(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】圧力測定ラインおよび好適な機器ならびにデバイスを用いて圧力測定ラインをモニタリングするための方法
(51)【国際特許分類】
A61M 1/36 20060101AFI20240415BHJP
【FI】
A61M1/36 105
A61M1/36 111
(21)【出願番号】P 2020557963
(86)(22)【出願日】2019-04-16
(86)【国際出願番号】 EP2019059835
(87)【国際公開番号】W WO2019201943
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2022-04-13
(31)【優先権主張番号】102018109563.5
(32)【優先日】2018-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501276371
【氏名又は名称】フレセニウス・メディカル・ケア・ドイチュラント・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】クレビングハウス、ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】シュロアース、アレクサンダー
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-125206(JP,A)
【文献】特開2007-144026(JP,A)
【文献】特表2018-504996(JP,A)
【文献】特開2006-263136(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0204174(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体外血液チュービングセットの圧力測定ラインをモニタリングするための方法を実行または開始するようにプログラムおよび/または構成された検出デバイスであって、
前記圧力測定ラインは、膜と、圧力測定ラインを血液処理装置の圧縮空気出口に接続するためのコネクタとを有し、少なくとも2つの連続する管腔部分、すなわち、第1の管腔部分および第2の管腔部分をさらに備え、前記第1の管腔部分は、第1の管腔形状を備え、前記第2の管腔部分は、第2の管腔形状を備え、前記第1の管腔形状および前記第2の管腔形状は、少なくともそれらの直径が互いに異なり、前記圧力測定ラインは、
前記血液処理装置に接続され、前記血液処理装置は、前記圧力測定ラインの内側の圧力を測定するように配置された圧力センサを備え
、
前記方法は、
・前記圧力センサを使用して、前記圧力測定ライン内の圧力または時間にわたるその変化を測定し、前記圧力の偏差変数を決定または圧力の変化の偏差変数を決定することと、
・前記偏差変数または時間にわたる前記偏差変数の変化を、いずれの場合も、前記決定された偏差変数または前記偏差変数の変化と、そのために使用される以前に測定および/または記憶された値、閾値、範囲、または推移との比較を各々介して評価することと
を行うステップを備える、検出デバイス。
【請求項2】
前記圧力測定ラインは、各々が前記第1の管腔形状を有するいくつかの管腔部分および/または各々が前記第2の管腔形状を有するいくつかの管腔部分を有する、請求項1に記載の検出デバイス。
【請求項3】
前記第1の管腔形状を有する管腔部分は、互いに分離している、請求項2に記載の検出デバイス。
【請求項4】
各々が前記第2の管腔形状を有する管腔部分は、互いに分離している、請求項2または3に記載の検出デバイス。
【請求項5】
各々が前記第1の管腔形状を有する管腔部分は、各々が前記第2の管腔形状を有する管腔部分と交互になっている、請求項2~4のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項6】
前記圧力測定ラインは、前記圧力測定ラインを血液チャンバに接続するためのさらなるコネクタを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項7】
前記血液チャンバは、前記圧力測定ラインを備えるか、または前記圧力測定ラインに接続される、請求項6に記載の検出デバイス。
【請求項8】
前記血液チャンバは、体外血液チュービングセットに備えられるか、またはそれに接続される、請求項6または7に記載の検出デバイス。
【請求項9】
前記圧力測定ラインは、体外血液チュービングセットに備えられるか、またはそれに接続される、請求項1~7のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項10】
前記評価は、前記圧力測定ラインについての結論に達することであるか、または達することを包含する、請求項
1~9のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項11】
前記達した結論は、前記膜および/または前記圧力センサが濡れる危険性があるということ、前記圧力測定ライン内の液体レベルの所定の高さに達するということ、および/または前記圧力測定ライン内の前記液体レベルが上昇しているということであるか、またはそのことを示す、請求項1
0に記載の検出デバイス。
【請求項12】
前記膜が濡れる危険性があるという前記結論に達すると、エラーメッセージまたは警報がトリガされる、請求項1
1に記載の検出デバイス。
【請求項13】
・前記血液処理装置を介した血液処理を中断または停止するステップをさらに有するか、
または、
・前記血液処理装置を使用して、血液チャンバ内の液体レベルを下げるための措置をとるステップをさらに有し、
いずれの場合も
、前記達した結論が、
前記膜および/または前記圧力センサが濡れる危険性があるということ、および/または前記液体レベルの所定の高さを超えたということであるか、またはそのことを示すときである、請求項
10~
12のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項14】
前記血液処理装置は、アフェレーシスまたは透析、特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過のための装置である、請求項
1~
13のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項15】
少なくとも1つのディスプレイデバイスを備えるか、またはそれに接続され、前記方法を実行した結果を、前記ディスプレイデバイスを介して表示するように構成される、請求項
1~
14のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項16】
請求項
1~
15のいずれか一項に記載の検出デバイスを備え
る、血液処理装置
であって、前記血液処理装置は前記圧力測定ラインを備える、血液処理装置。
【請求項17】
アフェレーシスまたは透析、特に血液透析、血液濾過、および血液透析濾過のための装置として具現化される、請求項
16に記載の血液処理装置。
【請求項18】
体外血液チュービングセットの圧力測定ラインをモニタリングするための検出デバイスの作動方法であって、
前記圧力測定ラインは、膜と、圧力測定ラインを血液処理装置の圧縮空気出口に接続するためのコネクタとを有し、少なくとも2つの連続する管腔部分、すなわち、第1の管腔部分および第2の管腔部分をさらに備え、前記第1の管腔部分は、第1の管腔形状を備え、前記第2の管腔部分は、第2の管腔形状を備え、前記第1の管腔形状および前記第2の管腔形状は、少なくともそれらの直径が互いに異なり、前記検出デバイスは血液処理装置に備えられており、
・前記血液処理装置が、
前記圧力測定ラインに接続される接続点と、前記圧力測定ライン内の圧力を測定するように配置される圧力センサとを提供し、
・前記検出デバイスは、圧力センサを使用して、前記圧力測定ライン内の圧力または時間にわたるその変化を測定し、前記圧力の偏差変数を決定または圧力の変化の偏差変数を決定するように作動することと、
・前記検出デバイスは、前記偏差変数または時間にわたる前記偏差変数の変化を、いずれの場合も、前記決定された偏差変数または前記偏差変数の変化と、以前に測定または記憶された値、閾値、範囲、または推移との比較を介して評価するように作動することと
を行うステップを備える、作動方法。
【請求項19】
前記評価は、前記圧力測定ラインについての結論に達することであるか、または達することを包含する、請求項
18に記載の作動方法。
【請求項20】
前記達した結論は、前記膜および/または前記圧力センサが濡れる危険性があるということ、前記圧力測定ライン内の液体レベルの所定の高さに達するということ、および/または前記圧力測定ライン内の前記液体レベルが上昇しているということであるか、またはそれを示す、請求項1
9に記載の作動方法。
【請求項21】
前記濡れる危険性があるという前記結論に達すると、エラーメッセージまたは警報がトリガされる、請求項
20に記載の作動方法。
【請求項22】
・前記提供された血液処理装置を介した血液処理を中断または停止するステップをさらに有するか、
または、
前記血液処理装置を使用して、前記圧力測定ラインに接続された血液チャンバ内の液体レベルを下げるための措置をとるステップをさらに有し、
いずれの場合も、前記
達した結論が、
前記膜および/または前記圧力センサが濡れる危険性があるということ、および/または前記液体レベルの所定の高さを超えたということであるか、またはそれを示すときである、請求項20~
21のいずれか一項に記載の作動方法。
【請求項23】
前記血液処理装置は、アフェレーシスまたは透析、特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過のための装置である、請求項
18~
22のいずれか一項に記載の作動方法。
【請求項24】
デジタル記憶媒体であって、請求項
18~
23のいずれか一項に記載の発明による作動方法の機械により実行されるステップを起動するようにプログラマブルコンピュータシステムと相互動作するように構成された、電子的に読取り可能な制御サインを有する、特に、USBスティックもしくはEPROMの形態またはフロッピーディスク、CD、もしくはDVDの形態である、デジタル記憶媒体。
【請求項25】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、請求項
18~
23のいずれか一項に記載の発明による作動方法の機械により実行されるステップを起動するための機械読取り可能媒体上に記憶されたプログラムコードを有するか、または信号波としてのコンピュータプログラム製品。
【請求項26】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作すると、請求項
18~
23のいずれか一項に記載の発明による作動方法の機械により実行されるステップを起動するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の圧力測定ラインに関する。本発明はまた、請求項7に記載の血液チャンバおよび請求項8に記載の体外血液チュービングセットに関する。本発明はさらに、請求項10に記載の検出デバイス、請求項17に記載の血液処理装置、および請求項19に記載の圧力測定ラインをモニタリングするための方法に関する。さらに、本発明は、請求項25に記載のデジタル記憶媒体、請求項26に記載のコンピュータプログラム製品、および請求項27に記載のコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
体外血液回路内の圧力を測定するために血液回路を圧力センサに、血液回路から分岐する圧力測定ラインを介して接続することは、先行技術において既に知られている。圧力センサは、通常、血液処理装置の一部である。圧力測定ラインは、通常は支線(spur line)であり、圧力センサに接続される。その中には一定量の空気が常に含まれており、それによって圧力が圧力センサを介して測定される。血液処理機械内への血液の望ましくない前進を防止するために、少なくとも1つの疎水性保護フィルタがライン内に配置され、これは、膜の形態であるか、または膜を備える。この疎水性フィルタは、体外血液回路の残りの血液チュービングセットと共に、血液処理の完了後に廃棄される。
【0003】
体外血液回路が動作している間、疎水性フィルタが血液で濡れ、したがって、少なくとも部分的に詰まることが生じ得る。この結果、圧力測定の機能性が損なわれる。使用者は、この問題に直面する度に疎水性フィルタを新しい疎水性フィルタに交換しなければならない。新しい疎水性フィルタは、予備部品であり得るか、予備部品に含まれ得る。それは、特に、血液チャンバまたはバブルトラップの自由端に取り付けられるように構成された予備の圧力測定ラインであり得る。それゆえ、体外血液チュービングセット全体が取り換えられる必要はない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、さらなる圧力測定ラインおよび圧力測定ラインをモニタリングするための方法を提案することである。さらに、本方法を実施するための好適なデバイスならびに装置、好適なデジタル記憶媒体、好適なコンピュータプログラム製品、および好適なコンピュータプログラムが指定されるべきである。
【0005】
本発明による目的は、請求項1の特徴を有する圧力測定ラインによって達成される。目的はさらに、請求項7の特徴を有する血液チャンバ、および請求項8の特徴を有する体外血液チュービングセットによって達成される。目的はさらに、請求項10の特徴を有する検出デバイス、請求項17の特徴を有する血液処理装置、および請求項19の特徴を有する圧力測定ラインをモニタリングするための方法によって達成される。さらに、本発明による目的は、請求項25の特徴を有するデジタル記憶媒体、請求項26の特徴を有するコンピュータプログラム製品、および請求項27の特徴を有するコンピュータプログラムによって達成される。
【0006】
したがって、本発明によれば、任意選択の膜を有し、および圧力測定ラインを血液処理のための血液処理装置に接続するためのコネクタを有する圧力測定ラインが提案され、当該血液処理装置は、任意選択的に、圧縮空気出口を備える。コネクタは、任意選択的に、圧力測定ラインを血液処理装置の出口、好ましくは圧縮空気出口に接続するように設計される。
【0007】
本発明によれば、圧力測定ラインは、少なくとも2つの連続する管腔部分、すなわち第1の管腔部分および第2の管腔部分を備える。ここで第1の管腔部分は、第1の管腔形状を備える。第2の管腔部分は、第2の管腔形状を備える。第1および第2の管腔形状は、少なくともそれらの直径が、またはそれらの直径のみが、互いに異なる。
【0008】
本発明による血液チャンバは、本発明による圧力測定ラインを備えるか、またはそれに接続される。血液チャンバは、例えば、体外血液回路の採血ラインおよび/または返血ラインに据えられる、または据えられた状態になるように構成され得る。
【0009】
本発明による血液チャンバは、動脈および/または静脈血チャンバであり得る。
【0010】
本発明による体外血液チュービングセットは、本発明による血液チャンバおよび/または本発明による圧力測定ラインを少なくとも備えるか、またはこれらの2つのデバイスのうちの少なくとも1つに接続される。
【0011】
本発明によれば、体外血液チュービングセットの圧力測定ラインをモニタリングするための方法を実施または開始するようにプログラムおよび/または構成された検出デバイスが提案される。
【0012】
本方法は、血液処理装置が接続点を介して体外血液チュービングセットの圧力測定ラインに接続されている場合に実行される。さらに、処理装置は、圧力測定ライン内の圧力を測定するように配置された圧力センサを用いて具現化される。
【0013】
さらなる方法ステップにおいて、圧力センサは、圧力測定ライン内の圧力の測定、または時間にわたる圧力変化の測定、ならびに圧力またはその変化の偏差変数(deviation variable)または偏差パラメータ(代替的には「偏差度合い(deviation degree)」)の決定を実施する。
【0014】
さらに、測定された圧力の偏差変数または時間にわたるその変化は、いずれの場合も、決定された偏差変数またはその変化と、それについての以前に測定または記憶された値、閾値、範囲、または推移との比較によって評価される。
【0015】
それによって、標準偏差の二乗としての偏差変数は、圧力の変動性(variability)の尺度として理解され得る。
【0016】
一般に、偏差変数(または「偏差度合い」)は、圧力の変動性の尺度として、および/または測定された圧力値が、過去の測定から得られた、平均値などの予想値または期待値からどれだけ逸脱しているかの尺度として、理解され得る。偏差の度合いは、数学的な値としてステートメント(「大きすぎる」、「指定限度内」等)をもたらし得るか、またはそのために使用されることができる。
【0017】
本発明による血液処理装置は、本発明による少なくとも1つの体外血液チュービングセットおよび/または本発明による1つの検出デバイスを備えるか、またはこれらの2つのデバイスのうちの少なくとも1つに少なくとも接続される。
【0018】
本発明による方法は、体外血液チュービングセットの圧力測定ラインをモニタリングするのに役立つ。
【0019】
本方法は、体外血液チュービングセットの圧力測定ラインに接続可能であるように具現化された接続点を有する血液処理装置を提供することを備える。さらに、血液処理装置は、圧力測定ライン内の圧力を測定するように配置された圧力センサを用いて具現化される。
【0020】
さらなる方法ステップにおいて、圧力センサは、圧力測定ライン内の圧力の測定、または時間にわたる圧力変化の測定を実施し、圧力またはその変化の偏差変数を決定する。
【0021】
さらに、測定された圧力の偏差変数または時間にわたるその変化は、いずれの場合も、決定された偏差変数またはその変化と、以前に測定または記憶された値、閾値、範囲、または推移との比較によって評価される。
【0022】
本発明による、デジタル、特に不揮発性の記憶媒体は、特に電子的または光学的に読み取り可能な制御システムを有する、特にUSBスティックもしくはEPROMの形態またはフロッピー(登録商標)ディスク、CD、DVDの形態の、特に機械読み取り可能媒体の形態であり、本発明による方法の機械により実行されるステップが起動されるようにプログラマブルコンピュータシステムと相互作用することができる。
【0023】
本発明によるコンピュータプログラム製品は、コンピュータ製品がコンピュータ上で動作する場合に、本発明による方法の機械により実行されるステップを起動するための、揮発性の一時的プログラムコードまたは機械読取り可能媒体または信号波に記憶されたものを備える。コンピュータプログラム製品は、本発明によれば、例えば、媒体に記憶されたコンピュータプログラム、コンピュータプログラムを有する包括的システムである組込みシステム(例えばコンピュータプログラムを有する電子デバイス)、コンピュータにより実装されるコンピュータプログラムのネットワーク(例えば、クライアント/サーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等)、またはコンピュータプログラムが搭載、動作、記憶、実行、または開発されるコンピュータとして理解されることができる。
【0024】
本明細書で使用される「機械読取り可能媒体」という用語は、本発明のある特定の実施形態では、ソフトウェアおよび/またはハードウェアによって解釈可能なデータまたは情報を含む媒体を指す。媒体は、フロッピーディスク、CD、DVD、USBスティック、フラッシュカード、SDカード、または同様のものなどの、データ媒体であり得る。
【0025】
本発明によるコンピュータプログラムは、コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作する場合、本発明による方法の機械により実行されるステップを起動するためのプログラムコードを備える。本発明によれば、コンピュータプログラムは、例えば、プログラムを備える物理的な配布可能なソフトウェア製品を意味するものと解釈されることができる。
【0026】
それは、本発明によるデジタル記憶媒体、本発明によるコンピュータプログラム製品、および本発明によるコンピュータプログラムに適用され、本発明による方法の自動的なステップの全部、一部、またはいくつかが起動される。これは、特に、本発明による検出デバイスおよび/または本明細書に記載の提供された血液処理装置、特に、本発明による方法で使用される血液処理装置との相互作用に適用される。
【0027】
以下のすべてにおいて、「~であり得る」または「~を有し得る」等の表現の使用は、それぞれ、「好ましくは~である」または「好ましくは~を有する」等と同義に理解されるべきであり、本発明による実施形態を例示することを意図している。
【0028】
本明細書で数値を表す語が言及されるときはいつでも、当業者はそれらを数値の下限値の指示として認識または理解するべきである。それが当業者を明らかな矛盾に導かない限り、当業者は、例えば「1つ」という指定が「少なくとも1つ」を包含するものとして理解するであろう。この理解はまた、当業者にとって明白に技術的に可能であるときはいつでも、数値を表す語、例えば「1つ」が、代替的に「ちょうど1つ」を意味し得るという解釈として、本発明によって同等に包含される。両方が本発明によって包含され、本明細書では使用されるすべての数値を表す語に適用される。
【0029】
本明細書で一実施形態が言及されるとき、それは本発明による例示的な一実施形態である。
【0030】
「プログラムされた」または「構成された」が本明細書で言及されるとき、これらの用語が交換可能であることも開示される。
【0031】
方法ステップが言及されるときはいつでも、本発明は、好適な装置またはその部分の対応するプログラミングまたは構成も包含する。
【0032】
「疎水性フィルタ」という用語は、いくつかの実施形態では、膜であるかまたは膜を備える圧力測定ラインの部分に対して同義に使用され、逆もまた同様である。したがって、これらの用語は、本明細書において交換可能であり得る。膜は、疎水性、特に通気性および不透液性があり得る。
【0033】
本発明のさらなる有利な展開の各々が、従属請求項および実施形態の主題である。
【0034】
本発明による実施形態は、下記の特徴のうちの1つまたは複数を備え得る。
【0035】
本明細書で言及されるバブルトラップは、動脈および/または静脈バブルトラップであり得る。
【0036】
任意の実施形態では、前述の偏差変数は、分散、標準偏差、または経験的標準変動などの任意のばらつきパラメータ(dispersion parameter)の代替として適用される。本発明によるそのような実施形態では、偏差変数は、分散、ばらつきパラメータ、標準偏差、または同様のものである。これらの用語および主題も本発明の範囲内に包含される。
【0037】
いくつかの実施形態では、偏差変数は、平均した圧力値の現在の圧力値の平均二乗偏差(average squared deviation)として定義される。平均圧力値は、圧力測定ラインを介して測定された最後の圧力値、例えば最後の5つの値、または例えば0.5秒、1秒、1.5秒などの最後の所定の時間期間内に測定されたすべての値の平均値であり得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、偏差変数は、推計学における分散を計算するのと同様に計算され得る。
【数1】
であって、
n=所定数の測定値、例えば5つ、
i=すべての測定値にわたるランニングインデックス(running index)、
x
i=i番目の測定値、
x
m=n個すべての測定値の平均値、
δ
2=偏差変数または偏差度合い、である。
【0039】
例えば、100msごとに、静脈圧の圧力測定値が記録され、透析装置上に記憶され得る。圧力信号を分析するための観察時間間隔は、この例では0.5sであり、この時間までに、圧力推移の特徴的な部分が既に検出されていることができる。この例では、これにより、所定数nが、観察時間間隔にわたるまたは観察間隔における5つ(n=5)の測定値となる。それゆえ、5つの測定値が記録され、5つすべての測定値の平均値xmが計算される。次いで、5つ(単一)の測定値と平均値xmとを使用して、偏差度合いが計算される。
【0040】
任意選択的に、計算アプローチは、偏差が強調して示されるように定式化される。これは、二次アプローチを使用し、および2(2)よりも大きい指数または十分に大きい乗数で偏差が考慮に入れられる数学的演算の後の実施形態の場合である。
【0041】
いくつかの実施形態では、圧力センサを使用して圧力測定ライン内の圧力または時間にわたる圧力変化を測定するとき、圧力信号のピーク値が常に測定される。場合によって、ローラポンプとして具現化された血液ポンプのロータの移動に起因する圧力の影響により、圧力が、例えば周期的に変動する場合、圧力は、繰り返し再び上昇および下降し、したがって、上方最大値と下方最小値との間を移動する可能性がある。
【0042】
これによって、本発明によれば、例えば、過去の圧力測定値から平均値を決定するとき、および/または実際の圧力値を測定するときに、最大値または最小値のみが考慮されるという点で、圧力測定の精度が増すことができる。
【0043】
最大値または最小値の代わりに、各々が最大値と最小値との間にある平均圧力値が使用されることができる。個々の圧力信号のこれらの平均圧力値から、本明細書で言及される平均値も、期待値として計算されることができる。
【0044】
さらに、本発明によれば、実際の圧力値を測定するときに、個々のポンプ、例えば血液ポンプのロータ位置が考慮に入れられることができる。したがって、血液ポンプがある特定のロータ位置を(再び)とるときに圧力を常に測定するために規定が設けられ得る。ロータ位置は、対応するセンサ、例えば磁界センサまたはホールセンサの使用、およびその測定値の評価によって確保されることができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、本発明による圧力測定ラインは、各々が第1の管腔形状を有するいくつかの管腔部分および/または各々が第2の管腔形状を有するいくつかの管腔部分を備える。
【0046】
いくつかの実施形態では、本発明による圧力測定ラインは、各々が第1の管腔形状を有する、互いに分離した管腔部分を備える。
【0047】
いくつかの実施形態では、本発明による圧力測定ラインは、各々が第2の管腔形状を有する、互いに分離した管腔部分を備える。
【0048】
いくつかの実施形態では、第1の管腔形状を有する管腔部分は、第2の管腔形状を有する管腔部分と交互になり得る。圧力測定ラインに設けられた異なる管腔形状により、異なる管腔部分における液体レベルは異なる速度で増加する。よって充満レベル(filling level)と容積との間の連続的な依存性が排除され、これから決定されることになる偏差変数についての閾値を定義するのに役立つことができ、それによって次に圧力測定ラインの充満レベルが決定されることができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、圧力測定ラインは、圧力測定ラインを特に静脈のチャンバに接続するように具現化されたさらなるコネクタを備える。このチャンバは血液チャンバであり得る。
【0050】
ある特定の実施形態では、第1および/または第2の管腔形状を有する管腔部分は、圧力測定ラインコネクタの一部ではなく、および/またはそのようなコネクタに直接接続されない。
【0051】
いくつかの実施形態では、体外血液チュービングセットの圧力測定ラインは、特に静脈の血液チャンバに接続される。
【0052】
検出デバイスのある特定の実施形態では、当該方法による評価は、圧力測定ラインについて達した結論を評価することであるか、またはそれを備える。
【0053】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つまたは複数の所定の相互に異なる圧力測定ラインから収集された、またはこれらを特徴付ける、偏差変数または時間にわたる偏差変数の変動の最小値、最大値、パターン、特性、および/または推移の完全な収集(completed collection)を提供することを包含する。さらに、評価は、偏差変数またはその推移が完全な収集に含まれるかどうかの検証であるか、またはそれを備える。
【0054】
検出デバイスのいくつかの実施形態では、本方法の評価を通じて達した結論の結果は、膜および/またはセンサが濡れる危険性があること、および/または圧力測定ライン内の液体レベルが過度に上昇し、および/または所定の高さに達する、もしくは代替的にそれを超えたことを示すか、またはそのことである。
【0055】
検出デバイスのいくつかの実施形態では、膜および/またはセンサが濡れる危険性があること、または圧力測定ライン内の液体レベルが上昇している、もしくは過度に上昇したという結論に達すると、エラーメッセージまたは警報がトリガされる。このようにして、結論に達すると、進行中の処理手順の中断または中止ももたらし得るか、または、例えば、使用者へのプロンプトによって、またはその後に、中断または中止を開始し得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、本発明による検出デバイスの方法は、さらなるステップとして、血液処理装置を使用する(進行中の)血液処理の中断または終了を備える。これらの実施形態では、接続について達した結論が、膜またはセンサが濡れる危険性があるということ、レベルの所定の高さを超えたということ、または偏差変数もしくはその推移が完全な収集に含まれていないということであるとき、中断または終了が生じる。
【0057】
いくつかの実施形態では、本発明による検出デバイスの方法は、さらなるステップとして、膜および/またはセンサが濡れる危険性がある、または圧力測定ライン内の液体レベルが上昇している、もしくは過度に上昇したという結論に達したときに、圧力測定ライン内、および/または特に圧力測定ラインと直接流体連通している特に静脈の血液チャンバ内、もしくは特に静脈のバブルトラップ内の液体レベルを下げるために、血液処理デバイスを介して措置がとられることを備える。
【0058】
いくつかの実施形態では、バブルトラップ内の液体レベルを減少させるために血液処理装置を介してとられる措置は、例えば、圧縮空気デバイスまたは圧縮空気源からの空気を使用して、液体の一部をガスと置き換えることを備えるか、またはそれからなる。
【0059】
この措置は、検出デバイスまたは血液処理装置によって自動的に開始されることができる。このようにして、膜が濡れる危険性がでる前に、圧力測定ライン内のレベルが下げられる。
【0060】
代替的または追加的に、エラーメッセージ、警報、処理の中断、または同様のものなどの他の措置もとられ得、任意選択的に、例えば検出デバイスまたは血液処理装置を介して自動的に実行され得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、本方法は、提供された血液処理装置のすべての処理モダリティをディセーブルにすること、および/または提供された血液処理装置を介して実現可能な血液処理手順の処理パラメータを制限することを備える。これらの実施形態では、接続について達した結論が、膜またはセンサが濡れたということ、レベルの所定の高さを超えたということ、および/または偏差変数ならびに/もしくはその推移が完全な収集に含まれていないということである場合、ディセーブルが生じる。
【0062】
いくつかの実施形態では、検出デバイスの血液処理装置は、アフェレーシスまたは透析、これもまた特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過のための装置として具現化される。
【0063】
いくつかの実施形態では、検出デバイスは、本方法の実行の結果を表示するために、少なくとも1つのディスプレイデバイスを備えるか、またはそれと信号通信状態にある。検出デバイスは、ディスプレイデバイス上に結果を表示するために対応する信号を出力するようにプログラムされる。ディスプレイデバイスは、ディスプレイ、エラーディスプレイ、または同様のものであり得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、血液処理装置は、アフェレーシスまたは透析、これもまた特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過のための装置として具現化される。
【0065】
本発明によるいくつかの例示的な実施形態では、検出デバイスは、少なくとも1つの警報デバイスを備え、これは、本方法を実行することによる結果により疎水性膜が濡れる可能性があるときに警報を出力するように構成またはプログラムされる。代替的に、検出デバイスは、そのような警報デバイスと信号伝送状態にある。
【0066】
本発明によるいくつかの例示的な実施形態では、検出デバイスは、制御デバイスおよび/または性能試験モニタであるか、またはいずれの場合も同様のものを備える。
【0067】
ある特定の実施形態では、本方法の評価は、圧力測定ラインについての結論に達することであるか、またはそれを包含する。
【0068】
本方法のいくつかの実施形態では、達した結論は、膜および/またはセンサが濡れる危険性があるということ、および/または圧力測定ライン内の液体レベルが上昇しているということ、および/または所定のレベルに達したということであるか、またはそのことを示す。
【0069】
本方法のいくつかの実施形態では、膜および/またはセンサが濡れる危険性がある、または圧力測定ライン内の液体レベルが上昇している、もしくは過度に上昇したという結論に達すると、エラーメッセージまたは警報がトリガされる。このようにして、達した結論はまた、進行中の処理手順の中断または中止をもたらし得るか、または、例えば、プロンプトによって、または使用者へのプロンプトと接続されて、中断または中止を開始し得る。
【0070】
本方法のいくつかの実施形態では、血液処理装置を使用した(進行中の)血液処理の中断が、さらなるステップとして包含される。これは、特に、体外血液チュービングセットが使用されるか、または意図される目的のために使用されるべきである、そのような血液処理に適用され得る。特に、これらの実施形態では、接続について達した結論が、それが濡れるまたは膜もしくはセンサが濡れる危険性があるということ、圧力測定ライン内の液体レベルが上昇している、もしくは過度に上昇したということ、または偏差変数もしくはその推移が完全な収集に含まれていないということであるとき、中断または終了が生じる。
【0071】
血液処理装置を介してバブルトラップ内の液体レベルを下げるための措置をとることも、本方法のある特定の実施形態におけるさらなるステップとして包含され得る。
【0072】
本方法のいくつかの実施形態では、血液処理装置は、アフェレーシスまたは透析、これもまた特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過のための装置として具現化される。
【0073】
いくつかの実施形態では、圧力測定ライン内の空気圧、およびその結果として、特に静脈の血液チャンバ内の空気圧も、圧縮器を介して増加され、特に静脈のクランプが開かれ、その結果、液体レベルが降下し、したがって膜および/または圧力センサが濡れることが防止される。代替的または追加的に、進行中の血液処理が中断され得、使用者は、処理の継続を確認するように要求され得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、本方法は、フィルタに接続された圧縮空気源を使用してフィルタの機能性を回復させるために疎水性フィルタの膜に送風する(blowing out)ことを含まない。
【0075】
いくつかの実施形態では、本発明による方法は、疎水性フィルタの膜が詰まっていることを決定する前に終了する。
【0076】
いくつかの実施形態では、0に等しい偏差変数の値または偏差変数の変動がないことは、膜および/またはセンサが濡れる危険性に関する結論に達するために使用されない。
【0077】
いくつかの実施形態では、圧力の振幅変動、特に周期的に繰り返し発生する振幅変動は、圧力測定ラインまたは圧力測定装置をモニタリングするための基準として記録および/または使用されない。
【0078】
いくつかの実施形態では、本方法は、振幅圧力変動の存在により、圧力測定ラインまたは圧力測定装置の正しい機能を推測することを包含しない。
【0079】
いくつかの実施形態では、圧力測定ラインは、ポンプ、特に真空ポンプも、および/または廃棄物容器も備えず、それと流体連通して接続もされない。特に、圧力測定ラインは、それを血液処理装置に接続するためのそのコネクタと、それを血液チュービングセット、例えばその血液チャンバに接続するために設けられた端部との間に、そのようなポンプを備えない。
【0080】
いくつかの実施形態では、膜は、構成成分、特に創傷分泌物などの固体でないおよび/また液体の構成成分を流体流から濾過して取り除くのに好適ではなく、そのために提供および/または使用されない。
【0081】
本発明による任意またはすべての実施形態は、上記または下記の利点のうちの1つまたはいくつかを備え得る。
【0082】
このようにして、本発明によれば、使用される血液チュービングセットの安全性に関連する機能、すなわち、正しい圧力測定とともに血液処理装置の可能性が確保されるので、患者に対してより高いレベルの安全性が達成される。
【0083】
本発明によれば、センサ上の技術的エラー(圧力センサおよび/または疎水性膜が濡れること)が、それが起きる前に検出され、濡れた圧力センサおよび場合によっては対応する圧力測定ラインまたはさらには体外血液チュービングセット全体を交換するときに生じることになる使い捨て品の不要な過剰使用を回避する。
【0084】
それはまた、そうでない場合に濡れた圧力センサおよび/または血液チュービングセット全体を交換するために必要となる時間を節約するのにも役立つ。
【0085】
圧力測定ラインの必要な交換をもたらす、血液で満ちている圧力測定ライン、およびその結果として膜および/またはセンサが濡れることが、有利に回避される。それにより、透析装置を汚染する危険性も低減される。
【0086】
本発明による方法によって、圧力測定ライン内の血液の増加も検出され得る。
【0087】
本発明は、以下において、付随する図面に関連して例示的に説明され、ここで同一の参照番号は同じまたは同様の構成要素を指す。以下は、部分的に大きく簡略化された図面において適用される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【
図1】第1の実施形態における、本発明による血液処理装置と、本発明による血液チュービングセットの第1の圧力測定ラインとの簡略化された概略グラフを示す。
【
図2】第2の実施形態における本発明による圧力測定ラインを、簡略化された図で示す。
【
図3a-3b】時間にわたって、本発明による
図1の圧力センサによって測定された圧力が示される図を各々示す。
【
図4】
図1の圧力センサによって測定された、バブルトラップ内の静脈圧の偏差変数の2つの推移を示す。1つは、主に空気で満ちたバブルトラップを有し、1つは、主に液体で満ちたバブルトラップを有し、各々は、100ml/分の設定された血流で、秒[s]の時間tにわたる。
【
図5】偏差変数が圧力測定ライン内およびバブルトラップ内の空気体積に依存することを簡略図で示す。
【
図6】空気体積が圧力測定ライン内およびバブルトラップ内の液体レベルに依存することを簡略図で示す。
【
図7】圧力測定ラインの形状による、液体レベルに依存する偏差変数の不連続な増加を示す。
【詳細な説明】
【0089】
図1は、非常に簡略化された概略図で、本発明による血液処理装置1000の部分および本発明による血液チュービングセット100の部分を示す。
【0090】
本発明は、本明細書で、特に以下で、血液チュービングセットの静脈側に位置する本発明による装置を参照して説明される。本発明は、血液チュービングセットの静脈側での使用のみに限定されない。
【0091】
任意選択的に血液カセット(図示せず)の外側および内側の部分に延在し得る体外血液チュービングセット100は、患者静脈ライン101と、任意選択的に静脈血チャンバ103とを備える。使用中、患者ライン101内の血液の貫流は、典型的には、示されている矢印の方向に、患者に向かって生じる。
【0092】
本発明による圧力測定ライン105は、血液チュービングセット100(またはその一部)に接続される。
図1では、この圧力測定ライン105は、単に例示的に、ここではバブルトラップとして具現化された静脈血チャンバ103から出る。圧力測定ライン105は、戻り圧力測定ラインであり得る。それは、「オープンライン」であり得る。
【0093】
圧力測定ライン105は、任意選択的にコネクタ107を備え、これは、圧力測定ライン105を、例えば血液処理装置1000の圧縮空気出口1001に接続するために設けられ、それに応じて具現化される。コネクタ107および圧縮空気出口1001は、単に任意選択的に、雌型または雄型シーリングコーンを有するルアーロックコネクタの雌型または雄型半体、または追加の安全ねじ山を有するかまたは有さない対応するルアーロックコネクタの半体である。
【0094】
圧縮空気出口1001は、血液処理装置1000の外壁内または外壁上、例えばそのハウジング壁内にあり得る。
【0095】
圧力測定ライン105の使用時に、空気が流れるかまたは空気が流れることができる圧力測定ライン105の領域にある、圧力測定ライン105のコネクタ107、または圧力測定ライン105の別の部分は、通気性膜109を備える。通気性膜109は、単に一例として、疎水性膜または疎水性フィルタとして具現化される。通気性膜109はまた、「トランスデューサプロテクタ」という名称で、または「TP」と略されるとき、当業者に既知である。
【0096】
血液処理装置1000は、圧縮空気デバイスまたは圧縮空気源の一例としての圧縮器1003を備える。
【0097】
圧縮器1003および圧縮空気出口1001は、例えば、圧縮空気ライン1005を介して流体連通して接続される。任意選択的に、圧縮器1003は、本明細書に記載されるもの以外の使用のための追加の弁を備え得る。
【0098】
圧力センサ1007と、単に例示的に、任意選択の切換弁1009(代替的または追加的に、チョーク、スイッチ、ロック、および/または同様のもの)が、圧縮空気ライン1005内または圧縮空気ライン1005上に設けられる。
【0099】
図1からわかるように、圧力センサ1007は、好ましくは、圧縮空気ライン1005に一体化されるかまたは好適な流体連通状態にあり、その結果、圧力センサ1007は、切換弁1009(設けられている場合)がそれに応じて切り換えられた場合、および圧縮器1003がアクティブである、すなわちスイッチオンされた場合に、圧縮器1003の動作によって引き起こされる圧縮空気ライン1005内の圧力Pを測定することができる。圧力センサ1007は、戻り圧力センサであり得る。
【0100】
単に一例として、圧縮空気ライン1005は、任意選択的に設けられた保護フィルタ1011を通って延びており、当該保護フィルタは次に、流れの中に配置された、好ましくは疎水性の通気性膜1013を備える。
【0101】
血液処理装置1000は、検出デバイス1300を備える。破線で示されるように、これは、例示的に、圧縮器1003、圧力センサ1007、および/または切換弁1009に信号通信して接続される。
【0102】
一点鎖線で示されるように、少なくとも圧縮空気出口1001および圧力センサ1007は、血液処理装置1000に接続された独立した圧力測定ユニット1500の一部であり得、任意選択的に、設けられているときは切換弁1009および保護フィルタ1011も、上述の装置の一部であり得る。
【0103】
図1からわかるように、圧力測定ライン105は、少なくとも1つの第1の管腔部分105aと、これに直接隣接して第2の管腔部分105bとを備える。
【0104】
第1の管腔部分105aは、第1の管腔形状を備え、第2の管腔部分105bは、第2の管腔形状を備える。第1および第2の管腔形状は、第1の管腔部分105aの直径が第2の管腔部分105bのそれよりも大きいという点で、少なくともその直径が互いに異なる。したがって、第1の管腔部分105aは、拡張部またはコンパートメントと呼ばれ、第2の管腔部分105bは、ボトルネックと呼ばれることができる。
【0105】
第1の管腔部分105aに加えて、圧力測定ライン105は、さらなる管腔部分105a’を備える。これもまた、直接隣接する第2の管腔部分よりも大きい直径を有する。さらなる管腔部分105a’は、第1の管腔部分105aと同じ形状および/または同じ直径を有し得る。管腔部分105aおよび105a’は、これ以降「第1の管腔部分」と呼ばれる。
【0106】
体外血液チュービングセット100は、上述の構成要素と共に、任意選択的に、患者(例示せず)、および血液処理装置、ここでは例示的に血液フィルタまたは透析器(これも例示せず)に流体接続している動脈ライン部分をさらに備える。血液フィルタは、透析液チャンバおよび血液チャンバを備え、これらは、大部分が半透膜によって互いに分離されている。
【0107】
血液処理装置1000は、そのデバイスの一部のみを通して示され、
図1に概略的に表されているが、血液ポンプをさらに備える。患者の治療中、血液ポンプは、体外血液回路100の部分を通して、血液フィルタまたは透析器に向かって血液を搬送する。
【0108】
ローラポンプまたはそうでない場合閉塞ポンプ(occluding pump)として具現化され得る透析液用のポンプを使用して、新しい透析液が、供給源から透析液入口ラインに沿って透析液チャンバ内にポンピングされる。透析液は、濾液として透析液チャンバを出て、保持容器(basin)に向かう。
【0109】
置換物を有するさらなる供給源が任意選択的に設けられ得る。
【0110】
図2は、本発明による圧力測定ライン105のさらなる実施形態を示す。これは、圧縮空気出口1001と、血液チャンバ103(
図1参照)の一例としてのバブルトラップとに接続される。
【0111】
圧力測定ライン105は、第1のタイプのより多くの、例えば3つの管腔部分、つまり第1の管腔部分105a、105a’、および105a‘‘を備える。それらは、第2のタイプの管腔部分、つまり第2の管腔部分105b、105b‘、および105b‘‘によって互いに分離されている。ここでは、一例として、第1のタイプの管腔部分は、第2のタイプの管腔部分と交互になっている。
【0112】
図3aおよび
図3bの各々は、
図1の圧力センサ1007によって測定された圧力P(例えば単位mmHg)の推移が時間t(例えば秒としての単位s)にわたってプロットされた図を示す。
【0113】
図3aは、血液チャンバ103の上半分が空気で満ちているときに、圧力センサ1007を使用して測定された圧力信号を示す。
【0114】
図3bは、血液チャンバ103が上部まで液体で満ちているとき、換言すれば、空気が全くまたは空気がほとんど存在しないときに、圧力センサ1007を使用して測定された圧力信号を示す。
【0115】
図3aの(幾分)空気で満ちているシステムにおける圧力変化中のオーバーシュート(円で示す)が、
図3bよりも著しく低いことが分かる。
【0116】
この性能は、本発明によれば、偏差変数を介して評価され、当該偏差変数は、ここでは単に一例として、場合によっては分散に対応するかまたは分散をシミュレートし、したがってδ2を使用して例示的に示される二乗変数である。
【0117】
偏差変数δ2は、ここでは、例示的に、平均した圧力値(例えば、500ms以内の5つの圧力値)の現在の圧力値の平均二乗偏差である。
【0118】
偏差変数は、二乗偏差である必要はない。したがって、本図の例は、決して限定するものとして解釈されるべきではない。
【0119】
図4は、
図1の圧力センサ1007を使用して測定された、血液チャンバ103内の静脈圧の、
図3の偏差変数δ
2の2つの推移を示す。1つは、主に空気で満ちた血液チャンバ103を有し、1つは、主に液体で満ちた血液チャンバ103を有し、各々は、秒[s]の時間tにわたって、100ml/分の事前設定された血流を有する。
【0120】
それによって、偏差変数δ2の推移V1(破線)は、当該偏差変数δ2が0と約55との間の値を有することを示す。これは、圧力センサ1007の望ましくない湿潤を起こりそうもないものにする、比較的多くの空気が血液チャンバ103内に存在するときに圧力を測定することによって決定されることができる。
【0121】
推移V2(実線)は、血液チャンバ103内に比較的あまり空気が存在しないときに圧力を測定することによって決定されることができる偏差変数δ2とは反対に、偏差変数δ2が0と約85との間の値を有することを示す。これは、次に圧力センサ1007自体が濡れることを防ぐはずである、膜109の望ましくない湿潤を、より起こりそうなものにする。
【0122】
異なる推移V1およびV2の理由は、空気体積の圧縮性したがって減衰性にあり、それによって、液体レベルが増加し、これにより空気体積が減少すると、圧力測定ライン内の減衰効果が減少し、圧力の偏差変数が増加する。管腔部分が液体で満ちている場合、この管腔部分は、空気による減衰効果を有さず、全体的な減衰に寄与しない。
【0123】
図5は、簡略的な図で、圧力測定ライン105内および血液チャンバ103内の空気体積Vが偏差変数δ
2に依存することを示す。
【0124】
図6は、圧力測定ライン105の断面が一定であると仮定して、空気体積Vが圧力測定ライン105内の液体レベルhに依存することを簡略図で示す。
【0125】
したがって、偏差変数δ
2の量は、
図5に示されるように、血液チャンバ103内および圧力測定ライン105内の空気の量または空気体積Vに依存する。圧力測定ライン105内に存在する空気体積Vもまた、
図6に示されるように、血液チャンバ103内の液体レベルの高さhに対して線形である。
【0126】
圧力測定ライン105内の液体がどの高さhまで上昇したかをより正確に決定することができるように、
図7に示されるように、充満レベル、すなわち液体レベルの高さhを超える偏差変数δ
2の非連続的な増加を得ることが好ましい。これは、圧力測定ライン105に沿う断面が異なり、したがって容積が異なると仮定して、偏差変数δ
2が圧力測定ライン105内の液体レベルに依存することを示す。
【0127】
この目的のために、本発明によれば、例えば
図2に示されるような、圧力測定ライン105のホース形状が例示的に推奨される。それは、長手方向断面において、形状が、既知の圧力測定ラインの一貫した円筒形とは異なる。
【0128】
管腔部分が液体で満ちている場合、この管腔部分は、空気による減衰効果を備えず、全体的な減衰に寄与しない。圧力測定ライン105の異なる断面、したがって長さ当たりの異なる容積により、第1のタイプ(第1の管腔形状)の部分における液体レベルは、第2のタイプ(第2の管腔形状)の部分における液体レベルよりもゆっくりと上昇する。これにより、一方での容積または充満と他方での充満レベルとの間の連続的な依存性は排除される。したがって、偏差変数δ2について有益な閾値が設定されることができ、当該偏差変数δ2について、液体がどの点またはどの部分(第1のタイプまたは第2のタイプ)まで既に上昇しているかが読み取られることができる。これらに基づいて、例えば本明細書に記載されるもののような、適切な措置が開始されることができる。
【0129】
圧力測定ライン105の(コネクタ107から)血液チャンバ103までの長さは、例示的に16.5~27.5cmの間、好ましくは22cmであり、外径は例えば5.5mmであり、内径は3.5mmであり、ホース材料は好ましくはPVC(ポリ塩化ビニル)である。好ましくは、圧力測定ライン105の耐久性のある接合が、コネクタ107上のソケットにおいて選択される。
【0130】
好ましくは、自由端のコネクタ107は、雌型ルアーコーンおよび周囲の雄ねじを有するルアーロックコネクタの雌型半体である。
【0131】
好ましくは、雌型ルアーコーンの最も小さい自由流れ断面の直径は2.5mmであり、ルアーコーン材料は好ましくはPBT(ポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephthalate))である。
【0132】
好ましくは、通気性膜109は、10~14mm、理想的には12mmの、好ましくは流れ方向に垂直である、コネクタ107における自由流れ直径を有する。通気性膜109の厚さは、好ましくは、例えばおよそ0.15mmである。
【0133】
通気性膜109(その材料は、とりわけ、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluorethylene))であり得る)の平均孔径は、好ましくは、0.1μm~0.6μmの間、理想的には0.2μm(マイクロメートル)である。
【0134】
膜109は、すべての自由断面の通気性を保証し、高圧に対して膜を支持するために、半径方向の支持リブによって、好ましくは両側で、コネクタ107内に任意選択的に支持される。
【0135】
機械側の圧縮空気出口1001は、雄型ルアーコーンおよび周囲のユニオンナットを有するルアーロックコネクタの雄型半分であり得る。それは、有利には、洗浄し易いステンレス鋼から作られているので、完全に衛生的であり得る。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
膜と、圧力測定ラインを血液処理装置に接続するためのコネクタとを有する圧力測定ラインであって、前記圧力測定ラインは、少なくとも2つの連続する管腔部分、すなわち、第1の管腔部分および第2の管腔部分をさらに備え、前記第1の管腔部分は、第1の管腔形状を備え、前記第2の管腔部分は、第2の管腔形状を備え、前記第1の管腔形状および前記第2の管腔形状は、少なくともそれらの直径が互いに異なる、圧力測定ライン。
[C2]
各々が前記第1の管腔形状を有するいくつかの管腔部分および/または各々が前記第2の管腔形状を有するいくつかの管腔部分を有する、C1に記載の圧力測定ライン。
[C3]
前記第1の管腔形状を有する管腔部分は、互いに分離している、C2に記載の圧力測定ライン。
[C4]
各々が前記第2の管腔形状を有する管腔部分は、互いに分離している、C2または3に記載の圧力測定ライン。
[C5]
各々が前記第1の管腔形状を有する管腔部分は、各々が前記第2の管腔形状を有する管腔部分と交互になっている、C2~4のいずれか一項に記載の圧力測定ライン。
[C6]
前記圧力測定ラインを血液チャンバに接続するためのさらなるコネクタを有する、C1~5のいずれか一項に記載の圧力測定ライン。
[C7]
C1~6のいずれか一項に記載の圧力測定ラインを備えるか、またはそれに接続された血液チャンバ。
[C8]
少なくとも、C7に記載の血液チャンバおよび/またはC1~6のいずれか一項に記載の圧力測定ラインを備えるか、またはそれに接続された、体外血液チュービングセット。
[C9]
前記圧力測定ラインは、前記血液チャンバに接続される、C8に記載の体外血液チュービングセット。
[C10]
体外血液チュービングセットの圧力測定ラインをモニタリングするための方法を実行または開始するようにプログラムおよび/または構成された検出デバイスであって、前記圧力測定ラインは、血液処理装置に接続され、前記血液処理装置は、前記圧力測定ラインの内側の圧力を測定するように配置された圧力センサを備え、前記圧力測定ラインは、C1~6のいずれか一項にしたがって具現化され、
前記方法は、
・前記圧力センサを使用して、前記圧力測定ライン内の圧力または時間にわたるその変化を測定し、前記圧力またはその変化の偏差変数を決定することと、
・前記偏差変数または時間にわたる前記偏差変数の変化を、いずれの場合も、前記決定された偏差変数またはその変化と、そのために使用される以前に測定および/または記憶された値、閾値、範囲、または推移との比較を各々介して評価することと
を行うステップを備える、検出デバイス。
[C11]
前記評価は、前記圧力測定ラインについての結論に達することであるか、または達することを包含する、C10に記載の検出デバイス。
[C12]
前記達した結論は、前記膜および/または前記圧力センサが濡れる危険性があるということ、前記圧力測定ライン内の前記液体レベルの所定の高さに達するということ、および/または前記圧力測定ライン内の前記液体レベルが上昇しているということであるか、またはそのことを示す、C10または11に記載の検出デバイス。
[C13]
前記膜が濡れる危険性があるという前記結論に達すると、エラーメッセージまたは警報がトリガされる、C10~12のいずれか一項に記載の検出デバイス。
[C14]
・前記血液処理装置を介した血液処理を中断または停止するステップをさらに有するか、
または、
・前記血液処理装置を使用して、前記血液チャンバ内の前記液体レベルを下げるための措置をとるステップをさらに有し、
いずれの場合も、前記接続についての前記達した結論が、濡れる危険性があるということ、および/または前記レベルの前記所定の高さを超えたということであるか、またはそのことを示すときである、C10~13のいずれか一項に記載の検出デバイス。
[C15]
前記血液処理装置は、アフェレーシスまたは透析、特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過のための装置である、C10~14のいずれか一項に記載の検出デバイス。
[C16]
少なくとも1つのディスプレイデバイスを備えるか、またはそれに接続され、前記方法を実行した結果を、前記ディスプレイデバイスを介して表示するように構成される、C10~15のいずれか一項に記載の検出デバイス。
[C17]
C8または9に記載の少なくとも1つの体外血液チュービングセットおよび/またはC10~16のいずれか一項に記載の検出デバイスを備えるか、またはそれに接続される、血液処理装置。
[C18]
アフェレーシスまたは透析、特に血液透析、血液濾過、および血液透析濾過のための装置として具現化される、C17に記載の血液処理装置。
[C19]
体外血液チュービングセットの圧力測定ラインをモニタリングするための方法であって、
・血液処理装置に、好ましくはC1~6のいずれか一項に記載の圧力測定ラインに接続される接続点と、前記圧力測定ライン内の圧力を測定するように配置される圧力センサとを提供することと、
・圧力センサを使用して、前記圧力測定ライン内の圧力または時間にわたるその変化を測定し、前記圧力またはその変化の偏差変数を決定することと、
・前記偏差変数または時間にわたる前記偏差変数の変化を、いずれの場合も、前記決定された偏差変数またはその変化と、以前に測定または記憶された値、閾値、範囲、または推移との比較を介して評価することと
を行うステップを備える、方法。
[C20]
前記評価は、前記圧力測定ラインについての結論に達することであるか、または達することを包含する、C19に記載の方法。
[C21]
前記達した結論は、前記膜および/または前記圧力センサが濡れる危険性があるということ、前記圧力測定ライン内の前記液体レベルの所定の高さに達するということ、および/または前記圧力測定ライン内の前記液体レベルが上昇しているということであるか、またはそれを示す、C19または20に記載の方法。
[C22]
前記濡れる危険性があるという前記結論に達すると、エラーメッセージまたは警報がトリガされる、C19~21のいずれか一項に記載の方法。
[C23]
・前記提供された血液処理装置を介した血液処理を中断または停止するステップをさらに有するか、
または、
前記血液処理装置を使用して、前記圧力測定ラインに接続された血液チャンバ内の前記液体レベルを下げるための措置をとるステップをさらに有し、
いずれの場合も、前記接続についての結論に前記達することが、濡れる危険性があるということ、および/または前記レベルの前記所定の高さを超えたということであるか、またはそれを示すときである、C19~22のいずれか一項に記載の方法。
[C24]
前記血液処理装置は、アフェレーシスまたは透析、特に血液透析、血液濾過、血液透析濾過のための装置である、C19~23のいずれか一項に記載の方法。
[C25]
デジタル記憶媒体であって、C19~24のいずれか一項に記載の発明による方法の機械により実行されるステップを起動するようにプログラマブルコンピュータシステムと相互動作するように構成された、電子的に読取り可能な制御サインを有する、特に、USBスティックもしくはEPROMの形態またはフロッピーディスク、CD、もしくはDVDの形態である、デジタル記憶媒体。
[C26]
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、C19~24のいずれか一項に記載の発明による方法の機械により実行されるステップを起動するための機械読取り可能媒体上に記憶されたプログラムコードを有するか、または信号波としてのコンピュータプログラム製品。
[C27]
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作すると、C19~24のいずれか一項に記載の発明による方法の機械により実行されるステップを起動するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0136】
100…血液チュービングセット 血液回路
101…患者静脈ライン
103…バブル/トラップ、バブルチャンバ、ドリップチャンバ、または特に静脈の血液チャンバ
105…圧力測定ライン
105a…第1の管腔部分
105a‘…第1の管腔部分
105a‘‘…第1の管腔部分
105b…第2の管腔部分
105b‘…第2の管腔部分
105b‘‘…第2の管腔部分
107…コネクタ
109…通気性膜
1000…血液処理装置
1001…圧縮空気出口
1003…圧縮空気デバイス、例えば圧縮器
1005…圧縮空気ライン
1007…圧力センサ
1009…切換弁
1011…保護フィルタ
1013…通気性膜
1300…検出デバイス
1500…圧力測定ユニット
h…高さ
P…測定された圧力
t…時間
V…空気体積