(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】バッテリー管理装置及び方法、バッテリー管理システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
H02J7/00 302C
H02J7/00 303C
(21)【出願番号】P 2022552415
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(86)【国際出願番号】 KR2021013937
(87)【国際公開番号】W WO2022092617
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0142547
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ジュン ヒョン
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-151256(JP,A)
【文献】特開2013-198179(JP,A)
【文献】特開2008-193871(JP,A)
【文献】特開2014-018038(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1601717(KR,B1)
【文献】特開2019-161839(JP,A)
【文献】特開2014-143868(JP,A)
【文献】特開2020-099111(JP,A)
【文献】国際公開第2012/160638(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00-3/12
7/00-13/00
15/00-58/40
H02J 7/00-7/12
7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象装置の動作状態を感知する感知部と、
前記対象装置の動作状態に基づいて補助バッテリーからの電源供給を管理する電源管理部と、
セルバランシング動作のための複数の動作モードから、前記対象装置の動作状態に基づいて
動作モードを決定
し、決定された前記動作モードに応じて複数のバッテリーセルのセルバランシング動作を行う制御部と、を含むバッテリー管理装置。
【請求項2】
前記電源管理部は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、前記複数のバッテリーセルを含むバッテリーモジュールから起因する電源を用いて動作する、請求項1に記載のバッテリー管理装置。
【請求項3】
前記電源管理部が、前記バッテリーモジュールから電源が供給される場合、前記補助バッテリーは、前記バッテリーモジュールから起因する電源を用いて充電される、請求項2に記載のバッテリー管理装置。
【請求項4】
前記電源管理部は、前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記補助バッテリーから電源が供給される、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッテリー管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作して、セルバランシング動作を行い、
前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記一般モードよりも消耗電力が少ない低電力モードで動作して、セルバランシング動作を行う、請求項1から4のいずれか一項に記載のバッテリー管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作し、
前記複数のバッテリーセルのセルバランシング時間を算出し、
算出したセルバランシング時間に基づいてセルバランシング動作を行う、請求項1から4のいずれか一項に記載のバッテリー管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記セルバランシング動作が終了する前に前記対象装置がパワーオフ状態に転換される場合、低電力モードで動作モードを変更し、
前記算出したセルバランシング時間のうち残りの時間に対して、セルバランシング動作を行う、請求項
6に記載のバッテリー管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、既設定された時間ごとに動作モードを一般モードに変更し、
前記一般モードで前記複数のバッテリーセルの電圧をモニタリングして、前記セルバランシング時間を再算出する、請求項
6または7に記載のバッテリー管理装置。
【請求項9】
前記既設定された時間は、前記対象装置の仕様、前記複数のバッテリーセルの特性及び前記補助バッテリーの容量の少なくともいずれか一つに基づいて決定される、請求項
8に記載のバッテリー管理装置。
【請求項10】
対象装置の動作状態を感知する段階と、
対象装置の動作状態に基づいて補助バッテリーからの電源供給を管理する段階と、
セルバランシング動作のための複数の動作モードから、前記対象装置の動作状態に基づいて
動作モードを決定し、決定され
た前記動作モードに応じて複数のバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階と、を含むバッテリー管理方法。
【請求項11】
前記対象装置の動作状態に基づいて補助バッテリーからの電源供給を管理する段階は、前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記補助バッテリーから電源が供給される、請求項
10に記載のバッテリー管理方法。
【請求項12】
前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じてバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階は、
前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作して、セルバランシング動作を行い、
前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記一般モードよりも消耗電力が少ない低電力モードで動作して、セルバランシング動作を行う、請求項10または11に記載のバッテリー管理方法。
【請求項13】
前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じてバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作し、
前記複数のバッテリーセルのセルバランシング時間を算出し、
算出したセルバランシング時間に基づいてセルバランシング動作を行う、請求項
10または11に記載のバッテリー管理方法。
【請求項14】
前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じてバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階は、前記セルバランシング動作が終了する前に前記対象装置がパワーオフ状態に転換される場合、低電力モードで動作モードを変更し、
前記算出したセルバランシング時間のうち残りの時間に対してセルバランシング動作を行う、請求項
13に記載のバッテリー管理方法。
【請求項15】
既設定された時間が経過したか否かを確認する段階と、
前記既設定された時間が経過した場合、前記一般モードで前記複数のバッテリーセルの電圧をモニタリングして、前記セルバランシング時間を再算出する段階と、をさらに含む、請求項
13または14に記載のバッテリー管理方法。
【請求項16】
複数のバッテリーセルを含み、対象装置に電源を供給するバッテリーモジュールと、
前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じて前記複数のバッテリーセルのセルバランシング動作を行い、前記対象装置の動作状態に基づいて制御命令を生成するバッテリー管理装置と、
前記制御命令に応答して前記対象装置の第1補助バッテリーと前記バッテリー管理装置とを連結又は断絶させるスイッチと、
前記バッテリー管理装置に電源を供給する第2補助バッテリーと、を備えるバッテリー管理システム。
【請求項17】
前記バッテリー管理装置は、前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記スイッチを開放する制御命令を生成して前記第1補助バッテリーと前記バッテリー管理装置とを断絶させる、請求項
16に記載のバッテリー管理システム。
【請求項18】
前記バッテリー管理装置は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、前記スイッチを短絡させる制御命令を生成し、前記スイッチが短絡される場合、前記第2補助バッテリーは、前記バッテリーモジュールから起因する電源を用いて充電される、請求項
16または17に記載のバッテリー管理システム。
【請求項19】
前記バッテリー管理装置は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作し、
前記複数のバッテリーセルのセルバランシング時間を算出し、
算出したセルバランシング時間に基づいてセルバランシング動作を行う、請求項
16から18のいずれか一項に記載のバッテリー管理システム。
【請求項20】
前記バッテリー管理装置は、前記セルバランシング動作が終了する前に前記対象装置がパワーオフ状態に転換される場合、低電力モードで動作モードを変更し、前記算出したセルバランシング時間のうち残りの時間に対してセルバランシング動作を行う、請求項
19に記載のバッテリー管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年10月29日に出願された韓国特許出願第10-2020-0142547号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本文書に開示された実施形態は、バッテリー管理装置及び方法、バッテリー管理システムに関する。
【背景技術】
【0003】
最近、二次電池に対する研究開発が活発に行われている。ここで、二次電池は、充放電が可能な電池であって、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などと最近のリチウムイオン電池とを全て含む意味である。二次電池のうちリチウムイオン電池は、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などに比べてエネルギー密度が遥かに高いという利点がある。また、リチウムイオン電池は、小型、軽量で製作することができ、移動機器の電源として使用される。また、リチウムイオン電池は、電気自動車の電源に使用範囲が拡張され、次世代エネルギー保存媒体として注目を浴びている。
【0004】
また、二次電池は、一般的に複数のバッテリーセルが直列及び/又は並列に連結されたバッテリーモジュールを含むバッテリーパックとして用いられる。そして、バッテリーパックは、バッテリー管理システムにより状態及び動作が管理及び制御される。
【0005】
このようなバッテリーセルを含むバッテリーを使用する電気自動車(Electric Vehicle)の場合、多数のバッテリーセルが搭載されるので、バッテリーセルに対するバランシングが非常に重要である。しかし、電気自動車の電源がオフになっている状態で、セルバランシング動作を行う場合、自動車の補助バッテリーの電源を消耗することになり、補助バッテリーの寿命を短縮させるか、放電を引き起こすことができ、電気自動車の運行を不可能にさせるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本文書に開示された実施形態の一目的は、対象装置のパワーオフ状態で、対象装置の補助バッテリーの電源消耗なしに、バッテリーセルバランシング動作を行うことができるバッテリー管理装置及び方法、バッテリー管理システムの提供を目的とする。
【0007】
本文書に開示された実施形態の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置は、対象装置の動作状態を感知する感知部、前記対象装置の動作状態に基づいて補助バッテリーからの電源供給を管理する電源管理部、及び前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じて複数のバッテリーセルのセルバランシング動作を行う制御部を含んでよい。
【0009】
一実施形態において、前記電源管理部は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、前記複数のバッテリーセルを含むバッテリーモジュールから起因する電源を用いて動作してよい。
【0010】
一実施形態において、前記電源管理部が、前記バッテリーモジュールから電源が供給される場合、前記補助バッテリーは、前記バッテリーモジュールから起因する電源を用いて充電されてよい。
【0011】
一実施形態において、前記電源管理部は、前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記補助バッテリーから電源が供給されてよい。
【0012】
一実施形態において、前記制御部は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作し、前記複数のバッテリーセルのセルバランシング時間を算出し、算出した時間に基づいてセルバランシング動作を行ってよい。
【0013】
一実施形態において、前記制御部は、前記セルバランシング動作が終了する前に、前記対象装置がパワーオフ状態に転換される場合、低電力モードで動作モードを変更し、前記算出した時間のうち残りの時間に対してセルバランシング動作を行ってよい。
【0014】
一実施形態において、前記制御部は、既設定された時間ごとに動作モードを一般モードに変更し、前記一般モードで前記複数のバッテリーセルの電圧をモニタリングして、前記セルバランシング時間を再算出してよい。
【0015】
一実施形態において、前記既設定された時間は、前記対象装置の仕様、前記複数のバッテリーセルの特性及び前記補助バッテリーの容量の少なくともいずれか一つに基づいて決定されてよい。
【0016】
本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法は、対象装置の動作状態を感知する段階、対象装置の動作状態に基づいて補助バッテリーからの電源供給を管理する段階、及び前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じて複数のバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階を含んでよい。
【0017】
一実施形態において、前記対象装置の動作状態に基づいて補助バッテリーからの電源供給を管理する段階は、前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記補助バッテリーから電源が供給されてよい。
【0018】
一実施形態において、前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じてバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作し、前記複数のバッテリーセルのセルバランシング時間を算出し、算出した時間に基づいてセルバランシング動作を行ってよい。
【0019】
一実施形態において、前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じてバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階は、前記セルバランシング動作が終了する前に前記対象装置がパワーオフ状態に転換される場合、低電力モードで動作モードを変更し、前記算出した時間のうち残りの時間に対してセルバランシング動作を行ってよい。
【0020】
一実施形態において、既設定された時間が経過したか否かを確認する段階、及び前記既設定された時間が経過した場合、前記一般モードで前記複数のバッテリーセルの電圧をモニタリングして、前記セルバランシング時間を再算出する段階をさらに含んでよい。
【0021】
本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システムは、複数のバッテリーセルを含み、対象装置に電源を供給するバッテリーモジュール、前記対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じて前記複数のバッテリーセルのセルバランシング動作を行い、前記対象装置の動作状態に基づいて制御命令を生成するバッテリー管理装置、前記制御命令に応答して前記対象装置の第1補助バッテリーと前記バッテリー管理装置とを連結又は断絶させるスイッチ、及び前記バッテリー管理装置に電源を供給する第2補助バッテリーを含んでよい。
【0022】
一実施形態において、前記バッテリー管理装置は、前記対象装置がパワーオフ状態の場合、前記スイッチを開放する制御命令を生成して、前記第1補助バッテリーと前記バッテリー管理装置とを断絶させてよい。
【0023】
一実施形態において、前記バッテリー管理装置は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、前記スイッチを短絡させる制御命令を生成し、前記スイッチが短絡される場合、前記第2補助バッテリーは、前記バッテリーモジュールから起因する電源を用いて充電されてよい。
【0024】
一実施形態において、前記バッテリー管理装置は、前記対象装置がパワーオン状態の場合、一般モードで動作し、前記複数のバッテリーセルのセルバランシング時間を算出し、算出した時間に基づいてセルバランシング動作を行ってよい。
【0025】
一実施形態において、前記バッテリー管理装置は、前記セルバランシング動作が終了する前に前記対象装置がパワーオフ状態に転換される場合、低電力モードで動作モードを変更し、前記算出した時間のうち残りの時間に対してセルバランシング動作を行ってよい。
【発明の効果】
【0026】
本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置及び方法、バッテリー管理システムは、対象装置のパワーオフ状態で、対象装置の補助バッテリーの電源消耗なしに、バッテリーセルバランシング動作を行ってよい。
【0027】
本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置及び方法、バッテリー管理システムは、対象装置のパワーオン状態でバッテリー管理装置の補助バッテリーを充電してよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システムを示すブロック図である。
【
図2】本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システムを示すブロック図である。
【
図3】本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システムの動作を具体的に説明するための図である。
【
図4】本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置を示すブロック図である。
【
図5】本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置の動作を説明するための図である。
【
図6】本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法を示すフローチャートである。
【
図7】本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法をさらに具体的に示すフローチャートである。
【
図8】本文書に開示された一実施形態に他のバッテリー管理方法を実行するコンピューティングシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本文書に開示された実施形態を例示的な図面を通じて詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たって、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一の符号を有するように留意しなければならない。また、本文書に開示された実施形態を説明するに当たって、関連した公知の構成又は機能に対する具体的な説明が、本文書に開示された実施形態に対する理解を妨害すると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0030】
本文書に開示された実施形態の構成要素を説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用してよい。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により当該構成要素の本質や順番、又は順序などが限定されるものではない。また、特に定義されない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで用いられる全ての用語は、本文書に開示された実施形態の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって一般的に理解される意味と同一の意味を有する。一般的に用いられる辞典に定義されている用語と同様の用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味として解釈されなければならず、本出願において明らかに定義されていない限り、理想的かつ過度に形式的な意味に解釈されるものではない。
【0031】
本明細書において「対象装置」は、複数のバッテリーセルを含むバッテリーパックから電源が供給されて動作する電気的、電子的、又は機械的な装置を含んでよく、本明細書においては、「対象装置」を電気自動車(EV)の場合を例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0032】
図1及び
図2は、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システムを示すブロック図である。
【0033】
先ず、
図1を参照すれば、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システム100は、バッテリーモジュール110、バッテリー管理装置120、第1補助バッテリー130、第2補助バッテリー140、及び第1スイッチ150を含んでよい。
【0034】
バッテリーモジュール110は、複数のバッテリーセル111、112、113、114を含んでよい。
図1では、複数のバッテリーセルが4個であると示されたが、これに限定されるのではなく、バッテリーモジュール110は、n(nは、2以上の自然数)個のバッテリーセルを含んで構成されてよい。バッテリーモジュール110は、対象装置に電源を供給することができる。このために、バッテリーモジュール110は、対象装置(未図示)と電気的に連結されてよい。
【0035】
複数のバッテリーセル111、112、113、114は、リチウムイオン(Li-ion)電池、リチウムイオンポリマー(Li-ion polymer)電池、ニッケルカドミウム(Ni-Cd)電池、ニッケル水素(Ni-MH)電池などであってよく、これに限定されない。一方、
図1では、バッテリーモジュール110が一個の場合を示すが、実施形態に応じて、バッテリーモジュール110は、複数個で構成されてもよい。
【0036】
バッテリー管理装置120は、バッテリーモジュール110の状態及び/又は動作を管理及び/又は制御することができる。例えば、バッテリー管理装置120は、バッテリーモジュール110に含まれた複数のバッテリーセル111、112、113、114の状態及び/又は動作を管理及び/又は制御することができる。バッテリー管理装置120は、バッテリーモジュール110の充電及び/又は放電を管理することができる。
【0037】
また、バッテリー管理装置120は、バッテリーモジュール110及び/又はバッテリーモジュール110に含まれた複数のバッテリーセル111、112、113、114それぞれの電圧、電流、温度などをモニタリングすることができる。そして、バッテリー管理装置120によるモニタリングのために、図示されていないセンサーや各種測定モジュールが、バッテリーモジュール110や充放電経路、又はバッテリーモジュール110などの任意の位置にさらに設置され得る。バッテリー管理装置120は、モニタリングした電圧、電流、温度などの測定値に基づいてバッテリーモジュール110の状態を示すパラメーター、例えば、SOC(State of Charge)やSOH(State of Health)などを算出することができる。
【0038】
バッテリー管理装置120は、複数のバッテリーセル111、112、113、114のセルバランシング時間を算出することができる。例えば、バッテリー管理装置120は、複数のバッテリーセル111、112、113、114それぞれのSOC(State of Charge)に基づいてセルバランシング時間を算出することができる。バッテリー管理装置120は、複数のバッテリーセル111、112、113、114それぞれのSOCに基づいてセルバランシング対象を判断することができる。バッテリー管理装置120は、複数のバッテリーセル111、112、113、114のうちセルバランシング対象として判断されたバッテリーセルに対して、セルバランシング時間に基づいてセルバランシング動作を行うことができる。
【0039】
バッテリー管理装置120は、対象装置(未図示)の動作状態を感知することができる。例えば、バッテリー管理装置120は、対象装置の動作状態を直接的に感知するか、対象装置から動作状態に関する情報を受信することにより、対象装置の動作状態を感知することができる。バッテリー管理装置120は、対象装置の動作状態に基づいて第2補助バッテリー140からの電源供給を管理することができる。例えば、バッテリー管理装置120は、対象装置の動作状態に基づいて、バッテリーモジュール110から起因する電源が供給されて動作するか、第2補助バッテリー140から電源が供給されて動作することができる。このために、バッテリー管理装置120は、対象装置の動作状態に基づいて、第1スイッチ150の開放及び短絡を制御するための制御命令を生成することができる。
【0040】
例えば、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオフ(power-off)状態の場合、第1スイッチ150を開放させて第2補助バッテリー140から電源が供給され得る。すなわち、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオフ状態の場合、第1補助バッテリー130からの電源供給を遮断することができる。よって、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオフの状態で、対象装置の第1補助バッテリー130の電源を消耗せずにセルバランシング動作を行うことができる。
【0041】
一方、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオン(power-on)状態の場合、第1スイッチ150を短絡させてバッテリーモジュール110に起因する電源及び/又は第1補助バッテリー130から供給される電源を用いて動作することができる。この場合、第1補助バッテリー130及び第2補助バッテリー140は、バッテリーモジュール110に起因する電源を用いて充電され得る。これは、以下の
図3を参照してさらに具体的に説明する。
【0042】
バッテリー管理装置120は、対象装置の動作状態に基づいて動作モードを決定することができる。例えば、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオン(power-on)状態の場合、動作モードを一般モードに決定し、対象装置がパワーオフ状態の場合、動作モードを低電力モードに決定することができる。ここで、低電力モードは、一般モードに対してバッテリー管理装置120の消耗電力が少ない動作モードとして定義されてよく、一側面においては、バッテリー管理装置120が、一般モードに対して動作の内容又は時間などを制限的に行う動作モードとして定義されてよい。
【0043】
バッテリー管理装置120は、一般モードで動作する場合、複数のバッテリーセル111、112、113、114のセルバランシング時間を算出し、算出されたセルバランシング時間に基づいてセルバランシング動作を行うことができる。バッテリー管理装置120は、低電力モードで動作する場合、一般モードで算出されたセルバランシング時間に基づいてセルバランシング動作を行うことができる。また、バッテリー管理装置120は、対象装置の動作状態に応じて一般モードから低電力モードに動作モードが変更される場合、一般モードで算出されたセルバランシング時間のうち、セルバランシング動作を行った時間を除いた残余時間に対してセルバランシング動作を行うことができる。よって、バッテリー管理装置120が低電力モードで動作する場合、第2補助バッテリー140の電力消耗を減らすことができる。
【0044】
また、バッテリー管理装置120は、既設定された時間ごとに動作モードを低電力モードから一般モードに変更することができる。バッテリー管理装置120は、一般モードで複数のバッテリーセル111、112、113、114の電圧をモニタリングして、セルバランシング時間を再算出することができる。ここで、前記既設定された時間は、対象装置の仕様、複数のバッテリーセル111、112、113、114の特性及び第2補助バッテリー140の容量の少なくとも一部に基づいて決定され得る。
【0045】
また、バッテリー管理装置120は、セルバランシング動作が完了したか否かを判断することができる。例えば、バッテリー管理装置120は、基準時間が経過した場合、セルバランシングが完了したと判断するか、複数のバッテリーセル111、112、113、114のSOCに基づいてセルバランシングが完了したか否かを判断することができる。ここで、前記基準時間は、対象装置の仕様、複数のバッテリーセル111、112、113、114の特性及び第2補助バッテリー140の容量の少なくとも一部に基づいて決定され得る。
【0046】
このように、バッテリー管理装置120は、低電力モードで動作し、既設定された時間ごとに一般モードに変更してセルバランシング時間を再算出し、再び低電力モードに転換される場合、残余時間に対してのみセルバランシング動作を行うことにより、第2補助バッテリー140の電力消耗を減らすことができる。
【0047】
第1補助バッテリー130は、基本的に対象装置に電源を供給することができる。例えば、第1補助バッテリー130は、対象装置の駆動及び/又は動作のために設けられる補助電源であってよい。また、第1補助バッテリー130は、第1スイッチ150を介して電気的に連結されるバッテリー管理装置120に電源を供給することができる。例えば、第1補助バッテリー130は、第1スイッチ150が短絡される場合、バッテリー管理装置120に電源を供給することができる。一方、第1補助バッテリー130は、対象装置がパワーオン状態の場合、バッテリーモジュール110に起因する電源を用いて充電され得る。
【0048】
第2補助バッテリー140は、バッテリー管理装置120に電源を供給することができる。第2補助バッテリー140は、第1補助バッテリー130と並列的に連結されてよく、第1スイッチ150を介して第1補助バッテリー130と電気的に連結されてよい。例えば、第2補助バッテリー140は、バッテリー管理装置120の駆動及び/又は動作のために設けられる補助電源であってよい。一方、第2補助バッテリー140は、対象装置がパワーオン状態の場合、第1補助バッテリー130と同様にバッテリーモジュール110に起因する電源を用いて充電され得る。これは、第2補助バッテリー140と第1補助バッテリー130とが並列的に連結されることにより可能である。
【0049】
第1スイッチ150は、バッテリー管理装置120、第1補助バッテリー130、及び第2補助バッテリー140と電気的に連結されてよい。第1スイッチ150は、バッテリー管理装置120から伝達する制御命令に応答して開放又は短絡され得る。例えば、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオン状態の場合、第1スイッチ150を開放させる制御命令を生成し、対象装置がパワーオフ状態の場合、第1スイッチ150を短絡させる制御命令を生成することができる。
【0050】
図2を参照すれば、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システム100は、例示的には、対象装置領域A1及びバッテリー管理システム領域A2に区分され得る。
【0051】
例えば、対象装置領域A1は、対象装置に設けられる構成を含む領域として定義されてよく、第1補助バッテリー130を含む領域として定義されてよい。
【0052】
バッテリー管理システム領域A2は、対象装置に取り付けられるバッテリーに関する構成を含む領域として定義されてよく、バッテリーモジュール110、バッテリー管理装置120、第2補助バッテリー140、及び第1スイッチ150を含む領域として定義されてよい。一側面において、バッテリー管理システム領域A2は、バッテリーパック(Battery Pack)に含まれるものとして定義されてよい。ただし、実施形態に応じて、第1スイッチ150は、対象装置領域A1に含まれてもよい。
【0053】
図3は、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理システムの動作を具体的に説明するための図である。
【0054】
図3を参照すれば、対象装置(未図示)がパワーオン状態の場合、第1補助バッテリー130及び第2補助バッテリー140は、バッテリーモジュール110に起因する電源を用いて充電され得る。具体的には、対象装置がパワーオン状態の場合、第1スイッチ150及び第2スイッチ170は、短絡されるように制御され得る。例えば、第1スイッチ150は、バッテリー管理装置120から伝達される制御命令(cmd)に応答して短絡され得る。第2スイッチ170は、対象装置により短絡されるように制御されてよいが、これに限定されるものではなく、実施形態に応じて、バッテリー管理装置120により制御されてもよい。
【0055】
第1スイッチ150及び第2スイッチ170が短絡される場合、バッテリーモジュール110から伝達される電源は、コンバーター160を介して変換され、バッテリー管理装置120、第1補助バッテリー130、及び第2補助バッテリー140に伝達され得る。ここで、コンバーター160は、DC-DCコンバーターを含んでよい。よって、対象装置がパワーオン状態の場合、第1補助バッテリー130及び第2補助バッテリー140は、バッテリーモジュール110に起因する電源を用いて充電され得る。
【0056】
一方、対象装置がパワーオフ状態の場合、バッテリー管理装置120は、第1スイッチ150が開放されるように制御することができる。第1スイッチ150が開放される場合、バッテリー管理装置120は、第2補助バッテリー140から供給される電源を用いて動作することができる。よって、対象装置がパワーオフ状態の場合、バッテリー管理装置120による第1補助バッテリー130の電源消耗を防ぐことができる。一方、対象装置がパワーオフ状態の場合、第2スイッチ170は、対象装置により開放されるように制御され得る。
【0057】
以下では、バッテリーモジュール110、バッテリー管理装置120、第1補助バッテリー130、第2補助バッテリー140、第1スイッチ150、コンバーター160、及び第2スイッチ170の連結関係について具体的に説明する。
【0058】
バッテリー管理装置120、第1補助バッテリー130、及び第2補助バッテリー140は、バッテリーモジュール110に対して並列的に連結され得る。具体的には、バッテリー管理装置120、第1補助バッテリー130、及び第2補助バッテリー140は、第2ノードN2及び第3ノードN3を中心にバッテリーモジュール110に対して並列的に連結されてよい。
【0059】
また、第1補助バッテリー130及び第2補助バッテリー140は、バッテリー管理装置120に対して並列的に連結されてよい。具体的には、第1補助バッテリー130及び第2補助バッテリー140は、第1ノードN1及び第2ノードN2を介して、バッテリー管理装置120に対して並列的に連結されてよい。
【0060】
さらに具体的に検討してみると、バッテリー管理装置120と第2補助バッテリー140の正極(+)端子は、第1ノードN1を介して互いに連結されてよい。第1補助バッテリー130の負極(-)端子と第2補助バッテリー140の負極(-)端子は、第2ノードN2を介してコンバーター160と連結され得る。第1補助バッテリー130の正極(+)端子は、第3ノードN3を介して第1スイッチ150及び第2スイッチ170と連結されてよい。
【0061】
以下では、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置120について、
図4及び
図5を参照して具体的に説明する。
【0062】
図4は、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置を示すブロック図である。
図5は、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置の動作を説明するための図である。
【0063】
先ず、
図4を参照すれば、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理装置120は、感知部121、電源管理部122、及び制御部123を含んでよい。
【0064】
感知部121は、対象装置の動作状態を感知することができる。感知部121は、感知結果を電源管理部122及び/又は制御部123に伝達することができる。例えば、感知部121は、対象装置の動作状態を直接的に感知するか、対象装置から動作状態に関する情報を受信することにより、対象装置の動作状態を感知することができる。
【0065】
電源管理部122は、感知部121の感知結果に基づいて、第2補助バッテリー140からの電源供給を管理することができる。例えば、電源管理部122は、対象装置の動作状態に基づいて、バッテリーモジュール110から起因する電源が供給されるか、第2補助バッテリー140から電源が供給され得る。このために、電源管理部122は、対象装置の動作状態に基づいて、第1スイッチ150の開放及び短絡を制御するための制御命令を生成することができる。
【0066】
例えば、電源管理部122は、対象装置がパワーオフ(power-off)状態の場合、第1スイッチ150を開放させて第2補助バッテリー140から電源が供給され得る。よって、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオフの状態で、対象装置の第1補助バッテリー130の電源を消耗せずにセルバランシング動作を行うことができる。
【0067】
一方、電源管理部122は、対象装置がパワーオン(power-on)状態の場合、第1スイッチ150を短絡させてバッテリーモジュール110に起因する電源及び/又は第1補助バッテリー130からの電源が供給され得る。このように、対象装置がパワーオン状態の場合、第1補助バッテリー130及び第2補助バッテリー140は、コンバーター160(
図3参照)を介してバッテリーモジュール110に起因する電源を用いて充電され得る。これは、第2補助バッテリー140が第1補助バッテリー130と並列的に連結されることにより可能である。
【0068】
制御部123は、感知部121の感知結果に基づいて動作モードを決定することができる。例えば、制御部123は、対象装置がパワーオン(power-on)状態の場合、動作モードを一般モードに決定し、対象装置がパワーオフ状態の場合、動作モードを低電力モードに決定することができる。ここで、低電力モードは、一般モードに対してバッテリー管理装置120の消耗電力が少ない動作モードとして定義されてよく、一側面においては、バッテリー管理装置120が一般モードに対して動作の内容又は時間などを制限的に行う動作モードとして定義されてよい。
【0069】
図5を参照すれば、制御部123は、一般モードで動作する場合、複数のバッテリーセル111、112、113、114のセルバランシング時間BTを算出し、算出されたセルバランシング時間BTに基づいてセルバランシング動作を行うことができる。
【0070】
制御部123は、低電力モードで動作する場合、一般モードで算出されたセルバランシング時間BTに基づいてセルバランシング動作を行うことができる。また、制御部123は、対象装置の動作状態に応じて所定の時点t1で一般モードから低電力モードに動作モードが変更される場合、一般モードで算出されたセルバランシング時間のうち、セルバランシング動作を行った時間BT1を除いた残余時間BT2に対してセルバランシング動作を行うことができる。
【0071】
また、制御部123は、既設定された時間ごとに動作モードを低電力モードから一般モードに変更することができる。制御部123は、一般モードで複数のバッテリーセル111、112、113、114の電圧をモニタリングして、セルバランシング時間を再算出することができる。このように、制御部123は、低電力モードで動作し、既設定された時間ごとに一般モードに変更してセルバランシング時間を再算出し、再び低電力モードに転換される場合、残余時間に対してのみセルバランシング動作を行うことにより、第2補助バッテリー140の電力消耗を減らすことができる。ここで、前記既設定された時間は、対象装置の仕様、複数のバッテリーセル111、112、113、114の特性及び第2補助バッテリー140の容量の少なくとも一部に基づいて決定され得る。
【0072】
また、制御部123は、セルバランシング動作が完了したか否かを判断することができる。例えば、制御部123は、基準時間が経過した場合、セルバランシングが完了したと判断するか、複数のバッテリーセル111、112、113、114のSOCに基づいて、セルバランシングが完了したか否かを判断することができる。ここで、前記基準時間は、対象装置の仕様、複数のバッテリーセル111、112、113、114の特性及び第2補助バッテリー140の容量の少なくとも一部に基づいて決定され得る。
【0073】
一方、
図4では、電源管理部122及び制御部123が別個の構成で示されたが、実施形態に応じて、一つの構成(ex.プロセッサ)の形態でも構成されてよい。
【0074】
図6は、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法を示すフローチャートである。
【0075】
図6を参照すれば、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法は、対象装置の動作状態を感知する段階(S110)、対象装置の動作状態に基づいて補助バッテリーからの電源供給を管理する段階(S120)、及び対象装置の動作状態に基づいて決定される動作モードに応じて複数のバッテリーセルのセルバランシング動作を行う段階(S130)を含んでよい。
【0076】
以下では、前記S110段階~S130段階を、
図4を参照して具体的に説明する。
【0077】
S110段階において、感知部121は、対象装置の動作状態を感知することができる。感知部121は、感知結果を電源管理部122及び/又は制御部123に伝達することができる。
【0078】
S120段階において、電源管理部122は、感知部121の感知結果に基づいて第2補助バッテリー140からの電源供給を管理することができる。例えば、電源管理部122は、対象装置がパワーオフ(power-off)状態の場合、第1スイッチ150を開放させて第2補助バッテリー140から電源が供給され得る。よって、バッテリー管理装置120は、対象装置がパワーオフの状態で、対象装置の第1補助バッテリー130の電源を消耗せずにセルバランシング動作を行うことができる。
【0079】
また、電源管理部122は、対象装置がパワーオン(power-on)状態の場合、第1スイッチ150を短絡させてバッテリーモジュール110に起因する電源及び/又は第1補助バッテリー130からの電源が供給され得る。
【0080】
S130段階において、制御部123は、感知部121の感知結果に基づいて動作モードを決定することができる。例えば、制御部123は、対象装置がパワーオン(power-on)状態の場合、動作モードを一般モードに決定し、対象装置がパワーオフ状態の場合、動作モードを低電力モードに決定することができる。ここで、低電力モードは、一般モードに対してバッテリー管理装置120の消耗電力が少ない動作モードとして定義されてよく、一側面においては、バッテリー管理装置120が一般モードに対して動作の内容又は時間などを制限的に行う動作モードとして定義されてよい。
【0081】
制御部123は、一般モードで動作する場合、複数のバッテリーセル111、112、113、114のセルバランシング時間BTを算出し、算出されたセルバランシング時間BTに基づいてセルバランシング動作を行うことができる。
【0082】
制御部123は、低電力モードで動作する場合、一般モードで算出されたセルバランシング時間BTに基づいてセルバランシング動作を行うことができる。また、制御部123は、対象装置の動作状態に応じて、所定の時点t1で一般モードから低電力モードに動作モードが変更される場合、一般モードで算出されたセルバランシング時間のうち、セルバランシング動作を行った時間BT1を除いた残余時間BT2に対してセルバランシング動作を行うことができる。
【0083】
図7は、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法をさらに具体的に示すフローチャートである。
【0084】
図7を参照すれば、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法は、対象装置の動作状態を感知する段階(S210)、バッテリーモジュールに起因する電源が供給される段階(S220)、一般モードで動作する段階(S230)、セルバランシング時間を算出する段階(S240)、セルバランシング動作を行う段階(S250)、第2補助バッテリーから電源が供給される段階(S260)、低電力モードで動作する段階(S270)、一般モードで算出したセルバランシング時間のうち残りの時間に対してセルバランシング動作を行う段階(S280)、既設定された時間が経過したか否かを判断する段階(S290)、一般モードに転換する段階(S300)、セルバランシング時間を再算出する段階(S310)、及びセルバランシングを完了したか否かを判断する段階(S320)を含んでよい。
【0085】
以下では、S210段階~S320段階を、
図4を参照して具体的に説明する。
【0086】
S210段階の感知結果、対象装置がパワーオン状態の場合、S220段階~S250段階が行われてよい。
【0087】
S210段階において、感知部121は、対象装置の動作状態を感知することができる。感知部121は、感知結果を電源管理部122及び/又は制御部123に伝達することができる。
【0088】
S220段階において、電源管理部122は、対象装置がパワーオン状態の場合、第1スイッチ150を短絡させてバッテリーモジュール110に起因する電源及び/又は第1補助バッテリー130からの電源が供給され得る。
【0089】
S230段階において、制御部123は、動作モードを一般モードに決定し、バッテリー管理装置120を一般モードで動作させることができる。
【0090】
S240段階において、制御部123は、複数のバッテリーセル111、112、113、114それぞれに対するセルバランシング時間を算出することができる。
【0091】
S250段階において、制御部123は、複数のバッテリーセル111、112、113、114に対するセルバランシング動作を行うことができる。
【0092】
S210段階の感知結果、対象装置がパワーオフ状態の場合、S260段階~S290段階が行われてよい。
【0093】
S260段階において、電源管理部122は、対象装置がパワーオフ(power-off)状態の場合、第1スイッチ150を開放させて第2補助バッテリー140から電源が供給され得る。すなわち、電源管理部122は、対象装置がパワーオフ状態の場合、第1補助バッテリー130からの電源供給を遮断することができる。
【0094】
S270段階において、制御部123は、動作モードを低電力モードに決定し、バッテリー管理装置120を低電力モードで動作させることができる。
【0095】
S280段階において、制御部123は、一般モードで算出されたセルバランシング時間のうち、セルバランシング動作を行った時間を除いた残余時間に対して、セルバランシング動作を行うことができる。
【0096】
S290段階において、制御部123は、既設定された時間が経過したか否かを判断することができる。S290段階を行った結果、既設定された時間が経過した場合、S300段階~S320段階が行われてよい。
【0097】
S300段階において、制御部123は、動作モードを一般モードに転換することができる。
【0098】
S310段階において、制御部123は、複数のバッテリーセル111、112、113、114をモニタリングして、セルバランシング時間を再算出することができる。
【0099】
S320段階において、制御部123は、セルバランシングが完了したか否かを判断することができる。例えば、制御部123は、基準時間が経過した場合、セルバランシングが完了したと判断するか、複数のバッテリーセル111、112、113、114のSOCに基づいてセルバランシングが完了したか否かを判断することができる。
【0100】
S320段階の遂行結果、セルバランシングが完了しない場合、S280段階が行われてよい。
【0101】
図8は、本文書に開示された一実施形態に他のバッテリー管理方法を実行するコンピューティングシステムを示す図である。
【0102】
図8を参照すれば、本文書に開示された一実施形態によるコンピューティングシステム200は、MCU210、メモリー220、入出力I/F230、及び通信I/F240を含んでよい。
【0103】
MCU210は、メモリー220に保存されている各種プログラム(例えば、SOH算出プログラム、セルバランシング遂行対象判定プログラムなど)を実行させ、このようなプログラムを介して、複数のバッテリーセルのSOC、SOHなどを含む各種データを処理し、前述した
図1~
図5を参照して説明したバッテリー管理装置120の機能を行うようにするプロセッサ、又は
図6及び
図7を参照して説明したバッテリー管理方法を実行するプロセッサであってよい。
【0104】
メモリー220は、バッテリーセルのSOH算出とセルバランシング遂行対象判定に関する各種プログラムを保存することができる。また、メモリー220は、バッテリーセルそれぞれのSOC、SOHデータなどの各種データを保存することができる。
【0105】
このようなメモリー220は、必要に応じて、複数個設けられてもよい。メモリー220は、揮発性メモリーであってもよく、非揮発性メモリーであってもよい。揮発性メモリーとしてのメモリー220は、RAM、DRAM、SRAMなどが使用されてよい。非揮発性メモリーとしてのメモリー220は、ROM、PROM、EAROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリー(登録商標)などが使用されてよい。前記列挙したメモリー220などの例は、ただ例示であるだけで、これら例に限定されるものではない。
【0106】
入出力I/F230は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置(未図示)とディスプレイ(未図示)などの出力装置とMCU210との間を連結してデータを送受信できるようにするインターフェースを提供することができる。
【0107】
通信I/F230は、サーバと各種データを送受信できる構成として、有線又は無線通信を支援し得る各種装置であってよい。例えば、通信I/F230240を介して別途に設けられた外部サーバから、バッテリーセルのSOH算出やバランシング対象の判定のためのプログラムや各種データなどを送受信することができる。
【0108】
このように、本文書に開示された一実施形態によるバッテリー管理方法はメモリー220に記録され、MCU210により実行され得る。
【0109】
以上の説明は、本文書に開示された技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本文書に開示された実施形態の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本文書に開示された実施形態の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能である。
【0110】
したがって、本文書に開示された実施形態は、本文書に開示された技術思想を限定するためではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本文書に開示された技術思想の範囲が限定されるものではない。本文書に開示された技術思想の保護範囲は、以下の特許請求の範囲により解釈されなければならず、それと同等の範囲内の全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。