(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】仮想ネットワーク機能管理装置、管理システム、管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 41/40 20220101AFI20240416BHJP
【FI】
H04L41/40
(21)【出願番号】P 2020108557
(22)【出願日】2020-06-24
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】前佛 創
(72)【発明者】
【氏名】吉村 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】宮田 祐輝
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0302534(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0162323(US,A1)
【文献】特表2018-531549(JP,A)
【文献】特開2018-112898(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 41/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得する取得部と、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する生成部と、
を備える、仮想ネットワーク機能管理装置。
【請求項2】
前記取得部は、NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのInstantiate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記UUIDを取得する、
請求項1に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDを用いて、前記UUIDを取得する、
請求項2に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
【請求項4】
VIM(Virtualized Infrastructure Manager)に対し、前記UUIDに関連するリソース情報を確認する確認部をさらに備える、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
【請求項5】
前記VIMに対し、ヒーリングトリガーを含むイベントの通知先として仮想ネットワーク機能管理装置を再登録する登録部をさらに備える、
請求項4に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
【請求項6】
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行先の仮想ネットワーク機能管理装置からの要求に応じて、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を提供する提供部と、
NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのTerminate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を削除する削除部と、
を備える、仮想ネットワーク機能管理装置。
【請求項7】
前記削除部は、前記マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDに関連するVNFRを削除する、
請求項6に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
【請求項8】
マイグレーションを行う移行元の仮想ネットワーク機能管理装置及び移行先の仮想ネットワーク機能管理装置を備え、
前記移行先の仮想ネットワーク機能管理装置は、
前記移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得する取得部と、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する生成部と、
を備える、管理システム。
【請求項9】
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得し、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する、
仮想ネットワーク機能の管理方法。
【請求項10】
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得し、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想ネットワーク機能管理装置、管理システム、管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ETSI(European Telecommunications Standards Institute)配下に設立されたISG(Industry Specification Group)において、通信事業者(キャリア)のネットワークを仮想化するNFV(Network Function Virtualization:ネットワーク機能仮想化)の検討が進められている(非特許文献1参照)。NFVアーキテクチャでは、NFV MANO(Management and Network Orchestration:管理オーケストレーション装置)が、VNF(Virtual Network Function:仮想ネットワーク機能)及びNFVI(NFV Infrastructure:NFVインフラストラクチャ)に対し、統合的に管理及びオーケストレーションを行う。また、MANOに含まれる機能(装置)として、NFVO(NFV Orchestrator:NFVオーケストレーション装置)、VNFM(VNF Manager:仮想ネットワーク機能管理装置)、VIM(Virtualized Infrastructure Manager:仮想インフラストラクチャ管理装置)が規定されている。
【0003】
関連する技術として、例えば、特許文献1が知られている。特許文献1には、VNFMの故障やシステム障害から復旧する際に、VNFサービスの中断を回避することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【文献】ETSI GS NFV-MAN 001 V1.1.1 (2014-12)、Network Functions Virtualisation (NFV); Management and Orchestration、[online]、インターネット〈URL:http://www.etsi.org/deliver/etsi_gs/NFV-MAN/001_099/001/01.01.01_60/gs_NFV-MAN001v010101p.pdf〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
関連する技術では、VNFMのマイグレーション(移行)について考慮されていないため、VNFMのマイグレーションを行う際に、VNFサービスのダウンタイムが生じる恐れがある。
【0007】
本開示は、このような課題に鑑み、VNFサービスのダウンタイムの発生を抑えることが可能な仮想ネットワーク機能管理装置、管理システム、管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る仮想ネットワーク機能管理装置は、仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得する取得部と、前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する生成部と、を備えるものである。
【0009】
本開示に係る仮想ネットワーク機能管理装置は、仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行先の仮想ネットワーク機能管理装置からの要求に応じて、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を提供する提供部と、NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのTerminate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を削除する削除部と、を備えるものである。
【0010】
本開示に係る管理システムは、マイグレーションを行う移行元の仮想ネットワーク機能管理装置及び移行先の仮想ネットワーク機能管理装置を備え、前記移行先の仮想ネットワーク機能管理装置は、前記移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得する取得部と、前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する生成部と、を備えるものである。
【0011】
本開示に係る管理方法は、仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得し、前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する、仮想ネットワーク機能の管理方法である。
【0012】
本開示に係るプログラムは、仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得し、前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する、処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、VNFサービスのダウンタイムの発生を抑えることが可能な仮想ネットワーク機能管理装置、管理システム、管理方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施の形態1に係るNFVシステムの基本構成を示す構成図である。
【
図2】検討例のマイグレーション処理を示すシーケンス図である。
【
図3】実施の形態1に係るVNFMの構成例を示す構成図である。
【
図4】実施の形態1に係るVNFMの構成例を示す構成図である。
【
図5】実施の形態1に係るVNFMの構成例を示す構成図である。
【
図6】実施の形態1に係るマイグレーション処理を示すシーケンス図である。
【
図7】実施の形態1に係るマイグレーション処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
【0016】
<基本構成>
まず、本実施の形態の基本構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るNFVシステムの基本構成(アーキテクチャ)を示している。なお、各ブロックの機能及び各ブロック間のリファレンスポイントの詳細は、非特許文献1等の定義に基づいている。
図1に示すように、NFVシステム1は、MANO(NFV MANO)100、VNF200、NFVI300、OSS/BSS400を備えている。
【0017】
NFVI300は、VNFの実行基盤であり、個々の物理リソース(ハードウェアリソース)を仮想化レイヤによって仮想化する。物理リソースは、コンピューティングハードウェア、ストレージハードウェア、ネットワークハードウェア等の物理マシンを含む。仮想化された仮想リソースは、仮想コンピューティング、仮想ストレージ、仮想ネットワーク等の仮想マシンを含む。
【0018】
VNF200は、NFVI(仮想マシン)上で動作する仮想ネットワーク機能群である。VNF200は、仮想化技術を用いてソフトウェアによって実現される。この例では、各VNF200に固有の機能は、それぞれEM(Element Management)201により管理される。
【0019】
OSS/BSS400は、OSS(Operations Support System)及びBSS(Business Support System)を含む。OSSは、通信事業者が提供するサービスの運用を支援するシステムであり、システムの構成管理や障害管理などの機能を含む。BSSは、通信事業者が提供するサービスのビジネスを支援するシステムであり、顧客管理や請求管理などの機能を含む。
【0020】
MANO100は、NFVI300及びVNF200のリソースについて、統合的に管理及びオーケストレーションを行う。MANO100は、NFVO110、VNFM120、VIM130を含む。
【0021】
NFVO110は、NFVI300のリソースのオーケストレーションや、VNF200により提供されるNS(Network Service)のインスタンス(NSインスタンス)及びVNFインスタンスのライフサイクル管理等を行う。NS及びVNFインスタンスのライフサイクル管理は、NS及びVNFのインスタンシエーション(Instantiation:インスタンス化)、スケーリング(Scaling)、ターミネーション(Termination:終了)、アップデート(Update:更新)、クエリ(Query:問い合わせ)等を含む。例えば、NFVO110は、OSS/BSS400からの要求に応じて、VNFM120に対し、VNFのインスタンス化(生成)や終了を要求する。
【0022】
NFVO110は、NFVインスタンスリポジトリ(NFV instance Repository)等の記憶部を有する。NFVインスタンスリポジトリは、VNFインスタンス情報を記録するVNFR(VNF Record:VNF情報記憶部)11やNSインスタンス情報を記録するNSR(NS Record:NS情報記憶部)12を含む。VNFR11及びNSR12は、VNFインスタンス及びNSインスタンスのライフサイクルに応じて更新される。
【0023】
VNFM120は、VNF200(VNFインスタンス)のライフサイクル管理等を行う。例えば、VNFM120は、NFVO110からの要求に応じて、VIM130に対し、仮想リソースの生成や削除を要求する。VNFM120は、VNFインスタンス情報を記録するVNFR(VNF Record:VNF情報記憶部)13を含む。VNFR13は、VNFインスタンスのライフサイクルに応じて更新される。VNFR13は、VNFインスタンス情報として、VNFインスタンス名、VNFインスタンスID、UUID(Universally Unique IDentifier)等を記録する。UUIDは、VIMにより管理される固有のIDである。
【0024】
VIM130は、NFVI300における物理リソース(物理マシン)及び仮想リソース(仮想マシン)のリソース管理や障害監視等を行う。例えば、VIM130は、VNFM120からの要求に応じて仮想リソースの生成や削除を行う。
【0025】
OSS/BSS400及びNFVO110間のリファレンスポイントOs-Ma-nfvoは、NSインスタンスのライフサイクル管理やVNFインスタンスのライフサイクル管理、ポリシー管理やイベント通知等の送受信に用いられる。
【0026】
EM201及びVNFM120間のリファレンスポイントVe-Vnfm-emと、VNF200及びVNFM120間のリファレンスポイントVe-Vnfm-Vnfは、VNFインスタンスの管理、構成情報、イベント等の送受信に用いられる。
【0027】
NFVI300及びVIM130間のリファレンスポイントNf-Viは、VM(仮想マシン)の割り当て、VMリソース割り当てのアップデート、VMのマイグレーション、VMのターミネート、VM間のコネクションの生成/削除、構成情報、イベント等の送受信に用いられる。
【0028】
NFVO110及びVNFM120間のリファレンスポイントOr-Vnfmは、VNFM120からのNFVIリソース要求(認証、予約、割り当て、解放等)、NFVO110からのVNFインスタンスの管理、VNFのイベントや状態情報の送受信に用いられる。
【0029】
NFVO110及びVIM130間のリファレンスポイントOr-Viは、NFVO110からのNFVIリソース要求(予約、割り当て、解放、アップデート等)、NFVIリソースの構成情報やイベント等の送受信に用いられる。
【0030】
VNFM120及びVIM130間のリファレンスポイントVi-Vnfmは、VNFM120からのNFVIリソース要求(割り当て、解放等)、VNFM120によって使用されるNFVIリソースの構成情報やイベント等の送受信に用いられる。
【0031】
<マイグレーション処理の検討>
MANO運用の継続にあたり、ソフトウェアまたはハードウェアのEOL(End of Life)や、標準IF(インタフェース)のアップデートを契機としたシステムマイグレーションの実施が必要となる。ここでは、VNFMのマイグレーション(旧VNFMから新VNFMへの移行)について検討する。
図2は、実施の形態適用前の検討例のマイグレーション処理のシーケンスを示している。なお、シーケンスの各信号(コマンド)は、非特許文献1等の標準規格に従っており、詳細は適宜省略されている。以降の説明においても、特に示されない限り同様である。
【0032】
Sender401は、オペレータ(保守者)もしくはOSS/BSS400等の装置である。旧VNFM(Old VNFM)120Aは、マイグレーションの移行元のVNFM(第1のVNFM)であり、新VNFM(New VNFM)120Bは、マイグレーションの移行先のVNFM(第2のVNFM)である。旧VNF(Old VNF)200Aは、VNFMの移行前にサービスを提供するVNFであり、新VNF(New VNF)200Bは、VNFMの移行後にサービスを提供するVNFである。
【0033】
図2に示すように、検討例では、まず、Sender401は、NFVO110に対して、「Terminate VNF」(コマンド)を送信し、VNFのターミネート(終了)を要求する(S101)。そうすると、NFVO110は、指定されたVNFに対応する旧VNFM120Aに対して、「Terminate VNF」を転送(送信)し、VNFのターミネートを要求する(S102)。
【0034】
次に、「Terminate VNF」を受信した旧VNFM120Aは、VIM130に対して、仮想リソースの削除を要求する(「Delete Virtual resources」)(S103)。仮想リソースを削除するコマンドは、VIMの仕様やVNFの構成に依存しており、例えば、delete server、delete portなどの複数コマンドにより仮想リソースの削除が実現される場合がある。そうすると、VIM130は、旧VNF200Aを削除(Deleting)する(S104)。VNFの削除が完了すると、VIM130から旧VNFM120Aに「ACK」が返信される(S105)。旧VNFM120Aは、旧VNF200AのVNFR13を削除し、旧VNFM120AからNFVO110に「ACK」が返信される(S106)。さらに、NFVO110からSender401に「ACK」が返信される(S107)。
【0035】
次に、Sender401は、NFVO110に対して、「Create VNF」を送信し、新しいVNFインスタンスのクリエイト(生成)を要求する(S108)。そうすると、NFVO110は、指定されたVNFに対応する新VNFM120Bに対して、「Create VNF」を転送(送信)し、VNFインスタンスのクリエイトを要求する(S109)。「Create VNF」を受信した新VNFM120Bは、新しいVNFインスタンス(リソース)を生成する。VNFインスタンスの生成が完了すると、新VNFM120BからNFVO110に「ACK」が返信され(S110)、NFVO110からSender401に「ACK」が返信される(S111)。
【0036】
次に、Sender401は、NFVO110に対して、「Instantiate VNF」を送信し、VNFのインスタンシエート(インスタンス化)を要求する(S112)。そうすると、NFVO110は、指定されたVNFに対応する新VNFM120Bに対して、「Instantiate VNF」を転送(送信)し、VNFのインスタンシエートを要求する(S113)。
【0037】
次に、「Instantiate VNF」を受信した新VNFM120Bは、VIM130に対して、仮想リソースの生成を要求する(「Create Virtual resources」)(S114)。S103と同様、仮想リソースを生成するコマンドは、VIMの仕様やVNFの構成に依存しており、複数コマンドにより仮想リソースの生成が実現される場合がある。そうすると、VIM130は、新VNF200Bを生成(Creating)する(S115)。VNFが生成されると、VIM130から新VNFM120Bに「ACK」が返信される(S116)。新VNFM120Bは、新VNF200BのVNFR13の生成及び登録を行い、新VNFM120BからNFVO110に「ACK」が返信される(S117)。さらに、NFVO110からSender401に「ACK」が返信される(S118)。
【0038】
このように、検討例のマイグレーション処理では、仮想リソースを削除(S104)した後、仮想リソースを生成(S115)する。このため、その間、VNFサービスが中断し、VNFサービスに影響が生じるという問題がある。
【0039】
すなわち、検討例(現行の仕組み)では、新たなVNFMを導入しマイグレーションを行うには、新VNFMにVNFの情報を登録するために、新VNFMを介してVNFR(VNFインスタンス)を新規に生成する必要がある。また、検討例では、VNFの実体と整合性を取るために、マイグレーションに先立ち、旧VNFMを介して既存のVNFR(VNFインスタンス)を削除する必要がある。このため、旧VNFの削除から新VNFの生成の間にダウンタイムが発生する。
【0040】
しかし、VNFサービスによってはこのダウンタイムは許容できず、VNFサービスに影響なくマイグレーションを行うには、既にインスタンシエーションされているVNFに影響を与えずに実施することが必要になる。現在はMANOのマイグレーションに特化した標準IFや実施方法が定義されていないこと、かつ、旧システムのデータを、異なる新システムへ手動で変換、インポートするのは容易ではない。
【0041】
そこで、本実施の形態では、構築済みNFV環境において、既存のVNFサービスのダウンタイムなしにVNFMのマイグレーションを行うことを可能とする。
【0042】
<実施の形態1の構成>
次に、本実施の形態の主要な構成について説明する。本実施の形態では、
図1の基本構成において、検討例の課題を解決するために必要な構成が適用される。
【0043】
図3~
図5を用いて、本実施の形態に係るVNFMの構成例について説明する。
図3及び
図4は、新VNFM120Bの構成例を示し、
図5は、旧VNFM120Aの構成例を示している。なお、移行元の旧VNFMと移行先の新VNFMを別の装置として説明するが、旧VNFMと新VNFMの機能を含む装置としてもよい。また、ここでは説明を省略するが、本実施の形態に係るVNFMは、
図3~
図5の構成に加えて、非特許文献1等で定義されたVNFMに必要なその他の機能を備えている。
【0044】
図3に示すように、本実施の形態に係る新VNFM120Bは、少なくとも、取得部121、生成部122を備えている。また、新VNFM120Bは、
図4に示すように、さらに、確認部123、登録部124を備えていてもよい。
【0045】
取得部121は、VNFMのマイグレーションを行う際、移行元の旧VNFM120Aから、VNF200が使用する仮想リソースのUUIDを取得する。例えば、NFVO110が、Sender(OSS/BSS)から本実施の形態固有のマイグレーションフラグが付加されたVNFのInstantiate要求やTerminate要求を受け付け、それらの要求(コマンド)を新VNFM120B(または旧VNFM120A)に引き渡す。新VNFM120Bの取得部121は、NFVO110からのVNFのInstantiate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、UUIDを取得する。例えば、取得部121は、マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDを用いて、UUIDを取得する。また、生成部122は、取得部121が取得したUUIDに基づいて、サービスを提供しているVNFのVNFR(VNF Record)を生成する。
【0046】
また、確認部123は、VIM130に対し、取得部121が取得したUUIDに関連するリソース情報(リソース状態)を確認する。VIM130では、新VNFM120Bからの問い合わせを受け付け、UUIDに関連するリソース情報を通知する。さらに、登録部124は、VIM130に対し、ヒーリングトリガーを含むイベントの通知先として新VNFM120Bを再登録する。
【0047】
図5に示すように、本実施の形態に係る旧VNFM120Aは、提供部125及び削除部126を備える。提供部125は、VNFMのマイグレーションを行う際、移行先の新VNFM120Bからの要求(仮想リソースのUUIDの問い合わせ)に応じて、VNF200が使用する仮想リソースのUUIDを提供する。削除部126は、NFVO110からのVNFのTerminate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、サービスを提供しているVNFのVNFRを削除する。例えば、削除部126は、マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDに関連するVNFRを削除する。
【0048】
<実施の形態1のマイグレーション処理>
次に、本実施の形態に係るマイグレーション処理について説明する。
図6は、本実施の形態に係るマイグレーション処理のシーケンスを示している。なお、Sender401は、
図2と同様、オペレータもしくはOSS/BSS400等の装置であり、VNFMのマイグレーションに関するコマンドの起点となる。
【0049】
図6に示すように、本実施の形態では、まず、Sender401は、NFVO110に対して、「Create VNF」を送信し、新しいVNFインスタンスのクリエイト(生成)を要求する(S201)。そうすると、NFVO110は、指定されたVNFに対応する新VNFM120Bに対して、「Create VNF」を転送(送信)し、VNFインスタンスのクリエイトを要求する(S202)。「Create VNF」を受信した新VNFM120Bは、新しいVNFインスタンス(リソース)を生成する。VNFインスタンスの生成が完了すると、新VNFM120BからNFVO110に「ACK」が返信され(S203)、NFVO110からSender401に「ACK」が返信される(S204)。
【0050】
次に、Sender401は、NFVO110に対して、「Instantiate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を送信し、旧VNFインスタンスIDを指定したマイグレーションオプション付きでVNFのインスタンシエート(インスタンス化)を要求する(S205)。そうすると、NFVO110は、指定されたVNFに対応する新VNFM120Bに対して、「Instantiate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を転送(送信)し、旧VNFインスタンスIDを指定したマイグレーションオプション付きでVNFのインスタンシエートを要求する(S206)。
【0051】
次に、「Instantiate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を受信した新VNFM120Bは、コマンドのマイグレーションフラグに旧VNFインスタンスIDが指定されていると判断する。そうすると、新VNFM120Bは、旧VNFM120Aに対して、SOL003(ETSI GS NFV-SOL 003)インタフェースに基づいた「Query VNF(Old vnfInstanceId)」を送信し、旧VNFインスタンスIDを指定してUUIDを問い合わせる(S207)。すなわち、この例では、
図2の検討例のようにVIM130に対し仮想リソースの生成を要求しない(仮想リソースを生成しない)。旧VNFM120Aは、旧VNFインスタンスIDに対応するUUIDを検索すると、新VNFM120Bに対して、ACK(UUIDs of Virtual Resources)を返信し、仮想リソースのUUIDを通知する(S208)。新VNFM120Bは、取得したUUIDを用いてVNF200のVNFR13の生成及び登録を行う。
【0052】
次に、UUIDを取得した新VNFM120Bは、VIM130に対して、「Show resources(UUID)」を送信し、UUIDの仮想リソースの状態を確認する(S209)。なお、S208のリソース状態の確認は省略してもよい。VIM130からUUIDに対応する仮想リソースの情報が取得されると、新VNFM120BからNFVO110に「ACK」が返信される(S210)。例えば、UUIDの仮想リソースが確認できない場合(VIMに存在しない場合)、ACKを返信しなくてもよい。さらに、NFVO110からSender401に「ACK」が返信される(S211)。
【0053】
次に、Sender401は、NFVO110に対して、「Terminate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を送信し、旧VNFインスタンスIDを指定したマイグレーションオプション付きでVNFのターミネート(終了)を要求する(S212)。そうすると、NFVO110は、指定されたVNFに対応する旧VNFM120Aに対して、「Terminate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を転送(送信)し、旧VNFインスタンスIDを指定したマイグレーションオプション付きでVNFのターミネートを要求する(S213)。
【0054】
次に、「Terminate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を受信した旧VNFM120Aは、コマンドのマイグレーションフラグに旧VNFインスタンスIDが指定されていると判断する。そうすると、旧VNFM120Aは、旧VNFM120AにおけるVNFR13の削除のみを実行する(S214)。すなわち、この例では、
図2の検討例のようにVIM130に対し仮想リソースの削除を要求しない(仮想リソースを削除しない)。旧VNFM120AにおけるVNFRの削除が完了すると、旧VNFM120AからNFVO110に「ACK」が返信され(S215)、NFVO110からSender401に「ACK」が返信される(S216)。
【0055】
図7は、本実施の形態に係るマイグレーション処理のさらに詳細な動作を示している。
図7に示すように、まず、Sender401は、NFVO110に対し、SOL001(ETSI GS NFV-SOL 001)インタフェースに基づいて、新しいVNFパッケージのオンボードを行う(Onboarding)(S301)。Sender401は、新VnfdId(VNF descriptor Id)を含むVNFパッケージをNFVO110に登録する。
【0056】
次に、NFVO110は、新VNFM120Bに対し、SOL003インタフェースに基づいて、「Create VNF」を送信し、VNFインスタンスのクリエイト(生成)を要求する(S302)。NFVO110は、新VnfdId、新vnfInstanceName、旧VnfInstanceIdを含むパラメータを指定して、VNFインスタンスのクリエイトを要求する。新VNFM120Bは、新VnfdId、新vnfInstanceNameに対応するVNFインスタンス(リソース)を生成し、NFVO110に対して、VNFインスタンスの新vnfInstanceIdを通知する(S303)。例えば、
図6のように、新VNFM120Bは、「ACK」に新vnfInstanceIdを含めて返信することで、新vnfInstanceIdをNFVO110に通知する。
【0057】
次に、NFVO110は、新VNFM120Bに対し、SOL003インタフェースに基づいて、新vnfInstanceIdのVNFのInstantiationを要求する(S304)。新NFVOからマイグレーション対象を示すmigration flagに旧vnfInstanceIdを指定してVNFのInstantiationを実行する。例えば、
図6のように、NFVO110は、新vnfInstanceIdに対応する新VNFM120Bに対して、「Instantiate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を送信する。
【0058】
次に、新VNFM120Bは、旧VNFM120Aに対し、SOL003インタフェースに基づいて、「Query VNF」を送信し、旧VNFインスタンスIDを指定してUUIDを問い合わせる(S305)。新VNFM120Bは、旧VNFM120Aに対して、新VNFMへマイグレーションしたいVNFR情報に紐づくキー(旧VNFインスタンスID(vnfd))を使ってUUIDを取得する。VNFM-VNFM間を定義するIFは無いため、例えば、SOL003インタフェースを用いてUUIDを問い合わせる。そうすると、旧VNFM120Aは、旧VNFR13Aを参照し、指定された旧VNFインスタンスIDに該当する仮想リソースのUUIDを検索し、新VNFM120Bに対して、該当する仮想リソースのUUIDを通知する(S306)。例えば、
図6のように、旧VNFM120Aは、「ACK」にUUIDを含めて返信することで、仮想リソースのUUIDを新VNFM120Bに通知する。新VNFM120Bは、取得したUUID(新vnfInstanceName、新vnfInstanceId)を含む新VNFR13Bを生成する。
【0059】
次に、新VNFM120Bは、VIM130に対し、任意のAPI(Application Programming Interface)(例えばオープンスタックのAPI)を用いて、UUIDを指定してVNFR(新VNFR13B)に関する情報を要求し(Get Information related to VNFR(UUID))、UUIDのリソースの状態を確認する(S307)。新VNFM120Bは、旧VNFM120Aから入手したマイグレーション対象のリソース情報がVIM130に存在するか否かを確認する。VNFには既にInstantiation済の仮想リソース(VM(Virtual Machine)等)が存在しており、任意のAPIによりVM Volume Networkのリソース状態を取得する。なお、リソースの情報(状態)を確認するのみであるため、VIM130のリソースは変更されない。例えば、
図6のように、新VNFM120Bは、VIM130に「Show resources(UUID)」を送信することで、UUIDに対応するリソース情報を取得する。
【0060】
次に、新VNFM120Bは、VIM130に対し、「ServerNotification UnRegister/ServerNotification Register(Doctor)」を送信し、新VNFM120Bを再登録する(S308)。ハードウェア故障時のVIM130からのHealingトリガーの通知先が、旧VNFM120Aから新VNFM120Bへ変更となるため、VIM130に新VNFM120Bの再登録を実施する。VIM130は、新VNFM120Bからの要求に応じて、Doctor情報から旧VNFM120Aを削除し、Doctor情報に新VNFM120Bを登録する。
【0061】
次に、新VNFM120Bは、NFVO110に対し、SOL003インタフェースに基づいて、インスタンシエーションの完了を通知する(Notification(Complete))(S309)。例えば、
図6のように、新VNFM120Bは、「ACK」を返信することで、NFVO110にインスタンシエーションの完了を通知する。例えば、NFVO110は、新vnfInstanceName等を含む新VNFR11Bを生成してもよい。
【0062】
次に、NFVO110は、旧VNFM120Aに対し、SOL003インタフェースに基づいて、パラメータに旧VNFインスタンスIDを指定してVNFのターミネーション(終了)を要求する(S310)。例えば、
図6のように、新VNFM120Bは、「Terminate VNF(migration flag(=Old vnfInstanceId))」を送信する。
【0063】
次に、旧VNFM120Aは、旧VNFインスタンスID(旧vnfInstanceName)を含む旧VNFR13Aを削除し、NFVO110に対し、SOL003インタフェースに基づいて、ターミネーションの完了を通知する(Notification(Complete))(S311)。例えば、
図6のように、旧VNFM120Aは、「ACK」を返信することで、NFVO110にターミネーションの完了を通知する。例えば、NFVO110は、旧vnfInstanceName等を含む旧VNFR11Aを削除してもよい。
【0064】
<実施の形態1の効果>
以上のように、本実施の形態では、既存のVNFが使用する仮想リソースのUUID(VIMにより管理される)を旧VNFMから新VNFMに渡し、そのUUIDを含むVNF情報(VNFR)を新VNFM側で生成及び登録することで、VNFサービスの停止なしにVNFMマイグレーションを行うことができる。すなわち、
図6に示したように、VNFサービスに影響なくマイグレーションを実現できる。
【0065】
また、本実施の形態では、基本的にVNFMの処理のみでVNFMのマイグレーションを実現できるため、VNFを一切操作する必要がない。また、VNFMからVIMに対するリソース情報の確認処理(Show resources(UUID))は必須ではないため、VIMを一切操作せずにVNFMのマイグレーションを実現することも可能である。
【0066】
現行のNFVアーキテクチャにはVNFM-VNFM間のリファレンスポイントは定義されていないが、Or-Vnfmを踏襲した「Query VNF」により情報を取得することで、ベンダーに依存することなく旧VNFMから情報を取得することができる。換言すると、Or-Vnfmを踏襲することにより、旧VNFMがOr-Vnfmの「Query VNF」をサポートしていれば、必ずしも新規リファレンスポイントをサポートしていなくとも実現可能である。
【0067】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0068】
上述の実施形態における各構成は、ハードウェア又はソフトウェア、もしくはその両方によって構成され、1つのハードウェア又はソフトウェアから構成してもよいし、複数のハードウェア又はソフトウェアから構成してもよい。各装置の機能(処理)を、CPUやメモリ等を有するコンピュータにより実現してもよい。例えば、記憶装置に実施形態における方法を行うためのプログラムを格納し、各機能を、記憶装置に格納されたプログラムをCPUで実行することにより実現してもよい。
【0069】
これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0070】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得する取得部と、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する生成部と、
を備える、仮想ネットワーク機能管理装置。
(付記2)
前記取得部は、NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのInstantiate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記UUIDを取得する、
付記1に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
(付記3)
前記取得部は、前記マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDを用いて、前記UUIDを取得する、
付記2に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
(付記4)
VIM(Virtualized Infrastructure Manager)に対し、前記UUIDに関連するリソース情報を確認する確認部をさらに備える、
付記1乃至3のいずれか一項に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
(付記5)
前記VIMに対し、ヒーリングトリガーを含むイベントの通知先として仮想ネットワーク機能管理装置を再登録する登録部をさらに備える、
付記4に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
(付記6)
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行先の仮想ネットワーク機能管理装置からの要求に応じて、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を提供する提供部と、
NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのTerminate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を削除する削除部と、
を備える、仮想ネットワーク機能管理装置。
(付記7)
前記削除部は、前記マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDに関連するVNFRを削除する、
付記6に記載の仮想ネットワーク機能管理装置。
(付記8)
マイグレーションを行う移行元の仮想ネットワーク機能管理装置及び移行先の仮想ネットワーク機能管理装置を備え、
前記移行先の仮想ネットワーク機能管理装置は、
前記移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得する取得部と、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する生成部と、
を備える、管理システム。
(付記9)
前記取得部は、NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのInstantiate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記UUIDを取得する、
付記8に記載の管理システム。
(付記10)
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得し、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する、
仮想ネットワーク機能の管理方法。
(付記11)
前記取得では、NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのInstantiate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記UUIDを取得する、
付記10に記載の管理方法。
(付記12)
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行元の仮想ネットワーク機能管理装置から、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を取得し、
前記取得したUUIDに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を生成する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記13)
前記取得では、NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのInstantiate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記UUIDを取得する、
付記12に記載のプログラム。
(付記14)
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行先の仮想ネットワーク機能管理装置からの要求に応じて、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を提供し、
NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのTerminate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を削除する、
仮想ネットワーク機能の管理方法。
(付記15)
前記削除では、前記マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDに関連するVNFRを削除する、
付記14に記載の管理方法。
(付記16)
仮想ネットワーク機能管理装置のマイグレーションを行う場合、移行先の仮想ネットワーク機能管理装置からの要求に応じて、VNF(Virtual Network Function)が使用する仮想リソースのUUID(Universally Unique IDentifier)を提供し、
NFVO(NFV Orchestrator)からのVNFのTerminate要求に含まれるマイグレーションフラグに基づいて、前記VNFのVNFR(VNF Record)を削除する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記17)
前記削除では、前記マイグレーションフラグで指定された移行前のVNFインスタンスIDに関連するVNFRを削除する、
付記16に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0071】
1 NFVシステム
11 VNFR
12 NSR
13 VNFR
100 NFV MANO
110 NFVO
120 VNFM
121 取得部
122 生成部
123 確認部
124 登録部
125 提供部
126 削除部
200 VNF
201 EM
300 NFVI
400 OSS/BSS