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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】紫外線照射器
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20240416BHJP
   G02C 11/00 20060101ALI20240416BHJP
   A45C 11/04 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
A61L2/10
G02C11/00
A45C11/04 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020125624
(22)【出願日】2020-07-22
(65)【公開番号】P2022021808
(43)【公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】506159699
【氏名又は名称】株式会社ジンズホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】金田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 安住
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110215031(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109567354(CN,A)
【文献】特開2012-187339(JP,A)
【文献】特開平09-140633(JP,A)
【文献】特開平10-085022(JP,A)
【文献】特表2021-519163(JP,A)
【文献】米国特許第10376605(US,B1)
【文献】特表2019-529052(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0043043(US,A1)
【文献】特開2020-081307(JP,A)
【文献】登録実用新案第3100828(JP,U)
【文献】登録実用新案第3140316(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/10
G02C 11/00
A45C 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイウエアに紫外線を照射する紫外線照射器であって、
前記アイウエアを収容するアイウエアケースに収納されるベースと、
前記ベースに固定されており、前記アイウエアケースに収容された前記アイウエアに紫外線を照射する照射素子と、
前記照射素子を点灯させる点灯手段と、
を備え、
前記ベースが前記アイウエアケースに対して着脱自在とされており、
前記ベースは、前記ベースに対する前記アイウエアの位置を定める位置決め部を備え、
前記ベースは、前記照射素子が固定される主面を有し、
前記位置決め部は、前記主面から突出する凸状とされており、
前記位置決め部は、前記アイウエアケースの短辺が延びる方向の一方側において突出する第1凸部と、前記方向の他方側において突出する第2凸部と、前記第1凸部及び前記第2凸部の間において窪む凹部とを有し、
前記第2凸部は、前記アイウエアのブリッジが対向する部位であり、
前記凹部は、前記アイウエアのリムの一部、及びパッドの一部が入り込む部位であり、
前記第2凸部に前記ブリッジが載置されて前記凹部に前記リムの一部、及び前記パッドの一部が入り込むことにより、前記位置決め部に対する前記アイウエアの位置が確定する、
紫外線照射器
【請求項2】
前記照射素子は、前記アイウエアに紫外線C波を照射する、
請求項1に記載の紫外線照射器。
【請求項3】
前記点灯手段は、
前記アイウエアケースに前記ベースが収納された状態で前記アイウエアケースの開閉状態を検知するセンサと、
前記センサによって検知された前記開閉状態に応じて前記照射素子の照射を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記センサによって前記アイウエアケースの閉塞状態が検知されたときに前記照射素子を点灯させる、
請求項1または請求項2に記載の紫外線照射器。
【請求項4】
前記センサは、光を電気信号に変換する光電センサである、
請求項に記載の紫外線照射器。
【請求項5】
前記ベースは、板状とされており、
前記点灯手段は、複数の前記センサを有し、
複数の前記センサは、前記ベースの複数の面のそれぞれに取り付けられている、
請求項3または請求項4に記載の紫外線照射器。
【請求項6】
複数の前記照射素子を備え、
複数の前記照射素子は、前記アイウエアのレンズの前方を向く面に対向する位置に配置されている、
請求項1~のいずれか一項に記載の紫外線照射器。
【請求項7】
前記点灯手段が前記照射素子を点灯させていることを報知する報知手段を備える、
請求項1~のいずれか一項に記載の紫外線照射器。
【請求項8】
前記ベースは、前記アイウエアの一部が接触するクッション部を備える、
請求項1~のいずれか一項に記載の紫外線照射器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アイウエアに紫外線を照射する紫外線照射器に関する。
【背景技術】
【0002】
アイウエアに紫外線を照射する紫外線照射器として、特開平10-85022号公報に記載されている眼鏡ケースが挙げられる。眼鏡ケースは、上ケースと、上ケースにヒンジを介して回動自在に連結された下ケースと、上ケースの内面に設けられた一対のランプとを備える。一対のランプは、眼鏡のレンズのそれぞれに対向するように上ケースの内側の窪んだ部分に固定されており、一対のレンズのそれぞれに紫外線を照射する。
【0003】
上ケースの内側面には充電器が固定されており、充電器からは先端にプラグが取り付けられたリード線が延び出している。上ケースの前縁部内側の中央には内側に突出する突出部が形成されており、当該突出部には下ケースに係合するフックが設けられている。下ケースの前縁部内側の中央には内側に突出する突出部が形成されており、当該突出部には上ケースのフックが係合するフック穴が形成されている。
【0004】
上ケースのフックが下ケースのフック穴に係合することによって、下ケースに上ケースが閉じられた状態が維持される。また、下ケースの突出部におけるフック穴の奥側には、ケーススイッチが上方に突出するように設けられている。ケーススイッチは、押しボタン式のスイッチであり、上ケースが閉じられるときに上ケースの突出部が当接して押し込まれる。
【0005】
下ケースの前面の左隅には、手動スイッチが配置されている。手動スイッチは、前述した一対のランプのON-OFFを手動操作するためのスイッチである。ケース内に眼鏡を入れないとき、又は眼鏡の防曇性が十分であるときには、手動スイッチをOFFとしておく。
【0006】
眼鏡ケースは、前述した一対のランプに電力供給を行うための電気回路を備える。この電気回路では、前述したケーススイッチと手動スイッチとが直列配置されている。従って、下ケースに上ケースが閉じられてケーススイッチがONとなり、且つ手動スイッチがONとされたときに、一対のランプが点灯して眼鏡の一対のレンズのそれぞれに紫外線を照射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開平10-85022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述した眼鏡ケースでは一対のランプが上ケースに固定されており、一対のランプを点灯させる電気回路は眼鏡ケースに内蔵されている。前述した眼鏡ケースは、一対のランプが固定されており且つ電気回路が内蔵されている特殊な眼鏡ケースであり、眼鏡を収容するアイウエアケースと紫外線照射手段とが一体化されている。従って、前述した眼鏡ケースでは、仮に既成のアイウエアケースを持っていた場合であっても、紫外線の照射機能を利用したい場合に眼鏡ケースごと購入しなければならず、既成のアイウエアケースが不要となってしまうので経済的でない。すなわち、既成のアイウエアケースに照射機能を転用できないという現状がある。
【0009】
また、前述した眼鏡ケースでは、上ケースにランプが設けられ、下ケースの前縁部内側の中央の突出部にケーススイッチが設けられており、下ケースの前面に手動スイッチが設けられており、更にこれらのスイッチをON-OFFする電気回路が内蔵される。従って、上ケース及び下ケースの限られた領域に電気配線を張り巡らせなければならないので、構成が複雑であるという問題が発生しうる。
【0010】
本開示は、既成のアイウエアケースに照射機能を転用できると共に、装置の構成を簡易にすることができる紫外線照射器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示に係る紫外線照射器は、アイウエアに紫外線を照射する紫外線照射器であって、アイウエアを収容するアイウエアケースに収納されるベースと、ベースに固定されており、アイウエアケースに収容されたアイウエアに紫外線を照射する照射素子と、照射素子を点灯させる点灯手段と、を備え、ベースがアイウエアケースに対して着脱自在とされており、ベースは、ベースに対するアイウエアの位置を定める位置決め部を備え、ベースは、照射素子が固定される主面を有し、位置決め部は、主面から突出する凸状とされており、位置決め部は、アイウエアケースの短辺が延びる方向の一方側において突出する第1凸部と、方向の他方側において突出する第2凸部と、第1凸部及び第2凸部の間において窪む凹部とを有し、第2凸部は、アイウエアのブリッジが対向する部位であり、凹部は、アイウエアのリムの一部、及びパッドの一部が入り込む部位であり、第2凸部にブリッジが載置されて凹部にリムの一部、及びパッドの一部が入り込むことにより、位置決め部に対するアイウエアの位置が確定する。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、既成のアイウエアケースに照射機能を転用できると共に、装置の構成を簡易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る紫外線照射器が適用される例示的なアイウエアケースを示す斜視図である。
図2図1のアイウエアケースが開放された状態であって、実施形態に係る紫外線照射器に載置された例示的なアイウエアを示す斜視図である。
図3図2の紫外線照射器のベース、照射素子、クッション部、及びアイウエアを模式的に示す断面図である。
図4図2の紫外線照射器、及び開放状態のアイウエアケースを示す斜視図である。
図5図2の紫外線照射器を示す斜視図である。
図6図5の紫外線照射器を図5とは異なる方向から見た斜視図である。
図7図2の紫外線照射器のセンサ、制御部、照射素子及び報知手段を示すブロック図である。
図8】変形例に係る紫外線照射器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、図面を参照しながら本開示に係る紫外線照射器の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易のため、一部を簡略化又は誇張して描いており、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
【0015】
本開示において、「アイウエア」は、装着者の目を覆うように装着される器具を示している。「アイウエア」は、近視、遠視又は乱視等の目の屈折異常を補正する眼鏡、目の周辺を装飾するサングラス、並びに目を保護するゴーグル等を含んでいる。本実施形態において、アイウエアには紫外線が照射される。「紫外線」は、波長が10nm以上且つ420nm以下の光を示している。「紫外線」の波長帯域の下限は、100nm、150nm、200nm、250nm又は300nmであってもよい。また、「紫外線」の波長帯域の上限は、400nm、380nm又は350nmであってもよい。「紫外線」の波長帯域は、可視光の波長帯域の一部を含んでいてもよい。アイウエアに紫外線を照射する目的としては、種々の目的が挙げられる。アイウエアに紫外線を照射する目的は、一例として殺菌だが、例えば防曇であってもよく、特に限定されない。
【0016】
アイウエアは、アイウエアケースに収容される。本開示において「アイウエアケース」は、アイウエアを内部に入れることができる容器である。例えば、「アイウエアケース」は、箱状の容器であってもよいし、袋状の容器であってもよい。このように、本実施形態に係る紫外線照射器は、種々のアイウエアケースに適用することができる。
【0017】
図1は、本実施形態に係る紫外線照射器1が適用される例示的なアイウエアケースCの外観を示す斜視図である。図2は、開放された状態のアイウエアケースC、紫外線照射器1、及びアイウエアEを示す斜視図である。図1及び図2に示されるように、アイウエアケースCの内部には、紫外線照射器1と共にアイウエアEが収容される。例示的なアイウエアケースCは、角が丸められた直方体状を呈する。
【0018】
アイウエアケースCは、第1方向D1に延びる複数の長辺C11、第1方向D1に交差する第2方向D2に延びる複数の短辺C12を有し、第1方向D1及び第2方向D2の双方に交差する第3方向D3に厚みを有する。アイウエアケースCは、紫外線照射器1及びアイウエアEが載せられる載置部C1と、載置部C1に載せられた紫外線照射器1及びアイウエアEを覆う蓋部C2とを備える。
【0019】
載置部C1は、上方に向けられる開口C4を有する。開口C4は、一例として、角丸長方形状とされている。蓋部C2は、載置部C1の開口C4を開閉する蓋として機能する部分である。蓋部C2は、第2方向D2の一方側(奥側)において第1方向D1に延在するヒンジ部C3を介して載置部C1に対して開閉自在とされている。すなわち、蓋部C2は、ヒンジ部C3を介して紫外線照射器1及びアイウエアEが載せられた載置部C1の開口C4を開閉する。
【0020】
載置部C1は、例えば、開口C4と、開口C4から下方に延びる内側面C5と、紫外線照射器1が載せられる底面とを有する箱状とされている。例えば、蓋部C2は、載置部C1と同様の箱状を呈し、開口C6と、内側面C7と、底面C8とを有する。載置部C1の開口C4における第2方向D2の端部と、蓋部C2の開口C6における第2方向D2の端部との間にヒンジ部C3が設けられる。
【0021】
以上、例示的なアイウエアケースCの構成について説明した。しかしながら、アイウエアケースの構成は、前述したアイウエアケースCの構成に限定されない。更に、本実施形態に係る紫外線照射器1及びアイウエアEは、アイウエアケースC以外の種々のアイウエアケースに収容することが可能である。
【0022】
例示的なアイウエアEは、フレームE1と、フレームE1に固定される一対のレンズE2とを備える。フレームE1は、フロントE3と、フロントE3の両端側のそれぞれに設けられる一対の蝶番E4と、各蝶番E4からフロントE3に交差する方向に延び出す一対のテンプルE6とを備える。フロントE3は、レンズE2を囲む一対のリムE7と、一対のリムE7を互いに連結するブリッジE8と、ブリッジE8の下方に位置する一対のパッドE9とを有する。なお、アイウエアについても、アイウエアケースと同様、前述したアイウエアEの構成に限定されない。本実施形態では、一例として、アイウエアケースCにアイウエアEを収容する例について説明する。
【0023】
図2及び図3に示されるように、本実施形態に係る紫外線照射器1は、アイウエアケースCに収容されるアイウエアEに紫外線Lを照射する。紫外線照射器1は、アイウエアケースCに対して着脱自在とされている。「着脱自在」とは、装着したり外したりすることが可能である状態を示している。「着脱自在」は、例えば、装着及び分離が可能な状態を含んでおり、アイウエアケースに入れたり出したりすることが可能な状態を示している。本実施形態において、紫外線照射器1は、アイウエアケースCに対して出し入れ自在とされている照射キットである。
【0024】
例えば、紫外線照射器1はアイウエアケースCに収納され、収納された紫外線照射器1はアイウエアケースC(載置部C1)の底面に対向するように配置される。例えば、紫外線照射器1は、アイウエアケースCに対する接合部を有していない。これにより、アイウエアケースCに対する紫外線照射器1の着脱を一層容易に行うことが可能となる。しかしながら、紫外線照射器1は、アイウエアケースCに対する接合部を有していてもよく、この場合、アイウエアケースCに収納された紫外線照射器1をより安定させることが可能となる。
【0025】
紫外線照射器1は、例えば、アイウエアケースCに出し入れ自在に収納されるベース2と、アイウエアケースCに収容されたアイウエアEに紫外線Lを照射する照射素子3と、アイウエアEの一部が載せられるクッション部4と、アイウエアEの位置を定める位置決め部5とを備える。ベース2は、例えば、上方に向けられる主面2bを有し、主面2bに照射素子3が固定されている。照射素子3は、例えば、紫外線LED(Light Emitting Diode)である。なお、照射素子3は、主面2bから突出していてもよいし、ベース2に埋め込まれていてもよい。照射素子3がベース2に埋め込まれる場合、ベース2に対する照射素子3の高さが主面2bと面一となる程度に照射素子3がベース2に埋め込まれていてもよい。
【0026】
例えば、照射素子3は、紫外線LをアイウエアEのレンズE2の前面E21に照射する。照射素子3は、一例として、矩形板状とされている。例えば、紫外線照射器1は、第1方向D1の中央に位置する位置決め部5と、位置決め部5の第1方向D1の一方側及び他方側のそれぞれに配置される一対の照射素子3、及び一対のクッション部4とを備える。例えば、位置決め部5にはアイウエアEのブリッジE8を含む第1方向D1の中央部分が載せられ、位置決め部5から見て第1方向D1の一方側及び他方側のそれぞれにリムE7及びレンズE2が位置する。
【0027】
レンズE2の前面E21は、例えば、凸状に湾曲している。また、レンズE2の前面E21は、アイウエアEの中で外気に曝されやすい箇所であるため、前面E21に紫外線Lを照射することによってアイウエアEの殺菌等を効率よく行うことが可能となる。紫外線Lは、例えば、近紫外線である。この場合、前述したように、紫外線Lの波長は200nm以上且つ380nm以下である。
【0028】
一例として、紫外線Lは、紫外線C波(以下では、UV-Cと称することもある)である。UV-Cは、波長が100nm以上(又は200nm以上)且つ280nm以下の紫外線であって、アイウエアEに照射されることによってアイウエアEに対する強い殺菌作用を発揮する。また、照射素子3による紫外線Lの照射は、アイウエアケースCが閉じられた状態でのみ行われる。これにより、紫外線LがアイウエアケースCの外部に漏れることを抑制することができ安全性が確保される。
【0029】
例えば、アイウエアEは、リムE7の一部(一例として下側の部分)がクッション部4に載せられた状態でベース2に載置される。具体例として、クッション部4に載せられたリムE7の一部からレンズE2が斜め上方に延在しており、この斜め上方に延在するレンズE2に紫外線Lが照射される。一例として、照射素子3はベース2の第2方向D2の中央を含む領域に配置されており、クッション部4はベース2の第2方向D2の一端側(手前側)に配置されている。
【0030】
クッション部4は、例えば、第1方向D1に延びると共に第2方向D2に並ぶ一対の長辺を有する横長の長円状に形成されている。これにより、リムE7の広い領域にクッション部4を対向させることが可能となる。クッション部4は、例えば、ゴム製であり、一例として、シリコーンゴムによって構成されている。なお、クッション部4の材料は、ゴムに限られず、ゴムとは別の弾性材料又は可撓性材料であってもよい。また、クッション部4は省略してもよく、クッション部4に代えて、例えば、ベース2がゴム製であってもよいし、位置決め部5の少なくとも一部がゴム製であってもよい。
【0031】
図4は、図2からアイウエアEを取り出した状態におけるアイウエアケースC及び紫外線照射器1を示す斜視図である。図2及び図4に示されるように、ベース2は、例えば、第1方向D1に延びる長辺2c、及び第2方向D2に延びる短辺2dを有すると共に、第3方向D3に厚みを有する板状とされている。一例として、平面視におけるベース2の形状は、角丸長方形状である。しかしながら、ベース2の形状は特に限定されない。
【0032】
ベース2の材料は、例えば、樹脂製である。しかしながら、ベース2の材料は、樹脂製に限られず適宜変更可能である。例えば、アイウエアケースCにベース2が収納されている状態において、ベース2の外側面2fとアイウエアケースCの内側面C5との間に隙間Sが形成されていてもよい。隙間Sは、例えば、指が入る程度の大きさとされていてもよい。この場合、アイウエアケースCからベース2を取り出しやすくすることが可能である。また、ベース2の外側面2fの一部からベース2の内側に窪む指掛け用の凹部が形成されていてもよく、この場合、当該凹部に指を掛けてアイウエアケースCからベース2を取り出すことができるので、ベース2の取り出しを一層容易に行うことが可能となる。
【0033】
図5は、アイウエアケースCから取り出した紫外線照射器1を示す斜視図である。図2図4及び図5に示されるように、位置決め部5は、ベース2の主面2bから突出する凸状とされている。位置決め部5は、例えば、第2方向D2の一方側において突出する第1凸部5bと、第2方向D2の他方側において突出する第2凸部5cと、第1凸部5b及び第2凸部5cの間において窪む凹部5dとを有する。例えば、凹部5dの高さは、ベース2の主面2bの高さより高い。
【0034】
例えば、主面2bに対する第1凸部5bの高さは、主面2bに対する第2凸部5cの高さよりも高い。一例として、ベース2は、第2凸部5cがヒンジ部C3側に位置するようにアイウエアケースCに配置される。例えば、第1凸部5bは、第2方向D2の中央側に向かうに従って第1凸部5bの幅が狭くなるように傾斜する一対の傾斜部5fと、一対の傾斜部5fにおける第2方向D2の中央側の端部同士を接続すると共に第2方向D2に突出する湾曲部5gとを有する。このように、第1凸部5bは第2方向D2の中央に向かうに従って幅が狭くなっているので、アイウエアE(例えばパッドE9)を配置しやすくなっている。
【0035】
第2凸部5cは、凹部5dを挟んで第1凸部5bの反対側に設けられており、例えば、直方体状とされている。第2凸部5cはアイウエアEのブリッジE8が対向する部位である。凹部5dは、例えば、リムE7の一部、及びパッドE9の一部が入り込む部位であってもよい。具体例として、各リムE7の第1方向D1の中央側の一部と各パッドE9の一部とが凹部5dに入り込む。第2凸部5cにブリッジE8が載置されて凹部5dにリムE7及びパッドE9の一部が入り込むことにより、位置決め部5に対するアイウエアEの位置が確定し、照射素子3に対してレンズE2が浮いた状態が維持される。従って、照射素子3に対するアイウエアEの接触を抑制することが可能となる。
【0036】
位置決め部5から見て第1方向D1の一方側及び他方側のそれぞれには、前述したように、照射素子3及びクッション部4が配置されている。各クッション部4は、位置決め部5から第1方向D1の端部側に直線状に延びている。一対の照射素子3のそれぞれは、例えば、第1方向D1に延びる各クッション部4の中央よりも位置決め部5寄りの位置に設けられている。すなわち、各照射素子3は各クッション部4の中央の位置決め部5側に設けられている。
【0037】
紫外線照射器1は、例えば、紫外線照射器1を収納しているアイウエアケースCの開閉状態を検知するセンサ6を更に備える。一例として、センサ6は、光電センサである。この場合、センサ6は、光を出射する出射部と、出射部からの光の出射によって反射する光を受光する受光部とを備える。光電センサとしてのセンサ6は、センサ6の周囲に物体が存在するか否かを受光部が受光した光の光量から検知する。
【0038】
センサ6は、紫外線照射器1がアイウエアケースCに収納されていて且つアイウエアケースCが閉塞しているか否かを検知する。光電センサとしてのセンサ6は、例えば、出射部から光を出射し、センサ6の周囲にアイウエアケースCの内面(例えば、内側面C5又は底面C8)が存在するか否かを検知する。そして、周囲にアイウエアケースCの内面が存在することをセンサ6が検知した場合に、センサ6によって紫外線照射器1を収納するアイウエアケースCが閉塞されていることが検知される。
【0039】
図6は、紫外線照射器1を図5とは異なる方向から見た斜視図である。図5及び図6に示されるように、センサ6は、ベース2の主面2b、ベース2の第1方向D1を向く端面2g、及びベース2の第2方向D2を向く側面2h、の3箇所のそれぞれに固定されている。3箇所のそれぞれに配置された各センサ6がアイウエアケースCの開閉状態を検知することにより、より高精度な開閉状態の判定が可能となる。
【0040】
上記では、センサ6が光電センサであり、主面2b、端面2g及び側面2hのそれぞれにセンサ6が配置される例について説明した。しかしながら、センサ6の種類、数及び配置箇所は、上記の例に限定されず適宜変更可能である。センサ6は、例えば、周囲の明るさ(光量)を検知する明るさセンサ、又はアイウエアケースCの閉塞を検知する圧電センサであってもよい。
【0041】
また、センサ6の数は、2個以下又は4個以上であってもよい。例えば、ベース2の6つの面のうち1つの面のみにセンサ6が配置されていてもよいし、ベース2の6つの面のうち、2つの面、4つ以上の面、又は全ての面のそれぞれにセンサ6が配置されていてもよい。センサ6の配置場所、及びセンサ6の数が多いほど、紫外線照射器1を収納するアイウエアケースCの開閉状態をより高精度に検知できる。
【0042】
ベース2は、一例として、乾電池が収容される乾電池収容部2jを備える。乾電池収容部2jには、前述した照射素子3に電力を供給する乾電池が収容される。このように、紫外線照射器1では、乾電池によって電力が供給される。従って、ベース2から延び出す配線を不要とすることができ、紫外線照射器1の構成を簡易にすることができる。乾電池収容部2jは、一例として、主面2bの反対側の面に設けられる。なお、紫外線照射器1における電力供給手段は、前述した乾電池に限られず、例えば、充電式のバッテリーであってもよい。
【0043】
紫外線照射器1は、前述した照射素子3を点灯させる点灯手段7と、点灯手段7が照射素子3を点灯していることを報知する報知手段10とを備える。図7は、照射素子3、点灯手段7及び報知手段10の構成を示すブロック図である。図6及び図7に示されるように、ベース2の内部には、例えば、回路基板8が設けられている。
【0044】
照射素子3及びセンサ6のそれぞれは回路基板8を介して互いに電気的に接続されている。点灯手段7は、センサ6及び制御部9を含んでおり、制御部9は各照射素子3からの紫外線Lの照射を制御する。照射素子3によってアイウエアEに照射される紫外線Lの強度は、例えば、一定であり、実験又はシミュレーション等で予め定められてもよい。また、紫外線Lの強度は、可変であってもよく、紫外線Lの強度を調整可能な調整手段が設けられていてもよいし、制御部9が自動で紫外線Lの強度を制御してもよい。
【0045】
報知手段10は、例えば、制御部9に接続されており、制御部9による制御を受けて紫外線照射器1の使用者に照射素子3の点灯有無を報知する。報知手段10は、例えば、制御部9が照射素子3を点灯させているときに音声を出力する音声出力部であってもよいし、制御部9が照射素子3を点灯させているときに振動するバイブレータであってもよい。更に、報知手段10は、制御部9が照射素子3を点灯させているときに、紫外線照射器1の使用者の情報端末(例えば、スマートフォン又はタブレット等の携帯端末)に照射素子3の点灯を通知する通信手段であってもよい。
【0046】
この場合、例えば、報知手段10がメール又はアプリケーションを介して照射素子3が点灯していることを使用者の携帯端末に通知する。このように、照射素子3が点灯していることを報知手段10が報知することにより、紫外線照射器1の使用者はアイウエアケースCの内部で照射素子3が点灯していることを把握できる。そして、報知手段10により、紫外線Lを照射しているときに誤って使用者がアイウエアケースCを開けることを防止できる。更に、報知手段10により、使用者は、アイウエアケースCが閉じた状態では直接把握できない照射素子3の点灯状態(点灯しているかどうか)、電池切れが生じていないか、及び照射素子3が点灯しない不具合が生じていないか等を把握できる。更に、紫外線照射器1は、報知手段10と同様に、前述した乾電池又はバッテリーの残量を報知する残量報知手段を備えていてもよい。
【0047】
複数のセンサ6のそれぞれは、紫外線照射器1がアイウエアケースCに収納されているか、及びアイウエアケースCが閉塞されているかを検知する。制御部9は、例えば、全てのセンサ6がアイウエアケースCの閉塞を検知したときに、照射素子3を点灯する。制御部9は、例えば、一定時間(一例として、10秒以上且つ10分以下)照射素子3を点灯させて当該一定時間が経過した後に各照射素子3を消灯してもよい。この場合、アイウエアEに対する紫外線Lの照射を一定時間自動的に行うことが可能となるので、手動スイッチを不要にすることができる。
【0048】
照射素子3が紫外線Lを照射する時間は、前述したように一定であってもよいし、紫外線Lの強度と同様、実験又はシミュレーション等で予め定められてもよい。また、紫外線Lを照射する時間は、可変であってもよく、紫外線Lの照射時間(点灯時間)を調整可能な調整手段が設けられていてもよいし、制御部9が自動で紫外線Lの照射時間を制御してもよい。
【0049】
次に、本実施形態に係る紫外線照射器1から得られる作用効果について詳細に説明する。図2及び図3に例示されるように、紫外線照射器1では、アイウエアケースCにベース2が収納され、アイウエアEに紫外線Lを照射する照射素子3がベース2に固定されており、照射素子3は点灯手段7によって点灯する。アイウエアEに紫外線Lを照射する照射素子3が固定されたベース2は、アイウエアケースCに対して着脱自在とされている。
【0050】
従って、ベース2及び照射素子3をアイウエアケースCから取り出して、他のアイウエアケースに取り出したベース2及び照射素子3を収納することが可能となる。よって、既成のアイウエアケースに照射素子3付きのベース2を収納できるので、既成のアイウエアケースに照射機能を転用することができる。既成のアイウエアケースに照射機能を転用できることにより、紫外線Lの照射機能を利用したい場合に新たにアイウエアケースを購入する必要がない。
【0051】
従って、既成のアイウエアケースを引き続き利用することができるので経済的である。更に、照射素子3及びベース2は、アイウエアケースCとは別体で設けられる。従って、アイウエアケースCに電気配線又は電気回路が組み込まれることはなく、ベース2に回路基板8等を集約できる。その結果、紫外線照射器1及びアイウエアケースCのそれぞれの構成を簡易にすることができる。
【0052】
ベース2は、ベース2に対するアイウエアEの位置を定める位置決め部5を備えてもよい。この場合、位置決め部5によってアイウエアケースCに収容されるアイウエアEの位置が定められるので、アイウエアケースCの内部にアイウエアEを安定して配置することができる。従って、安定して配置されたアイウエアEに照射素子3から紫外線Lを照射できるので、アイウエアEに対する紫外線Lの照射をより効率よく行うことが可能となる。
【0053】
ベース2は、照射素子3が固定される主面2bを有してもよく、位置決め部5は、主面2bから突出する凸状とされていてもよい。この場合、照射素子3が固定されるベース2の主面2bに対し、位置決め部5が突出する凸状とされている。従って、凸状の位置決め部5によってアイウエアEの位置を定めたときに、アイウエアEを照射素子3に接触しにくくすることができる。
【0054】
照射素子3は、アイウエアEに紫外線LとしてUV-Cを照射してもよい。この場合、殺菌において特に有効なUV-CをアイウエアEに照射できるので、UV-Cの照射によってアイウエアEの殺菌をより効率よく行うことができる。
【0055】
図6及び図7に例示されるように、点灯手段7は、アイウエアケースCにベース2が収納された状態でアイウエアケースCの開閉状態を検知するセンサ6と、センサ6によって検知された開閉状態に応じて照射素子3の照射を制御する制御部9と、を有してもよく、制御部9は、アイウエアケースCの閉塞状態が検知されたときに照射素子3を点灯させてもよい。この場合、センサ6は、ベース2を収納しているアイウエアケースCの開閉状態を検知し、制御部9は、アイウエアケースCの閉塞状態が検知されたときに照射素子3を点灯させる。従って、ベース2を収納しているアイウエアケースCが閉塞されていないときに照射素子3が点灯しないようにすることが可能となるので、照射素子3の無用な照射を抑制して安全性を高めることができる。
【0056】
センサ6は、光を電気信号に変換する光電センサであってもよい。この場合、押しボタン等と違って外力を必要としないので、センサ6そのものの構成を簡易にすることができる。また、光電センサを用いることにより、ベース2がアイウエアケースCに収納されていなかったりアイウエアケースCが開いていたりしてベース2の周囲に物体がないときに、照射素子3を点灯しないようにすることができる。
【0057】
ベース2は、板状とされており、点灯手段7は、複数のセンサ6を有し、複数のセンサ6は、ベース2の複数の面のそれぞれに取り付けられていてもよい。この場合、ベース2の複数の面のそれぞれに複数のセンサ6のそれぞれが取り付けられており、万が一1つのセンサ6が誤検知した場合であっても他のセンサ6が検知を適切に行うので、点灯手段7の誤動作を一層確実に抑制することができる。従って、照射素子3の点灯の制御をより高精度に行うことができる。
【0058】
図3に例示されるように、紫外線照射器1は、複数の照射素子3を備えてもよく、複数の照射素子3は、アイウエアEのレンズE2の前方を向く面(例えば前面E21)に対向する位置に配置されていてもよい。アイウエアEのレンズE2の前方を向く面は、アイウエアEを装着した装着者から見て前方に曝される部位であり、アイウエアEの各部の中でも外部に曝されやすい部位である。従って、細菌等が付着しやすいアイウエアEの前方を向く面に複数の照射素子3が対向するので、当該面に各照射素子3から紫外線Lを照射することにより、細菌の殺菌等をより効果的に行うことができる。
【0059】
図7に例示されるように、紫外線照射器1は、点灯手段7が照射素子3を点灯させていることを報知する報知手段10を備えてもよい。この場合、アイウエアEに紫外線Lが照射されているかどうかが報知手段10によって報知されるので、アイウエアEに対する紫外線Lの照射有無を容易に把握することができる。
【0060】
図2に例示されるように、ベース2は、アイウエアEの一部が接触するクッション部4を備えてもよい。この場合、アイウエアEの一部がクッション部4に接触した状態でアイウエアEがアイウエアケースCに収容される。よって、アイウエアケースCに衝撃が加わった場合でも当該衝撃をクッション部4が緩和するので、アイウエアEを保護することができる。
【0061】
以上、本開示に係る紫外線照射器の実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。すなわち、紫外線照射器の各部の構成、機能、形状、大きさ、数、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0062】
例えば、前述の実施形態では、板状とされているベース2を備える紫外線照射器1について説明した。しかしながら、ベースの形状は、板状に限られない。図8に示されるように、大きさが可変とされた紫外線照射器21であってもよい。変形例に係る紫外線照射器21は、ベース22と、ベース22に対して入れ子状とされたスライド部25とを備えており、スライド部25はベース22に対して出し入れ自在とされている。スライド部25は、ベース22の第1方向D1の端部においてベース22に対して出し入れ自在とされており、ベース22からのスライド部25の突出量を調整することによって紫外線照射器21の第1方向D1の長さを調整可能となっている。
【0063】
図8では、紫外線照射器21が第1方向D1に沿って並ぶ一対のスライド部25を備える例を示している。この紫外線照射器21の場合、第1方向D1の両側のそれぞれにおいてベース22に対するスライド部25の突出量が調整可能とされている。しかしながら、紫外線照射器21は、第1方向D1の一端にスライド部25を備え、第1方向D1の片側のみ(右側及び左側のうち一方)においてベース22に対するスライド部25の突出量が調整可能とされていてもよい。以上のように、紫外線照射器21では、第1方向D1の長さが調整可能とされているので、第1方向D1の長さが異なるアイウエアケースに対しても丁度よく収納することができる。すなわち、アイウエアケースの大きさに応じて紫外線照射器21の第1方向D1の長さを可変とすることができる。
【0064】
なお、上記の例では、ベース22の第1方向D1の端部においてベース22に対して出し入れ自在とされているスライド部25を備える紫外線照射器21について説明した。しかしながら、例えば、スライド部25に代えて、ベース22に対して第2方向D2に出し入れ自在とされているスライド部、又はベース22に対して第3方向D3に出し入れ自在とされているスライド部、を備えていてもよい。この場合、第2方向D2の長さが異なるアイウエアケース、又は第3方向D3の長さが異なるアイウエアケースに対しても紫外線照射器を丁度良く収納することができる。
【0065】
前述した実施形態では、光電センサであるセンサ6がアイウエアケースCの閉塞状態を検知して照射素子3が自動的に点灯する例について説明した。前述したようにアイウエアケースCの閉塞状態を検知するセンサの種類は、光電センサ以外のものであってもよいし、光電センサと他のセンサとの組み合わせであってもよい。一例として、センサとして光電センサと圧電センサが設けられていてもよい。更に、照射素子3を点灯する点灯手段は、センサ以外のものであってもよく、例えば、手動の操作スイッチであってもよい。
【0066】
前述した実施形態では、板状であって且つ樹脂製のベース2を備える紫外線照射器1について説明した。しかしながら、ベース2の材料は特に限定されず、例えば、ベース2の主面2bの少なくとも一部が鏡面加工された面を含んでいてもよい。この場合、照射素子3から照射された紫外線Lが当該鏡面加工された面で反射されるので、アイウエアEに対する紫外線Lの照射効率を一層高めることが可能となる。
【0067】
前述した実施形態では、第1方向D1に沿って並ぶ一対の照射素子3を備える紫外線照射器1について説明した。しかしながら、照射素子3の数及び配置態様は、紫外線照射器1の例に限定されない。例えば、第1方向D1の中央を含む領域に1つの照射素子が配置されていてもよいし、一対の照射素子3の他に更に各パッドE9に対向する位置に照射素子が設けられていてもよい。
【0068】
前述した実施形態では、ベース2の主面2bから突出する凸状の位置決め部5が設けられる紫外線照射器1について説明した。しかしながら、位置決め部の形状は、ベース2の主面2bから突出する凸状に限定されない。位置決め部の形状は、アイウエアの一部の位置を固定可能な形状であればよい。例えば、ベース2の主面2bに凹部が設けられており、当該凹部の底面に照射素子3が配置されていてもよく、この場合、主面2bから突出しない位置決め部を設けることが可能となる。具体例として、主面2bに形成された凹部を有し、当該凹部にアイウエアを嵌め込むことによってアイウエアを位置決めする位置決め部を備えていてもよい。更に、位置決め部を省略することも可能であり、位置決め部に代えて、例えば、アイウエアEとアイウエアケースCとの間に介在するクッション部又は布状部が設けられていてもよい。具体例として、アイウエアケースCの内部において照射素子3が突出しない態様で配置された凹部を有するクッション部にアイウエアEを配置すれば、位置決め部を有しなくてもアイウエアEを保護することが可能となる。更に、アイウエアEとベース2(主面2b)との間にクッション部又は布状部が設けられていてもよく、この場合、当該クッション部又は布状部は、照射素子3が突出しない態様で露出する孔部を有していてもよい。これにより、照射素子3に対するアイウエアEの接触を抑制できると共に、クッション部又は布状部によってアイウエアEを保護することが可能となる。
【符号の説明】
【0069】
1,21…紫外線照射器、2,22…ベース、2b…主面、2c…長辺、2d…短辺、2f…外側面、2g…端面、2h…側面、2j…乾電池収容部、3…照射素子、4…クッション部、5…位置決め部、5b…第1凸部、5c…第2凸部、5d…凹部、5f…傾斜部、5g…湾曲部、6…センサ、7…点灯手段、8…回路基板、9…制御部、10…報知手段、25…スライド部、C…アイウエアケース、C1…載置部、C2…蓋部、C3…ヒンジ部、C4…開口、C5…内側面、C6…開口、C7…内側面、C8…底面、C11…長辺、C12…短辺、D1…第1方向、D2…第2方向、D3…第3方向、E…アイウエア、E1…フレーム、E2…レンズ、E3…フロント、E4…蝶番、E6…テンプル、E7…リム、E8…ブリッジ、E9…パッド、E21…前面、L…紫外線、S…隙間。
図1
図2
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図8