(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】間欠塗工装置とその塗工方法
(51)【国際特許分類】
B05C 11/10 20060101AFI20240415BHJP
B05C 5/02 20060101ALI20240415BHJP
B05D 7/00 20060101ALI20240415BHJP
B05D 1/26 20060101ALI20240415BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20240415BHJP
B05D 3/12 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
B05C11/10
B05C5/02
B05D7/00 A
B05D1/26 Z
B05D3/00 D
B05D3/12 A
(21)【出願番号】P 2020138969
(22)【出願日】2020-08-19
【審査請求日】2023-04-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000240341
【氏名又は名称】株式会社ヒラノテクシード
(74)【代理人】
【識別番号】110003395
【氏名又は名称】弁理士法人蔦田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】戸倉 康裕
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸口 文生
(72)【発明者】
【氏名】廉 本寧
【審査官】清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-095752(JP,A)
【文献】特開2001-179156(JP,A)
【文献】特開2002-219400(JP,A)
【文献】特開2021-102178(JP,A)
【文献】特開2020-028863(JP,A)
【文献】特開2003-340338(JP,A)
【文献】特開2019-098203(JP,A)
【文献】特開2019-063780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/00-21/00
B05D 1/00-7/26
H01M 4/00-4/62
F04B 23/00-23/14
53/00-53/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行するウエブに、塗工液が塗工される塗工部と前記塗工液が塗工されない未塗工部とを交互に形成するダイと、
前記塗工液を溜めるタンクと、
前記タンク内の前記塗工液を供給するポンプと、
前記ポンプからの前記塗工液を塗工配管を介して前記ダイに間欠的に送る間欠バルブと、
前記間欠バルブから前記ダイに向かう前記塗工配管の途中に設けられたサックバック装置と、
前記サックバック装置から前記ダイまでの前記塗工配管、又は、前記ダイの内部に設けられ、前記塗工液の液圧値を測定する液圧センサと、
制御部と、
を有した間欠塗工装置において、
前記サックバック装置は、
シリンダと、
前記シリンダの外周面に開口した前記塗工液の入口と、
前記シリンダの前端部に開口した前記塗工液の出口と、
前記シリンダ内を往復移動するピストンと、
を有し、前記入口が前記間欠バルブに接続され、前記出口が前記ダイに接続され、
前記制御部は、
前記間欠バルブを
開状態から閉状態にするときに、前記塗工部の終了位置から前記ピストンを前記出口から離れる吸引方向に移動させて、前記ダイ内の前記塗工液を前記出口から吸引しつつ前記未塗工部を形成し、
前記間欠バルブを
閉状態から開状態にするときに、前記未塗工部の終了位置から前記ピストンを前記出口へ近づける押し出し方向に移動させて、前記ダイ内に前記塗工液を前記出口から押し出しつつ前記塗工部を形成し、
前記液圧センサで測定した前記液圧値が予め設定した最大液圧値より低くなるまで前記未塗工部を形成する毎に、前記ピストンで前記塗工液を吸引する吸引速度を段階的に遅くするフィードバック制御を行う、
ことを特徴とする間欠塗工装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記ダイから前記塗工液を吸引するときは、前記ピストンの移動速度を第1吸引速度と、前記第1吸引速度より遅い第2吸引速度の2段階に変化させ、
前記液圧センサで測定した前記液圧値が前記最大液圧値より低くなるまで、前記未塗工部を形成する毎に、前記第2吸引速度を段階的に遅くするフィードバック制御を行う、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記間欠バルブが開状態から
閉状態になったときに前記ピストンの吸引方向への移動を停止する、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記間欠バルブが開状態から
閉状態になった後も前記ピストンの吸引方向への移動を継続する、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記ダイへ前記塗工液を押し出すときは、前記ピストンの移動速度を第1押し出し速度と、前記第1押し出し速度より遅い第2押し出し速度の2段階に変化させ、
前記液圧センサで測定した前記液圧値が前記最大液圧値より低くなるまで、前記塗工部を形成する毎に、前記第2押し出し速度を段階的に遅くするフィードバック制御を行う、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記サックバック装置による押し出し時における前記塗工液の押し出し速度を、前記ポンプから送られる前記塗工液の流速より遅く制御する、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項7】
前記間欠バルブは、第1バルブと第2バルブとから構成され、
前記第1バルブと前記第2バルブは、弁体が回転する回転式の弁である、
前記第1バルブの第1入口には、前記ポンプからの配管が接続され、
前記第1バルブの第1出口には、
前記サックバック装置に向かう前記塗工配管が接続され、
前記第1バルブの第1接続口には、前記第2バルブの第2接続口が接続され、
前記第2バルブの第2入口には、前記ポンプからの配管が接続され、
前記第2バルブの第2出口には、前記タンクに前記塗工液を戻す循環用配管が接続されている、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項8】
前記間欠バルブは、弁体が直線方向に移動する直動式の弁であって、
前記間欠バルブの弁本体には、入口と第1出口と第2出口とが設けられ、
前記入口には、
前記ポンプからの前記塗工配管が接続され、
前記第1出口には、前記タンクに前記塗工液を戻す循環用配管が接続され、
前記第2出口には、
前記サックバック装置に向かう前記塗工配管が接続されている、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項9】
前記サックバック装置は、
モータと、
前記モータの回転軸に設けられた偏心カムと、
前記ピストンの後端部に接続されたロッドと、
を有し、前記ロッドと前記偏心カムが接続されている、
請求項1に記載の間欠塗工装置。
【請求項10】
走行するウエブに、塗工液が塗工される塗工部と前記塗工液が塗工されない未塗工部とを交互に形成するダイと、
前記塗工液を溜めるタンクと、
前記タンク内の前記塗工液を供給するポンプと、
前記ポンプからの前記塗工液を塗工配管を介して前記ダイに間欠的に送る間欠バルブと、
前記間欠バルブから前記ダイに向かう前記塗工配管の途中に設けられたサックバック装置と、
前記サックバック装置から前記ダイまでの前記塗工配管、又は、前記ダイの内部に設けられ、前記塗工液の液圧値を測定する液圧センサと、
を有した間欠塗工装置の間欠塗工方法において、
前記サックバック装置は、
シリンダと、
前記シリンダの外周面に開口した前記塗工液の入口と、
前記シリンダの前端部に開口した前記塗工液の出口と、
前記シリンダ内を往復移動するピストンと、
を有し、前記入口が前記間欠バルブに接続され、前記出口が前記ダイに接続され、
前記間欠バルブを
開状態から閉状態にするときに、前記塗工部の終了位置から前記ピストンを前記出口から離れる吸引方向に移動させて、前記ダイ内の前記塗工液を前記出口から吸引しつつ前記未塗工部を形成し、
前記間欠バルブを
閉状態から開状態にするときに、前記未塗工部の終了位置から前記ピストンを前記出口へ近づける押し出し方向に移動させて、前記ダイ内に前記塗工液を前記出口から押し出しつつ前記塗工部を形成し、
前記液圧センサで測定した前記液圧値が予め設定した最大液圧値より低くなるまで前記未塗工部を形成する毎に、前記ピストンで前記塗工液を吸引する吸引速度を段階的に遅くするフィードバック制御を行う、
ことを特徴とする間欠塗工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間欠塗工装置とその塗工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
間欠塗工装置は、金属箔、フィルム、紙、布などの長尺状のウエブに、走行方向に沿って塗工部と未塗工部を交互にダイによって間欠塗工する。この間欠塗工を行うときは、ダイに塗工液を供給する間欠バルブを開閉し、塗工部と未塗工部とわ交互に形成している。
【0003】
上記のような間欠塗工装置において、塗工部の始端と終端が間欠バルブの開閉によって斜面形状になることがある。そのため、この塗工部の始端と終端が崖状になるように、塗工部の終端では、間欠バルブの弁が閉じるのと同期してサックバック装置によって塗工液を吸引し、また、塗工部の始端においてはこのサックバック装置によって吸引した塗工液を押し出すことによって、塗工部の始端と終端を崖状にするという技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような間欠塗工装置において、サックバック装置による塗工液の吸引と押し出しを理論通りに制御しないと、逆に塗工部の始端と終端においてその塗工厚が盛り上がったりして崖状にならないという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、サックバック装置によって塗工部の始端と終端とを崖状できる間欠塗工装置とその塗工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、走行するウエブに、塗工液が塗工される塗工部と前記塗工液が塗工されない未塗工部とを交互に形成するダイと、前記塗工液を溜めるタンクと、前記タンク内の前記塗工液を供給するポンプと、前記ポンプからの前記塗工液を塗工配管を介して前記ダイに間欠的に送る間欠バルブと、前記間欠バルブから前記ダイに向かう前記塗工配管の途中に設けられたサックバック装置と、前記サックバック装置から前記ダイまでの前記塗工配管、又は、前記ダイの内部に設けられ、前記塗工液の液圧値を測定する液圧センサと、制御部と、を有した間欠塗工装置において、前記サックバック装置は、シリンダと、前記シリンダの外周面に開口した前記塗工液の入口と、前記シリンダの前端部に開口した前記塗工液の出口と、前記シリンダ内を往復移動するピストンと、を有し、前記入口が前記間欠バルブに接続され、前記出口が前記ダイに接続され、前記制御部は、前記間欠バルブを開状態から閉状態にするときに、前記塗工部の終了位置から前記ピストンを前記出口から離れる吸引方向に移動させて、前記ダイ内の前記塗工液を前記出口から吸引しつつ前記未塗工部を形成し、前記間欠バルブを閉状態から開状態にするときに、前記未塗工部の終了位置から前記ピストンを前記出口へ近づける押し出し方向に移動させて、前記ダイ内に前記塗工液を前記出口から押し出しつつ前記塗工部を形成し、前記液圧センサで測定した前記液圧値が予め設定した最大液圧値より低くなるまで前記未塗工部を形成する毎に、前記ピストンで前記塗工液を吸引する吸引速度を段階的に遅くするフィードバック制御を行う、ことを特徴とする間欠塗工装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、前記ピストンの吸引速度を、液圧センサで測定した液圧値が最大液圧値より低くなるように未塗工部を形成する毎に、ピストンで塗工液を吸引する吸引速度を遅くするフィードバック制御を行うことにより、塗工部に盛り上がりやかすれが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態1を示す間欠塗工装置の説明図である。
【
図3】塗工部を塗工しているときの第1バルブと第2バルブの概略説明図である。
【
図4】未塗工部を形成しているときの第1バルブと第2バルブの概略説明図である。
【
図12】サックバック装置の一部欠載横断面図である。
【
図13】第1制御方法において、(a)はピストンの移動長と時間の関係を示すグラフであり、(b)は第1バルブの第1吐出口の開度と時間との関係を示すグラフであり、(c)はウエブに形成された塗工部と未塗工部の関係を示す状態図、(d)は液圧値の時間的変化を示すグラフである。
【
図14】第1制御方法におけるフローチャートである。
【
図15】第2制御方法において、(a)はピストンの移動長と時間の関係を示すグラフであり、(b)は第1バルブの第1吐出口の開度と時間との関係を示すグラフであり、(c)はウエブに形成された塗工部と未塗工部の関係を示す状態図、(d)は液圧値の時間的変化を示すグラフである。
【
図16】第3制御方法において、(a)はピストンの移動長と時間の関係を示すグラフであり、(b)は第1バルブの第1吐出口の開度と時間との関係を示すグラフであり、(c)はウエブに形成された塗工部と未塗工部の関係を示す状態図、(d)は液圧値の時間的変化を示すグラフである。
【
図17】実施形態2を示す間欠塗工装置の全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態の間欠塗工装置1について図面を参照して説明する。本実施形態の間欠塗工装置1は、ウエブWに対し走行方向に沿って
図2に示すように、塗工部44と未塗工部46とを交互に塗工するものであり、ウエブWとしては例えば、電池の材料に用いられる金属シート、金属メッシュなどである。
【実施形態1】
【0011】
実施形態1の回転式の第1バルブ100、第2バルブ200を有する間欠バルブ10及びそれを用いた間欠塗工装置1について
図1から
図13を参照して説明する。本実施形態の間欠塗工装置1は、ウエブWに対し走行方向に沿って塗工部44と未塗工部46とを交互に塗工するものであり、ウエブWとしては例えば、フィルム、紙、金属箔、金属網などである。なお、本明細書において「円筒型」とは、「円環型」、「リング型」を含む概念である。
【0012】
(1)間欠塗工装置1
間欠塗工装置1について
図1と
図2を参照して説明する。間欠塗工装置1は、バックアップロール12、ダイ14、タンク28、ポンプ30、第1バルブ100と第2バルブ200を有する間欠バルブ10、サックバック装置300を有する。
【0013】
ウエブWは、
図1に示すように、バックアップロール12の右周面を下から上に走行している。バックアップロール12の右側には、塗工液を塗工するためのダイ14が設けられている。ダイ14は、上本体16と下本体18とこれらに挟まれた不図示のシムよりなり、上本体16の左側は先端にいくほど狭く三角形に形成されている。下本体18も左側に行くほど狭く三角形に形成されている。下本体18の上周面には液溜め部20が形成されている。この液溜め部20からダイ14の先端に向かって、液通路22が形成されている。すなわち、液通路22は、上本体16の下面と下本体18の上面との間に形成されている。この液通路22の先端には吐出口24が形成されている。この吐出口24は、ウエブWの幅方向に沿ってスリット状である。液溜め部20から下本体18の下面に向かって供給口26が形成されている。
【0014】
タンク28には、塗工液が溜められている。このタンク28に溜められた塗工液はポンプ30によって単位時間当たり一定量で圧送される。ポンプ30から圧送された塗工液は分岐部32を経て第1分岐管34と第2分岐管36に流れる。
【0015】
第1分岐管34に供給された塗工液は、間欠バルブ10の第1バルブ100に至る。第1バルブ100は、ウエブWに塗工部44を形成する場合には開状態となり、未塗工部46を形成する場合には閉状態になる。
【0016】
第1バルブ100から吐出された塗工液は、塗工配管38を介してサックバック装置300の入口306に流れる。サックバック装置300の出口304は塗工配管39を介してダイ14の供給口26に接続されている。このサックバック装置300は、ウエブWに塗工部44を終了する場合にダイ14から塗工液の液バックを吸引し、また、塗工部44の塗工を開始する場合には、吸引した塗工液をダイ14に押し出す。塗工配管39には、塗工配管39内を流れる塗工液の液圧値Pを測定する液圧センサ48が設けられている。
【0017】
第2分岐管36に供給された塗工液は、間欠バルブ10の第2バルブ200に至る。第2バルブ200は、ウエブWに塗工部44を形成する場合には閉状態となり、未塗工部46を形成する場合には開状態となってタンク28に塗工液を循環用配管40を介して循環させる。
【0018】
(2)間欠塗工装置1の電気的構成
間欠塗工装置1は、コンピュータ、又は、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ:programmable logic controller)よりなる制御部50を有し、この制御部50には、バックアップロール12を回転させるロールモータ42、ポンプ30、第1バルブ100を駆動する第1モータ130、第2バルブ200を駆動する第2モータ230、後から説明するサックバック装置300のサックバックモータ310、液圧センサ48が接続されている。
【0019】
(3)第1バルブ100
間欠バルブ10の中の回転式の第1バルブ100について
図3~
図7を参照して説明する。第1バルブ100は、
図5に示すように、円筒型の第1弁箱102を有している。円筒型の第1弁箱102の表面には円板型の第1表板104が設けられて閉塞され、第1弁箱102の裏面には円板型の第1裏板106が設けられて閉塞されている。
【0020】
第1弁箱102の外周面の上部には円管よりなる第1吐出管108が突出し、塗工配管38を介してサックバック装置300の入口306と接続されている。この第1吐出管108の底面は円形に開口している。
【0021】
第1弁箱102の内周面であって、第1吐出管108の部分には、
図6と
図7に示すように、直方体よりなる第1弁座118が設けられている。この第1弁座118は、第1弁箱102の厚さよりも厚く形成され、第1弁箱102の内周面よりも第1弁座118の内周面がM1だけが突出している。第1弁座118の軸方向には、スリット状の第1出口120が形成されている。
【0022】
図5に示すように、第1弁箱102の外周面の側部には、円形の第1入口122が開口している。第1弁箱102の軸方向を水平に配し、かつ、第1出口120を最上部に配した場合に、
図7に示すように、この第1入口122の位置は、第1回転軸112と同じ高さに開口している。
図3と
図4に示すように、この第1入口122には、第1分岐管34が接続されている。これにより、ポンプ30から圧送された塗工液は分岐部32で分岐され、第1バルブ100の第1弁箱102に供給される。
【0023】
第1裏板106の中心部には、第1軸孔124が貫通している。この第1軸孔124の内周部には、円筒型の第1ダイナリップシール126が設けられている(
図6参照)。
【0024】
第1弁箱102の内部には、第1回転体110が配されている。
図5に示すように、この第1回転体110は円板型であって、中心部に円筒型の第1回転軸112が突出している。第1回転体110の外周面と第1回転軸112の間には4個の扇形の第1扇開口部114が設けられている。
図5と
図7に示すように、この第1扇開口部114の外周面と内周部に挟まれた径方向の一辺には、厚みが次第に薄くなる第1羽根116が形成されている。これにより、第1回転体110は、インペラの役割を果たしている。
【0025】
図5に示すように、第1回転体110の外周面には、第1弁体140が取り付けられている。この第1弁体140は、
図7に示すように正面から見て円弧状であり、上方から見て長方形であって、第1弁箱102の軸方向に延びている。第1弁箱102の内周の半径をR1(
図7参照)、第1弁座118の突出寸法をM1、第1回転体110の半径をR2(
図7参照)とした場合に、第1弁体140の径方向の長さM2は、M2=R1-R2-M1となる。また、第1弁体140の軸方向の長さM3は、スリット状の第1出口120を完全に閉塞できる寸法に設定されている。
【0026】
第1弁体140の外周面であって、軸方向には、
図5、
図7に示すように凹部142が形成されている。この凹部142の軸方向の長さM4は、スリット状の第1出口120の長さNよりもやや大きく形成されている。
【0027】
図3と
図4に示すように、第1弁体140の周方向の長さ、すなわち第1回転軸112を中心とした第1弁体140の第1円弧開き角θ1は、第1回転体110の第1回転速度ω1と第1出口120を閉塞する閉塞時間によって求められる。これについては後から詳しく説明する。
【0028】
図6に示すように、第1裏板106の外方であって第1軸孔124の位置には円筒型の第1支持部128が設けられている。この円筒型の第1支持部128には、
図6に示すように、サーボモータよりなる第1モータ130が取り付けられている。また、円筒型の第1支持部128の内周には第1ベアリング134,136が配され、第1モータ130の回転する第1駆動軸132を回転自在に支持している。第1モータ130の第1駆動軸132は、第1支持部128を貫通し、第1軸孔124の第1ダイナリップシール126を貫通し、第1回転体110の第1回転軸112に固定されている。
図6に示すように、第1回転体110は、第1モータ130の第1駆動軸132が回転することにより回転する。
【0029】
第1弁箱102の外周面であって最下部には、第1接続口138が設けられている。
【0030】
(4)第2バルブ200
次に、間欠バルブ10の中の回転式の第2バルブ200について
図3、
図4、
図8~
図10を参照して説明する。第2バルブ200は、
図8に示すように、円筒型の第2弁箱202を有している。円筒型の第2弁箱202の表面には円板型の第2表板204が設けられて閉塞され、第2弁箱202の裏面には円板型の第2裏板206が設けられ閉塞されている。
【0031】
第2弁箱202の外周面の下部には円管よりなる第2吐出管208が突出し、この第2吐出管208には、タンク28に通じる循環用配管40が接続されている。
【0032】
第2弁箱202の内周面であって、第2吐出管208の部分には、
図9と
図10に示すように、直方体よりなる第2弁座218が設けられている。この第2弁座218は、第2弁箱202の厚さよりも厚く形成され、第2弁箱202の内周面よりも第2弁座218の内周面がm1だけが突出している。第2弁座218の軸方向には、スリット状の第2出口220が形成されている。
【0033】
図8に示すように、第2弁箱202の外周面の側部には、円形の第2入口222が開口している。第2弁箱202の軸方向を水平に配し、かつ、第2出口220を最下部に配した場合に、
図10に示すように、この第2入口222の位置は、第2回転軸212と同じ高さに開口している。
図3と
図4に示すように、この第2入口222には、第2分岐管36が接続されている。これにより、ポンプ30から圧送された塗工液は分岐部32で分岐され、第2バルブ200の第2弁箱202に供給される。
【0034】
第2裏板206の中心部には、第2軸孔224が貫通している。この第2軸孔224の内周部には、円筒型の第2ダイナリップシール226が設けられている(
図9参照)。
【0035】
第2弁箱202の内部には、第2回転体210が配されている。
図8に示すように、この第2回転体210は円板型であって、中心部に円筒型の第2回転軸212が突出している。第2回転体210の外周面と第2回転軸212の間には4個の扇形の第2扇開口部214が設けられている。
図9と
図10に示すように、この第2扇開口部214の外周面と内周部に挟まれた径方向の一辺には、厚みが次第に薄くなる第2羽根216が形成されている。これにより、第2回転体210は、インペラの役割を果たしている。
【0036】
第2回転体210の外周面には、
図8、
図10に示すように、円筒型の第2弁体240が設けられている。この円筒型の第2弁体240の一部には軸方向に切欠き部242が形成されている。この切欠き部242が形成されている第2回転体210の外周面は
図10に示すように円形に切り欠かれ、通過口244を形成している。
【0037】
第2弁箱202の内周の半径をr1(
図10参照)、第2弁座218の突出寸法をm1、第2回転体210の半径をr2(
図10参照)とした場合に、第2弁体240の径方向の長さm2は、m2=r1-r2-m1となる。また、第2弁体240の切欠き部242の幅方向の長さm3は、スリット状の第2出口220を完全に開口できる寸法に設定され、第2弁体240の切欠き部242の軸方向の長さm4は、スリット状の第2出口220の長さnを完全に開口できる寸法に設定されている。
【0038】
図3と
図4に示すように、第2弁体240の周方向の長さ、すなわち第2回転軸212を中心とした第2弁体240の第2円弧開き角θ2は、第2回転体210の第2回転速度ω2と第2出口220を閉塞する閉塞時間によって求められる。これについては後から詳しく説明する。
【0039】
図9に示すように、第2裏板206の外方であって第2軸孔224の位置には円筒型の第2支持部228が設けられている。この円筒型の第2支持部228には、
図9に示すように、サーボモータよりなる第2モータ230が取り付けられている。また、円筒型の第2支持部228の内周には第2ベアリング234,236が配され、第2モータ230の回転する第2駆動軸232を回転自在に支持している。第2モータ230の第2駆動軸232は、第2支持部228を貫通し、第2軸孔224の第2ダイナリップシール226を貫通し、第2回転体210の第2回転軸212に固定されている。
図9に示すように、第2回転体210は、第2モータ230の第2駆動軸232が回転することにより回転する。
【0040】
第2弁箱202の外周面の最上部には、第2接続口238が設けられている。この第2接続口238は、第1バルブ100の最下部に設けられた第1接続口138と接続管250によって接続されている。
【0041】
(5)サックバック装置300
次に、サックバック装置300について
図11と
図12を参照して説明する。サックバック装置300は、シリンダ302を有し、シリンダ302の前端部には塗工液の出口304が開口し、塗工配管39が接続されている。シリンダ302の外周面一側部には、塗工液の入口306が開口し、塗工配管38が接続されている。
【0042】
シリンダ302は、L字状に屈曲された金属板よりなる支持板308に取り付けられている。この支持板308の後端部であって、シリンダ302の出口304とは反対側の位置にサックバックモータ310が取り付けられている。このサックバックモータ310の回転軸は支持板308を貫通し、偏心カム312が取り付けられている。
【0043】
シリンダ302の後部の内部には、直線上に移動自在なピストン314が配されている。ピストン314の後端部にある連結部材322と偏心カム312とはロッド316で接続されている。サックバックモータ310が回転すると偏心カム312も回転し、それに伴いロッド316と連結部材322が往復移動し、ピストン314が、シリンダ302内部で往復移動する。そして、ピストン314が、出口304から離れる方向に移動すると、出口304からダイ14の塗工液が吸引される。また逆に、ピストン314が出口304に近づける方向に移動させると、シリンダ302内の塗工液がダイ14に押し出される。
図12に示すように、ピストン314の二点鎖線の位置が吸引開始位置、吸引開始位置から距離Mだけ移動したピストン314の実線の位置が押し出し開始位置を示している。
【0044】
ピストン314の外周には液漏れ防止のためのオムニシール318が設けられ、またシリンダ302の内周であって、ピストン314が移動する部分にもオムニシール320が設けられている。
【0045】
制御部50は、このサックバックモータ310の回転方向によってピストン314が出口304に近づく方向、又は、離れる方向のどちらかに制御し、回転角度によってピストン314の移動距離を制御し、回転速度によってピストン314の移動速度(吸引速度と押し出し速度)を制御する。
【0046】
(6)第1バルブ100と第2バルブ200の関係
次に、第1バルブ100と第2バルブ200との関係について
図2~
図4を参照して説明する。なお、第1バルブ100と第2バルブ200は、軸方向が水平にした状態で上下方向に並んで配され、第1出口120が最上部、第2出口220が最上部にくるように、間欠塗工装置1の不図示のフレームに取り付けられている。
【0047】
図2は、ウエブWの平面図であり、塗工部44と未塗工部46とを交互に走行方向に沿って形成したものである。塗工部44の長さをL1、未塗工部46の長さをL2とする。ダイ14では、塗工部44を形成するときは第1バルブ100から塗工液が圧送され、未塗工部46を形成するときは塗工液が第1バルブ100から圧送されないようにする必要がある。
【0048】
図3は、塗工部44を形成しているときの第1バルブ100と第2バルブ200の概略説明図であり、
図4は未塗工部46を形成しているときの第1バルブ100と第2バルブ200の概略説明図である。
【0049】
図3と
図4に示すように、塗工部44を形成するときは、第1弁体140は、第1出口120以外に位置し、第2弁体240は第2出口220を閉塞しておく必要がある。これにより、塗工液は第1バルブ100からダイ14にのみ送られ、第2バルブ200からタンク28には循環しない。一方、未塗工部46を形成するときは、第1弁体140は、第1出口120を閉塞し、ダイ14に塗工液が流れないようにする。また、第2弁体240の切欠き部242が第2出口220の位置に回転し、第2出口220を開口し、塗工液がタンク28に循環する。
【0050】
(7)サックバック装置300を用いた間欠塗工の第1制御方法
サックバック装置300を用いた間欠塗工の第1制御方法を
図11~
図14を参照して説明する。
【0051】
図11、
図12に示すようにサックバック装置300は、塗工部44の終端の位置から、ピストン314が出口304から離れる方向(以下、「吸引方向」という)に移動することにより、ダイ14から塗工液の吸引を行う。
【0052】
また、
図11、
図12に示すようにサックバック装置300は、塗工部44の始端の位置(未塗工部46の終端の位置)から、ピストン314が出口304に近づける方向(以下、「押し出し方向」という)に移動することにより、塗工液をダイ14に押し出す。
【0053】
図13(a)のグラフの縦軸は、サックバック装置300におけるピストン314の移動長さであって、上に行くほど出口304から離れる方向の位置(吸引位置)となり、横軸は時間tである。
【0054】
図13(b)のグラフの縦軸は、第1バルブ100の第1出口120の開度を示し、横軸は時間tである。ここで、時間t1において第1バルブ100の第1出口120の開度は100%(開状態)であり、時間t2~t3において開度は0%(閉状態)であり、時間t3以降において再び第1出口120の開度が広がり始め、時間t4で開度が100%となる。時間t7以降も同様に第1出口120が開閉する。
【0055】
図13(c)は、ウエブWにおける塗工部44と未塗工部46の形成状態の縦断面図を示したものであり、
図2に示すとおり塗工部44の長さがL1であり、未塗工部46の長さがL2である。
【0056】
図13(d)のグラフの縦軸は、液圧センサ48が測定する液圧値Pを示し、横軸は時間tである。ポンプ30からの塗工液の圧送液圧値PA=50kPaとすると、液圧値Pは、圧送液圧値PA=50kPaを中心に振動する。そして、この液圧値Pが安定していると、塗工部44の塗工厚さが均一であり、逆に液圧値Pの振幅が大きいと塗工部44の塗工厚さが均一にならず、特に最大液圧値P0を超えると塗工部分が盛り上がることに本願の発明者が発見し、この液圧値Pと塗工厚さの関係に着目してこの制御方法を発明した。
【0057】
この第1制御方法において、制御部50は、塗工液を吸引するときは(第1バルブ100の第1出口120を閉じるときは)、ピストン314の移動速度を第1吸引速度v1と第2吸引速度v2(但し、v1>v2である)の2段階で制御する。また、塗工液を押し出すときは(第1バルブ100の第1出口120を開けるときは)、ピストン314の移動速度を押し出し速度v3で制御する。そして、この押し出し速度v3は、塗工部44の塗工を開始した時間t3から終了した時間t4まで継続して押し出すことができるように設定されている。さらに、ピストン314が吸引している時間T2は、ピストン314が塗工液を押し出している時間T1よりも短く設定されている。
【0058】
なお、塗工液の流速Sは、ポンプ30から圧送される単位時間当たりの供給量P(cc/分)と、ポンプ30からダイ14までの塗工液が流れる配管において、最も縦断面積が小さい配管の半径rによって下記のように決定される。
S=P/πr2
上記のような条件の下に、ウエブWに未塗工部46と塗工部44を形成する間欠塗工について説明する。なお、初期値としてピストン314の移動速度である第1吸引速度v10、第2吸引速度v20、押し出し速度v3が予め設定されている。但し、v10>v20である。
【0059】
(7-1)t0時間以前
まず、t0時間以前において、塗工部44の塗工中は、第1バルブ100の第1出口120は完全な開状態となっている。
【0060】
(7-2)t0時間
次に、t0時間において、ウエブWが走行して、塗工部44の終端の位置にくると、第1バルブ100の第1出口120が第1弁体140によって閉じ始める。このときにピストン314が、第1吸引速度v10で移動し始め、ダイ14から塗工液を吸引し始める。そのため、塗工部44の終端は崖状となる。終端が崖状になる理由は、塗工部44の終端で従来発生していた斜めになる塗工部分を形成する余分な塗工液をサックバック装置300が吸引するからである。そして未塗工部46の形成を開始する。
【0061】
(7-3)t0~t1時間
次に、t0~t1時間において、第1バルブ100の第1出口120が継続して閉まって未塗工部46を形成しつつ、ピストン314を第1吸引速度v10で移動させ、塗工液をダイ14から吸引し続ける。
【0062】
(7-4)t1~t2時間
次に、t1時間において、第1出口120が完全に閉まる前のt1時間において、ピストン314の移動速度を第1吸引速度v10から第2吸引速度v20に下げる(但し、v10>v20である)。
【0063】
そしてt1~t2時間において、ピストン314を第2吸引速度v2で移動させ、第1バルブ100の第1出口120が完全に閉じるまで未塗工部46を形成し続ける。なお、ピストン314の移動は、第1出口120を第1弁体140で完全に閉じたとき(t2時間)に同時に完了するようにする。移動速度を第1吸引速度v10から第2吸引速度v20に下げる理由は、次の通りである。
【0064】
第1バルブ100の第1出口120を第1弁体140で閉じると水撃現象が発生し、さらにこれに加えて、ピストン314を早い速度(第1吸引速度v10)で移動させて、吸引位置Mで急に停止させると(
図12参照)、このピストン314の停止によっても水撃現象が発生する。なお、「水撃現象」とは、「ウォーターハンマー」とも呼ばれ、液体が流れる配管内の水流を急に閉めきったときに、水の慣性で配管内に衝撃と高い水圧が発生する現象を意味する。このような第1出口120が閉じることと、ピストン314の停止することによって2重の水撃現象が発生すると、塗工液の液圧が大きく変動して、時間t3までに液圧値の変動が収束せず、塗工部44の始端の形状に悪い影響を及ぼす可能性がある。
【0065】
そこで、なるべくこの2重の水撃現象を低減させるために、ピストン314の移動速度を第2吸引速度v20に下げてから吸引位置Mでピストン314を停止させ、ピストン314の停止による水撃現象を低減する。
【0066】
(7-5)t2~t3時間
次に、t2時間において、第1出口120が完全に閉じると、ピストン314の移動も移動長さM(
図12参照)で停止し、その後のt2~t3時間において、未塗工部46の形成を続ける。
【0067】
しかし、第1吸引速度v10から第2吸引速度v20に下げても、
図13(d)に示すように液圧値Pは、水撃現象により、最大液圧値P0を超えるときがある。このように液圧値Pが最大液圧値P0を超えると、塗工部44の塗工開始までに液圧値Pの振幅が収束せずに、塗工部44の始端が盛り上がったり、かすれたりする。そこで、制御部50は、2回目の未塗工部46を形成するt5時間からt7時間において、第1吸引速度v10と第2吸引速度v20を変更するフィードバック制御を行う。具体的な説明は後から行う。
【0068】
(7-6)t3時間
次に、t3時間において、未塗工部46の形成が終了する。
【0069】
(7-7)t3~t4時間
次に、t3~t4時間において、塗工部44を塗工するために第1バルブ100の第1出口120が閉状態から次第に開き始める。一方、ピストン314も、最も吸引した状態の移動位置Mから反対方向に移動し始め、吸引した塗工液をダイ14に押し出していく。このときの押し出し速度v3は、塗工部44を塗工する時間T1と、距離Mによって決定され、時間T1が終了する時点(t4時間)において、ピストン314の押し出しが終了するように設定されている。すなわち、v3=M/T1である。
【0070】
このときの塗工液の流れについてさらに詳しく説明する。基本的には、第1出口120が次第に開口していき、塗工液がポンプ30から供給されると共に、サックバック装置300に吸引されている塗工液も同時に押し出されて、2つの塗工液が1つになってダイ14に流れ、塗工部44を形成する。
【0071】
まず、この押し出し速度v3は、上記で求めた塗工液の流速Sよりも遅くする必要がある。その理由は、ポンプ30から供給されている本流の塗工液の流れを邪魔することなく、押し出された支流の塗工液が本流の塗工液とスムーズに合流するには、本流の塗工液の流れの流速Sよりも、支流の塗工液の流れの押し出し速度v3を遅くした方がよいからである。
【0072】
また、第1出口120は開度が100%になるまでの時間の間(t3~t4時間)において、ポンプ30からダイ14に供給される塗工液の供給量は、第1出口120の開度に合わせて比例して増えてくる。そして、この開度が低いときの塗工液の供給量だけでは、塗工部44が設定厚さになるような塗工量に到達していない。しかし、サックバック装置300によって押し出されている塗工液と合流するため、不足気味の供給量に押し出し量が付加されて、設定塗工厚さに必要な塗工量となり、塗工部44の始端においてもかすれたり盛り上がったりしない。
【0073】
上記の制御を実現するには、サックバック装置300による吸引量は、本当に必要な押し出し量だけにするのがよい。ここで「本当に必要な押し出し量」とは、t3~t4時間において、第1出口120が閉状態から開状態になるまでにポンプ30から供給される量は、設定塗工厚さを塗工する量に足らないため、その不足分の量を補填するために押し出される量を意味する。
【0074】
しかし、実際の吸引量は、ダイ14から吸引する量に加えてポンプ30から供給される量の加算となる。そのため、吸引量は、上記した「本当に必要な押し出し量」より多くなる。このときに、ポンプ30から供給されてくる量を予め勘案して、吸引量を決めて制御すればよいが、この計算は非常に難しく、サックバック装置300の制御も困難である。
【0075】
一方、サックバック装置300は、ポンプ30から供給される量も上記したように吸引しているため、押し出し量が上記の「本当に必要な押し出し量」より多くなっている。そのため、第1出口120が閉状態から開状態になるまでに、ピストン314が吸引した全ての塗工液を押し出すと、実際の押し出し量が「本当に必要な押し出し量」より多くなり、塗工部44の始端が盛り上がることとなる。
【0076】
そこで、サックバック装置300のピストン314による押し出し時には、第1出口120が閉状態から開状態になっても引き続き押し出し、かつ、塗工部44が終了するまでに押し出しを終了するように、押し出し速度v3を設定する。
【0077】
これにより、ダイ14から吸引した量とポンプ30から供給された量との加算量を、第1出口120が閉状態から開状態になった後も、塗工部44の形成が終了するまでゆっくりと押し出すため、塗工部44の始端が盛り上がらない。
【0078】
なお、ポンプ30から単位時間当たりの塗工液の供給量は、この供給量と押し出し量を加算した量で設定塗工厚さの塗工部44を塗工できるようにしておく。
【0079】
また、ピストン314の押し出しの終了と塗工部44の終了とが同じタイミングになるように押し出し速度v3を設定し、この押し出し速度v3で間欠塗工のテストを行い、塗工部44の始端の塗工厚さが、設定塗工厚さより薄い場合には、押し出し速度v3を少し速め、単位時間当たりの押し出し量を増加させる。これにより、塗工部44の始端の塗工厚さを、設定塗工厚さにできる。なお、このときには、ピストン314の押し出しの終了時間が塗工部44の塗工終了よりも早い時間となる。また、この速くした押し出し速度v3であっても塗工液の流速Sより遅い速度とする。
【0080】
(7-8)t4~t5時間
次に、t4時間において、第1バルブ100の第1出口120が完全に開き、ポンプ30からの塗工液の供給と、サックバック装置300から押し出された塗工液が合わさって一定の供給量となり、設定塗工厚さの塗工部44を形成できる。
【0081】
(7-9)t5~t7時間、t10~t12時間
t5~t7時間、t10~t12時間におけるフィードバック制御について
図13と
図14のフローチャートを参照して説明する。
【0082】
上記したように、未塗工部46を形成するときのピストン314の第1吸引速度v10、第2吸引速度v20を初期値として設定している(ステップS1参照)。
【0083】
制御部50は、1回目の未塗工部46を形成しているt0時間からt1時間において、ピストン314を第1吸引速度v10で移動させ、t1時間からt2時間において、第1吸引速度v10から第2吸引速度v20に下げて移動させる(ステップS2参照)。しかし、
図13(d)に示すように測定した液圧値Pは(ステップS3参照)、1回目の未塗工部46を形成が終了した時点で(ステップS4を参照)、水撃現象により、最大液圧値P0を超えている(ステップS5のyの場合を参照)。
【0084】
制御部50は、2回目の未塗工部46を形成するt5時間からt7時間において、第1吸引速度v11を第1吸引速度v10より速くし、第2吸引速度v21を第2吸引速度v20より遅くするフィードバック制御を行う(ステップS6、S1参照)。但し、v11>v10、v20>v21、v11>v21である。これによりピストン314の移動による水撃現象をより小さくできる。また、ピストン314の移動は、第1出口120を第1弁体140で完全に閉じたとき(t7時間)に同時に完了するようにする。しかし、第2吸引速度をv21まで下げても、
図13(d)に示すように測定した液圧値Pは(ステップS3参照)、2回目の未塗工部46を形成が終了した時点で(ステップS4参照)、まだ最大液圧値P0を超えるときがある(ステップS5のyの場合)。
【0085】
制御部50は、3回目の未塗工部46を形成するt10時間からt12時間において、ピストン314の第1吸引速度v12を第1吸引速度v11より速くし、第2吸引速度v22を第2吸引速度v21より遅くするフィードバック制御を行う(ステップS6、S1参照)。但し、v12>v11>v10、v20>v21>v22、v12>v22である。これによりピストン314の移動による水撃現象をより小さくできる。なお、ピストン314の移動は、第1出口120を第1弁体140で完全に閉じたとき(t12時間)に同時に完了するようにする。第2吸引速度をv22まで下げることにより、
図13(d)に示すように測定した液圧値Pは(ステップS3参照)、3回目の未塗工部46を形成が終了した時点で(ステップS4参照)、最大液圧値P0を超えるときがなく、塗工部44の塗工が開始されるまでに液圧値Pの振幅が小さくなり、塗工部44の始端が盛り上がったり、かすれたりすることがなく崖状となる。そして、制御部50は、第1吸引速度v12と第2吸引速度v22を維持する(ステップS5のnの場合を参照)。
【0086】
なお、t7時間からt10時間とt12時間以降は、t2時間からt5時間と同様のフィードバック制御を制御部50が行う。
【0087】
(8)効果
本実施形態によれば、サックバック装置300を用いてウエブWに塗工部44と未塗工部46を形成する場合に、塗工部44の始端を崖状に形成できる。この理由は、未塗工部46を形成するときに第1出口120が閉じるときとピストン314の停止のときに発生する水撃現象を、ピストン314の吸引速度を2段階にして吸収する。すなわち、制御部50は、液圧センサ48で測定した塗工液の液圧値Pが最大液圧値P0を超えている場合には、水撃現象が塗工部44の始端に影響すると判断する。そして、1回目の未塗工部46の形成時における第1吸引速度v10と第2吸引速度v20であっても液圧値Pが最大液圧値P0を超えているときは、2回目の未塗工部46の形成時における第1吸引速度v11を第1吸引速度v10より速くし、第2吸引速度v21を第2吸引速度v20より遅くするフィードバック制御を行う。それでも、塗工液の液圧値Pが最大液圧値P0を超えている場合には、3回目の未塗工部46の形成時における第1吸引速度v12を第1吸引速度v11より速くし、第2吸引速度v22を第2吸引速度v21より遅くするフィードバック制御を行い、最終的に液圧値Pが最大液圧値P0を超えないまで未塗工部46の形成時の吸引速度をフィードバック制御し、塗工部44の始端が崖状になるようにする。
【0088】
また、第1バルブ100の第1出口120が閉状態から開状態になる間も、サックバック装置300から塗工液が押し出されているため、塗工部44の始端において塗工厚さが設定塗工厚よりも薄くならない。しかも、ピストン314の押し出し速度v3を、塗工液の流速Sより遅い速度であるため、ポンプ30から供給されている本流の塗工液の流れを邪魔することなく、押し出された支流の塗工液が合流して、設定塗工厚さの塗工部44を塗工できる。
【0089】
(9)サックバック装置300を用いた間欠塗工の第2制御方法
サックバック装置300を用いた間欠塗工の第2制御方法を
図15を参照して説明する。その第2制御方法について
図15を参照して説明する。
【0090】
第1制御方法では、ピストン314の移動は、第1出口120を第1弁体140で完全に閉じたときに同時に完了する制御をしていた。しかし、本実施形態では、第1出口120を第1弁体140で完全に閉じた後もピストン314を移動させるものである。
【0091】
まず、制御部50が、1回目の未塗工部46を形成しているt0時間からt2時間において、ピストン314の第1吸引速度v10から第2吸引速度v20に下げても、
図15(d)に示すように液圧値Pは、ピストン314の移動による水撃現象により、最大液圧値P0を超えている。なお、ピストン314の移動は、取りあえず第1出口120を第1弁体140で完全に閉じたとき(t2時間)に同時に完了するようにしている。
【0092】
制御部50は、2回目の未塗工部46を形成するt5時間からt7時間において、第1吸引速度v10はそのままで維持し、第2吸引速度v21を第2吸引速度v20より遅くするフィードバック制御を行う。但し、v20>v21、v10>v21である。これによりピストン314の移動による水撃現象をより小さくできる。但し、第2吸引速度v21が遅い分だけピストン314の移動の完了が遅くなり、第1出口120を第1弁体140で完全に閉じたとき(t7時間)より遅いt’7時間に移動が完了する。しかし、第2吸引速度をv21まで下げても
図15(d)に示すように液圧値Pは、まだ最大液圧値P0を超えるときがある。
【0093】
制御部50は、3回目の未塗工部46を形成するt10時間からt12時間において、ピストン314の第1吸引速度v10は維持し、第2吸引速度v22を第2吸引速度v21より遅くするフィードバック制御を行う。但し、v20>v21>v22、v10>v22である。これによりピストン314の移動による水撃現象をより小さくできる。但し、第2吸引速度v22が遅い分だけピストン314の移動の完了が遅くなり、第1出口120を第1弁体140で完全に閉じたとき(t12時間)より遅いt’12時間に完了する。これにより、
図15(d)に示すように液圧値Pは、最大液圧値P0を超えるときがなく、塗工部44の塗工が開始されるまでに液圧値Pの振幅が小さくなり、塗工部44の始端が盛り上がったり、かすれたりすることがなく崖状となる。
【0094】
なお、t7時間からt10時間とt’12時間以降は、t2時間からt5時間と同様のフィードバック制御を制御部50が行う。
【0095】
(10)サックバック装置300を用いた間欠塗工の第3制御方法
サックバック装置300を用いた間欠塗工の第3制御方法を
図16を参照して説明する。
【0096】
本実施形態では、ピストン314の吸引速度だけでなく押し出し速度も2段階に制御する。これは、第1バルブ100の第1出口120が閉状態から開状態になるときも水撃現象が発生し、この水撃現象による液圧値Pの変動が塗工部44の終端に影響を及ぼし、塗工部44の終端が盛り上がったり、かすれたりすることがあるからである。なお、ピストン314の吸引速度の制御については、第1制御方法と同様であるので、説明は省略する。
【0097】
制御部50は、1回目の塗工部44を形成するt3時間からt4時間において、ピストン314の第1押し出し速度をv30と設定し、t4時間からt5時間においては、第2押し出し速度をv40と設定する。このときにv30>v40である。このようにv30>v40とするのは、v30が速いほど塗工部44の始端が崖状になるからである。しかし、
図16(d)に示すように液圧値Pは、第1出口120が閉状態から開状態になるときの水撃現象により、最大液圧値P0を超えている。
【0098】
制御部50は、2回目の塗工部44を形成するt8時間からt9時間において、第1押し出し速度v31を第1押し出し速度v30より遅くし、第2押し出し速度v41を第2押し出し速度v40より遅くするフィードバック制御を行う。但し、v30>v31、v40>v41、v40>v41である。これにより第1出口120が閉状態から開状態になるときの水撃現象をより小さくできる。これにより、
図16(d)に示すように液圧値Pは、最大液圧値P0を超えるときがなく、塗工部44の塗工が終了するまでに液圧値Pの振幅が小さくなり、塗工部44の終端が盛り上がったり、かすれたりすることがなく崖状となる。
【0099】
なお、t12時間以降は、t8時間からt10時間と同様のフィードバック制御を制御部50が行う。
【実施形態2】
【0100】
本発明の実施形態2の間欠塗工装置1について
図17、
図18を参照して説明する。本実施形態の間欠塗工装置1は、間欠バルブとして直動式の第1バルブ401、第2バルブ402を用いたものである。本発明の一実施形態の間欠塗工装置1について
図17~
図18に基づいて説明する。
【0101】
(1)間欠バルブ410の構造
まず、間欠塗工装置1に用いられる間欠バルブ410について
図18を参照して説明する。
【0102】
間欠バルブ410は、三方弁であって、第1バルブ401と第2バルブ402とを組み合わせたものである。すなわち、第1バルブ401の第1弁本体403と第2バルブ402の第2弁本体404を組合せ、組合せ弁本体412を構成している。組合せ弁本体412内部には、共通の空間420を有している。
【0103】
組合せ弁本体412における第2弁本体404の側部に、塗工液の入口414が開口している。
【0104】
組合せ弁本体412における第1弁本体403の上部には、円筒状の第1出口416が開口している。第1出口416は、タンク28に通じる循環用配管40が接続されている。
【0105】
組合せ弁本体412における第2弁本体404の上部には、円筒状の第2出口418が開口している。第2出口418は、ダイ14に通じる塗工配管38が接続されている。
【0106】
共通の空間420は、入口414と第1出口416と第2出口418とを繋いでいる。この空間420内部であって、第1出口416の基部には、ゴム製、又は、シリコン製の第1弁座422が形成され、第2出口418の基部には、ゴム製の第2弁座429が形成されている。
【0107】
第1弁座422を開閉するための第1弁体426が、第1出口416の基部内部に配されている。第2弁座429を開閉するための第2弁体428が、第2出口418の基部内部に配されている。
【0108】
組合せ弁本体412における第1弁本体403の下部には、円筒状の第1連結体405が設けられ、第1連結体405の下部には、直動式のアクチュエータである第1ボイスコイルモータ(以下、「第1VCモータ」という)407が設けられている。
【0109】
第1連結体405から第1弁本体403の空間420に突出した第1摺動シャフト434は、その上端に第1弁体426が取り付けられている。この第1摺動シャフト434が摺動することにより、この第1弁体426が第1弁座422を開閉する。第1摺動シャフト434の下端は、第1VCモータ407から突出した第1摺動軸430の上端と接続部材454を介して接続されている。第1摺動軸430の下端には、第1位置センサ438が取り付けられている。この第1位置センサ438は、リニアスケールより構成され、第1摺動軸430の位置を1μm単位で検出できる。
【0110】
組合せ弁本体412における第2弁本体404の下部には、円筒状の第2連結体406が設けられ、第2連結体406の下部には、直動式のアクチュエータである第2ボイスコイルモータ(以下、「第2VCモータ」という)408が取り付けられている。
【0111】
第2連結体406から第2弁本体404の空間420に突出した第2摺動シャフト436は、組合せ弁本体412を貫通し、その上端に第2弁体428が取り付けられている。この第2摺動シャフト436が摺動することにより、この第2弁体428が第2弁座429を開閉する。第2摺動シャフト436の下端は、第2VCモータ408から突出した第2摺動軸432の上端と接続部材456を介して接続されている。第2摺動軸432の下端には、第2位置センサ440が取り付けられている。この第2位置センサ440は、リニアスケールより構成され、第2摺動軸432の位置を1μm単位で検出できる。
【0112】
(2)第2VCモータ408
次に、第2VCモータ408について
図18を参照して説明する。
【0113】
円筒形に形成された第2VCモータ408のケーシング452内部には、円筒形の鉄製のアウターヨーク442が配され、このアウターヨーク442の内周面には、リング状のマグネット444が固定されている。この円筒形のアウターヨーク442の内側には、円筒型の鉄製のインナーヨーク446が配され、アウターヨーク442とインナーヨーク446とは下面で固定されている。アウターヨーク442とインナーヨーク446との間には、間隙が設けられている。
【0114】
円筒形の非磁性のコイルボビン448が、アウターヨーク442とインナーヨーク446との間隙を軸方向に摺動自在に配されている。コイルボビン448の外周面にはコイル450が巻回され、リング状のマグネット444の位置に対応している。
【0115】
コイルボビン448の軸方向の中央部には、第2摺動軸432が貫通して固定されている。また、第2摺動軸432は、円筒型のインナーヨーク446も貫通し、リニアスケールよりなる第2位置センサ440まで延びている。
【0116】
第2VCモータ408の動作状態について説明する。コイルボビン448のコイル450に、直流電流を流すことにより、リング状のマグネット444との間に磁界が発生し、ファラデーの法則により、コイルボビン448が第2摺動軸432と共に軸方向に移動する。この軸方向に移動する第1摺動速度v1は、コイル450に流す直流電流の強さによって決定される。また、第2摺動軸432がどの位置まで移動させるかは、第2位置センサ440で第2摺動軸432の位置を検出し、所定の位置まで第2摺動軸432が移動すると、コイル450に流れる直流電流をOFFし、第2摺動軸432の摺動を停止させる。
【0117】
第1VCモータ407も、第2VCモータ408と同様の構造を有し、同様の動作を行う。
【0118】
(3)間欠塗工装置1の動作状態
次に、間欠塗工装置1を用いて、
図2に示すウエブWに塗工部44と未塗工部46を形成する間欠塗工を行う動作について
図17、
図18を参照して説明する。
【0119】
制御部50は、ウエブWを走行速度Vで走行させ、間欠バルブ410の第1出口416を開状態にし、第2出口418を閉状態にして、ポンプ30によってタンク28から塗工液を圧送し、間欠バルブ410を経て、ダイ14に塗工液を圧送する。ダイ14に圧送された塗工液は、走行するウエブWに塗工される。このときに、制御部50は、第1摺動シャフト434、第2摺動シャフト436を移動させ、第1出口416を閉状態にし、第2出口418を開状態にして、ウエブWに塗工部44を形成する。
【0120】
次に、制御部50は、走行速度VからウエブWの塗工部44の長さL1を測定し、塗工部44の塗工が終了した場合には、第1出口416を開状態にし、同時に第2出口418を閉状態にして、未塗工部46を形成する。未塗工部46を形成している場合には、間欠バルブ410の第1出口416が開状態であり、第2出口418が閉状態であるため、ポンプ30から圧送された塗工液は、循環用配管40を介してタンク28に循環する。
【0121】
次に、制御部50は、走行速度VからウエブWの未塗工部46の長さL2を測定し、未塗工部46の形成が終了すると、上記と同様の制御によって間欠バルブ410の第1出口416を閉状態にし、第2出口418を開状態にして、ウエブWに塗工部44を塗工する。
【0122】
(4)サックバック装置300の動作状態
本実施形態においても、実施形態1と同様に間欠バルブ410の第2出口418における第2弁体428の開閉状態に合わせて、サックバック装置300の吸引速度と押し出し速度を制御部50が制御する。
【0123】
これによって、塗工部44の始端を崖状にできる。また、ダイ14から吸引した量とポンプ30から供給された量との加算量を、第2出口418が閉状態から開状態になった後も、塗工部44の形成が終了するまでゆっくりと押し出すため、塗工部44の始端が盛り上がらない。
【変更例】
【0124】
液圧センサ48は、塗工配管39に設けたが、これに代えてダイ14の液溜め部20内に設けて塗工液の液圧値Pを測定してもよい。
【0125】
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0126】
1・・・間欠塗工装置、10・・・間欠バルブ、14・・・ダイ、28・・・タンク、30・・・ポンプ、48・・・液圧センサ、50・・・制御部、100・・・第1バルブ、102・・・第1弁箱、110・・・第1回転体、120・・・第1出口、122・・・第1入口、130・・・第1モータ、140・・・第1弁体、200・・・第2バルブ、202・・・第2弁箱、210・・・第2回転体、220・・・第2出口、222・・・第2入口、230・・・第2モータ、240・・・第2弁体、250・・・接続管、300・・・サックバック装置、302・・・シリンダ、304・・・出口、306・・・入口、308・・・支持板、310・・・サックバックモータ、312・・・偏心カム、314・・・ピストン、316・・・ロッド