(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】膜厚制御装置
(51)【国際特許分類】
G01M 13/00 20190101AFI20240415BHJP
【FI】
G01M13/00
(21)【出願番号】P 2021027762
(22)【出願日】2021-02-24
【審査請求日】2023-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100159499
【氏名又は名称】池田 義典
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【氏名又は名称】天野 一規
(74)【代理人】
【識別番号】100159581
【氏名又は名称】藤本 勝誠
(74)【代理人】
【識別番号】100106264
【氏名又は名称】石田 耕治
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 允紀
(72)【発明者】
【氏名】畑 尚志
(72)【発明者】
【氏名】小泉 大樹
【審査官】山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-133918(JP,A)
【文献】特開2015-137629(JP,A)
【文献】特開昭63-171666(JP,A)
【文献】特開2020-138134(JP,A)
【文献】特開2012-139796(JP,A)
【文献】実開昭57-111369(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 13/00 - 13/045
G01M 99/00
B05C 7/00 - 21/00
B05D 1/00 - 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークの摺動面の平滑性の規範となる長尺状の基準面を有しており、この基準面に塗布された塗料を上記摺動面に転写することで上記摺動面の当たり面積率を測定可能な測定具における上記塗料の膜厚を制御する膜厚制御装置であって、
上記基準面が当接する当接面を有し、上記測定具を上記基準面の長手方向に沿ってスライド可能に支持する支持部と、
上記測定具を上記基準面の幅方向の両側からガイドする一対のガイド部と
を備え、
上記当接面に、上記塗料の狙い膜厚に対応する深さを有し、上記測定具のスライド方向に延びる溝が形成されている膜厚制御装置。
【請求項2】
上記測定具の幅に合わせて上記一対のガイド部同士の間隔を調節する間隔調節機構をさらに備える請求項1に記載の膜厚制御装置。
【請求項3】
上記間隔調節機構が、上記一対のガイド部同士を互いに近接するように付勢可能な弾性体を有する請求項2に記載の膜厚制御装置。
【請求項4】
上記間隔調節機構が、上記基準面の幅方向の中央に上記溝が位置するように上記一対のガイド部同士の間隔を調節する請求項2又は請求項3に記載の膜厚制御装置。
【請求項5】
上記一対のガイド部が、互いに対向する一対の対向面を有しており、
上記一対の対向面に、上記測定具のスライドを補助する送り機構が設けられている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の膜厚制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜厚制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば船舶のクランク軸等の機械部品について、摺動面の平滑性を判定するために当たり検査が行われている。この当たり検査は、上記摺動面の平滑性の規範となる基準面を有する測定具を用いて行われる。この当たり検査では、上記基準面に塗料を塗布したうえで、上記摺動面に上記基準面を押し当てることで上記摺動面に上記塗料を転写し、上記塗料の転写率に基づいて上記摺動面の平滑性を判定する。
【0003】
当たり検査における塗料の転写率を正確に測定する方法として、摺動面の塗料付着状態をデジタルカメラで異なる複数の方向から撮影する方法が発案されている(特開2016-133918号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、デジタルカメラで撮影された複数の撮影画像を同一縮尺の複数の平面画像に展開し、展開後の画像を用いてハレーション部分を補完することで、比較的正確に当たり面積率を算出できることが記載されている。
【0006】
しかしながら、この技術を用いた場合でも、測定具の基準面に塗布されている塗料の膜厚が適切に制御されていないと、摺動面の平滑性を正確に判定することは困難である。すなわち、上記基準面に塗布されている塗料の膜厚が不均一であると、塗料の転写ムラが生じ、摺動面の平滑性と塗料の転写率とが対応しなくなる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、基準面に塗布される塗料の膜厚を容易かつ適切に制御することが可能な膜厚制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る膜厚制御装置は、ワークの摺動面の平滑性の規範となる長尺状の基準面を有しており、この基準面に塗布された塗料を上記摺動面に転写することで上記摺動面の当たり面積率を測定可能な測定具における上記塗料の膜厚を制御する膜厚制御装置であって、上記基準面が当接する当接面を有し、上記測定具を上記基準面の長手方向に沿ってスライド可能に支持する支持部と、上記測定具を上記基準面の幅方向の両側からガイドする一対のガイド部とを備え、上記当接面に、上記塗料の狙い膜厚に対応する深さを有し、上記測定具のスライド方向に延びる溝が形成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係る膜厚制御装置は、上記基準面に塗布される塗料の膜厚を容易かつ適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る膜厚制御装置を示す模式的斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1の膜厚制御装置を用いて塗料の膜厚が制御される前の測定具を示す模式的斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1の膜厚制御装置のIV-IV線断面図である。
【
図5】
図5は、
図1の膜厚制御装置に
図3の測定具を配置した状態の模式的正面図である。
【
図6】
図6は、
図1の膜厚制御装置を用いた膜厚の制御手順を示す模式的斜視図である。
【
図7】
図7は、
図3の測定具について、
図1の膜厚制御装置によって塗料の膜厚が制御された後の状態を示す模式的斜視図である。
【
図8】
図8は、
図7の測定具を用いて摺動面に塗料が転写された状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
【0012】
本発明の一態様に係る膜厚制御装置は、ワークの摺動面の平滑性の規範となる長尺状の基準面を有しており、この基準面に塗布された塗料を上記摺動面に転写することで上記摺動面の当たり面積率を測定可能な測定具における上記塗料の膜厚を制御する膜厚制御装置であって、上記基準面が当接する当接面を有し、上記測定具を上記基準面の長手方向に沿ってスライド可能に支持する支持部と、上記測定具を上記基準面の幅方向の両側からガイドする一対のガイド部とを備え、上記当接面に、上記塗料の狙い膜厚に対応する深さを有し、上記測定具のスライド方向に延びる溝が形成されている。
【0013】
当該膜厚制御装置は、上記基準面が当接する当接面に、上記塗料の狙い膜厚に対応する深さを有し、かつ上記測定具のスライド方向に延びる溝が形成されているので、上記一対のガイド部によって上記測定具を上記基準面の幅方向の両側からガイドしつつ、上記測定具を上記基準面の長手方向にスライドさせることで、上記基準面に塗布されている塗料の膜厚を容易かつ適切に制御することができる。
【0014】
当該膜厚制御装置は、上記測定具の幅に合わせて上記一対のガイド部同士の間隔を調節する間隔調節機構をさらに備えるとよい。このように、当該膜厚制御装置は、上記測定具の幅に合わせて上記一対のガイド部同士の間隔を調節する間隔調節機構を備えることで、サイズの異なる測定具について塗料の膜厚を制御することができる。
【0015】
上記間隔調節機構が、上記一対のガイド部同士を互いに近接するように付勢可能な弾性体を有するとよい。このように、上記間隔調節機構が、上記一対のガイド部同士を互いに近接するように付勢可能な弾性体を有することによって、上記測定具の幅に合わせて上記一対のガイド部同士の間隔を自動的かつ容易に調節することができる。
【0016】
上記間隔調節機構が、上記基準面の幅方向の中央に上記溝が位置するように上記一対のガイド部同士の間隔を調節するとよい。このように、上記間隔調節機構が、上記基準面の幅方向の中央に上記溝が位置するように上記一対のガイド部同士の間隔を調節することによって、膜厚が制御された塗料を上記基準面の幅方向の中央に配置することができる。その結果、上記塗料を上記摺動面に容易に転写することができる。
【0017】
上記一対のガイド部が、互いに対向する一対の対向面を有しており、上記一対の対向面に、上記測定具のスライドを補助する送り機構が設けられているとよい。このように、上記一対のガイド部が、互いに対向する一対の対向面を有しており、上記一対の対向面に、上記測定具のスライドを補助する送り機構が設けられていることによって、上記測定具の上記基準面に所望の膜厚及び幅を有する塗膜を容易に形成することができる。
【0018】
[本発明の実施形態の詳細]
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
【0019】
[膜厚制御装置]
図1から
図3に示す膜厚制御装置10は、
図4に示すように、長尺状の基準面110を有する測定具100の基準面110上に塗布されている塗料Pの膜厚を制御する。より詳しくは、当該膜厚制御装置10は、ワークの摺動面(不図示)の平滑性の規範となる長尺状の基準面110を有しており、この基準面110に塗布された塗料Pを上記摺動面に転写することで上記摺動面の当たり面積率を測定可能な測定具100における塗料Pの膜厚を制御する。上記ワークとしては、特に限定されないが、例えば船舶に用いられるクランク軸が挙げられる。上記ワークがクランク軸である場合、上記摺動面としては、ピン、ジャーナル等の周面が挙げられる。測定具100としては、基準面110と、基準面110に対して垂直に配置されて互いに対向する一対の側面120とを有するものが用いられ、例えばストレートエッジを用いることができる。
【0020】
当該膜厚制御装置10は、測定具100を基準面110の長手方向にスライド可能に支持する支持部1と、測定具100を基準面110の幅方向の両側からガイドする一対のガイド部2とを備える。また、当該膜厚制御装置10は、測定具100の幅(一対の側面120同士の間隔)に合わせて一対のガイド部2同士の間隔を調節する間隔調節機構3と、一対のガイド部2の対向方向外側に配置される一対の把持部4とを備える。
【0021】
(支持部)
支持部1は、基準面110が当接する当接面11を有する。当接面11には、上記塗料の狙い膜厚に対応する深さを有し、測定具100のスライド方向に延びる溝11aが形成されている。より詳しくは、当接面11は、溝11aと、溝11aの両側に配置され、溝11aと平行に延びる一対の支持面11bとを有する。支持部1は、溝11aの延在方向を長手方向とし、かつ溝11aの幅方向を幅方向とする概略直方体状である。溝11aは、支持部1の長手方向に貫通している。支持部1は、測定具100を一対の支持面11b上でスライドさせることで、測定具100の基準面110に塗布されている塗料Pの膜厚及び幅を制御する。より詳しくは、
図5及び
図6に示すように、当該膜厚制御装置10は、基準面110の全面に塗料Pが塗布された状態で測定具100を一対の支持面11b上でスライドさせることで、基準面110に塗布されている塗料Pの膜厚及び幅を溝11aのサイズに規制する(以下では、溝11aを通過することで膜厚及び幅が規制された塗料を「塗膜P1」ともいう)。なお、基準面110に塗布される塗料Pの平均膜厚は、溝11aの深さ以上であることが好ましい。
【0022】
溝11aは、当接面11の幅方向の中央に設けられていることが好ましい。この構成によると、
図7に示すように、測定具100の基準面110の幅方向の中央にライン状の塗膜P1を形成しやすい。その結果、塗膜P1を上記摺動面に容易に転写することができる。
【0023】
溝11aの深さD及び幅W1(
図5参照)は、上記摺動面に求められる平滑性の程度に応じて設定可能である。溝11aの深さD及び幅W1は、それぞれ均一であることが好ましい。溝11aの深さDの下限としては、例えば1μmとすることができ、2μmであってもよい。一方、溝11aの深さDの上限としては、例えば10μmとすることができ、5μmであってもよい。また、溝11aの幅W1の下限としては、例えば1mmとすることができ、3mmであってもよい。一方、溝11aの幅W1の上限としては、例えば15mmとすることができ、10mmであってもよい。
【0024】
図5に示すように、測定具100の幅W2に対する溝11aの幅W1の比(W1/W2)の下限としては、0.1が好ましく、0.2がより好ましい。一方、上記比(W1/W2)の上限としては、0.6が好ましく、0.5がより好ましい。上記比(W1/W2)が上記下限に満たないと、基準面110の幅に対して塗膜P1の幅が小さくなり過ぎることで、上記摺動面に塗膜P1を転写する作業効率が低下するおそれがある。逆に、上記比(W1/W2)が上記上限を超えると、測定具100を当接面11上でスライドさせる際に、測定具100の一部が溝11aに嵌まり込むおそれがある。
【0025】
図5に示すように、支持部1は、厚さ方向(
図5における上下方向)の両側に一対の当接面11を有している。当該膜厚制御装置10は、例えば一対の当接面11同士の間で、溝11aの深さ及び幅の一方又は両方を変化させてもよい。この構成によると、上記摺動面に求められる平滑性に基づいて溝11aを使い分けることができる。
【0026】
(ガイド部)
一対のガイド部2は、支持部1を幅方向の両側から挟み込むように配置されている。一対のガイド部2は、それぞれ板状である。一対のガイド部2は、互いに対向する一対の対向面2aを有する。
【0027】
一対のガイド部2は、測定具100の一対の側面120を外側から押圧することで測定具100を当接面11上に位置決め可能に構成されている。具体的には、一対のガイド部2は、後述の間隔調節機構3によって対向方向内側に付勢されることで、測定具100を当接面上に位置決めできるように構成されている。
【0028】
一対のガイド部2は、一対の対向面2aに、測定具100のスライドを補助する送り機構12を有する。一対のガイド部2が送り機構12を有することで、基準面110上に所望の膜厚及び幅を有する塗膜P1を容易に形成することができる。
【0029】
送り機構12の具体的な構成としては、特に限定されるものではなく、ベアリング、スライド方向に回転するローラ等を用いることができる(
図1等ではベアリングを図示している)。また、一対の対向面2aに滑り性を向上するための摺動層を設けることで送り機構12として機能させることも可能である。
【0030】
(間隔調節機構)
間隔調節機構3は、測定具100の幅に対応するように一対のガイド部2同士の間隔を調節する。当該膜厚制御装置10は、間隔調節機構3を備えることで、サイズの異なる測定具100について塗料Pの膜厚及び幅を制御することができる。
【0031】
間隔調節機構3は、一対のガイド部2同士を互いに近接するように付勢可能な弾性体3aを有する。弾性体3aとしては、ばね部材等が用いられる。間隔調節機構3は弾性体3aを有することで、測定具100のサイズに合わせて一対のガイド部2同士の間隔を自動的かつ容易に調節することができる。より詳しくは、弾性体3aの反発力を利用することで、測定具100の幅に合わせて一対のガイド部2同士の間隔を調節すると共に、一対のガイド部2によって測定具100を両側から適度に押圧することができる。
【0032】
間隔調節機構3は、測定具100の基準面110の幅方向の中央に溝11aが位置するように一対のガイド部2同士の間隔を調節することが好ましい。間隔調節機構3は、例えば、支持部1と一対のガイド部2と間に反発力の等しい弾性体3aを配置し、測定具100が一対のガイド部2間に配置された状態で、この弾性体3aによって一対のガイド部2を互いに近接するように付勢することで、基準面110の幅方向の中央に溝11aを配置することができる。この構成によると、当該膜厚制御装置10による膜厚制御後の塗膜P1を上記摺動面に容易に転写することができる。
【0033】
弾性体3aは、支持部1の幅方向に対向する位置にそれぞれ配置されていることが好ましい。また、弾性体3aは、測定具100のスライド方向の上流側及び下流側にそれぞれ配置されていることが好ましい。
【0034】
(把持部)
一対の把持部4は、一対のガイド部2の対向方向外側に配置されている。
図3に示すように、一対の把持部4は、互いに対向する方向に移動できるよう、対向方向内側から弾性体4a、4bによって支持されている。この構成により、一対の把持部4同士の間隔は、一対のガイド部2同士の間隔に対応して調整可能に構成されている。その結果、当該膜厚制御装置10は、測定具100を所望の方向に容易にスライドさせやすい。
【0035】
<利点>
当該膜厚制御装置10は、基準面110が当接する当接面11に、塗料Pの狙い膜厚に対応する深さを有し、かつ測定具100のスライド方向に延びる溝11aが形成されているので、一対のガイド部2によって測定具100を基準面110の幅方向の両側からガイドしつつ、測定具100を基準面110の長手方向にスライドさせることで、基準面110に塗布されている塗料Pの膜厚を容易かつ適切に制御することができる。
【0036】
当該膜厚制御装置10によると、測定具100に形成される塗膜P1の膜厚及び幅を容易に制御することができる。これにより、
図8に示すように、測定具100に形成された塗膜P1を摺動面200に転写した際に転写ムラが生じることを抑制できる。その結果、摺動面200の当たり面積率を正確に測定することができる。
【0037】
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
【0038】
上記実施形態では、上記支持部が厚さ方向の両側にそれぞれ溝を有する構成について説明した。但し、上記支持部は、厚さ方向の一方側にのみ上記溝を有していてもよい。
【0039】
当該膜厚制御装置は、使用する測定具のサイズが決まっているような場合であれば、一対のガイド部同士の間隔を調節するための間隔調節機構を備えていなくてもよい。
【0040】
当該膜厚制御装置が上記間隔調節機構を備える場合でも、この間隔調節機構の具体的な構成は、特に限定されるものではない。例えば上記間隔調節機構は、上記一対のガイド部同士の間隔をねじ部材によって調節するように構成されていてもよい。また、上記間隔調節機構は、支持部と一方のガイド部との間隔のみを調節できるように構成されていてもよい。
【0041】
当該膜厚制御装置は、上記一対のガイド部の対向面に上述の送り機構が設けられていない構成を採用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上説明したように、本発明の一態様に係る膜厚制御装置は、測定具の基準面に塗布される塗料の膜厚を制御するのに適している。
【符号の説明】
【0043】
1 支持部
2 ガイド部
2a 対向面
3 間隔調節機構
3a 弾性体
4 把持部
4a 弾性体
4b 弾性体
10 膜厚制御装置
11 当接面
11a 溝
11b 支持面
12 送り機構
100 測定具
110 基準面
120 側面
200 摺動面
P 塗料
P1 塗膜
D 溝の深さ
W1 溝の幅
W2 測定具の幅