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特許7473115コンポーネント設計構造体を用いたエネルギーリレーにおける横方向アンダーソン局在化を実現するためのデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】コンポーネント設計構造体を用いたエネルギーリレーにおける横方向アンダーソン局在化を実現するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   B29D 11/00 20060101AFI20240416BHJP
   G02B 6/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
B29D11/00
G02B6/00 Z
【請求項の数】 36
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022067992
(22)【出願日】2022-04-18
(62)【分割の表示】P 2019501428の分割
【原出願日】2017-07-17
(65)【公開番号】P2022109940
(43)【公開日】2022-07-28
【審査請求日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】62/362,602
(32)【優先日】2016-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/507,500
(32)【優先日】2017-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2017/042276
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/366,076
(32)【優先日】2016-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2017/042275
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519006883
【氏名又は名称】ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラフィン、ジョナサン ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェンシー、ブレンダン、エルウッド
【審査官】▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-515217(JP,A)
【文献】特表2016-518629(JP,A)
【文献】特開2004-078123(JP,A)
【文献】特許第7063520(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 11/00
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00-99/00
G02B 6/00- 6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1のセットの設計特性を有する、提供することと、
(b)第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第2のコンポーネント設計構造体が、第2のセットの設計特性を有し、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方が、第1の設計特性および第2の設計特性によって表される少なくとも2つの共通する設計特性を有する、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記第2のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面内の前記第1の設計特性をランダム化して、前記第1の平面内の前記第1の設計特性の第1の変動をもたらし、前記第2の設計特性の値が、前記媒体の第2の平面内の前記第1の設計特性の変動を可能にし、前記第2の平面内の前記第1の設計特性の前記変動が、前記第1の平面内の前記第1の設計特性の前記変動よりも小さい、形成することと、を含み、前記第1の平面が前記媒体の横方向配向であり、前記第2の平面が前記媒体の長手方向配向であり、
前記形成するステップ(c)が、
(i)前記第1のコンポーネント設計構造体の前記第2のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、
(ii)前記第2のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための前記第1のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、
(iii)前記第2のコンポーネント設計構造体の前記第1のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、または
(iv)前記第1のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための前記第2のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、のうちの少なくとも1つを用いて形成することを含む、方法。
【請求項2】
クラッド無しで形成されたリレー素子を備え、
前記リレー素子が、
1または複数の第1のコンポーネント設計構造体と、
1または複数の第2のコンポーネント設計構造体と、
1または複数の第3のコンポーネント設計構造体と、
を有し、
前記第1、第2、第3のコンポーネント設計構造体が、異なる波動伝搬特性を有し、かつ、固体構造体を形成すべく溶融され、
前記リレー素子が、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方を介して長手方向に沿ってエネルギーをリレーするように動作可能であり、前記エネルギーは横方向に空間的に局在化され、
前記第1のコンポーネント設計構造体は、エネルギーが前記第1のコンポーネント設計構造体を介して前記横方向に対して前記長手方向においてより高い輸送効率で伝搬されるように整列され、前記第2のコンポーネント設計構造体は、エネルギーが前記第2のコンポーネント設計構造体を介して前記横方向に対して前記長手方向においてより高い輸送効率で伝搬されるように整列される、
デバイス。
【請求項3】
前記第3のコンポーネント設計構造体が、前記横方向に空間的に局所化されないエネルギーを減少させるように前記リレー素子における波動伝搬特性を有する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記空間的に局所化されないエネルギーが、エネルギーの不要な拡散または散乱を有する、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第3のコンポーネント設計構造体が、反射、透過、吸収特性のうちの少なくとも1つを有する波動特性を備える、請求項2から4の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向に対して実質的に平行である経路に沿って進行する、請求項2から5の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1の表面に呈示される均一なプロファイルを有する前記エネルギーが、前記第2の表面を通過して、前記第2の表面上のエネルギーの位置に関係なく、前記第2の表面の法線に対して少なくとも±10度の角度を有する円錐を実質的に充填する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記リレー素子における前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つが、明確なランダム化が無いように構成される、請求項2から7の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つの空間的な規則化は、わずかにランダム化されている、請求項2から7の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第1、第2、または第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも1つが、ガラス、炭素、シリコン、クリスタル、液晶、オイル、エポキシ、プラスチック、樹脂、液体、強磁性体材料、光ファイバ、光学薄膜、ポリマー、またはそれらの混合物を含む、請求項2から9の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記リレー素子が、回折、屈折または反射によりエネルギーをリレーするように動作可能である、請求項2から10の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記リレー素子における前記第1、第2、または第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも1つが、偏光素子を備える、請求項2から11の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記リレー素子における前記第1、第2、または第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも1つが、液体、固体、気体を備える、請求項2から12の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つが、前記リレー素子に前記横方向にわたる1または複数の波動伝搬特性の1または複数の勾配をもたらすように配置される、請求項2から13の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項15】
前記1または複数の波動伝搬特性の1または複数の勾配が、前記横方向における1または複数の屈折率の勾配を有する、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記リレー素子における前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つが、複雑な、形成形状の、湾曲した、傾斜した、規則的、不規則の、又は、幾何学的な構成の少なくとも1つに従って構成される、請求項2から15の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
前記リレー素子における前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つが、規則的なエネルギーリレーを形成するように配置される、請求項2から16の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項18】
前記リレー素子における前記第1、第2、または第3のコンポーネント設計構造体のサイズ規模は、前記リレー素子を介して伝搬されるエネルギー波の波長程度である、請求項2から17の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記リレー素子を介して伝搬される前記エネルギー波の前記波長が、ミリスケール、マイクロスケール、またはナノスケールである、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記リレー素子における前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つが、エネルギー波輸送効率のための規則化を維持するように構成される、請求項2から19の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記リレー素子における前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つが、前記リレー素子全体にわたる位置に関する1次屈折率と2次屈折率を提供するように配置される、請求項2から20の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項22】
前記リレー素子における前記第1、第2、および第3のコンポーネント設計構造体のうちの少なくとも2つは、前記横方向の前記伝搬されたエネルギーを制限するための波の干渉を誘発ように配置される、請求項2から21の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項23】
クラッド無しで形成されたリレー素子を備え、
前記リレー素子が、1または複数の第1のコンポーネント設計構造体と、1または複数の第2のコンポーネント設計構造体とを有し、前記第1および第2のコンポーネント設計構造体が、異なる波動伝搬特性を有し、
横方向配向に沿って、前記第1のコンポーネント設計構造体と前記第2のコンポーネント設計構造体が、交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1のコンポーネント設計構造体と前記第2のコンポーネント設計構造体がそれぞれ同様の構造を有し、
前記リレー素子が、
前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方を介して前記長手方向配向に沿ってエネルギーをリレーし、前記エネルギーは前記横方向配向に空間的に局在化され、
前記第1のコンポーネント設計構造体は、エネルギーが前記第1のコンポーネント設計構造体を介して前記横方向配向に対して前記長手方向配向においてより高い輸送効率で伝搬されるように整列され、前記第2のコンポーネント設計構造体は、エネルギーが前記第2のコンポーネント設計構造体を介して前記横方向配向に対して前記長手方向配向においてより高い輸送効率で伝搬されるように整列され、
前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体はそれぞれ、そこを通ってリレーされる前記エネルギーの波長の程度及びその4倍までである、前記横方向配向に沿った平均第1寸法を有する、
デバイス。
【請求項24】
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行する、請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記第1のコンポーネント設計構造体が第1の屈折率を有し、前記第2のコンポーネント設計構造体が第2の屈折率を有し、
前記第1の屈折率と前記第2の屈折率との間の変動は、前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化されてリレーされることと、前記エネルギーの約50%超が、前記第1の表面から前記第2の表面に伝搬することと、をもたらす、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記第1の表面を通過する前記エネルギーが、第1の解像度を有し、前記第2の表面を通過する前記エネルギーが、第2の解像度を有し、前記第2の解像度が、前記第1の解像度の約50%以上である、請求項24に記載のデバイス。
【請求項27】
前記第1の表面に呈示される均一なプロファイルを有する前記エネルギーが、前記第2の表面を通過して、前記第2の表面上のエネルギーの位置に関係なく、前記第2の表面の法線に対して±10度の開口角を有する円錐を実質的に充填する、請求項24に記載のデバイス。
【請求項28】
前記第1の表面および前記第2の表面の両方が平面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項29】
前記第1の表面および前記第2の表面の両方が非平面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項30】
前記第1の表面が平面であり、前記第2の表面が非平面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項31】
前記第1の表面が非平面であり、前記第2の表面が平面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項32】
前記第1の表面および前記第2の表面の両方が凹面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項33】
前記第1の表面および前記第2の表面の両方が凸面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項34】
前記第1の表面が凹面であり、前記第2の表面が凸面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項35】
前記第1の表面が凸面であり、前記第2の表面が凹面である、請求項24から27の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項36】
前記第1、第2のコンポーネント設計構造体のそれぞれが、ガラス、炭素、光ファイバ、光学薄膜、ポリマー、またはそれらの混合物を含む、請求項23から35の何れか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にエネルギーリレーに関し、より詳細には、横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーのシステムおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Gene RoddenberryのStar Trekにより世間一般に普及され、1900年代初期に作家Alexander Moszkowskiによって当初計画された「ホロデッキ」室内のインタラクティブな仮想世界の夢は、ほぼ一世紀の間、空想科学小説および技術革新に対するインスピレーションである。しかしながら、この経験の画期的な実現は、文献、メディア、ならびに子供達および同様に大人達の集合的な想像力の外には、全く存在していない。
【発明の概要】
【0003】
設計構造体を有する横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーを製造するシステムおよび方法が開示されている。
【0004】
設計構造体を有する横方向アンダーソン局在エネルギーリレーを形成する1つの方法は、(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、第1のコンポーネント設計構造体は、第1のセットの設計特性を有する、提供することと、(b)第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、第2のコンポーネント設計構造体は、第2のセットの設計特性を有し、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の両方は、第1の設計特性および第2の設計特性によって表される少なくとも2つの共通する設計特性を有する、提供することと、を含む。
【0005】
本方法の次のステップは、(c)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を使用して媒体を形成することであって、形成するステップは、媒体の第1の平面内の第1の設計特性をランダム化して、該平面内の該設計特性の第1の変動をもたらし、第2の設計特性の値は、媒体の第2の平面内の第1の設計特性の変動を可能にし、第2の平面内の第1の設計特性の変動が、第1の平面内の第1の設計特性の変動よりも小さい、形成することと、を含む。
【0006】
一実施形態では、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、第1の設計特性が、屈折率であり、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、第2の設計特性が、形状であり、形成するステップ(c)が、媒体の第1の平面に沿って、第1のコンポーネント設計構造体の屈折率、および第2のコンポーネント設計構造体の屈折率をランダム化して、屈折率における第1の変動をもたらし、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の形状の組み合わされた幾何学的形状は、媒体の第2の平面の屈折率における変動をもたらし、第2の平面の屈折率の変動が、媒体の第1の平面の屈折率の変動よりも小さい。
【0007】
一実施形態では、本方法は、(d)媒体の第1の平面がアセンブリの横方向配向に沿って延在し、かつ媒体の第2の平面がアセンブリの長手方向配向に沿って延在するように、媒体を使用してアセンブリを形成することをさらに含み、アセンブリを通って伝搬するエネルギー波は、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、第1の設計特性および第2の設計特性により、横方向配向に空間的に局所化となる。
【0008】
いくつかの実施形態では、形成するステップ(c)または(d)が、アセンブリを、層状、同心状、円筒状構成、もしくはロール状、螺旋状構成、または、横方向配向および長手方向配向のうちの少なくとも一方に沿って所定の体積内の1つ以上の第1のコンポーネント設計構造体、および1つ以上の第2のコンポーネント設計構造体のアセンブリの形成を定義する光学的処方に必要な他のアセンブリ構成に形成し、それによって、媒体全体にわたる位置に関する1次屈折率と2次屈折率との間に1つ以上の勾配をもたらすことを含む。
【0009】
他の実施形態では、形成するステップ(c)および(d)の各々が、混合、硬化、結合、UV露光、融合、機械設計、レーザ切断、溶融、重合、エッチング、食刻、3D印刷、CNC設計、平版印刷、メタライゼーション、液化、堆積、インクジェット印刷、レーザ成形、光学成形、穿孔、積層、加熱、冷却、規則化、不規則化、研磨、削除、切断、材料除去、圧縮、加圧、吸引、重力、および他の処理方法によって形成することのうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
さらに別の実施形態では、本方法は、(e)複雑もしくは形成形状、湾曲もしくは傾斜表面、光学素子、屈折率分布型レンズ、回折光学素子、光学リレー、光学テーパ、および他の幾何学的構成または光学デバイスのうちの少なくとも1つを作り出すための形成、成形、または機械設計によってアセンブリを処理することをさらに含む。
【0011】
一実施形態では、ステップ(a)および(b)の設計構造体、ならびにステップ(c)の形成された媒体の特性が、累積的に組み合わさって、横方向アンダーソン局在化の特性を呈する。
【0012】
いくつかの実施形態では、形成するステップ(c)が、(i)第1のコンポーネント設計構造体の第2のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、(ii)第2のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための第1のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、(iii)第2のコンポーネント設計構造体の第1のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、または(iv)第1のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための第2のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、のうちの少なくとも1つを用いて形成することを含む。
【0013】
一実施形態では、提供するステップ(a)および(b)の各々は、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上が、液体、気体、または固体形態のうちの少なくとも1つにあることを含む。別の実施形態では、提供するステップ(a)および(b)の各々は、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上が、ポリマー材料のうちの少なくとも1つであることを含み、第1の屈折率および第2の屈折率の各々が1よりも大きい。一実施形態では、提供するステップ(a)および(b)の各々が、第1および第2の平面内で異なる第1のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上、ならびに第1および第2の平面内で異なる第2のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上を有する、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を含み、第2の平面の構造体寸法のうちの1つ以上が、第1の平面と異なり、第1の平面の構造体寸法が、可視光の波長の4倍未満である。
【0014】
設計構造を有する横方向アンダーソン局在を形成する別の方法は、(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、第1のコンポーネント設計構造体は、第1の屈折率n、設計特性P、および第1の吸収光学品質bを有する、提供することと、(b)1つ以上のNのコンポーネント設計構造体を提供することであって、各Nの構造体は、屈折率n、設計特性P、および吸収光学品質bを有し、Nは1以上である、提供することと、を含む。
【0015】
別の実施形態では、本方法は、(c)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、およびNの構造体のうちの1つ以上を使用して媒体を形成することであって、形成するステップは、媒体の第1の平面に沿って、第1の屈折率nおよび屈折率nをランダム化して第1の屈折率の変動をもたらし、設計特性pおよびpは、媒体の第2の平面に沿って第2の屈折率の変動を誘発し、第2の平面は、第1の平面とは異なり、第2の屈折率変動は、第1の設計特性pと設計特性pとの間の組み合わされた幾何学的形状により、第1の屈折率変動よりも小さい、形成することと、を含む。
【0016】
さらに別の実施形態では、本方法は、(d)媒体の第1の平面がアセンブリの横方向配向であり、かつ媒体の第2の平面がアセンブリの長手方向配向であるように、媒体を使用してアセンブリを形成することであって、アセンブリの入口から出口へ伝搬するエネルギー波は、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、設計特性および結果としてもたらされる屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化となり、媒体の吸収光学品質は、アセンブリを通るエネルギー波の不要な拡散または散乱の低減を容易にする、形成することと、を含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、提供するステップ(a)および(b)の各々は、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を含み、第iの構造体のうちの1つ以上が、結合剤、オイル、エポキシ、および他の光学グレードの接着材料、または浸漬液のうちの少なくとも1つを含む、アディティブプロセスである。
【0018】
いくつかの実施形態では、形成するステップ(c)が、媒体を非固体形態に形成することを含み、形成するステップ(d)が、アセンブリを、非固体形態媒体を受容するための可撓性筐体を有する緩いコヒーレント導波路システムに形成することを含む。
【0019】
他の実施形態では、形成するステップ(c)が、媒体を液体形態に形成することを含み、形成するステップ(d)が、アセンブリを、液体形態媒体を直接堆積または塗布することによって形成することを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、形成するステップ(c)および(d)が、アセンブリの複数の入口または複数の出口のうちの少なくとも1つを形成するために、様々な配向において、2つ以上の緩い、または溶融された媒体を組み合わせることを含む。
【0021】
他の実施形態では、形成するステップ(d)が、エネルギー波を送信および受信するためのシステムにアセンブリを形成することを含む。一実施形態では、システムが、局在化されたエネルギーを、同じ媒体を介して同時に送信および受信することが可能である。
【0022】
設計構造体を有する横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーを形成する別の方法は、(a)1つ以上のコンポーネント設計構造体を提供することであって、各1つ以上の構造体が、材料設計特性を有し、少なくとも1つの構造体が、過渡的な2軸状態に処理されるか、または化学鎖の非標準的な一時的規則化を呈する、提供することと、(b)アディティブプロセス、サブトラクティブプロセス、または単離プロセスのうちの少なくとも1つによって媒体を形成することであって、アディティブプロセスが、少なくとも1つの過渡的構造体を1つ以上の追加構造体に加えることを含み、サブトラクティブプロセスが、少なくとも1つの過渡的構造体から空隙または逆構造体を生成して、1つ以上の追加構造体と一緒に形成することを含み、単離プロセスが、追加構造体の不在または除去中に少なくとも1つの過渡的構造体を設計することを含む、形成することと、(c)少なくとも1つの過渡的材料が、化学鎖の過渡的規則化を修正し、アセンブリの第2の平面に沿った材料特性変動の減少に対して、アセンブリの第1の平面に沿った材料特性変動の増加を誘発させるように、媒体を使用してアセンブリを形成することと、を含む。
【0023】
一実施形態では、本方法は、(d)ステップ(b)の複合形成媒体内の構造体をもたらす、ステップ(c)の形成されたアセンブリが、ステップ(a)において提供される際に、異なる寸法、粒子サイズ、または体積のうちの少なくとも1つを個々にかつ累積的に呈し、さらなるアセンブリのための複合サブ構造体として設計されることと、(e)サブ構造体と総称される、ステップ(c)からの複合サブ構造体、およびステップ(b)からの複合形成媒体のうちの少なくとも1つ以上を提供することであって、1つ以上のサブ構造体は、第1および第2の平面に対する1つ以上の屈折率変動、ならびに1つ以上のサブ構造体設計特性を有する、提供することと、(f)1つ以上のNの構造体を提供することであって、各Nの構造体が、屈折率nおよび設計特性pを有し、iが1以上である、提供することと、(g)1つ以上のサブ構造体、および1つ以上のNの構造体を使用して媒体を形成することであって、形成するステップが、1つ以上のサブ構造体の第1の平面に沿ってnの屈折率をランダム化して、第1の複合媒体屈折率変動をもたらし、設計特性が、1つ以上のサブ構造体の第2の平面に沿って第2の複合媒体屈折率変動を誘発し、1つ以上のサブ構造体の第2の平面が、1つ以上のサブ構造体の第1の平面とは異なり、第2の複合媒体屈折率変動が、1つ以上のサブ構造体設計特性、およびNの設計特性により、第1の複合媒体屈折率変動より小さい、形成することと、(h)1つ以上のサブ構造体の第1の平面が、複合アセンブリの横方向配向であり、かつ1つ以上のサブ構造体の第2の平面が、複合アセンブリの長手方向配向であるように、複合媒体を使用して複合アセンブリを形成することであって、複合アセンブリの入口へ、または入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、複合設計特性および結果として生じる複合屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化されている、形成することと、をさらに含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、ステップ(c)またはステップ(h)のアセンブリが、加熱、またはアセンブリ内の材料の化学鎖の過渡的規則化を修正するための他の処理形態を含み、過渡的材料の配置、密度、および設計特性が、横方向配向または長手方向配向のうちの少なくとも一方において変化し、それによって、熱処理または他の処理中のアセンブリが、アセンブリの横方向配向または長手方向配向のうちの少なくとも一方に沿って、自然にテーパ形状となるか、または寸法変化を生じさせて、それ以外の場合には、エネルギー輸送効率に対する適切な規則化を維持するために複雑な製造を必要としたであろう様々な光学的幾何形状を生成する。
【0025】
一実施形態では、横方向アンダーソン局在特性を有するデバイスは、第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、かつ第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、リレー素子が、そこを通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、横方向配向に沿って、第1の構造体および第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、長手方向配向に沿って、第1の構造体および第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、エネルギーが、横方向配向に空間的に局在化され、エネルギーの約50%超が、リレー素子を通って横方向配向に対して、長手方向配向に沿って伝搬する。
【0026】
別の実施形態では、リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、第1の表面と第2の表面との間を伝搬するエネルギーが、長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行する。いくつかの実施形態では、第1の波動伝搬特性が、第1の屈折率であり、第2の波動伝搬特性が、第2の屈折率であり、第1の屈折率と第2の屈折率との間の変動は、結果としてエネルギーが、横方向配向に空間的に局在化されることと、エネルギーの約50%超が、第1の表面から第2の表面に伝搬することと、をもたらす。
【0027】
一実施形態では、第1の表面を通過するエネルギーが、第1の解像度を有し、第2の表面を通過するエネルギーが、第2の解像度を有し、第2の解像度が、第1の解像度の約50%以上である。別の実施形態では、第1の表面に呈示される均一なプロファイルを有するエネルギーが、第2の表面を通過して、第2の表面上のエネルギーの位置に関係なく、第2の表面の法線に対して±10度の開口角を有する円錐を実質的に充填する。
【0028】
一実施形態では、第1の表面が、第2の表面とは異なる表面積を有し、リレー素子が、第1の表面と第2の表面との間に傾斜したプロファイル部分をさらに備え、リレー素子を通過するエネルギーが、結果として空間的拡大または空間的縮小をもたらす。別の実施形態では、第1の構造体および第2の構造体の各々が、ガラス、炭素、光ファイバ、光学薄膜、ポリマー、またはそれらの混合物を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1の表面および第2の表面の両方が、平面であり、または第1の表面および第2の表面の両方が、非平面であり、または第1の表面が平面であり、かつ第2の表面が非平面であり、または第1の表面が、非平面であり、かつ第2の表面が、平面であり、または第1の表面および第2の表面の両方が、凹面であり、または第1の表面および第2の表面の両方が、凸面であり、または第1の表面が、凹面であり、かつ第2の表面が、凸面であり、または第1の表面が、凸面であり、かつ第2の表面が、凹面である。
【0030】
一実施形態では、本デバイスは、第1の構造体が、そこを通ってリレーされるエネルギーの波長の4倍未満である、横方向配向に沿った平均第1寸法を有し、平均第2および第3寸法が、第2および第3の配向に沿った平均第1寸法よりもそれぞれ実質的に大きく、第2および第3の配向が、横方向配向に対して実質的に直交し、第2の波動伝搬特性が、第1の波動伝搬特性と同じ特性を有するが、異なる値を有する特性を有し、第1の構造体および第2の構造体は、第1の波動伝搬特性および第2の波動伝搬特性が最大変動を有するように、横方向寸法において最大空間変動を伴って配置され、第1の構造体および第2の構造体は、第1の波動伝搬特性および第2の波動伝搬特性が長手方向配向に沿って不変となるように、空間的に配置され、リレー素子全体にわたり横方向配向に沿って、第1の構造体のチャネル間の中心間間隔が、第1の構造体の平均寸法の1~4倍の平均間隔を伴ってランダムに変動し、第1の構造体のうちの2つの隣接する長手方向チャネルが、第1の構造体の平均寸法の少なくとも半分の距離だけ実質的に各位置にある第2の構造体によって分離されている。
【0031】
一実施形態では、リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、第1の表面と第2の表面との間を伝搬するエネルギーが、長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行する。別の実施形態では、第1の波動伝搬特性が、第1の屈折率であり、第2の波動伝搬特性が、第2の屈折率であり、第1の屈折率と第2の屈折率との間の変動は、エネルギーが、横方向配向に空間的に局在化されることと、エネルギーの約50%超が、第1の表面から第2の表面に伝搬することと、をもたらす。
【0032】
一実施形態では、システムは、本明細書に記載されたデバイスおよびリレー素子を組み込む設計構造体を有する横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーを含むことができる。
【0033】
本開示のこれらおよび他の利点は、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲から当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】エネルギー指向システムのための設計パラメータを例解する概略図である。
図2】機械的なエンベロープを備えた能動デバイス領域を有するエネルギーシステムを例解する概略図である。
図3】エネルギーリレーシステムを例解する概略図である。
図4】ベース構造体に一緒に接着および締着されたエネルギーリレー素子の一実施形態を例解する概略図である。
図5A】マルチコア光ファイバを通ってリレーされた画像の一例を例解する概略図である。
図5B】横方向アンダーソン局在化原理の特性を呈する光学リレーを通るリレーされた画像の一例を例解する概略図である。
図6】エネルギー表面から視認者に伝搬される光線を示す概略図である。
図7A】本開示の一実施形態に基づいて、オイルまたは液体内の2つの成分材料を混合することによって横方向アンダーソン局在化を達成する可撓性エネルギーリレーの切取図を例解する。
図7B】本開示の一実施形態に基づいて、結合剤内の2つの成分材料を混合することによって横方向アンダーソン局在化を達成し、その際に1つの重要な材料特性に対して一方向における最小変動の経路を達成する剛性エネルギーリレーの切取図を例解する。
図8】本開示の一実施形態に基づいて、エネルギーを吸収するように設計された長手方向におけるDEMA(寸法外壁吸収)材料の包含物の横方向平面の切取図を例解する。
図9】本開示の一実施形態に基づいて、二液系内の1つ以上の成分材料を混合するための方法を例解する。
図10】本開示の一実施形態に基づいて、成分材料およびUV感応結合剤の混合物が一緒に混合され、材料の横方向には不規則な、長手方向には規則的な細線を形成するプロセスの実施態様を例解する。
図11A】本開示の一実施形態に基づいて、2つの交互する成分材料を有する半径方向に対称のエネルギーリレー構築ブロックの上面図および側面図を例解する。
図11B】張力解放前は球形であり、張力解放後は長形である2つの成分材料で充填された二軸引張材料の内部領域の側面図を例解し、プロセスは、材料全体の規則化を維持する。
図12】本開示の一実施形態に基づいて、エネルギーリレー内に含有される材料の各々の特性の機能として変化させる入力光線および出力光線が存在するように実施される複数の成分材料で形成されたリレーの斜視図を例解する。
図13】本開示の一実施形態に基づいて、整列された成分材料のシートから開始し、1種類の材料を各々有する2枚のシート、または2種類の成分材料を有する1枚のシートを使用し、次いでこれらのシートを構築ブロックとして使用し、螺旋構造体になるように一緒に巻き、エネルギーリレーを形成することによって、エネルギーリレーを生成するプロセスの斜視図を例解する。
図14】本開示の一実施形態に基づいて、ある厚さを有する1つ以上のEPを各々伴う20枚の成分材料の繰り返しパターンの斜視図を例解し、それらの成分材料は、入力光線角度、および各材料領域のEPとは異なる結果となる出力光線角度が存在するエネルギーリレー構造体に螺旋状に巻かれたシート毎に同じであってもなくてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ホロデッキ(Holodeck)(集合的に「ホロデッキ設計パラメータ」と呼ばれる)の一実施形態は、十分なエネルギー刺激を提供して、人間の感覚受容器をだまし、仮想的、社会的、およびインタラクティブな環境内で受容されたエネルギーインパルスが真実であると信じ込ませ、1)外付けアクセサリ、ヘッドマウントアイウェア、または他の周辺機器を伴わない両眼視差、2)任意の数の視認者に対して同時に視認体積全域にわたる正確な運動視差、閉鎖、および不透明度、3)知覚されたすべての光線に対する、同期収束、目の遠近調節、および縮瞳を介した視覚的焦点、ならびに4)視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、および/またはバランスに対して人間の感覚「解像度」を超えるほどの十分な密度および解像度の収束エネルギー波伝搬を提供する。
【0036】
これまでの従来の技術に基づいて、視覚系、聴覚系、体性感覚系、味覚系、嗅覚系、および前庭系を含むホロデッキ設計パラメータ(Holodeck Design Parameters)によって示唆されたように、画期的な方法ですべての受容野を提供することが可能な技術から、我々は、数世紀とまでは言わないが、数十年経過したところにある。
【0037】
本開示では、ライトフィールドおよびホログラフィックという用語は、任意の感覚受容器応答の刺激のためのエネルギー伝搬を定義するために、同義的に使用され得る。最初の開示は、ホログラフィック画像および体積触覚に対してエネルギー表面を通る電磁的および機械的エネルギー伝搬の例に言及し得るが、本開示の中では、あらゆる形態の感覚受容器が、想定されている。さらに、伝搬経路に沿ったエネルギー伝搬に対して本明細書に開示された原理は、エネルギー放出およびエネルギー捕捉の両方に適用可能であり得る。
【0038】
今日、多くの技術が存在し、それらは、残念ながら、レンチキュラー印刷、ペッパーズゴースト、裸眼立体ディスプレイ、水平視差ディスプレイ、ヘッドマウントVRおよびARディスプレイ(HMD)、ならびに「フォークスログラフィ」として一般化された他のそのような錯覚を含む、ホログラムと混同されていることが多い。これらの技術は、真のホログラフィックディスプレイの所望の特性のいくつかを呈し得るが、識別された4つのホルデッキ設計パラメータのうちの少なくとも2つに対処するのに十分な任意の方法では、人間の視覚感覚応答を刺激する能力が不足している。
【0039】
これらの課題は、従来の技術が、ホログラフィックエネルギー伝搬に対して十分にシームレスなエネルギー表面を生成するように、首尾よく実施されていないことである。しかしながら、視差バリア、ホーゲル、ボクセル、回折光学素子、マルチビュー投影、ホログラフィック拡散器、回転ミラー、多層ディスプレイ、時系列ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ等を含む体積式および方向多重化ライトフィールドディスプレイを実施するには、様々なアプローチがあるが、従来のアプローチは、画質、解像度、角度サンプリング密度、サイズ、コスト、安全性、フレームレート等に関する妥協を必要とすることがあり、最終的には実行不可能な技術となる可能性がある。
【0040】
視覚系、聴覚系、体性感覚系のためのホルデッキ設計パラメータを達成するために、それぞれの系の各々の人間の鋭敏さが研究され、人間の感覚受容器を十分欺くようにエネルギー波を伝搬させることが理解される。視覚系は、約1角度分まで解像することができ、聴覚系は、わずか3度の配置差を区別し得、手の体性感覚系は、2~12mm離れた点を識別することができる。これらの鋭敏さを測定するには、様々な相反する方法があるが、これらの値は、エネルギー伝搬の知覚を刺激するためのシステムおよび方法を理解するには十分である。
【0041】
よく知られている感覚受容器のうち、人間の視覚系は、単一の光子でさえ感覚を誘発することができるとして、はるかに感度が高い。この理由のため、本導入の多くは、視覚エネルギー波伝搬に焦点を絞り、開示されたエネルギー導波路表面内に結合された極めて低い解像度のエネルギーシステムが、適切な信号を収束させ、ホログラフィック感覚上の知覚を誘発し得る。特に断りのない限り、すべての開示は、すべてのエネルギーおよび感覚領域に当てはまる。
【0042】
視認体積および視認距離が与えられた視覚系に対してエネルギー伝搬の有効設計パラメータを計算する場合、所望のエネルギー表面は、有効エネルギー位置密度の多くのギガピクセルを含むように設計し得る。広い視認体積、または近視野観察の場合、所望のエネルギー表面の設計パラメータは、数百ギガピクセルまたはそれを越える有効エネルギー位置密度を含み得る。比較すると、所望のエネルギー源は、入力環境変数に応じて、体積触覚学の超音波伝搬の場合には1~250有効メガピクセルのエネルギー位置密度、またはホログラフィック音響の音響伝搬の場合には36~3,600個の有効エネルギー位置のアレイを有するように設計され得る。注目すべき重要なことは、開示された双方向エネルギー表面アーキテクチャを使用して、すべてのコンポーネントが、任意のエネルギー領域に対して適切な構造体を形成し、ホログラフィック伝搬を可能にするように構成され得ることである。
【0043】
しかしながら、今日、ホロデッキを可能にするための主な課題は、利用可能な視覚技術および電磁気デバイスの限界を内包している。音響デバイスおよび超音波デバイスは、それぞれの受容野における感覚的鋭敏さに基づいて所望の密度における大きさに数桁の違いがあるならば、それほど困難なものではないが、その複雑さを軽視すべきではない。ホログラフィックエマルジョンは、所望の密度を上回る解像度を伴って存在し、静止画像内の干渉パターンを符号化するが、これに対して、最先端のディスプレイデバイスは、解像度、データスループット、および製造の実現可能性によって制約される。これまで、並外れたディスプレイデバイスでも、視力に対してほぼ近いホログラフィック解像度を有するライトフィールドを有意に生成することができなかった。
【0044】
画期的なライトフィールドディスプレイのための所望の解像度を満たすことが可能な単一のシリコンベースデバイスの製造は、現実的ではなく、現在の製造能力を超える極めて複雑な製造プロセスを内包し得る。既存の複数のディスプレイデバイスを一緒にタイル状に並べることに対する制約は、パッケージング、電子機器回路、筐体、光学部品の物理的サイズにより形成される継ぎ目および間隙、ならびに画像化、コスト、および/またはサイズの観点から結果として必然的に実行不可能な技術となる他の多くの課題を内包する。
【0045】
本明細書に開示された実施形態は、ホロデッキを構築するための現実世界の道筋を提供し得る。
【0046】
ここで、これ以降の本明細書に、添付図面を参照して、実施形態例について説明するが、添付図面は、本明細書の一部を形成し、それらは、実施されることが可能な実施形態例を例解している。本開示および付属の特許請求の範囲の中で使用されているように、「実施形態」、「実施形態例」、および「例示的実施形態」という用語は、必ずしも単一の実施形態を指しているわけではないが、それらは単一の実施形態であってもよく、また、様々な実施形態例が、実施形態例の範囲または趣旨から逸脱しなければ、容易に組み合わされ、同義的に使用され得る。さらに、本明細書内で使用される専門用語は、実施形態例を説明することのみを目的としており、限定されたものであることを意図されていない。この点において、本明細書内で使用されているように、用語「in」は、「の中(in)」および「の上(on)」を含み得、用語「a」、「an」、および「the」は、単数および複数を指すことを含み得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「by」は、また、その文脈に従って「から(from)」を意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「if」は、また、その文脈に従って「when(の場合)」または「on(のとき)」を意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、単語「および/または」は、関連して列挙された項目のうちの1つ以上の任意およびすべての可能な組み合わせを指し、包含し得る。
【0047】
ホログラフィックシステムの検討
ライトフィールドエネルギー伝搬解像度の概要
ライトフィールドおよびホログラフィックディスプレイは、エネルギー表面位置が、視認体積内に伝搬された角度、色、および強度の情報を提供する複数の投影の結果である。開示されたエネルギー表面は、追加の情報が同じ表面を通って共存および伝搬する機会を提供し、他の感覚系応答を誘発する。立体ディスプレイとは異なり、空間内の収束されたエネルギー伝搬経路の視認される位置は、視認者が視認体積の周りを移動しても変化せず、多数の視認者が、あたかも対象物が本当にそこに存在するかのように、現実世界の空間内の伝搬された対象物を同時に観察し得る。いくつかの実施形態では、エネルギーの伝搬は、同じエネルギー伝搬経路内に配置され得るが、反対方向に配置されてもよい。例えば、エネルギー伝搬経路に沿ったエネルギー放出およびエネルギー捕捉は、本開示のいくつかの実施形態では、両方とも可能である。
【0048】
図1は、感覚受容器応答の刺激に関連した変数を例解する概略図である。これらの変数には、表面対角101、表面幅102、表面高さ103、確定したターゲット座席距離118、ディスプレイの中心からの視界に対するターゲット座席の視野104、両眼の間のサンプルとしてここで実証された中間サンプルの数105、大人の眼間の平均離隔距離106、人間の目の角度分当たりの平均解像度107、ターゲット視認者位置と表面幅との間に形成される水平視野108、ターゲット視認者位置と表面高さとの間に形成される垂直視野109、結果として得られる水平導波路素子解像度、または表面を横切る素子の総数110、結果として得られる垂直導波路素子解像度、または表面を横切る素子の総数111、両眼の間における眼間の間隔、および両眼の間の角度投影に対する中間サンプル数に基づいたサンプル距離112、が含まれ得、角度サンプリングは、サンプル距離およびターゲット座席距離113に基づき得、導波路素子当たりの全解像度水平方向(Horizontal)は、所望の角度サンプリング114から導出され得、導波路素子当たりの全解像度垂直方向(Vertical)は、所望の角度サンプリング115から導出され得、デバイス水平方向(Device Horizontal)は、所望の慎重な(discreet)エネルギー源の確定された数のカウント116であり、デバイス垂直方向(Device Vertical)は、所望の慎重な(discreet)エネルギー源の確定された数のカウント117である。
【0049】
所望の最小解像度を理解するための方法は、視覚(または他の)感覚受容器応答の十分な刺激を確保するための以下の基準、すなわち、表面サイズ(例えば、84インチ対角線)、表面アスペクト比(例えば、16:9)、座席距離(例えば、ディスプレイからの距離128インチ)、座席視野(例えば、ディスプレイの中心に対して120度または±60度)、ある距離を隔てた所望の中間サンプル(例えば、両眼の間にある1つの追加伝搬経路)、大人のレンズ間の平均離隔距離(約65mm)、および人間の目の平均解像度(約1角度分)に基づき得る。これらの例の値は、具体的なアプリケーション設計パラメータに応じたプレースホルダとみなされるべきである。
【0050】
さらに、視覚感覚受容器に起因する値の各々は、他の系と置き換えられ、所望の伝搬経路パラメータを決定し得る。他のエネルギー伝搬の実施形態の場合、聴覚系の角度感度を3度と低くなるように、また、手の体性感覚系の空間解像度を2~12mmと小さくなるように考慮され得る。
【0051】
これらの知覚の鋭敏さを測定するための様々な、相反する方法が存在するが、これらの値は、仮想エネルギー伝搬の知覚を刺激するシステムおよび方法を理解するのに十分である。設計解像度を考慮するための多くの方法が存在するが、以下に提案される原理体系は、実用的な製品検討と感覚系の生物学的な解像限界とを組み合わせる。当業者には理解されるように、以下の概要は、かかる任意のシステム設計を単純化したものであり、単なる例示的な目的のみのために考慮されるべきである。
【0052】
知覚系の解像度限界が理解されると、全エネルギー導波路素子密度は、受容する感覚系が、隣接する素子から単一のエネルギー導波路素子を識別することができないように計算され得、以下のように与えられる。
【数1】
【0053】
上記の計算の結果、約32×18°の視野が得られ、その結果、約1920×1080(最も近いフォーマットに丸められている)エネルギー導波路素子が所望される。また、視野が(u,v)の両方に対して一貫しており、エネルギー位置のより規則的な空間サンプリング(例えば、ピクセルアスペクト比)を提供するように、変数を抑制し得る。システムの角度サンプリングが、最適化された距離における2点間で定義されたターゲット視認体積位置、および追加伝搬エネルギー経路を仮定すると、以下のように与えられる。
【数2】
【0054】
この場合、眼間距離を利用してサンプル距離を計算するが、任意の尺度を利用して所与の距離としての適切なサンプル数を説明し得る。上記の変数を考慮すると、0.57°当たり約1本の光線が所望され得、個別の感覚系毎の系全体の解像度が、算出され得、以下のように与えられる。
【数3】
【0055】
上記のシナリオを使用して、視力システムに対して対処されたエネルギー表面のサイズ、および角度解像度が与えられると、その結果得られるエネルギー表面は、望ましくは、約400k×225kピクセルのエネルギー解像位置、または90ギガピクセルのホログラフィック伝搬密度を含み得る。これらの与えられた変数は、単なる例示的な目的のみのためであり、他の多くの感覚およびエネルギー計測学上の考察は、エネルギーのホログラフィック伝搬の最適化に対して検討されるべきである。追加の実施形態では、1ギガピクセルのエネルギー解像位置が、入力変数に基づいて所望され得る。追加の実施形態では、1,000ギガピクセルのネルギー解像位置が、入力変数に基づいて所望され得る。
【0056】
現行技術の限界
能動領域、デバイス電子機器回路、パッケージング、および機械的エンベロープ
図2は、ある特定の機械的形状因子を伴う能動領域220を有するデバイス200を例解する。デバイス200は、電力供給のためのドライバ230および電子機器回路240を含み、能動領域220に接続し得、その能動領域は、xおよびyの矢印により示されている寸法を有する。このデバイス200は、電力および冷却のコンポーネントを駆動するためのケーブル配線および機械的構造体を考慮に入れておらず、さらに、機械的実装面積は、可撓ケーブルをデバイス200の中に導入することによって最小化され得る。また、かかるデバイス200に対する最小実装面積は、M:xおよびM:yの矢印により示されている寸法を有する機械的エンベロープ210とも呼ばれ得る。このデバイス200は、単に例解目的のみのためであり、特定用途向け電子機器回路設計は、機械的エンベロープのオーバーヘッドをさらに低減する可能性があるが、ほとんどすべての場合において、デバイスの能動領域の正確なサイズとはなり得ない。一実施形態では、このデバイス200は、マイクロOLED、DLPチップ、もしくはLCDパネル、または画像照明の目的を有する他の任意の技術に対する能動画像領域220と関連するため、電子機器回路の依存状態を例解する。
【0057】
いくつかの実施形態では、また、より大規模なディスプレイ全体上に複数の画像を集約するために、他の投影技術を検討することも可能となり得る。しかしながら、このことは、投写距離、最小焦点、光学品質、均一なフィールド解像度、色収差、熱特性、較正、整列、追加サイズ、または形状因子に対するより大きな複雑化によるコストをもたらし得る。最も実用的な応用の場合、数十または数百個のこれらの投影源200をホストとして機能させることは、結果として、より信頼性が低く、より大規模な設計となり得る。
【0058】
単に例示的な目的だけのため、3840×2160サイトのエネルギー位置密度を有するエネルギーデバイスを仮定すると、エネルギー表面に対して所望される個々のエネルギーデバイス(例えば、デバイス100)の数を算出し得、以下のように与えられる。
【数4】
【0059】
上記の解像度の考慮を前提とすると、図2に示すエネルギーデバイスと同様の、約105×105個のデバイスが所望され得る。数多くのデバイスが、規則正しい格子状にマッピングされてもされなくてもよいような様々なピクセル構造体から構成されることに留意されたい。各完全なピクセル内に追加のサブピクセルまたは位置が存在するという場合には、これらは、活用され、追加の解像度または角度密度を生成し得る。追加の信号処理を使用して、ピクセル構造体(複数可)の指定された位置に従って、ライトフィールドを正しい(u,v)座標に変換する方法を決定することができ、各デバイスの、既知の、較正された明示的な特性となり得る。さらに、他のエネルギー領域は、これらの比率およびデバイス構造体の異なる取り扱いを必要とし得、当業者は、所望の周波数領域の各々の間にある直接的な内在的関係を理解するであろう。これについては、以降の開示の中でより詳細に示され、検討されるであろう。
【0060】
結果得られた計算は、最大解像度エネルギー表面を生成するには、これらの個別のデバイスのうちのどれだけの個数が所望されるかを理解するために使用され得る。この場合、視力閾値を達成するには、約105×105個、または約11,080個のデバイスが所望され得る。十分な感覚ホログラフィック伝搬に対してこれらの利用可能なエネルギー位置からシームレスなエネルギー表面を作り出すことには、課題および斬新さが存在する。
【0061】
シームレスなエネルギー表面の概要
エネルギーリレーのアレイの構成および設計
いくつかの実施形態では、各デバイスの機械的構造の制約による継ぎ目がない個別デバイスのアレイから高エネルギー位置密度を生成する課題に対処するためのアプローチについて開示されている。一実施形態では、エネルギー伝搬リレーシステムにより、能動デバイス領域の有効サイズを増加させることが、機械的寸法を満たすか、または超過することを可能にして、リレーのアレイを構成し、かつ単一のシームレスなエネルギー表面を形成し得る。
【0062】
図3は、かかるエネルギーリレーシステム300の一実施形態を例解する。図に示すように、リレーシステム300は、機械的エンベロープ320に搭載されたデバイス310を含み、デバイス310からエネルギーを伝搬させるエネルギーリレー素子330を有することができる。リレー素子330は、デバイスの複数の機械的エンベロープ320が複数のデバイス310のアレイ中に配置されているときに生じ得る任意の間隙340を減らす能力を提供するように構成され得る。
【0063】
例えば、デバイスの能動領域310が20mm×10mmであり、かつ機械的エンベロープ320が40mm×20mmである場合、各デバイス310の機械的エンベロープ320を変化または衝突させずにこれらの素子330のアレイを共にシームレスに整列することができると仮定すると、エネルギーリレー素子330は、2対1の倍率で設計され、縮小端部(矢印A)上に約20mm×10mm、および拡大端部(矢印B)上に約40mm×20mmのテーパ形状を生成し得る。機械的に、リレー素子330は、整列および研磨するために一緒に結合または溶融され、各デバイス310間の最低限の継ぎ目間隙340を確保し得る。かかる一実施形態では、目の視力限界より小さい継ぎ目間隙340を達成することが可能になる。
【0064】
図4は、一緒に形成され、追加の機械的構造体430に確実に締着されたエネルギーリレー素子410を有するベース構造体400の一例を例解する。シームレスなエネルギー表面420の機械的構造体は、複数のエネルギーリレー素子410、450を、リレー素子410、450を搭載するための接合または他の機械的プロセスを通じて、同じベース構造体に直列に結合させる能力を提供する。いくつかの実施態様では、各リレー素子410は、溶融され、接合され、接着され、圧力嵌合され、整列され、またはそれ以外では、一緒に取り付けられて、その結果得られるシームレスなエネルギー表面420を形成し得る。いくつかの実施態様では、デバイス480は、リレー素子410の後部に搭載され、パッシブまたはアクティブ調芯されて、決められた公差を維持する範囲内で適切なエネルギー位置に整列することを確保し得る。
【0065】
一実施形態では、シームレスエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー位置を含み、1つ以上のエネルギーリレー素子スタックは、第1および第2の側面を含み、各エネルギーリレー素子スタックは、1つ以上のエネルギー位置とシームレスディスプレイ表面との間で延在する伝搬経路に沿ってエネルギーを指向する唯一のシームレスなディスプレイ表面を形成するように配置され、ここで、終端エネルギーリレー素子の任意の2つの隣接する第2の側面の端部間距離は、唯一のシームレスなディスプレイ表面の幅より大きい距離において20/40の映像よりも良好な人間の視力によって定義されるような最小の認知可能な輪郭よりも小さい。
【0066】
一実施形態では、シームレスなエネルギー表面の各々は、横方向配向および長手方向配向に第1および第2の表面を形成する1つ以上の構造体を各々有する1つ以上のエネルギーリレー素子を含む。第1のリレー表面は、結果として正または負の倍率となる第2のリレー表面と異なる領域を有し、第2のリレー表面全体を横切る表面輪郭の法線に対して±10度の角度を実質的に充填するように、第2のリレー表面を通ってエネルギーを通過させる第1および第2のリレー表面の両方に対して明白な表面輪郭を伴って構成されている。
【0067】
一実施形態では、複数のエネルギー領域は、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚ホログラフィックエネルギー伝搬経路を指向するように、単一のエネルギーリレー内、または複数のエネルギーリレーの間に構成され得る。
【0068】
一実施形態では、シームレスなエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー領域を同時に受信および放出の両方を行ってそのシステム全体にわたって双方向のエネルギー伝搬を提供するように、各第2の側面に対して2つ以上の第1の側面を含むエネルギーリレーで構成され得る。
【0069】
一実施形態では、エネルギーリレーは、ゆるやかなコヒーレント素子として提供される。
【0070】
コンポーネント設計構造体の導入
横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーにおける開示された進展
エネルギーリレーの特性は、横方向アンダーソン局在化を誘発させるエネルギーリレー素子に対して本明細書に開示された原理に従って大幅に最適化され得る。横方向アンダーソン局在化は、横方向には不規則であるが長手方向には一貫性のある材料を通って輸送される光線の伝搬である。
【0071】
これは、アンダーソン局在化現象を生じさせる材料の影響は、波の干渉が横方向の配向の伝搬を完全に制限し得る一方で長手方向配向の伝搬を継続するような多重散乱経路間のランダム化によるよりも、全反射による影響を受けにくいことを意味し得る。
【0072】
さらに重要な利点としては、従来のマルチコア光ファイバ材料のクラッドを除去することである。このクラッドは、ファイバ間のエネルギーの散乱を機能的に除去するが、同時に光線エネルギーに対する障壁として機能し、これによって少なくともコア対クラッド比(例えば、70:30のコア対クラッド比では、受信されたエネルギー伝送のうちの最大70%で送信し得る)まで伝送を減少させ、さらに、伝搬されたエネルギー内に強いピクセル化パターニングを形成する。
【0073】
図5Aは、かかる1つの非アンダーソン局在化エネルギーリレー500の一例の端面図を例解し、ここでは、画像が、光ファイバの固有の特性のためにピクセル化およびファイバノイズが呈し得るマルチコア光ファイバを介してリレーされ得る。従来のマルチモードおよびマルチコア光ファイバを使うと、リレーされた画像は、離散的なアレイコアの全反射特性のために本質的にピクセル化され得、そこでは、任意のコア間クロストークが変調伝達関数を低下させ、かつ輪郭ボケを増加させるであろう。従来のマルチコア光ファイバを使って結果として生成された画像は、図3に示すものと同様の残留固定ノイズファイバパターンを有する傾向がある。
【0074】
図5Bは、横方向アンダーソン局在化の特性を呈する材料を含むエネルギーリレーを通って同じリレー画像550の一例を例解し、ここでは、リレーパターンが、図5Aからの固定されたファイバパターンと比較してより大きな密度の粒子構造を有する。一実施形態では、ランダム化された微小コンポーネント設計構造体を含むリレーは、横方向アンダーソン局在化を誘発し、市販のマルチモードガラス光ファイバよりも高い、解決可能な解像度の伝搬で光をより有効に輸送する。
【0075】
コストおよび重量の両方に関して、横方向アンダーソン局在化材料特性には大きな利点があり、ここで、同様の光学グレードのガラス材料が、一実施形態内で生成された同じ材料のコストよりも10~100倍以上のコストおよび重量がかかる可能性があり、ここでは、開示されたシステムおよび方法は、当技術分野で知られる他の技術を凌駕してコストおよび品質の両方を改善する重要な機会を実証するランダム化された微小コンポーネント設計構造体を含む。
【0076】
一実施形態では、横方向アンダーソン局在化を呈するリレー素子は、一次元格子状に配置された3つの各々の直交平面内に、複数の少なくとも2つの異なるコンポーネント設計構造体を含み得、その複数の構造体は、一次元格子内の横方向平面内の材料の波伝搬特性のランダム化された分布、および一次元格子内の長手方向平面内の材料の波動伝搬特性の同様の値のチャネルを形成し、そこでは、エネルギーリレーを通って伝搬するエネルギー波は、横方向配向に対して、長手方向配向により高い輸送効率を有し、空間的に横方向の向きに局在化されている。
【0077】
一実施形態では、複数のエネルギー領域は、単一内、または複数の横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーの間に構成され、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚ホログラフィックエネルギー伝搬経路を指向し得る。
【0078】
一実施形態では、シームレスなエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー領域を同時に受信および放出の両方を行ってそのシステム全体にわたって双方向のエネルギー伝搬を提供するように、各第2の側面に対して2つ以上の第1の側面を含む横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーで構成される。
【0079】
一実施形態では、横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーは、ゆるやかなコヒーレント素子、または可撓性エネルギーリレー素子として構成されている。
【0080】
4Dプレノプティック関数に関する考察
ホログラフィック導波路アレイを通るエネルギーの選択的伝搬
上記および本明細書全体にわたって考察されているように、ライトフィールドディスプレイシステムは、一般に、エネルギー源(例えば、照明源)、および上記の考察で明確に示したような、十分なエネルギー位置密度で構成されたシームレスなエネルギー表面を含む。複数のリレー素子を使用して、エネルギーデバイスからシームレスなエネルギー表面にエネルギーをリレーし得る。一旦、エネルギーが所要のエネルギー位置密度を有するシームレスなエネルギー表面に送達されると、エネルギーは、開示されたエネルギー導波路システムを介して4Dプレノプティック関数に従って伝搬され得る。当業者により理解されるように、4Dプレノプティック関数は、当技術分野でよく知られており、本明細書では、これ以上詳述しない。
【0081】
エネルギー導波路システムは、4Dプレノプティック関数の角度コンポーネントを表すことを通じて通過するエネルギー波の角度方向を変化させるように構成された構造体と共に、4Dプレノプティック関数の空間座標を表すシームレスなエネルギー表面に沿って複数のエネルギー位置を通ってエネルギーを選択的に伝搬させ、そこでは、伝搬されたエネルギー波は、4Dプレノプティック関数により指向された複数の伝搬経路に従って空間内に収束し得る。
【0082】
ここで、図6を参照すると、4Dプレノプティック関数に従って4D画像空間におけるライトフィールドエネルギー表面の一例を例解している。この図は、エネルギーの光線が視認体積内の様々な位置から空間630内でどのように収束するかを説明する際の視認者620へのエネルギー表面600の光線追跡を示している。図に示すように、各導波路素子610は、エネルギー表面600を通るエネルギー伝搬640を説明する4次元情報を定義する。2つの空間次元(本明細書では、xおよびyと呼ばれる)とは、画像空間内で観察され得る物理的な複数のエネルギー位置、ならびに角度成分θおよびφ(本明細書では、uおよびvと呼ばれる)であり、このことは、エネルギー導波路アレイを通って投影されるときに仮想空間内で観察される。通常、および4Dプレノプティック関数に従って、複数の導波路(例えば、小型レンズ)は、本明細書に記載されたホログラフィックまたはライトフィールドシステムを形成する際、u、v角度成分により定義された方向に沿って、x、y次元から仮想空間内の特定の位置にエネルギー位置を指向することができる。
【0083】
しかしながら、当業者であれば、ライトフィールドおよびホログラフィックディスプレイ技術に対する重要な課題は、回折、散乱、拡散、角度方向、較正、焦点、視準、曲率、均一性、素子クロストーク、ならびに減少する有効解像度ならびに極めて忠実にエネルギーを正確に収束させることができないことの一因となる他の多数のパラメータのいずれかを正確に考慮しなかった設計のために、制御されていないエネルギー伝搬を引き起こすことを理解するであろう。
【0084】
一実施形態では、ホログラフィックディスプレイと関連付けられた課題に対処するための選択的エネルギー伝搬へのアプローチは、エネルギー抑制素子、および4Dプレノプティック関数により定義された環境へのほぼコリメートされたエネルギーを有する実質的に充填する導波路アパーチャを含み得る。
【0085】
一実施形態では、エネルギー導波路のアレイは、各導波路素子が通って延在するように構成された複数のエネルギー伝搬経路を画定し、単一導波路素子を通過するのみのために各エネルギー位置の伝搬を制限するように位置付けられた1つ以上の素子によって抑制されたシームレスなエネルギー表面に沿って、複数のエネルギー位置に対する所定の4D関数により定義された固有の方向において、導波路素子の有効アパーチャを実質的に充填し得る。
【0086】
一実施形態では、複数のエネルギー領域は、単一のエネルギー領域内に、または複数のエネルギー導波路の間に構成され、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚ホログラフィックエネルギー伝搬を指向し得る。
【0087】
一実施形態では、エネルギー導波路およびシームレスなエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー領域を受信および放出の両方を行うように構成され、システム全体を通じて双方向エネルギー伝搬を提供する。
【0088】
一実施形態では、エネルギー導波路は、エネルギーの非線形または非規則的なエネルギー分布を伝搬するように構成されており、そのエネルギー分布は、非透過性空隙領域を含み、デジタル符号化、回折、屈折、反射、グリン、ホログラフィック、フレネル、または壁、テーブル、床、天井、部屋、もしくは他の幾何学的ベース環境を含む任意のシームレスなエネルギー表面配向のための同様な導波路構成を活用する。追加の実施形態では、エネルギー導波路素子は、ユーザが360度構成でエネルギー表面のすべての周辺からホログラフィック画像を視認することを可能にする任意の表面プロファイルおよび/または卓上視野を提供する様々な形状を生成するように構成され得る。
【0089】
一実施形態では、エネルギー導波路アレイ素子は、反射表面としてもよく、それらの素子の配置は、六角形、正方形、不規則、半規則、湾曲、非平面、球面、円筒、傾斜規則、傾斜不規則、空間的に変化する、かつ/または多層化されてもよい。
【0090】
シームレスなエネルギー表面内の任意のコンポーネントの場合、導波路またはリレーコンポーネントとしては、以下に限定されないが、光ファイバ、シリコン、ガラス、ポリマー、光学リレー、回折、ホログラフィック、屈折、または反射素子、光学面板、エネルギー結合器、ビームスプリッタ、プリズム、偏光素子、空間光変調器、能動ピクセル、液晶セル、透明ディスプレイ、またはアンダーソン局在化もしくは全反射を呈する任意の同様な材料が挙げられる。
【0091】
ホロデッキの実現
ホログラフィック環境内で人間の感覚受容器を刺激するための双方向シームレスエネルギー表面システムの集約
複数のシームレスなエネルギー表面を一緒にタイル張り、溶融、結合、取り付け、および/または縫い合わせを行い、部屋全体を含む任意のサイズ、形状、輪郭、または形状因子を形成することによって、シームレスなエネルギー表面システムの大規模な環境を構築することが可能になる。各エネルギー表面システムは、双方向ホログラフィックエネルギーの伝搬、放出、反射、または検知のために集合的に構成されたベース構造体、エネルギー表面、リレー、導波路、デバイス、および電子機器回路を有するアセンブリを含み得る。
【0092】
一実施形態では、タイル張り式シームレスエネルギーシステムの環境が、集約されて所与の環境内のすべての表面まで構成する設備を含む大きくてシームレスな平面または曲面壁を形成し、シームレス、不連続面、切子面、曲面、円筒、球面、幾何学的、または非規則的な形状の任意の組み合わせとして構成されている。
【0093】
一実施形態では、平面表面の集約タイルは、劇場または会場ベースのホログラフィックエンターテイメントのための壁サイズのシステムを形成する。一実施形態では、平面表面の集約タイルは、洞窟ベースのホログラフィック設備のために天井および床の両方を含む4~6つの壁を有する部屋をカバーする。一実施形態では、湾曲した表面の集約タイルは、没入型ホログラフィック設備のための円筒型シームレス環境を生成する。一実施形態では、シームレス球形表面の集約タイルは、没入型ホロデッキベース体験のためのホログラフィックドームを生成する。
【0094】
一実施形態では、シームレスな湾曲エネルギー導波路の集約タイルは、エネルギー導波路構造体内のエネルギー抑制素子の境界に沿って正確なパターンに従う機械端部を提供し、隣接する導波路表面の隣接するタイル状機械端部を接合、整列、または溶融し、結果としてモジュール式のシームレスなエネルギー導波路システムを得る。
【0095】
集約タイル張り環境のさらなる実施形態では、エネルギーは、複数の同時エネルギー領域に対して双方向に伝搬される。追加の実施形態では、エネルギー表面は、導波路を使って同じエネルギー表面から同時に表示および捕捉の両方を行う能力を提供し、その導波路は、ライトフィールドデータが導波路を通って照明源により投影され、同時に同じエネルギー表面を通って受信され得るように設計されている。追加の実施形態では、深度検知および能動走査技術をさらに活用して、正確な世界座標内のエネルギー伝搬と視認者との間の相互作用を可能にし得る。追加の実施形態では、エネルギー表面および導波路は、触覚興奮または体積触覚学のフィードバックを誘発するような周波数を放出、反射、または収束させるように動作可能である。いくつかの実施形態では、双方向エネルギー伝搬および集約表面との任意の組み合わせが可能である。
【0096】
一実施形態では、システムは、少なくとも2つのエネルギーデバイスをシームレスなエネルギー表面の同じ部分にペアにするために、2つ以上の経路エネルギー結合器を使用して別々にペアにされた、1つ以上のエネルギーデバイスを伴うエネルギー表面を通ってエネルギーの双方向放出および検知を可能にするエネルギー導波路を備え、または1つ以上のエネルギーデバイスは、エネルギー表面の後ろに固定され、ベース構造体に固定された追加のコンポーネントに、または軸外の直接もしくは反射の投影もしくは検知のための導波路のFOVの前方かつ外側の位置に、最も近接しており、その結果得られたエネルギー表面は、双方向エネルギー伝送を提供し、その双方向エネルギー伝送は、導波路がエネルギーを収束させ、第1のデバイスがエネルギーを放出させ、そして第2のデバイスがエネルギーを検知するのを可能にし、そこでは、その情報を処理し、以下に限定されないが、4Dプレノプティックアイ、および伝搬エネルギーパターン内干渉の網膜追跡もしくは検知、深度推定、近似、動作追跡、画像、色、もしくは音響情報、または他のエネルギー周波数解析を含むコンピュータ視覚関連タスクを実行する。追加の実施形態では、追跡された位置は、双方向に捕捉されたデータと投影情報との間の干渉に基づいて、エネルギーの位置を能動的に計算し、修正する。
【0097】
いくつかの実施形態では、超音波センサ、可視電磁ディスプレイ、および超音波放出デバイスを含む3つのエネルギーデバイスの複数の組み合わせが、各デバイスのエネルギー領域に特有の設計特性、ならびに超音波および電磁エネルギーが、各デバイスのエネルギーを別々に指向および収束させ、分離したエネルギー領域のために構成されている他の導波路素子によっては実質的に影響を受けない能力をそれぞれ提供するように構成された2つの設計導波路素子、を含む3つの第1の表面の各々と一緒に単一の第2のエネルギーリレー表面の中に組み合わされたエネルギーを伝搬させる3つの第1のリレー表面の各々、に対して共に構成されている。
【0098】
いくつかの実施形態では、符号化/復号化技術、ならびに較正された構成ファイルに基づいてエネルギー伝搬に適切な較正情報にデータを変換するための専用の集積システムを使用して、効率的な製造がシステムアーチファクトの除去、および得られたエネルギー表面の幾何学的マッピングの生成を可能にする較正手順が開示されている。
【0099】
いくつかの実施形態では、一連の追加のエネルギー導波路、および1つ以上のエネルギーデバイスが1つのシステムに一体化され、不明瞭なホログラフィックピクセルを生成し得る。
【0100】
いくつかの実施形態では、追加の導波路素子が、エネルギー抑制素子、ビームスプリッタ、プリズム、能動視差バリア、または偏光技術を含めて一体化され、導波路の直径よりも大きい空間解像度および/または角度解像度を提供し、または他の超解像度の目的のために提供し得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、開示されたエネルギーシステムは、また、仮想現実(VR)または拡張現実(AR)などのウェアラブル双方向デバイスとしても構成され得る。他の実施形態では、エネルギーシステムは、表示または受信されたエネルギーが、視認者に対して空間内に決められた平面の最も近いところに焦点を合わせるような調整光学素子(複数可)を含み得る。いくつかの実施形態では、導波路アレイは、ホログラフィックヘッドマウントディスプレイに組み込まれ得る。他の実施形態では、システムは、視認者がエネルギーシステムおよび現実世界環境(例えば、透明ホログラフィックディスプレイ)の両方を見ることが可能になる複数の光学経路を含み得る。これらの例では、システムは、他の方法に加えて近視野として呈してもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、データの送信は、情報およびメタデータの任意のデータセットを受信し、当該データセットを分析し、材料特性、ベクトル、表面ID、より疎なデータセットを形成する新規ピクセルデータを受信または割り当てを行う、選択可能または可変の圧縮率を有する符号化処理を含み、そこでは、受信されたデータは、2D、立体、マルチビュー、メタデータ、ライトフィールド、ホログラフィック、幾何学的形状、ベクトルもしくはベクトル化されたメタデータを含んでもよく、符号器/復号器は、2D、2Dプラス深度、メタデータ、もしくは他のベクトル化された情報、立体、立体プラス深度、メタデータ、もしくは他のベクトル化された情報、マルチビュー、マルチビュープラス深度、もしくは他のベクトル化された情報、ホログラフィック、またはライトフィールドコンテンツに対する画像処理を含む実時間またはオフラインのデータを、深度メタデータの有無にかかわらず深度推定アルゴリズムを介して変換する能力を提供してもよく、逆光線追跡方法は、特徴付けられた4Dプレノプティック関数を介して、様々な2D、立体、マルチビュー、体積、ライトフィールド、またはホログラフィックのデータから実世界座標に逆光線追跡によって生成されて得られた変換データを適切にマッピングする。これらの実施形態では、所望の全データ送信は、未処理のライトフィールドデータセットよりも数桁小さい送信情報となり得る。
【0103】
横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーの生成のためのシステムおよび方法
アンダーソン局在化原理は、1950年代に導入されたが、材料およびプロセスにおける最近の技術的ブレークスルーによってはじめて、その原理が光輸送において実際に研究されることを可能にした。横方向アンダーソン局在化は、横方向には不規則であるが、長手方向には不変の材料を通って横方向平面内で波が拡散することなく輸送される波の伝搬である。
【0104】
先行技術において、横方向アンダーソン局在化は、ランダムに混合され、そして互いに溶融された、異なる屈折率(RI)を有する光ファイバの数百万本の個々の撚り線を線引きすることを通じて、光ファイバフェースプレートが作製された実験を通して観察された。入力ビームがフェースプレートの表面のうちの一方を横切ってスキャンされると、反対側の表面上の出力ビームは、入力ビームの横方向位置へ追従する。アンダーソン局在化は、不規則な媒体内では、波の拡散の不存在を呈するため、いくつかの基本的な物理学は、規則的な光ファイバリレーと比較した場合とは異なる。このことは、アンダーソン局在化現象を生じさせる光ファイバの効果は、波の干渉が長手方向の経路において継続しながら、横方向配向の伝搬を完全に制限することができる多重散乱経路間のランダム化によるよりも、全反射による影響を受けにくいことを意味する。
【0105】
一実施形態では、横方向アンダーソン局在化材料が、より高いMTFを有する最高品質の市販のマルチモードガラスイメージファイバと同等、またはそれ以上に光をよく輸送することが可能であり得る。マルチモードおよびマルチコア光ファイバを用いると、コア間の任意のクロストークによってMTFが減少し、ぼやけが増加するであろう、コアの個別アレイの全反射の特性により、リレーされた画像は、本質的にピクセル化される。図5Aに示すように、マルチコア光ファイバを用いて生成されて得られた画像は、残留固定ノイズファイバパターンを有する傾向がある。対照的に、図5Bは、ノイズパターンが固定ファイバパターンよりも粒子構造のように非常によく見える横方向アンダーソン局在化原理の特性を呈する材料サンプルの一例を介した同じリレー画像を例解する。
【0106】
アンダーソン局在化現象を呈する光学リレーの別の利点は、それがポリマー材料から製造されることが可能であり、その結果、コストおよび重量が低減されることである。一般に、ガラスまたは他の同様な材料で作製される同様の光学グレード材料は、ポリマーを用いて生成された同じ寸法の材料のコストよりも10倍から100倍(またはそれ以上)のコストがかかり得る。さらに、材料の密度の大部分までが空気および他の軽量プラスチックであることを考えると、ポリマーリレー光学系の重量は、10~100倍少なくすることができる。疑義を避けるため、たとえそれが上記のコストおよび重量の示唆を満たさないとしても、アンダーソン局在化特性を呈する任意の材料は、本明細書中のこの開示に含められ得る。当業者には理解されるように、上記の示唆は、同様のガラス製品が除外する重要な商業的実行可能性にそれ自体役立つ唯一の実施形態である。追加の利点は、横方向アンダーソン局在化が機能するために、光ファイバのクラッド部が必要とされ得ないことであり、そのクラッド部は、従来のマルチコア光ファイバの場合、ファイバ間の光散乱を防止するのに必要であるが、同時に光線の一部を遮り、したがって、少なくともコア対クラッド比による透過(例えば、コア対クラッド比70:30は、最高でも受光照度の70%を透過するであろう)を低下させる。
【0107】
別の利点は、材料が伝統的な意味で基本的にエッジを持たないため、継ぎ目なしで結合または溶融され得る多数のより小さな部品を製造する能力であり、任意の2つのピースの合併は、2つ以上のピースを一緒に合併するためのプロセスに応じて単一のピースとしてコンポーネントを生成することとほぼ同じである。大規模な用途の場合、これは、大規模な基幹設備または金型コストを持てないメーカの能力に対して重要な利点であり、これ以外の他の方法では不可能であった単一の材料ピースを生成する能力を提供する。伝統的なプラスチック光ファイバは、これらの利点のいくつかを有するが、クラッド部のために、一般的には依然として、ある程度の距離の継ぎ目線を必要とする。
【0108】
本開示は、横方向アンダーソン局在化現象を呈する材料を製造する方法を含む。1つ以上のコンポーネント設計構造体(CES)からなる構築ブロックを使用して、電磁エネルギー、音響エネルギー、または他の種類のエネルギーのリレーを構築するためのプロセスが提案されている。用語CESは、以下に限定されないが、他の特性の中で、とりわけ材料タイプ、サイズ、形状、屈折率、重心、電荷、重量、吸収、磁気モーメントを含む特定の設計特性(EP)を有する構築ブロックコンポーネントを指す。CESのサイズ規模は、リレーされているエネルギー波の波長程度であり得、ミリスケール、マイクロスケール、またはナノスケールにわたって変化し得る。また、他のEPのサイズ規模も、エネルギー波の波長に強く依存する。
【0109】
横方向アンダーソン局在化は、とりわけ電磁波、音波、量子波、エネルギー波の輸送に適用される一般的な波の現象である。横方向アンダーソン局在化を呈するエネルギー波リレーを形成するのに必要とされる1つ以上の構築ブロック構造体は、各々、対応する波長程度のサイズを有する。構築ブロックに対する別の重要なパラメータは、これらの構築ブロックに使用される材料中のエネルギー波の速度であり、これは、電磁波に対する屈折率、および音波に対する音響インピーダンスを含む。例えば、構築ブロックのサイズおよび屈折率は、X線から電波までの電磁スペクトルのあらゆる周波数に適応するように変化することができる。
【0110】
この理由から、光学リレーに関する本開示における考察は、完全な電磁スペクトルだけでなく、音響エネルギーおよび他の種類のエネルギーにも一般化され得る。この理由から、たとえ考察が可視電磁スペクトルなどの特定の1つの形態のエネルギーに焦点を合わせているとしても、エネルギー源、エネルギー表面、およびエネルギーリレーという用語の使用がしばしば使用されるであろう。
【0111】
疑義を避けるために、材料の量、プロセス、種類、屈折率などは、単なる例示であり、アンダーソン局在化特性を呈する任意の光学材料が、本明細書に含まれる。さらに、不規則な材料および方法のいかなる使用も本明細書に含まれる。
【0112】
本開示に記載されている光学設計の原理は、一般にすべての形態のエネルギーリレーに適用され、特定の製品、市場、形状因子、実装などのために選択された設計実施態様は、これらの幾何学形状に対処する必要があってもなくてもよいが、簡単にするために、開示されている任意のアプローチは、すべての潜在的なエネルギーリレー材料を含む。
【0113】
一実施形態では、可視電磁エネルギーのリレーのために、CESのサイズは、1ミクロン程度であるべきである。CESに対して使用される材料は、以下に限定されないが、ガラス、プラスチック、樹脂などを含むように所望された光学的品質を呈する任意の光学材料とすることができる。材料の屈折率は、1より大きく、2つのCESタイプが選択された場合、屈折率における差は、重要な設計パラメータになる。材料のアスペクト比は、長手方向の波の伝播を助けるため、細長くなるように選択され得る。
【0114】
CESの形成は、形成された材料を取り出して、それらのピースを、所望の形状の形成物、もしくは当該技術分野において既知の任意の他の方法、またはアディティブプロセスに向けて切断する破壊プロセスとして完成され得、そこでは、CESは、成長し、印刷され、形成され、溶融され、または当技術分野において既知の任意の他の方法で製造され得る。アディティブプロセスおよび破壊プロセスを組み合わせて、製造上さらなる制御を行い得る。これらのピースは、現在、特定の構造のサイズおよび形状に組み立てられている。
【0115】
一実施形態では、電磁エネルギーリレーの場合、光学グレードの結合剤、エポキシ、または他の既知の光学材料を使用することが可能であり得、それらの材料は、液体として始まり、他の処理パラメータの中で、以下に限定されない、とりわけUV、熱、時間を含む様々な手段を通じて光学グレードの固体構造を形成し得る。別の実施形態では、結合剤は、可撓性のある用途のために、硬化しないか、または屈折率整合オイルでできている。結合剤は、固体構造体および非硬化オイルまたは光学液体に塗布され得る。これらの材料は、ある特定の屈折率(RI)特性を呈し得る。結合剤は、CES材料タイプ1またはCES材料タイプ2のいずれかのRIと整合する必要がある。一実施形態では、この光学結合剤のRIは、1.59であり、PSと同じである。第2の実施形態では、この光学結合剤のRIは、1.49であり、PMMAと同じである。
【0116】
一実施形態では、エネルギー波に対して、結合剤RIが整合する材料のRIを有効に相殺するように、結合剤が、CES材料タイプ1およびCES材料タイプ2の混合物に混合され得る。例示目的のみのために、CESタイプPSおよびPMMAが使用され、そしてPSが結合剤のRIと整合する場合、その結果は、PSが、今やPMMAと結合剤との間のランダム性を確実にするためのスペーサとして作用する。PSが存在しない場合、PMMAと結合剤のRIとの間に十分なランダム化がないことが可能であり得る。結合剤は、飽和および所望の粘性特性のためにある程度の時間を必要とし得る領域が、必ず飽和するように十分に混合され得る。さらなる一定の撹拌を実施して、様々な密度の材料、または他の材料特性に起因して起こり得るいかなる分離にも対抗するために、材料の適切な混合を確実にし得る。
【0117】
形成され得るあらゆる気泡を排出するように、真空中またはチャンバ内でこのプロセスを実行することが必要とされ得る。さらなる方法論は、硬化プロセス中に振動を導入することであり得る。
【0118】
交互する方法としては、追加の形態特性およびEPを有する3つ以上のCESが提供される。
【0119】
一実施形態では、電磁エネルギーリレーの場合、追加の方法は、結合剤のみと一緒に使用される単一のCESのみを提供し、そこでは、CESおよび結合剤のRIは異なり、単一のCESと結合剤との間で十分な混合が生じる。
【0120】
追加の方法は、任意の数のCESを提供し、そして意図的に気泡を導入することを含む。
【0121】
一実施形態では、電磁エネルギーリレーの場合、ある方法は、別個の所望のRIを有する複数の結合剤、および、それらが別々に、または一緒に硬化して完全に混合された構造体の形成を可能にし得るように、ゼロ、1つ、またはそれ以上のCESを混合するプロセスを提供する。2つ以上の別々の硬化方法論を利用し、異なる工具および手順方法論を用いて、異なるインターバルで硬化および混合する能力を可能にし得る。一実施形態では、1.49のRIを有するUV硬化エポキシが、1.59のRIを有する熱硬化第2のエポキシと混合され、そこでは、材料の一定の撹拌が、十分な期間だけの加熱およびUV処理を交互に行いながら提供され、より大きな混合物内から中実構造体の形成を見始めるが、一旦硬化プロセスがほぼ完了すると攪拌が継続できなくなるときまで、任意の大きな粒子が形成するには十分な長さの時間ではなく、硬化プロセスは、同時に実行されて材料を互いに完全に結合させる。第2の実施形態では、1.49のRIを有するCESが追加される。第3の実施形態では、1.49および1.59の両方のRIを有するCESが、両方とも追加される。
【0122】
別の実施形態では、電磁エネルギーリレーの場合、ガラスおよびプラスチック材料は、それらのそれぞれのRI特性に基づいて混合される。
【0123】
追加の実施形態では、硬化混合物が金型内で形成され、硬化後に切断および研磨される。別の実施形態では、利用される材料は、熱で再液化し、第1の形状に硬化し、次いで第2の形状に引っ張られて、テーパまたは曲がり形状になることを含むが、これらに限定されない。
【0124】
図7Aは、混合オイルまたは液体76と共にCES材料タイプ1(72)およびCES材料タイプ2(74)を使用した、横方向アンダーソン局在化アプローチを呈するリレーの可撓性のある実施態様70の切取図を例解し、本開示の一実施形態に基づいて、可能な限り端部キャップリレー79を使用すると、可撓性チューブエンクロージャ78内のリレーのいずれかの端部における第1の表面77から第2の表面77へエネルギー波をリレーする。この実施形態では、CES材料タイプ1(72)およびCES材料タイプ2(74)の両方は、細長いという設計特性を有し、形状は楕円形であるが、円筒形または撚り線などの任意の他の細長い、または設計された形状も可能である。細長い形状は、最小設計特性変動75のチャネルを可能にする。
【0125】
可視電磁エネルギーリレーの一実施形態に対して、実装態様70は、結合剤を、CES材料タイプ2(74)と整合する屈折率を有する屈折率マッチングオイル76と交換し、可撓性チューブエンクロージャ78内に配置してCES材料タイプ1とCES材料2との混合物の可撓性を維持し、エンドキャップ79は、画像がエンドキャップの一方の表面から他方の表面に確実にリレーすることができるようにするための中実の光学リレーとなるであろう。CES材料の細長い形状は、最小屈折率変動75のチャネルを可能にする。
【0126】
70の複数の例は、中実または可撓性の形態でリレー結合器を形成するために、単一の表面の中に絡合され得る。
【0127】
一実施形態では、可視電磁エネルギーリレーの場合、70のいくつかの例は、各々、一端が画像の多数の特定のタイルのうちの1つのみを示す表示デバイスに接続され得、光学リレーの他端が、規則的なモザイク状に配置され、目立った継ぎ目がないフル画像を表示するように配置されている。CES材料の特性により、モザイク内の複数の光学リレーを一緒に融合することがさらに可能である。
【0128】
図7Bは、CES横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーの剛性の実施態様750の切取図を例解する。CES材料タイプ1(72)およびCES材料タイプ2(74)は、材料2(74)の屈折率と整合する結合剤753と混合されている。取捨選択できるリレーエンドキャップ79を使用して、筐体754内の第1の表面77から第2の表面77にエネルギー波をリレーすることが可能である。この実施形態では、CES材料タイプ1(72)およびCES材料タイプ2(74)は両方とも、細長いという設計特性を有し、その形状は、楕円形であるが、円筒形もしくは撚り線などの任意の他の細長い、または設計された形状も可能である。また、長手方句に沿った最小設計特性変動75の経路が、図7Bに示されており、一方のエンドキャップ表面77から他方のエンドキャップ表面77へのこの方向にエネルギー波伝搬を支援している。
【0129】
CESの初期構成および整列は、機械的な配置を伴ってなされ得、または、以下に限定されないが、液体中のCESのコロイドに適用されるとコロイド結晶形成をもたらし得る電荷、微量の強磁性体材料を含有するCESを規則化するのに役立ち得る磁気モーメント、もしくは重力に従って硬化前の結合液内に複数の層を作り出すのに役立つ、使用されたCESの相対重量を含む、材料のEPを探求することによってなされ得る。
【0130】
一実施形態では、電磁エネルギーリレーの場合、図7Bに示した実施態様は、CES材料タイプ2(74)の屈折率と整合する結合剤753を有し得、取捨選択できるエンドキャップ79は、画像がエンドキャップの一方の表面から他方の表面にリレーされ得ることを確実にする中実の光学リレーであり得、長手方向の最小の変動を有する重要なEPは、屈折率であり、局在化電磁波の伝搬を支援し得るチャネル75を作り出し得る。
【0131】
図7Bは、方法であって、(a)第1のCESのうちの1つ以上を提供することであって、第1のCESが、特定のセットのEP(複数可){a、b、c…}を有する、提供することと、(b)CESと表される、1つ以上のNのCESを提供することであって、各々は、対応するEP(複数可){a、b、c…}を有し、iは1以上である、提供することと、(c)第1のCESのうちの1つ以上、およびCESのうちの1つ以上を使用して媒体を形成することであって、形成するステップが、媒体の第1の平面に沿って少なくとも1つのEP(aおよびaにわたって)をランダム化して、V1と表されるそのEP(aおよびaにわたって)の変動をもたらし、異なるタイプの組み合わされたEP値(bおよびb)が、媒体の第2の平面に沿って同じEP(aおよびaにわたって)の空間的変動、すなわちV2と表されるこの変動、を誘発し、第2の平面が、第1の平面とは異なり、この第2の平面における変動V2が、変動V1より小さい、形成することと、(d)媒体の第1の平面がアセンブリの横方向配向752であり、かつ媒体の第2の平面がエネルギーリレーアセンブリの長手方向配向751であるように、媒体を使用してアセンブリを形成することであって、エネルギーリレーアセンブリの入口へ、または入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向752に対して、長手方向配向751においてより高い輸送効率を有し、設計特性により、横方向配向752に空間的に局所化され、媒体内に形成された各材料のEPが、アセンブリを通るエネルギー波の不要な拡散または散乱の低減を容易にし得る、形成することと、を含む、方法を示している。
【0132】
図7A~7Bを考慮すると、設計構造体を有する双方向の横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーを形成する方法は、(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、第1のコンポーネント設計構造体が、第1のセットの設計特性を有する、提供することと、(b)第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、第2のコンポーネント設計構造体が、第2のセットの設計特性を有し、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の両方が、第1の設計特性および第2の設計特性によって表される少なくとも2つの共通する設計特性を有する、提供することと、を含む。
【0133】
次に、この実施形態では、本方法は、(c)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を使用して媒体を形成することであって、形成するステップが、媒体の第1の平面内の第1の設計特性をランダム化して、該平面内の該設計特性の第1の変動をもたらし、第2の設計特性の値が、媒体の第2の平面内の第1の設計特性の変動を可能にし、第2の平面内の第1の設計特性の変動が、第1の平面内の第1の設計特性の変動よりも小さい、形成すること、を含む。
【0134】
一実施形態では、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、第1の設計特性が、屈折率であり、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、第2の設計特性が、形状であり、形成するステップ(c)が、媒体の第1の平面に沿って、第1のコンポーネント設計構造体の屈折率、および第2のコンポーネント設計構造体の屈折率をランダム化して、屈折率における第1の変動をもたらし、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の形状の組み合わされた幾何学的形状が、媒体の第2の平面の屈折率における変動をもたらし、第2の平面の屈折率の変動が、媒体の第1の平面の屈折率の変動よりも小さい。
【0135】
一実施形態では、本方法は、(d)媒体の第1の平面がアセンブリの横方向配向に沿って延在し、かつ媒体の第2の平面がアセンブリの長手方向配向に沿って延在するように、媒体を使用してアセンブリを形成することをさらに含み、アセンブリを通って伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、第1の設計特性および第2の設計特性により、横方向配向に空間的に局所化となる。
【0136】
いくつかの実施形態では、形成するステップ(c)または(d)が、アセンブリを、層状、同心円状、円筒状構成、もしくはロール状、螺旋状構成、または、横方向配向および長手方向配向のうちの少なくとも一方に沿って所定の体積内の1つ以上の第1のコンポーネント設計構造体、および1つ以上の第2のコンポーネント設計構造体のアセンブリの形成を定義する光学的処方に必要な他のアセンブリ構成に形成し、それによって、媒体全体にわたる位置に関する1次屈折率と2次屈折率との間に1つ以上の勾配をもたらすことを含む。
【0137】
他の実施形態では、形成するステップ(c)および(d)の各々が、混合、硬化、結合、UV露光、融合、機械設計、レーザ切断、溶融、重合、エッチング、食刻、3D印刷、CNC設計、平版印刷、メタライゼーション、液化、堆積、インクジェット印刷、レーザ成形、光学成形、穿孔、積層、加熱、冷却、規則化、不規則化、研磨、削除、切断、材料除去、圧縮、加圧、吸引、重力、および他の処理方法によって形成することのうちの少なくとも1つを含む。
【0138】
さらに別の実施形態では、本方法は、(e)複雑もしくは形成形状、湾曲もしくは傾斜表面、光学素子、屈折率分布型レンズ、回折光学素子、光学リレー、光学テーパ、および他の幾何学的構成または光学デバイスのうちの少なくとも1つを作り出すための形成、成形、または機械設計によってアセンブリを処理することをさらに含む。
【0139】
一実施形態では、ステップ(a)および(b)の設計構造体、ならびにステップ(c)の形成された媒体の特性が、累積的に組み合わさって、横方向アンダーソン局在化の特性を呈する。
【0140】
いくつかの実施形態では、形成するステップ(c)が、(i)第1のコンポーネント設計構造体の第2のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、(ii)第2のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための第1のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、(iii)第2のコンポーネント設計構造体の第1のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、または(iv)第1のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための第2のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、のうちの少なくとも1つを用いて形成することを含む。
【0141】
一実施形態では、提供するステップ(a)および(b)の各々は、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上が、液体、気体、または固体形態のうちの少なくとも1つにあることを含む。別の実施形態では、提供するステップ(a)および(b)の各々は、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上が、ポリマー材料のうちの少なくとも1つであることを含み、第1の屈折率および第2の屈折率の各々が、1よりも大きい。一実施形態では、提供するステップ(a)および(b)の各々が、第1および第2の平面内で異なる第1のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上、ならびに第1および第2の平面内で異なる第2のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上を有する、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を含み、第2の平面の構造体寸法のうちの1つ以上が、第1の平面と異なり、第1の平面の構造体寸法が、可視光の波長の4倍未満である。
【0142】
可視電磁エネルギーリレーに対する実施形態では、図7A~7Bは、(a)第1のCESのうちの1つ以上を提供することであって、第1のCESが、第1の屈折率n、第1の形状s、および第1の吸収光学品質bのEPを有する、提供することと、(b)1つ以上のNのCESを提供することであって、各CESが、屈折率n、形状s、および吸収光学品質bを有し、iが、1以上である、提供することと、(c)第1のCESのうちの1つ以上、およびCESのうちの1つ以上を使用して媒体を形成することであって、形成するステップが、媒体の第1の平面に沿って、第1の屈折率nおよび屈折率nを空間的にランダム化して、V1と表される第1の屈折率の変動をもたらし、形状sおよびsの組み合わされた幾何学的形状が、V2と表される、媒体の第2の平面に沿って第2の屈折率変動を誘発し、第2の平面が、第1の平面と異なり、第2の屈折率変動V2が、第1の屈折率変動V1より小さい、形成することと、(d)媒体の第1の平面がアセンブリの横方向配向であり、かつ媒体の第2の平面がアセンブリの長手方向配向であるように、媒体を使用してアセンブリを形成することであって、アセンブリの入口へ、または入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、ならびに設計特性および結果として生じる屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化となり、媒体内に形成されている各材料の反射、透過、および吸収光学品質が、アセンブリを通る電磁波の不要な拡散または散乱の低減を容易にし得る、形成することと、を含む方法を示している。
【0143】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、提供するステップ(a)および(b)のうちの1つ以上は、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、ならびにN構造体のうちの1つ以上が、結合剤、オイル、エポキシ、および他の光学グレードの結合材料、または浸漬液のうちの少なくとも1つを含む、アディティブプロセスであることを含む。
【0144】
一実施形態では、形成するステップ(c)が、媒体を非固体形態に形成することを含み得、形成するステップ(d)は、アセンブリを、非固体形態の媒体を受容するための可撓性筐体を有する緩いコヒーレント導波路システムに形成することを含み得る。
【0145】
一実施形態では、形成するステップ(c)が、媒体を液体形態に形成することを含み得、形成するステップ(d)が、液体形態の媒体を直接堆積または塗布することによってアセンブリを形成することを含み得る。
【0146】
一実施形態では、形成するステップ(c)および(d)が、アセンブリの複数の入口または複数の出口のうちの少なくとも1つを形成するために、様々な配向において、2つ以上の弛緩または溶融媒体を組み合わせることを含み得る。
【0147】
一実施形態では、設計構造体、および形成された媒体の特性は、累積的に組み合わさって、横方向アンダーソン局在化の特性を呈し得、形成するステップは、第1のコンポーネント設計構造体の第2のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、第2のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための第1のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、第2のコンポーネント設計構造体の第1のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、または第1のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための第2のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、のうちの少なくとも1つを用いて形成することを含み得る。
【0148】
一実施形態では、提供するステップのうちの1つ以上は、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上が、液体、気体、または固体形態のうちの少なくとも1つにあることを含み得る。
【0149】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、提供するステップのうちの1つ以上が、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上が、ポリマー材料のうちの少なくとも1つであることを含み得、第1の屈折率および第2の屈折率の各々が、1よりも大きい。
【0150】
一実施形態では、提供するステップのうちの1つ以上は、第1および第2の平面内で異なる第1のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上、ならびに第1および第2の平面内で異なる第2のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上を有する、第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上、および第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を含み得、第2の平面の構造体寸法のうちの1つ以上が、第1の平面と異なり、第1の平面の構造体寸法が、リレーエネルギーの波長の4倍未満である。
【0151】
一実施形態では、形成するステップのうちの1つ以上は、アセンブリを、層状、同心状、円筒状構成、もしくはロール状、螺旋状構成、または、横方向配向および長手方向配向のうちの少なくとも一方に沿って所定の体積内の1つ以上の第1のCES、および1つ以上の第2のCESのアセンブリの形成を定義する機能的処方に必要な他のアセンブリ構成に形成し、それによって、媒体全体にわたる位置に関して用いられるCESの1つ以上のEPの1つ以上の勾配をもたらすことを含み得る。
【0152】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、形成するステップは、媒体内の位置に関する1つ以上の屈折率勾配の生成を通じて、合焦、ビームステアリング、回折などの光学的処方に必要な構成をもたらし得る。
【0153】
一実施形態では、形成するステップのうちの1つ以上は、混合、硬化、結合、UV露光、融合、機械設計、レーザ切断、溶融、重合、エッチング、食刻、3D印刷、CNC設計、平版印刷、メタライゼーション、液化、堆積、インクジェット印刷、レーザ成形、光学成形、穿孔、積層、加熱、冷却、規則化、不規則化、研磨、削除、切断、材料除去、圧縮、加圧、吸引、重力、および他の処理方法によって形成することのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0154】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、本方法は、複雑もしくは形成形状、湾曲もしくは傾斜表面、光学素子、屈折率分布型レンズ、回折光学素子、光学リレー、光学テーパ、および他の幾何学的構成または光学デバイスのうちの少なくとも1つを作り出すための形成、成形、または機械設計によってアセンブリを処理することをさらに含み得る。
【0155】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、図8は、その材料のうちの混合物全体の所与の百分率における1つの例示的な材料の長手方向のCES材料タイプ72、74と共に、DEMA(寸法外壁吸収)CES、80の含有物の横方向平面の切取図を例解しており、その材料は、可視電磁エネルギーリレーに対する本開示の一実施形態に基づいて、迷光を制御する。
【0156】
光を透過しない追加のCES材料が、混合物(複数可)に添加され、従来の光ファイバ技術におけるEMAと同様のランダムな迷光を吸収し、その吸収材料のみが、一次元格子内に含まれ、かつ長手方向の次元内には包含されず、本明細書では、この材料は、DEMA、80と称される。このアプローチを第3次元で利用することにより、迷光制御が、すべての光学リレーコンポーネントの表面積に対する百分率まで光透過率全体を根本的に減少させる撚り線EMAを含む他のいかなる実施態様よりもはるかに完全にランダム化されている、以前の実施方法よりもはるかに多くの制御をもたらし、DEMAは、横方向の光を同じように減少させることなく長手方向の光透過率を有効に制御する次元格子内で混合されている。DEMAは、混合物全体に対して任意の比率で提供され得る。一実施形態では、DEMAは、材料の混合物全体の1%である。第2の実施形態では、DEMAは、材料の混合物全体の10%である。
【0157】
追加の実施形態では、2つ以上の材料が、熱および/または圧力で処理されて結合プロセスを実行し、これは、金型、または当技術分野における既知の他の同様の形成プロセスを用いて完成されても、またはされなくてもよい。これは、溶融プロセス中の気泡を除去するために、真空もしくは振動台などの中に適用されても、またはされなくてもよい。例えば、材料タイプPSおよびPMMAを有するCESが混合され、次いで、適切な金型の中に置かれ、この金型を両方の材料の融点に到達可能である均一な熱分布環境中に置き、材料特性により要求される1時間当たりの最大熱昇降の超過による損傷/破損を引き起こすことなく、それぞれの温度へ、そしてその温度から繰り返され得る。
【0158】
材料を追加の液状結合剤と混合する必要があるプロセスの場合、各材料の変わりやすい特定の密度を考慮して、材料の分離を防止する一定の速度で回転するプロセスが必要とされ得る。
【0159】
本開示の一実施形態に基づいて、図9は、二液混合物98内の1つ以上のCES材料タイプ72、74をシステム内の最適な比率で溶液72、74の各々と一緒に別々に混合するための、かかる一方法90を例解しており、そのシステムでは、各別個の混合物のチャンバ94、96からのノズルが中心点97において一致し、CES混合物98の各部分と互いに適切に混合し、CESおよび結合剤の理想的な比率を形成して、単一デバイス内で維持されるあらゆる必要な設計特性比率で適切に硬化することが可能になる。結合されたプランジャ92は、追加の測定または混合を必要とすることなく、これらの材料72、74を互いに同時に混合する能力を提供する。
【0160】
追加の実施形態では、各液体が1つ以上のCES材料を個々に含有する二液混合を用いる能力を含み、その結果、すべての材料は、一緒に混合されたときに正確かつ適切に一定した比率で提供される。特定の一実施形態では、混合される両方の材料は、結合されたプランジャ、または均等な圧力をかけるための他の方法と一緒に並列に配置され、また、両方の部分の混合物を強制するノズルは、プランジャ、または両方の材料を一緒に混合するための圧力を生じさせるための他の方法が作動した場合に、その有効な混合物が各CES材料の正確な量、ならびに二液媒体の適切な混合物を含むように、均等な割合で混合する。
【0161】
追加の実施形態は、複数の結合された、形成された、製造された、または別様の材料を作り出し、化学作用、加熱などのプロセスを用いて、あたかも、機械的要件および実際のプロセスを容易にするための個別のプロセスなしに、それらが同時に製造されたかのように、これらの個々の成分を一緒に溶融または結合させる能力を提供する。
【0162】
図10は、本開示の一実施形態に基づくプロセス100を例解し、CES72、74およびUV感応性結合剤103の混合物が、混合チャンバ102内で互いに混合され、装置は、所定の直径を有するノズルを介して材料の混合物の放出を制御し、高強度UVレーザ104が、ノズルの出口付近の溶液に焦点を合わせ、そこでは、中実の硬化材料106の任意の長い細線108が形成され得、細線の長手方向配向はCES規則化を呈し、細線の横方向配向はCES不規則化を呈している。
【0163】
追加の実施形態は、化学薬品、熱等を含む、エポキシ、または別の結合剤を使用してCES材料タイプ72、74の混合物を硬化させ、任意の所望の厚さの直径において長手方向の規則化および横方向の不規則化を維持する混合物の細い撚り線を急速に硬化させて、任意の長さを有する単一の撚り線が製造され得る能力を提供する。これに関する例示的な用途には、CES材料タイプ1(72)およびCES材料タイプ2(74)の適切な比率で混合されたUV速硬化エポキシ、ならびに制御された混合物の放出のための一定の圧力により促進される適切な直径で混合物を分配するノズルが含まれ、高強度UVレーザ104は、混合物の出口で集束され、その結果、UV光と接触すると固体が形成され、ノズルを出て行く材料の一定の圧力により、その材料の任意の長さの撚り線が生成される。このプロセスは、時間、温度、化学薬品等を含む、硬化に必要な任意の方法で実行され得る。図10は、このプロセスの1つの例示的な実施態様を例解する。これらの材料の多くは、UV光に対して限られた感度を呈示し、その結果、非常に高い強度が急速硬化に要求されるか、または混合物内に利用される材料に応じてこの機能を果たすために他の実施態様が導入されることに留意されたい。
【0164】
上記の一実施形態では、複数の撚り線が、光、時間、温度、化学薬品等を含む、当技術分野で既知の方法を介して、一緒に集約される。
【0165】
追加の実施形態では、追加の結合剤を使用しない。これは、空気ではなく、横方向アンダーソン局在化原理に従うエネルギーの伝搬を促進するようにより適切であり得る異なる気体/液体、の導入によりCES72、74の緩い「砂のような」混合物を維持するため、気体や液体の存在下で実施されても、されなくてもよい。これは、1つ以上の追加のCES材料を含み得、1つ以上の気体/液体を含み得る。
【0166】
このような用途は、真空または密閉された環境内で実行され得る。任意の実施態様の方法を使用すると、CESのランダム化は、最終構造体において著しく増大した不規則化を形成する現在の最先端技術である他の実施態様のランダム化から著しく増大している。液体結合材料が、固体に硬化するか、または液体のままであり続けるかにかかわらず、CESの三次元格子は、以前に考察したように、長手方向エネルギー波の横方向アンダーソン局在化の増大と矛盾しない幾何学的形状を伴って作り出される。
【0167】
このアプローチには、CES材料を有効に製造し、ならびにコスト上有効に、かつ大量に混合することができ、その材料を中間形状因子に配置するのに必要な任意の特注製造プロセスを必要としない利点があり得る。
【0168】
さらに、中実構造体を含むプロセスの場合、金型等を介して構造体を形成する能力は、生産効率を高めるのに極めて強力であり、結果として、以前は不可能であったサイズおよび形状をもたらすことができる。また、結合剤をCESと事前混合することも可能であり、任意の表面上、または多数の他の潜在的な実施方法論上において塗装され得る。
【0169】
図11Aは、本開示の一実施形態に基づく、2つのCES交互層72、74からなる、半径方向に対称的な円筒構造ブロック110を例解している。
【0170】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、例えば約0.1の屈折率差を有するCES72、74の、半径方向に対称で、かつ不均一な厚さの交互層を生成することによって、回折構造体、屈折構造体、分布型屈折率構造体、バイナリ構造体、ホログラフィック構造体、またはフレネルライクな構造体を製造することが可能である。この値は、光学的構成に応じて変化し得る。かかる素子の製造プロセスは、横方向アンダーソン局在化の原理を利用し得、または本考察で提供された技術を利用して明確なランダム化のない2つの材料を生成し得る。これらの素子に対する処方は、横方向配向または長手方向配向のいずれかにおいて空間的に変化し得、機械加工された表面プロファイル、または個々の層間の不均一な間隔を含み得る。
【0171】
かかる一方法は、交互方法で2つ以上の区別されたEPの材料を用いて結合材料を単純に硬化させて、各層が以前硬化された領域の周りに形成し、定義された直径まで半径方向に成長させる能力を提供する。この直径は、システムの要件に応じて、一定、可変、またはランダムとなり得る。その円筒は、より複雑な構造体向けの構造ブロックとして使用され得る。
【0172】
二軸ポリスチレンなどの、これらに限定されない過渡的二軸材料の特性を使用することによって、1つ以上のCESのサブ構造体を構築することが可能であり、ここで、分子は、急速冷却によって、延伸位置に凍結される。材料を過渡的温度より上に加熱すると、過渡的状態を不活性化させ、場合によっては材料を2以上分の1に収縮させることがある。この方法は、(a)1つ以上のCESを提供することと、(b)アディティブ、サブトラクティブ、または単離プロセスのうちの少なくとも1つにより媒体を形成することと、アディティブプロセスにあっては、少なくとも1つのCESを過渡的構造体に加えることを含み、サブトラクティブプロセスにあっては、過渡的構造体に空隙または逆構造体を生成して、後に少なくとも1つのCESを使用して形成することを含み、単離プロセスにあっては、CESを加えず、または除去して少なくとも1つの過渡的構造体を設計することを含み、(c)アセンブリを形成し、そして横方向アンダーソン局在化を達成するために、アセンブリの第2の平面に沿った材料特性変動の減少に対して、アセンブリの第1の平面に沿った材料特性変動の増大を誘発する過渡的材料を不活性化することと、を含む。
【0173】
図11Bは、材料が二軸材料から除外され、2つのCES材料72、74が、二軸延伸材料1153内の孔に追加されるサブトラクティブプロセス115を示し、ここでは、結合剤は、塗布されても、またはされなくてもよい。それらのCES72、74は、市販されているが、各々は、少なくとも1つの重要なEPを呈する単純なマイクロスフェアであり得る。系全体を二軸材料内のすべての材料の融点近くにした後に、二軸材料1154を緩和させ、かつ孔を収縮させると、CES72、74の寸法は、一方の方向に細長くなり、かつ他方の方向に収縮する。さらに、CES 72、74の空間的な規則化は、わずかにランダム化されているが、EPにおける変動が、任意の直交方向におけるよりも伸長方向に沿ってはるかに小さくなるような仕方で、本質的に保存されている。
【0174】
図11Bの追加の実施形態では、二軸延伸材料は、減色的に形成されて、第1の平均直径および第1の平均密度間隔を有する複数の孔を生成し、次いで、2つのCES 72、74が、二軸材料を緩和する前後に追加され、その結果、第2の平均直径および第2の平均密度間隔をもたらし、第2の平均密度間隔は、第1の平均密度間隔から著しく増加し、第2の平均直径は、第1の平均直径よりもはるかに小さく、形成された媒体の厚さは、増加し、その結果、長手方向配向におけるEPの変動の減少をもたらす。
【0175】
一実施形態では、その方法は、(d)寸法、サイズ、屈折率、および体積などの異なるEPを有するステップ(c)のいくつかのアセンブリを生成し、ステップ(b)からいくつかの複合形成媒体を生成することと、(e)アセンブリおよび複合形成媒体を一緒にペアにして、集約的にサブ構造体と称されるユニットを形成することと、ここで、1つ以上のサブ構造体は、第1および第2の平面に対して1つ以上のEP変動を有することができ、(f)1つ以上のNのCESを加えた追加の変動を生成することであって、各々のCESは、CESiと表され、iは1以上である、生成することと、(g)1つ以上のサブ構造体およびCESの媒体を形成することであって、形成するステップが、1つ以上のサブ構造体の第1の平面に沿って1つの重要なEPパラメータEP(電磁波の実施形態に対する屈折率など)をランダム化して、第1の複合媒体EP変動をもたらし、異なるEP(形状など)が、1つ以上のサブ構造体の第2の平面に沿って第2の複合媒体EP変動を誘発し、1つ以上のサブ構造体の第2の平面が、1つ以上のサブ構造体の第1の平面とは異なり、第2の複合媒体EP変動が、1つ以上のサブ構造体EPおよびCES設計特性により、第1の複合媒体EP変動よりも小さい、形成することと、(h)1つ以上のサブ構造体の第1の平面が、複合アセンブリの横方向配向であり、かつ1つ以上のサブ構造体の第2の平面が、複合アセンブリの長手方向配向であるように、複合媒体を使用して複合アセンブリを形成することであって、複合アセンブリの入口へ、または入口から出口へ伝搬するエネルギー波は、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、複合設計特性および結果として生じる複合EP変動により、横方向配向において空間的に局所化されている、形成すること、をさらに含む。
【0176】
一実施形態では、ステップ(c)またはステップ(h)は、加熱、またはアセンブリ内の材料の過渡的分子状態を不活性化するための他の処理形態を含み、過渡的材料の配置、密度、およびEPは、横方向配向または長手方向配向のうちの少なくとも一方において変化し、それによって、熱処理または他の処理中のアセンブリが、アセンブリの横方向配向または長手方向配向のうちの少なくとも一方に沿って、自然にテーパ形状となるか、または寸法変化を生じさせて、それ以外の場合には、エネルギー波輸送効率に対する適切な規則化を維持するために複雑な製造を必要としたであろう様々なエネルギーリレー幾何学的形状を生成することを可能にする。
【0177】
図12は、20層の異なるCESを有する円筒構造体の斜視図120を例解しており、そこでは、1つ以上の重要なEPは、層から層まで異なり得、また層の厚さは異なり得る。この構造体は、材料を通るエネルギー波のステアリングを実施するように構築され得る。
【0178】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、複数の屈折率RI1-RI20を有する複数の材料を利用することが可能であり、その屈折率は、材料が光学材料の中心から放射するのと同じ領域当たりの厚さであっても、またはなくてもよい。この方法を使用すると、設計領域毎の材料特性に基づいて、所定の方法で光の舵角を変化させるために、材料の光学特性を利用することが可能である。図12は、かかる一実施形態を例解しており、異なる屈折率RI1-RI20を有する20個の材料が構成され、光学リレー素子内に含まれる材料の各々のEPの機能として変更する入力光線122および出力光線124が存在する。
【0179】
図12の構造体は、層を成して構築され得る。先に層状化された材料の各々の外側表面は、適切なセットのEPを有する結合材料と組み合わせて、半径方向の各層の所望の厚さ以下の寸法を有するCES層でコーティングされ得る。結合剤がおおむね硬化し、触ると粘着性がある場合、次の層は、乾燥するまで、先の結合剤に対する外被として、次のCESi+1の層を塗布することによって形成され得る。また、この製造プロセスが、半径方向に首尾一貫する同心円状の構造体が形成されることを確実にするために、光学めっきの一定の回転を必要とすることも、可能性のあり得る実施態様である。
【0180】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、重要な設計特性は、屈折率(RI)であり、CESは、交互するRIを利用して、(ほぼ)同一のRI特性の結合材料と組み合わせ、各半径方向の層の所望の厚さ以下の形状直径で先の層状化材料の各々の外側をコーティングする。結合剤がおおむね硬化し、触ると粘着性がある場合には、第2(またはそれ以上)のRI材料である次の層を塗布して、乾燥するまで、新しい層で先の結合剤をコーティングする。また、この製造プロセスは、半径方向に首尾一貫して同心円状の構造体が形成されることを確実にするために、光学めっきの一定の回転を必要とし、構造体が、半径方向の層毎の所望の厚さと同じか、または同様な厚さを有する2つの材料のうちの一方に整合する中心光学「コア」から始まるという潜在的な実施態様でもある。整合されたRI結合剤を各マイクロスフェア層に塗布することによって、CESは、効果的に光学的に透明なスペーサになり、結合剤を使用して、次の同心円状層が結合するための材料を首尾一貫して形成する。かかる一実施形態では、各マイクロスフェアは、その直径が約1μmであり、1.49の第1のRI、ならびに1.49のRIを有する第1の結合剤、1.59の第2のRIを有する第2のマイクロスフェア、および1.59のRIを有する第2の結合剤を有し、構築された半径方向に同心円状の材料の全体の直径は、直径60mmの光学材料を形成する。
【0181】
先に開示された半径方向の同心円状のマイクロスフェア構築法のさらなる実施形態では、結合剤が、先に開示された規則化されたアプローチに対して、不規則化されたアンダーソン局在化アプローチを形成するための第2(またはそれ以上)のRIのものであるという第2のアプローチが説明されている。このような仕方で、次いで、光線の透過率をランダム化して、光学系の理論的な解像度を高めることが可能である。
【0182】
図13は、本開示の一実施形態に基づいて、2つのCES72または74のシートを利用する螺旋製造プロセス130のための斜視図を例解している。CES材料タイプ72または74は、横にして端と端を接するように配置され、次いでシート132、134に、それぞれ、結合され、そして所定の厚さで製造される。追加の方法は、螺旋製造プロセスを含み、そのプロセスでは、シート132および134が、積層され、互いに結合されて、一方の側の上に第1のセットの重要なEP、および他方の側の上に第2のセットの重要なEPを有する単一のシート753を形成する。次いで、これらの材料は、様々な機械的方法および/または製造方法を利用して特定の直径に達するまで螺旋状に巻かれて、結果として得られるエネルギーリレーの幾何学的形状を生成する。
【0183】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、螺旋的なアプローチは、所定の厚さを有するCES、および2つのCES72、74のうちの一方と同じRIの結合剤を使用して、混合CESおよび結合剤のシートを形成し、それらのCESを利用してシートの厚さを決定し、結合剤を利用して可撓性シート内にそれらのCESを一緒に保持し、ただし、個々の層の所望の厚さを超えない。これは、第2のRIを有する第2(またはそれ以上)のCESに対して、繰り返される。
【0184】
一旦、個々のシートが、所定の長さ(得られたエネルギーリレー素子の各々の長さ)および幅(両方の材料を一緒に螺旋状に巻いた後の端部の厚さまたは直径)で製造されると、EP1と称される1つ以上の重要なEPを有する結合剤の薄い層を、132に塗布し、続いて、結合剤を硬化させずに、相手側134を132に整列させる。次いで、134は、アセンブリの上に薄い層で塗布され、かつ未だ硬化していない、EP2と称される1つ以上のEPを有する結合剤を有する。次いで、得られた積層体132、EP1を有する結合剤134、およびEP2を有する結合剤は、螺旋状に巻かれ、結果として得られるエネルギーリレー素子を形成し、このプロセスを介して、いかなる過剰な結合剤材料も、最終硬化の前に2つの開口端部のいずれかから強制的に押し出される。
【0185】
さらに、上記のいずれの方法の場合も、不均一な厚さでシートを製造し、特定の機能目的のために同心円状のリングに調節可能な厚さを与えることが可能である。
【0186】
重要な設計特性が屈折率である可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、製造された材料の確定された厚さを通って各光線の指向性を計算し、次いで同心円状のリングの相対的な厚さを決定して、光学的要件に応じてある特定の角度である特定の光線を舵角することを可能にする。シートへの楔アプローチは、各半径方向リングに対して絶えず増加する厚さをもたらすか、またはシートを横切る不均一な厚さが、半径方向リングの厚さにランダムな変化を生じさせるであろう。
【0187】
それぞれが単一のCESおよび単一の結合剤を含む2つのシートを作り出す代わりに、図13に示すように、端と端を絡合された構成135で配置された2つ以上のCES72、74を含む単一シート層135を作り出すことができる。EP1を有する結合剤を使用して、2つの材料を一緒に保持する。シートを螺旋状に巻いて結果として得られるエネルギーリレー素子を形成する場合、同じ結合剤、またはEP2とは異なる結合剤をシートに塗布することができ、このプロセスを通じて、どんな過剰な結合剤材料も、2つの開口端部のいずれかから押し出される。
【0188】
同じプロセスが実行されるが、シートが結合剤材料2に対して不整合なCES材料タイプ1で作られ、その逆もまた同様である上記の追加の方法は、横方向アンダーソン局在化現象を促進する。
【0189】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態は、上記の半径方向対称または螺旋状の光学材料のすべてに対して存在し、そこでは、形成される光学素子が、薄い円筒にスライスされ、特定の光学構成に必要な光線の適切な操作を可能にする回折レンズの実施として、アレイ状に整列され得る。
【0190】
図14は、本開示の一実施形態に基づいて、エネルギーリレー構造体に螺旋状に巻かれた、1枚のシート当たりで同じでも異なってもよい厚さを有する20個のCESの繰り返しパターン140の斜視図を例解し、材料の各領域の1つ以上の異なるEPの結果である入力波角度および出力波角度が存在する。
【0191】
可視電磁エネルギーリレーに対する一実施形態では、本開示の一実施形態に基づいて、140は、材料の各領域の異なる屈折率の結果として電磁波を操作することができる光学リレー構造体に螺旋状に巻かれたシート毎に同じでも異なってもよい厚さで塗布された20個の屈折率を含む。
【0192】
可視電磁エネルギーリレーに対する追加の実施形態では、材料の屈折率は、螺旋の中心からの半径の特定の関数として変化する。このようにして、光学リレー素子を通る光線を操作するための特定の光学的な関数用に設計された一連の屈折率を用いて、以前に識別されたような複数の材料シートを製造することが可能である。これはさらに、先に開示されたようにアレイに配置され得、または他の実施形態で考察されたように、切断もしくは研磨などがなされ得る。
【0193】
さらに、任意のフレネル小型レンズアレイ、または任意の他の決まった目的に使用するために、この螺旋または放射状プロセスから複数の光学素子を製造し、以前に開示されているか、または当技術分野で知られている任意の方法でこれらを互いに結合/融合して、所定の光学素子の厚さを有する単一表面を形成し、次いでアレイの全体をシートにスライスすることが可能である。
【0194】
構造体のうちの1つの横方向直径は、(i)可視光の少なくとも1つの波長の4倍であり得、材料波伝搬特性は、屈折率であるか、または(ii)超音波周波数の少なくとも1つの波長の4倍であり得、材料波伝搬特性は、音響インピーダンスであるか、または(iii)赤外光の少なくとも1つの波長の4倍であり得、材料波伝搬特性は、屈折率であるか、または(iv)音波、紫外線、X線、マイクロ波、電波、もしくは機械的エネルギーの少なくとも1つの波長の4倍であり得るか、のうちの少なくとも1つであり得る。
【0195】
一実施形態では、第1のコンポーネント設計構造体および第2のコンポーネント設計構造体の横方向直径は、2つの異なるエネルギー領域に対して設計され得る。構造体のうちの1つのアスペクト比は、横方向配向におけるよりも長手方向配向における方が大きくなり得る。複数の構造体は、部分的に重なり合い、かつ主に長手方向配向に一緒に積み重ね得る。一実施形態では、第1のコンポーネント設計構造体は、第2のコンポーネント設計構造体の逆形状である表面プロファイルを呈するように設計され得、構造体のうちの1つは空隙を含み、構造体のうちの1つは、第2のコンポーネント設計構造体の空隙内に形成され得る。
【0196】
一実施形態では、エネルギーリレーの機械的外部表面は、製造前に形成され、または製造後に処理されて、平面、非平面、多面体、球形、円筒形、幾何学的形状、テーパ形、拡大、縮小、円形、正方形、絡合、織成、または他の機械的表面特性を呈し得る。一実施形態では、エネルギーリレーを形成、成形、または機械設計することによって、複雑なもしくは形成された形状、曲面もしくは傾斜面、光学素子、屈折率分布型レンズ、回折光学素子、光学リレー、光学テーパ、および他の幾何学的構成または光学デバイスのうちの少なくとも1つが作り出される。一実施形態では、2つ以上のエネルギーリレーが、アセンブリ内で一緒に取り付けられ、結果として得られる構造は、融合もしくは中実、または緩いもしくは可撓性がある。
【0197】
一実施形態では、エネルギーリレーは、第1の側面および第2の側面を含み、第2の側面は、2つ以上の第3の側面を有し、第3の側面は、第2の側面を通してエネルギーを伝搬し、第1の側面を通して組み合わされる。
【0198】
一実施形態では、横方向アンダーソン局在特性を有するデバイスは、第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、かつ第2の構造体は、第2の波動伝搬特性を有し、リレー素子が、そこを通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、横方向配向に沿って、第1の構造体および第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、長手方向配向に沿って、第1の構造体および第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、エネルギーが、横方向配向に空間的に局在化され、エネルギーの約50%超が、リレー素子を通って横方向配向に対して、長手方向配向に沿って伝搬する。
【0199】
別の実施形態では、リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、第1の表面と第2の表面との間を伝搬するエネルギーが、長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行する。いくつかの実施形態では、第1の波動伝搬特性が、第1の屈折率であり、第2の波動伝搬特性が、第2の屈折率であり、第1の屈折率と第2の屈折率との間の変動は、エネルギーが、横方向配向に空間的に局在化されることと、エネルギーの約50%超が、第1の表面から第2の表面に伝搬することと、をもたらす。
【0200】
一実施形態では、第1の表面を通過するエネルギーが、第1の解像度を有し、第2の表面を通過するエネルギーが、第2の解像度を有し、第2の解像度が、第1の解像度の約50%以上である。別の実施形態では、第1の表面に呈示される均一なプロファイルを有するエネルギーが、第2の表面を通過して、第2の表面上のエネルギーの位置に関係なく、第2の表面の法線に対して±10度の開口角を有する円錐を実質的に充填する。
【0201】
一実施形態では、第1の表面が、第2の表面とは異なる表面積を有し、リレー素子が、第1の表面と第2の表面との間に傾斜したプロファイル部分をさらに備え、リレー素子を通過するエネルギーが、結果として空間的拡大または空間的縮小をもたらす。別の実施形態では、第1の構造体および第2の構造体の各々が、ガラス、炭素、光ファイバ、光学薄膜、ポリマー、またはそれらの混合物を含む。
【0202】
いくつかの実施形態では、第1の表面および第2の表面の両方が、平面であり、または第1の表面および第2の表面の両方が、非平面であり、または第1の表面が、平面であり、第2の表面が、非平面であり、または第1の表面が、非平面であり、第2の表面が、平面であり、または第1の表面および第2の表面の両方が、凹面であり、または第1の表面および第2の表面の両方が、凸面であり、または第1の表面が、凹面であり、第2の表面が、凸面であり、または第1の表面が、凸面であり、第2の表面が凹面である。
【0203】
一実施形態では、本デバイスは、第1の構造体が、そこを通ってリレーされるエネルギーの波長の4倍未満である、横方向配向に沿った平均第1寸法を有し、平均第2および第3寸法が、第2および第3の配向に沿った平均第1寸法よりもそれぞれ実質的に大きく、第2および第3の配向が、横方向配向に対して実質的に直交し、第2の波動伝搬特性が、第1の波動伝搬特性と同じ特性を有するが、異なる値を有する特性を有し、第1の構造体および第2の構造体が、第1の波動伝搬特性および第2の波動伝搬特性が最大変動を有するように、横方向寸法において最大空間変動を伴って配置され、第1の構造体および第2の構造体が、第1の波動伝搬特性および第2の波動伝搬特性が長手方向配向に沿って不変となるように、空間的に配置され、リレー素子全体にわたり横方向配向に沿って、第1の構造体のチャネル間の中心間間隔が、第1の構造体の平均寸法の1~4倍の平均間隔を伴ってランダムに変動し、第1の構造体のうちの2つの隣接する長手方向チャネルが、第1の構造体の平均寸法の少なくとも半分の距離だけ実質的に各位置にある第2の構造体によって分離されている。
【0204】
一実施形態では、リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、第1の表面と第2の表面との間を伝搬するエネルギーが、長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行する。別の実施形態では、第1の波動伝搬特性が、第1の屈折率であり、第2の波動伝搬特性が、第2の屈折率であり、第1の屈折率と第2の屈折率との間の変動は、エネルギーが、横方向配向に空間的に局在化されることと、エネルギーの約50%超が、第1の表面から第2の表面に伝搬することと、をもたらす。
【0205】
一実施形態では、システムは、本明細書に記載されたデバイスおよびリレー素子を組み込む設計構造体を有する横方向アンダーソン局在化エネルギーリレーを含み得る。
【0206】
本明細書に開示された原理に従う様々な実施形態が上述されてきたが、それらの実施形態は、単なる例示としての目的のために示されており、限定されないことを理解されたい。したがって、本発明(複数可)の幅広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、本開示に由来する特許請求の範囲、およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。さらに、上記の利点および特徴は、記載された実施形態において提供されているが、上記の利点のいずれかまたはすべてを達成するプロセスおよび構造に対して、かかる由来の特許請求の範囲の適用を限定しない。
【0207】
本開示の原理的な特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な実施形態の中で使用することができることを理解されたい。当業者は、日常的なわずかな実験を用いて、本明細書に記載された特定の手順に対する多くの等価物を認識するか、または探求することができるであろう。かかる等価物は、本開示の範囲内にあるとみなされ、特許請求の範囲により網羅される。
【0208】
さらに、本明細書における節の見出しは、37CFR1.77に基づく示唆との一貫性を持たせるために、またはそれ以外では構成上の手がかりを提供するために、提供されている。これらの見出しは、本開示に由来し得る任意の特許請求の範囲の中に記載された本発明(複数可)を限定または特徴付けるものではない。具体的には、一例として、見出しが「発明の分野」と称していても、かかる特許請求の範囲は、いわゆる技術分野を説明するためのこの見出しの文言によって限定されるべきではない。さらに、「発明の背景」の節における技術の説明は、技術が本開示内の任意の発明(複数可)の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。「概要」は、論点となる特許請求の範囲に記載された本発明(複数可)の特徴付けとは、決してみなされない。さらに、本開示内での単数形の「発明」の言及は、本開示において単一の新規性のみ存在すると主張するために使用されるべきではない。複数の発明が、本開示に由来する複数の請求項の制限に従って記載される可能性があり、したがって、かかる請求項は、それによって保護される本発明(複数可)およびそれらの等価物を定義する。すべての例では、かかる請求項の範囲は、本開示に照らしてそれら自体のメリットを考慮されるであろうが、本明細書内で記載された見出しによって制約されるべきではない。
【0209】
特許請求の範囲および/または明細書中の用語「備える(comprising)」と併せて使用されるときに使われる単語「1つ(a)」または「1つ(an)」は、「1つ(one)」を意味し得るが、それはまた、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つを超える(one or more than one)」の意味とも矛盾しない。特許請求の範囲の中で使用される用語「または(or)」は、代替物のみに明示的に言及せず、または代替物が相互に排他的でない限り、「および/または(and/or)」を意味するように使用されているが、本開示は、代替物のみ、および「および/または(and/or)」を指す定義を支持する。本出願全体を通じて、用語「約(about)」は、1つの値が、デバイスの固有の誤差ばらつきを含むことを示すために使用され、方法は、その値、または研究課題の間に存在するばらつきを判定するために使用されている。一般に、ただし前述の考察に対する対象であるが、「約(about)」などの近似の単語により修飾された本明細書中の数的な値は、記述された値から、少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12、または15%だけ変化する可能性がある。
【0210】
本明細書および請求項(複数可)で使用されているように、単語「備える(comprising)」(ならびに「comprise」および「comprises」などの任意の形式の備える)、「有する(having)」(ならびに「have」および「has」などの任意の形式の有する)、「含む(including)」(ならびに「includes」および「include」などの任意の形式の含む)、または「containing」(ならびに「contains」および「contain」などの任意の形式の包含する)は、包括的または開放的、追加的、引用されていない要素または方法ステップを排除しない。
【0211】
「そのとき(at the time)」、「同等(equivalent)」、「間中(during)」、「完全(complete)」等の比較、測定、およびタイミングに関する単語は、「実質的にそのとき(substantially at the time)」、「実質的に同等(substantially equivalent)」、「実質的に~間中(substantially during)」、「実質的に完全(substantially complete)」等を意味すると理解されるべきであり、ここで、「実質的に(substantially)」とは、そのような比較、測定、およびタイミングが、暗黙のうちに、または明示的に記述された所望の結果を達成するために、実用的であることを意味している。「近く(near)」、「近接する(proximate to)」、「隣接する(adjacent to)」などの要素の相対的位置に関係する単語は、それぞれのシステム要素の相互作用に実質的な影響を及ぼすのに十分近いことを意味するものとする。近似の他の言葉は、同様に、そのように変更されたとき、必ずしも絶対的または完全であるとは理解されないが、存在しているとしてその条件を指定することを保証するために、当業者にとっては十分近いとみなされるであろうという条件を指す。記述が変わる可能性の程度は、どのように大きな変化がもたらされるかに依存し、当業者であれば、修正されていない特徴の要求された特性および可能性を依然として有するような修正された特徴を認識するであろう。
【0212】
本明細書で使用される用語「またはそれらの組み合わせ」は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列および組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈で順番が重要である場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも同様である。この例を続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどのような1つ以上の項目または用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、典型的には、任意の組み合わせにおける項目または用語の数に制限はないことを理解するであろう。
【0213】
本明細書に開示および請求された組成物および/または方法のすべては、本開示に照らして過度の実験をすることなく作製および実行することができる。本開示の組成物および方法は、好ましい実施形態の観点から記載されているが、組成物および/または方法に対して、ならびに本明細書に記載された方法のステップまたはステップの順序において、本開示の概念、趣旨および範囲から逸脱することなく、様々なバリエーションを適用することができることは、当業者にとって明らかであろう。当業者に明らかなこのような類似の置換および修飾はすべて、添付の特許請求の範囲によって定義される開示の趣旨、範囲および概念の範囲内であるとみなされる。
本明細書によれば、以下の各項目に記載の事項もまた開示される。
[項目1]
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1のセットの設計特性を有する、提供することと、
(b)第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第2のコンポーネント設計構造体が、第2のセットの設計特性を有し、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方が、第1の設計特性および第2の設計特性によって表される少なくとも2つの共通する設計特性を有する、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記第2のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面内の前記第1の設計特性をランダム化して、前記第1の平面内の前記第1の設計特性の第1の変動をもたらし、前記第2の設計特性の値が、前記媒体の第2の平面内の前記第1の設計特性の変動を可能にし、前記第2の平面内の前記第1の設計特性の前記変動が、前記第1の平面内の前記第1の設計特性の前記変動よりも小さい、形成することと、を含み、
前記形成するステップ(c)が、
(i)前記第1のコンポーネント設計構造体の前記第2のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、
(ii)前記第2のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための前記第1のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、
(iii)前記第2のコンポーネント設計構造体の前記第1のコンポーネント設計構造体へのアディティブプロセス、または
(iv)前記第1のコンポーネント設計構造体と一緒に形成するように、空隙または逆構造体を生成するための前記第2のコンポーネント設計構造体のサブトラクティブプロセス、のうちの少なくとも1つを用いて形成することを含む、方法。
[項目2]
前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、前記第1の設計特性が、屈折率であり、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、前記第2の設計特性が、形状であり、前記形成するステップ(c)が、前記媒体の第1の平面に沿って、前記第1のコンポーネント設計構造体の前記屈折率、および前記第2のコンポーネント設計構造体の前記屈折率をランダム化して、屈折率における第1の変動をもたらし、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の前記形状の組み合わされた幾何学的形状が、前記媒体の前記第2の平面の屈折率の変動をもたらし、前記第2の平面の前記屈折率の前記変動が、前記媒体の前記第1の平面の屈折率の前記変動よりも小さい、項目1に記載の方法。
[項目3]
(d)前記媒体の前記第1の平面がアセンブリの横方向配向に沿って延在し、かつ前記媒体の前記第2の平面が前記アセンブリの長手方向配向に沿って延在するように、前記媒体を使用して前記アセンブリを形成することをさらに含み、前記アセンブリを通って伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、前記第1の設計特性および前記第2の設計特性により、横方向配向に空間的に局所化となる、項目1または2に記載の方法。
[項目4]
前記形成するステップ(c)および(d)の各々が、混合、硬化、結合、UV露光、融合、機械設計、レーザ切断、溶融、重合、エッチング、食刻、3D印刷、CNC設計、平版印刷、メタライゼーション、液化、堆積、インクジェット印刷、レーザ成形、光学成形、穿孔、積層、加熱、冷却、規則化、不規則化、研磨、削除、切断、材料除去、圧縮、加圧、吸引、重力、および他の処理方法によって形成することのうちの少なくとも1つを含む、項目3に記載の方法。
[項目5]
(e)複雑もしくは形成形状、湾曲もしくは傾斜表面、光学素子、屈折率分布型レンズ、回折光学素子、光学リレー、光学テーパ、および他の幾何学的構成または光学デバイスのうちの少なくとも1つを作り出すための形成、成形、または機械設計によって前記アセンブリを処理することをさらに含む、項目3または4に記載の方法。
[項目6]
ステップ(a)の前記第1のコンポーネント設計構造体および(b)の前記第2のコンポーネント設計構造体、ならびにステップ(c)の前記形成された媒体の前記第1の設計特性および前記第2の設計特性が、累積的に組み合わさって、横方向アンダーソン局在化の特性を呈する、項目2に記載の方法。
[項目7]
前記提供するステップ(a)および(b)の各々は、前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記第2のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上が、液体、気体、または固体形態のうちの少なくとも1つであることを含む、項目1から6のいずれか1項に記載の方法。
[項目8]
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1のセットの設計特性を有する、提供することと、
(b)第2のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第2のコンポーネント設計構造体が、第2のセットの設計特性を有し、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方が、第1の設計特性および第2の設計特性によって表される少なくとも2つの共通する設計特性を有する、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記第2のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面内の前記第1の設計特性をランダム化して、前記第1の平面内の前記第1の設計特性の第1の変動をもたらし、前記第2の設計特性の値が、前記媒体の第2の平面内の前記第1の設計特性の変動を可能にし、前記第2の平面内の前記第1の設計特性の前記変動が、前記第1の平面内の前記第1の設計特性の前記変動よりも小さい、形成することと、を含み、
前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、前記第1の設計特性が、屈折率であり、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の両方に共通する、前記第2の設計特性が、形状であり、前記形成するステップ(c)が、前記媒体の第1の平面に沿って、前記第1のコンポーネント設計構造体の前記屈折率、および前記第2のコンポーネント設計構造体の前記屈折率をランダム化して、屈折率における第1の変動をもたらし、前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体の前記形状の組み合わされた幾何学的形状が、前記媒体の前記第2の平面の屈折率の変動をもたらし、前記第2の平面の前記屈折率の前記変動が、前記媒体の前記第1の平面の屈折率の前記変動よりも小さく、
前記提供するステップ(a)および(b)の各々は、前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記第2のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上が、ポリマー材料のうちの少なくとも1つであることを含み、前記第1の平面の屈折率および前記第2の平面の屈折率の各々が、1よりも大きい、方法。
[項目9]
前記提供するステップ(a)および(b)の各々が、第1および第2の平面内で異なる第1のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上、ならびに第1および第2の平面内で異なる第2のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上を有する、前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記第2のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上を含み、前記第2の平面の前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体寸法のうちの1つ以上が、前記第1の平面と異なり、前記第1の平面の前記第1のコンポーネント設計構造体および前記第2のコンポーネント設計構造体寸法が、可視光の波長の4倍未満である、項目1から8のいずれか1項に記載の方法。
[項目10]
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1の屈折率n、設計特性p、および第1の吸収光学品質bを有する、提供することと、
(b)1つ以上のNのコンポーネント設計構造体を提供することであって、各Nの構造体が、屈折率n、設計特性p、および吸収光学品質bを有し、Nが、1以上である、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記Nの構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面に沿って、前記第1の屈折率nおよび前記屈折率nをランダム化して、第1の屈折率の変動をもたらし、第1の設計特性pおよび前記設計特性pが、前記媒体の第2の平面に沿って第2の屈折率の変動を誘発し、前記第2の平面が、前記第1の平面とは異なり、前記第2の屈折率の変動が、前記第1の設計特性pと前記設計特性pとの間の組み合わされた幾何学的形状により、前記第1の屈折率の変動よりも小さい、形成することと、
(d)前記媒体の前記第1の平面がアセンブリの横方向配向であり、かつ前記媒体の前記第2の平面が前記アセンブリの長手方向配向であるように、前記媒体を使用して前記アセンブリを形成することであって、前記アセンブリの入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、前記設計特性および結果として生じる屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化となり、前記媒体の前記吸収光学品質が、前記アセンブリを通るエネルギー波の不要な拡散または散乱の低減を容易にする、形成することと、を含み、
前記提供するステップ(a)および(b)の各々が、前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上を含み、第iの構造体のうちの前記1つ以上が、結合剤、オイル、エポキシ、および他の光学グレードの接着材料、または浸漬液のうちの少なくとも1つを含む、アディティブプロセスである、方法。
[項目11]
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1の屈折率n、設計特性p、および第1の吸収光学品質bを有する、提供することと、
(b)1つ以上のNのコンポーネント設計構造体を提供することであって、各Nの構造体が、屈折率n、設計特性p、および吸収光学品質bを有し、Nが、1以上である、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記Nの構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面に沿って、前記第1の屈折率nおよび前記屈折率nをランダム化して、第1の屈折率の変動をもたらし、第1の設計特性pおよび前記設計特性pが、前記媒体の第2の平面に沿って第2の屈折率の変動を誘発し、前記第2の平面が、前記第1の平面とは異なり、前記第2の屈折率の変動が、前記第1の設計特性pと前記設計特性pとの間の組み合わされた幾何学的形状により、前記第1の屈折率の変動よりも小さい、形成することと、
(d)前記媒体の前記第1の平面がアセンブリの横方向配向であり、かつ前記媒体の前記第2の平面が前記アセンブリの長手方向配向であるように、前記媒体を使用して前記アセンブリを形成することであって、前記アセンブリの入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、前記設計特性および結果として生じる屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化となり、前記媒体の前記吸収光学品質が、前記アセンブリを通るエネルギー波の不要な拡散または散乱の低減を容易にする、形成することと、を含み、
前記形成するステップ(c)が、前記媒体を非固体形態に形成することを含み、前記形成するステップ(d)が、前記アセンブリを、前記非固体形態媒体を受容するための可撓性筐体を有する緩いコヒーレント導波路システムに形成することを含む、方法。
[項目12]
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1の屈折率n、設計特性p、および第1の吸収光学品質bを有する、提供することと、
(b)1つ以上のNのコンポーネント設計構造体を提供することであって、各Nの構造体が、屈折率n、設計特性p、および吸収光学品質bを有し、Nが、1以上である、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記Nの構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面に沿って、前記第1の屈折率nおよび前記屈折率nをランダム化して、第1の屈折率の変動をもたらし、第1の設計特性pおよび前記設計特性pが、前記媒体の第2の平面に沿って第2の屈折率の変動を誘発し、前記第2の平面が、前記第1の平面とは異なり、前記第2の屈折率の変動が、前記第1の設計特性pと前記設計特性pとの間の組み合わされた幾何学的形状により、前記第1の屈折率の変動よりも小さい、形成することと、
(d)前記媒体の前記第1の平面がアセンブリの横方向配向であり、かつ前記媒体の前記第2の平面が前記アセンブリの長手方向配向であるように、前記媒体を使用して前記アセンブリを形成することであって、前記アセンブリの入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、前記設計特性および結果として生じる屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化となり、前記媒体の前記吸収光学品質が、前記アセンブリを通るエネルギー波の不要な拡散または散乱の低減を容易にする、形成することと、を含み、
前記形成するステップ(c)が、前記媒体を液体形態に形成することを含み、前記形成するステップ(d)が、前記アセンブリを、液体形態媒体を直接堆積または塗布することによって形成することを含む、方法。
[項目13]
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1の屈折率n、設計特性p、および第1の吸収光学品質bを有する、提供することと、
(b)1つ以上のNのコンポーネント設計構造体を提供することであって、各Nの構造体が、屈折率n、設計特性p、および吸収光学品質bを有し、Nが、1以上である、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記Nの構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面に沿って、前記第1の屈折率nおよび前記屈折率nをランダム化して、第1の屈折率の変動をもたらし、第1の設計特性pおよび前記設計特性pが、前記媒体の第2の平面に沿って第2の屈折率の変動を誘発し、前記第2の平面が、前記第1の平面とは異なり、前記第2の屈折率の変動が、前記第1の設計特性pと前記設計特性pとの間の組み合わされた幾何学的形状により、前記第1の屈折率の変動よりも小さい、形成することと、
(d)前記媒体の前記第1の平面がアセンブリの横方向配向であり、かつ前記媒体の前記第2の平面が前記アセンブリの長手方向配向であるように、前記媒体を使用して前記アセンブリを形成することであって、前記アセンブリの入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、前記設計特性および結果として生じる屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化となり、前記媒体の前記吸収光学品質が、前記アセンブリを通るエネルギー波の不要な拡散または散乱の低減を容易にする、形成することと、を含み、
前記形成するステップ(c)および(d)が、前記アセンブリの複数の入口または複数の出口のうちの少なくとも1つを形成するために、様々な配向において、2つ以上の弛緩または溶融媒体を組み合わせることを含む、方法。
[項目14]
方法であって、
(a)第1のコンポーネント設計構造体のうちの1つ以上を提供することであって、前記第1のコンポーネント設計構造体が、第1の屈折率n、設計特性p、および第1の吸収光学品質bを有する、提供することと、
(b)1つ以上のNのコンポーネント設計構造体を提供することであって、各Nの構造体が、屈折率n、設計特性p、および吸収光学品質bを有し、Nが、1以上である、提供することと、
(c)前記第1のコンポーネント設計構造体のうちの前記1つ以上、および前記Nの構造体のうちの前記1つ以上を使用して媒体を形成することであって、前記形成するステップが、前記媒体の第1の平面に沿って、前記第1の屈折率nおよび前記屈折率nをランダム化して、第1の屈折率の変動をもたらし、第1の設計特性pおよび前記設計特性pが、前記媒体の第2の平面に沿って第2の屈折率の変動を誘発し、前記第2の平面が、前記第1の平面とは異なり、前記第2の屈折率の変動が、前記第1の設計特性pと前記設計特性pとの間の組み合わされた幾何学的形状により、前記第1の屈折率の変動よりも小さい、形成することと、
(d)前記媒体の前記第1の平面がアセンブリの横方向配向であり、かつ前記媒体の前記第2の平面が前記アセンブリの長手方向配向であるように、前記媒体を使用して前記アセンブリを形成することであって、前記アセンブリの入口から出口へ伝搬するエネルギー波が、横方向配向に対して、長手方向配向においてより高い輸送効率を有し、前記設計特性および結果として生じる屈折率変動により、横方向配向に空間的に局所化となり、前記媒体の前記吸収光学品質が、前記アセンブリを通るエネルギー波の不要な拡散または散乱の低減を容易にする、形成することと、を含み、
前記形成するステップ(d)が、前記エネルギー波を送信および受信するためのシステムに前記アセンブリを形成することを含む、方法。
[項目15]
前記システムが、局在化されたエネルギーを、同じ媒体を介して同時に送信および受信することが可能である、項目14に記載の方法。
[項目16]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面を通過する前記エネルギーが、第1の解像度を有し、前記第2の表面を通過する前記エネルギーが、第2の解像度を有し、前記第2の解像度が、前記第1の解像度の約50%以上である、デバイス。
[項目17]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面に呈示される均一なプロファイルを有する前記エネルギーが、前記第2の表面を通過して、前記第2の表面上の前記エネルギーの位置に関係なく、前記第2の表面の法線に対して±10度の開口角を有する円錐を実質的に充填する、デバイス。
[項目18]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面が、前記第2の表面とは異なる表面積を有し、前記リレー素子が、前記第1の表面と前記第2の表面との間に傾斜したプロファイル部分をさらに備え、前記リレー素子を通過する前記エネルギーが、空間的拡大または空間的縮小をもたらす、デバイス。
[項目19]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面および前記第2の表面の両方が、非平面である、デバイス。
[項目20]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面が、平面であり、前記第2の表面が、非平面である、デバイス。
[項目21]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面が、非平面であり、前記第2の表面が、平面である、デバイス。
[項目22]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面および前記第2の表面の両方が、凹面である、デバイス。
[項目23]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面および前記第2の表面の両方が、凸面である、デバイス。
[項目24]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面が、凹面であり、前記第2の表面が、凸面である、デバイス。
[項目25]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行し、
前記第1の表面が、凸面であり、前記第2の表面が、凹面である、デバイス。
[項目26]
デバイスであって、
第1の構造体のうちの1つ以上、および第2の構造体のうちの1つ以上で形成されたリレー素子であって、前記第1の構造体が、第1の波動伝搬特性を有し、前記第2の構造体が、第2の波動伝搬特性を有し、前記リレー素子が、内部を通ってエネルギーをリレーするように構成されている、リレー素子、を備え、
横方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、空間的な変動を有する交互配置構成で配置され、
長手方向配向に沿って、前記第1の構造体および前記第2の構造体が、実質的に同様の構成を有し、
前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化され、前記エネルギーの約50%超が、前記リレー素子を通って前記横方向配向に対して、前記長手方向配向に沿って伝搬し、
前記第1の構造体が、内部を通ってリレーされる前記エネルギーの波長の4倍未満である、前記横方向配向に沿った平均第1寸法を有し、平均第2および第3寸法が、第2および第3の配向に沿った前記平均第1寸法よりもそれぞれ実質的に大きく、前記第2および第3の配向が、前記横方向配向に対して実質的に直交し、
前記第2の波動伝搬特性が、前記第1の波動伝搬特性と同じ特性を有するが、異なる値を有し、
前記第1の構造体および前記第2の構造体は、前記第1の波動伝搬特性および前記第2の波動伝搬特性が最大変動を有するように、前記横方向配向において最大空間変動を伴って配置され、
前記第1の構造体および前記第2の構造体は、前記第1の波動伝搬特性および前記第2の波動伝搬特性が前記長手方向配向に沿って不変となるように、空間的に配置され、
前記リレー素子全体にわたり前記横方向配向に沿って、前記第1の構造体のチャネル間の中心間間隔が、前記第1の構造体の平均寸法の1~4倍の平均間隔を伴ってランダムに変動し、前記第1の構造体のうちの2つの隣接する長手方向チャネルが、前記第1の構造体の前記平均寸法の少なくとも半分の距離だけ実質的に各位置にある前記第2の構造体によって分離されている、デバイス。
[項目27]
前記リレー素子が、第1の表面および第2の表面を含み、前記第1の表面と前記第2の表面との間を伝搬する前記エネルギーが、前記長手方向配向に対して実質的に平行である経路に沿って進行する、項目26に記載のデバイス。
[項目28]
前記第1の波動伝搬特性が、第1の屈折率であり、前記第2の波動伝搬特性が、第2の屈折率であり、前記第1の屈折率と前記第2の屈折率との間の変動は、前記エネルギーが、前記横方向配向に空間的に局在化されることと、前記エネルギーの約50%超が、前記第1の表面から前記第2の表面に伝搬することと、をもたらす、項目27に記載のデバイス。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14