(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】シート排出装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 29/52 20060101AFI20240415BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
B65H29/52
G03G15/00 460
(21)【出願番号】P 2019225679
(22)【出願日】2019-12-13
【審査請求日】2022-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 永恒
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-174682(JP,A)
【文献】特開2010-030749(JP,A)
【文献】特開2004-239937(JP,A)
【文献】特開2002-167094(JP,A)
【文献】特開2002-287445(JP,A)
【文献】特開昭61-228482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 29/52
B65H 5/06
G03G 15/00
G03G 15/20
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、
前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、
湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、
前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、
風を送る送風部と、を備え、
前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、
前記第1領域は、リブが形成されず、前記幅方向においてA4サイズのシートの短手長さの8割以上の長さを有し、かつシートに摺接してシートを案内する案内面と、前記案内面に形成され、前記送風部によって送られた風を前記湾曲ガイドへ向けて排出する排出口と、を有
し、
前記案内面は、シートの後端が前記第1搬送部を通過することでシートの湾曲が解消される際に、当該シートの面が接触するような位置に配置されている、
ことを特徴とするシート排出装置。
【請求項2】
シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、
前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、
湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、
前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、を備え、
前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、
前記第1領域は、リブが形成されず、前記幅方向においてA4サイズのシートの短手長さの8割以上の長さを有し、前記幅方向に平滑に延び、かつシートに摺接してシートを案内する案内面を有
し、
前記案内面は、シートの後端が前記第1搬送部を通過することでシートの湾曲が解消される際に、当該シートの面が接触するような位置に配置されている、
ことを特徴とするシート排出装置。
【請求項3】
シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、
前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、
湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、
前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、を備え、
前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、
前記第1領域は、リブが形成されず、前記複数のリブの内の隣接するリブ同士の距離よりも長い長さを有し、前記幅方向に平滑に延び、かつシートに摺接してシートを案内する案内面を有
し、
前記案内面は、シートの後端が前記第1搬送部を通過することでシートの湾曲が解消される際に、当該シートの面が接触するような位置に配置されている、
ことを特徴とするシート排出装置。
【請求項4】
シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、
前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、
湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、
前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、
風を送る送風部と、を備え、
前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、
前記第1領域は、リブが形成されず、前記幅方向においてA4サイズのシートの短手長さの8割以上の長さを有し、かつ、前記送風部によって送られた風を前記湾曲ガイドへ向けて排出する第1排出口と、前記送風部によって送られた風を前記湾曲ガイドへ向けて排出する、前記第1排出口とは前記幅方向において異なる位置に配置された第2排出口と、前記幅方向において前記第1排出口と前記第2排出口の間にあってシートに摺接してシートを案内する案内面と、を有し、
前記第2領域の前記複数のリブは、前記案内面と前記幅方向における位置が一致するリブを含んでいて、
前記複数のリブはいずれも、前記第1排出口又は前記第2排出口と前記幅方向において一致する位置には設けられていない、
ことを特徴とするシート排出装置。
【請求項5】
前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流かつ前記第1領域の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向に複数のリブが並設される第3領域を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至
4のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項6】
前記案内面は、前記シート搬送方向において10mm以上20mm以下の長さを有する、
ことを特徴とする請求項1乃至
5のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項7】
前記幅方向において、前記案内面の中心は、前記対向ガイドの搬送領域の中心に一致する、
ことを特徴とする請求項1乃至
6のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項8】
前記案内面は、前記対向ガイドの前記幅方向における全幅に亘って形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至
7のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項9】
前記第2領域の前記複数のリブの内の隣接するリブ同士の距離は、A4サイズのシートの短手長さの8割未満の長さである、
ことを特徴とする請求項1乃至
8のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項10】
前記シート搬送方向における前記案内面の中心は、前記シート搬送方向において前記第1搬送部から前記第2搬送部までの区間の内、上流側の7割の区間内に配置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項11】
前記第1搬送部は、第1速度でシートを搬送し、
前記第2搬送部は、前記第1速度よりも遅い第2速度でシートを搬送する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項12】
前記第1搬送部は、ローラ対によって形成されるニップであり、
前記ローラ対の前記ニップにおける接線は、前記湾曲ガイドに交差する、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシート排出装置。
【請求項13】
シートに画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって画像が形成されたシートを排出する、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート排出装置と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
前記画像形成部は、シートにトナー像を転写する転写部と、前記転写部によって転写されたトナー像をシートに定着させる定着部と、を有し、
前記定着部は、熱を発する発熱体を内蔵する加熱回転体と、前記加熱回転体と共にシートに圧力を付加する加圧回転体と、を有し、
前記対向ガイドは、シートが通過する搬送路に対して、前記発熱体と同じ側に配置される、
ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを排出するシート排出装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、排紙前ローラ対と、排紙前ローラ対によって搬送されたシートをトレイに排出する排紙ローラ対と、排紙前ローラ対と排紙ローラ対の間に配置され、湾曲した一対のガイド板と、を備える画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。この画像形成装置では、一対のガイド板の表面を凹凸がない平滑な面によって形成し、シートと一対のガイド板との接触抵抗が集中しないように構成している。これにより、シートに定着された画像の剥がれや汚れを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の一対のガイド板は、表面を平滑に構成しているため、シートとガイド板との間の摺動抵抗が増え、シートがガイド板に静電気的に張り付き、ジャムの原因となる虞があった。また、近年、ガイド板とシートとが接触する際に発生する接触音を低減することが望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、シートの張り付き及び接触音を低減したシート排出装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、シート排出装置において、シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、風を送る送風部と、を備え、前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、前記第1領域は、リブが形成されず、前記幅方向においてA4サイズのシートの短手長さの8割以上の長さを有し、かつシートに摺接してシートを案内する案内面と、前記案内面に形成され、前記送風部によって送られた風を前記湾曲ガイドへ向けて排出する排出口と、を有し、前記案内面は、シートの後端が前記第1搬送部を通過することでシートの湾曲が解消される際に、当該シートの面が接触するような位置に配置されている、ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、シート排出装置において、シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、を備え、前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、前記第1領域は、リブが形成されず、前記幅方向においてA4サイズのシートの短手長さの8割以上の長さを有し、前記幅方向に平滑に延び、かつシートに摺接してシートを案内する案内面を有し、前記案内面は、シートの後端が前記第1搬送部を通過することでシートの湾曲が解消される際に、当該シートの面が接触するような位置に配置されている、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、シート排出装置において、シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、を備え、前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、前記第1領域は、リブが形成されず、前記複数のリブの内の隣接するリブ同士の距離よりも長い長さを有し、前記幅方向に平滑に延び、かつシートに摺接してシートを案内する案内面を有し、前記案内面は、シートの後端が前記第1搬送部を通過することでシートの湾曲が解消される際に、当該シートの面が接触するような位置に配置されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、シート排出装置において、シートを挟持しながらシート搬送方向に搬送する第1搬送部と、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置され、シートを排出する第2搬送部と、湾曲して形成され、前記第1搬送部によって搬送されるシートを前記第2搬送部に向けて案内する湾曲ガイドと、前記湾曲ガイドに対向する対向ガイドと、風を送る送風部と、を備え、前記対向ガイドは、前記シート搬送方向において前記第1搬送部の下流に配置される第1領域と、前記シート搬送方向において前記第1領域の下流かつ前記第2搬送部の上流に配置され、前記シート搬送方向に直交する幅方向において複数のリブが並設される第2領域と、を有し、前記第1領域は、リブが形成されず、前記幅方向においてA4サイズのシートの短手長さの8割以上の長さを有し、かつ、前記送風部によって送られた風を前記湾曲ガイドへ向けて排出する第1排出口と、前記送風部によって送られた風を前記湾曲ガイドへ向けて排出する、前記第1排出口とは前記幅方向において異なる位置に配置された第2排出口と、前記幅方向において前記第1排出口と前記第2排出口の間にあってシートに摺接してシートを案内する案内面と、を有し、
前記第2領域の前記複数のリブは、前記案内面と前記幅方向における位置が一致するリブを含んでいて、前記複数のリブはいずれも、前記第1排出口又は前記第2排出口と前記幅方向において一致する位置には設けられていない、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、シートの張り付き及び接触音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1の実施の形態に係るプリンタを示す全体概略図。
【
図3】定着部及びシート排出装置における冷却構成を示す断面図。
【
図4】(a)は比較例に係るシート排出装置を示す模式図、(b)はシートの後端が排出前ローラ対のニップを通過する様子を示す模式図、(c)はシートが対向ガイドに当接する様子を示す模式図。
【
図6】比較例において、シートに作用する空気抵抗を説明するための図。
【
図7】第1の実施の形態に係る対向ガイドを示す斜視図。
【
図8】第1の実施の形態において、シートに作用する空気抵抗を説明するための図。
【
図9】比較例と本実施例との接触音レベルの比較を示す表。
【
図10】第2の実施の形態に係る対向ガイドを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施の形態>
〔全体構成〕
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態に係る画像形成装置としてのプリンタ100は、記録媒体として用いられるシートS1に画像を形成して出力する電子写真方式のレーザビームプリンタである。シートS1としては、普通紙及び封筒等の紙、光沢紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等のプラスチックフィルム、並びに布等を用いることができる。
【0012】
なお、画像形成装置とは、プリンタ、複写機、ファクシミリ、及び複合機を含み、外部PCから入力された画像情報や原稿から読取った画像情報に基づいて、記録媒体として用いられるシートに画像を形成する装置を指すものとする。また、画像形成装置は、画像形成機能を有する本体に加えて、オプションフィーダ、画像読取装置、シート処理装置等の付属機器が連結される場合があるが、このような付属機器が連結されたシステム全体も画像形成装置の一種である。
【0013】
プリンタ100は、
図1に示すように、シートS1に画像を形成する画像形成部30と、給送ユニット10と、シート排出装置205と、を有している。画像形成部30は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー画像を形成する4つのプロセスカートリッジ120Y,120M,120C,120Kと、スキャナユニット122と、を備えている。また、画像形成部30は、シートに転写されたトナー像をシートに定着させる定着部201を有している。
【0014】
なお、4つのプロセスカートリッジ120Y,120M,120C,120Kは、形成する画像の色が異なること以外は同じ構成である。そのため、プロセスカートリッジ120Yの構成及び画像形成プロセスのみを説明し、プロセスカートリッジ120M,120C,120Kの説明は省略する。
【0015】
プロセスカートリッジ120Yは、感光ドラム121と、帯電ローラ123と、現像ローラ126と、クリーナ124と、を有している。感光ドラム121は、アルミシリンダの外周に有機光導電層を塗布して構成され、不図示の駆動モータによって回転する。また、画像形成部30には、駆動ローラ131、テンションローラ132及び二次転写内ローラ104等に巻き掛けられた中間転写ベルト130が設けられている。中間転写ベルト130の内側には、一次転写ローラ125Y,125M,125C,125Kが設けられている。また、中間転写ベルト130を挟むように、二次転写内ローラ104に対向して二次転写外ローラ105が設けられている。中間転写ベルト130及び二次転写外ローラ105は、搬送されるシートS1に画像を転写する転写部としての転写ニップN1を形成している。
【0016】
給送ユニット10には、プリンタ100の下部に設けられ、シートS1を支持するカセット101a,101bが設けられており、各カセット101a,101bに支持されたシートS1は、ピックアップローラ等によって給送される。カセット101a,101bに支持されたシートS1の給送構成は、互いに同様であるため、ここでは、カセット101aからシートS1を給送するための構成についてのみ説明する。
【0017】
給送ユニット10は、カセット101aに支持されたシートS1を給送するピックアップローラ11と、ピックアップローラ11によって給送されたシートS1を1枚ずつに分離する分離ローラ対12と、を有している。
【0018】
次に、このように構成されたプリンタ100の画像形成動作について説明する。不図示のパソコンや読取ユニットから画像信号がスキャナユニット122に入力されると、スキャナユニット122から、画像信号に対応したレーザ光がプロセスカートリッジ120Yの感光ドラム121上に照射される。
【0019】
このとき感光ドラム121は、帯電ローラ123により表面が予め所定の極性・電位に一様に帯電されており、スキャナユニット122からレーザ光が照射されることによって表面に静電潜像が形成される。感光ドラム121に形成された静電潜像は、現像ローラ126により現像され、感光ドラム121上にイエロー(Y)のトナー像が形成される。
【0020】
同様にして、プロセスカートリッジ120M,120C,120Kの各感光ドラムにもスキャナユニット122からレーザ光が照射され、各感光ドラムにマゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像が形成される。各感光ドラム上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ125Y,125M,125C,125Kにより中間転写ベルト130に転写され、駆動ローラ131によって回転する中間転写ベルト130により転写ニップN1まで搬送される。なお、各色の画像形成プロセスは、中間転写ベルト130上に一次転写された上流のトナー像に重ね合わせるタイミングで行われる。また、転写後に感光ドラム121に残留した残トナーは、クリーナ124によって除去される。
【0021】
この画像形成プロセスに並行して、給送ユニット10のカセット101aに収容されたシートS1は、ピックアップローラ11により給送搬送路107に送り出され、分離ローラ対12により1枚ずつに分離される。なお、給送ユニット10は、吸引ファンによってベルト部材にシートS1を吸着して搬送するベルト方式や、パッドを用いた摩擦分離方式の給送手段を用いてシートS1を給送してもよい。
【0022】
そして、シートS1は、搬送ローラ対106等によって搬送され、停止状態のレジストレーションローラ対102のニップに突き当たることにより斜行が補正される。レジストレーションローラ対102は、転写ニップN1での画像の転写タイミングに合わせて所定の搬送タイミングでシートS1を搬送する。なお、プリンタ100は、シートS1が載置される手差しトレイ13を有しており、手差しトレイ13に載置されたシートS1を手差し給送部14によって給送してもよい。
【0023】
そして、シートS1には、二次転写外ローラ105に印加された二次転写バイアスによって、転写ニップN1において中間転写ベルト130上のフルカラーのトナー像が転写される。トナー像が転写されたシートS1は、定着搬送路108に送られ、定着部201によって所定の熱及び圧力が付与されて、トナーが溶融固着(定着)される。定着部201を通過したシートS1は、シート排出装置205に搬送される。シート排出装置205は、案内部材207等によってシートS1の搬送先を変更し、排出ローラ対208,209によって排出トレイ160,161のいずれかにシートS1を排出する。
【0024】
シートS1の両面に画像を形成する両面印刷ジョブが入力された際には、転写ニップN1によって表面に画像が形成されたシートS1は、案内部材207によって反転搬送機構162に案内される。反転搬送機構162は、シートS1をスイッチバックすることで、シートS1を両面搬送路163に搬送する。
【0025】
両面搬送路163には、複数の搬送ローラ対164が配置されており、これら複数の搬送ローラ対164によって、シートS1は、両面搬送路163を通って給送搬送路107に再び搬送される。給送搬送路107に再び搬送されたシートS1は、転写ニップN1によって裏面に画像が形成され、シート排出装置205によって排出トレイ160,161のいずれかに排出される。
【0026】
[定着部及びシート排出装置]
次に、定着部201及びシート排出装置205について詳述する。
図2及び
図3に示すように、定着部201は、熱を発する発熱体220aと、発熱体220aを内蔵する加熱回転体としての加熱ローラ220と、加熱ローラ220と共にシートS1に圧力を付加する加圧回転体としての加圧ローラ202と、を有している。加熱ローラ220及び加圧ローラ202は、シートS1を挟持する定着ニップN2を形成しており、定着ニップN2においてシートS1に熱及び圧力を付加することで、未定着のトナー像をシートS1に定着させる。
【0027】
また、定着部201は、定着ニップN2を通過したシートS1を引き抜く引抜ローラ対204を有している。引抜ローラ対204には、不図示のワンウェイクラッチが内蔵されており、シート排出装置205によって搬送されるシートS1に対して、引抜ローラ対204は従動回転することができる。
【0028】
シート排出装置205は、排出前ローラ対206と、案内部材207と、排出ローラ対208と、湾曲ガイド803と、対向ガイド700と、を有している。排出前ローラ対206は、定着搬送路108の幅方向におけるシート通過領域の全域に亘って延びる通しローラ対によって形成されている。排出前ローラ対206は、シートを挟持しながらシート搬送方向CD(
図7参照)に搬送する第1搬送部としてのニップN3を形成している。排出ローラ対208は、シート搬送方向CDにおいてニップN3の下流に配置され、シートS1を排出する第2搬送部としてのニップN4を形成している。
【0029】
排出前ローラ対206によって搬送されるシートS1は、例えば案内部材207によって、湾曲ガイド803及び対向ガイド700によって形成される排出搬送路109に案内され、排出ローラ対208によって排出トレイ160に排出される。湾曲ガイド803は、湾曲して形成され、ニップN3によって搬送されるシートS1をニップN4に向けて案内する。対向ガイド700は、湾曲ガイド803に対向し、シートS1が通過する搬送路としての排出搬送路109に対して、発熱体220aと同じ側に配置されている。
【0030】
排出搬送路109には、検知部211が配置されており、検知部211は、排出搬送路109を通過するシートS1を検知する。検知部211は、排出搬送路109を通過するシートS1によって押圧されることで移動するメカ式のフラグ部材(不図示)と、フラグ部材の位置に応じて出力信号を変化させるセンサ部材(不図示)と、を有している。
【0031】
図3は、定着部201及びシート排出装置205における冷却構成を示す断面図である。シート排出装置205には、
図3に示すように、プリンタ100の背面側に配置される背面ファン301と、プリンタ100の前面側に配置される前面ファン302と、が設けられている。プリンタ100の前面側とは、
図1の紙面方向手前側であり、プリンタ100の背面側とは、
図1の紙面方向奥側である。
【0032】
定着ニップN2においてシートS1を加熱することで発生する水蒸気は、定着風路311を通って、背面ファン301によってプリンタ100の後方に排出される。また、排出搬送路109には、前面ファン302によって引き込まれた風が、風路312を通って導かれる。これにより、定着ニップN2を通過することで加熱されたシートS1が、排出搬送路109を通過するに、冷却される。排出搬送路109に導かれた風は、排出搬送路109を通って機外に排出される。
【0033】
[比較例]
ここで、
図4(a)~
図6を参照して、比較例に係るシート排出装置905について説明する。シート排出装置905は、
図4(a)乃至
図4(c)に示すように、排出前ローラ対402と、排出ローラ対401と、湾曲ガイド405と、対向ガイド404と、センサフラグ403と、を有している。
【0034】
センサフラグ403は、対向ガイド404に回動可能に支持されており、不図示のセンサと共にシート406の位置を検知する。湾曲ガイド405及び対向ガイド404は、シート搬送方向において排出前ローラ対402と排出ローラ対401との間に配置されており、排出前ローラ対402によって搬送されるシート406を排出ローラ対401へ案内する。
【0035】
図4(a)に示すように、排出前ローラ対402によって搬送されるシート406は、湾曲ガイド405に摺接するように搬送方向が設定されており、湾曲ガイド405に摺接しながらループを形成する。これは、シート406の、対向ガイド404に対向する画像面が対向ガイド404に摺接することで、画像面の画像がダメージを受けないようにするためである。
【0036】
なお、排出前ローラ対402のシート搬送速度を、排出ローラ対401のシート搬送速度よりも速くすることで、シート406が湾曲ガイド405に沿ってループを作るように構成してもよい。
【0037】
シート406は、湾曲ガイド405に沿ってループを形成することで、平板形状に戻ろうとするシート406の弾性力に抗して、弾性エネルギーをチャージする。そして、
図4(b)に示すように、シート406の後端406aが排出前ローラ対402のニップを通過する際に、上記弾性エネルギーが解放され、シート406は平板形状に戻ろうとする。
【0038】
すると、
図4(c)に示すように、シート406は、ループが解消される際に、対向ガイド404に当接部分CPにおいて当接する。この時、シート406と対向ガイド404との間で接触音が発生する。
【0039】
シート排出装置905の対向ガイド404は、
図5に示すように、ベース部501と、シート搬送方向CDに直交する幅方向Wに並設される複数のリブ502と、ベース部501に形成される複数の孔503と、を有している。リブ502は、ベース部501から湾曲ガイド405に向けて立ち上がるように形成されている。孔503からは、湾曲ガイド405に案内されるシート406に向けて風が送られる。上述した接触音は、シート406とリブ502とが接触する際に発生する。
【0040】
図6に示すように、シート406は、ループが解消される際に、空気抵抗を受ける。この時、対向ガイド404はリブ502を有しているため、ベース部501とリブ502とで囲まれる空間が形成されている。そして、ループが解消されることでリブ502へと近づくシート406によって押された空気は、ベース部501とリブ502とで囲まれる空間から逃げる。これにより、空気の流れ604ができ、シート406が受ける空気抵抗は小さくなる。シート406が受ける空気抵抗が小さいと、シート406とリブ502とが接触する際に発生する接触音は大きくなってしまい、ユーザへの騒音となってしまう。
【0041】
[対向ガイド]
そこで、本実施の形態に係るシート排出装置205の対向ガイド700は、
図7に示すように、第1領域710と、第2領域720と、第3領域730と、を有している。第1領域710は、シート搬送方向CDにおいて排出前ローラ対206のニップN3の下流に配置される。第2領域720は、シート搬送方向CDにおいて第1領域710の下流かつ排出ローラ対208のニップN4の上流に配置されている。第3領域730は、シート搬送方向CDにおいて排出前ローラ対206のニップN3の下流かつ第1領域710の上流に配置されている。
【0042】
第2領域720及び第3領域730には、幅方向Wに並設される複数のリブ702,704がそれぞれ設けられている。複数のリブ702,704は、対向ガイド700のベース部701から湾曲ガイド803(
図2参照)に向けて立ち上がるように形成されている。
【0043】
一方で、第1領域710は、シートに摺接してシートを案内する案内面705を有している。案内面705は、ベース部701の表面の内、第1領域710内に位置する部分であり、リブが形成されずに幅方向Wに延びている。案内面705は、排出搬送路109においてシートS1のループ(湾曲)が解消される際に、対向ガイド700の内で最初にシートS1の面に接触する部分である。
【0044】
より具体的には、シート搬送方向CDにおける案内面705の中心705bは、シート搬送方向CDにおいて排出前ローラ対206のニップN3から排出ローラ対208のニップN4までの区間の内、上流側の7割の区間内に配置されている。これは、シートS1のループが解消される際には、排出前ローラ対206のニップN3を抜けたシートS1の後端側から対向ガイド700に近づいていくためである。よって、対向ガイド700のシート搬送方向CDにおける下流側は、シートS1と接触する可能性が少なく、本実施の形態のように案内面705を配置することで、シートS1と案内面705とが接触しやすくなっている。
【0045】
また、案内面705は、幅方向Wにおいて長さd1だけ有しており、長さd1は、第2領域720の複数のリブ702の内の隣接するリブ同士の距離d2よりも長い。より好適には、長さd1は、プリンタ100に最も用いられるシートサイズの短手長さ(幅)の8割以上の長さに設定される。本実施の形態では、プリンタ100にはA4サイズのシートが最も用いられるため、長さd1は、A4サイズのシートの短手長さである210mmの8割である168mm以上の長さに設定される。
【0046】
また、本実施の形態では、案内面705は、対向ガイド700の幅方向Wにおける全幅に亘って形成されており、幅方向Wにおいて、案内面705の中心705aは、対向ガイド700の搬送領域の中心700aに一致する。また、案内面705は、シート搬送方向CDにおいて、10mm以上20mm以下の長さd3を有している。
【0047】
このように、対向ガイド700は、案内面705によって、リブが分断されている。そして、第2領域720及び第3領域730に形成された複数のリブ702,704の内の隣接するリブ同士の距離d2は、A4サイズのシートの短手長さの8割未満である168mm未満の長さに設定されている。例えば、距離d2は、168mm未満の長さに設定されている。
【0048】
また、第1領域710の案内面705には、前面ファン302によって送られた風を湾曲ガイド803(
図2参照)へ向けて排出する複数の排出口703が形成されている。例えば、
図3に示すように、送風部としての前面ファン302によって送られ風路312を通った風が、排出口703を通って、湾曲ガイド803へ向けて排出される。また、第2領域720のベース部701には、検知部211(
図2参照)のフラグ部材が貫通する孔721が形成されている。
【0049】
以上のように対向ガイド700を構成することで、
図8に示すように、シートS1のループが解消される際に、シートS1は案内面705に近づく。この時、案内面705には、リブが形成されていないため、案内面705とシートS1との間の空気の流れ804は、逃げ場が少ない。このため、シートS1が受ける空気抵抗は、上述した比較例よりも大きくなる。
【0050】
これにより、シートS1のループが解消する際に、シートS1が案内面705に接触する際の衝撃は、上記空気抵抗によって弱まり、シートS1と案内面705とが接触する際に発生する接触音を低減することができる。また、案内面705に形成された複数の排出口703から風が排出されているので、シートS1が受ける空気抵抗をより大きくすることができ、接触音を低減することができる。
【0051】
対向ガイド700の内のリブのない案内面705の長さd3は、対向ガイド700のシート搬送方向CDにおける長さが80mmに対して、10mm以上20mm以下程度あれば、上述した接触音を低減する効果が得られることは実験により分かっている。
図9は、
図4(a)乃至
図6を用いて説明した比較例と本実施例との接触音レベルを比較した表である。
図9において、n1~n9回の試行の結果、本実施例は比較例に対して、20%ほど接触音レベルを低減できた。
【0052】
また、本実施の形態では、
図7及び
図8に示すように、排出前ローラ対206のニップN3における接線206Lは、湾曲ガイド803に交差する。このため、排出前ローラ対206によって搬送されるシートS1は、湾曲ガイド803に摺接するように搬送方向が設定されており、湾曲ガイド803に摺接しながらループを形成する。これは、シートS1の、対向ガイド700に対向する画像面が対向ガイド700に摺接することで、画像面の画像がダメージを受けないようにするためである。
【0053】
なお、排出前ローラ対206が第1速度でシートを搬送し、かつ排出ローラ対208が第1速度よりも遅い第2速度でシートを搬送するように制御することで、シートS1が湾曲ガイド803に沿ってループを作るように構成してもよい。
【0054】
更に、シートS1が接触する第1領域710以外の、第2領域720及び第3領域730には、リブ702,704がそれぞれ形成されている。このため、シートS1が排出搬送路109を通過する際に、シートS1と対向ガイド700とが擦れ合う面積を小さくし、シートS1と対向ガイド700との間の摩擦帯電による張り付きを低減できる。
【0055】
また、第3領域730のリブ704によって、シートS1を排出ローラ対208のニップN4に精度良く案内できる。例えば、シートS1がカールしていたとしても、シートS1が排出ローラ対208の周面に当たってジャムとなることを低減することができる。
【0056】
なお、上記接触音を低減するために、排出搬送路109を形成する対向ガイド700と湾曲ガイド803との間のギャップを広くすることも考えられるが、その場合、該ギャップ内でシートS1が動くことができる自由度が増してしまう。すると、シートS1が排出ローラ対208の周面に当たってジャムとなる可能性が高くなってしまう。しかしながら、本実施の形態では、案内面705のシート搬送方向CDにおける下流に配置されたリブ702によって、シートS1の先端を排出ローラ対208のニップN4に確実に案内することができる。このため、ジャムを低減できる。
【0057】
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の排出口703を省いて構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
【0058】
本実施の形態に係る対向ガイド900は、
図10に示すように、第1領域910と、第2領域720と、第3領域730と、を有している。第1領域910は、シート搬送方向CDにおいて排出前ローラ対206のニップN3の下流に配置される。第2領域720は、シート搬送方向CDにおいて第1領域910の下流かつ排出ローラ対208のニップN4の上流に配置されている。第3領域730は、シート搬送方向CDにおいて排出前ローラ対206のニップN3の下流かつ第1領域910の上流に配置されている。
【0059】
第1領域910は、シートに摺接してシートを案内する案内面755を有している。案内面755は、ベース部701の表面の内、第1領域910内に位置する部分であり、リブ及び排出口が形成されずに幅方向Wに平滑に延びている。案内面755は、排出搬送路109においてシートS1のループ(湾曲)が解消される際に、対向ガイド900の内で最初にシートS1の面に接触する部分である。案内面755の寸法や配置は、第1の実施の形態と同様であり、対向ガイド900は、案内面755によって、リブが分断されている。
【0060】
以上のように対向ガイド900を構成することで、シートS1のループが解消される際に、シートS1は案内面755に近づく。この時、案内面755には、リブが形成されていないため、案内面755とシートS1との間の空気の流れは、逃げ場が少ない。このため、シートS1が受ける空気抵抗は、上述した比較例よりも大きくなる。これにより、シートS1のループが解消する際に、シートS1が案内面755に接触する際の衝撃は、上記空気抵抗によって弱まり、シートS1と案内面755とが接触する際に発生する接触音を低減することができる。このような効果は、第1の実施の形態のように排出口703から排出される風が無くても、同様に得ることができる。
【0061】
<その他の実施の形態>
既述のいずれの形態においても、リブのない案内面705,755は、対向ガイド700,900の幅方向Wにおける全幅に亘って形成されていたが、これに限定されない。例えば、対向ガイド700,900の第1領域710,910にあって、幅方向Wにおける両端部にはリブが形成されていてもよい。
【0062】
すなわち、既述のいずれの形態においても、シート排出装置205は、幅方向Wにおいて排出搬送路109の中央とシートS1の中央とが一致するように、シートS1を搬送する。このため、例えば、第1領域710,910の幅方向Wにおける中央部において、A4サイズのシートの短手長さの8割である168mmの長さ以上の案内面を形成し、この案内面の幅方向Wにおける外側にはリブが形成されていてもよい。これにより、シートS1と対向ガイド700,900との接触音を十分に低減することができる。
【0063】
また、既述のいずれの形態においても、排出前ローラ対206及び排出ローラ対208は、ローラ対に限らず、ベルト等によって構成されていてもよい。また、排出ローラ対208は、排出されるシートを腰付けするために、シートの厚み方向に互い違いに交差する櫛歯ローラ対によって構成されていてもよい。
【0064】
また、既述のいずれの形態においても、電子写真方式のプリンタ100を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノズルからインク液を吐出させることでシートに画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置にも本発明を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0065】
30:画像形成部/109:搬送路(排出搬送路)/201:定着部/202:加圧回転体(加圧ローラ)/205:シート排出装置/206L:接線/220:加熱回転体(加熱ローラ)/220a:発熱体/302:送風部(前面ファン)/700:対向ガイド/700a:中心/702,704:複数のリブ/703:排出口/705,755:案内面/705a:中心/705b:中心/710,910:第1領域/720:第2領域/730:第3領域/803:湾曲ガイド/CD:シート搬送方向/d1:長さ/d2:距離/d3:長さ/N1:転写部(転写ニップ)/N3:第1搬送部(ニップ)/N4:第2搬送部(ニップ)/W:幅方向