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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240416BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20240416BHJP
   A63F 13/85 20140101ALI20240416BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/792
A63F13/85
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022193137
(22)【出願日】2022-12-01
(62)【分割の表示】P 2020087188の分割
【原出願日】2020-05-19
(65)【公開番号】P2023021218
(43)【公開日】2023-02-10
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】大友 崇弘
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-216845(JP,A)
【文献】特開2017-097806(JP,A)
【文献】特開2017-131325(JP,A)
【文献】特開2018-005921(JP,A)
【文献】特開2018-020143(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A63F 13/792
A63F 13/85
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザが一定期間における有料会員であるか否かを記憶する記憶手段、
前記一定期間において、有料会員であるユーザにゲーム内における優遇を提供する提供手段、
前記一定期間において、有料会員であるユーザによる前記優遇の利用頻度を管理する管理手段、
前記一定期間の経過に伴って、有料会員であり、且つ前記一定期間の一部又は全部における前記優遇の利用頻度が所定値未満のユーザに対して前記優遇の利用頻度、及び有料会員の解除を指示するための画面を表示させる情報を含む通知情報を通知する通知手段、
ユーザにより前記指示が行われた場合に、当該ユーザに対して、次の一定期間以降において有料会員を解除する更新手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記通知情報は、前記一定期間の一部又は全部における前記優遇の利用頻度に関する統計情報を含む、
請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
前記通知情報は、次の一定期間において提供される優遇を自動的に変更することを示す情報を含む、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記通知情報は、次の一定期間において提供される優遇を前記ユーザが任意に変更するための画面を表示させる情報を含む、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記通知情報は、前記ユーザが前記優遇を利用するための画面を表示させる情報を含む、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記通知情報は、前記優遇を自動的に利用したことを示す情報を含む、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項7】
前記更新手段は、前記一定期間の一部又は全部における前記優遇の利用頻度が所定値以上のユーザに対して、次の一定期間も継続して有料会員とする自動更新を行う
請求項1乃至6の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
ユーザが一定期間における有料会員であるか否かを記憶する記憶手段と、
前記一定期間において、有料会員であるユーザにゲーム内における優遇を提供する提供手段と、
前記一定期間において、有料会員であるユーザによる前記優遇の利用頻度を管理する管理手段と、
前記一定期間の経過に伴って、有料会員であり、且つ前記一定期間の一部又は全部における前記優遇の利用頻度が所定値未満のユーザに対して前記優遇の利用頻度を含む通知情報、及び有料会員の解除を指示するための画面を表示させる情報を通知する通知手段と、
ユーザにより前記指示が行われた場合に、当該ユーザに対して、次の一定期間以降において有料会員を解除する更新手段と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、一定期間毎に設定された料金(例えば月額料金)を支払う有料会員となったユーザに対して、優遇を提供するゲームが知られている。
【0003】
これに関して、特許文献1には、一定期間毎に設定された料金を支払ったユーザ(プレイヤ)に対して、一定期間分のログインボーナス等を一括で付与する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6168230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなゲームでは、ユーザが有料会員に登録(加入)した場合、一定期間の経過毎に当該有料会員の資格を自動更新することが多い。すなわち、有料会員であるユーザは、当該有料会員の解約操作(自動更新の停止操作)を行わない限り、一定期間毎に設定された料金を支払い続けることになる。このため、有料会員であるユーザは、提供されている優遇を十分に利用していない場合でも、一定期間毎に当該料金を支払い続けることとなり、不利益を被ることがあった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、有料会員であるユーザが不利益を被らないようにすることができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、コンピュータを、ユーザが一定期間における有料会員であるか否かを記憶する記憶手段、前記一定期間において、有料会員であるユーザにゲーム内における優遇を提供する提供手段、前記一定期間において、有料会員であるユーザによる前記優遇の利用頻度を管理する管理手段、前記一定期間の経過に伴って、有料会員であるユーザに対して前記優遇の利用頻度を含む通知情報を通知する通知手段、として機能させる。
【0008】
また、本発明の第二態様では、前記通知手段は、前記一定期間の一部又は全部における前記優遇の利用頻度が所定値未満のユーザに対して前記通知情報を通知する。
【0009】
また、本発明の第三態様では、前記通知情報は、前記一定期間の一部又は全部における前記優遇の利用頻度に関する統計情報を含む。
【0010】
また、本発明の第四態様では、前記通知情報は、有料会員の解除を指示するための画面を表示させる情報を含む。
【0011】
また、本発明の第五態様では、前記通知情報は、次の一定期間において提供される優遇を自動的に変更することを示す情報を含む。
【0012】
また、本発明の第六態様では、前記通知情報は、次の一定期間において提供される優遇を前記ユーザが任意に変更するための画面を表示させる情報を含む。
【0013】
また、本発明の第七態様では、前記通知情報は、前記ユーザが前記優遇を利用するための画面を表示させる情報を含む。
【0014】
また、本発明の第八態様では、前記通知情報は、前記優遇を自動的に利用したことを示す情報を含む。
【0015】
また、本発明の第九態様では、コンピュータを、前記一定期間の一部又は全部における前記優遇の利用頻度が所定値以上のユーザに対して、次の一定期間も継続して有料会員とする自動更新を行う更新手段、として機能させる。
【0016】
また、本発明の第十態様に係る情報処理装置は、ユーザが一定期間における有料会員であるか否かを記憶する記憶手段と、前記一定期間において、有料会員であるユーザにゲーム内における優遇を提供する提供手段と、前記一定期間において、有料会員であるユーザによる前記優遇の利用頻度を管理する管理手段と、前記一定期間の経過に伴って、有料会員であるユーザに対して前記優遇の利用頻度を含む通知情報を通知する通知手段と、を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、有料会員であるユーザが不利益を被らないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図3図1に示す端末装置としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】サーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係るゲームシステムにおいて、図4に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態に係る通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0020】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ装置10と、一又は複数の端末装置12と、を備える。これらのサーバ装置10と端末装置12とは、イントラネットやインターネット、電話回線等の通信ネットワークNTを介して通信可能に接続されている。
【0022】
サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行して得られるゲームの実行結果、又はゲームプログラム14そのものを、通信ネットワークNTを介して各端末装置12のユーザに提供する情報処理装置である。本実施形態では、サーバ装置10は、ゲームプログラム14そのものを端末装置12のユーザに提供する。
【0023】
各端末装置12は、各ユーザが所持する情報処理装置であって、サーバ装置10から受信したゲームプログラム14がインストールされた後、実行することで、各ユーザにゲームを提供する情報処理装置である。これらの端末装置12としては、ビデオゲーム機や、アーケードゲーム機、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の様々なものが挙げられる。
【0024】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0025】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0026】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0027】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0028】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。この記憶装置28は、ゲームプログラム14を含む、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0029】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置、音出力装置を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0030】
図3は、図1に示す端末装置12としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0031】
図3に示すように、端末装置12は、主制御部30と、タッチパネル(タッチスクリーン)32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、を備える。
【0032】
主制御部30は、CPUやメモリ等を含んで構成される。この主制御部30には、表示入力装置としてのタッチパネル32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、に接続されている。そして、主制御部30は、これら接続先を制御する機能を有する。
【0033】
タッチパネル32は、表示機能及び入力機能の両方の機能を有し、表示機能を担うディスプレイ32Aと、入力機能を担うタッチセンサ32Bとで構成される。本実施形態では、ディスプレイ32Aは、ボタン画像、十字キー画像やジョイスティック画像などの操作入力画像を含むゲーム画像を表示可能である。タッチセンサ32Bは、ゲーム画像に対するユーザの入力位置を検出可能である。
【0034】
カメラ34は、静止画又は/及び動画を撮影し、記憶部40に保存する機能を有する。
【0035】
移動体通信部36は、アンテナ36Aを介して、移動体通信網と接続し、当該移動体通信網に接続されている他の通信装置と通信する機能を有する。
【0036】
無線LAN通信部38は、アンテナ38Aを介して、通信ネットワークNTと接続し、当該通信ネットワークNTに接続されているサーバ装置10等の他の装置と通信する機能を有する。
【0037】
記憶部40には、ゲームプログラム14や、当該ゲームプログラム14のゲームの進行状況やユーザ情報を示すプレイデータ等、各種プログラムや各種データが記憶されている。なお、プレイデータは、サーバ装置10に記憶されてもよい。
【0038】
スピーカ42は、ゲーム音等を出力する機能を有する。
【0039】
<ゲーム概要>
本実施形態に係るゲームは、コンテンツの一例としてのキャラクタをユーザに獲得させる抽選ゲームや、クエストを含んでいる。この抽選ゲームは、ガチャ、ふくびき、召喚等と称されることがある。このクエストは、対戦ゲーム、ダンジョン、探索、ミッション等と称されることがある。
【0040】
本実施形態では、一又は複数種類の抽選ゲームが存在し、それぞれ異なる名称(タイトル)が付けられている。抽選ゲームは、抽選ゲームのメニュー画面等において、ユーザによって選択可能となっている。本実施形態では、一又は複数種類の抽選ゲームのうち、ユーザによって一の抽選ゲームが選択されると、当該一の抽選ゲームを1回実行する単発抽選または10回連続で実行する連続抽選を選択可能な画面が表示される。この単発抽選は、シングルガチャ、1回ふくびき、1回召喚等と称されることがある。また、この連続抽選は、10連ガチャ、10回ふくびき、10回召喚等と称されることがある。そして、ユーザからの単発抽選または連続抽選の実行指示(要求)に基づき、当該一の抽選ゲームに対応する抽選対象キャラクタ群(抽選対象コンテンツ群)から無作為(ランダム)に選択されたキャラクタをユーザに提供する。この抽選ゲームは、対価を消費することに基づいて実行される。この対価は、単発抽選よりも連続抽選のほうが多く消費される。この対価としては、有償アイテム(課金アイテム)や、無償アイテム(非課金アイテム)等が挙げられる。有償アイテムとは、購入手続き(現金や電子マネーの支払い、クレジットカード決済等)によってユーザが取得可能なアイテムである。この有償アイテムとしては、例えば有償石、有償ガチャチケット、有償コイン等が挙げられる。また、無償アイテムとは、ゲームプレイ(各種ゲームの実行)によってユーザが取得可能なアイテムである。例えば、無償アイテムは、ログインや、クエストのクリア、ミッション達成、フレンドとの交流等の報酬として取得できる。この無償アイテムとしては、例えば無償石、無償ガチャチケット、スタミナ回復アイテム、ゲームコイン、フレンドポイント等が挙げられる。また、この有償アイテム及び無償アイテムは、抽選ゲームの実行だけでなく、スタミナ回復や、クエストのコンティニュー等の様々な用途で使用可能である。また、有償アイテムは、無償アイテムよりも価値が高い。例えば、有償アイテムのみを消費することで実行可能な抽選ゲームでは、無償アイテムの消費で実行可能な抽選ゲームよりもレアリティ(希少価値)が高いキャラクタが獲得しやすい。なお、有償石と無償石は、「石」と称される場合がある。
【0041】
また、本実施形態では、一又は複数種類のクエストが存在し、それぞれ異なる名称(タイトル)が付けられている。クエストは、クエストのメニュー画面等において、ユーザによって選択可能となっている。本実施形態では、一又は複数種類のクエストのうち、ユーザによって一のクエストを選択する操作指示(要求)に基づき、当該一のクエストが実行される。このクエストは、ユーザの現在スタミナ値からクエストに対応付けられた消費スタミナ値を消費することに基づいて実行される。ユーザは、当該ユーザの現在スタミナ値よりもクエストに対応付けられた消費スタミナ値が大きい場合、当該クエストを実行(プレイ)することができない。このスタミナは、ライフ、アクションポイント(AP)、バトルポイント(BP)等とも称されることがある。なお、ユーザの現在スタミナ値が消費されるのは、クエストの終了時(クリア時又はリタイア時)であってもよい。
【0042】
また、本実施形態では、ユーザが所有する一又は複数のキャラクタ(所有キャラクタ)により編成(構成)されるチームと、敵キャラクタを対戦させるクエストが実行される。このクエストでは、例えばユーザはチームを編成するキャラクタ(チーム内キャラクタ)に攻撃等を指示する。また、このクエストでは、ユーザは、チーム内キャラクタそれぞれが有する能力パラメータやスキルを用いて、敵キャラクタのヒットポイントを0以下にすることを目的とする。クエストをクリアした場合、ユーザは、例えば無償アイテム、ゲームコイン、キャラクタ、ユーザ経験値等のクリア報酬を獲得する。なお、ユーザが既にクリアしたことがあるクエストでは、無償石を獲得させないこととしてもよい。また、クエストをクリアできなかった場合、ユーザは、例えば有償石又は無償石、コンティニューアイテム等を消費してクエストをコンティニューするか、クエストをリタイアするかを選択する。コンティニューとは、クエストをクリアできなかったユーザに対して、クエストを継続してプレイするための継続権をユーザに与えることである。
【0043】
また、本実施形態に係るゲームでは、ユーザが一定期間毎に設定された料金(例えば月額料金)を支払う有料会員となった場合、当該ユーザに優遇を提供する。なお、有料会員ではないユーザ(一般会員のユーザ)に対しては、この優遇は提供されない。優遇としては、例えば、各種イベントを少量の対価(例えばアイテムや現在スタミナ値)又は対価無しで利用(実行)する権利が提供されることや、有料会員ではないユーザに予め定められた利用上限数(利用枠)を所定数だけ開放(上昇)させること、クエストのクリア報酬を増加すること、各種アイテムの購入又は交換時における割引や特典(おまけ)を付与すること等が挙げられる。イベントとしては、例えば、特別抽選ゲームや、特別クエスト、現在スタミナ値の回復等が挙げられる。このイベントは、例えば所定時間(例えば24時間や1週間、1ヶ月)以内に所定数(例えば1回)だけ利用可能である。利用上限数としては、例えば、所有キャラクタの所有可能数(所有枠)や、フレンドの登録可能数(登録枠)、所有キャラクタを含むチーム編成の記憶可能数(編成枠)、所定時間において獲得可能なポイント数(ポイント枠)、特典付きアイテムを購入又は交換可能な回数(回数枠)、他のユーザにアイテムや所有キャラクタを譲渡可能又は貸与可能な数(譲渡枠又は貸与枠)、クエスト実行時にユーザが選択可能なコマンドや作戦(例えばチーム内キャラクタの優先行動)の数(選択枠)等が挙げられる。
【0044】
<機能手段>
図4は、サーバ装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0045】
図4に示すように、サーバ装置10は、機能的構成として、記憶手段50と、提供手段52と、管理手段54と、通知手段56と、更新手段58と、を備える。記憶手段50は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段50以外の機能手段は、記憶装置28等に格納されたゲームプログラム14を制御装置20が実行することにより実現される。
【0046】
記憶手段50は、ユーザ情報50Aや、キャラクタ情報50B、敵キャラクタ情報50C、抽選ゲーム情報50D、クエスト情報50E等を記憶する機能手段である。
【0047】
ユーザ情報50Aは、ユーザ毎に、当該ユーザのユーザIDと対応付けて記憶されている。このユーザ情報50Aは、例えば、ユーザの名前や年齢、所有キャラクタ情報、所有アイテム情報、スタミナ情報、資格情報、優遇情報を含む。
所有キャラクタ情報は、ユーザが所有する各キャラクタ(所有キャラクタ)のキャラクタIDや、能力パラメータを含む。能力パラメータは、例えばキャラクタのレベル、ヒットポイント、攻撃力、防御力等である。レベルは、キャラクタが合成等によりキャラクタ経験値を獲得した場合に上昇する。キャラクタのレベルが上昇すると、ヒットポイントや攻撃力、防御力等も上昇する。
所有アイテム情報は、ユーザが所有している各アイテムの数を含む。このアイテムとしては、有償石、有償ガチャチケット、無償石、無償ガチャチケット等が挙げられる。
スタミナ情報は、現在スタミナ値とスタミナ上限値を含む。現在スタミナ値は、ユーザが各種類のクエストを実行する際に消費される値である。この現在スタミナ値は、時間(例えば3分)の経過によって所定量(例えば1)上昇し、スタミナ上限値まで回復する。また、この現在スタミナ値は、ユーザが有償石や無償石、スタミナ回復アイテム等を消費することにより、スタミナ上限値を超えて回復する。このスタミナ上限値は、ユーザのユーザランクが上がることで上昇する。ユーザランクは、例えばユーザがゲーム(例えばクエストやミッション)をプレイすることで、ユーザ経験値を獲得した場合に上昇する。
資格情報は、ユーザの会員種別と継続情報を含む。会員種別は、ユーザが一定期間における有料会員であるか否かを示す値(例えばフラグ)を含む。この会員種別としては、例えば有料会員と一般会員が挙げられる。継続情報は、ユーザが次の一定期間においても有料会員を継続するか否かを示す値(例えばフラグ)を含む。
優遇情報は、ユーザの会員種別が有料会員である場合に記憶される情報であって、優遇毎に、当該優遇の優遇IDに対応付けて記憶されている。この優遇情報は、例えば、利用頻度や利用可能数を含む。利用頻度は、一定期間においてユーザが優遇を利用した利用数を含む。例えば、優遇がイベントを利用(実行)する権利の提供である場合、利用頻度は、当該イベントをユーザが利用(実行)した回数を含む。また、例えば、優遇が利用上限数(利用枠)を所定数だけ開放させることである場合、利用頻度は、ユーザが当該開放された所定数(上昇分)を利用している数量を含む。また、例えば、優遇がクエストのクリア報酬を増加することである場合、利用頻度は、当該増加されたクリア報酬の数量を含む。また、例えば、優遇が特典(おまけ)を付与することである場合、利用頻度は、当該特典を付与した数量を含む。利用可能数は、ユーザが優遇を利用可能な数(残数)を含む。すなわち、或る優遇の利用可能数が0の場合、ユーザは当該或る優遇を利用することができない。この利用可能数は、例えば所定時間毎に初期値(所定回数)に更新される。
【0048】
キャラクタ情報50Bは、キャラクタ毎に、当該キャラクタのキャラクタIDに対応付けて記憶されている。このキャラクタ情報50Bは、例えば、キャラクタの名前や画像(デザイン)、レアリティ、能力パラメータの初期値(例えばレベル1におけるヒットポイントや攻撃力、防御力等)と最大値(例えばレベル100におけるヒットポイントや攻撃力、防御力等)、スキル等を含む。
レアリティは、例えば1から6までの数値を含む。この数値は、例えば星の数で示される場合がある。ここで、レアリティが高いキャラクタには、ゲーム(例えばクエストやミッション)に有利な能力パラメータやスキルが設定されている。
【0049】
敵キャラクタ情報50Cは、敵キャラクタ毎に、当該敵キャラクタのキャラクタIDに対応付けて記憶されている。この敵キャラクタ情報50Cは、例えば、敵キャラクタの名前や画像、能力情報、報酬情報等を含む。
能力情報は、能力パラメータやスキルを含む。
報酬情報は、クエストのクリア報酬に関する情報である。この報酬情報は、ユーザ経験値やゲームコイン、ドロップ情報を含む。ドロップ情報は、クリア報酬としてユーザに獲得させるキャラクタのキャラクタIDや、ドロップ率を含む。ドロップ率は、当該キャラクタをユーザに獲得させる確率である。
【0050】
抽選ゲーム情報50Dは、抽選ゲーム毎に、当該抽選ゲームの抽選ゲームIDに対応付けて記憶されている。この抽選ゲーム情報50Dは、例えば、名称(タイトル)、抽選対象情報、抽選対価を含む。
抽選対象情報は、抽選ゲームの抽選対象である抽選対象キャラクタ群を構成する各キャラクタのキャラクタIDと、当該キャラクタIDに対応付けられた出現頻度(重み)を含む。出現頻度は、例えば0から10までの数値を含む。出現頻度は、レアリティが高いキャラクタには低い数値が設定され、レアリティが低いキャラクタには高い数値が設定されている。なお、同レアリティ内において、他のキャラクタよりも出現頻度が高いキャラクタ(ピックアップキャラクタ)を設けてもよい。ここで、一の抽選対象キャラクタの抽選確率は、当該一の抽選対象キャラクタに設定された出現頻度を、各抽選対象キャラクタに設定された出現頻度の合計値で除算した値となる。具体的には、一の抽選対象キャラクタに設定された出現頻度が2であって、各抽選対象キャラクタに設定された出現頻度の合計値が400である場合、当該一の抽選対象キャラクタの抽選確率は2/400(0.5%)となる。また、例えば、一般会員及び有料会員が実行可能な通常抽選ゲームでは、レアリティが低い抽選対象キャラクタの抽選確率が高くなるように各抽選対象キャラクタの出現頻度が設定される。また、例えば、有料会員のみが実行可能な特別抽選ゲームでは、レアリティが高い抽選対象キャラクタの抽選確率が高くなるように各抽選対象キャラクタの出現頻度が設定される。
抽選対価は、抽選を実行するために必要な消費アイテム数を含む。この抽選対価は、一般会員及び有料会員が実行可能な通常抽選ゲームよりも、有料会員のみが実行可能な特別抽選ゲームの方が少ない。例えば、特別抽選ゲームの抽選対価は、アイテムの消費を必要としない。
【0051】
クエスト情報50Eは、クエスト毎に、当該クエストのクエストIDに対応付けて記憶されている。このクエスト情報50Eは、例えば、名称(タイトル)、キャラクタ出現情報、クエスト対価、クエスト報酬を含む。
キャラクタ出現情報は、クエスト内の各ステージで出現する敵キャラクタのキャラクタIDを含む。
クエスト対価は、クエストを実行するために必要な消費スタミナ値を含む。例えば、クエスト対価は、一般会員及び有料会員が実行可能な通常クエストよりも、有料会員のみが実行可能な特別クエストの方が少ない。具体的には、通常クエストのクエスト対価は、消費スタミナ値が10である。一方、特別クエストのクエスト対価は、消費スタミナ値が5である。
クエスト報酬は、クエストのクリア報酬を含む。このクエスト報酬は、無償アイテム(無償石)やキャラクタ、抽選ゲームを利用する権利(例えば、無償ガチャチケット)等を含む。例えば、クエストが一般会員及び有料会員が実行可能な通常クエストである場合、クエスト報酬は、無償石1個を含む。また、例えば、クエストが有料会員のみが実行可能な特別クエストである場合、クエスト報酬は、無償石1個と無償ガチャチケット1枚を含む。
【0052】
提供手段52は、有料会員であるユーザに一又は複数の優遇を提供する機能手段である。本実施形態では、提供手段52は、一定期間において、有料会員であるユーザにゲーム内における優遇を提供する。例えば、提供手段52は、ユーザ情報50Aの優遇情報において、優遇毎に利用可能数を設定する。また、提供手段52は、所定時間毎に利用可能数を初期値(所定数)に更新する。これにより、提供手段52は、5月分の月額料金を支払ったユーザに対して、5月の1ヶ月間において1回だけ特別抽選ゲームを利用(実行)する権利を提供したり、5月の1ヶ月間において1日に獲得可能なポイント数の上限を100ポイントから200ポイントに上昇したりすることができる。一方、提供手段52は、一般会員であるユーザには優遇を提供しない。
【0053】
また、提供手段52は、一定期間における優遇の利用頻度が所定値未満のユーザに対して、当該優遇を自動的に利用する。この所定値としては、所定の回数(例えば1回)や、有料会員である各ユーザの優遇に対応付けられた利用頻度の統計情報(例えば平均値や中央値、最頻値等)に基づく値が挙げられる。なお、この所定値は、有料会員であるユーザに応じて異なるようにしてもよく、例えば有料会員の継続期間が長いユーザには高い値が設定され、当該継続期間が短いユーザには低い値が設定されてもよい。例えば、提供手段52は、特別抽選ゲームを自動的に利用(実行)し、当該特別抽選ゲームで抽選されたキャラクタをユーザに提供する。なお、この自動的に利用される特別抽選ゲームでは、ユーザからの指示によって利用される特別抽選ゲームよりも、一部の抽選対象キャラクタ(例えば、最高レアリティのキャラクタ)の抽選確率を低下させたり、抽選対価を多くしたりしてもよい。また、例えば、提供手段52は、特別クエストを自動的に利用(実行)し、当該特別クエストのクリア報酬をユーザに提供する。なお、この自動的に利用される特別クエストでは、ユーザからの指示によって利用される特別クエストよりも、クリア報酬の数量を減少させてもよい。
【0054】
管理手段54は、ユーザの優遇に関する情報を管理する機能手段である。本実施形態では、管理手段54は、ユーザ情報50Aにおける優遇情報において、有料会員であるユーザに提供される優遇の利用頻度や利用可能数を管理する。例えば、管理手段54は、当該ユーザに提供される優遇が変更される毎に、管理する利用頻度を変更する。また、例えば、管理手段54は、当該ユーザが優遇を利用する毎に、当該優遇に対応する利用頻度を上昇させるとともに、当該優遇に対応する利用可能数を減少させる。具体的には、管理手段54は、当該ユーザが特別抽選ゲームを1回利用(1回実行)した場合、当該特別抽選ゲームに対応付けられている利用頻度を1回分上昇させ、利用可能数を1回分減少させる。
【0055】
また、管理手段54は、有料会員である各ユーザの優遇に対応付けられた利用頻度の統計情報を算出する。例えば、管理手段54は、一定期間の一部又は全部における特別抽選ゲームの利用頻度(利用した回数)の統計情報(例えば平均値や中央値、最頻値等)を算出する。
【0056】
通知手段56は、ユーザに対して通知情報を通知する機能手段である。本実施形態では、通知手段56は、一定期間の経過に伴って、有料会員であるユーザに対して優遇の利用頻度を含む通知情報を通知する。この通知を行うタイミングとしては、ユーザが次の一定期間に設定された料金を支払う前(有料会員の継続前)や、次の一定期間に設定された料金の支払いを解除可能な時期等が挙げられる。例えば、通知手段56は、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)が終了する所定期間前(例えば5月26日)において、当該一定期間の一部(例えば5月1日から5月25日までの間)における当該ユーザによる優遇の利用頻度を含む通知情報を通知する。また、例えば、通知手段56は、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)の終了後(例えば6月1日)において、当該一定期間の全部における当該ユーザによる優遇の利用頻度を含む通知情報を通知する。
【0057】
また、通知手段56は、一定期間の一部又は全部における優遇の利用頻度が所定値未満のユーザに対して通知情報を通知する。例えば、通知手段56は、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)が終了する所定期間前(例えば5月26日)において、当該一定期間の一部(例えば5月1日から5月25日までの間)における特別クエストの利用頻度が10回未満であるユーザに対して、当該利用頻度を含む通知情報を通知する。また、例えば、通知手段56は、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)の終了後(例えば6月1日)において、当該一定期間の全部における特別クエストの利用頻度が10回未満であるユーザに対して、当該利用頻度を含む通知情報を通知する。
以下、通知情報に含まれる各種情報の具体例を説明する。なお、これらの具体例は、それぞれを組み合わせることとしてもよい。
【0058】
(1)統計情報
例えば、通知情報は、一定期間の一部又は全部における優遇の利用頻度に関する統計情報を含む。この統計情報としては、有料会員である各ユーザに対応付けられた利用頻度の平均値や中央値、最頻値等に基づく値(例えば四捨五入した値等)が挙げられる。
【0059】
(2)解除ボタン
例えば、通知情報は、有料会員の解除を指示するための画面を表示させる情報を含む。この情報としては、例えばユーザが次の一定期間(例えば6月の1ヶ月間)以降において有料会員の資格を解除するための画面(解除画面)に遷移するためのコード(例えばURL)、又は当該画面をポップアップ表示するためのコードを含む解除ボタン(指示領域)が挙げられる。この解除ボタンがユーザによって押下されると、ユーザが有料会員を解除するための画面が表示される。
【0060】
(3)継続ボタン
例えば、通知情報は、有料会員の継続を指示するための画面を表示させる情報を含む。この情報としては、例えばユーザが次の一定期間(例えば6月の1ヶ月間)以降において有料会員の資格を継続するための画面(継続画面)に遷移するためのコード(例えばURL)、又は当該画面をポップアップ表示するためのコードを含む継続ボタン(指示領域)が挙げられる。この継続ボタンがユーザによって押下されると、ユーザが有料会員を継続するための画面が表示される。
【0061】
(4)優遇変更情報
例えば、通知情報は、次の一定期間において提供される優遇をユーザからの指示によらず自動的に変更することを示す情報を含む。具体的には、通知情報は、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)において提供された優遇が特別抽選ゲームと特別クエストとを利用する権利である場合、次の一定期間(例えば6月の1ヶ月間)では、特別クエストと現在スタミナ値の回復とを利用する権利を提供することを示す優遇変更情報を含む。
【0062】
(5)優遇変更ボタン
例えば、通知情報は、次の一定期間において提供される優遇をユーザが任意に変更(選択)するための画面(変更画面)を表示させる情報を含む。具体的には、通知情報は、次の一定期間(例えば6月の1ヶ月間)において提供される一又は複数の優遇(例えば、特別抽選ゲームを利用する権利や、現在スタミナ値の回復を利用する権利、各種利用枠の上昇等)を選択するための画面を表示させる情報を含む。この情報としては、例えばユーザが優遇を選択するための画面(選択画面)に遷移するためのコード(例えばURL)、又は当該画面をポップアップ表示するためのコードを含む優遇選択ボタン(指示領域)が挙げられる。この優遇選択ボタンがユーザによって押下されると、ユーザが優遇を選択するための画面が表示される。
【0063】
(6)優遇利用ボタン
例えば、通知情報は、ユーザが優遇を利用するための画面を表示させる情報を含む。具体的には、通知情報は、一定期間において利用頻度が所定値未満である優遇(例えば特別抽選ゲーム)を利用するための画面を表示させる情報を含む。この情報としては、例えばユーザが優遇を利用するための画面(例えば特別抽選ゲームの実行画面)に遷移するためのコード(例えばURL)、又は当該画面をポップアップ表示するためのコードを含む優遇利用ボタン(指示領域)が挙げられる。この優遇利用ボタンがユーザによって押下されると、ユーザが優遇を利用するための画面が表示される。
【0064】
(7)自動利用情報
例えば、通知情報は、自動的に優遇が利用されたことを示す情報を含む。具体的には、通知情報は、優遇(例えば特別抽選ゲームや特別クエスト)を自動的に利用(実行)したことを示す自動利用情報を含む。この自動利用情報は、優遇の自動的な利用によってユーザが獲得したキャラクタや、クリア報酬等を示す情報を含む。
【0065】
更新手段58は、有料会員を継続するか否かの更新を行う機能手段である。本実施形態では、更新手段58は、一定期間の一部又は全部における優遇の利用頻度が所定値以上のユーザに対して、当該ユーザによる指示によらず、次の一定期間も継続して有料会員とする自動更新を行う。例えば、更新手段58は、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)における特別抽選ゲームの利用頻度が1回以上であって、かつ、特別クエストの利用頻度が10回以上であるユーザに対して、次の一定期間(例えば6月の1ヶ月間)も継続して有料会員とする自動更新を行う。具体的には、更新手段58は、ユーザ情報50Aにおける資格情報の継続情報において、ユーザが次の一定期間においても有料会員を継続する値(例えばフラグ)を設定する。
【0066】
また、更新手段58は、ユーザから有料会員の解除を指示された場合や、一定期間の一部又は全部におけるユーザによる優遇の利用頻度が所定値未満である場合、次の一定期間以降は有料会員を継続させず、一般会員とする。具体的には、更新手段58は、ユーザ情報50Aにおける資格情報の継続情報において、ユーザが次の一定期間において有料会員を継続しない値を設定する。
【0067】
<処理の流れ>
図5は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、図4に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)の終了後(例えば6月1日の午前0時)のタイミングで開始される。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0068】
(ステップSP10)
管理手段54は、各ユーザ情報50Aの優遇情報を参照して、有料会員である各ユーザの優遇に対応付けられた利用頻度の統計情報を算出する。例えば、管理手段54は、一定期間の全部における有料会員である各ユーザによる特別抽選ゲームと特別クエストの利用頻度(利用した回数)を参照して、当該利用頻度それぞれの統計情報を算出する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0069】
(ステップSP12)
管理手段54は、有料会員であるユーザをそれぞれ特定するための整数nに0を代入する。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0070】
(ステップSP14)
管理手段54は、整数nをインクリメントする。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0071】
(ステップSP16)
管理手段54は、n番目の有料会員であるユーザの優遇に対応付けられた利用頻度を取得する。具体的には、管理手段54は、当該ユーザによる一定期間の全部における特別抽選ゲームと特別クエストの利用頻度(利用した回数)を取得する。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0072】
(ステップSP18)
管理手段54は、ステップSP16において取得した利用頻度が所定値未満であるか否かを判定する。例えば、管理手段54は、当該利用頻度がステップSP10において算出された統計情報(例えば平均値)未満であるか否かを判定する。具体的には、管理手段54は、n番目の有料会員であるユーザによる特別抽選ゲームの利用頻度が1回未満である場合、又は、当該ユーザによる特別クエストの利用頻度が10回未満である場合、判定を肯定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP20の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP20)
提供手段52は、n番目の有料会員であるユーザによる利用頻度が所定値未満である優遇を自動的に利用する。例えば、提供手段52は、当該ユーザによる特別抽選ゲームの利用頻度が1回未満である場合、当該特別抽選ゲームを当該ユーザからの指示によらず利用(実行)し、抽選されたキャラクタを当該ユーザに提供する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP22)
通知手段56は、n番目の有料会員であるユーザに対して、ステップSP16において取得した利用頻度等を含む通知情報を通知する。例えば、通知手段56は、n番目の有料会員であるユーザが所持する端末装置12のタッチパネル32に、通知画面60を表示する。
【0075】
図6は、本実施形態に係る通知画面60の一例を示す図である。
【0076】
図6に示すように、通知画面60は、利用頻度情報領域62と、自動利用情報領域64と、解除ボタン66と、継続ボタン68と、が設けられている。利用頻度情報領域62には、一定期間におけるユーザによる優遇の利用頻度を示す情報と、当該優遇の利用頻度に関する統計情報が表されている。この統計情報は、ステップSP10において算出された情報である。自動利用情報領域64には、利用頻度が所定値未満である優遇を自動的に利用した結果を示す情報が表されている。解除ボタン66は、次の一定期間以降において有料会員の資格を解除するための画面(解除画面)に遷移する指示を行うためのボタンである。継続ボタン68は、次の一定期間以降において有料会員の資格を継続するための画面(継続画面)に遷移する指示を行うためのボタンである。
【0077】
図5に戻って、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0078】
(ステップSP24)
更新手段58は、n番目の有料会員であるユーザに対して、次の一定期間も継続して有料会員とする自動更新を行う。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0079】
(ステップSP26)
管理手段54は、一定期間における有料会員である全ユーザに対してステップSP16等の処理が行われたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、図5に示す一連の処理を終了する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0080】
<効果>
以上、本実施形態では、コンピュータを、ユーザが一定期間における有料会員であるか否かを記憶する記憶手段50、一定期間において、有料会員であるユーザにゲーム内における優遇を提供する提供手段52、一定期間において、有料会員であるユーザによる優遇の利用頻度を管理する管理手段54、一定期間の経過に伴って、有料会員であるユーザに対して利用頻度を含む通知情報を通知する通知手段56、として機能させる。
【0081】
この構成によれば、有料会員であるユーザによる優遇の利用頻度を通知するため、当該ユーザは自身の優遇の利用頻度を確認することができ、以後も有料会員を継続するか否かの判断材料にすることができる。このため、有料会員であるユーザが不利益を被らないようにすることができる。
【0082】
また、本実施形態では、通知手段56は、一定期間の一部又は全部における優遇の利用頻度が所定値未満のユーザに対して通知情報を通知する。
【0083】
この構成によれば、一定期間において優遇を十分に利用していないユーザに対して利用頻度を含む通知を行うため、当該ユーザが不利益を被らないようにすることができる。
【0084】
また、本実施形態では、通知情報は、一定期間の一部又は全部における優遇の利用頻度に関する統計情報を含む。
【0085】
この構成によれば、優遇の利用頻度に関する統計情報が通知されるため、優遇を十分に利用していないユーザは自身の利用頻度と統計情報とを比較することができ、以後も有料会員を継続するか否かを判断しやすくなる。
【0086】
また、本実施形態では、通知情報は、有料会員の解除を指示するための画面を表示させる情報を含む。
【0087】
この構成によれば、通知画面に有料会員の解除を指示することができる情報が含まれるため、ユーザは手間をかけずに有料会員を解除することができる。
【0088】
また、本実施形態では、通知情報は、次の一定期間において提供される優遇を自動的に変更することを示す情報を含む。
【0089】
この構成によれば、次の一定期間において提供される優遇を自動的に変更することが通知されるため、ユーザに有料会員を継続するモチベーションを与えることができる。
【0090】
また、本実施形態では、通知情報は、次の一定期間において提供される優遇をユーザが任意に変更するための画面を表示させる情報を含む。
【0091】
この構成によれば、通知画面に次の一定期間において提供される優遇を任意に変更することができる情報が含まれるため、ユーザに有料会員を継続するモチベーションを与えることができる。
【0092】
また、本実施形態では、通知情報は、ユーザが優遇を利用するための画面を表示させる情報を含む。
【0093】
この構成によれば、通知画面に優遇を利用することができる情報が含まれるため、有料会員であるユーザに当該優遇の利用を促すことができる。
【0094】
また、本実施形態では、通知情報は、優遇を自動的に利用したことを示す情報を含む。
【0095】
この構成によれば、優遇が自動的に利用されるため、当該優遇を十分に利用しているユーザとの公平性を担保することができる。
【0096】
また、本実施形態では、コンピュータを、一定期間の一部又は全部における優遇の利用頻度が所定値以上のユーザに対して、次の一定期間も継続して有料会員とする自動更新を行う更新手段58、として機能させる。
【0097】
この構成によれば、優遇を十分に利用しているユーザは、次の一定期間も有料会員を自動的に継続できるため、当該ユーザが有料会員を継続する指示を行う手間を軽減することができる。
【0098】
<変形例>
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0099】
例えば、上記実施形態では、利用頻度は、一定期間においてユーザが優遇を利用した利用数である場合を説明したが、利用数を利用可能数(残数)で除算した値(例えば利用割合や利用率)であってもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、管理手段54は、ステップSP16においてユーザの優遇に対応付けられた利用頻度を取得する場合を説明したが、当該優遇に対応付けられた利用可能数を取得してもよい。この場合、管理手段54は、ステップSP18において取得した優遇の利用可能数が所定値以上であるか否かを判定する。この所定値としては、所定の回数(例えば0回)や、有料会員である各ユーザの優遇に対応付けられた利用可能数の統計情報(例えば平均値や中央値、最頻値等)に基づく値が挙げられる。
【0101】
また、上記実施形態では、優遇には、特別抽選ゲームや特別クエスト等のイベントを利用する権利が含まれる場合を説明したが、このイベントは、有料会員の継続期間に応じて内容を変更することとしてもよい。例えば、特別抽選ゲームや特別クエストは、有料会員の継続期間が長いほど、ユーザにとって有利になるように変更してもよい。具体的には、提供手段52は、有料会員の継続期間が短い場合、レアリティが高いキャラクタの出現頻度が低い特別抽選ゲームを提供し、有料会員の継続期間が長い場合、レアリティが高いキャラクタの出現頻度が高い特別抽選ゲームを提供する。また、提供手段52は、有料会員の継続期間が短い場合、価値や数量が低いクリア報酬が設定された特別クエストを提供し、有料会員の継続期間が長い場合、価値や数量が高いクリア報酬が設定された特別クエストを提供する。また、例えば、提供手段52は、ユーザが複数の一定期間に渡って有料会員を継続したことを条件として、特別抽選ゲームや特別クエスト等を当該ユーザに提供することとしてもよい。
【0102】
また、上記実施形態では、通知手段56は、有料会員の解除を指示するための解除ボタンを含む通知情報を通知する場合を説明したが、ユーザ情報50Aにおける資格情報の継続情報に有料会員を継続しないことを示す値が含まれる場合は、通知情報に解除ボタンを含まないこととしてもよい。すなわち、通知手段56は、一定期間において既にユーザから有料会員の資格を解除する指示があった場合、通知情報に解除ボタンを含まないこととしてもよい。
【0103】
また、上記実施形態では、ユーザの会員種別には、有料会員と一般会員があることを説明したが、有料会員には複数の種別を設けてもよい。例えば、第一の有料会員は、一定期間毎に設定された料金が低い分、一定期間に提供される優遇の価値や数量が低い。一方、第二の有料会員は、一定期間毎に設定された料金が高い分、一定期間に提供される優遇の価値や数量が高い。この場合、通知手段56は、有料会員の種別を変更する指示を行うための情報(種別変更ボタン)を含む通知情報を通知してもよい。
【0104】
また、上記実施形態では、通知手段56は、優遇の利用頻度が所定値未満のユーザに対して通知情報を通知する場合を説明したが、当該利用頻度が所定値以上のユーザに対しても通知情報を通知してもよい。この場合、通知手段56は、当該利用頻度が所定値以上のユーザに対して、次の一定期間以降も有料会員を継続することを示す自動更新情報や、優遇の利用頻度に関する統計情報、有料会員の解除を指示するため解除ボタン、有料会員の継続を指示するための継続ボタン等を含む通知情報を通知する。
【0105】
また、上記実施形態では、通知手段56は、次の一定期間(例えば6月の1ヶ月間)において提供される優遇を自動的に変更する優遇変更情報を含む通知情報を通知する場合を説明したが、この優遇変更情報は、一定期間(例えば5月の1ヶ月間)において提供される優遇を自動的に変更する情報であってもよい。同様に、通知手段56は、次の一定期間において提供される優遇をユーザが任意に変更する優遇変更ボタンを含む通知情報を通知する場合を説明したが、この優遇変更ボタンは、一定期間において提供される優遇を任意に変更するボタン(情報)であってもよい。なお、これらの場合、通知手段56は、一定期間内に通知情報を通知することが好ましい。
【0106】
また、上記実施形態では、コンテンツがキャラクタである場合を主に説明したが、武器や防具等のアイテム、カード、アバター、コイン、ポイント等であってもよい。
【符号の説明】
【0107】
10…サーバ装置(コンピュータ)、12…端末装置、50…記憶手段、52…提供手段、54…管理手段、56…通知手段、58…更新手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6