(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240415BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2021120267
(22)【出願日】2021-07-21
【審査請求日】2023-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100206656
【氏名又は名称】林 修身
(74)【代理人】
【識別番号】100206911
【氏名又は名称】大久保 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】梶原 涼
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 淳大
【審査官】東 芳隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-178863(JP,A)
【文献】特開2016-174722(JP,A)
【文献】特開2014-004139(JP,A)
【文献】特開2015-071114(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04,7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
前記有利状態に制御される期待度を示唆可能な示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
遊技者にとって有利であって、前記有利状態に制御される期待度とは異なる内容を示唆可能な特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として、第1示唆演出と該第1示唆演出よりも実行期間が長い第2示唆演出とを実行可能であり、
前記第1示唆演出と前記第2示唆演出のそれぞれを、第1演出態様と該第1演出態様よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第2演出態様とを含む複数の演出態様にて実行可能であり、
前記有利状態に制御されるときに前記第2示唆演出が前記第2演出態様にて実行される割合は、前記有利状態に制御されるときに前記第1示唆演出が前記第2演出態様にて実行される割合よりも高く、
前記特殊演出実行手段は、
前記特殊演出として、第1特殊演出と該第1特殊演出よりも有利な内容が示唆される第2特殊演出とを実行可能であり、
1の可変表示において前記示唆演出が前記第2演出態様にて実行された回数が第1回数である場合と該第1回数よりも多い第2回数である場合とで、異なる割合で前記第2特殊演出を実行可能である、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機は、有利状態に制御される期待度を示唆可能な示唆演出を実行可能であるとともに、遊技者にとって有利であって、有利状態に制御される期待度とは異なる内容を示唆可能な特殊演出を実行可能なものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1にあっては、示唆演出と特殊演出とを実行可能とする遊技機において商品性を高める上で改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、商品性を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
手段1の遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
前記有利状態に制御される期待度を示唆可能な示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
遊技者にとって有利であって、前記有利状態に制御される期待度とは異なる内容を示唆可能な特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として、第1示唆演出と該第1示唆演出よりも実行期間が長い第2示唆演出とを実行可能であり、
前記第1示唆演出と前記第2示唆演出のそれぞれを、第1演出態様と該第1演出態様よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第2演出態様とを含む複数の演出態様にて実行可能であり、
前記有利状態に制御されるときに前記第2示唆演出が前記第2演出態様にて実行される割合は、前記有利状態に制御されるときに前記第1示唆演出が前記第2演出態様にて実行される割合よりも高く、
前記特殊演出実行手段は、
前記特殊演出として、第1特殊演出と該第1特殊演出よりも有利な内容が示唆される第2特殊演出とを実行可能であり、
1の可変表示において前記示唆演出が前記第2演出態様にて実行された回数が第1回数である場合と該第1回数よりも多い第2回数である場合とで、異なる割合で前記第2特殊演出を実行可能である、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出が第2演出態様にて実行された回数によって単に有利状態に制御されるか否かだけでなく遊技者にとって有利な内容も示唆されるため、該有利な内容に対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技機の商品性を高めることができる。
【0007】
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
【
図6】第1特別図柄の変動パターン判定テーブルを示す説明図である。
【
図7】第2特別図柄の変動パターン判定テーブルを示す説明図である。
【
図8】(A)は表示結果判定テーブルを示す説明図であり、(B)、(C)は大当り種別判定テーブルを示す説明図であり、(D)は小当り種別判定テーブルを示す説明図であり、(E)は大当り種別の説明図である。
【
図9】遊技制御用データ保持エリアを示す説明図である。
【
図10】(A)は演出制御用データ保持エリアを示す説明図であり、(B)は始動入賞時受信コマンドバッファを示す説明図である。
【
図11】遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図18】特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。
【
図19】特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20】小当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。
【
図21】小当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】小当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
【
図23】大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
【
図24】大当り遊技開始時における解放待ち期間を示す説明図である。
【
図26】演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図27】演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図28】可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図29】チャンスアップ演出決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図30】チャンスアップ演出決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図31】レベル報知演出にて報知するレベルの決定割合の説明図である。
【
図32】実行可能なチャンスアップ演出とその内容を示す説明図である。
【
図33】(A)はスーパーリーチδの変動パターンでの可変表示のタイミングチャートであり、(B)はスーパーリーチεの変動パターンでの可変表示のタイミングチャートを示す図である。
【
図34】各チャンスアップ演出の実行期間及び演出の出力期間を示す説明図である。
【
図35】各チャンスアップ演出の演出パターンの決定割合を示す説明図である。
【
図36】各チャンスアップ演出の演出パターンの決定割合を示す説明図である。
【
図37】各チャンスアップ演出の実行期間とチャンスアップパターンにてじっこうされる割合を示す説明図である。
【
図38】各チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行された場合のチャンスアップコインの種別の決定割合を示す説明図である。
【
図39】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図40】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図41】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図42】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図43】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図44】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図45】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図46】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図47】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図48】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図49】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図50】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図51】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図52】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図53】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図54】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図55】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図56】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図57】リーチ演出実行時の表示態様を示す説明図である。
【
図58】小当り遊技状態の表示態様を示す説明図である。
【
図59】大当り遊技状態の表示態様を示す説明図である。
【
図60】大当り遊技状態の表示態様を示す説明図である。
【
図61】大当り遊技状態の表示態様を示す説明図である。
【
図62】変形例における変化演出を示す説明図である。
【
図63】変形例における大当り遊技状態の表示態様を示す説明図である。
【
図64】変形例における大当り遊技状態の表示態様を示す説明図である。
【
図65】変形例における最終報知レベルの決定割合を示す説明図である。
【
図66】変形例におけるテロップ演出及びカットイン演出の演出パターンの決定割合及びチャンスアップコインの種別の決定割合を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【0010】
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御について説明する。
【0011】
形態1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御される期待度を示唆可能な示唆演出(例えば、チャンスアップ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が
図27に示す可変表示開始設定処理及び可変表示中演出処理を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であって、前記有利状態に制御される期待度とは異なる内容(例えば、可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の10ラウンドの大当り遊技が実行されること、大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ること等)を示唆可能な特殊演出(例えば、レベル報知演出)を実行可能な特殊演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が
図27に示す可変表示開始設定処理及び可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として、第1示唆演出(例えば、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出)と該第1示唆演出よりも実行期間が長い第2示唆演出(例えば、キャラクタ表示演出、タイトル演出等)とを実行可能であり、
前記第1示唆演出と前記第2示唆演出のそれぞれを、第1演出態様(例えば、
図35及び
図36に示す非実行や通常パターン)と該第1演出態様よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第2演出態様(例えば、
図35及び
図36に示すチャンスアップパターン)とを含む複数の演出態様にて実行可能であり、
前記有利状態に制御されるときに前記第2示唆演出が前記第2演出態様にて実行される割合は、前記有利状態に制御されるときに前記第1示唆演出が前記第2演出態様にて実行される割合よりも高く(例えば、
図35及び
図36に示すように、可変表示結果が大当りや小当りとなるときにキャラクタ表示演出やタイトル演出がチャンスアップパターンにて実行される割合は、ボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出がチャンスアップパターンにて実行される割合よりも高い部分)、
前記特殊演出実行手段は、
前記特殊演出として、第1特殊演出(例えば、レベル報知演出として1~9等の低いレベルが報知される部分)と該第1特殊演出よりも有利な内容が示唆される第2特殊演出(例えば、レベル報知演出として10~49等のレベルが報知される部分)とを実行可能であり、
前記示唆演出が前記第2演出態様にて実行された回数が第1回数(例えば、1回)である場合と該第1回数よりも多い第2回数(例えば、2回)である場合とで、異なる割合で前記第2特殊演出を実行可能である(例えば、
図38に示すように、チャンスアップ演出のチャンスアップパターンでの実行回数が多いほどレベル報知演出として10~49等のレベルが報知される割合が高い部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出が第2演出態様にて実行された回数によって単に有利状態に制御されるか否かだけでなく遊技者にとって有利な内容も示唆されるため、該有利な内容に対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技機の商品性を高めることができる。
【0012】
形態2の遊技機は、
特殊演出実行手段は、前記示唆演出が前記第2演出態様にて実行された回数が前記第2回数である場合は、前記示唆演出が前記第2演出態様にて実行された回数が前記第1回数である場合よりも高い割合で前記第2特殊演出を実行可能である(例えば、
図38に示すように、チャンスアップ演出のチャンスアップパターンでの実行回数が多いほどレベル報知演出として10~49等のレベルが報知される割合が高い部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出が実行された回数が多い場合の方が少ない場合よりも第2特殊演出が実行され易いことにより、示唆演出が実行される都度毎に有利な内容に対する遊技者の期待感を、段階的に順次高めることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
【0013】
形態3の遊技機は、
演出音を出力可能な音出力手段(例えば、スピーカ8L、8R)を備え、
前記音出力手段は、
前記第1示唆演出を開始するときに第1期間に亘って前記第1示唆演出に対応する演出音を出力可能であり(例えば、
図34に示すように、ボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出を開始するときには、これらボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出の開始時から演出音を期間T1に亘って出力する部分)、
前記第2示唆演出を開始するときに前記第1期間よりも短い第2期間に亘って前記第2示唆演出に対応する演出音を出力可能である(例えば、
図34に示すように、キャラクタ表示演出やタイトル演出を開始するときには、これらキャラクタ表示演出やタイトル演出の開始時から演出音を期間T1よりも短い期間T2に亘って出力する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1示唆演出や第2示唆演出を開始するときにおいて、これら第1示唆演出や第2示唆演出に応じた演出音を出力することによって示唆演出の開始を遊技者に認識させることができるとともに、遊技者は、これら演出音の出力が第2期間実行された時点で終了したことを認識することによって、実行されている示唆演出が第2示唆演出であると認識することができるので、第2示唆演出が実行されるときは、第1示唆演出が実行されるときよりも早く示唆演出に対して遊技者を注目させることができ、遊技者にとって有利な内容に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0014】
形態4の遊技機は、
前記特殊演出実行手段は、所定期間(例えば、スーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターンでの可変表示が開始されてから各スーパーリーチのリーチ演出として可変表示結果が報知されるまでの期間)において、前記示唆演出が前記第2演出態様にて実行された回数が前記第1回数である場合と該第1回数よりも多い前記第2回数である場合とで、異なる割合で前記第2特殊演出を実行可能であり(例えば、
図38に示すように、チャンスアップ演出のチャンスアップパターンでの実行回数が多いほどレベル報知演出として10~49等のレベルが報知される割合が高い部分)、
前記示唆演出は、前記第1示唆演出及び前記第2示唆演出とは異なる所定示唆演出(例えば、変形例1に示す変化演出)を含み、
前記示唆演出実行手段は、
前記所定示唆演出を、前記所定期間よりも前の開始タイミングである第1タイミングから前記所定期間中にかけて実行する第1実行パターン(例えば、変形例1に示すように、保留表示の表示態様を該保留表示にもとづく可変表示が実行されるよりも前に変化させる部分)と、前記所定期間中の開始タイミングである第2タイミングから前記所定期間中において実行する第2実行パターン(例えば、変形例1に示すように、保留表示がアクティブ表示として表示されているとき(保留表示に基づく可変表示が実行されているとき)に該保留表示(アクティブ表示)の表示態様を変化させる部分)と、で実行可能であり、
前記特殊演出実行手段は、
前記所定示唆演出が前記第1実行パターンで実行されるときは、前記所定示唆演出の実行の有無にかかわらず所定割合で前記第2特殊演出を実行可能であり(例えば、
図62(D)に示すように、保留表示の表示態様の変化にかかわらない割合でレベル報知演出として10~49等のレベルが報知される部分)、
前記所定示唆演出が前記第2実行パターンで実行される場合は、前記所定示唆演出の実行の有無に応じた特定割合で前記第2特殊演出を実行可能である(例えば、
図62(D)に示すように、保留表示(アクティブ表示)の表示態様の変化にかかわる割合でレベル報知演出として10~49等のレベルが報知される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定示唆演出の実行が第1タイミングであるときと第2タイミングであるときとで、どちらが第2特殊演出の実行に影響するのかが明確となるので、遊技者の混乱を防ぎつつ所定示唆演出の演出効果を向上することができる。
【0015】
形態5の遊技機は、
前記特殊演出実行手段は、
前記第1特殊演出と前記第2特殊演出よりも遊技者にとって有利な内容が示唆される第3特殊演出(例えば、レベル報知演出として90~100等のレベルが報知される部分)を実行可能であり、
実行中の前記第1特殊演出または前記第2特殊演出を前記第3特殊演出に変化可能であり(例えば、変形例2として
図63、
図64に示すように、レベル報知演出としてレベル9やレベル30が報知された後、報酬獲得演出においてレベル90~100等のレベルが報知される部分)、
前記第1特殊演出が実行されているときに該第1特殊演出が前記第3特殊演出に変化する割合は、前記第2特殊演出が実行されているときに該第2特殊演出が前記第3特殊演出に変化する割合よりも高い(例えば、変形例2として
図65に示すように、レベル報知演出として1~9のレベルが報知されていた場合の方が、レベル報知演出として10~49のレベルが報知されていた場合よりも高い割合で90~100のレベルが報知される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特殊演出が実行された場合であっても第3特殊演出に変化することに対する遊技者の期待感を維持することができるので、遊技興趣の低下を防ぐことができる。
【0016】
形態6の遊技機は、
前記示唆演出の演出態様は、前記有利状態に制御されるときにおける実行割合が前記第1演出態様及び前記第2演出態様よりも低い第3演出態様(例えば、変形例3として
図66(A)及び
図66(B)に示すように、字幕テロップ演出としてテロップが虹色に表示される部分や、カットイン演出としてカットイン画像が虹色に表示される部分)を含み、
前記特殊演出実行手段は、前記示唆演出が前記第3演出態様にて前記第1回数実行される場合において、前記示唆演出が前記第2演出態様にて前記第2回数実行される場合よりも高い割合で前記第2特殊演出を実行可能である(例えば、字幕テロップ演出として虹色のテロップが表示され且つカットイン演出として虹色のカットイン画像が表示される場合(字幕テロップ演出とカットイン演出の両方で大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されることが報知される場合)は、字幕テロップ演出として虹色のテロップが表示され且つカットイン演出として赤色や金色のカットイン画像が表示される場合、字幕テロップ演出として赤色や金色のテロップが表示され且つカットイン演出として虹色のカットイン画像が表示される場合、(字幕テロップ演出とカットイン演出のどちらか一方で大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されることが報知される場合)よりも高い割合でレベル報知演出として90~100等の高レベル帯のレベルが報知される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出が第3演出態様にて実行されることに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
【0017】
形態7の遊技機は、
前記示唆演出は、特定要素(例えば、表示色や発光色)を用いて前記有利状態に制御される期待度を示唆する第1種別の示唆演出(例えば、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出)と、前記特定要素とは異なる所定要素(例えば、表示される画像や出力される音)を用いて前記有利状態に制御される期待度を示唆する第2種別の示唆演出(例えば、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出)と、を含み、
前記第1種別の示唆演出と前記第2種別の示唆演出とは、それぞれが複数種類の示唆演出とを含み(例えば、第1種別の示唆演出はボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出を含み、第2種別示唆演出はリーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出を含む)、
前記示唆演出実行手段が実行可能な前記第1種別の示唆演出の数は、前記示唆演出実行手段が実行可能な前記第2種別の示唆演出の数よりも多く(例えば、
図38(C)に示すように、第1種別の示唆演出は、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の4個であり、第2種別の示唆演出は、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出の2個である部分)、
前記特殊演出実行手段は、前記第1種別の示唆演出が前記第2演出態様にて実行されたときと前記第2種別の示唆演出が前記第2演出態様にて実行されたときとで、異なる割合で前記第2特殊演出を実行可能である(例えば、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の実行時は、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出の実行時よりも高い割合で白色以外のチャンスアップコインが表示される、すなわち、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合において、レベル報知演出においてより高いレベルが報知される割合が高く設定されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出が第2演出態様にて実行された回数によって単に有利状態に制御されるか否かだけでなく、示唆される内容によって遊技者に期待感を抱かせることができるとともに、実行される示唆演出の種別に遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
【0018】
形態8の遊技機は、
第1特定演出(例えば、スーパーリーチδのリーチ演出)と該第1特定演出とは異なる第2特定演出(例えば、スーパーリーチεのリーチ演出)とを含む複数種類の特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が
図27に示す可変表示開始設定処理や可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記示唆演出実行手段は、前記特定演出の実行中において前記示唆演出を複数回実行可能であり(例えば、
図33に示すように、スーパーリーチδのリーチ演出中はキャラクタ表示演出とタイトル演出を実行可能であり、スーパーリーチεのリーチ演出中はキャラクタ表示演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出を実行可能な部分)、
前記第1特定演出が実行されるときと、第2特定演出が実行されるときとで、実行可能な前記示唆演出の回数が異なる(例えば、
図33に示すように、スーパーリーチδの変動パターンにて可変表示が実行される場合はチャンスアップ演出として4個の演出、スーパーリーチεの変動パターンにて可変表示が実行される場合はチャンスアップ演出として6個の演出が実行される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特定演出よりも第2特定演出が実行されることによって該第2特定演出の実行中において第1特定演出の実行中よりも多い回数の示唆演出が実行されることが示唆されるため、第1特定演出と第2特定演出のどちらが実行されるのか及び示唆演出が第2演出態様にて実行された回数の両方に遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0019】
形態9の遊技機は、
前記示唆演出は、特定要素(例えば、表示色や発光色)を用いて前記有利状態に制御される期待度を示唆する第1種別(例えば、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出)の示唆演出を含み、
前記第1種別の示唆演出は、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出とを含み(例えば、ボタン振動演出と字幕テロップ演出を含む部分)、
前記特定演出は、前記第1特定演出と前記第2特定演出とで少なくとも一部が共通する演出態様で実行される導入部(例えば、
図33に示す導入パート)と、該導入部の後に前記第1特定演出と前記第2特定演出とで異なる演出態様で実行される発展部(例えば、
図33に示す発展パート(発展パートAと発展パートB))と、を有し、
前記示唆演出実行手段が前記導入部にて実行可能な前記第1種別の示唆演出の数は、前記示唆演出実行手段が前記発展部に実行可能な前記第1種別の示唆演出の数よりも多い(例えば、変形例5に示すように、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出との前半部である導入パートにおいては、表示色や発光色によって大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御される割合を示唆するチャンスアップ演出を、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出との後半部である発展パートよりも多数実行可能な部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導入部において該導入部後の発展部よりも多い種類の第1種別の示唆演出が実行されることによって、遊技者に対して該第1種別の示唆演出における特定要素による示唆法則を認識させ易くできるので、第1種別の示唆演出が実行されることによる演出効果を遊技者に対して分かり易くでき、遊技興趣を向上できる。
【0020】
形態10の遊技機は、
前記示唆演出は、特定要素(例えば、表示色や発光色)を用いて前記有利状態に制御される期待度を示唆する第1種別の示唆演出(例えば、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出)を含み、
前記第1種別の示唆演出は、前記第1示唆演出と前記第2示唆演出とを含み(例えば、ボタン振動演出と字幕テロップ演出を含む部分)、
前記特定演出は、前記第1特定演出と前記第2特定演出とで少なくとも一部が共通する演出態様で実行される導入部(例えば、
図33に示す導入パート)と、該導入部の後に前記第1特定演出と前記第2特定演出とで異なる演出態様で実行される発展部(例えば、
図33に示す発展パート(発展パートAと発展パートB))と、を有し、
前記第1特定演出の発展部において実行される前記第1種別の示唆演出と、前記第2特定演出の発展部において実行される前記第1種別の示唆演出とは、少なくとも一部が共通する演出態様にて実行される(例えば、変形例4に示すように、演出態様が同一のキャラクタ表示演出を、各リーチ演出の導入パートにて実行可能な演出である部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特定演出が実行される場合と第2特定演出が実行される場合とで、各特定演出の発展部において第1種別の示唆演出が少なくとも一部が共通する演出態様にて実行されることで、遊技者がこれら第1種別の示唆演出を認識し易くできるので、遊技者に対して第1種別の示唆演出の演出効果を的確に与えることができる。
【0021】
形態11の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、前記第1特定演出が実行されるときと前記第2特定演出が実行されるときとで、共通の割合で前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、
図33、
図34、
図35、
図36に示すように、スーパーリーチδのリーチ演出が実行される場合とスーパーリーチεのリーチ演出が実行される場合とでは、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出を実行可能であり、これらボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出におけるチャンスアップパターンの決定割合はスーパーリーチδのリーチ演出の実行時とスーパーリーチεのリーチ演出の実行時とで共通である部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特定演出と第2特定演出のどちらが実行される場合であっても第2特殊演出が実行されることに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
【0022】
形態12の遊技機は、
前記特定演出実行手段は、前記有利状態に制御されるときは、前記第2特定演出を前記第1特定演出よりも高い割合で実行可能であり(例えば、スーパーリーチεのリーチ演出が実行される場合は、スーパーリーチδのリーチ演出が実行される場合よりもたかい割合で大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される部分)、
前記特殊演出実行手段は、前記第1特定演出と前記第2特定演出のどちらが実行されるかにかかわらず一定割合にて前記第2特殊演出を実行可能である(スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出のどちらが実行されたかにかかわらず一定割合でレベル報知演出として10~99等のレベルが報知されるようになっている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御される割合が第2特定演出の実行時よりも低い第1特定演出の実行時であっても、第2特殊演出が実行されることに対する遊技者の期待感を維持することができるので、遊技興趣の低下を防ぐことができる。
【0023】
本発明に係る遊技機を実施するための形態を図面に基づいて以下に説明する。以下において、
図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(後面、背面)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。また、フローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」や「003SGS1」と略記したり、「ノーマルリーチ」を「Nリーチ」、「スーパーリーチ」を「SPリーチ」と略記したりする場合がある。
【0024】
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0025】
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
【0026】
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
【0027】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
【0028】
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
【0029】
画像表示装置5の画面下部には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリア(第1特図保留記憶表示エリア5D、第2特図保留記憶表示エリア5U)が設けられている。
【0030】
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
【0031】
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
【0032】
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
【0033】
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、該遊技球が入賞球装置6A内に設けられた第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことにもとづいて、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
【0034】
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(
図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、第2始動入賞口の上方において進退可能な可動片を有し、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動片が進出することにより、当該可動片の先端が第2始動入賞口の上方を覆い、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動片が第2始動入賞口の上方から退避することにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、該遊技球が入賞球装置6A内に設けられた第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことにもとづいて、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、可動片を備えるものに限定されない。
【0035】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
【0036】
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(
図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0037】
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
【0038】
大入賞口に遊技球が進入したときには、該遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた第1カウントスイッチ23によって検出されたことにもとづいて、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
【0039】
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
【0040】
尚、本実施例の特別可変入賞球装置7内には、上記した第1カウントスイッチ23に加えて、遊技球を検出可能な第2カウントスイッチ24も設けられている。該第2カウントスイッチ24は、後述する小当り遊技状態において大入賞口に進入した遊技球を検出することによって、該小当り遊技状態後に大当り遊技状態に制御するためのスイッチである。
【0041】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
【0042】
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
【0043】
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
【0044】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0045】
尚、本実施例における遊技領域は、画像表示装置5の左方に形成された領域であって、遊技球が流下することによってこれら遊技球が一般入賞口10及び入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能な左遊技領域2Lと、画像表示装置5の右方に形成された領域であって、遊技球が流下することによってこれら遊技球が、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、特別可変入賞球装置7が形成する特別入賞口に入賞可能且つ通過ゲート41を通過可能な右遊技領域2Rと、から構成されている。
【0046】
尚、本実施例における通常状態は、遊技者が主に左遊技領域2Lに向けて遊技球を打ち出す遊技状態であり、本実施例における時短状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態は、遊技者が右遊技領域2Rに向けて遊技球を打ち出す遊技状態である。
【0047】
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
【0048】
遊技盤2の所定位置(
図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9d、が設けられている。
【0049】
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
【0050】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
【0051】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(
図2参照)により検出される。
【0052】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(
図2参照)により検出される。
【0053】
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
【0054】
また、プッシュボタン31Bには、ボタンランプ9eが設けられており、該ボタンランプ9eと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、該可動体ランプ9dとを纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9d、ボタンランプ9eは、LEDを含んで構成されている。
【0055】
更に、プッシュボタン31Bにはボタン用振動モータ33が内蔵されている。プッシュボタン31Bは、該ボタン用振動モータ33の駆動によって振動可能となっている。
【0056】
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
【0057】
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
【0058】
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
【0059】
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
【0060】
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
【0061】
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
【0062】
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
【0063】
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、開放期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記開放期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(10回や4回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
【0064】
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
【0065】
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
【0066】
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態に制御されることがある。
【0067】
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
【0068】
時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短等)ともいう。
【0069】
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
【0070】
時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう
(演出の進行など)
【0071】
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
【0072】
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
【0073】
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
【0074】
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
【0075】
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
【0076】
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
【0077】
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
【0078】
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
【0079】
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
【0080】
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。
【0081】
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
【0082】
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば
図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
【0083】
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
【0084】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、出力回路111などを有する。
【0085】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
【0086】
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、一定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
【0087】
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0088】
I/O105は、例えば各種信号(検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0089】
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、第1カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
【0090】
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
【0091】
出力回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
【0092】
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
【0093】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
【0094】
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
【0095】
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
【0096】
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
【0097】
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
【0098】
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
【0099】
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
【0100】
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
【0101】
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
【0102】
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0103】
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0104】
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
【0105】
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、
図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
【0106】
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0107】
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば
図4(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0108】
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、
図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りD」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
【0109】
コマンド8FXXHは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。また、図柄確定コマンドは、図柄確定期間を通知するためのコマンドでもある。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
【0110】
コマンドA0XXHは、大当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
【0111】
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
【0112】
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
【0113】
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことにもとづいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことにもとづいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
【0114】
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
【0115】
尚、
図3(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの可変表示回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
【0116】
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。
図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
【0117】
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
【0118】
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」~「65535」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「大当りA」と「大当りB」のどちらかに決定するため、及び、可変表示結果を「小当り」とする場合における小当り種別を「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」、「小当りD」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」~「299」の範囲の値をとる。
【0119】
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「997」の範囲の値をとる。
【0120】
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「23」の範囲の値をとる。
【0121】
MR4初期値決定用の乱数値MR5は、乱数値MR4の初期値を決定するために用いられる乱数値であり、例えば、「3」~「23」の範囲をとる。
【0122】
図5(A)及び
図5(B)は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
【0123】
大当り変動パターン、リーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、2種類以上のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、本特徴部003SGでは、スーパーリーチ変動パターンとしてスーパーリーチα、スーパーリーチβ、スーパーリーチγ、スーパーリーチδ、スーパーリーチεの5種類の変動パターンを設けているが、本発明はこれに限定さるものではなく、スーパーリーチ変動パターンを6種類以上或いは4種類以下設けてもよい。
【0124】
尚、本実施例では、小当り変動パターンにはスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンのみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの両方を設けてもよい。
【0125】
これら変動パターンのうち大当りの変動パターン及び小当りの変動パターンについては、はずれ変動パターンと同一の特図変動時間の後に、可変表示結果が大当りであることを祝福する祝福演出を実行するための一律15秒間の特図表示時間が追加で設けられている。
【0126】
ここで、本実施例における大当り変動パターン、小当り変動パターン、はずれ変動パターンと、については、可変表示結果が報知されるまでの期間が共通に構成されており、可変表示結果が報知されるまでの期間の長さによって可変表示結果が大当り、小当り、はずれのいずれかであるかが遊技者に前もって認識されてしまうことを防いでいる。
【0127】
尚、本実施例では、後述するように。スーパーリーチ、ノーマルリーチ、非リーチの順に可変表示結果が「大当り」及び「小当り」となる大当り期待度が高くなるように設定各変動パターンの決定割合が設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては特図変動時間が長いほど大当り期待度や小当り期待度が高くなっている。
【0128】
また、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンを決定するようにしてもよい。
【0129】
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
【0130】
図6及び
図7は、本実施例における変動パターンの決定方法の説明図である。本実施例では、実行する可変表示の特別図図柄、可変表示の表示結果や保留記憶数、遊技状態等に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
【0131】
具体的には、
図6に示すように、第1特別図柄の可変表示を実行する場合、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であり且つ可変表示結果が大当りであるときは、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であり且つ可変表示結果が大当りであるときは、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であり、第1特図保留記憶数が1個以下であり且つ可変表示結果がはずれであるときは、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であり、第1特図保留記憶数が2~個であり且つ可変表示結果がはずれであるときは、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であり可変表示結果がはずれであるときは、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択する。
【0132】
大当り用変動パターン判定テーブルAには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~20までがノーマルリーチ大当りの変動パターンPB1-1に割り当てられており、21~370までがスーパーリーチα大当りの変動パターンPB1-2に割り当てられており、371~997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターンPB1-3に割り当てられている。
【0133】
大当り用変動パターン判定テーブルBには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までが非リーチ大当りの変動パターンPB1-4に割り当てられている。
【0134】
尚、通常状態において第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなる場合(初当り時)については、これら変動パターンにもとづく図柄確定期間は0.5秒に設定され(
図18に示す特別図柄停止処理の003SGS209参照)、大当り遊技状態における1ラウンド目の開放待ち期間は5秒に設定される(
図24参照)。更に、これら変動パターンについては、後述するチャンスアップ演出の実行対象外となっているため、通常状態において第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなる場合の可変表示にもとづく図柄確定期間、大当り遊技状態の1ラウンド目の開放待ち期間では、それぞれ後述するレベル報知演出と報酬獲得演出が実行されないよう制限されている。
【0135】
尚、本実施例では、通常状態における第1特別図柄の可変表示中においては、後述するチャンスアップ演出のように可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出を、リーチ演出を除き実行しない形態を例示しているが(
図28参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、通常状態における第1特別図柄の可変表示中においてもチャンスアップ演出やそれに類する可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出をリーチ演出以外に実行可能としてもよい。このように、通常状態における第1特別図柄の可変表示中にチャンスアップ演出を実行可能とする場合は、通常状態における第1特別図柄の可変表示の方が時短状態における第1特別図柄や第2特別図柄の可変表示よりも実行可能なチャンスアップ演出の種類を多くしてもよい。このようにすることで、時短状態における第2特別図柄の可変表示においては、通常状態における第1特別図柄の可変表示よりも少ないチャンスアップ演出を対象として後述するレベル報知演出にて報知するレベルに関する処理を行うことができるので、レベル報知演出の処理が複雑化してしまうことを防止できる。
【0136】
更に、後述するように、本実施例のチャンスアップ演出は、チャンスアップパターンにて実行することによってレベル報知演出に用いるチャンスアップコインが表示される演出でもあるが(
図40~
図54参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、通常状態における第1特別図柄の可変表示においてチャンスアップ演出を実行可能とする場合は、該通常状態における第1特別図柄の可変表示においてチャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行されてもチャンスアップコインが表示されないようにしてもよい。このようにすることで、レベル報知演出が実行されない通常状態における第1特別図柄の可変表示においてチャンスアップコインが表示されるによって遊技者の遊技興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
【0137】
また、
図6に示すように、時短状態において第1特別図柄の可変表示が実行されて可変表示結果が大当りとなる場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBが選択されて変動パターンがPB1-4に決定される。該変動パターンPB1-4は祝福演出の期間を除く特図変動時間が他の第1特別図柄の大当り変動パターンよりも短い500msに設定されているため、祝福演出の期間を除く可変表示中は後述するチャンスアップ演出を実行不能となっている。更に、該変動パターンPB1-4にもとづく図柄確定期間は、0.5秒に設定され(
図18に示す特別図柄停止処理の003SGS209参照)、大当り遊技状態における1ラウンド目の開放待ち期間は5秒に設定される(
図24参照)。このため、変動パターンPB1-4にもとづく図柄確定期間、大当り遊技状態における1ラウンド目の開放待ち期間においては、後述するレベル報知演出や報酬獲得演出が実行されないように制限されている。
【0138】
尚、本実施例では、時短状態において第1特別図柄の可変表示(変動パターンPB1-4による可変表示)が実行されて可変表示結果が大当りとなる場合には、該可変表示にもとづく図柄確定期間においてレベル報知演出を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短状態において第1特別図柄の可変表示が実行されて可変表示結果が大当りとなる場合には、該可変表示にもとづく図柄確定期間においてレベル報知演出を実行し、更に、該可変表示にもとづく大当り遊技状態における1ラウンド目の開放待ち期間において報酬獲得演出を実行可能としてもよい。尚、変動パターンPB1-4による可変表示にもとづく図柄確定期間においてレベル報知演出を実行する場合は、いずれの種別の大当りに当選しても影響がないように報知するレベルを1~49(
図31参照)のいずれかに決定すればよい。
【0139】
はずれ用変動パターン判定テーブルAには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~500までが非リーチはずれの変動パターンPA1-1に割り当てられており、501~900までがノーマルリーチはずれの変動パターンPA2-1に割り当てられており、901~970までがスーパーリーチαはずれの変動パターンPA2-2に割り当てられており、971~977までがスーパーリーチβはずれの変動パターンPA2-3に割り当てられている。
【0140】
はずれ用変動パターン判定テーブルBには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~500までが非リーチはずれの変動パターンPA1-2に割り当てられており、501~900までがノーマルリーチはずれの変動パターンPA2-1に割り当てられており、901~970までがスーパーリーチαはずれの変動パターンPA2-2に割り当てられており、971~977までがスーパーリーチβはずれの変動パターンPA2-3に割り当てられている。
【0141】
はずれ用変動パターン判定テーブルCには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までが非リーチはずれの変動パターンPA1-3に割り当てられている。
【0142】
また、
図7に示すように、第2特別図柄の可変表示を実行する場合、大当りAの大当り遊技後の2~5回目の可変表示を除く可変表示にて遊技状態が通常状態(低ベース状態)であり且つ可変表示結果が大当りであるときは、大当り用変動パターン判定テーブルCを選択し、大当りAの大当り遊技終了後1~5回目の可変表示において可変表示結果が大当りであるときは、大当り用変動パターン判定テーブルDを選択し、大当りB~Fの大当り遊技終了後の時短状態(高ベース状態)であり且つ可変表示結果が大当りであるときは、大当り用変動パターン判定テーブルEを選択し、大当りAの大当り遊技後の2~5回目の可変表示を除く可変表示にて遊技状態が通常状態(低ベース状態)であり且つ可変表示結果が大当りであるときは、小当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、大当りAの大当り遊技終了後1~5回目の可変表示において可変表示結果が小当りであるときは、小当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、大当りB~Fの大当り遊技終了後の時短状態(高ベース状態)であり且つ可変表示結果が小当りであるときは、小当り用変動パターン判定テーブルCを選択し、大当りAの大当り遊技後の2~5回目の可変表示を除く可変表示にて遊技状態が通常状態(低ベース状態)であり且つ可変表示結果がはずれであるときは、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、大当りAの大当り遊技終了後1~5回目の可変表示において可変表示結果がはずれであるときは、はずれ用変動パターン判定テーブルEを選択し、大当りB~Fの大当り遊技終了後の時短状態(高ベース状態)であり且つ可変表示結果が大当りであるときは、大当り用変動パターン判定テーブルFを選択する。
【0143】
大当り用変動パターン判定テーブルCには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までが非リーチ大当りの変動パターンPB3-1に割り当てられている。
【0144】
大当り用変動パターン判定テーブルDには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までがスーパーリーチγ大当りの変動パターンPB3-2に割り当てられている。
【0145】
大当り用変動パターン判定テーブルEには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~300までがスーパーリーチδ大当りの変動パターンPB3-3、301~997までがスーパーリーチε大当りの変動パターン3-4に割り当てられている。
【0146】
小当り用変動パターン判定テーブルAには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までが非リーチ小当りの変動パターンPC3-1に割り当てられている。
【0147】
小当り用変動パターン判定テーブルBには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までがスーパーリーチγ小当りの変動パターンPC3-2に割り当てられている。
【0148】
小当り用変動パターン判定テーブルCには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~300までがスーパーリーチδ小当りの変動パターンPC3-3に割り当てられており、301~997までがスーパーリーチε小当りの変動パターンPC3-4に割り当てられている。
【0149】
はずれ用変動パターン判定テーブルDには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までが非リーチはずれの変動パターンPA3-1に割り当てられている。
【0150】
はずれ用変動パターン判定テーブルEには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~997までがスーパーリーチγ小当りの変動パターンPC3-3に割り当てられている。
【0151】
はずれ用変動パターン判定テーブルFには、変動パターン判定用の乱数値MR3が取り得る1~997のうち、1~700までが非リーチはずれの変動パターンPA3-2に割り当てられており、701~960までがスーパーリーチδはずれの変動パターン判定テーブルPA3-4に割り当てられており、961~997までがスーパーリーチεはずれの変動パターン判定テーブルPA3-5に割り当てられている。
【0152】
図8は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
【0153】
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
【0154】
表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
【0155】
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
【0156】
図8(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、可変表示特図指定バッファ(可変表示を実行する特別図柄を指定する値として、CPU103が特別図柄通常処理の実行時にセットする値)が1(第1)である、つまり、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合と、可変表示特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
【0157】
図8(A)に示すように、可変表示特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合には、大当りのみが当選可能とされ、小当りの当選は発生しない。
【0158】
また、可変表示特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、可変表示特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合と同じ確率で大当りが発生するとともに、これら判定値のうちの約1/7小当りに対応する判定値として設定されていることにより、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合には、約1/7の確率(割合)で小当りに当選するようになっている。
【0159】
つまり、CPU103は、MR1の値が
図8(A)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りC)とすることを決定する。また、MR1が
図8(A)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。尚、
図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
【0160】
尚、本実施例では、CPU103は、
図8(A)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、可変表示特図指定バッファによらず第1特別図柄の可変表示である場合と第2特別図柄の可変表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、可変表示特図指定バッファが第2である場合のみ別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
【0161】
また、本実施例では、可変表示特図指定バッファが第1である場合、大当りに対応する判定値以外の判定値が小当りに対応する判定値として設定されていない、つまり、小当りが当選しないようになっていたが、大当りに対応する判定値以外の判定値の一部を小当りに対応する判定値として設定し、小当りが当選するようにしてもよい。
【0162】
図8(B)、(C)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、
図8(B)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、
図8(C)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
【0163】
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA~大当りBのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、
図8(B)、(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAと大当りBの2種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りBの1種類の大当りのみが設けられている。つまり、第1特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りAと大当りBの2種類の大当りのうちのいずれかとなる一方、第2特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りBのみとなる。
【0164】
図8(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りCの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りDの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りCの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りDの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りFの大当り遊技が実行されるようになっている。つまり、これら大当りCFは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りA~Dのいずれの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過したことによって決定される大当り種別である。
【0165】
ここで、本実施例における大当り種別について、
図8(E)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行される大当りA~大当りFが設定されている。
【0166】
これら大当りA~大当りFのうち、大当りAは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りAの大当り遊技状態の終了後は、該大当りAが当選した遊技状態が通常状態であれば第2特別図柄の可変表示を対象として1回、該大当りAが当選した遊技状態が時短状態であれば第2特別図柄の可変表示を対象として7回の時短制御が実行される。
【0167】
大当りBは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りBの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として99回の特図ゲームが実行されるまで、または99回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
【0168】
大当りCは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが3回(いわゆる3ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りCの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として7回の特図ゲームが実行されるまで、または7回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
【0169】
大当りDは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが3回(いわゆる3ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りDの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として7回の特図ゲームが実行されるまで、または99回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
【0170】
大当りEは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りEの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として7回の特図ゲームが実行されるまで、または7回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
【0171】
大当りFは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りFの大当り遊技状態の終了後は、第2特別図柄の可変表示を対象として99回の特図ゲームが実行されるまで、または99回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
【0172】
尚、時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態及び該時短状態が終了した直後の最大4回の第2特別図柄の可変表示では、第2特別図柄の可変表示結果として大当りが発生する場合と、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生する場合があるので、大当り遊技状態が連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。
【0173】
尚、大当りAの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が1回に設定されているため、当該1回の第2特別図柄の可変表示と、当該1回の第2特別図柄の可変表示中に発生する最大で4個の保留記憶にもとづく第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が大当りまたは小当りとなる割合(上記合計5回の第2特別図柄の可変表示において大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約54%に設定されている。
【0174】
また、大当りC、Eの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が7回に設定されているため、当該7回の第2特別図柄の可変表示と、当該7回の第2特別図柄の可変表示中に発生する最大で4個の保留記憶にもとづく第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が大当りまたは小当りとなる割合(上記合計11回の第2特別図柄の可変表示において大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約82%に設定されている。
【0175】
そして、大当りB、D、Fの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が99回に設定されているため、当該99回の第2特別図柄の可変表示と、当該99回の第2特別図柄の可変表示中に発生する最大で4個の保留記憶にもとづく第2特別図柄の可変表示のいずれかで可変表示結果が大当りまたは小当りとなる割合(上記合計103回の第2特別図柄の可変表示において大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)はほぼ100%に設定されている。
【0176】
尚、本実施例では大当り種別として大当りA~大当りFの6種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は7種類以上設けられていてもよく、また、5種類以下が設けられていてもよい。
【0177】
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、一定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
【0178】
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば
図9に示すような遊技制御用データ保持エリア003SG150が設けられている。
図9に示す遊技制御用データ保持エリア003SG150は、第1特図保留記憶部003SG151Aと、第2特図保留記憶部003SG151Bと、普図保留記憶部003SG151Cと、遊技制御フラグ設定部003SG152と、遊技制御タイマ設定部003SG153と、遊技制御カウンタ設定部003SG154と、遊技制御バッファ設定部003SG155とを備えている。
【0179】
第1特図保留記憶部003SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部003SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部003SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
【0180】
第2特図保留記憶部003SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部003SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部003SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
【0181】
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
【0182】
普図保留記憶部003SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部003SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
【0183】
遊技制御フラグ設定部003SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部003SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
【0184】
遊技制御タイマ設定部003SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部003SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
【0185】
遊技制御カウンタ設定部003SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部003SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部003SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
【0186】
遊技制御カウンタ設定部003SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
【0187】
遊技制御バッファ設定部003SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部003SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
【0188】
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
【0189】
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図可変表示時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
【0190】
特図可変表示時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
【0191】
特図可変表示時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
【0192】
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば
図10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア003SG190が設けられている。
図10(A)に示す演出制御用データ保持エリア003SG190は、演出制御フラグ設定部003SG191と、演出制御タイマ設定部003SG192と、演出制御カウンタ設定部003SG193と、演出制御バッファ設定部003SG194とを備えている。
【0193】
演出制御フラグ設定部003SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部003SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
【0194】
演出制御タイマ設定部003SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部003SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
【0195】
演出制御カウンタ設定部003SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部003SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
【0196】
演出制御バッファ設定部003SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部003SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
【0197】
本実施例では、
図10(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部003SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という3つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
【0198】
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
【0199】
更に、本実施例の始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、後述する第2特図可変表示対応パネル表示演出処理(
図26)において画像表示装置5に表示する可変表示中対応パネルや第2特図保留記憶対応パネルのパターン(パネルパターン)を既に決定していることを示すパネルパターン決定済フラグをセットするための記憶領域が、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」毎に確保されている。
【0200】
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
【0201】
図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-0」または「2-0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-1」または「2-1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば
図10(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
【0202】
尚、本実施例では、演出制御用CPU120がコマンド解析処理(S75)を実行する際に始動入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを受信しているか否かを判定し、これらコマンドを受信している場合には、これらコマンドを各特図の保留記憶として始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの空き領域の先頭に格納すればよい。
【0203】
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
【0204】
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図11は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0205】
図11に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
【0206】
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
【0207】
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、乱数回路設定処理(ステップS8)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
【0208】
また、復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、乱数回路設定処理(ステップS8)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
【0209】
乱数回路設定処理(ステップS8)の実行後、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
【0210】
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、
図12のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
【0211】
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
【0212】
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
【0213】
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
【0214】
(特別図柄プロセス処理)
図13は、特別図柄プロセス処理として、
図12に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
【0215】
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図12に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0216】
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
【0217】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特
図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
【0218】
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
【0219】
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
【0220】
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
【0221】
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
【0222】
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
【0223】
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
【0224】
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
【0225】
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
【0226】
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
【0227】
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
【0228】
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
【0229】
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
【0230】
(始動入賞判定処理)
図14は、
図13に示す始動入賞判定処理(S101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理においてCPU103は、先ず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(003SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(003SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(003SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部003SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。003SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(003SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部003SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(003SGS103)。
【0231】
003SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(003SGS101;N)、003SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(003SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(003SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(003SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(003SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部003SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。003SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(003SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部003SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S106)。
【0232】
003SGS103,003SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(003SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(003SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部003SG154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
【0233】
003SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部003SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(003SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(003SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部003SG151Aに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部003SG151Bに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
【0234】
特図表示結果判定用の乱数値MR1や当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、003SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
【0235】
003SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(003SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0236】
CPU103は、003SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(003SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(003SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0237】
003SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(003SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(003SGS114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(003SGS115)、2390SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(003SGS114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(003SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
【0238】
(入賞時乱数値判定処理)
図15は、入賞時乱数値判定処理として、
図14の003SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施例において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、各種チャンスアップ演出が実行されるようになる。
【0239】
図15に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず
図8(A)に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(003SGS121)。その後、始動口バッファ値と
図14の003SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとにもとづいて、所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(003SGS122)。大当り判定範囲には、003SGS121の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
【0240】
003SGS122にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとならないと判定された場合には(003SGS122;N)、始動口バッファ値が1であるか否かを判定する(003SGS123)。始動口バッファ値が2である場合(003SGS123;N)は、更に、
図14の003SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(003SGS124)。
【0241】
003SGS123において始動口バッファ値が1である場合(003SGS123;Y)や、1003SGS124において乱数値MR1が小当り判定範囲内でない場合(003SGS124;N)は、はずれに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(003SGS125)。
【0242】
また、003SGS124において乱数値MR1が小当り判定範囲内である場合(003SGS124;Y)は、
図8(D)に示す小当り種別判定テーブルを選択し(003SGS126)、
図14の003SGS109にて抽出された当り種別判定用の乱数値MR2の値が小当りAの判定範囲内の値であるか否かを判定する(003SGS127)。乱数値MR2の値が小当りAの判定範囲内の値である場合(003SGS127;Y)は、4ラウンド大当り且つ時短回数が7回であることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(003SGS128)。
【0243】
また、乱数値MR2の値が小当りAの判定範囲内の値ではない場合は、更に、乱数値MR2の値が小当りBの判定値範囲内の値であるか否かを判定する(003SGS129)。乱数値MR2の値が小当りBの判定範囲内の値である場合(003SGS127;Y)は、4ラウンド大当り且つ時短回数が99回であることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(003SGS130)。
【0244】
また、乱数値MR2の値が小当りBの判定範囲内の値ではない場合は、更に、乱数値MR2の値が小当りCの判定値範囲内の値であるか否かを判定する(003SGS131)。乱数値MR2の値が小当りCの判定範囲内の値である場合(003SGS131;Y)は、10ラウンド大当り且つ時短回数が7回であることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(003SGS132)。
【0245】
また、乱数値MR2の値が小当りCの判定範囲内の値ではない場合は、10ラウンド大当り且つ時短回数が99回であることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(003SGS133)。
【0246】
そして、乱数値MR1の値が大当りの判定範囲内の値である場合(003SGS122;Y)は、
図8(B)及び
図8(C)に示す大当り種別判定テーブルを選択する(003SGS134)。尚、該003SGS134のステップでは、始動口バッファ値が1であれば
図8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を選択し、始動口バッファ値が2であれば
図8(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を選択すればよい。そして、
図14の003SGS109にて抽出された当り種別判定用の乱数値MR2の値が大当りAの判定範囲内の値であるか否かを判定する(003SGS135)。
【0247】
乱数値MR2の値が大当りAの判定範囲内の値である場合(003SGS135;Y)は、4ラウンド大当り且つ時短回数1回に応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了し(003SGS136)、乱数値MR2の値が大当りAの判定範囲内の値である場合(003SGS135;N)は、10ラウンド大当り且つ時短回数99回に応じた図柄指定コマンドの送信設定を行って入賞時乱数値判定処理を終了する(003SGS137)。
【0248】
尚、送信設定されたコマンドは、CPU103が
図12に示すコマンド制御処理を実行することで演出制御基板12に対して送信される。
【0249】
(特別図柄通常処理)
図16は、特別図柄通常処理として
図13のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図16に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ003SGS161)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ003SGS161の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
【0250】
ステップ003SGS161にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ003SGS161;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3をそれぞれ読み出す(ステップ003SGS162)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
【0251】
ステップ003SGS162の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ003SGS163)。
【0252】
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ003SGS164)、ステップ003SGS169aに移行する。
【0253】
一方、ステップ003SGS161にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ003SGS161;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ003SGS165)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留 記憶数である。例えば、ステップ003SGS165の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ003SGS165の処理は、ステップ003SGS161にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
【0254】
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
【0255】
ステップ003SGS165にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ003SGS165;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ003SGS166)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
【0256】
ステップ003SGS166の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ003SGS167)。
【0257】
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ003SGS168)、ステップ003SGS169に移行する。
【0258】
ステップ003SGS169においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、
図8に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」、「小当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」、「小当り」「はずれ」のいずれとするかを決定する。尚、このステップ003SGS170においては、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1020~1079または13320~13586の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しない場合は、可変表示特図指定バッファ値を判定する。可変表示特図指定バッファ値が1であれば、「はずれ」と判定し、可変表示特図指定バッファ値が2であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が3276~42129の範囲に該当するか否かを判定する。該当する場合は「小当り」と判定し、該当しない場合は「はずれ」と判定する。
【0259】
ステップ003SGS170にて「大当り」であると判定された場合には(ステップ003SGS170;Y)、大当りフラグをオン状態とする(ステップ003SGS172)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、
図8(B)、
図8(C)に示す大当り種別判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップ003SGS173)。例えば、可変表示特図指定バッファ値が1である場合は
図8(B)に示す第1特別図柄用大当り種別判定テーブルを選択してセットし、可変表示特図指定バッファ値が2である場合は
図8(C)に示す第2特別図柄用大当り種別判定テーブルを選択してセットすればよい。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」、「大当りB」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ003SGS174)。
【0260】
ステップ003SGS174の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態に制御すること、及び時短状態に制御される最大可変表示回数が事前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ003SGS175)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「大当りA」である場合は、大当り種別バッファ値を「0」とし、大当り種別が「大当りB」である場合は、大当り種別バッファ値を「1」とすればよい。尚、ステップ003SGS175の処理後はステップ003SGS176に進む。
【0261】
また、ステップ003SGS170にて「大当り」ではない場合には(ステップ003SGS170;N)、更に「小当り」であるか否かを判定する(ステップ003SGS171)。尚、「小当り」ではない場合には(ステップ003SGS171;N)、ステップ003SGS176に進み、「小当り」である場合には(ステップ003SGS171;Y)、小当りフラグをオン状態とする(ステップ003SGS171a)。このときには、小当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、
図8(D)に示す小当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ003SGS171b)。こうしてセットされた小当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、小当り種別判定テーブルにおいて「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」、「小当りD」の各小当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、小当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ003SGS171c)。
【0262】
ステップ003SGS171cの処理にて小当り種別を決定することにより、小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過したことで制御される大当り遊技状態が事前に決定されることになる。こうして決定された小当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた小当り種別バッファの格納値である小当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ003SGS171d)、決定された小当り種別を記憶する。一例として、小当り種別が「小当りA」である場合は、小当り種別バッファ値を「0」とし、小当り種別が「小当りB」である場合は、小当り種別バッファ値を「1」とし、小当り種別が「小当りC」である場合は、小当り種別バッファ値を「2」とし、小当り種別が「小当りD」である場合は、小当り種別バッファ値を「3」とすればよい。尚、ステップ003SGS17dの処理後はステップ003SGS176に進む。
【0263】
ステップ003SGS176では、CPU103は、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグまたは小当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、大当り遊技状態とする場合における大当り種別や小当り遊技状態とする場合における小当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ003SGS170にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ003SGS174における大当り種別が「大当りA」である場合には「1」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「大当りB」である場合には、「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ003SGS171にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、小当り種別が「小当りA」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、小当り種別が「小当りB」である場合には、「4」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、小当り種別が「小当りC」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、小当り種別が「小当りD」である場合には、「6」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
【0264】
ステップ003SGS176にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ003SGS177)、特別図柄通常処理を終了する。
【0265】
尚、ステップ003SGS165にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ003SGS165;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ003SGS178)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
【0266】
(変動パターン設定処理)
図17は、変動パターン設定処理として、
図13のS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理においてCPU103は、まず、いずれの大当り遊技の終了後であるのか、可変表示回数、可変表示結果、遊技状態等に応じて
図6及び
図7に示す複数の変動パターン判定テーブルから1の変動パターン判定テーブルを選択する(003SGS161)。そして、
図14の033SGS109において抽出した変動パターン判定用の乱数値MR3の値と選択した変動パターン判定テーブルとを用いて変動パターンを決定する(003SGS162)。
【0267】
次に、CPU103は、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う(003SGS163)。
【0268】
003SGS163の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(003SGS164)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部003SG155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部003SG155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。尚、送信設定が行われた各種コマンドは、CPU103が
図4に示すコマンド制御処理を実行することによって演出制御基板12に送信される。
【0269】
003SGS164の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図可変表示時間を設定する(003SGS165)。特別図柄の可変表示時間となる特図可変表示時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(003SGS166)、変動パターン設定処理を終了する。
【0270】
尚、送信設定されたコマンドは、CPU103が
図12に示すコマンド制御処理を実行することで演出制御基板12に対して送信される。
【0271】
(特別図柄停止処理)
図18は、特別図柄停止処理として、
図13のS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理においてCPU103は、まず、可変表示が停止している期間であることを示す図柄確定期間タイマの動作中であるか否かを判定する(033SGS201)。図柄確定期間タイマの動作中出ない場合(033SGS201;N)は、特別図柄の停止図柄を導出表示するとともに(033SGS202)、図柄確定コマンドの送信設定を行い(033SGS203)、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(003SGS204)。
【0272】
大当りフラグがセットされている場合(003SGS204;Y)は、大当り種別及び遊技状態を特定するとともにこれら特定した大当り種別及び遊技状態を記憶し(003SGS204a)、時短フラグがセットされていれば該時短フラグをクリアする(003SGS205)。更に、大当り種別に応じて当り開始1指定コマンドまたは当り開始指定コマンドの送信設定及び通常状態を示す遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(003SGS207、003SGS208)、選択された変動パターンに応じた図柄確定期間タイマをセットする(003SGS209)。例えば、第1特別図柄に対応する変動パターンにて可変表示が実行されて大当りとなった場合は、図柄確定期間として0.5秒に応じた図柄確定期間タイマをセットし、第2特別図柄に対応する変動パターンにて可変表示が実行されて大当りとなった場合は、図柄確定期間として20秒に応じた図柄確定期間タイマをセットすればよい。
【0273】
また、CPU103は、セットした図柄確定期間タイマの値に応じた図柄確定コマンドの送信設定を行い(003SGS209a)、特別図柄停止処理を終了する。
【0274】
一方で、大当りフラグがセットされていない場合(003SGS204;N)は、更に小当りフラグがセットされているか否かを判定する(003SGS210)。小当りフラグガセットされている場合(003SGS210;Y)は、小当り種別に応じて当り開始3指定コマンド、当り開始4指定コマンド、当り開始5指定コマンド、当り開始6指定コマンドのいずれかの送信設定を行い(003SGS211)、時短フラグがセットされているか否かを判定する(003SGS212)。
【0275】
時短フラグがセットされている場合(003SGS212;Y)は、第1特別図柄と第2特別図柄との合計時短回数を示す合計時短回数カウンタの値を-1する(003SGS213)。そして、変動特図指定バッファ値が1であるか否かを判定する(003SGS214)。変動特図指定バッファ値が1である場合(003SGS214;Y)は003SGS216に進み、変動特図指定バッファ値が2である場合(003SGS214;N)は、第2特別図柄の時短回数を示す第2特図時短回数カウンタの値を-1し(003SGS215)、003SGS216に進む。
【0276】
003SGS216においてCPU103は、合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する。合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0である場合(003SGS216;Y)は、時短フラグをクリアするとともに(003SGS217)、合計時短回数カウンタ及び第2特図時短回数カウンタの値をクリアし(003SGS217a)、003SGS218に進む。一方、時短フラグがセットされていない場合や(003SGS212;N)、合計時短回数カウンタ及び第2特図時短回数カウンタの値が0ではない場合(003SGS216;N)は003SGS218に進む。
【0277】
003SGS218においてCPU103は、小当りに応じた図柄確定期間タイマをセットする。例えば、003SGS218では、可変表示を実行した変動パターンがスーパーリーチγの変動パターンPC3-2である場合は、図柄確定期間として0.5秒に応じた図柄確定期間タイマをセットし、可変表示を実行した変動パターンがスーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターンPC3-3、PC3-4である場合は、図柄確定期間として20秒に応じた図柄確定期間タイマをセットすればよい。
【0278】
また、時短フラグの状態に応じた遊技状態指定コマンド及び第2特図時短回数通知コマンドの送信設定を行うとともに(003SGS219)、003SGS209aの処理を実行して特別図柄停止処理を終了する。
【0279】
また、小当りフラグがセットされていない場合(003SGS210)、CPU103は、時短フラグがセットされているか否かを判定する(003SGS220)。時短フラグがセットされている場合(003SGS220;Y)は、合計時短回数カウンタの値を-1する(003SGS221)。そして、変動特図指定バッファ値が1であるか否かを判定する(003SGS222)。変動特図指定バッファ値が1である場合(003SGS222;Y)は003SGS224に進み、変動特図指定バッファ値が2である場合(003SGS222;N)は、第2特図時短回数カウンタの値を-1し(003SGS223)、003SGS224に進む。
【0280】
003SGS224においてCPU103は、合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する。合計時短回数カウンタまたは第2特図時短回数カウンタの値が0である場合(003SGS224;Y)は、時短フラグをクリアするとともに(003SGS225)、合計時短回数カウンタ及び第2特図時短回数カウンタの値をクリアし(003SGS226)、003SGS227に進む。一方、時短フラグがセットされていない場合や(003SGS220;N)、合計時短回数カウンタ及び第2特図時短回数カウンタの値が0ではない場合(003SGS224;N)は003SGS227に進む。
【0281】
003SGS227においてCPU103は、はずれに応じた図柄確定期間タイマをセットする。例えば、003SGS227では、図柄確定期間として0.5秒に応じた図柄確定期間タイマをセットすればよい。
【0282】
また、時短フラグの状態に応じた遊技状態指定コマンド及び第2特図時短回数通知コマンドの送信設定を行うとともに(003SGS228)、003SGS209aの処理を実行して特別図柄停止処理を終了する。
【0283】
そして、図柄確定期間タイマが動作中である場合(003SGS201;Y)、CPU103は、
図19に示すように、図柄確定期間タイマの値を-1し(003SGS231)、該値を-1した後の図柄確定期間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(003SGS232)。図柄確定期間タイマがタイマアウトしていない場合(003SGS232;N)は特別図柄停止処理を終了し、図柄確定期間タイマがタイマアウトした場合(003SGS232;Y)は、停止図柄がはずれ図柄であるか否かを判定する(003SGS233)。
【0284】
停止図柄がはずれ図柄である場合(003SGS233;Y)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に応じた値にセットして特別図柄停止処理を終了し(003SGS324)、停止図柄がはずれ図柄ではない場合(003SGS233;N)は、更に停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(003SGS235)。停止図柄が大当り図柄である場合(003SGS235;Y)は、大当り種別に応じた大当り表示時間タイマをセットするとともに(003SGS236)、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドの送信設定を行い(003SGS237)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に応じた値にセットし(003SGS238)、特別図柄停止処理を終了する。
【0285】
また、停止図柄小当り図柄である場合(003SGS235;N)は、小当り種別に応じた大当り表示時間タイマをセットするとともに(003SGS239)、小当り種別に応じた当り開始指定コマンドの送信設定を行い(003SGS240)、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理に応じた値にセットし(003SGS241)、特別図柄停止処理を終了する。
【0286】
(小当り開放前処理)
図20は、小当り開放前処理として、
図13の118にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、先ず小当り表示時間タイマを-1し(003SGS261)、該小当り表示時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(003SGS262)。小当り表示時間タイマがタイマアウトしていない場合は(003SGS262;N)、小当り開放前処理を終了する一方、小当り表示時間タイマがタイマアウトした場合は(003SGS262;Y)、大入賞口を開放状態とするための開放時間タイマに予め定められている期間に応じた値をセットする(003SGS263)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(S119)に対応した値である“9”に更新し(003SGS264)、当該小当り開放前処理を終了する。
【0287】
(小当り開放中処理)
図21は、小当り開放中処理として、
図13のS119にて実行される処理の一例を示すフローチャートである、小当り開放中処理において、CPU103は、先ず開放時間タイマの値を-1する(003SGS271)。そして、CPU103は、開放時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(003SGS272)。
【0288】
開放時間タイマがタイマアウトした場合は(003SGS272;Y)、003SGS285に移行し、開放時間タイマがタイマアウトしていない場合は(003SGS272;N)、大入賞口の開放タイミングであるか否かを判定する(003SGS273)。大入賞口の開放タイミングである場合は、CPU103は大入賞口扉003SG711用のソレノイド003SG083を駆動させることで大入賞口を開放状態に制御する(003SGS274)。そして、ラウンドに応じた大入賞口開放中指定コマンドの送信設定を行い(003SGS275)、003SGS276に移行する。尚、003SGS275において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。大入賞口の開放タイミングでない場合は(003SGS273;N)、003SGS274及び003SGS275を経由せずに003SGS276に移行する。
【0289】
003SGS276において、CPU103は、大入賞口の閉鎖タイミングであるか否かを判定する(003SGS276)。大入賞口の閉鎖タイミングである場合は(003SGS276;Y)、CPU103は大入賞口扉003SG711用のソレノイド003SG083を駆動させることで大入賞口を閉鎖状態に制御する(003SGS277)。そして、ラウンドに応じた大入賞口開放後指定コマンドの送信設定を行い(003SGS278)、003SGS279に移行する。尚、003SGS278において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。大入賞口の閉鎖タイミングでない場合は(003SGS276;N)、003SGS277及び003SGS278を経由せずに003SGS279に移行する。
【0290】
003SGS279において、CPU103は、第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなったか否かを判定する(003SGS279)。第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなっていない場合は(003SGS279;N)、小当り開放中処理を終了し、第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなっている場合は(003SGS279;Y)、既に第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第3カウントスイッチ003SG024Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(003SGS280)。V入賞フラグがセットされている場合は(003SGS280;Y)、小当り開放中処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(003SGS280;N)、V入賞フラグをセットする(003SGS281)。
【0291】
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行う(003SGS282)。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。また、CPU103は、大入賞口が開放状態であれば、大入賞口扉003SG711用のソレノイド003SG083を駆動させることで大入賞口を閉鎖状態に制御し(003SGS283)、開放時間タイマをクリアする(003SGS284)。
【0292】
そして、003SGS285において、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(S120)に対応した値である“10”に更新し(003SGS285)、当該小当り開放中処理を終了する。
【0293】
(小当り終了処理)
図22は、小当り終了処理として、
図13のS120にて実行される処理の一例を示すフローチャートである、小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが動作中であるか否かを判定する(003SGS301)。小当り終了表示タイマが動作中でない場合は(003SGS301;N)、小当りフラグをクリアし(003SGS302)、演出制御基板12に対して小当りに応じた当り終了指定コマンドの送信設定を行う(003SGS303)。尚、当り終了指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S17)において演出制御基板12に送信される。そして、小当り終了表示タイマに小当り終了表示時間に応じた値をセットし(003SGS304)、小当り終了処理を終了する。
【0294】
一方、小当り終了表示タイマが動作中である場合は(003SGS301;Y)、小当り終了表示タイマの値を-1する(003SGS305)。そして、小当り終了表示時間が経過したか否か、つまり、小当り終了表示タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(003SGS306)。小当り終了表示時間が経過していない場合は(003SGS306;N)、CPU103は第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなったか否かを判定する(003SGS307)。第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなっていない場合は(003SGS307;N)、小当り終了処理を終了し、第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなっていり場合は(003SGS307;Y)、既に第3カウントスイッチ003SG024Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第3カウントスイッチ003SG024Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(003SGS308)。V入賞フラグがセットされている場合は(003SGS308;Y)、小当り終了処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(003SGS308;N)、V入賞フラグをセットする(003SGS309)。
【0295】
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行い(003SGS310)、小当り終了処理を終了する。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S17)において演出制御基板12に送信される。
【0296】
また、003SGS306において小当り終了表示時間が経過した場合は(003SGS306;Y)、CPI103は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(003SGS311)。V入賞フラグガセットされている場合は(003SGS311;Y)、CPU103はV入賞フラグをクリアするとともに大当りフラグをセットする(003SGS312、003SGS313)。そして、CPU103は、当該V入賞が発生した小当り種別にもとづいて大当り種別を「大当りC」~「大当りF」から決定する(003SGS314)。尚、大当り種別は、
図8(E)に示すように、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りA」である場合は、大当り種別を「大当りC」に決定し、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りB」である場合は、大当り種別を「大当りD」に決定し、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りC」である場合は、大当り種別を「大当りE」に決定し、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りD」である場合は、大当り種別を「大当りF」に決定する。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部003SG155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(003SGS315)、決定された大当り種別を記憶して003SGS316に進む。
【0297】
003SGS315の実行後、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新し(003SGS316)、小当り終了処理を終了する。
【0298】
つまり、本特徴部003SGでは、小当り遊技中だけでなく、小当り遊技終了後の小当り終了表示時間が経過するまでの期間において遊技球が第3カウントスイッチ003SG024Bを通過するようになっているため、小当り遊技終了直前に大入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、該遊技球が第3カウントスイッチ003SG024Bを通過することで小当り終了処理の終了後に大当り遊技が実行されるようになっている。
【0299】
尚、003SGS311においてV入賞フラグがセットされていない場合は(003SGS311;N)、CPU103は、時短フラグをクリアするとともに(003SGS317)、合計時短回数カウンタ及び第2特図時短回数カウンタの値をクリアする(003SGS318)。つまり、遊技状態を時短状態から通常状態に制御する。そして、通常状態を示す遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(003SGS319)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値である“0”に更新し(003SGS317)、小当り終了処理を終了する。
【0300】
(大当り終了処理)
図23は、大当り終了処理として、
図13のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【0301】
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(003SGS321)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(003SGS321;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(003SGS322)、処理を終了する。
【0302】
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(003SGS321;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(003SGS323)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(003SGS324)。経過していなければ処理を終了する。
【0303】
大当り終了表示時間を経過していれば(003SGS324;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が大当りAであるか否かを判定する(003SGS325)。大当り種別が大当りAである場合(003SGS325;Y)には、該大当り当選した遊技状態が通常状態であるか否かを判定する(003SGS325a)。該大当り当選した遊技状態が通常状態である場合(003SGS325a;Y)は、第2特図時短回数カウンタに「1」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「5」をセットし(003SGS326、003SGS327)、003SGS333に進む。また、該大当り当選した遊技状態が時短状態である場合(003SGS325a;N)は、003SGS331に進む。
【0304】
一方、大当り種別が大当りAでない場合(003SGS325;N)には、大当り種別が大当りB、D、Fのいずれかであるか否かを判定する(003SGS328)。大当り種別が大当りB、D、Fのいずれかである場合(003SGS328;Y)には、第2特図時短回数カウンタに「99」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「103」をセットし(003SGS329、003SGS330)、003SGS339に進む。
【0305】
更に、大当り種別が大当りB、D、Fのいずれでもない場合(003SGS328;N)には、大当り種別が大当りCまたは大当りEであるとして、003SGS331に進む。003SGS331においてCPU103は、第2特図時短回数カウンタに「7」をセットするとともに合計時短回数カウンタに「11」をセットし(003SGS332、003SGS333)、003SGS333に進む。
【0306】
003SGS333においてCPU103は、実行した大当り遊技の大当り種別に応じた遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。尚、003SGS333においてCPU103は、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りAであれば第2遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りBであれば第3遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りCであれば第4遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りDであれば第5遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りEであれば第6遊技状態指定コマンド、実行した大当り遊技の大当り種別が大当りFであれば第6遊技状態指定コマンド7の送信設定を実行すればよい。また、003SGS333において送信設定された遊技状態指定コマンドは、CPU103が
図12に示すコマンド制御処理を実行することで演出制御基板12に対して送信される。
【0307】
003SGS333の処理の実行後、CPU103は、時短状態可変表示回数カウンタに「0」をセットして大当り終了処理を終了する(003SGS334)。
【0308】
つまり、本実施例では、
図25に示すように、大当りAの大当り遊技終了後の時短状態は、該大当りAが通常状態において当選した大当りであれば、第2特別図柄の可変表示1回または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計5回実行されること(終了条件1)、第2特別図柄の可変表示1回または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計5回以内の可変表示にもとづいて大当り遊技状態に制御されること(終了条件2)、第2特別図柄の可変表示1回または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計5回以内の可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御され、且つ該小当り遊技状態中にV入賞が発生しないこと(終了条件3)のいずれかの終了条件を満たすことで終了する。
【0309】
また、大当りAの大当り遊技終了後の時短状態は、該大当りAが時短状態において当選した大当りであれば、第2特別図柄の可変表示7回または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計11回実行されること(終了条件1)、第2特別図柄の可変表示7回以内または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計11回以内の可変表示にもとづいて大当り遊技状態に制御されること(終了条件2)、第2特別図柄の可変表示7回以内または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計11回以内の可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御され、且つ該小当り遊技状態中にV入賞が発生しないこと(終了条件3)のいずれかの終了条件を満たすことを終了する。
【0310】
また、大当りB、大当りD、大当りFのいずれかの大当り遊技後の時短状態は、第2特別図柄の可変表示99回または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計103回実行されること(終了条件1)、第2特別図柄の可変表示99回以内または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計103回以内の可変表示にもとづいて大当り遊技状態に制御されること(終了条件2)、第2特別図柄の可変表示99回以内または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計103回以内の可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御され、且つ該小当り遊技状態中にV入賞が発生しないこと(終了条件3)のいずれかの終了条件を満たすことを終了する。
【0311】
尚、本実施例の大当りB、大当りD、大当りFのいずれかの大当り遊技後の時短状態は、第2特別図柄の可変表示99回または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計103回実行されることを条件に終了する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本実施例の大当りB、大当りD、大当りFのいずれかの大当り遊技後は時短状態に制御される可変表示回数が多いことから多少第1特別図柄の可変表示が実行されてもさほど遊技者にとって不利益にはならないため、これら大当りB、大当りD、大当りFのいずれかの大当り遊技後の時短状態は、第2特別図柄の可変表示回数にかかわらず、第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計99回実行されることを条件に終了してもよい。このようにすることで、の大当りB、大当りD、大当りFのいずれかの大当り遊技後の時短状態については終了条件を簡素化することができるので、CPU103の処理負荷の軽減及びROM101内に記憶するデータ量を低減することができる。
【0312】
そして、大当りC、大当りEのいずれかの大当り遊技後の時短状態は、第2特別図柄の可変表示7回または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計11回実行されること(終了条件1)、第2特別図柄の可変表示7回以内または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計11回以内の可変表示にもとづいて大当り遊技状態に制御されること(終了条件2)、第2特別図柄の可変表示7回以内または第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が合計11回以内の可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御され、且つ該小当り遊技状態中にV入賞が発生しないこと(終了条件3)のいずれかの終了条件を満たすことを終了する。
【0313】
また、本実施例では、
図25に示すように、各大当り遊技の大当り遊技終了後の時短状態において小当り遊技状態に制御された場合、該小当り遊技状態中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過しなければ(V入賞が発生しなければ)時短状態が終了する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りB、大当りD、大当りFの大当り遊技後よりも大当り遊技終了後に時短状態に制御される可変表示回数が少ない大当りA、大当りC、大当りEの時短状態については、小当り遊技状態中に遊技球が第2カウントスイッチ24を通過しなかった場合は継続して時短状態に制御されるようにしてもよい。このようにすることで、大当りB、大当りD、大当りFの大当り遊技後の時短状態では、後述するように可変表示中にチャンスアップコインが付与されることなく可変表示結果が小当りとなった場合に、意図的に遊技者がV入賞を発生させないことにより遊技者にとって不利となる大当り(例えば、ラウンド数が4ランドの大当り)遊技状態に制御されることを不正に回避することができる。更に、大当りA、大当りC、大当りEの大当り遊技後の時短状態では、例えば、遊技球が発射されないことや球切れ等の遊技機のトラブルによって小当り遊技中にV入賞を発生させることができなかった場合であっても残りの時短状態における可変表示にて再度小当り遊技状態に制御される可能性を残すことができるので、遊技者が不利になってしまう可能性を低減でき、遊技興趣の低下を抑えることができる。
【0314】
尚、
図24(A)に示すように、通常状態において第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技の1ラウンド目は、大当り遊技開始タイミングから長さS1(例えば、5秒)の開放待ち期間を経てから大入賞口が閉鎖状態から開放状態に制御されるようになっている。該開放状態に制御された大入賞口は、29秒経過するか該大入賞口に10球の遊技球が入賞することによって再度閉鎖状態に制御されるようになっており、該大入賞口が開放状態から閉鎖状態に制御されることによって1ラウンド目が終了する。
【0315】
一方で、
図24(B)に示すように、時短状態において第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技の1ラウンド目及び通常状態・時短状態を問わず第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技の1ラウンド目は、大当り遊技開始タイミングからS1よりも長期間である長さS2(例えば、20秒)の開放待ち期間を経てから大入賞口が閉鎖状態から開放状態に制御されるようになっている。該開放状態に制御された大入賞口は、29秒経過するか該大入賞口に10球の遊技球が入賞することによって再度閉鎖状態に制御されるようになっており、該大入賞口が開放状態から閉鎖状態に制御されることによって1ラウンド目が終了する。
【0316】
特に、本実施例では、時短状態において第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技においては、該長さS2の開放待ち期間において、大当り遊技終了後に主に第2特図の可変表示が実行されることによって通常状態よりも可変表示結果が小当りや大当りとなり易い時短状態に制御されることを報知する連荘モード突入演出を実行し、第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技においては、該長さS2の開放待ち期間において、該大当り遊技のラウンド数や大当り遊技終了後に付与される時短回数、第2特図保留記憶内に可変表示結果が小当りや大当りとなる保留記憶が有ること等を報知する報酬獲得演出を実行可能となっている。
【0317】
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、
図26のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。
図26に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
【0318】
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
【0319】
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
【0320】
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
【0321】
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
【0322】
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
【0323】
(演出制御プロセス処理)
図27は、演出制御プロセス処理として、
図26のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図26に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留表示更新処理を実行する(ステップS161)。保留表示更新処理では、例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに記憶されている第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて第1特図保留記憶表示エリア5D、第2特図保留記憶表示エリア5Uにて保留表示を表示するための処理が実行される。
【0324】
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
【0325】
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
【0326】
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
【0327】
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
【0328】
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。尚、本実施例における特図当り待ち処理は、第2特図の可変表示において可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の図柄確定期間においてレベル報知演出を実行する処理でもある。
【0329】
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
【0330】
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
【0331】
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。また、本実施例の大当り中演出処理は、1ラウンド目の開始から大入賞口が開放状態となるまでの期間において連荘モード突入演出や報酬獲得演出を実行する処理でもある。
【0332】
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
【0333】
(可変表示開始設定処理)
次に、演出制御用CPU120の動作について説明する。
図28は、
図27に示す可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、第1可変表示開始コマンドを受信したか否かを判定する(003SGS431)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合(003SGS431;Y)は、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(003SGS432)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
【0334】
また、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされていない場合(003SGS431;N)には、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、第2可変表示開始コマンドを受信したか否かを判定する(003SGS433)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合(003SGS433;Y)は、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータ及び各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(003SGS434)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
【0335】
また、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされていない場合(003SGS433;N)は、可変表示開始設定処理を終了する。
【0336】
003SGS432または003SGS434の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出し(003SGS435)、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータに応じて飾り図柄の停止図柄を決定する(003SGS436)。
【0337】
また、演出制御用CPU120は、変動パターンがスーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンであるか否かを判定する(003SGS437)。スーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンである場合(003SGS437;Y)はチャンスアップ演出決定処理を実行することで可変表示中に実行する各チャンスアップ演出の演出パターンを決定し(003SGS438)、003SGS439に進む。尚、変動パターンがスーパーリーチδやスーパーリーチε以外の変動パターンである場合は、003SGS439に進む。
【0338】
003SGS439において演出制御用CPU120は、各変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(003SGS440)。
【0339】
尚、各プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
【0340】
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(003SGS441)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
【0341】
尚、本特徴部003SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
【0342】
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(003SGS442)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(003SGS443)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値に更新し、可変表示開始設定処理を終了する(003SGS444)。
【0343】
(チャンスアップ演出決定処理)
図29及び
図30は、
図28に示すチャンスアップ演出決定処理の一例を示すフローチャートである。チャンスアップ演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、003SGS435の処理において読み出した変動パターン指定コマンド等から可変表示結果を特定し(003SGS451)、特定した可変表示結果が大当りまたは小当りであるか否かを判定する(003SGS452)。特定した可変表示結果が大当りまたは小当りである場合(003SGS452;Y)は、当該可変表示終了後に実行される大当り遊技のラウンド数を特定するとともに(003SGS453)、大当り遊技後の時短回数を特定する(003SGS454)。尚、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の時短回数は、例えば、
図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aのバッファ番号「2-0」に記憶されている図柄指定コマンドから特定すればよい。
【0344】
更に、演出制御用CPU120は、
図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194A内の第2特図保留記憶から大当りまたは小当りとなる保留記憶数を特定し(003SGS455)、レベル報知演出において報知するレベルを決定する(003SGS456)。
【0345】
例えば、
図31に示すように、当該可変表示後に実行される大当り遊技のラウンド数が4ラウンド、または、当該可変表示後に実行される小当り遊技のラウンド(小当り遊技における大入賞口の開放回数)と該小当り遊技においてV入賞が発生した場合に実行される大当り遊技のラウンド数の合計が4ラウンドであり、且つ大当り遊技後の時短回数が7回である場合は、レベル報知演出において報知するレベルを80%の割合で1~9のレベル帯に決定し、20%の割合で10~49のレベル帯に決定する。
【0346】
また、当該可変表示後に実行される大当り遊技のラウンド数が10ラウンド、または、当該可変表示後に実行される小当り遊技のラウンド(小当り遊技における大入賞口の開放回数)と該小当り遊技においてV入賞が発生した場合に実行される大当り遊技のラウンド数の合計が10ラウンドであり、且つ大当り遊技後の時短回数が7回である場合は、レベル報知演出において報知するレベルを10%の割合で1~9のレベル帯に決定し、30%の割合で10~49のレベル帯に決定し、30%の割合で50~89のいずれかに決定し、30%の割合で90~99のレベル帯に決定する。
【0347】
また、当該可変表示後に実行される大当り遊技のラウンド数が4ラウンド、または、当該可変表示後に実行される小当り遊技のラウンド(小当り遊技における大入賞口の開放回数)と該小当り遊技においてV入賞が発生した場合に実行される大当り遊技のラウンド数の合計が4ラウンドであり、且つ大当り遊技後の時短回数が99回である場合は、100%の割合で50~89のレベル帯に決定する。
【0348】
また、当該可変表示後に実行される大当り遊技のラウンド数が4ラウンド、または、当該可変表示後に実行される小当り遊技のラウンド(小当り遊技における大入賞口の開放回数)と該小当り遊技においてV入賞が発生した場合に実行される大当り遊技のラウンド数の合計が4ラウンドであり、且つ大当り遊技後の時短回数が7回であり、更に第2特図保留記憶内に大当りまたは小当りとなる保留記憶数が1個以上存在する場合は、100%の割合で50~89のレベル帯に決定する。
【0349】
また、当該可変表示後に実行される大当り遊技のラウンド数が10ラウンド、または、当該可変表示後に実行される小当り遊技のラウンド(小当り遊技における大入賞口の開放回数)と該小当り遊技においてV入賞が発生した場合に実行される大当り遊技のラウンド数の合計が10ラウンドであり、且つ大当り遊技後の時短回数が99回である場合は、レベル報知演出において報知するレベルを50%の割合で50~89のレベル帯に決定し、50%の割合で90~99のレベル帯に決定する。
【0350】
また、当該可変表示後に実行される大当り遊技のラウンド数が10ラウンド、または、当該可変表示後に実行される小当り遊技のラウンド(小当り遊技における大入賞口の開放回数)と該小当り遊技においてV入賞が発生した場合に実行される大当り遊技のラウンド数の合計が10ラウンドであり、且つ大当り遊技後の時短回数が7回であり、更に第2特図保留記憶内に大当りまたは小当りとなる保留記憶数が1個以上存在する場合は、レベル報知演出において報知するレベルを50%の割合で50~89のレベル帯に決定し、50%の割合で90~99のレベル帯に決定する。
【0351】
尚、003SGS456の処理では、レベル帯を決定した後は、該決定したレベル帯内からレベル報知演出において報知するレベルをランダムに決定(例えば、上記の割合でレベル帯が10~49に決定された場合は、これら10~49のいずれかに決定)すればよい。
【0352】
また、本実施例では、上記したように、レベル報知演出において報知するレベルは、決定したレベル帯内からランダムに決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、レベル報知演出において報知するレベルは、レベル帯を決定した後に、該レベル帯内において、第2特図保留記憶内の大当りや小当りとなる保留記憶数に応じた割合にて決定してもよい。例えば、第2特図保留記憶内の大当りや小当りとなる保留記憶数が2個以上である場合は、第2特図保留記憶内の大当りや小当りとなる保留記憶数が1個以下である場合よりも高い割合で決定したレベル帯内の高レベルが決定されように設定してもよい。このようすることで、遊技者がレベルの決定法則を認識しているときは、レベル報知演出において低いレベルが報知された場合であっても、該報知されたレベルが特定のレベル帯の上位に属するレベルであると遊技者が判断できれば、第2特図保留記憶内の大当りや小当りとなる保留記憶複数存在することに対して遊技者に期待感を抱かせることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
【0353】
そして、当該可変表示後に実行される大当り遊技のラウンド数が10ラウンド、または、当該可変表示後に実行される小当り遊技のラウンド(小当り遊技における大入賞口の開放回数)と該小当り遊技においてV入賞が発生した場合に実行される大当り遊技のラウンド数の合計が10ラウンドであり、且つ第2特図保留記憶内に大当りまたは小当りとなる保留記憶数が2個以上存在する場合は、レベル報知演出において報知するレベルを100%の割合で100に決定する。
【0354】
尚、本実施例では、
図31に示すように、レベル報知演出において報知するレベルを、第2特図保留記憶を参照して決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、レベル報知演出において報知するレベルは、第2特図保留記憶と第1特図保留記憶との両方を参照して決定してもよい。
【0355】
また、演出制御用CPU120は、003SGS456において決定したレベル(レベル報知演出において報知するレベル)に応じてボタン振動演出の演出パターンを決定する(003SGS457)。尚、
図32に示すように、本実施例におけるボタン振動演出は、チャンスアップ演出に含まれる演出であって、可変表示の開始時にプッシュボタン31Bを振動させるとともに、該プッシュボタン31B内のLED(ボタンランプ9e)を白、青、赤、虹のいずれかの色で発光させる演出である。
【0356】
図35(A)に示すように、003SGS457のステップにおいては、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、ボタンランプ9eの発光色を70%の割合で白に決定し、7%の割合で青に決定し、23%の割合で赤に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、ボタンランプ9eの発光色を65%の割合で白に決定し、7%の割合で青に決定し、23%の割合で赤に決定し、5%の割合で虹に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、ボタンランプ9eの発光色を60%の割合で白に決定し、7%の割合で青に決定し、23%の割合で赤に決定し、10%の割合で虹に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、ボタンランプ9eの発光色を55%の割合で白に決定し、7%の割合で青に決定し、23%の割合で赤に決定し、15%の割合で虹に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、ボタンランプ9eの発光色を50%の割合で白に決定し、7%の割合で青に決定し、23%の割合で赤に決定し、20%の割合で虹に決定する。尚、本実施例のレベル報知演出においてボタンランプ9eの発光色を白に決定するパターンは、ボタン用振動モータ33を駆動させない、つまり、プッシュボタン31Bを振動させずに発光のみ行う非実行のパターンである。
【0357】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS457のステップにおいてボタンランプ9eの発光色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS458)。003SGS457のステップにおいてボタンランプ9eの発光色を白に決定した場合(003SGS458;N)は003SGS460に進み、003SGS457のステップにおいてボタンランプ9eの発光色を白以外に決定した場合(003SGS458;Y)は、報知するレベルに応じてボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS459)、003SGS460に進む。
【0358】
例えば、
図38(A)に示すように、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、ボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を85%の割合で白、13%の割合で赤、2%の割合で金にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、ボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を70%の割合で白、25%の割合で赤、4%の割合で金、1%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、ボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を50%の割合で白、15%の割合で赤、30%の割合で金、5%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、ボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を25%の割合で白、10%の割合で赤、25%の割合で金、40%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、ボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を5%の割合で赤、15%の割合で金、80%の割合で虹にそれぞれ決定する。尚、本実施例におけるチャンスアップコインは、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行されたこと示す画像であるとともに、レベル報知演出において報知されるレベルの期待度(レベルの上昇期待値)を示唆する画像でもある。
【0359】
次に、003SGS460において、演出制御用CPU120は、003SGS456において決定したレベル(レベル報知演出において報知するレベル)に応じてリーチ時ボイス出力演出、演出の演出パターンを決定する(003SGS460)。尚、
図32に示すように、本実施例におけるリーチ時ボイス出力演出、演出は、チャンスアップ演出に含まれる演出であって、飾り図柄のテンパイ(リーチ)時に「リーチ!」、「チャンス!」、「激アツ!」のいずれかの表示及び音声出力を実行する演出である。
【0360】
図35(B)に示すように、003SGS460のステップにおいては、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、65%の割合で「リーチ!」の表示及び音声出力を決定し、12%の割合で「チャンス!」の表示及び音声出力を決定し、23%の割合で「激アツ!」の表示及び音声出力を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、60%の割合で「リーチ!」の表示及び音声出力を決定し、13%の割合で「チャンス!」の表示及び音声出力を決定し、27%の割合で「激アツ!」の表示及び音声出力を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、55%の割合で「リーチ!」の表示及び音声出力を決定し、14%の割合で「チャンス!」の表示及び音声出力を決定し、31%の割合で「激アツ!」の表示及び音声出力を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、40%の割合で「リーチ!」の表示及び音声出力を決定し、16%の割合で「チャンス!」の表示及び音声出力を決定し、39%の割合で「激アツ!」の表示及び音声出力を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、45%の割合で「リーチ!」の表示及び音声出力を決定し、16%の割合で「チャンス!」の表示及び音声出力を決定し、39%の割合で「激アツ!」の表示及び音声出力を決定する。
【0361】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS460のステップにおいて「リーチ!」以外のボイス出力を決定したか否かを判定する(003SGS461)。003SGS460のステップにおいて「リーチ!」のボイス出力を決定した場合(003SGS461;N)は003SGS463に進み、003SGS460のステップにおいて「リーチ!」以外のボイス出力を決定した場合(003SGS461;Y)は、報知するレベルに応じてリーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS462)、003SGS463に進む。
【0362】
例えば、
図38(B)に示すように、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、リーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を98%の割合で白、2%の割合で赤にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、リーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を79%の割合で白、20%の割合で赤、1%の割合で金にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、リーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を69%の割合で白、10%の割合で赤、20%の割合で金、1%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、リーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を60%の割合で白、5%の割合で赤、15%の割合で金、20%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、リーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を30%の割合で白、2%の割合で赤、8%の割合で金、60%の割合で虹にそれぞれ決定する。
【0363】
次に、003SGS463において、演出制御用CPU120は、003SGS456において決定したレベル(レベル報知演出において報知するレベル)に応じてキャラクタ表示演出の演出パターンを決定する(003SGS463)。尚、
図32に示すように、本実施例におけるキャラクタ表示演出は、チャンスアップ演出に含まれる演出であって、スーパーリーチδ、ε各リーチ演出の前半部分である導入パート中の背景にキャラクタ~Cのいずれかを表示する演出である。
【0364】
尚、スーパーリーチδ、εの各リーチ演出における導入パートは、画像表示装置5にて表示する画像の表示態様、遊技効果ランプ9の発光パターン、スピーカ8L、8Rから出力される音が同一であるパートである。一方で、スーパーリーチδ、ε各リーチ演出の後半部分である発展パート(詳細は後述)は、画像表示装置5にて表示する画像の表示態様、遊技効果ランプ9の発光パターン、スピーカ8L、8Rから出力される音が異なるパートである。
【0365】
図35(C)に示すように、003SGS463のステップにおいては、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、60%の割合でキャラクタAの表示を決定し、10%の割合でキャラクタBの表示を決定し、30%の割合でキャラクタCの表示を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、55%の割合でキャラクタAの表示を決定し、11%の割合でキャラクタBの表示を決定し、34%の割合でキャラクタCの表示を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、50%の割合でキャラクタAの表示を決定し、12%の割合でキャラクタBの表示を決定し、38%の割合でキャラクタCの表示を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、45%の割合でキャラクタAの表示を決定し、13%の割合でキャラクタBの表示を決定し、42%の割合でキャラクタCの表示を決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、40%の割合でキャラクタAの表示を決定し、14%の割合でキャラクタBの表示を決定し、46%の割合でキャラクタCの表示を決定する。
【0366】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS463のステップにおいてキャラクタA以外のキャラクタの表示を決定したか否かを判定する(003SGS464)。003SGS463のステップにおいてキャラクタAの表示を決定した場合(003SGS464;N)は003SGS466に進み、003SGS463のステップにおいてキャラクタA以外のキャラクタの表示を決定した場合(003SGS464;Y)は、報知するレベルに応じてキャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS465)、003SGS466に進む。
【0367】
例えば、
図38(B)に示すように、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、キャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を98%の割合で白、2%の割合で赤にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、キャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を79%の割合で白、20%の割合で赤、1%の割合で金にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、キャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を69%の割合で白、10%の割合で赤、20%の割合で金、1%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、キャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を60%の割合で白、5%の割合で赤、15%の割合で金、20%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、キャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を30%の割合で白、2%の割合で赤、8%の割合で金、60%の割合で虹にそれぞれ決定する。
【0368】
次に、003SGS466において、演出制御用CPU120は、003SGS456において決定したレベル(レベル報知演出において報知するレベル)に応じてタイトル演出の演出パターンを決定する(003SGS466)。尚、
図32に示すように、本実施例におけるタイトル演出は、チャンスアップ演出に含まれる演出であって、スーパーリーチδ・εの各リーチ演出の後半部である発展パートの序盤にて表示されるリーチタイトルを白、赤、金のいずれかの色で表示する演出である。
【0369】
図36(A)に示すように、003SGS466のステップにおいては、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、タイトルの表示色を55%の割合で白に決定し、40%の割合で赤に決定し、5%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、タイトルの表示色を50%の割合で白に決定し、44%の割合で赤に決定し、6%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、タイトルの表示色を45%の割合で白に決定し、48%の割合で赤に決定し、7%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、タイトルの表示色を40%の割合で白に決定し、52%の割合で赤に決定し、8%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、タイトルの表示色を35%の割合で白に決定し、56%の割合で赤に決定し、9%の割合で金に決定する。
【0370】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS466のステップにおいてタイトルの表示色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS467)。003SGS466のステップにおいてタイトルの表示色を白に決定した場合(003SGS467;N)は003SGS469に進み、003SGS466のステップにおいてタイトルの表示色を白以外に決定した場合(003SGS467;Y)は、報知するレベルに応じてタイトル表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS468)、003SGS469に進む。
【0371】
例えば、
図38(A)に示すように、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、タイトル演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を85%の割合で白、13%の割合で赤、2%の割合で金にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、タイトル演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を70%の割合で白、25%の割合で赤、4%の割合で金、1%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、タイトル演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を50%の割合で白、15%の割合で赤、30%の割合で金、5%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、タイトル演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を25%の割合で白、10%の割合で赤、25%の割合で金、40%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、タイトル演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を5%の割合で赤、15%の割合で金、80%の割合で虹にそれぞれ決定する。
【0372】
そして、003SGS469において演出制御用CPU120は、003SGS435において読み出した変動パターン指定コマンドから変動パターンを特定する等して、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチεの変動パターンであるか否かを判定する(003SGS469)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチδの変動パターンである場合(003SGS469;N)は003SGS476に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチεの変動パターンである場合(003SGS469;Y)は、003SGS456において決定したレベル(レベル報知演出において報知するレベル)に応じて字幕テロップ演出の演出パターンを決定する(003SGS470)。尚、
図32に示すように、本実施例における字幕テロップ演出は、チャンスアップ演出に含まれる演出であって、スーパーリーチδ・εの各リーチ演出の後半部である発展パートの実行中に表示される字幕を白、赤、金のいずれかの色で表示する演出である。
【0373】
図36(B)に示すように、003SGS470のステップにおいては、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、字幕テロップの表示色を50%の割合で白に決定し、44%の割合で赤に決定し、6%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、字幕テロップの表示色を45%の割合で白に決定し、48%の割合で赤に決定し、7%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、字幕テロップの表示色を40%の割合で白に決定し、52%の割合で赤に決定し、8%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、字幕テロップの表示色を35%の割合で白に決定し、56%の割合で赤に決定し、9%の割合で金に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、字幕テロップの表示色を30%の割合で白に決定し、60%の割合で赤に決定し、10%の割合で金に決定する。
【0374】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS470のステップにおいて字幕テロップの表示色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS471)。003SGS470のステップにおいて字幕テロップの表示色を白に決定した場合(003SGS471;N)は003SGS473に進み、003SGS470のステップにおいて字幕テロップの表示色を白以外に決定した場合(003SGS471;Y)は、報知するレベルに応じて字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS472)、003SGS473に進む。
【0375】
例えば、
図38(A)に示すように、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を85%の割合で白、13%の割合で赤、2%の割合で金にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を70%の割合で白、25%の割合で赤、4%の割合で金、1%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を50%の割合で白、15%の割合で赤、30%の割合で金、5%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を25%の割合で白、10%の割合で赤、25%の割合で金、40%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を5%の割合で赤、15%の割合で金、80%の割合で虹にそれぞれ決定する。
【0376】
003SGS473において演出制御用CPU120は、003SGS456において決定したレベル(レベル報知演出において報知するレベル)に応じてカットイン演出の演出パターンを決定する(003SGS473)。尚、
図32に示すように、本実施例におけるカットイン演出は、チャンスアップ演出に含まれる演出であって、スーパーリーチδ・εの各リーチ演出の後半部である発展パートの終盤において表示されるカットイン画像を白、赤、金のいずれかの色で表示する演出である。
【0377】
図36(C)に示すように、003SGS473のステップにおいては、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、カットイン画像の表示色を45%の割合で白に決定し、7%の割合で青に決定し、48%の割合で赤に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、カットイン画像の表示色を40%の割合で白に決定し、8%の割合で青に決定し、52%の割合で赤に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、カットイン画像の表示色を35%の割合で白に決定し、9%の割合で青に決定し、56%の割合で赤に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、字幕テロップの表示色を30%の割合で白に決定し、10%の割合で青に決定し、60%の割合で赤に決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、字幕テロップの表示色を25%の割合で白に決定し、11%の割合で青に決定し、64%の割合で赤に決定する。
【0378】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS473のステップにおいてカットイン画像の表示色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS474)。003SGS473のステップにおいてカットイン画像の表示色を白に決定した場合(003SGS474;N)は003SGS476に進み、003SGS473のステップにおいてカットイン画像の表示色を白以外に決定した場合(003SGS474;Y)は、報知するレベルに応じてカットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS475)、003SGS476に進む。
【0379】
例えば、
図38(A)に示すように、レベル報知演出において報知するレベルが1~9のいずれかであれば、カットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を85%の割合で白、13%の割合で赤、2%の割合で金にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、カットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を70%の割合で白、25%の割合で赤、4%の割合で金、1%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが50~89のいずれかであれば、カットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を50%の割合で白、15%の割合で赤、30%の割合で金、5%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが90~99のいずれかであれば、カットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を25%の割合で白、10%の割合で赤、25%の割合で金、40%の割合で虹にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが100であれば、カットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を5%の割合で赤、15%の割合で金、80%の割合で虹にそれぞれ決定する。
【0380】
そして、003SGS4766のステップにおいて演出制御用CPU120は、決定した各演出チャンスアップ演出の実行設定を行う。また、003SGS456において決定したレベル(レベル報知演出において報知するレベル)に応じたレベル報知演出の実行設定(003SGS477)、報知するレベル、大当り遊技後の時短状態、第2特図保留記憶内の大当りまたは小当りとなる保留記憶数等に応じて報酬獲得演出の実行設定(003SGS478)を行い、チャンスアップ演出決定処理を終了する。
【0381】
尚、003SGS452において可変表示結果がはずれである場合(003SGS452;N)、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれであることに応じてボタン振動演出の演出パターン(ボタンランプ9eの発光色)を決定する(003SGS481)。
図35(A)に示すように、003SGS481のステップにおいては、ボタンランプ9eの発光色を90%の割合で白に決定し、9%の割合で青に決定し、1%の割合で赤に決定する。
【0382】
つまり、本実施例におけるボタン振動演出においては、プッシュボタン31Bが白色発光すること(プッシュボタン31Bが振動しないこと)で最も可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを低い割合で示唆し、プッシュボタン31Bが青色発光することでプッシュボタン31Bが白色発光する場合よりも可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを高い割合で示唆し、プッシュボタン31Bが赤色発光することでプッシュボタン31Bが青色発光する場合よりも可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを高い割合で示唆し、プッシュボタン31Bが虹色発光することでプッシュボタン31Bが赤色発光する場合よりも可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを高い割合で示唆する(ボタン振動演出における発光色による当り期待度:虹>赤>青>白)。
【0383】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS481のステップにおいてボタンランプ9eの発光色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS458)。003SGS481のステップにおいてボタンランプ9eの発光色を白に決定した場合(003SGS458;N)は003SGS460に進み、003SGS481のステップにおいてボタンランプ9eの発光色を白以外に決定した場合(003SGS458;Y)は、可変表示結果がはずれであることに応じてボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し、003SGS484に進む。
【0384】
例えば、
図38(A)に示すように、可変表示結果がはずれである場合は、ボタン振動演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を34%の割合で白、33%の割合で赤、33%の割合で金にそれぞれ決定する。
【0385】
次に、003SGS484において、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれであることに応じてリーチ時ボイス出力演出、演出の演出パターンを決定する(003SGS484)。
【0386】
図35(B)に示すように、003SGS484のステップにおいては、可変表示結果がはずれであることに応じて、90%の割合で「リーチ!」の表示及び音声出力を決定し、9%の割合で「チャンス!」の表示及び音声出力を決定し、1%の割合で「激アツ!」の表示及び音声出力を決定する。
【0387】
つまり、本実施例におけるリーチ時ボイス出力演出、演出は、「リーチ!」のボイス出力及び表示が行われることで最も可変表示結果が大当りや小当りとなること低い割合で示唆し、「激アツ!」のボイス出力及び表示が行われることで最も可変表示結果が大当りや小当りとなることを示唆する(リーチ時ボイス出力演出、演出における当り期待度:「激アツ!」のボイス出力及び表示>「チャンス!」のボイス出力及び表示>「リーチ!」のボイス出力及び表示)。
【0388】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS484のステップにおいて「リーチ!」以外のボイス出力を決定したか否かを判定する(003SGS485)。003SGS484のステップにおいて「リーチ!」のボイス出力を決定した場合(003SGS485;N)は003SGS487に進み、003SGS484のステップにおいて「リーチ!」以外のボイス出力を決定した場合(003SGS485;Y)は、可変表示結果がはずれであることに応じてリーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS486)、003SGS487に進む。
【0389】
例えば、
図38(B)に示すように、可変表示結果がはずれであることに応じて、リーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を34%の割合で白、33%の割合で赤、33%の割合で金にそれぞれ決定する。また、レベル報知演出において報知するレベルが10~49のいずれかであれば、リーチ時ボイス出力演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を79%の割合で白、20%の割合で赤、1%の割合で金にそれぞれ決定する。
【0390】
次に、003SGS487において、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれであることに応じてキャラクタ表示演出の演出パターンを決定する(003SGS487)。
【0391】
図35(C)に示すように、003SGS487のステップにおいては、可変表示結果がはずれであることに応じて、90%の割合でキャラクタAの表示を決定し、9%の割合でキャラクタBの表示を決定し、1%の割合でキャラクタCの表示を決定する。
【0392】
つまり、本実施例のキャラクタ表示演出は、背景にキャラクタAが表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も低い割合で示唆し、背景にキャラクタCが表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も高い割合で示唆する(キャラクタ表示演出において表示されるキャラクタ毎の当り期待度:キャラクタC表示>キャラクタB表示>キャラクタA表示)。
【0393】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS487のステップにおいてキャラクタA以外のキャラクタの表示を決定したか否かを判定する(003SGS488)。003SGS487のステップにおいてキャラクタAの表示を決定した場合(003SGS488;N)は003SGS490に進み、003SGS487のステップにおいてキャラクタA以外のキャラクタの表示を決定した場合(003SGS488;Y)は、可変表示結果がはずれであることに応じてキャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS489)、003SGS490に進む。
【0394】
例えば、
図38(B)に示すように、可変表示結果がはずれであることに応じて、キャラクタ表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を34%の割合で白、33%の割合で赤、33%の割合で金にそれぞれ決定する。
【0395】
次に、003SGS490において、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずであることに応じてタイトル演出の演出パターンを決定する(003SGS490)。
【0396】
図36(A)に示すように、003SGS490のステップにおいては、可変表示結果がはずであることに応じて、タイトルの表示色を90%の割合で白に決定し、9%の割合で赤に決定し、1%の割合で金に決定する。
【0397】
つまり、本実施例のタイトル表示演出は、タイトルが白色で表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も低い割合で示唆し、タイトルが金色で表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も高い割合で示唆する(タイトル演出におけるタイトルの表示色毎の当り期待度:金>赤>白)。
【0398】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS490のステップにおいてタイトルの表示色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS491)。003SGS490のステップにおいてタイトルの表示色を白に決定した場合(003SGS491;N)は003SGS493に進み、003SGS490のステップにおいてタイトルの表示色を白以外に決定した場合(003SGS491;Y)は、可変表示結果がはずであることに応じてタイトル表示演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS492)、003SGS493に進む。
【0399】
例えば、
図38(A)に示すように、可変表示結果がはずであることに応じて、タイトル演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を34%の割合で白、33%の割合で赤、33%の割合で金にそれぞれ決定する。
【0400】
そして、003SGS493において演出制御用CPU120は、003SGS435において読み出した変動パターン指定コマンドから変動パターンを特定する等して、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチεの変動パターンであるか否かを判定する(003SGS493)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチδの変動パターンである場合(003SGS493;N)は003SGS476に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチεの変動パターンである場合(003SGS493;Y)は、可変表示結果がはずれであることに応じて字幕テロップ演出の演出パターンを決定する(003SGS494)。
【0401】
図36(B)に示すように、003SGS494のステップにおいては、可変表示結果がはずれであることに応じて、字幕テロップの表示色を90%の割合で白に決定し、9%の割合で赤に決定し、1%の割合で金に決定する。
【0402】
つまり、本実施例の字幕テロップ表示演出は、テロップが白色で表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も低い割合で示唆し、テロップが金色で表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も高い割合で示唆する(字幕テロップ演出におけるテロップの表示色毎の当り期待度:金>赤>白)。
【0403】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS494のステップにおいて字幕テロップの表示色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS495)。003SGS494のステップにおいて字幕テロップの表示色を白に決定した場合(003SGS495;N)は003SGS497に進み、003SGS494のステップにおいて字幕テロップの表示色を白以外に決定した場合(003SGS495;Y)は、可変表示結果がはずれであることに応じて字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS476)、003SGS497に進む。
【0404】
例えば、
図38(A)に示すように、可変表示結果がはずれであることに応じて、字幕テロップ演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を34%の割合で白、33%の割合で赤、33%の割合で金にそれぞれ決定する。
【0405】
003SGS497において演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれであることに応じてカットイン演出の演出パターンを決定する(003SGS497)。
【0406】
図36(C)に示すように、003SGS497のステップにおいては、可変表示結果がはずれであることに応じて、カットイン画像の表示色を90%の割合で白に決定し、9%の割合で青に決定し、1%の割合で赤に決定する。
【0407】
つまり、本実施例のカットイン表示演出は、カットイン画像が白色で表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も低い割合で示唆し、タイトルが赤色で表示されることで可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを最も高い割合で示唆する(タイトル演出におけるタイトルの表示色毎の当り期待度:赤>青>白)。
【0408】
そして、演出制御用CPU120は、003SGS497のステップにおいてカットイン画像の表示色を白以外に決定したか否かを判定する(003SGS498)。003SGS497のステップにおいてカットイン画像の表示色を白に決定した場合(003SGS498;N)は003SGS476に進み、003SGS497のステップにおいてカットイン画像の表示色を白以外に決定した場合(003SGS498;Y)は、可変表示結果がはずれであることに応じてカットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を決定し(003SGS499)、003SGS476に進む。
【0409】
例えば、
図38(A)に示すように、可変表示結果がはずれであることに応じて、カットイン演出の実行後に獲得するチャンスアップコインの種別(表示色)を34%の割合で白、33%の割合で赤、33%の割合で金にそれぞれ決定する。以降は、前述したように003SGS476~003SGS478のステップを実行し、チャンスアップ演出決定処理を終了する。
【0410】
以上のように、本実施例のスーパーリーチδの変動パターンでの可変表示では、
図33(A)に示すように、可変表示の開始時からボタン振動演出、飾り図柄のテンパイ(リーチ)時からリーチ時ボイス出力演出、演出、リーチ演出の前半部である導入パートの実行中においてキャラクタ表示演出、リーチ演出の後半部である発展パート(発展パートA)の序盤においてタイトル演出をそれぞれ実行するようになっている。更に、可変表示結果が大当りまたは小当りである場合は、リーチ演出として大当りが報知された後に可変表示の停止タイミングまで祝福演出が実行され、可変表示の停止タイミングから大当り遊技の開始タイミングまでの図柄確定期間においてレベル報知演出が実行されるようになっている。
【0411】
また、本実施例のスーパーリーチεの変動パターンでの可変表示では、
図33(B)に示すように、可変表示の開始時からボタン振動演出、飾り図柄のテンパイ(リーチ)時からリーチ時ボイス出力演出、演出、リーチ演出の前半部である導入パートの実行中においてキャラクタ表示演出、リーチ演出の後半部である発展パート(発展パートB)の序盤においてタイトル演出、リーチ演出の後半部である発展パート(発展パートB)の実行中において字幕テロップ演出、リーチ演出の後半部である発展パート(発展パートB)の終盤においてカットイン演出をそれぞれ実行するようになっている。更に、可変表示結果が大当りまたは小当りである場合は、リーチ演出として大当りが報知された後に可変表示の停止タイミングまで祝福演出が実行され、可変表示の停止タイミングから大当り遊技の開始タイミングまでの図柄確定期間においてレベル報知演出が実行されるようになっている。
【0412】
尚、
図33(C)に示すように、これらチャンスアップ演出のうち、ボタン振動演出及びリーチ時ボイス出力演出、演出は実行期間がL1、キャラクタ表示演出とタイトル演出は実行期間がL1よりも長いL2、カットイン演出は実行期間がL2よりも長いL3、字幕テロップ演出は実行期間がL3よりも長いL4に設定されている。
【0413】
また、これらボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル表示演出、字幕テロップ演出、カットイン演出は、それぞれの演出開始タイミングから各演出に対応した演出音を出力する演出でもある。具体的には、
図34(A)~33(DE)に示すように、ボタン演出及びリーチ時ボイス出力演出、演出は、各演出の開始タイミングから期間T1に亘って各演出に応じた演出音を出力し、キャラクタ表示演出及びタイトル演出は、各演出の開始タイミングからT1よりも短い期間T2に亘って各演出に応じた演出音を出力する。更に、カットイン演出は、演出の開始タイミングからT2よりも短い期間T3に亘って該カットイン演出に応じた演出音を出力し、字幕テロップ演出は、演出の開始タイミングからT3よりも短い期間T4に亘って該字幕テロップ演出に応じた演出音を出力する。つまり、本実施例におけるチャンスアップ演出においては、実行期間が長い演出ほど各演出に応じた演出音の出力期間が短く設定されている。
【0414】
ここで、
図35~
図37に示すように、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合においては、レベル報知演出において報知するレベルが同一の範囲(例えば、1~9、10~49、50~89、90~99、100)であれば、演出の実行期間が短いチャンスアップ演出ほど通常パターン(ボタン振動演出であれば白色での発光(プッシュボタン31Bの振動は非実行)、リーチ時ボイス出力演出、演出であれば「リーチ!」のボイス出力及び表示、キャラクタ表示演出であればキャラクタAの表示、タイトル演出であればタイトルの白色での表示、字幕テロップ演出であればテロップの白色での表示、カットイン演出であればカットイン画像の白色での表示)にて実行される割合が高く設定されており、逆に、演出の実行期間が長いチャンスアップ演出ほどチャンスアップパターン(ボタン始動演出であれば青色、赤色、虹色での発光、リーチ時ボイス出力演出、演出であれば「チャンス!」や「激アツ!」のボイス出力及び表示、キャラクタ表示演出であればキャラクタBまたはキャラクタCの表示、タイトル演出であればタイトルの赤色または金色での表示、字幕テロップ演出であればテロップの赤色または金色での表示、カットイン演出であればカットイン画像の青色または赤色での表示)にて実行される割合が高く設定されている。
【0415】
これは、各チャンスアップ演出の開始時において出力される演出音の出力期間が長いほどチャンスアップ演出が通常パターンにて実行される割合が高く設定されており、逆に、各チャンスアップ演出の開始時において出力される演出音の出力期間が短いほどチャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行される割合が高く設定されていることでもある。
【0416】
また、
図38(A)~
図38(C)に示すように、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合、各チャンスアップ演出の実行後に獲得できるチャンスアップコインの種別(表示色)は、レベル報知演出において報知するレベルが高いほど赤色、金色、虹色のいずれかに決定される割合が高く設定されている。つまり、チャンスアップコインが赤色、金色、虹色にて表示される場合は、チャンスアップコインが白色にて表示される場合よりもレベル報知演出において報知されるレベルが高いことを示唆している。特に、チャンスアップコインが金色にて表示される場合は、チャンスアップコインが赤色にて表示される場合よりも高い割合でレベル報知演出において報知されるレベルが高いことを示唆し、チャンスアップコインが虹色にて表示される場合は、チャンスアップコインが金色にて表示される場合よりも高い割合でレベル報知演出において報知されるレベルが高いことを示唆するようになっている(チャンスアップコインの表示色による高レベル報知期待度:虹>金>赤>白)。
【0417】
更に、
図38(A)~
図38(C)に示すように、本実施例のチャンスアップ演出は、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出と、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出に分かれている。このうち、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出において可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合のチャンスアップコインの種別(表示色)の決定割合と、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出において可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合のチャンスアップコインの種別(表示色)の決定割合と、を比較すると、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の方がリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出よりも高い割合でチャンスアップコインの種別(表示色)を白以外に決定可能となっている。更に、レベル報知演出において報知するレベルが10以上である場合については、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の方がリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出よりもチャンスアップコインの種別(表示色)を高い割合で虹色に決定可能となっている。
【0418】
つまり、本実施例においては、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の実行時は、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出の実行時よりも高い割合で白色以外のチャンスアップコインが表示される、すなわち、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合において、レベル報知演出においてより高いレベルが報知される割合が高く設定されている。
【0419】
以上のように、本実施例では、可変表示開始設定処理内においてチャンスアップ演出決定処理を実行する、すなわち、可変表示の開始時にチャンスアップ演出の実行の有無や演出パターン、レベル報知演出において報知するレベル決定することによって、該可変表示の開始時に応じた適切な割合にてチャンスアップ演出の実行の有無や演出パターン、レベル報知演出において報知するレベルを決定することができるので、CPU103の処理負荷を低減するとともに、処理の複雑化による不具合の発生を抑止することができる。
【0420】
尚、本実施例では、
図28に示すように、可変表示開始設定処理においてチャンスアップ演出決定処理を実行することで、可変表示の開始時にチャンスアップ演出の実行の有無や演出パターンを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出決定処理は、可変表示中演出処理(
図27参照)において実行する、すなわち、可変表示中にチャンスアップ演出の実行の有無や演出パターンを決定してもよい。例えば、可変表示が開始してから、例えば、10秒が経過した時点でチャンスアップ演出決定処理を実行することで、該可変表示が時短状態における1回目の可変表示であったとしても10秒以内に発生した保留記憶を参照して各チャンスアップ演出の実行の有無や演出パターン、レベル報知演出において報知するレベル(特に、保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が存在することを示すレベル100)を決定することができるので、好適に各チャンスアップ演出やレベル報知演出を実行することができる。
【0421】
(演出態様)
次に、本実施例におけるスーパーリーチδ及びスーパーリーチεの可変表示における演出態様について、
図39~
図55に基づいて説明する。尚、
図39~
図59に示すように、時短状態、小当り遊技状態、大当り遊技状態においては、画像表示装置5の右下部において常に遊技者に対して右遊技領域2Rに向けて遊技球を打ち出すよう促す右打ち促進画像が表示されている。該右打ち促進画像は、遊技状態が通常状態に制御されることに応じて非表示となる画像である。
【0422】
先ず、
図39及び
図40に示すように、スーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示が開始される。このとき、プッシュボタン31Bが白色での発光が実行され且つ該プッシュボタン31Bの振動が実行されない場合は、
図39(A-1)~
図39(A-3)に示すように、該ボタン振動演出の実行後にチャンスアップコインが表示されることは無い。
【0423】
一方で、ボタン振動演出としてプッシュボタン31Bの白色以外(青色、赤色、虹色)での発光が実行される場合は、
図40(A-4)~
図40(A-8)に示すように、ボタン振動演出が実行されたことにもとづいて、画像表示装置5において実行したボタン振動演出の演出パターンに応じた告知アイコン003SGIAが表示される(
図40(A-8)ではボタン振動演出としてプッシュボタン31Bが赤色にて発光した場合を例示)。そして、該告知アイコン003SGIAの表示が開始されてから特定期間が経過すると、該告知アイコン003SGIAがチャンスアップコインに変化する。そして、該チャンスアップコインが画像表示装置5の表示領域の右端部であるチャンスアップコインの待機位置に移動表示される。以降は、該チャンスアップコインの表示が維持される。尚、告知アイコン003SGIAの表示が開始されてから該告知アイコン003SGIAがチャンスアップコインに変化するまでの特定期間は、その後に実行される演出を阻害しない程度の期間であって、遊技者が告知アイコン003SGIAに記載された文字情報を視認するために十分な期間(例えば、2秒)であればよい。
【0424】
次に、
図41及び
図42に示すように、可変表示が進行することによってリーチとなると、リーチ時ボイス出力演出、演出が実行される。このとき、リーチ時ボイス出力演出、演出として「リーチ!」のボイス出力及び表示が実行される場合は、
図41(B-1)~
図41(B-3)に示すように、該リーチ時ボイス出力演出の実行後にチャンスアップコインが表示される(追加表示される)ことは無い。
【0425】
一方で、リーチ時ボイス出力演出、演出として「チャンス!」や「激アツ!」のボイス出力及び表示が実行される場合は、
図42(B-4)~
図42(B-8)に示すように、リーチ時ボイス出力演出、演出が実行されたことにもとづいて、画像表示装置5において実行したリーチ時ボイス出力演出、演出の演出パターンに応じた告知アイコン003SGIBが表示される(
図42(B-7)ではリーチ時ボイス出力演出、演出として「チャンス!」のボイス出力及び表示が実行された場合を例示)。そして、該告知アイコン003SGIBが表示されてから特定期間が経過すると、該告知アイコン003SGIBがチャンスアップコインに変化する。そして、該チャンスアップコインが画像表示装置5の表示領域の右端部であるチャンスアップコインの待機位置に移動表示される(既にチャンスアップコインが表示されている場合は最も下に表示されているチャンスアップコインの下に移動表示される)。以降は、該チャンスアップコインの表示が維持される。
【0426】
そして、リーチ時ボイス出力演出、演出が終了すると、スーパーリーチδのリーチ演出またはスーパーリーチεのリーチ演出が開始される。尚、本実施例におけるスーパーリーチδのリーチ演出は大きく分けて導入パートと発展パート(発展パートA)から構成されており、スーパーリーチεのリーチ演出は大きく分けて導入パートと発展パート(発展パートB)から構成されている。このうち、導入パートは、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出とで共通の演出態様にて実行される演出パートであり、スーパーリーチδのリーチ演出における発展パート(発展パートA)とスーパーリーチεのリーチ演出における発展パート(発展パートB)とは、異なる演出態様にて実行される演出パートである。
【0427】
スーパーリーチδのリーチ演出またはスーパーリーチεのリーチ演出において導入パートが開始されると、
図43及び
図44に示すように、キャラクタ表示演出が実行される。このとき、キャラクタ表示演出としてキャラクタAが表示される場合は、
図43(C-1)~
図43(C-4)に示すように、該キャラクタ表示演出の実行後にチャンスアップコインが表示される(追加表示される)ことは無い。
【0428】
一方で、キャラクタ表示演出としてキャラクタBやキャラクタCが表示される場合は、
図44(C-5)~
図44(C-8)に示すように、キャラクタ表示演出が実行されたことにもとづいて、画像表示装置5において実行したキャラクタ表示演出の演出パターンに応じた告知アイコン003SGICが表示される(
図44(C-7)ではキャラクタ表示演出としてキャラクタBが表示された場合を例示)。そして、該告知アイコン003SGICが表示されてから特定期間が経過すると、該告知アイコン003SGICがチャンスアップコインに変化する。そして、該チャンスアップコインが画像表示装置5の表示領域の右端部であるチャンスアップコインの待機位置に移動表示される(既にチャンスアップコインが表示されている場合は最も下に表示されているチャンスアップコインの下に移動表示される)。以降は、該チャンスアップコインの表示が維持される。
【0429】
キャラクタ表示演出の終了後は、該可変表示がスーパーリーチδの変動パターンによる可変表示であれば、スーパーリーチδのリーチ演出の後半部である発展パートAに移行する。発展パートAにおいては味方キャラクタと敵キャラクタAのバトルが行われる。発展パートAが開始されると、タイトル表示演出が実行される。このとき、タイトル表示演出としてタイトルが白色で表示される場合は、
図45(D-1)~
図45(D-3)に示すように、該タイトル表示演出の実行後にチャンスアップコインが表示される(追加表示される)ことは無い。
【0430】
一方で、タイトル表示演出としてタイトルが赤色や金色で表示される場合は、
図46(D-4)~
図46(D-7)に示すように、タイトル表示演出が実行されたことにもとづいて画像表示装置5において実行したタイトル表示演出の演出パターンに応じた告知アイコン003SGIDが表示される(
図46(D-6)ではタイトル表示演出としてタイトルが赤色で表示された場合を例示)。そして、該告知アイコン003SGIDが表示されてから特定期間が経過すると、該告知アイコン003SGIDがチャンスアップコインに変化する。そして、該チャンスアップコインが画像表示装置5の表示領域の右端部であるチャンスアップコインの待機位置に移動表示される(既にチャンスアップコインが表示されている場合は最も下に表示されているチャンスアップコインの下に移動表示される)。以降は、該チャンスアップコインの表示が維持される。
【0431】
そして、タイトル表示演出の終了後は、
図47(E-1)~
図47(E-7)に示すように、味方キャラクタと敵キャラクタAとのバトルが実行される。このとき、可変表示結果が大当りまたは小当りである場合は、味方キャラクタが敵キャラクタAに勝利することによって可変表示結果が大当りまたは小当りであることが報知された後、祝福演出として飾り図柄が同一数で揃ったことを示す演出が実行され、可変表示が停止する(
図47(E-4)~
図47(E-6)参照)。
【0432】
一方、可変表示結果がはずれである場合は、味方キャラクタが敵キャラクタAに敗北することによって可変表示結果がはずれであることが報知され、可変表示が停止する(
図47(E-7)参照)。尚、可変表示結果がはずれとなる場合は、可変表示が停止した時点で待機位置にて表示されているチャンスアップコインが非表示となる。
【0433】
また、キャラクタ表示演出の終了後は、該可変表示がスーパーリーチεの変動パターンによる可変表示であれば、スーパーリーチεのリーチ演出の後半部である発展パートBに移行する。発展パートBにおいては味方キャラクタと敵キャラクタBのバトルが行われる。発展パートBが開始されると、タイトル表示演出が実行される。このとき、タイトル表示演出としてタイトルが白色で表示される場合は、
図48(F-1)~
図48(F-3)に示すように、該タイトル表示演出の実行後にチャンスアップコインが表示される(追加表示される)ことは無い。
【0434】
一方で、タイトル表示演出としてタイトルが赤色や金色で表示される場合は、
図49(F-4)~
図49(F-7)に示すように、タイトル表示演出が実行されたことにもとづいて画像表示装置5において実行したタイトル表示演出の演出パターンに応じた告知アイコン003SGIDが表示される(
図48(D-6)ではタイトル表示演出としてタイトルが赤色で表示された場合を例示)。そして、該告知アイコン003SGIDが表示されてから特定期間が経過すると、該告知アイコン003SGIDがチャンスアップコインに変化する。そして、該チャンスアップコインが画像表示装置5の表示領域の右端部であるチャンスアップコインの待機位置に移動表示される(既にチャンスアップコインが表示されている場合は最も下に表示されているチャンスアップコインの下に移動表示される)。以降は、該チャンスアップコインの表示が維持される。
【0435】
そして、タイトル表示演出の終了後は、
図50(G-1)及び
図50(G-2)に示すように、味方キャラクタと敵キャラクタAとのバトルが実行される。該バトルの実行中は、味方キャラクタのセリフに応じた音声出力が実行されるとともに、該味方キャラクタのセリフの字幕テロップを表示する字幕テロップ演出が実行される。このとき、字幕テロップ演出として字幕テロップが白色で表示される場合は、
図50(G-3)~
図50(G-4)に示すように、該字幕テロップ演出の実行後にチャンスアップコインが表示される(追加表示される)ことは無い。
【0436】
一方で、字幕テロップ演出として字幕テロップが赤色や金色で表示される場合は、
図51(G-5)~
図51(G-8)に示すように、字幕テロップ演出が実行されたことにもとづいて画像表示装置5において実行した字幕テロップ演出の演出パターンに応じた告知アイコン003SGIEが表示される(
図51(G-7)では字幕テロップ演出として字幕テロップが赤色で表示された場合を例示)。そして、該告知アイコン003SGIEが表示されてから特定期間が経過すると、該告知アイコン003SGIEがチャンスアップコインに変化する。そして、該チャンスアップコインが画像表示装置5の表示領域の右端部であるチャンスアップコインの待機位置に移動表示される(既にチャンスアップコインが表示されている場合は最も下に表示されているチャンスアップコインの下に移動表示される)。以降は、該チャンスアップコインの表示が維持される。
【0437】
そして、字幕テロップ演出が終了して発展パートBが終盤に差し掛かると、カットイン演出が実行される。このとき、カットイン演出としてカットイン画像が白色で表示される場合は、
図52(H-1)~
図52(H-3)に示すように、該カットイン演出の実行後にチャンスアップコインが表示される(追加表示される)ことは無い。
【0438】
一方で、カットイン演出としてカットイン画像が赤色や金色で表示される場合は、
図53(H-4)~
図53(H-7)に示すように、カットイン演出が実行されたことにもとづいて画像表示装置5において実行したカットイン演出の演出パターンに応じた告知アイコン003SGIFが表示される(
図53(H-6)ではカットイン演出としてカットイン画像が赤色で表示された場合を例示)。そして、該告知アイコン003SGIFが表示されてから特定期間が経過すると、該告知アイコン003SGIFがチャンスアップコインに変化する。そして、該チャンスアップコインが画像表示装置5の表示領域の右端部であるチャンスアップコインの待機位置に移動表示される(既にチャンスアップコインが表示されている場合は最も下に表示されているチャンスアップコインの下に移動表示される)。以降は、該チャンスアップコインの表示が維持される。
【0439】
以降は、
図54(I-1)~
図54(I-6)に示すように、可変表示結果が大当りまたは小当りである場合は、味方キャラクタが敵キャラクタBに勝利すことによって可変表示結果が大当りまたは小当りであることが報知された後、祝福演出として飾り図柄が同一数で揃ったことを示す演出が実行され、可変表示が停止する(
図54(I-3)~
図54(I-5)参照)。
【0440】
一方、可変表示結果がはずれである場合は、味方キャラクタが敵キャラクタBに敗北することによって可変表示結果がはずれであることが報知され、可変表示が停止する(
図54(I-6)参照)。尚、可変表示結果がはずれとなる場合は、可変表示が停止した時点で待機位置にて表示されているチャンスアップコインが非表示となる。
【0441】
尚、本実施例では、スーパーリーチδやスーパーリーチεのリーチ演出として味方キャラクタが敵キャラクタに敗北することによって可変表示結果がはずれとなることが報知される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチδやスーパーリーチεのリーチ演出としては、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北した後に復活して敵キャラクタに勝利するパターン(所謂復活パターン)を設けてもよい。このようにすることで、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したとしても可変表示が停止するまで、すなわち、チャンスアップコインが非表示となるまでは味方キャラクタが復活して敵キャラクタに勝利することに対して遊技者の期待感を維持することができる。
【0442】
また、本実施例では、スーパーリーチδやスーパーリーチεのリーチ演出として味方キャラクタが敵キャラクタに敗北することによって可変表示結果がはずれとなることが報知された場合、可変表示の停止とともにチャンスアップコインが非表示となる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出として可変表示結果がはずれとなることが報知された時点でチャンスアップコインを非表示としてもよい。更にチャンスアップコインを非表示としたタイミングで、リーチ演出として表示している画像の表示も終了し、通常の背景画像(時短状態における背景画像)を表示するとともに飾り図柄をはずれの組み合わせで表示してもよい。
【0443】
このようにすることで、リーチ演出として可変表示結果がはずれであることが報知された場合であっても、可変表示の停止タイミングまでチャンスアップコインが表示されていることによって、上記した復活パターンにより大当りや小当りが報知される可能性があるように遊技者が認識してしまうことを防ぐことができる。
【0444】
以上のようにスーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示が実行され且つ可変表示結果が大当りまたは小当りとなった場合は、該可変表示の図柄確定期間においてレベル報知演出が実行される。レベル報知演出としては、先ず、
図55(J-1)~
図55(J-3)に示すように、画像表示装置5において、レベル報知演出が実行される旨(
図55(J-1)に示す「Level up Chance!」の表示)が表示された後、味方キャラクタのレベルを上げる旨(
図55(J-2)に示す「キャラクタのレベルを上げろ!」の表示)及び該可変表示中に獲得した(表示された)チャンスアップコイン数が多いほどキャラクタのレベルが高レベルになりやすい旨(「変動中に獲得したコイン数が多いほどチャンス!」の表示)が表示される。
【0445】
次に、
図55(J-4)及び
図55(J-5)に示すように、画像表示装置5において可変表示中に各チャンスアップ演出の実行後に表示されたすべてのチャンスアップコインが強調表示される。このとき、これらチャンスアップコインは、表示されたときの色にて表示されるので、遊技者はこれらチャンスアップコインの数及び表示色によって該レベル報知演出において報知されるレベルを大まかに把握することができる。
【0446】
そして、可変表示中に表示されたチャンスアップコインの強調表示が終了すると、
図55(J-6)~
図55(J-7)に示すように、レベル報知演出が開始される。該レベル報知演出では、先ず、画像表示装置5においてレベル1の味方キャラクタが表示された後、遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す操作促進画像が表示される。
【0447】
このとき、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、或いは、プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了すると、画像表示装置5において表示されている味方キャラクタのレベルがチャンスアップ演出決定処理の003SGS456のステップにおいて決定したレベルにまで上昇する。これによって遊技者に対して最終的な味方キャラクタのレベルが報知される。例えば、
図55(J-8)に示すように、先ず、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、或いは、プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了したことに応じて1段回目のレベルアップが実施される。このとき、味方キャラクタの周囲にはオーラ5oが表示され、該オーラの大きさで現在のレベルが示唆される。以降は、
図56(J-9)~
図56(J-16)に示すように、表示されているチャンスアップコインが上から順にレベルの表示に作用していくことによってキャラクタのレベルアップが実施されるとともに、キャラクタのレベルに応じてオーラ5oが大きくなっていく。
【0448】
そして、
図57(J-17)に示すように、最後のチャンスアップコインの作用によるレベルアップが終了した後は、可変表示開始時に決定したレベルに到達したこと(最終的なレベルに到達した)ことを示す旨の表示をした後に大当り遊技状態に移行する。
【0449】
尚、
図57(J-18)及び
図57(J-19)に示すように、
図55(J-7)の時点でチャンスアップコインが表示されていない場合は、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、或いは、プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了したことに応じて可変表示開始時に決定したレベルの表示及び該レベルに応じたオーラ5oの表示を行う。そして、可変表示開始時に決定したレベルに到達したこと(最終的なレベルに到達した)ことを示す旨の表示をした後に大当り遊技状態に移行する。
【0450】
尚、本実施例では、レベル報知演出においてオーラ5oの大きさによって味方キャラクタのレベルを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、レベル報知演出においては、オーラ5oの大きさに替えて、或いは加えて、該オーラ5oの色や形状等によっても味方キャラクタのレベルを示唆可能としてもよい。
【0451】
次に、スーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示が実行され且つ可変表示結果が大当りまたは小当りとなった場合の小当り遊技状態及び大当り遊技状態の演出態様について説明する。
【0452】
スーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示が実行され且つ可変表示結果が小当りとなった場合は、図柄確定期間において前述したレベル報知演出が実行された後、小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態においては、
図58(K-1)に示すように、画像表示装置5の中央部において遊技者に対して遊技球を右遊技領域2Rに向けて打ち出すことで第2カウントスイッチ24に遊技球を通過させる(V入賞させる)ように促すV入賞促進表示(右向き矢印と「Vを狙え!」の表示)が表示される。また、画像表示装置5の左下部においては、レベル報知演出において報知されたレベルを示すレベル報知画像が表示される。
【0453】
小当り遊技状態において大入賞口の開放中に遊技球が該大入賞口に入賞し、更に該遊技球が第2カウントスイッチ24を通過した場合(V入賞が発生した場合)は、
図58(K-2)に示すように、画像表示装置5において、V入賞促進表示に替えて遊技球が第2カウントスイッチ24を通過したことを示すV入賞報知画像が表示される。以降は、小当り遊技状態において遊技球が第2カウントスイッチ24を通過したしたことにもとづいて、該小当り遊技状態後に大当り遊技状態に制御される。
【0454】
尚、小当り遊技状態において大入賞口の開放が終了して小当り遊技状態が終了し、遊技球が第2カウントスイッチ24を通過しなかった場合は、
図58(K-3)に示すように、画像表示装置5において、遊技者に対して第2カウントスイッチ24に遊技球を通過させるように警告する警告画像がV入賞促進表示に重複するように表示される。また、このとき、画像表示装置5の右下端部においては、大入賞口の残り開放期間を示すタイマ画像が表示される。
【0455】
そして、これら警告画像及びタイマ画像が表示されてから第2カウントスイッチ24に遊技球が通過した場合は
図58(K-2)に示すように画像表示装置5において、V入賞促進表示に替えて遊技球が第2カウントスイッチ24を通過したことを示すV入賞報知画像が表示された後、該小当り遊技状態後に大当り遊技状態に制御される。一方で、警告画像及びタイマ画像が表示されてから第2カウントスイッチ24に遊技球が通過することなく大入賞口が閉鎖された場合は、遊技状態が小当り遊技状態から通常状態に制御される。このとき、
図58(K-4)及び
図58(K-5)に示すように、画像表示装置5においては、V入賞促進表示、タイマ画像、レベル報知画像の表示が終了された後、これらV入賞促進表示、タイマ画像、レベル報知画像に替えて、遊技者に対して左遊技領域2Lに向けての遊技球を打ち出すよう促す左打ち促進画像が表示される。尚、左打ち促進画像の表示は、遊技状態が通常状態に制御されてから残りの第2特図保留記憶の可変表示が全て終了すること、或いは、第1特図の可変表示が開始されることに基づいて終了すればよい。
【0456】
次に、スーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示が実行され且つ可変表示結果が大当りとなった場合、または、次に、スーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示が実行され且つ可変表示結果が小当りとなった上で小当り遊技状態において第2カウントスイッチ24を遊技球が通過した場合は、大当り遊技状態に制御される。
【0457】
該大当り遊技状態の1ラウンド目の大入賞口の開放前期間においては、報酬獲得演出が実行される。本実施例の報酬獲得演出は、味方キャラクタがそれぞれ異なる敵キャラクタとバトルを行って各バトルの結果として該大当り遊技のラウンド数を小分けに報知する演出である。また、報酬獲得演出では、該大当り遊技終了後において第2特図保留記憶に可変表示結果が大当りまたは小当りとなる保留記憶が有ること、該大当り遊技の終了後に最大で99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、つまり、該大当り遊技終了後の時短状態においてほぼ確実に遊技状態が通常状態に制御されることなく可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを報知することもある。
【0458】
報酬獲得演出としては、
図59(L-1)に示すように、先ず、画像表示装置5において報酬獲得演出が実行される旨(「V-COMBO発生! 敵を倒して報酬をゲットしよう!」の表示)の表示が行われる。その後、
図59(L-2)に示すように、画像表示装置5の左下部においては、レベル報知演出で報知された味方キャラクタのレベルが表示され、画像表示装置5の右上部においては、報酬獲得演出として実行される残りのバトル回数(初期表示では4回)が表示される。更に、画像表示装置5の中央では、味方キャラクタと敵キャラクタAとが対峙する画像が表示され、1回目のバトルが開始される。
【0459】
1回目のバトルとしては、
図59(L-3)~
図59(L-4)に示すように、画像表示装置5の中央部において遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す操作促進画像が表示される。そして、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること無くプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了すると、味方キャラクタが敵キャラクタAを倒す画像が表示されるとともに、画像表示装置5の右上部にて表示されている残りバトル回数の数値が1減算更新される。また、
図59(L-5)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタAを倒したことに応じて当該大当り遊技のラウンド数として1ラウンドが報知される。更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では1個)の星の画像の表示が開始され、1回目のバトルが終了する。
【0460】
1回目のバトルの終了後は、画像表示装置5の中央において味方キャラクタと敵キャラクタBとが対峙する画像が表示され、2回目のバトルが開始される。2回目のバトルとしては、
図59(L-6)~
図59(L-7)に示すように、画像表示装置5の中央部において遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す操作促進画像が表示される。そして、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること無くプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了すると、味方キャラクタが敵キャラクタBを倒す画像が表示されるとともに、画像表示装置5の右上部にて表示されている残りバトル回数の数値が1減算更新される。また、
図59(L-8)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタBを倒したことに応じて当該大当り遊技のラウンド数として1ラウンドが加算報知される。更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では1個)の星の画像の追加表示が開始され、2回目のバトルが終了する。
【0461】
2回目のバトルの終了後は、画像表示装置5の中央において味方キャラクタと敵キャラクタCとが対峙する画像が表示され、3回目のバトルが開始される。3回目のバトルとしては、
図60(L-9)~
図60(L-10)に示すように、画像表示装置5の中央部において遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す操作促進画像が表示される。そして、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること無くプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了すると、味方キャラクタが敵キャラクタCを倒す画像が表示されるとともに、画像表示装置5の右上部にて表示されている残りバトル回数の数値が1減算更新される。また、
図60(L-11)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタCを倒したことに応じて当該大当り遊技のラウンド数として1ラウンドが加算報知される。更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では1個)の星の画像の追加表示が開始され、3回目のバトルが終了する。
【0462】
3回目のバトルの終了後は、画像表示装置5の中央において味方キャラクタと敵キャラクタDとが対峙する画像が表示され、4回目のバトルが開始される。4回目のバトルとしては、
図60(L-12)~
図60(L-13)に示すように、画像表示装置5の中央部において遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す操作促進画像が表示される。そして、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること無くプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了すると、味方キャラクタが敵キャラクタDを倒す画像が表示されるとともに、画像表示装置5の右上部にて表示されている残りバトル回数の数値が1減算更新される(残りバトル回数の数値が0に更新される)。
【0463】
当該大当り遊技のラウンド数が4ラウンドであり大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大7回且つ第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が無い場合は、該4回目のバトルとして、
図61(L-15)に示すように、当該大当り遊技のラウンド数として1ラウンドが加算報知される。更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では1個)の星の画像の追加表示が開始され、これら星の画像の合計表示数によって遊技者に対して当該大当り遊技が4ラウンド大当りであることが報知される。
【0464】
また、当該大当り遊技のラウンド数が10ラウンドであり大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大7回且つ第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が無い場合は、該4回目のバトルとして、
図61(L-16)に示すように、当該大当り遊技のラウンド数として7ラウンドが加算報知される。更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では7個)の星の画像の追加表示が開始され、これら星の画像の合計表示数によって遊技者に対して当該大当り遊技が10ラウンド大当りであることが報知される。
【0465】
また、当該大当り遊技のラウンド数が4ラウンドであり大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大7回且つ第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が1個以上有る場合、または、当該大当り遊技のラウンド数が4ラウンドであり大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大99回且つ第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が無い場合は、該4回目のバトルとして、
図61(L-17)に示すように、当該大当り遊技のラウンド数として1ラウンドが加算報知されるとともに、該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する(大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大99回である場合は該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する確率が極めて高い)ことを報知する画像(本実施例では「V」の画像)が表示される。尚、該「V」の画像は後述するように、第2特図保留記憶内に大当りや小当りとなる保留記憶が存在する場合にも表示される場合がある画像である。つまり、該「V」の画像は、大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで極めて高い確率で継続すること、或いは、第2特図保留記憶内に大当りや小当りとなる保留記憶が存在することを報知する画像である。
【0466】
更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では1個)の星の画像とともに、該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続することを報知する「V」の追加表示が開始され、これら星の画像の合計表示数によって遊技者に対して当該大当り遊技が4ラウンド大当りであること且つ該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する(大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大99回である場合は該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する確率が極めて高い)ことが報知される。
【0467】
尚、本実施例における「V」の画像は、当該大当り遊技終了後においても表示が継続される画像であって、該「V」の画像に対応する可変表示結果が大当りまたは小当りとなる可変表示の終了とともに非表示となる画像でもある。また、該「V」の画像に対応する可変表示結果が大当りまたは小当りとなる可変表示においては、該可変表示が「V」の画像に対応する可変表示であることを示すために、大当りや小当りを報知するよりも前のタイミングで「V」の画像を強調表示してもよいし、また、停止図柄として、「V」の画像に対応する可変表示であることを報知可能な図柄(例えば、停止図柄として「V」の画像を3つ)を表示してもよい。
【0468】
また、上記したように、「V」の画像は大当り遊技終了の時短状態において表示が継続される画像である形態を例示しているが、大当り遊技中と時短状態中とで該「V」画像の表示態様を異ならせてもよい。例えば、大当り遊技中は、大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続することや第2特図保留記憶内に大当りや小当りとなる保留記憶が存在することを報知する祝福感を演出するために「V」の画像を画像表示装置5の中央において表示する、或いは拡大して表示する等視認性の高い態様にて表示する一方で、大当り遊技後の時短状態においては、該時短中において実行される演出を阻害しないように画像表示装置5の端部にて表示する、或いは大当り遊技中よりも小さな画像として表示する等、大当り遊技中よりも視認性の低い態様にて表示してもよい。尚、「V」の画像に対応する可変表示においては、該可変表示が「V」の画像に対応する可変表示であると遊技者に認識させるためにも、「V」の画像を該可変表示の開始前よりも視認性の高い態様にて表示してもよいし、上記した視認性の低い態様での表示を継続してもよい。
【0469】
また、当該大当り遊技のラウンド数が10ラウンドであり大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大7回且つ第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が1個有る場合、または、当該大当り遊技のラウンド数が4ラウンドであり大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大99回且つ第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が無い場合は、該4回目のバトルとして、
図61(L-18)に示すように、当該大当り遊技のラウンド数として7ラウンドが加算報知されるとともに、該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する(大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大99回である場合は該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する確率が極めて高い)ことを報知する画像(本実施例では「V」の画像)が表示される。更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では7個)の星の画像とともに、該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続することを報知する「V」の追加表示が開始され、これら星の画像の合計表示数によって遊技者に対して当該大当り遊技が10ラウンド大当りであること且つ該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する(大当り遊技後において時短状態に制御される回数が最大99回である場合は該大当り遊技終了後の時短状態が第2特別図柄の可変表示が大当りまたは小当りとなるまで継続する確率が極めて高い)ことが報知される。
【0470】
また、当該大当り遊技のラウンド数が10ラウンドであり且つ第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が2個有る場合は、該4回目のバトルとして、
図61(L-19)に示すように、当該大当り遊技のラウンド数として7ラウンドが加算報知されるとともに、該大当り遊技終了後に第2特図保留記憶にもとづく可変表示において2回以上可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを報知する画像として、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りまたは小当りとなる保留記憶数と同数の「V」の画像が表示される。更にこのとき、画像表示装置5の右部においては、該大当り遊技のラウンド数として報知されたラウンド数と同数(本実施例では7個)の星の画像とともに、該大当り遊技終了後に第2特図保留記憶にもとづく可変表示において2回以上可変表示結果が大当りまたは小当りとなることを報知する画像として、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りまたは小当りとなる保留記憶数と同数の「V」の追加表示が開始され、これら星の画像の合計表示数によって遊技者に対して当該大当り遊技が10ラウンド大当りであること且つ該大当り遊技終了後に遊技状態が通常状態に制御されることなく2回以上大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されることが報知される。
【0471】
尚、これら報酬獲得演出が終了した後は、大当り遊技としての1ラウンド目の大入賞口の開放が実行される。
【0472】
尚、本実施例では、
図59~
図61に示すように、報酬獲得演出として味方キャラクタと敵キャラクタA~Dとのバトルを4回実行し、各バトルにおいて味方キャラクタが敵キャラクタA~Dを倒したことに応じて大当り遊技中のラウンド数が報知される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも1のバトルにおいては、味方キャラクタが敵キャラクタA~Dに倒されることによって大当りの遊技中のラウンド数が報知されない場合を設けてもよい。
【0473】
また、本実施例では、
図59~
図61に示すように、報酬獲得演出として味方キャラクタと敵キャラクタA~Dとのバトルを4回実行し、各バトルにおいて味方キャラクタが敵キャラクタA~Dを倒したことに応じて大当り遊技中のラウンド数が報知される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、味方キャラクタが倒す敵キャラクタA~Dに応じて報知されるラウンド数の期待値が異なっていてもよい。
【0474】
更に、本実施例では、
図59~
図61に示すように、報酬獲得演出として味方キャラクタと敵キャラクタA~Dとのバトルを4回実行し、4回目のバトルにおいて味方キャラクタが敵キャラクタDを倒したことに応じて、大当り遊技終了後に最大99回の可変表示に亘って時短状態に制御されることや第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ることが報知可能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当り遊技終了後に最大99回の可変表示に亘って時短状態に制御されることや第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ることは、1~3回目のバトルにおいて報知可能としてもよい。
【0475】
更に、本実施例では、
図59~
図61に示すように、報酬獲得演出として味方キャラクタと敵キャラクタA~Dとのバトルを4回実行し、これら4回のバトルにおいて味方キャラクタが敵キャラクタA~Dを倒したことに応じて、大当り遊技のラウンド数や大当り遊技終了後に最大99回の可変表示に亘って時短状態に制御されることや第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ることが報知可能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、味方キャラクタが倒すことによって大当り遊技が10ラウンドであることが確定する敵キャラクタや、味方キャラクタが倒すことによって大当り遊技終了後に最大99回の可変表示に亘って時短状態に制御されることや第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ることが確定する敵キャラクタを設けてもよい。
【0476】
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、スーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターンでの可変表示において、チャンスアップ演出として可変表示結果が大当りとなることまたは小当りとなることを示唆するボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出を実行可能であるとともに、これらチャンスアップ演出とは別に可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が行われること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなること等を示唆する演出としてレベル報知演出を実行可能となっている。
【0477】
これらチャンスアップ演出の演出パターンとしては、通常パターンと該通常パターンよりも高い割合で可変表示結果が大当りや小当りとなることを示唆するチャンスアップパターンとが設けられている。
【0478】
また、レベル報知演出として報知されるレベルは、高いほど大当り遊技のラウンド数として10ラウンドが報知される割合、や大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が行われる割合、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる割合等が高くなるように設定されている。
【0479】
ここで、
図35及び
図36に示すように、各チャンスアップ演出においては、レベル報知演出において報知するレベルが高いほど高い割合でチャンスアップパターンでの実行が決定されるようになっている。つまり、スーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターンでの可変表示においては、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行される回数が第1回数(例えば、1回や2回)である場合よりも、該第1回数よりも多い第2回数(例えば、3回以上)である場合の方がレベル報知演出においてレベル90~99等高いレベルが高い割合にて報知されるようになっている。
【0480】
つまり、本実施例においては、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出等のチャンスアップ演出がチャンスアップパターンによって実行された回数によって、単に大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されるか否かだけではなく、大当り遊技状態に制御される場合のラウンド数が10ラウンドであることや時短制御が行われる可変表示の回数が最大99回であること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなること等が示唆されるため、これら大当り遊技状態に制御される場合のラウンド数が10ラウンドであること、時短制御が行われる可変表示の回数が最大99回であること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなること等に対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技興趣を向上させつつパチンコ遊技機1の商品性を高めることができます。
【0481】
更に、
図35~
図37に示すように、各チャンスアップ演出においては、演出実行期間の長い演出ほどチャンスアップパターンにて実行される割合が高く設定されているので、演出実行期間の長いチャンスアップ演出ほどチャンスアップパターンにて実行されたことを遊技者に対して認識し易くできるので、これらチャンスアップ演出(特に演出実行期間が長い字幕テロップ演出及びカットイン演出)の演出効果を向上させることができる。
【0482】
尚、本実施例では、レベル報知演出において報知されるレベルに応じて、大当り遊技状態に制御される場合のラウンド数が10ラウンドであること、時短制御が行われる可変表示の回数が最大99回であること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなること等を異なる割合で示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、レベル報知演出において報知されるレベルに応じて示唆する対象は、これら大当り遊技状態に制御される場合のラウンド数が10ラウンドであること、時短制御が行われる可変表示の回数が最大99回であること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなること等の遊技に関わる内容に加えて、或いは替えて、実行割合の低い演出が大当り遊技中において実行されること等の演出に関わる内容であってもよい。
【0483】
また、本実施例では、各チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行される回数が多いほど高い割合でレベル報知演出において高レベル(例えば、90~99)が報知される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行される回数が少ないほど高い割合でレベル報知演出において高レベル(例えば、90~99)が報知されるようにしてもよい。このようにすることで、各チャンスアップ演出が通常パターンにて実行された場合であっても、可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の10ラウンドの大当り遊技が実行されること、大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ること等に対する遊技者の期待感を維持することができるので、各チャンスアップ演出が通常パターンにて実行されることによる遊技興趣の低下を抑えることができる。
【0484】
また、
図34に示すように、各チャンスアップ演出においては、演出開始時から各演出に応じた演出音を出力可能であって、これら演出音の出力期間は各演出の実行期間の長さに半比例している。つまり、演出実行期間が短いチャンスアップ演出ほど演出音の出力期間が長く設定されている一方で演出実行期間が長いチャンスアップ演出ほど演出音の出力期間が短く設定されている。このため、各チャンスアップ演出においては、演出音の出力によって各チャンスアップ演出の開始を遊技者に認識させることができる。
【0485】
更に例えば、遊技者は、演出音の出力がボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出、演出等の演出の実行時よりも早いタイミングで終了することによって実行中のチャンスアップ演出がキャラクタ表示演出、タイトル演出、カットイン演出、字幕テロップ演出等のボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出、演出よりも実行期間の長い演出であると認識することができるので、キャラクタ表示演出、タイトル演出、カットイン演出、字幕テロップ演出等が実行される場合は、ボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出、演出が実行されるときよりも早くこれらキャラクタ表示演出、タイトル演出、カットイン演出、字幕テロップ演出等に対して遊技者を注目させることができ、可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の10ラウンドの大当り遊技が実行されること、大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ること等に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0486】
尚、本実施例では、チャンスアップ演出において、演出実行期間が短い演出ほど演出音の出力期間が長い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出においては、演出実行期間が短い演出ほど遊技効果ランプ9の出力期間が長いようにしてもよい。特に、演出実行期間がボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出、演出よりも長い演出(キャラクタ表示演出、タイトル演出、カットイン演出、字幕テロップ演出)においては、演出の開始時にのみ遊技効果ランプ9を発光させ、以降は演出が終了するまで遊技効果ランプ9を発光させないようにしてもよい。
【0487】
更には、演出実行期間がボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出、演出よりも長い演出(キャラクタ表示演出、タイトル演出、カットイン演出、字幕テロップ演出)においては、遊技効果ランプ9の発光面積をボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出、演出における遊技効果ランプ9の発光面積よりも小さくしてもよい。
【0488】
また、
図38(A)~
図38(C)に示すように、本実施例におけるチャンスアップ演出には、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出等の表示色や発光色により大当り期待度を示唆する演出と、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出等の色とは異なる態様(出力する音や表示する画像)によって大当り期待度を示唆する演出と、が設けられている。ここで、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出がチャンスアップパターンにて実行される場合は、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出がチャンスアップパターンにて実行される場合よりも高い割合でチャンスアップコインを白色以外の色で表示可能となっている。特に、レベル報知演出において報知するレベルが10以上である場合については、ボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の方がリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出よりもチャンスアップコインの種別(表示色)を高い割合で虹色に決定可能となっている。
【0489】
つまり、本実施例においては、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の実行時は、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出の実行時よりも高い割合で白色以外のチャンスアップコインが表示される、すなわち、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合において、レベル報知演出においてより高いレベルが報知される割合が高く設定されている。このため、各チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行された回数によって単に有利状態に制御されるか否かだけでなく、可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の10ラウンドの大当り遊技が実行されること、大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ること等に対して遊技者が期待感を抱けるようにできるとともに、実行されるチャンスアップ演出がボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出等の表示色や発光色により大当り期待度を示唆する演出であるか、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出等の色とは異なる態様によって大当り期待度を示唆する演出であるかに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0490】
尚、本実施例では、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の実行時は、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出の実行時よりも、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合において、レベル報知演出においてより高いレベルが報知される割合が高く設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出の実行時は、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出の実行時よりも、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる場合において、レベル報知演出においてより高いレベルが報知される割合が低く設定されていてもよい。
【0491】
尚、本実施例では、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行された回数及び各チャンスアップ演出がいずれのチャンスアップパターンにて実行されたかに応じてレベル報知演出にて90~100等の高レベル帯のレベルが報知される割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予めチャンスアップパターン毎にレベルとして加算する数値を決めており、これら実行されたチャンスアップパターンに応じた数値の合計によってレベル報知演出において報知するレベルを決定してもよい。このようにする場合は、例えば、色(表示色や発光色)によって当り期待度を示唆するボタン振動演出、タイトル演出、字幕テロップ演出、カットイン演出と、色以外(表示する画像、出力するボイス)によって当り期待度を示唆するリーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出とで、レベルとして加算する数値を異ならせてもよい。
【0492】
また、
図33(A)及び
図33(B)に示すように、スーパーリーチδの変動パターンでの可変表示では、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出の計4個のチャンスアップ演出を実行可能である一方で、スーパーリーチεの変動パターンでの可変表示では、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出に加えて、字幕テロップ演出、カットイン演出の計6個のチャンスアップ演出を実行可能である。つまり、スーパーリーチδの変動パターンでの可変表示ではチャンスアップ演出を4回実行可能であり、スーパーリーチεの変動パターンでの可変表示ではチャンスアップ演出を6回実行可能となっている。このことから、スーパーリーチεのリーチ演出が実行される場合は、スーパーリーチδのリーチ演出が実行される場合よりも多い回数のチャンスアップ演出が実行されることが示唆されるため、スーパーリーチεのリーチ演出とスーパーリーチδのリーチ演出のどちらが実行されるのか及びチャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行された回数の両方に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
【0493】
尚、本実施例では、時短状態において実行可能なスーパーリーチδの可変表示とスーパーリーチεの可変表示とを対象としてチャンスアップ演出の実行回数を異ならせたが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常状態において実行可能なリーチの可変表示を対象としてチャンスアップ演出の実行回数を異ならせてもよい。
【0494】
また、本実施例では、スーパーリーチεの可変表示において実行可能なチャンスアップ演出の実行回数がスーパーリーチδの可変表示において実行可能なチャンスアップ演出の実行回数よりも多い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチδの可変表示とスーパーリーチεの可変表示とでは、実行可能なチャンスアップ演出の実行回数を同数としてもよいし、スーパーリーチεの可変表示において実行可能なチャンスアップ演出の実行回数がスーパーリーチδの可変表示において実行可能なチャンスアップ演出の実行回数よりも少なくてもよい。
【0495】
また、
図33、
図34、
図35、
図36に示すように、スーパーリーチδのリーチ演出が実行される場合とスーパーリーチεのリーチ演出が実行される場合とでは、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出を実行可能であり、これらボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出におけるチャンスアップパターンの決定割合はスーパーリーチδのリーチ演出の実行時とスーパーリーチεのリーチ演出の実行時とで共通となっているので、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出のどちらが実行される場合であってもレベル報知演出において90~100等の高レベル帯のレベルが報知されえることに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0496】
尚、本実施例では、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出におけるチャンスアップパターンの決定割合はスーパーリーチδのリーチ演出の実行時とスーパーリーチεのリーチ演出の実行時とで共通である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出におけるチャンスアップパターンの決定割合の少なくとも一部は、スーパーリーチδのリーチ演出の実行時とスーパーリーチεのリーチ演出の実行時とで異なっていてもよい。
【0497】
また、本実施例では、ボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出におけるチャンスアップパターンの決定割合はスーパーリーチδのリーチ演出の実行時とスーパーリーチεのリーチ演出の実行時とで共通である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなくこれらボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、キャラクタ表示演出、タイトル演出におけるチャンスアップパターンの決定割合はスーパーリーチδのリーチ演出の実行時とスーパーリーチεのリーチ演出の実行時とで異なっていてもよい。このようにすることで、特にリーチ演出が開始されるよりも前に実行されるボタン振動演出やリーチ時ボイス出力演出がチャンスアップパターンにて実行されるか否かによってその後スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出のどちらが実行されるかが示唆されるので、これらチャンスアップ演出がいずれの演出パターンにて実行されるかに対して遊技者をより注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
【0498】
また、
図32、
図33に示すように、スーパーリーチδのリーチ演出では、チャンスアップ演出としてボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル表示演出を実行可能であり、スーパーリーチεのリーチ演出では、チャンスアップ演出としてボタン振動演出、リーチ時ボイス出力演出、演出、キャラクタ表示演出、タイトル表示演出、字幕テロップ演出、カットイン演出を実行可能となっている。また、これらチャンスアップ演出のチャンスアップパターンにて実行された回数に応じてチャンスアップコインが付与され、これらチャンスアップコインの付与枚数や表示色によって、レベル報知演出における最終的なレベルが示唆される、すなわち、可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の10ラウンドの大当り遊技が実行されること、大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ること等の割合が示唆されるようになっている。一方で、リーチ演出としてスーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出のどちらが実行されてもリーチ演出が実行されたことに応じてチャンスアップコインが付与されることはない、すなわち、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出のどちらが実行されたかにかかわらず一定割合でレベル報知演出として10~99等のレベルが報知されるようになっているので、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される割合がスーパーリーチεのリーチ演出の実行時よりも低いスーパーリーチδのリーチ演出の実行時であっても、レベル報知演出において高レベルが報知されることに対する期待感を維持することができ、遊技興趣を向上できる。
【0499】
尚、本実施例では、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行されたことうに応じてチャンスアップコインを付与する、つまり、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行される回数に応じてレベル報知演出において高レベルが報知されることを示唆可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチεのリーチ演出が実行されることによってもチャンスアップコインを付与する、つまり、スーパーリーチεのリーチ演出が実行されることによってもレベル報知演出において高レベルが報知されることを示唆可能としてもよい。
【0500】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0501】
例えば、前記実施例では、画像表示装置5において、第1特図保留記憶表示エリア5D、第2特図保留記憶表示エリア5Uに実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例1として、
図62(A)に示すように、画像表示装置5の所定位置(例えば、画像表示装置5における中央下部)にアクティブ表示エリア5Sを設け、該アクティブ表示エリア5Sにおいて実行中の可変表示に対応する保留表示をアクティブ表示として表示してもよい。
【0502】
また、このように、保留表示に加えてアクティブ表示を表示可能とする場合については、これら保留表示やアクティブ表示の表示態様や、これら保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するタイミングに応じて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される割合が異なるようにしてもよい。
【0503】
例えば、
図62(B)に示すように、可変表示結果がはずれとなる場合の保留表示やアクティブ表示については、最終表示態様を90%の割合で白色、9%の割合で青色、1%の割合で赤色に決定する。一方で、可変表示結果が大当りや小当りとなる場合の保留表示やアクティブ表示については、最終表示態様を5%の割合で白色、15%の割合で青色、75%の割合で赤色、5%の割合で虹色に決定する。
【0504】
また、可変表示結果がはずれ且つ保留表示やアクティブ表示の最終表示態様を白色以外に決定した場合は、最終表示態様が青色であれば、該青色への変化タイミングを95%の割合で保留表示中に決定し、5%の割合でアクティブ表示中に決定し、最終表示態様が赤色であれば、該赤色への変化タイミングを50%の割合で保留表示中に決定し、50%の割合でアクティブ表示中に決定する。一方で、可変表示結果が大当りまたは小当り且つ保留表示やアクティブ表示の最終表示態様を白色以外に決定した場合は、最終表示態様が青色であれば、該青色への変化タイミングを40%の割合で保留表示中に決定し、60%の割合でアクティブ表示中に決定し、最終表示態様が赤色であれば、該赤色への変化タイミングを20%の割合で保留表示中に決定し、80%の割合でアクティブ表示中に決定し、最終表示態様が虹色であれば、該赤色への変化タイミングを10%の割合で保留表示中に決定し、90%の割合でアクティブ表示中に決定する。
【0505】
上記のように保留表示やアクティブ表示の表示態様及び該表示態様の変化タイミングによって大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される期待度を異ならせる演出(以下、変化演出)を実行可能とする場合は、該変化演出を本発明におけるチャンスアップ演出に含めてもよい。更に、変化演出をチャンスアップ演出に含める場合であっても、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するタイミングに応じてチャンスアップコインが付与(追加表示)されるか否かを異ならせてもよい。例えば、
図62(D)に示すように、変化演出の対象の保留表示が該保留表示中(スーパーリーチδやスーパーリーチεの可変表示が実行されるよりも前のタイミング)において実行される場合は、該変化演出の実行に応じてチャンスアップコインの付与を実行せず(変化演出の実行に関わらない割合でレベル報知演出として90~99等の高レベル帯のレベルの報知を行う)、変化演出の対象の保留表示がアクティブ表示として表示されているとき(スーパーリーチδやスーパーリーチεの可変表示の実行中)において実行される場合は、該変化演出の実行に応じてチャンスアップコインを付与(変化演出の実行に応じた割合でレベル報知演出として90~99等の高レベル帯のレベルの報知を行う)すればよい。
【0506】
このようにすることで、保留表示の表示態様が変化する場合とアクティブ表示の表示態様が変化する場合とで、どちらがレベル報知演出の演出結果に影響するのかが明確となるので、遊技者の混乱を防ぎつつ変化演出の演出効果を向上することができる。
【0507】
尚、本変形例及び前記実施例では、時短状態においてスーパーリーチδまたはスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短状態においては、これらスーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターン以外のスーパーリーチの変動パターンでも可変表示を実行可能としてもよい。このように、時短状態においてスーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターン以外のスーパーリーチの変動パターンでも可変表示を実行可能とする場合について、これらスーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターン以外のスーパーリーチの変動パターンでの可変表示中は、保留表示とアクティブ表示の両方を対象として変化演出を実行可能とする一方で、スーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターンでの可変表示中は、アクティブ表示のみを対象として変化演出を実行可能とし、保留表示を対象とした変化演出を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、時短状態においてスーパーリーチδやスーパーリーチε以外のスーパーリーチ演出が実行されるようになり、遊技興趣を向上できるとともに、スーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターンでの可変表示中についてはアクティブ表示のみを対象として変化演出を実行可能とすることで、アクティブ表示に遊技者を注目させ易くでき、遊技興趣を向上できる。
【0508】
また、前記実施例では、スーパーリーチδやスーパーリーチεの変動パターンにて可変表示結果が大当りや小当りとなった場合は、図柄確定期間においてレベル報知演出を実行することでレベルを報知し、該報知されたレベルによって大当り遊技時に実行される報酬獲得演出において可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の10ラウンドの大当り遊技が実行されること、大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ること等を示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例2として、
図63(A)~
図63(G)、
図64(A)~
図64(F)に示すように、レベル報知演出において9や30等の低いレベルが報知された場合は、報酬獲得演出における1~3回目のバトルにおいてより上のレベルが報知されるようにしてもよい。
【0509】
特に、
図65に示すように、レベル報知演出において報知されたレベルが1~9等の最も低いレベル帯である場合は、レベル報知演出において報知されたレベルが10~49等である場合よりも、高い割合で最終的にレベルが90~100等の非常に高いレベル帯のレベルが報知されるようにしてもよい。このようにすることで、レベル報知演出において1~9等の低いレベル帯のレベルが報知された場合であっても、報酬獲得演出中に該レベルが90~100等の高いレベル帯のレベルに昇格することに対する遊技者の期待感を維持することができるので、遊技興趣の低下を防ぐことができる。
【0510】
また、前記実施例では、チャンスアップ演出の演出パターンとして、通常パターンと、該通常パターンよりも大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される割合が高いことを示唆するチャンスアップパターンと、を設け、一部のチャンスアップ演出においては、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されることを報知する確定パターン(例えば、ボタン振動演出における虹色での発光)を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例3として、他のチャンスアップ演出においても確定パターンを設けてもよい(
図66(A)及び
図66(B)においては、字幕テロップ演出とカットイン演出の確定パターンとして、テロップの虹色表示やカットイン画像の虹色表示を行う形態を例示)。また、これら確定パターンの決定割合は、
図66(A)及び
図66(B)に示すように、他の演出パターンの決定割合も十分に低く(例えば、1%)設定することが望ましい。更に、
図66(A)及び
図66(B)に示すようにテロップの虹色表示やカットイン画像の虹色表示を決定可能とする場合については、
図66(C)及び
図66(D)に示すように、字幕テロップ演出やカットイン演出の実行後に虹色のチャンスアップコインが表示される割合を他の表示態様のチャンスアップコインが表示される割合よりも極めて高い割合(
図66(C)及び
図66(D)においては90%)に設定してもよい。
【0511】
尚、本変形例2においては、レベル報知演出においてレベル100が報知される割合よりも、レベル報知演出において一旦1~49等の比較的低いレベルが報知された後、報酬獲得演出において最終的にレベル100が報知される割合を高く設定してもよい。このようにすることで、レベル報知演出において1~49等の比較的低いレベルが報知された場合であっても、レベル100が報知されることに対する遊技者の期待感を効果的に維持することができる。
【0512】
尚、
図63(A)~
図63(G)及び
図64(A)~
図64(F)に示す例では、報酬獲得演出中において、レベル報知演出において報知したレベルから、2段階以上上のレベル帯のレベルに昇格するようになっていることにより、報酬獲得演出においてレベルが上昇することに対して遊技者の注目を的確に向上させることが可能となっているのが、本発明はこれに限定されるものではなく、報酬獲得演出において上昇するレベル帯は1段階のみであってもよい。
【0513】
更に、これら字幕テロップ演出として虹色のテロップが表示される場合や、カットイン演出として虹色のカットイン画像が表示される場合は、字幕テロップ演出として赤色や金色のテロップが表示される場合や、カットイン演出として赤色や金色のカットイン画像が表示される場合よりも高い割合、特に倍以上の割合で虹色のチャンスアップコインが追加表示されるようにしてもよい。このようにすることで、字幕テロップ演出として虹色のテロップが表示され且つカットイン演出として虹色のカットイン画像が表示される場合(字幕テロップ演出とカットイン演出の両方で大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されることが報知される場合)は、字幕テロップ演出として虹色のテロップが表示され且つカットイン演出として赤色や金色のカットイン画像が表示される場合、字幕テロップ演出として赤色や金色のテロップが表示され且つカットイン演出として虹色のカットイン画像が表示される場合、(字幕テロップ演出とカットイン演出のどちらか一方で大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されることが報知される場合)よりも高い割合でレベル報知演出として90~100等の高レベル帯のレベルが報知されるので、チャンスアップ演出が確定パターンにて実行されることに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
【0514】
尚、本変形例3では、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されることを低い割合でする演出パターンでチャンスアップ演出が実行されるほど、レベル報知演出において報知されるレベルが低いことが示唆され、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されることを高い割合でする演出パターンでチャンスアップ演出が実行されるほど、レベル報知演出において報知されるレベルが高いことが示唆されるようになっており、特に、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されることを報知する演出パターンでチャンスアップ演出が実行される場合は、他の演出パターンでチャンスアップ演出が実行される場合の2倍以上の割合でレベル報知演出において報知されるレベルが高いことが示唆されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出の演出パターンとしては、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される割合にかかわらず実行割合が異なる複数の演出パターン設け、単にいずれの演出パターンが実行されるかのみで、レベル報知演出において報知されるレベルを示唆可能としてもよい。
【0515】
更に、本変形例3及び上記実施例では、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行された回数と、各チャンスアップ演出がいずれのチャンスアップパターンにて実行されたかに応じてレベル報知演出において報知されるレベルを示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行された回数のみでレベル報知演出において報知されるレベルを示唆してもよい。
【0516】
また、本実施例では、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出の両方において同一の演出態様の導入パートが設けられているとともに、両リーチ演出において演出態様の異なる発展パートが設けられおり、両リーチ演出の導入パートでは、チャンスアップ演出として演出態様が同一のキャラクタ表示演出を実行可能となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例4として、キャラクタ表示演出は、各リーチ演出の導入パートにて実行可能な演出であってもよい。このように、スーパーリーチδのリーチ演出の発展パート(発展パートA)と、該発展パートAとは演出態様が異なる発展パートであってスーパーリーチεのリーチ演出の発展パートである発展パートBと、で演出態様が同一のキャラクタ表示演出を実行可能とすることによって、遊技者がキャラクタ表示演出を認識し易くできるので、遊技者に対してキャラクタ表示演出の演出効果を的確に与えることができる。
【0517】
尚、該変形例4では、スーパーリーチδのリーチ演出の発展パートとスーパーリーチεのリーチ演出の発展パートとにおいて、キャラクタ表示演出を同一態様にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチδのリーチ演出の発展パートとスーパーリーチεのリーチ演出の発展パートとにおいて、キャラクタ表示演出として一部が異なる演出を実行してもよい。
【0518】
また、本実施例では、可変表示を実行可能であり、可変表示結果として小当り遊技状態に制御された場合に大入賞口内の第2カウントスイッチ24を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能な遊技機(所謂、1種2種機)に本発明を適用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示を実行可能であり、可変表示結果として大当り遊技状態に制御された場合に、該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される遊技機(所謂確変機)や、可変表示を実行可能であり、可変表示結果として大当り遊技状態に制御された場合の少なくとも一部において小当り遊技状態において大入賞口に入賞する遊技球数が高まる遊技機(所謂小当りラッシュ機能を有する遊技機)等に本発明を適用してもよい。
【0519】
尚、本発明を上記した確変機に適用する場合は、本発明のレベル報知演出にて報知するレベルによって、大当り遊技終了後に確変状態に制御される割合、大当り遊技終了後に確変状態に制御される可変表示回数等を示唆可能としてもよい。
【0520】
また、本発明を上記した小当りラッシュ機能を有する遊技機に搭載する場合は、大当り遊技終了後に小当り遊技状態において大入賞口に入賞する遊技球数が高まること(小当りラッシュ状態に移行すること)等を示唆可能としてもよい。
【0521】
また、前記実施例では、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出との前半部である導入パートでは、表示色や発光色によって大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御される割合を示唆するチャンスアップ演出を実行しない形態を例示したが本発明はこれに限定されるものではなく、変形例5として、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出との前半部である導入パートにおいては、表示色や発光色によって大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御される割合を示唆するチャンスアップ演出を、スーパーリーチδのリーチ演出とスーパーリーチεのリーチ演出との後半部である発展パートよりも多数実行可能としてもよい。このようにすることで、チャンスアップ演出がチャンスアップパターンにて実行された回数によって単に大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されるか否かだけでなく、可変表示結果が大当りや小当りとなった場合の10ラウンドの大当り遊技が実行されること、大当り遊技後に最大99回の可変表示に亘って時短制御が実行されること、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りや小当りとなる保留記憶が有ること等に対する遊技者の期待感を抱かさえることができるとともに、実行されるチャンスアップ演出が色によって大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されることを示唆する演出であるのか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
【0522】
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
【0523】
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
【0524】
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。
【符号の説明】
【0525】
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 演出制御用CPU