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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20240415BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 21/338 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 29/778 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 29/812 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 29/41 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 21/28 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 29/423 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 29/49 20060101ALI20240415BHJP
   H01L 29/417 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
H01L29/78 301B
H01L29/78 301G
H01L29/78 617K
H01L29/78 617N
H01L29/78 617S
H01L29/78 617U
H01L29/80 H
H01L29/44 Y
H01L21/28 301B
H01L29/44 S
H01L29/44 L
H01L29/58 G
H01L29/50 M
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021038520
(22)【出願日】2021-03-10
(65)【公開番号】P2022138569
(43)【公開日】2022-09-26
【審査請求日】2023-01-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119035
【弁理士】
【氏名又は名称】池上 徹真
(74)【代理人】
【識別番号】100141036
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 章
(74)【代理人】
【識別番号】100178984
【弁理士】
【氏名又は名称】高下 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】磯部 康裕
(72)【発明者】
【氏名】洪 洪
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 啓
(72)【発明者】
【氏名】杉山 亨
(72)【発明者】
【氏名】小野村 正明
【審査官】石塚 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-161001(JP,A)
【文献】特表2009-530862(JP,A)
【文献】特開2015-72962(JP,A)
【文献】特開2015-170821(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 21/336
H01L 29/786
H01L 21/338
H01L 29/41
H01L 21/28
H01L 29/423
H01L 29/417
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1窒化物半導体層と、
前記第1窒化物半導体層の上に設けられ、前記第1窒化物半導体層よりバンドギャップの大きな第2窒化物半導体層と、
前記第2窒化物半導体層の上に設けられた第1電極と、
前記第2窒化物半導体層の上に設けられた第2電極と、
前記第2窒化物半導体層の上の、前記第1電極と前記第2電極の間に設けられ、前記第2窒化物半導体層と接し、第1絶縁材料を含む第1絶縁膜と、
前記第1電極と前記第1絶縁膜の間の前記第2窒化物半導体層の上、前記第1絶縁膜の上、及び前記第1絶縁膜と前記第2電極の間の前記第2窒化物半導体層の上に設けられ、第2絶縁材料を含む第2絶縁膜と、
前記第1電極と前記第1絶縁膜の間の前記第2絶縁膜の上に設けられた第3電極と、
前記第3電極と前記第1絶縁膜の間の前記第2絶縁膜の上に設けられた第1電極部と、
前記第1絶縁膜の上の前記第2絶縁膜の上に設けられ、前記第1電極部に電気的に接続された第2電極部と、
を有する第4電極と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第1絶縁膜の長さは、前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第4電極の長さより短い、
請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1絶縁膜と前記第2電極の間で前記第2窒化物半導体層と前記第2絶縁膜の間に設けられ、前記第2窒化物半導体層と接し、前記第1絶縁材料を含む第3絶縁膜と、
前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜の間の前記第2絶縁膜の上に設けられた第3電極部と、
前記第3絶縁膜の上の前記第2絶縁膜の上に設けられ、前記第3電極部に電気的に接続された第4電極部と、
を有する第5電極と、
を備える請求項1又は請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第3絶縁膜の長さは、前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第5電極の長さより短い、
請求項3記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第1絶縁膜の長さは、前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第3絶縁膜の長さ以下である、
請求項3又は請求項4記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第3絶縁膜と前記第2電極の間で前記第2窒化物半導体層と前記第2絶縁膜の間に設けられ、前記第2窒化物半導体層と接し、前記第1絶縁材料を含む第4絶縁膜と、
前記第3絶縁膜と前記第4絶縁膜の間の前記第2絶縁膜の上に設けられた第5電極部と、
前記第4絶縁膜の上の前記第2絶縁膜の上に設けられ、前記第5電極部に電気的に接続された第6電極部と、
を有する第6電極と、
を備える請求項3乃至請求項5いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第4絶縁膜の長さは、前記第1窒化物半導体層及び前記第2窒化物半導体層が積層された方向に交差する方向における前記第6電極の長さより短い、
請求項6記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1電極部の底面、前記第1電極部の側面、及び前記第2電極部の底面は、前記第2絶縁膜と接する、
請求項1乃至請求項7いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1絶縁材料と前記第2絶縁材料は異なる、
請求項1乃至請求項8いずれか一項記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代のパワー半導体デバイス用の材料としてIII族窒化物、例えば、GaN(窒化ガリウム)系半導体が期待されている。GaN系半導体はSi(シリコン)と比較して大きなバンドギャップを備える。このため、GaN系半導体デバイスはSi(シリコン)半導体デバイスと比較して、小型で高耐圧のパワー半導体デバイスを実現出来る。また、これにより寄生容量を小さく出来るため、高速駆動のパワー半導体デバイスを実現出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-170821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、信頼性の向上した半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の半導体装置は、第1窒化物半導体層と、第1窒化物半導体層の上に設けられ、第1窒化物半導体層よりバンドギャップの大きな第2窒化物半導体層と、第2窒化物半導体層の上に設けられた第1電極と、第2窒化物半導体層の上に設けられた第2電極と、第2窒化物半導体層の上の、第1電極と第2電極の間に設けられ、第2窒化物半導体層と接し、第1絶縁材料を含む第1絶縁膜と、第1電極と第1絶縁膜の間の第2窒化物半導体層の上、第1絶縁膜の上、及び第1絶縁膜と第2電極の間の第2窒化物半導体層の上に設けられ、第2絶縁材料を含む第2絶縁膜と、第1電極と第1絶縁膜の間の第2絶縁膜の上に設けられた第3電極と、第3電極と第1絶縁膜の間の第2絶縁膜の上に設けられた第1電極部と、第1絶縁膜の上の第2絶縁膜の上に設けられ、第1電極部に電気的に接続された第2電極部と、を有する第4電極と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の半導体装置の模式断面図である。
図2】実施形態の他の態様の半導体装置の模式断面図である。
図3】実施形態の半導体装置の製造工程の要部を示す模式断面図である。
図4】実施形態の半導体装置の製造工程の要部を示す模式断面図である。
図5】実施形態の半導体装置の製造工程の要部を示す模式断面図である。
図6】実施形態の半導体装置の製造工程の要部を示す模式断面図である。
図7】実施形態の半導体装置の製造工程の要部を示す模式断面図である。
図8】実施形態の半導体装置の製造工程の要部を示す模式断面図である。
図9】比較形態の半導体装置の模式断面図である。
図10】実施形態の半導体装置の作用効果を説明するための模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、同一の部材等には同一の符号を付し、一度説明した部材等については適宜その説明を省略する。
【0008】
本明細書中、部品等の位置関係を示すために、図面の上方向を「上」、図面の下方向を「下」と記述する。本明細書中、「上」、「下」の概念は、必ずしも重力の向きとの関係を示す用語ではない。
【0009】
(実施形態)
実施形態の半導体装置は、第1窒化物半導体層と、第1窒化物半導体層の上に設けられ、第1窒化物半導体層よりバンドギャップの大きな第2窒化物半導体層と、第2窒化物半導体層の上に設けられた第1電極と、第2窒化物半導体層の上に設けられた第2電極と、第2窒化物半導体層の上の、第1電極と第2電極の間に設けられ、第2窒化物半導体層と接し、第1絶縁材料を含む第1絶縁膜と、第1電極と第1絶縁膜の間の第2窒化物半導体層の上、第1絶縁膜の上、及び第1絶縁膜と第2電極の間の第2窒化物半導体層の上に設けられ、第2絶縁材料を含む第2絶縁膜と、第1電極と第1絶縁膜の間の第2絶縁膜の上に設けられた第3電極と、第3電極と第1絶縁膜の間の第2絶縁膜の上に設けられた第1電極部と、第1絶縁膜の上の第2絶縁膜の上に設けられ、第1電極部に電気的に接続された第2電極部と、を有する第4電極と、を備える。
【0010】
図1は、実施形態の半導体装置100の模式断面図である。
【0011】
実施形態の半導体装置100は、たとえばGaN(窒化ガリウム)、AlGaN(窒化アルミニウムガリウム)、InGaN(窒化インジウムガリウム)といった窒化物半導体を用いた、HEMT(High Electron Mobility Transistor)である。実施形態の半導体装置100は、窒化物半導体を用いた横型のデバイス構造を有している。
【0012】
半導体装置100は、基板2と、バッファ層4と、第1窒化物半導体層6と、第2窒化物半導体層8と、ソース電極(第1電極の一例)10と、ゲート電極(第3電極の一例)12と、ドレイン電極(第2電極の一例)14と、ゲートフィールドプレート電極20と、第1フィールドプレート電極(第4電極の一例)30と、第2フィールドプレート電極(第5電極の一例)40と、ソースフィールドプレート電極(第6電極の一例)50と、ドレインフィールドプレート電極60と、第1絶縁膜70と、第2絶縁膜72と、第3絶縁膜74と、第4絶縁膜76と、第5絶縁膜80と、第6絶縁膜82と、第7絶縁膜84と、第8絶縁膜86と、を備える。
【0013】
基板2としては、例えば、Si(シリコン)基板又はサファイヤ基板が用いられる。
【0014】
バッファ層4は、基板2の上に設けられている。バッファ層4は、基板2との間の格子不整合を緩和する。バッファ層4は、例えば、窒化アルミニウムガリウム(AlGa1-WN(0<W<1))の多層構造を含む。
【0015】
第1窒化物半導体層6は、バッファ層4の上に設けられている。第1窒化物半導体層6は、例えば、アンドープのAlGa1-XN(0≦X<1)である。第1窒化物半導体層6は、より具体的には、例えば、アンドープのGaNである。第1窒化物半導体層6は、チャネル層として機能する。第1窒化物半導体層6の膜厚は、例えば、1μm以上10μm以下である。
【0016】
第2窒化物半導体層8は、第1窒化物半導体層6の上に設けられている。第2窒化物半導体層8のバンドギャップは、第1窒化物半導体層6のバンドギャップより大きい。第2窒化物半導体層8は、例えば、アンドープのAlGa1-YN(0<Y≦1、X<Y)である。第2窒化物半導体層8は、より具体的には、例えば、アンドープのAl0.2Ga0.8Nである。第2窒化物半導体層8は、バリア層として機能する。第2窒化物半導体層8の膜厚は、例えば、15nm以上50nm以下である。
【0017】
第1窒化物半導体層6と第2窒化物半導体層8の間には、ヘテロ接合界面が設けられている。半導体装置100のオン動作時は、ヘテロ接合界面に2次元電子ガス(2DEG)が形成され、キャリアとなる。
【0018】
実施形態においては、X方向と、X方向に対して垂直に交差するY方向と、X方向及びY方向に垂直に交差するZ方向を定義する。Z方向は、基板2、バッファ層4、第1窒化物半導体層6及び第2窒化物半導体層8が積層されている方向である。基板2、バッファ層4、第1窒化物半導体層6及び第2窒化物半導体層8は、X方向に平行なX軸及びY方向に平行なY軸を含む面、すなわちXY平面に対して、平行に設けられている。また、基板2とバッファ層4の界面、バッファ層4と第1窒化物半導体層6の界面及び第1窒化物半導体層6と第2窒化物半導体層8の界面は、XY平面に対して、平行に設けられている。Y方向は、HEMTである半導体装置100のキャリアが流れる方向である。言い換えると、Y方向は、半導体装置100のゲート長方向である。なお、Y方向は、所定方向の一例である。X方向は、半導体装置100のゲート幅方向である。
【0019】
ソース電極10は、第2窒化物半導体層8の上に設けられている。ソース電極10は、半導体装置100のソース電極として機能する。ソース電極10は、例えば、チタン(Ti)とアルミニウム(Al)の積層構造を含む。
【0020】
ドレイン電極14は、第2窒化物半導体層8の上に設けられている。ドレイン電極14は、半導体装置100のドレイン電極として機能する。ドレイン電極14は、例えば、チタン(Ti)とアルミニウム(Al)の積層構造を含む。
【0021】
第1絶縁膜70は、第2窒化物半導体層8の上の、ソース電極10とドレイン電極14の間に設けられている。第1絶縁膜70は、第2窒化物半導体層8と直接接している。第1絶縁膜70は、第1絶縁材料を含む。ここで第1絶縁材料は、例えばシリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)、炭素含有シリコン酸化物(SiOC)、シリコン窒化物(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)又は酸化アルミニウム(AlO)である。第1絶縁膜70のZ方向における膜厚は、例えば10nm以上100nm以下である。
【0022】
第3絶縁膜74は、第2窒化物半導体層8の上の、第1絶縁膜70とドレイン電極14の間に設けられている。第3絶縁膜74は、第2窒化物半導体層8と直接接している。第3絶縁膜74は、第1絶縁材料を含む。第3絶縁膜74のZ方向における膜厚は、例えば10nm以上100nm以下である。
【0023】
第4絶縁膜76は、第2窒化物半導体層8の上の、第3絶縁膜74とドレイン電極14の間に設けられている。第4絶縁膜76は、第2窒化物半導体層8と直接接している。第4絶縁膜76は、第1絶縁材料を含む。第4絶縁膜76のZ方向における膜厚は、例えば10nm以上100nm以下である。
【0024】
Y方向に平行な方向における第1絶縁膜70の長さLは、Y方向に平行な方向における第3絶縁膜74の長さL以下であることが好ましい。また、Y方向に平行な方向における第3絶縁膜74の長さLは、Y方向に平行な方向における第4絶縁膜76の長さL以下であることが好ましい。言い換えると、L≦L≦Lであることが好ましい。例えば、Y方向に平行な方向における第1絶縁膜70の長さLは、0.5μm以上1μm以下である。例えば、Y方向に平行な方向における第3絶縁膜74の長さLは、0.5μm以上2μm以下である。例えば、Y方向に平行な方向における第4絶縁膜76の長さLは、0.5μm以上3μm以下である。しかし、Y方向に平行な方向における第1絶縁膜70の長さL、Y方向に平行な方向における第3絶縁膜74の長さL及びY方向に平行な方向における第4絶縁膜76の長さLは、上記のものに限定されるものではない。
【0025】
第2絶縁膜72は、ソース電極10と第1絶縁膜の間の第2窒化物半導体層8の上、第1絶縁膜70の側面、第1絶縁膜70の上、第1絶縁膜70と第3絶縁膜74の間の第2窒化物半導体層8の上、第3絶縁膜74の側面、第3絶縁膜74の上、第3絶縁膜74と第4絶縁膜76の間の第2窒化物半導体層8の上、第4絶縁膜76の側面、第4絶縁膜76の上及び第4絶縁膜76とドレイン電極14の間に設けられている。言い換えると、第3絶縁膜74は、第1絶縁膜70とドレイン電極14の間で、第2窒化物半導体層8と第2絶縁膜72の間に設けられている。また、第4絶縁膜76は、第3絶縁膜74とドレイン電極14の間で、第2窒化物半導体層8と第2絶縁膜72の間に設けられている。第2絶縁膜72は、第2絶縁材料を含む。ここで第2絶縁材料は、例えばシリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)、炭素含有シリコン酸化物(SiOC)、シリコン窒化物(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)又は酸化アルミニウム(AlO)である。例えば第2絶縁材料は、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、減圧CVD(LPCVD:Low-Pressure Chemical Vapor Deposition)法又は原子層堆積(ALD:Atomic )法により形成されたシリコン窒化物(SiN)である。
【0026】
ゲート電極12は、ソース電極10と第1絶縁膜70の間の第2絶縁膜72の上に設けられている。ゲート電極12は、例えば、ニッケル(Ni)と金(Au)の積層構造、窒化チタン(TiN)又は多結晶シリコン(Poly-Si)を含む。ゲート電極12の底面は、第2絶縁膜72と接していることが好ましい。
【0027】
第1フィールドプレート電極30は、第1電極部32と、第2電極部34と、を有する。第1電極部32は、ゲート電極12と第1絶縁膜70の間の第2絶縁膜72の上に設けられている。第1電極部32の底面32aは、第2絶縁膜72と接している。第1電極部32の側面32bは、第1絶縁膜70の側面に設けられた第2絶縁膜72aと接している。第2電極部34は、第1絶縁膜70の上の第2絶縁膜72の上に設けられている。第2電極部34の一端は、第1電極部32に電気的に接続されている。言い換えると、上から見たときに、第2電極部34の他端は、第1電極部32とドレイン電極14の間に設けられている。第2電極部34の底面34aは、第1絶縁膜70の上に設けられた第2絶縁膜72bと接している。第1フィールドプレート電極30は、例えば、図示しないゲート幅方向に設けられた配線を用いて、ソース電極10に電気的に接続されている。第1フィールドプレート電極30は、半導体装置100内の電界緩和のために用いられる。第1フィールドプレート電極30は、例えば、ニッケル(Ni)と金(Au)の積層構造、窒化チタン(TiN)又は多結晶シリコン(Poly-Si)を含む。
【0028】
Y方向における第1絶縁膜70の長さは、Y方向における第1フィールドプレート電極30の長さより短い。
【0029】
第5絶縁膜80は、第2絶縁膜72の上、ゲート電極12の上、及び第1フィールドプレート電極30の上に設けられている。第5絶縁膜80は、例えばシリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)、炭素含有シリコン酸化物(SiOC)、シリコン窒化物(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)又は酸化アルミニウム(AlO)を含む。しかし、第5絶縁膜80に含まれる材料は、これに限定されるものではない。
【0030】
ゲートフィールドプレート電極20は、第1ゲートフィールドプレート電極部22と、第2ゲートフィールドプレート電極部24と、を有する。例えば、第1ゲートフィールドプレート電極部22の一端はゲート電極12の上面に電気的に接続されている。そして、第1ゲートフィールドプレート電極部22は、上へ向かって延びている。第2ゲートフィールドプレート電極部24は、第1ゲートフィールドプレート電極部22の他端と電気的に接続されている。そして、第2ゲートフィールドプレート電極部24は、ゲート長方向に延びている。しかし、ゲートフィールドプレート電極20の態様は、これに限定されるものではない。ゲートフィールドプレート電極20は、半導体装置100内の電界緩和のために用いられる。ゲートフィールドプレート電極20は、例えば、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、W(タングステン)、TiN(窒化チタン)又はチタン(Ti)とアルミニウム(Al)の積層構造を含む。
【0031】
第2フィールドプレート電極40は、第3電極部42と、第4電極部44と、を有する。第3電極部42は、第1絶縁膜70と第3絶縁膜74の間の第2絶縁膜72の上に設けられている。例えば、第3電極部42は、第5絶縁膜80の上に設けられている。第4電極部44は、第3絶縁膜74の上の第2絶縁膜72の上に設けられている。例えば、第4電極部44は、第3絶縁膜74の上において、第5絶縁膜80の一部が上方に突き出た第5絶縁膜80aの上に設けられている。第4電極部44の一端は、第3電極部42に電気的に接続されている。上から見たときに、第4電極部44の他端は、第3電極部42とドレイン電極14の間に設けられている。第2フィールドプレート電極40は、例えば、図示しないゲート幅方向に設けられた配線を用いて、ソース電極10に電気的に接続されている。第2フィールドプレート電極40は、半導体装置100内の電界緩和のために用いられる。第2フィールドプレート電極40は、例えば、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、W(タングステン)、TiN(窒化チタン)又はチタン(Ti)とアルミニウム(Al)の積層構造を含む。
【0032】
第6絶縁膜82は、第5絶縁膜80の上、第2ゲートフィールドプレート電極部24の上及び第2フィールドプレート電極40の上に設けられている。第6絶縁膜82は、例えばシリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)、炭素含有シリコン酸化物(SiOC)、シリコン窒化物(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)又は酸化アルミニウム(AlO)を含む。しかし、第6絶縁膜82に含まれる材料は、これに限定されるものではない。
【0033】
ソースフィールドプレート電極50は、電極部51と、第5電極部52と、第6電極部54と、を有する。電極部51は、ソース電極10に電気的に接続されている。電極部51の一端は、例えばソース電極10の上に設けられ、ソース電極10と電気的に接続されている、第5電極部52の一端は、電極部51の他端に電気的に接続されている。第5電極部52は、ソース電極10の上、ゲート電極12の上、第1絶縁膜70の上、第3絶縁膜74の上、及び第3絶縁膜74と第4絶縁膜76の間の第2絶縁膜72の上に設けられている。第6電極部54は、例えば、第6絶縁膜82の上に設けられている。例えば、第6電極部54は、第5絶縁膜80の一部が上方に突き出た第5絶縁膜80aの上の、第6絶縁膜82の一部が上方に突き出た第6絶縁膜82aの上に設けられている。また、第6絶縁膜82aは、第4絶縁膜76の上の、第5絶縁膜80bの上に設けられている。ソースフィールドプレート電極50は、半導体装置100内の電界緩和のために用いられる。ソースフィールドプレート電極50は、例えば、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、W(タングステン)、TiN(窒化チタン)又はチタン(Ti)とアルミニウム(Al)の積層構造を含む。
【0034】
ドレインフィールドプレート電極60は、第1ドレインフィールドプレート電極部62と、第2ドレインフィールドプレート電極部64と、を有する。第1ドレインフィールドプレート電極部62は、ドレイン電極14に電気的に接続されている。第1ドレインフィールドプレート電極部62の一端は、例えばドレイン電極14の上に設けられている。第1ドレインフィールドプレート電極部62の一端は、例えばドレイン電極14の上面に電気的に接続されている。第2ドレインフィールドプレート電極部64の一端は、例えば、第1ドレインフィールドプレート電極部62の他端に電気的に接続されている。第2ドレインフィールドプレート電極部64は、例えばソース電極10の側に延びている。第2ドレインフィールドプレート電極部64は、例えば、第6絶縁膜82の上に設けられている。ドレインフィールドプレート電極60は、半導体装置100内の電界緩和のために用いられる。ドレインフィールドプレート電極60は、例えば、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、W(タングステン)、TiN(窒化チタン)又はチタン(Ti)とアルミニウム(Al)の積層構造を含む。
【0035】
第7絶縁膜84は、第6絶縁膜82の上の、第6電極部54の上及び第2ドレインフィールドプレート電極部64の上に設けられている。第7絶縁膜84は、例えばシリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)、炭素含有シリコン酸化物(SiOC)、シリコン窒化物(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)又は酸化アルミニウム(AlO)を含む。しかし、第7絶縁膜84に含まれる材料は、これに限定されるものではない。
【0036】
第8絶縁膜86は、第7絶縁膜84の上に設けられている。第8絶縁膜86は、例えばシリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)、炭素含有シリコン酸化物(SiOC)、シリコン窒化物(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(AlO)、BCB(ベンゾシクロブテン)、又はポリイミドを含む。しかし、第8絶縁膜86に含まれる材料は、これに限定されるものではない。
【0037】
第1絶縁膜70、第2絶縁膜72、第3絶縁膜74、第4絶縁膜76、第5絶縁膜80、第6絶縁膜82、第7絶縁膜84及び第8絶縁膜86の絶縁膜の形状及び第1絶縁膜70、第2絶縁膜72、第3絶縁膜74、第4絶縁膜76、第5絶縁膜80、第6絶縁膜82、第7絶縁膜84及び第8絶縁膜86に含まれている材料は、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)、TEM(Transmission Electron Microscope:透過型電子顕微鏡)及びEDX(Energy dispersive X-ray spectroscopy:エネルギー分散型X線分析)により分析して明らかにすることができる。
【0038】
第1絶縁材料と第2絶縁材料は、異なる材料であることが好ましい。ここで、「異なる材料である」とは、例えば、第1絶縁材料と第2絶縁材料はいずれも窒化シリコンであるが、シリコンと窒素の比が第1絶縁材料と第2絶縁材料で異なっているような場合を含む。また、ここで、「異なる材料である」とは、例えば、第1絶縁材料と第2絶縁材料はいずれも酸化シリコンであるが、シリコンと酸素の比が第1絶縁材料と第2絶縁材料で異なっているような場合を含む。
【0039】
第1絶縁膜70、第3絶縁膜74又は第4絶縁膜76の誘電率は、第2絶縁膜72の誘電率よりも低いことが好ましい。言い換えると、第1絶縁材料の誘電率は、第2絶縁材料の誘電率よりも低いことが好ましい。
【0040】
第1絶縁膜70、第3絶縁膜74又は第4絶縁膜76のZ方向の膜厚は、10nm以上100nm以下であることが好ましい。
【0041】
Y方向における第1絶縁膜70の長さは、Y方向における第1フィールドプレート電極30の長さより短いことが好ましい。
【0042】
Y方向における第3絶縁膜74の長さは、Y方向における第2フィールドプレート電極40の長さより短いことが好ましい。
【0043】
Y方向における第4絶縁膜76の長さは、Y方向におけるソースフィールドプレート電極50の長さより短いことが好ましい。
【0044】
図2は、実施形態の他の態様の半導体装置110の模式断面図である。半導体装置110においては、第1絶縁膜70及び第1フィールドプレート電極30が設けられていない。このような半導体装置であっても、好ましく実施をすることができる。なお、半導体装置110の場合、第2フィールドプレート電極40は第4電極の一例であり、第3電極部42は第1電極部の一例であり、第4電極部44は第2電極部の一例であり、ソースフィールドプレート電極50は第5電極の一例であり、第5電極部52は第3電極部の一例であり、第6電極部54は第4電極部の一例である。
【0045】
図3乃至図8は、実施形態の半導体装置100の製造工程の要部を示す模式断面図である。
【0046】
まず基板2の上に、バッファ層4、第1窒化物半導体層6及び第2窒化物半導体層8を、例えばMOCVD法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長法)により形成する。次に、第2窒化物半導体層8の上に、第1絶縁材料を含む絶縁膜78を形成する(図3)。
【0047】
次に、例えばウェットエッチングにより、絶縁膜78の一部を除去する。除去された絶縁膜の一部は、それぞれ第1絶縁膜70、第3絶縁膜74及び第4絶縁膜76となる(図4)。なお、ドライエッチングにより絶縁膜78の一部を除去してもかまわないが、ウェットエッチングの方が第2窒化物半導体層8の表面に与えるダメージが少ないと考えられるため、ウェットエッチングの方が好ましい。
【0048】
次に、第2窒化物半導体層8の上、第1絶縁膜70の上、第3絶縁膜74の上及び第4絶縁膜76の上に、第2絶縁膜72を形成する(図5)。
【0049】
次に、第2絶縁膜72の上の、第1絶縁膜70の左側に、ゲート電極12を形成する。また、第1絶縁膜70の側面に形成された第2絶縁膜72aの側面及び第1絶縁膜70の上面に形成された第2絶縁膜72bの上面に、第1フィールドプレート電極30を形成する。このとき、第2絶縁膜72aの側面に、第1電極部32を形成する。また、第2絶縁膜72bの上面に、第2電極部34を形成する。(図6
【0050】
図7は、第5絶縁膜80及び第2フィールドプレート電極40を形成したときの図である。第3絶縁膜74の上の第2絶縁膜72の上に形成される第5絶縁膜80には、第5絶縁膜80aのような、第5絶縁膜80の凸部が形成される。また、第5絶縁膜80を形成する際に、第4絶縁膜76の上の第2絶縁膜72の上に形成される第5絶縁膜80には、第5絶縁膜80bのような、第5絶縁膜80の凸部が形成される。そして、第5絶縁膜80aの側面に第3電極部42が形成され、第5絶縁膜80aの上面に第4電極部44が形成される。
【0051】
図8は、第6絶縁膜82及びソースフィールドプレート電極50を形成したときの図である。第5絶縁膜80bの上に形成される第6絶縁膜82には、第6絶縁膜82aのような、いわば第6絶縁膜82の凸部が形成される。そして、第6絶縁膜82aの側面に第5電極部52が形成され、第6絶縁膜82aの上面に第6電極部54が形成される。
【0052】
次に、実施形態の半導体装置の作用効果を記載する。
【0053】
図9は、比較形態となる半導体装置800の模式断面図である。
【0054】
横型の窒化物半導体を用いた半導体装置においては、ドレイン電極側におけるゲート電極周辺の電界強度と、ゲートードレイン間容量(Cgd)の低減の両立が困難である。比較形態となる半導体装置800においては、ゲート電極12とドレイン電極14の間の第2絶縁膜72上に、第1フィールドプレート電極30を設けている。これにより、ドレイン電極側におけるゲート電極周辺の電界強度と、ゲートードレイン間容量(Cgd)の低減の両立が可能となる。しかし、半導体装置の小型化に伴い、ゲートードレイン間距離が短くなった際に、第1フィールドプレート電極30のドレイン電極側、特に、第1フィールドプレート電極30の端部31の電界強度が増加し、半導体装置の信頼性が低下するという問題がある。なお、たとえ第1フィールドプレート電極30が設けられていなくても、ゲート電極12のドレイン電極側における電界強度が増加し、半導体装置の信頼性が低下するという問題がある。
【0055】
そこで、実施形態の半導体装置においては、ゲート電極12と第1絶縁膜70の間の第2絶縁膜72の上に設けられた第1電極部32と、第1絶縁膜70の上の第2絶縁膜72の上に設けられ、第1電極部32に電気的に接続された第2電極部34と、を有する第1フィールドプレート電極30が設けられている。これにより、端部31(図9)を有しない第1フィールドプレート電極30が提供可能となる。図10は、実施形態の半導体装置の作用効果を説明するための模式断面図である。いわば、比較形態の半導体装置800において端部31(図9)に集中していた電界強度を、第1電極部32の底面のドレイン電極14側の端部32cと、第2電極部34の底面のドレイン電極14側の端部34cに分散させることが可能となる。これにより、信頼性の向上した半導体装置の提供が可能となる。
【0056】
また、実施形態の半導体装置においては、第1絶縁膜70と第3絶縁膜74の間の第2絶縁膜72の上に設けられた第3電極部42と、第3絶縁膜74の上の第2絶縁膜72の
上に設けられ、第3電極部42に電気的に接続された第4電極部44と、を有する第2フィールドプレート電極40が設けられている。これにより、電界強度を、さらに第4電極部44の底面のドレイン電極14側の端部42cと、第4電極部44の底面のドレイン電極14側の端部44cに分散させることが可能となる。これにより、信頼性の向上した半導体装置の提供が可能となる。
【0057】
また、実施形態の半導体装置においては、第3絶縁膜74と第4絶縁膜76の間の第2絶縁膜72の上に設けられた第5電極部52と、第4絶縁膜76の上の第2絶縁膜72の上に設けられ、第5電極部52に電気的に接続された第6電極部54と、を有するソースフィールドプレート電極50が設けられている。これにより、電界強度を、さらに第5電極部52の底面のドレイン電極14側の端部52cと、第6電極部54の底面のドレイン電極14側の端部54cに分散させることが可能となる。これにより、信頼性の向上した半導体装置の提供が可能となる。
【0058】
Y方向における第1絶縁膜70の長さは、Y方向における第1フィールドプレート電極30の長さより短いことが好ましい。第1フィールドプレート電極30は、第1絶縁膜70の上面を用いて形成される第2電極部34と、第1絶縁膜70の側面を利用して形成される第1電極部32と、を有する。そのため、少なくとも第1電極部32のだけ、Y方向における第1フィールドプレート電極30の長さは、Y方向における第1絶縁膜70の長さより長くなる。
【0059】
Y方向における第3絶縁膜74の長さは、Y方向における第2フィールドプレート電極40の長さより短いことが好ましい。第2フィールドプレート電極40は、第5絶縁膜80aの上面を用いて形成される第4電極部44と、第5絶縁膜80aの側面を利用して形成される第3電極部42と、を有する。ここで、第5絶縁膜80aは、第3絶縁膜74の上に形成されている。そのため、Y方向における第5絶縁膜80aの長さは、Y方向における第3絶縁膜74の長さと同等以上であると考えられる。よって、Y方向における第4電極部44の長さは、Y方向における第5絶縁膜80aの長さと同等と考えられる。そして、第2フィールドプレート電極40はさらに第3電極部42を有している。そのため、Y方向における第3絶縁膜74の長さは、Y方向における第2フィールドプレート電極40の長さより短くなる。
【0060】
同様に、Y方向における第4絶縁膜76の長さはY方向におけるソースフィールドプレート電極50の長さより短いことが好ましい。
【0061】
Y方向に平行な方向における第1絶縁膜70の長さLは、Y方向に平行な方向における第3絶縁膜74の長さL以下であることが好ましい。また、Y方向に平行な方向における第3絶縁膜74の長さLは、Y方向に平行な方向における第4絶縁膜76の長さL以下であることが好ましい。言い換えると、L≦L≦Lであることが好ましい。これは、端部32c、端部34c、端部42c、端部44c、端部52c及び端部54cを、ドレイン電極14からみたときに適切に分散させて配置して、電界強度の集中を避けるためである。
【0062】
第1絶縁材料と第2絶縁材料は異なることが好ましい。これは、第1絶縁材料の誘電率と第2絶縁材料の誘電率を適切に制御して、電界強度の集中を避けるためである。この観点からは特に、第1絶縁材料の誘電率は、第2絶縁材料の誘電率よりも低いことが好ましい。
【0063】
第1電極部32の底面、第1電極部32の側面、及び第2電極部34の底面は、第2絶縁膜72と接することが好ましい。これは、このように第1フィールドプレート電極30を形成することにより、第1フィールドプレート電極30の形成が容易になるためである。
【0064】
実施形態の半導体装置によれば、信頼性の向上した半導体装置の提供が可能となる。
【0065】
本発明のいくつかの実施形態及び実施例を説明したが、これらの実施形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
2 基板
4 バッファ層
6 第1窒化物半導体層
8 第2窒化物半導体層
10 ソース電極(第1電極)
12 ゲート電極(第3電極)
14 ドレイン電極(第2電極)
20 ゲートフィールドプレート電極
22 第1ゲートフィールドプレート電極部
24 第2ゲートフィールドプレート電極部
30 第1フィールドプレート電極(第4電極)
32 第1電極部
34 第2電極部
40 第2フィールドプレート電極(第5電極、第4電極)
42 第3電極部(第1電極部)
44 第4電極部(第2電極部)
50 ソースフィールドプレート電極(第6電極、第5電極)
51 電極部
52 第5電極部(第3電極部)
54 第6電極部(第4電極部)
60 ドレインフィールドプレート電極
62 第1ドレインフィールドプレート電極部
64 第2ドレインフィールドプレート電極部
70 第1絶縁膜
72 第2絶縁膜
74 第3絶縁膜
76 第4絶縁膜
80 第5絶縁膜
82 第6絶縁膜
84 第7絶縁膜
86 第8絶縁膜
100 半導体装置
110 半導体装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10