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  • 特許-ワイヤー式ドアクローザー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】ワイヤー式ドアクローザー
(51)【国際特許分類】
   E05F 3/18 20060101AFI20240415BHJP
   E05F 1/10 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
E05F3/18
E05F1/10
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023071882
(22)【出願日】2023-04-07
【審査請求日】2023-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】518446341
【氏名又は名称】藤山 美恵子
(72)【発明者】
【氏名】藤山 美恵子
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-339936(JP,A)
【文献】特開2019-85701(JP,A)
【文献】特開2020-26626(JP,A)
【文献】登録実用新案第3092800(JP,U)
【文献】特開2000-8695(JP,A)
【文献】特開2000-291326(JP,A)
【文献】特開2005-113663(JP,A)
【文献】特開2007-126832(JP,A)
【文献】特開2020-84682(JP,A)
【文献】実開昭53-121735(JP,U)
【文献】実開昭55-27789(JP,U)
【文献】実開昭57-17364(JP,U)
【文献】実開昭56-34970(JP,U)
【文献】登録実用新案第3101743(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 1/00-17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項2】
前記調整具が、転がり抵抗のあるローラーにて締め付けてなることを特徴とする請求項1記載のワイヤー式ドアクローザー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアに使用されるドアクローザーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術としては、丁番の一方の側方の背面側で丁番軸と平行な方向に摺動可能な摺動棒を支持すると共に、この摺動棒に一端を連結したワイヤーの他端を上記一方の側片を貫通して他方の側片の対向面に係着し、且つ該ワイヤーを引く方向に摺動棒を付勢するばね部材を設けてなるドアクローザー機能を有する丁番がある。(特許文献1参照)
【0003】
また、別の従来技術として、ドアクローザー本体のカバー等の一側にゼンマイバネを内装したワイヤー巻取ドラムを、上記バネにより巻取り可能にワイヤーを巻装して回転可能にして、かつ脱着自在に取り付け、上記ワイヤーの延出端をドアの開閉動作により回動するドアクローザーのアームに連結すると共に、上記ワイヤー巻取ドラムには、芳香剤が収容され香気発散孔・・・を設けて形成したシロツコフアンを脱着自在に取り付けてなることを特徴とする芳香剤付ドアクローザーがある。(特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開昭59-152083号公報
【文献】実開昭62-108481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前者の従来技術は、丁番にドアクローザー機能を設けたもので、専用の丁番としてしか使用できず、また、コイルスプリングの劣化による引張力の調整が出来ないものである。
【0006】
後者の従来技術は、ドアクローザーのアームにワイヤーを取り付けてドアを開閉するもので、通常の油圧式ではなく、ワイヤー式のものであるにすぎず、よって、本発明のようにワイヤーの先端をドアに直接着脱自在に取り付けるものではない。
【0007】
なお、現状販売されているものは、おおむね油圧式が主流であるが、取付において、リンクの調整長では長さ調整が少なく、取り付けや作業が大変で、修理しての再度取り付けに技術を要するものである。
【0008】
本発明は、このような構成が有する問題を解しようとするもので、ワイヤーと調整具の構成により、取付が簡単で、ワイヤーの引張力の調整が容易に行うことができるワイヤー式ドアクローザーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するため、クローザー本体内に、ワイヤーの後端を固定した巻バネを設け、ワイヤーの先端をドアに取り付けると共に、ワイヤーの出入りを調整する調整具を設けてなること。ドアをゆっくり閉じるべく、ドアストッパーを設けてなること。前記調整具が、転がり抵抗のあるローラーにて締め付けてなること。ドアに取り付ける取付板を設け、この取付板に、ワイヤーの先端に取付板に着脱自在に取り付ける係止部を設けてあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
1)、ワイヤーと巻バネと調整具により、誰でも技術を必要とすることなく、簡単・容易 ・確実にドアに取り付けることができる。
2)、ドアストッパーにより、ドアを閉める時の衝撃を吸収できる。
3)、調整具が、ローラーで締め付けるものであり、ワイヤーの出入を巻バネの引張力の 変化に簡単に対応できる。
4)、シンプルな構造のため、故障しにくい。
5)、ワイヤーをドアから外せることにより、ドアを自由に開放することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】 本発明の第1実施例を示すワイヤー式ドアクローザーの平面図。
図2】 本発明の第1実施例を示すワイヤー式ドアクローザーの底面図。
図3】 本発明の第1実施例を示すワイヤー式ドアクローザーの使用状態図。
図4】 本発明の第2実施例を示すワイヤー式ドアクローザーのドアストッパーの正面図。
図5】 本発明の第2実施例を示すワイヤー式ドアクローザーのワイヤーの先端の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1は、ワイヤー式ドアクローザーである。
2は、クローザー本体で、BOX2aの両側に、ビス穴2b1を形成した取付板2bを設けてある。
3は、巻バネ(ゼンマイバネ)である。
4はワイヤーで、後端を巻バネ3の先端に取り付けると共に、先端にドアに取り付ける取付穴4a1を形成した取付板4aを設けてある。
5は、ワイヤー4の出入を調整(締め付け)する調整具で、両側の支持ローラー5a・5aと中央の前後する押圧ローラー5bにより、転がり抵抗のある構成としている。
6は、平板状のドアストッパーで、例えば、バネ鋼によるものである。
【0013】
つぎに、ワイヤー式ドアクローザー1の使用例について説明する。
まず、ドアDの上部位置にくるべく、ドア枠DYの上部にワイヤー式ドアクローザー1をビス穴2b1よりビスBにて固定する。
最後に、調整具5の押圧ローラー5bを前後させ、ワイヤー4の出入を調整する。
なお、ワイヤー式ドアクローザー1のドア枠DYへの取付位置や取付板4aのドアDへの取付位置は、ワイヤー式(調整具5により)なので多少の位置のズレでも対応できるため、取付が楽である。
【0014】
つぎに、第2実施例のワイヤー式ドアクローザーの取付版とワイヤーについて説明する。取付版24aは中央部を段差状に設け、上端を切欠溝24a1を設け、中央にストッパー部24a2を形成してある。
また、ストッパー部24a2に、ワイヤー24の先端に設けた球体の係止部24bを着脱自在に設ける。
【0015】
上記実施例において、各部材の材質は、特に限定するものではない。
また、巻バネの力やワイヤーの長さ等、必要によって決めればよく、ワイヤーとは、巻取り可能なワイヤーロープのことで、テグス等も使用可能と思われる。
さらに、ドアの下部に市販されている磁石等によるストッパー具を設けることにより、一定の位置でドアを止めることも一考である。
さらにまた、押圧ローラーの作動方法は、スプリングとネジ等が考えられるが、特に限定するものではない。
【符号の説明】
【0016】
1―――ワイヤー式ドアクローザー
2―――クローザー本体
2a――BOX
2b――取付板
3―――巻バネ
4―――ワイヤー
4a――取付板
5―――調整具
6―――ドアストッパー
【要約】
【課題】 従来技術は、丁番にドアクローザー機能を設けたもので、専用の丁番としてしか使用できず、また、コイルスプリングの劣化による引張力の調整が出来ないものである。
また、別の従来技術は、ドアクローザーのアームにワイヤーを取り付けてドアを開閉するもので、通常の油圧式ではなく、ワイヤー式のものであるにすぎず、よって、本発明のようにワイヤーの先端をドアに直接着脱自在に取り付けるものではない。
【解決手段】 クローザー本体内に、ワイヤーの後端を固定した巻バネを設け、ワイヤーの先端をドアに取り付けると共に、ワイヤーの出入りを調整する調整具を設けてなることを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5