリケーション02が生成した描画データをスプール処理し、OS標準印刷機能に則った所定の形式(以下、「標準形式」とも呼ぶ)の印刷データを生成する。
【0021】
また、OS印刷システム03は、プリンタがOS印刷システム03をサポートしているかを判定するため、NW通信制御部06を介してプリンタの機種情報を取得する。なお、サポート判定のために取得する情報は、プリンタの機種情報に限らず、プリンタの能力情報等でもよい。OS印刷システム03における様々な処理は、OS印刷システム03内のOS標準印刷制御部04の制御により行なわれる。
【0022】
印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能に対応していない(サポートしていない)プリンタを使用可能とするため印刷制御ソフトウェアであり、必要に応じてPC01にインストールされる。印刷変換ユーティリティ07は、標準形式の印刷データをプリンタベンダー固有の形式の印刷データに変換する機能を持つ。以降の説明ではこの機能をベンダードライバ08と呼ぶが、ベンダードライバ08の機能は、従来の固有プリンタドライバと必ずしも同等の機能でなくてもよく、少なくともプリンタベンダー固有の形式の印刷データに変換する機能を有していればよい。OS標準印刷機能に対応していないプリンタに対しては、印刷変換ユーティリティ07がベンダー固有の形式の印刷データに変換した後、NW通信制御部06を介して変換後の印刷データが送信される。
【0023】
なお、印刷変換ユーティリティ07は、仮想プリンタとしての機能を備える。よって、OS印刷システム03は、OS標準印刷機能に対応していないプリンタに対する印刷ジョブは、仮想プリンタへ出力する処理を行う。これにより、印刷変換ユーティリティ07内のベンダードライバ08が、標準形式の印刷データを、プリンタベンダー固有の形式の印刷データに変換処理する。一方、OS標準印刷機能に対応しているプリンタの印刷ジョブであれば、OS印刷システム03は、生成した標準形式の印刷データのまま、NW通信制御部06を介してプリンタへ印刷データを送信する。
【0024】
OS標準印刷機能をサポートしていないプリンタの場合、OS印刷システム03が生成した標準形式の印刷データを受信しても解釈できない。よって、本実施形態では、印刷変換ユーティリティ07が、標準形式の印刷データを、プリンタが解釈可能なプリンタベンダー固有の形式の印刷データに変換処理する。これにより、OS標準印刷機能に対応していないプリンタに対しても、OS印刷システム03の標準機能を使って印刷を行わせることできるようになる。
【0025】
なお、プリンタがOS印刷システム03をサポートしている場合(つまり、標準形式の印刷データを解釈可能な場合)であっても、印刷変換ユーティリティが対応しているプリンタに対する印刷指示であれば、印刷変換ユーティリティ07を使用してもよい。印刷変換ユーティリティ07を使用することにより、より多くの機能を提供できるようになる。例えば、OS印刷システム03が提供するOS標準機能の場合、カラーマッチング処理や色味や明るさの調整等の詳細な印刷品質の設定には対応していない。つまり、OS標準印刷機能には制限がある。そこで、印刷変換ユーティリティ07を使用することにより、プリンタベンダー固有のプリンタドライバと同等の機能を提供することができるようになる。
【0026】
なお、印刷変換ユーティリティ07を描画アプリケーション02から使用するためには、描画アプリケーション02からの印刷要求を受けるためのOS印刷システム内の印刷キュー05と、印刷変換ユーティリティ07内の印刷キューの両方を登録する必要がある。例えば、ユーザAがPC01にログインした場合、OS印刷システム03内の印刷キュー05と、印刷変換ユーティリティ07内の印刷キュー12の両方が登録される。両方の印刷キューが登録されていないと、描画アプリケーション02から印刷変換ユーティリティ07を使用して印刷データを変換することができない。なお、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12の登録が行なわれることにより、OS印刷システムの印刷キュー05も自動的に登録される。
【0027】
印刷変換ユーティリティの印刷キューは、ユーザごとの記憶領域に保存される。つまり、ユーザA用の印刷変換ユーティリティの印刷キューと、ユーザB用の印刷変換ユーティリティの印刷キューとは互いに異なる記憶領域に登録される。一方、OS印刷システムの印刷キューはシステム内の共通領域に保存される。つまり、OS印刷システムの印刷キューはユーザAとユーザBとで共通して使用する。なお、以降の説明において、OS印刷システムの印刷キューを、OS標準印刷機能の印刷キューと表現することもある。
【0028】
<プリンタのソフトウェア構成>
プリンタ30、プリンタ40、プリンタ50はそれぞれ、NW通信制御部31、印刷制御部32、印刷部33を備える。印刷制御部32はNW通信制御部31を介してPC01から印刷データを受信し、印刷データに基づき印刷部33を制御して印刷を実行する。本実施形態ではプリンタ30とプリンタ40がOS標準印刷機能に対応しておらず、プリンタ50がOS標準印刷機能に対応しているものとする。なお、プリンタとしては、インクジェット方式の印刷装置でもよく、電子写真方式の印刷装置でもよい。
【0029】
<印刷変換ユーティリティへの印刷キューの登録>
次に、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューの登録の流れを説明するため、PC01に表示される画面遷移を説明する。
図2は、印刷変換ユーティリティ07が提供するプリンタリスト画面60を示す。プリンタリスト画面60は、印刷変換ユーティリティ07に印刷キューが登録されているプリンタ一覧を示す画面である。プリンタリスト画面60は、印刷変換ユーティリティ07に登録されているプリンタの名称61と、プリンタを設定するための「設定」ボタン62、プリンタを登録するための「追加」ボタン63とプリンタを削除するための「削除」ボタン64を備える。
図2では、プリンタ30が既に印刷変換ユーティリティ07に登録されている様子を示す。なお、印刷変換ユーティリティ07に登録されているプリンタは、印刷変換ユーティリティ07にそのプリンタの印刷キューが登録されていることを示す。
【0030】
ユーザにより「設定」ボタン62が指示されると、印刷変換ユーティリティ07はプリンタ設定画面70を開く。「追加」ボタン63が指示されると、印刷変換ユーティリティ07はプリンタ登録画面80を開く。
【0031】
プリンタ登録画面80は、プリンタリスト81と、「キャンセル」ボタン82と、「登録ボタン」83を備える。このプリンタリスト81には、PC01に接続されており、尚且つOS標準機能に対応していないすべてのプリンタが表示される。
図1の構成では、OS標準印刷機能に対応していないプリンタ30とプリンタ40がプリンタリスト81に表示される。なお、
図2では、プリンタ30がすでに印刷変換ユーティリティ07に登録されており、プリンタ40はまだ印刷変換ユーティリティ07に登録されていないものとする。
【0032】
ここで、プリンタ登録画面80において、仮に、ユーザがプリンタ40を選択して「登録」ボタン83を押下すると、プリンタリスト81内において選択されているプリンタ40が印刷変換ユーティリティ07に新たに登録される。つまり、プリンタ40の印刷キューが印刷変換ユーティリティ07に登録される。印刷変換ユーティリティ07は、自身にプリンタを登録すると、登録されたプリンタに関する情報をもとに、内部で生成したOS標準印刷機能への対応情報を付加して、OS印刷システム03に応答するようになる。プリンタに関する情報としては、例えば、モデル名、プリンタ名、プリンタの設置場所情報がある。内部で生成したOS標準印刷機能への対応情報としては、例えば、UUID、能力情報がある。この時、印刷変換ユーティリティ07は、OS印刷システム03に応答しているプリンタに関する情報(モデル名、プリンタ名、プリンタの設置場所情報、UUID、能力情報)に基づいて、OS印刷システム03にプリンタ40の印刷キュー05を登録させるための登録コマンドを実行する。つまり、印刷変換ユーティリティ07は、OS印刷システム03に印刷キューの登録を指示する。このような処理により、ユーザは印刷変換ユーティリティ07に印刷キューを登録するための処理を実行するだけで、OS印刷システム03の印刷キューも自動で登録される。
【0033】
図2のプリンタリスト画面60において、プリンタ30が選択された状態で「削除」ボタン64が指示されると、選択されているプリンタ30の印刷変換ユーティリティの印刷キュー12が印刷変換ユーティリティ07から削除される。さらに、印刷変換ユーティリティ07は、印刷変換ユーティリティ07の印刷キュー12に紐づいているOS標準印刷機能の印刷キュー05に対して、削除コマンドを実行する。つまり、印刷変換ユーティリティ07は、OS印刷システム03に印刷キューの削除を指示する。これにより、OS標準印刷機能の印刷キュー05の削除も自動で行なわれる。つまり、プリンタの印刷キューが印刷変換ユーティリティ07から削除された場合、OS印刷システム03の画面でのユーザ操作を介さずに、OS印刷システム03からもそのプリンタの印刷キューが削除される。なお、本実施形態においては、OS標準印刷の印刷キュー05の登録、削除は、OS印刷システム03から手動で行うこともできる構成となっている。詳細は
図3を用いて後述する。
【0034】
<環境設定画面>
図3は、印刷変換ユーティリティ07が提供する環境設定画面90を示す図である。環境設定画面90には、環境設定項目として、「ログイン時に起動する」チェックボックス91と「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92が設けられている。ユーザが「ログイン時に起動する」チェックボックス91をオンにすると、ユーザがPC01にログイン時に、印刷変換ユーティリティ07が自動的に起動するようになる。一方、ユーザが「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92をオンにすると、PC01に登録されているOS標準印刷機能の印刷キュー05と印刷変換ユーティリティの印刷キュー12の登録状態の確認処理を行う。この処理については、
図7等にて詳細を説明する。なお、
図3にて設定された結果(設定値)は、ユーザごとの記憶領域に保存される。
<OS印刷システムへの印刷キューの手動登録処理>
OS印刷システム03への印刷キューの登録は、
図2にて説明したとおり印刷変換ユーティリティ07に印刷キューを登録した場合に自動的に登録されるが、OS印刷システム03の提供する画面においても手動でOS印刷システム03の印刷キューを登録できる。以下、
図4を用いてその流れを説明する。
【0035】
図4は、OS印刷システム03が提供するプリンタリスト画面100を示す図である。
図4においてプリンタリスト画面100は、印刷時に選択可能な全てのプリンタを表示する印刷可能プリンタリスト101を備える。この印刷可能プリンタリスト101には、OS印刷システム03に印刷キューが登録されているプリンタが表示される。プリンタリスト画面100において、ユーザが印刷可能プリンタリスト101の中からプリンタを選択して「削除」ボタン103を押下すると、OS印刷システム03は選択されたプリンタの印刷キューを削除する。さらに印刷可能プリンタリスト101からもそのプリンタを削除する。
【0036】
プリンタリスト画面100において、ユーザが「追加」ボタン102を押下すると、OS印刷システム03はプリンタ登録画面104を表示する。プリンタ登録画面104のプリンタリスト105には、PC01に接続されており、且つOS標準印刷機能に対応しているすべてのプリンタが表示される。なお、OS標準印刷機能に対応していないプリンタであっても、印刷変換ユーティリティ07に登録されているプリンタの場合は、仮想的にOS標準印刷機能に対応しているとみなされるため、プリンタ登録画面104のプリンタリスト105に表示される。
【0037】
このプリンタリスト105を表示するための具体的な処理を以下説明する。OS印刷システム03は、PC01に接続され、且つ、OS標準印刷機能に対応しているプリンタ50からその名前とOS標準印刷機能への対応情報を含む能力情報を取得する。そして、OS標準印刷機能に対応しているプリンタの名前と接続方法をプリンタリスト105に表示する。また、OS印刷システム03は、印刷変換ユーティリティ07に登録されているプリンタの能力情報を印刷変換ユーティリティ07から取得する。ここでは、プリンタ30が、OS標準印刷機能に対応しておらず、且つ、印刷変換ユーティリティ07にすでに登録されているため、印刷変換ユーティリティ07の動作対象となっている。よって、印刷変換ユーティリティ07は、プリンタ30から取得した名前に「印刷変換ユーティリティ」という文言を付加してOS印刷システム03に渡す。これにより、OS印刷システム03は、印刷変換ユーティリティ07から取得した能力情報に基づき、プリンタリスト105にプリンタ30の名前として「プリンタ30(印刷変換ユーティリティ)」を接続方法として「Network」を表示する。
【0038】
なお仮に、プリンタ登録画面104のプリンタリスト105にまだ印刷キューがOS標準印刷機能に登録されていないプリンタが表示されており、ユーザがそのプリンタを選択して「登録」ボタン107を押下した場合、選択プリンタが新たに登録される。つまり、OS印刷システム03は選択されたプリンタのOS標準印刷機能の印刷キュー05を新たに作成する。そして、印刷可能プリンタリスト101に選択されたプリンタを表示してプリンタ登録画面104を閉じる。プリンタ登録画面104において、ユーザが「キャンセル」ボタン107を押下すると、OS印刷システム03は新たにプリンタを登録せずにプリンタ登録画面104を閉じる。本実施形態では印刷変換ユーティリティ07を介してOS標準印刷機能に仮想的に対応しているプリンタ30と、OS標準印刷機能に対応しているプリンタ50と、がOS標準印刷機能の印刷キュー05に登録されている。
【0039】
<印刷設定画面>
図5は、OS印刷システム03が提供する印刷設定画面110を示す模式図である。印刷設定画面110は、ユーザが、描画アプリケーション02で作成したデータを印刷するための印刷設定を指示するための画面である。
【0040】
ユーザは、プリンタ選択ポップアップメニュー111にて、印刷するプリンタを設定できる。OS印刷システム03は、プリンタ選択ポップアップメニュー111に、選択可能なプリンタとして
図4のプリンタリスト画面100で追加した印刷可能なプリンタを表示する。本実施形態では印刷変換ユーティリティ07を介してOS標準印刷機能に対応しているプリンタ30とOS標準印刷機能に対応しているプリンタ50が印刷可能なプリンタとして登録されている。よって、これらがプリンタ選択ポップアップメニュー111に表示される。
【0041】
ユーザは、部数設定テキストフィールド112にて、印刷部数を設定できる。ユーザはページ設定ラジオボタン113とページ指定テキストフィールド114で印刷するページを設定できる。ユーザは用紙サイズ設定ポップアップメニュー115にて、印刷する用紙サイズを設定できる。例えば、ユーザはプリンタが印刷可能なA4、A5、L版、はがきの何れかの用紙サイズを設定できる。ユーザがプリントボタン117を押下するとOS印刷システム03は本画面の設定に基づき印刷ジョブを投入するとともに本画面を閉じる。ユーザがキャンセルボタン116を押下すると、OS印刷システム03は印刷ジョブを投入せずに本画面を閉じる。
【0042】
<OSのシステムメニュー画面>
図6は、PC01のOSのシステムメニュー画面を示す模式図である。OSのシステムメニューはOSに対して実行できる処理の一覧をメニューリスト120に表示する。ユーザは「スリープ」ボタン121を押下すると、PC01がスリープモードへ移行できる。スリープモードへ移行した場合、印刷変換ユーティリティ07は動作を停止するとともに、OS標準印刷機能の印刷キュー05も使用できなくなる。ユーザが「再起動」ボタン122を押下すると、PC01は再起動される。再起動中は、印刷変換ユーティリティ07の動作は停止し、OS標準印刷機能の印刷キュー05も使用できなくなる。ユーザが「システム終了」ボタン123を押下するとPC01はシャットダウンされ、印刷変換ユーティリティ07の動作が停止するとともに、OS標準印刷機能の印刷キューも使用できなくなる。ユーザが「ログアウト」ボタン124を押下すると、現在ログインしているユーザがログアウトされる。なお、ここでは、ユーザAがログインしている状態からログアウトする場合を示す。ログアウト後、ユーザ選択画面125が表示される。
【0043】
ユーザ選択画面125では、PC01に登録されている、ユーザ一覧が表示される。本実施例ではユーザAのアカウント10とユーザBのアカウント20がPC01に登録されている。ユーザ選択画面125でユーザを選択すると、選択されたユーザのログイン画面126を表示する。例えば、ユーザBのアカウント20が選択された場合、ユーザBのアカウント用のログイン画面126のパスワード入力領域127にログインパスワードを入力し、「ログイン」ボタン128を押下すると、PC01にログインすることができる。「キャンセル」ボタン129を押下すると、ユーザ選択画面125が表示される。
【0044】
以下の説明では、先にユーザAのアカウント10がログインして、プリンタ30用に、印刷変換ユーティリティの印刷キューとOS標準印刷機能の印刷キューが登録されたものとする。この場合、印刷変換ユーティリティの印刷キューはユーザAのアカウント10用の記憶領域に保存され、OS標準印刷機能の印刷キューはシステムの共通領域に保存される。その後、ユーザAのアカウント10がログアウトし、ユーザBのアカウント20が初めてログインしたとする。この場合、ユーザBのアカウント20は印刷変換ユーティリティ07にプリンタ30の印刷キューを登録していないため、システムの共通領域に存在しているユーザAが登録したOS標準印刷機能のプリンタ30の印刷キューを指定しても、印刷を実行できない。以下では、そのようなケースにおいて、ユーザBがプリンタ30を用いて印刷を実行可能とするための例を説明する。
【0045】
<印刷変換ユーティリティ07の処理フロー>
図7は、印刷変換ユーティリティ07の起動処理フローを示すフローチャートである。なお、
図7のフローは、ユーザBが印刷変換ユーティリティ07を起動することにより開始しS01に進む。なお、以降において、印刷変換ユーティリティ07を、各処理の主体として説明するが、実際には、対応するプログラムをCPU201が実行することで、対応する機能が実現される。なお、全ての処理は必ずしも一つのプロセス上で逐次的に実行されるものではなく、一度OS側に処理が移り、再度OSから呼び出されるようなケースもあり得る。あくまで印刷変換ユーティリティ07の主要な処理を、便宜的にわかりやすく示したフローである。
【0046】
S02では、印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キュー05が登録され、且つ、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12が登録されていないプリンタを判定する。つまり、OS標準印刷機能の印刷キューが登録されているにもかかわらず、それに対応する印刷キューが印刷変換ユーティリティ07に登録されていないものを判定する。具体的には、例えば、OS印刷システム03に登録されているプリンタに関連する情報(例えば、モデル名)を取得し、その取得したモデル名が印刷変換ユーティリティ07にも登録されているかを判定するとよい。印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キューが登録され、且つ、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録されていないプリンタがある(S02にてYES)と判断すると、S03に進む。一方、S02にてNOと判定されると、S07に進み処理を終了する。
【0047】
S03で、印刷変換ユーティリティ07は、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12を登録するかユーザに確認するための確認画面を提供する。
図8は、確認画面の例として、印刷変換ユーティリティ07が提供する印刷キュー登録ダイアログ130を示す。
【0048】
S04では、印刷変換ユーティリティ07は、印刷キュー登録ダイアログ130におけるユーザ選択を受け付ける。なお、印刷変換ユーティリティ07は、印刷キュー登録ダイアログ130においてユーザが「今後このメッセージを表示しない」チェックボックスをオンにすると、今後そのユーザに対してはこのダイアログは表示しない。つまり、今後は、
図7のフローにおいて、S02にてYESの場合は、S03~S05をスキップしS06を行う。また、
図3の環境設定画面90の「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92もオフになる。再度表示するには、
図3の環境設定画面90を開き「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92をオンにするとよい。
【0049】
S05で、印刷変換ユーティリティ07は、印刷キュー登録ダイアログ130において「OK」ボタン133が選択されたか判定する。「OK」ボタン133が選択されなかった場合、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12を登録しないと判定して、S07に進み処理を終了する。一方、印刷変換ユーティリティ07は、印刷キュー登録ダイアログ130で「OK」ボタン133が選択されたと判定された場合、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12を登録すると判定し、S06に進む。
【0050】
S06で、印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キュー05から取得したデバイス名(OS標準印刷機能の印刷キューの機種情報ファイルから取得した仮想プリンタ名に対応)を用いて印刷変換ユーティリティの印刷キュー12を登録する。
【0051】
以上、説明してきたように、本実施形態においては、OS標準印刷機能の印刷キューを参照することによって、対応する印刷キューを印刷変換ユーティリティ07にも登録する。これにより、ユーザAのアカウント10が印刷変換ユーティリティを介して登録したプリンタ30のOS標準印刷機能の印刷キューが存在していた場合、ユーザBのアカウント20の記憶領域にもプリンタ30の印刷変換ユーティリティの印刷キューが登録される。よって、ユーザBのアカウント20も印刷変換ユーティリティを使用してプリンタ30で印刷できるようになる。
【0052】
なお、本実施形態は、マルチユーザログイン環境の場合だけに限定されない。例えば、ユーザAが一旦、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューとOS標準印刷機能の印刷キューの両方を登録した後、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューのみを削除した場合にも適用できる。つまり、ユーザAが印刷変換ユーティリティ07の印刷キューを削除した際、OS標準印刷機能の印刷キューは残ったままの状態でログアウトしたとする。その後、ユーザAが再度印刷変換ユーティリティ07を起動した場合にも本実施形態は適用できる。この場合、ユーザAにより印刷変換ユーティリティ07を起動して
図7のフローが実行されることで、ユーザAのアカウント20用の記憶領域に再度、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録される。
【0053】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。以下の説明では実施形態1と共通する説明は省略し、異なる点に主に説明する。実施形態1では、印刷変換ユーティリティを介して登録されたOS標準印刷機能の印刷キュー05が複数あった場合であっても、ユーザの必要性にかかわらず、対応するすべての印刷キューが印刷変換ユーティリティにも登録される。実施形態2では、印刷変換ユーティリティ07を介して登録されたOS標準印刷機能の印刷キュー05が複数あった場合に、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12として登録したいプリンタをユーザに選択させることができる。
【0054】
図9は、本実施形態における印刷変換ユーティリティ07の起動処理フローを示すフローチャートである。
図9のフローは、ユーザBが印刷変換ユーティリティ07を起動することにより開始しS10に進む。なお、以降において、印刷変換ユーティリティ07を、各処理の主体として説明するが、実際には、対応するプログラムをCPU201が実行することで、対応する機能が実現される。なお、全ての処理は必ずしも一つのプロセス上で逐次的に実行されるものではなく、一度OS側に処理が移り、再度OSから呼び出されるようなケースもあり得る。あくまで印刷変換ユーティリティ07の主要な処理を、便宜的にわかりやすく示したフローである。
【0055】
S11では、印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キュー05が登録され、且つ、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12が登録されていないプリンタを判定する。つまり、OS標準印刷機能には印刷キューが登録されているにもかかわらず、それに対応する印刷キューが印刷変換ユーティリティ07には登録されていないものを判定する。具体的には、例えば、OS印刷システム03に登録されているプリンタに関連する情報(例えば、モデル名)を取得し、その取得したモデル名が印刷変換ユーティリティ07にも登録されているかを判定するとよい。S11で印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キュー05が登録され、且つ、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12が登録されていないプリンタがある(S11にてYES)と判断すると、S12に進む。一方、S11にてNOと判定されると、S20に進み処理を終了する。
【0056】
S12では、印刷変換ユーティリティ07は、ユーザに印刷変換ユーティリティ07に印刷キューを登録するプリンタを選択させるための選択画面140を提供する。ここでは、
図10に示すプリンタリスト141を含む選択画面140を表示する。プリンタリスト141には、印刷変換ユーティリティを介してOS標準印刷機能の印刷キューが登録されたプリンタリストが表示される。
【0057】
S13で、印刷変換ユーティリティ07は、
図10のプリンタリスト141におけるユーザ選択を受け付ける。ユーザがプリンタリスト141において印刷変換ユーティリティ07に登録するプリンタをチェックボックス142で選択し、「登録」ボタン145を押下すると、そのプリンタが登録対象として選択される。なお、ここでは、複数のプリンタを選択可能とする。
【0058】
印刷変換ユーティリティ07は、
図10の選択画面140において、ユーザが「今後このメッセージを表示しない」チェックボックス143をオンにすると、今後そのユーザにこのダイアログは表示しない。つまりS11にてYESの場合、S12~S14をスキップし、S15~S19を行う。また、
図3の環境設定画面90の「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92もオフになる。再度表示するには、
図3の環境設定画面90を開き「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92をオンにするとよい。
【0059】
S14では、印刷変換ユーティリティ07は、印刷変換ユーティリティ07が登録する印刷キューが1つ以上あるか判定する。つまり、ユーザが
図10の選択画面140において、1つ以上プリンタを選択した場合、S14はYESとなる。一方、ユーザが
図10の選択画面140において「キャンセル」ボタン144を押下した場合は、印刷変換ユーティリティ07が登録する印刷キューはないためS20に進み処理を終了する。
【0060】
S15で印刷変換ユーティリティ07は、索引番号を初期化する(n=1)。
【0061】
S16で印刷変換ユーティリティ07は、選択されたプリンタの台数分のループを開始する。
【0062】
S17で印刷変換ユーティリティ07は、n番目のプリンタのOS標準印刷機能の印刷キュー05からデバイス名を取得して、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12を登録する。
【0063】
S18で印刷変換ユーティリティ07は、索引番号をインクリメントする(n+1)。
【0064】
S19により、印刷変換ユーティリティ07は、選択されたプリンタの台数分の処理を繰り返す。これにより、ユーザにより選択されたプリンタの印刷キューが印刷変換ユーティリティ07に登録される。
【0065】
以上説明したように、本実施形態においては、印刷変換ユーティリティを介して登録されたOS標準印刷機能の印刷キューが複数存在していた場合であっても、その一覧をユーザに通知し、印刷変換ユーティリティに登録したいプリンタを選択させることができる。よって、ユーザは必要な印刷変換ユーティリティの印刷キューのみを登録でき、印刷変換ユーティリティを使用して印刷できるようになる。
【0066】
なお、本実施形態はマルチユーザログイン環境の場合だけに限定されない。例えば、ユーザAが一旦、複数のプリンタに対応する、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューとOS標準印刷機能の印刷キューをそれぞれ登録した後、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューのみをすべて削除した場合にも適用できる。つまり、ユーザAが印刷変換ユーティリティ07の印刷キューをすべて削除した際、OS標準印刷機能の印刷キューはすべて残ったままの状態でログアウトしたとする。その後、再度ユーザAが印刷変換ユーティリティ07を起動した場合にも本実施形態は適用できる。この場合、ユーザAにより印刷変換ユーティリティ07を起動して
図9のフローが実行されることで、ユーザAのアカウント20用の記憶領域に、必要な印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録される。
【0067】
<実施形態3>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。以下の説明では実施形態1又は実施形態2と共通する説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。実施形態1及び2では、OS標準印刷機能の印刷キューが登録されており、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録されていない場合において、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューを登録させる処理を説明した。実施形態3では、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録されており、OS標準印刷機能の印刷キューが登録されていない場合に、OS標準印刷機能の印刷キューを登録させるための処理について説明する。
【0068】
以下では、まず、ユーザAのアカウント10とユーザBのアカウント20に共通のOS標準印刷機能の印刷キュー05、印刷変換ユーティリティ07におけるユーザAのアカウント10用の印刷キュー、印刷変換ユーティリティ07におけるユーザBのアカウント20用の印刷キュー、が登録されていると仮定する。この状態において、ユーザAがOS標準印刷機能の印刷キュー05を削除し、その後、ユーザBがログインして、印刷変換ユーティリティ07を起動した場合のフローを例に説明する。
【0069】
図11は、印刷変換ユーティリティ07の起動処理フローを示すフローチャートである。
図11のフローは、ユーザBが印刷変換ユーティリティ07を起動すると開始され、S30に進む。なお、以降において、印刷変換ユーティリティ07を、各処理の主体として説明するが、実際には、対応するプログラムをCPU201が実行することで、対応する機能が実現される。なお、全ての処理は必ずしも一つのプロセス上で逐次的に実行されるものではなく、一度OS側に処理が移り、再度OSから呼び出されるようなケースもあり得る。あくまで印刷変換ユーティリティ07の主要な処理を、便宜的にわかりやすく示したフローである。
【0070】
S31では、印刷変換ユーティリティ07は、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12が登録され、かつ、OS標準印刷機能の印刷キュー05が登録されていないプリンタを判定する。つまり、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録されているにもかかわらず、それに対応する印刷キューがOS印刷システム03に登録されていないものを判定する。具体的には、例えば、印刷変換ユーティリティ07に登録されているプリンタに関連する情報(例えば、UUID)を取得し、その取得したUUIDがOS印刷システム03にも登録されているかを判定するとよい。印刷変換ユーティリティ07は、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録され、且つ、OS標準印刷機能の印刷キューが登録されていないプリンタがある(S31にてYES)と判断すると、S32に進む。一方、S31にてNOと判定されると、S36に進み処理を終了する。
【0071】
S32で、印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キューの登録をするかを確認するための確認画面を提供する。
図12は、確認画面の例として、印刷変換ユーティリティ07が提供する、OS標準印刷機能の印刷キュー登録ダイアログ150を示す。
【0072】
S33で、印刷変換ユーティリティ07は、印刷キュー登録ダイアログ150におけるユーザ選択を受け付ける。なお、印刷変換ユーティリティ07は、印刷キュー登録ダイアログ150でユーザが「今後このメッセージを表示しない」チェックボックスをオンにすると、今後そのユーザにこのダイアログは表示しない。つまり、今後は、
図11のフローにおいて、S31にてYESの場合、S32~S34をスキップし、S35を行う。また、
図3の環境設定画面90の「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92もオフになる。再度表示するには、
図3の環境設定画面90を開き「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92をオンにする。
【0073】
S34で、印刷変換ユーティリティ07は、印刷キュー登録ダイアログ150で「OK」ボタン153が選択されたか判定する。「OK」ボタン153が選択されなかった場合、印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キューを登録しないと判定して、S36に進み、処理を終了する。一方、「OK」ボタン153が選択されたと判定された場合、印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能の印刷キューを登録すると判定し、S35に進む。
【0074】
S35で、印刷変換ユーティリティ07は、自身の印刷キュー12から取得したUUIDと機種情報とを用いて、OS標準印刷機能に印刷キュー05を登録させるための処理を実行する。つまり、印刷変換ユーティリティ07は、OS印刷システム03に印刷キューを登録するよう指示するため、登録コマンドを実行する。
【0075】
以上、説明してきたように、本実施形態においては、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューを参照することによって、対応する印刷キューをOS印刷システム03にも登録させる。これにより、例えば、プリンタ30のOS印刷システム03の印刷キューがユーザAのアカウント10により意図せず削除されたとしても、ユーザBのアカウント20の記憶領域に登録されているプリンタ30の印刷変換ユーティリティの印刷キューに基づき、OS印刷システム03にプリンタ30の印刷キューが登録される。よって、ユーザBは印刷変換ユーティリティを使用してプリンタ30で印刷できるようになる。
【0076】
なお、本実施形態は、マルチユーザログイン環境の場合だけに限定されない。例えば、ユーザAが一旦、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューとOS標準印刷機能の印刷キューの両方を登録した後、OS標準印刷機能の印刷キューのみを削除した場合にも適用できる。つまり、ユーザAがOS標準印刷機能の印刷キューを削除した後、再度印刷変換ユーティリティ07を起動した場合にも適用できる。この場合、ユーザAにより印刷変換ユーティリティ07を起動して
図11のフローが実行されることで、OS標準印刷機能の印刷キューが登録される。
【0077】
<実施形態4>
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。以下の説明では実施形態3と共通する説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。実施形態3では、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが複数あった場合であっても、ユーザの必要性にかかわらず、対応するすべての印刷キューがOS印刷システム03にも登録される。実施形態4では、印刷変換ユーティリティ07の印刷キュー05が複数あった場合に、OS印刷システム03の印刷キュー12として登録したいプリンタをユーザに選択させることができる。
【0078】
図13は、本実施形態における印刷変換ユーティリティ07の起動処理フローを示すフローチャートである。
図13のフローは、印刷変換ユーティリティ07が起動することにより開始し、S40に進む。
図13のフローは、ユーザBが印刷変換ユーティリティ07を起動することにより開始しS10に進む。なお、以降において、印刷変換ユーティリティ07を、各処理の主体として説明するが、実際には、対応するプログラムをCPU201が実行することで、対応する機能が実現される。なお、全ての処理は必ずしも一つのプロセス上で逐次的に実行されるものではなく、一度OS側に処理が移り、再度OSから呼び出されるようなケースもあり得る。あくまで印刷変換ユーティリティ07の主要な処理を、便宜的にわかりやすく示したフローである。
【0079】
S41では、印刷変換ユーティリティ07は、印刷変換ユーティリティの印刷キュー12が登録され、かつ、OS標準印刷機能の印刷キュー05が登録されていないプリンタを判定する。つまり、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録されているにもかかわらず、それに対応する印刷キューがOS印刷システム03に登録されていないものを判定する。具体的には、例えば、印刷変換ユーティリティ07に登録されているプリンタに関連する情報(例えば、UUID)を取得し、その取得したUUIDがOS印刷システム03にも登録されているかを判定するとよい。印刷変換ユーティリティ07は、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが登録され、且つ、OS標準印刷機能の印刷キューが登録されていないプリンタがある(S41にてYES)と判断すると、S42に進む。一方、S41にてNOと判定されると、S50に進み処理を終了する。
【0080】
S42で、印刷変換ユーティリティ07は、ユーザにOS印刷システム03に印刷キューを登録するプリンタを選択させるための選択画面160を表示する。ここでは、
図14に示す、OS標準印刷機能の印刷キュー05に登録可能なプリンタリスト161を含む選択画面160が表示される。
【0081】
S43で、印刷変換ユーティリティ07は、
図14のプリンタリスト161におけるユーザ選択を受け付ける。ユーザがプリンタリスト161においてOS印刷システム03に登録するプリンタをチェックボックス162で選択し、「登録」ボタン165を押下すると、そのプリンタが登録対象として選択される。なお、ここでは、複数のプリンタを選択可能とする。
【0082】
印刷変換ユーティリティ07は、
図14の選択画面160において、ユーザが「今後このメッセージを表示しない」チェックボックス163をオンにすると、今後そのユーザにこのダイアログは表示しない。つまり、S41にてYESの場合、S42~S44をスキップし、S45~S49を行う。また、
図3の環境設定画面90の「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92もオフになる。再度表示するには、
図3の環境設定画面90を開き「ログイン時に印刷キューの登録状態を確認する」チェックボックス92をオンにするとよい。
【0083】
S44では、印刷変換ユーティリティ07は、OS標準印刷機能が登録する印刷キューが1つ以上あるか判定する。つまり、ユーザが
図14の選択画面160において、1つ以上プリンタを選択した場合、S44はYESとなる。一方、ユーザが
図14の選択画面160において「キャンセル」ボタン164を押下した場合は、OS印刷システム03が登録する印刷キューはないためS50に進み処理を終了する。
【0084】
S45で印刷変換ユーティリティ07は、索引番号を初期化する(n=1)。
【0085】
S46で印刷変換ユーティリティ07は、選択されたプリンタの台数分のループを開始する。
【0086】
S47で印刷変換ユーティリティ07は、n番目のプリンタの印刷変換ユーティリティの印刷キュー12からUUIDと機種情報を取得して、OS標準印刷機能の印刷キュー05を登録させるための処理を実行する。つまり、OS印刷システム03に印刷キューを登録させるため指示として、登録コマンドを実行する。
【0087】
S48で印刷変換ユーティリティ07は、索引番号をインクリメントする(n+1)。
【0088】
S49で印刷変換ユーティリティ07は、選択されたプリンタの台数分の処理を繰り返す。これにより、ユーザにより選択されたプリンタの印刷キューがOS印刷システム03に登録される。
【0089】
以上、説明してきたように、本実施形態においては、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューが複数存在していた場合であっても、その一覧をユーザに通知し、OS印刷システム03に登録したいプリンタを選択させることができる。よって、ユーザは必要なOS標準印刷機能の印刷キューのみを登録できる。
【0090】
なお、本実施形態は、マルチユーザログイン環境の場合だけに限定されない。例えば、ユーザAが一旦、複数のプリンタに対応する、印刷変換ユーティリティ07の印刷キューとOS標準印刷機能の印刷キューをそれぞれ登録した後、OS標準印刷機能の印刷キューのみをすべて削除した場合にも適用できる。つまり、ユーザAがOS標準印刷機能の印刷キューを削除した後、再度ユーザAが印刷変換ユーティリティ07を起動した場合にも適用できる。この場合、ユーザAにより印刷変換ユーティリティ07を起動して
図13のフローが実行されることで、必要なOS標準印刷機能の印刷キューが登録される。
【0091】
<その他の実施形態>
上述の各実施形態では、印刷変換ユーティリティ07が起動することにより、それぞれの実施形態で説明した印刷変換ユーティリティ07のフローが実行される。しかしながら、実施形態1の
図7のフローもしくは実施形態2の
図9のフローの後に、実施形態3の
図11のフローもしくは実施形態4の
図13のフローが実行されてもよい。例えば、
図15に示すように、実施形態1の
図7のフローの最後に実施形態3の
図11のフローが行われてもよい。
【0092】
さらには、本実施形態3の
図11のフローもしくは実施形態4の
図13のフローの後に、実施形態1の
図7のフローもしくは実施形態2の
図9のフローが行われてもよい。
【0093】
上述した実施形態1~4は、いずれも、印刷変換ユーティリティ07とOS印刷システム03のうちいずれか一方に印刷キューが登録されており、他方に印刷キューが登録されていない場合、その他方に印刷キューを登録させることが可能となる。
【0094】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0095】
01 PC
02 アプリケーション
03 OS印刷システム
04 OS標準印刷制御部
05 OS標準印刷システムの印刷キュー
06 ネットワーク通信制御部
07 印刷変換ユーティリティ
08 ベンダードライバ
09 ネットワーク
11 ユーザAの記憶領域
12 印刷変換ユーティリティの印刷キュー
30 プリンタ
40 プリンタ
50 プリンタ