(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】リボンを製造する方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
C03B 17/06 20060101AFI20240415BHJP
【FI】
C03B17/06
(21)【出願番号】P 2021577333
(86)(22)【出願日】2020-06-10
(86)【国際出願番号】 US2020036898
(87)【国際公開番号】W WO2020263562
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-06-09
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ブルロトス キャスリン ジーン ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】デ アンジェリス ギルバート
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー ジュニア デール マダード
(72)【発明者】
【氏名】フー チャンホン チェルシー
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマーズ ティモシー ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】シュロック ベンジャミン ペラム
(72)【発明者】
【氏名】スミス クリストファー マイロン
【審査官】若土 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-335924(JP,A)
【文献】特表2015-504411(JP,A)
【文献】特表2019-514823(JP,A)
【文献】特開2014-080316(JP,A)
【文献】特表2009-509896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B 7/00-7/22
9/00-17/06
19/00-19/10
21/00-21/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送出スロット内の下端で終端する送出チューブであって、溶融材料のストリームを進行方向に進行平面に沿って該送出スロットを通して形成装置まで送出するように構成された前記送出チューブと、
前記進行平面の第1の側で前記送出チューブの前記下端に隣接して位置決めされた第1のプレートであって、該進行平面に隣接して延びる第1の縁部と該第1の縁部から該第1のプレートの第1の内部に延びる第1の熱膨張スロットとを含む前記第1のプレートと、
前記進行平面の第2の側で前記送出チューブの前記下端に隣接して位置決めされた第2のプレートであって、該2のプレートが、該進行平面に隣接して延びる第2の縁部と該第2の縁部から該第2のプレートの第2の内部まで延びる第2の熱膨張スロットとを含み、該第2の縁部が、該送出チューブがそれを通って延びる送出開口部を定めるために該第1の縁部から離間される前記第2のプレートと、
を含むことを特徴とするガラス製造装置。
【請求項2】
前記形成装置は、離間してその間に間隙を定める1対の形成ロールを含み、該形成ロールの対は、該間隙内に溶融材料の前記ストリームを受け入れるように構成される、
請求項1に記載のガラス製造装置。
【請求項3】
前記第1の熱膨張スロットの幅が変化する、
請求項1または2に記載のガラス製造装置。
【請求項4】
前記第1のプレートは、第1の複数の熱膨張スロットを含み、前記第2のプレートは、第2の複数の熱膨張スロットを含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス製造装置。
【請求項5】
前記第1のプレートは、第1のガス流れを前記進行平面に向けて誘導するように構成された第1の通路を含む、
請求項1に記載のガラス製造装置。
【請求項6】
前記第1のプレートは、第1のプレート層と該第1のプレート層に取り付けられた第2のプレート層とを含み、該第1のプレート層は、該第1のプレート層と該第2のプレート層の間に前記第1の通路を形成するために該第2のプレート層から離間され、該第1の通路は、前記第1の縁部の長さの少なくとも一部分に沿って延びる第1の細長オリフィスで終端し、該第1の通路は、第1のガスソースに結合される、
請求項5に記載のガラス製造装置。
【請求項7】
前記第1のプレートは、第1の導電層と該第1の導電層に取り付けられた第1の断熱層とを含む、
請求項1に記載のガラス製造装置。
【請求項8】
前記第1の断熱層は、複数の断熱層を含む、
請求項7に記載のガラス製造装置。
【請求項9】
前記第1のプレートは、前記第1の縁部の少なくとも一部分上に位置決めされた第1の電気絶縁部材を含む、
請求項
7に記載のガラス製造装置。
【請求項10】
送出スロット内で下端で終端する送出チューブであって、溶融材料のストリームを進行方向に進行平面に沿って該送出スロットを通して形成装置まで送出するように構成された前記送出チューブと、
前記進行平面の第1の側で前記送出チューブの前記下端に隣接して位置決めされた第1のプレートであって、該進行平面に隣接して延びる第1の縁部と該第1の縁部から第1のガス流れを該進行平面に向けて誘導するように構成された第1の通路とを含む前記第1のプレートと、
前記進行平面の第2の側で前記送出チューブの前記下端に隣接して位置決めされた第2のプレートであって、該第2のプレートが、該進行平面に隣接して延びる第2の縁部と該第2の縁部から第2のガス流れを該進行平面に向けて誘導するように構成された第2の通路とを含み、該第2の縁部が、該送出チューブがそれを通って延びる送出開口部を定めるために該第1の縁部から離間される前記第2のプレートと、
を含むことを特徴とするガラス製造装置。
【請求項11】
前記第1のプレートは、第1のプレート層と該第1のプレート層に取り付けられた第2のプレート層とを含み、該第1のプレート層は、該第1のプレート層と該第2のプレート層の間に前記第1の通路を形成するために該第2のプレート層から離間され、該第1の通路は、前記第1の縁部の長さの少なくとも一部分に沿って延びる第1の細長オリフィスで終端し、該第1の通路は、第1のガスソースに結合される、
請求項10に記載のガラス製造装置。
【請求項12】
前記第1の通路は、前記進行平面と交差する第1の軸線に沿って延び、該第1の軸線は、約20度から約70度の範囲内である該進行平面に対する第1の角度を定める、
請求項10または11に記載のガラス製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、2019年6月26日出願の米国仮特許出願第62/866,945号の優先権の利益を主張するものであり、その内容は、以下に完全に説明されているかのようにその全体に依存し、かつ全体的に引用によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明の開示は、一般的にはリボンを製造する方法、より具体的にはプレートを含むガラス製造装置を用いてリボンを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラス製造装置を用いて溶融材料をリボンに製造することは公知である。供給容器を出る溶融材料のストリームの温度を制御するために、供給容器の出口に隣接して1又は2以上のプレートを設けることができる。しかし、1又は2以上のプレートは、1又は2以上のプレートの熱変形を引き起こす可能性がある範囲の温度に晒される場合があり、これは、一部の場合に永久変形を引き起こす可能性がある。更に、溶融材料のストリームによって発生するガスに起因する供給容器の汚染が可能である場合があり、溶融材料のストリームにわたる温度変動も同様に可能である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下は、詳細な説明に説明する一部の実施形態の基本的な理解を提供するために本発明の開示の簡略化された要約を提示するものである。
【0005】
従って、送出スロット内で、下端で終端する送出チューブを含むガラス製造装置を開示する。送出チューブは、進行方向に進行平面に沿って送出スロットを通して溶融材料のストリームを形成装置まで送出するように構成することができる。ガラス製造装置は、進行平面の第1の側で送出チューブの下端に隣接して位置決めされた第1のプレートを含むことができる。第1のプレートは、進行平面に隣接して例えば進行平面と平行に延びる第1の縁部と、第1の縁部から第1のプレートの第1の内部に延びる第1の熱膨張スロットとを含むことができる。例えば、第1の熱膨張スロットは、第1の縁部と交差して第1の縁部から第1のプレートの内部に向けて内向きに延びることができる。一部の実施形態では、第1の膨張スロットは、第1の縁部に対して直交(90°)することができるが、更に別の実施形態では、第1の膨張スロットは、第1の縁部に対して他の角度で延びることができる。一部の実施形態では、第1の熱膨張スロットの幅は、例えば第1の熱膨張スロットの長さに沿って変えることができる。ガラス製造装置は、例えば第1のプレートの鏡像位置に進行平面の第2の側で送出チューブの下端に隣接して位置決めされた第2のプレートを更に含むことができる。第2のプレートは、進行平面に隣接して例えば進行平面と平行に延びる第2の縁部を含むことができ、かつ第2の縁部から第2のプレートの第2の内部に延びる第2の熱膨張スロットを含む場合がある。例えば、第2の熱膨張スロットは、第2の縁部と交差して第2の縁部から第2のプレートの内部に向けて内向きに延びることができる。一部の実施形態では、第2の膨張スロットは、第2の縁部に対して直交(90°)することができるが、更に別の実施形態では、第2の膨張スロットは、第2の縁部に対して他の角度で延びることができる。第2の縁部は、送出チューブがそれを通って延びる送出開口部を定めるために第1の縁部から離間させることができる。
【0006】
一部の実施形態では、形成装置は、離間してその間に間隙を定める1対の形成ロールを含むことができ、形成ロールの対は、間隙内に溶融材料のストリームを受け入れるように構成される。
【0007】
様々な実施形態では、第1のプレートは、第1の複数の熱膨張スロットを含むことができ、第2のプレートは、第2の複数の熱膨張スロットを含むことができる。
【0008】
一部の実施形態では、第1のプレートは、第1のガス流れを進行平面に向けて誘導するように構成された第1の通路を含むことができる。例えば、一部の実施形態では、第1のプレートは、第1のプレート層と、第1のプレート層に取り付けられた第2のプレート層とを含むことができ、第1のプレート層は、第1のプレート層と第2のプレート層の間に第1の通路を形成するために第2のプレート層から離間している。第1の通路は、第1の縁部の長さの少なくとも一部分に沿って延びる第1の細長オリフィスで終端することができ、第1の通路は、第1のガスソースに結合することができる。
【0009】
一部の実施形態では、第2のプレートは、第2のガス流れを進行平面に向けて誘導するように構成された第2の通路を含むことができる。例えば、第2のプレートは、第3のプレート層と、第3のプレート層に取り付けられた第4のプレート層とを含むことができ、第3のプレート層は、第3のプレート層と第4のプレート層の間に第2の通路を形成するために第4のプレート層から離間している。第2の通路は、第2の縁部の長さの少なくとも一部分に沿って延びる第2の細長オリフィスで終端することができ、第2の通路は、第2のガスソースに結合することができるが、更に別の実施形態では、第2の通路は、第1のガスソースに結合される場合がある。
【0010】
一部の実施形態では、第1のプレートは、第1の導電層と、第1の導電層に取り付けられた第1の断熱層とを含むことができる。例えば、第1の断熱層は、複数の断熱層を含むことができる。
【0011】
一部の実施形態では、第1のプレートは、第1の縁部の少なくとも一部分上に位置決めされた第1の電気絶縁部材を含むことができる。
【0012】
一部の実施形態では、第2のプレートは、第2の導電層と、第2の導電層に取り付けられた第2の断熱層とを含むことができる。
【0013】
一部の実施形態では、第2のプレートは、第2の縁部の少なくとも一部分上に位置決めされた第2の電気絶縁部材を含むことができる。
【0014】
別の実施形態では、送出スロット内で下端で終端する送出チューブを含むガラス製造装置を説明する。送出チューブは、進行方向に進行平面に沿って送出スロットを通して溶融材料のストリームを形成装置まで送出するように構成することができる。ガラス製造装置は、進行平面の第1の側で送出チューブの下端に隣接して位置決めされた第1のプレートを更に含むことができる。第1のプレートは、進行平面に隣接して延びる第1の縁部と、第1の縁部から進行平面に向けて第1のガス流れを誘導するように構成された第1の通路とを含むことができる。
【0015】
ガラス製造装置は、進行平面の第2の側で送出チューブの下端に隣接して位置決めされた第2のプレートを更に含むことができる。第2のプレートは、進行平面に隣接して延びる第2の縁部と、第2の縁部から進行平面に向けて第2のガス流れを誘導するように構成された第2の通路とを含むことができる。第2の縁部は、送出チューブがそれを通って延びる送出開口部を定めるために第1の縁部から離間させることができる。
【0016】
一部の実施形態では、第1のプレートは、第1のプレート層と、第1のプレート層に取り付けられた第2のプレート層とを含むことができ、第1のプレート層は、第1のプレート層と第2のプレート層の間に第1の通路を形成するために第2のプレート層から離間している。第1の通路は、第1の縁部の長さの少なくとも一部分に沿って延びる第1の細長オリフィスで終端することができ、第1の通路は、第1のガスソースに結合することができる。
【0017】
一部の実施形態では、第1の通路は、進行平面と交差する第1の軸線に沿って延びることができ、第1の軸線は、約20度から約70度の範囲内である進行平面に対する第1の角度を定める。
【0018】
更に別の実施形態では、送出スロット内で下端で終端する送出チューブを含むガラス製造装置を開示する。送出チューブは、進行方向に進行平面に沿って送出スロットを通して溶融材料のストリームを形成装置まで送出するように構成することができる。ガラス製造装置は、進行平面の第1の側で送出チューブの下端に隣接して位置決めされた第1のプレートを更に含むことができる。第1のプレートは、第1の導電層と、第1の導電層に取り付けられた第1の断熱層とを含むことができ、かつ送出スロットを通って送出チューブを出る溶融材料の温度を維持するように構成される。ガラス製造装置は、進行平面の第2の側で送出チューブの下端に隣接して位置決めされた第2のプレートを更に含む場合があり、第2のプレートは、送出チューブがその内部で延びる送出開口部を定めるために第1の縁部から離間した第2の縁部を含む。
【0019】
一部の実施形態では、第1のプレートは、第1のプレートの第1の縁部の少なくとも一部分上に位置決めされた第1の電気絶縁部材を含むことができ、第1の電気絶縁部材は、第1の導電層を送出チューブから絶縁するように構成される。
【0020】
一部の実施形態では、第1の電気絶縁部材は、セラミック材料を含むことができる。
【0021】
一部の実施形態では、第1の断熱層は、複数の断熱層を含むことができる。
【0022】
本明細書に開示する実施形態の追加の特徴及び利点は、以下の詳細説明に列挙しており、一部は、その説明から当業者に明らかであり、又は以下の詳細説明、特許請求の範囲、並びに添付図面を含む本明細書に説明する実施形態を実施することによって認識されることになる。以上の一般説明及び以下の詳細説明の両方は、本明細書に開示する実施形態の性質及び特徴を理解するための概要又は骨組みを提供するように意図した実施形態を提示することは理解されるものとする。添付図面は、更なる理解を提供するために含まれており、かつ本明細書に組み込まれてその一部を構成する。図面は、本発明の開示の様々な実施形態を例示し、説明と合わせてその原理及び作動を解説するものである。
【0023】
これら及び他の特徴、実施形態、及び利点は、以下の詳細説明を添付図面を参照して読むとより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の開示の実施形態によるガラス製造装置の例示的実施形態の概略図である。
【
図2】本発明の開示の実施形態による第1のプレート及び第2のプレートを含むガラス製造装置の拡大部分を示す図である。
【
図3】本発明の開示の実施形態による
図2の第1のプレートの例示的実施形態の前面図である。
【
図4】本発明の開示の実施形態による
図2の線4-4に沿ったガラス製造装置の例示的実施形態の底面図である。
【
図5】本発明の開示の実施形態による第1のプレートの追加の実施形態の前面図である。
【
図6】本発明の開示の実施形態による
図5の線6-6に沿った第1のプレートの例示的実施形態の端面図である。
【
図7】本発明の開示の実施形態による
図5-6の第1のプレートと第2のプレートとを含むガラス製造装置の拡大部分を示す図である。
【
図8】本発明の開示の実施形態による第1のプレートの更に追加の実施形態の前面図である。
【
図9】本発明の開示の実施形態による
図8の第1のプレートと第2のプレートとを含むガラス製造装置の拡大部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、例示的実施形態が示されている添付図面を参照して実施形態をより完全に説明する。可能な限り、同じ又は類似の部品を参照するために同じ参照番号が図面全体を通して使用される。しかし、本発明の開示は、多くの異なる形態に具現化することができ、本明細書に説明する実施形態に限定して解釈すべきではない。
【0026】
本発明の開示は、溶融材料のストリームを形成するためのガラス製造装置及び方法に関する。溶融材料のストリームを形成する方法及び装置を例示的実施形態によってここで以下に説明する。
図1に模式的に示すように、一部の実施形態では、例示的ガラス製造装置100は、溶融材料のストリーム105をスロットドローイングするための送出スロット103を有する供給容器101を含むことができる。一部の実施形態では、供給容器101は、送出スロット103内の下端109で終端する送出チューブ107を含むことができる。例えば、送出チューブ107は、溶融材料のストリーム105がそれを通って供給容器101から出ることができる通路を含むことができる。送出スロット103は、溶融材料のストリーム105がそれを通って送出チューブ107から出ることができる開口部、孔などを含むことができる。一部の実施形態では、送出チューブ107は、溶融材料のストリーム105が送出チューブ107を通って重力の方向に沿って下向きに流れることができるように重力の方向に沿って向けることができる。
【0027】
一部の実施形態では、送出チューブ107は、進行方向113に進行平面111に沿って送出スロット103を通して溶融材料のストリーム105を形成装置115まで送出することができる。形成装置115は、離間して間隙121を定める1対の対向する形成ロール117、119を含むことができる。一部の実施形態では、対向する形成ロール117、119の対は、互いに反対に回転することができる。例えば、
図1に示す向きでは、一方の形成ロール117は、時計回り方向に回転することができ、他方の形成ロール119は、反時計回り方向に回転することができる。一部の実施形態では、対向する形成ロール117の対は、溶融材料のストリーム105を間隙121内に受け入れることができる。溶融材料のストリーム105は、形成ロール117、119の間に蓄積することができ、その際、形成ロール117、119は、溶融材料のストリーム105を平坦にし、薄くし、滑らかにしてリボン123にすることができる。リボン123は、形成ロール117、119を出ることができ、かつ1対の引張ロール125、127まで送出することができる。引張ロール125,127は、リボン123上で下向きに引くことができ、一部の実施形態では、リボン123に張力を発生させてリボン123を安定化及び/又は延伸することができる。一部の実施形態では、引張ロール125、127は、互いに逆回転することができる。例えば、
図1に示す向きでは、一方の引張ロール125は、時計回り方向に回転することができ、他方の引張ロール127は、反時計回り方向に回転することができる。一部の実施形態では、リボン123は、進行平面111に沿って進行方向113に移動することができる。一部の実施形態では、リボン123は、リボン123の垂直場所に基づいて1又は2以上の状態の材料を含むことができる。例えば、1つの場所(例えば、形成ロール117,119の真下)では、リボン123は、粘性材料を含むことができ、一方で別の場所(例えば、引張ロール125,127の真上)では、リボン123は、ガラス状態の非晶質固体を含むことができる。
【0028】
図2は、
図1の視点2で取られた供給容器101の底部の拡大側面図である。一部の実施形態では、供給容器101は、第1のプレート201及び第2のプレート203を含むことができる。溶融材料のストリーム105がそれに沿って延びる進行平面111は、第1の側205と、第1の側205とは反対の第2の側207とを定めることができる。一部の実施形態では、第1のプレート201は、進行平面111の第1の側205で送出チューブ107の下端109に隣接して位置決めすることができる。第2のプレート203は、進行平面111の第2の側207で送出チューブ107の下端に隣接して位置決めすることができる。第1のプレート201及び第2のプレート203は、その間に送出開口部211を形成するように離間させることができ、送出チューブ107又は溶融材料のストリーム105のうちの1又は2以上が送出開口部211を通って延びる。例えば、一部の実施形態では、送出チューブ107及び溶融材料のストリーム105は、第1のプレート201と第2のプレート203の間を延びることができる。一部の実施形態では、送出チューブ107は、送出チューブ107の下端109を第1のプレート201及び第2のプレート203の下に位置付けることができるように送出開口部211を通って延びることができる。
【0029】
一部の実施形態では、第1のプレート201は、進行平面111に隣接して延びる第1の縁部213を含むことができる。第2のプレート203は、進行平面111に隣接して延びる第2の縁部215を含むことができる。一部の実施形態では、第1の縁部213は、進行平面111の第1の側205に位置付けることができ、一方で第2の縁部215は、進行平面111の第2の側207に位置付けることができる。一部の実施形態では、第2の縁部215は、送出チューブ107及び/又は溶融材料のストリーム105がそれを通って延びることができる送出開口部211を定めるために第1の縁部213から離間させることができる。一部の実施形態では、第1の縁部213と第2の縁部215の間の送出開口部211の幅は、送出チューブ107が送出開口部211を通って延びることができるように送出チューブ107の幅よりも大きくすることができる。送出開口部211が送出チューブ107よりも大きい状態で、第1の縁部213及び第2の縁部215は、例えば、第1の縁部213及び第2の縁部215が送出チューブ107と接触せずに送出チューブ107から距離を置いて離間させることができる。一部の実施形態では、第1のプレート201及び第2のプレート203は、進行平面111に対して角度を付けることができる。例えば、第1のプレート201及び第2のプレート203は、約20度から約90度の間とすることができる進行平面111に対する角度を形成することができる。
【0030】
第1のプレート201及び第2のプレート203は、例えば、約1000℃から約1400℃の間の範囲の比較的広い範囲の温度に晒される可能性がある。第1のプレート201及び第2のプレート203は、第1のプレート201及び第2のプレート203が晒される温度範囲に起因して熱変形を受ける場合があるが、第1のプレート201及び第2のプレート203の変形を低減することは有益であると考えられる。これに加えて又はこれに代えて、第1のプレート201及び第2のプレート203の変形が発生した場合に、第1のプレート201及び第2のプレート203の永久的な熱変形を回避することができる。例えば、永久的な熱変形は、プレートが上昇した温度に応じて熱変形するが、温度が下がった後でプレートがプレートの元の形状に戻らず、熱変形した状態又は部分的に熱変形した状態のままである場合に発生する可能性がある。
【0031】
図3は、第1の縁部213を含む第1のプレート201(例えば、
図2に図示)の一例を示す前面図である。一部の実施形態では、第1のプレート201は、第2のプレート203(例えば、
図2に図示)と実質的に同一とすることができることは認められるであろう。一部の実施形態では、第1プレート201は、第1縁部213の反対側に位置付けることができる第1の対向縁部301を含むことができる。第1の縁部213は、実質的に直線的に延びることができ、一方で第1の対向縁部301は、第1の縁部213に対して非直線的かつ非平行に延びることができる。例えば、第1の対向縁部301は、第1のプレート201が半円形状を含むように丸みを帯びた形状を含むことができる。第1の対向縁部301は、
図3に例示するように非直線的に延びることに限定されない。むしろ、一部の実施形態では、第1の対向縁部301は、第1のプレート201が四辺形の形状(例えば、正方形、矩形など)を含むことができるように実質的に直線的に延びることができる。一部の実施形態では、第1の対向縁部301が実質的に直線的に延びる場合に、第1の対向縁部301は、第1の縁部213と実質的に平行に延びることができる。一部の実施形態では、第1のプレート201は、1又は2以上の締結構造体、例えば、第1の締結構造体303及び第2の締結構造体305を含むことができる。第1の締結構造体303及び第2の締結構造体305は、第1の対向縁部301の両側に結合することができ(例えば、一緒に形成される、溶接されることなどにより)、かつ第1のプレート201を構造体に取り付けるように構成することができる。第1の締結構造体303及び第2の締結構造体305は、送出チューブ107(例えば、
図2に図示)に対する第1のプレート201の位置を維持することができる。一部の実施形態では、第1の締結構造体303及び第2の締結構造体305は、第1のプレート201を締結して第1のプレート201の位置を維持することを支援するために、例えば、スクリュー、ボルトなどのようなファスナを受け入れるための開口部を含むことができる。
【0032】
一部の実施形態では、第1のプレート201は、1又は2以上の熱膨張スロット、例えば、第1の複数の熱膨張スロット309を含むことができる。複数の熱膨張スロット309は、第1のプレート201内に形成された開口部、例えば、空隙、キャビティ、チャネル、通路、中空部分などを含むことができる。第1の複数の熱膨張スロット309は、第1のプレート201が送出チューブ107の近くで上昇した温度に晒された時に第1のプレート201の熱膨張を受け入れることができる。例えば、第1のプレート201は、これらの上昇した温度に晒された時に膨張及び/又は変形する可能性がある。第1の複数の熱膨張スロット309に起因して第1のプレート201の変形は最小にすることができる。これに加えて又はこれに代えて、第1のプレート201の温度が高温(例えば、1400℃まで上がる)と低温(例えば、1000℃まで下がる)の間で循環する場合に、第1の複数の熱膨張スロット309は、永久的な変形の可能性を低減しながら、第1のプレート201の変形状態から元の状態への復帰を容易にすることができる。例えば、第1のプレート201は、第1のプレート201の温度が低下した後に膨張状態又は変形状態で永久的に残ることはない。
【0033】
第1のプレート201は、第1の熱膨張スロット313及び第3の熱膨張スロット315を含むことができる。第1の熱膨張スロット313及び第3の熱膨張スロット315は、第1の縁部213から第1のプレート201の第1の内部317まで延びることができ、第1のプレート201の第1の内部317は、第1の縁部213から内向きに位置付けることができる。一部の実施形態では、第1の熱膨張スロット313及び第3の熱膨張スロット315は、互いに対して非平行に延びることができる。例えば、第1の熱膨張スロット313は、第1のスロット軸線321に沿って延びることができ、一方で第3の熱膨張スロット315は、第1のスロット軸線321に対して非平行とすることができる第3のスロット軸線323に沿って延びることができる。互いに非平行に延びることにより、一部の実施形態では、第1のスロット軸線321と第3のスロット軸線323を隔てる距離は、第1の縁部213から離れる方向に沿って減少することができる。一部の実施形態では、第1の熱膨張スロット313の幅は変えることができる。例えば、1つの場所(例えば、第1の熱膨張スロット313の両端の間の第1の熱膨張スロット313の中間点)では、第1の熱膨張スロット313は、第1の幅325を含むことができ、一方で別の場所(例えば、第1の縁部213と反対の第1の熱膨張スロット313の第1の内方端部326)では、第1の熱膨張スロット313は、第1の幅325とは異なる場合がある第2の幅327を含むことができる。一部の実施形態では、第1の熱膨張スロット313の中心部分329は、第1の縁部213から実質的に一定とすることができる第1の幅325を含むことができる。第1の熱膨張スロット313の末端部分331は、第2の幅327を含むことができ、これは、第1の幅325よりも大きい場合がある。末端部分331は、第2の幅327に適合する直径を含む丸みを帯びた円形の形状を含むことができる。一部の実施形態では、第3の熱膨張スロット315は、第1の端部213から第3の内方端部333まで延びる間はサイズ及び形状が第1の熱膨張スロット313と実質的に同一とすることができる。例えば、第3の熱膨張スロット315は、中心部分361で第1の幅325を含み、末端部分363で第2の幅327を含むことができる。第3の熱膨張スロット315は、第1の縁部213から末端部分363まで実質的に一定の第1の幅325を含むことができる。
【0034】
一部の実施形態では、第1の複数の熱膨張スロット309は、1又は2以上の内部熱膨張スロットを含むことができる。例えば、第1の複数の熱膨張スロット309は、第1の内部熱膨張スロット341、第2の内部熱膨張スロット343、第3の内部熱膨張スロット345、第4の内部熱膨張スロット347、及び第5の内部熱膨張スロット349を含むことができる。第1のプレート201は、5つの内部熱膨張スロットを含むものとして示されているが、一部の実施形態では、第1のプレート201は、ゼロ又は1以上の内部熱膨張スロットを含むことができる。内部熱膨張スロット341、343、345、347、349は、第1のプレート201の第1の内部317内に位置付けることができ、第1の縁部213及び第1の対向縁部301から距離を置いて離間させることができる。一部の実施形態では、内部熱膨張スロット341、343、345、347、349は、互いに相対的に非平行に延びる場合がある。例えば、第1の内部熱膨張スロット341は、第1の内部軸線351に沿って直線的に延びることができる。第2の内部熱膨張スロット343は、第2の内部軸線353に沿って直線的に延びることができる。第3の内部熱膨張スロット345は、第3の内部軸線355に沿って直線的に延びることができる。第4の内部熱膨張スロット347は、第4の内部軸線357に沿って直線的に延びることができる。第5の内部熱膨張スロット349は、第5の内部軸線359に沿って直線的に延びることができる。一部の実施形態では、第1の内部軸線351、第2の内部軸線353、第3の内部軸線355、第4の内部軸線357、及び第5の内部軸線359は、互いに非平行に延びることができる。一部の実施形態では、第3の内部軸線355は、第1の縁部213に対して実質的に垂直に延びることができる。一部の実施形態では、内部熱膨張スロット341、343、345、347、349は、内部熱膨張スロット341、343、345、347、349の長さに沿って実質的に一定の幅を含むことができる。内部熱膨張スロット341、343、345、347、349は、軸線に沿って実質的に直線的に延びることに限定されず、一部の実施形態では、内部熱膨張スロット341、343、345、347、349のうちの0又は1以上は、例えば、1又は2以上の屈曲、湾曲、起伏などを含むことによって非直線的に延びることができる。一部の実施形態では、互いに非平行に延びることにより、内部熱膨張スロット341、343、345、347、349は、第1のプレート201が送出チューブ107付近の温度に晒された時に第1のプレート201の変形を最小にすることができる。
【0035】
一部の実施形態では、第1の内部熱膨張スロット341及び第5の内部熱膨張スロット349は、第1のプレート201を二分する中心軸線350と交差することができる。例えば、第1の内部熱膨張スロット341及び第5の内部熱膨張スロット349は、第1の内部熱膨張スロット341が第5の内部熱膨張スロット349の鏡像とすることができるように、中心軸線350の両側に位置付けられながら中心軸線350に対して同じ角度を形成することができる。一部の実施形態では、第2の内部熱膨張スロット343及び第4の内部熱膨張スロット347は、中心軸線350と交差することができる。例えば、第2の内部熱膨張スロット343及び第4の内部熱膨張スロット347は、第2の内部熱膨張スロット343が第4の内部熱膨張スロット347の鏡像とすることができるように、中心軸線350の両側に位置付けられながら中心軸線350に対して同じ角度を形成することができる。内部熱膨張スロットの一部を他の熱膨張スロットの鏡像として形成することにより、第1のプレート201は、第1のプレート201が加熱された時に第1のプレート201の両側の曲げ応力及び捻転応力の均衡を取ることができる。一部の実施形態では、第1の内部熱膨張スロット341、第2の内部熱膨張スロット343、第4の内部熱膨張スロット347、及び第5の内部熱膨張スロット349は、中心軸線350から非一定の距離を置いて位置付けることができる。例えば、第1の内部熱膨張スロット341の下端は、第1の内部熱膨張スロット341の対向する上端よりも中心軸線350に近づくことができる。一部の実施形態では、第2の内部熱膨張スロット343の下端は、第2の内部熱膨張スロット343の対向する上端よりも中心軸線350に近づくことができる。一部の実施形態では、第4の内部熱膨張スロット347の下端は、第4の内部熱膨張スロット347の対向する上端よりも中心軸線350に近づくことができる。一部の実施形態では、第5の内部熱膨張スロット349の下端は、第5の内部熱膨張スロット349の対向する上端よりも中心軸線350に近づくことができる。第3の内部熱膨張スロット345は、中心軸線350と平行に、例えば、中心軸線350に対して同軸に延びることができる。一部の実施形態では、内部熱膨張スロット341、343、345、347、349は、第1のプレート201の周りに放射状に配置することができる。
【0036】
内部熱膨張スロット341、343、345、347、349の配置は、第1のプレート201の変形を最小にし、第1のプレート201の永久変形の可能性を低減することができる。例えば、第1のプレート201の第1の側371(例えば、第1の縁部213がそれに沿って延びる)は、第1の側371の反対側にある第1のプレート201の第2の側373よりも大きい表面積を含むことができる。より大きい表面積を受け入れ、すなわち、第1のプレート201の第1の縁部213に沿ったより大きい変形を受け入れるために、熱膨張スロットのより大きい割合は、第2の側373とは対照的に第1の側371の近くに位置決めすることができる。例えば、第1の熱膨張スロット313及び第3の熱膨張スロット315は、第1の縁部213と交差して第1の縁部213から第1の内部317に向けて内向きに延びることができる。一部の実施形態では、第1の内部熱膨張スロット341及び第5の内部熱膨張スロット349の下端は、第1の縁部213の近くに位置付けられる場合があるが、第1の縁部213から離間されて第1の縁部213と交差しない。従って、第1の熱膨張スロット313、第3の熱膨張スロット315、第1の内部熱膨張スロット341、及び第5の内部熱膨張スロット349は、例えば、第1のプレート201の第1の側371に沿って第1のプレート201の熱膨張を最小にすることができる。第1の対向縁部301の丸みを帯びた形状により、第1のプレート201の第2の側373は、第1の側371よりも少ない熱膨張を受けることができ、第2の内部熱膨張スロット343、第3の内部熱膨張スロット345、及び第4の内部熱膨張スロット347の上端は、例えば、第1のプレート201の第2の側373に沿って第1のプレート201の熱膨張を最小にすることができる。
【0037】
図4は、
図2の線4-4に示す視点から見た第1のプレート201、第2のプレート203、及び送出チューブ107の底面図を示している。一部の実施形態では、第2のプレート203は、進行平面111に関する第1のプレート201の鏡像を含むことができる。一部の実施形態では、第1のプレート201は、進行平面111に隣接して延びる第1の縁部213を含むことができ、第1のプレート201は、進行平面111の第1の側205に位置付けることができる。第2のプレート203は、進行平面111に隣接して延びる第2の縁部215を含むことができ、第2のプレート203は、進行平面111の第2の側207に位置付けられる。一部の実施形態では、第2のプレート203は、第1のプレート201と実質的に同一とすることができる。例えば、第2のプレート203は、第2の縁部215の反対側に位置付けることができる第2の対向縁部401を含むことができる。第2の縁部215は、実質的に直線的に(例えば、進行平面111及び第1の縁部213と平行に)延びることができるが、第2の対向縁部401は、第2の縁部215に対して非直線的かつ非平行に延びることができる。例えば、第2の対向縁部401は、第1のプレート201の第1の対向縁部301と同様に丸みを帯びた半円形状を含むことができる。一部の実施形態では、第2のプレート203は、1又は2以上の締結構造体、例えば、第1の締結構造体403及び第2の締結構造体405を含むことができる。第2のプレート203の第1の締結構造体403及び第2の締結構造体405は、第1のプレート201の第1の締結構造体303及び第2の締結構造体305とそれぞれ実質的に同一とすることができる。第1の締結構造体403及び第2の締結構造体405は、第2の対向縁部401に取り付けることができ、送出チューブ107に対する第2のプレート203の位置を維持するために第2のプレート203を構造に取り付けるように構成することができる。一部の実施形態では、第1の締結構造体403及び第2の締結構造体405は、第2のプレート203を締結することを支援するために、例えば、スクリュー、ボルトのようなファスナを受け入れるための開口部を含むことができる。
【0038】
一部の実施形態では、第2のプレート203は、第1のプレート201の第1の複数の熱膨張スロット309と実質的に同一とすることができる第2の複数の熱膨張スロット409を含むことができる。第2の複数の熱膨張スロット409は、第2のプレート203が送出チューブ107の近くで高温に晒された時に第2のプレート203の熱膨張を最小にすることができる。例えば、第2のプレート203は、これらの上昇した温度に晒された時に膨張する可能性があるが、第2の複数の熱膨張スロット409により、第2のプレート203の変形は最小にすることができる。これに加えて又はこれに代えて、第2のプレート203の温度が低下すると、第2の複数の熱膨張スロット409は、永久的な変形の可能性を低減しながら、第2のプレート203を変形状態から元の状態に戻すことを容易にする。
【0039】
第2のプレート203は、第2の熱膨張スロット413及び第4の熱膨張スロット415を含むことができる。第2の熱膨張スロット413は、第1のプレート201の第1の熱膨張スロット313と実質的に同一とすることができる。第4の熱膨張スロット415は、第1のプレート201の第3の熱膨張スロット315と実質的に同一とすることができる。例えば、第2の熱膨張スロット413及び第4の熱膨張スロット415は、第2の縁部215から第2のプレート203の第2の内部417まで延びることができ、第2のプレート203の第2の内部417は、第2の縁部215から内向きに位置付けることができる。第2の熱膨張スロット413及び第4の熱膨張スロット415は、互いに対して非平行に延びることができる。例えば、第2の熱膨張スロット413は、第2のスロット軸線421に沿って延びることができ、一方で第4の熱膨張スロット415は、第2のスロット軸線421に対して非平行とすることができる第4のスロット軸線423に沿って延びることができる。互いに非平行に延びることにより、第2のスロット軸線421と第4のスロット軸線423を隔てる距離は、第2の縁部215から離れる方向に沿って減少することができる。一部の実施形態では、第2の熱膨張スロット413の幅は変えることができる。例えば、1つの場所(例えば、第2の熱膨張スロット413の両端の間の第2の熱膨張スロット413の中間点)では、第2の熱膨張スロット413は、第1の幅425を含むことができ、一方で別の場所(例えば、第2の縁部215と反対の第2の熱膨張スロット413の第2の内方端部426)では、第2の熱膨張スロット413は、第1の幅425とは異なる場合がある第2の幅427を含むことができる。一部の実施形態では、第2の熱膨張スロット413の中心部分429は、第2の縁部215から実質的に一定とすることができる第1の幅425を含むことができる。第2の熱膨張スロット413の末端部分431は、第2の幅427を含むことができ、これは、第1の幅425よりも大きい場合がある。末端部分431は、第2の幅427に適合する直径を含む丸みを帯びた円形の形状を含むことができる。一部の実施形態では、第4の熱膨張スロット415は、第1の熱膨張スロット313、第2の熱膨張スロット413、及び第3の熱膨張スロット315とサイズ及び形状が実質的に同一とすることができる。第4の熱膨張スロット415は、第2の端部215から第4の内方端部433まで延びることができる。例えば、第4の熱膨張スロット415は、中心部分461で第1の幅425を含み、末端部分463で第2の幅427を含むことができる。第4の熱膨張スロット415は、第2の端部215から末端部分463まで実質的に一定の第1の幅425を含むことができる。
【0040】
一部の実施形態では、第2の複数の熱膨張スロット409は、1又は2以上の内部熱膨張スロットを含むことができる。例えば、第2の複数の熱膨張スロット409は、第1の内部熱膨張スロット441、第2の内部熱膨張スロット443、第3の内部熱膨張スロット445、第4の内部熱膨張スロット447、及び第5の内部熱膨張スロット449を含むことができる。第2のプレート203の内部熱膨張スロット441、443、445、447、449は、第1のプレート201の内部熱膨張スロット341、343、345、347、349と実質的に同一とすることができる。例えば、第2のプレート203の内部熱膨張スロット441、443、445、447、449は、互いに非平行に延びることができる。例えば、第1の内部熱膨張スロット441は、第1の内部軸線451に沿って延びることができる。第2の内部熱膨張スロット443は、第2の内部軸線453に沿って延びることができる。第3の内部熱膨張スロット445は、第3の内部軸線455に沿って延びることができる。第4の内部熱膨張スロット447は、第4の内部軸線457に沿って延びることができる。第5の内部熱膨張スロット449は、第5の内部軸線459に沿って延びることができる。一部の実施形態では、第1の内部軸線451、第2の内部軸線453、第3の内部軸線455、第4の内部軸線457、及び第5の内部軸線459は、互いに非平行に延びることができる。一部の実施形態では、第3の内部軸線455は、第2の縁部215に対して実質的に垂直に延びることができる。一部の実施形態では、内部熱膨張スロット441、443、445、447、449は、内部熱膨張スロット441、443、445、447、449の長さに沿って実質的に一定の幅を含むことができる。
【0041】
図5は、第1のプレート501の更に別の実施形態を示す前面図である。第1のプレート501は、
図2-4に示す第1のプレート201及び第2のプレート203と一部の点で類似することができる。例えば、一部の実施形態では、第1のプレート501は、第1の熱膨張スロット313、第3の熱膨張スロット315、第1の内部熱膨張スロット341、第2の内部熱膨張スロット343、第4の内部熱膨張スロット347、又は第5の内部熱膨張スロット349のうちのゼロ又は1以上を含むことができる。第1のプレート501は、送出チューブ107(例えば、
図6に図示)に面することができる第1の縁部213と、第1の対向縁部301とを含むことができる。一部の実施形態では、第1のプレート501は、第1のガス流れ506を進行平面111(例えば、
図6に図示)に向けて誘導するように構成することができる第1の通路505(例えば、
図6にも図示の第1の通路505と共に)を含むことができる。例えば、第1の通路505は、第1のガス流れ506が通過することができる第1のプレート501を通って延びる開口部を含むことができる。一部の実施形態では、第1の通路505は、例えば、第1のガスソース507に結合することができ、第1の通路505は、第1のガスソース507と流体連通している。第1のガスソース507は、ガス(例えば、第1のガス流れ506)を第1の通路505に送出することができ、第1のガス流れ506は、第1の通路505を通って流れ、第1の縁部213で出ることができる。第1のガスソース507によって供給されるガスは、例えば、窒素、酸素、それらの混合物などを含むことができる。
【0042】
図5乃至
図6を参照すると、第1のプレート501は、1又は2以上の壁、例えば、第1の壁509及び第2の壁511を含むことができる。第1の壁509及び第2の壁511は、第1のプレート501の第1の縁部213と第1の対向縁部301の間を延びることができる。一部の実施形態では、第1の壁509及び第2の壁511は、第1の通路505の対向する両側を定めることができる。例えば、第1の壁509及び第2の壁511は、離間させることができ、第1の縁部213から第1の対向縁部301に向けて非一定の離間した距離を含むことができる。例えば、第1の縁部213での第1の壁509と第2の壁511の間の距離は、第1の対向縁部301での第1の壁509と第2の壁511の間の距離よりも大きい場合がある。従って、第1の壁509と第2の壁511の間の距離は、第1の縁部213から第1の対向縁部301に向う方向に沿って減少することができる。一部の実施形態では、第1の壁509と第2の壁511の間の距離は、第1の縁部213では最大値を含み、第1の対向縁部301では最小値を含むことができる。
【0043】
図6は、
図5の線6-6で示される視点から見た第1の縁部213に面する第1のプレート501の端面図である。一部の実施形態では、第1のプレート501は、第1のプレート層601と、第1のプレート層601に取り付けられた第2のプレート層603とを含むことができる。第1のプレート層601は、第1のプレート層601と第2のプレート層603の間に第1の通路505を形成するために第2のプレート層603から離間させることができる。一部の実施形態では、第1の壁509及び第2の壁511は、第1のプレート501の第1のプレート層601と第2のプレート層603の間を延びることができる。例えば、第1のプレート層601及び第2のプレート層603は、第1のプレート層601が第2のプレート層603から離間した状態で互いに実質的に平行に延びることができる。一部の実施形態では、第1の通路505は、第1のプレート層601と第2のプレート層603の間及び第1の壁509と第2の壁511の間に定めることができる。第1のプレート層601及び第2のプレート層603は、例えば、互いに接触して直接に取り付けられる場合があり、又は例えば1又は2以上の介在壁がその間に位置付けられて間接的に取り付けられる場合がある。例えば、一部の実施形態では、第1の壁509の一端は、第1のプレート層601に取り付けることができ、一方で第1の壁509の反対端は、第2のプレート層603に取り付けることができる。一部の実施形態では、第2の壁511の一端は、第1のプレート層601に取り付けられ、一方で第2の壁511の反対端は、第2のプレート層603に取り付けることができる。第1の壁509及び第2の壁511は、例えば、溶接、接着剤、ワンピース形成されるなどにより、いくつかの方法で第1のプレート層601及び第2のプレート層603に取り付けることができる。従って、第1のプレート層601は、第1の壁509が第1のプレート層601及び第2のプレート層603に取り付けられること、及び第2の壁511が第1のプレート層601及び第2のプレート層603に取り付けられることを通して第2のプレート層603に取り付けることができる。
【0044】
一部の実施形態では、第1の通路505は、第1の縁部213の長さ609の少なくとも一部分に沿って延びる第1の細長オリフィス607で終端することができる。例えば、一部の実施形態では、第1の細長オリフィス607は、第1の縁部213に沿った第1のプレート層601の長さ609が第1の細長オリフィス607の長さ610よりも大きくなるように第1のプレート層601の第1の縁部213の長さ609の全て未満に沿って延びることができる。第1の細長オリフィス607は、第1のガス流れ506(例えば、
図5に図示)を溶融材料のストリーム105の中心に向けて集中させるために第1のプレート層601の中心に向けて位置決めすることができる。一部の実施形態では、第1の細長オリフィス607は、第1の壁509と第2の壁511の間で中断される場合がある(例えば、不連続)。例えば、第1のプレート501が第1の熱膨張スロット313及び第3の熱膨張スロット315を含む場合に、第1の細長オリフィス607は、第1の熱膨張スロット313及び第3の熱膨張スロット315により、第1の壁509と第2の壁511との間で中断される場合がある。一部の実施形態では、第1の細長オリフィス607は、第1のサブオリフィス613、第2のサブオリフィス615、及び第3のサブオリフィス617を含むことができる。第1のサブオリフィス613は、第1の壁509と第1の熱膨張スロット313の間に位置決めすることができる。第2のサブオリフィス615は、第1の熱膨張スロット313と第3の熱膨張スロット315の間に位置決めすることができる。第3のサブオリフィス617は、第3の熱膨張スロット315と第2の壁511の間に位置決めすることができる。第1のガス流れ515(例えば、
図5に図示)は、第1の通路505を通って流れることができ、第1のサブオリフィス613、第2のサブオリフィス615、及び第3のサブオリフィス617を通って第1のプレート501から出ることができる。
【0045】
図7は、
図1の視点2で取られた供給容器101の底部の拡大断面側面図を示している。一部の実施形態では、供給容器101は、第1のプレート501(例えば、
図5-6にも示されている)と、第2のプレート701とを含むことができる。第1のプレート501及び第2のプレート701は、
図2に示す第1のプレート201及び第2のプレート203と実質的に同じ位置に位置決めすることができる。例えば、第1のプレート501は、進行平面111の第1の側205の送出チューブ107の下端109に隣接して位置決めすることができる。第2のプレート701は、進行平面111の第2の側207で送出チューブ107の下端109に隣接して位置決めすることができる。例えば、一部の実施形態では、送出チューブ107及び溶融材料のストリーム105は、第1のプレート501と第2のプレート701の間を延びることができる。第1のプレート501及び第2のプレート701は、その間に送出開口部211を形成するように離間し、送出チューブ107又は溶融材料のストリーム105のうちの1又は2以上が送出開口部211を通って延びることができる。一部の実施形態では、送出チューブ107は、送出チューブ107の下端109が第1のプレート501及び第2のプレート701の下に位置付けられるように送出開口部211を通って延びることができる。
【0046】
第1のプレート501は、進行平面111に隣接して延びる第1の縁部213を含むことができ、第1の通路505は、第1の縁部213から進行平面111に向けて第1のガス流れ506を誘導することができる。一部の実施形態では、第1の細長オリフィス607が送出チューブ107に面することができるように第1のプレート501を向けることができる。第1のガス流れ506は、第1の通路505を通過して第1の細長オリフィス607から出ることができ、その際、第1のガス流れ506は、進行平面111に向けて流れることができる。一部の実施形態では、第1の通路505は、進行平面111と交差する第1の軸線703に沿って延びることができる。第1の軸線703は、約20度から約70度の範囲内とすることができる進行平面111に対して第1の角度705を定めることができる。例えば、第1のガス流れ506が第1の細長オリフィス607を出ると、第1のガス流れ506は、第1の軸線703に沿って流れることができる。第1のガス流れ506は、例えば、少なくとも部分的に進行方向113に沿って下方に向けることができる。一部の実施形態では、第1の縁部213は、第1のガス流れ506が送出チューブ107に衝突する前に第1の細長オリフィス607から送出チューブ107に向けてある距離を移動することができるように、送出チューブ107から距離を置いて離間させることができる。
【0047】
一部の実施形態では、溶融材料のストリーム105が送出スロット103を出て進行方向113に沿って移動すると、第1の放出ガス707を溶融材料のストリーム105から放出することができる。第1の放出ガス707は、例えば、送出スロット103付近の空気温度が溶融材料105の蒸気の温度よりも低いことに起因して発生することができる。一部の実施形態では、第1の放出ガス707が送出チューブ107に接触すると、送出チューブ107で結露が形成される可能性がある。従って、例えば、第1の放出ガス707の流れを送出チューブ107から離れる方向に沿って向け直すことによって第1の放出ガス707と送出チューブ107の接触を制限することは有益であると考えられる。例えば、第1の放出ガス707は、最初に送出チューブ107に向けて上方に(例えば、進行方向113と反対に)移動することができる。一部の実施形態では、第1の細長オリフィス607から第1の軸線703に沿って移動する第1のガス流れ506は、第1の放出ガス707が送出チューブ107に向けて進行方向113と反対に移動する第1の経路709と交差することができる。第1のガス流れ506は、第1の放出ガス707を向け直し、第1の放出ガス707がもはや第1の経路709に沿って移動しないようにすることができる。むしろ、第1のガス流れ506は、第1の放出ガス707が送出チューブ107から離れて移動するようにすることができ、従って、第1の放出ガス707と送出チューブ107の間の接触及び送出チューブ107での凝縮の形成を制限することができる。
【0048】
一部の実施形態では、第2のプレート701は、第1のプレート501と実質的に同一とすることができる。例えば、第2のプレート701は、進行平面111に隣接して延びる第2の縁部215を含むことができ、第2のプレート701は、進行平面111の第2の側207に位置付けることができる。第2の縁部215は、送出チューブ107がそれを通って延びる送出開口部211を定めるために第1の縁部213から離間させることができる。第2のプレート701は、
図5に示す熱膨張スロットのうちのゼロ又は1以上、例えば、第1の熱膨張スロット313、第3の熱膨張スロット315、第1の内部熱膨張スロット341、第2の内部熱膨張スロット343、第4の内部熱膨張スロット347、又は第5の内部熱膨張スロット349を含むことができる。一部の実施形態では、第2のプレート701は、第3のプレート層713と第4のプレート層715の間に第2の通路711を形成するために離間させることができる第3のプレート層713及び第4のプレート層715を含むことができる。一部の実施形態では、第3のプレート層713及び第4のプレート層715は、第1のプレート501の第1のプレート層601及び第2のプレート層603とそれぞれ実質的に同一とすることができる。例えば、第3のプレート層713は、第4のプレート層715から離間させることができる。一部の実施形態では、第2のプレート701は、第2のガス流れ717を進行平面111に向けて、例えば、第2の縁部215から進行平面111に向けて誘導するように構成することができる第2の通路711を含むことができる。第2の通路711は、第2の縁部215の長さの少なくとも一部分に沿って延びる第2の細長オリフィス719で終端することができる。第2の通路711は、第2のガスソース(例えば、第1のガスソース507と実質的に同一)に結合することができる。
【0049】
一部の実施形態では、第2の細長オリフィス719が送出チューブ107に面することができるように第2のプレート701を向けることができる。第2のガス流れ717は、第2の通路711を通過して第2の細長オリフィス719から出ることができ、その際、第2のガス流れ717は、進行平面111に向けて流れることができる。一部の実施形態では、第2の通路711は、進行平面111と交差する第2の軸線723に沿って延びることができる。第2の軸線723は、約20度から約70度の範囲内とすることができる進行平面111に対する第2の角度725を定めることができる。例えば、第2のガス流れ717が第2の細長オリフィス719を出ると、第2のガス流れ717は、第2の軸線723に沿って流れることができる。第2のガス流れ717は、例えば、少なくとも部分的に進行方向113に沿って下方に向けることができる。一部の実施形態では、第2の縁部215は、第2のガス流れ717が送出チューブ107に衝突する前に第2の細長オリフィス719から送出チューブ107に向けてある距離を移動することができるように、送出チューブ107から距離をおいて離間させることができる。
【0050】
一部の実施形態では、溶融材料のストリーム105が送出スロット103を出て進行方向113に沿って移動すると、第2の放出ガス727を溶融材料のストリーム105から放出することができる。第2の放出ガス727は、例えば、送出スロット103付近の空気温度が溶融材料105の蒸気の温度よりも低いことに起因して第1の放出ガス707と同様に発生させることができる。第1の放出ガス707は、進行平面111の第1の側205に沿って移動し、一方で第2の放出ガス727は、進行平面111の第2の側207に沿って移動することができる。第2の放出ガス727は、最初は送出チューブ107に向けて上方に(例えば、進行方向113と反対に)移動することができる。一部の実施形態では、第2の細長オリフィス719から第2の軸線723に沿って移動する第2のガス流れ717は、第2の放出ガス727が送出チューブ107に向けて進行方向113と反対に移動する第2の経路729と交差することができる。第2のガス流れ717は、第2の放出ガス727を向け直し、第2の放出ガス727がもはや第2の経路729に沿って移動しないようにすることができる。むしろ、第2のガス流れ717は、第2の放出ガス727が送出チューブ107から離れて移動するようにすることができ、従って、第2の放出ガス727と送出チューブ107の間の接触及び送出チューブ107での凝縮の形成を制限することができる。
【0051】
図8は、第1のプレート801の更に別の実施形態を示す前面図である。第1のプレート801は、
図2-4に示す第1のプレート201及び第2のプレート203、並びに
図5-7に示す第1のプレート501及び第2のプレート701と一部の点で類似することができる。例えば、一部の実施形態では、第1のプレート801は、第1の熱膨張スロット313、第3の熱膨張スロット315、第1の内部熱膨張スロット341、第2の内部熱膨張スロット343、第3の内部熱膨張スロット345、第4の内部熱膨張スロット347、又は第5の内部熱膨張スロット349のうちのゼロ又は1以上を含むことができる。第1のプレート801は、送出チューブ107に面することができる第1の縁部213と、第1の対向縁部301とを含むことができる。
【0052】
一部の実施形態では、第1のプレート801は、第1の導電層803及び第1の電気絶縁部材805を含むことができる。第1の導電層803は、第1のプレート801の本体を形成することができ、一方で第1の電気絶縁部材805は、第1のプレート801の第1の縁部213に沿って延びることができる。一部の実施形態では、送出チューブ107(例えば、
図9に示されている)の近くのターゲット温度を維持するために、電流が第1の導電層803を通過し、これは熱を発生することができる。第1の導電層803は、いくつかの異なる導電材料、例えば、白金のような金属材料を含むことができる。一部の実施形態では、第1の導電層803が送出チューブ107に接触する可能性を低減するために、第1の電気絶縁部材805を第1の導電層803に取り付けることができる。例えば、第1の電気絶縁部材805は、第1のプレート801の第1の縁部213の少なくとも一部分に位置決めすることができ、第1の導電層803を送出チューブ107から絶縁することができる。第1の電気絶縁部材805は、いくつかの異なる電気絶縁材料、例えば、セラミック材料を含むことができる。一部の実施形態では、第1の電気絶縁部材805は、約10
9オームから約10
13オームの電気抵抗を含むことができる。第1の電気絶縁部材805は、第1の縁部213の中心に向けて位置決めされるように示されているが、一部の実施形態では、第1の電気絶縁部材805は、第1の縁部213の長さ未満又はその全てに沿って延びることができる。
【0053】
図9は、
図1の視点2で取られた供給容器101の底部の拡大側面図を示している。一部の実施形態では、供給容器101は、第1のプレート801(例えば、
図8にも示されている)と第2のプレート901を含むことができる。第1のプレート801及び第2のプレート901は、第1のプレート201及び第2のプレート203(例えば、
図2に図示)、並びに第1のプレート501及び第2のプレート701(例えば、
図7に図示)と実質的に同じ位置に位置決めすることができる。例えば、第1のプレート801は、進行平面111の第1の側205の送出チューブ107の下端109に隣接して位置決めすることができる。第2のプレート901は、進行平面111の第2の側207で送出チューブ107の下端109に隣接して位置決めすることができる。例えば、一部の実施形態では、送出チューブ107及び溶融材料のストリーム105は、第1のプレート801と第2のプレート901の間を延びることができる。第1のプレート801及び第2のプレート901は、その間に送出開口部211を形成するように離間し、送出チューブ107又は溶融材料のストリーム105のうちの1又は2以上は、送出開口部211を通って延びることができる。一部の実施形態では、送出チューブ107は、送出チューブ107の下端109が第1のプレート501及び第2のプレート701の下に位置付けられるように送出開口部211を通って延びることができる。
【0054】
第1のプレート801は、進行平面111に隣接して延びる第1の縁部213を含むことができる。一部の実施形態では、第1のプレート801は、第1の導電層803と、第1の導電層803に取り付けられた第1の断熱層903とを含むことができる。断熱層903は、熱伝達を低減して溶融材料のストリーム105の温度を維持することができるいくつかの材料、例えば、アルミナ材料(例えば、アルミナ紙)を含むことができる。第1の断熱層903は、第1の導電層803と第1の断熱層903の間の相対移動を制限することができるようにいくつかの方法、例えば、接着剤を用いて第1の導電層803の上側に取り付けることができる。一部の実施形態では、第1の断熱層903は、複数の断熱層、例えば、第2の断熱層905などを含むことができる。複数の断熱層は、互いにかつ第1の導電層803の上側に取り付けることができる。一部の実施形態では、第1の電気絶縁部材805は、第1の導電層803又は第1の断熱層903のうちの1又は2以上に取り付けることができる。一部の実施形態では、第1の断熱層903は、約0.05ワット/メートルケルビンから約0.17ワット/メートルケルビンの範囲の熱伝導率を含むことができる。
【0055】
一部の実施形態では、第2のプレート901は、第1のプレート801と実質的に同一とすることができる。例えば、第2のプレート901は、進行平面111に隣接して延びる第2の縁部215を含むことができ、第2のプレート901は、進行平面111の第2の側207に位置付けることができる。第2の縁部215は、溶融材料のストリーム105が通過する送出開口部211を定めるために第1の縁部213から離間させることができる。第2のプレート901は、
図8に示す熱膨張スロットのうちのゼロ又は1以上、例えば、第1の熱膨張スロット313、第3の熱膨張スロット315、第1の内部熱膨張スロット341、第2の内部熱膨張スロット343、第3の内部熱膨張スロット345、第4の内部熱膨張スロット347、又は第5の内部熱膨張スロット349を含むことができる。一部の実施形態では、第2のプレート901は、第2の導電層911及び第2の電気絶縁部材913を含むことができる。第2の導電層911は、第1の導電層803と実質的に同一とすることができ、一方で第2の電気絶縁部材913は、第1の電気絶縁部材805と実質的に同一とすることができる。例えば、第2の導電層911は、第2のプレート901の本体を形成することができ、一方で第2の電気絶縁部材913は、第2のプレート901の第2の縁部215に沿って延びることができる。一部の実施形態では、送出チューブ107付近のターゲット温度を維持するために、電流が第2の導電層911を通過し、これは熱を発生することができる。第2の導電層911は、いくつかの異なる導電材料、例えば、白金のような金属材料を含むことができる。一部の実施形態では、第2の導電層911が送出チューブ107に接触する可能性を低減するために、第2の電気絶縁部材913を第2の導電層911に取り付けることができる。例えば、第2の電気絶縁部材913は、第2のプレート901の第2の縁部215の少なくとも一部分に位置決めすることができ、第2の導電層911を送出チューブ107から絶縁することができる。第2の電気絶縁部材913は、いくつかの異なる電気絶縁材料、例えば、セラミック材料を含むことができる。第2の電気絶縁部材913は、第2の縁部215の長さの一部又は全てに沿って延びることができる。
【0056】
一部の実施形態では、第2のプレート901は、第2の導電層911と、第2の導電層911に取り付けられた第2の断熱層915とを含むことができる。第2の断熱層915は、第1の断熱層903と実質的に同一とすることができる。例えば、第2の断熱層915は、熱伝達を低減して溶融材料のストリーム105の温度を維持することができるいくつかの材料、例えば、アルミナ材料(例えば、アルミナ紙)を含むことができる。第2の断熱層915は、第2の導電層911と第2の断熱層915の間の相対移動を制限することができるようにいくつかの方法、例えば、接着剤を用いて第2の導電層911の上側に取り付けることができる。一部の実施形態では、第2の断熱層915は、複数の断熱層、例えば、第3の断熱層917などを含むことができる。複数の断熱層は、互いにかつ第2の導電層911の上側に取り付けることができる。一部の実施形態では、第2の電気絶縁部材913は、第2の導電層911又は第2の断熱層915のうちの1又は2以上に取り付けることができる。
【0057】
一部の実施形態では、溶融材料のストリーム105が、送出スロット103を出て進行方向113に沿って移動する時に、第1のプレート801及び第2のプレート901は、進行平面111と平行かつ進行方向113と垂直な方向に沿って溶融材料のストリーム105の一定の温度を容易にすることができる。例えば、溶融材料のストリーム105内の温度変動は、進行平面111と平行かつ進行方向113に垂直な方向に沿って発生する場合があり、溶融材料のストリーム105の中心に向う温度は、溶融材料のストリーム105の縁部に向う温度よりも低い。第1のプレート801及び第2のプレート901が複数の断熱層903、905、915、917を含むことに起因して、送出チューブ107及び/又は溶融材料のストリーム105からの熱損失を制限することができる。更に、一部の実施形態では、第1の導電層803及び第2の導電層911は、第1の導電層803及び第2の導電層911を通過する電流に起因して熱を発生することができる。この熱の発生は、溶融材料のストリーム105の温度を制御することを更に支援することができる。一部の実施形態では、第1の導電層803及び/又は第2の導電層911と送出チューブ107の間の不用意な接触のリスクを低減することができる。例えば、第1のプレート801は、第1の電気絶縁部材805を含み、第1の導電層803を送出チューブ107から絶縁することができる。第2のプレート901は、第2の導電層911を送出チューブ107から絶縁することができる第2電気絶縁部材913を含むことができる。例えば、第1のプレート801及び第2のプレート901の設置中に、送出チューブ107は、電流が通過することができる導電材料を含む場合があり、そのために電気絶縁部材805、913を用いて送出チューブ107から第1のプレート801及び第2のプレート901を絶縁することは有益であると考えられる。
【0058】
一部の実施形態では、溶融材料のストリーム105の温度を更に制御するために、外部熱源を第1のプレート801及び/又は第2のプレート901に取り付けることができる。例えば、一部の実施形態では、外部熱源は、第1のプレート801の第1の縁部213での第1の電気絶縁部材805及び/又は第2のプレート901の第2の縁部215での第2の電気絶縁部材913を置換することができるように第1の電気絶縁部材805及び/又は第2の電気絶縁部材913の代わりに使用することができる。一部の実施形態では、外部熱源は、チューブに囲まれた導電ワイヤ(例えば、金属コイル)を含むことができる。チューブは、例えば、電気絶縁材料(例えば、セラミック)を含む内面と導電材料(例えば、白金)を含む外面とを含むことができる。一部の実施形態では、外部熱源は、熱を発生することができ、それにより、移動平面111と平行かつ進行方向113に垂直とすることができる方向に沿って溶融材料のストリーム105の温度を維持することができる。
【0059】
一部の実施形態では、ガラス製造装置100は、溶融材料のストリーム105からリボン123を製造することに関連付けられたいくつかの利益を提供することができる。例えば、ガラス製造装置100は、送出チューブ107の下端109に隣接して位置決めされた第1のプレート201、501、801及び第2のプレート203、701、901を含むことができる。第1のプレート201,501,801及び第2のプレート203,701,901は、比較的広い範囲の温度(例えば、約1000℃-約1400℃の範囲内)に晒すことができる。第1のプレート201,501,801及び第2のプレート203,701,901は、複数の熱膨張スロット313,315,341,343,345,347,349を含むことができ、第1のプレート201,501,801及び第2のプレート203,701,901が受ける熱膨張量を低減することができる。これに加えて、温度上昇の結果、第1のプレート201、501、801及び/又は第2のプレート203、701、901が熱膨張を起こした場合に、第1のプレート201、501、801及び/又は第2のプレート203、701、901は永久に変形しない場合があり、むしろ、温度が下がると変形しない形状に戻ることができる。
【0060】
これに加えて又はこれに代えて、一部の実施形態では、第1のプレート501及び第2のプレート701は、ガス流れ506、717が送出チューブ107及び/又は溶融材料のストリーム105に向けて通過することができる通路505、711を含むことができる。例えば、ガス(例えば、窒素、酸素など)は、第1のプレート501及び第2のプレート701に供給され、通路505、711を流れることができる。ガス流れ506、717は、第1のプレート501及び第2のプレート701から出ることができ、かつ放出ガス707、727の一部又は全てを送出チューブ107から遠ざけるように向け直すことができる。放出ガス707,727の一部又は全てが向け直されて送出チューブ107に接触しないことに起因して、放出ガス707,727が上向きに流れて送出チューブ107に接触することによって生じる可能性がある送出チューブ107上の結露の形成を制限することができる。送出チューブ107上での結露の形成を制限することにより、保守及び/又は休止時間(例えば、結露及び/又は結露に起因する影響を除去するための)の頻度を低減することができる。これに加えて又はこれに代えて、一部の実施形態では、第1のプレート801及び第2のプレート901は、導電層803、911、断熱層903、915、及び電気絶縁部材805、913を含むことができる。断熱層903、915は、溶融材料のストリーム105からの熱損失を低減することができ、一方で導電層803、911は、熱を発生することができる。一部の実施形態では、電気絶縁部材805、913は、第1のプレート801及び第2のプレート901を送出チューブ107から絶縁することができ、それにより、例えば、電気アークを低減することができる。
【0061】
本明細書に使用する時の用語「the」、「a」、又は「an」は、「1又は2以上」を意味し、逆を明示的に示さない限り、「1つだけ」に限定すべきではない。従って、例えば、「a 構成要素」への参照は、状況が明確に他を示さない限り、2又は3以上のそのような構成要素を有する実施形態を含む。
【0062】
本明細書に使用される時の用語「約」は、量、サイズ、処方、パラメータ、及び他の量及び特性が正確ではなく、また正確である必要もないが、許容範囲、変換係数、丸め、測定誤差のような当業者に公知の他のファクタを反映して望むように近似的である及び/又はより大きい又は小さい場合があることを意味する。数値又は範囲の終点を説明する際に「約」という用語が使用される時に、本発明の開示は、参照された特定の数値又は終点を含むと理解しなければならない。本明細書の数値又は範囲の終点が「約」と説明されているか否かに関わらず、数値又は範囲の終点は、「約」によって修正されたものと「約」によって修正されないものとの2つの実施形態を含むことを意図している。範囲の各々の終点は、他の終点との関連で及び他の終点とは独立に有意であることは更に理解されるであろう。
【0063】
本明細書に使用する時に用語「実質的な」、「実質的に」、及びその変形は、説明する特徴が値又は記述に等しいか又はほぼ等しいことを示すように意図している。例えば、「実質的に平坦」な面は、平面又はほぼ平面である面を示すことを意図している。更に、上で定義したように、「実質的に類似」は、2つの値が等しいか又はほぼ等しいことを示すように意図している。一部の実施形態では、「実質的に類似」は、互いに約10%以内、例えば、互いに約5%以内又は互いに約2%以内の値を示すことができる。
【0064】
本明細書に使用する時に用語「備える」及び「含む(有する)」並びにそれらの変形は、別段の指示がない限り、同義的かつ無制限として解釈しなければならない。
【0065】
様々な実施形態をそのある一定の例示的及び具体的実施形態に関連して詳細に説明したが、本発明の開示は、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく開示した特徴の多数の修正及び組合せが想定されるので、そのようなものに限定されるように考えてはいけない。