(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】受信装置、番組表提供システム、プログラムおよびユーザインタフェース装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/482 20110101AFI20240415BHJP
H04N 21/435 20110101ALI20240415BHJP
H04N 21/658 20110101ALI20240415BHJP
H04H 60/72 20080101ALI20240415BHJP
H04H 60/46 20080101ALI20240415BHJP
H04H 60/45 20080101ALI20240415BHJP
H04H 60/38 20080101ALI20240415BHJP
【FI】
H04N21/482
H04N21/435
H04N21/658
H04H60/72
H04H60/46
H04H60/45
H04H60/38
(21)【出願番号】P 2021008133
(22)【出願日】2021-01-21
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡野 和幸
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-284008(JP,A)
【文献】特開2011-250288(JP,A)
【文献】特開2016-103216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
H04H 40/90 - 60/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の属性情報を設定する属性情報設定部と、
視聴情報を前記属性情報とともに情報処理装置に送信する視聴情報処理部と、
前記情報処理装置から送信された属性別の視聴情報の統計値のうち、使用者の属性と一致する属性別の視聴情報の統計値を視覚的に重畳表示した番組表を表示する番組表表示部と、
を備えることを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記視聴情報処理部は、前記視聴情報として、視聴されたチャンネルのチャンネル番号及び視聴時間を含む視聴履歴を含める、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記視聴情報処理部は、前記視聴情報として、予約されたチャンネルのチャンネル番号を含む予約履歴を含める、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記視聴情報処理部は、前記視聴情報として、ソーシャル・ネットワーキング・サービスに投稿したメッセージにおいて流行したフレーズを含める、
ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の受信装置。
【請求項5】
前記番組表表示部は、放送予定の未来番組の番組表に対して使用者の属性情報に応じた属性別の視聴情報の統計値を重畳表示する、
ことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の受信装置。
【請求項6】
前記番組表表示部は、録画リストの番組表に対して使用者の属性情報に応じた属性別の視聴情報の統計値を重畳表示する、
ことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の受信装置。
【請求項7】
前記番組表表示部は、前記属性別の視聴情報の統計値として、前記視聴情報をもとに算出する番組単位の属性別の視聴量を重畳表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項8】
前記番組表表示部は、前記属性別の視聴情報の統計値として、前記視聴情報をもとに算出する枠単位の属性別の視聴量を重畳表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項9】
前記番組表表示部は、前記属性別の視聴情報の統計値として、過去一定期間の前記視聴情報をもとに算出される番組単位の上昇/下降情報を重畳表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項10】
請求項1ないし9の何れか一項に記載の受信装置と、
前記受信装置から使用者の属性情報とともに視聴情報を収集する通信制御部と、前記受信装置から収集した前記使用者の属性情報および前記視聴情報に基づき算出した属性別の視聴情報の統計値を前記受信装置に送信する統計値算出部と、を備える情報処理装置と、
を備えることを特徴とする番組表提供システム。
【請求項11】
コンピュータを、
使用者の属性情報を設定する属性情報設定部と、
視聴情報を前記属性情報とともに情報処理装置に送信する視聴情報処理部と、
前記情報処理装置から送信された属性別の視聴情報の統計値のうち、使用者の属性と一致する属性別の視聴情報の統計値を視覚的に重畳表示した番組表を表示する番組表表示部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
情報処理装置から送信された属性別の視聴情報の統計値のうち、使用者の属性と一致する属性別の視聴情報の統計値を視覚的に重畳表示した番組表を表示する番組表表示部を備える、
ことを特徴とするユーザインタフェース装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、受信装置、番組表提供システム、プログラムおよびユーザインタフェース装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放送信号に重畳される番組情報に基づく放送予定の番組表の他、録画再生装置等の電子機器が録画した番組を番組表形式で表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の番組表においては、全使用者で同一の内容が表示されているため、自分と同じ性別・年代層が興味を持つ番組を把握することができない、という課題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、受信装置の使用者の属性に応じて推薦された番組を視覚的に把握することができる受信装置、番組表提供システム、プログラムおよびユーザインタフェース装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の受信装置は、使用者の属性情報を設定する属性情報設定部と、視聴情報を前記属性情報とともに情報処理装置に送信する視聴情報処理部と、前記情報処理装置から送信された属性別の視聴情報の統計値のうち、使用者の属性と一致する属性別の視聴情報の統計値を視覚的に重畳表示した番組表を表示する番組表表示部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施の形態にかかる番組表提供システムのシステム構成図である。
【
図2】
図2は、テレビジョン受像機のハードウェア構成及び機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、サーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、サーバ装置の各機能を示す機能ブロック図である。
【
図6】
図6は、テレビジョン受像機およびサーバ装置における番組表の表示動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態の受信装置、情報処理装置、番組表提供システム、プログラムおよびユーザインタフェース装置を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
(システムの構成)
図1は、実施の形態にかかる番組表提供システム100のシステム構成図である。
図1に示すように、実施の形態の番組表提供システム100は、受信装置として機能する多数のテレビジョン受像機1及び情報処理装置として機能するサーバ装置2を、ネットワーク4を介して相互に接続して構成されている。
【0010】
テレビジョン受像機1は、アンテナ(図示せず)などを介して放送局200から放送信号を受信する。
【0011】
サーバ装置2は、各テレビジョン受像機1からの視聴情報(視聴履歴など)を収集する。サーバ装置2は、収集した視聴情報に基づいて、属性別の視聴情報の統計値を計算する。サーバ装置2は、計算結果を推薦番組情報として各テレビジョン受像機1に送信する。
【0012】
(テレビジョン受像機のハードウェア構成及び機能構成)
図2は、テレビジョン受像機1のハードウェア構成及び機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、テレビジョン受像機1は、ディスプレイ11と、スピーカ12と、チューナ13と、信号処理部14と、映像出力部15と、音声出力部16と、ネットワークインターフェース(I/F)17と、制御部18と、メモリ19とを主として備える。
【0013】
ディスプレイ11は、映像を出力するための映像出力デバイスである。スピーカ12は、音声を出力するための音声出力デバイスである。
【0014】
チューナ13は、アンテナ(図示せず)などを介して放送局200から放送信号を受信するためのデバイスである。この放送信号には、放送局200が提供する複数のチャンネルの番組情報が重畳されている。また、放送信号は、復調器(図示せず)などによってトランスポートストリーム(TS)として復調される。
【0015】
信号処理部14は、放送局200から受信される放送信号に種々の信号処理を施すためのデバイスである。信号処理部14は、映像信号を映像出力部15に、音声信号を音声出力部16にそれぞれ出力する。映像出力部15は、信号処理部14から入力された映像信号をディスプレイ11に出力する。音声出力部16は、信号処理部14から入力された音声信号をスピーカ12に出力する。
【0016】
加えて、信号処理部14は、放送信号から番組情報を抽出する。信号処理部14は、抽出した番組情報に基づいて、番組リスト191を生成する。信号処理部14は、生成した番組リスト191を、制御部18を介してメモリ19に記憶する。
【0017】
番組リスト191には、一例として、12個のチャンネルのデータCh_S(1)~Ch_S(12)が登録されている。これらのデータには、たとえばチャンネルを識別するチャンネルID、番組を識別する番組ID、時間枠を識別する枠IDなどが含まれる。
【0018】
ネットワークI/F17は、ネットワーク4に接続されている。このネットワークI/F17は、例えば後述する属性別の視聴情報の統計値を、ネットワーク4上のサーバ装置2から受信するためのデバイスである。
【0019】
制御部18は、テレビジョン受像機1の各コンポーネントを制御するように構成されたCPU(Central Processing Unit)などを備える。また、メモリ19は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などを備え、制御部18による各種演算処理に用いられる各種コンピュータプログラムや各種データなどを記憶する。なお、
図2には、メモリ19に記憶されるデータの例として、番組リスト191、属性別の視聴情報の統計値リスト192、番組表データ193が図示されており、メモリ90に記憶されるコンピュータプログラムの例として、番組表表示プログラム194が図示されている。
【0020】
本実施形態のテレビジョン受像機1で実行される番組表表示プログラム194は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0021】
また、本実施形態のテレビジョン受像機1で実行される番組表表示プログラム194を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のテレビジョン受像機1で実行される番組表表示プログラム194をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施形態のテレビジョン受像機1で実行される番組表表示プログラム194を、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0022】
ここで、実施形態による制御部18は、機能的構成として、視聴情報処理部180と、ネットワークデータ処理部181と、属性情報設定部182と、番組表作成部183と、表示処理部184と、を備える。
【0023】
これらのモジュールは、ソフトウェアとハードウェアの協働により実現されてもよいし、ハードウェアのみによって実現されてもよい。つまり、実施形態では、視聴情報処理部180、ネットワークデータ処理部181、属性情報設定部182、番組表作成部183、および表示処理部184が、制御部18のCPUがメモリ19のROMから番組表表示プログラム94を読み出して実行した結果としてメモリ19のRAM上に生成されてもよいし、視聴情報処理部180、ネットワークデータ処理部181、属性情報設定部182、番組表作成部183、および表示処理部184にそれぞれ対応する専用のハードウェア(回路)がテレビジョン装置100に設けられていてもよい。
【0024】
視聴情報処理部180は、テレビジョン受像機1で視聴されたチャンネルのチャンネル番号及び秒単位でカウントした視聴時間等の視聴履歴を含む視聴情報を生成する。視聴情報処理部180は、生成した視聴情報を、ネットワークI/F17およびネットワーク4を介してサーバ装置2に送信する。
【0025】
なお、テレビジョン受像機1が録画再生装置等の電子機器を備える場合には、視聴情報は、予約されたチャンネルのチャンネル番号等の予約履歴を含むようにしてもよい。
【0026】
属性情報設定部182は、テレビジョン受像機1の初回起動時に、テレビジョン受像機1の使用者に、年齢、性別、居住地などの属性情報を設定させる。なお、属性情報は、後述する番組推薦のために用いられる。属性情報は、初回のみ設定すればよく、以降の情報登録は不要となる。
【0027】
なお、属性情報設定部182は、設定した年齢、性別、居住地などの属性情報の変更も可能とする。また、属性情報設定部182は、属性情報の種別(年齢、性別、居住地など)の取捨も可能とする。
【0028】
属性情報設定部182は、テレビジョン受像機1の使用者が設定した属性情報を、ネットワークI/F17およびネットワーク4を介してサーバ装置2に送信する。
【0029】
また、ネットワークデータ処理部181は、ネットワーク4およびネットワークI/F17を介してサーバ装置2から受信した属性別の視聴情報の統計値を処理する。たとえば、ネットワークデータ処理部181は、ネットワークI/F17を介してサーバ装置2からから受信した属性別の視聴情報の統計値に基づいて属性別の視聴情報の統計値リスト192を生成する。ネットワークデータ処理部181は、生成した属性別の視聴情報の統計値リスト192を、メモリ19に記憶する。
【0030】
なお、番組表作成部183および表示処理部184の機能詳細については、後述する。
【0031】
(サーバ装置のハードウェア構成及び機能構成)
図3は、サーバ装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ装置2は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、HDD(Hard Disc Drive)24、通信部25及び入出力インターフェース(入出力I/F)26を備えている。入出力I/F26には、例えばキーボード装置及びマウス装置等の操作部27が接続されている。また、入出力I/F26には、表示装置28が接続されている。
【0032】
HDD24には、各テレビジョン受像機1から収集した視聴情報241が記憶される。また、HDD24には、情報処理プログラム242が記憶されている。
【0033】
本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0034】
また、本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施形態のサーバ装置2で実行される情報処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0035】
図4は、CPU21が情報処理プログラムに基づいて動作することで実現されるサーバ装置2の各機能を示す機能ブロック図である。CPU21は、この情報処理プログラムに基づいて動作することで、
図4に示すように通信制御部201、記憶制御部202、入力処理部203、統計値算出部204として機能する。
【0036】
通信制御部201は、各テレビジョン受像機1から視聴情報を収集する。記憶制御部202は、各テレビジョン受像機1から収集した視聴情報をHDD24に記憶制御する。入力処理部203は、操作部27を介した各種の指定操作を認識する。
【0037】
統計値算出部204は、各テレビジョン受像機1から収集した使用者の視聴情報(視聴履歴など)に基づき、属性別の視聴情報の統計値を計算する。属性別の視聴情報の統計値は、例えば、番組単位におけるデモグラ(デモグラフィック)毎の視聴量である。デモグラ(デモグラフィック)とは、性別、年齢、居住地域、所得、職業、家族構成など人口統計学的な属性の総称である。統計値算出部204は、これらの属性ごとの視聴量を算出し、属性別の視聴情報の統計値とする。属性別は、具体的には、以下のように区分される。T層(男女:13~19歳)に加え、男性は、M1層(20~34歳)、M2層(35~49歳)、M3層(50歳~64歳)、M4層(65歳以上)に区分される。また、女性は、F1層(20~34歳)、F2層(35~49歳)、F3層(50歳~64歳)、F4層(65歳以上)に区分される。
【0038】
また、属性別の視聴情報の統計値には、一例として、12個のチャンネルのデータCh_S(1)~Ch_S(12)が登録されている。これらのデータには、たとえばチャンネルID、番組ID、枠IDなどが含まれる。
【0039】
統計値算出部204は、属性別の視聴情報の統計値を、推薦番組情報として各テレビジョン受像機1に送信する。
【0040】
したがって、各テレビジョン受像機1の使用者は、テレビジョン受像機1の初回起動時における属性情報の設定後、すぐに推薦番組情報をサーバ装置2から取得することができる。
【0041】
また、サーバ装置2は、属性別の視聴情報の統計値の算出を行うだけでよく、各テレビジョン受像機1の使用者毎の推薦番組の算出を行うことはない。
【0042】
なお、本実施形態においては、属性別の視聴情報の統計値を番組単位で算出するようにしたが、これに限るものではなく、何曜日の何時などの枠単位やジャンル別で、属性別の視聴情報の統計値を算出するようにしてもよい。このようにすることで、未来番組の推薦においても、番組単位だけでなく枠単位での推薦が可能となる。具体的には、AAAテレビの月曜日21時枠は30代女性がよく視聴している、などである。
【0043】
テレビジョン受像機1の機能説明に戻る。
【0044】
テレビジョン受像機1の番組表作成部183は、番組リスト191と、属性別の視聴情報の統計値リスト192とに基づいて、番組表データ193を作成する。番組表作成部183は、作成した番組表データ193を表示処理部184に出力する。そして、表示処理部184は、番組表作成部183から入力される番組表データ193に基づいて番組表500(
図5参照)をディスプレイ11に表示させるように、映像出力部15に制御信号を出力する。すなわち、番組表作成部183および表示処理部184が、番組表表示部として機能する。
【0045】
図5は、番組表500の例を示した図である。
図5に示すように、実施形態による番組表500は、チャンネル情報(チャンネル番号)を行方向または列方向の一方に沿って配列し、時間情報を行方向または列方向の他方に沿って配列した2次元の番組表としてディスプレイ11に表示される。たとえば、
図5の例では、チャンネル番号が横方向(行方向)、時間情報が縦方向(列方向)に沿って配列されているが、実施形態では、これらの縦横が逆になっていてもよい。また、
図5の例では、チャンネル番号の表示範囲がCh1~Ch8までとなっており、時間情報の表示範囲が05:00~5:00までとなっているが、これらの表示範囲は、リモートコントローラ(図示せず)などを用いたユーザの操作によって適宜変更することが可能である。
【0046】
加えて、実施形態による番組表500においては、テレビジョン受像機1の使用者の属性と一致する推薦番組情報(属性別の視聴情報の統計値)が、視覚的に重畳表示されている。なお、推薦番組情報(属性別の視聴情報の統計値)の重畳は、チャンネルデータに含まれるチャンネルID、番組ID、枠IDなどに基づいて実行される。
【0047】
また、番組表500においては、テレビジョン受像機1の使用者の属性と一致する属性の人がよく見ている番組は赤く表示し、あまり見られていない番組は青く表示するなどのヒートマップによって、推薦番組情報(属性別の視聴情報の統計値)を重畳表示する。このように重畳表示することで、使用者は通常使用している番組表上で自分の属性に応じた推薦番組情報(属性別の視聴情報の統計値)を、視覚的に把握することができる。
【0048】
なお、実施形態による番組表500においては、
図5に示すように、視聴履歴をもとに算出する時間枠単位の視聴量も併せて表示している。
【0049】
なお、上述のように放送予定の未来番組の番組表500において重畳表示される属性別の視聴情報の統計値としては、上記の時間枠単位の視聴量に限るものではない。例えば、番組表500において重畳表示される属性別の視聴情報の統計値としては、予約履歴をもとに算出する番組単位の予約率などであってもよい。
【0050】
また、サーバ装置2の統計値算出部204は、過去一定期間の視聴量(視聴率)を観測し、属性別の視聴情報の統計値として、過去一定期間の視聴量をもとに番組単位の上昇/下降情報などを算出するようにしてもよい。この場合、テレビジョン受像機1の番組表作成部183は、番組表500において、視聴量(視聴率)が上昇している番組や下降している番組の枠の色を変えるようにしてもよい。また、テレビジョン受像機1の番組表作成部183は、番組表500において、視聴量(視聴率)が上昇している番組に上向きの矢印を表示したり、下降している番組に下向きの矢印を表示したりしてもよい。これにより、一定期間の動向を番組表500上で視覚的に把握することができる。
【0051】
(番組表の表示動作)
図6は、テレビジョン受像機1およびサーバ装置2における番組表500の表示動作の流れを示すフローチャートである。
【0052】
まず、テレビジョン受像機1の属性情報設定部182は、テレビジョン受像機1の初回起動時に、テレビジョン受像機1の使用者に、年齢、性別、居住地などの属性情報を設定させる(ステップS11)。
【0053】
次に、テレビジョン受像機1の属性情報設定部182は、テレビジョン受像機1の使用者が設定した属性情報を、サーバ装置2に送信する(ステップS12)。
【0054】
また、テレビジョン受像機1の視聴情報処理部180は、番組の視聴情報(視聴履歴など)をサーバ装置2に送信する(ステップS13)。
【0055】
サーバ装置2の統計値算出部204は、各テレビジョン受像機1から受信した属性情報、視聴情報(視聴履歴など)を使用して、属性別の視聴情報の統計値を計算する(ステップS21)。
【0056】
サーバ装置2の統計値算出部204は、属性別の視聴情報の統計値を、推薦番組情報として各テレビジョン受像機1に送信する(ステップS22)。
【0057】
テレビジョン受像機1の番組表作成部183および表示処理部184は、使用者の属性に応じた視聴情報を重畳表示した番組表500を表示する(ステップS14)。
【0058】
このように、本実施形態によれば、性別、年齢、居住地など属性別の視聴情報の統計値を利用して番組を推薦することにより、テレビジョン受像機1の使用者は煩雑な操作を必要とせずに、テレビジョン受像機1の使用者の属性に応じた番組推薦情報を取得することができる。
【0059】
また、本実施形態によれば、重畳表示した番組表上で推薦番組を視覚的に把握することにより、テレビジョン受像機1の使用者は特別な操作を必要とせずに、普段使用している番組表と同様の画面上で推薦番組を視覚的に把握することができる。
【0060】
なお、本実施形態においては、視聴情報として視聴履歴や予約履歴を用いるようにしたが、これに限るものではない。例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービスに投稿したメッセージにおいて流行した言葉やフレーズを視聴情報に含むようにしてもよい。すなわち、サーバ装置2の統計値算出部204は、流行した言葉やフレーズを、属性別の視聴情報の統計値に含めてテレビジョン受像機1に送信することになる。そして、テレビジョン受像機1の番組表作成部183および表示処理部184は、流行した言葉やフレーズを含む番組であることを重畳表示した番組表500を表示する。
【0061】
また、本実施形態においては、放送予定の未来番組の番組表に対してテレビジョン受像機1の使用者の属性情報に応じた推薦番組情報を重畳表示した番組表500を表示するようにしたが、これに限るものではなく、録画再生装置等の電子機器が録画した録画リスト(多チャンネル24時間録画を含む)の番組表に対してテレビジョン受像機1の使用者の属性情報に応じた推薦番組情報をヒートマップなどで重畳表示するようにしてもよい。
【0062】
なお、上述のように録画リストである過去番組の番組表500において重畳表示される属性別の視聴情報の統計値としては、視聴履歴をもとに算出する番組単位の視聴履歴(視聴量)、過去一定期間の視聴履歴(視聴量)をもとに算出される番組単位の上昇/下降情報などである。
【0063】
また、本実施形態においては、テレビジョン受像機1の使用者として単一の使用者を想定して説明したが、これに限るものではない。例えば、テレビジョン受像機1の使用者として複数人(家族など)を想定する場合には、テレビジョン受像機1が視聴中の使用者の属性を認識させる仕組みを備えることで、使用者の属性に応じた推薦番組の重畳表示が可能になる。テレビジョン受像機1が視聴中の使用者の属性を認識させる仕組みとしては、年齢、性別、居住地などの属性情報をスマートフォンなどの携帯端末に設定しておき、テレビジョン受像機1を視聴する際に、携帯端末からテレビジョン受像機1に送信するなどの処理が考えられる。
【0064】
なお、本実施形態においては、テレビジョン受像機1の番組表作成部183が、使用者の属性に応じた視聴情報を重畳表示した番組表データを作成するようにしたが、これに限るものではなく、サーバ装置2側で使用者の属性に応じた視聴情報を重畳表示した番組表データを作成してテレビジョン受像機1に送信するようにしてもよい。
【0065】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1 受信装置
2 情報処理装置
100 番組表提供システム
180 視聴情報処理部
182 属性情報設定部
183、184 番組表表示部
201 通信制御部
204 統計値算出部