(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】通信ネットワークのネットワーク機能を選択するための通信ネットワーク構成及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 28/18 20090101AFI20240415BHJP
H04W 28/084 20230101ALI20240415BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20240415BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240415BHJP
【FI】
H04W28/18
H04W28/084
H04W88/14
H04W92/24
(21)【出願番号】P 2022529415
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(86)【国際出願番号】 EP2021087574
(87)【国際公開番号】W WO2022207141
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2022-07-06
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】サマ,マラ レディ
(72)【発明者】
【氏名】タコルスリ,スリサクル
【審査官】本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】NTT DOCOMO, Motorola Mobility, Lenovo,Update of Solution#5 for Key Issue #2[online],3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2003935,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2003935.zip>
【文献】NTT DOCOMO,Key Issue #2: Update of interim conclusion[online],3GPP TSG SA WG2 #142e S2-2008902,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_142e_Electronic/Docs/S2-2008902.zip>
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell, NTT DoCoMo, Ericsson, Huawei, HiSilicon, ZTE, Oracle, Tencent,NF Set and NF Service Set - Open items resolution[online],3GPP TSG SA WG2 #133 S2-1906742,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_133_Reno/Docs/S2-1906742.zip>
【文献】Huawei, HiSilicon,Event Exposure service Operation of Network Slice Status[online],3GPP TSG SA WG2 #143e S2-2100711,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_143e_Electronic/Docs/S2-2100711.zip>
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System (5GS); Stage 2 (Release 17)[online],3GPP TS 23.502 V17.0.0 (2021-03),Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/Latest_SA2_Specs/DRAFT_INTERIM/Archive/23502-h00_from_g80_CRs_Implemented_swap_4.15.4.3-4.15.4.4_Move5.2.6.22-23.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク構成であって、当該通信ネットワーク構成は、
ネットワーク・スライスと、
第1のネットワーク機能と、
一又は複数の第2のネットワーク機能と、
第3のネットワーク機能と、を含み、
前記第1のネットワーク機能は、
前記一又は複数の第2のネットワーク機能のうちの発見すべき一以上の第2のネットワーク機能を示す情報を、前記第3のネットワーク機能から取得し、
前記発見すべき一以上の第2のネットワーク機能の
うち、前記ネットワーク・スライスのクォータの適用をサポートする第2のネットワーク機能を選択
する、通信ネットワーク構成。
【請求項2】
当該通信ネットワーク構成
は、前記クォータは、ネットワーク・スライス及び/又は端末に固有のクォータである、請求項1に記載の通信ネットワーク構成。
【請求項3】
前記ネットワーク・スライスは、コアネットワーク・スライスであるか、或いはコアネットワーク・スライスを含む、又はコアネットワーク・スライスと無線アクセス・ネットワーク・スライスとの両方の組合せを含む、請求項2に記載の通信ネットワーク構成。
【請求項4】
前記能力は、前記第2のネットワーク機能のそれぞれが、ネットワーク・スライスに登録されるモバイル端末の最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータの適用をサポートするかどうか又は前記第2のネットワーク機能が、ネットワーク・スライスで提供されるセッションの最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータの適用をサポートするかどうかを示す、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信ネットワーク構成。
【請求項5】
前記第1のネットワーク機能は、アクセス及びモビリティ管理機能である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の通信ネットワーク構成。
【請求項6】
前記第2のネットワーク機能は、ネットワーク・スライス・アドミッション制御機能である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の通信ネットワーク構成。
【請求項7】
前記第1のネットワーク機能は、第1の通信ネットワークの一部であり、前記第2のネットワーク機能のグループは、第2の通信ネットワークの一部である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の通信ネットワーク構成。
【請求項8】
ネットワーク・スライス、第1のネットワーク機能、一又は複数の第2のネットワーク機能及び第3のネットワーク機能を備える通信ネットワーク構成により実行される通信方法であって、
前記第1のネットワーク機能が、前記一又は複数の第2のネットワーク機能のうちの発見すべき一以上の第2のネットワーク機能を示す情報を、前記第3のネットワーク機能から取得するステップと、
前記発見すべき一以上の第2のネットワーク機能の
うち、前記ネットワーク・スライスのクォータの適用をサポートする第2のネットワーク機能を選択するステップと、を備え
る、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信ネットワークのネットワーク機能を選択するための通信ネットワーク構成及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
5G移動無線通信ネットワーク等の通信ネットワークでは、アップリンク及びダウンリンクのデータレート、例えばネットワーク・スライスによって単一のUEに提供されるセッションで使用される最大データレートに関して制限又は割当て(quota:クォータ)を導入及び実施することが望ましい場合がある。同様に、例えば特定のネットワーク・スライスに対して登録されたモバイル端末の数、又は例えば特定のネットワーク・スライスを使用して確立されたセッションの数に関して制限又は割当てを導入及び実施することが望ましい場合がある。これは、例えば、過負荷を防ぎ、こうして通信ネットワークの特定のパフォーマンスを確保するために使用され得る。そのような割当ての実施及び適用を可能にする対応するアプローチが所望されている。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態によれば、通信ネットワーク構成が提供される。この通信ネットワーク構成は、第1のネットワーク機能と、第2のネットワーク機能のグループと、第2のネットワーク機能のグループの少なくとも1つの第2のネットワーク機能のそれぞれについて、第2のネットワーク機能によるネットワーク・スライス・クォータ(quota)のサポートに関する情報を格納するメモリと、を含み、第1のネットワーク機能は、1つ又は複数のネットワーク・スライス関連のクォータをサポートする、第2のネットワーク機能のうちの1つを必要とするサービスを実行するように要求されたことに応答して、メモリを調べ、格納した情報及びサービスの要件に応じて、第2のネットワーク機能のうちの1つを選択し、選択した第2のネットワーク機能に接続し、選択した第2のネットワーク機能を使用して、要求されたサービスを実行するように構成される。
【0004】
更なる実施形態によれば、上記の通信ネットワーク構成に従って通信ネットワークのネットワーク機能を選択するための方法が提供される。
【0005】
以下に、様々な例を説明する。
【0006】
例1は、上記のような通信ネットワーク構成である。
【0007】
例2は、例1の通信ネットワーク構成であり、通信ネットワーク構成は、複数のネットワーク・スライスを含む通信ネットワークの一部であり、クォータは、ネットワーク・スライス及び/又はモバイル端末に固有のクォータである。
【0008】
例3は、例2の通信ネットワーク構成であり、ネットワーク・スライスは、コアネットワーク・スライスであるか、或いはコアネットワーク・スライスを含む、又はコアネットワーク・スライスと無線アクセス・ネットワーク・スライスとの両方の組合せを含む。
【0009】
例4は、例1~例3のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、ネットワーク・スライス・クォータは、ネットワーク・スライスでネットワーク・スライス内の全てのモバイル端末に対して提供される通信セッション全体の総データレートを制限し、
ネットワーク・スライス・クォータは、ネットワーク・スライスで提供される全ての通信セッション全体の総データレートを制限する、又はクォータは、ネットワーク・スライスに登録されるモバイル端末の数及び/又はネットワーク・スライスで提供される通信セッションの数を制限する。
【0010】
例5は、例1~例4のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、情報は、第2のネットワーク機能のグループの第2のネットワーク機能について、
第2のネットワーク機能が、ネットワーク・スライスに登録されるモバイル端末の最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータの適用(enforcement)をサポートするかどうか、
第2のネットワーク機能が、ネットワーク・スライスで提供されるセッションの最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータの適用をサポートするかどうか、
第2のネットワーク機能が、ネットワーク・スライスで提供される通信セッション全体の総データレートを制限するネットワーク・スライス・クォータの適用をサポートするするかどうか、
第2のネットワーク機能が、ネットワーク・スライスに登録されるモバイル端末の最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータが満たされるかどうか、又はどの程度満たされるかの通知をサポートするかどうか、
第2のネットワーク機能が、ネットワーク・スライスで提供されるセッションの最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータが満たされるかどうか、又はどの程度満たされるかについての通知をサポートするかどうか、及び
ネットワーク・スライスで提供される通信セッション全体の総データレートを制限するネットワーク・スライス・クォータが満たされるかどうか、又はどの程度満たされるかの通知をサポートするかどうか、の少なくとも1つを指定する情報である。
【0011】
例6は、例1~例5のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、メモリはネットワーク・リポジトリ機能(Network Repository Function)であるか、又はメモリは第1のネットワーク機能の構成メモリである。
【0012】
例7は、例1~例6のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、第1のネットワーク機能は、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function)、又はセッション管理機能(Session management Function)、又はポリシー制御機能(Policy
Control Function)、又はネットワーク・スライス選択機能(Network Slice
Selection Function)であり、第2のネットワーク機能は、アクセス及びモビリティ管理機能、又はセッション管理機能、又はポリシー制御機能、又はネットワーク・スライス選択機能、又はネットワーク・スライス・アドミッション制御機能(network slice admission control function)である。
【0013】
例8は、例1~例7のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、第1のネットワーク機能はアプリケーション機能(Application Function)であり、第2のネットワーク機能はネットワーク・スライス・アドミッション制御機能である。
【0014】
例9は、例1~例8のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、第1のネットワーク機能は、第1の通信ネットワークの一部であり、第2のネットワーク機能のグループは、第2の通信ネットワークの一部である。
【0015】
例10は、例9の通信ネットワーク構成であり、メモリは、第1の通信ネットワーク及び/又は第2の通信ネットワークの一部である。
【0016】
例11は、例1~例9のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、通信ネットワーク構成は、第2のネットワーク機能のグループを含む通信ネットワークの一部であり、第2のネットワーク機能のグループは、複数の第2のネットワーク機能を含む。
【0017】
例12は、例1~例11のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、複数の第2のネットワーク機能は、同じネットワーク機能タイプを有する。
【0018】
例13は、例1~例12のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、通信ネットワークは、複数のネットワーク・スライスを含み、各第2のネットワーク機能は、それぞれのネットワーク・スライスに関連付けられ、第1のネットワーク機能は、第2のネットワーク機能を選択するように構成され、それによって、選択した第2のネットワーク機能は、サービスが要求されるネットワーク・スライスに関連付けられる。
【0019】
例14は、例1~例13のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、サービスは、モバイル端末の登録、又はモバイル端末のための通信セッションの確立、又は新しい通信セッションのデータレートを許可するかについて確立すべき通信セッションのポリシーチェック、又はクォータが満たされるかどうか又はどの程度満たされるかについての通知サービスである。
【0020】
例15は、例1~例14のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、第2のネットワーク機能のグループの少なくとも1つの第2のネットワーク機能は、情報をメモリに格納するように構成される。
【0021】
例16は、例1~15のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、運用、管理、及び保守機能(Operation, Administration and Maintenance function)を含み、運用、管理、及び保守機能は、情報をメモリに格納するように構成される。
【0022】
例17は、例1~例16のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、メモリは、情報を含む少なくとも1つの第2のネットワーク機能のネットワーク機能プロファイルを格納する。
【0023】
例18は、例1~例17のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、メモリを調べることは、メモリを含むネットワーク機能へ要求を送信すること、又はメモリへの読み取りアクセスを実行することを含む。
【0024】
例19は、例1~例18のいずれか1つの通信ネットワーク構成であり、選択したネットワーク機能に接続することは、選択したネットワーク機能に、要求されたサービスのタスクを実行するように要求することを含む。
【0025】
例20は、ネットワーク機能のグループの少なくとも1つのネットワーク機能のそれぞれについて、ネットワーク機能によるネットワーク・スライス・クォータのサポートに関する情報をメモリに格納することを含む、通信ネットワークのネットワーク機能を選択するための方法であって、この方法は、
1つ又は複数のネットワーク・スライス関連のクォータをサポートする、ネットワーク機能のうちの1つを必要とするサービスの実行を要求されたことに応答して、メモリを調べるステップと、
格納した情報及びサービスの要件に応じて、ネットワーク機能のうちの1つを選択するステップと、
選択したネットワーク機能に接続するステップと、
選択したネットワーク機能を使用して、要求されたサービスを実行するステップと、を含む。
【0026】
例21は、例20の方法であり、通信ネットワークは、複数のネットワーク・スライスを含み、クォータは、ネットワーク・スライス及び/又はモバイル端末に固有のクォータである。
【0027】
例22は、例21の方法であり、ネットワーク・スライスは、コアネットワーク・スライスであるか、或いはコアネットワーク・スライスを含む、又はコアネットワーク・スライスと無線アクセス・ネットワーク・スライスとの両方の組合せを含む。
【0028】
例23は、例20~例22のいずれか1つの方法であり、ネットワーク・スライス・クォータは、ネットワーク・スライスでネットワーク・スライス内の全てのモバイル端末に対して提供される通信セッション全体の総データレートを制限し、
ネットワーク・スライス・クォータは、ネットワーク・スライスで提供される全ての通信セッション全体の総データレートを制限する、又はクォータは、ネットワーク・スライスに登録されるモバイル端末の数及び/又はネットワーク・スライスで提供される通信セッションの数を制限する。
【0029】
例24は、例20~例23のいずれか1つの方法であり、情報は、ネットワーク機能のグループのネットワーク機能について、
ネットワーク機能が、ネットワーク・スライスに登録されるモバイル端末の最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータの適用をサポートするかどうか、
ネットワーク機能が、ネットワーク・スライスで提供されるセッションの最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータの適用をサポートするかどうか、
ネットワーク機能が、ネットワーク・スライスで提供される通信セッション全体の総データレートを制限するネットワーク・スライス・クォータの適用をサポートするかどうか、
ネットワーク機能が、ネットワーク・スライスに登録されるモバイル端末の最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータが満たされるかどうか、又はどの程度満たされるかの通知をサポートするかどうか、
ネットワーク・スライスで提供されるセッションの最大数を制限するネットワーク・スライス・クォータが満たされるかどうか、又はどの程度満たされるかについての通知をサポートするかどうか、及び
ネットワーク・スライスで提供される通信セッション全体の総データレートを制限するネットワーク・スライス・クォータが満たされるかどうか、又はどの程度満たされるかについての通知をサポートするかどうか、の少なくとも1つを指定する情報である。
【0030】
例25は、例20~例24のいずれか1つの方法であり、メモリは、ネットワーク・リポジトリ機能であるか、又はメモリは、方法を実行する更なるネットワーク機能の構成メモリである。
【0031】
例26は、アクセス及びモビリティ管理機能、又はセッション管理機能、又はポリシー制御機能、又はネットワーク・スライス選択機能によって実行される、例20~例25のいずれか1つの方法であり、ネットワーク機能は、アクセス及びモビリティ管理機能、又はセッション管理機能、又はポリシー制御機能、又はネットワーク・スライス選択機能、又はネットワーク・スライス・アドミッション制御機能である。
【0032】
例27は、アプリケーション機能によって実行される、例20~例26のいずれか1つの方法であり、ネットワーク機能は、ネットワーク・スライス・アドミッション制御機能である。
【0033】
例28は、第1の通信ネットワークの一部の更なるネットワーク機能によって実行される、例20~例27のいずれか1つの方法であり、ネットワーク機能のグループは、第2の通信ネットワークの一部である。
【0034】
例29は、例28の方法であり、メモリは、第1の通信ネットワーク及び/又は第2の通信ネットワークの一部である。
【0035】
例30は、例20~例28のいずれか1つの方法であり、通信ネットワーク構成は、ネットワーク機能のグループを含む通信ネットワークの一部であり、ネットワーク機能のグループは、複数のネットワーク機能を含む。
【0036】
例31は、例20~例30のいずれか1つの方法であり、複数のネットワーク機能は、同じネットワーク機能タイプを有する。
【0037】
例32は、例20~例31のいずれか1つの方法であり、通信ネットワークは、複数のネットワーク・スライスを含み、各ネットワーク機能は、それぞれのネットワーク・スライスに関連付けられ、この方法は、選択したネットワーク機能が、サービスが要求されるネットワーク・スライス関連付けられるように、ネットワーク機能を選択するステップを含む。
【0038】
例33は、例20~例32のいずれか1つの方法であり、サービスは、モバイル端末の登録、又はモバイル端末のための通信セッションの確立、又は新しい通信セッションのデータレートか許可できるどうかについて確立すべき通信セッションのポリシーチェック、又はクォータが満たされるかどうか又はどの程度満たされるかについての通知サービスである。
【0039】
例34は、例20~例33のいずれか1つの方法であり、ネットワーク機能のグループの少なくとも1つのネットワーク機能は、情報をメモリに格納する。
【0040】
例35は、例20~例34のいずれか1つの方法であり、運用、管理、及び保守機能が、情報をメモリに格納する。
【0041】
例36は、例20~例35のいずれか1つの方法であり、メモリは、情報を含む少なくとも1つのネットワーク機能のネットワーク機能プロファイルを格納する。
【0042】
例37は、例20~例36のいずれか1つの方法であり、メモリを調べるステップは、メモリを含むネットワーク機能に要求を送信するステップ、又はメモリへの読み取りアクセスを実行するステップを含む。
【0043】
例38は、例20~例37のいずれか1つの方法であり、選択したネットワーク機能に接続するステップは、選択したネットワーク機能に、要求されたサービスのタスクを実行するように要求するステップを含む。
【0044】
上記の例のいずれかの特徴の1つ又は複数を、他の例のいずれか1つと組み合わせることができることに留意されたい。
【0045】
更なる実施形態によれば、コンピュータによって実行されると、コンピュータに上記の例のいずれか1つの方法を実行させる、命令を含むコンピュータプログラム及びコンピュータ可読媒体が提供される。
【0046】
図面では、同様の参照符号は、概して、異なるビュー全体で同じ部分を参照する。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、概して本発明の原理を説明することに重点を置いている。以下の説明では、以下の図面を参照して様々な態様について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】例えば、3GPP(登録商標)(第3世代パートナーシッププロジェクト)によって指定された5G(第5世代)に従って構成された無線通信システムを示す図である。
【
図2】AMF(アクセス及びモビリティ管理機能)とNSACF(ネットワーク・スライス・アドミッション制御機能)との間の通信を示す図である。
【
図3】PLMN(公衆陸上移動体ネットワーク)のネットワーク・スライス毎に複数のNSACFが存在するシナリオを示す図である。
【
図4】複数のNSACFがPLMNに亘って展開されるシナリオを示す図である。
【
図5】ネットワーク機能のそれ自体でのNRF(ネットワーク・リポジトリ機能)での登録を示す図である。
【
図6】NRFでのOAM(運用、管理、及び保守)によるネットワーク機能の登録を示す図である。
【
図7】ネットワーク機能サービス・コンシューマによるNRFに問い合わせることによるNSACサポートのためのネットワーク機能の発見又は選択を示す図である。
【
図8】一実施形態による通信ネットワーク構成を示す図である。
【
図9】通信ネットワークのネットワーク機能を選択するための方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下の詳細な説明は、本発明を実施し得る本開示の特定の詳細及び態様を例示として示す添付の図面を参照する。他の態様を利用してもよく、本発明の範囲から逸脱することなく、構造的、論理的、及び電気的変更を行うことができる。本開示のいくつかの態様を本開示の他の1つ又は複数の態様と組み合わせて新しい態様を形成することができるので、本開示の様々な態様は、必ずしも互いに排他的ではない。
【0049】
以下では、様々な例について、より詳細に説明する。
【0050】
図1は、例えば、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)によって指定された5G(第5世代)に従って構成された無線通信システム100を示している。
【0051】
無線通信システム100は、UE(ユーザ機器)、ナノ機器(NE)等の移動無線端末装置102を含む。加入者端末とも呼ばれる移動無線端末装置102は、端末側を形成する一方、以下に説明する無線通信システム100の他の構成要素は、移動無線通信ネットワーク側の一部、すなわち、移動無線通信ネットワークの一部(例えば、公衆陸上移動体ネットワーク、PLMN)である。
【0052】
さらに、無線通信システム100は、無線アクセスネットワーク103を含み、このネットワーク103は、複数の無線アクセスネットワークノード、すなわち、5G(第5世代)無線アクセス技術(5G New Radio)に従って無線アクセスを提供するように構成された基地局を含み得る。無線通信システム100は、LTE(ロングタームエボリューション)又は別の移動無線通信規格に従っても構成され得るが、本明細書では例として5Gを使用することに留意されたい。各無線アクセスネットワークノードは、エアインターフェイスを介して移動無線端末装置102との無線通信を提供することができる。無線アクセスネットワーク103は、任意の数の無線アクセスネットワークノードを含み得ることに留意されたい。
【0053】
無線通信システム100は、コアネットワーク(5GC)118をさらに含み、コアネットワーク118は、RAN103に接続されたアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)101、統合データ管理(UDM)104、及びネットワーク・スライス選択機能(NSSF)105を含む。ここ及び以下の例では、UDMは、例えば、UDR(統合データリポジトリ)として知られている実際のUEのサブスクリプション・データベースからさらに構成され得る。コアネットワーク118は、AUSF(認証サーバ機能)114及びPCF(ポリシー制御機能)115をさらに含む。
【0054】
コアネットワーク118には、複数のネットワーク・スライス106、107があり得、各ネットワーク・スライス106、107について、オペレータ(モバイル・ネットワーク・オペレータの場合はMNOとも呼ばれる)は、複数のネットワーク・スライス・インスタンス(NSI)108、109を作成することができる。例えば、コアネットワーク118は、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)を提供するための3つのコアネットワーク・スライス・インスタンス(CNI)108を含む第1のコアネットワーク・スライス106と、車とモノ(V2X)を提供するための3つのコアネットワーク・スライス・インスタンス(CNI)109を含む第2のコアネットワーク・スライス107とを含む。
【0055】
典型的に、ネットワーク・スライスが展開されると、ネットワーク機能(NF)がインスタンス化されるか、又は(既にインスタンス化される場合は)参照されて、ネットワーク・スライス・インスタンス(NSI)が形成され、ネットワーク・スライス・インスタンスに属するネットワーク機能は、ネットワーク・スライス・インスタンスID(identification)を用いて構成される。
【0056】
具体的には、示される例では、第1のコアネットワーク・スライス106の各インスタンス108は、第1のセッション管理機能(SMF)110及び第1のユーザプレーン機能(UPF)111を含み、第2のコアネットワーク・スライス107の各インスタンス109は、第2のセッション管理機能(SMF)112及び第2のユーザプレーン機能(UPF)113を含む。SMF110、112は、PDU(プロトコルデータユニット)セッションを処理するため、すなわち、PDUセッションを作成、更新、及び削除し、セッション・コンテキストをユーザプレーン機能(UPF)で管理するためのものである。
【0057】
S-NSSAI(単一ネットワーク・スライス選択支援情報)は、ネットワーク・スライスを識別し、
- 機能及びサービスの観点から予想されるネットワーク・スライスの動作を指すスライス/サービスタイプ(SST);
- スライス/サービスタイプを補完して、同じスライス/サービスタイプの複数のネットワーク・スライスを区別(differentiate)するオプション情報であるスライス区別器(differentiator)(SD);で構成される。
【0058】
NSSAIには、1つ又は複数のS-NSSAIが含まれ得る。
【0059】
許可されるNSSAIは、サービスを提供するサービングPLMN(公衆陸上移動体ネットワーク)によって例えば登録手順中に提供されるNSSAIであり、これは、現在の登録エリアのサービングPLMN内のUEに対してネットワークによって許可されるS-NSSAI値を示す。
【0060】
構成したNSSAIは、UEでプロビジョニングされたNSSAIである。これは、1つ又は複数のPLMNに適用可能であり得る。
【0061】
要求されたNSSAIは、要求されたネットワーク・スライスへのPDUセッションを確立するために、登録中にUEがネットワークに提供するNSSAIである。
【0062】
無線通信システム100は、例えば、RAN103及びコアネットワーク118に接続された(簡潔にするために接続は示していない)1つ又は複数のOAMサーバによって実装されるOAM(運用、管理、及び保守)機能(又はエンティティ)116をさらに含むことができる。
【0063】
様々な実施形態によれば、無線通信システム100のような5G無線通信システムにおいて、ネットワーク・スライス関連(ネットワーク)クォータが規定される。これは、例えば、ネットワーク・スライス106、107によって提供されるデータレート、すなわち、ネットワークでサービスを受けている単一のUEに対する全てのPDUセッションの総データレートが制限されることを意味する。
【0064】
あるいは又はさらに、(ネットワーク・スライス内の全てのモバイル端末を合わせて)ネットワーク・スライスで提供される通信セッション全体の総データレートを制限するクォータ(又は制限)、すなわち、ネットワーク・スライスタ106、107毎のデータレート・クォータが存在し得る。
【0065】
無線通信システム100のような5G無線通信システムで規定され得る他のネットワーク・スライス関連のクォータは、ネットワーク・スライス106、107によって提供されるUEの最大数及び/又はPDUセッションの最大数の制限を与える。
【0066】
コアネットワーク118は、クォータの適用をサポートするために、(例えば、ネットワーク・スライス106、107に登録することが許可されるUEの最大数を超えないように)ネットワーク・スライス106、107のネットワーク・スライス毎に登録されるUEの数を監視及び制御するために、ネットワーク・スライス・アドミッション制御機能117(NSACF)を含み得る。NSACF117は、UEの数を数える際の信頼性及び正確さのために、ネットワーク・スライス106、107に登録されたUEのリストを維持する。UEの最大数に達していない場合に、追加のUE(ネットワーク・スライス106、107への登録を要求する)は、ネットワーク・スライス106、107に登録されることが許可される。それ以外の場合に、その登録は拒否される。同様に、NSACF117は、PDUセッションの数をカウントする際の信頼性及び正確さのために、ネットワーク・スライス106、107に登録されたPDUセッションのリストを維持する。PDUセッションの最大数に達していない場合に、追加のPDUセッション(ネットワーク・スライス106、107への確立を要求する)は、ネットワーク・スライス106、107に対して確立されることが認められる。それ以外の場合に、確立のその要求は拒否される。
【0067】
図2は、(例えば、AMF101に対応する)AMF201と、(例えば、NSACF117に対応する)NSACF202との間の通信を示す。
【0068】
203において、AMF201に、ネットワーク・スライスの利用可能性のチェック及び更新毎に所定数のUEを実行するトリガーがある。これは、例えば、UE102からの登録要求であり得る。
【0069】
204において、AMF201は、UEの登録要求が受け入れられるかどうか(又はそれがクォータに違反するかどうか)をチェックし、(UEの登録要求が承諾される場合に)NSACFに登録されるUEの数を更新するための要求をNSACFに送信する。
【0070】
205において、NSACF202は、クォータによってUEが登録されるのを許可されるかどうかをチェックし、(もし、許可されるのであれば)登録されるUEの数を更新する。
【0071】
206において、それに応じてAMF201に通知する。
【0072】
上記はネットワーク・スライス毎に実行できることに留意されたい。つまり、登録は、特定のネットワーク・スライスに対して行われ、クォータは、そのネットワーク・スライスに対してチェックされる(つまり、そのネットワーク・スライスに登録されるUEの数を考慮に入れる)。
【0073】
こうして、UEの最大数に達していない場合に、追加のUEをネットワーク・スライスに登録することが認められる。それ以外の場合に、AMF201はその登録を拒否する。
【0074】
AMF201は、どのネットワーク・スライスがネットワーク・スライス・アドミッション制御の対象となるかを示すローカル構成を有し得る。例えば、NSACF202は、登録されたUEの数のカウントの信頼性及び正確性のために、ネットワーク・スライスに登録されたUEのリストを維持する。
【0075】
PDUセッションのクォータ制限の場合に、AMF201及び/又はSMF110、112は、PDUセッションの確立要求を受け入れることができるかどうか(又はそれがクォータに違反するかどうか)をチェックし、(UEのPDUセッション要求が承諾される場合に)NSACFに登録されるPDUセッションの数を更新するための要求をNSACF202に送信することに留意されたい。NSACF202応答に基づいて、AMF201及び/又はSMF110、112のいずれかは、PDUセッションを受け入れるか又は拒否する。PDUセッション確立の拒否の場合に、AMF201及び/又はSMF110、112は、UE102に対するバックオフタイマーを含み得る。
【0076】
複数のNSACFをコアネットワーク118に展開することができる。その場合に、対応するNFコンシューマ(consumer)(例えば、上記の例のAMF201)は、NSACF情報が、例えばNFコンシューマでローカルに構成される他の手段によって利用可能でない限り、ネットワーク・リポジトリ機能(NRF)119を利用してNSACFインスタンスを発見(discovery:検出)することができる。NFコンシューマは、NSACFの選択にS-NSSAIを考慮する(すなわち、ネットワーク・スライスに基づいてNSACFを選択する)ことができる。
【0077】
ネットワーク・スライス毎に複数のNSACFが存在する場合、又は複数のネットワーク・スライスに複数のNSACFが存在する場合がある。複数のNSACFは、階層モデル(例えば、異なるレイヤーとして)又はツリー(例えば、異なるブランチ(分岐)を有する)モデルとして展開できる。
【0078】
図3は、PLMN305内のネットワーク・スライス303、304毎に複数のNSACF310、302が存在するシナリオを示している。
【0079】
そのシナリオでは、あるネットワーク・スライスのNSACFが、別のスライスにサービスを提供することは許可されない。例えば、スライス303のNSACFは、スライス303のNFにのみサービスを提供し、スライス304のNFにはサービスを提供しない。
【0080】
図4は、複数のNSACF401がPLMN402に亘って展開されるシナリオを示している。そのシナリオでは、NSACF401は、PLMN402の1つ又は複数のスライスにサービスを提供し得、すなわち、PLMN402の異なるスライスのNFにサービスを提供し得る。
【0081】
PLMNに複数のNSACFを含める目的は、例えば、NSACFの障害を処理し、ボトルネック(PLMNに単一のNSACFが存在し得る)を回避するための信頼性と、(複数のNSACFによってネットワークの効率及びパフォーマンスを向上させることができることによる(例えば、国の北部でNSACFを有効にし、及び国の南部でNSACFを有効にすることによる)効率と、であり得る。
【0082】
以下は、使用できるNSACF展開オプションのリストである。
・ 複数のNSACFが、(
図3及び
図4を参照して上記で説明したように)スライス又はPLMNに展開される。
・ 各NSACFは、例えば追跡エリアID(TAI)のリストによって与えられる特定のサービスエリアにサービスを提供する。
・ NSACFは、(データネットワーク名(DNN)で特定される)データネットワーク専用に展開される。例えば、eMBBコアネットワーク・スライス106は、PLMN全体にサービスを提供するが、特定の企業専用のDNNがある。この場合に、スライス106の特定のDNNのみにサービスを提供するNSACFが展開され得る。
・ 各NSACFは、地理的エリア情報等、国の特定の地域にのみサービスを提供する。
・ 各NSACFは、1つ又は複数のそれぞれのクォータ関連のサービス動作、例えば
・ UE登録サービスの数
・ PDUセッションサービスの数
をサポートするように構成される。
・ NSACFが異なれば、NSACをサポートするための機能も異なり得る。例えば、以下がある。
・ 登録されたUEの数に関するクォータのサポート
・ 確立されたPDUセッションの数に関するクォータのサポート
・ ネットワーク・スライス毎の最大ビットレート(MBR)に関するクォータのサポート
・ 例えば、アプリケーション機能(AF)120に対するクォータ(例えば、どの程度(又はレベル)が満たされるか)に関する通知のサポート
・ 展開モデル(例えば、階層型(例えば、異なるレイヤーとして)又はツリー(例えば、異なるブランチを有する)モデルのサポート
・ モデル固有の能力。
【0083】
図1では、NSACF117、NRF119、及びAF120の接続は、AMF101への接続であることが示される。しかしながら、コアネットワーク118の全てのネットワーク機能は、それぞれのインターフェイスを介して互いに直接接続することもできる。
【0084】
NSACF又は別のNFが、特定のサービス動作をサポートするか、又は特定の能力を有している場合に、これは、NFのNFプロファイル(例えば、NSACF)の対応する属性で規定することができる。例えば、以下がある。
・ データ型配列(NSACService)を有する属性「nfServices」。これは、NFサービス・インスタンスのリストを指定し、NFがNSAC_#UE_Control及びNSAC_#Session_Control等のNSAC関連のサービス動作をサポートすることを示す。
・ データ型配列(NSACCapabilities)を有する属性「nsacCapability」(NSACFの場合のみ)。これは、NSAC_#UE_Control、NSAC_#Session_Control等の、NFによってサポートされるNSAC機能のリストを指定する。
【0085】
ネットワーク機能がNRF119に問い合わせる(query:クエリーする)ことによってNSACF117の選択を実行できるようにするために、NSACF117はNRF119に登録される。同様に、NSACに関連する他のネットワーク機能(例えば、AMF、SMF)は、他のネットワーク機能によって見付けられ得るように、NRF119に登録され得る。
【0086】
図5は、ネットワーク機能501のそれ自体でのNRF502での登録を示している。
【0087】
503において、NF501は、PUTメッセージをNRF502に送信する。PUTメッセージにおいて、NF501は、それがサポートするNSACサービスのような、そのNFプロファイルに関する情報、すなわち、NF501によるNSACのサポートに関する一般的な情報を含み得る。
【0088】
504において、NRF502は、それがNFを(対応する情報と共に)登録したと肯定応答(acknowledge)する。
【0089】
図6は、NRF602でのOAM601によるネットワーク機能の登録を示している。
【0090】
603において、OAM601は、PUTメッセージをNRF602に送信する。PUTメッセージにおいて、OAM601は、それがサポートするNSACサービスのようなNFのプロファイルに関する情報、すなわち、NFによるNSACのサポートに関する一般的な情報を含み得る。
【0091】
604において、NRF602は、それがNFを(対応する情報と共に)登録したと確認応答する。
【0092】
NFがNRF601、602に登録されると、(NFサービス・コンシューマとして機能する)別のネットワーク機能が、NRF601、602に、NF発見(又は選択)を問い合わせることができる。
【0093】
図7は、NFサービス・コンシューマ701によるNRF702に問い合わせることによるNSACサポートのためのNF発見又は選択を示している。
【0094】
703において、NFサービス・コンシューマ701は、GETメッセージをNRF702に送信する。GETメッセージにおいて、NFサービス・コンシューマ701(例えば、AMF101、SMF110)は、発見又は選択すべきNFを含む、NSACのサポートに関する情報を示すことができる。例えば、NFサービス・コンシューマ701は、発見又は選択すべきNFが、ネットワーク・スライスのUEの最大数に関してクォータの適用、或いはネットワーク・スライスのPDUセッションの最大数又はネットワーク・スライスの最大データレートをサポートすべきであることを示すことができる。
【0095】
NFサービス・コンシューマ701はまた、スライス303、304又はPLMN402において別のNSACF310、401を発見するNSACF310、401であり得ることに留意されたい。対応するパラメータは、URI(Uniform Resource Identifier:統一リソース識別子)クエリパラメータ(「nsacCapability」の「NSAC features」等)として規定され得る。例えば、情報要素「nsacCapability」は、サポートする必要があるターゲットNF(つまり、発見又は選択すべきNF)のNSAC能力を示す。NSAC能力は、例えば、特定のそれぞれのクォータがサポートされるかどうかである。
【0096】
704において、NRFは、NSACの要求されたサポートを含むネットワーク機能のリストを返す。
【0097】
NFサービス・コンシューマ701は、例えば、適切なNSACF201を発見又は選択する必要があるAMF201のようなAMFであり得る。しかしながら、AMF201はまた、PDUセッションを確立し、NSACをサポートする必要がある場合に、例えばSMFのような別のネットワーク機能を発見又は選択し得る。NFサービス・コンシューマ701は、GETメッセージ(
図7に示される例ではAMF)において発見又は選択すべきネットワーク機能のタイプを示す。
【0098】
(NSACF以外の)ネットワーク機能の選択に関して、特定のタイプの全てのネットワーク機能(例えば、AMF及びSMF)がNSACをサポートする必要はない(が、サポートは例えば特定の場所に制限され得る)ことに留意されたい。例えば、スライス内に3GPPリリース15及び16のネットワーク機能と、3GPPリリース17のネットワーク機能(例えば、AMF及びSMF)とが存在する可能性があり得る。その場合に、3GPPリリース17のネットワーク機能(例えば、AMF)は、クォータ管理をサポートするピア(peer)リリース17のネットワーク機能(例えば、SMF)を発見する必要がある場合がある。
【0099】
別の通信ネットワークでNSACのサポートが要求されるネットワーク機能、例えばHPLMN(ホームPLMN)のNFを選択した場合に、NFサービス・コンシューマ701は、第1の通信ネットワーク(例えば、VPLMN(訪問先PLMN))のためにGETメッセージをNRF702に送信する。GETメッセージにおいて、NFサービス・コンシューマ701(例えば、AMF101、SMF110)は、発見又は選択すべきNFが含むべきNSACのサポート及びNFのPLMN ID(例えば、HPLMN ID又は別のVPLMN ID)に関する情報を示し得る。第1の通信ネットワークのNRF702は、第2の通信ネットワークの他のNRFと通信して、NSACをサポートするNF情報を抽出することができる。第2の通信ネットワークのNRFによって提供された情報に基づいて、704において、NRFは、NSACの要求されたサポートを含むネットワーク機能のリストを返す。
【0100】
要約すると、様々な実施形態によれば、
図8に示されるように、通信ネットワーク構成が提供される。
【0101】
図8は、一実施形態による通信ネットワーク構成800を示している。
【0102】
通信ネットワーク構成800は、第1のネットワーク機能801と、第2のネットワーク機能のグループ802と、第2のネットワーク機能802のグループの少なくとも1つの第2のネットワーク機能804のそれぞれについて、第2のネットワーク機能804によるネットワーク・スライス・クォータのサポートに関する情報を格納するメモリ803とを含む。
【0103】
第1のネットワーク機能801は、1つ又は複数のネットワーク・スライス関連のクォータをサポートする、第2のネットワーク機能802のうちの1つを必要とするサービスを実行するように要求されたことに応答して、メモリを調べ、格納した情報及びサービスの要件に応じて、第2のネットワーク機能802のうちの1つを選択するように構成される。
【0104】
第1のネットワーク機能801は、選択した第2のネットワーク機能に接続し、選択した第2のネットワーク機能を使用して、要求されたサービスを実行するようにさらに構成される。
【0105】
様々な実施形態によれば、換言すると、情報は、NSAC要件を満たすネットワーク機能の発見又は選択のために格納され、使用される。様々な実施形態は、NF登録及びNF発見によって、NSAC関連のサービス動作及びNSAC特徴がサポートされることを可能にする。これにより、特にネットワーク機能(例えば、NSACF)の様々な展開モデルを使用できるようになり、要求されたNSAC特徴又は能力機能をサポートしないネットワーク機能に接続した場合に必要になる可能性のあるネットワーク機能(例えば、NSACF/AMF/SMFリダイレクト)を回避できる。
【0106】
情報は、例えばOAMによってだけでなく、第2のネットワーク機能自体によってもメモリに格納され得る。例えば、OAMは、クォータ機能をサポートするAMFを最初に(第2のネットワーク機能の例として)構成し得る。次に、AMFはそれ自体を(クォータをサポートするものとして)NRFに登録し、(別のAMF、例えばハンドオーバー中にターゲットAMFを発見する必要があるソースAMFのような第1のネットワーク機能の例として)後で別のNFによって発見されるようにする。
【0107】
ローミング端末及び非ローミング端末には異なるクォータが存在し得ることに留意されたい。例えば、
- 特定のネットワーク・スライスを同時に使用することができる端末の最大数
- 特定のネットワーク・スライスを同時に使用することができる非ローミング端末の最大数
- 特定のネットワーク・スライスを同時に使用することができるローミング端末の最大数
- 特定のネットワーク・スライスによってサポートされる同時セッションの最大数
- 特定のネットワーク・スライスによってサポートされる同時非ローミングセッションの最大数
- 特定のネットワーク・スライスによってサポートされる同時ローミングセッションの最大数、のクォータが存在し得る。
【0108】
これにより、オペレータは、非ローミングUEの数とローミングUEの数、及び同様に非ローミングUEのセッションの数とローミングUEのセッションの数を区別することができる。
【0109】
第1の通信ネットワークの第1のネットワーク機能801はまた、メモリ803が提供する情報を使用して、第2の通信ネットワークの第2のネットワーク機能804を選択することができることに留意されたい。また、各通信ネットワークがメモリ803を維持することも可能である。この場合に、第1の通信ネットワークのメモリ803は、第2の通信ネットワークのメモリ803と通信して、第2の通信ネットワークの第2ネットワーク機能804の情報を抽出する。
【0110】
通信ネットワーク構成は、例えば、
図9に示されるような方法を実行する。
【0111】
図9は、通信ネットワークのネットワーク機能を選択するための方法を示すフロー
図900を示している。
【0112】
901において、ネットワーク機能のグループの少なくとも1つのネットワーク機能のそれぞれについて、ネットワーク機能によるネットワーク・スライス・クォータのサポートに関する情報がメモリに格納される。
【0113】
902において、1つ又は複数のネットワーク・スライス関連のクォータをサポートする、第2のネットワーク機能のうちの1つを必要とするサービスを実行するように要求されたことに応答して、メモリが調べられる。
【0114】
903において、第2のネットワーク機能のうちの1つは、格納した情報及びサービスの要件に応じて、選択される。
【0115】
904において、選択した第2のネットワーク機能に接続される。
【0116】
905において、要求されたサービスは、選択した第2のネットワーク機能を使用して実行される。
【0117】
通信ネットワーク構成の構成要素(例えば、ネットワーク機能及びメモリ)は、例えば、1つ又は複数の回路によって実装され得る。「回路」は、任意の種類の論理実装エンティティとして理解され得、これは、特別な目的の回路、或いはメモリ、ファームウェア、又はこれらの任意の組合せに格納されたソフトウェアを実行するプロセッサであり得る。こうして、「回路」は、ハードワイヤード論理回路、又はプログラマブルプロセッサ、例えばマイクロプロセッサ等のプログラマブル論理回路であり得る。「回路」はまた、ソフトウェア、例えば任意の種類のコンピュータプログラムを実行するプロセッサであり得る。上記のそれぞれの機能の他の種類の実施態様もまた、「回路」として理解され得る。
【0118】
通信ネットワーク構成の文脈で説明した実施形態及び例は、この方法に対して同様に有効であることに留意されたい。
【0119】
特定の態様について説明してきたが、当業者は、添付の特許請求の範囲によって規定される本開示の態様の精神及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更を行い得ることを理解すべきである。こうして、範囲は添付の特許請求の範囲によって示され、従って、特許請求の範囲の記載の意味及び均等の範囲内にある全ての変更は、本発明に包含されることを意図している。