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特許7472147物体を検出および監視するためにカメラに命令するための機械可読コードを使用する方法
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  • 特許-物体を検出および監視するためにカメラに命令するための機械可読コードを使用する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】物体を検出および監視するためにカメラに命令するための機械可読コードを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20240415BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20240415BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20240415BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240415BHJP
【FI】
G06T7/00 300Z
G06K7/10 372
G06K7/14 017
H04N23/60 500
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021538854
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-01
(86)【国際出願番号】 FI2019050913
(87)【国際公開番号】W WO2020141253
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】20195002
(32)【優先日】2019-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】516005120
【氏名又は名称】プロセメク オーワイ
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】ケイジョ モットネン
(72)【発明者】
【氏名】ハンヌ ヴァルコネン
【審査官】淀川 滉也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0234829(US,A1)
【文献】特開2008-140053(JP,A)
【文献】特開2007-090448(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0069026(US,A1)
【文献】特開2009-225239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
H04N 23/60
G06K 7/10
G06K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間内のカメラシステム(20)の少なくとも1つのカメラ(21)によって画像データをキャプチャすること、
前記画像データを分析すること、及び
前記画像データから構成データを含む機械可読コード(26、28)を検出することを含む、カメラを構成するための機械可読コードを使用する方法であって、前記方法が、
前記カメラシステム(20)を、前記機械可読コード(26、28)の前記構成データに基づいて、少なくとも1つの分析タスクを実行するように構成することをさらに含み、
ここで前記構成データが、下記分析タスク:
機械可読コード(26、28)または物体(25、27)間の距離を判定すること、
特定の点からの物体(25、27)の距離を判定すること、
物体(25、27)の移動の角度を判定すること、
物体(25、27)の移動の範囲を判定すること、または
物体(25、27)の移動方向を判定することのうちの少なくとも1つを実行するための命令を含み、
前記機械可読コード(26、28)が、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されている場合、または実行されていない場合に、通知する連絡先アドレスをさらに含み、かつ
前記機械可読コード(26、28)が、前記カメラシステム(20)に対して、前記命令によって判定された少なくとも1つの前記タスクが実行されていなければならない期間を定義する検証期間をさらに示す、
ことを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
前記方法が、少なくとも1つの監視条件が満たされていない場合に、ユーザに通知することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法が、少なくとも1つの監視条件が満たされている場合に、ユーザに通知することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記機械可読コード(26、28)が、前記カメラシステム(20)に対して、少なくとも1つのカメラ(21)のどれが前記空間を監視するのに使用されるように構成されるかをさらに示す、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記機械可読コード(26、28)が、クイックレスポンス(QR)コードである、請求項1~のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのカメラ(21)と、データ処理デバイス(22)とを含み、
前記少なくとも1つのカメラ(21)によって画像データをキャプチャし、前記画像データを分析し、前記画像データから構成データを含む機械可読コード(26、28)を検出するように構成された、カメラシステム(20)であって、
前記カメラシステム(20)が、前記機械可読コード(26、28)の前記構成データに基づいて、少なくとも1つの分析タスクを実行するようにさらに構成され、
前記構成データが、下記分析タスク:
機械可読コード(26、28)または物体(25、27)間の距離を判定すること、
特定の点からの物体(25、27)の距離を判定すること、
物体(25、27)の移動の角度を判定すること、
物体(25、27)の移動の範囲を判定すること、または
物体(25、27)の移動方向を判定することのうちの少なくとも1つを実行するための命令を含み、
前記機械可読コード(26、28)が、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されている場合、または実行されていない場合に、通知する連絡先アドレスをさらに含み、かつ
前記機械可読コード(26、28)が、前記命令によって判定される少なくとも1つのタスクが実行されなければならない期間を定義する検証期間を含む、
ことを特徴とする、前記カメラシステム。
【請求項7】
前記機械可読コードが、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されているか、またはいないかを、ユーザに通知するための命令をさらに含む、請求項に記載のカメラシステム。
【請求項8】
前記機械可読コード(26、28)が、少なくとも1つの監視条件が満たされている場合に、ユーザに通知するための命令をさらに含む、請求項に記載のカメラシステム。
【請求項9】
前記機械可読コード(26、28)が、検出される空間に少なくとも1つの他の機械可読コード(26、28)が存在するという情報を含む、請求項に記載のカメラシステム。
【請求項10】
前記機械可読コード(26、28)が、少なくとも1つのカメラ(21)のどれが前記空間を監視するために使用されるように構成されるかについての情報を含む、請求項に記載のカメラシステム。
【請求項11】
前記機械可読コード(26、28)が、クイックレスポンス(QR)コードである、請求項6~10のいずれかに記載のカメラシステム。
【請求項12】
コンピュータ可読媒体上に記憶され、かつコンピューティングデバイス内で実行可能であり、
データ処理デバイス(22)が、カメラシステム(20)の少なくとも1つのカメラ(21)によってキャプチャされた画像データを分析し、
前記画像データから構成データを含む機械可読コード(26、28)を検出するための命令を含む、コンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラム製品が、
前記カメラシステム(20)を、前記機械可読コード(26、28)の前記構成データに基づいて、少なくとも1つの分析タスクを実行するように構成するための、前記データ処理デバイス(22)にさらに行わせるための命令を含み、ここで、
前記構成データが、下記分析タスク:
機械可読コード(26、28)または物体(25、27)間の距離を判定すること、
特定の点からの物体(25、27)の距離を判定すること、
物体(25、27)の移動の角度を判定すること、
物体(25、27)の移動の範囲を判定すること、または
物体(25、27)の移動方向を判定することのうちの少なくとも1つを実行するための命令を含み、
前記機械可読コード(26、28)が、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されている場合、または実行されていない場合に、通知する連絡先アドレスをさらに含み、かつ
前記機械可読コード(26、28)が、前記命令によって判定される少なくとも1つのタスクが実行されなければならない期間を定義する検証期間を含む、
ことを特徴とする、前記コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラによって物体を検出または監視するための方法に関係し、検出および、または監視は、QRコードなどの機械可読コードを含む画像に由来する命令に基づいて実行される。
【0002】
本発明は、カメラシステムおよび装置に本方法を実行させるコンピュータプログラム製品にも関する。
【背景技術】
【0003】
多くの環境および状況において、例えば、物体の場所、位置、環境、状態、または不在を判定するために、カメラによって物体を監視または検出することが必要な場合がある。監視カメラシステム、カメラシステム、または別個のカメラは、これらのタスクを実行するようにプログラムすることができる。キャプチャされた画像は、処理ユニットによって分析される。
WO 2017109801は、対象物からコード化情報を読み取るためのコード化情報読取機を開示する。読取機は、2つのカメラ・アセンブリを含む。第1のカメラ・アセンブリは、フレームを取得し、取得されたフレームを処理して、
- 対象物の存在の検出と、
- 両方のカメラ・アセンブリに関する作動パラメータの決定と、
- コード化情報のデコーディングと、
- コード化情報のデコーディングが失敗した場合に、第2のカメラ・アセンブリに関して第1のカメラ・アセンブリによって決定された作動パラメータ・セットを用いて、フレームを取得し、取得されたフレームを処理してコード化情報のデコーディングを実行するために、第2のカメラ・アセンブリを起動することとを実行するように構成されている。
US 20110234829は、コード表現命令を記憶して、プロセッサにセンサからの視覚パターンの第1の画像を受信させる、非一時的プロセッサ可読媒体を開示する。視覚パターンは少なくとも1つの圧縮パラメータ、少なくとも1つのキャプチャパラメータ、または少なくとも1つのビデオ分析パラメータを符号化し、センサに適用する。コード表現命令は、プロセッサにセンサへ少なくとも1つの圧縮パラメータ、少なくとも1つのキャプチャパラメータ、または少なくとも1つのビデオ分析パラメータを適用させる。
【発明の概要】
【0004】
現在、改良された方法、およびその方法を実施する技術装置が発明されている。本発明の様々な態様は、独立請求項に記載されているものによって特徴付けられる、方法、少なくとも1つの画像センサを含むカメラシステム、およびその内部に記憶されたコンピュータプログラムを含むコンピュータ可読媒体を含む。本発明の様々な実施形態は、従属請求項に開示される。
【0005】
本発明の第1の態様によれば、カメラシステムの少なくとも1つのカメラによって画像データをキャプチャすることと、該画像データを分析することと、画像データから構成データを含む機械可読コードを検出することと、該機械可読コードの構成データに基づいて該カメラシステムを構成することと、を含む、方法が提供される。
【0006】
一実施形態によれば、構成データは、少なくとも1つの監視条件を含み、カメラシステムは、少なくとも1つの監視条件に基づいて構成される。一実施形態によれば、監視条件は、画像内の特定の数の機械可読コードを検出するようにカメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、機械可読コードまたは物体間の距離を判定するようにカメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、特定の点からの物体の距離を判定するか、または物体が空間内に存在するかどうかを検出するようにカメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、物体の移動の角度を判定するようにカメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、物体の移動の範囲を判定するか、または物体の移動方向を判定するように、カメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、少なくとも2つの監視条件の組み合わせに基づいて、カメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、本方法は、監視条件が満たされていない場合、ユーザに通知することをさらに含む。一実施形態によれば、本方法は、監視条件が満たされている場合、ユーザに通知することをさらに含む。一実施形態によれば、機械可読コードは、監視条件が満たされているか、または満たされていない場合に、通知する連絡先アドレスを含む。一実施形態によれば、機械可読コードは、カメラシステムに、検出されるべき空間に少なくとも1つのさらなる機械可読コードがあること、または少なくとも1つのカメラのうちのどれが空間を監視するのに使用されるように構成されるかを、さらに示す。一実施形態によれば、機械可読コードは、クイックレスポンス(QR)コードである。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、画像センサと、データ処理デバイスと、を含む、カメラシステムが提供され、当該画像センサは、該カメラシステムの少なくとも1つのカメラによって画像データをキャプチャすることと、該画像データを分析することと、該画像データから構成データを含む機械可読コードを検出することと、該機械可読コードの構成データに基づいて、該カメラシステムを構成することと、を行なうように構成される。
【0008】
一実施形態によれば、構成データは、少なくとも1つの監視条件を含み、カメラシステムは、少なくとも1つの監視条件に基づいて構成される。一実施形態によれば、監視条件は、画像内の特定の数の機械可読コードを検出するようにカメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、機械可読コードまたは物体間の距離を判定するように、カメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、特定の点からの物体の距離を判定するか、または物体が空間内に存在するかどうかを検出するように、カメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、物体の移動の角度を判定するように、カメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、物体の移動の範囲を判定するか、または物体の移動方向を判定するように、カメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、監視条件は、少なくとも2つの監視条件の組み合わせに基づいて、カメラシステムを構成するための命令を含む。一実施形態によれば、機械可読コードは、監視条件が満たされていない場合、または監視条件が満たされている場合、ユーザに通知するための命令をさらに含む。一実施形態によれば、機械可読コードは、監視条件が満たされているか、または満たされていない場合に、通知する連絡先アドレスをさらに含む。一実施形態によれば、機械可読コードは、検出されるべき空間に少なくとも1つのさらなる機械可読コードが存在するという情報をさらに含む。一実施形態によれば、機械可読コードは、少なくとも1つのカメラのうちのどれが、空間を監視するのに使用されるように構成されるかについての情報をさらに含む。一実施形態によれば、機械可読コードは、クイックレスポンス(QR)コードである。
【0009】
本発明の第3の態様によれば、コンピュータ可読媒体に記憶されかつコンピューティングデバイスで実行可能である、コンピュータプログラム製品が提供され、該コンピュータプログラム製品は、カメラシステムの少なくとも1つのカメラによってキャプチャされた画像データを分析することと、該画像データから構成データを含む機械可読コードを検出することと、該機械可読コードの構成データに基づいて該カメラシステムを構成することと、を行うための、データ処理デバイスのための命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下では、本発明の様々な実施形態は、添付の図面を参照してより詳細に説明される。
【0011】
図1】例示的な実施形態による、カメラシステムを示す。
図2】例示的な実施形態による、カメラシステムを示す。
図3】例示的な実施形態による、カメラシステムを示す。
図4】例示的な実施形態による、カメラシステムを示す。
図5】例示的な実施形態による、カメラシステムによって実行される方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、例示的な実施形態による、少なくとも1つのカメラおよびデータ処理デバイスを含むカメラシステムに関する。少なくとも1つのカメラは、環境または空間を検出および/または監視するために使用され、機械可読コードが検出されると、カメラシステムは、命令、すなわち、検出された機械可読コードに含まれるデータに基づいて構成される。機械可読コードは、例えば、カメラシステムにおいて事前定義されたコマンドおよび/または構成パラメータのセットとして解釈される参照番号を含んでもよい。この方法では、少量のQRコンテンツのみが必要とされ、コードの読み取りも簡単である。また、同じ機械可読コードを再利用することができ、同じ参照番号は、カメラシステムが再プログラムされると、異なる動作をトリガすることができる。代替的に、または追加的に、機械可読コードは、例えば、カメラシステム内で実行され得る、例えば、JavaScriptの任意のプログラミングコードのスニペットを含んでもよい。カメラシステムの動作は、機械可読コードのみを変更することで修正することができる。カメラシステムの再プログラムは、必要ない。さらに、機械可読コードは、例えば、プログラミングコードを含むWEBアドレスを指すURLリンクを含んでもよい。URLには通常、少量の文字のみが含まれる。加えて、URLリンクを含む機械可読コードは、再利用することができ、カメラシステムは、リモートでプログラムすることができる。ただし、新しいプログラムはWEBから検索する必要があるため、カメラシステムをインターネットに接続する必要がある。しかしながら、これらの上記の例は、検出された機械可読コードに含まれる構成データの例にすぎないことに留意されたい。カメラシステムを構成するための任意の他の好適な方法、または方法の組み合わせを使用することも可能である。
【0013】
本発明はさらに、本発明の例示的な実施形態による方法に関し、ここで、1つ以上の画像またはビデオ画像データがカメラシステムの少なくとも1つのカメラによってキャプチャされ、キャプチャされた画像データが分析され、カメラシステムによって機械可読コードが検出された場合、カメラシステムは、機械可読コードに含まれる命令に基づいて構成される。構成は、カメラシステムのために少なくとも1つの監視条件を判定することを含む。構成後、カメラシステムは、機械可読コードの少なくとも1つの監視条件で定義されたように画像データのキャプチャおよび分析を継続する。監視条件が満たされていると判定された場合、カメラシステムは、環境/空間の画像データのキャプチャおよび分析を継続してもよい。監視条件は、例えば、機械可読コードの監視条件が、許容条件、例えば、許容最大距離、許容移動方向、許容移動角度、空間内の許容最小/最大数の機械可読コードなどを判定し、かつカメラが、画像化された状況がこれらの条件に該当することを検出した場合に満たされ得る。また、監視条件が満たされていないと分析された場合、カメラシステムは、例えば、警告を実行するか、またはユーザに表示を行うか、または検出され、読み取られた機械可読コードによって判定される任意の他の動作を実行することができる。監視条件は、例えば、カメラが、画像化された状況が監視条件、例えば、上記の条件に該当しないことを検出したときに満たされない場合がある。機械可読コードは、監視されるように構成された物体に取り付けることができる。
【0014】
「カメラ」という用語は、本記載において、画像および/またはビデオ、すなわち画像データをキャプチャするのに好適な任意の画像センサ、例えば、白黒カメラもしくはカラーカメラ、通常もしくはスマートカメラ、または任意の好適なカメラを含む。データ処理デバイスは、別個のデバイスであってもよいか、またはカメラの統合部分であってもよい。「物体」という用語は、この本記載において、任意の人物またはアイテムを含む。「機械可読コード」という用語は、この本記載において、カメラによって画像化および読み取られるのに好適な任意のコードを含み、少なくとも1つのカメラを構成および/または命令するための情報を含む。機械可読コードは、例えば、英数字情報を符号化する二次元バーコードの形態であるクイックレスポンス(QR)コードであり得る。機械可読コードは、いくつかのタイプの情報を含み得る。例えば、情報は、カメラシステムを構成するためのデータを含んでもよい。「構成する」という用語は、この本記載において、少なくとも1つのカメラおよび/またはデータ処理デバイスに、任意のタイプの再構成または命令、すなわち、プログラミングを行なうことを含む。構成は、画像データ内の許容監視条件の判定、例えば、物体間の許容距離、物体の許容移動範囲、許容移動角度、許容移動方向、空間内の許容機械可読コードの許容数などの判定を含み得る。構成はまた、監視される物体の判定、または許容条件が満たされていない場合の連絡先情報なども含んでよい。より多くの例、およびより詳細な例を以下に提示する。
【0015】
すでに上で述べたように、カメラシステムは、監視条件によって定義されたいくつかの異なるタスクを実行するように構成されてもよく、監視条件は、検出された機械可読コードの構成データによって、カメラシステムについて判定される。監視条件は、例えば、カメラシステムに対する以下の構成命令を含み得る。カメラは、以下の画像内の特定の数の機械可読コードを検出するように構成することができ、検出された機械可読コードの数が大きすぎるか、または小さすぎる、すなわち、監視条件に従って許容されない場合、それをユーザに示すことができる。または、カメラは、画像内の、機械可読コード間もしくは機械可読コードを含まない物体間の距離、または機械可読コードと機械可読コードを含まない物体との間の距離を判定するように構成することができ、距離が特定の距離を超えるか、または下回る場合、すなわち、監視条件に従って許容されない場合、それをユーザに示すことができる。または、カメラは、特定の点からの物体の距離、例えば、壁から芸術作品の間の距離を判定するように構成することができ、距離が大きすぎるか、または小さすぎる、すなわち、監視条件に従って許容されない場合、それをユーザに示すことができる。または、カメラは、物体が空間に存在するかどうかを検出するように構成することができ、そうでないか、またはそうである場合、機械可読コード内の監視条件によって許容されると判定されたものに応じて、それをユーザに示すことができる。または、カメラは、物体の移動の角度、例えば、ドアの開口角度、すなわち、ドアの縁とドアフレームとの間の距離を判定するように構成することができ、検出された角度(距離)が大きすぎるか、または小さすぎる、すなわち、監視条件に従って許容されないと検出された場合、それをユーザに示すことができる。または、カメラは、物体の移動の範囲を判定するように構成することができ、検出された移動範囲が大きすぎるか、または小さすぎる、すなわち、監視条件に従って許容されない場合、それをユーザに示すことができる。または、少なくとも1つのカメラは、物体の移動方向を判定するように構成することができ、検出された移動方向が監視条件に従って許容されない場合、ユーザにそれを示すことができる。また、2つ以上の監視条件が、1つの機械可読コードによってカメラシステムに判定されることも可能であることに留意されたい。例えば、カメラシステムは、以下の画像内の特定の数の機械可読コードおよびそれらのコード間の距離を判定するように構成することができ、検出された機械可読コードの数が大きすぎるか、もしくは小さすぎる場合、および/または検出された機械可読コード間の距離が大きすぎるか、もしくは小さすぎる場合、すなわち、監視条件に従って許容されない場合、それをユーザに示すことができる。2つ以上の判定された監視条件は、上記の数および距離以外の条件であってもよい。機械可読コードは、さらに、または少なくとも1つの監視条件の代わりに、監視条件情報以外の情報を含んでもよい。機械可読コードは、例えば、監視条件が満たされていない場合、例えば、検出された機械可読コードの数が大きすぎるか、もしくは小さすぎる、機械可読コードの有無にかかわらず少なくとも2つの物体間の距離が特定の距離を超えるか、もしくは下回る、物体が空間から消える、検出された移動範囲が大きすぎるか、もしくは小さすぎる、検出された移動角度が大きすぎるか、もしくは小さすぎる、または物体の検出された移動方向が正しくないと検出される場合、またはカメラがただ単に空間内で機械可読コードを検出するなどの場合、または監視条件が満たされている場合に、どこに通知するかの連絡先情報、またはユーザに(連絡先情報はカメラシステムについては予め決められている)通知しなければならないという命令をさらに含んでいてもよい。または、機械可読コードは、例えば、空間内に見出され、読み出される少なくとも1つの他の機械可読コードがあることをカメラシステムに示してもよく、または、空間などを検出するのに使用されるように構成される少なくとも1つのカメラを判定してもよい。
【0016】
また、例示的な実施形態によるカメラシステムでは、非紫外線カメラに加えて、またはその代わりに、紫外線カメラを使用することも可能である。その場合、例えば、暗い条件下であっても物体の不在または移動を検出するためにカメラシステムを使用することが可能である。
【0017】
図1は、例示的な実施形態による、カメラシステムを示す。この実施形態では、2つのスマートカメラ13、14を含むカメラシステム10は、監視空間内の物体11と併せて開示されている。スマートカメラ13、14は、画像センサ15、16、およびデータ処理デバイス17、18を含む。物体11は、機械可読コード12を含み、コード12に含まれるデータは、カメラシステム10を構成するために使用される。
【0018】
この実施形態では、コード12は、カメラシステム10が物体11を監視するように構成するのに使用され、物体11が画像データに存在しない場合、カメラ13、14は、その連絡先情報がコード12に含まれる人物を示すようにプログラムされる。言い換えると、監視条件に従って、キャプチャされた画像データに、少なくとも1つのコード12が存在しなければならない。
【0019】
また、カメラが1つのみである、またはこの例で述べたように、3つ以上、例えば3~10、もしくはそれ以上のカメラがあることも可能である。さらに、監視空間内に2つ以上の機械可読コードが存在することも可能である。また、少なくとも1つのカメラが、第1の機械可読コードに加えて第2の機械可読コードも検出する場合、カメラシステムは、さらなる命令を受信することができ、すなわち、第2の機械可読コードに基づいて再構成またはさらに構成され、さらに監視環境に2つ以上の同様の機械可読コードが存在するときに、第1の機械可読コードを検出した後にのみカメラシステムが構成されることも可能である。
【0020】
データ処理デバイス17、18は、少なくとも1つのプロセッサと、1つ以上のプログラムユニットのコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、センサ15、16から無線または有線接続で画像データを受信するための手段、例えば受信機またはトランシーバと、無線または有線接続で連絡先担当者に接続するための手段と、を含む。複数のプロセッサ、例えば、汎用プロセッサおよびグラフィックスプロセッサ、ならびにDSPプロセッサおよび/または複数の異なるメモリ、例えば、データおよびプログラムを実行時に記憶するための揮発性メモリ、およびデータとプログラムとを永続的に記憶するためのハードディスクなどの不揮発性メモリが存在し得る。スマートカメラ14のデータ処理デバイス17およびスマートカメラ14のデータ処理デバイス18は、コンピュータなどの画像データを処理するのに好適な任意のコンピューティングデバイスであってもよい。データ処理デバイス17、18は、信号線を介してそれぞれ画像センサ15、16と電子通信する。スマートカメラ13、14はまた、ユーザがコンピュータアクセサリを用いて生成可能な信号を生成するためのビデオコントローラおよびオーディオコントローラを含んでいてもよい。スマートカメラ13、14は、出力手段を通じてユーザへの出力を生成し得る。ビデオコントローラは、ディスプレイ(図示せず)に接続され得る。ディスプレイは、例えば、より大きな画像を生成するためのフラットパネルディスプレイまたはプロジェクタであり得る。オーディオコントローラは、ラウドスピーカまたはイヤホンなどの音源に接続され得る。スマートカメラ13、14はまた、マイクロホンなどの音響センサを含み得る。
【0021】
データ処理デバイス17、18のうちの少なくとも1つは、画像センサ15、16から画像データを受信するように構成される。データ処理デバイス17、18のうちの少なくとも1つは、上述の画像データを分析し、機械可読コード12を含むことが検出された場合、カメラシステム10は、データ、すなわち機械可読コード12の構成命令に基づいて構成される。すでに上で述べたように、少なくともそのデータ処理デバイス部17、18は、カメラ13、14によってキャプチャされた画像データを分析することによって物体11を監視し、監視条件が満たされていない、すなわち、少なくとも1つのカメラ13、14によってキャプチャされた画像データから物体を検出することができない場合、ユーザに電子メールで通知するように構成される。
【0022】
図2は、3つのカメラ(画像センサ)21を含むカメラシステム20が、QRコード26、28を含む2つの物体25、27と併せて開示される、本発明の一実施形態を示す。カメラシステム20は、空間すなわち監視環境を監視するために使用され、ここでカメラ21は、である。カメラシステム20は、少なくとも1つのデータ処理デバイス22をさらに含む。カメラ21は、ビデオ、すなわち画像データを環境からキャプチャし、画像データをデータ処理デバイス22に送信するように構成される。データ処理デバイス22は、画像データからQRコード26、28を検出して読み取る。この実施形態では、QRコード26、28は、カメラシステム20が空間内でQRコード26、28を検出するように構成されることに基づく命令を含み、システム20がカメラ21を使用することによってキャプチャされた両方のQRコード26、28を検出することができない場合、カメラシステム20は、テキストメッセージをユーザ、例えば警備員に送信するように構成され、テキストメッセージ番号は、システム20に対して予め決められていてもよいか、またはその情報が、QRコード(複数可)26、28に含まれてもよい。したがって、監視条件は、環境内に少なくとも2つのコード26、28が存在しなければならず、そうでない場合、テキストメッセージを送信しなければならないと定義している。
【0023】
データ処理デバイス22は、少なくとも1つのプロセッサと、1つ以上のプログラムユニットのコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、無線または有線接続で画像データを受信する手段、例えば受信機またはトランシーバと、ユーザのために通知を送信するための手段と、を含む。複数のプロセッサ、例えば、汎用プロセッサおよびグラフィックスプロセッサ、ならびにDSPプロセッサおよび/または複数の異なるメモリ、例えば、データおよびプログラムを実行時に記憶するための揮発性メモリ、およびデータとプログラムとを永続的に記憶するためのハードディスクなどの不揮発性メモリが存在し得る。データ処理デバイス22は、コンピュータなどの画像データを処理するのに好適な任意のコンピューティングデバイスであり得る。データ処理デバイス22は、カメラ21と電子通信している。信号線への/からの信号を処理するために、データ処理デバイス22は、I/O回路を含む。カメラ21とデータ処理デバイス22との間の接続は、有線または無線ネットワークである。データ処理デバイス22はまた、ユーザがコンピュータアクセサリを用いて生成可能な信号を生成するためのビデオコントローラおよび/またはオーディオコントローラを含んでいてもよい。ビデオコントローラは、ディスプレイに接続され得る。ディスプレイは、例えば、より大きな画像を生成するためのフラットパネルディスプレイまたはプロジェクタであり得る。オーディオコントローラは、ラウドスピーカまたはイヤホンなどの音源に接続され得る。
【0024】
代替的に、別の実施形態では、QRコード26、28は、カメラシステム20が空間内でQRコード26、28を検出するように構成されることに基づくデータを含んでもよく、システム20がカメラ21を使用することによって2つ以上のQRコード26、28を検出する場合、カメラシステム20は、テキストメッセージをユーザに送信するように構成される。この場合、監視条件は、その時点で監視された環境において1つのみのコード26、28が許容されることを定義している。
【0025】
カメラ21はまた、ビデオカメラの代わりに静止カメラであってもよい。静止カメラは、所定の頻度で画像フレームをキャプチャするように構成されてもよいが、QRコード26、28が頻度を定義することも可能である。さらに、少なくとも1つまたはすべてのカメラ21が統合部分としてのデータ処理デバイスを含むスマートカメラであり、カメラ21が無線または有線接続を使用して接続されていることも可能である。
【0026】
図3は、カメラシステム30が、カメラ(画像センサ)31および好適なデータ処理手段(図示せず)を含む、本発明の一実施形態を示す。監視環境内に機械可読コード、すなわちQRコード33を含むドア32が存在する。カメラシステム30は、空間の画像をキャプチャすることにより環境を監視し、画像データ内のQRコード33を検出するように構成される。カメラシステム30は、検出されたQRコード33を読み取り、QRコード33に含まれるデータに基づいて、カメラシステムは、ドア32の開放角度を監視するように構成される。この実施形態では、QRコード33は、監視条件として、ドア32の許容開放角度、すなわち、ドア32の縁とドアフレーム34との間の距離をカメラシステム30に対して定義し、以下の画像における検出角度が、QRコード33によって定義された許容開放角度と比較して大きすぎるか、または小さすぎることが検出された場合、カメラシステム30は、QRコード33によって命令されて、警告を実行するように構成される。
【0027】
図4a~図4cは、例示的な実施形態による、カメラシステムを示す。カメラシステム40は、2つのカメラ41、42、およびデータ処理デバイス(図示せず)を含む。カメラシステム40のカメラ41、42は、それらの視野を使用して画像をキャプチャすることによって、監視環境を監視するように構成される。図4aでは、監視環境45の第1の部分における第1のカメラ41は、QRコード44を含む物体43の画像をキャプチャする。QRコード44に含まれるデータは、カメラシステム40によって読み取られる。コード44は、カメラシステム40を物体43を追跡するように構成するための命令を含み、カメラ41、42のうちの少なくとも1つが監視環境45の第1の部分で物体43を見つけることができない場合、カメラシステムは、これをカメラシステム40のユーザに示すように構成される。図4bでは、第1のカメラ41は、物体がその視野外の監視環境46の第2の部分に移動されているので、もはや物体43を見つけることができない。しかし、現在、第2のカメラ42は物体43を見つけることができ、ユーザに示す必要はない。しかしながら、図4cにおいて、カメラ41、42はいずれも、物体43が両方の視野外にあるため、物体43を見つけることができなくなり、ユーザには状況、すなわち消えた物体43について示される。したがって、監視条件に従って、少なくとも1つのカメラ41、42は、監視環境内で物体43を見つけなければならない。
【0028】
カメラはその視野を移動させることができ、物体がたとえ移動されても、同じカメラが物体の位置を再び突き止める、すなわち物体を再び探し出すことができるが、原理として、カメラの視野が変化していない図4a~図4cの例と依然として同じであることが可能であることに留意されたい。また、カメラが1つのみである、または3つ以上、例えば3~10、もしくはそれ以上のカメラがあることも可能である。
【0029】
また、機械可読コードが、監視条件を満たさなければならない期間である時間を定義し、カメラシステムが、この期間の後、監視条件が満たされていない場合にのみ表示を行なうように構成することも可能である。この期間は、例えば、検証期間と呼ばれ得る。検証期間は、例えば、空間内の多数の機械可読コードがカメラシステムによって監視されると判断されるが、コードを含む物体が頻繁に移動し、さらに空間内に障害物またはそれに対応するものが存在し得る状況において、必要とされ得る。したがって、許容条件が満たされていて、適切な数のコードが空間内に存在していても、カメラが常にそれらを見つけることができない可能性がある。したがって、検証期間を使用すると、不要な警告、またはメッセージ送信が行なわれない。
【0030】
図5は、例示的な実施形態による、カメラシステムによって実行される方法50を示す。ステップ51では、画像データは、カメラシステムの少なくとも1つのカメラによってキャプチャされる。ステップ52では、画像データが分析される。ステップ53では、構成データを含む機械可読コードが、画像データから検出される。ステップ54では、カメラシステムは、機械可読コードの構成データに基づいて構成される。
【0031】
QRコードは、カメラシステムのカメラのホワイトバランス調整を構成するのに使用することができる。これは、QRコードの中央領域に、少なくとも2つの既知の基準色を配置することによって行うことができる。そして、これらの少なくとも2つの基準色に基づいて、カメラに対してホワイトバランス調整を実行することができ、結果として、この種のQRコードホワイトバランス調整の後、異なるカメラは、同様の色相を含む画像を提供することができる。これは、画像が同様の色を含む場合、画像および画像内のものをより良く比較することができるため、有利である。QRコードは、画像から検出しやすく、中心領域に基準色を配置できるため、ホワイトバランス調整に使用する利点を有する。さらに、QRコードは、その中央領域における基準色に関する情報を含んでもよく、例えば、QRコードの中央領域に配置された白色、黒色、および灰色の領域が存在してもよく、コードの他の部分に、中央領域内の色に関する情報が存在してもよい。
【0032】
本発明の様々な実施形態は、メモリに常駐し、カメラシステムに本発明を実行させるコンピュータプログラムコードの助けを借りて実施することができる。例えば、カメラシステムは、コンピューティングデバイス、例えば、データを分析、受信、および送信し、カメラシステムの少なくとも1つのカメラを構成するための回路および電子機器を含み得るデータ処理デバイス、メモリ内のコンピュータプログラムコード、およびコンピュータプログラムコードを実行する際に装置に実施形態の特徴を実行させるプロセッサを含む。プロセッサは、コンピュータプログラムコードを実行するとき、以下の方法のステップ:少なくとも1つのカメラまたは別個のデバイスの統合部分であるデータ処理デバイスも含むカメラシステムの少なくとも1つのカメラにより、画像データをキャプチャするステップと、機械可読コードを検出するために、データ処理デバイスにより画像データを分析するステップと、検出された機械可読コードから読み取られたデータに基づいて、少なくとも1つのカメラを構成するステップと、を実行することができる。構成後、カメラシステムは、機械可読コードで定義されるように、すなわち、機械可読コードによって監視条件を判定するように、画像データのキャプチャおよび分析を継続する。また、条件が満たされていると判定された場合、カメラシステムは、環境/空間の画像データのキャプチャおよび分析を継続する。また、条件が満たされていないと分析された場合、カメラシステムは、警告を実行するか、またはユーザに表示を行うか、または検出され、読み取られた機械可読コードによって判定された任意の他の動作を実行することができる。
【0033】
既存のカメラシステムの方法およびシステムと比較すると、環境を監視するのに好適な少なくとも1つのカメラを含む本発明によってかなりの利点が達成される。本発明の実施形態による構成によって、必要に応じて、機械可読コード(複数可)によって異なるタスクを実行するように該少なくとも1つのカメラを構成することが可能である。加えて、本発明の実施形態による構成によって、必要に応じて、例えば、監視条件またはユーザの連絡先情報が変更されるときに、情報をカメラシステムに提供することも可能である。
【0034】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではないことは明らかであるが、添付の特許請求の範囲内で修正することができる。
本件出願は、以下の態様の発明を提供する。
(態様1)
カメラシステムの少なくとも1つのカメラによって画像データをキャプチャすること、
前記画像データを分析すること、
前記画像データから構成データを含む機械可読コードを検出すること及び、
前記カメラシステムを、前記機械可読コードの前記構成データに基づいて、少なくとも1つの分析タスクを実行するように構成することを含む、方法であって、
ここで前記構成データが、分析タスク:
特定の数の機械可読コードを検出すること、
機械可読コードまたは物体間の距離を判定すること、
特定の点からの物体の距離を判定すること、
物体が空間内に存在するかどうかを検出すること、
物体の移動の角度を判定すること、
物体の移動の範囲を判定すること、または
前記画像データ内の物体の移動方向を判定することのうちの少なくとも1つを実行するための命令を含む、前記方法。
(態様2)
前記方法が、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されていない場合に、ユーザに通知することをさらに含む、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記方法が、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されている場合に、ユーザに通知することをさらに含む、態様1に記載の方法。
(態様4)
前記機械可読コードが、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されているか、または実行されていない場合に、通知する連絡先アドレスを含む、態様1~3のいずれかに記載の方法。
(態様5)
前記機械可読コードが、前記カメラシステムに対して、空間に検出されるべき少なくとも1つの他の機械可読コードがあること、または少なくとも1つのカメラのうちのどれが前記空間を監視するのに使用されるように構成されるか、または前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されていなければならない期間を定義する検証期間をさらに示す、態様1に記載の方法。
(態様6)
前記機械可読コードが、クイックレスポンス(QR)コードである、態様1~5のいずれかに記載の方法。
(態様7)
少なくとも1つのカメラと、データ処理デバイスとを含む、カメラシステムであって、少なくとも1つのカメラが、前記少なくとも1つのカメラによって画像データをキャプチャすることと、前記画像データを分析することと、前記画像データから構成データを含む機械可読コードを検出することと、前記機械可読コードの前記構成データに基づいて、少なくとも1つの分析タスクを実行するように前記カメラシステムを構成することと、を行なうように構成され、前記構成データが、下記分析タスク:
特定の数の機械可読コードを検出すること、
機械可読コードまたは物体間の距離を判定すること、
特定の点からの物体の距離を判定すること、
物体が空間内に存在するかどうかを検出すること、
物体の移動の角度を判定すること、
物体の移動の範囲を判定すること、または
前記画像データ内の物体の移動方向を判定することのうちの少なくとも1つを実行するための命令を含む、前記カメラシステム。
(態様8)
前記機械可読コードが、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されていない場合、または監視条件が実行されている場合、ユーザに通知するための命令をさらに含む、態様7に記載のカメラシステム。
(態様9)
前記機械可読コードが、前記命令によって判定された少なくとも1つのタスクが実行されている場合、もしくは実行されていない場合に通知する連絡先アドレス、または検出される空間に少なくとも1つの他の機械可読コードが存在するという情報、または少なくとも1つのカメラうちのどれが前記空間を監視するために使用されるように構成されるかという情報、または監視条件が満たされなければならない期間を定義する検証期間を含む、態様7に記載のカメラシステム。
(態様10)
前記機械可読コードが、クイックレスポンス(QR)コードである、態様7~9のいずれかに記載のカメラシステム。
(態様11)
コンピュータ可読媒体上に記憶され、かつコンピューティングデバイス内で実行可能なコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が、
カメラシステムの少なくとも1つのカメラによってキャプチャされた画像データを分析すること、
前記画像データから構成データを含む機械可読コードを検出すること、
前記カメラシステムを、前記機械可読コードの前記構成データに基づいて、少なくとも1つの分析タスクを実行するように構成することを、データ処理デバイスに行わせるための命令を含み、ここで、前記構成データが、
分析タスク:
前記画像内の特定の数の機械可読コードを検出すること、
機械可読コードまたは物体間の距離を判定すること、
特定の点からの物体の距離を判定すること、
物体が空間内に存在するかどうかを検出すること、
物体の移動の角度を判定すること、
物体の移動の範囲を判定すること、または
前記画像データ内の物体の移動方向を判定することのうちの少なくとも1つを実行するための命令を含む、前記コンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図5