(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】画像検査装置及び光源制御方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/892 20060101AFI20240416BHJP
G01N 21/84 20060101ALI20240416BHJP
G01N 21/01 20060101ALI20240416BHJP
B41J 29/393 20060101ALI20240416BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
G01N21/892 A
G01N21/84 E
G01N21/01 D
B41J29/393 103
B41J2/01 401
B41J2/01 451
B41J2/01 103
(21)【出願番号】P 2020147430
(22)【出願日】2020-09-02
【審査請求日】2023-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大内 亨
【審査官】谷垣 圭二
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-016583(JP,A)
【文献】特開2020-111030(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
G01N 21/01
B41J 29/393
B41J 2/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源及び第1の撮像素子を備え、記録材の一方の面である第1面に第1の画像を形成する第1の画像形成装置によって形成された前記第1の画像を読み取る第1の画像読取部と、
第2の光源及び第2の撮像素子を備え、前記第1の画像、又は、前記記録材における第1面とは異なる面である第2面に第2の画像を形成する第2の画像形成装置によって形成された前記第2の画像を読み取る第2の画像読取部と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の点灯動作を制御する光源制御部と、を備え、
前記光源制御部は、前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置の待機状態において、前記第1の光源を点灯又は点滅させる第1の区間と、前記第2の光源を点灯又は点滅させる第2の区間とを、所定の時間単位毎に切り替え、前記第1の区間においては前記第2の光源を消灯させ、前記第2の区間においては前記第1の光源を消灯させる
画像検査装置。
【請求項2】
前記待機状態は、点灯後の前記第1の光源の光量及び前記第2の光源の光量が安定したと想定される時点から、前記第1の画像形成装置又は前記第2の画像形成装置での画像形成が可能となる時点までの区間における状態である
請求項1に記載の画像検査装置。
【請求項3】
前記待機状態における前記第1の光源の点滅の周期は、前記第1の画像読取部における前記第1の画像の読み取り時における点滅の周期と同一であり、前記待機状態における前記第2の光源の点滅の周期は、前記第2の画像読取部における前記第1の画像又は前記第2の画像の読み取り時における点滅の周期と同一である
請求項2に記載の画像検査装置。
【請求項4】
前記第1の区間における前記第2の光源の消灯時間は、前記第2の光源の光量が画像の読み取りに適した光量を下回らない時間であり、前記第2の区間における前記第1の光源の消灯時間は、前記第1の光源の光量が画像の読み取りに適した光量を下回らない時間である
請求項2又は3に記載の画像検査装置。
【請求項5】
前記光源制御部は、前記記録材における前記第1面のみに前記画像が形成された場合、前記第1の画像読取部及び前記第2の画像読取部のうち、光源が点灯又は点滅中の画像読取部に前記第1の画像を読み取らせる
請求項4に記載の画像検査装置。
【請求項6】
前記光源制御部は、前記第1の区間及び前記第2の区間の切り替えタイミングにおいて、前記第1の区間前記第2の区間を所定の時間分重複させる
請求項2又は3に記載の画像検査装置。
【請求項7】
第1の光源及び第1の撮像素子を備え、記録材の一方の面である第1面に第1の画像を形成する第1の画像形成装置によって形成された前記第1の画像を読み取る第1の画像読取部と、第2の光源及び第2の撮像素子を備え、前記第1の画像、又は、前記記録材における第1面とは異なる面である第2面に第2の画像を形成する第2の画像形成装置によって形成された前記第2の画像を読み取る第2の画像読取部と、前記第1の光源及び前記第2の光源の点灯動作を制御する光源制御部と、を備えた画像検査装置による光源制御方法であって、
前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置の待機状態において、前記光源制御部が、前記第1の光源を点灯又は点滅させる第1の区間と、前記第2の光源を点灯又は点滅させる第2の区間とを、所定の時間単位毎に切り替え、前記第1の区間においては前記第2の光源を消灯させ、前記第2の区間においては前記第1の光源を消灯させる手順を含む
光源制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像検査装置及び光源制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置から出力された印刷物の画像を検査する画像検査装置が知られている。画像検査装置は、光源及び受光素子(撮像素子)を備えた画像読取部による印刷物の読み取り結果に基づいて、用紙に形成された画像の品質を検査する。画像検査装置が画像を読み取る際に、光源の光量が十分でないと、センサが取得する画像のコントラストが十分に得られず、読み取り結果を適切に得ることができない。
【0003】
したがって、画像検査装置では、画像読取部による画像の読み取り中だけでなく、画像検査装置のアイドル状態においても、光源を常時点灯(もしくは、画像読み取り用の周期で点滅)する制御が行われることが多い。
【0004】
しかしながら、光源は、長期間使用されることによりその光量が下がってくる。そして、光源の光量が下がった場合には、画像読取部が取得する画像のコントラストも下がるため、画像読取部による読み取り結果において、印刷物が有する本来の色が再現されなくなってしまう。したがって、光量が低下した光源は、新しい光源に交換される必要がある。
【0005】
ところが、光源として、例えばLED(Light Emitting Diode)のように、費用が高いものが使用される場合には、交換時に高額な費用がかかってしまう。また、光源及び撮像素子を含む画像読取部の交換は、専門の技術者によって行われるべきものであり、交換にも時間がかかる。さらに、画像読取部の交換後には画像形成装置の画質調整をやり直す必要もあり、手間がかかる。それゆえ、画像検査装置のユーザーにとっては、画像読取部をできるだけ長期間に渡って使用できることが望ましい。
【0006】
例えば、特許文献1には、受光素子が光源からの光量を検出していない場合に、受光素子による検出時の光量以上の光量において、光源を通常状態の1/10等のデューティで間欠点灯させる工程と、受光素子が光源からの光量の検出を行う場合に、光源を全点灯させる工程と、全点灯された後、所定時間経過後に受光素子による光源からの光量の検出を行う工程と、を備えた光学センサの制御方法が開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、光源の寿命に対して点灯時間を抑えることができ、かつ、光源が点灯してからその光量が安定するまでの時間を短縮することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、光源の光量を変えたり、光源のオン/オフのデューティを変えたり等の、複雑な制御を行う必要がある。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、複雑な制御を行うことなく、画像読取部の光源の寿命を延ばせるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の一側面の画像検査装置は、第1の光源及び第1の撮像素子を備え、記録材の一方の面である第1面に第1の画像を形成する第1の画像形成装置によって形成された第1の画像を読み取る第1の画像読取部と、第2の光源及び第2の撮像素子を備え、第1の画像、又は、記録材における第1面とは異なる面である第2面に第2の画像を形成する第2の画像形成装置によって形成された第2の画像を読み取る第2の画像読取部と、第1の光源及び第2の光源の点灯動作を制御する光源制御部と、を備える。そして、光源制御部は、第1の画像形成装置及び第2の画像形成装置の待機状態において、第1の光源を点灯又は点滅させる第1の区間と、第2の光源を点灯又は点滅させる第2の区間とを、所定の時間単位毎に切り替え、第1の区間においては第2の光源を消灯させ、第2の区間においては第1の光源を消灯させる。
【0011】
また、本発明の一側面の画像読取部の光源制御方法は、第1の光源及び第1の撮像素子を備え、記録材の一方の面である第1面に第1の画像を形成する第1の画像形成装置によって形成された第1の画像を読み取る第1の画像読取部と、第2の光源及び第2の撮像素子を備え、第1の画像、又は、記録材における第1面とは異なる面である第2面に第2の画像を形成する第2の画像形成装置によって形成された第2の画像を読み取る第2の画像読取部と、第1の光源及び第2の光源の点灯動作を制御する光源制御部と、を備えた画像検査装置による光源制御方法である。そして、第1の画像形成装置及び第2の画像形成装置の待機状態において、光源制御部が、第1の光源を点灯又は点滅させる第1の区間と、第2の光源を点灯又は点滅させる第2の区間とを、所定の時間単位毎に切り替え、第1の区間においては第2の光源を消灯させ、第2の区間においては第1の光源を消灯させる手順を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複雑な制御を行うことなく、画像読取部の光源の寿命を延ばせるようになる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成システムの全体構成を示す概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る第1の画像形成装置の画像形成部の全体構成を示す概略構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る第1の画像読取装置の画像読取部の構成例を示す正面図、側面図及び下面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る第1の画像形成装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る第1の画像読取装置の制御系の構成について説明する。
【
図6】本発明の一実施形態に係る第2の画像読取装置の制御系の構成について説明する。
【
図7】本発明の一実施形態に係る第1のプリンタコントローラーの制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る第1の制御装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図9】従来の光源制御が行われる場合における光源の光量の遷移の例を示すグラフである。
【
図10】待機状態への遷移後に所定の時間が経過した時点で光源をオフする制御が行われる場合における、光源の光量の遷移の例を示すグラフである。
【
図11】本発明の一実施形態に係る光源制御部による光源制御の例を示す図である。
【
図12】従来の画像形成システムによる光源制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の一実施形態に係る光源制御部による光源制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の一実施形態に係る
図13のステップS28及びステップS38で行われる光源交互点灯制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【
図15】変形例に係る光源制御部による光源制御が行われた場合における、第1の光源及び第2の光源の光量の遷移の例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素は、同一の符号を付し、構成要素の重複説明は省略する。
【0015】
<画像形成システムの構成>
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成システムの全体構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、画像形成システム1の全体構成を示す概略図である。なお、
図1には、本発明の説明に必要とされる要素又はその関連要素を記載しており、本発明の画像形成システムは
図1に示す例に限定されない。
【0016】
画像形成システム1(画像検査装置の一例)は、
図1に示すように、給紙装置10、第1の画像形成装置20、第1の画像読取装置30(第1の画像読取部の一例)、用紙反転部40、第2の画像形成装置50、第2の画像読取装置60(第2の画像読取部の一例)、及び、排紙装置70を含む。また、画像形成システム1は、第1のプリンタコントローラー101、第1の制御装置102、第2のプリンタコントローラー103、及び、第2の制御装置104を含む。画像形成システム1を構成するこれらの装置は、それぞれ、LAN(Local Area Network)等よりなるネットワークNを介して通信可能に接続される。
【0017】
給紙装置10は、様々な紙種、用紙サイズの用紙(記録材の一例)が収容される複数の給紙トレイを有し、給紙トレイに収容された用紙を第1の画像形成装置20に給紙する。
【0018】
第1の画像形成装置20は、インクジェット方式で用紙に画像を形成する画像形成装置であり、第1のプリンタコントローラー101から投入される印刷ジョブに基づいて、用紙の表面(第1面の一例)に画像を形成(印刷)する。第1の画像形成装置20は、第1のプリンタコントローラー101から表面用調整チャート用データが送信された場合には、用紙の表面に表面用調整チャート(第1の画像の一例)を形成する。
【0019】
第1のプリンタコントローラー101は、不図示の端末装置から送信された印刷ジョブに含まれる描画データに対してRIP(Raster Image Processor)処理を行って、表面用調整チャート用データ等の画像データを生成する。そして、第1のプリンタコントローラー101は、生成した画像データを第1の画像形成装置20に送信する。
【0020】
また、第1のプリンタコントローラー101は、第1の制御装置102から表面用調整データが送信された場合、第1の画像形成装置20に、表面用調整データに基づく画質調整処理を行わせる制御を行う。画質調整処理は、表面用調整データを次回以降の第1の画像形成装置20による画像形成に反映させる処理である。
【0021】
第1の画像読取装置30は、画像読取部330(
図5参照)を備え、第1の画像形成装置20から出力された、表面用調整チャート等の画像が形成された用紙の、1ページ全面を読み取る。第1の画像読取装置30は、画像読取部330が読み取って得た読み取り画像を、第1の制御装置102に送信する。
【0022】
第1の制御装置102は、第1の画像読取装置30の動作を制御する制御装置である。第1の画像読取装置30から送信された読み取り画像が、表面用調整チャートの読み取り画像である場合には、第1の制御装置102は、読み取り画像に基づいて表面用調整データを生成する。具体的には、第1の制御装置102は、読み取り画像の色毎、第1の画像形成装置20の各記録ヘッド(図示略)による形成画像毎に画像を分解する。そして、第1の制御装置102は、分解された各画像より得られる情報に基づいて表面用調整データを生成し、該表面用調整データを第1のプリンタコントローラー101に送信する。
【0023】
また、第1の制御装置102は、表面用調整データの作成時に、読み取り画像に基づいて、第1の画像形成装置20のヘッドユニット24(
図2参照)の記録ヘッドのノズルに吐出不良が発生しているか否かを判定する。そして、ノズルに吐出不良が発生していると判定した場合、この吐出不良を補完するための表面用調整データを生成する。ヘッドの吐出不良の補完は、例えば、吐出不良が発生しているノズルに隣接するノズルからのインクの吐出量を増やすこと等により行うことができる。
【0024】
さらに、第1の制御装置102は、第1の画像読取装置30の画像読取部330の光源331(
図5参照:以下、「第1の光源」とも称する)の点灯動作と、第2の画像読取装置60の画像読取部630の光源(
図6参照:以下、「第2の光源」とも称する)の点灯動作とを制御する。具体的には、第1の制御装置102は、画像形成システム1の待機状態において、第1の光源331を点灯又は点滅させる第1の区間と、第2の光源を点灯又は点滅させる第2の区間とを、所定の時間単位毎に切り替える。このとき、第1の制御装置102は、第1の区間においては第2の光源を消灯させ、第2の区間においては第1の光源331を消灯させる。第1の制御装置102による光源制御処理の詳細については後述する。
【0025】
用紙反転部40は、印刷ジョブにおいて両面印刷が指示されている場合には、第1の画像形成装置20から出力された用紙の表裏を反転させて、第2の画像形成装置50に搬送する。一方、印刷ジョブにおいて片面印刷が指示されている場合には、第1の画像形成装置20から出力された用紙の表裏を反転させずに、そのまま第2の画像形成装置50に搬送する。なお、印刷ジョブにおいて片面印刷が指示されている場合においても、用紙反転部40は、第1の画像形成装置20から出力された用紙の表裏を反転させて第2の画像形成装置50に搬送することもある。また、用紙反転部40の構成は、用紙の表面及び裏面を反転させることが可能な構成であれば、どのようなものであってもよい。
【0026】
第2の画像形成装置50は、インクジェット方式で用紙に画像を形成する画像形成装置であり、第2のプリンタコントローラー103から投入される印刷ジョブに基づいて、用紙の裏面(第2面の一例)に画像を形成する。第2のプリンタコントローラー103から裏面用調整チャート用データが送信された場合には、第2の画像形成装置50は、用紙の裏面に裏面用調整チャート(第2の画像の一例)を形成する。
【0027】
第2のプリンタコントローラー103は、不図示の端末装置から送信された印刷ジョブに含まれる描画データに対してRIP処理を行い、裏面用調整チャート用データ等の画像データを生成する。そして、第2のプリンタコントローラー103は、生成した画像データを第2の画像形成装置50に送信する。さらに、第2のプリンタコントローラー103は、第2の制御装置104から裏面用調整データが送信された場合、第2の画像形成装置50に、該表面用調整データを次回以降の画像形成に反映させる画質調整処理を行う。
【0028】
第2の画像読取装置60は画像読取部630(
図6参照)を備え、第2の画像形成装置50から出力された、裏面用調整チャート等の画像が形成された用紙の、1ページ全面を読み取る。第2の画像読取装置60は、画像読取部630が読み取って得た読み取り画像を、第2の制御装置104に送信する。
【0029】
第2の制御装置104は、第2の画像読取装置60の動作を制御する制御装置である。第2の画像読取装置60から送信された読み取り画像が、裏面用調整チャートの読み取り画像である場合には、第2の制御装置104は、読み取り画像に基づいて裏面用調整データを生成する。具体的には、第2の制御装置104は、読み取り画像の色毎、第2の画像形成装置50の各記録ヘッド(図示略)による形成画像毎に画像を分解する。そして、第2の制御装置104は、分解された各画像より得られる情報に基づいて、裏面用調整データを生成し、該裏面用調整データを第2のプリンタコントローラー103に送信する。
【0030】
排紙装置70は、排紙トレイ71及びパージトレイ72を備える。排紙トレイ71には、正常に画像が形成された用紙が排紙される。パージトレイ72には、画像が正常に形成されなかった用紙が排紙される。
【0031】
<画像形成装置の画像形成部の構成>
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る第1の画像形成装置20の画像形成部240の構成例について説明する。
図2は、第1の画像形成装置20の画像形成部240の全体構成を示す概略構成図である。なお、第2の画像形成装置50の画像形成部の構成も
図2に示す構成と同一であるため、ここでは画像形成部240の全体構成の説明のみを行い、第2の画像形成装置50の画像形成部の構成の説明は省略する。
【0032】
図2に示す第1の画像形成装置20の画像形成部240は、ヘッドユニット24の記録ヘッド(図示略)に設けられた複数のノズルからインク液滴を吐出(射出)することにより、用紙に画像を形成する。画像形成部240は、例えば、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のインクを重ね合わせることにより、用紙に画像を形成する。なお、画像形成部240が使用する色の種類は、Y,M,C,Kの4種類に限定されず、他の色が使用されてもよい。
【0033】
図2に示すように、画像形成部240は、用紙供給部12、画像形成ドラム21、受け渡しユニット22、加熱部23、4つのヘッドユニット24、定着部25及び用紙排出部26等を含む。
【0034】
用紙供給部12は、給紙装置10から給紙された用紙を画像形成ドラム21に供給する。画像形成ドラム21は円筒状に形成され、不図示の駆動モータによって回転駆動されることより、反時計回り(図中に半円形状の矢印で示す方向)に回転する。画像形成ドラム21の外周面には、給紙装置10(
図1参照)から供給された用紙が担持される。そして、画像形成ドラム21は、用紙を担持した状態で回転することにより用紙を搬送する。加熱部23、ヘッドユニット24及び定着部25は、それぞれ、画像形成ドラム21の外周面に対向して配置される。
【0035】
受け渡しユニット22は、用紙供給部12と画像形成ドラム21との間に設けられる。受け渡しユニット22は、爪部221、及び、円筒状の受け渡しドラム222等を含む。爪部221は、用紙供給部12により搬送された用紙の一端を担持する。受け渡しドラム222は、爪部221に担持された用紙を画像形成ドラム21に向けて誘導する。これにより、用紙は、受け渡しユニット22を介して用紙供給部12から画像形成ドラム21の外周面に受け渡される。
【0036】
受け渡しドラム222における用紙の搬送方向の下流側には、加熱部23が配置される。加熱部23は、例えば電熱線等を有し、通電されることによって発熱する。加熱部23は、制御部200(
図4参照)による制御により、画像形成ドラム21に担持されて加熱部23の近傍を通過する用紙が所定の温度となるように加熱を行う。
【0037】
加熱部23における用紙の搬送方向の下流側には、ヘッドユニット24が設けられる。ヘッドユニット24は、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色に対応して4つ設けられる。4つのヘッドユニット24は、用紙の搬送方向に対して上流側から、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの順に配置されている。
【0038】
ヘッドユニット24は、複数の記録ヘッド(図示略)の各複数のノズルからインク液滴を吐出して用紙に画像形成を行う記録部である。ヘッドユニット24の長さは、用紙の搬送方向と直交する方向(用紙の幅方向)において用紙の全体を覆う長さ(ページ幅)に設定される。すなわち、本実施形態に係る第1の画像形成装置20(及び第2の画像形成装置50)は、ヘッドユニット24に用紙を一度だけ走査させることによって画像を形成するシングルパス方式のラインヘッド型インクジェット記録装置である。4つのヘッドユニット24は、それぞれ吐出するインクの色が異なるだけで、互いに同一の構成を有する。
【0039】
定着部25は、用紙の搬送方向における4つのヘッドユニット24の下流側に配置される。定着部25としては、例えば、低圧水銀ランプ等の紫外線を照射する蛍光管等が適用される。そして、定着部25は、画像形成ドラム21により搬送された用紙に向けて紫外線を照射し、用紙上に吐出されたインク液滴を硬化させる。これにより、定着部25は、用紙に形成された画像を定着させる。
【0040】
用紙排出部26は、円筒状の分離ドラム261及び排出ベルト262等を含む。分離ドラム261は、画像形成ドラム21に担持された用紙を画像形成ドラム21の外周面から分離させる。そして、分離ドラム261は、用紙を排出ベルト262に用紙を誘導する。
【0041】
排出ベルト262は無端状に形成されており、不図示の複数のローラーにより回転可能に支持される。排出ベルト262は、分離ドラム261によって受け渡された用紙を後段の第1の画像読取装置30に送り出す。なお、第2の画像形成装置50内の排出ベルト262である場合には、排出ベルト262は、第2の画像読取装置60に送り出す。
【0042】
<画像読取装置の画像読取部の構成>
次に、
図3を参照して、第1の画像読取装置30の画像読取部330の構成について説明する。
図3は、第1の画像読取装置30の画像読取部330の構成例を示す正面図、側面図及び下面図である。なお、第2の画像読取装置60の画像読取部630の構成も、
図3に示す第1の画像読取装置30の画像読取部330の構成と同一であるため、ここでは第1の画像読取装置30の画像読取部330の構成の説明のみを行い、第2の画像読取装置60の画像読取部630の構成の説明は省略する。
【0043】
図3の右上側には、第1の画像読取装置30の画像読取部330の正面図を示し、その左側には側面図、正面図の下方には下面図を示す。正面図は、画像読取部330を用紙の搬送方向の手前側から見た図である。正面図において、“x”は用紙幅方向(主走査方向)を示し、“y”は用紙搬送方向(副走査方向)を示し、“z”は鉛直方向を示す。
【0044】
図3の正面図に示すように、画像読取部330は、撮像素子332a及び撮像素子332bを備える。撮像素子332a及び撮像素子332bは、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)等よりなるラインカメラである。
【0045】
撮像素子332a及び撮像素子332bは、それぞれ、図中に破線で示す範囲の画角を有し、該画角の用紙幅方向(水平方向)における幅は、例えばA3サイズの用紙幅と略同一であるとする。このような画角を有する撮像素子332a及び撮像素子332bが、用紙幅方向に2つ並んで配置されることにより、画像読取部330は、B2サイズの用紙の用紙幅をすべて読み取ることができる。
【0046】
また、画像読取部330は、
図3の下面図に示すように、LED等で構成される光源331a及び光源331bを備える。光源331a及び光源331bは、それぞれ長方形の面を有する略立方体の形状をしており、その長手方向の長さは、用紙幅方向における撮像素子332a及び撮像素子332bのそれぞれの画角を足した長さと略同一である。また、光源331a及び光源331bは、間にガラス板333を挟んで、用紙搬送方向において並列に配置される。
【0047】
上述した構成を有する画像読取部330は、光源331a及び光源331bから照射されて用紙に反射した反射光を、撮像素子332a及び撮像素子332bが撮像することにより、用紙に形成された画像を読み取る。なお、以下の説明において、光源331a及び光源331bを個々に識別する必要がない場合には、これらを光源331と総称し、撮像素子332a及び撮像素子332bを個々に識別する必要がない場合には、これらを撮像素子332と総称する。
【0048】
<第1の画像形成装置の制御系の構成>
次に、
図4を参照して、第1の画像形成装置20の制御系の構成について説明する。
図4は、第1の画像形成装置20の制御系の構成例を示すブロック図である。なお、第2の画像形成装置50の制御系の構成も第1の画像形成装置20の制御系の構成と同様であるため、ここでは第1の画像形成装置20の制御系の構成についてのみ説明し、第2の画像形成装置50の制御系の構成の説明は省略する。
【0049】
図4に示すように、第1の画像形成装置20は、制御部200を備える。制御部200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)201、CPU201の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)202、及び、CPU201が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)203、記憶部204等を含む。
【0050】
制御部200のCPU201は、第1の画像形成装置20を構成する各部とシステムバスB1を介して接続されており、これらの各部の動作を制御する。
【0051】
また、記憶部204は、HDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)等よりなる大容量記憶装置である。記憶部204には、第1のプリンタコントローラー101から受け取った画像データや、複数の記録ヘッド(図示略)におけるノズル群からのインク液滴の吐出量に関するデータ(インク吐出量データ)などが記憶される。
【0052】
さらに、第1の画像形成装置20は、用紙搬送部210、操作表示部220、通信I/F(Interface)部230及び画像形成部240等を備える。
【0053】
用紙搬送部210は、受け渡しユニット22や用紙排出部26(
図2参照)などの搬送系の機構を駆動することにより、用紙を搬送させる。
【0054】
操作表示部220は、例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や、有機EL(Electro Luminescence)表示装置等のパネル式表示装置と、タッチパッド等の位置入力装置とを組み合わせたタッチパネルとによって構成される。この操作表示部220は、ユーザーに対する指示メニューや、取得した画像データに関する情報等を表示する。
【0055】
通信I/F部230は、第1のプリンタコントローラー101に接続される。そして、通信I/F部230は、第1のプリンタコントローラー101から画像データを受信して、受信した画像データを、システムバスB1を介して制御部200に供給する。
【0056】
画像形成部240は、第1のプリンタコントローラー101から送信された画像データに基づいて、用紙の表面に画像を形成する。第1のプリンタコントローラー101から表面用調整チャート用データが送信された場合には、用紙の表面に表面用調整チャートを形成する。ヘッドユニット24内のヘッド駆動部241は、記録ヘッド(図示略)を駆動する。画像形成部240を構成するその他各部については、
図2を参照して説明済みであるため、ここではこれらについての説明は省略する。
【0057】
<第1の画像読取装置の制御系の構成>
次に、
図5を参照して、第1の画像読取装置30の制御系の構成について説明する。
図5は、第1の画像読取装置30の制御系の構成例を示すブロック図である。
【0058】
図5に示すように、第1の画像読取装置30は、制御部300を備える。制御部300は、例えば、CPU301、CPU301の作業領域として使用されるRAM302、及び、CPU301が実行するプログラム等を記憶するためのROM303等を含む。
【0059】
制御部300のCPU301は、第1の画像読取装置30を構成する各部とシステムバスB3を介して接続されており、これらの各部の動作を制御する。また、制御部300は、HDDやSSD等よりなる大容量記憶装置としての記憶部304等を備える。
【0060】
また、第1の画像読取装置30は、用紙搬送部310、通信I/F部320及び画像読取部330等を備える。
【0061】
用紙搬送部310は、不図示の搬送系の機構の駆動を行う。通信I/F部320は、第1の制御装置102に接続される。そして、通信I/F部320は、第1の制御装置102から送信される制御信号を受信したり、画像読取部330によって読み取られた読み取り画像を第1の制御装置102に送信したりする。
【0062】
画像読取部330は、光源(第1の光源)331と、撮像素子332(第1の撮像素子の一例)と、を含む。光源331は、
図3に示した光源331a及び光源331bであり、撮像素子332は、
図3に示した撮像素子332a及び撮像素子332bである。これらについては、
図3を参照して説明済みであるため、ここではこれらの説明は省略する。画像読取部330は、表面用調整チャート等の画像が形成された用紙の1ページ全面を読み取り、読み取った画像を制御部300に出力する。
【0063】
<第2の画像読取装置の制御系の構成>
次に、
図6を参照して、第2の画像読取装置60の制御系の構成について説明する。
図6は、第2の画像読取装置60の制御系の構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、第2の画像読取装置60は、制御部600、記憶部604、用紙搬送部610、通信I/F部620及び画像読取部630等を含む。そして、画像読取部630は、光源(第2の光源)631及び撮像素子632(第2の撮像素子の一例)を含む。
【0064】
第2の画像読取装置60の制御系の構成において、第1の画像読取装置30の制御系の構成と異なる点は、通信I/F部620の接続先のみである。第2の画像読取装置60の通信I/F部620は、第1の制御装置102及び第2の制御装置104に接続される。そして、通信I/F部620は、第2の制御装置104から送信される制御信号を受信したり、画像読取部630によって読み取られた読み取り画像を第2の制御装置104に送信したり、第1の制御装置102から光源制御用の制御信号等を受信したりする。
【0065】
<第1のプリンタコントローラーの制御系の構成>
次に、
図7を参照して、第1のプリンタコントローラー101の制御系の構成について説明する。
図7は、第1のプリンタコントローラー101の制御系の構成例を示すブロック図である。なお、第2のプリンタコントローラー103の構成も第1のプリンタコントローラー101の構成と同様であるため、ここでは第1のプリンタコントローラー101の構成についてのみ説明し、第2のプリンタコントローラー103の構成の説明は省略する。
【0066】
図7に示すように、第1のプリンタコントローラー101は、制御部110を備える。制御部110は、例えば、CPU111、CPU111の作業領域として使用されるRAM112、及び、CPU111が実行するプログラム等を記憶するためのROM113、記憶部114等を含む。
【0067】
制御部110のCPU111は、第1のプリンタコントローラー101を構成する各部とシステムバスB5を介して接続されており、これらの各部の動作を制御する。
【0068】
また、制御部110は、HDDやSSD等よりなる大容量記憶装置としての記憶部114を含む。記憶部114には、第1の画像形成装置20に送信した画像データ等が記憶される。
【0069】
また、第1のプリンタコントローラー101は、通信I/F部115、操作入力部116、表示部117及びRIP部118等を含む。
【0070】
通信I/F部115は、第1の画像形成装置20と接続されており、RIP部118で生成された画像データ等を第1の画像形成装置20に送信する。また、通信I/F部115は第1の制御装置102と接続されており、第1の制御装置102から、表面用調整データ等を受信する。
【0071】
操作入力部116は、例えば、キーボードやマウスなどで構成され、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける入力部としての役割を持つ。表示部117は、液晶表示装置や有機EL表示装置等のパネル式表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや、取得した画像データに関する情報等を表示する。
【0072】
RIP部118は、不図示の端末装置から送信された印刷ジョブに含まれる描画データに対してRIP処理を行って、表面用調整チャート用データ等の画像データを生成する。
【0073】
<第1の制御装置の制御系の構成>
次に、
図8を参照して、第1の制御装置102の制御系の構成について説明する。
図8は、第1の制御装置102の制御系の構成例を示すブロック図である。
【0074】
図8に示すように、第1の制御装置102は、制御部120を備える。制御部120は、例えば、CPU121、CPU121の作業領域として使用されるRAM122、及び、CPU121が実行するプログラム等を記憶するためのROM123、記憶部124等を含む。
【0075】
制御部120のCPU121は、第1の制御装置102を構成する各部とシステムバスB7を介して接続されており、これらの各部の動作を制御する。記憶部124は、例えば、HDDやSSD等よりなり、記憶部124には、第1の画像読取装置30から受信した表面の読み取り画像等が記憶される。
【0076】
また、制御部120は、記憶部124、通信I/F部125、操作入力部126、表示部127及び調整データ生成部128、光源制御部129等を含む。
【0077】
通信I/F部125は、第1の画像読取装置30と接続されており、第1の画像読取装置30から送信された表面の読み取り画像を受信するとともに、第1の画像読取装置30に対して、光源制御用の制御信号等を送信する。また、通信I/F部125は、第1のプリンタコントローラー101と接続されており、調整データ生成部128で生成された調整データ等を、第1のプリンタコントローラー101に送信する。また、通信I/F部125は、用紙反転部40と接続されており、用紙反転部40に対して、用紙の反転を行わせないための制御信号等を送信する。さらに、通信I/F部125は第2の画像読取装置60と接続されており、第2の画像読取装置60に対して、光源制御用の制御信号等を送信する。
【0078】
操作入力部126は、例えば、キーボードやマウスなどで構成され、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける入力部としての役割を持つ。表示部127は、液晶表示装置や有機EL表示装置等のパネル式表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや、取得した画像データに関する情報等を表示する。
【0079】
調整データ生成部128は、第1の画像読取装置30から送信された読み取り画像に基づいて、表面用調整データ(第1の画像用調整データの例)を生成する。表面用調整データでは、記録ヘッド(図示略)のノズルの吐出不良用の補正や、ヘッドの傾き調整、ノズルの重なり調整、インクの吐き出し量を調整するための電圧調整、同色間での主走査方向の調整、同色間での副走査方向の調整、ガンマ補正、シェーディング補正等が指示される。
【0080】
光源制御部129は、以下の(1)~(4)の各制御を含む光源制御処理を行う。
【0081】
(1)以下の(a)~(c)の区間(装置の待期期間)において、第1の光源331又は第2の光源631を、画像読取用の周期で点滅させる制御。
【0082】
(a)画像形成システム1の電源がオンされてから装置の初期化が終了するまでの間
(b)印刷ジョブの終了後から所定の時間が経過するまでの間
(c)節電状態が解除されてから所定の時間が経過するまでの間
【0083】
(a)の画像形成システム1の初期化の期間、及び、(c)の節電状態が解除されてから所定の時間が経過するまでの間には、第1の光源331の光量及び第2の光源631の光量が安定すると想定される時間が含まれる。つまり、第1の制御装置102の光源制御部129は、初期化中及び節電状態の解除後における、第1の光源331の光量及び第2の光源631の光量が安定すると想定される時間に、第1の光源331及び第2の光源631を、画像読取用の周期で継続して点滅させる制御を行う。
【0084】
画像読取用の周期は、撮像素子332及び撮像素子632が画像を蓄積する時間と、読み取る画像の大きさに応じて定まる。例えば、撮像素子332及び撮像素子632が100μsで8bitの画像を蓄積可能な性能を有し、最大輝度レベルを“256”とした場合における白レベルの目標レベルが“180”であるとする。この場合、第1の光源331及び第2の光源631の点灯時間は“70μs、消灯時間は30μs等に設定することができる。つまり、画像読取用の周期において、光源331及び第2の光源631は、画像読取の1周期である100μsのうち、70μsは点灯して残りの30μsは消灯、すなわち、このサイクルで点滅する。
【0085】
なお、本実施形態では、光源制御部129が、上記(a)~(c)の期間において、第1の光源331及び第2の光源631を画像読取用の周期で点滅させる制御を行う例を挙げるが、本発明はこれに限定されない。光源制御部129は、上記(a)~(c)の期間において、第1の光源331及び第2の光源631を常時点灯させてもよい。
【0086】
(2)画像形成システム1の初期化終了後の待機状態、及び、印刷ジョブの終了後から所定の時間が経過した後の待機状態において、第1の光源331を点滅(又は点灯)させる第1の区間と、第2の光源を点滅(又は点灯)させる第2の区間とを、例えば5分等の所定の時間単位毎に切り替える制御(以下、この制御を「光源交互点灯制御」とも称する)。なお、この光源交互点灯制御においても、第1の光源331及び第2の光源631を点滅させるのではなく、点灯させてもよい。
【0087】
(3)第1の画像読取装置30又は第2の画像読取装置60の画像読み取り時において、第1の光源331及び第2の光源631を画像読取用の周期で点滅させる制御。
【0088】
(4)節電要求が入力されて画像形成システム1が節電状態となった場合に、第1の光源331及び第2の光源631を消灯させる制御。
【0089】
上述した、第1の制御装置102の光源制御部129による光源制御処理の手順については、後述の
図12~
図14を参照して詳述する。
【0090】
第2の制御装置104の制御系の構成は、第1の制御装置102の制御系の構成とほぼ同一であるが、光源制御部を備えない点と、通信I/F部の接続先とが、第1の制御装置102とは異なる。第2の制御装置104の通信I/F部(図示略)は、第2の画像読取装置60及び第2のプリンタコントローラー103に接続される。
【0091】
<画像形成システムによる光源制御方法>
[従来の光源制御]
次に、
図9を参照して、従来における光源の点灯制御について説明する。
図9は、従来の光源制御が行われる場合における光源の光量の遷移の例を示すグラフである。
図9のグラフの縦軸は光量を示し、横軸は時間を示す。
【0092】
図9に示す例では、画像形成システムの制御部が、画像形成システムの電源がオンになってから節電要求を受け付けるまでの間、継続して光源を点灯(もしくは、画像読取用の周期で点滅)する。このように、電源オン後から常時光源が点灯される場合、光源の寿命が早く訪れてしまう。
【0093】
図10は、待機状態への遷移後に所定の時間が経過した時点で光源をオフする制御が行われる場合における、光源の光量の遷移の例を示すグラフである。
図10のグラフにおいても、縦軸は光量を示し、横軸は時間を示す。
図10に示す例では、制御部は、タイミングt11で装置の電源がオンされて初期化が終了し(t12)、初期化終了の時点(t12)から所定の時間が経過したタイミングt13において、第1の光源をオフにする。このような制御が行われている状態で、タイミングt14において印刷要求が入力されたとする。
【0094】
この場合、制御部は再び第1の光源を再び点灯させるが、一旦消灯した光源を再点灯する場合、光源の光量が図中に一点鎖線で示す画像読み取りに適した閾値光量Lthに到達するまでに時間がかかってしまう。つまり、図中に網掛けで示すタイミングt14からタイミングt15までの期間においては、光源の光量は安定していない。
【0095】
したがって、タイミングt14からタイミングt15までの期間は、画像読取装置は画像を読み取ることができない。つまり、印刷要求が入力されたタイミングt14から画像の読み取りが開始するタイミングt15までの間、待ち時間が生じてしまう。
【0096】
[本実施形態の光源制御の概要]
次に、
図11を参照して、本実施形態に係る光源制御部129による光源制御の概要について説明する。
図11は、光源制御部129による光源制御の例を示す図である。
【0097】
図11の縦軸は光源制御の状態(ステータス)を示し、横軸は時間を示す。光源制御の状態における“0”は、第1の光源331及び第2の光源631が消灯している状態を示し、“1”は、第1の光源331及び第2の光源631が常時点滅している状態を示す。“2”は、第1の光源331及び第2の光源631が交互に点滅している状態(光源交互点灯制御処理が行われている状態)を示し、“3”は、第1の光源331及び第2の光源631が点滅している状態を示す。
【0098】
図11に示すように、光源制御部129は、画像形成システム1の電源がオンされて、印刷可能な状態となるまでの間(初期化中)においては、第1の光源331及び第2の光源631を、画像読取用の周期で常時点滅(もしくは点灯)させる制御を行う(制御状態が“1”の区間)。初期化が終わり、印刷が可能な待機状態に入ると、光源制御部129は、第1の光源331及び第2の光源631を交互に点滅させる光源交互点灯制御処理を行う(制御状態が“2”の区間)。
【0099】
光源交互点灯制御処理においては、光源制御部129は、例えば5分間(第1の区間の一例)、第1の光源331を画像読取用の周期で点滅させ、その間、第2の光源631は消灯させる。そして、次の5分間(第2の区間の一例)においては、第2の光源631を画像読取用の周期で点滅させ、その間、第1の光源331は消灯させる。
【0100】
この、光源の点灯を切り替える期間である「5分」は、消灯後その時間が経過後に第1の光源331又は第2の光源631を再点灯した場合における光源の光量が、所定の閾値時間内に画像読み取りに適した光量に到達することが可能な時間である。したがって、この条件を満たす時間であれば、第1の光源331又は第2の光源631の点灯状態を切り替える時間は、5分以外の時間であってもよい。
【0101】
待機状態において印刷要求が入力されると、第1の画像形成装置20又は第2の画像形成装置50において印刷が開始する。このとき、光源制御部129は、第1の光源331及び第2の光源631を、それぞれ画像読取用の周期で点滅させる制御を行う(制御状態が“3”の区間)。
【0102】
印刷(画像の読み取り)が終了して再び待機状態に入ると、光源制御部129は、再度、第1の光源331及び第2の光源631を交互に点滅させる光源交互点灯制御処理を行う(制御状態が“2”の区間)。そして、節電要求が入力されると、光源制御部129は、第1の光源331及び第2の光源631を消灯する(制御状態が“0”の区間)。
【0103】
[従来の光源制御処理の手順]
次に、従来の画像形成システムによる光源制御処理の手順について説明する。
図12は、従来の画像形成システムによる光源制御処理の手順の例を示すフローチャートである。まず、画像形成システムの電源がオンされる(ステップS1)。次いで、画像形成システムにおいて初期化が開始する(ステップS2)。
【0104】
次いで、画像形成システムの光源制御部は、第1の画像読取装置の光源及び第2の画像読取装置の光源を画像読取用の周期で点滅(もしくは点灯)させる(ステップS3)。次いで、画像形成システムの光源制御部は、初期化が終了したか否かを判定する(ステップS4)。ステップS4で、初期化は終了していないと判定された場合(ステップS4がNO判定の場合)、光源制御部は、ステップS4の判定を繰り返す。
【0105】
一方、ステップS4で、初期化は終了したと判定された場合(ステップS4がYES判定の場合)、光源制御部は、印刷要求が入力されたか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5で、印刷要求が入力されたと判定された場合(ステップS5がYES判定の場合)、第1の画像形成装置は用紙に画像(表面用画像)を印刷する(ステップS6)。
【0106】
次いで、用紙に印刷された表面用画像を第1の画像読取装置が読み取る(ステップS7)。次いで、用紙反転部は、用紙の表裏を反転する(ステップS8)。次いで、第2の画像形成装置は、用紙に画像(裏面用画像)を印刷する(ステップS9)。次いで、第2の画像読取装置は、用紙に印刷された裏面用画像を読み取る(ステップS10)。
【0107】
次いで、画像形成システムの制御部は、第2の画像読取装置による印刷のジョブが終了したか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11で、ジョブは終了していないと判定された場合(ステップS11がNO判定の場合)、画像形成システムの制御部は、ステップS6に処理を戻す。すなわち、第1の画像形成装置に画像を印刷させる。
【0108】
一方、ステップS11で、ジョブは終了したと判定された場合(ステップS11がYES判定の場合)、画像形成システムの制御部は、ステップS5に戻って判定を行う。すなわち、印刷要求が入力されたか否かを判定する。ステップS5で、印刷要求は入力されていないと判定された場合(ステップS5がNO判定の場合)、画像形成システムの制御部は、節電要求が入力されたか否かを判定する(ステップS12)。
【0109】
ステップS12で、節電要求は入力されていないと判定された場合(ステップS12がNO判定の場合)、画像形成システムの制御部は、ステップS5の判定を繰り返す。一方、ステップS12で、節電要求は入力されたと判定された場合(ステップS12がYES判定の場合)、画像形成システムの制御部は、システムの状態を節電状態に遷移させる(ステップS13)。ステップS13の処理後、画像形成システムによる光源制御処理は終了する。
【0110】
上述した従来の光源制御処理では、画像形成システムの初期化が開始してから節電状態に入るまでの間、第1の画像読取装置の光源及び第2の画像読取装置の光源が常に点滅(又は点灯)する。したがって、従来の手法では、第1の画像読取装置の光源及び第2の画像読取装置の光源の寿命が早く訪れてしまう。
【0111】
[本実施形態における光源制御処理の手順]
次に、
図13を参照して、本実施形態に係る画像形成システム1による光源制御方法の手順について説明する。
図13は、光源制御部129による光源制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0112】
図13のステップS21~ステップS24までの処理は、
図12のステップS1~ステップS4までの処理と同一であるため、ここではこれらの各処理についての説明は省略する。
【0113】
ステップS24で、初期化は終了したと判定された場合(ステップS24がYES判定の場合)、光源制御部129は、印刷要求が入力されたか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25で、印刷要求は入力されていないと判定された場合(ステップS25がNO判定の場合)、光源制御部129は、節電要求が入力されたか否かを判定する(ステップS26)。
【0114】
ステップS26で、節電要求は入力されていないと判定された場合(ステップS26がNO判定の場合)、光源制御部129は、所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS27)。
【0115】
ステップS27で、所定の時間は経過していないと判定された場合(ステップS27がNO判定の場合)、光源制御部129は、ステップS25に戻って判定を繰り返す。一方、ステップS27で、所定の時間が経過したと判定された場合(ステップS27がYES判定の場合)、光源制御部129は、光源交互点灯制御処理を行う(ステップS28)。光源交互点灯制御処理の手順については、次の
図14を参照して詳述する。一方、ステップS26で、節電要求が入力されたと判定された場合(ステップS26がYES判定の場合)、システムの状態を節電状態に遷移させる(ステップS29)。ステップS29の処理後、画像形成システムによる光源制御処理は終了する。
【0116】
ステップS25で、印刷要求が入力されたと判定された場合(ステップS25がYES判定の場合)、光源制御部129は、第1の光源331及び第2の光源631を画像読取用の周期で点滅(もしくは点灯)させる(ステップS30)。
【0117】
ステップS31~ステップS36までの処理は、
図13のステップS6~ステップS11までの処理と同一であるため、ここではこれらの各処理についての説明は省略する。ステップS36で、ジョブは終了したと判定された場合(ステップS36がYES判定の場合)、光源制御部129は、所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS37)。
【0118】
ステップS37で、所定の時間は経過していないと判定された場合(ステップS37がNO判定の場合)、光源制御部129は、ステップS37の判定を繰り返す。一方、ステップS37で、所定の時間が経過したと判定された場合(ステップS37がYES判定の場合)、光源制御部129は、再び光源交互点灯制御処理を行う(ステップS38)。ステップS38の処理後、光源制御部129は、ステップS25に戻って判定を続ける。
【0119】
次に、
図14を参照して、
図13のステップS25及びステップS35で行われる光源交互点灯制御処理について説明する。
図14は、
図13のステップS28及びステップS38で行われる光源交互点灯制御処理の手順の例を示すフローチャートである。
【0120】
まず、光源制御部129は、現時点は、第1の光源331の点滅タイミングであるか否かを判定する(ステップS41)。例えば、前回の光源交互点灯制御処理の実行時に点滅していた光源が第2の光源631であり、かつ、「5分」等の点滅状態を切り替えるタイミングが到来した場合は、その時点は、第1の光源331を点滅させるタイミングとなる。
【0121】
ステップS41で、現時点は第1の光源331の点滅タイミングであると判定された場合(ステップS41がYES判定の場合)、光源制御部129は、第2の光源631を消灯する(ステップS42)。次いで、光源制御部129は、第1の光源331を画像読み取り用の周期で点滅させる(ステップS43)。ステップS43の処理後、光源制御部129は処理を
図13のステップS25に戻す。
【0122】
ステップS41で、現時点は、第1の光源331の点滅タイミングではない判定された場合(ステップS41がNO判定の場合)、光源制御部129は、第1の光源331を消灯する(ステップS44)。次いで、光源制御部129は、第2の光源631を画像読み取り用の周期で点滅させる(ステップS45)。ステップS45の処理後、光源制御部129は処理を
図13のステップS25に戻す。
【0123】
上述した実施形態では、光源制御部129は、画像形成システム1の待機状態において、第1の光源331を点灯又は点滅させる第1の区間と、第2の光源631を点灯又は点滅させる第2の区間とを、所定の時間単位毎に切り替え、第1の区間においては第2の光源631を消灯させ、第2の区間においては第1の光源331を消灯させる。したがって、本実施形態によれば、複雑な制御を行うことなく、画像形成システム1内に設けられた第1の光源331及び第2の光源631の寿命を延ばすことができる。
【0124】
また、上記実施形態での待機状態における第1の光源331の点滅の周期は、第1の画像読取装置30における表面用調整チャートの読み取り時における点滅の周期と同一である。さらに、待機状態における第2の光源631の点滅の周期は、第2の画像読取装置60における表面用調整チャート(又は裏面用調整チャート)の読み取り時における点滅の周期と同一である。したがって、本実施形態では、第1の光源331及び第2の光源631の点滅の周期を途中で変更する必要がないため、本実施形態によれば、容易に制御を行うことが可能となり、かつ、第1の光源331及び第2の光源631の光量が大きく変化することを抑えることができる。
【0125】
また、上述した実施形態では、第1の区間における第2の光源631の消灯時間は、第2の光源631の光量が画像の読み取りに適した光量を下回らない時間であり、第2の区間における第1の光源331の消灯時間は、第1の光源の光量が画像の読み取りに適した光量を下回らない時間である。したがって、本実施形態によれば、第1の光源331及び第2の光源631の寿命を延ばせるとともに、画像の読み取りを安定して行えるようになる。
【0126】
<各種変形例>
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得る。
【0127】
例えば、光源制御部129は、用紙の表面のみに画像(表面用調整チャート)が形成されている場合、表面用調整チャートを読み取らせる装置として、第1の画像読取装置30及び第2の画像読取装置60のうち、光源が点灯又は点滅中の画像読取装置を選択してもよい。このような制御が行われることにより、第1の画像読取装置30又は第2の画像読取装置60が画像の読み取りを行えない待ち時間をなくすことができる。
【0128】
また、例えば、上述した実施形態では、光源制御部129が光源交互点灯制御処理を行う場合に、第1の光源331及び第2の光源631のうちの一方の光源を消灯させるタイミングと他方の光源を点灯させるタイミングとを同一とする例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。一方の光源を消灯するタイミングと、他方の光源を点灯するタイミングとをずらす制御が行われてもよい。例えば、光源制御部129は、第1の光源331を点灯又は点滅させる第1の区間と、第2の光源631を点灯又は点滅させる第2の区間との切り替えタイミングにおいて、第1の区間第2の区間を所定の時間分重複させてもよい。
【0129】
図15に、変形例に係る光源制御部129による光源制御が行われた場合における、第1の光源331及び第2の光源631の光量の遷移の例を示す。
図15において、第1の光源331の光量の遷移を太線で示し、第2の光源631の光量の遷移を細線で示す。
【0130】
図15に示す例では、光源制御部129は、まず画像形成システム1の電源がオンされたタイミングt21で第1の光源331及び第2の光源631の点滅を開始させ、待機状態となったタイミングt22から所定の時間が経過したタイミングt23において、第1の光源331のみを消灯させる。この間、第2の光源631は継続して点滅させる。
【0131】
次いで、光源制御部129は、タイミングt23から所定の時間が経過したタイミングt24において、再び第1の光源331を点滅させる。この間、第2の光源631も継続して点滅させている。次いで、光源制御部129は、タイミングt24から所定の時間が経過したタイミングt26において、第1の光源331を消灯させる。この間も、第2の光源631は継続して点滅させる。
【0132】
次いで、光源制御部129は、タイミングt26から所定の時間が経過したタイミングt27において、第1の光源331を点滅させる。そして、光源制御部129は、タイミングt27から、第1の光源331の光量の安定に要する所定の時間が経過したが経過したタイミングt28において、第2の光源631を消灯させる。
【0133】
次いで、光源制御部129は、タイミングt28から所定の時間が経過したタイミングt30において、第1の光源331を消灯させるが、その前のタイミングt29において、第2の光源631を先に点滅させておく。つまり、タイミングt29からタイミングt30の間において、第1の光源331を点滅させる第1の区間と、第2の光源631を点滅させる第2の区間とが重複している。
【0134】
次いで、光源制御部129は、タイミングt30から所定の時間が経過したタイミングt31において、第1の光源331を点滅させる。この間、第2の光源631は点滅したままである。そして、光源制御部129は、タイミングt31から第1の光源331の光量の安定に要する所定の時間が経過したタイミングt32において、第2の光源631を消灯させる。
【0135】
次いで、光源制御部129は、タイミングt32から所定の時間が経過したタイミングt33において、第2の光源631を点滅させる。そして、節電要求が入力されて節電状態となったタイミングt34において、光源制御部129は、第1の光源331及び第2の光源631を消灯する。
【0136】
光源制御部129が
図15に示した光源点灯制御を行うことにより、画像形成システム1の全体として、光源が消灯されている区間がなくなる。これにより、第1の画像読取装置30又は第2の画像読取装置60が画像の読み取りを行えない待ち時間をなくすことができる。
【0137】
なお、
図15に示した例では、光源制御部129が、第1の光源331及び第2の光源631のうちの一方が点滅を開始してから、その光源の光量の安定に要する所定の時間が経過した段階で、他方の光源を消灯させる例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。光源の光量の安定に要する所定の時間が経過する前の段階において、点滅中の光源を消灯させる制御が行われてもよい。つまり、第1の光源331及び第2の光源631の両方が消灯している区間が発生してもよい。
【0138】
また、光源制御部129は、第1の光源331及び/又は第2の光源631の点灯状態、すなわち、点灯(点滅)中か消灯中かの情報を、通信I/F部125を介して第1の画像形成装置20等に送信し、第1の画像形成装置20の操作表示部220の画面に該情報を表示させる制御を行ってもよい。なお、光源制御部129は、第1の光源331及び/又は第2の光源631の点灯状態の通知を、操作表示部での表示ではなく、第1の画像形成装置20又は第2の画像形成装置50に接続されたパトライト(登録商標)等のランプの点灯形態を異ならせることにより、ユーザーに通知してもよい。
【0139】
上述した実施形態では、本発明の画像検査装置を、画像形成装置及び画像検査装置の両方を備える画像形成システム1に適用した例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。本発明の画像検査装置は、画像形成装置を備えない画像検査装置に適用されてもよい。
【0140】
また、上述した実施形態では、第1の光源331及び第2の光源631がLEDで構成される例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。本発明の光源は、有機EL(Electro Luminescence)や無機EL等の他の光源で構成されてもよい。
【0141】
また、上述した実施形態では、第1の画像形成装置20及び第2の画像形成装置50をインクジェット方式の画像形成装置に適用した例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。第1の画像形成装置及び第2の画像形成装置は、レーザープリンタやLEDプリンタ、電子写真方式の画像形成装置など、他の画像形成装置に適用してもよい。
【符号の説明】
【0142】
1…画像形成システム、20…第1の画像形成装置、30…第1の画像読取装置、40…用紙反転部、50…第2の画像形成装置、60…第2の画像読取装置、102…第1の制御装置、129…光源制御部、331…第1の光源、631…第2の光源