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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20240415BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20240415BHJP
   G02F 1/1339 20060101ALI20240415BHJP
   G02F 1/1334 20060101ALI20240415BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
G02F1/1368
G02F1/1333 505
G02F1/1339 500
G02F1/1334
G02F1/13357
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022575098
(86)(22)【出願日】2021-11-17
(86)【国際出願番号】 JP2021042295
(87)【国際公開番号】W WO2022153665
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-04-18
(31)【優先権主張番号】P 2021002856
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村本 龍法
(72)【発明者】
【氏名】河合 謙太朗
(72)【発明者】
【氏名】大植 善英
(72)【発明者】
【氏名】花田 明紘
【審査官】井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-191183(JP,A)
【文献】特開2018-021993(JP,A)
【文献】特開2019-164368(JP,A)
【文献】特開2018-072824(JP,A)
【文献】国際公開第2006/040877(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0325592(US,A1)
【文献】特開2020-160254(JP,A)
【文献】特開2015-072770(JP,A)
【文献】特開2019-160399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1368
G02F 1/1333
G02F 1/1339
G02F 1/1334
G02F 1/13357
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1透明基板と、酸化物半導体を備えたスイッチング素子と、前記スイッチング素子を覆う有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜の上面まで貫通した第1開口を有する透明電極と、前記第1開口において前記上面まで貫通した第2開口を有する無機絶縁膜と、前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、を備えた第1基板と、
第2透明基板を備え、前記第1基板に対向する第2基板と、
前記第1透明基板と前記第2透明基板との間に配置されたスペーサと、
前記第2開口において前記スペーサに重畳する島状の台座と、を備え
前記スペーサは、前記第2開口において前記スイッチング素子に重畳し、
前記台座は、前記上面に接し、前記無機絶縁膜から離間している、表示装置。
【請求項2】
前記スイッチング素子は、ゲート電極を備え、
前記透明電極は、前記ゲート電極に重畳している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記スイッチング素子は、ゲート電極を備え、
前記スペーサは、前記ゲート電極に重畳している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記台座は、透明な導電材料によって形成された薄膜、及び、透明な絶縁材料によって形成された薄膜の少なくとも一方を有している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記有機絶縁膜は、前記第2開口において凹部を有している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1基板は、さらに、前記画素電極を覆う配向膜を備え、
前記配向膜は、前記第2開口において前記上面に接している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
さらに、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、高分子分散型液晶を含む液晶層と、
前記第2透明基板の側面に沿って配置された発光モジュールと、を備えている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1基板は、さらに、前記スイッチング素子と電気的に接続される走査線及び信号線を備え、
前記有機絶縁膜は、前記走査線、前記信号線、及び、前記スイッチング素子に重畳し、格子状に形成されている、請求項7に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、入射光を散乱する散乱状態と入射光を透過する透明状態とを切り替え可能な高分子分散型液晶を用いた装置が種々提案されている。一例では、第1透光性基板と、第2透光性基板と、第1透光性基板と第2透光性基板との間に封入される高分子分散型液晶を有する液晶層と、第1透光性基板及び第2透光性基板の少なくとも1つの側面に対向して配置される少なくとも1つの発光部とを備える表示装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-021974号公報
【文献】特開2020-091400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態の目的は、信頼性の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態によれば、
表示装置は、第1透明基板と、酸化物半導体を備えたスイッチング素子と、前記スイッチング素子を覆う有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜の上面まで貫通した第1開口を有する透明電極と、前記第1開口において前記上面まで貫通した第2開口を有する無機絶縁膜と、前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、を備えた第1基板と、第2透明基板を備え、前記第1基板に対向する第2基板と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
実施形態によれば、信頼性の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の表示装置DSPの一例を示す平面図である。
図2図2は、発光モジュール100の近傍の領域を示す平面図である。
図3図3は、画素PXの一例を示す平面図である。
図4図4は、図3に示した画素PXに配置される画素電極PEの一例を示す平面図である。
図5図5は、図4に示したスイッチング素子SWを含む第1基板SUB1の一例を示す平面図である。
図6図6は、図5に示したA-B線に沿った第1基板SUB1の一例を示す断面図である。
図7図7は、図5に示したC-D線に沿った第1基板SUB1の一例を示す断面図である。
図8図8は、図5に示したE-F線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの一例を示す断面図である。
図9図9は、図4に示したスイッチング素子SWを含む第1基板SUB1の他の例を示す平面図である。
図10図10は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パ ネルPNLの一例を示す断面図である。
図11図11は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。
図12図12は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。
図13図13は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。
図14図14は、表示装置DSPの断面図である。
図15図15は、図5に示したE-F線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
本実施形態においては、表示装置の一例として、液晶表示装置について説明する。なお、本実施形態にて開示する主要な構成は、電気泳動表示装置や、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子、マイクロLED、ミニLEDなどの自発光型の発光素子を備えた表示装置に限らず、静電容量式センサーや光学式センサーなどの各種電子機器にも適用可能である。
【0010】
図1は、本実施形態の表示装置DSPの一例を示す平面図である。一例では、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、表示装置DSPを構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、表示装置DSPの厚さ方向に相当する。本実施形態においては、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面を見ることを平面視という。
【0011】
表示装置DSPは、表示パネルPNLと、配線基板1と、ICチップ2と、発光モジュール100と、を備えている。
【0012】
表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、高分子分散型液晶を含む液晶層LCと、シールSEと、を備えている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、X-Y平面に沿った平板状に形成されている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、平面視において重畳している。第1基板SUB1及び第2基板SUB2が重畳する領域は、画像を表示する表示領域DAを含んでいる。
【0013】
第1基板SUB1は第1透明基板10を備え、第2基板SUB2は第2透明基板20を備えている。第1透明基板10は、第1方向Xに沿った側面101及び102と、第2方向Yに沿った側面103及び104と、を有している。第2透明基板20は、第1方向Xに沿った側面201及び202と、第2方向Yに沿った側面203及び204と、を有している。
【0014】
図1に示す例では、平面視において、側面102及び202、側面103及び203、及び、側面104及び204は、それぞれ重畳しているが、必ずしも重畳していなくてもよい。側面201は、側面101に重畳せず、側面101と表示領域DAとの間に位置している。第1基板SUB1は、側面101と側面201との間に延出部Exを有している。つまり、延出部Exは、第1基板SUB1のうち、第2基板SUB2と重畳する部分から第2方向Yに延出した部分に相当し、第2基板SUB2には重畳していない。
【0015】
また、図1に示す例では、表示パネルPNLは、第1方向Xに延びた長方形状に形成されている。つまり、側面101及び102、及び、側面201及び202は、表示パネルPNLの長辺に沿った側面であり、側面103及び104、及び、側面203及び204は、表示パネルPNLの短辺に沿った側面である。なお、表示パネルPNLは、第2方向Yに延びた長方形状に形成されてもよいし、正方形状に形成されてもよいし、他の多角形状、あるいは、円形状、楕円形状などの他の形状に形成されてもよい。
【0016】
配線基板1及びICチップ2は、延出部Exに実装されている。配線基板1は、例えば折り曲げ可能なフレキシブルプリント回路基板である。ICチップ2は、例えば、画像表示に必要な信号を出力するディスプレイドライバなどを内蔵している。なお、ICチップ2は、配線基板1に実装されてもよい。図1に示す例では、表示パネルPNLに対して、第1方向Xに並んだ複数の配線基板1が実装されているが、第1方向Xに延びた単一の配線基板1が実装されてもよい。また、表示パネルPNLに対して、第1方向Xに並んだ複数のICチップ2が実装されているが、第1方向Xに延びた単一のICチップ2が実装されてもよい。
【0017】
発光モジュール100の詳細については後述するが、発光モジュール100は、平面視において、延出部Exに重畳し、第2透明基板20の側面201に沿って配置されている。
【0018】
シールSEは、第1基板SUB1及び第2基板SUB2を接着している。また、シールSEは、矩形枠状に形成され、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間において液晶層LCを囲んでいる。
【0019】
液晶層LCは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に保持されている。このような液晶層LCは、平面視において、シールSEで囲まれた領域(表示領域DAを含む)に亘って配置されている。
【0020】
図1において拡大して模式的に示すように、液晶層LCは、ポリマー31と、液晶分子32と、を含んでいる。一例では、ポリマー31は、液晶性ポリマーである。ポリマー31は、第1方向Xに沿って延出した筋状に形成され、第2方向Yに並んでいる。液晶分子32は、ポリマー31の隙間に分散され、その長軸が第1方向Xに沿うように配向される。ポリマー31及び液晶分子32の各々は、光学異方性あるいは屈折率異方性を有している。ポリマー31の電界に対する応答性は、液晶分子32の電界に対する応答性より低い。
【0021】
一例では、ポリマー31の配向方向は、電界の有無にかかわらずほとんど変化しない。一方、液晶分子32の配向方向は、液晶層LCにしきい値以上の高い電圧が印加された状態では、電界に応じて変化する。液晶層LCに電圧が印加されていない状態(初期配向状態)では、ポリマー31及び液晶分子32のそれぞれの光軸は互いにほぼ平行であり、液晶層LCに入射した光は、液晶層LCをほとんど透過する(透明状態)。液晶層LCに電圧が印加された状態では、液晶分子32の配向方向が変化し、ポリマー31及び液晶分子32のそれぞれの光軸は互いに交差する。このため、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内で散乱される(散乱状態)。
【0022】
図2は、発光モジュール100の近傍の領域を示す平面図である。発光モジュール100は、複数の発光素子110と、導光体120と、を備えている。複数の発光素子110は、第1方向Xに沿って並んでいる。導光体120は、第1方向Xの延びた棒状に形成されている。導光体120は、シールSEと発光素子110との間に位置している。
【0023】
表示領域DAは、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に配列された複数の画素PXを備えている。これらの画素PXは、図中に点線で示している。また、画素PXの各々は、図中に実線の四角で示す画素電極PEを備えている。
【0024】
図2において拡大して示すように、各画素PXは、スイッチング素子SWを備えている。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、走査線G及び信号線Sと電気的に接続されている。走査線Gは、第1方向Xに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、第2方向Yに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。
【0025】
共通電極CE及び給電線CLは、表示領域DA及びその周辺領域に亘って配置されている。共通電極CEには、所定の電圧Vcomが印加される。給電線CLには、例えば共通電極CEと同電位の電圧が印加される。
【0026】
画素電極PEの各々は、第3方向Zにおいて共通電極CEと対向している。表示領域DAにおいては、液晶層LC(特に、液晶分子32)は、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって駆動される。容量CSは、例えば、給電線CLと画素電極PEとの間に形成される。
【0027】
後に説明するが、走査線G、信号線S、給電線CL、スイッチング素子SW、及び、画素電極PEは、第1基板SUB1に設けられ、共通電極CEは、第2基板SUB2に設けられている。
【0028】
図3は、画素PXの一例を示す平面図である。ここでは、第1基板SUB1に含まれる一部の構成のみを図示している。
第1基板SUB1は、複数の走査線Gと、複数の信号線Sと、スイッチング素子SWと、給電線CLと、金属線MLと、絶縁膜ILと、接続電極CN1と、を備えている。
【0029】
上記の通り、複数の走査線Gは、それぞれ第1方向Xに延出している。複数の信号線Sは、それぞれ第2方向Yに延出し、複数の走査線Gと交差している。本明細書において、画素PXとは、隣接する2本の走査線Gと、隣接する2本の信号線Sとで規定された領域に相当する。スイッチング素子SWは、走査線G及び信号線Sの交差部に配置されている。
【0030】
絶縁膜ILは、各画素PXにおいて、開口部OPを規定する格子状に形成されている。絶縁膜ILは、例えば有機絶縁膜である。絶縁膜ILは、走査線G、信号線S、及び、スイッチング素子SWにそれぞれ重畳している。ただし、スイッチング素子SWのドレイン電極DEは、開口部OPに延出している。接続電極CN1は、島状に形成され、開口部OPに位置し、ドレイン電極DEの一端部と電気的に接続されている。
【0031】
給電線CLは、絶縁膜ILの上に配置され、画素PXを囲む格子状に形成されている。給電線CLの平面形状は、絶縁膜ILの平面形状とほぼ同等である。給電線CLは、接続電極CN1から離間している。給電線CLの開口部OPCは、絶縁膜ILの開口部OPに重畳している。
【0032】
金属線MLは、給電線CLの上に配置され、画素PXを囲む格子状に形成されている。金属線MLは、給電線CLより小さい幅を有するように形成されており、平面視においては、給電線CLからはみ出さない。これらの給電線CL及び金属線MLは、走査線G、信号線S、及び、スイッチング素子SWにそれぞれ重畳している。
【0033】
図4は、図3に示した画素PXに配置される画素電極PEの一例を示す平面図である。一点鎖線で示す画素電極PEは、給電線CLの開口部OPCに重畳している。また、画素電極PEの周縁部は、給電線CLに重畳している。画素電極PEと給電線CLとの間には絶縁膜が介在しており、図2に示した容量CSは、画素電極PEの周縁部と給電線CLとの間に形成される。
【0034】
接続電極CN1は、開口部OPCに位置している。画素電極PEは、開口部OPCにおいて、接続電極CN1に重畳している。画素電極PEと接続電極CN1との間に介在する絶縁膜にはコンタクトホールCH1が形成されている。画素電極PEは、コンタクトホールCH1において、接続電極CN1に接している。これにより、画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続される。
【0035】
なお、図4には、第2基板SUB2に設けられる遮光層BMを点線で図示している。遮光層BMは、格子状に形成され、平面視において、給電線CL、スイッチング素子SW、接続電極CN1の一部などに重畳している。もちろん、遮光層BMは、図3に示した走査線G、信号線S、及び、金属線MLにも重畳している。また、遮光層BMは、平面視において、画素電極PEに重畳する開口APを有している。
【0036】
図5は、図4に示したスイッチング素子SWを含む第1基板SUB1の一例を示す平面図である。スイッチング素子SWは、半導体SCと、走査線Gと一体のゲート電極(あるいは第1ゲート電極)GEと、信号線Sと一体のソース電極SOと、ドレイン電極DEと、補助ゲート電極(あるいは第2ゲート電極)AGと、を備えている。
【0037】
半導体SCは、酸化物半導体である。なお、半導体SCは、多結晶シリコンや非晶質シリコンなどのシリコン系半導体であってもよい。図5に示す例では、3個の半導体SCは、ゲート電極GEに重畳し、間隔をおいて第2方向Yに沿って並んでいる。補助ゲート電極AGは、ゲート電極GE及び半導体SCに重畳している。半導体SCは、ゲート電極GEと補助ゲート電極AGとの間に位置している。補助ゲート電極AGは、さらに、走査線Gに重畳している。走査線Gと補助ゲート電極AGとの間には、接続電極CN2が介在している。
【0038】
走査線Gと接続電極CN2との間に介在する絶縁膜にはコンタクトホールCH21が形成されている。接続電極CN2は、コンタクトホールCH21において、走査線Gに接している。接続電極CN2と補助ゲート電極AGの間に介在する絶縁膜にはコンタクトホールCH22が形成されている。補助ゲート電極AGは、コンタクトホールCH22において、接続電極CN2に接している。これにより、補助ゲート電極AGは、ゲート電極GEと同様に、走査線Gと電気的に接続される。つまり、ゲート電極GE及び補助ゲート電極AGは、走査線Gと同電位である。
【0039】
ソース電極SO及びドレイン電極DEは、それぞれ第2方向Yに沿って延出し、間隔をおいて第1方向Xに沿って並んでいる。ソース電極SOは、半導体SCの各々の一端側に接している。ドレイン電極DEは、半導体SCの各々の他端側に接している。
【0040】
ドレイン電極DEの一端部は、接続電極CN3に重畳している。ドレイン電極DEと接続電極CN3との間に介在する絶縁膜にはコンタクトホールCH3が形成されている。ドレイン電極DEは、コンタクトホールCH3において、接続電極CN3に接している。一点鎖線で示す接続電極CN1は、接続電極CN3に接している。これにより、接続電極CN1は、スイッチング素子SWと電気的に接続され、コンタクトホールCH1において、図4に示した画素電極PEと電気的に接続される。
【0041】
一点鎖線で示す給電線CLは、スイッチング素子SWのゲート電極GE及び補助ゲート電極AGに重畳している。給電線CLは、第1開口(貫通孔)AP11を有している。また、給電線CLの上に配置される絶縁膜は、第2開口(貫通孔)AP12を有している。図5に示す例では、第1開口AP11を規定するエッジE11、及び、第2開口AP12を規定するエッジE12は、いずれも四角形に形成されている。また、エッジE12は、エッジE11と交差することなく、エッジE11の内側に位置している。なお、エッジE11及びエッジE12は、図示した例に限らず、他の多角形や、円形、楕円形などの形状に形成されてもよい。また、エッジE11及びエッジE12は互いに交差してもよいし、エッジE11がエッジE12の内側に位置していてもよい。
【0042】
二点鎖線で示す金属線MLは、給電線CLに重畳し、スイッチング素子SWの一部にも重畳している。スペーサSPは、スイッチング素子SW、給電線CL、及び、金属線MLに重畳している。金属線ML及びスペーサSPは、第1開口AP11及び第2開口AP12には重畳していない。
【0043】
図6は、図5に示したA-B線に沿った第1基板SUB1の一例を示す断面図である。第1基板SUB1は、第1透明基板10と、絶縁膜11乃至13と、絶縁膜ILと、スイッチング素子SWと、給電線CLと、金属線MLと、画素電極PEと、配向膜AL1と、を備えている。
【0044】
走査線Gと一体のゲート電極GEは、第1透明基板10の上に配置されている。絶縁膜11は、第1透明基板10及びゲート電極GEを覆っている。半導体SCは、絶縁膜11の上に配置され、ゲート電極GEの直上に位置している。信号線Sと一体のソース電極SO、及び、ドレイン電極DEは、絶縁膜11の上に配置され、それぞれ半導体SCに接している。これらのソース電極SO及びドレイン電極DEは、同一の金属材料によって形成されている。絶縁膜12は、絶縁膜11、ソース電極SO、及び、ドレイン電極DEを覆っている。また、絶縁膜12は、ソース電極SOとドレイン電極DEとの間において、半導体SCに接している。
【0045】
補助ゲート電極AGは、絶縁膜12の上に配置され、ゲート電極GE及び半導体SCの直上に位置している。接続電極CN3は、絶縁膜12の上に配置され、絶縁膜12に形成されたコンタクトホールCH3において、ドレイン電極DEに接している。補助ゲート電極AG及び接続電極CN3は、同一の金属材料によって形成されている。絶縁膜ILは、補助ゲート電極AGを覆っている。一方、接続電極CN3は、開口部OPに位置しており、絶縁膜ILから露出している。
【0046】
給電線CLは、絶縁膜ILの上に配置されている。接続電極CN1は、給電線CLから離間し、絶縁膜ILの開口部OP、あるいは、給電線CLの開口部OPCにおいて絶縁膜12の上に配置されている。つまり、これらの給電線CL及び接続電極CN1は、実質的に同一層に位置しており、同一材料を用いて一括して形成されるものである。接続電極CN1は、接続電極CN3の上に配置され、接続電極CN3に接している。
【0047】
金属線MLは、給電線CLの上に配置され、給電線CLに接している。絶縁膜13は、給電線CL、金属線ML、及び、接続電極CN1を覆っている。また、絶縁膜13は、給電線CLと接続電極CN1との間において、絶縁膜12に接している。
【0048】
画素電極PEは、絶縁膜13の上に配置され、絶縁膜13に形成されたコンタクトホールCH1において、接続電極CN1に接している。画素電極PEの周縁部は、絶縁膜13を介して、給電線CL及び金属線MLと対向している。配向膜AL1は、画素電極PE及び絶縁膜13を覆っている。
【0049】
絶縁膜11乃至13は、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの透明な無機絶縁膜である。絶縁膜ILは、例えば、アクリル樹脂などの透明な有機絶縁膜である。給電線CL、接続電極CN1、及び、画素電極PEは、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成された透明電極である。
【0050】
図7は、図5に示したC-D線に沿った第1基板SUB1の一例を示す断面図である。接続電極CN2は、絶縁膜11の上に配置され、絶縁膜11に形成されたコンタクトホールCH21において、走査線Gに接している。接続電極CN2は、ソース電極SO及びドレイン電極DEと同一の金属材料によって形成されている。絶縁膜12は、絶縁膜11、接続電極CN2、ソース電極SO、及び、ドレイン電極DEを覆っている。補助ゲート電極AGは、絶縁膜12の上に配置され、絶縁膜12に形成されたコンタクトホールCH22において、接続電極CN2に接している。
【0051】
図8は、図5に示したE-F線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの一例を示す断面図である。上記の通り、スイッチング素子SWは、有機絶縁膜である絶縁膜ILによって覆われている。透明電極である給電線CLは、絶縁膜ILの上面ILTに接している。給電線CLの第1開口AP11は、上面ILTまで貫通している。無機絶縁膜である絶縁膜13は、給電線CLに接し、しかも、第1開口AP11において、上面ILTに接している。絶縁膜13の第2開口AP12は、第1開口AP11において、上面ILTまで貫通している。つまり、第2開口AP12においては、上面ILTは、給電線CL(透明電極)及び絶縁膜13(無機絶縁膜)から露出している。図8に示す例では、配向膜AL1は、第2開口AP12において上面ILTに接している。
【0052】
第2基板SUB2は、第2透明基板20と、遮光層BMと、共通電極CEと、配向膜AL2と、を備えている。スペーサSPは、第1透明基板10と第2透明基板20との間に配置されている。図8に示す例では、スペーサSPは、第2基板SUB2に設けられている。
【0053】
遮光層BMは、液晶層LCを介して、第1開口AP11、第2開口AP12、スイッチング素子SWなどと対向している。また、遮光層BMは、スペーサSPとも対向している。共通電極CEは、液晶層LCを介して画素電極PEと対向している。配向膜AL2は、共通電極CE及びスペーサSPを覆っている。図8に示す例では、スペーサSPは、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)に接してセルギャップを形成するためのメインスペーサに相当する。
なお、スペーサSPは、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)から離間したサブスペーサであってもよい。また、スペーサSPと配向膜AL1との間に、配向膜AL2が介在していてもよい。また、遮光層BMと共通電極CEとの間、あるいは、共通電極CEと配向膜AL2との間には、透明な有機絶縁膜が介在していてもよい。
【0054】
以上説明したように、本実施形態によれば、有機絶縁膜である絶縁膜ILの一部の上面ILTは、給電線CLの第1開口AP11及び絶縁膜13の第2開口AP12が重畳する領域で露出している。このような領域は、絶縁膜ILに含まれる水分の放出口となり得る。つまり、第1基板SUB1を製造する過程において、絶縁膜ILに含まれる水分は、配向膜AL1が形成される以前の段階で放出口から外部に放出される。これにより、絶縁膜ILの水分量が減少し、絶縁膜ILによって覆われたスイッチング素子SWの水分による性能劣化が抑制される。したがって、スイッチング素子の性能劣化に起因した信頼性の低下を抑制することができる。
【0055】
また、図5に示したように、スイッチング素子SWのうち、比較的高電圧が印加されるゲート電極GE及び補助ゲート電極AGのほとんどの部分は、共通電極CEと同電位の給電線CLによって覆われている。これにより、ゲート電極GEからの不所望な漏れ電界が遮蔽される。したがって、ゲート電極GEからの漏れ電界に起因した液晶分子32の配向不良を抑制することができる。
【0056】
図9は、図4に示したスイッチング素子SWを含む第1基板SUB1の他の例を示す平面図である。図9に示す例は、図5に示した例と比較して、第1開口AP11及び第2開口AP12がスイッチング素子SWに重畳し、スペーサSPが第1開口AP11及び第2開口AP12に重畳している点で相違している。
【0057】
図9に示す例では、第2開口AP12を規定するエッジE12は、第1開口AP11を規定するエッジE11と交差することなく、エッジE11の内側に位置している。スペーサSPは、エッジE12の内側に位置し、スイッチング素子SW、あるいは、ゲート電極GE及び補助ゲート電極AGに重畳している。
【0058】
図10は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの一例を示す断面図である。給電線CLの第1開口AP11、及び、絶縁膜13の第2開口AP12は、スイッチング素子SWの直上、あるいは、ゲート電極GE及び補助ゲート電極AGの直上に形成されている。第1開口AP11は、上面ILTまで貫通している。第2開口AP12は、第1開口AP11において、上面ILTまで貫通している。つまり、第2開口AP12においては、上面ILTは、給電線CL(透明電極)及び絶縁膜13(無機絶縁膜)から露出している。配向膜AL1は、第2開口AP12において、上面ILTに接している。
【0059】
スペーサSPは、スイッチング素子SW、あるいは、ゲート電極GE及び補助ゲート電極AGの直上に位置している。図10に示す例では、スペーサSPは、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)に接するメインスペーサであるが、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)から離間したサブスペーサであってもよい。遮光層BMは、第1開口AP11、第2開口AP12、及び、スペーサSPと対向している。
【0060】
図9及び図10を参照して説明した例においても、上記したのと同様の効果が得られる。
【0061】
加えて、スペーサSPは、比較的高電圧が印加されるゲート電極GE及び補助ゲート電極AGのほとんどの部分と重なるように配置されている。このため、ゲート電極GEからの不所望な漏れ電界が液晶層LCに印加されにくくなる。したがって、ゲート電極GEからの漏れ電界に起因した液晶分子32の配向不良を抑制することができる。
【0062】
さらに、液晶層LCにイオン系の不純物が発生した際に、ゲート電極GEからの漏れ電界を利用して、表示に寄与しないスペーサSPの周辺に不純物を収集することができる。
【0063】
図11は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。図11に示す例は、図10に示した例と比較して、第2開口AP12においてスペーサSPに重畳する島状の台座15が配置された点で相違している。台座15は、上面ILTに接し、給電線CL及び絶縁膜13から離間している。配向膜AL1は、台座15と絶縁膜13との間において、上面ILTに接している。
【0064】
このような台座15は、給電線CLと同一材料である透明な導電材料によって形成された薄膜、絶縁膜13と同一材料である透明な絶縁材料によって形成された薄膜、及び、画素電極PEと同一材料である透明な導電材料によって形成された薄膜の少なくとも一つを有している。つまり、台座15は、薄膜の単層体であってもよいし、複数の薄膜の積層体であってもよい。
【0065】
図11を参照して説明した例においても、台座15と絶縁膜13との間では、配向膜AL1が形成される以前の段階で上面ILTが露出し、水分の放出口となり得る。このため、上記したのと同様の効果が得られる。
【0066】
また、外力が加わった際にスペーサSPが配向膜AL1の表面を擦ったとしても、配向膜AL1のうち、ダメージを受けうる領域が台座15の直上の領域に限られ、この領域は遮光層BMによって遮光される。このため、表示品位の劣化を抑制することができる。
【0067】
図12は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。図12に示す例は、上記の例と比較して、絶縁膜ILが第2開口AP12において凹部CCを有している点で相違している。このような凹部CCは、例えば絶縁膜13に第2開口AP12を形成する際に、絶縁膜13の除去のみならず絶縁膜ILの表面も除去するような条件でエッチングを行うことで形成される。配向膜AL1は、第2開口AP12において、凹部CCの上面ILTに接している。
【0068】
スペーサSPは、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)から離間したサブスペーサSSであるが、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)に接するメインスペーサであってもよい。
【0069】
図12を参照して説明した例においても、凹部CCにおいて、配向膜AL1が形成される以前の段階で上面ILTが露出し、水分の放出口となり得る。特に、図10に示した例のように、絶縁膜ILが凹部CCを有していない場合と比較して、放出口となり得る上面ILTの表面積が拡大し、水分放出が促進される。
【0070】
図13は、図9に示したG-H線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。図13に示す例は、図12に示した例と比較して、第2開口AP12においてスペーサSPに重畳する島状の台座15が配置された点で相違している。台座15は、凹部CCにおいて上面ILTに接し、給電線CL及び絶縁膜13から離間している。配向膜AL1は、台座15と絶縁膜13との間において、上面ILTに接している。台座15に関しては、図11を参照して説明したように、透明な導電材料によって形成された薄膜、及び、透明な絶縁材料によって形成された薄膜の少なくとも一つを有している。
【0071】
スペーサSPは、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)に接するメインスペーサMSであるが、第1基板SUB1(あるいは配向膜AL1)から離間したサブスペーサであってもよい。例えば、図12に示した例のスペーサSPの高さHT1と、図13に示す例のスペーサSPの高さHT2とが同一である場合、台座15の有無によってスペーサSPは、メインスペーサMSにもなり得るし、サブスペーサSSにもなり得る。
【0072】
次に、本実施形態に係る表示装置DSPの一構成例について説明する。
【0073】
図14は、表示装置DSPの断面図である。なお、表示パネルPNLについては、主要部のみを簡略化して図示している。
【0074】
表示パネルPNLは、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の他に、さらに、第3透明基板30を備えている。第3透明基板30の内面30Aは、第3方向Zにおいて、第2透明基板20の外面20Bと対向している。接着層ADは、第2透明基板20と第3透明基板30とを接着している。第3透明基板30は、例えばガラス基板であるが、プラスチック基板などの絶縁基板であってもよい。第3透明基板30は、第1透明基板10及び第2透明基板20と同等の屈折率を有している。接着層ADは、第2透明基板20及び第3透明基板30の各々と同等の屈折率を有している。
【0075】
第3透明基板30の側面301は、第2透明基板20の側面201の直上に位置している。発光モジュール100の発光素子110は、配線基板Fと電気的に接続され、第3方向Zにおいて、第1基板SUB1と配線基板Fとの間に設けられている。導光体120は、第2方向Yにおいて、発光素子110と側面201との間、及び、発光素子110と側面301との間に設けられている。導光体120は、接着層AD1により配線基板Fに接着されるとともに、接着層AD2により第1基板SUB1に接着されている。
【0076】
次に、図14を参照しながら、発光素子110から出射された光L1について説明する。
発光素子110は、導光体120に向かって光L1を出射する。発光素子110から出射された光L1は、第2方向Yを示す矢印の向きに沿って伝播し、導光体120を通り、側面201から第2透明基板20に入射するとともに、側面301から第3透明基板30に入射する。第2透明基板20及び第3透明基板30に入射した光L1は、繰り返し反射されながら、表示パネルPNLの内部を伝播する。電圧が印加されていない液晶層LCに入射した光L1は、ほとんど散乱されることなく液晶層LCを透過する。また、電圧が印加された液晶層LCに入射した光L1は、液晶層LCで散乱される。
【0077】
このような表示装置DSPは、第1透明基板10の外面10A側から観察可能であるとともに、第3透明基板30の外面30B側からも観察可能である。また、表示装置DSPが外面10A側から観察された場合であっても、外面30B側から観察された場合であっても、表示装置DSPを介して、表示装置DSPの背景を観察可能である。
【0078】
次に、配向膜AL1を必要としない他の表示装置あるいは電子機器に適用可能な第1基板SUB1について説明する。
【0079】
図15は、図5に示したE-F線に沿った第1基板SUB1を含む表示パネルPNLの他の例を示す断面図である。図15に示す例は、図8に示した例と比較して、配向膜AL1が省略された点で相違している。このような例においても、第1開口AP11及び第2開口AP12が重畳する領域は、絶縁膜ILに含まれる水分の放出口となり得る。したがって、スイッチング素子SWを覆う絶縁膜ILの水分量が減少し、スイッチング素子SWの性能劣化、及び、信頼性の低下を抑制することができる。
【0080】
図15に示す例と同様に、図10乃至図13に示した各例においても、配向膜AL1が省略されることで、上記したのと同様の効果が得られる。
【0081】
以上説明したように、本実施形態によれば、信頼性の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することができる。
【0082】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
DSP…表示装置 PNL…表示パネル DA…表示領域 PX…画素
SUB1…第1基板 10…第1透明基板 PE…画素電極 SW…スイッチング素子
SC…半導体(酸化物半導体) GE…ゲート電極 G…走査線 S…信号線
IL…絶縁膜(有機絶縁膜) ILT…上面 CC…凹部 OP…開口部
CL…給電線(透明電極) AP11…第1開口
13…絶縁膜(無機絶縁膜) AP12…第2開口
15…台座 AL1…配向膜 SP…スペーサ
SUB2…第2基板 20…第2透明基板 LC…液晶層 30…第3透明基板
100…発光モジュール 110…発光素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15