(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】フォトレジストの剥離方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240415BHJP
【FI】
H01L21/302 104H
(21)【出願番号】P 2023514453
(86)(22)【出願日】2021-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2021101228
(87)【国際公開番号】W WO2022088697
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2023-03-01
(31)【優先権主張番号】202011188937.8
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519453825
【氏名又は名称】江蘇魯▲もん▼儀器股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU LEUVEN INSTRUMENTS CO. LTD
【住所又は居所原語表記】Liaohe West Road 8, Pizhou Economic Development Zone Xuzhou, Jiangsu 221300, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】叶 聯
(72)【発明者】
【氏名】彭 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】車 東晨
(72)【発明者】
【氏名】呉 愧
(72)【発明者】
【氏名】許 開東
(72)【発明者】
【氏名】胡 冬冬
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-229685(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111799155(CN,A)
【文献】特開2008-235660(JP,A)
【文献】特開平02-077125(JP,A)
【文献】特表2002-514354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/302
H01L 21/461
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトレジストを有するウエハを用いたフォトレジストの剥離方法であって、
複数の貫通孔が開けられたガス均一化ディスクが設けられたエッチングチャンバ内にウエハを置
くステップ01と、
前記ウエハの上方から、前記エッチングチャンバ内に酸素ガスと水を順に導入して、前記フォトレジストの表層部分に対して軟化プロセスを行うステップ02と、
ステップ02で導入された酸素ガスと水をいずれも排出するステップ03と、
前記ウエハの上方から、前記エッチングチャンバ内に水0.2~0.5gを導入しながらマイクロ波源を起動し、水が降下する過程で水気を形成し、前記マイクロ波源は水気をイオン状態にイオン化し、イオン状態の水気はガス均一化ディスクを通過して前記ウエハに降下し、前記ウエハに付着した塩素イオンを吸収するステップ04と、
いずれも前記ウエハの上方から前記エッチングチャンバ内に導入される酸素ガスと窒素ガスの流量を含む予め設定されたドライアッシングパラメータに基づき、ドライアッシングを行い、前記フォトレジストの表層部分とフォトレジストを剥離し、また、前記ウエハの上方から前記エッチングチャンバ内に水0.2~0.5gを導入し続け、前記ウエハに付着した塩素イオンを吸収するステップ05と、を含むことを特徴とするフォトレジストの剥離方法。
【請求項2】
ステップ04では、マイクロ波源のRF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの反応圧力は2000~8000mtorrとされることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【請求項3】
ステップ05では、前記予め設定されたドライアッシングパラメータは、RF電力とエッチングチャンバの反応圧力をさらに含み、マイクロ波源のRF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの反応圧力は2000~8000mtorrとされることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【請求項4】
ステップ05では、前記酸素ガスの流量は2000~4000sccmとされ、窒素ガスの流量は200~800sccmとされることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【請求項5】
ステップ02では、導入された酸素ガスの総流量は3500sccmとされ、導入時間は30Sとされ、導入された水の総量は0.6gとされ、導入時間は30Sとされることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【請求項6】
ステップ01では、前記ガス均一化ディスクは石英材料で製造されることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【請求項7】
ステップ01では、前記ガス均一化ディスクはN周の貫通孔ユニットを含み、ここでは、N≧1であり、前記貫通孔ユニットは円周に沿って分布している複数の前記貫通孔を含み、前記貫通孔ユニットの半径が異なることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【請求項8】
ステップ05の後、ステップ04に戻ることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【請求項9】
ステップ01では、具体的には、
マニピュレータによっ
てウエハロードチャンバ内のウエハをエッチングチャンバ内のホットステージの直上に送り込むステップS1と、
ホットステージの下方に位置するセラミックエジェクターピン機構が上昇してホットステージとマニピュレータの中空領域を順に通過し、中空領域上のウエハを突き上げ、前記ウエハとホットステージとの間の距離を9mmにするステップS2と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトレジストの剥離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体産業の技術分野に属し、特にフォトレジストの剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の主流のアッシング方法として、コストが低く効率が高いウェットアッシングが採用されているが、技術の進歩や更新に伴い、ますます多くのICメーカーはドライアッシングを採用し始めている。ドライアッシングプロセスは、従来のウェットアッシングプロセスと異なり、化学溶剤に浸漬する必要がなく、乾燥する必要もなく、アッシングの過程がより制御されやすく、基板を必要以上損傷することを回避し、製品の歩留まりを向上させる。ドライアッシングはプラズマアッシングも呼ばれ、その原理はプラズマ洗浄と類似し、主に酸素ガス原子核とフォトレジストがプラズマ環境で反応することによってフォトレジストを除去する。フォトレジストの基本成分は炭化水素有機物であるため、RF又はマイクロ波の作用で、酸素ガスが酸素ガス原子にイオン化してフォトレジストと化学反応し、一酸化炭素、二酸化炭素及び水などを生成し、さらにポンプによって真空引きされ、フォトレジストの除去を完了する。
【0003】
ドライアッシングプロセスでは、アッシングの均一性はアッシング品質を判断する要因である。しかしながら、従来のドライアッシングプロセスでは、フォトレジストのアッシングの均一性が悪く、生産効率に悪影響を与え、さらに製品全体の歩留まりに悪影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ガス均一化ディスク、軟化プロセス及びドライアッシングプロセスのパラメータを設定することにより、フォトレジストのアッシングの均一性を向上させるフォトレジストの剥離方法を提供することである。上記目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
フォトレジストを有するウエハを用いたフォトレジストの剥離方法であって、
複数の貫通孔が開けられたガス均一化ディスクが設けられたエッチングチャンバ内にウエハを置き、且つ前記ウエハをガス均一化ディスクとマイクロ波源との間に置くステップ01と、
前記ウエハの上方から、前記エッチングチャンバ内に酸素ガスと水を順に導入して、前記フォトレジストの表層部分に対して軟化プロセスを行うステップ02と、
ステップ02で導入された酸素ガスと水をいずれも排出するステップ03と、
前記ウエハの上方から、前記エッチングチャンバ内に水0.2~0.5gを導入しながら前記マイクロ波源を起動し、水が降下する過程で水気を形成し、前記マイクロ波源は水気をイオン状態にイオン化し、イオン状態の水気はガス均一化ディスクを通過して前記ウエハに降下し、前記ウエハに付着した塩素イオンを吸収するステップ04と、
いずれも前記ウエハの上方から前記エッチングチャンバ内に導入される酸素ガスと窒素ガスの流量を含む予め設定されたドライアッシングパラメータに基づき、ドライアッシングを行い、前記フォトレジストの表層部分とフォトレジストを剥離し、また、前記ウエハの上方から前記エッチングチャンバ内に水0.2~0.5gを導入し続け、前記ウエハに付着した塩素イオンを吸収するステップ05と、を含む。
【0006】
好ましくは、ステップ04では、マイクロ波源のRF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの反応圧力は2000~8000mtorrとされる。
【0007】
好ましくは、ステップ05では、前記予め設定されたドライアッシングパラメータは、RF電力とエッチングチャンバの反応圧力をさらに含み、マイクロ波源のRF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの反応圧力は2000~8000mtorrとされる。
【0008】
好ましくは、ステップ05では、前記酸素ガスの流量は2000~4000sccmとされ、窒素ガスの流量は200~800sccmとされる。
【0009】
好ましくは、ステップ02では、導入された酸素ガスの総流量は3500sccmとされ、導入時間は30Sとされ、導入された水の総量は0.6gとされ、導入時間は30Sとされる。
【0010】
好ましくは、ステップ01では、前記ガス均一化ディスクは石英材料で製造される。
【0011】
好ましくは、ステップ01では、前記ガス均一化ディスクはN周の貫通孔ユニットを含み、ここでは、N≧1であり、前記貫通孔ユニットは円周に沿って分布している複数の前記貫通孔を含み、前記貫通孔ユニットの半径が異なる。
【0012】
好ましくは、ステップ05の後、ステップ04に戻る。
【0013】
好ましくは、ステップ01では、具体的には、マニピュレータによって前記ウエハロードチャンバ内のウエハをエッチングチャンバ内のホットステージの直上に送り込むステップS1と、ホットステージの下方に位置するセラミックエジェクターピン機構が上昇してホットステージとマニピュレータの中空領域を順に通過し、中空領域上のウエハを突き上げ、前記ウエハとホットステージとの間の距離を9mmにするステップS2と、を含む。
【発明の効果】
【0014】
従来技術に比べ、本発明の利点は以下のとおりである。
【0015】
(1)まず、軟化プロセスでは、酸素ガスと水を導入して、フォトレジスト、フォトレジストの表層部分に対して物理的軟化を行い、フォトレジスト内、フォトレジストの表層部分内にいずれも水が含まれるようにし、その後、軟化に用いる酸素ガスと水をエッチングチャンバから排出し、その後、イオン状態の水を利用してウエハ上の塩素イオンを溶解して塩素イオンを除去し、最後に、ドライアッシングパラメータを設定することにより、フォトレジストの表層部分とフォトレジストを剥離する。したがって、上記工程により、アッシングの均一性を向上させることができる。
【0016】
(2)軟化プロセス及びドライアッシングプロセスでは、酸素ガス、窒素ガス及び水はいずれもウエハの上方からエッチングチャンバ内に導入され、酸素ガス、窒素ガス及び水はいずれもマイクロ波源によってイオン状態にイオン化され、その後、ガス均一化ディスクの作用によってウエハに均一に散布し、フォトレジスト、フォトレジストの表層部分と反応し、それにより、最終的にフォトレジストを除去し、且つアッシングが均一である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施例に係るフォトレジストの剥離方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図を参照しつつ本発明をより詳細に説明し、ここで本発明の好ましい実施例が示され、当業者がここで説明された本発明を修正しても、本発明の有益な効果を実現できると理解すべきである。したがって、以下の説明は当業者に広く知られるものであり、本発明を限定するものではないと理解されるべきである。
【0019】
図1に示すように、フォトレジストの剥離方法は、フォトレジストを有するウエハを用い、以下のステップ01~06を含む。
【0020】
ステップ01:複数の貫通孔が開けられたガス均一化ディスクが設けられたエッチングチャンバ内にウエハを置き、且つ、ウエハをガス均一化ディスクとマイクロ波源との間に置く。
【0021】
ガス均一化ディスクは石英材料で製造され、ガス均一化ディスクはN周の貫通孔ユニットを含み、ここでは、Nは正の整数であって、且つN≧1であり、貫通孔ユニットは円周に沿って分布している複数の貫通孔を含み、貫通孔ユニットの半径は異なる。
【0022】
ガス均一化ディスクの作用は、エッチングチャンバ内で導入された酸素ガスと水を均一化することである。ステップ02では、ガス均一化ディスクの作用は、酸素ガスと水をいずれもフォトレジスト、フォトレジストの表層部分と均一に接触させ、軟化効果を向上させることである。ステップ04では、ガス均一化ディスクの作用は、マイクロ波源によってイオン化されて形成された水気を均一化し、水気をフォトレジスト及びフォトレジストの表層部分と均一に接触させ、ウエハに付着した塩素イオンを均一に吸収することである。ステップ05では、ガス均一化ディスクの作用は、マイクロ波源のイオン化によって形成された酸素ガスイオン、窒素ガスイオン及び水気イオンを均一化し、酸素ガスイオン、窒素ガスイオン、水気イオンをフォトレジスト及びフォトレジストの表層部分に均一に接触させ、アッシングの均一性を向上させることである。
【0023】
ここでは、エッチングチャンバ内にウエハを置く操作は、具体的には、以下のとおりである。まず、マニピュレータによってウエハロードチャンバ内のウエハをエッチングチャンバ内のホットステージの直上に送り込む。その後、ホットステージの下方に位置するセラミックエジェクターピン機構が上昇してホットステージとマニピュレータの中空領域を順に通過し、中空領域上のウエハを突き上げ、ウエハとホットステージとの距離を9mmにする。当業者に知られているように、エッチングチャンバ内にウエハを置く操作方法は従来技術である。また、ホットステージの温度が高いため、ウエハ上のフォトレジストが粘着することを防止するために、ウエハとホットステージとが接触しないようにし、アッシングの難度を低下させる。
【0024】
ステップ02:ウエハの上方から、エッチングチャンバ内に酸素ガスと水を順に導入して、フォトレジストの表層部分に対して軟化プロセスを行う。
【0025】
具体的には、酸素ガス及び水はいずれもウエハを経て導入され、導入量の増加に伴い、酸素ガスは、徐々にウエハ上のフォトレジスト及びフォトレジストの表層部分を完全に覆い、又は、水気は、徐々にウエハ上のフォトレジスト及びフォトレジストの表層部分全体よりも上になる。酸素ガスの作用は、まずフォトレジストとフォトレジストの表層部分を軟化し、後のアッシングプロセスによりフォトレジストとフォトレジストの表層部分が焼くことを回避することであり、水の作用は、フォトレジスト、フォトレジストの表層部分に対して物理的軟化を行い、フォトレジスト内、フォトレジストの表層部分内にいずれも水が含まれるようにし、ホットステージの250℃の高温によりフォトレジスト、フォトレジストの表層部分が焼くことを回避することである。
【0026】
ここでは、導入された酸素ガスの総流量は3500sccmとされ、導入時間は30Sとされ、導入された水の総量は0.6gとされ、導入時間は30Sでとされる。
【0027】
ステップ03:ステップ02で導入された酸素ガスと水を完全に排出する。
【0028】
具体的には、エッチングチャンバの底部にエッチングチャンバに連通する排気管とエッチングチャンバに連通する排水管を設けることができる。軟化時間が所定値に達すると、排気管と排水管のバルブが開き、それぞれ酸素ガスと水をエッチングチャンバの外に排出する。ステップ3の作用は、酸素ガス又は水の残留を回避することである。酸素ガス又は水が残留すると、ステップ4とステップ5のプロセスにおいてガスと水の割合がアンバランスになり、アッシングの均一性に影響を与える。
【0029】
ステップ04:ウエハの上方から、エッチングチャンバ内に水0.2~0.5gを導入しながらマイクロ波源を起動し、水が下降する過程で水気を形成し、マイクロ波源は水気をイオン状態にイオン化し、イオン状態の水気はガス均一化ディスクを通過してウエハまで下降し、ウエハに付着した塩素イオンを吸収し、また、該ステップはアッシングの役割も果たすことができる。ここでは、アッシング工程の前の工程では、アルミニウムをドライエッチングするには塩素ガスが必要である。従って、このアッシング工程では、塩素イオンの残留が発生し、塩素イオンが腐食作用を有するため、予め除去しておく必要がある。
【0030】
ここでは、マイクロ波源のRF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの反応圧力は2000~8000mtorrとされる。
【0031】
ステップ05:いずれもウエハの上方からエッチングチャンバ内に導入される酸素ガスと窒素ガスの流量を含む予め設定されたドライアッシングパラメータに基づき、ドライアッシングを行い、フォトレジストの表層部分とフォトレジストを剥離する。酸素ガス及び窒素ガスは反応ガスとし、イオン化した後にフォトレジスト、フォトレジストの表層部分と反応し、フォトレジスト、フォトレジストの表層部分を除去する。
【0032】
ドライアッシングを行いながら、ウエハの上方からエッチングチャンバ内に水0.2~0.5gを導入し続け、ウエハに付着した塩素イオンをさらに吸収する。
【0033】
ここでは、酸素ガスの流量は2000~4000sccmとされ、窒素ガスの流量は200~800sccmとされる。
【0034】
ここでは、予め設定されたドライアッシングパラメータは、RF電力とエッチングチャンバの反応圧力をさらに含み、マイクロ波源のRF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの反応圧力は2000~8000mtorrとされる。
【0035】
ステップ06:ステップ05の後、ステップ04に戻る。ステップ04とステップ05を複数回繰り返し、フォトレジスト、フォトレジストの表層部分を完全に除去する。
【実施例1】
【0036】
ステップ04のパラメータ設定:ガス均一化ディスクの孔のサイズは6~10mmとされ、層数は内から外まで5層とされ、内から外まで2mmずつ増加し又は一定にし、RF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの圧力は2000~8000mtorrとされ、水流量は0.2~0.5gとされる。実験結果により、アッシングの均一性は10.5%であり、アッシングの速度は49190A/minであることが示された。
【0037】
ステップ05のパラメータ設定:ガス均一化ディスクの孔のサイズは6~10mmとされ、層数は内から外まで5層とされ、内から外まで2mmずつ増加し又は一定にし、RF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの圧力は2000~8000mtorrとされ、水流量は0.2~0.5gとされ、酸素ガスの流量は2000~4000sccmとされ、窒素ガスの流量は200~800sccmとされる。実験結果により、アッシングの均一性は14.8%であり、アッシングの速度は31470A/minであることが示された。
【実施例2】
【0038】
ステップ04のパラメータ設定:ガス均一化ディスクの孔のサイズは6~10mmとされ、層数は内から外まで4層とされ、内から外まで2mmずつ増加し又は変更せず、上部RF電力は1000~1400Wとされ、エッチングチャンバの圧力は2000~8000mtorrとされ、水流量は0.2~0.5gとされる。実験結果により、アッシングの均一性は14.2%であり、アッシングの速度は55230A/minであることが示された。
【0039】
ステップ05のパラメータ設定:ガス均一化ディスクの孔のサイズは6~10mmとされ、層数は内から外まで4層とされ、内から外まで2mmずつ増加し又は一定にし、RF電力は1000~1400Wとされ、チャンバの圧力は2000~8000mtorrとされ、水流量は0.2~0.5gとされ、酸素ガスの流量は2000~4000sccmとされ、窒素ガスの流量は200~800sccmとされる。実験結果により、アッシングの均一性は14.4%であり、アッシングの速度は30600A/minであることが示された。
【実施例3】
【0040】
ステップ04のパラメータ設定:ガス均一化ディスクの孔のサイズは6~10mmとされ、層数は内から外まで4層とされ、内から外まで2mmずつ増加し又は一定にし、RF電力は800~1000Wとされ、チャンバの圧力は2000~8000mtorrとされ、水流量は0.2~0.5gとされる。実験結果により、アッシングの均一性は12.2%であり、アッシングの速度は29190A/minであることが示された。
【0041】
ステップ05のパラメータ設定:ガス均一化ディスクの孔のサイズは6~10mmとされ、層数は内から外まで4層とされ、内から外まで2mmずつ増加し又は一定にし、RF電力は800~1000Wとされ、チャンバの圧力は2000~8000mtorrとされ、水流量は0.2~0.5gとされ、酸素ガスの流量は2000~4000sccmとされ、窒素ガスの流量は200~800sccmとされる。実験結果により、アッシングの均一性は11%であり、アッシングの速度は41190A/minであることが示された。
【0042】
実施例1及び実施例2のドライアッシングの均一性及びアッシングの速度からわかるように、ガス均一化ディスクの構造(周数及び孔径の大きさ)を調整することにより、均一性を15%以内、エッチング速度を25000A/min以上に制御することができる。
【0043】
実施例2及び実施例3のドライアッシングの均一性及びアッシングの速度からわかるように、最適化されたガス均一化ディスクの構造(周数及び孔径の大きさ)に加えて、プロセスパラメータを調整することにより、均一性を15%以内、エッチング速度を25000A/min以上に安定的に制御することができる。
【0044】
また、表1~2に示すように、本発明はまた、貫通孔のサイズ、ドライアッシングのエッチング速度及びアッシングの均一性を検証した。表2においては、アッシングの均一性の計算には業界におけるレンジ法が使用されている。本実施例では、「均一性」とは、「アッシングの均一性」を意味する。
【0045】
【0046】
【0047】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を何ら制限するものではない。当業者であれば、本発明の技術的解決手段を逸脱しない範囲内で本発明に開示された技術的解決手段及び技術内容に対して行われるいかなる態様の同等置換又は修正等の変更も、本発明の技術的解決手段を逸脱しない内容であり、依然として本発明の保護範囲内である。