(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】通信方法、通信装置及び通信用のコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 72/40 20230101AFI20240416BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240416BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20240416BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20240416BHJP
H04W 72/02 20090101ALI20240416BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W92/18
H04W72/25
H04W72/54 110
H04W72/02
(21)【出願番号】P 2022556220
(86)(22)【出願日】2020-03-19
(86)【国際出願番号】 CN2020080284
(87)【国際公開番号】W WO2021184321
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2023-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ミャオ ジャオバン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】ZTE, Sanechips,Mode 2 resource allocation schemes on sidelink[online],3GPP TSG RAN WG1 #98,3GPP,2019年08月30日,R1-1908795,[検索日 2023.12.14],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1908795.zip>
【文献】LG Electronics,Discussion on resource allocation for Mode 2[online],3GPP TSG RAN WG1 #99,3GPP,2019年11月22日,R1-1912588,[検索日 2023.12.14],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912588.zip>
【文献】ASTRI, TCL Communication Ltd.,Resource selection for V2X systems supporting CA[online],3GPP TSG RAN WG1 #90bis,3GPP,2017年10月13日,R1-1717415,[検索日 2023.12.14],インターネット:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1717415.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末装置において第2端末装置から、前記第1端末装置がサイドリンク送信を実行するための第1セットの候補リソースに関する情報を受信することと、
前記サイドリンク送信を実行するための第2セットの候補リソースを決定することと、
少なくとも前記情報に基づいて、前記第1セットと前記第2セットとの重複を識別することによって、前記第2セットの第1サブセットを決定することと、
少なくとも前記第1サブセットに基づいて、前記サイドリンク送信のためのターゲットリソースを選択することと、
を含
み、
前記第2セットの第2サブセットを決定することと、
前記第1サブセット及び前記第2サブセットに関する報告を前記第1端末装置の物理層から前記第1端末装置の上位層に送信することと、
をさらに含み、
前記第2サブセットは、前記第2セット内の第1サブセットを除いた候補リソースを含む
通信方法。
【請求項2】
前記第1端末装置のためのリソース選択ウィンドウ内の候補シングルスロットリソースの総数に対する前記第1サブセット内の候補シングルスロットリソースの数の比率が、設定された閾値を上回るか否かを判定することをさらに含み、
前記第1サブセット及び前記第2サブセットに関する報告を送信することは、
前記比率が前記設定された閾値を下回るという判定に応じて、前記第1サブセット及び前記第2サブセットに関する報告を送信することを含む
請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1サブセット及び前記第2サブセットに関する報告を送信することは、
第1時点で前記第1サブセットに関する第1報告を送信することと、
前記第1時点の後の第2時点で前記第2サブセットに関する第2報告を送信することと、を含む
請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1サブセット及び前記第2サブセットに関する報告を送信することは、
前記第1サブセットに関する第3報告をシグナリング内の第1事前定義フィールド内で送信することと、
前記第2サブセットに関する第4報告を前記シグナリング内の第2事前定義フィールド内で送信することと、
を含み、
前記第2事前定義フィールドは、前記第1事前定義フィールドとは異なる
請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
端末装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され命令が記憶されているメモリであって、前記命令が前記プロセッサによって実行されたときに、前記端末装置に請求項1から
4の何れか一項に記載の方法を実行させるメモリと、
を備える、端末装置。
【請求項6】
命令が記憶されているコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、前記装置に、請求項1から
4の何れか一項に記載の方法を実行させる
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として、電気通信分野に関し、特に通信方法、通信装置及び通信用のコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の通信システムによって、車両からあらゆるものへの接続性(V2X)及びデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信の実現が可能になる。V2X通信は、サイドリンク通信技術のような通信技術に基づくことができる。このために、サイドリンクリソースプール及びサイドリンクチャネルを、このような通信に関与する車両のために確立することが可能である。
【0003】
V2X通信には、2つのリソース割り当てモードが存在する。第1のモード(以下、NR V2Xモード1又はモード1ともいう)において、一方の端末装置は、ネットワーク装置によって割り当てられたリソースを用いて、他方の端末装置とV2X通信を行うことができる。第2のモード(以下、NR V2Xモード2又はモード2ともいう)において、一方の端末装置がリソースプール内で自律的に選択したリソースを用いて、当該一方の端末装置は、他方の端末装置とV2X通信を行うことができる。信頼性を向上させ、遅延を低減するためには、モデル2での強化の実現可能性とメリットを検討する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
全体として、本開示の例示的な実施形態は、通信方法、通信装置及び通信用のコンピュータ可読媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様において、通信方法を提供する。本方法は、第1端末装置において第2端末装置から、第1端末装置がサイドリンク送信を実行するための第1セットの候補リソースに関する情報を受信することを含む。本方法はさらに、サイドリンク送信を実行するための第2セットの候補リソースを決定することを含む。本方法はさらに、少なくともこの情報に基づいて、第1セットと第2セットとの重複を識別することによって、第2セットの第1サブセットを決定することを含む。本方法はさらに、少なくとも第1サブセットに基づいて、サイドリンク送信のためのターゲットリソースを選択することを含む。
【0006】
第2態様において、端末装置を提供する。端末装置は、プロセッサと、命令を格納するメモリとを含む。メモリ及び命令は、プロセッサと共に、端末装置に第1態様による方法を実行させるように構成されている。
【0007】
第3態様において、命令が格納されているコンピュータ可読媒体を提供する。命令が装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、装置に第1態様による方法を実行させる。
【0008】
発明の概要部分は、本開示の実施形態の重要又は基本的な特徴を特定することも、本開示の範囲を限定することも意図しないことが理解されるべきである。本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の上記及びその他の目的、特徴、及び利点は、添付の図面における本開示のいくつかの実施形態のより詳細な説明によって、より明らかになるであろう。
【0010】
【
図1】本開示の実施態様が実現され得る例示的な通信ネットワークを示す。
【0011】
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による、リソース割り当てのための例示的なプロセスを示す例示的なシグナリング図を示す。
【0012】
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による、センシングの結果であるリソースを決定するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【0013】
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法のフローチャートを示す。
【0014】
【
図5】本開示の実施形態を実装するのに適した装置の概略ブロック図である。
【0015】
図面全体において、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで、いくつかの例示的実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる制限も示唆しないことが理解されるべきである。本文で説明される開示内容は、以下で説明される方法とは異なる様々な方法で実施することができる。
【0017】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0018】
本文で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を指す。端末装置の例としては、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラーホン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブル装置、モノのインターネット(IoT)装置、あらゆるモノのインターネット(IoE)装置、マシンタイプ通信(MTC)装置、V2X通信のための車載装置などを含むが、これらに限定されない。V2Xの「X」は歩行者、車両又はインフラ/ネットワーク、あるいはデジタルカメラなどの画像取得装置、ゲーム装置、音楽保存及び再生装置、あるいは無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧を可能とするインターネット家電などを表す。
【0019】
本文で使用される「ネットワーク装置」又は「基地局」(BS:base station)という用語は、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることのできる装置を指す。ネットワーク装置の例としては、ノードB(NodeB又はNB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、次世代ノードB(gNB)、送受信点(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。
【0020】
本文で使用される単数形「1つ」、及び「前記」は、文脈に明確的に示されない限り、複数形も含まれる。用語「含む」及びその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープン型用語として理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「いくつかの実施形態」及び「実施形態」という用語は、「少なくともいくつかの実施形態」と理解されるべきである。「もう1つの実施形態」という用語は、「少なくとも1つの他の実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる又は同一の対象を指すことができる。その他の明示的及び暗黙的な定義は以下に含まれることがある。
【0021】
いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などであると表される。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの選択より好ましい必要がないことは、理解されるべきである。
【0022】
以上に説明したように、V2X通信において、モード2のリソース割り当てでは、一方の端末装置は、当該一方の端末装置がリソースプール内で自律的に選択したリソースを用いて、他方の端末装置とV2X通信を行うことができる。信頼性を向上させ、遅延を低減するためには、モデル2での強化の実現可能性とメリットを検討する必要がある。
【0023】
本開示の実施形態は、上記の問題及び1つ以上の他の潜在的な問題を解決するために、V2X通信におけるリソース割り当てのための解決策を提供する。この解決策によれば、第1端末装置は、第2端末装置から、第1端末装置がサイドリンク送信を実行するための第1セットの候補リソースに関する情報を受信する。第1端末装置は、サイドリンク送信のための第2セットの候補リソースを決定する。第1端末装置は、少なくともこの情報に基づいて、第2セットの少なくとも第1サブセットを決定する。次に、第1端末装置は、サイドリンク送信のためのターゲットリソースとして選択されるように、第1サブセット内の候補リソースに優先順位を付ける。このようにして、第1端末装置と第2端末装置との間でリソース割り当てを調整することができる。
【0024】
図1は、本開示の実施形態が実現され得る例示的な通信ネットワーク100の模式図を示す。
図1に示すように、通信ネットワーク100は、端末装置110(「第1端末装置110」とも呼ばれる)と、端末装置120-1及び端末装置120-2(まとめて「第2端末装置120」と呼ばれるか、又はそれぞれ「第2端末装置120」と呼ばれる)とを含むことができる。通信ネットワーク100は、ネットワーク装置(図示せず)をさらに含むことができることを理解すべきである。ネットワーク装置は、それぞれの無線通信チャネルを介して、第1端末装置110及び第2端末装置120と通信することが可能である。
図1における装置の数は説明の目的で与えられており、本開示に対するいかなる制限も暗示していないことを理解すべきである。通信ネットワーク100は、本開示の実施態様を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク装置及び/又は端末装置を含むことができる。
【0025】
図1には、第1端末装置110と第2端末装置120とが、V2X通信を可能にする車両として示されている。本開示の実施形態は、車両以外の他の端末装置、例えば、携帯電話、センサ等にも適用可能であることを理解すべきである。
【0026】
いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、端末装置120-1とサイドリンクを確立してもよい。つまり、第1端末装置110は、端末装置120-1と継続的な通信セッションを確立してもよい。この点において、端末装置120-1をセッション中端末装置と呼ぶことができる。
【0027】
他の実施形態において、第1端末装置110は、端末装置120-2とサイドリンクを確立していなくてもよい。つまり、第1端末装置110は、端末装置120-1と継続的な通信セッションを確立していなくてもよい。この点において、端末装置120-1をセッション外端末装置と呼ぶことができる。
【0028】
いくつかの実施形態において、センシングが有効にされている場合、第1端末装置110と第2端末装置120のいずれかは、それらそれぞれのサイドリンクチャネルのセンシング結果に基づいて、サイドリンク送信のためのリソースを選択することができる。一方、センシングが無効にされている場合、第1端末装置110と第2端末装置120のいずれかは、サイドリンク送信のために、サイドリンクリソースプールからリソースをランダムに選択することができる。
【0029】
通信ネットワーク100における通信は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、マシンタイプ通信(MTC)などを含むが、これらに限定されない任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行することができる。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0030】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、リソース割り当てのための例示的なプロセス200を示す例示的なシグナリング図を示す。
図2に示すように、プロセス200には、
図1に示すような第1端末装置110及び第2端末装置120が関与してもよい。プロセス200は、図示されていない追加の動作を含むことができ、且つ/又は図示されているいくつかの動作を省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。さらに、本明細書では主に連続的に実行されるものとして提示されているが、プロセス200の動作の少なくとも一部は、同時に、又は
図2で提示されているものとは異なる順序で実行されてもよいことが理解されるであろう。
【0031】
図2に示すように、第1端末装置110は、第2端末装置120から、第1端末装置110がサイドリンク送信を実行するための第1セットの候補リソースに関する情報を受信(210)する。
【0032】
いくつかの実施形態において、第1セットは、第2端末装置120による送信のために使用されないリソースを含む。いくつかの実施形態において、そのようなリソースは、サイドリンク送信のために第1端末装置110によって選択することが推奨されるリソースであってもよい。
【0033】
他の実施形態において、第1セットは、第2端末装置120による送信のために使用されるリソースを含む。いくつかの実施形態において、そのようなリソースは、サイドリンク送信のために第1端末装置110によって選択することが推奨されないリソースであってもよい。
【0034】
さらに他の実施形態において、センシングが有効にされている場合、第2端末装置120は、サイドリンクチャネルをセンシングし、センシングの結果であるリソースを決定することができる。このような実施形態において、第2端末装置120は、センシングの結果であるリソースを第1セット内の候補リソースとして決定することができる。
【0035】
第1端末装置110は、サイドリンク送信を実行するための第2セットの候補リソースを決定(220)する。動作220は、一例として、動作210の後に実行されるように
図2に示されているが、本開示の範囲に対する制限を暗示するものとみなされるべきではないことを理解すべきである。他の実施形態において、動作220は、動作210の前に実行されてもよい。また、動作220及び動作210は、直列的に実行されてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、第2セットは、第1端末装置110のためのリソース選択ウィンドウ(selection window)内のリソースを含む。
【0037】
他の実施形態において、センシングが無効にされている場合、第1端末装置110は、サイドリンクリソースプール内のリソースを第2セット内の候補リソースとして決定することができる。
【0038】
他の実施形態において、第2端末装置120と同様に、センシングが有効にされている場合、第1端末装置110は、サイドリンクチャネルをセンシングし、センシングの結果であるリソースを決定することができる。このような実施形態において、第1端末装置110は、センシングの結果であるリソースを第2セット内の候補リソースとして決定することができる。
【0039】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、センシングの結果であるリソースを決定するための例示的な方法300のフローチャートを示す。方法300は、
図1に示すような第1端末装置110及び第2端末装置120のいずれかによって実装することができる。以下、一例として、第1端末装置110によって実施されるものとして方法300を説明する。
【0040】
ブロック310において、第1端末装置110は、リソース選択ウィンドウを決定する。リソース選択ウィンドウは、複数の候補シングルスロットリソースを含むことができる。候補シングルスロットリソースの総数は、Mtotalによって表すことができる。
【0041】
ブロック320において、第1端末装置110は、センシングウィンドウ(sensing window)及びセンシングウィンドウ内のセンシングオケージョン(sensing occasion)を決定する。センシングオケージョンとは、端末装置が他の端末装置からのサイドリンク制御情報(SCI)を復号し、基準信号受信電力(RSRP)を測定するスロットである。
【0042】
いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、センシングウィンドウ内でセンシングを実行する。他の実施形態において、第1端末装置110は、センシングウィンドウ内で部分センシングを実行する。
【0043】
ブロック330において、第1端末装置110は、RSRP閾値Th(pi)を決定する。いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、他の端末装置からのSCIに示された第1優先度と、第1端末装置110によって送信されるデータの第2優先度とに基づいて、RSRP閾値Th(pi)を決定してもよい。
【0044】
ブロック340において、第1端末装置110は、センシングの結果であるリソースをリソース選択ウィンドウ内のすべての候補シングルスロットリソースとして初期化する。
【0045】
ブロック350において、センシングウィンドウ内でサイドリンクチャネルをセンシングすることによって、第1端末装置110は、他の端末装置によって占有されると識別された1つ以上の候補シングルスロットリソースをリソース選択ウィンドウから除外する。例えば、他の端末装置は、第2端末装置120及び/又は1つ以上の
図1に示されていない端末装置を含むことができる。例えば、第1端末装置110は、センシングウィンドウ内のセンシングオケージョンにおいて、RSRP測定を実行することができる。スロット内のRSRP測定値がRSRP閾値Th(p
i)を上回る場合、第1端末装置110は、関連付けられる候補シングルスロットリソースをリソース選択ウィンドウから除外する。
【0046】
ブロック360において、第1端末装置110は、リソース選択ウィンドウ内に残っている候補シングルスロットリソースの数が0.2・Mtotalより少ないか否かを判定する。
【0047】
リソース選択ウィンドウに残っている候補シングルスロットリソースの数が0.2・Mtotalより少ない場合、ブロック370においてRSRP閾値Th(pi)を3dBだけ増加させ、プロセスはブロック340を引き続き実行する。一方、リソース選択ウィンドウ内に残っている候補シングルスロットリソースの数が0.2・Mtotal以上である場合、ブロック380において、第1端末装置110は、リソース選択ウィンドウ内に残っている候補シングルスロットリソースをセンシングの結果として決定する。
【0048】
方法300は、単にセンシングの結果であるリソースを決定する一例であることを理解すべきである。センシングの結果であるリソースは、任意の適切なプロシージャ、及び/又は現在知られている、又は将来開発される任意のプロシージャに基づいて決定することができる。これは、本開示の範囲を前述の方法300のみに限定するものとみなされるべきではない。
【0049】
図2に戻り、第1端末装置110は、第2セットの第1サブセットを決定するために、少なくとも受信した情報に基づいて、第1セットと第2セットとの重複を識別(230)する。
【0050】
第1端末装置110は、少なくとも第1サブセットに基づいて、サイドリンク送信のためのターゲットリソースを選択(240)する。
【0051】
上述したように、いくつかの実施形態において、第1セットは、第2端末装置120による送信のために使用されないリソースを含むことができ、第2セットは、第1端末装置110によってサイドリンクチャネルをセンシングした結果であるリソースと、サイドリンクリソースプール内のリソースとのうちの1つを含むことができる。このような実施形態において、第1サブセットは、第1セットと第2セットとの重複を含む。いくつかの実施形態において、この重複は、時間領域における重複を含む。第1端末装置110は、時間領域における重複を含む第1サブセット内のターゲットリソースを選択することができるので、第1端末装置110は、半二重問題及び連続するパケットロスを緩和することができる。
【0052】
第1セットが、第2端末装置120による送信のために使用されるリソースを含み、第2セットが、第1端末装置110のためのリソース選択ウィンドウ内のリソースを含む実施形態において、第1端末装置110は、以下のことを実行することによって第1サブセットを決定することができる。
【0053】
一般的に言えば、第1端末装置110は、センシングの前に第1セットを処理することができる。第1端末装置110は、リソース選択ウィンドウから第1セットの候補リソースを除外することができる。
図3を参照して説明した例示的な方法300を考える。例えば、ブロック310において、第1端末装置110は、第1セットの候補リソースを含まないリソース選択ウィンドウを決定することができる。代替として、ブロック340において、第1端末装置110は、センシングの結果であるリソースを、リソース選択ウィンドウ内の第1セットを除いた候補シングルスロットリソースとして初期化してもよい。代替として、ブロック350において、第1端末装置110は、リソース選択ウィンドウから第1セットの候補リソースを除外することができる。
【0054】
さらに、センシングの前に第1セットを処理するために、第1端末装置110は、第1セットに関連付けられるセンシングオケージョンを、第1端末装置110のためのセンシングウィンドウから除外することができる。例えば、方法300では、ブロック320において、第1端末装置110は、第1セットに関連付けられるセンシングオケージョンをセンシングウィンドウから除外することができる。
【0055】
いくつかの実施形態において、センシングウィンドウ内のセンシングオケージョンは、許容される予約期間に基づいて、リソース選択ウィンドウ内の候補リソースに関連付けられることができる。いくつかの実施形態において、許容される予約期間は、事前定義の可能な予約間隔値のうちのいずれかとすることが可能である。他の実施形態において、許容される予約期間は、NRサイドリンク内のRRCパラメータ「reservationPeriodAllowed」であってもよい。これにより、第1端末装置110は、許容される予約期間に基づいて、第1セットに関連付けられるセンシングオケージョンをセンシングウィンドウから除外することができる。
【0056】
次いで、第1端末装置110は、センシングウィンドウ内でサイドリンクチャネルをセンシングし、他の端末装置によって占有されている1つ以上の候補シングルスロットリソースをリソース選択ウィンドウから除外することができる。例えば、第1端末装置110は、
図3のブロック350における動作を実行することによって、占有されている候補シングルスロットリソースをリソース選択ウィンドウから除外することができる。
【0057】
次に、第1端末装置110は、リソース選択ウィンドウにおける占有されているリソースを除いたリソースを第1サブセットとして決定することができる。例えば、方法300では、ブロック380において、第1端末装置110は、リソース選択ウィンドウ内の残りの候補シングルスロットリソースを第1サブセットとして決定することができる。言い換えれば、第1端末装置110は、センシング結果を第1サブセットとして決定することができる。
【0058】
第1端末装置110は、センシングの前に第1セットを処理するので、センシングの回数を減らすことになる。そのため、センシングの複雑度を下げることになる。
【0059】
センシングの前に第1セットを処理する解決策の代替として、第1端末装置110は、センシングの後に第1セットを処理してもよい。このような実施形態において、第1セットは、第2端末装置120による送信のために使用されるリソースを含むことができ、第2セットは、第1端末装置110によってサイドリンクチャネルをセンシングする結果であるリソース、又はサイドリンクリソースプール内のリソースを含むことができる。このような実施形態において、センシングの結果であるリソース又はサイドリンクリソースプール内のリソースを含む第2セットを決定すると、第1端末装置110は、第2セットから重複を除外することができる。次に、第1端末装置110は、第2セット内の残りの候補リソースを第1サブセットとして決定することができる。
【0060】
いくつかの実施形態において、重複は、時間領域における重複を含む。第1端末装置110は、第1サブセット内の時間領域における重複を除いたターゲットリソースを選択することができるので、第1端末装置110は、半二重問題及び連続するパケットロスを緩和することができる。
【0061】
第1セットが第2端末装置120によってサイドリンクチャネルをセンシングする結果であるリソースを含み、第2セットが第1端末装置によってサイドリンクチャネルをセンシングする結果であるリソースと、サイドリンクリソースプール内のリソースとのうちの1つを含む実施形態において、第1セットは、第1セットと第2セットとの重複を含むことができる。
【0062】
いくつかの実施形態において、重複は、時間領域と周波数領域の両方における重複を含む。第1端末装置110は、時間領域と周波数領域の両方における重複を含む第1サブセット内のターゲットリソースを選択することができるので、第1端末装置110は、半二重問題及び連続するパケットロスを緩和することができる。
【0063】
第2セットがサイドリンクリソースプール内のリソースを含む実施形態において、第2セットの第1サブセットを決定すると、第1端末装置110は、例えば、サイドリンク送信のために、第1サブセット内の候補リソースをランダムに選択することができる。
【0064】
いくつかの実施形態において、第1サブセットの決定は、第1端末装置110の物理層において実行されてもよい。サイドリンク送信のためのターゲットリソースの選択は、第1端末装置110の上位層において実行されてもよい。選択のために、第1端末装置110は、第1サブセットに関する報告を物理層から上位層に送信することができる。
【0065】
いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、第1端末装置110のためのリソース選択ウィンドウ内の候補シングルスロットリソースの総数に対する第1サブセット内の候補シングルスロットリソースの数の比率が、閾値比率以上であるか否かを判定することができる。比率が閾値比率以上である場合、第1端末装置110は、第1サブセットに関する報告を物理層から上位層に送信することができる。
【0066】
いくつかの実施形態において、閾値比率は設定可能である。例えば、閾値比率は、第1端末装置110の上位層によって設定することができる。
【0067】
いくつかの実施形態において、閾値比率は0.1から0.5の範囲内であってもよい。
【0068】
いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、さらに、第2セットの第2サブセットを決定してもよい。第2サブセットは、第2セット内の第1サブセットを除いた候補リソースを含む。このような実施形態において、第1端末装置110は、第1サブセット及び第2セットに関する報告を物理層から上位層に送信することができる。
【0069】
いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、第1端末装置110のためのリソース選択ウィンドウ内の候補シングルスロットリソースの総数に対する第1サブセット内の候補シングルスロットリソースの数の比率が、設定された閾値を上回るか否かを判定することができる。比率が設定された閾値を下回る場合、第1端末装置110は、第1サブセット及び第2サブセットに関する報告を物理層から上位層に送信する。
【0070】
いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、第1時点で第1サブセットに関する第1報告を送信し、そして第1時点の後の第2時点で第2サブセットに関する第2報告を送信することができる。
【0071】
代替として、第1端末装置110は、第1サブセットに関する第1報告をシグナリング内の第1事前定義フィールド内で送信し、第2サブセットに関する第2報告をシグナリング内の第2事前定義フィールド内で送信することができる。第2事前定義フィールドは、第1事前定義フィールドとは異なる。
【0072】
いくつかの実施形態において、第1端末装置110は、ターゲットリソースとして選択されるように、第1サブセット内の候補リソースに優先順位を付けることができる。例えば、第1端末装置110は、より高い確率で第1サブセット内の候補リソースを選択することができる。
【0073】
いくつかの実施形態において、ターゲットリソースとして選択されるように第1サブセット内の候補リソースに優先順位を付けるために、第1端末装置110は、第1サブセット内の候補リソースの数が閾値数を上回るか否かを判定することができる。第1サブセット内の候補シングルスロットリソースの数が閾値数以上である場合、第1端末装置110は、第1サブセット内の候補リソースを選択することができる。
【0074】
一方、第1サブセット内の候補リソースの数が閾値数を下回る場合、第1端末装置110は、第1サブセット内の候補リソースと第2サブセット内の候補リソースとを選択することができる。このように、より柔軟性のある候補リソース選択を実現することができる。
【0075】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な方法400のフローチャートを示す。例えば、
図1及び
図2に示すように、方法400は、第1端末装置110において実行することができる。方法400は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、且つ/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0076】
ブロック410において、第1端末装置110は、第2端末装置120から、第1端末装置110がサイドリンク送信を実行するための第1セットの候補リソースに関する情報を受信する。
【0077】
ブロック420において、第1端末装置110は、サイドリンク送信を実行するための第2セットの候補リソースを決定する。
【0078】
ブロック430において、第1端末装置110は、少なくともこの情報に基づいて、第1セットと第2セットとの重複を識別することによって、第2セットの第1サブセットを決定する。
【0079】
ブロック440において、第1端末装置110は、少なくとも第1サブセットに基づいて、サイドリンク送信のためのターゲットリソースを選択する。
【0080】
いくつかの実施形態において、第1セットは、第2端末装置による送信のために使用されないリソースを含む。第2セットは、第1端末装置によってサイドリンクチャネルをセンシングする結果であるリソースと、サイドリンクリソースプール内のリソースとのうちの1つを含む。第1サブセットは、第1セットと第2セットとの重複を含む。
【0081】
いくつかの実施形態において、重複は、時間領域における重複を含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、第1セットは、第2端末装置による送信のために使用されるリソースを含む。第2セットは、第1端末装置110のためのリソース選択ウィンドウ内のリソースを含む。第1サブセットを決定することは、リソース選択ウィンドウから第1セットの候補リソースを除外することと、第1セットに関連付けられるセンシングオケージョンを、第1端末装置のためのセンシングウィンドウから除外することと、センシングウィンドウ内でサイドリンクチャネルをセンシングすることによって、リソース選択ウィンドウ内で少なくとも第3端末装置によって占有されているリソースを判定することと、リソース選択ウィンドウ内の占有されているリソースを除いたリソースを第1サブセットとして決定することと、を含む。
【0083】
いくつかの実施形態において、第1セットは、第2端末装置による送信のために使用されるリソースを含む。第2セットは、第1端末装置によってサイドリンクチャネルをセンシングする結果であるリソースと、サイドリンクリソースプール内のリソースとのうちの1つを含む。第1サブセットは、第2セット内の重複を除いた候補リソースを含む。
【0084】
いくつかの実施形態において、重複は、時間領域における重複を含む。
【0085】
いくつかの実施形態において、第1セットは、第2端末装置によってサイドリンクチャネルをセンシングする結果であるリソースを含む。第2セットは、第1端末装置によってサイドリンクチャネルをセンシングする結果であるリソースと、サイドリンクリソースプール内のリソースとのうちの1つを含む。第1サブセットは、第1セットと第2セットとの重複を含む。
【0086】
いくつかの実施形態において、重複は、時間領域と周波数領域の両方における重複を含む。
【0087】
いくつかの実施形態において、方法400はさらに、第1サブセットに関する報告を第1端末装置の物理層から第1端末装置の上位層に送信することを含む。
【0088】
いくつかの実施形態において、方法400はさらに、第1端末装置のためのリソース選択ウィンドウ内の候補シングルスロットリソースの総数に対する第1サブセット内の候補シングルスロットリソースの数の比率が、閾値比率以上であるか否かを判定することを含む。第1サブセットに関する報告を送信することは、比率が閾値比率以上であるという判定に応じて、第1サブセットに関する報告を送信することを含む。
【0089】
いくつかの実施形態において、方法400はさらに、第2セット内の第1サブセットを除いた候補リソースを含む第2セットの第2サブセットを決定することと、第1サブセット及び第2サブセットに関する報告を第1端末装置の物理層から第1端末装置の上位層に送信することと、を含む。
【0090】
いくつかの実施形態において、方法400はさらに、第1端末装置のためのリソース選択ウィンドウ内の候補シングルスロットリソースの総数に対する第1サブセット内の候補シングルスロットリソースの数の比率が、設定された閾値を上回るか否かを判定することを含む。第1サブセット及び第2サブセットに関する報告を送信することは、比率が設定された閾値を下回るという判定に応じて、第1サブセット及び第2サブセットに関する報告を送信することを含む。
【0091】
いくつかの実施形態において、第1サブセット及び第2サブセットに関する報告を送信することは、第1時点で第1サブセットに関する第1報告を送信することと、第1時点の後の第2時点で第2サブセットに関する第2報告を送信することと、を含む。
【0092】
いくつかの実施形態において、第1サブセット及び第2サブセットに関する報告を送信することは、第1サブセットに関する第3報告をシグナリング内の第1事前定義フィールド内で送信することと、第2サブセットに関する第4報告をシグナリング内の第2事前定義フィールド内で送信することと、を含み、第2事前定義フィールドは、第1事前定義フィールドとは異なる。
【0093】
いくつかの実施形態において、少なくとも第1サブセットに基づいて、サイドリンク送信のためのターゲットリソースを選択することは、ターゲットリソースとして選択されるように、第1サブセット内の候補リソースに優先順位を付けることを含む。例えば、ターゲットリソースとして選択されるように、第1サブセット内の候補リソースに優先順位を付けることは、より高い確率で第1サブセット内の候補リソースをターゲットリソースとして選択することを含む。
【0094】
いくつかの実施形態において、ターゲットリソースとして選択されるように、第1サブセット内の候補リソースに優先順位を付けることは、第1サブセット内の候補リソースの数が閾値数を上回るか否かを判定することと、第1サブセット内の候補シングルスロットリソースの数が閾値数以上であるという判定に応じて、第1サブセット内の候補リソースを選択することと、第1サブセット内の候補リソースの数が閾値数を下回るという判定に応じて、第1サブセットと第2サブセット内の候補リソースを選択することと、を含む。
【0095】
図1から
図3を参照した特徴の説明は、方法400にも適用可能であり、且つ同様の効果を奏することを理解すべきである。そのため、特徴の詳細は省略されている。
【0096】
図5は、本開示の実施形態を実装するのに適した装置500の概略ブロック図である。装置500は、
図1に示す端末装置110又は端末装置120の別の例示的な実施態様として考えられる。したがって、装置500は、端末装置110又は端末装置120において、或いはそれらの少なくとも一部として実現することができる。
【0097】
図示されるように、装置500は、プロセッサ510と、プロセッサ510に結合されたメモリ520と、プロセッサ510に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)540と、TX/RX 540に結合された通信インターフェースとを含む。メモリ 510は、プログラム530の少なくとも一部を記憶する。TX/RX 540は双方向通信用である。TX/RX 540は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有することができる。通信インターフェースは、eNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表すことができる。
【0098】
プログラム530は、
図1から
図4を参照して本文で説明したように、関連付けられるプロセッサ510によって実行されたときに、装置500が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定する。本文の実施形態は、装置500のプロセッサ510によって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、又はハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実現できる。プロセッサ510は、本開示の様々な実施形態を実施するように構成することができる。さらに、プロセッサ510とメモリ520との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適した処理手段550を形成することができる。
【0099】
メモリ520は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現することができる。装置500内には1つのメモリ520のみが示されているが、装置500内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ510は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含むことができる。装置500は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有することができる。
【0100】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、ロジック、又はそれらの任意の組み合わせで実現することができる。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよい。他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置によって実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、装置、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又はロジック、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装できることを理解されたい。
【0101】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、
図4を参照して上述したプロセス又は方法を実行するために、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割することができる。プログラムモジュールの機械実行可能命令は、ローカル又は分散型装置内で実行することができる。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル可読媒体及びリモート可読媒体両方内に配置されてもよい。
【0102】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラによって実行されたときに、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行することができる。
【0103】
上述のプログラムコードは、機械可読媒体上で実装することができる。機械可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置によって使用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体とすることができる。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体システム、機器、又は装置、あるいは上記の任意の適切な組合せを含むことができるが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組合せを含むことができる。
【0104】
また、特定の順序で動作が記述されているが、これは、所望の結果を得るために、示された特定の順序又は連続した順序で動作を実行すること、又は示された全ての動作を実行する必要があると理解すべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実装されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブ組合せで実装されてもよい。
【0105】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。