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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】加熱装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
G03G15/20 515
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020058592
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2021157100
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮田 敏行
(72)【発明者】
【氏名】井上 徹
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 和善
(72)【発明者】
【氏名】原 瞳子
(72)【発明者】
【氏名】中尾 元春
(72)【発明者】
【氏名】森崎 想
(72)【発明者】
【氏名】小柳 聖
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-091213(JP,A)
【文献】特開2010-276876(JP,A)
【文献】特開2006-259330(JP,A)
【文献】特開昭63-006764(JP,A)
【文献】米国特許第09658586(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する回転部と、
前記回転部との間に被加熱材を挟んで該回転部と共に回転し、該被加熱材を搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの内周面に接触する接触面と、前記搬送ベルトの内周面に対して非接触とされた非接触面と、を有し、発熱により前記搬送ベルトを介して前記被加熱材を加熱する加熱部と、
前記加熱部の非接触面に対して接触するように、前記搬送ベルトのベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置され、内部に封入された作動液の作用により前記傾斜方向へ熱移動させるヒートパイプと、
を備え、
前記ヒートパイプは、
前記ベルト幅方向に沿って複数配置され、
前記搬送ベルトのベルト周方向に見て、前記ベルト幅方向の一端部が、他のヒートパイプと重なって配置されている
加熱装置。
【請求項2】
前記一端部が他のヒートパイプと重なって配置されたヒートパイプは、
前記搬送ベルトのベルト周方向に見て、前記ベルト幅方向の他端部が、他のヒートパイプと重なって配置されている
請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
回転する回転部と、
前記回転部との間に被加熱材を挟んで該回転部と共に回転し、該被加熱材を搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの内周面に接触する接触面と、前記搬送ベルトの内周面に対して非接触とされた非接触面と、を有し、発熱により前記搬送ベルトを介して前記被加熱材を加熱する加熱部と、
前記加熱部の非接触面に対して接触するように、前記搬送ベルトのベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置され、内部に封入された作動液の作用により前記傾斜方向へ熱移動させるヒートパイプと、
を備え、
前記ヒートパイプは、
前記ベルト幅方向に沿って複数配置され、
前記非接触面に対する垂直方向に見て、ベルト周方向の一端部同士がベルト幅方向に接近し、ベルト周方向の他端部同士がベルト幅方向に遠ざかる形状に配置されている
加熱装置。
【請求項4】
複数の前記ヒートパイプは、
前記被加熱材が進入する側で、ベルト周方向の一端部同士がベルト幅方向に接近する前記形状に配置されている
請求項3に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記非接触面におけるベルト幅方向の中央部で、ベルト周方向の一端部同士がベルト幅方向に接近する前記形状に配置されている
請求項4に記載の加熱装置。
【請求項6】
回転する回転部と、
前記回転部との間に被加熱材を挟んで該回転部と共に回転し、該被加熱材を搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの内周面に接触する接触面と、前記搬送ベルトの内周面に対して非接触とされた非接触面と、を有し、発熱により前記搬送ベルトを介して前記被加熱材を加熱する加熱部と、
前記加熱部の非接触面に対して接触するように、前記搬送ベルトのベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置され、内部に封入された作動液の作用により前記傾斜方向へ熱移動させるヒートパイプと、
を備え、
前記ヒートパイプは、
前記搬送ベルトで搬送される前記被加熱材のベルト幅方向に沿った最小幅の端が通過する通過位置をまたぐように配置されている
加熱装置。
【請求項7】
回転する回転部と、
前記回転部との間に被加熱材を挟んで該回転部と共に回転し、該被加熱材を搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの内周面に接触する接触面と、前記搬送ベルトの内周面に対して非接触とされた非接触面と、を有し、発熱により前記搬送ベルトを介して前記被加熱材を加熱する加熱部と、
前記加熱部の非接触面に対して接触するように、前記搬送ベルトのベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置され、内部に封入された作動液の作用により前記傾斜方向へ熱移動させるヒートパイプと、
を備え、
複数の前記ヒートパイプは、
前記被加熱材が進入する側で、ベルト周方向の一端部同士がベルト幅方向に接近するように配置されている
加熱装置。
【請求項8】
前記被加熱材としての記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
加熱により、前記画像を前記記録媒体に定着する請求項1~7のいずれか1項に記載の加熱装置と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加熱手段と該加熱手段に圧接しながら回転自在に配設されたフィルム部材と、該フィルム部材を介して前記加熱手段に圧接するように配設された加圧手段によって形成された定着ニップへ、被加熱材を通過させる画像形成装置において、前記加熱手段がプレート状のヒートパイプであり、前記ヒートパイプ基板上の定着ニップ側の面に、絶縁層を介して発熱体が印刷され、さらに最表面は絶縁層でコーティングされていることを特徴とする加熱手段を備えた画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-142834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回転部と搬送ベルトとで搬送される被加熱材を、搬送ベルトを介して加熱部で加熱する構成において、ヒートパイプによって加熱部の高温部から低温部へ熱移動させる構成(以下、構成Aという)が考えられる。
【0005】
上記構成Aにおいて、ヒートパイプが搬送ベルトのベルト幅方向に沿って配置される場合では、加熱部の温度ムラが、搬送ベルトのベルト周方向において生じやすい。
【0006】
本発明は、ヒートパイプが搬送ベルトのベルト幅方向に沿って配置される構成に比べ、加熱部の温度ムラをベルト幅方向及び周方向において低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様は、回転する回転部と、前記回転部との間に被加熱材を挟んで該回転部と共に回転し、該被加熱材を搬送する搬送ベルトと、前記搬送ベルトの内周面に接触する接触面と、前記搬送ベルトの内周面に対して非接触とされた非接触面と、を有し、発熱により前記搬送ベルトを介して前記被加熱材を加熱する加熱部と、前記加熱部の非接触面に対して接触するように、前記搬送ベルトのベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置され、内部に封入された作動液の作用により前記傾斜方向へ熱移動させるヒートパイプと、を備える。
【0008】
第2態様では、前記ヒートパイプは、前記ベルト幅方向に沿って複数配置されている。
【0009】
第3態様では、前記ヒートパイプは、前記搬送ベルトのベルト周方向に見て、前記ベルト幅方向の一端部が、他のヒートパイプと重なって配置されている。
【0010】
第4態様では、前記一端部が他のヒートパイプと重なって配置されたヒートパイプは、前記搬送ベルトのベルト周方向に見て、前記ベルト幅方向の他端部が、他のヒートパイプと重なって配置されている。
【0011】
第5態様では、複数の前記ヒートパイプは、前記非接触面に対する垂直方向に見て、ベルト周方向の一端部同士がベルト幅方向に接近し、ベルト周方向の他端部同士がベルト幅方向に遠ざかる形状に配置されている。
【0012】
第6態様では、複数の前記ヒートパイプは、前記被加熱材が進入する側で、ベルト周方向の一端部同士がベルト幅方向に接近する前記形状に配置されている。
【0013】
第7態様では、前記非接触面におけるベルト幅方向の中央部で、ベルト周方向の一端部同士がベルト幅方向に接近する前記形状に配置されている。
【0014】
第8態様では、前記ヒートパイプは、前記加熱装置で搬送される前記被加熱材のベルト幅方向に沿った最小幅の端が通過する通過位置をまたぐように配置されている。
【0015】
第9態様は、前記被加熱材としての記録媒体に画像を形成する画像形成部と、加熱により、前記画像を前記記録媒体に定着する第1態様~第8態様のいずれか1つの態様に係る加熱装置と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
第1態様の構成によれば、ヒートパイプが搬送ベルトのベルト幅方向に沿って配置される構成に比べ、加熱部の温度ムラがベルト幅方向及び周方向において低減される。
【0017】
第2態様の構成によれば、ヒートパイプが1つ配置される構成に比べ、加熱部の温度ムラがベルト幅方向及び周方向において低減される。
【0018】
第3態様の構成によれば、複数のヒートパイプがベルト幅方向に離れて配置されている構成に比べ、加熱部の温度ムラがベルト幅方向及び周方向において低減される。
【0019】
第4態様の構成によれば、ヒートパイプが一端部のみで他のヒートパイプと重なる構成に比べ、加熱部の温度ムラがベルト幅方向及び周方向において低減される。
【0020】
第5態様の構成によれば、複数のヒートパイプの全部が平行に配置される構成に比べ、配置物を配置するスペースを確保できる。
【0021】
第6態様の構成によれば、被加熱材が進入する側におけるベルト幅方向の一部へ熱を移動させることができる。
【0022】
第7態様の構成によれば、被加熱材が進入する側におけるベルト幅方向の中央部へ熱を移動させることができる。
【0023】
第8態様の構成によれば、ヒートパイプが通過位置を避けて配置される構成に比べ、加熱部の温度ムラがベルト幅方向において低減される。
【0024】
第9態様の構成によれば、ヒートパイプが搬送ベルトのベルト幅方向に沿って配置される構成に比べ、記録媒体への画像の定着ムラがベルト幅方向及び周方向において低減される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る定着装置の構成を示す概略図である。
図3】本実施形態に係る加熱部の構成を示す概略図である。
図4】本実施形態に係る加熱部及びヒートパイプの構成を示す平面図である。
図5】本実施形態に係るヒートパイプの構成を示す断面図である。
図6】本実施形態に係る加熱部の温度分布を示す概略図である。
図7】本実施形態に係るヒートパイプの配置密度を変えた変形例を示す平面図である。
図8図4に示す構成において、ベルト幅方向に沿って配置されたヒートパイプを加えた変形例を示す平面図である
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0027】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す概略図である。以下の説明では、画像形成装置10について、高さ方向を「装置高さ方向」と称し、奥行き方向を「装置奥行方向」と称し、左右方向を「装置幅方向」と称する。装置高さ方向、装置奥行方向及び装置幅方向は、互いに直交する方向である。各図では、装置高さ方向を矢印X方向で示し、装置奥行方向を矢印Z方向で示し、装置幅方向を矢印Y方向で示している。なお、これらの方向は、説明の便宜上、定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。
【0028】
画像形成装置10は、図1に示されるように、装置本体11と、用紙Pを収容する収容部12と、用紙Pを搬送する搬送部14と、用紙Pにトナー像Gを形成する像形成部16と、定着装置30と、を備えている。
【0029】
用紙Pは、記録媒体の一例であり、被加熱材の一例である。トナー像Gは、画像の一例である。像形成部16は、画像形成部の一例である。搬送部14は、用紙Pを収容部12から装置高さ方向の上側に向けて、搬送経路Tに沿って搬送する。像形成部16は、一例として、単色又は複数色のトナーを用いて、公知の電子写真方式である帯電、露光、現像、転写の各工程を行い、搬送部14で搬送される用紙Pにトナー像Gを形成する。
【0030】
(定着装置30)
図1に示される定着装置30は、加熱装置の一例である。この定着装置30は、像形成部16によって用紙Pに形成されたトナー像Gを、加熱により、該用紙Pに定着する装置である。具体的には、定着装置30は、図1に示されるように、装置本体50と、加圧ロール40と、加熱ベルト60と、を有している。さらに、定着装置30は、図2に示されるように、加熱部70と、支持部80と、ヒートパイプ90と、を有している。以下に、定着装置30の各部の具体的な構成について説明する。
【0031】
(装置本体50)
図1に示される装置本体50は、画像形成装置10の装置本体11に対して着脱可能に設けられている。これにより、定着装置30全体が、画像形成装置10の装置本体11に対して着脱可能とされる。装置本体50は、定着装置30の各部を支持する支持フレーム(図示省略)を有している。
【0032】
(加圧ロール40及び加熱ベルト60)
加圧ロール40は、回転部の一例である。加熱ベルト60は、搬送ベルトの一例である。加圧ロール40及び加熱ベルト60は互いに対向して配置されている。加熱ベルト60は、環状、具体的には、無端状に形成されている。加熱ベルト60は、一例として、外周面にフッ素コーティングが施されたポリイミド樹脂製の部材とされている。加熱ベルト60のベルト幅方向の両端部は、図示されない支持部材により回転可能に支持されている。
【0033】
なお、ベルト幅方向は、加熱ベルト60が回転する回転方向に対して交差する方向(具体的には、直交する方向)であり、図中のZ方向に沿った方向である。このベルト幅方向は、加圧ロール40の回転軸方向(以下、軸方向という)に沿った方向ともいえる。
【0034】
加圧ロール40は、装置奥行方向(Z方向)を軸方向とする軸部45と、軸部45の外周に形成された弾性層46と、弾性層46の外周に形成された離型層47と、を有している。軸部45は、図示されないバネを含む押付部によって、加熱部70側に向けて押し付けられている。これにより、加熱ベルト60と加圧ロール40とが接触する接触領域50S(すなわち、定着ニップ)が形成される。換言すれば、接触領域50Sは、加熱ベルト60と加圧ロール40との間に形成される領域である。
【0035】
さらに、加圧ロール40は、軸部45が、軸受(図示省略)に支持され、駆動部(図示省略)によって回転する。一方、加熱ベルト60は、加圧ロール40に従動して回転する。これにより、加熱ベルト60は、加圧ロール40との間に用紙Pを挟んで加圧ロール40と共に回転し、該用紙Pを搬送する。この用紙Pは、加圧ロール40と加熱ベルト60で加圧されると共に、加熱部70で加熱されることで、用紙Pに形成されたトナー像Gが定着される。
【0036】
なお、加圧ロール40の軸方向中央と、加熱ベルト60のベルト幅方向中央とは、略一致している。さらに、用紙Pは、幅方向中央が、加圧ロール40の軸方向中央及び加熱ベルト60のベルト幅方向中央と略一致した状態(すなわち、センタレジ)にて、加熱ベルト60及び加圧ロール40によって搬送される。
【0037】
(加熱部70)
加熱部70は、図2に示されるように、加熱ベルト60の内側に配置され、後述する支持部80により支持されている。この加熱部70は、装置幅方向(Y方向)を厚み方向とする面状(板状)とされ、加熱ベルト60のベルト幅方向(Z方向)に沿って長さを有している。なお、加熱部70のベルト幅方向の中央と、加熱ベルト60のベルト幅方向中央とは、略一致している。
【0038】
図3に示されるように、加熱部70は、加熱ベルト60の内周面60Aに接触する接触面70Aと、内周面60Aに対して非接触とされた平面状の非接触面70Bと、を有している。非接触面70Bは、接触面70Aに対する加熱ベルト60側とは反対側に配置されている。換言すれば、非接触面70Bは、接触面70Aに対して対向して配置されている。さらに言えば、非接触面70Bは、接触面70Aに対して平行に配置されている。すなわち、非接触面70Bと接触面70Aとの距離が、装置高さ方向(X方向)に一定とされている。
【0039】
さらに、加熱部70は、図3に示されるように、基材72と、抵抗体74と、保護層76と、を有している。基材72は、装置奥行方向(Z方向)に長く装置高さ方向(X方向)に短い矩形板で構成されている。この基材72は、一例として、アルミナの成形体で構成されている。基材72の装置幅方向(Y方向)の厚さは、一例として、1〔mm〕程度となっている。
【0040】
抵抗体74は、基材72における加圧ロール40側の面72A(以下、表面72Aという)に設けられている。抵抗体74における装置奥行方向の両端部に電極(図示省略)が形成されている。該電極は電源(図示省略)が接続されている。該電源から抵抗体74が通電されることで、抵抗体74の内部抵抗によるジュール熱が生じ、抵抗体74が発熱する。
【0041】
保護層76は、基材72の表面72Aに形成されており、抵抗体74を覆っている。この保護層76が加熱部70の接触面70Aを構成している。そして、加熱部70では、抵抗体74の発熱により加熱ベルト60を介して用紙Pを加熱する。
【0042】
(支持部80)
図2に示される支持部80は、加熱ベルト60を支持する機能を有している。さらに、支持部80は、加熱部70を支持する機能を有している。具体的には、支持部80は、支持フレーム82と、保持部材84と、を有している。
【0043】
支持フレーム82は、装置奥行方向(Z方向)に長い部材である。支持フレーム82の断面形状は、装置奥行方向から見た場合に、加圧ロール40側に向けて開口するU字状となっている。また、支持フレーム82は、装置奥行方向の両端部が装置本体50に支持されている。
【0044】
保持部材84は、一例として、装置奥行方向に長い液晶ポリマーの部材である。また、保持部材84は、支持フレーム82の加圧側の部位に取り付けられ、加熱部70を保持している。
【0045】
(ヒートパイプ90)
図2及び図4に示されるヒートパイプ90は、加熱部70の非接触面70Bに対して接触するように、加熱ベルト60のベルト幅方向(Z方向)に対する傾斜方向に沿って配置されている。このヒートパイプ90は、図4に示されるように、ベルト幅方向に沿って複数配置されている。
【0046】
本実施形態では、複数のヒートパイプ90は、一例として、6本のヒートパイプ90A、90B、90C、90D、90E、90Fで構成されている。ヒートパイプ90A、90B、90C、90D、90E、90Fは、この順で、ベルト幅方向の一方側から他方側に向かって配置されている。なお、本実施形態では、すべてのヒートパイプ90が、加熱ベルト60のベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置されている。
【0047】
ヒートパイプ90C、90Dは、非接触面70Bに対する垂直方向に見て(以下、「垂直視にて」という)、一端部901同士がベルト幅方向に接近し、他端部902同士がベルト幅方向に遠ざかる形状に配置されている。すなわち、ヒートパイプ90C、90Dは、垂直視にて、ハの字形状に配置されている。
【0048】
具体的には、ヒートパイプ90C、90Dは、用紙Pが進入する側(以下、用紙進入側という)で、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字形状に配置されている。すなわち、ヒートパイプ90C、90Dは、用紙Pの搬送方向上流側で、一端部901同士がベルト幅方向に接近し、用紙Pの搬送方向下流側で、他端部902同士がベルト幅方向に遠ざかるハの字形状に配置されている。
【0049】
さらに具体的には、ヒートパイプ90C、90Dは、非接触面70Bにおけるベルト幅方向の中央部で、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字状に配置されている。なお、ヒートパイプ90C、90Dお一端部901同士は、ベルト幅方向に離れている。すなわち、ヒートパイプ90C、90Dは、ベルト周方向(X方向)に見て、重なっていない。また、図4において、非接触面70Bにおけるベルト幅方向中央を一点鎖線CAにて示している。
【0050】
なお、ヒートパイプ90の各々の一端部901は、軸方向の一端部であり、ベルト周方向の一端部でもある。さらに、ヒートパイプ90の各々の一端部901は、ベルト幅方向の一端部でもある。また、ヒートパイプ90の各々の他端部902は、軸方向の他端部であり、ベルト周方向の他端部でもある。さらに、ヒートパイプ90の各々の他端部902は、ベルト幅方向の他端部でもある。
【0051】
本実施形態では、ヒートパイプ90A、90Bは、ヒートパイプ90Cに沿って配置されている。具体的には、ヒートパイプ90A、90Bは、ヒートパイプ90Cに平行に配置されている。さらに具体的には、ヒートパイプ90A、90Bの配置間隔ABと、ヒートパイプ90B、90Cの配置間隔BCとは同じとされている。換言すれば、ヒートパイプ90A、90B、90Cにおける配置密度が、ベルト幅方向に同じとされている。
【0052】
ヒートパイプ90Bの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Cと重なっている。具体的には、ヒートパイプ90Bの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Cの他端部902と重なっている。この重なった範囲を図4では矢印M1で示している。
【0053】
ヒートパイプ90Bの他端部902は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Aと重なっている。具体的には、ヒートパイプ90Bの他端部902は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Aの一端部901と重なっている。この重なった範囲を図4では矢印M2で示している。
【0054】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90E、90Fは、ヒートパイプ90Dに沿って配置されている。具体的には、ヒートパイプ90E、90Fは、ヒートパイプ90Dに平行に配置されている。さらに具体的には、ヒートパイプ90D、90Eの配置間隔DEと、ヒートパイプ90E、90Fの配置間隔EFとは同じとされている。換言すれば、ヒートパイプ90D、90E、90Fにおける配置密度が、ベルト幅方向に同じとされている。
【0055】
ヒートパイプ90Eの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Dと重なっている。具体的には、ヒートパイプ90Eの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Dの他端部902と重なっている。この重なった範囲を図4では矢印M3で示している。
【0056】
ヒートパイプ90Eの他端部902は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Fと重なっている。具体的には、ヒートパイプ90Eの他端部902は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Fの一端部901と重なっている。この重なった範囲を図4では矢印M4で示している。
【0057】
また、ヒートパイプ90C、90Dは、定着装置30で搬送される用紙Pのベルト幅方向に沿った最小幅の端が通過する通過位置PAをまたぐように配置されている。本実施形態では、ヒートパイプ90B、90Eも、該通過位置PAをまたぐように配置されている。換言すれば、該通過位置PAの一方が、ヒートパイプ90Bの一端部901とヒートパイプ90Cの他端部902とが重なった範囲M1内に位置している。また、該通過位置PAの他方が、ヒートパイプ90Eの一端部901とヒートパイプ90Dの他端部902とが重なった範囲M3内に位置している。
【0058】
さらに、ヒートパイプ90A、90Fは、定着装置30で搬送される用紙Pのベルト幅方向に沿った最大幅の端が通過する通過位置PBをまたぐように配置されている。
【0059】
以上のように、ヒートパイプ90の各々が配置されることで、ヒートパイプ90は、一点鎖線CAを対称軸とする線対称に配置されている。
【0060】
さらに、ヒートパイプ90は、図5に示されるように、円筒状に形成された本体部96と、ワイヤ97と、を備えている。ヒートパイプ90の内部94には、作動液が封入された断面円形状の空間93が形成されている。該空間93は、ヒートパイプ90の軸方向に沿って延びている。なお、作動液は、空間93内が減圧された状態で封入されている。
【0061】
図5に示されるワイヤ97は、作動液を軸方向に沿って移動させる毛細管を形成する形成部材である。このワイヤ97は、ヒートパイプ90の空間93に配置されている。具体的には、ワイヤ97は複数本が束ねられて空間93に、ヒートパイプ90の軸方向に沿って配置されている。このように、本実施形態では、ワイヤ97によって、毛細管構造(いわゆる、ウィック)が形成されている。
【0062】
そして、ヒートパイプ90は、内部94に封入された作動液の作用により、加熱ベルト60のベルト幅方向に沿って熱移動させる。具体的には、以下のようにして、加熱部70の熱を移動させる。加熱部70の高温部でヒートパイプ90に加えられた熱によって作動液が沸騰する。この沸騰で生じた作動液の蒸気が、圧力差によって、加熱部70の低温部へ移動する。該蒸気が該低温部で凝縮することで、凝縮熱が加熱部70へ放出される。そして、凝縮した作動液は、ワイヤ97で形成された毛細管による毛細管現象により、元の位置(加熱部70の高温部)へ戻る。
【0063】
(本実施形態に係る作用)
次に、本実施形態に係る作用を説明する。
【0064】
本実施形態に係る画像形成装置によれば、図1に示されるように、像形成部16が、搬送部14で搬送される用紙Pにトナー像Gを形成する。像形成部16によって用紙Pに形成されたトナー像Gは、定着装置30において、加圧ロール40と加熱ベルト60で加圧されると共に、加熱部70で加熱されることで、用紙Pに定着される。
【0065】
本実施形態では、加熱部70に温度分布が生じると、ヒートパイプ90が、内部94に封入された作動液の作用により、加熱部70の高温部から低温部へ熱移動させる。
【0066】
なお、加熱部70の温度分布は、加熱部70のベルト幅方向よりも小さい寸法の用紙Pに対してトナー像Gを定着する場合などに生じる。この場合では、加熱部70のベルト幅方向の一部において、熱が用紙Pへ奪われるため、加熱部70に温度分布が生じる。
【0067】
そして、本実施形態では、ヒートパイプ90は、図4に示されるように、加熱ベルト60のベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って、加熱部70の非接触面70Bに対して接触するように配置されている。
【0068】
ここで、ヒートパイプ90がベルト幅方向に沿って配置される構成(以下、第一構成という)では、ヒートパイプ90によって加熱部70の熱がベルト幅方向に沿って移動するため、加熱部70におけるベルト幅方向での温度分布が解消されるものの、加熱部70におけるベルト周方向での温度分布が生じたまま、解消されにくい。
【0069】
これに対して、本実施形態では、ヒートパイプ90は、図4に示されるように、加熱ベルト60のベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置されているので、ベルト周方向にも熱が移動される。このため、本実施形態によれば、第一構成に比べ、加熱部70の温度ムラがベルト幅方向及びベルト周方向において低減される。これにより、定着装置30において、用紙Pへのトナー像Gの定着ムラがベルト幅方向及び周方向において低減される。
【0070】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90が、ベルト幅方向に沿って複数配置されている。このため、ヒートパイプ90が1つ配置される構成に比べ、加熱部70の温度ムラがベルト幅方向及び周方向において低減される。
【0071】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90Bの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Cと重なっている。具体的には、ヒートパイプ90Bの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Cの他端部902と重なっている(図4の矢印M1参照)。
【0072】
ここで、ヒートパイプ90B、90Cがベルト幅方向に離れて配置されている構成(以下、第二構成という)では、ヒートパイプ90Bとヒートパイプ90Cとの間に、ヒートパイプ90が配置されていない空白領域が形成される。この空白領域では、ヒートパイプ90によるベルト幅方向の熱移動が生じないため、加熱部70の温度ムラが解消されにくい。これに対して、本実施形態では、ヒートパイプ90Bの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Cと重なっているので、第二構成に比べ、加熱部70の温度ムラがベルト幅方向及びベルト周方向において低減される。
【0073】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90Eの一端部901は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Dと重なっている。この構成においても、上記と同様の作用を有する。
【0074】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90Bの他端部902は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Aと重なっている。具体的には、ヒートパイプ90Bの他端部902は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Aの一端部901と重なっている(図4の矢印M2参照)。
【0075】
このため、ヒートパイプ90によるベルト幅方向の熱移動が生じない空白領域が、ヒートパイプ90Bとヒートパイプ90Aとの間に形成されず、ヒートパイプ90Bが一端部のみでヒートパイプ90と重なる構成に比べ、加熱部70の温度ムラがベルト幅方向及びベルト周方向において低減される。
【0076】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90Eの他端部902は、ベルト周方向に見て、ヒートパイプ90Fと重なっている。この構成においても、上記と同様の作用を有する。
【0077】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90C、90Dは、垂直視にて、一端部901同士がベルト幅方向に接近し、他端部902同士がベルト幅方向に遠ざかるハの字形状に配置されている。
【0078】
このため、ヒートパイプ90C、90Dの他端部902同士の間に、一端部901同士の間よりも大きなスペースが形成される。したがって、本実施形態によれば、複数のヒートパイプ90の全部が平行に配置される構成に比べ、配置物を配置するスペースが確保される。配置物としては、例えば、加熱部70の温度を測定する温度センサなどが挙げられる。
【0079】
さらに本実施形態では、具体的には、ヒートパイプ90C、90Dは、加熱部70における用紙進入側で、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字形状に配置されている。さらに具体的には、ヒートパイプ90C、90Dは、非接触面70Bにおけるベルト幅方向の中央部で、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字状に配置されている。このため、加熱部70の用紙進入側(すなわち、搬送方向上流側)におけるベルト幅方向の中央部へ熱を移動可能となる。したがって、例えば、加熱部70の搬送方向下流側のベルト幅方向両端部70Mが高温部とされ、加熱部70の搬送方向上流側のベルト幅方向中央部70Nが低温部とされている場合において、効率的に高温部から低温部へ熱が移動される。定着装置30では、加熱部70の搬送方向上流側のベルト幅方向中央部70Nでの温度が維持されることで、トナー像Gの定着性の低下が抑制される。
【0080】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90C、90Dは、定着装置30で搬送される用紙Pのベルト幅方向に沿った最小幅の端が通過する通過位置PAをまたぐように配置されている。
【0081】
ここで、最小幅の用紙Pにトナー像Gを定着する場合では、図6に示されるように、通過位置PAの間の範囲HAにおいて、熱が用紙Pへ奪われるため、該範囲HAにおいて、加熱部70の温度が低下する。
【0082】
これに対して、本実施形態では、ヒートパイプ90C、90Dが、通過位置PAをまたぐように配置されているので、範囲HAの外側の内側へ熱が移動し、加熱部70の温度ムラが低減される。
【0083】
(ヒートパイプ90の配置密度の変形例)
本実施形態では、ヒートパイプ90A、90B、90Cにおける配置密度が、ベルト幅方向に同じとされ、ヒートパイプ90D、90E、90Fにおける配置密度が、ベルト幅方向に同じとされていたが、これに限られない。例えば、図7に示されるように、加熱部70のベルト幅方向の中央部から端部にかけて配置される複数のヒートパイプ90の配置間隔を徐々に狭める構成であってもよい。図7に示される構成では、ヒートパイプ90B、90Cの配置間隔BC、ヒートパイプ90A、90Bの配置間隔AB、ヒートパイプ90A、90Yの配置間隔YAは、この順で徐々に狭くなっている。また、ヒートパイプ90D、90Eの配置間隔DE、ヒートパイプ90E、90Fの配置間隔EF、ヒートパイプ90F、90Zの配置間隔FZは、この順で徐々に狭くなっている。換言すれば、図7に示される構成は、複数のヒートパイプ90の配置密度を、加熱部70のベルト幅方向の中央部よりもベルト幅方向の端部で高くする構成とされている。このように、複数のヒートパイプ90の配置密度は、ベルト幅方向に沿って変化していてもよい。
【0084】
(変形例)
本実施形態では、作動液を軸方向に沿って移動させる毛細管を形成する形成部材として、ワイヤ97を用いたが、これに限られない。例えば、形成部材としては、例えば、メッシュ材を用いてもよく、毛細管を形成する部材であればよい。
【0085】
また、本実施形態では、複数のヒートパイプ90が、加熱部70に設けられていたが、これに限られない。単一のヒートパイプ90が、加熱部70に設けられていてもよい。
【0086】
本実施形態では、すべてのヒートパイプ90が、加熱ベルト60のベルト幅方向に対する傾斜方向に沿って配置されていたが、これに限られない。例えば、図8に示されるように、ベルト幅方向に沿って配置されたヒートパイプ90を含んでいてもよい。図8に示される構成では、ベルト幅方向に沿って配置されたヒートパイプ90は、加熱部70における用紙進入側(搬送方向上流側)及び、加熱部70における用紙排出側(搬送方向下流側)の各々に配置されている。
【0087】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90Bは、ベルト周方向に見て、一端部901がヒートパイプ90Cと重なり、他端部902がヒートパイプ90Aと重なっていたが、これに限られない。例えば、ヒートパイプ90Bが、一端部901及び他端部902の一方のみで他のヒートパイプ90と重なる構成であってもよい。さらに、例えば、ヒートパイプ90Bが、ベルト幅方向に隣り合うヒートパイプ90(すなわち、ヒートパイプ90A、90C)とベルト幅方向に離れて配置されている構成であってもよい。
【0088】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90Eは、ベルト周方向に見て、一端部901がヒートパイプ90Dと重なり、他端部902がヒートパイプ90Fと重なっていたが、これに限られない。例えば、ヒートパイプ90Eが、一端部901及び他端部902の一方のみで他のヒートパイプ90と重なる構成であってもよい。さらに、例えば、ヒートパイプ90Eが、ベルト幅方向に隣り合うヒートパイプ90(すなわち、ヒートパイプ90D、90F)とベルト幅方向に離れて配置されている構成であってもよい。
【0089】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90C、90Dは、非接触面70Bにおけるベルト幅方向の中央部で、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字状に配置されていたが、これに限られない。例えば、非接触面70Bにおけるベルト幅方向の端部側(すなわち、ベルト幅方向の中央部からずれた位置)において、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字状に配置されていてもよい。なお、この場合でも、ヒートパイプ90C、90Dの一端部901同士は、最小幅の用紙Pの端が通過する通過位置PA間の範囲HA内に位置することが望ましい。
【0090】
また、本実施形態では、ヒートパイプ90C、90Dは、加熱部70における用紙進入側(すなわち、搬送方向上流側)で、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字形状に配置されていたが、これに限られない。例えば、ヒートパイプ90C、90Dは、加熱部70における用紙排出側(すなわち、搬送方向下流側)で、一端部901同士がベルト幅方向に接近するハの字形状に配置されていてもよい。
【0091】
さらに、ヒートパイプ90A、90B、90Cが、ヒートパイプ90Dに沿って配置される構成であってもよい。また、ヒートパイプ90D、90E、90Fが、ヒートパイプ90Cに沿って配置される構成であってもよい。すなわち、複数のヒートパイプ90の全部が、同じ傾斜方向に配置される構成であってもよい。
【0092】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【符号の説明】
【0093】
10 画像形成装置
16 像形成部(画像形成部の一例)
30 定着装置(加熱装置の一例)
40 加圧ロール(回転部の一例)
60 加熱ベルト(搬送ベルトの一例)
60A 内周面
70 加熱部
70A 接触面
70B 非接触面
90 ヒートパイプ
P 用紙(記録媒体の一例、被加熱材の一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8