(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】サーボDC給電システム及びモータ制御装置
(51)【国際特許分類】
H02P 4/00 20060101AFI20240416BHJP
H02M 7/48 20070101ALI20240416BHJP
【FI】
H02P4/00
H02M7/48 E
(21)【出願番号】P 2019187383
(22)【出願日】2019-10-11
【審査請求日】2022-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桐淵 岳
(72)【発明者】
【氏名】財津 俊行
(72)【発明者】
【氏名】蘆田 岳史
(72)【発明者】
【氏名】土井 昌志
【審査官】安池 一貴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0285120(US,A1)
【文献】特開2015-159653(JP,A)
【文献】実開昭54-128141(JP,U)
【文献】特公昭46-022697(JP,B1)
【文献】国際公開第2010/046984(WO,A1)
【文献】特開2018-122317(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 4/00
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源と、複数のモータ制御装置と、前記直流電源からの電力を前記複数のモータ制御装置に分配供給する電力供給路とを含むサーボDC給電システムにおいて、
前記複数のモータ制御装置は、それぞれ、
供給される直流を、サーボモータを駆動するための交流に変換するためのインバータ回路と、
前記電力供給路により供給される直流を安定化して前記インバータ回路に供給するフィルタ回路であって、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動を検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路の電圧変動が抑制されるように、自フィルタ回路のインピーダンスを調整するフィルタ回路と、を備え、
前記フィルタ回路は、
前記モータ制御装置内のプラス側の電力線とマイナス側の電力線との間に配置された、コンデンサと可変抵抗の直列接続体と、
前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が
第1の閾値以上である場合に前記可変抵抗の抵抗値を上昇させるとともに、前記抵抗値を上昇させた後に前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が
、前記電力供給路の電圧変動が無いとみなす第2の閾値未満
の状態が規定時間継続すると前記抵抗値を下降させる制御部と、を含む、
サーボDC給電システム。
【請求項2】
直流電源と、複数のモータ制御装置と、前記直流電源からの電力を前記複数のモータ制御装置に分配供給する電力供給路とを含むサーボDC給電システムにおいて、
前記複数のモータ制御装置は、それぞれ、
供給される直流を、サーボモータを駆動するための交流に変換するためのインバータ回路と、
前記電力供給路により供給される直流を安定化して前記インバータ回路に供給するフィルタ回路であって、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動を検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路の電圧変動が抑制されるように、自フィルタ回路のインピーダンスを調整するフィルタ回路と、を備え、
前記フィルタ回路は、
一対の入力端子と一対の出力端子とを接続するプラス側の配線及びマイナス側の配線の一方の配線に挿入された可変抵抗と、
前記一方の配線の電圧変動又は電流変動が
第1の閾値以上である場合に前記可変抵抗の抵抗値を上昇させるとともに、前記抵抗値を上昇させた後に前記一方の配線の電圧変動又は電流変動が
、前記電力供給路の電圧変動が無いとみなす第2の閾値未満
の状態が規定時間継続すると前記抵抗値を下降させる制御部と、を含む、
サーボDC給電システム。
【請求項3】
サーボモータを制御するモータ制御装置であって、
供給される直流を、前記サーボモータを駆動するための交流に変換するためのインバータ回路と、
電力供給路により供給される直流を安定化して前記インバータ回路に供給するフィルタ回路であって、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動を検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が抑制されるように、自フィルタ回路のインピーダンスを調整するフィルタ回路と、を備え、
前記フィルタ回路は、
前記モータ制御装置内のプラス側の電力線とマイナス側の電力線との間に配置された、コンデンサと可変抵抗の直列接続体と、
前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が
第1の閾値以上である場合に前記可変抵抗の抵抗値を上昇させるとともに、前記抵抗値を上昇させた後に前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が
、前記電力供給路の電圧変動が無いとみなす第2の閾値未満
の状態が規定時間継続すると前記抵抗値を下降させる制御部と、を含む、
モータ制御装置。
【請求項4】
サーボモータを制御するモータ制御装置であって、
供給される直流を、前記サーボモータを駆動するための交流に変換するためのインバータ回路と、
電力供給路により供給される直流を安定化して前記インバータ回路に供給するフィルタ回路であって、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動を検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が抑制されるように、自フィルタ回路のインピーダンスを調整するフィルタ回路と、を備え、
前記フィルタ回路は、
一対の入力端子と一対の出力端子とを接続するプラス側の配線及びマイナス側の配線の一方の配線に挿入された可変抵抗と、
前記一方の配線の電圧変動又は電流変動が
第1の閾値以上である場合に前記可変抵抗の抵抗値を上昇させるとともに、前記抵抗値を上昇させた後に前記一方の配線の電圧変動又は電流変動が
、前記電力供給路の電圧変動が無いとみなす第2の閾値未満
の状態が規定時間継続すると前記抵抗値を下降させる制御部と、を含む、
モータ制御装置。
【請求項5】
前記可変抵抗が、前記制御部により能動領域で動作するよう制御されるトランジスタである、
請求項
3または4に記載のモータ制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーボDC給電システムとモータ制御装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
工場等では、複数のサーボモータが、離れた場所に配置された複数のサーボドライバにてPWM駆動されるシステム(ロボットとその制御装置とで構成されたシステム等)が使用されている。そのようなシステムには、サーボモータ・サーボドライバ間の長いケーブルからの放射ノイズを低減するために、スイッチングスピードを速くできない、サーボモータ・サーボドライバ間の接続に多数のケーブルが必要とされる、といった問題がある。
【0003】
各サーボモータの近傍に、サーボドライバからコンバータを除去した装置(以下、モータ制御装置と表記する)を配置し、1つの直流電源からDCバスにて複数のインバータ回路に電力を供給する構成を採用しておけば、上記問題が発生しないようにすることが出来る。ただし、この構成を採用したシステムでは、DCバス側のLC回路とインバータ回路側とが干渉してDCバスの電圧が発振する場合がある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】横尾 真志, 近藤 圭一郎,「直流電気鉄道車両におけるベクトル制御された誘導電動機駆動システムのダンピング制御系設計法」、電気学会論文誌D,Vol.135 No.6 pp.622-631(2015)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、直流電源と、サーボモータを制御する複数のモータ制御装置と、直流電源からの電力を複数のモータ制御装置に分配供給する電力供給路とを含むサーボDC給電システムにおける電力供給路の電圧の発振を抑制できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点に係るサーボDC給電システムは、直流電源と、複数のモータ制御装置と、前記直流電源からの電力を前記複数のモータ制御装置に分配供給する電力供給路とを含む。そして、サーボDC給電システムの各モータ制御装置は、供給される直流を、サーボモータを駆動するための交流に変換するためのインバータ回路と、前記電力供給路により供給される直流を安定化して前記インバータ回路に供給するフィルタ回路であって、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動を検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が抑制されるように、自フィルタ回路のインピーダンスを調整するフィルタ回路と、を備える。
【0007】
電力供給路の電圧の発振は、モータ側(インバータ回路とサーボモータとからなる部分)のインピーダンスが、電源側(電力供給路側)のインピーダンスよりも小さい場合に生じるものである。従って、上記構成を有するサーボDC供給システムによれば、電力供給路の電圧の発振を抑制することができる。
【0008】
また、本発明の一観点に係る、サーボモータを制御するモータ制御装置は、供給される直流を、前記サーボモータを駆動するための交流に変換するためのインバータ回路と、電力供給路により供給される直流を安定化して前記インバータ回路に供給するフィルタ回路
であって、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動を検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動が抑制されるように、自フィルタ回路のインピーダンスを調整するフィルタ回路と、を備える。
【0009】
このモータ制御装置を用いておけば、電力供給路の電圧の発振が抑制された(電力供給路の電圧が発振しにくい)サーボDC供給システムを構築することが出来る。
【0010】
モータ制御装置のフィルタ回路の構成は特に限定されない。例えば、フィルタ回路は、前記モータ制御装置内のプラス側の電力線とマイナス側の電力線との間に配置された、コンデンサと可変抵抗の直列接続体と、前記可変抵抗の抵抗値を、前記電力供給路の電圧変動又は電流変動の検知結果に基づき制御する制御部と、を備えても良い。また、フィルタ回路は、一対の入力端子と一対の出力端子とを接続するプラス側の配線及びマイナス側の配線の一方の配線に挿入された可変抵抗と、前記可変抵抗の抵抗値を、前記一方の配線の電圧変動又は電流変動の検知結果に基づき、前記電圧変動又は前記電流変動が抑制されるように制御する制御部と、を備えても良い。これらの構成を採用する場合、可変抵抗は、前記制御部により能動領域で動作するよう制御されるトランジスタであっても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、直流電源と、複数のモータ制御装置と、直流電源からの電力を複数のモータ制御装置に分配供給する電力供給路とを含むサーボDC給電システムにおける電力供給路の電圧の発振を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るサーボDC給電システムの概略構成の説明図である。
【
図2】
図2は、サーボDC給電システム内のモータ制御装置の概略構成の説明図である。
【
図3A】
図3Aは、サーボDC給電システムの等価回路の説明図である。
【
図3B】
図3Bは、サーボDC給電システムの等価回路の説明図である。
【
図4】
図4は、
図3Bに示した等価回路の不安定となる領域を説明するための図である。
【
図5】
図5は、フィルタ回路の機能を説明するための図である。
【
図6】
図6は、フィルタ回路の他の構成例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1に、本発明の一実施形態に係るサーボDC給電システムの概略構成を示す。
図示してあるように、本実施形態に係るサーボDC給電システムは、直流電源30と複数のモータ制御装置10との間を、電力供給路35にて接続したシステムである。
【0015】
直流電源30は、所定の直流電圧を出力する電源である。
図1には、直流電源30として、三相交流電源50からの三相交流を直流電圧に変換する装置を示してあるが、直流電源30は、単相交流を直流電圧に変換する装置であっても良い。また、直流電源30は、ダイオードを組み合わせた整流回路(例えば、全波整流回路)であっても、スイッチングまた、直流電源30は、ダイオードを組み合わせた整流回路(例えば、全波整流回路)であっても、スイッチング素子が用いられたAC-DCコンバータ(例えば、電源回生コンバータ)であっても良い。さらに、直流電源30は、二次電池であっても良い。
【0016】
モータ制御装置10は、PLC(Programmable Logic Controller)等の上位装置からの
指令(位置指令、速度指令等)に従って、サーボモータ40(以下、単に、モータ40とも表記する)を制御する装置である。このモータ制御装置10の詳細については後述する。
【0017】
電力供給路35は、直流電源30からの電力(電流)を、サーボDC給電システム内の各モータ制御装置に分配供給できるように複数の電力ケーブルを組み合わせた給電路である。図示してあるように、電力供給路35の各モータ制御装置10との接続部分(各モータ制御装置10の電源端子間)には、通常、平滑コンデンサ18が設けられる。
【0018】
図2に、本実施形態に係るサーボDC給電システムに用いられているモータ制御装置10の構成を示す。図示してあるように、モータ制御装置10は、インバータ回路11と制御部12とフィルタ回路13とを備える。
【0019】
インバータ回路11は、フィルタ回路13及び電力供給路35を介して入力される直流電源30からの直流電圧を三相交流に変換するための回路である。インバータ回路11は、プラス側の電力線15pとマイナス側の電力線15mとの間に、U相用のレグ、V相用のレグ及びW相用のレグを並列接続した構成を有しており、モータ制御装置10には、インバータ回路11の各レグの出力電流を測定するための電流センサ28が設けられている。
【0020】
制御部12は、上位装置(PLC等)からの指令に従って、インバータ回路11をPWM(Pulse Width Modulation)制御するユニットである。制御部12は、プロセッサ(マイクロコントローラ、CPU等)とその周辺回路とから構成されており、制御部12は、各電流センサ28からの信号、モータ40に取り付けられたエンコーダ41(アブソリュートエンコーダやインクリメンタルエンコーダ)からの信号等が入力されている。
【0021】
フィルタ回路13は、自フィルタ回路13に入力される直流を安定化してインバータ回路への供給する回路である。図示してあるように、フィルタ回路13は、プラス側の電力線15pとマイナス側の電力線15mとの間に配置された、コンデンサ23とトランジスタ24の直列接続体と、振動電圧検出回路21と駆動回路22とを備えている。
【0022】
駆動回路22は、振動電圧検出回路21からの制御信号に応じた、トランジスタ24が能動領域(線形領域)で動作することになる電圧をトランジスタ24のゲートに印加する回路である。
【0023】
振動電圧検出回路21は、電力線15pの電圧変動(所定時間内の電圧変化量)を検出し、予め定められている閾値以上の電圧変動を検出したときに、トランジスタ24の抵抗が上昇する方向に駆動回路22への制御信号のレベルを変更する回路である。なお、振動電圧検出回路21は、上位装置からの指示に従って、駆動回路22への制御信号のレベルを変更する機能、及び、電力線15pの電圧変動が無いとみなせる状態が規定時間継続した場合に、トランジスタ24の抵抗が下降する方向に駆動回路22への制御信号のレベルを変更する機能も有している。
【0024】
本実施形態に係るサーボDC給電システムは、以上、説明した構成を有している。従って、サーボDC給電システムによれば、電力供給路35の電圧の発振を抑制することが出来る。
【0025】
具体的には、
図1に示したような構成のサーボDC給電システムは、モータ側(複数のモータ制御装置10と複数のモータ40からなる部分)のインピーダンスをZmと表記すると、
図3Bに示した等価回路で表すことが出来る。
【0026】
なお、この
図3Bにおいて、L
1は、電力供給路35のインダクタンス、r
Lは、L
1の直列抵抗である。また、C
1は、電力供給路35のキャパシタンスと平滑コンデンサ18のキャパシタンスの合成キャパシタンス、r
Cは、C
1の直列抵抗である。
【0027】
この等価回路(
図3B)における直流電源30側の出力インピーダンスのピーク値Z
o-peakは、以下の式により表される。
【0028】
【0029】
そして、
図4に模式的に示してあるように、“Z
o-peak>Zm”が成立する場合に、電力供給路35の電圧が不安定となる。従って、Z
o-peak値を減少させれば、電力供給路35の電圧が不安定になること(発振すること)を抑止することができる。
【0030】
上記したように、サーボDC給電システムの各モータ制御装置10(
図2)のインバータ回路11の前段には、フィルタ回路13が設けられている。
【0031】
そして、フィルタ回路13は、トランジスタ24の抵抗が、振動電圧検出回路21により、電力供給路35の電圧が不安定とならない抵抗に制御される構成を有している。従って、本実施形態に係るサーボDC給電システムでは、
図5に模式的に示してあるように、フィルタ回路13が設けられていないサーボ制御装置が用いられたシステムよりも、Z
o-peak値(フィルタ回路13を含む電源30側の出力インピーダンスの最大値)を低くすることが出来る。そして、その結果として、電力供給路35の電圧が不安定になること(発振すること)を抑止することが出来る。
【0032】
《変形形態》
上記した実施形態に係るサーボDC給電システムは、各種の変形が可能なものである。例えば、電力供給路35は、直流電源30からの電力(電流)を、サーボDC給電システム内の全モータ制御装置10に供給できるものであれば、
図1に示したものとは異なる構成のものであっても良い。また、フィルタ回路13として、上記したものとは異なる構成の回路を使用しても良い。例えば、フィルタ回路13(
図2)のトランジスタ24の代わりに、複数の抵抗器と、それらの抵抗器の中のいずれかをコンデンサ23の一端とマイナス側の電力線15m間に挿入するセレクタとを設けても良い。また、
図6に示した構成の回路、すなわち、プラス側の電力線15pに挿入されたトランジスタ24と、当該トランジスタ24の抵抗を制御する振動電圧検出回路21及び駆動回路22と、電力線15p、15m間に配置されたコンデンサ23とにより構成された回路を、フィルタ回路13として採用しても良い。
図6に示した構成のフィルタ回路13を、マイナス側の電力線15pにトランジスタ24が挿入されている回路に変形しても良い。また、振動電圧検出回路21を、電力線15p又は電力線15mの電流変動を検出する回路としても良い。
【0033】
また、電力供給路35の電圧変動時には、電力供給路35を流れる電流も変動する。そして、電流変動を抑制すれば、電圧変動が抑制されるのであるから、フィルタ回路13は、電力供給路35の電流変動を検知して、当該電流変動が抑制されるように、自回路のインピーダンスを調整可能な回路であっても良い。各モータ制御装置10内のフィルタ回路13を、閾値を外部から設定可能な回路とした上で、サーボDC給電システムを、各フィルタ回路に設定する閾値を調整しながら運用されるシステムに変形しておいても良い。
【0034】
《付記1》
直流電源(30)と、複数のモータ制御装置(10)と、前記直流電源(30)からの電力を前記複数のモータ制御装置(10)に分配供給する電力供給路(35)とを含むサーボDC給電システムにおいて、
前記複数のモータ制御装置(10)は、それぞれ、
供給される直流を、サーボモータ(40)を駆動するための交流に変換するためのインバータ回路(11)と、
前記電力供給路(35)により供給される直流を安定化して前記インバータ回路(11)に供給するフィルタ回路(13)であって、前記電力供給路(35)の電圧変動又は電流変動の検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路(35)の電圧変動又は電流変動が抑制されるように、自フィルタ回路(13)のインピーダンスを調整するフィルタ回路(13)と、
を備える、
サーボDC給電システム。
【0035】
《付記2》
サーボモータ(40)を制御するモータ制御装置(10)であって、
供給される直流を、前記サーボモータ(40)を駆動するための交流に変換するためのインバータ回路(11)と、
電力供給路(35)により供給される直流を安定化して前記インバータ回路(11)に供給するフィルタ回路(13)であって、前記電力供給路(35)の電圧変動又は電流変動を検知し、検知結果に基づき、前記電力供給路(35)の電圧変動又は電流変動が抑制されるように、自フィルタ回路(13)のインピーダンスを調整するフィルタ回路(13)と、
を備えるモータ制御装置(10)。
【符号の説明】
【0036】
10 モータ制御装置
11 インバータ回路
12 制御部
15p プラス側の電力線
15m マイナス側の電力線
18 平滑コンデンサ
21 振動電圧検出回路
22 駆動回路
23 コンデンサ
24 トランジスタ
25 インダクタ
28 電流センサ
30 直流電源
35 電力供給路
40 サーボモータ
41 エンコーダ
50 三相交流電源