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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04883 20220101AFI20240415BHJP
   G06F 3/0354 20130101ALI20240415BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
G06F3/04883
G06F3/0354 445
H04M1/00 U
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020186757
(22)【出願日】2020-11-09
(65)【公開番号】P2022076371
(43)【公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 章弥
(72)【発明者】
【氏名】チェ ユンジ
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/075767(WO,A1)
【文献】特開2014-089688(JP,A)
【文献】特開2013-196339(JP,A)
【文献】特開2014-038513(JP,A)
【文献】特開2013-152711(JP,A)
【文献】特開2014-106837(JP,A)
【文献】国際公開第2016/092617(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作用面に対して物理的な作用を与える作用装置を制御可能な情報処理装置であって、
前記作用装置の処理の種別を示す識別情報と、前記処理の種別に対応する図形を示す識別図形情報とを対応付けて記憶する記憶装置と、
前記作用面に対する指示体の位置を示す位置情報を検出する検出部と、
前記位置情報に基づいて、前記指示体の位置の軌跡を示す軌跡画像に含まれる図形が、前記識別図形情報が示す図形に類似するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記識別図形情報に対応付けられた識別情報が示す処理を、前記作用装置に実行させる特定処理として決定する処理決定部と、
前記位置情報に基づいて、前記作用面のうち前記特定処理により生じる前記作用を受ける作用位置を決定する位置決定部と、
前記作用位置に前記作用を与える前記特定処理を、前記作用装置に実行させる実行部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記作用装置は、前記作用面に対して照明光を照射する照明装置であり、
前記識別情報が、前記照明光を照射する照射処理を示し、
前記識別図形情報が、前記照射処理に対応する図形を示し、
前記軌跡画像に含まれる図形が前記照射処理に対応する図形に類似する場合、
前記処理決定部は、前記照射処理を前記特定処理として決定し、
前記実行部は、前記作用位置に前記照射処理を、前記照明装置に実行させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作用装置は、前記作用面に画像を投写する投写装置により前記作用面に投写される投写画像を示す投写情報を生成する生成装置であり、
前記識別情報が、前記投写画像に含まれる所定画像を表示する表示処理を示し、
前記識別図形情報が、前記表示処理に対応する図形を示し、
前記軌跡画像に含まれる図形が前記表示処理に対応する図形に類似する場合、
前記処理決定部は、前記投写情報を生成する処理を前記特定処理として決定し、
前記実行部は、前記所定画像の位置が前記作用位置である前記投写画像を示す前記投写情報を生成する指示と、前記投写情報を前記投写装置に出力する指示とを前記生成装置に通知することによって、前記所定画像を前記作用面に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記軌跡画像に含まれる画像が、前記表示処理に対応する図形に類似する場合、
前記位置決定部は、前記軌跡画像に含まれる図形の外縁に対する内側の領域を、前記作用位置として決定し、
前記実行部は、前記領域に前記所定画像が位置する前記投写画像を示す前記投写情報を生成する指示と、前記投写情報を前記投写装置に出力する指示とを、前記生成装置に通知する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成装置は、複数のプログラムを実行可能であり、
前記所定画像を示す情報は、前記複数のプログラムのうち特定のプログラムによって生成され、
前記軌跡画像に含まれる画像が、前記表示処理に対応する図形に類似する場合、
前記実行部は、前記特定のプログラムを実行する指示と、前記特定のプログラムによって生成された前記所定画像を含む前記投写画像を示す前記投写情報を生成する指示と、前記投写情報を前記投写装置に出力する指示とを前記生成装置に通知する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記作用装置は、前記作用面に対して送風する送風装置であり、
前記識別情報は、送風する送風処理を示し、
前記識別図形情報は、前記送風処理に対応する図形を示し、
前記軌跡画像に含まれる画像が、前記送風処理に対応する図形に類似する場合、
前記処理決定部は、前記送風処理を前記特定処理として特定し、
前記実行部は、前記作用位置に送風する前記送風処理を、前記送風装置に実行させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記作用装置は、音像を定位させる位置を調整可能な音響装置であり、
前記識別情報は、音像を定位させる処理を示し、
前記識別図形情報は、前記音像を定位させる処理に対応する図形を示し、
前記軌跡画像に含まれる画像が、音像を定位させる処理に対応する図形に類似する場合、
前記処理決定部は、前記音像を定位させる処理を前記特定処理として特定し、
前記実行部は、前記作用位置に音像を定位させる処理を、前記音響装置に実行させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記軌跡画像の大きさに応じて、前記作用装置が前記作用面に与える物理的な作用の大きさを決定する大きさ決定部を備え、
前記実行部は、前記作用位置に前記大きさ決定部が決定した大きさによる作用を与える前記特定処理を前記作用装置に実行させる、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記記憶装置は、更に、前記作用の大きさを示す大きさ情報と、前記作用の大きさに対応する図形を示す大きさ図形情報とを対応付けて記憶し、
前記軌跡画像に含まれる画像が前記大きさ図形情報が示す図形に類似する場合、前記大きさ図形情報に対応付けられた大きさ情報が示す作用の大きさを、前記作用装置が作用面に与える物理的な作用の大きさとして決定する大きさ決定部を、備え、
前記実行部は、前記作用位置に前記大きさ決定部が決定した大きさによる作用を与える前記特定処理を前記作用装置に実行させる、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記判定部の判定結果が否定である場合、前記作用装置の処理の種別を示す文字列を含む一覧画像を、前記作用面に画像を投写する投写装置に投写させる投写制御部と、
前記一覧画像からユーザが選択した処理の種別を示す識別情報を、前記軌跡画像に含まれる図形を示す情報に対応付けて前記記憶装置に追加する追加部と、を備える、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザによって描かれた図形を認識し、認識した図形に対応する命令を実行する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-42050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザは、部屋等の空間内で快適に過ごすため、又は空間内を装飾するため、空間内の所望した位置に、照明光の照射、又は、画像の投写等の物理的な作用を与えることを所望することがある。しかしながら、従来技術では、ユーザが所望した位置に、物理的な作用を与えることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本開示の好適な態様にかかる情報処理装置は、作用面に対して物理的な作用を与える作用装置を制御可能な情報処理装置であって、前記作用装置の処理の種別を示す識別情報と、前記処理の種別に対応する図形を示す識別図形情報とを対応付けて記憶する記憶装置と、前記作用面に対する指示体の位置を示す位置情報を検出する検出部と、前記位置情報に基づいて、前記指示体の位置の軌跡を示す軌跡画像に含まれる図形が、前記識別図形情報が示す図形に類似するか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定である場合、前記識別図形情報に対応付けられた識別情報が示す処理を、前記作用装置に実行させる特定処理として決定する処理決定部と、前記位置情報に基づいて、前記作用面のうち前記特定処理により生じる前記作用を受ける作用位置を決定する位置決定部と、前記作用位置に前記作用を与える前記特定処理を、前記作用装置に実行させる実行部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザが所望した位置に、物理的な作用を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態にかかる作用提供システム1を例示する模式図。
図2】作用提供システム1の構成を示す説明図。
図3】第1図形情報Z1Iの内容の一例を示す図。
図4】照射処理図形SPLの一例を示す図。
図5】軌跡画像TPを作用面SCに投写した例を示す図。
図6】作用提供システム1の動作を示すフローチャートを示す図。
図7】第2実施形態にかかる作用提供システム1aを例示する模式図。
図8】作用提供システム1aの構成を示す説明図。
図9】風景画像PPLAの一例を示す図。
図10】アプリ生成画像PPALの一例を示す図。
図11】第1図形情報Z1Iaの内容の一例を示す図。
図12】風景表示図形SPLAの一例を示す図。
図13】アプリ表示図形SPALの一例を示す図。
図14】風景画像PPLAを含む投写画像PRJの投写例を示す図。
図15】アプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJの投写例を示す図。
図16】作用提供システム1aの動作を示すフローチャートを示す図。
図17】作用提供システム1aの動作を示すフローチャートを示す図。
図18】第1変形例における作用提供システム1bの構成を示す説明図。
図19】第1図形情報Z1Ibの内容の一例を示す図。
図20】送風処理図形SPWの一例を示す図。
図21】第2変形例における作用提供システム1cの構成を示す説明図。
図22】第1図形情報Z1Icの内容の一例を示す図。
図23】定位処理図形SPSの一例を示す図。
図24】第3変形例における作用提供システム1dの構成を示す説明図。
図25】第4変形例における作用提供システム1eの構成を示す説明図。
図26】第2図形情報Z2Iの内容の一例を示す図。
図27】第1大きさ図形SP1の一例を示す図。
図28】第2大きさ図形SP2の一例を示す図。
図29】軌跡画像TPの一例を示す図。
図30】第5変形例における作用提供システム1fの構成を示す説明図。
図31】一覧画像情報DPIが示す一覧画像DPの一例を示す図。
図32】判定部24の判定結果が否定である場合の軌跡画像TPの一例を示す図。
図33】追加部31による追加後の第1図形情報Z1Iの内容の一例を示す図。
図34】第6変形例における作用提供システム1gの構成を示す説明図。
図35】メモ帳表示処理図形SPMMの一例を示す図。
図36】軌跡画像TPの一例を示す図。
図37】作用面SCに投写されたメモ帳画像PPMMの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態にかかる作用提供システム1を例示する模式図である。作用提供システム1は、ユーザが所望する位置に、物理的な作用を与える。作用提供システム1は、情報処理装置10と、指示体15と、投写装置40と、作用装置とを有する。作用提供システム1は、例えば、ホテルのある客室RM内に設けられる。作用装置は、客室RM内の内壁面に物理的な作用を直接的又は間接的に与える。以下、客室RM内の内壁面を、作用面SCと称する。作用面SCに与える物理的な作用とは、作用面SCに、例えば、可視光、音、熱、振動、及び、風のうち少なくともいずれか1つを与えることである。また、物理的な作用を直接的に与えるとは、作用装置そのものが、作用面SCに働きかけることを意味する。物理的な作用を直接的に与える作用装置としては、例えば、照明装置、投写装置、音響装置、冷暖房装置、振動装置、及び送風装置などが該当する。物理的な作用を間接的に与えるとは、作用装置そのものが作用面SCに働きかけるのではなく、何らかの装置を介して作用面SCに物理的な作用を与えることを意味する。物理的な作用を間接的に与える作用装置としては、例えば、環境の明るさに応じて照明装置の照射光の明るさを指定する装置、投写装置が投写する画像を示す画像情報を生成する生成装置、音響装置が放音する音を生成する装置、環境の温度に応じて冷暖房装置の目標温度を指定する装置、振動装置の振動の大きさを指定する装置、及び送風装置の風量を指定する装置などが該当する。第1実施形態では、作用装置が、作用面SCに対して照明光を照射する照明装置50である例を用いて説明する。
【0009】
情報処理装置10は、作用提供システム1を制御する。情報処理装置10は、任意の情報処理装置(例えば、サーバ、若しくはパーソナルコンピュータ等の据置型の情報機器、又は、スマートフォン、ノートパソコン、ウェアラブル端末及びタブレット端末等の可搬型の情報端末)である。投写装置40は、情報処理装置10の制御のもと、作用面SCに画像を投写する。照明装置50は、情報処理装置10の制御のもと、作用面SCに対して照明光を照射する。指示体15は、ペン型又は棒形状の操作デバイスである。指示体15は、ユーザによって操作され、作用面SCの上の任意の位置を指し示すために用いられる。
【0010】
1.1.作用提供システム1の構成
図2は、作用提供システム1の構成を示す説明図である。作用提供システム1は、図1に示した情報処理装置10、投写装置40、及び、照明装置50に加えて、赤外光撮像装置45を有する。赤外光撮像装置45は、赤外光を透過し、かつ、可視光を遮断した状態で、作用面SCを撮像する。赤外光撮像装置45は、撮像して得られた撮像情報を、情報処理装置10に送信する。ただし、作用提供システム1は、赤外光撮像装置45を用いて指示体15の位置を検出するが、これに限らない。作用提供システム1は、赤外光撮像装置45以外を有さず、他のハードウェアを用いて指示体15の位置を検出してもよい。例えば、作用提供システム1は、作用面SC上に張られた、電気伝導性の透過膜を有してもよい。作用提供システム1は、指示体15によって透過膜が押下された場合に発生する電気的変化に基づいて指示体15の位置を検出する。
【0011】
情報処理装置10は、処理装置20と、通信装置32と、記憶装置35と、を備える。情報処理装置10の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバス38により相互に接続される。なお、本明細書における「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読替えてもよい。また、情報処理装置10の各要素は、単数又は複数の機器で構成され、情報処理装置10の一部の要素は省略されてもよい。
【0012】
照明装置50は、光源52と、駆動機構54と、通信装置56とを有する。照明装置50の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバス58により相互に接続される。光源52は、情報処理装置10の制御のもと、照明光を照射する。光源52は、例えば、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)、又はレーザー光源等から形成される。駆動機構54は、情報処理装置10の制御のもと、光源52から照射される照明光の向きを制御する。通信装置56は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置56は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。
【0013】
処理装置20は、情報処理装置10の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップで構成される。処理装置20は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成される。なお、処理装置20の機能の一部又は全部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置20は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0014】
通信装置32は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置32は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。
【0015】
記憶装置35は、処理装置20が読取可能な記録媒体であり、処理装置20が実行する制御プログラムPRを含む複数のプログラム、第1図形情報Z1I、及び、処理装置20が使用する各種の情報などを記憶する。記憶装置35は、例えば、ROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置35は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。
【0016】
図3は、第1図形情報Z1Iの内容の一例を示す図である。第1図形情報Z1Iは、識別情報ZAIと、識別図形情報ZPIとを互いに対応付けた情報である。識別情報ZAIは、照明装置50の処理の種別を示す。識別情報ZAIは、例えば、照明装置50の処理の種別を示す識別子、又は文字列である。照明装置50の処理の種別は、例えば、照明光を照射する照射処理と、照明光の照射を停止する消灯処理とがある。第1実施形態において、第1図形情報Z1Iに登録されている識別情報ZAIは、照射処理を示す「照射処理」文字列である。
【0017】
識別図形情報ZPIは、作用装置の処理に対応する図形を示す。第1実施形態において、識別図形情報ZPIは、照射処理に対応する照射処理図形情報SPLIである。以下、照射処理図形情報SPLIが示す図形を、「照射処理図形SPL」と称する。
【0018】
図4は、照射処理図形SPLの一例を示す図である。ユーザが照射処理図形SPLを記憶するため、照射処理図形SPLは、照射処理を連想できる図形であることが好ましい。照射処理図形SPLは、例えば、一般的な照明器具の形状を簡略化した図形である。又は、照射処理図形SPLは、太陽及び電球等、照射する物体の形状を模式化した図形でもよい。図4の例では、照射処理図形SPLが、スタンド照明器具の形状を簡略化した図形を示す。
【0019】
説明を図2に戻す。処理装置20は、制御プログラムPRを読み取り、制御プログラムPRを実行することにより、検出部21、生成部22、第1投写制御部23、判定部24、処理決定部25、位置決定部26、及び実行部27として機能する。
【0020】
検出部21は、作用面SCに対する指示体15の位置を示す位置情報PIを検出する。具体的には、指示体15は、赤外光領域の光を発する光源を有する。検出部21は、赤外光撮像装置45から出力された撮像情報に基づいて、指示体15が指示する作用面SC内の位置情報PIを検出する。位置情報PIには、例えば、作用面SCの付近に指示体15が所在する期間における指示体15の一連の座標情報が含まれる。この座標情報は、作用面SCを2次元座標系とした場合の指示体15の座標を示す。
【0021】
生成部22は、位置情報PIに基づいて、軌跡画像TPを示す軌跡情報TIを生成する。軌跡画像TPは、指示体15の位置の軌跡を示す。
【0022】
第1投写制御部23は、軌跡情報TIに基づいて、軌跡画像TPを投写装置40に投写させる。図5は、軌跡画像TPを作用面SCに投写した例を示す図である。
【0023】
判定部24は、軌跡情報TIに基づいて、軌跡画像TPに含まれる図形が、識別図形情報ZPIが示す照射処理図形SPLに類似するか否かを判定する。例えば、判定部24は、軌跡画像TPを、軌跡が連続する1以上の図形に区分する。以下、区分された図形を、「区分図形」と称する。判定部24は、1以上の区分図形のそれぞれについて、1つの区分図形と照射処理図形SPLとの類似度を算出する。類似度は、類似の程度を示す度合いである。2つの図形の類似度は、公知の様々な技術を適用することにより算出できる。例えば、判定部24は、1つの区分図形の特徴点の周辺画像に含まれる複数の画素の画素値と照射処理図形SPLの特徴点の周辺画像に含まれる複数の画素の画素値との差分の合計を、類似度として算出する。特徴点は、例えば、コーナー点、及び、交点である。類似度が小さい程、1つの区分図形と、照射処理図形SPLとが類似すると言える。2つの図形の類似度は、上述の方法に限らず、例えば、判定部24は、ディープラーニング等による機械学習を用いて、類似度を算出してもよい。判定部24は、類似度が所定の閾値未満である場合、判定結果が肯定であると出力する。類似度が所定の閾値以上である場合、判定部24は、他の1つの区分図形と照射処理図形SPLとの類似度を算出し、この類似度が所定の閾値未満か否かを判定する。1以上の区分図形のそれぞれについて類似度が所定の閾値以上である場合、判定部24は、判定結果が否定であると出力する。以下では、説明の簡略化のため、特に説明のない限り、軌跡画像TPに含まれる図形は、1つであることを前提に説明する。
【0024】
処理決定部25は、判定部24の判定結果が肯定である場合、照射処理を照明装置50に実行させる特定処理として決定する。第1実施形態において、照射処理は、照射処理図形SPLに対応付けられた識別情報ZAIが示す処理である。
【0025】
位置決定部26は、軌跡情報TIに基づいて、作用面SCのうち特定処理により生じる物理的な作用を受ける作用位置を決定する。例えば、位置決定部26は、軌跡情報TIの重心を、作用位置として決定する。重心とは、対象となる形状において断面1次モーメントの総和がゼロになる地点である。
【0026】
実行部27は、作用位置に作用を与える特定処理を、照明装置50に実行させる。具体的には、第1に、実行部27は、駆動機構54に、光源52から照射される照明光の向きを、作用位置を向く向きに設定する指示を通知する。第2に、実行部27は、光源52に照明光を照射させる指示を通知する。この2つの指示により、照明装置50は、作用位置に照明光を照射する処理を実行する。
【0027】
1.2.作用提供システム1の動作
図6を用いて、作用提供システム1の動作を説明する。
【0028】
図6は、作用提供システム1の動作を示すフローチャートである。情報処理装置10が有する処理装置20は、指示体15から受信した撮像情報に基づいて、位置情報PIを検出する(ステップS2)。ステップS2の処理が、検出部21に相当する。ステップS2の処理終了後、処理装置20は、位置情報PIに基づいて、軌跡画像TPを示す軌跡情報TIを生成する(ステップS4)。ステップS4の処理が生成部22に相当する。ステップS4の処理終了後、処理装置20は、軌跡画像TPを投写装置40に投写させる投写指示を、投写装置40に送信する(ステップS6)。ステップS6の処理が、第1投写制御部23に相当する。投写指示には、軌跡情報TIが含まれる。投写指示を受信した場合、投写装置40は、軌跡画像TPを作用面SCに投写する(ステップS8)。
【0029】
ステップS6の処理終了後、処理装置20は、軌跡画像TPが、照射処理を示す照射処理図形SPLに類似するか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の処理が、判定部24に相当する。ステップS12の判定結果が肯定である場合、処理装置20は、照射処理を特定処理として決定する(ステップS14)。ステップS14の処理が、処理決定部25に相当する。ステップS14の処理終了後、処理装置20は、軌跡情報TIに基づいて、作用位置を決定する(ステップS16)。ステップS16の処理が、位置決定部26に相当する。ステップS16の処理終了後、処理装置20は、作用位置に照射処理を実行する照射指示を、照明装置50に送信する(ステップS18)。ステップS18の処理が、実行部27に相当する。照射指示を受信した場合、照明装置50は、作用位置に、照明光を照射する(ステップS20)。ステップS20の処理終了後、作用提供システム1は、図6に示す一連の処理を終了する。ステップS12の判定結果が否定である場合も、作用提供システム1は、図6に示す一連の処理を終了する。処理装置20は、ステップS18の処理が終了した場合、又は、ステップS12の判定結果が否定である場合、作用提供システム1は、軌跡画像TPを作用面SCに投写し続ける。又は、ステップS18の処理が終了した場合又はステップS12の判定結果が否定である場合、処理装置20が軌跡画像TPを作用面SCに投写することを停止する指示を、投写装置40に送信してもよい。
【0030】
1.3.第1実施形態のまとめ
以上、第1実施形態における情報処理装置10は、作用面SCに対して照明光を照射する照明装置50(「作用面に対して物理的な作用を与える作用装置」の一例)を制御可能な情報処理装置10である。情報処理装置10は、処理装置20と、記憶装置35とを有する。記憶装置35は、照明装置50の処理を示す識別情報ZAIと、処理に対応する図形を示す識別図形情報ZPIとを対応付けて記憶する。処理装置20は、検出部21、判定部24、処理決定部25、位置決定部26、及び実行部27として機能する。検出部21は、作用面SCに対する指示体15の位置を示す位置情報PIを検出する。判定部24は、軌跡情報TI(「位置情報」の一例)に基づいて、指示体15の位置の軌跡を示す軌跡画像TPに含まれる図形が、識別図形情報ZPIが示す図形に類似するか否かを判定する。処理決定部25は、判定部24の判定結果が肯定である場合、識別図形情報ZPIに対応付けられた識別情報ZAIが示す処理を、照明装置50に実行させる特定処理として決定する。位置決定部26は、軌跡情報TI(「位置情報」の一例)に基づいて、作用面SCのうち特定処理により生じる作用を受ける作用位置を決定する。実行部27は、作用位置に作用を与える特定処理を、照明装置50に実行させる。
第1実施形態によれば、作用提供システム1は、作用面SC内のユーザが所望する位置に、照明光を照射させることができる。ユーザは、ユーザが所望する位置に照明装置50が配置されたような感覚を得ることができる。
【0031】
また、第1実施形態では、作用装置は、作用面SCに対して照明光を照射する照明装置50である。識別情報ZAIが、照明光を照射する照射処理を示し、識別図形情報ZPIが、照射処理に対応する図形を示す。軌跡画像TPに含まれる図形が照射処理を示す照射処理図形SPLに類似する場合、処理決定部25は、照射処理を特定処理として決定し、実行部27は、作用位置に照明光を照射する照射処理を、照明装置50に実行させる。
第1実施形態によれば、作用提供システム1は、作用面SC内のユーザが所望する位置に、照明光を照射させることができる。例えば、ユーザは、作用面SCのうちユーザが所在しやすい付近の位置に照射処理図形SPLを描画する。ユーザは、ユーザが所在しやすい付近の位置に照射された照射光によって、仕事をしたり、勉強をしたり、又は読書をしたりできる。
【0032】
2.第2実施形態
第1実施形態では、作用装置が照明装置50であったが、第2実施形態では、作用装置が、投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する生成装置60である点が、第1実施形態と相違する。以下、第2実施形態について説明する。
【0033】
図7は、第2実施形態にかかる作用提供システム1aを例示する模式図である。作用提供システム1aは、情報処理装置10の替わりに情報処理装置10aを有し、且つ、照明装置50の替わりに生成装置60を有する点で作用提供システム1と異なる。生成装置60は、投写装置40により作用面SCに投写される投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する。
【0034】
2.1.作用提供システム1aの構成
図8は、作用提供システム1aの構成を示す説明図である。生成装置60は、任意の情報処理装置(例えば、サーバ、若しくはパーソナルコンピュータ等の据置型の情報機器、又は、スマートフォン、ノートパソコン、ウェアラブル端末及びタブレット端末等の可搬型の情報端末)である。生成装置60は、処理装置62と、記憶装置64と、通信装置66とを有する。生成装置60の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバス68により相互に接続される。
【0035】
処理装置62は、生成装置60の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップで構成される。処理装置62は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置で構成される。なお、処理装置62の機能の一部又は全部を、DSP、ASIC、PLD、FPGA等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置62は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0036】
記憶装置64は、処理装置62が読取可能な記録媒体であり、処理装置62が実行する複数のアプリケーションプログラム、風景画像情報PPLAI、アプリ生成画像情報PPALI、及び、処理装置62が使用する各種の情報などを記憶する。記憶装置64は、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、RAM等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置64は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。処理装置62は、複数のアプリケーションプログラムを実行可能である。以下、「アプリケーションプログラム」を、「アプリ」と称する。複数のアプリは、例えば、メールアプリ、Webアプリ、及び、SNS(Social Networking Service)アプリ等である。風景画像情報PPLAIは、風景画像PPLAを示す。アプリ生成画像情報PPALIは、アプリ生成画像PPALを示す。アプリ生成画像情報PPALIは、複数のアプリのうち特定のアプリによって生成される。特定のアプリは、ユーザが、生成装置60に実行させるアプリである。第2実施形態では、特定のアプリが、メールアプリである場合の例を用いて説明する。処理装置62は、インターネットを介して通信した他の装置から、複数のアプリ及び風景画像情報PPLAI等を取得し、記憶装置64に記憶させてもよい。
【0037】
図9は、風景画像PPLAの一例を示す図である。風景画像PPLAは、例えば、客室RMに仮に窓がある場合に窓から見られるであろう風景を示す画像、又は、風光明媚な場所で撮像された画像等である。
【0038】
図10は、アプリ生成画像PPALの一例を示す図である。図10に示すアプリ生成画像PPALは、メールの一覧画面を示す。
【0039】
説明を図8に戻す。通信装置66は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置66は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。
【0040】
情報処理装置10aは、処理装置20aと、通信装置32と、記憶装置35aと、を備える。
【0041】
記憶装置35aは、処理装置20aが実行する制御プログラムPRaを含む複数のプログラム、第1図形情報Z1Ia、及び、処理装置20aが使用する各種の情報などを記憶する。
【0042】
図11は、第1図形情報Z1Iaの内容の一例を示す図である。第1図形情報Z1Iaは、識別情報ZAIaと、識別図形情報ZPIaとを互いに対応付けた情報である。識別情報ZAIaは、例えば、生成装置60の処理を示す識別子、又は文字列である。識別情報ZAIaは、投写画像PRJに含まれる所定画像を表示する表示処理の種別を示す。第2実施形態において、所定画像は、2種類の画像があり、表示処理も、2つの所定画像のそれぞれに1対1に対応する。所定画像の一例は、図9に例示した風景画像PPLAと、図10に例示したアプリ生成画像PPALとである。識別情報ZAIaは、風景画像PPLAを表示する風景表示処理を示す「風景表示処理」文字列と、アプリ生成画像PPALを表示するアプリ画像表示処理を示す「アプリ画像表示処理」文字列とである。以下の記載において、表示処理は、風景表示処理と、アプリ画像表示処理との総称である。
【0043】
識別図形情報ZPIaは、作用装置の処理に対応する図形を示す。第2実施形態において、識別図形情報ZPIaは、表示処理に対応する図形を示す情報である。以下、表示処理を示す図形を、「表示処理図形」と称する。第2実施形態では、表示処理図形は、風景表示処理を示す風景表示図形SPLAと、アプリ画像表示処理を示すアプリ表示図形SPALとがある。従って、第2実施形態において、識別図形情報ZPIaは、風景表示図形SPLAを示す風景表示図形情報SPLAIと、アプリ表示図形SPALを示すアプリ表示図形情報SPALIとである。
【0044】
図12は、風景表示図形SPLAの一例を示す図である。ユーザが風景表示図形SPLAを記憶するため、照射処理図形SPLと同様に、風景表示図形SPLAは、風景表示処理を連想できる図形であることが好ましい。図12の例では、風景表示図形SPLAは、窓枠を示す画像である。
【0045】
図13は、アプリ表示図形SPALの一例を示す図である。ユーザがアプリ表示図形SPALを記憶するため、照射処理図形SPLと同様に、アプリ表示図形SPALは、アプリ画像表示処理を連想できる図形であることが好ましい。図13の例では、アプリ表示図形SPALは、メールアプリのアイコンを示す画像である。
【0046】
説明を図8に戻す。処理装置20aは、制御プログラムPRaを読み取り、制御プログラムPRaを実行することで、検出部21、生成部22、第1投写制御部23、判定部24a、処理決定部25a、位置決定部26a、及び実行部27aとして機能する。
【0047】
判定部24aは、軌跡画像TPが、表示処理を示す図形に類似するか否かを判定する。例えば、判定部24aは、軌跡画像TPが、風景表示図形SPLAに類似するか否かを判定し、軌跡画像TPが、風景表示図形SPLAに類似する場合、判定結果が肯定であると出力する。軌跡画像TPが風景表示図形SPLAに類似しない場合、判定部24aは、軌跡画像TPが、アプリ表示図形SPALに類似するか否かを判定する。軌跡画像TPが、アプリ表示図形SPALに類似する場合、判定結果が肯定であると出力する。軌跡画像TPがアプリ表示図形SPALに類似しない場合、判定部24aは、判定結果が否定であると出力する。
【0048】
処理決定部25aは、判定部24aの判定結果が肯定である場合、投写情報PRJIを生成する処理を特定処理として決定する。より具体的には、軌跡画像TPが風景表示図形SPLAに類似する場合、処理決定部25aは、風景画像PPLAを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する処理を、特定処理として決定する。また、軌跡画像TPがアプリ表示図形SPALに類似する場合、処理決定部25aは、アプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する処理を、特定処理として決定する。
【0049】
軌跡画像TPが風景表示図形SPLAに類似する場合、位置決定部26aは、軌跡画像TPの外縁に対する内側の領域を、作用位置として決定する。
【0050】
実行部27aは、所定画像の位置が作用位置である投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する生成指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する出力指示とを生成装置60に通知することによって、所定画像を作用面SCに表示する。具体的には、軌跡画像TPが風景表示図形SPLAに類似する場合、生成指示によって生成される投写情報PRJIが示す投写画像PRJは、軌跡画像TPに含まれる図形の外縁に対する内側の領域に、風景画像PPLAが位置する画像である。
【0051】
図14は、風景画像PPLAを含む投写画像PRJの投写例を示す図である。図14の例では、ユーザが、作用面SCの中央右側に、風景表示図形SPLAに類似する軌跡画像TPを描画したことを想定する。生成装置60は、風景画像PPLAを、軌跡画像TPの外縁に対する内側の領域に重畳させた投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する。なお、投写画像PRJに、軌跡画像TPが含まれなくてよいし、軌跡画像TPの替わりに、風景表示図形SPLAが含まれてもよい。
【0052】
説明を図8に戻す。軌跡画像TPがアプリ表示図形SPALに類似する場合、実行部27aは、特定のアプリを実行する実行指示と、特定のアプリによって生成されたアプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する生成指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する出力指示と、を生成装置60に通知する。
【0053】
図15は、アプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJの投写例を示す図である。図15の例では、ユーザが、作用面SCの中央右側に、アプリ表示図形SPALに類似する軌跡画像TPを描画したことを想定する。生成装置60は、アプリ生成画像PPALを中央右側に配置した投写画像PRJを、作用面SCに投写する。
【0054】
2.2.作用提供システム1aの動作
図16及び図17を用いて、作用提供システム1aの動作を説明する。
【0055】
図16及び図17は、作用提供システム1aの動作を示すフローチャートである。ステップS2、S4、S6、及び、S8の処理は、図6に示すステップと同一の処理であるため、説明を省略する。
【0056】
処理装置20aは、軌跡画像TPが、風景表示処理を示す風景表示図形SPLAに類似するか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32の判定結果が肯定である場合、処理装置20aは、風景画像PPLAを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する処理を、特定処理として決定する(ステップS34)。次に、処理装置20aは、軌跡画像TPの外縁に対する内側の領域を、作用位置として決定する(ステップS36)。風景画像PPLAの位置が作用位置である投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する生成指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する出力指示とを生成装置60に通知する(ステップS38)。ステップS38の処理終了後、処理装置20aは、図16及び図17に示す一連の処理を終了する。
【0057】
生成装置60が有する処理装置62は、投写情報PRJIの生成指示と投写情報PRJIの出力指示とを受信したかを判定する(ステップS40)。ステップS40の判定結果が肯定である場合、処理装置62は、投写情報PRJIの生成指示に従って、風景画像PPLAの位置が作用位置である投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する(ステップS42)。そして、処理装置62は、投写情報PRJIの出力指示に従って、投写情報PRJIを投写装置40に出力する(ステップS44)。
【0058】
ステップS32の判定結果が否定である場合、処理装置20aは、軌跡画像TPが、アプリ画像表示処理を示すアプリ表示図形SPALに類似するか否かを判定する(ステップS52)。ステップS52の判定結果が肯定である場合、処理装置20aは、アプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する処理を、特定処理として決定する(ステップS54)。次に、処理装置20aは、軌跡情報TIに基づいて、作用位置を決定する(ステップS56)。そして、処理装置20aは、特定のアプリを実行する実行指示と、特定のアプリによって生成されたアプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する生成指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する出力指示と、を生成装置60に通知する(ステップS58)。ステップS58の処理終了後、処理装置20aは、図16及び図17に示す一連の処理を終了する。また、ステップS52の判定結果が否定である場合、処理装置20aは、図16及び図17に示す一連の処理を終了する。
【0059】
ステップS44の処理終了後、又は、ステップS40の判定結果が否定である場合、処理装置62は、特定のアプリの実行指示と投写情報PRJIの生成指示と投写情報PRJIの出力指示とを受信したかを判定する(ステップS60)。ステップS60の判定結果が肯定である場合、処理装置62は、特定のアプリの実行指示に従って、特定のアプリを実行する(ステップS62)。次に、処理装置62は、投写情報PRJIの生成指示に従って、特定のアプリによって生成されたアプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する(ステップS64)。そして、処理装置62は、投写情報PRJIの出力指示に従って、投写情報PRJIを投写装置40に出力する(ステップS66)。ステップS66の処理終了後、処理装置62は、図16及び図17に示す一連の処理を終了する。また、ステップS60の判定結果が否定である場合、処理装置62は、図16及び図17に示す一連の処理を終了する。
【0060】
投写装置40は、投写情報PRJIを受信したか否かを判定する(ステップS70)。ステップS70の判定結果が肯定である場合、投写装置40は、投写情報PRJIが示す投写画像PRJを作用面SCに投写する(ステップS72)。例えば、投写装置40が、ステップS44の処理において投写情報PRJIを受信した場合、作用面SCに投写される投写画像PRJは、風景画像PPLAを含む。一方、投写装置40が、ステップS66の処理において投写情報PRJIを受信した場合、作用面SCに投写される投写画像PRJは、アプリ生成画像PPALを含む。ステップS72の処理終了後、投写装置40は、図16及び図17に示す一連の処理を終了する。また、ステップS70の判定結果が否定である場合、投写装置40は、図16及び図17に示す一連の処理を終了する。
【0061】
なお、図16及び図17では省略しているが、生成装置60が特定のアプリを実行している場合、処理装置20aは、位置情報PIを生成装置60に通知する。処理装置62は、受信した位置情報PIに基づいて、アプリ生成画像PPALを更新し、更新したアプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを投写装置40に出力する。投写装置40は、更新されたアプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを、作用面SCに投写する。
【0062】
2.3.第2実施形態のまとめ
第2実施形態において、作用装置は、作用面SCに画像を投写する投写装置40により作用面SCに投写される投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する生成装置60である。識別情報ZAIaが、投写画像PRJに含まれる所定画像を表示する表示処理を示し、識別図形情報ZPIaが、表示処理に対応する図形を示す。軌跡画像TPに含まれる図形が表示処理を示す図形に類似する場合、処理決定部25aは、投写情報PRJIを生成する処理を特定処理として決定する。実行部27は、所定画像の位置が作用位置である投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する指示とを生成装置60に通知することによって、所定画像を作用面SCに表示する。
第2実施形態によれば、作用提供システム1aは、作用面SC内のユーザが所望する位置に、所定画像を表示できる。
【0063】
また、第2実施形態において、軌跡画像TPに含まれる画像が、風景表示処理(「表示処理」の一例)を示す風景表示図形SPLAに類似する場合、位置決定部26aは、軌跡画像TPに含まれる図形の外縁に対する内側の領域を、作用位置として決定し、実行部27aは、前述の領域に風景画像PPLA(「所定画像」の一例)が位置する投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する指示とを、生成装置60に通知する。
第2実施形態によれば、作用提供システム1aは、ユーザが所望する位置に、風景画像PPLAを表示できる。例えば、ユーザは、ユーザが見えやすい位置に風景表示図形SPLAを描画することにより、風景画像PPLAを見ることが容易になる。ユーザは、風景画像PPLAを見ることにより、例えば、リラックスできる。更に、軌跡画像TPに含まれる図形の外縁に対する内側の領域に、風景画像PPLAが位置することにより、ユーザが描画した窓枠の内側に風景画像PPLAが表示される。ユーザは、ユーザが所望する位置に窓が設けられたような感覚を得ることができる。
【0064】
また、第2実施形態において、生成装置60は、複数のプログラムを実行可能である。アプリ生成画像PPAL(「所定画像」の一例)を示すアプリ生成画像情報PPALIは、複数のアプリ(「複数のプログラム」の一例)のうち特定のアプリ(「特定のプログラム」の一例)によって生成される。軌跡画像TPに含まれる画像が、アプリ画像表示処理(「表示処理」の一例)を示すアプリ表示図形SPALに類似する場合、実行部27aは、特定のアプリを実行する指示と、特定のアプリによって生成されたアプリ生成画像PPALを含む投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する指示とを生成装置60に通知する。
第2実施形態によれば、作用提供システム1aは、ユーザが所望する位置に、アプリ生成画像PPALを表示できる。例えば、作用面SCに、時計、又は、紙のメモ等、ユーザにとって、アプリ生成画像PPALに重畳させたくない物体が取り付けられていると想定する。ユーザが、作用面SCのうち前述の物体が取り付けられていない位置に、アプリ表示図形SPALを描画することにより、作用提供システム1aは、前述の物体がアプリ生成画像PPALに重畳させずに、アプリ生成画像PPALを表示できる。ユーザは、例えば、時計又は紙のメモを見ながら、特定のアプリを操作できる。
【0065】
3.変形例
本開示は、以上に例示した実施形態に限定されない。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
【0066】
3.1.第1変形例
第1実施形態において、作用提供システム1は、照明装置50を有したが、照明装置50の替わりに、送風装置70を有してもよい。
【0067】
3.1.1.第1変形例における作用提供システム1bの機能
図18は、第1変形例における作用提供システム1bの構成を示す説明図である。作用提供システム1bは、情報処理装置10の替わりに情報処理装置10bを有し、且つ、照明装置50の替わりに送風装置70を有する点で作用提供システム1と異なる。送風装置70は、作用面SCに対して送風する。送風装置70は、例えば、エアーコンディショナ、扇風機、及び、サーキュレータである。
【0068】
送風装置70は、送風ファン72と、駆動機構74と、通信装置76とを有する。送風装置70の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバス78により相互に接続される。送風ファン72は、情報処理装置10bの制御のもと、回転運動することにより空気に運動エネルギーを与え、運動エネルギーを受けた空気を風として送り出す。駆動機構74は、情報処理装置10bの制御のもと、送風ファン72から送り出される風の向きを制御する。通信装置76は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置76は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。
【0069】
情報処理装置10bは、処理装置20bと、通信装置32と、記憶装置35bと、を有する。
【0070】
記憶装置35bは、処理装置20bが実行する制御プログラムPRbを含む複数のプログラム、第1図形情報Z1Ib、及び、処理装置20bが使用する各種の情報などを記憶する。
【0071】
図19は、第1図形情報Z1Ibの内容の一例を示す図である。第1図形情報Z1Ibは、識別情報ZAIbと、識別図形情報ZPIbとを互いに対応付けた情報である。識別情報ZAIbは、送風装置70の処理の種別を示す。識別情報ZAIbは、例えば、送風装置70の処理の種別を示す識別子、又は文字列である。第1変形例において、識別情報ZAIbは、送風する送風処理を示す「送風処理」文字列である。
【0072】
識別図形情報ZPIbは、作用装置の処理に対応する図形を示す。第1変形例において、識別図形情報ZPIbは、送風処理に対応する送風処理図形情報SPWIである。以下、送風処理図形情報SPWIが示す図形を、「送風処理図形SPW」と称する。
【0073】
図20は、送風処理図形SPWの一例を示す図である。ユーザが送風処理図形SPWを記憶するため、送風処理図形SPWは、送風処理を連想できる図形であることが好ましい。送風処理図形SPWは、例えば、送風装置70の一例であるエアーコンディショナの形状、扇風機の形状、又は、サーキュレータの形状を簡略化した図形である。又は、送風処理図形SPWは、風を模式化した図形でもよい。図20の例では、送風処理図形SPWが、風を模式化した図形を示す。
【0074】
説明を図18に戻す。処理装置20bは、制御プログラムPRbを読み取り、制御プログラムPRbを実行することにより、検出部21、生成部22、第1投写制御部23、判定部24b、処理決定部25b、位置決定部26、及び実行部27bとして機能する。
【0075】
判定部24bは、軌跡画像TPが、送風処理図形SPWに類似するか否かを判定する。判定部24bの判定結果が肯定である場合、処理決定部25bは、送風処理を、特定処理として決定する。
【0076】
実行部27bは、作用位置に送風する送風処理を、送風装置70に実行させる。具体的には、第1に、実行部27bは、駆動機構74に、送風ファン72から送り出される風の向きを、作用位置を向きに設定する指示を通知する。第2に、実行部27bは、送風ファン72を回転させる指示を通知する。この2つの指示により、送風装置70は、作用位置に送風する送風処理を実行する。
【0077】
3.1.2.第1変形例のまとめ
以上、第1変形例において、作用装置は、作用面SCに対して送風する送風装置70であり、識別情報ZAIbが、送風する送風処理を示し、識別図形情報ZPIbが、送風処理に対応する送風処理図形SPWを示す。軌跡画像TPに含まれる画像が、送風処理を示す図形に類似する場合、処理決定部25bは、送風処理を特定処理として特定し、実行部27は、作用位置に送風する送風処理を、送風装置70に実行させる。
第1変形例によれば、作用提供システム1bは、ユーザが所望する位置に送風できる。例えば、ユーザは、乾燥させたい物体付近に送風処理図形SPWを描画することにより、作用提供システム1bは、乾燥させたい物体に効率よく送風できる。
【0078】
3.2.第2変形例
第1実施形態において、作用提供システム1は、照明装置50を有したが、照明装置50の替わりに、音響装置80を有してもよい。
【0079】
3.2.2.第2変形例における作用提供システム1cの機能
図21は、第2変形例における作用提供システム1cの構成を示す説明図である。作用提供システム1cは、情報処理装置10の替わりに情報処理装置10cを有し、且つ、照明装置50の替わりに音響装置80を有する点によって作用提供システム1と異なる。音響装置80は、音像を定位させる位置を調整可能である。音像の定位とは、人間が知覚する音の位置である。音像の定位の調整は、複数のスピーカを用いて実現できる。
【0080】
音響装置80は、スピーカ82と、スピーカ84と、制御装置86と、通信装置87とを有する。照明装置50の各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバス88により相互に接続される。スピーカ82及びスピーカ84は、音を放射する。制御装置86は、ステレオ信号を受け付けて、スピーカ82により放射される音を示す第1音響信号と、スピーカ84により放射される音を示す第2音響信号とを生成する。制御装置86は、音像の定位を変更するため、例えば、第1音響信号及び第2音響信号の一方又は両方に、音量を変更させる処理、及び、位相差を加える処理等を実行する。スピーカ82は、図示しないDA変換器によって第1音響信号が変換されたアナログ信号によって、音を放射する。同様に、スピーカ84は、図示しないDA変換器によって第2音響信号が変換されたアナログ信号によって、音を放射する。通信装置87は、他の装置と通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置87は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。第2変形例では、音響装置80は、スピーカ82とスピーカ84という2つのスピーカを有するが、3つ以上のスピーカを有してもよい。
【0081】
情報処理装置10cは、処理装置20cと、通信装置32と、記憶装置35cと、を有する。記憶装置35cは、処理装置20cが実行する制御プログラムPRcを含む複数のプログラム、音声情報SI、第1図形情報Z1Ic、及び、処理装置20bが使用する各種の情報などを記憶する。音声情報SIは、何らかの楽曲の音声を示す左右2チャネルのステレオ信号を有する。例えば、音声情報SIは、客室RMに流れるBGM(BackGround Music)の音声を示す。
【0082】
図22は、第1図形情報Z1Icの内容の一例を示す図である。第1図形情報Z1Icは、識別情報ZAIcと、識別図形情報ZPIcとを対応付けた情報である。識別情報ZAIcは、音像を定位させる処理を示す。以下、音像を定位させる処理を、「定位処理」と称する。識別情報ZAIbは、例えば、定位処理を示す識別子、又は文字列である。第2変形例において、識別情報ZAIcは、定位処理を示す「定位処理」文字列である。
【0083】
識別図形情報ZPIcは、作用装置の処理に対応する図形を示す。第2変形例において、識別図形情報ZPIcは、定位処理に対応する定位処理図形情報SPSIである。以下、定位処理図形情報SPSIが示す図形を、「定位処理図形SPS」と称する。
【0084】
図23は、定位処理図形SPSの一例を示す図である。ユーザが定位処理図形SPSを記憶するため、定位処理図形SPSは、定位処理を連想できる図形であることが好ましい。定位処理図形SPSは、例えば、音響装置80の形状、又は、音響装置80に含まれるスピーカ82の形状を簡略化した図形である。図23の例では、定位処理図形SPSは、スピーカ82の形状を簡略化した図形である。
【0085】
説明を図21に戻す。処理装置20cは、制御プログラムPRcを読み取り、制御プログラムPRcを実行することによって、検出部21、生成部22、第1投写制御部23、判定部24c、処理決定部25c、位置決定部26、及び実行部27cとして機能する。
【0086】
判定部24cは、軌跡画像TPが、定位処理図形SPSに類似するか否かを判定する。判定部24cの判定結果が肯定である場合、処理決定部25cは、定位処理を、特定処理として決定する。
【0087】
実行部27cは、定位処理を、音響装置80に実行させる。具体的には、実行部27cは、制御装置86に、入力されるステレオ信号に対して、作用位置に音像が定位するような遅延処理を実行する指示を通知する。第2に、実行部27cは、音声情報SIを音響装置80に送信する。以上により、音響装置80は、作用位置に音像を定位させる定位処理を実行する。
【0088】
3.2.2.第2変形例のまとめ
以上、第2変形例において、作用装置は、音像を定位させる位置を調整可能な音響装置80であり、識別情報ZAIcは、音像を定位させる処理を示し、識別図形情報ZPIcは、音像を定位させる処理に対応する定位処理図形SPSを示す。軌跡画像TPに含まれる画像が、音像を定位させる処理を示す定位処理図形SPSに類似する場合、処理決定部25cは、音像を定位させる処理を特定処理として特定する。実行部27cは、作用位置に音像を定位させる定位処理を、音響装置80に実行させる。
第2変形例によれば、作用提供システム1cは、ユーザが所望する位置に音像を定位できる。
【0089】
3.3.第3変形例
作用提供システム1は、ユーザによって、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを設定できてもよい。
【0090】
3.3.1.第3変形例における作用提供システム1dの機能
図24は、第3変形例における作用提供システム1dの構成を示す説明図である。図24に示す図では、図面の煩雑化を防ぐため、投写装置40と、赤外光撮像装置45と、照明装置50と、作用面SCと、指示体15との図示を省略する。作用提供システム1dは、情報処理装置10の替わりに情報処理装置10dを有する点において作用提供システム1と異なる。
【0091】
情報処理装置10dは、処理装置20dと、通信装置32と、記憶装置35dと、を有する。記憶装置35dは、処理装置20dが実行する制御プログラムPRdを含む複数のプログラム、第1図形情報Z1I、及び、処理装置20dが使用する各種の情報などを記憶する。
【0092】
処理装置20dは、制御プログラムPRdを読み取り、制御プログラムPRdを実行することで、検出部21、生成部22、第1投写制御部23、判定部24、処理決定部25、位置決定部26、大きさ決定部28、及び実行部27dとして機能する。
【0093】
大きさ決定部28は、軌跡画像TPの大きさに応じて、照明装置50が作用面SCに与える物理的な作用の大きさを決定する。照明装置50が作用面SCに与える物理的な作用の大きさは、第3変形例では、照明装置50が照射する照射光の光量である。軌跡画像TPの大きさは、例えば、軌跡画像TPの面積、又は、軌跡画像TP内の最大の幅である。大きさ決定部28は、軌跡画像TPの大きさが増加することに応じて、照明光の光量を単調に増加させる。
【0094】
実行部27dは、作用位置に大きさ決定部28が決定した大きさによる作用を与える特定処理を、照明装置50に実行させる。
【0095】
3.3.2.第3変形例のまとめ
以上、第3変形例において、処理装置20dは、軌跡画像TPの大きさに応じて、作用装置が作用面SCに与える物理的な作用の大きさを決定する大きさ決定部28としても機能する。実行部27は、作用位置に大きさ決定部28が決定した大きさによる作用を与える特定処理を照明装置50に実行させる。
第3変形例によれば、ユーザは、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを指定する図形を描画しなくても、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを指定できる。また、ユーザは、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを、直感的に指定できる。
【0096】
なお、第3変形例は、照明装置50を作用装置の一例として説明したが、これに限らない。作用装置は、生成装置60、又は、送風装置70でもよい。作用装置が生成装置60である場合、大きさ決定部28は、軌跡画像TPの大きさが増加することに応じて、所定画像の大きさを単調に増加させる。また、作用装置が送風装置70である場合、大きさ決定部28は、軌跡画像TPの大きさが増加することに応じて、送風の速度を単調に増加させる。
【0097】
3.4.第4変形例
作用提供システム1は、第3変形例とは異なる方法によって、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを設定できてもよい。なお、上述では、軌跡画像TPに含まれる図形は、1つであることを前提に説明したが、第4変形例では、軌跡画像TPに含まれる図形が2以上存在することを前提として説明する。
【0098】
図25は、第4変形例における作用提供システム1eの構成を示す説明図である。図25に示す図では、図面の煩雑化を防ぐため、投写装置40と、赤外光撮像装置45と、照明装置50と、作用面SCと、指示体15との図示を省略する。作用提供システム1eは、情報処理装置10の替わりに情報処理装置10eを有する点で作用提供システム1と異なる。
【0099】
情報処理装置10eは、処理装置20eと、記憶装置35eと、通信装置32とを有する。記憶装置35eは、処理装置20eが実行する制御プログラムPReを含む複数のプログラム、第1図形情報Z1I、第2図形情報Z2I、及び、処理装置20eが使用する各種の情報などを記憶する。
【0100】
図26は、第2図形情報Z2Iの内容の一例を示す図である。第2図形情報Z2Iは、大きさ情報ZBIと、大きさ図形情報ZQIとを互いに対応付けた情報である。大きさ情報ZBIは、作用面SCに照明装置50が与える作用の大きさを示す。第4変形例において、大きさ情報ZBIは、照明装置50が照射する照射光の光量がxカンデラであることを示す「xカンデラ」文字列と、照明装置50が照射する照射光の光量がyカンデラであることを示す「yカンデラ」文字列とである。カンデラは、光量を表す単位である。x及びyは実数であり、yはxより大きい。
【0101】
大きさ図形情報ZQIは、作用の大きさに対応する図形を示す。大きさ図形情報ZQIは、作用の大きさを連想する図形であることが好ましい。第4変形例では、「xカンデラ」文字列に、第1大きさ図形情報SP1Iが対応しており、「yカンデラ」文字列に、第2大きさ図形情報SP2Iが対応している。第1大きさ図形情報SP1Iは、第1大きさ図形SP1を示す。第2大きさ図形情報SP2Iは、第2大きさ図形SP2を示す。
【0102】
図27は、第1大きさ図形SP1の一例を示す図である。図28は、第2大きさ図形SP2の一例を示す図である。第1大きさ図形SP1及び第2大きさ図形SP2は、一般的な音響機器に取り付けられた音量調節つまみ、又は、一般的なアプリ内で使用されるスクロールバーを模した図形である。第1大きさ図形SP1内のつまみSLは、第2大きさ図形SP2内のつまみSLと比較して下方に位置しており、照明装置50が照射する光量が少ないことを意味する。
【0103】
説明を図25に戻す。処理装置20eは、制御プログラムPReを読み取り、制御プログラムPReを実行することで、検出部21、生成部22、第1投写制御部23、判定部24、処理決定部25、位置決定部26、大きさ決定部28e、及び実行部27eとして機能する。
【0104】
大きさ決定部28eは、軌跡画像TPに含まれる画像が大きさ図形情報ZQIが示す図形に類似する場合、大きさ図形情報ZQIに対応付けられた大きさ情報ZBIが示す作用の大きさを、照明装置50が作用面SCに与える物理的な作用の大きさとして決定する。図29を用いて、大きさ決定部28eの具体的な処理について説明する。
【0105】
図29は、軌跡画像TPの一例を示す図である。図29に示す軌跡画像TPは、区分図形TPS-1と、区分図形TPS-2とを含む。判定部24が、区分図形TPS-1が照射処理図形SPLに類似すると判定したと想定する。大きさ決定部28eは、軌跡画像TPのうち、判定部24が照射処理図形SPLに類似すると判定した区分図形以外の残余の区分図形が、大きさ図形情報ZQIが示す図形に類似するか否かを判定する。具体的には、大きさ決定部28eは、区分図形TPS-2が、第1大きさ図形SP1に類似するかを判定する。図29の例では、大きさ決定部28eは、区分図形TPS-2が、第1大きさ図形SP1に類似しないと判定したと想定する。次に、大きさ決定部28eは、区分図形TPS-2が、第1大きさ図形SP2に類似するかを判定する。図29の例では、大きさ決定部28eは、区分図形TPS-2が、第2大きさ図形SP2に類似すると判定したと想定する。大きさ決定部28eは、第2大きさ図形SP2に対応付けられた「yカンデラ」文字列が示すyカンデラを、照明装置50が作用面SCに与える物理的な作用の大きさとして決定する。
【0106】
説明を図27に戻す。実行部27eは、作用位置に大きさ決定部28eが決定した大きさによる作用を与える照射処理を照明装置50に実行させる。例えば、軌跡画像TPに含まれる画像が第1大きさ図形SP1に類似する場合、実行部27eは、xカンデラの光量により照射する照射処理を照明装置50に実行させる。また、軌跡画像TPに含まれる画像が第2大きさ図形SP2に類似する場合、実行部27eは、yカンデラの光量により照射する照射処理を照明装置50に実行させる。
【0107】
3.4.2.第4変形例のまとめ
以上、第4変形例において、記憶装置35eは、作用の大きさを示す大きさ情報ZBIと、作用の大きさに対応する図形を示す大きさ図形情報ZQIとを、更に記憶する。処理装置20eは、軌跡画像TPに含まれる画像が大きさ図形情報ZQIが示す図形に類似する場合、大きさ図形情報ZQIに対応付けられた大きさ情報ZBIが示す作用の大きさを、照明装置50が作用面SCに与える物理的な作用の大きさとして決定する大きさ決定部28としても機能する。実行部27eは、作用位置に大きさ決定部28が決定した大きさによる作用を与える特定処理を照明装置50に実行させる。
第3変形例では、ユーザは、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを大きく指定しようとすると、軌跡画像TPを大きく描画する必要があり、ユーザにかかる負担が大きくなる。一方、第4変形例によれば、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを大きく指定する場合であっても軌跡画像TPを大きく描画する必要がない。従って、ユーザは、作用面SCに与える物理的な作用の大きさを大きく指定する場合であっても、第3変形例と比較して容易に指定できる。
【0108】
3.5.第5変形例
作用提供システム1は、軌跡画像TPが識別図形情報ZPIが示す図形に類似しない場合に、軌跡画像TPに対応する作用装置の処理を追加してもよい。
【0109】
3.5.1.作用提供システム1fの構成
図30は、第5変形例における作用提供システム1fの構成を示す説明図である。作用提供システム1fは、情報処理装置10の替わりに情報処理装置10fを有する点で作用提供システム1と異なる。図30に示す図では、図面の煩雑化を防ぐため、投写装置40と、赤外光撮像装置45と、照明装置50と、作用面SCと、指示体15との図示を省略する。
【0110】
情報処理装置10fは、処理装置20fと、通信装置32と、記憶装置35fと、を有する。記憶装置35fは、処理装置20fが実行する制御プログラムPRfを含む複数のプログラム、第1図形情報Z1I、一覧画像情報DPI、及び、処理装置20fが使用する各種の情報などを記憶する。
【0111】
図31は、一覧画像情報DPIが示す一覧画像DPの一例を示す図である。一覧画像DPは、照明装置50の処理の種別を示す文字列を含む。図31に例示する通り、一覧画像DPは、照明装置50の処理として、「照射処理」文字列と、「消灯処理」文字列とを含む。
【0112】
説明を図29に戻す。処理装置20fは、制御プログラムPRfを読み取り、制御プログラムPRfを実行することで、検出部21、生成部22、第1投写制御部23、判定部24、処理決定部25、位置決定部26、実行部27、第2投写制御部29、及び、追加部31として機能する。
【0113】
第2投写制御部29は、判定部24の判定結果が否定である場合、一覧画像DPを投写装置40に投写させる。
【0114】
追加部31は、一覧画像DPからユーザが選択した処理の種別を示す識別情報を、軌跡画像TPを示す情報に対応付けて第1図形情報Z1Iに追加する。ユーザが選択した処理は、例えば、一覧画像DPのうち、指示体15が位置する文字列に対応する処理である。図31及び図32を用いて、追加部31の処理を説明する。
【0115】
図32は、判定部24の判定結果が否定である場合の軌跡画像TPの一例を示す図である。図32の例では、ユーザは、照射処理図形SPLに類似する図形を描画した上で、斜めの線分を描画することにより、照射処理とは反対の処理、すなわち、消灯処理に対応する図形を描画している。
【0116】
図33は、追加部31による追加後の第1図形情報Z1Iの内容の一例を示す図である。図32の例では、ユーザは、「消灯処理」を選択したことを想定する。追加部31は、軌跡画像TPを示す軌跡情報TIを、消灯処理図形情報として記憶装置35に追加する。更に、追加部31は、「消灯処理」を消灯処理図形情報に対応付けて第1図形情報Z1Iに追加する。
【0117】
3.5.2.第5変形例のまとめ
以上、第5変形例において、処理装置20fは、第2投写制御部29(「投写制御部」の一例)と、追加部31としても機能する。第2投写制御部29は、判定部24の判定結果が否定である場合、作用装置の処理の種別を示す文字列を含む一覧画像DPを、投写装置40に投写させる。追加部31は、一覧画像DPからユーザが選択した処理の種別を示す識別情報を、軌跡画像TPに含まれる図形を示す情報に対応付けて第1図形情報Z1I(「記憶装置」の一例)に追加する。
第5変形例によれば、ユーザは、作用装置の処理に対応付けられた図形を追加できる。例えば、作用装置の処理の種別に対応付けられた識別図形情報ZPIが存在しなくても、ユーザは、作用装置の処理の種別に対応付けられた識別図形情報ZPIを追加できる。また、ユーザは、第1図形情報Z1Iに予め含まれる識別図形情報ZPIが示す図形を記憶できなくても、ユーザ自身が覚えやすい図形を第1図形情報Z1Iに追加できる。
【0118】
3.6.第6変形例
上述の各態様では、処理装置20は、第1投写制御部23として機能したが、第1投写制御部23として機能しなくてもよい。
【0119】
図34は、第6変形例における作用提供システム1gの構成を示す説明図である。作用提供システム1gは、情報処理装置10の替わりに情報処理装置10gを有し、投写装置40を有さない点で作用提供システム1と異なる。
【0120】
情報処理装置10gは、処理装置20gと、通信装置32と、記憶装置35gと、を有する。記憶装置35gは、処理装置20gが実行する制御プログラムPRgを含む複数のプログラム、第1図形情報Z1I、及び、処理装置20gが使用する各種の情報などを記憶する。
【0121】
処理装置20gは、制御プログラムPRgを読み取り、制御プログラムPRgを実行することで、検出部21、生成部22、判定部24、処理決定部25、位置決定部26、及び、実行部27として機能する。すなわち、処理装置20gは、第1投写制御部23として機能しない点で、処理装置20と異なる。
【0122】
第6変形例においても、第1実施形態と同様に、作用面SC内のユーザが所望する位置に、物理的な作用を与える。軌跡画像TPを作用面SCに投写しなくても、第1図形情報Z1Iに含まれる識別図形情報ZPIが示す図形が簡素であれば、ユーザは、識別図形情報ZPIが示す図形を描画できる。
【0123】
3.7.第7変形例
第2実施形態において、表示処理の一例として、風景表示処理及びアプリ画像表示処理を説明したが、表示処理は、風景表示処理及びアプリ画像表示処理に限らない。例えば、表示処理は、メモ帳を表示するメモ帳表示処理でもよい。第7変形例において、識別図形情報ZPIは、メモ帳表示処理を示すメモ帳表示処理図形SPMMを示す情報である。所定画像は、メモ帳を示すメモ帳画像PPMMである。
【0124】
図35は、メモ帳表示処理図形SPMMの一例を示す図である。ユーザがメモ帳表示処理図形SPMMを記憶するため、照射処理図形SPLと同様に、メモ帳表示処理図形SPMMは、メモ帳表示処理を連想できる図形であることが好ましい。図35の例では、メモ帳表示処理図形SPMMは、メモ帳を示す画像である。
【0125】
図36は、軌跡画像TPの一例を示す図である。図36では、ユーザが、メモ帳表示処理図形SPMMを描画した例を示す。更に、図36では、メモ帳表示処理図形SPMMの中に、ユーザが日本語で記載した手書きの文字列ST1が含まれる。文字列ST1は、「部屋を掃除して下さい」である。
【0126】
第7変形例において、実行部27は、メモ帳表示処理図形SPMMに文字列が含まれる場合、この文字列の第1言語とは異なる第2言語に翻訳する。第2言語は、例えば、客室RMを清掃する清掃員の母国語である。第7変形例では、第2言語が、英語であるとして説明する。メモ帳画像PPMMの位置が作用位置である投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する生成指示と、投写情報PRJIを投写装置40に出力する出力指示とを生成装置60に通知することによって、メモ帳画像PPMMを作用面SCに表示する。更に、このメモ帳画像PPMMには、第2言語に翻訳した文字列が含まれる。
【0127】
図37は、作用面SCに投写されたメモ帳画像PPMMの一例を示す図である。メモ帳画像PPMMには、文字列ST1を英語に翻訳した文字列ST2が含まれる。文字列ST2は、「Please make up this room.」である。
【0128】
第7変形例によれば、例えば、ユーザは、ユーザとは母国語が異なる清掃員にメッセージを伝えることができる。
【0129】
3.8.第8変形例
第2実施形態において、風景画像PPLAは、客室RMに仮に窓がある場合に窓から見られるであろう風景を示す画像、又は、風光明媚な場所で撮像された画像であると記載したが、これに限らない。例えば、記憶装置64は、風景画像情報PPLAIとして、いずれかの場所を朝の時間帯に撮像した画像を示す情報と、当該場所を昼の時間帯に撮像した画像を示す情報と、当該場所を夜の時間帯に撮像した画像を示す情報とを記憶してもよい。いずれかの場所とは、いずれの場所でもよく、例えば、客室RMの外、又は、風光明媚な場所等である。実行部27aは、投写情報PRJIの生成指示と、投写情報PRJIの出力指示とを生成装置60に通知する。この生成指示は、所定画像として、現在時刻に対応する時間帯に撮像した画像の位置が作用位置である投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する指示である。
また、客室RMに仮に窓がある場合に窓から見られるであろう風景を示す画像は、複数あってもよい。例えば、作用面SCが、客室RMを中心として東側の内壁面と南側の内壁面とである場合、記憶装置64は、風景画像情報PPLAIとして、客室RMの東側に仮に窓がある場合に窓から見られるであろう風景を示す画像と、客室RMの南側に仮に窓がある場合に窓から見られるであろう風景を示す画像とを記憶してもよい。実行部27aは、投写情報PRJIの生成指示と、投写情報PRJIの出力指示とを生成装置60に通知する。この生成指示は、所定画像として、作用位置に対応する画像の位置が作用位置である投写画像PRJを示す投写情報PRJIを生成する指示である。作用位置に対応する画像とは、作用位置が東側の内壁面内である場合、客室RMの東側に仮に窓がある場合に窓から見られるであろう風景を示す画像であり、作用位置が南側の内壁面内である場合、客室RMの南側に仮に窓がある場合に窓から見られるであろう風景を示す画像である。
【0130】
3.9.第9変形例
上述の各態様において、判定部24は、軌跡情報TIに基づいて、識別図形情報ZPIが示す図形が軌跡画像TPに含まれる図形に類似するか否かを判定するが、これに限らない。判定部24は、軌跡情報TIの基情報である位置情報PIに基づいて、識別図形情報ZPIが示す図形が軌跡画像TPに含まれる図形に類似するか否かを判定してもよい。例えば、判定部24は、位置情報PIのうち、期間が連続する3つの位置を結ぶ2つの線分を特定する。この線分は、軌跡情報TIが示す軌跡の一部分である。判定部24は、この軌跡の一部分に含まれる交点と、識別図形情報ZPIが示す図形の頂点とを特徴点として比較することにより、識別図形情報ZPIが示す図形が軌跡画像TPに含まれる図形に類似するか否かを判定する。
【0131】
3.10.第10変形例
上述の各態様において、作用提供システム1は、1つの作用装置を有したが、複数の作用装置を有してもよい。例えば、作用提供システム1は、照明装置50と、送風装置70とを有してもよい。判定部24は、軌跡画像TPが照射処理図形SPLに類似するか否かを判定する。軌跡画像TPが照射処理図形SPLに類似する場合、処理決定部25は、照射処理を特定処理として決定する。軌跡画像TPが照射処理図形SPLに類似しない場合、判定部24は、軌跡画像TPが送風処理図形SPWに類似するか否かを判定する。軌跡画像TPが送風処理図形SPWに類似する場合、処理決定部25は、送風処理を特定として決定する。
【0132】
3.11.第11変形例
上述の各態様にいて、位置決定部26は、軌跡情報TIに基づいて、作用位置を決定したが、これに限らない。例えば、位置決定部26は、位置情報PIに基づいて、作用位置を決定してもよい。具体的には、位置決定部26は、位置情報PIに含まれる一連の座標情報が示すそれぞれの座標値を平均した値が示す位置を、作用位置として決定する。
【0133】
3.12.第12変形例
上述の各態様では、情報処理装置10は、客室RM内に設けられていたが、投写装置40とアクセスできればよく、客室RM内に設けられなくてもよい。生成装置60も投写装置40と同様である。
【0134】
3.13.第13変形例
上述の各態様において、情報処理装置10と投写装置40とは、一体でもよい。また、情報処理装置10と赤外光撮像装置45とは、一体でもよい。更に、情報処理装置10と生成装置60は、一体でもよい。
【0135】
3.14.第14変形例
作用提供システム1は、ホテルの客室RM内に設けられたが、自宅の部屋に設けられてもよい。また、作用提供システム1は、屋外に設けられてもよい。
【0136】
3.15.第15変形例
指示体15は、操作デバイスに限らず、ユーザの指でもよい。指示体15がユーザの指である場合、作用提供システム1は、赤外光撮像装置45の替わりに、可視光を透過した状態で作用面SCを撮像する撮像装置を有する。検出部21は、撮像装置から得られた画像情報に基づいて、ユーザの指先を特定する。検出部21は、特定したユーザの指先の位置を示す情報を、位置情報PIとして検出する。
【0137】
3.16.その他の変形例
(1)上述した各態様の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0138】
(2)上述した各態様における処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾のない限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0139】
(3)上述した各態様において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0140】
(4)上述した各態様において、判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0141】
(5)上述した各態様では、記憶装置35は、処理装置20が読取可能な記録媒体であり、ROM及びRAMなどを例示したが、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体である。また、プログラムは、ネットワークから送信されても良い。また、プログラムは、電気通信回線を介して通信網から送信されても良い。
【0142】
(6)上述した各態様は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0143】
(7)上述した各態様において、説明した情報及び信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上述の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0144】
(8)図2図8図18図21図24図25図30、及び、図34に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能は、単体の装置によって実現されてもよいし、相互に別体で構成された2個以上の装置によって実現されてもよい。
【0145】
(9)上述した各実施形態で例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称によって呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順又は機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0146】
(10)上述した各実施形態において、情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0147】
(11)上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。更に、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。
【0148】
(12)上述した各実施形態において、情報処理装置10は、移動局である場合が含まれる。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0149】
(13)上述した各実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0150】
(14)本明細書で使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。従って、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0151】
(15)上述した各実施形態において「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。更に、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0152】
(16)本願の全体において、例えば、英語におけるa、an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数を含む。
【0153】
(17)本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されないことは当業者にとって明白である。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。従って、本明細書の記載は、例示的な説明を目的とし、本発明に対して何ら制限的な意味を有さない。また、本明細書に例示した態様から選択された複数の態様を組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0154】
1,1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g…作用提供システム、10,10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g…情報処理装置、21…検出部、22…生成部、23…第1投写制御部、24,24a,24b,24c…判定部、25,25a,25b,25c…処理決定部、26,26a…位置決定部、27,27a,27b,27c,27d,27e…実行部、28,28e…大きさ決定部、29…第2投写制御部、31…追加部、35,35a,35b,35c,35d,35e,35f,35g…記憶装置、40…投写装置、50…照明装置、60…生成装置、70…送風装置、80…音響装置、DP…一覧画像、DPI…一覧画像情報、PI…位置情報、PPAL…アプリ生成画像、PPALI…アプリ生成画像情報、PPLA…風景画像、PPLAI…風景画像情報、PRJ…投写画像、PRJI…投写情報、SC…作用面、SP1…第1大きさ図形、SP1I…第1大きさ図形情報、SP2…第2大きさ図形、SP2I…第2大きさ図形情報、SPAL…アプリ表示図形、SPALI…アプリ表示図形情報、SPL…照射処理図形、SPLA…風景表示図形、SPLAI…風景表示図形情報、SPLI…照射処理図形情報、SPS…定位処理図形、SPSI…定位処理図形情報、SPW…送風処理図形、SPWI…送風処理図形情報、TI…軌跡情報、TP…軌跡画像、Z1I,Z1Ia,Z1Ib,Z1Ic…第1図形情報、Z2I…第2図形情報、ZAI,ZAIa,ZAIb,ZAIc…識別情報、ZPI,ZPIa,ZPIb,ZPIc…識別図形情報。
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