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  • 特許-電気設備のための筐体 図1
  • 特許-電気設備のための筐体 図2
  • 特許-電気設備のための筐体 図3a
  • 特許-電気設備のための筐体 図3b
  • 特許-電気設備のための筐体 図3c
  • 特許-電気設備のための筐体 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】電気設備のための筐体
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/03 20060101AFI20240415BHJP
   E05B 65/00 20060101ALI20240415BHJP
   E05B 65/52 20060101ALI20240415BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
H05K5/03 D
E05B65/00 D
E05B65/52 P
A45C11/00 E
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2022538151
(86)(22)【出願日】2020-12-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 FI2020050864
(87)【国際公開番号】W WO2021130414
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】20196129
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】516000538
【氏名又は名称】フィボックス・オサケユキテュア・アクチボラゲット
【氏名又は名称原語表記】Fibox Oy Ab
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】ウェベル,ケンネト
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-244818(JP,A)
【文献】米国特許第4920771(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/03
E05B 65/00
E05B 65/52
A45C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気設備のための筐体であって、
底部(1)と、
バー(2)と、
前記カバー(2)を前記底部(1)に固定する固定具(3)と、
を備え、
前記固定具(3)は、
軸受(15)によって支持され、前記底部(1)に対して回転可能であり、前記固定具(3)を開閉するラッチ(14)と、
前記ラッチ(14)に軸受取り付け(13)されたアーム(5)と、
を有し、
前記カバー(2)は、前記アーム(5)を受け、前記アーム(5)によって前記カバーを前記底部(1)に固定するための戻り止め(6)を有し、
前記戻り止め(6)は、前記カバー(2)の縁部に形成された凹部(7)に位置し、
前記アーム(5)に取り付けられ、前記カバー(2)の凹部(7)を覆うのに適したカバー部品(8)が存在し、
前記カバー部品(8)は、前記カバー(2)が前記底部(1)に固定されたときに、前記カバーの凹部(7)において前記カバーの外面を均一にする第1外面(9)及び第2外面(10)を更に有し、
前記カバー部品(8)の第1外面(9)は、前記カバー(2)の上面(11)と同一平面にあり、
前記カバー部品(8)の第2外面(10)は、前記カバーの側面(12)と同一平面にあり、
さらに、前記第1外面(9)及び前記第2外面(10)は、前記カバーの凹部(7)によって前記カバーの上面(11)及び同様に前記カバーの側面(12)に形成された不連続部を隠し、
前記カバー部品(8)の第1外面(9)は、平面状であり、
前記カバー部品(8)の第2外面(10)は、平面状である、
筐体。
【請求項2】
前記固定具(3)のアーム(5)は、前記カバー部品(8)に軸受取り付け(16)されている、請求項1に記載の筐体。
【請求項3】
前記底部(1)は、前記固定具のラッチ(14)を受けるための凹部(17)を特徴とし、
前記ラッチ(14)は、前記底部(1)の凹部(17)内に位置する、
請求項1又は2に記載の筐体。
【請求項4】
前記アーム(5)を前記ラッチ(14)に対して回転させ、同様に前記ラッチ(14)に対する前記カバー部品(8)の回転を可能にして、前記固定具(3)の開放及び前記固定具(3)からの前記カバー(2)の解放を行うために、
前記ラッチ(14)は、2つの溝部(18,19)を有し、
前記カバー部品(8)は、2つの溝部(20,21)を有し、
前記アーム(5)は、前記ラッチ(14)の2つの溝部(18,19)及び前記カバー部品(8)の2つの溝部(20,21)に進入する、
請求項3に記載の筐体。
【請求項5】
前記固定具(3)は、前記底部(1)及び前記カバー(2)によって画定される外形から最大で前記アーム(5)分突出する、請求項4に記載の筐体。
【請求項6】
前記固定具(3)は、前記底部(1)及び前記カバー(2)によって画定される外形から、最大で前記アーム(5)のアーム材の厚さ分突出する、請求項5に記載の筐体。
【請求項7】
前記カバー部品(8)は、前記戻り止め(6)を有する形状固定によって前記カバー(2)の凹部(7)に取り付けられるのに適する、請求項1~6のいずれか1つに記載の筐体。
【請求項8】
前記固定具(3)は、本体枠部(4)を有し、
前記本体枠部()に、前記ラッチ(14)を前記底部(1)に対して回転させる軸受(15)が形成されている、
請求項1~7のいずれか1つに記載の筐体。
【請求項9】
前記固定具(3)の本体枠部(4)は、本体の前記底部(1)の凹部(17)に取り外し可能に固定される、請求項8に記載の筐体。
【請求項10】
前記固定具(3)の本体枠部(4)は、形状固定によって前記底部(1)の凹部(17)に固定される、請求項9に記載の筐体。
【請求項11】
前記固定具(3)の本体枠部(4)は、迅速解放手段によって前記底部(1)の凹部(17)に固定される、請求項9又は10に記載の筐体。
【請求項12】
前記迅速解放手段は、前記底部の凹部(17)内のカラーと協働するのに適する柔軟なラッチ(12)を有する、請求項11に記載の筐体。
【請求項13】
前記迅速解放手段は、前記固定具(3)の本体枠部(4)と前記底部(1)の凹部(17)との間の、溝部(27)と舌部(26)との接合部を有する、請求項11又は12に記載の筐体。
【請求項14】
前記カバーの凹部(7)は、前記カバー(2)をねじによって前記底部(1)に固定するための穴部(22)を有する、請求項1~13のいずれか1つに記載の筐体。
【請求項15】
前記カバー(2)の戻り止め(6)は、前記カバーの凹部(7)に、前記固定具(3)のアーム(5)を受けるのに適した突出部を有する、請求項1に記載の筐体。
【請求項16】
前記戻り止め(6)は、前記カバー部品(8)の突出部(24)を受けるのに適した凹部(23)を有する、請求項1又は15に記載の筐体。
【請求項17】
前記カバーの凹部(7)を画定し、当該凹部を下に向かって狭める壁部(32)が存在し、
前記カバー部品(8)は、前記カバー部品を下に向かって狭める対向した壁部(28,29)を有する、
請求項1~16のいずれか1つに記載の筐体。
【請求項18】
前記カバー(2)の上面(11)は、平面状であり、
前記カバー(2)の側面(12)は、平面状である、
請求項1~17のいずれか1つに記載の筐体。
【請求項19】
前記カバー(2)の上面(11)は、前記上面(11)に直交する方向から検査したときに、前記カバー(2)の投影部の50%以上を占める、請求項1~18のいずれか1つに記載の筐体。
【請求項20】
前記カバー(2)の上面(11)は、前記上面(11)に直交する方向から検査したときに、前記カバー(2)の投影部の80%以上を占める、請求項19に記載の筐体。
【請求項21】
前記カバー(2)の側面(12)は、前記側面(12)に直交する方向から検査したときに、前記カバー(2)の投影部の50%以上を占める、請求項1~20のいずれか1つに記載の筐体。
【請求項22】
前記カバー(2)の側面(12)は、前記側面(12)に直交する方向から検査したときに、前記カバー(2)の投影部の80%以上を占める、請求項21に記載の筐体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気設備のための筐体に関する。当該筐体は、底部と、固定具によって底部に固定されたカバーと、を備える。当該固定具は、軸受によって支持され、固定具を開放及び閉鎖するために底部に対して回転してもよいラッチと、ラッチに軸受取り付け(bearing-mounted)されたアーム体と、を有する。ここで、カバーは、アームを受け、当該アームによってカバーを底部に固定するための戻り止めを有する。
【背景技術】
【0002】
言及されるタイプの筐体は、一般的である。底部に対するカバーの迅速な開閉は、アームによって実現されることがある。しばしば、筐体は、妨げられることなく数年に亘ってその適用箇所に留まることがある。この場合、筐体を開放する必要があり周囲が汚いときには、固定具は汚れて、ことによれば固定具の開放機構が機能しない程度にまで酸化することがある。汚れた開放機構を過度の力で開放する試みがなされると、固定具は壊れてしまうことがある。汚れた筐体のカバーをうまく開放できたとしても、筐体を閉鎖することが困難となることがあり、固定機構が開放時に損傷した場合には、閉鎖が不可能にさえなることがある。上記のことから、筐体の開放が固定機構の汚れによって阻害又は妨害される場合には、開放より前に固定機構を慎重に清掃しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の第一の目的は、カバーの固定機構がアームを有する筐体に特に関連する前記の問題を解消することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、カバーにおける戻り止めがカバーの縁部に形成された凹部に配置されることを特徴とする筐体によって達成される。アームには、当該アームによってカバーの凹部内の戻り止めに取り付けられるのに適したカバー部品が取り付けられている。さらに、カバー部品は、カバーが底部に固定されたときに、カバーの凹部においてカバーの外面を均一にする第1外面及び第2外面を有する。このことにより、カバー部品の第1外面がカバーの上面と同一平面にあり、カバー部品の第2外面がカバーの側面と同一平面にあり、さらに、第1外面及び第2外面は、カバーの凹部によってカバーの上面及び同様にカバーの側面に形成された不連続部を隠す。
【0005】
有利には、筐体の底部は、固定具のラッチを受けるための凹部を有する。このことにより、ラッチは、底部の凹部に配置される。このような構造は、筐体の外形寸法を減少させ、また筐体を美的にスタイルの良いものにする。また、外形寸法の減少により、筐体の保管及び梱包が当然に容易になり、筐体の輸送にも役立つ。筐体が大きく突出した任意の固定具を有していないため、筐体が衝撃によって損傷する可能性は、実質的に言えば取り除かれる。筐体の底部が固定具を受けるための凹部を有するとき、筐体のラッチは有利には2つの溝部を有し、カバー部品は2つの溝部を有する。このことにより、固定具が開放されてカバーを固定具から解放するときに、真っ直ぐな形状でスペースを取らないアームをラッチに対して回転させて、同様にカバー部品をラッチに対して回転させることが可能になる。前記の溝部により、アームは、筐体の外面から可能な限り突出しない形状にされてもよい。
【0006】
有利には、カバーの凹部は、カバーをねじによって底部に固定するための穴部を有する。ねじは、ラッチとアームとを有する固定具が非意図又は破壊行為のいずれかによって開放されたとしてもカバーが底部から外れてしまう危険性のない状態で、カバーを底部により確実に固定することを可能にする。カバー部品により、ねじの頭部が汚れから保護され、望まれるときにねじを容易に開けることができる。当然ながら、ねじは、開けるために専用工具の使用が必要であるために開けるのが困難な特殊ねじであってもよい。
【0007】
固定具は、ラッチベアリングが実装された本体枠部を有してもよい。本体枠部は、迅速解放手段(quick-release means)によって、本体の底部に形成された凹部に取り外し可能に固定されることが好ましい。このような解決方法により、何らかの理由で必要性が生じた場合に固定具の迅速な交換が可能になる。しかしながら、このような必要性は、通常は存在しない。
【0008】
本発明の筐体の最大の利点は、筐体のカバーを閉鎖状態に保つ固定機構が汚れから保護されることにより、使用中に汚れる筐体によって筐体の迅速な開放が妨げられないことにある。さらに、カバーの外面が固定具において突出部又は凹部を妨げることなく連続しているため、固定具における筐体の外観がスマートであることも、顕著な利点である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、添付の図面を参照しながら、その好適な実施形態によって更に詳細に説明される。
【0010】
図1図1は、本発明に係る筐体の全体図である。
図2図2は、図1に示す筐体の角部の拡大図であって、カバーを底部に固定するための固定具が見えるようにした図である。
図3a図3aは、筐体のカバーを筐体の底部に固定するところを説明する図である。
図3b図3bは、筐体のカバーを筐体の底部に固定するところを説明する図である。
図3c図3cは、筐体のカバーを筐体の底部に固定するところを説明する図である。
図4図4は、筐体の固定具の裏面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明に係る筐体の全体図である。筐体は、箱状のカバー2によって覆われた箱状の底部1を備える。カバー2は、当該カバー2の縁部のうちの1つにおいて底部1にヒンジ(図1にはヒンジを示していない)で固定されているが、ヒンジの代わりに、例えば、カバーを底部に固定するためのねじがあってもよい。図1において、符号3は、カバー2を底部1に対して閉鎖状態に保つための、容易で迅速に開放可能な固定具を示す。換言すると、カバー2は、固定具3によって底部1に開放可能に固定される。
【0012】
図2は、カバー2を閉鎖状態に保つカバー2の固定具3の拡大図であって、閉鎖位置にある図である。固定具3は、ラッチ14と、アーム5と、カバー部品8と、を有する。図2に見られるように、カバー部品8は、カバー2の上面11と同一平面にある平面状の第1外面9と、カバーの側面12と同一平面にある平面状の第2外面10と、を有する。カバー部品の外面9,10は、外面9,10と周囲のカバーの上面11及び同様に側面12との間に、実際に汚れがカバーの下の凹部(図3aにおける凹部7参照)に侵入することを可能にする隙間がないように、カバー2の凹部(図3aにおける凹部7)を隠している。
【0013】
図3a~図3cは、開放されたカバー2を固定具3によって閉鎖するところを示す。
【0014】
図3aでは、カバー2は半開きであり、固定具のカバー部品8は、カバーから取り外されている。図3aにおいて、符号6は、固定具のアーム5を受けるための凹部7内でカバー2の縁部にある戻り止めを示す。戻り止め6は、突起形状である。アーム5は、固定具3が閉鎖位置にあるときに、戻り止め6に載る。さらに、凹部7は、カバー部品8の有する突出部24を受けるのに適合する凹部23を有する。図3b及び図3cを参照すると、凹部23の縁部は、固定具3が閉鎖されるときに、突出部24のためのガイドを提供してもよい。突出部24は、円錐形など、テーパを有することが好ましい。同様に、凹部23は、上に向かって幅広くなってもよい。凹部7の壁部32は、固定具3が閉鎖されるときに、カバー部品8を案内する。この目的のために、凹部7を画定する壁部32は、凹部を下に向かって狭める。また、カバー部品8は対向する壁部28,29を有し、当該壁部28,29は、カバー部品を下に向かって狭める。壁部28,29は、カバー部品8が正しい位置に下向きに挿入されるときに、壁部28,29の縁部30,31が凹部7の壁部32に載るように形成されることが好ましい。このように、凹部7及びカバー部品8の形状により(ことによると、突出部24及び凹部23にもよって)、カバー部品8は正しい箇所に正確に向けられる。図2を参照すると、カバー2が閉鎖位置にあるとき、アーム5は戻り止め6に載り、突出部24は凹部7内に位置する。カバー2の凹部内の戻り止め6及び凹部23は、カバー部品8のための一種の形状固定(form locking)を提供する。形状固定の詳細は、図の実施例から逸脱して様々な方法で実施されてもよいが、形状固定は、ある種の戻り止め(図3aにおける戻り止め6を参照)をカバーに常に有する。形状固定は、戻り止めに加えて、カバーの凹部(図3aにおける凹部7を参照)及びカバー部品の内面に他の種類の形状を有してもよい。そのため、図3aは、形状固定を確立する1つの方法のみを示す。凹部7は、穴部22も有する。穴部22により、カバー2を底部1にねじ(図示せず)によって固定することが可能になる。図3aを参照すると、固定具3の本体枠部4は、前記のねじを受けるための穴部25を有する。
【0015】
図3aの位置からカバー2を閉鎖することが望まれる場合、カバー部品8は持ち上げられ、ラッチ14は、同時にその下縁部によって上向きに持ち上げられる。このようにして、図3bに示すように、カバー部品8が戻り止め6の上方に持ち上げられ、カバー部品は、カバーの凹部7に適合することができる。図3bを参照すると、カバー部品8は、カバー2の閉鎖を考慮して、親指によって正しい初期位置に案内される。その後、図3bに示す開放位置にあるラッチ14は、図3cに示すように、下向きに押される。そのとき、図3cを参照すると、カバー部品8は、カバー2の凹部7を隠す位置にまで制御可能に下降する。ラッチ14が図2の閉鎖位置にあるとき、すなわち、ラッチが全体的に底部1の凹部17に位置する位置にあるとき、カバー部品8の外面9,10は、カバー2の上面11及び同様に側面12と同一平面にある。前記の閉鎖位置では、カバー部品8の外面9,10は、カバーの凹部によって上面11及び同様に側面12に形成された不連続部(discontinuities)を隠す。閉鎖位置では、カバー部品8がカバー2の凹部7を隠すことにより、カバー部品8の周縁部とカバー部品を囲むカバー2の上面及び側面12との間には隙間がない。このことにより、汚れは、少なくとも有害な任意の量では凹部にアクセスできない。
【0016】
固定具3は、ラッチ14の部分をカバー部品8に接続するアーム5を含む。図4は、背面から見た固定具3、すなわち、内側から見た固定具3を示すものであって、外側から固定具3を示す他の図よりも更に詳しく固定具の構造を明らかにするものである。図4は、固定具3のアーム5が、ラッチ14に軸受取り付け13され、カバー部品8に軸受取り付け16されることを示す。ラッチ14は、本体枠部4に軸受取り付け15されている。固定具3は、前記の軸受取り付け13,15,16により、図3a~図3cに示す位置に設けられ得る。固定具3のラッチ14及び本体枠部4が底部1の凹部17に適合し、さらに、アーム5は固定具が閉鎖位置にあるときに筐体から目立つように(obtrusively)突出しないことが望まれるので、ラッチ14は溝部18,19を有し、カバー部品8は溝部20,21を有する。図3a~図3cを参照すると、溝部18,19により、アーム5に対するラッチ14の広範囲な回転が可能になる。図3a~図3cでは、アーム5は、ラッチの有する溝部18,19に進入する。同様に、図3a~図3cを参照すると、カバー部品8における溝部20,21により、アーム5に対するカバー部品の広範囲な回転が可能になる。図2に示すように、アーム5は、固定具が閉鎖位置にあるときに、溝部18~21をかなりよく隠す。その結果として、汚れは、任意の有害な量では、溝部18~21を介してカバー部品の下の凹部(図3aにおける凹部7を参照)にアクセスできない。図2から分かるように、固定具3のアーム5は、筐体の外形からアームの材料厚さ分突出するのみである。
【0017】
固定具の本体枠部4は、底部1の凹部17に迅速解放手段(quick-release means)によって取り外し可能に固定される。この目的のために、本体枠部4の底部には、底部の凹部17のカラー(図示せず)と協働するのに適した柔軟なラッチ12が存在する。ラッチ12は、カバーの部分の本体枠部によって形成される平面に対して直交して生じる方向に曲げられると、凹部17内でカラーの背後に案内され、カラーに対して固定される。本体枠部4は、ラッチを曲げることによってラッチがカラーから解放されることにより、凹部17から取りはずされることができる。固定具3の底部1への頑丈な固定を提供する本体枠部4のために、本体枠部4の側面は、底部の適合する溝部27に収まる舌部26を有し、舌部と溝部との接合を確立する。
【0018】
固定具3の部品は、アーム5を除いて、プラスチックで製造される。アームは、ステンレス鋼で製造される。
【0019】
本発明の詳細は、添付の特許請求の範囲内において多くの方法で実現されてもよい。そのため、筐体における固定具3の数は、異なってもよい。固定具3は、必ずしも本体枠部4を有していなくてもよく、その場合、固定具のラッチ14は、直接、底部1に軸受取り付け15される。後者の場合、カバー2における凹部7がねじを受けるための穴部22を有するとき、底部1は、ねじを受けるための穴部又は凹部を同様に有する。固定具のラッチ14及び本体枠部4は、必ずしも底部1における凹部17に適合しなくてもよいが、筐体の外形寸法と、固定具3が外部衝撃によって損傷する危険性とを考慮すると、底部1における凹部17に適合することが非常に好ましい。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4