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特許7472119補体第5成分に対する抗体分子およびその使用
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  • 特許-補体第5成分に対する抗体分子およびその使用 図1A
  • 特許-補体第5成分に対する抗体分子およびその使用 図1B
  • 特許-補体第5成分に対する抗体分子およびその使用 図2A
  • 特許-補体第5成分に対する抗体分子およびその使用 図2B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】補体第5成分に対する抗体分子およびその使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/13 20060101AFI20240415BHJP
   C07K 16/18 20060101ALI20240415BHJP
   C07K 16/46 20060101ALI20240415BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20240415BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20240415BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20240415BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20240415BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240415BHJP
   C12P 21/08 20060101ALI20240415BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240415BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20240415BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20240415BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20240415BHJP
   A61P 21/04 20060101ALI20240415BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20240415BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
C12N15/13
C07K16/18 ZNA
C07K16/46
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P21/08
A61P29/00
A61P37/06
A61P9/10
A61P7/00
A61P21/04
A61P13/12
A61K39/395 N
【請求項の数】 49
(21)【出願番号】P 2021520093
(86)(22)【出願日】2019-06-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 US2019038027
(87)【国際公開番号】W WO2019246293
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-06-17
(31)【優先権主張番号】62/686,982
(32)【優先日】2018-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520499856
【氏名又は名称】アターガ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャヤラマン,アキラ
(72)【発明者】
【氏名】ペインタル,アクシャイ
【審査官】藤澤 雅樹
(56)【参考文献】
【文献】特表平10-500289(JP,A)
【文献】特開2017-113028(JP,A)
【文献】特表2011-529700(JP,A)
【文献】特表2009-530299(JP,A)
【文献】国際公開第2017/064615(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 16/00
C12N 15/00
A61K 39/00
MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
CAplus/REGISTRY(STN)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号22のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列及び配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)と、
(b)配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列及び配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)と、
を含む、補体第5成分(C5)に結合することができる、単離抗体又はその抗原結合断片。
【請求項2】
(a)配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列及び配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、
(b)配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列及び配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、
を含む、補体第5成分(C5)に結合することができる、単離抗体又はその抗原結合断片。
【請求項3】
配列番号4と少なくとも85%、90%又は95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項4】
配列番号4のアミノ酸配列を含むVHを含む、請求項3記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項5】
配列番号11と少なくとも85%、90%又は95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項6】
配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む、請求項5記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項7】
配列番号4と少なくとも85%、90%又は95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11と少なくとも85%、90%又は95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むVLとを含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項8】
配列番号4のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLとを含む、請求項7記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項9】
抗原結合断片である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項10】
前記抗原結合断片が、Fab、F(ab')2、Fv及びscFvから成る群より選択される、請求項9記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項11】
IgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4の重鎖定常領域又は2つ以上のアイソタイプ(例えば、IgG2/4)のキメラから選択される重鎖定常領域を含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項12】
前記重鎖定常領域が、ヒンジ、CH2又はCH3領域に1つ以上のアミノ酸修飾を含む、請求項11記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項13】
カッパ又はラムダの軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域を含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項14】
IgG1、IgG2、IgG3、IgG4の重鎖定常領域又は2つ以上のアイソタイプ(例えば、IgG2及びIgG4)のキメラから選択される重鎖定常領域と、カッパ又はラムダの軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域とを含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項15】
Fc領域を含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項16】
前記Fc領域が、各々EU付番における、それぞれメチオニン428及びアスパラギン434に対応する残基で、Met-429-Leu及びAsn-435-Ser置換のうちの一方又は両方を含む、請求項15記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項17】
前記Fc領域が、各々EU付番における、それぞれメチオニン252、セリン254及びトレオニン256に対応する残基で、Met-252-Tyr、Ser-254-Thr及びThr-256-Glu置換のうちの1つ、2つ又は3つを含む、請求項15記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項18】
2つのVH及び2つのVLを含む、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項19】
前記抗体が、ヒト化抗体分子である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項20】
前記抗体が、モノクローナル抗体分子である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項21】
前記抗体が、合成抗体分子である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項22】
前記抗体が、単一特異性抗体分子である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項23】
多重特異性抗体分子である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項24】
二重特異性抗体分子である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項25】
前記C5が、ヒトC5である、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項26】
0.1μg/mL又は0.6nM未満のKD'でヒトC5に結合する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項27】
0.03~0.08μg/ml又は0.2nM~0.53nMのKD'でヒトC5に結合する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項28】
ELISAによって決定される、2μg/ml未満(例えば、0.5μg/ml未満)のEC50でヒトC5に結合する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項29】
ELISAによって決定される、0.01μg/ml~2μg/ml(例えば、0.02μg/ml~0.2μg/ml)のEC50でヒトC5に結合する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項30】
ELISAによって決定される、0.03μg/ml~0.8μg/ml(例えば、0.03μg/ml~0.16μg/ml)のEC50でヒトC5に結合する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項31】
インビトロ溶血アッセイによって決定される、10μg/ml未満のIC50で溶血を阻害する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項32】
インビトロ溶血アッセイによって決定される、0.5μg/ml~6μg/ml(例えば、2μg/ml~6μg/ml)のIC50で溶血を阻害する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項33】
インビトロ溶血アッセイによって決定される、0.5μg/ml~3.3μg/ml(例えば、2.3μg/ml~3.3μg/ml)のIC50で溶血を阻害する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項34】
配列番号53のアミノ酸配列を含むヒトC5に結合する、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片。
【請求項35】
請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体、賦形剤又は安定剤とを含む、薬学的組成物。
【請求項36】
請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片の前記VH、VL又はその両方をコードする単離核酸。
【請求項37】
請求項36記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項38】
請求項36記載の核酸を含む宿主細胞。
【請求項39】
遺伝子発現に好適な条件下で請求項38記載の宿主細胞を培養し、それによって請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片を発現させることを含む、抗体分子を産生する方法。
【請求項40】
C5を、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片とインビトロで接触させることを含む、インビトロでC5を阻害する方法。
【請求項41】
請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片を含む、それを必要とする対象において障害を治療するための医薬又は薬学的組成物。
【請求項42】
前記障害が、補体関連障害である、請求項41記載の医薬又は薬学的組成物。
【請求項43】
前記補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型若しくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎又は血栓性微小血管症(TMA)から選択される、請求項42記載の医薬又は薬学的組成物。
【請求項44】
前記抗体又はその抗原結合断片が、前記対象に0.1mg/kg~50mg/kgの用量で投与されるべきものである、請求項42記載の医薬又は薬学的組成物。
【請求項45】
請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片を含む、それを必要とする対象において障害を予防するための医薬又は薬学的組成物。
【請求項46】
前記障害が、補体関連障害である、請求項45記載の医薬又は薬学的組成物。
【請求項47】
前記補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型若しくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎又は血栓性微小血管症(TMA)から選択される、請求項46記載の医薬又は薬学的組成物。
【請求項48】
C5を検出する方法であって、(i)試料を、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片と、前記抗体又はその抗原結合断片とC5との相互作用が生じることを可能にする条件下で接触させることと、(ii)前記抗体又はその抗原結合断片と前記試料との間の複合体の形成を検出することとを含む、前記方法。
【請求項49】
(i)参照試料を、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合断片と、前記抗体又はその抗原結合断片とC5との相互作用が生じることを可能にする条件下で接触させることと、(ii)前記抗体又はその抗原結合断片と前記試料との間の複合体の形成を検出することとをさらに含む、請求項48記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年6月19日に提出された米国仮特許出願第62/686,982号の利益を主張する。上記出願の内容は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出され、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる配列表を含有する。2019年6月19日に作成された当該ASCIIコピーは、A2176-7000WO_SLという名前であり、101,767バイトのサイズである。
【0003】
技術分野
本発明は、補体第5成分に対する抗体分子およびその使用に関する。
【背景技術】
【0004】
補体タンパク質は、自然免疫応答の一部である。それらは、異なる経路:古典、レクチン、および代替を活性化することによって、オプソニン化(外来病原体のコーティング)、膜侵襲複合体の開始、および炎症の増強などの一連の生物学的機能を行う。補体経路は、C3の分割または活性化を引き起こしてC3aまたはC3bを作製し、C5aおよびC5bなどの様々な生体活性分子の形成をもたらす共通経路に収束する。実験的研究は、C5aおよびC5bへのC5切断の遮断が、初期成分の活性化および機能に影響を及ぼすことなく、抗炎症効果を有することができることを示している(例えば、Rother RP et.al.,Nature Biotechnology 2007;25(11):1256-1264、Fukuzawa T et.al.,Sci Rep.2017;7(1):1080、それらの各々は参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)。補体関連障害および類似の疾患メカニズムを共有する他の障害を治療、予防、および診断するための新しいアプローチを開発する必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、補体第5成分(C5)、例えば、ヒトC5(例えば、配列番号53のアミノ酸配列を含むヒトC5)に結合し、本明細書に開示される1つ以上の機能的および構造的特性を含む抗体分子を、少なくとも部分的に、提供する。一実施形態では、抗体分子は、C5の1つ以上の活性に結合し、かつ/またはそれを低減(例えば、阻害、遮断、もしくは中和)する。一実施形態では、抗体分子は、表1から選択されるか、またはC5への結合について表1から選択される抗体分子と競合する。一実施形態では、抗体分子は、表1から選択される抗体分子によって認識されるエピトープと同じまたは重複するエピトープに結合する。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される1つ以上の重鎖可変領域および/または1つ以上の軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される1つ以上の重鎖CDRおよび/または1つ以上の軽鎖CDRを含む。一実施形態では、抗体分子をコードする核酸分子、発現ベクター、宿主細胞、組成物(例えば、薬学的組成物)、キット、容器、および抗体分子を作製するための方法も提供される。本明細書に開示される抗体分子は、補体系またはその成分の望ましくない活性化の低減または阻害における使用に適している。本明細書に開示される抗体分子は、補体関連障害を治療、予防、および/または診断するために(単独で、または他の薬剤もしくは治療モダリティと組み合わせて)使用することができる。
【0006】
したがって、一態様では、本開示は、以下の特性のうちの1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15個、または全て)を有する、抗体分子、例えば、本明細書に記載される抗体分子を提供する。
a)C5(例えば、ヒトC5)に、高親和性で、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約50nM以下、例えば、約20nM以下、10nM以下、9nM以下、8nM以下、7nM以下、6nM以下、5nM以下、4nM以下、3nM以下、2nM以下、1nM以下、0.5nM以下、0.2nM以下、0.1nM以下、0.05nM以下、0.02nM以下、0.01nM以下、0.005nM以下、0.002nM以下、または0.001nM以下、例えば、0.001nM~10nM、0.001nM~5nM、0.001nM~2nM、0.001nM~1nM、0.001nM~0.5nM、0.001nM~0.2nM、0.001nM~0.1nM、0.001~0.05nM、0.001~0.02nM、0.001~0.005nM、5nM~10nM、2nM~10nM、1nM~10nM、0.5nM~10nM、0.2nM~10nM、0.1nM~10nM、0.05nM~10nM、0.02nM~10nM、0.01nM~10nM、0.005nM~10nM、0.002~10nM、0.002nM~5nM、0.005nM~2nM、0.01nM~1nM、0.02nM~0.5nM、0.05nM~0.2nM、0.001nM~0.002nM、0.002nM~0.005nM、0.005nM~0.01nM、0.01nM~0.02nM、0.02nM~0.05nM、0.05nM~0.1nM、0.1nM~0.2nM、0.2nM~0.5nM、0.5nM~1nM、1nM~2nM、2nM~5nM、または5nM~10nM、例えば、0.1nM~0.6nM、または0.2nM~0.53nMの解離定数(K’)で結合し、
b)C5(例えば、ヒトC5)に、酸性pH、例えば、7、6.5、6、5.5、5、またはそれ以下のpHでの親和性よりも少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10倍高い親和性で、中性pHで結合し、
c)C5(例えば、ヒトC5)に、高親和性で、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約2μg/ml以下、例えば、約1μg/ml以下、0.9μg/ml以下、0.8μg/ml以下、0.7μg/ml以下、0.6μg/ml以下、0.5μg/ml以下、0.4μg/ml以下、0.3μg/ml以下、0.2μg/ml以下、0.1μg/ml以下、0.09μg/ml以下、0.08μg/ml以下、0.07μg/ml以下、0.06μg/ml以下、0.05μg/ml以下、0.04μg/ml以下、0.03μg/ml以下、0.02μg/ml以下、0.01μg/ml以下、0.005μg/ml以下、0.002μg/ml以下、0.001μg/ml以下、例えば、0.001μg/ml~2μg/ml、例えば、0.001μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~0.5μg/ml、0.001μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.1μg/ml、0.001μg/ml~0.05μg/ml、0.001μg/ml~0.02μg/ml、0.001μg/ml~0.01μg/ml、0.001μg/ml~0.005μg/ml、0.002μg/ml~1μg/ml、0.005μg/ml~1μg/ml、0.01μg/ml~1μg/ml、0.02μg/ml~1μg/ml、0.05μg/ml~1μg/ml、0.1μg/ml~1μg/ml、0.2μg/ml~1μg/ml、0.5μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~1μg/ml、0.002μg/ml~0.5μg/ml、0.005μg/ml~0.2μg/ml、0.01μg/ml~0.1μg/ml、または0.02μg/ml~0.05μg/mlの最大半量有効濃度(EC50)で結合し、
d)C5(例えば、ヒトC5)上のエピトープ、例えば、表1に記載されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかによって認識されるエピトープと同じ、類似、または重複するエピトープに特異的に結合し、
e)C5(例えば、ヒトC5)の1つ以上の生物学的活性を、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで低減(例えば、阻害、遮断、または中和)し、
f)C5(例えば、ヒトC5)の1つ以上の生物学的活性を、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約50μg/ml以下、例えば、約20μg/ml以下、10μg/ml以下、9μg/ml以下、8μg/ml以下、7μg/ml以下、6μg/ml以下、5μg/ml以下、4μg/ml以下、3μg/ml以下、2μg/ml以下、1μg/ml以下、0.5μg/ml以下、0.2μg/ml以下、0.1μg/ml以下、0.05μg/ml以下、0.02μg/ml以下、0.01μg/ml以下、0.005μg/ml以下、0.002μg/ml以下、または0.001μg/ml以下、例えば、0.001μg/ml~10μg/ml、0.001μg/ml~5μg/ml、0.001μg/ml~2μg/ml、0.001μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~0.5μg/ml、0.001μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.1μg/ml、0.001~0.05μg/ml、0.001~0.02μg/ml、0.001~0.005μg/ml、5μg/ml~10μg/ml、2μg/ml~10μg/ml、1μg/ml~10μg/ml、0.5μg/ml~10μg/ml、0.2μg/ml~10μg/ml、0.1μg/ml~10μg/ml、0.05μg/ml~10μg/ml、0.02μg/ml~10μg/ml、0.01μg/ml~10μg/ml、0.005μg/ml~10μg/ml、0.002~10μg/ml、0.002μg/ml~5μg/ml、0.005μg/ml~2μg/ml、0.01μg/ml~1μg/ml、0.02μg/ml~0.5μg/ml、0.05μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.002μg/ml、0.002μg/ml~0.005μg/ml、0.005μg/ml~0.01μg/ml、0.01μg/ml~0.02μg/ml、0.02μg/ml~0.05μg/ml、0.05μg/ml~0.1μg/ml、0.1μg/ml~0.2μg/ml、0.2μg/ml~0.5μg/ml、0.5μg/ml~1μg/ml、1μg/ml~2μg/ml、2μg/ml~5μg/ml、または5μg/ml~10μg/ml、例えば、1μg/ml~8μg/ml、または2μg/ml~6μg/mlの最大半量阻害濃度(IC50)で低減(例えば、阻害、遮断、または中和)し、
g)表1に記載されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のいずれかと同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示し、
h)表1に記載される重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のいずれかの重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示し、
i)表1に記載される1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)の重鎖CDRおよび/または1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)の軽鎖CDR、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のいずれかの1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)の重鎖CDRおよび/または1つ以上(2つもしくは3つ)の軽鎖CDRを含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示し、
j)表1に示されるアミノ酸配列を含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示し、
k)表5に示されるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示し、
l)第2の抗体分子のC5(例えば、ヒトC5)、例えば、ヒトC5への結合を阻害し、例えば、競合的に阻害し、第2の抗体分子は、表1から選択される抗体分子、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかであり、
m)C5(例えば、ヒトC5)へ第2の抗体分子と結合について競合し、第2の抗体分子は、表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかであり、
n)表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの1つ以上の生物学的特性を有し、
o)表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの1つ以上の構造的特性を有するか、あるいは
p)表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの1つ以上の薬物動態特性を有する。
【0007】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)に、高親和性で、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約50nM以下、例えば、約20nM以下、10nM以下、9nM以下、8nM以下、7nM以下、6nM以下、5nM以下、4nM以下、3nM以下、2nM以下、1nM以下、0.5nM以下、0.2nM以下、0.1nM以下、0.05nM以下、0.02nM以下、0.01nM以下、0.005nM以下、0.002nM以下、または0.001nM以下、例えば、0.001nM~10nM、0.001nM~5nM、0.001nM~2nM、0.001nM~1nM、0.001nM~0.5nM、0.001nM~0.2nM、0.001nM~0.1nM、0.001~0.05nM、0.001~0.02nM、0.001~0.005nM、5nM~10nM、2nM~10nM、1nM~10nM、0.5nM~10nM、0.2nM~10nM、0.1nM~10nM、0.05nM~10nM、0.02nM~10nM、0.01nM~10nM、0.005nM~10nM、0.002~10nM、0.002nM~5nM、0.005nM~2nM、0.01nM~1nM、0.02nM~0.5nM、0.05nM~0.2nM、0.001nM~0.002nM、0.002nM~0.005nM、0.005nM~0.01nM、0.01nM~0.02nM、0.02nM~0.05nM、0.05nM~0.1nM、0.1nM~0.2nM、0.2nM~0.5nM、0.5nM~1nM、1nM~2nM、2nM~5nM、または5nM~10nM、例えば、0.1nM~0.6nM、または0.2nM~0.53nMのK’で結合する。
【0008】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)に、酸性pH、例えば、7、6.5、6、5.5、5、またはそれ以下のpHでの親和性よりも少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10倍高い親和性で、中性pHで結合する。
【0009】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)に、高親和性で、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約2μg/ml以下、例えば、約1μg/ml以下、0.9μg/ml以下、0.8μg/ml以下、0.7μg/ml以下、0.6μg/ml以下、0.5μg/ml以下、0.4μg/ml以下、0.3μg/ml以下、0.2μg/ml以下、0.1μg/ml以下、0.09μg/ml以下、0.08μg/ml以下、0.07μg/ml以下、0.06μg/ml以下、0.05μg/ml以下、0.04μg/ml以下、0.03μg/ml以下、0.02μg/ml以下、0.01μg/ml以下、0.005μg/ml以下、0.002μg/ml以下、0.001μg/ml以下、例えば、0.001μg/ml~2μg/ml、例えば、0.001μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~0.5μg/ml、0.001μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.1μg/ml、0.001μg/ml~0.05μg/ml、0.001μg/ml~0.02μg/ml、0.001μg/ml~0.01μg/ml、0.001μg/ml~0.005μg/ml、0.002μg/ml~1μg/ml、0.005μg/ml~1μg/ml、0.01μg/ml~1μg/ml、0.02μg/ml~1μg/ml、0.05μg/ml~1μg/ml、0.1μg/ml~1μg/ml、0.2μg/ml~1μg/ml、0.5μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~1μg/ml、0.002μg/ml~0.5μg/ml、0.005μg/ml~0.2μg/ml、0.01μg/ml~0.1μg/ml、または0.02μg/ml~0.05μg/mlのEC50で結合する。
【0010】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)上のエピトープ、例えば、表1に記載されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかによって認識されるエピトープと同じ、類似、または重複するエピトープに特異的に結合する。
【0011】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)の1つ以上の生物学的活性を、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで低減(例えば、阻害、遮断、または中和)する。
【0012】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)の1つ以上の生物学的活性を、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約50μg/ml以下、例えば、約20μg/ml以下、10μg/ml以下、9μg/ml以下、8μg/ml以下、7μg/ml以下、6μg/ml以下、5μg/ml以下、4μg/ml以下、3μg/ml以下、2μg/ml以下、1μg/ml以下、0.5μg/ml以下、0.2μg/ml以下、0.1μg/ml以下、0.05μg/ml以下、0.02μg/ml以下、0.01μg/ml以下、0.005μg/ml以下、0.002μg/ml以下、または0.001μg/ml以下、例えば、0.001μg/ml~10μg/ml、0.001μg/ml~5μg/ml、0.001μg/ml~2μg/ml、0.001μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~0.5μg/ml、0.001μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.1μg/ml、0.001~0.05μg/ml、0.001~0.02μg/ml、0.001~0.005μg/ml、5μg/ml~10μg/ml、2μg/ml~10μg/ml、1μg/ml~10μg/ml、0.5μg/ml~10μg/ml、0.2μg/ml~10μg/ml、0.1μg/ml~10μg/ml、0.05μg/ml~10μg/ml、0.02μg/ml~10μg/ml、0.01μg/ml~10μg/ml、0.005μg/ml~10μg/ml、0.002~10μg/ml、0.002μg/ml~5μg/ml、0.005μg/ml~2μg/ml、0.01μg/ml~1μg/ml、0.02μg/ml~0.5μg/ml、0.05μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.002μg/ml、0.002μg/ml~0.005μg/ml、0.005μg/ml~0.01μg/ml、0.01μg/ml~0.02μg/ml、0.02μg/ml~0.05μg/ml、0.05μg/ml~0.1μg/ml、0.1μg/ml~0.2μg/ml、0.2μg/ml~0.5μg/ml、0.5μg/ml~1μg/ml、1μg/ml~2μg/ml、2μg/ml~5μg/ml、または5μg/ml~10μg/ml、例えば、1μg/ml~8μg/ml、または2μg/ml~6μg/mlのIC50で低減(例えば、阻害、遮断、または中和)する。
【0013】
一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のいずれかと同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示す。
【0014】
一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のいずれかの重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域を含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示す。
【0015】
一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)の重鎖CDRおよび/または1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)の軽鎖CDR、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のいずれかの1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)の重鎖CDRおよび/または1つ以上(2つもしくは3つ)の軽鎖CDRを含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示す。
【0016】
一実施形態では、抗体分子は、表1に示されるアミノ酸配列を含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示す。
【0017】
一実施形態では、抗体分子は、表5に示されるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む抗体分子と同じまたは類似の結合親和性もしくは特異性、またはその両方を示す。
【0018】
一実施形態では、抗体分子は、第2の抗体分子のC5(例えば、ヒトC5)への結合を阻害し、例えば、競合的に阻害し、第2の抗体分子は、表1から選択される抗体分子、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかである。
【0019】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)へ第2の抗体分子と結合について競合し、第2の抗体分子は、表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかである。
【0020】
一実施形態では、抗体分子は、表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの1つ以上の生物学的特性を有する。
【0021】
一実施形態では、抗体分子は、表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの1つ以上の構造的特性を有する。
【0022】
一実施形態では、抗体分子は、表1から選択されるモノクローナル抗体、例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの1つ以上の薬物動態特性を有する。
【0023】
一実施形態では、抗体分子は、合成抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、単離抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、組換え抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、ヒト化抗体である。一実施形態では、抗体分子は、単一特異性抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、多重特異性抗体分子である。
【0024】
いくつかの実施形態では、抗体分子は、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、
VHは、以下:
(i)アミノ酸配列:
GXFX
(Xは、Y、F、またはHであり、
は、IまたはTであり、
は、SまたはTであり、
は、N、S、D、またはGであり、
は、F、N、または不在である)
(配列番号87)を含むHCDR1、
(ii)アミノ酸配列:
GX
(Xは、LまたはNであり、
は、AまたはPであり、
は、G、T、またはKであり、
は、S、D、N、T、またはSであり、
は、S、H、またはDである)
(配列番号88)を含むHCDR2、
(iii)アミノ酸配列:
10111213
(Xは、YまたはGであり、
は、P、Y、S、F、またはWであり、
は、F、S、またはWであり、
は、GまたはPであり、
は、S、N、またはMであり、
は、S、W、T、またはDであり、
は、P、A、またはVであり、
は、N、M、または不在であり、
は、W、D、または不在であり、
10は、E、Y、A、または不在であり、
11は、F、M、または不在であり、
12は、Dまたは不在であり、
13は、Y、V、または不在である)
(配列番号89)を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含み、
VLは、以下:
(iv)アミノ酸配列:
AXIXLX
(Xは、RまたはGであり、
は、SまたはTであり、
は、QまたはEであり、
は、N、S、またはGであり、
は、NまたはYであり、
は、NまたはGであり、
は、YまたはAであり、
は、H、N、またはAである)
(配列番号90)を含むLCDR1、
(v)アミノ酸配列:
ASX
(Xは、A、G、またはDであり、
は、NまたはTであり、
は、LまたはRであり、
は、Q、A、Y、またはEであるか、あるいは
は、G、D、T、またはSである)
(配列番号91)を含むLCDR2、および
(vi)アミノ酸配列:
PX
(Xは、LまたはQであり、
は、QまたはNであり、
は、TまたはVであり、
は、HまたはLであり、
は、A、N、またはSであり、
は、YまたはTであり、
は、L、V、W、またはYであるか、あるいは
は、TまたはSである)
(配列番号92)を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0025】
実施形態では、抗体分子は、VHおよびVLを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、
VHは、以下:
(i)アミノ酸配列:

(Xは、N、D、S、またはGであり、
は、Y、F、またはNであり、
は、WまたはYであり、
は、MまたはIであり、
は、QまたはHである)
(配列番号94)を含むHCDR1、
(ii)アミノ酸配列:
GXTXYXQKFX10
(Xは、EまたはWであり、
は、IまたはVであり、
は、LまたはNであり、
は、PまたはAであり、
は、G、T、またはKであり、
は、T、S、D、またはNであり、
は、S、H、またはDであり、
は、EまたはNであり、
は、AまたはSであり、
10は、QまたはRである)
(配列番号95)を含むHCDR2、
(iii)アミノ酸配列:
WX10DX11
(Xは、YまたはGであり、
は、F、P、Y、またはWであり、
は、Fまたは不在であり、
は、Gまたは不在であり、
は、Sまたは不在であり、
は、T、S、または不在であり、
は、Pまたは不在であり、
は、Nまたは不在であり、
は、Y、E、A、またはGであり、
10は、FまたはMであり、
11は、VまたはYである)
(配列番号96)を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含み、
VLは、以下:
(iv)アミノ酸配列:
AXIXLX
(Xは、GまたはRであり、
は、TまたはSであり、
は、EまたはQであり、
は、N、G、またはSであり、
は、YまたはNであり、
は、GまたはNであり、
は、AまたはYであり、
は、N、A、またはHである)
(配列番号97)を含むLCDR1、
(v)アミノ酸配列:
ASX
(Xは、G、D、またはAであり、
は、NまたはTであり、
は、LまたはRであり、
は、A、Y、E、またはQであり、
は、D、T、S、またはGである)
(配列番号98)を含むLCDR2、および
(vi)アミノ酸配列:
PX
は、QまたはLであり、
は、NまたはQであり、
は、VまたはTであり、
は、LまたはHであり、
は、N、S、またはAであり、
は、TまたはYであり、
は、L、V、W、またはYであり、
は、SまたはTである)
(配列番号99)を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0026】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、VHは、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0027】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0028】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0029】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0030】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0031】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0032】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0033】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0034】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0035】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0036】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0037】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0038】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0039】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0040】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0041】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0042】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0043】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0044】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0045】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0046】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0047】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0048】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0049】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0050】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0051】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0052】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0053】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0054】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0055】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0056】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0057】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0058】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0059】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0060】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0061】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0062】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0063】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0064】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0065】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0066】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0067】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0068】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0069】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0070】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0071】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0072】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0073】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0074】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0075】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0076】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0077】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0078】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0079】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0080】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0081】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0082】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0083】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0084】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0085】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0086】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0087】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0088】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0089】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0090】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0091】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0092】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0093】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0094】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0095】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0096】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0097】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0098】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0099】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0100】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0101】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0102】
一実施形態では、抗体分子は、VHを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0103】
一実施形態では、抗体分子は、VLを含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:(i)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは(iii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0104】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0105】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0106】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0107】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0108】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-001のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0109】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-001のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)を含むVLと、を含む。
【0110】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-002のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0111】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-002のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0112】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-002のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0113】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-002のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)を含むVLと、を含む。
【0114】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-003のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0115】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-003のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0116】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-003のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0117】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-003のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)を含むVLと、を含む。
【0118】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-004のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0119】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-004のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0120】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-004のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0121】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-004のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)を含むVLと、を含む。
【0122】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-005のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0123】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-005のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0124】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-005のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0125】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-005のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)を含むVLと、を含む。
【0126】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-006のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0127】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-006のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0128】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-006のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0129】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-006のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)を含むVLと、を含む。
【0130】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-007のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0131】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-007のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0132】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-007のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0133】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-007のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)を含むVLと、を含む。
【0134】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-008のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0135】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-008のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0136】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-008のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0137】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-008のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)を含むVLと、を含む。
【0138】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-012のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0139】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-012のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0140】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-012のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0141】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-012のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)を含むVLと、を含む。
【0142】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-013のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHを含む。
【0143】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-013のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0144】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-013のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLと、を含む。
【0145】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-013のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)を含むVLと、を含む。
【0146】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013である。
【0147】
一実施形態では、抗体分子は、ヒトフレームワーク生殖系列配列に由来する1つ以上のフレームワーク領域を含む。
【0148】
一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるVHおよびVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるVHの1つ、2つ、または3つのCDRを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるVLの1つ、2つ、または3つのCDRを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるVHの1つ、2つ、または3つのCDR、および表1に記載されるVLの1つ、2つ、または3つのCDRを含む。
【0149】
一実施形態では、抗体分子は、2つのVHおよび2つのVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、抗原結合断片を含む。一実施形態では、抗体分子は、Fab、F(ab’)2、Fv、scFv、またはFdを含む。
【0150】
一実施形態では、抗体分子は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4、例えば、IgG2またはIgG4から選択される、例えば、IgGの重鎖定常領域を含む、IgG抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG1定常領域を有する、IgG1抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG2定常領域を有する、IgG2抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG3定常領域を有する、IgG3抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG4定常領域を有する、IgG4抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、IgG2、IgG3、および/またはIgG4アイソタイプを含むキメラ定常領域を有する。一実施形態では、重鎖定常領域は、ヒンジ、CH2、またはCH3領域に1つ以上のアミノ酸修飾を含む。一実施形態では、抗体分子は、カッパまたはラムダ軽鎖の軽鎖定常領域を含む。
【0151】
一実施形態では、抗体分子は、Fc領域を含む。一実施形態では、Fc領域は、各々EU付番における、それぞれメチオニン428およびアスパラギン434に対応する残基で、Met-428-LeuおよびAsn-434-Ser置換のうちの一方または両方を含む。一実施形態では、Fc領域は、各々EU付番における、それぞれメチオニン252、セリン254、およびトレオニン256に対応する残基で、Met-252-Tyr、Ser-254-Thr、およびThr-256-Glu置換のうちの1つ、2つ、または3つを含む。
【0152】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される抗C5抗体分子、例えば、本明細書に記載される合成または単離抗C5抗体分子を特徴とする。
【0153】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19もしくは54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28もしくは59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43もしくは76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48もしくは81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0154】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20もしくは55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28もしくは59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43もしくは76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48もしくは81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0155】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21もしくは54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29もしくは60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43もしくは76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48もしくは81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0156】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22もしくは55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29もしくは60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43もしくは76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48もしくは81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0157】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19もしくは54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28もしくは59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44もしくは77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49もしくは82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0158】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20もしくは55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28もしくは59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44もしくは77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49もしくは82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0159】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21もしくは54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29もしくは60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44もしくは77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49もしくは82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0160】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22もしくは55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29もしくは60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44もしくは77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49もしくは82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0161】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22もしくは55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29もしくは60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44もしくは77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49もしくは82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0162】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20もしくは55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28もしくは59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35もしくは66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38もしくは71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44もしくは77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49もしくは82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)と、を含む。
【0163】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0164】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0165】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0166】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0167】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0168】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0169】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0170】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号43)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号48)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0171】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0172】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号19)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0173】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0174】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0175】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0176】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号21)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0177】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0178】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0179】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0180】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号22)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号29)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0181】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0182】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号20)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号28)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号35)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号38)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号44)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号49)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0183】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0184】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-001のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-001のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-001のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-001のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0185】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0186】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-002のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-002のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-002のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-002のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0187】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0188】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-003のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-003のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-003のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-003のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0189】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0190】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-004のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-004のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-004のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号76)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-004のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号81)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0191】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0192】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-005のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-005のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-005のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-005のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0193】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0194】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-006のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-006のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-006のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-006のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0195】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0196】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-007のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号54)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-007のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-007のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-007のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0197】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0198】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-008のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-008のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-008のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-008のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0199】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0200】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-012のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号60)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-012のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-012のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-012のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0201】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)以下:モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVHと、
(ii)以下:モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいはモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含むVLと、を含む。
【0202】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-013のHCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号55)を含むHCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のHCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号59)を含むHCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のHCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号66)を含むHCDR3を含むVHと、(ii)モノクローナル抗体ATG-013のLCDR1のアミノ酸配列(例えば、配列番号71)を含むLCDR1、モノクローナル抗体ATG-013のLCDR2のアミノ酸配列(例えば、配列番号77)を含むLCDR2、およびモノクローナル抗体ATG-013のLCDR3のアミノ酸配列(例えば、配列番号82)を含むLCDR3を含むVLと、を含む。
【0203】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-001のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-001のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0204】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-002のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-002のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0205】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-003のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-003のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0206】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-004のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-004のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号10)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0207】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-005のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号1)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-005のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0208】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-006のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-006のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0209】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-007のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号3)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-007のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0210】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-008のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-008のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0211】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-012のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号4)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-012のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0212】
一実施形態では、抗体分子は、(i)モノクローナル抗体ATG-013のVHのアミノ酸配列(例えば、配列番号2)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVH、あるいは(ii)モノクローナル抗体ATG-013のVLのアミノ酸配列(例えば、配列番号11)と1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、もしくは15個以下のアミノ酸残基が異なるか、または少なくとも85、90、95、96、97、98、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むVLのうちの一方または両方を含む。
【0213】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号100のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号101のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号102のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号103のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号104のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号105のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号106のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号107のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号108のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号109のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号110のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号111のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号112のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号113のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号114のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVHまたは配列番号115のヌクレオチド配列(もしくはそれと実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされるVL、またはその両方を含む。
【0214】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013である。一実施形態では、抗体分子は、配列番号1~9のいずれかのアミノ酸配列を含むVH、配列番号10~15のいずれかのアミノ酸配列を含むVL、またはその両方を含む。
【0215】
一実施形態では、抗体分子は、抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のいずれかである。
【0216】
一実施形態では、抗体分子は、合成抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、単離抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、組換え抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、ヒト化抗体である。一実施形態では、抗体分子は、単一特異性抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、多重特異性抗体分子である。
【0217】
一実施形態では、抗体分子は、2つの重鎖可変領域および2つの軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、抗原結合断片を含む。一実施形態では、抗体分子は、Fab、F(ab’)2、Fv、scFv、またはFdを含む。
【0218】
一実施形態では、抗体分子は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4、例えば、IgG2またはIgG4から選択される、例えば、IgGの重鎖定常領域を含む、IgG抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG1定常領域を有する、IgG1抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG2定常領域を有する、IgG2抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG3定常領域を有する、IgG3抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG4定常領域を有する、IgG4抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、IgG2、IgG3、および/またはIgG4アイソタイプを含むキメラ定常領域を有する。一実施形態では、重鎖定常領域は、ヒンジ、CH2、またはCH3領域に1つ以上のアミノ酸修飾を含む。一実施形態では、抗体分子は、カッパまたはラムダ軽鎖の軽鎖定常領域を含む。
【0219】
一実施形態では、抗体分子は、Fc領域を含む。一実施形態では、Fc領域は、1つ以上の変異を含む。一実施形態では、Fc領域は、各々EU付番における、メチオニン428およびアスパラギン434に対応する残基で、Met-428-LeuおよびAsn-434-Ser置換のうちの一方または両方を含む。一実施形態では、Fc領域は、各々EU付番における、それぞれメチオニン252、セリン254、およびトレオニン256に対応する残基で、Met-252-Tyr、Ser-254-Thr、およびThr-256-Glu置換のうちの1つ、2つ、または3つを含む。
【0220】
一態様では、本開示は、抗体分子を特徴とし、これは、
a)例えば、表1に記載される、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)ならびに軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含む抗C5抗体分子によるC5への結合について競合するか、あるいは
b)例えば、表1に記載される、モノクローナル抗体ATG-001(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号19、28、35、38、43、および/もしくは48、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号54、59、66、71、76、および/もしくは81)、ATG-002(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号20、28、35、38、43、および/もしくは48、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号55、59、66、71、76、および/もしくは81)、ATG-003(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号21、29、35、38、43、および/もしくは48、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号54、60、66、71、76、および/もしくは81)、ATG-004(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号22、29、35、38、43、および/もしくは48、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号55、60、66、71、76、および/もしくは81)、ATG-005(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号19、28、35、38、44、および/もしくは49、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号54、59、66、71、77、および/もしくは82)、ATG-006(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号20、28、35、38、44、および/もしくは49、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号55、59、66、71、77、および/もしくは82)、ATG-007(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号21、29、35、38、44、および/もしくは49、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号54、60、66、71、77、および/もしくは82)、ATG-008(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号22、29、35、38、44、および/もしくは49、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号55、60、66、71、77、および/もしくは82)、ATG-012(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号22、29、35、38、44、および/もしくは49、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号55、60、66、71、77、および/もしくは82)、またはATG-013(例えば、Chothia付番に従って、それぞれ、配列番号22、29、35、38、44、および/もしくは49、またはKabat付番に従って、それぞれ、配列番号55、60、66、71、77、および/もしくは82)のいずれかの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)ならびに軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含む抗C5抗体分子のエピトープと完全または部分的に重複するエピトープに結合するか、または実質的に結合する。
【0221】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのVHおよびVLを含む抗C5抗体分子と結合について競合する。
【0222】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのVHおよびVLを含む抗C5抗体分子のエピトープと完全または部分的に重複するエピトープに結合するか、または実質的に結合する。
【0223】
一実施形態では、抗体分子は、合成抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、単離抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、組換え抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、ヒト化抗体である。一実施形態では、抗体分子は、単一特異性抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、多重特異性抗体分子である。
【0224】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む抗C5抗体分子のうちの2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てと結合について競合する。
【0225】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのVHおよびVLを含む抗C5抗体分子のうちの2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てと結合について競合する。
【0226】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む抗C5抗体分子のうちの2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てのエピトープと完全または部分的に重複するエピトープに結合するか、または実質的に結合する。
【0227】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのVHおよびVLを含む抗C5抗体分子のうちの2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てのエピトープと完全または部分的に重複するエピトープに結合するか、または実質的に結合する。
【0228】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む抗体分子のうちの2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てのエピトープと完全または部分的に重複するエピトープに結合するか、または実質的に結合する。
【0229】
一実施形態では、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む抗体分子。
【0230】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかのVHおよびVLを含む抗体分子のうちの2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てのエピトープと完全または部分的に重複するエピトープに結合するか、または実質的に結合する。
【0231】
一実施形態では、抗体分子は、合成抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、単離抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、組換え抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、ヒト化抗体である。一実施形態では、抗体分子は、単一特異性抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、多重特異性抗体分子である。
【0232】
一実施形態では、抗体分子は、2つの重鎖可変領域および2つの軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、抗原結合断片を含む。一実施形態では、抗体分子は、Fab、F(ab’)2、Fv、scFv、またはFdを含む。
【0233】
一実施形態では、抗体分子は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4、例えば、IgG2またはIgG4から選択される、例えば、IgGの重鎖定常領域を含む、IgG抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG1定常領域を有する、IgG1抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG2定常領域を有する、IgG2抗体分子である。一実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG3定常領域を有する、IgG3抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、本明細書に記載されるIgG4定常領域を有する、IgG4抗体分子である。別の実施形態では、抗体分子は、IgG2、IgG3、および/またはIgG4アイソタイプを含むキメラ定常領域を有する。一実施形態では、重鎖定常領域は、ヒンジ、CH2、またはCH3領域に1つ以上のアミノ酸修飾を含む。一実施形態では、抗体分子は、カッパまたはラムダ軽鎖の軽鎖定常領域を含む。
【0234】
一実施形態では、抗体分子は、Fc領域を含む。一実施形態では、Fc領域は、1つ以上の変異を含む。一実施形態では、Fc領域は、各々EU付番における、メチオニン428およびアスパラギン434に対応する残基で、Met-428-LeuおよびAsn-434-Ser置換のうちの一方または両方を含む。一実施形態では、Fc領域は、各々EU付番における、それぞれメチオニン252、セリン254、およびトレオニン256に対応する残基で、Met-252-Tyr、Ser-254-Thr、およびThr-256-Glu置換のうちの1つ、2つ、または3つを含む。
【0235】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される抗体分子を含む、組成物、例えば、薬学的組成物を特徴とする。一実施形態では、組成物は、薬学的に許容される担体をさらに含む。
【0236】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される抗体分子の、重鎖可変領域(VH)、軽鎖可変領域(VL)、またはその両方をコードする核酸分子を特徴とする。
【0237】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される核酸分子を含むベクターを特徴とする。
【0238】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される核酸分子または本明細書に記載されるベクターを含む、細胞、例えば、単離細胞を特徴とする。
【0239】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される抗体分子および抗体分子の使用説明書を含むキットを特徴とする。
【0240】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される抗体分子を含む容器を特徴とする。
【0241】
一態様では、本開示は、抗C5抗体分子を産生する方法を特徴とし、方法は、抗体分子の産生を可能にする条件下で本明細書に記載される細胞を培養し、それによって抗体分子を産生することを含む。
【0242】
一実施形態では、方法は、抗体分子を単離することをさらに含む。
【0243】
一態様では、本開示は、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害を治療する方法を特徴とし、方法は、それを必要とする対象に有効量の本明細書に記載される抗体分子または本明細書に記載される組成物を投与し、それによって補体関連障害を治療することを含む。
【0244】
一実施形態では、補体関連障害は、炎症である。一実施形態では、補体関連障害は、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型または感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、および血栓性微小血管症(TMA)からなる群から選択される。一実施形態では、補体関連障害は、PNHである。一実施形態では、補体関連障害は、aHUSである。
【0245】
一実施形態では、対象は、ヒトである。一実施形態では、抗体分子は、対象に静脈内投与される。
【0246】
一実施形態では、抗体分子は、対象に、0.1mg/kg~50mg/kg、例えば、0.2mg/kg~25mg/kg、0.5mg/kg~10mg/kg、0.5mg/kg~5mg/kg、0.5mg/kg~3mg/kg、0.5mg/kg~2.5mg/kg、0.5mg/kg~2mg/kg、0.5mg/kg~1.5mg/kg、0.5mg/kg~1mg/kg、1mg/kg~1.5mg/kg、1mg/kg~2mg/kg、1mg/kg~2.5mg/kg、1mg/kg~3mg/kg、1mg/kg~2.5mg/kg、または1mg/kg~5mg/kgの用量で投与される。
【0247】
一実施形態では、抗体分子は、対象に、10mg~1000mg、例えば、10mg~500mg、10mg~250mg、10mg~150mg、10mg~100mg、10mg~50mg、250mg~500mg、150mg~500mg、100mg~500mg、50mg~500mg、25mg~250mg、50mg~150mg、50mg~100mg、100mg~150mg、100mg~200mg、または150mg~250mgの固定用量で投与される。
【0248】
一実施形態では、抗体分子は、1週間に1回、1週間に2回、2週間に1回、3週間に1回、4週間に1回、8週間に1回、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回、または3ヶ月に1回投与される。
【0249】
一実施形態では、抗体分子の投与は、組織、例えば、血液または血液細胞(例えば、赤血球)におけるC5の活性を低減する。
【0250】
一実施形態では、方法は、対象に補体関連障害のための第2の療法を投与することをさらに含む。
【0251】
一態様では、本開示は、細胞または対象におけるC5の活性を低減する方法を特徴とし、方法は、細胞または対象を接触させるか、またはそれを必要とする対象に、有効量の、本明細書に記載される抗体分子もしくは本明細書に記載される組成物を投与し、それによってC5の活性を低減することを含む。
【0252】
一実施形態では、細胞は、ヒト細胞である。一実施形態では、対象は、ヒトである。
【0253】
一実施形態では、接触ステップは、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで行われる。一実施形態では、抗体分子は、対象に静脈内投与される。
【0254】
一実施形態では、抗体分子は、対象に、0.1mg/kg~50mg/kg、例えば、0.2mg/kg~25mg/kg、0.5mg/kg~10mg/kg、0.5mg/kg~5mg/kg、0.5mg/kg~3mg/kg、0.5mg/kg~2.5mg/kg、0.5mg/kg~2mg/kg、0.5mg/kg~1.5mg/kg、0.5mg/kg~1mg/kg、1mg/kg~1.5mg/kg、1mg/kg~2mg/kg、1mg/kg~2.5mg/kg、1mg/kg~3mg/kg、1mg/kg~2.5mg/kg、または1mg/kg~5mg/kgの用量で投与される。
【0255】
一実施形態では、抗体分子は、対象に、10mg~1000mg、例えば、10mg~500mg、10mg~250mg、10mg~150mg、10mg~100mg、10mg~50mg、250mg~500mg、150mg~500mg、100mg~500mg、50mg~500mg、25mg~250mg、50mg~150mg、50mg~100mg、100mg~150mg、100mg~200mg、または150mg~250mgの固定用量で投与される。
【0256】
一実施形態では、抗体分子は、1週間に1回、1週間に2回、2週間に1回、3週間に1回、4週間に1回、8週間に1回、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回、3ヶ月に1回投与される。
【0257】
一実施形態では、抗体分子の投与は、組織、例えば、血液または血液細胞(例えば、赤血球)におけるC5の活性を低減する。
【0258】
一態様では、本開示は、本明細書に記載される障害の治療における、またはその治療のための医薬品の製造における、本明細書に記載される抗体分子または本明細書に記載される組成物の使用を特徴とする。
【0259】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載される障害の治療における使用のための本明細書に記載される抗体分子または本明細書に記載される組成物を特徴とする。
【0260】
一態様では、本開示は、C5分子を検出する方法を特徴とし、方法は、対象からの細胞または試料を、本明細書に記載される抗体分子と接触させ、それによってC5分子を検出することを含む。
【0261】
一実施形態では、抗体分子は、検出可能な標識と結合される。一実施形態では、C5分子は、インビトロまたはエクスビボで検出される。別の実施形態では、C5分子は、インビボで検出される。
【0262】
本開示は、前述の態様および/または実施形態のいずれか1つ以上の全ての組み合わせ、ならびに詳細な説明および例に記載される実施形態のいずれか1つ以上との組み合わせを企図する。
【0263】
本明細書における組成物および方法の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0264】
図1A】(図1A)非還元または還元条件下で、SDS-PAGE、および(図1B)サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を使用した、示される例示的な抗C5モノクローナル抗体の純度および完全性の評価を示す一連の図である。ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-005、ATG-006、ATG-007は、IgG-1重鎖定常領域配列と組み合わせた表1に列挙される、それらのそれぞれのVHおよびVL配列を含み、ATG-004およびATG-008は、IgG2/4-LS重鎖定常領域配列と組み合わせた表1に列挙されるそれらのそれぞれのVHおよびVL配列を含み、ATG-012およびATG-013は、IgG2/4-YTE重鎖定常領域配列と組み合わせた表1に列挙されるそれらのそれぞれのVHおよびVL配列を含む。
図1B図1Aの続きである。
図2A】操作された抗C5モノクローナル抗体の機能評価を示す一連の図である。図2Aは、示される例示的な抗C5モノクローナル抗体のヒトC5への結合を示す。図2Bは、示される例示的な抗C5モノクローナル抗体によるcRBC溶血の阻害を示す。ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-005、ATG-006、ATG-007は、IgG-1重鎖定常領域配列と組み合わせた表1に列挙される、それらのそれぞれのVHおよびVL配列を含み、ATG-004およびATG-008は、IgG2/4-LS重鎖定常領域配列と組み合わせた表1に列挙されるそれらのそれぞれのVHおよびVL配列を含み、ATG-012は、IgG2/4-YTE重鎖定常領域配列と組み合わせた表1に列挙されるそれらのそれぞれのVHおよびVL配列を含む。
図2B図2Aの続きである。
【発明を実施するための形態】
【0265】
高親和性および特異性でC5、例えば、ヒトC5に結合する抗体分子が本明細書に開示される。有利には、本明細書に記載される抗体分子のうちのいくつかは、C5の1つ以上の生物学的活性を低減(例えば、阻害、遮断、または中和)する改善された能力を有する。抗体分子をコードする核酸分子、発現ベクター、宿主細胞、組成物(例えば、薬学的組成物)、キット、および抗体分子を作製するための方法もまた提供される。本明細書に開示される抗体分子および薬学的組成物は、障害および状態、例えば、C5の活性化に関連する障害および状態を治療、予防、および/または診断するために(単独で、または他の薬剤もしくは治療モダリティと組み合わせて)使用することができる。
【0266】
定義
本明細書で使用される場合、「a」および「an」という冠詞は、冠詞の文法的目的語のうちの1つまたは2つ以上(例えば、少なくとも1つ)を指す。
【0267】
「または」という用語は、文脈が別段に明確に指示しない限り、「および/または」という用語を意味するように本明細書で使用され、それと交換可能に使用される。
【0268】
「約(about)」および「約(approximately)」は、一般に、測定の性質または精度を考慮して、測定された量についての許容される誤差の程度を意味するものとする。例示的な誤差の程度は、所与の値または値の範囲の20パーセント(%)以内、典型的には、10%以内、より典型的には、5%以内(例えば、4%、3%、2%、または1%以内)である。
【0269】
本明細書に開示される組成物および方法は、指定された配列、またはそれと実質的に同一もしくは類似の配列、例えば、指定された配列と少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一もしくはそれ以上の配列を有するポリペプチドおよび核酸を包含する。
【0270】
アミノ酸配列の文脈において、「実質的に同一」という用語は、本明細書では、第1および第2のアミノ酸配列が共通の構造ドメインおよび/または共通の機能活性を有することができるように、a)同一、またはb)第2のアミノ酸配列中の整列されたアミノ酸残基の保存的置換である、十分または最小数のアミノ酸残基を含有する第1のアミノ酸を指すために使用される。例えば、参照配列、例えば、本明細書に提供される配列に対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する共通の構造ドメインを含有するアミノ酸配列。
【0271】
ヌクレオチド配列の文脈において、「実質的に同一」という用語は、本明細書では、第1および第2のヌクレオチド配列が、共通の機能活性を有するポリペプチドをコードするか、または共通の構造ポリペプチドドメインもしくは共通の機能ポリペプチド活性をコードするように、第2の核酸配列中の整列されたヌクレオチドと同一である十分または最小数のヌクレオチドを含有する第1の核酸配列を指すために使用される。例えば、参照配列、例えば、本明細書に提供される配列に対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有するヌクレオチド配列。
【0272】
「機能性バリアント」という用語は、天然に存在する(naturally-occurring)配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有するか、または実質的に同一のヌクレオチド配列によってコードされ、天然に存在する配列の1つ以上の活性を有することができるポリペプチドを指す。
【0273】
配列間の相同性または配列同一性の計算(用語は本明細書において交換可能に使用される)は、以下のように行われる。
【0274】
2つのアミノ酸配列の、または2つの核酸配列の同一性パーセントを決定するために、配列は、最適な比較目的のために整列される(例えば、最適な整列のために第1および第2のアミノ酸または核酸配列のうちの一方または両方にギャップを導入することができ、比較目的のために非相同配列を無視することができる)。典型的な実施形態では、比較目的のために整列された参照配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、例えば、少なくとも40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%である。対応するアミノ酸位置またはヌクレオチド位置におけるアミノ酸残基またはヌクレオチドが次いで比較される。第1の配列における位置が、第2の配列における対応する位置と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドによって占有される場合、分子は、その位置で同一である。
【0275】
2つの配列間の同一性パーセントは、2つの配列の最適な整列のために導入される必要があるギャップの数および各ギャップの長さを考慮して、配列によって共有される同一位置の数の関数である。
【0276】
配列の比較および2つの配列間の同一性パーセントの決定は、数学的アルゴリズムを使用して達成することができる。一実施形態では、2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、Clustal Omegaを使用して決定される(Sievers et al.Mol Syst Biol.2011;7:539)。一実施形態では、2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、Kalign2を使用して決定される(Lassmann et al.Nucleic Acids Res.2009;37(3):858-65;Lassmann and Sonnhammer BMC Bioinformatics.2005;6:298)。一実施形態では、2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、MAFFTを使用して決定される(Katoh and Standley Mol Biol Evol.2013;30(4):772-80)。一実施形態では、2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、MUSCLEを使用して決定される(Edgar Nucleic Acids Res.2004;32(5):1792-7;Edgar BMC Bioinformatics.2004;5:113)。一実施形態では、2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、MViewを使用して決定される(Brown et al.Bioinformatics.1998;14(4):380-1)。2つの配列間の同一性パーセントを決定するための他の方法もまた、例えば、Li et al.Nucleic Acids Res.2015;43(W1):W580-4、McWilliam et al.Nucleic Acids Res.2013;41(Web Server issue):W597-600に記載される。
【0277】
一実施形態では、2つのアミノ酸配列間の同一性パーセントは、GCGソフトウェアパッケージ(www.gcg.comで入手可能)におけるGAPプログラムに組み込まれたNeedleman and Wunsch(J Mol Biol.1970;48(3):443-53)アルゴリズムを使用して、Blossum 62マトリックスまたはPAM250マトリックスのいずれか、ならびに16、14、12、10、8、6、または4のギャップ重みおよび1、2、3、4、5、または6の長さ重みを使用して決定される。一実施形態では、2つのヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、GCGソフトウェアパッケージ(www.gcg.comで入手可能)におけるGAPプログラムを使用して、NWSgapdnaを使用して決定される。CMPマトリックス、ならびに40、50、60、70、または80のギャップ重みおよび1、2、3、4、5、または6の長さ重み。1つの好適なパラメータのセット(および別段の指定がない限り使用されるべきもの)は、12のギャップペナルティ、4のギャップ伸長ペナルティ、および5のフレームシフトギャップペナルティでのBlossum 62スコアリングマトリックスである。
【0278】
2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列間の同一性パーセントは、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれたMeyers and Miller(Comput Appl Biosci.1988;4(1):11-7)のアルゴリズムを使用して、PAM120重み残基表、12のギャップ長さペナルティ、および4のギャップペナルティを使用して決定することができる。
【0279】
本明細書に記載される核酸およびタンパク質配列は、例えば、他のファミリーメンバーまたは関連配列を特定するために、公開データベースに対して検索を行うための「クエリ配列」として使用することができる。そのような検索は、Altschul,et al.1990;J.Mol.Biol.215:403-10のNBLASTおよびXBLASTプログラム(バージョン2.0)を使用して行うことができる。BLASTヌクレオチド検索を、NBLASTプログラム、スコア=100、語長=12で行って、本明細書に記載される核酸と相同のヌクレオチド配列を得ることができる。BLASTタンパク質検索を、XBLASTプログラム、スコア=50、語長=3で行って、本明細書に記載されるタンパク質分子と相同のアミノ酸配列を得ることができる。比較目的でギャップのある整列を得るために、Altschul et al.,Nucleic Acids Res.1997;25:3389-3402に記載されるようにGapped BLASTを利用することができる。BLASTおよびギャップのあるBLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラムのデフォルトパラメータ(例えば、XBLASTおよびNBLAST)を使用することができる。www.ncbi.nlm.nih.govを参照されたい。
【0280】
本明細書で使用される場合、「低ストリンジェンシー、中ストリンジェンシー、高ストリンジェンシー、または非常に高いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズする」という用語は、ハイブリダイゼーションおよび洗浄のための条件を説明する。ハイブリダイゼーション反応を行うためのガイダンスは、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons,N.Y.(1989),6.3.1-6.3.6に見出すことができ、これは参照によって組み込まれる。水性および非水性方法は、その参照文献に記載されており、いずれかを使用することができる。本明細書において言及される具体的なハイブリダイゼーション条件は以下の通りである:1)約45℃の6倍塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中の低ストリンジェンシーなハイブリダイゼーション条件、続いて少なくとも50℃の0.2倍SSC、0.1%SDS中での2回の洗浄(低ストリンジェンシーな条件について洗浄の温度は55℃に上昇させることができる)、2)約45℃の6倍SSC中の中ストリンジェンシーなハイブリダイゼーション条件、続いて60℃の0.2倍SSC、0.1%SDS中での1回以上の洗浄、3)約45℃の6倍SSC中の高ストリンジェンシーなハイブリダイゼーション条件、続いて65℃の0.2倍SSC、0.1%SDS中での1回以上の洗浄、好ましくは4)非常に高ストリンジェンシーなハイブリダイゼーション条件は、0.5Mリン酸ナトリウム、7%SDS、65℃、続いての0.2倍SSC、1%SDS、65℃での1回以上の洗浄である。非常に高ストリンジェンシーな条件4)は、好適な条件であり、特に指定がない限り使用されるべきものである。
【0281】
本明細書に記載される分子は、それらの機能に実質的な効果を有しない、追加の保存的または非必須アミノ酸置換を有し得ることを理解されたい。
【0282】
「アミノ酸」という用語は、アミノ官能基および酸官能基の両方を含み、天然に存在するアミノ酸のポリマーに含まれることができる、天然または合成を問わず、全ての分子を包含することを意図する。例示的なアミノ酸としては、天然に存在するアミノ酸、その類似体、誘導体、および同族体、バリアント側鎖を有するアミノ酸類似体、ならびに前述のいずれかの全ての立体異性体が挙げられる。本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、DまたはL光学異性体およびペプチド模倣体の両方を含む。
【0283】
「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられるものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当該技術分野で定義されている。これらのファミリーには、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ分岐側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)、および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸が含まれる。
【0284】
「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」(一本鎖の場合)という用語は、本明細書において交換可能に使用されて、任意の長さのアミノ酸のポリマーを指す。ポリマーは、線状であっても分岐状であってもよく、修飾アミノ酸を含んでもよく、非アミノ酸によって中断されてもよい。用語はまた、修飾されたアミノ酸ポリマー、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または標識成分とのコンジュゲーションなどの任意の他の操作も包含する。ポリペプチドは、天然源から単離され得るか、真核もしくは原核宿主から組換え技法によって産生され得るか、または合成手順の生成物であり得る。
【0285】
「核酸」、「核酸配列」、「ヌクレオチド配列」または「ポリヌクレオチド配列」、および「ポリヌクレオチド」という用語は、交換可能に使用される。それらは、任意の長さのヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチドのいずれか、またはその類似体のポリマー形態を指す。ポリヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖のいずれかであってもよく、一本鎖は、コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖であってもよい。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびヌクレオチド類似体などの修飾ヌクレオチドを含んでもよい。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって中断されてもよい。ポリヌクレオチドは、例えば、標識成分とのコンジュゲーションによって、重合後にさらに修飾されてもよい。核酸は、組換えポリヌクレオチド、またはゲノム、cDNA、半合成、もしくは合成起源のポリヌクレオチドであってもよく、これらは、天然では発生しないか、または非天然配置で別のポリヌクレオチドに結合しているかのいずれかである。
【0286】
本明細書で使用される場合、「単離」という用語は、その元のまたは自然環境(例えば、それが天然に存在する場合、天然の環境)から取り出される材料を指す。例えば、生きた動物に存在する天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されないが、天然系における共存材料の一部または全てからヒト介入によって分離される同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離される。そのようなポリヌクレオチドは、ベクターの一部であり得、かつ/またはそのようなポリヌクレオチドもしくはポリペプチドは、組成物の一部であり、そのようなベクターまたは組成物が、それが天然に見られる環境の一部ではないという点で、依然として単離され得る。
【0287】
本明細書で使用される場合、例えば、補体関連障害を「治療する」という用語は、障害、例えば、補体関連障害を有し、かつ/または障害、例えば、補体関連障害の症状を経験する対象(例えば、ヒト)が、一実施形態では、抗体分子が投与されるとき、抗体分子が投与されたことがない場合よりも重度の症状が軽減され、かつ/または早く回復することを意味する。一実施形態では、補体関連障害が治療されるとき、C5aおよび/またはC5bのレベルは、同等の未治療の対象と比較して、治療された対象においてより低くなり得る。例えば、免疫蛍光または電子顕微鏡を使用する診断アッセイは、炎症性障害の有効な治療のための本明細書に記載される抗体分子の投与後に、対象の生体試料においてC5aおよび/またはC5bを検出するであろう。他のアッセイ、例えば、尿検査、血液検査、超音波、X線、もしくは膀胱鏡検査もまた、患者における治療を監視するために、または対象における障害の治療後に、障害、例えば、補体関連障害の症状の存在、例えば、減少した存在(または不在)を検出するために使用することができる。治療は、障害、例えば、補体関連障害の効果もしくは症状、特徴、および/または原因のうちの1つ以上の徴候を、例えば、部分的または完全に、軽減、改善、緩和、阻害、またはその重症度を低減、および/もしくは発生を低減、ならびに任意にその発症を遅延することができる。一実施形態では、治療は、障害、例えば、補体関連障害の特定の徴候を示さない対象、および/または障害、例えば、補体関連障害の初期徴候のみを示す対象のものである。一実施形態では、治療は、障害、例えば、補体関連障害の1つ以上の確立された徴候を示す対象のものである。一実施形態では、治療は、障害、例えば、補体関連障害に罹患していると診断される対象のものである。一実施形態では、障害は、本明細書に記載される補体関連障害である。
【0288】
本明細書で使用される場合、障害、例えば、補体関連障害を「予防する」という用語は、対象が抗体分子を受ける場合、対象(例えば、ヒト)が障害、例えば、補体関連障害を有する可能性が低いことを意味する。一実施形態では、対象は、障害、例えば、補体関連障害を発症するリスクがある。一実施形態では、障害は、本明細書に記載される補体関連障害である。
【0289】
本明細書における組成物および方法の様々な態様を以下にさらに詳細に記載する。追加の定義は、本明細書全体を通して記載される。
【0290】
補体第5成分
補体第5成分、別名C5、C5D、C5a、C5b、CPAMD4、ECLZB、または補体C5は、ヒトにおいてC5遺伝子によってコードされるタンパク質である。
【0291】
C5は、炎症および細胞殺滅プロセスにおいて役割を果たす、補体系の第5の成分である。C5は、ジスルフィド架橋によって結合したアルファおよびベータポリペプチド鎖からなる。C5は、C5aおよびC5bに切断される。痙攣原性および走化性活性を有するアナフィラトキシンである、活性化ペプチド、C5aは、C5転換酵素での切断を介してアルファポリペプチドから誘導される。C5b高分子切断生成物は、C6補体成分と複合体を形成することができ、この複合体は、追加の補体成分を含む、膜侵襲複合体の形成の基礎である。
【0292】
タイプ、機能、および調節を含む、例示的な補体経路は、例えば、Srijana Khanalによってmicrobeonline.com/complement-system-pathways-functions-regulation/on November 5,2017に記載される。
【0293】
ヒトC5の例示的なアミノ酸およびヌクレオチド配列は、例えば、配列番号53に記載される。
【0294】
ヒトC5のアミノ酸配列は、以下のように提供される。
【0295】
ヒトC5(配列番号53)
【0296】
ヒトC5の他のバリアントおよび代替配列は、例えば、2018年6月11日時点で列挙される、Genbank受託番号NP_001304092.1(アイソフォーム2)、NP_001304093.1(アイソフォーム3前駆体)、およびNP_001726.2(アイソフォーム1プレプロタンパク質)として提供される。上に列挙されたヒトC5配列をコードするそれぞれのヌクレオチド配列は、2018年6月11日時点で列挙される、Genbank受託番号NM_001317163.1、NM_001317164.1、およびNM_001735.2として提供される。
【0297】
マウスC5(溶血相補体、Hc、He、C5a、またはHfib2とも称される)の例示的なアミノ酸およびヌクレオチド配列は、例えば、それぞれ、2018年6月11日時点で列挙される、Genbank受託番号NP_034536.2およびNM_010406.2に記載される。
【0298】
マウスC5のアミノ酸配列は、以下のように提供される。
【0299】
配列番号93
【0300】
一実施形態では、抗C5抗体分子がC5に結合するか、または実質的に結合するとき、それは、C5の1つ以上のアイソフォーム、例えば、本明細書に記載されるヒトC5の1つ以上のアイソフォームに結合するか、または実質的に結合する。一実施形態では、抗体分子は、配列番号53のアミノ酸配列を有するC5に結合するか、または実質的に結合する。
【0301】
抗体分子
C5に結合する抗体分子、例えば、本明細書に記載される抗C5抗体分子が本明細書に開示される。
【0302】
本明細書で使用される場合、「抗体分子」という用語は、タンパク質、例えば、少なくとも1つの免疫グロブリン可変ドメイン配列を含む、免疫グロブリン鎖またはその断片を指す。「抗体分子」という用語は、例えば、抗体の全長抗体および抗原結合断片を含む。
【0303】
例えば、抗体分子は、重(H)鎖可変ドメイン配列(本明細書ではVHと略される)、および軽(L)鎖可変ドメイン配列(本明細書ではVLと略される)を含むことができる。別の例では、抗体分子は、2つの重(H)鎖可変ドメイン配列および2つの軽(L)鎖可変ドメイン配列を含み、それによって2つの抗原結合部位、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fc、Fd、Fd’、Fv、一本鎖抗体(例えば、scFvまたはsc(Fv)2)、単一可変ドメイン抗体、ダイアボディ(Dab)(二価および二重特異性)、およびキメラ(例えば、ヒト化)抗体を形成し、これらは、組換えDNA技術を使用して、全抗体またはデノボ合成されたものの修飾によって産生され得る。これらの機能性抗体断片は、それらのそれぞれの抗原または受容体と選択的に結合する能力を保持する。抗体および抗体断片は、限定されないが、IgG、IgA、IgM、IgD、およびIgEを含む、任意のクラスの抗体、ならびに抗体の任意のサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4)由来であり得る。抗体分子は、モノクローナルまたはポリクローナルであり得る。実施形態では、抗体分子は、全IgG抗体である。抗体分子はまた、ヒト、ヒト化、CDR移植、またはインビトロ生成抗体であり得る。抗体分子は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、または2つ以上のアイソタイプのキメラから選択される重鎖定常領域を有することができる。抗体分子はまた、例えば、カッパまたはラムダから選択される軽鎖を有することができる。「免疫グロブリン」(Ig)という用語は、本明細書における「抗体」という用語と交換可能に使用される。実施形態では、抗体分子は、多重特異性抗体分子(例えば、二重特異性抗体分子)である。
【0304】
抗原結合断片の例としては、(i)Fab断片、VL、VH、CL、およびCH1ドメインからなる一価断片、(ii)F(ab’)2断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって結合される2つのFab断片を含む二価断片、(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片、(iv)抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなるFv断片、(v)VHドメインからなるダイアボディ(dAb)断片、(vi)ラクダ類またはラクダ化可変ドメイン、(vii)一本鎖Fv(scFv)、例えば、Bird et al.(1988)Science 242:423-426、およびHuston et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879-5883を参照されたい)、(viii)単一ドメイン抗体が挙げられる。これらの抗体断片は、当業者に既知のいくつかの従来の技法を含む、任意の好適な方法を使用して得てもよく、断片は、無傷抗体と同じ方法で有用性についてスクリーニングすることができる。
【0305】
「抗体」という用語は、無傷分子、およびその機能性断片を含む。抗体の定常領域は、抗体の特性を修飾するために(例えば、Fc受容体結合、抗体グリコシル化、システイン残基の数、エフェクター細胞機能、または補体機能のうちの1つ以上を増加または減少させるために)改変、例えば、変異させることができる。
【0306】
一実施形態では、抗体分子は、一本鎖抗体である。一本鎖抗体(scFv)は、操作され得る(例えば、Colcher,D.et al.(1999)Ann N Y Acad Sci 880:263-80、およびReiter,Y.(1996)Clin Cancer Res 2:245-52を参照されたい)。一本鎖抗体を二量体化または多量体化して、同じ標的タンパク質の異なるエピトープについての特異性を有する多価抗体を生成することができる。
【0307】
一実施形態では、抗体分子は、単一ドメイン抗体である。単一ドメイン抗体は、その相補性決定領域が単一ドメインポリペプチドの一部である抗体を含むことができる。例には、限定されないが、重鎖抗体、軽鎖を天然に欠く抗体、従来の4鎖抗体に由来する単一ドメイン抗体、操作された抗体、および抗体に由来するもの以外の単一ドメイン足場が含まれる。単一ドメイン抗体は、当該技術分野のうちのいずれか、または任意の将来の単一ドメイン抗体であり得る。単一ドメイン抗体は、限定されないが、マウス、ヒト、ラクダ、ラマ、魚、サメ、ヤギ、ウサギ、およびウシを含む任意の種に由来し得る。一実施形態では、単一ドメイン抗体は、軽鎖を欠く重鎖抗体として知られる天然に存在する単一ドメイン抗体である。そのような単一ドメイン抗体は、例えば、WO94/04678に開示される。明瞭さの理由で、軽鎖を天然に欠く重鎖抗体に由来するこの可変ドメインは、本明細書において、それを4つの鎖免疫グロブリンの従来のVHと区別するために、VHHまたはナノボディとして知られている。そのようなVHH分子は、ラクダ科種、例えば、ラクダ、ラマ、ヒトコブラクダ、アルパカ、およびグアナコにおいてもたらされる抗体から誘導することができる。ラクダ科以外の他の種は、軽鎖を天然に欠く重鎖抗体を産生し得、そのようなVHHもまた、本発明の範囲内である。
【0308】
VHおよびVL領域は、「相補性決定領域」(CDR)と称される、超可変性の領域に細分化することができ、「フレームワーク領域」(FRまたはFW)と称される、より保存的な領域と散在する。本明細書で使用される場合、「相補性決定領域」および「CDR」という用語は、抗原特異性および結合親和性を付与する抗体可変領域内のアミノ酸の配列を指す。一般に、各重鎖可変領域(HCDR1、HCDR2、HCDR3)には3つのCDRが存在し、各軽鎖可変領域(LCDR1、LCDR2、LCDR3)には3つのCDRが存在する。本明細書で使用される場合、「フレームワーク」、「FW」、および「FR」という用語は、交換可能に使用される。
【0309】
フレームワーク領域およびCDRの範囲は、いくつかの方法によって正確に定義されている(Kabat,E.A.,et al.(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91-3242(「Kabat」付番スキーム)、Chothia,C.et al.(1987)J.Mol.Biol.196:901-917(「Chothia」付番スキーム)、およびOxford MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェアによって使用されるAbM定義を参照されたい。一般に、例えば、Protein Sequence and Structure Analysis of Antibody Variable Domains.In:Antibody Engineering Lab Manual(Ed.:Duebel,S.and Kontermann,R.,Springer-Verlag,Heidelberg)を参照されたい。本明細書で使用される場合、「Chothia」番号スキームに従って定義されるCDRは、「超可変ループ」と称されることもある。全ての定義下で、各VHおよびVLは、典型的には、以下の順序でアミノ末端からカルボキシ末端に配置された、3つのCDRおよび4つのFRを含む:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。
【0310】
例えば、Kabat下では、重鎖可変ドメイン(VH)中のCDRアミノ酸残基は、31~35(HCDR1)、50~65(HCDR2)、および95~102(HCDR3)の番号が付けられ、軽鎖可変ドメイン(VL)中のCDRアミノ酸残基は、24~34(LCDR1)、50~56(LCDR2)、および89~97(LCDR3)の番号が付けられる。Chothia下では、VH中のCDRアミノ酸は、26~32(HCDR1)、52~56(HCDR2)、および95~102(HCDR3)の番号が付けられ、VL中のアミノ酸残基は、26~32(LCDR1)、50~52(LCDR2)、および91~96(LCDR3)の番号が付けられる。KabatおよびChothiaの両方のCDR定義を組み合わせることによって、CDRは、ヒトVH中のアミノ酸残基26~35(HCDR1)、50~65(HCDR2)、および95~102(HCDR3)、ならびにヒトVL中のアミノ酸残基24~34(LCDR1)、50~56(LCDR2)、および89~97(LCDR3)からなる。
【0311】
一般に、具体的に示されない限り、本明細書に記載される抗C5抗体分子は、例えば、表1に記載される、1つ以上のKabat CDRおよび/またはChothia超可変ループの任意の組み合わせを含むことができる。
【0312】
本明細書で使用される場合、「免疫グロブリン可変ドメイン配列」は、免疫グロブリン可変ドメインの構造を形成することができるアミノ酸配列を指す。例えば、配列は、天然に存在する可変ドメインのアミノ酸配列の全部または一部を含み得る。例えば、配列は、1つ、2つ、もしくはそれ以上のN-もしくはC-末端アミノ酸を含んでも含まなくてもよく、またはタンパク質構造の形成と適合する他の改変を含んでもよい。
【0313】
「抗原結合領域」という用語は、抗原、例えば、C5、例えば、ヒトC5、またはそのエピトープに結合する界面を形成する決定基を含む抗体分子の部分を指す。タンパク質(またはタンパク質模倣体)に関して、抗原結合領域は、典型的には、抗原、例えば、C5、例えば、ヒトC5に結合する界面を形成する1つ以上のループ(少なくとも、例えば、4つのアミノ酸またはアミノ酸模倣体の)を含む。典型的には、抗体分子の抗原結合領域は、少なくとも1つもしくは2つのCDRおよび/もしくは超可変ループ、またはより典型的には、少なくとも3つ、4つ、5つ、もしくは6つのCDRおよび/もしくは超可変ループを含む。
【0314】
「競合する」または「交差競合する」という用語は、標的、例えば、C5、例えば、ヒトC5への、抗C5抗体分子、例えば、本明細書に提供される抗C5抗体分子の結合に干渉する抗体分子の能力を指すために本明細書において交換可能に使用される。結合に対する干渉は、直接的または間接的(例えば、抗体分子または標的のアロステリック調節を通して)であり得る。抗体分子が標的への別の抗体分子の結合に干渉することができる程度、したがって、それが競合すると言えるかは、競合結合アッセイ、例えば、FACSアッセイ、ELISA、またはBIACOREアッセイを使用して決定され得る。一実施形態では、競合結合アッセイは、定量競合アッセイである。一実施形態では、第1の抗C5抗体分子は、第1の抗体分子の標的への結合が、競合結合アッセイ(例えば、本明細書に記載される競合アッセイ)において10%以上、例えば、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、98%以上、99%以上低減するとき、第2の抗C5抗体分子と標的への結合について競合すると言われる。
【0315】
本明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」という用語は、単一分子組成物の抗体分子の調製物を指す。モノクローナル抗体組成物は、特定のエピトープについての単一の結合特異性および親和性を示す。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ技術によって、またはハイブリドーマ技術を使用しない方法(例えば、組換え方法)によって作製することができる。
【0316】
「効果的にヒト」タンパク質は、中和抗体応答、例えば、ヒト抗マウス抗体(HAMA)応答を誘発しないタンパク質である。HAMAは、例えば、抗体分子が、例えば、慢性または再発性疾患状態の治療において、繰り返し投与される場合、いくつかの状況において問題となり得る。HAMA応答は、血清からの抗体クリアランスの増加および潜在的なアレルギー反応のために、反復抗体投与を潜在的に無効にし得る(例えば、Saleh et al.,Cancer Immunol.Immunother.,32:180-190(1990)、LoBuglio et al.,Hybridoma,5:5117-5123(1986)を参照されたい)。
【0317】
抗体分子は、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体であり得る。一実施形態では、抗体は、組換えて産生、例えば、任意の好適なファージディスプレイまたはコンビナトリアル方法によって産生することができる。
【0318】
抗体を生成するための様々なファージディスプレイおよびコンビナトリアル方法は、当該技術分野において既知である(例えば、Ladner et al.米国特許第5,223,409号、Kang et al.国際公開第WO92/18619号、Dower et al.国際公開第WO91/17271号、Winter et al.国際公開第WO92/20791号、Markland et al.国際公開第WO92/15679号、Breitling et al.国際公開WO93/01288、McCafferty et al.国際公開第WO92/01047号、Garrard et al.国際公開第WO92/09690号、Ladner et al.国際公開第WO90/02809号、Fuchs et al.(1991)Bio/Technology 9:1370-1372、Hay et al.(1992)Hum Antibod Hybridomas 3:81-85、Huse et al.(1989)Science 246:1275-1281、Griffths et al.(1993)EMBO J 12:725-734、Hawkins et al.(1992)J Mol Biol 226:889-896、Clackson et al.(1991)Nature 352:624-628、Gram et al.(1992)PNAS 89:3576-3580、Garrad et al.(1991)Bio/Technology 9:1373-1377、Hoogenboom et al.(1991)Nuc Acid Res 19:4133-4137、およびBarbas et al.(1991)PNAS 88:7978-7982に記載され、これらの全ての内容は、本明細書において参照によって組み込まれる)。
【0319】
一実施形態では、抗体分子は、完全ヒト抗体(例えば、ヒト免疫グロブリン配列から抗体を産生するように遺伝子操作されたマウスにおいて作製された抗体)、または非ヒト抗体、例えば、齧歯類(例えば、マウスもしくはラット)、ヤギ、霊長類(例えば、サル)、ラクダ抗体である。一実施形態では、非ヒト抗体は、齧歯類(例えば、マウスまたはラット抗体)である。齧歯類抗体を産生する方法は、当該技術分野において既知である。
【0320】
ヒトモノクローナル抗体は、マウス系ではなく、ヒト免疫グロブリン遺伝子を担持するトランスジェニックマウスを使用して生成することができる。目的の抗原で免疫化されたこれらのトランスジェニックマウス由来の脾細胞を使用して、ヒトタンパク質からエピトープについての特異的な親和性を有するヒトmAbを分泌するハイブリドーマを産生する(例えば、Wood et al.国際出願第WO91/00906号、Kucherlapati et al.PCT公開第WO91/10741号、Lonberg et al.国際出願第WO92/03918号、Kay et al.国際出願第92/03917号、Lonberg,N.et al.1994 Nature 368:856-859、Green,L.L.et al.1994 Nature Genet.7:13-21、Morrison,S.L.et al.1994 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:6851-6855、Bruggeman et al.1993 Year Immunol 7:33-40、Tuaillon et al.1993 PNAS 90:3720-3724、Bruggeman et al.1991 Eur J Immunol 21:1323-1326を参照されたい)。
【0321】
抗体は、可変領域、またはその一部分、例えば、CDRが非ヒト生物、例えば、ラットまたはマウスにおいて生成されるものであり得る。キメラ、CDR移植、およびヒト化抗体は、本発明内にある。非ヒト生物、例えば、ラットまたはマウスにおいて生成され、次いで、例えば、可変フレームワークまたは定常領域において修飾されて、ヒトにおける抗原性を低下させる抗体は、本発明内にある。
【0322】
キメラ抗体は、任意の好適な組換えDNA技法によって産生することができる。いくつかは当該技術分野で既知である(Robinson et al.、国際特許出願公開第WO1987/002671号、Akira,et al.、欧州特許出願公開第184,187号、Taniguchi,M.、欧州特許出願公開第171,496号、Morrison et al.、欧州特許出願公開第173,494号、Neuberger et al.、国際特許出願公開第WO86/01533号、Cabilly et al.米国特許第4,816,567号、Cabilly et al.、欧州特許出願公開第125,023号、Better et al.(1988 Science 240:1041-1043)、Liu et al.(1987)PNAS 84:3439-3443、Liu et al.,1987,J.Immunol.139:3521-3526、Sun et al.(1987)PNAS 84:214-218、Nishimura et al.,1987,Canc.Res.47:999-1005、Wood et al.(1985)Nature 314:446-449、およびShaw et al.,1988,J.Natl Cancer Inst.80:1553-1559を参照されたい)。
【0323】
ヒト化またはCDR移植抗体は、ドナーCDRで置き換えられた少なくとも1つまたは2つであるが、概して3つ全てのレシピエントCDR(重鎖および/または軽鎖免疫グロブリンの)を有するであろう。抗体は非ヒトCDRの少なくとも一部分で置き換えられてもよく、またはCDRのうちのいくつかのみが非ヒトCDRで置き換えられてもよい。ヒト化抗体のリポ多糖への結合に必要な数のCDRを置き換えることのみが必要がある。一実施形態では、ドナーは、齧歯類抗体、例えば、ラットまたはマウス抗体であり、レシピエントは、ヒトフレームワークまたはヒトコンセンサスフレームワークであろう。典型的には、CDRを提供する免疫グロブリンは「ドナー」と呼ばれ、フレームワークを提供する免疫グロブリンは「アクセプター」と呼ばれる。一実施形態では、ドナー免疫グロブリンは、非ヒト(例えば、齧歯類)である。アクセプターフレームワークは、典型的には、天然に存在する(例えば、ヒト)フレームワークもしくはコンセンサスフレームワーク、またはそれと約85%以上、例えば、90%、95%、99%以上同一の配列である。
【0324】
本明細書で使用される場合、「コンセンサス配列」という用語は、関連配列のファミリーにおいて最も頻繁に発生するアミノ酸(またはヌクレオチド)から形成される配列を指す(例えば、Winnaker,From Genes to Clones(Verlagsgesellschaft,Weinheim,Germany 1987を参照されたい)。タンパク質のファミリーにおいて、コンセンサス配列における各位置は、ファミリーにおいてその位置で最も頻繁に発生するアミノ酸によって占有される。2つのアミノ酸が等しく頻繁に発生する場合、どちらかがコンセンサス配列に含まれ得る。「コンセンサスフレームワーク」は、コンセンサス免疫グロブリン配列におけるフレームワーク領域を指す。
【0325】
抗体は、任意の好適な方法、および当該技術分野で既知のいくつかのそのような方法によってヒト化することができる(例えば、これらの全ての内容が参照によって本明細書に組み込まれる、Morrison,S.L.,1985,Science 229:1202-1207,by Oi et al.,1986,BioTechniques 4:214,and by Queen et al.US5,585,089、US5,693,761、およびUS5,693,762を参照されたい)。
【0326】
ヒト化またはCDR移植抗体は、CDR移植またはCDR置換によって産生することができ、免疫グロブリン鎖の1つ、2つ、または全てのCDRは、置き換えることができる。例えば、これらの全ての内容が参照によって本明細書に明示的に組み込まれる、米国特許第5,225,539号、Jones et al.1986 Nature 321:552-525、Verhoeyan et al.1988 Science 239:1534、Beidler et al.1988 J.Immunol.141:4053-4060、Winter US5,225,539を参照されたい。Winterは、ヒト化抗体を調製するために使用され得るCDR移植方法を記載し(1987年3月26日に出願された、英国特許出願第GB2188638A号、Winter US5,225,539)、その内容は参照によって明示的に組み込まれる。
【0327】
特定のアミノ酸が置換、欠失、または付加されたヒト化抗体も提供される。ドナーからのアミノ酸を選択するための基準は、例えば、US5,585,089、例えば、US5,585,089号の12~16段に記載され、その内容は参照によって本明細書に組み込まれる。抗体をヒト化するための他の技法は、1992年12月23日に公開された、Padlan et al.EP519596A1に記載される。
【0328】
一実施形態では、抗体分子は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgD、およびIgEの重鎖定常領域から選択され、特に、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4の(例えば、ヒト)重鎖定常領域から選択される、重鎖定常領域を有する。別の実施形態では、抗体分子は、例えば、カッパまたはラムダの(例えば、ヒト)軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域を有する。定常領域は、抗体分子の特性を修飾するために(例えば、Fc受容体結合、抗体グリコシル化、システイン残基の数、エフェクター細胞機能、および/または補体機能のうちの1つ以上を増加または減少させるために)改変、例えば、変異させることができる。一実施形態では、抗体分子は、エフェクター機能を有し、補体を固定することができる。別の実施形態では、抗体分子は、エフェクター細胞を動員しないか、または補体を固定しない。一実施形態では、抗体分子は、Fc受容体に結合する低減した能力を有するか、または能力を有しない。例えば、それは、Fc受容体への結合を支持しない、アイソタイプまたはサブタイプ、断片または他の変異体であってもよく、例えば、それは、変異または欠失Fc受容体結合領域を有する。
【0329】
一実施形態では、抗体分子の定常領域が改変される。抗体定常領域を改変するための方法は、当該技術分野において既知である。改変された機能、例えば、細胞上のFcRなどのエフェクターリガンドについての改変された親和性を有する抗体分子、または補体のC1成分は、抗体の定常部分における少なくとも1つのアミノ酸残基を異なる残基で置き換えることによって産生することができる(例えば、これらの全ての内容が参照によって本明細書に組み込まれる、EP388,151A1、米国特許第5,624,821号、および米国特許第5,648,260号を参照されたい)。ヒトIgG4におけるS228P(EU命名法、Kabat命名法におけるS241P)などの抗体構造を安定化するアミノ酸変異も企図される。マウス、または他の種の免疫グロブリンに適用される場合、これらの機能を低減または排除する、類似のタイプの改変が記載され得る。
【0330】
一実施形態では、抗体分子中のアミノ酸は、カノニカルアミノ酸のみである。一実施形態では、抗体分子は、天然に存在するアミノ酸、その類似体、誘導体、および同族体、バリアント側鎖を有するアミノ酸類似体、ならびに/または前述のいずれかの全ての立体異性体を含む。抗体分子は、アミノ酸およびペプチド模倣体のD-またはL-光学異性体を含み得る。
【0331】
一実施形態では、抗体分子は、モノクローナル抗体(例えば、免疫グロブリンFc領域を有する全長抗体)を含む。一実施形態では、抗体分子は、全長抗体または全長免疫グロブリン鎖を含む。一実施形態では、抗体分子は、全長抗体または全長免疫グロブリン鎖の抗原結合または機能性断片を含む。
【0332】
一実施形態では、抗体分子は、単一特異性抗体分子であり、例えば、これは単一エピトープに結合する。例えば、単一特異性抗体分子は、その各々が同じエピトープに結合する複数の免疫グロブリン可変領域配列を有することができる。
【0333】
一実施形態では、抗体分子は、多重特異性抗体分子であり、例えば、これは複数の免疫グロブリン可変領域配列を含み、複数のうちの第1の免疫グロブリン可変領域配列は、第1のエピトープについての結合特異性を有し、複数のうちの第2の免疫グロブリン可変領域配列は、第2のエピトープについての結合特異性を有する。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、同じ抗原、例えば、同じタンパク質(または多量体タンパク質のサブユニット)上にある。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、重複する。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、重複しない。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、異なる抗原、例えば、異なるタンパク質(または多量体タンパク質の異なるサブユニット)上にある。一実施形態では、多重特異性抗体分子は、第3、第4、または第5の免疫グロブリン可変ドメインを含む。一実施形態では、多重特異性抗体分子は、二重特異性抗体分子、三重特異性抗体分子、または四重特異性抗体分子である。
【0334】
一実施形態では、多重特異性抗体分子は、二重特異性抗体分子である。二重特異性抗体は、2つ以下の抗原についての特異性を有する。二重特異性抗体分子は、典型的には、第1のエピトープについての結合特異性を有する第1の免疫グロブリン可変ドメイン配列、および第2のエピトープについての結合特異性を有する第2の免疫グロブリン可変ドメイン配列を特徴とする。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、同じ抗原、例えば、同じタンパク質(または多量体タンパク質のサブユニット)上にある。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、重複する。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、重複しない。一実施形態では、第1および第2のエピトープは、異なる抗原、例えば、異なるタンパク質(または多量体タンパク質の異なるサブユニット)上にある。一実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープについての結合特異性を有する重鎖可変領域配列および軽鎖可変領域配列、ならびに第2のエピトープについての結合特異性を有する重鎖可変領域配列および軽鎖可変領域配列を含む。一実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープについての結合特異性を有する半抗体、および第2のエピトープについての結合特異性を有する半抗体を含む。一実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープについての結合特異性を有する、半抗体、またはその断片、および第2のエピトープについての結合特異性を有する、半抗体、またはその断片を含む。一実施形態では、二重特異性抗体分子は、第1のエピトープについての結合特異性を有する、scFv、またはその断片、および第2のエピトープについての結合特異性を有する、scFv、またはその断片を含む。
【0335】
限定されないが、例えば、例えば、US5731168に記載される「ノブインホール(knob in a hole)」アプローチ;例えば、WO09/089004、WO06/106905、およびWO2010/129304に記載される静電ステアリングFc対合;例えば、WO07/110205に記載される鎖交換操作ドメイン(SEED)ヘテロ二量体形成;例えば、WO08/119353、WO2011/131746、およびWO2013/060867に記載されるFabアーム交換;例えば、例えば、US4433059に記載されるアミン反応性基およびスルフヒドリル反応性基を有するヘテロ二官能性試薬を使用して二重特異性構造を生成する抗体架橋による、二重抗体コンジュゲート;例えば、US4444878に記載される、2つの重鎖間のジスルフィド結合の還元および酸化のサイクルを通した異なる抗体由来の半抗体(重-軽鎖対またはFab)を組換えることによって生成される二重特異性抗体決定基;例えば、US5273743に記載される、三官能性抗体、例えば、スルフヒドリル反応性基を通して架橋された3つのFab’断片;例えば、US5534254に記載される、生合成結合タンパク質、例えば、好ましくはジスルフィドまたはアミン反応性化学架橋を通してC-末端尾部を通して架橋されたscFvの対;例えば、US5582996に記載される、二官能性抗体、例えば、定常ドメインを置き換えたロイシンジッパー(例えば、c-fosおよびc-jun)を通して二量体化された異なる結合特異性を有するFab断片;例えば、US5591828に記載される、二重特異性およびオリゴ特異性一価およびオリゴ価受容体、例えば、1つの抗体のCH1領域と典型的には関連軽鎖を有する他の抗体のVH領域との間のポリペプチドスペーサーを通して結合した2つの抗体(2つのFab断片)のVH-CH1領域;例えば、US5635602に記載される、二重特異性DNA-抗体コンジュゲート、例えば、DNAの二本鎖片を通した抗体またはFab断片の架橋;例えば、US5637481に記載される、二重特異性融合タンパク質、例えば、それらと完全定常領域との間に親水性ヘリカルペプチドリンカーを有する2つのscFvを含有する発現構築物;例えば、US5837242に記載される、多価および多重特異性結合タンパク質、例えば、一般にダイアボディと称される、Ig重鎖可変領域の結合領域を有する第1のドメイン、およびIg軽鎖可変領域の結合領域を有する第2のドメインを有するポリペプチドの二量体(二重特異性、三重特異性、または四重特異性分子を作成する高次構造も開示される;例えば、US5837821に記載される、二量体化して二重特異性/多価分子を形成することができる、抗体ヒンジ領域およびCH3領域へのペプチドスペーサーとさらに接続された結合したVLおよびVH鎖を有するミニボディ構築物;二量体を形成して二重特異性ダイアボディを形成することができる、短いペプチドリンカー(例えば、5または10個のアミノ酸)と結合した、またはいずれの配向においてもリンカーと結合していない、VHおよびVLドメイン;例えば、US5844094に記載される、三量体および四量体;例えば、US5864019に記載される、VLドメインとさらに関連して一連のFV(またはscFv)を形成するC-末端で架橋性基とのペプチド結合によって接続されたVHドメイン(またはファミリーメンバーにおけるVLドメイン)のストリング;ならびに例えば、US5869620に記載される、scFVまたはダイアボディタイプの両方のフォーマットを使用して、例えば、ホモ二価、ヘテロ二価、三価、および四価構造を形成する非共有または化学架橋を通して多価構造に組み合わされるペプチドリンカーを通して結合したVHおよびVLドメインの両方を有する一本鎖結合ポリペプチドを含む、二重特異性またはヘテロ二量体抗体分子を生成するためのプロトコルが当該技術分野で知られている。上に参照される出願の内容は、参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0336】
多重特異性または二重特異性抗体分子を作製する追加の方法は、例えば、US5910573、US5932448、US5959083、US5989830、US6005079、US6239259、US6294353、US6333396、US6476198、US6511663、US6670453、US6743896、US6809185、US6833441、US7129330、US7183076、US7521056、US7527787、US7534866、US7612181、US2002/004587、US2002/076406、US2002/103345、US2003/207346、US2003/211078、US2004/219643、US2004/220388、US2004/242847、US2005/003403、US2005/004352、US2005/069552、US2005/079170、US2005/100543、US2005/136049、US2005/136051、US2005/163782、US2005/266425、US2006/083747、US2006/120960、US2006/204493、US2006/263367、US2007/004909、US2007/087381、US2007/128150、US2007/141049、US2007/154901、US2007/274985、US2008/050370、US2008/069820、US2008/152645、US2008/171855、US2008/241884、US2008/254512、US2008/260738、US2009/130106、US2009/148905、US2009/155275、US2009/162359、US2009/162360、US2009/175851、US2009/175867、US2009/232811、US2009/234105、US2009/263392、US2009/274649、EP346087、WO00/06605、WO02/072635、WO04/081051、WO06/020258、WO2007/044887、WO2007/095338A2、WO2007/137760A2、WO2008/119353、WO2009/021754、WO2009/068630、WO91/03493、WO93/23537、WO94/09131、WO94/12625、WO95/09917、WO96/37621、WO99/64460に見出すことができる。上に参照される出願の内容は、参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0337】
本明細書に記載される抗体分子のポリペプチドは、線状であっても分岐状であってもよく、修飾アミノ酸を含んでもよく、非アミノ酸によって中断されてもよい。抗体分子はまた、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または標識成分とのコンジュゲーションなどの任意の他の操作によって、修飾され得る。ポリペプチドは、天然源から単離され得るか、真核もしくは原核宿主から組換え技法によって産生され得るか、または合成手順の生成物であり得る。
【0338】
本明細書に記載される抗体分子は、非コンジュゲート形態で単独で使用することができるか、または物質、例えば、毒素もしくは部分(例えば、治療薬;放射線を放出する化合物;植物、真菌、もしくは細菌起源の分子;または生物学的タンパク質(例えば、タンパク質毒素)もしくは粒子(例えば、ウイルスコートタンパク質を介して、例えば、組換えウイルス粒子)に結合することができる。例えば、抗C5抗体は、α-、β-、もしくはγ-発光体、またはβ-およびγ-発光体などの放射性同位体に結合することができる。
【0339】
抗体分子は、別の機能性分子(例えば、別のペプチドまたはタンパク質)に誘導体化または結合することができる。本明細書で使用される場合、「誘導体化」抗体分子は、修飾されたものである。誘導体化の方法としては、限定されないが、蛍光部分、放射性ヌクレオチド、毒素、酵素、またはビオチンなどの親和性リガンドの添加が挙げられる。したがって、抗体分子は、免疫接着分子を含む、本明細書に記載される抗体の誘導体化形態およびそれ以外の修飾形態を含むことが意図される。例えば、抗体分子は、別の抗体(例えば、二重特異性抗体もしくはダイアボディ)、検出可能な薬剤、毒素、薬剤、および/または抗体もしくは抗体部分の別の分子との会合を媒介することができるタンパク質もしくはペプチド(ストレプトアビジンコア領域もしくはポリヒスチジンタグなど)などの1つ以上の他の分子実体に(化学的結合、遺伝子融合、非共有会合、またはそれ以外の方法によって)機能的に結合することができる。
【0340】
いくつかのタイプの誘導体化抗体分子は、(例えば、二重特異性抗体を作成するために、同じタイプまたは異なるタイプの)2つ以上の抗体を架橋することによって産生される。好適な架橋剤としては、適切なスペーサーによって分離される2つの明確に反応性の基を有するヘテロ二官能性(例えば、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)またはホモ二官能性(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)であるものが挙げられる。そのようなリンカーは、Pierce Chemical Company,Rockford,Illから入手可能である。
【0341】
抗デング抗体分子が誘導体化(または標識)され得る有用な検出可能な薬剤は、蛍光化合物、様々な酵素、補欠分子族、発光材料、生物発光材料、蛍光発光金属原子、例えば、ユーロピウム(Eu)、および他のアンタニド(anthanides)、ならびに放射性材料(以下に記載)を含む。例示的な蛍光検出可能薬剤としては、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、5ジメチルアミン-1-ナフタレンスルホニルクロリド、フィコエリトリンなどが挙げられる。抗体はまた、アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、グルコースオキシダーゼなどのような、検出可能な酵素で誘導体化され得る。抗体が検出可能な酵素で誘導体化される場合、それは、酵素が検出可能な反応生成物を生成するために使用する追加の試薬を添加することによって検出される。例えば、検出可能な薬剤、西洋ワサビペルオキシダーゼが存在する場合、過酸化水素およびジアミノベンジジンの添加は、検出可能な着色反応生成物をもたらす。抗体分子はまた、補欠分子族(例えば、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチン)で誘導体化されてもよい。例えば、抗体は、ビオチンで誘導体化され、アビジンまたはストレプトアビジン結合の間接測定を通して検出され得る。好適な蛍光材料の例としては、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、塩化ダンシル、またはフィコエリトリンが挙げられ、発光材料の例としては、ルミノールが挙げられ、生物発光材料の例としては、ルシフェラーゼ、ルシフェリン、およびエクオリンが挙げられる。
【0342】
標識された抗体分子は、例えば、所与の治療レジメンの有効性を決定するために、(i)親和性クロマトグラフィーまたは免疫沈降などの標準技法によって所定の抗原を単離すること、(ii)タンパク質の発現の存在量およびパターンを評価するために(例えば、細胞溶解物または細胞上清中の)所定の抗原を検出すること、(iii)臨床試験手順の一部として組織中のタンパク質レベルを監視することを含む、例えば、いくつかの文脈において診断的および/または実験的に使用することができる。
【0343】
本明細書に記載される抗体分子は、別の分子実体、典型的には標識または治療(例えば、抗微生物(例えば、抗菌または殺菌)、免疫調節、免疫刺激、細胞毒性、または細胞増殖抑制)剤または部分にコンジュゲートすることができる。放射性同位体は、診断または治療用途で使用することができる。抗体分子に結合することができる放射性同位体には、限定されないが、α-、β-、もしくはγ-発光体、またはβ-およびγ-発光体が含まれる。そのような放射性同位体としては、ヨウ素(131Iもしくは125I)、イットリウム(90Y)、ルテチウム(177Lu)、アクチニウム(225Ac)、プラセオジム、アスタチン(211At)、レニウム(186Re)、ビスマス(212Biもしくは213Bi)、インジウム(111In)、テクネチウム(99mTc)、リン(32P)、ロジウム(188Rh)、硫黄(35S)、炭素(14C)、トリチウム(H)、クロム(51Cr)、塩素(36Cl)、コバルト(57Coまたは58Co)、鉄(59Fe)、セレン(75Se)、またはガリウム(67Ga)が挙げられるが、これらに限定されない。治療剤として有用な放射性同位体としては、イットリウム(90Y)、ルテチウム(177Lu)、アクチニウム(225Ac)、プラセオジム、アスタチン(211At)、レニウム(186Re)、ビスマス(212Biまたは213Bi)、およびロジウム(188Rh)が挙げられる。例えば、診断における使用のための、標識として有用な放射性同位体としては、ヨウ素(131Iもしくは125I)、インジウム(111In)、テクネチウム(99mTc)、リン(32P)、炭素(14C)、およびトリチウム(H)、または上記の治療同位体のうちの1つ以上が挙げられる。
【0344】
本開示は、放射性標識抗体分子およびそれらを標識する方法を提供する。一実施形態では、抗体分子を標識する方法が開示される。方法は、抗体分子をキレート剤と接触させて、それによってコンジュゲート抗体を産生することを含む。コンジュゲート抗体は、放射性同位体、例えば、111インジウム、90イットリウム、および177ルテチウムで放射性標識されて、それによって標識された抗体分子を産生する。
【0345】
一実施形態では、抗体分子は、治療剤にコンジュゲートされる。治療活性放射性同位体が本明細書に開示される。他の治療剤の例としては、タキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルチシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1-デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、ピューロマイシン、メイタンシノイド、例えば、メイタンシノール(例えば、米国特許第5,208,020号を参照されたい)、CC-1065(例えば、米国特許第5,475,092号、第5,585,499号、第5,846,545号を参照されたい)、およびそれらの類似体または相同体が挙げられるが、これらに限定されない。治療剤としては、代謝拮抗剤(例えば、メトトレキサート、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-フルオロウラシルデカルバジン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオエパクロラムブシル、CC-1065、メルファラン、カルムスチン(BSNU)、およびロムスチン(CCNU)、シクロトスファミド、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、およびシス-ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(旧ダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(旧アクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシン、およびアントラマイシン(AMC))、ならびに抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、およびタキソール、およびメイタンシノイド)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0346】
一実施形態では、抗C5抗体分子(例えば、単一特異性、二重特異性、または多重特異性抗体分子)は、例えば、融合分子(例えば、融合タンパク質)として、別のパートナー、例えば、タンパク質に共有結合、例えば、融合される。
【0347】
本明細書で使用される場合、「融合タンパク質」および「融合ポリペプチド」は、一緒に共有結合した少なくとも2つの部分を有するポリペプチドを指し、部分の各々は、ポリペプチドである。一実施形態では、部分の各々は、異なる特性を有するポリペプチドである。特性は、インビトロまたはインビボの活性などの生物学的特性であり得る。特性はまた、標的分子への結合、反応の触媒作用などのような、単純な化学的または物理的特性であり得る。2つの部分は、単一のペプチド結合によって、またはリンカー(例えば、ペプチドリンカー)を通して直接結合することができるが、互いにリーディングフレーム内にある。
【0348】
一態様では、本発明は、C5(例えば、ヒトC5)に特異的に結合する標的結合剤を提供する方法を特徴とする。例えば、標的結合分子は、抗体分子である。方法は、非ヒトタンパク質の少なくとも一部分を含む標的タンパク質を提供することであって、その部分は、ヒト標的タンパク質の対応する部分と相同である(例えば、少なくとも70、75、80、85、87、90、92、94、95、96、97、98%同一である)が、少なくとも1つのアミノ酸(例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、または9個のアミノ酸)によって異なる、提供することと、標的タンパク質に特異的に結合する結合剤(例えば、抗体分子)を得ることと、標的タンパク質の活性を調節する際の結合剤の有効性を評価することと、を含む。方法は、結合剤(例えば、抗体分子)または誘導体(例えば、ヒト化抗体分子)を対象(例えば、ヒト対象)に投与することをさらに含むことができる。
【0349】
別の態様では、本開示は、本明細書に開示される抗体分子を作製する方法を提供する。方法は、抗原、例えば、C5(例えば、ヒトC5)またはその断片を提供することと、抗原に特異的に結合する抗体分子を得ることと、抗原および/または抗原、例えば、C5、例えば、ヒトC5を発現する生物の活性を調節する際の抗体分子の有効性を評価することと、を含む。方法は、抗体分子(その誘導体(例えば、ヒト化抗体分子)を含む)を対象、例えば、ヒトに投与することをさらに含むことができる。
【0350】
本開示は、上記抗体分子、ベクター、およびその宿主細胞をコードする単離核酸分子を提供する。核酸分子には、限定されないが、RNA、ゲノムDNA、およびcDNAが含まれる。
【0351】
例示的な抗体分子のアミノ酸およびヌクレオチド配列は、表1~5に記載される。
【表1】




【表2】

【表3】
【表4】
【表5】
【0352】
一実施形態では、抗体分子は、CDRのKabatまたはChothia定義を使用して、本明細書に、例えば、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)のVH領域の1つ、2つ、または3つのCDRを含む。一実施形態では、抗体分子は、CDRのKabatまたはChothia定義を使用して、本明細書に、例えば、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)のVL領域の1つ、2つ、または3つのCDRを含む。一実施形態では、抗体分子は、CDRのKabatまたはChothia定義を使用して、本明細書に、例えば、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)のVH領域の1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)のCDRおよび/またはVL領域の1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)のCDRを含む。
【0353】
一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される1つ、2つ、または3つのVH CDRを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される1つ、2つ、または3つのVL CDRを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)のVH CDRおよび/または1つ以上(例えば、2つもしくは3つ)のVL CDRを含む。
【0354】
一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)のVH領域の1つ、2つ、3つ、または4つのフレームワークを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)のVL領域の1つ、2つ、3つ、または4つのフレームワークを含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)のVH領域の1つ以上(例えば、2つ、3つ、もしくは4つ)のフレームワークおよび/またはVL領域の1つ以上(例えば、2つ、3つ、もしくは4つ)のフレームワークを含む。
【0355】
一実施形態では、抗体分子は、本明細書に、例えば、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)の重鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、本明細書に、例えば、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)の軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、本明細書に、例えば、表1に記載される抗体分子(例えば、モノクローナル抗体ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれか)の重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。
【0356】
一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるアミノ酸配列、またはその実質的に同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるアミノ酸配列、またはその実質的に同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載されるアミノ酸配列(またはその実質的に同一のアミノ酸配列)を有する重鎖可変領域および表1に記載されるアミノ酸配列(またはその実質的に同一のアミノ酸配列)を有する軽鎖可変領域を含む。
【0357】
例示的なVHおよびVLアミノ酸配列も表2に記載されている。例示的なChothiaおよびKabat CDRアミノ酸配列も、それぞれ表3~4に記載されている。
【0358】
一実施形態では、抗体分子は、表5に記載されるヌクレオチド配列、またはその実質的に同一のヌクレオチド配列によってコードされる重鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、表5に記載されるヌクレオチド配列、またはその実質的に同一のヌクレオチド配列によってコードされる軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、表5に記載されるヌクレオチド配列(またはその実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされる重鎖可変領域および表5に記載されるヌクレオチド配列(またはその実質的に同一のヌクレオチド配列)によってコードされる軽鎖可変領域を含む。
【0359】
一実施形態では、抗体分子は、重鎖定常領域をさらに含む。一実施形態では、重鎖定常領域は、IgG1定常領域またはその機能部分である。別の実施形態では、重鎖定常領域は、IgG2定常領域またはその機能部分である。一実施形態では、抗体分子は、軽鎖定常領域をさらに含む。一実施形態では、抗体分子は、重鎖定常領域をさらに含む。一実施形態では、重鎖定常領域は、IgG3定常領域またはその機能部分である。一実施形態では、抗体分子は、重鎖定常領域をさらに含む。一実施形態では、重鎖定常領域は、IgG4定常領域またはその機能部分である。一実施形態では、抗体分子は、IgG2、IgG3、および/またはIgG4アイソタイプを含むキメラ定常領域を有する。一実施形態では、抗体分子は、重鎖定常領域および軽鎖定常領域をさらに含む。一実施形態では、抗体分子は、表1に記載される抗体分子の重鎖定常領域、軽鎖定常領域、ならびに重鎖および軽鎖可変領域を含む。一実施形態では、抗体分子は、重鎖定常領域、軽鎖定常領域、および表1に記載される抗体分子の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDRを含む可変領域を含む。
【0360】
例示的な重鎖および軽鎖定常領域を以下に記載する。
>IgG2/4重-定常(IgG2/4)
ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSNFGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号116)
Met-252-Tyr、Ser-254-Thr、およびThr-256-Glu置換を有する>IgG2/4重-定常(IgG2/4-YTE)
ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSNFGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLYITREPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号117)
Met-429-LeuおよびAsn-435-Ser置換を有する>IgG2/4重-定常(IgG2/4-LS)
ASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSNFGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVLHEALHSHYTQKSLSLSLGK(配列番号118)
>IgG1重-定常(IgG1)
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号119)
>軽-定常
RTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号120)
【0361】
一実施形態では、抗体分子は、ATG-004またはATG-008のCDRのうちの1つ以上(例えば、全て)と、本明細書に記載されるMet-429-Leuおよび/またはAsn-435-Ser置換を有するヒトIgG2/4キメラ重鎖定常領域と、を含む。一実施形態では、抗体分子は、ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のCDRのうちの1つ以上(例えば、全て)と、本明細書に記載されるヒトIgG1定常領域と、を含む。
【0362】
いくつかの実施形態では、抗体分子は、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、
VHは、以下:
(i)アミノ酸配列:
GXFX
(Xは、Y、F、またはHであり、
は、IまたはTであり、
は、SまたはTであり、
は、N、S、D、またはGであり、
は、F、N、または不在である)
(配列番号87)を含むHCDR1、
(ii)アミノ酸配列:
GX
(Xは、LまたはNであり、
は、AまたはPであり、
は、G、T、またはKであり、
は、S、D、N、T、またはSであり、
は、S、H、またはDである)
(配列番号88)を含むHCDR2、
(iii)アミノ酸配列:
10111213
(Xは、YまたはGであり、
は、P、Y、S、F、またはWであり、
は、F、S、またはWであり、
は、GまたはPであり、
は、S、N、またはMであり、
は、S、W、T、またはDであり、
は、P、A、またはVであり、
は、N、M、または不在であり、
は、W、D、または不在であり、
10は、E、Y、A、または不在であり、
11は、F、M、または不在であり、
12は、Dまたは不在であり、
13は、Y、V、または不在である)
(配列番号89)を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含み、
VLは、以下:
(iv)アミノ酸配列:
AXIXLX
(Xは、RまたはGであり、
は、SまたはTであり、
は、QまたはEであり、
は、N、S、またはGであり、
は、NまたはYであり、
は、NまたはGであり、
は、YまたはAであり、
は、H、N、またはAである)
(配列番号90)を含むLCDR1、
(v)アミノ酸配列:
ASX
(Xは、A、G、またはDであり、
は、NまたはTであり、
は、LまたはRであり、
は、Q、A、Y、またはEであるか、あるいは
は、G、D、T、またはSである)
(配列番号91)を含むLCDR2、および
(vi)アミノ酸配列:
PX
(Xは、LまたはQであり、
は、QまたはNであり、
は、TまたはVであり、
は、HまたはLであり、
は、A、N、またはSであり、
は、YまたはTであり、
は、L、V、W、またはYであるか、あるいは
は、TまたはSである)
(配列番号92)を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0363】
一実施形態では、VHは、アミノ酸配列:
GXFXY(配列番号87)を含むHCDR1を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、または全てを有しない。XはYであり、XはIであり、XはSであり、XはSであるか、またはXはNである。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、Xは、Iではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、HCDR1は、配列番号16のアミノ酸配列を含まない。
【0364】
一実施形態では、VHは、アミノ酸配列:
GX(配列番号88)を含むHCDR2を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、または全てを有しない。XはLであり、XはPであり、XはGであり、XはSであるか、またはXはSである。一実施形態では、Xは、Lではない。一実施形態では、Xは、Pではない。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、HCDR1は、配列番号56のアミノ酸配列を含まない。
【0365】
一実施形態では、VHは、アミノ酸配列:
10111213(配列番号89)を含むHCDR3を含み、これは以下のうちの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個、または全てを有しない。XはYであり、XはFであり、XはFであり、XはGであり、XはSであり、XはSであり、XはPであり、XはNであり、XはWであり、X10はYであり、X11はFであり、X12はDであるか、またはX13はVである。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、Xは、Fではない。一実施形態では、Xは、Fではない。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Pではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Wではない。一実施形態では、X10は、Yではない。一実施形態では、X11は、Fではない。一実施形態では、X12は、Dではない。一実施形態では、X13は、Vではない。
【0366】
一実施形態では、VLは、アミノ酸配列:
AXIXLX(配列番号90)を含むLCDR1を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てを有しない。XはGであり、XはSであり、XはEであり、XはNであり、XはYであり、XはGであり、XはAであるか、またはXはNである。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Eではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Aではない。一実施形態では、Xは、Nではない。
【0367】
一実施形態では、VLは、アミノ酸配列:
ASX(配列番号91)を含むLCDR2を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、または全てを有しない。XはGであり、XはNであり、XはLであり、XはAであるか、またはXはDである。XはGではなく、XはNではなく、XはLではなく、XはAではないか、またはXはDではない。
【0368】
一実施形態では、VLは、アミノ酸配列:
PX(配列番号92)を含むLCDR3を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てを有しない。XはQであり、XはNであり、XはVであり、XはLであり、XはNであり、XはTであり、XはLであるか、またはXはTである。一実施形態では、Xは、Qではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Vではない。一実施形態では、Xは、Lではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Tではない。一実施形態では、Xは、Lではない。一実施形態では、Xは、Tではない。
【0369】
実施形態では、抗体分子は、VHおよびVLを含み、VHは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、VLは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、
VHは、以下:
(i)アミノ酸配列:

(Xは、N、D、S、またはGであり、
は、Y、F、またはNであり、
は、WまたはYであり、
は、MまたはIであり、
は、QまたはHである)
(配列番号94)を含むHCDR1、
(ii)アミノ酸配列:
GXTXYXQKFX10
(Xは、EまたはWであり、
は、IまたはVであり、
は、LまたはNであり、
は、PまたはAであり、
は、G、T、またはKであり、
は、T、S、D、またはNであり、
は、S、H、またはDであり、
は、EまたはNであり、
は、AまたはSであり、
10は、QまたはRである)
(配列番号95)を含むHCDR2、
(iii)アミノ酸配列:
WX10DX11
(Xは、YまたはGであり、
は、F、P、Y、またはWであり、
は、Fまたは不在であり、
は、Gまたは不在であり、
は、Sまたは不在であり、
は、T、S、または不在であり、
は、Pまたは不在であり、
は、Nまたは不在であり、
は、Y、E、A、またはGであり、
10は、FまたはMであり、
11は、VまたはYである)
(配列番号96)を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含み、
VLは、以下:
(iv)アミノ酸配列:
AXIXLX
(Xは、GまたはRであり、
は、TまたはSであり、
は、EまたはQであり、
は、N、G、またはSであり、
は、YまたはNであり、
は、GまたはNであり、
は、AまたはYであり、
は、N、A、またはHである)
(配列番号97)を含むLCDR1、
(v)アミノ酸配列:
ASX
(Xは、G、D、またはAであり、
は、NまたはTであり、
は、LまたはRであり、
は、A、Y、E、またはQであり、
は、D、T、S、またはGである)
(配列番号98)を含むLCDR2、および
(vi)アミノ酸配列:
PX
は、QまたはLであり、
は、NまたはQであり、
は、VまたはTであり、
は、LまたはHであり、
は、N、S、またはAであり、
は、TまたはYであり、
は、L、V、W、またはYであり、
は、SまたはTである)
(配列番号99)を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む。
【0370】
一実施形態では、VHは、アミノ酸配列:X(配列番号94)を含むHCDR1を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、または全てを有しない。XはNであり、XはYであり、XはWであり、XはIであるか、またはXはQである。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、Xは、Wではない。一実施形態では、Xは、Iではない。一実施形態では、Xは、Qではない。
【0371】
一実施形態では、VHは、アミノ酸配列:XGXTXYXQKFX10G(配列番号95)を含むHCDR2を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てを有しない。XはEであり、XはIであり、XはLであり、XはPであり、XはGであり、XはSであり、XはSであるか、またはXはEである。一実施形態では、Xは、Eではない。一実施形態では、Xは、Iではない。一実施形態では、Xは、Lではない。一実施形態では、Xは、Pではない。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Eではない。
【0372】
一実施形態では、VHは、アミノ酸配列:XWX10DX11(配列番号96)を含むHCDR3を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、または全てを有しない。XはYであり、XはFであり、XはFであり、XはGであり、XはSであり、XはSであり、XはPであり、XはNであり、XはYであり、X10はFであるか、またはX11はVである。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、Xは、Fではない。一実施形態では、Xは、Fではない。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Pではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、X10は、Fではない。一実施形態では、X11は、Vではない。
【0373】
一実施形態では、VLは、アミノ酸配列:XAXIXLX(配列番号97)を含むLCDR1を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てを有しない。XはGであり、XはSであり、XはEであり、XはNであり、XはYであり、XはGであり、XはAであるか、またはXはNである。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、Xは、Fではない。一実施形態では、Xは、Fではない。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Sではない。一実施形態では、Xは、Pではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Yではない。一実施形態では、X10は、Fではない。一実施形態では、X11は、Vではない。
【0374】
一実施形態では、VLは、アミノ酸配列:XASX(配列番号98)を含むLCDR2を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、または全てを有しない。XはGであり、XはNであり、XはLであり、XはAであるか、またはXはDである。一実施形態では、Xは、Gではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Lではない。一実施形態では、Xは、Aではない。一実施形態では、Xは、Dではない。
【0375】
実施形態では、VLは、アミノ酸配列:XPX(配列番号99)を含むLCDR3を含み、これは以下のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、または全てを有しない。XはQであり、XはNであり、XはVであり、XはLであり、XはNであり、XはTであり、XはLであるか、またはXはTである。一実施形態では、Xは、Qではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Vではない。一実施形態では、Xは、Lではない。一実施形態では、Xは、Nではない。一実施形態では、Xは、Tではない。一実施形態では、Xは、Lではない。一実施形態では、Xは、Tではない。
【0376】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号19のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0377】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号19のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0378】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号19のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0379】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号19のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0380】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0381】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0382】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0383】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0384】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号1のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号1のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0385】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号100のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号101のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号100のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号101のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0386】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号20のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0387】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号20のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0388】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号20のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0389】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号20のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0390】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0391】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0392】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0393】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0394】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号2のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号2のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0395】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号102のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号103のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号102のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号103のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0396】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号21のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0397】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0398】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号21のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0399】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0400】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0401】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0402】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0403】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0404】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号3のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号3のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0405】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号104のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号105のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号104のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号105のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0406】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号22のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0407】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0408】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号22のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号48のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0409】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号43のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号48のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0410】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0411】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0412】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号81のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0413】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号76のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号81のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0414】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号4のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号4のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号10のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0415】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号106のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号107のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号106のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号107のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0416】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号19のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0417】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号19のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0418】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号19のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0419】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号19のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0420】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0421】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0422】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0423】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0424】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号1のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号1のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0425】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号108のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号109のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号108のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号109のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0426】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号20のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0427】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号20のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0428】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号20のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0429】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号20のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0430】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0431】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0432】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0433】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0434】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号2のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号2のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0435】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号110のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号111のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号110のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号111のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0436】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号21のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0437】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0438】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号21のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0439】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号21のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0440】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0441】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0442】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号54のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0443】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号54のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0444】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号3のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号3のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0445】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号112のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号113のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号112のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号113のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0446】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号22のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0447】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0448】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号22のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0449】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0450】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0451】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のLCDR1のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0452】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0453】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0454】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号22のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0455】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号22のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号29のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0456】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0457】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号60のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0458】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号20のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号35のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号38のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号49のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0459】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号20のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号28のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号35のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号38のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号44のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号49のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0460】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、以下:配列番号55のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR2、あるいは配列番号66のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むHCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)、または
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、以下:配列番号71のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR2、あるいは配列番号82のアミノ酸配列と1つ、2つ、もしくは3つ以下のアミノ酸残基が異なるか、またはこれと少なくとも85、90、95、99、もしくは100%の相同性を有するアミノ酸配列を含むLCDR3のうちの1つ、2つ、または全てを含む)のうちの一方または両方を含む。
【0461】
一実施形態では、抗体分子は、
(i)重鎖可変領域(VH)(重鎖可変領域は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR1、HCDR2、およびHCDR3)を含み、重鎖可変領域は、配列番号55のアミノ酸配列を含むHCDR1、配列番号59のアミノ酸配列を含むHCDR2、および配列番号66のアミノ酸配列を含むHCDR3を含む)と、
(ii)軽鎖可変領域(VL)(軽鎖可変領域は、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR1、LCDR2、およびLCDR3)を含み、軽鎖可変領域は、配列番号71のアミノ酸配列を含むLCDR1、配列番号77のアミノ酸配列を含むLCDR2、または配列番号82のアミノ酸配列を含むLCDR3を含む)と、を含む。
【0462】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号4のアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号4のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号11のアミノ酸配列を含むVLを含む。
【0463】
一実施形態では、抗体分子は、配列番号114のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号115のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。一実施形態では、抗体分子は、配列番号114のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVHおよび配列番号115のヌクレオチド配列を含む核酸によってコードされるVLを含む。
【0464】
一実施形態では、抗体分子は、重鎖定常領域、例えば、本明細書に記載される重鎖定常領域をさらに含む。一実施形態では、抗体分子は、軽鎖定常領域、例えば、本明細書に記載される軽鎖定常領域をさらに含む。一実施形態では、抗体分子は、重鎖定常領域、例えば、本明細書に記載される重鎖定常領域、および軽鎖定常領域、例えば、本明細書に記載される軽鎖定常領域をさらに含む。
【0465】
一実施形態では、本明細書に記載される抗体分子は、以下の特性のうちの1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、または全て)を有する:C5(例えば、ヒトC5)に特異的に結合する;C5の、例えば、C5aおよびC5bへの切断を防止する;赤血球のC5ベースの破壊を防止する;慢性赤血球破壊または溶血を防止する;炎症を低減する;またはそれらの任意の組み合わせ。一実施形態では、抗体分子は、抗体分子ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013のうちのいずれかの、1つ以上(例えば、2、3、4、5、または全て)のCDR、重鎖可変領域もしくは軽鎖可変領域のうちの一方もしくは両方、または重鎖もしくは軽鎖の一方もしくは両方を含む。一実施形態では、抗体分子は、腎臓における障害、例えば、IgA腎症の治療における使用に適している。別の実施形態では、抗体分子は、疾患または障害、例えば、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害の治療における使用に適している。
【0466】
本明細書に記載される抗体分子は、いくつかの有利な特性を有し得る。例えば、抗体分子を使用して、C5に関連する障害、例えば、本明細書に記載される障害、例えば、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害を効果的に治療、予防、または診断することができる。
【0467】
一実施形態では、抗体分子は、C5、例えば、ヒトC5に、高親和性で、例えば、約50nM以下、例えば、約20nM以下、10nM以下、9nM以下、8nM以下、7nM以下、6nM以下、5nM以下、4nM以下、3nM以下、2nM以下、1nM以下、0.5nM以下、0.2nM以下、0.1nM以下、0.05nM以下、0.02nM以下、0.01nM以下、0.005nM以下、0.002nM以下、または0.001nM以下、例えば、0.001nM~10nM、0.001nM~5nM、0.001nM~2nM、0.001nM~1nM、0.001nM~0.5nM、0.001nM~0.2nM、0.001nM~0.1nM、0.001~0.05nM、0.001~0.02nM、0.001~0.005nM、5nM~10nM、2nM~10nM、1nM~10nM、0.5nM~10nM、0.2nM~10nM、0.1nM~10nM、0.05nM~10nM、0.02nM~10nM、0.01nM~10nM、0.005nM~10nM、0.002~10nM、0.002nM~5nM、0.005nM~2nM、0.01nM~1nM、0.02nM~0.5nM、0.05nM~0.2nM、0.001nM~0.002nM、0.002nM~0.005nM、0.005nM~0.01nM、0.01nM~0.02nM、0.02nM~0.05nM、0.05nM~0.1nM、0.1nM~0.2nM、0.2nM~0.5nM、0.5nM~1nM、1nM~2nM、2nM~5nM、または5nM~10nMのK’で結合する。
【0468】
一実施形態では、抗体分子は、C5に、1×10-4、5×10-5、または1×10-5-1よりも遅いKoffで結合する。一実施形態では、抗体分子は、C5に、1×10、5×10、1×10、または5×10-1-1よりも速いKonで結合する。
【0469】
一実施形態では、抗体分子は、C5、例えば、ヒトC5に、高親和性で、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約2μg/ml以下、例えば、約1μg/ml以下、0.9μg/ml以下、0.8μg/ml以下、0.7μg/ml以下、0.6μg/ml以下、0.5μg/ml以下、0.4μg/ml以下、0.3μg/ml以下、0.2μg/ml以下、0.1μg/ml以下、0.09μg/ml以下、0.08μg/ml以下、0.07μg/ml以下、0.06μg/ml以下、0.05μg/ml以下、0.04μg/ml以下、0.03μg/ml以下、0.02μg/ml以下、0.01μg/ml以下、0.005μg/ml以下、0.002μg/ml以下、0.001μg/ml以下、例えば、0.001μg/ml~2μg/ml、例えば、0.001μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~0.5μg/ml、0.001μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.1μg/ml、0.001μg/ml~0.05μg/ml、0.001μg/ml~0.02μg/ml、0.001μg/ml~0.01μg/ml、0.001μg/ml~0.005μg/ml、0.002μg/ml~1μg/ml、0.005μg/ml~1μg/ml、0.01μg/ml~1μg/ml、0.02μg/ml~1μg/ml、0.05μg/ml~1μg/ml、0.1μg/ml~1μg/ml、0.2μg/ml~1μg/ml、0.5μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~1μg/ml、0.002μg/ml~0.5μg/ml、0.005μg/ml~0.2μg/ml、0.01μg/ml~0.1μg/ml、または0.02μg/ml~0.05μg/mlのEC50で結合する。
【0470】
一実施形態では、抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)の1つ以上の生物学的活性を、例えば、本明細書に記載される方法によって決定される、例えば、約50μg/ml以下、例えば、約20μg/ml以下、10μg/ml以下、9μg/ml以下、8μg/ml以下、7μg/ml以下、6μg/ml以下、5μg/ml以下、4μg/ml以下、3μg/ml以下、2μg/ml以下、1μg/ml以下、0.5μg/ml以下、0.2μg/ml以下、0.1μg/ml以下、0.05μg/ml以下、0.02μg/ml以下、0.01μg/ml以下、0.005μg/ml以下、0.002μg/ml以下、または0.001μg/ml以下、例えば、0.001μg/ml~10μg/ml、0.001μg/ml~5μg/ml、0.001μg/ml~2μg/ml、0.001μg/ml~1μg/ml、0.001μg/ml~0.5μg/ml、0.001μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.1μg/ml、0.001~0.05μg/ml、0.001~0.02μg/ml、0.001~0.005μg/ml、5μg/ml~10μg/ml、2μg/ml~10μg/ml、1μg/ml~10μg/ml、0.5μg/ml~10μg/ml、0.2μg/ml~10μg/ml、0.1μg/ml~10μg/ml、0.05μg/ml~10μg/ml、0.02μg/ml~10μg/ml、0.01μg/ml~10μg/ml、0.005μg/ml~10μg/ml、0.002~10μg/ml、0.002μg/ml~5μg/ml、0.005μg/ml~2μg/ml、0.01μg/ml~1μg/ml、0.02μg/ml~0.5μg/ml、0.05μg/ml~0.2μg/ml、0.001μg/ml~0.002μg/ml、0.002μg/ml~0.005μg/ml、0.005μg/ml~0.01μg/ml、0.01μg/ml~0.02μg/ml、0.02μg/ml~0.05μg/ml、0.05μg/ml~0.1μg/ml、0.1μg/ml~0.2μg/ml、0.2μg/ml~0.5μg/ml、0.5μg/ml~1μg/ml、1μg/ml~2μg/ml、2μg/ml~5μg/ml、または5μg/ml~10μg/mlのIC50で低減(例えば、阻害、遮断、または中和)する。
【0471】
一実施形態では、抗体分子は、C5上の線状または立体配座エピトープに結合する。一実施形態では、抗体分子は、第2の抗体分子(例えば、表1に記載されるモノクローナル抗体)と同じ、類似の、または重複するC5上のエピトープに結合するか、または実質的に結合する。一実施形態では、抗体分子は、C5への結合について第2の抗体分子(例えば、表1に記載されるモノクローナル抗体)と競合する。一実施形態では、エピトープは、立体配座エピトープである。
【0472】
一実施形態では、LCDR1、LCDR2、LCDR3、HCDR1、およびHCDR2は、それぞれ、Chothia CDRカノニカルクラス2、1、1、1、および2に属する。一実施形態では、抗体分子は、表6に記載されるパラトープ-パラトープ接触のうちの少なくとも1つを含む。
【表6】
【0473】
エピトープ
本明細書に記載される抗体分子は、C5(例えば、ヒトC5)上のエピトープに結合することができる。例えば、本明細書に記載される抗体分子によって結合したエピトープは、本明細書に記載されるC5タンパク質配列中に1つ以上のエピトープ接点を含むことができる。
【0474】
動物モデル
本明細書に記載される抗体分子は、例えば、様々な動物モデルを使用してインビボで評価することができる。例えば、動物モデルを使用して、C5切断の阻害および/または本明細書に記載される障害、例えば、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害の治療もしくは予防における、本明細書に記載される抗体分子の有効性を試験することができる。動物モデルは、例えば、副作用を調査し、インサイチュで抗体分子の濃度を測定し、C5機能と補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害との間の相関を実証するためにも使用することができる。
【0475】
本明細書に記載される抗体分子を評価するために使用することができる、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害のための例示的な動物モデルには、限定されないが、例えば、ヒトC5で再構成されたC5欠損マウスが含まれる。
【0476】
本明細書に記載される他の障害のための例示的な動物モデルは、当該技術分野においても既知である。本明細書に記載される抗体分子を評価するために使用することができる例示的な動物のタイプには、限定されないが、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、およびサルが含まれる。
【0477】
薬学的組成物およびキット
一態様では、本開示は、薬学的に許容される担体と共に製剤化される、本明細書に記載される抗体分子(例えば、本明細書に記載されるヒト化抗体分子)を含む、組成物、例えば、薬学的に許容される組成物を提供する。
【0478】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」は、生理学的に適合される任意および全ての溶媒、分散培地、等張剤、および吸収遅延剤などを含む。担体は、静脈内、筋肉内、皮下、非経口、直腸、脊髄、または表皮投与(例えば、注射または注入による)に適し得る。一実施形態では、薬学的組成物中の抗体分子の約5%未満、例えば、約4%、3%、2%、または1%未満が凝集体として存在する。他の実施形態では、薬学的組成物中の抗体分子の少なくとも約95%、例えば、少なくとも約96%、97%、98%、98.5%、99%、99.5%、99.8%、またはそれ以上が単量体として存在する。一実施形態では、凝集体または単量体のレベルは、クロマトグラフィー、例えば、高速サイズ排除クロマトグラフィー(HP-SEC)によって決定される。
【0479】
本明細書に記載される組成物は、多様な形態であり得る。これらには、例えば、液体溶液(例えば、注射可能および注入可能な溶液)、分散液または懸濁液、リポソーム、および坐剤などの液体、半固体、および固体剤形が含まれる。好適な形態は、意図された投与様式および治療用途に依存する。典型的な好適な組成物は、注射可能または注入可能溶液の形態である。1つの好適な投与様式は、非経口(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内)である。一実施形態では、抗体分子は、静脈内注入または注射によって投与される。一実施形態では、抗体は、筋肉内または皮下注射によって投与される。
【0480】
本明細書で使用される「非経口投与」および「非経口投与される」という語句は、通常は注射による、経腸および局所投与以外の投与様式を意味し、限定なしに、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、嚢下、くも膜下、脊髄内、硬膜外、ならびに胸骨内注射および注入を含む。
【0481】
治療組成物は、典型的には、製造および保存の条件下で滅菌および安定であるべきである。組成物は、溶液、マイクロエマルション、分散液、リポソーム、または高抗体濃度に適した他の秩序構造として製剤化することができる。滅菌注射可能溶液は、必要に応じて、上に列挙される成分の1つまたは組み合わせを含む適切な溶媒に、活性化合物(すなわち、抗体または抗体部分)を必要とされる量で組み込み、続いて濾過滅菌することによって調製することができる。一般に、分散液は、基本の分散媒、および上に列挙されるものからの必要とされる他の成分を含有する滅菌ビヒクルに、活性化合物を組み込むことによって調製される。滅菌注射可能溶液の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、その予め滅菌濾過された溶液から活性成分および任意の追加の所望の成分の粉末を得る、真空乾燥および凍結乾燥である。溶液の適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合には必要な粒径の維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持することができる。注射可能組成物の持続的吸収は、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸塩およびゼラチンを含めることによってもたらすことができる。
【0482】
本明細書に記載される抗体分子は、様々な方法によって投与することができる。いくつかは当該技術分野で既知であり、多くの治療、予防、または診断用途について、適切な投与経路/様式は、静脈内注射または注入である。例えば、抗体分子は、静脈内注入によって、10mg/分未満、好ましくは5mg/分未満または以下の速度で投与して、約1~100mg/m、好ましくは約5~50mg/m、約7~25mg/m、より好ましくは、約10mg/mの用量に到達することができる。当業者によって理解されるように、投与経路および/または様式は、所望の結果に応じて変動するであろう。一実施形態では、活性化合物は、化合物を急速な放出に対して保護する担体、例えば、インプラント、経皮パッチ、およびマイクロカプセル化送達システムを含む、制御放出製剤と共に調製され得る。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤の調製のための多くの方法は、特許を取得しているか、または当業者に一般に知られている。例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems,J.R.Robinson,ed.,Marcel Dekker,Inc.,New York,1978を参照されたい。
【0483】
一実施形態では、抗体分子は、例えば、不活性希釈剤または吸収可能な食用担体と共に、経口投与することができる。抗体分子(および望ましい場合、他の成分)は、ハードもしくはソフトシェルゼラチンカプセルに封入、錠剤に圧縮されるか、または対象の食事に直接組み込まれ得る。経口治療投与のために、抗体分子は、賦形剤と共に組み込まれ、摂取可能な錠剤、口腔錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハースなどの形態で使用され得る。非経口投与以外によって抗体分子を投与するために、化合物をその不活性化を防止する材料でコーティングするか、または化合物をこれと共投与することが必要であり得る。治療、予防、または診断組成物は、医療デバイスで投与されてもよく、いくつかは当該技術分野で既知である。
【0484】
投与量レジメンは、所望の応答(例えば、治療、予防、または診断応答)を提供するように調整される。例えば、単一ボーラスが投与されてもよく、いくつかの分割用量が経時的に投与されてもよく、または用量が、治療状況の緊急性によって示されるように、比例的に低減または増加されてもよい。非経口組成物を、投与の容易さおよび投与量の均一性のために単位剤形に製剤化することが特に有利である。本明細書で使用される単位剤形は、治療される対象のための単位投与量として適した物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要な薬学的担体と関連して所望の治療効果をもたらすように計算された所定の量の活性化合物を含有する。単位剤形の仕様は、(a)抗体分子および達成されるべき特定の治療、予防、または診断効果、ならびに(b)個体における感受性の治療のためにそのような抗体分子を配合する技術分野に固有の制限によって左右され、かつそれらに直接依存する。
【0485】
抗体分子の治療、予防、または診断有効量の例示的な、非限定的範囲は、対象の体重1kgあたり約0.1~50mg、例えば、約0.1~30mg/kg、例えば、約1~30、1~15、1~10、1~5、5~10、または1~3mg/kg、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、または50mg/kgである。抗体分子は、静脈内注入によって、10mg/分未満、例えば、5mg/分未満または以下の速度で投与して、約1~100mg/m、例えば、約5~50mg/m、約7~25mg/m、例えば、約10mg/mの用量に到達することができる。投与量値は、軽減されるべき状態のタイプおよび重症度で変動し得ることに留意されたい。任意の特定の対象について、特定の投与量レジメンは、個々の必要性および組成物の投与を投与または監督する者の専門的判断に従って経時的に調整されるべきであり、本明細書に記載される投与量範囲は、例示的なものに過ぎず、特許請求される組成物の範囲または実践を制限することを意図しないことをさらに理解されたい。
【0486】
本明細書における薬学的組成物は、「治療有効量」、「予防有効量」、または「診断有効量」の、本明細書に記載される抗体分子を含み得る。
【0487】
「治療有効量」とは、必要な投与量および期間で、所望の治療結果を達成するために、有効な量を指す。抗体分子の治療有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別、および体重、ならびに個体において所望の応答を誘導する抗体または抗体部分の能力などの因子に従って変動し得る。治療有効量はまた、抗体分子の任意の毒性または有害効果よりも治療上有益な効果が上回るものである。「治療有効投与量」は、典型的には、未治療の対象と比較して、測定可能なパラメータを少なくとも約20%、例えば、少なくとも約40%、少なくとも約60%、または少なくとも約80%阻害する。測定可能なパラメータは、例えば、血尿、着色尿、発泡尿、疼痛、手足のむくみ(浮腫)、または高血圧であり得る。測定可能なパラメータを阻害する抗体分子の能力は、IgA腎症の治療または予防における有効性を予測する動物モデル系において評価することができる。あるいは、組成物のこの特性は、例えば、インビトロアッセイによって、例えば、C5bレベルを測定することによって、C5切断を阻害する抗体分子の能力を調査することによって評価することができる。
【0488】
「予防有効量」とは、必要な投与量および期間で、所望の予防結果を達成するために、有効な量を指す。典型的には、予防用量は、疾患の前または早期に対象に使用されるため、予防有効量は、治療有効量よりも少ないであろう。
【0489】
「診断有効量」とは、必要な投与量および期間で、所望の診断結果を達成するために、有効な量を指す。典型的には、診断有効量は、障害、例えば、本明細書に記載される障害、例えば、IgA腎症が、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで診断され得るものである。
【0490】
本明細書に記載される抗体分子を含むキットも本開示内に含まれる。キットは、使用説明書;他の試薬、例えば、標識、治療剤、または抗体分子を標識もしくは治療剤に対してキレート化するか、もしくはそれ以外の場合ではカップリングするために有用な薬剤、または放射線防護組成物;投与のために抗体分子を調製するためのデバイスまたは他の材料;薬学的に許容される担体;および対象への投与のためのデバイスまたは他の材料を含む、1つ以上の他の要素を含むことができる。
【0491】
核酸
本開示はまた、本明細書に記載されるように、抗体分子(例えば、抗体分子の重鎖および軽鎖可変領域ならびにCDR)をコードするヌクレオチド配列を含む核酸を特徴とする。
【0492】
例えば、本開示は、本明細書に開示される抗体分子のうちの1つ以上から選択される抗体分子、例えば、表1の抗体分子、または抗体分子の一部分、例えば、表1の可変領域の、それぞれ、重鎖可変領域および軽鎖可変領域をコードする第1および第2の核酸を特徴とする。核酸は、本明細書における表中のアミノ酸配列のうちのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に同一の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、または本明細書における表中に示される配列と3、6、15、30、もしくは45個以下のヌクレオチドが異なる配列)を含むことができる。
【0493】
一実施形態では、核酸は、本明細書における表中に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域からの少なくとも1つ、2つ、もしくは3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または1つ以上の置換、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。一実施形態では、核酸は、本明細書における表中に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域からの少なくとも1つ、2つ、もしくは3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または1つ以上の置換、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。一実施形態では、核酸は、本明細書における表中に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖および軽鎖可変領域からの少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、もしくは6つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または1つ以上の置換、例えば、保存的置換を有する配列)を含むことができる。
【0494】
一実施形態では、核酸は、表5に記載されるヌクレオチド配列を有する重鎖可変領域からの少なくとも1つ、2つ、もしくは3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、それと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または本明細書に記載されるストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることができる配列)を含むことができる。一実施形態では、核酸は、表5に記載されるヌクレオチド配列を有する軽鎖可変領域からの少なくとも1つ、2つ、もしくは3つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または本明細書に記載されるストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることができる配列)を含むことができる。一実施形態では、核酸は、表5に記載されるヌクレオチド配列を有する重鎖および軽鎖可変領域からの少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、もしくは6つのCDRをコードするヌクレオチド配列、またはそれと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または本明細書に記載されるストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることができる配列)を含むことができる。
【0495】
一実施形態では、核酸は、表5に記載されるヌクレオチド配列またはそれと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または本明細書に記載されるストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることができる配列)を含む。一実施形態では、核酸は、表5に記載されるヌクレオチド配列またはそれと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一の、および/または本明細書に記載されるストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることができる配列)の一部分を含む。部分は、例えば、可変領域(例えば、VHもしくはVL)、1つ、2つ、もしくは3つ以上のCDR、または1つ、2つ、3つ、もしくは4つ以上のフレームワーク領域をコードし得る。
【0496】
本明細書に開示される核酸は、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチド、またはその類似体を含む。ポリヌクレオチドは、一本鎖または二本鎖のいずれかであってもよく、一本鎖は、コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖であってもよい。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびヌクレオチド類似体などの修飾ヌクレオチドを含んでもよい。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって中断されてもよい。ポリヌクレオチドは、例えば、標識成分とのコンジュゲーションによって、重合後にさらに修飾されてもよい。核酸は、組換えポリヌクレオチド、またはゲノム、cDNA、半合成、もしくは合成起源のポリヌクレオチドであってもよく、これらは、天然では発生しないか、または非天然配置で別のポリヌクレオチドに結合しているかのいずれかである。
【0497】
一態様では、本出願は、本明細書に記載される核酸を含有する宿主細胞およびベクターを特徴とする。核酸は、以下により詳細に記載されるように、同じ宿主細胞または別個の宿主細胞に存在する単一のベクターまたは別個のベクターに存在し得る。
【0498】
ベクター
本明細書に記載される抗体分子をコードするヌクレオチド配列を含むベクターが本明細書にさらに提供される。
【0499】
一実施形態では、ベクターは、例えば、表1に記載されるように、本明細書に記載される抗体分子をコードするヌクレオチドを含む。別の実施形態では、ベクターは、本明細書において、例えば、表5に記載されるヌクレオチド配列を含む。ベクターには、限定されないが、ウイルス、プラスミド、コスミド、ラムダファージ、または酵母人工染色体(YAC)が含まれる。
【0500】
多数のベクターシステムを使用することができる。例えば、1つのクラスのベクターは、例えば、ウシパピローマウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、ワクシニアウイルス、バキュロウイルス、レトロウイルス(ラウス肉腫ウイルス、MMTV、またはMOMLV)、またはSV40ウイルスなどの動物ウイルスに由来するDNA要素を利用する。別のクラスのベクターは、セムリキ森林ウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、およびフラビウイルスなどのRNAウイルスに由来するRNA要素を利用する。
【0501】
加えて、DNAをそれらの染色体に安定に組み込んだ細胞は、トランスフェクト宿主細胞の選択を可能にする1つ以上のマーカーを導入することによって選択され得る。マーカーは、例えば、栄養要求性宿主へのプロトトロピー、殺生物剤耐性(例えば、抗生物質)、または銅などの重金属に対する耐性などを提供し得る。選択可能なマーカー遺伝子は、発現されるべきDNA配列に直接結合するか、または共形質転換によって同じ細胞に導入されるかのいずれかであり得る。mRNAの最適合成には、追加の要素も必要とされ得る。これらの要素には、スプライスシグナル、ならびに転写プロモーター、エンハンサー、および終結シグナルが含まれ得る。
【0502】
構築物を含有する発現ベクターまたはDNA配列が発現のために調製されると、発現ベクターは、トランスフェクトされるか、または適切な宿主細胞に導入され得る。これを達成するために、例えば、プロトプラスト融合、リン酸カルシウム沈殿、エレクトロポレーション、レトロウイルス形質導入、ウイルストランスフェクション、遺伝子銃、脂質ベースのトランスフェクション、または他の従来の技法などの様々な技法が用いられ得る。プロトプラスト融合の場合、細胞を培地中で成長させ、適切な活性についてスクリーニングする。
【0503】
得られたトランスフェクト細胞を培養し、産生された抗体分子を回収するための方法および条件は、当業者に既知であり、本明細書に基づいて、用いられる特定の発現ベクターおよび哺乳動物宿主細胞に応じて変化または最適化され得る。
【0504】
細胞
本開示はまた、本明細書に記載される抗体分子をコードする核酸を含む細胞(例えば、宿主細胞)を提供する。例えば、宿主細胞は、表5に記載されるヌクレオチド配列、それと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約85%、90%、95%、99%以上同一であり、かつ/または本明細書に記載されるストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることができる配列)、または当該核酸のうちの1つの一部分を有する核酸分子を含み得る。加えて、宿主細胞は、表1のアミノ酸配列、それと実質的に相同の配列(例えば、それと少なくとも約80%、85%、90%、95%、99%以上同一の配列)、または当該配列のうちの1つの一部分をコードする核酸分子を含み得る。
【0505】
一実施形態では、宿主細胞は、本明細書に記載される抗体分子をコードする核酸を含むように遺伝子操作される。
【0506】
一実施形態では、宿主細胞は、発現カセットを使用することによって遺伝子操作される。「発現カセット」という語句は、そのような配列と適合する宿主における遺伝子の発現に影響を与えることができるヌクレオチド配列を指す。そのようなカセットは、プロモーター、イントロンありまたはなしのオープンリーディングフレーム、および終結シグナルを含み得る。発現をもたらすのに必要または有用な追加の因子、例えば、誘導性プロモーターなども使用され得る。
【0507】
本開示はまた、本明細書に記載されるベクターを含む宿主細胞を提供する。
【0508】
細胞は、限定されないが、真核細胞、細菌細胞、昆虫細胞、またはヒト細胞であり得る。好適な真核細胞には、限定されないが、Vero細胞、HeLa細胞、COS細胞、CHO細胞、HEK293細胞、BHK細胞、およびMDCKII細胞が含まれる。好適な昆虫細胞には、限定されないが、Sf9細胞が含まれる。一実施形態では、細胞(例えば、宿主細胞)は、単離細胞である。
【0509】
抗体分子の使用
本明細書に開示される抗体分子、および本明細書に開示される薬学的組成物は、インビトロ、エクスビボ、およびインビボ治療的、予防的、および/または診断的有用性を有する。
【0510】
一実施形態では、抗体分子は、C5の1つ以上の生物学的活性(例えば、C5の切断)を低減(例えば、阻害、遮断、または中和)する。例えば、これらの抗体分子は、培養中の細胞に、インビトロもしくはエクスビボで、または対象、例えば、ヒト対象に、例えば、インビボで投与して、C5の1つ以上の生物学的活性を低減(例えば、阻害、遮断、または中和)することができる。一実施形態では、抗体分子は、C5、例えば、ヒトC5の切断を阻害するか、または実質的に阻害して、例えば、C5aおよびC5bを形成する。したがって、一態様では、本開示は、障害が治療、予防、または診断されるように、本明細書に記載される抗体分子を対象に投与することを含む、対象において、障害、例えば、本明細書に記載される障害(例えば、IgA腎症)を治療、予防、または診断する方法を提供する。例えば、本開示は、本明細書に記載される抗体分子を細胞と培養中で、例えば、インビトロもしくはエクスビボで接触させること、または本明細書に記載される抗体分子を対象に、例えば、インビボで投与して、障害、例えば、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害に関連する障害を治療、予防、もしくは診断することを含む方法を提供する。
【0511】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒトおよび非ヒト動物を含むことが意図される。一実施形態では、対象は、ヒト対象、例えば、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害を有するか、または補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害を有するリスクのあるヒト患者である。「非ヒト動物」という用語は、哺乳動物および非ヒト霊長類などの非哺乳動物を含む。一実施形態では、対象は、ヒトである。本明細書に記載される方法および組成物は、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害のヒト患者を治療するのに適している。補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害を有する患者には、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害を発症したが、(少なくとも一時的に)無症状である患者、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害の症状を示した患者、または補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害に関するか、もしくはこれと関連付けられる障害を有する患者が含まれる。
【0512】
障害を治療または予防する方法
本明細書に記載される抗体分子を使用して、補体関連障害またはその症状を治療または予防することができる。
【0513】
一実施形態では、障害は、C5の異常レベルと関連付けられる。一実施形態では、抗体分子は、本明細書に記載される障害を有するか、または本明細書に記載される障害を発症するリスクがある対象を治療するために使用される。
【0514】
例示的な補体関連障害には、限定されないが、AP関連障害および/またはCP関連障害が含まれる。そのような障害としては、限定なしに、リウマチ性関節炎(RA)、抗リン脂質抗体症候群、ループス腎炎、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型または感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、多巣性運動ニューロパチー(MMN)、多発性硬化症(MS)、黄斑変性症(例えば、加齢黄斑変性症(AMD))、溶血、肝酵素上昇、血小板減少(HELLP)症候群、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、自然流産、微量免疫型血管炎、表皮水疱症、習慣性流産、重症筋無力症、および外傷性脳損傷が挙げられる。
【0515】
一実施形態では、補体関連障害は、限定されないが、糖尿病関連血管障害(例えば、眼の)、網膜中心静脈閉塞症、心血管障害、心筋炎、脳血管障害、末梢(例えば、筋骨格)血管障害、腎血管障害、血管新生障害、腸間膜/腸血管障害、移植片および/または再移植片への血行再建、血管炎、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病腎炎、全身性エリテマトーデス関連血管炎、リウマチ性血管炎に関連する血管炎、免疫複合体性血管炎、高安病、拡張型心筋症、糖尿病性血管症、川崎病(動脈炎)、静脈ガス塞栓症(VGE)、ならびにステント留置、回転性粥腫切除術、および経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の再狭窄などの補体関連血管障害である。
【0516】
追加の補体関連障害としては、限定なしに、重症筋無力症、寒冷凝集素症、皮膚筋炎、グレーブス病、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片(graft)拒絶(例えば、移植片(transplant)拒絶)、敗血症、火傷(例えば、重度の火傷)、全身性炎症反応敗血症、敗血症性ショック、脊髄損傷、糸球体腎炎、橋本甲状腺炎、I型糖尿病、乾癬、天疱瘡、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、グッドパスチャー症候群、抗リン脂質抗体症候群(APS)、および劇症型APS(CAPS)が挙げられる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される高濃度抗体溶液は、血栓性微小血管症(TMA)、例えば、本明細書に記載される補体関連障害のいずれかなどの補体関連障害に関連するTMAを治療するための方法において使用することができる。
【0517】
補体関連障害としては、限定されないが、喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患、α-1抗トリプシン欠乏症、肺気腫、気管支拡張症、閉塞性細気管支炎、肺胞炎、サルコイドーシス、肺線維症、および膠原血管障害などの補体関連肺疾患も挙げられる。
【0518】
一実施形態では、補体関連障害は、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される。
【0519】
本明細書に記載される抗体分子は、典型的には、患者が回復するまで、患者のシステムにおいて治療有効レベルの抗体分子を維持する頻度で投与される。例えば、抗体分子は、各C5分子に結合するために少なくとも約1、2、5、10、20、30、または40個の抗体分子について十分な血清濃度を達成する頻度で投与され得る。一実施形態では、抗体分子は、1、2、3、4、5、6、もしくは7日毎、1、2、3、4、5、もしくは6週間毎、または1、2、3、4、5、もしくは6ヶ月毎に投与される。
【0520】
様々な抗体分子を投与する方法は、当該技術分野で既知であり、以下に記載される。使用される抗体分子の好適な投与量は、対象の年齢および体重、ならびに使用される特定の薬物に依存するであろう。
【0521】
一実施形態では、抗体分子は、対象(例えば、ヒト対象)に静脈内投与される。一実施形態では、抗体分子は、対象に、0.1mg/kg~50mg/kg、例えば、0.2mg/kg~25mg/kg、0.5mg/kg~10mg/kg、0.5mg/kg~5mg/kg、0.5mg/kg~3mg/kg、0.5mg/kg~2.5mg/kg、0.5mg/kg~2mg/kg、0.5mg/kg~1.5mg/kg、0.5mg/kg~1mg/kg、1mg/kg~1.5mg/kg、1mg/kg~2mg/kg、1mg/kg~2.5mg/kg、1mg/kg~3mg/kg、1mg/kg~2.5mg/kg、または1mg/kg~5mg/kgの用量で投与される。一実施形態では、抗体分子は、対象に、10mg~1000mg、例えば、10mg~500mg、10mg~250mg、10mg~150mg、10mg~100mg、10mg~50mg、250mg~500mg、150mg~500mg、100mg~500mg、50mg~500mg、25mg~250mg、50mg~150mg、50mg~100mg、100mg~150mg、100mg~200mg、または150mg~250mgの固定用量で投与される。一実施形態では、抗体分子は、1週間に1回、1週間に2回、2週間に1回、3週間に1回、4週間に1回、8週間に1回、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回、または3ヶ月に1回投与される。一実施形態では、抗体分子は、0.5mg/kg~3mg/kg、または50mg~150mg、1週間に1回、1週間に2回、2週間に1回、または4週間に1回投与される。
【0522】
抗体分子は、それ自体によって使用されるか、または第2の薬剤、例えば、細菌剤、毒素、もしくはタンパク質、例えば、第2の抗C5抗体分子にコンジュゲートされ得る。この方法は、抗体分子を、単独で、または第2の薬剤にコンジュゲートして、そのような治療を必要とする対象に投与することを含む。抗体分子を使用して、様々な治療剤、例えば、毒素、またはその混合物を送達することができる。
【0523】
炎症性疾患
一実施形態では、補体関連障害は、炎症性障害、例えば、PNHまたはaHUSである。一実施形態では、抗体分子は、炎症性障害、例えば、PNHもしくはaHUS、またはそれらの組み合わせに関連する症状を治療するために使用される。
【0524】
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は、一般に、赤血球の破壊(溶血性貧血)、血栓(血栓症)、および骨髄機能障害(例えば、不十分な量の血液成分を作製すること)を特徴とする。
【0525】
非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)は、一般に、補体系の慢性的な制御されていない活性化と関連付けられる。aHUSは、典型的には、全身血栓性微小血管症(TMA)、全身の小血管における血栓の形成を特徴とし、これは、脳卒中、心臓発作、腎不全、および死亡を引き起こし得る。
【0526】
併用療法
抗体分子は、他の療法と組み合わせて使用することができる。例えば、併用療法は、1つ以上の追加の治療剤、例えば、本明細書に記載される1つ以上の追加の治療剤と共製剤化、および/または共投与される抗体分子を含み得る。他の実施形態では、抗体分子は、他の治療的処置モダリティ、例えば、本明細書に記載される他の治療的処置モダリティと組み合わせて投与される。そのような併用療法は、有利には、投与される治療剤のより低い投与量を利用し、よって、様々な単剤療法に関連した考えられる毒性または合併症を回避し得る。
【0527】
「組み合わせて」投与されるとは、本明細書で使用される場合、2つ(またはそれ以上)の異なる治療が、障害を有する対象の苦痛の前に、またはその経過中に、対象に送達されることを意味する。一実施形態では、2つ以上の治療は、例えば、対象が障害を有するか、または障害と診断される前に、予防的に送達される。別の実施形態では、2つ以上の治療は、対象が障害を発症したか、または障害と診断された後に送達される。一実施形態では、1つの治療の送達は、第2の送達が開始するときに依然として生じており、よって重複がある。これは、本明細書において「同時」または「同時送達」と呼ばれることがある。他の実施形態では、1つの治療の送達は、他の治療の送達が開始する前に終了する。いずれかの場合の実施形態では、組み合わされた投与のため、治療はより効果的である。例えば、第2の治療は、第2の治療が第1の治療の不在下で投与された場合に見られるよりも、より効果的であり、例えば、同等の効果がより少ない第2の治療で見られるか、または第2の治療が症状をより大きな程度低減するか、あるいは類似の状況が第1の治療で見られる。一実施形態では、送達は、症状、または障害に関する他のパラメータにおける低減が、他方の不在下で送達される一方の治療で観察されるものよりも大きいものである。2つの治療の効果は、部分的に付加的、完全に付加的であるか、または付加的よりも大きい場合があり得る。送達は、送達される第1の治療の効果が、第2が送達されるときに依然として検出可能であるものであり得る。
【0528】
一実施形態では、追加の薬剤は、第2の抗体分子、例えば、第1の抗体分子とは異なる抗体分子である。組み合わせて使用することができる例示的な抗体分子には、限定されないが、表1に列挙される抗体分子の任意の組み合わせが含まれる。
【0529】
一実施形態では、抗体分子は、補体関連障害、例えば、本明細書に記載される補体関連障害を治療または予防するために第2の療法と組み合わせて投与される。
【0530】
他の障害を治療または予防するために本明細書に記載される抗体分子または組成物と組み合わせて使用することができる例示的な療法は、本明細書における「障害を治療または予防する方法」のセクションにも記載される。
【0531】
診断方法
いくつかの態様では、本開示は、インビトロ(例えば、生検または血液試料などの生体試料中)またはインビボ(例えば、対象におけるインビボイメージング)でC5(例えば、ヒトC5)の存在を検出するための診断方法を提供する。方法は、(i)試料を本明細書に記載される抗体分子と接触させるか、または対象に抗体分子を投与することと、(任意に)(ii)参照試料、例えば、対照試料(例えば、生検もしくは血液試料などの対照生体試料)または対照対象を本明細書に記載される抗体分子と接触させることと、(iii)試料もしくは対象、または対照試料もしくは対象における抗体分子とC5との間の複合体の形成を検出することと、を含み、対照試料または対象に対する試料または対象における複合体の形成における変化、例えば、統計的に有意な変化は、試料中のC5の存在を示す。抗体分子は、結合または非結合抗体の検出を容易にするために、検出可能な物質で直接的または間接的に標識することができる。好適な検出可能な物質としては、上述され、以下により詳細に説明されるように、様々な酵素、補欠分子族、蛍光材料、発光材料、および放射性材料が挙げられる。
【0532】
「試料」という用語は、ポリペプチド(例えば、C5)またはポリペプチドをコードする核酸を検出するために使用される試料を指すため、限定されないが、細胞、細胞溶解物、細胞のタンパク質または膜抽出物、血液などの体液、または生検などの組織試料を含む。
【0533】
抗体分子とC5との間の複合体形成は、C5に結合した抗体分子または非結合抗体分子のいずれかを測定または視覚化することによって検出することができる。任意の好適な検出アッセイを使用することができ、従来の検出アッセイは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、または組織免疫組織化学を含む。抗体分子を標識する代わりに、C5の存在は、検出可能な物質および非標識抗体分子で標識された標準物を利用した競合免疫アッセイによって試料においてアッセイすることができる。このアッセイでは、生体試料、標識標準物、および抗体分子が組み合わされ、非標識結合分子に結合した標識標準物の量が決定される。試料中のC5の量は、抗体分子に結合した標識標準物の量に反比例する。
【0534】
本明細書に記載される抗体分子を使用して、本明細書に記載される抗体分子によって治療または予防され得る障害を診断することができる。本明細書に記載される検出または診断方法は、本明細書に記載される障害を治療または予防するために本明細書に記載される他の方法と組み合わせて使用することができる。
【0535】
本開示は、以下の番号が付けられた項のいずれかを含む。
1.補体第5成分(C5)に結合することができる単離抗体分子であって、
(a)配列番号87のHCDR1アミノ酸配列、配列番号88のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号89のHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)、ならびに配列番号90のLCDR1アミノ酸配列、配列番号91のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号92のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)、または
(b)配列番号94のHCDR1アミノ酸配列、配列番号95のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号96のHCDR3アミノ酸配列を含むVH、ならびに配列番号97のLCDR1アミノ酸配列、配列番号98のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号99のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む、抗体分子。
【0536】
2.配列番号87のHCDR1アミノ酸配列、配列番号88のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号89のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号90のLCDR1アミノ酸配列、配列番号91のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号92のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)と、を含む、項1に記載の抗体分子。
【0537】
3.配列番号94のHCDR1アミノ酸配列、配列番号95のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号96のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号97のLCDR1アミノ酸配列、配列番号98のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号99のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)と、を含む、項1に記載の抗体分子。
【0538】
4.配列番号16~23のいずれかのHCDR1アミノ酸配列、配列番号24~30のいずれかのHCDR2アミノ酸配列、および配列番号31~36のいずれかのHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号37~41のいずれかのLCDR1アミノ酸配列、配列番号42~46のいずれかのLCDR2アミノ酸配列、および配列番号47~52のいずれかのLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~3のいずれかに記載の抗体分子。
【0539】
5.配列番号19のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0540】
6.配列番号20のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0541】
7.配列番号21のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0542】
8.配列番号22のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0543】
9.配列番号19のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0544】
10.配列番号20のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0545】
11.配列番号21のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0546】
12.配列番号22のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項4に記載の抗体分子。
【0547】
13.配列番号54~58のいずれかのHCDR1アミノ酸配列、配列番号59~65のいずれかのHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66~70のいずれかのHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71~75のいずれかのLCDR1アミノ酸配列、配列番号76~80のいずれかのLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81~86のいずれかのLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~3のいずれかに記載の抗体分子。
【0548】
14.配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0549】
15.配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0550】
16.配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0551】
17.配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0552】
18.配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0553】
19.配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0554】
20.配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0555】
21.配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、項13に記載の抗体分子。
【0556】
22.配列番号1~9のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVHを含む、項1~21のいずれかに記載の抗体分子。
【0557】
23.配列番号1~9のいずれかのアミノ酸配列を含むVHを含む、項22に記載の抗体分子。
【0558】
24.配列番号10~15のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVLを含む、項1~21のいずれかに記載の抗体分子。
【0559】
25.配列番号10~15のいずれかのアミノ酸配列を含むVLを含む、項24に記載の抗体分子。
【0560】
26.配列番号1~9のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10~15のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~21のいずれかに記載の抗体分子。
【0561】
27.配列番号1~9のいずれかのアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10~15のいずれかのアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項26に記載の抗体分子。
【0562】
28.配列番号1のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0563】
29.配列番号2のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0564】
30.配列番号3のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0565】
31.配列番号4のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0566】
32.配列番号1のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0567】
33.配列番号2のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0568】
34.配列番号3のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0569】
35.配列番号4のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、項1~27のいずれかに記載の抗体分子。
【0570】
36.抗原結合断片を含む、項1~35のいずれかに記載の抗体分子。
【0571】
37.抗原結合断片が、Fab、F(ab’)2、Fv、またはscFvを含む、項36に記載の抗体分子。
【0572】
38.IgG1、IgG2、IgG3、もしくはIgG4の重鎖定常領域、または2つ以上のアイソタイプ(例えば、IgG2/4)のキメラから選択される重鎖定常領域を含み、任意に、重鎖定常領域が、IgG2/4-LSまたはIgG2/4-YTEに見られるように、ヒンジ、CH2、またはCH3領域に1つ以上のアミノ酸修飾を含む、項1~37のいずれかに記載の抗体分子。
【0573】
39.カッパまたはラムダの軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域を含む、項1~38のいずれかに記載の抗体分子。
【0574】
40.IgG1、IgG2、IgG3、IgG4の重鎖定常領域、または2つ以上のアイソタイプ(例えば、IgG2およびIgG4)のキメラから選択される重鎖定常領域と、カッパまたはラムダの軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域と、を含む、項1~39のいずれかに記載の抗体分子。
【0575】
41.Fc領域を含む、項1~40のいずれかに記載の抗体分子。
【0576】
42.Fc領域が、各々EU付番における、それぞれメチオニン428およびアスパラギン434に対応する残基で、Met-429-LeuおよびAsn-435-Ser置換のうちの一方または両方を含む、項41に記載の抗体分子。
【0577】
43.Fc領域が、各々EU付番における、それぞれメチオニン252、セリン254、およびトレオニン256に対応する残基で、Met-252-Tyr、Ser-254-Thr、およびThr-256-Glu置換のうちの1つ、2つ、または3つを含む、項41または42に記載の抗体分子。
【0578】
44.2つのVHおよび2つのVLを含む、項1~43のいずれかに記載の抗体分子。
【0579】
45.当該抗体分子が、ヒト化抗体分子である、項1~44のいずれかに記載の抗体分子。
【0580】
46.当該抗体分子が、モノクローナル抗体分子である、項1~45のいずれかに記載の抗体分子。
【0581】
47.当該抗体分子が、合成抗体分子である、項1~46のいずれかに記載の抗体分子。
【0582】
48.当該抗体分子が、単一特異性抗体分子である、項1~47のいずれかに記載の抗体分子。
【0583】
49.多重特異性抗体分子である、項1~48のいずれかに記載の抗体分子。
【0584】
50.二重特異性抗体分子である、項1~49のいずれかに記載の抗体分子。
【0585】
51.C5が、ヒトC5である、項1~50のいずれかに記載の抗体分子。
【0586】
52.0.1μg/mLまたは0.6nM未満のK’でヒトC5に結合する、項1~51のいずれかに記載の抗体分子。
【0587】
53.0.03~0.08μg/mlまたは0.2nM~0.53nMのK’でヒトC5に結合する、項1~52のいずれかに記載の抗体分子。
【0588】
54.ELISAによって決定される、2μg/ml未満(例えば、0.5μg/ml未満)のEC50でヒトC5に結合する、項1~53のいずれかに記載の抗体分子。
【0589】
55.ELISAによって決定される、0.01μg/ml~2μg/ml(例えば、0.02μg/ml~0.2μg/ml)のEC50でヒトC5に結合する、項1~54のいずれかに記載の抗体分子。
【0590】
56.ELISAによって決定される、0.03μg/ml~0.8μg/ml(例えば、0.03μg/ml~0.16μg/ml)のEC50でヒトC5に結合する、項1~55のいずれかに記載の抗体分子。
【0591】
57.インビトロ溶血アッセイによって決定される、10μg/ml未満のIC50で溶血を阻害する、項1~56のいずれかに記載の抗体分子。
【0592】
58.インビトロ溶血アッセイによって決定される、0.5μg/ml~6μg/ml(例えば、2μg/ml~6μg/ml)のIC50で溶血を阻害する、項1~57のいずれかに記載の抗体分子。
【0593】
59.インビトロ溶血アッセイによって決定される、0.5μg/ml~3.3μg/ml(例えば、2.3μg/ml~3.3μg/ml)のIC50で溶血を阻害する、項1~58のいずれかに記載の抗体分子。
【0594】
60.配列番号53のアミノ酸配列を含むヒトC5に結合する、項1~59のいずれかに記載の抗体分子。
【0595】
61.
(1)LCDR1、LCDR2、LCDR3、HCDR1、およびHCDR2が、それぞれ、Chothia CDRカノニカルクラス2、1、1、1、および2に属し、
(2)抗体分子が、表6に記載のパラトープ-パラトープ接触のうちの少なくとも1つを含む、項1~60のいずれかに記載の抗体分子。
【0596】
62.HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含むVHと、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含むVLと、を含む、C5に結合することができる抗体分子であって、
(1)LCDR1、LCDR2、LCDR3、HCDR1、およびHCDR2が、それぞれ、Chothia CDRカノニカルクラス2、1、1、1、および2に属し、
(2)抗体分子が、表6に記載のパラトープ-パラトープ接触のうちの少なくとも1つを含む、抗体分子。
【0597】
63.C5への結合について、項1~62のいずれかに記載の抗体分子と競合する抗体分子。
【0598】
64.項1~63のいずれかに記載の抗体分子によって認識されるエピトープと同じまたは重複するエピトープに結合する抗体分子。
【0599】
65.項1~64のいずれかに記載の単離抗体分子と、薬学的に許容される担体、賦形剤、または安定剤と、を含む、薬学的組成物。
【0600】
66.項1~65のいずれかに記載の抗体分子のVH、VL、またはその両方をコードする単離核酸。
【0601】
67.項66に記載の核酸を含む発現ベクター。
【0602】
68.項66に記載の核酸または項67に記載のベクターを含む宿主細胞。
【0603】
69.遺伝子発現に好適な条件下で項68に記載の宿主細胞を培養することを含む、抗体分子を産生する方法。
【0604】
70.C5を、項1~64のいずれかに記載の抗体分子、または項65に記載の薬学的組成物と接触させることを含む、C5を阻害する方法。
【0605】
71.接触ステップが、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで行われる、項70に記載の方法。
【0606】
72.障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、項1~64のいずれかに記載の抗体分子、または項65に記載の薬学的組成物を、障害を治療するために有効な量で投与することを含む、方法。
【0607】
73.障害が、補体関連障害であり、任意に、補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、項72に記載の方法。
【0608】
74.抗体分子が、対象に0.1mg/kg~50mg/kgの用量で投与される、項72または73に記載の方法。
【0609】
75.第2の治療剤またはモダリティを投与することをさらに含む、項72~74のいずれかに記載の方法。
【0610】
76.第2の治療剤またはモダリティが、抗体分子が投与される前、その間、またはその後に投与される、項75に記載の方法。
【0611】
77.障害を予防する方法であって、それを必要とする対象に、項1~64のいずれかに記載の抗体分子、または項65に記載の薬学的組成物を、障害を治療するために有効な量で投与することを含む、方法。
【0612】
78.障害が、補体関連障害であり、任意に、補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、項77に記載の方法。
【0613】
79.C5を検出する方法であって、(i)試料または対象を、項1~64のいずれかに記載の抗体分子と、抗体分子とC5との相互作用が生じることを可能にする条件下で接触させることと、(ii)抗体分子と試料または対象との間の複合体の形成を検出することと、を含む、方法。
【0614】
80.参照試料または対象を、項1~64のいずれかに記載の抗体分子と、抗体分子とC5との相互作用が生じることを可能にする条件下で接触させることと、(ii)抗体分子と試料または対象との間の複合体の形成を検出することと、を含む、項79に記載の方法。
【0615】
81.対象における障害の治療における使用のための、項1~64のいずれかに記載の抗体分子、または項66に記載の薬学的組成物。
【0616】
82.障害が、補体関連障害であり、任意に、補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、項84に記載の使用のための、抗体分子、または薬学的組成物。
【0617】
83.対象における障害を治療するための医薬品の製造における、項1~64のいずれかに記載の抗体分子、または項66に記載の薬学的組成物の使用。
【0618】
84.障害が、補体関連障害であり、任意に、補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、項83に記載の使用。
【実施例
【0619】
実施例1:抗C5モノクローナル抗体(mAb)生成および特徴づけ
抗C5モノクローナル抗体の生成
補体タンパク質経路は、C3の分割または活性化を引き起こしてC3aまたはC3bを作製し、C5aおよびC5bなどの様々な生体活性分子の形成をもたらす共通経路に収束する。
【0620】
いくつかの例示的な抗C5 mAb(ATG-001、ATG-002、ATG-003、ATG-004、ATG-005、ATG-006、ATG-007、ATG-008、ATG-012、またはATG-013と称される)を生成した。
【0621】
抗C5モノクローナル抗体の機能分析
例示的な抗C5 mAbをExpi CHO細胞中で発現させ、還元および非還元条件下でSDS-PAGEを使用して純度について分析した。還元条件下で、mAbは、それぞれ、軽鎖および重鎖ポリペプチドの分子量に一致する、25kDaおよび50kDaの2つの別個のバンドとして移動した。非還元条件下で、mAbは、150kDaで単一バンドとして観察され、これは無傷抗体の分子量に対応した(図1A)。mAbのサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)分析は、抗体の大部分が単量体状態であることを明らかにした(図1B)。
【0622】
例示的な抗体を、ELISAを使用して、pH7.4でヒトC5への結合について試験した。例示的な抗体のEC50値は、例示的な抗体がヒトC5について強い結合親和性を示すことを示す(図2A)。加えて、例示的な抗体は、0.5~6ug/mlの範囲の最大半量阻害濃度(IC50)で用量依存的にニワトリ赤血球の溶血を阻害し、例示的な抗体がC5活性を抑制したことを示す(図2B)。
【0623】
これらのデータは、操作された抗体が、生化学的およびインビトロ研究において抗C5活性を示したことを確立する。
【0624】
参照による組み込み
本明細書で言及される全ての刊行物、特許、および受託番号は、各個々の刊行物または特許が参照によって組み込まれることが具体的かつ個別に示されたかのように、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0625】
等価物
本発明の特定の実施形態が議論されたが、上記の明細書は例示的であり、限定的ではない。本発明の多くの変形は、本明細書および以下の特許請求の範囲を見直すと当業者には明白になるであろう。本発明の全範囲は、特許請求の範囲をその等価物の全範囲と共に、および本明細書をそのような変形と共に参照して決定されるべきである。
実施形態
以下、本発明の実施形態を示す。
[1]補体第5成分(C5)に結合することができる単離抗体分子であって、
(a)配列番号87のHCDR1アミノ酸配列、配列番号88のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号89のHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)、ならびに配列番号90のLCDR1アミノ酸配列、配列番号91のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号92のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)、または
(b)配列番号94のHCDR1アミノ酸配列、配列番号95のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号96のHCDR3アミノ酸配列を含むVH、ならびに配列番号97のLCDR1アミノ酸配列、配列番号98のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号99のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む、抗体分子。
[2]配列番号87のHCDR1アミノ酸配列、配列番号88のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号89のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号90のLCDR1アミノ酸配列、配列番号91のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号92のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)と、を含む、[1]に記載の抗体分子。
[3]配列番号94のHCDR1アミノ酸配列、配列番号95のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号96のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号97のLCDR1アミノ酸配列、配列番号98のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号99のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)と、を含む、[1]に記載の抗体分子。
[4]配列番号16~23のいずれかのHCDR1アミノ酸配列、配列番号24~30のいずれかのHCDR2アミノ酸配列、および配列番号31~36のいずれかのHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号37~41のいずれかのLCDR1アミノ酸配列、配列番号42~46のいずれかのLCDR2アミノ酸配列、および配列番号47~52のいずれかのLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の抗体分子。
[5]配列番号19のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[6]配列番号20のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[7]配列番号21のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[8]配列番号22のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号43のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号48のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[9]配列番号19のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[10]配列番号20のHCDR1アミノ酸配列、配列番号28のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[11]配列番号21のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[12]配列番号22のHCDR1アミノ酸配列、配列番号29のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号35のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号38のLCDR1アミノ酸配列、配列番号44のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号49のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[4]に記載の抗体分子。
[13]配列番号54~58のいずれかのHCDR1アミノ酸配列、配列番号59~65のいずれかのHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66~70のいずれかのHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71~75のいずれかのLCDR1アミノ酸配列、配列番号76~80のいずれかのLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81~86のいずれかのLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の抗体分子。
[14]配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[15]配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[16]配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[17]配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号76のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号81のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[18]配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[19]配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号59のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[20]配列番号54のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[21]配列番号55のHCDR1アミノ酸配列、配列番号60のHCDR2アミノ酸配列、および配列番号66のHCDR3アミノ酸配列を含むVHと、配列番号71のLCDR1アミノ酸配列、配列番号77のLCDR2アミノ酸配列、および配列番号82のLCDR3アミノ酸配列を含むVLと、を含む、[13]に記載の抗体分子。
[22]配列番号1~9のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVHを含む、[1]~[21]のいずれかに記載の抗体分子。
[23]配列番号1~9のいずれかのアミノ酸配列を含むVHを含む、[22]に記載の抗体分子。
[24]配列番号10~15のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVLを含む、[1]~[21]のいずれかに記載の抗体分子。
[25]配列番号10~15のいずれかのアミノ酸配列を含むVLを含む、[24]に記載の抗体分子。
[26]配列番号1~9のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10~15のいずれかと少なくとも85%、90%、または95%同一のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[21]のいずれかに記載の抗体分子。
[27]配列番号1~9のいずれかのアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10~15のいずれかのアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[26]に記載の抗体分子。
[28]配列番号1のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[29]配列番号2のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[30]配列番号3のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[31]配列番号4のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号10のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[32]配列番号1のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[33]配列番号2のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[34]配列番号3のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[35]配列番号4のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号11のアミノ酸配列を含むVLと、を含む、[1]~[27]のいずれかに記載の抗体分子。
[36]抗原結合断片を含む、[1]~[35]のいずれかに記載の抗体分子。
[37]前記抗原結合断片が、Fab、F(ab’)2、Fv、またはscFvを含む、[36]に記載の抗体分子。
[38]IgG1、IgG2、IgG3、もしくはIgG4の重鎖定常領域、または2つ以上のアイソタイプ(例えば、IgG2/4)のキメラから選択される重鎖定常領域を含み、任意に、前記重鎖定常領域が、IgG2/4-LSまたはIgG2/4-YTEに見られるように、ヒンジ、CH2、またはCH3領域に1つ以上のアミノ酸修飾を含む、[1]~[37]のいずれかに記載の抗体分子。
[39]カッパまたはラムダの軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域を含む、[1]~[38]のいずれかに記載の抗体分子。
[40]IgG1、IgG2、IgG3、IgG4の重鎖定常領域、または2つ以上のアイソタイプ(例えば、IgG2およびIgG4)のキメラから選択される重鎖定常領域と、カッパまたはラムダの軽鎖定常領域から選択される軽鎖定常領域と、を含む、[1]~[39]のいずれかに記載の抗体分子。
[41]Fc領域を含む、[1]~[40]のいずれかに記載の抗体分子。
[42]前記Fc領域が、各々EU付番における、それぞれメチオニン428およびアスパラギン434に対応する残基で、Met-429-LeuおよびAsn-435-Ser置換のうちの一方または両方を含む、[41]に記載の抗体分子。
[43]前記Fc領域が、各々EU付番における、それぞれメチオニン252、セリン254、およびトレオニン256に対応する残基で、Met-252-Tyr、Ser-254-Thr、およびThr-256-Glu置換のうちの1つ、2つ、または3つを含む、[41]または[42]に記載の抗体分子。
[44]2つのVHおよび2つのVLを含む、[1]~[43]のいずれかに記載の抗体分子。
[45]前記抗体分子が、ヒト化抗体分子である、[1]~[44]のいずれかに記載の抗体分子。
[46]前記抗体分子が、モノクローナル抗体分子である、[1]~[45]のいずれかに記載の抗体分子。
[47]前記抗体分子が、合成抗体分子である、[1]~[46]のいずれかに記載の抗体分子。
[48]前記抗体分子が、単一特異性抗体分子である、[1]~[47]のいずれかに記載の抗体分子。
[49]多重特異性抗体分子である、[1]~[48]のいずれかに記載の抗体分子。
[50]二重特異性抗体分子である、[1]~[49]のいずれかに記載の抗体分子。
[51]前記C5が、ヒトC5である、[1]~[50]のいずれかに記載の抗体分子。
[52]0.1μg/mLまたは0.6nM未満のK ’でヒトC5に結合する、[1]~[51]のいずれかに記載の抗体分子。
[53]0.03~0.08μg/mlまたは0.2nM~0.53nMのK ’でヒトC5に結合する、[1]~[52]のいずれかに記載の抗体分子。
[54]ELISAによって決定される、2μg/ml未満(例えば、0.5μg/ml未満)のEC 50 でヒトC5に結合する、[1]~[53]のいずれかに記載の抗体分子。
[55]ELISAによって決定される、0.01μg/ml~2μg/ml(例えば、0.02μg/ml~0.2μg/ml)のEC 50 でヒトC5に結合する、[1]~[54]のいずれかに記載の抗体分子。
[56]ELISAによって決定される、0.03μg/ml~0.8μg/ml(例えば、0.03μg/ml~0.16μg/ml)のEC 50 でヒトC5に結合する、[1]~[55]のいずれかに記載の抗体分子。
[57]インビトロ溶血アッセイによって決定される、10μg/ml未満のIC50で溶血を阻害する、[1]~[56]のいずれかに記載の抗体分子。
[58]インビトロ溶血アッセイによって決定される、0.5μg/ml~6μg/ml(例えば、2μg/ml~6μg/ml)のIC50で溶血を阻害する、[1]~[57]のいずれかに記載の抗体分子。
[59]インビトロ溶血アッセイによって決定される、0.5μg/ml~3.3μg/ml(例えば、2.3μg/ml~3.3μg/ml)のIC50で溶血を阻害する、[1]~[58]のいずれかに記載の抗体分子。
[60]配列番号53のアミノ酸配列を含むヒトC5に結合する、[1]~[59]のいずれかに記載の抗体分子。
[61](1)LCDR1、LCDR2、LCDR3、HCDR1、およびHCDR2が、それぞれ、Chothia CDRカノニカルクラス2、1、1、1、および2に属し、
(2)前記抗体分子が、表6に記載のパラトープ-パラトープ接触のうちの少なくとも1つを含む、[1]~[60]のいずれかに記載の抗体分子。
[62]HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含むVHと、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含むVLと、を含む、C5に結合することができる抗体分子であって、
(1)LCDR1、LCDR2、LCDR3、HCDR1、およびHCDR2が、それぞれ、Chothia CDRカノニカルクラス2、1、1、1、および2に属し、
(2)前記抗体分子が、表6に記載のパラトープ-パラトープ接触のうちの少なくとも1つを含む、抗体分子。
[63]C5への結合について、[1]~[62]のいずれかに記載の抗体分子と競合する抗体分子。
[64][1]~[63]のいずれかに記載の抗体分子によって認識されるエピトープと同じまたは重複するエピトープに結合する抗体分子。
[65][1]~[64]のいずれかに記載の単離抗体分子と、薬学的に許容される担体、賦形剤、または安定剤と、を含む、薬学的組成物。
[66][1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子の前記VH、VL、またはその両方をコードする単離核酸。
[67][66]に記載の核酸を含む発現ベクター。
[68][66]に記載の核酸または[67]に記載のベクターを含む宿主細胞。
[69]遺伝子発現に好適な条件下で[68]に記載の宿主細胞を培養することを含む、抗体分子を産生する方法。
[70]C5を、[1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子、または[65]に記載の薬学的組成物と接触させることを含む、C5を阻害する方法。
[71]前記接触ステップが、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで行われる、[70]に記載の方法。
[72]障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、[1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子、または[65]に記載の薬学的組成物を、前記障害を治療するために有効な量で投与することを含む、方法。
[73]前記障害が、補体関連障害であり、任意に、前記補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、[72]に記載の方法。
[74]前記抗体分子が、前記対象に0.1mg/kg~50mg/kgの用量で投与される、[72]または[73]に記載の方法。
[75]第2の治療剤またはモダリティを投与することをさらに含む、[72]~[74]のいずれかに記載の方法。
[76]前記第2の治療剤またはモダリティが、前記抗体分子が投与される前、その間、またはその後に投与される、[75]に記載の方法。
[77]障害を予防する方法であって、それを必要とする対象に、[1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子、または[65]に記載の薬学的組成物を、前記障害を治療するために有効な量で投与することを含む、方法。
[78]前記障害が、補体関連障害であり、任意に、前記補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、[77]に記載の方法。
[79]C5を検出する方法であって、(i)試料または対象を、[1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子と、前記抗体分子とC5との相互作用が生じることを可能にする条件下で接触させることと、(ii)前記抗体分子と前記試料または対象との間の複合体の形成を検出することと、を含む、方法。
[80]参照試料または対象を、[1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子と、前記抗体分子とC5との相互作用が生じることを可能にする条件下で接触させることと、(ii)前記抗体分子と前記試料または対象との間の複合体の形成を検出することと、をさらに含む、[79]に記載の方法。
[81]対象における障害の治療における使用のための、[1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子、または[65]に記載の薬学的組成物。
[82]前記障害が、補体関連障害であり、任意に、前記補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、[81]に記載の使用のための、抗体分子、または薬学的組成物。
[83]対象における障害を治療するための医薬品の製造における、[1]~[64]のいずれかに記載の抗体分子、または[65]に記載の薬学的組成物の使用。
[84]前記障害が、補体関連障害であり、任意に、前記補体関連障害が、虚血-再灌流損傷、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、定型もしくは感染性溶血性尿毒症症候群(tHUS)、密沈積症(DDD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、視神経脊髄炎(NMO)、黄斑変性症、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、重症筋無力症、寒冷凝集素症、ギラン-バレー症候群、デゴス病、移植片拒絶、敗血症、糸球体腎炎、または血栓性微小血管症(TMA)から選択される、[83]に記載の使用。
図1A
図1B
図2A
図2B
【配列表】
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