(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】体操用椅子
(51)【国際特許分類】
A63B 23/00 20060101AFI20240415BHJP
A47C 13/00 20060101ALI20240415BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20240415BHJP
A47C 9/10 20060101ALI20240415BHJP
【FI】
A63B23/00 M
A47C13/00 D
A47C7/62 Z
A47C9/10 Z
A63B23/00 F
(21)【出願番号】P 2023149910
(22)【出願日】2023-09-15
【審査請求日】2023-09-15
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511220175
【氏名又は名称】上野 泰明
(73)【特許権者】
【識別番号】510070843
【氏名又は名称】鈴木 矩子
(72)【発明者】
【氏名】上野 泰明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 矩子
【審査官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0314482(KR,Y1)
【文献】特開2000-350753(JP,A)
【文献】登録実用新案第3137692(JP,U)
【文献】特開平10-137361(JP,A)
【文献】特開2012-029911(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 23/00
A47C 1/00-16/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体操用椅子(1)
は、木材を使用して、背もたれ(1-4)の両端にあり床面に垂直な体操
用椅子の後脚(1-2)の最上部背面左右に互いに
平行で且つ床面に平行な手すり(1-1)を有し、左右それぞれの手すり(1-1)の下部に
金属製の折りたたみ式棚受け金具の一方(2-2)を取り付け、他方(2-3)を後脚背面最上部に縦状に設置して、このことにより手すりは体操を行う時は床に平行になり、体操を終えた時は棚受け金具(2-2)を折りたたんで椅子の背面に縦状に収納し日常的に椅子として使用することが出来る事、また椅子の下部に下肢の体操として
昇り降りをするための踏み台として引き出し式の踏み台(5)を設けた体操用椅子。
【請求項2】
体操用椅子の左右の後脚最上部側面に回転軸(3-3)を設け、一端に穴(3-2)を設けた左右の手すり(1-1)を回転自在に取り付け、回転軸(3-3)より後方に手すり(1-1)が床面に平行になるように手すり受け(3-4)を設け、体操時にはお互いに平行で且
つ床に平行な左右の手すりを体操終了時には270度回転させて椅子の側面に収納し日常的には椅子として使用できる請求項1記載の体操用椅子。
【請求項3】
椅子の座部の下に引出のように出し入れできる引き出し式踏み台(5)を設置出来るようにして、上部一辺を手すり(1-1)とした長方形の枠(4)左右2枚を、左の枠(4-1)を椅子の左の後脚(4-2)最上部背面に蝶番で設け、右の枠(4-3)を椅子の右の後脚(4-4)最上部背面に蝶番で設けた、体操時にはお互いに平行で
且つ床に平行な左右の手すりを体操終了時には椅子の背面に収納し日常的には椅子として使用できる請求項
1または2記載の体操用椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
下肢の体操を行うための体操用椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
特願昭60-86519(体操用椅子)に記載はあるがこの体操用椅子は主に上体の体操のためのものであり下肢の体操のためのものではない。
CN-U-212730925 は下肢のトレーニングを行うもののようであり、コの字型手すりも使用している。
コの字型の手すりは既に存在するし、折りたたんで収納するものも多数見受けられるが、日常的に使っている椅子の一部を改造し、利用時に素早く取り出して使用できる手すりの付いた椅子は見受けられない。
通常使われている車いすの背後に取っ手はあるが、これは車いすを押すものであり体操をするものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特願昭60-86519号公報
【文献】CN-U-212730925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年高齢化が進み 長生きをするお年寄りが増えたのは喜ばしいことではあるが介護を必要とするお年寄りも増え医療費、介護費の増加が問題となっている。
加齢とともに下肢の筋力が衰え歩けなくなって車椅子を使用するもの、さらに進んで寝たきりになり介護なしでは生きられない後期高齢者も増えている。自宅で生活するためには下肢の筋肉を日常的に鍛える必要がある。転倒を防ぎ安全に体操を行えるように日常的に使用している椅子の一部を改造して利用時に素早く取り出して下肢の体操を行えるようにする事が課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明体操用椅子(1)は素材を木材・金属製を使用して、手すり(1-1)は体操用椅子を日常的に椅子として使用するために、左右それぞれの手すり(1-1)の下部に折りたたみ式棚受け金具の一方(2-2)を取り付け、他方(2-3)を後脚背面最上部に縦状に設置した。このことにより手すりは体操を行う時は床に平行になり、体操を終えた後は棚受け金具(2-2)を折りたたんで椅子の背面に縦状に収納し日常的に椅子として使用することが出来るようにした。
【0006】
椅子の後脚(1-2)は背もたれ(1-4)の両端にあり床面に垂直なものとする。左右の後脚最上部背後にお互いに平行で且床に平行な手すり(1-1)を設置した。
この手すり(1-1)は体操終了後椅子の一部に収納でき、日常的に体操用椅子は椅子として使用できるようにした。
また椅子の下部に下肢の体操としてもっとも効果的とされる昇り降りをするための踏み台として、引き出し式踏み台(5)を設けた。
これにより体操時にはお互いに平行で且床に平行な左右の手すりを体操終了時には椅子の側面に収納し日常的には椅子として使用できる。
【0007】
手すりを設けるために、左右の後脚最上部側面に回転軸(3-1)を設け、一端に穴(3-2)を設けた左右の手すり(1-1)を回転自在に取り付けた。
また回転軸(3-3)より後方に体操時に手すり(1-1)が床面に平行になるように手すり受け(3-4)を設けた。これにより左右の手すりは体操を終えた後は270度回転させて椅子の側面に縦状に収納し日常的に椅子として使用することが出来る。
これにより体操時にはお互いに平行で且床に平行な左右の手すりを体操終了時には椅子の側面に収納し日常的には椅子として使用できる。
【0008】
記載した手すり(1-1)を設けるために、上部一辺を手すり(1-1)とした長方形の枠(4)左右2枚を、左の手すり枠(4-1)を椅子の左の後脚(4-2)背面に蝶番(4-5)を用いて取り付け、右の手すり枠(4-3)を椅子の右の後脚(4-4)背面に蝶番(4-5)を用いて取り付けた。これにより左右の手すりは折り畳むように収納でき、開いた時は体操用に用いることができ、畳むと日常使っている椅子として使用できる。体操用椅子の座部の下に引出のように出し入れできるような引き出し式踏み台(5)を必要により取り付け、取り外しを自由に出来るようにした。
これにより体操時にはお互いに平行で且床に平行な左右の手すりを体操終了時には椅子の側面に収納し日常的には椅子として使用できる。
【発明の効果】
【0009】
使用者は、高齢者、老人が多いため、普通の椅子では使用する事が危険であり使用を警戒するが、本願発明はどの老人も安心して使用する事が出来る。
また現在は椅子の背もたれを使って体操しているが、腿上げ・前ステップ・引き出し式踏み台(5)の上り下りは出来ない。本発明の体操用椅子は背もたれに脚をぶつけることなく前後に脚を踏み出せるので、より多くの体操に適している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】前方から見た斜視図(手すりを折り畳んだ状態)
【
図4】折りたたみ式棚受け金具を取り付けた背面斜視図
【
図11】「あ」 体操用として使用図 「い」 手すりを270度回転させて後脚側面に垂らし椅子として使用図
【
図12】回転自在に取り付けるための後脚側面図と手すり
【
図13】「イ」体操用として使用平面図 「ロ」手すりを畳んで椅子として使用平面図
【
図14】長方形手すり枠を回転自在に取り付けた時の左右手すり取り付けた部分の拡大説明図
【発明を実施するための形態】
【0011】
使用方法として以下に説明する。
本発明体操用椅子(1)は素材を木材・金属製を使用して、椅子の後脚最上部の背面に左右お互いに平行で且床に平行な手すり(1-1)を設置した。(
図1)
これは近年近年高齢化が進み 長生きをするお年寄りが増えたのは喜ばしいことではあるが介護を必要とするお年寄りも増え 医療費、介護費の増加が問題となっている。加齢とともに下肢の筋力が衰え歩けなくなって車椅子を使用するもの、さらに進んで寝たきりになり介護なしでは生きられない後期高齢者も増えている。自宅で生活するためには下肢の筋肉を日常的に鍛える必要がある。
ラジオ・テレビで体操を扱っているが立つことのできない人は座ったままで体操をしている。転倒を恐れてのこととは思うが 下肢を鍛える体操は必要と思われる。
スクワット・つま先上げ・踵揚げなどは椅子の背に掴まって行えば良いが腿上げ・前ステップ・踏み台の昇り降りは前後の動きも必要になる。
自分の体の幅より広く、大転子より高い位置に、右と左に互いに平行で、床にも平行な手すりがあれば、左右の手で手すりに掴まって、転倒することなく安全に下肢の体操を行うことができる。
【0012】
後期高齢者が使用するために片方の手で体操用椅子(1)につかまりながら体操をする為、現状のままでは大きな不便があるため、折りたたみ式棚受け金具を背面に設置する事は欠かせない。
手すりは、体操用椅子を日常的に椅子として使用するために、手すりがあると部屋を歩くときに邪魔になる。そこで手すり(1-1)の下部に折りたたみ式棚受け金具の一方(2-2)を取り付け、他方(2-3)を後脚最上部背面に縦状に設置した。このことにより手すりは体操を行う時は床に平行になり、日常的には棚受け金具を折りたたんで手すりを椅子の背面に縦状に収納して椅子として使用することが出来る。
【0013】
素材は、木材として、好みにより合成樹脂又は、金属を使用する事が出来る。
手すりを設けるために、左右の手すり(1―1)の一端に穴(3-2)を設けた。(
図7)
左右の後脚最上部側面に回転軸(3-3)を設け、手すり(1-1)の穴(3-2)を差し込み手すり(1-1)を回転自在に取り付けた。(
図8)
また回転軸(3-3)より後方に手すり受け(3-4)を設けた。
このことにより手すりは体操を行う時は椅子の後ろで床に平行になり、体操を終えた時は270度回転させて、椅子の後脚の側面に縦状に収納して椅子として使用することが出来る。
【0014】
脚力が特に衰えている人は手すりにしっかりとしがみつかなくてはならないので、手すり(1-1)の前後に床に垂直な支柱がある方が安全である。そこで上部を手すりとした左右2枚の長方形の枠(4)を椅子の背後に設けた。右の長方形の枠(4-1)を椅子の右の後脚に、左の長方形の枠(4-2)は椅子の左の後脚に蝶番を使って取り付けた。
このことにより体操をする時は左右の手すりは椅子の背後でお互いに平行で床に対しても平行になり安全に体を支える。体操を終えた後は右の手すりは右の後脚の背面で左へ90度回転させて椅子の背面へ、左の手すりは左の後脚の背面で右に90度回転させて折りたたんで収納でき体操用椅子は椅子として使用できる。
【0015】
下肢の筋力を強める体操として踏み台の昇り降りが有効である。踏み台を椅子の下に引き出しの形にして取り付けると、体操時には引き出して昇り降り体操を行い、体操を終えると元に戻して収納すると踏み台の置き場所に困ることはない。
【0016】
体操用椅子の素材は木材と棚受け金具は金属製を使用しているが手すり(1-1)全体を金属製に変更して使用する事が出来るようにした。
【符号の説明】
【0017】
1. 体操用椅子本体
1-1.手すり
1-2.後脚
1-3.笠木
1-4. 背もたれ
2. 折り畳み式棚受け金具を用いた手すり
2-1.手すり側の折り畳み式金具取付部
2-2. 折りたたみ式棚受け金具
2-3.後脚側の折り畳み式金具取付部
3. 回転式手すり
3-1.回転軸
3-2.手すりの穴
3-3.手すり受け
4. 長方形手すり枠
4-1.左の長方形手すり枠
4-2.左の後脚
4-3.右の長方形手すり枠
4-4.右の後脚
4-5.蝶番
5. 引き出し式踏み台
5-1. 引き出し式踏み台の保管場所
【要約】 (修正有)
【課題】下肢を鍛える体操を行うとき体を支える体操用椅子を提供する。
【解決手段】素材を木材・金属製を使用して、体操用椅子の背もたれの背後に背もたれに垂直で床面に平行な手すりを設けた。背もたれの上部の左右両先端に手すりを取り付け、手すり使用時には体操用椅子の背面で地面に平行になり且つ固定されるようにして、折りたたみ式棚受け金具を使用した金具「右」折りたたみ式棚受け金具を使用した金具「左」に設置して、後期高齢者が使用するために右手で右の手すりに、左手で左の手すりにつかまりながら安全に体操をする事が出来る折りたたみ式棚受け金具を使用した事を特徴とする。
【選択図】
図4