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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】化粧料容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
A45D34/04 515C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020175832
(22)【出願日】2020-10-20
(65)【公開番号】P2022067230
(43)【公開日】2022-05-06
【審査請求日】2023-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000223986
【氏名又は名称】フィグラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141210
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100100767
【弁理士】
【氏名又は名称】湯浅 正彦
(72)【発明者】
【氏名】三國 諒
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-245813(JP,A)
【文献】特開平11-056459(JP,A)
【文献】特開2018-184206(JP,A)
【文献】特開平07-177929(JP,A)
【文献】中国実用新案第211065394(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/00 - 34/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
その内部に化粧料を収容し、シゴキと分解可能として一体とするともに、その外周面に雄ネジ部を設ける口ネジを抜出可能に固持する容器本体、及びその開口端の内周面に雌ネジ部を設けるキャップから構成され、
分解時に容器本体の口ネジの雄ネジ部と螺合する雌ネジ部の内高を長くすることによって、使用時にキャップの開口端と容器本体の開口端との間で形成される離隔を当接させるとともに、キャップ内で口ネジの端面部との間で形成される当接を離隔させながら、該シゴキと一体となる口ネジを容器本体から抜出可能とする
ことを特徴とする化粧料容器。
【請求項2】
上記キャップにおいて、一方には、開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジと螺合可能となる雌ネジ部を設けるとともに、他方には、開口端の内周面にシゴキと一体となる口ネジと螺合可能となり、該雌ネジ部の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部を設ける分解用キャップを脱着自在に装着する
ことを特徴とする請求項1記載の化粧料容器。
【請求項3】
上記キャップにおいて、一方には、開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジに螺合可能となる雌ネジ部を設けるとともに、他方には、キャップの開口端と容器本体の開口端との間に挟持可能となるリングを脱着自在に装着する
ことを特徴とする請求項1記載の化粧料容器。
【請求項4】
上記キャップにおいて、一方には、開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジに螺合可能となる雌ネジ部を設けるとともに、他方には、開口端の内周面に口ネジと螺合可能となり、該雌ネジ部の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部を設ける
ことを特徴とする請求項1記載の化粧料容器。
【請求項5】
上記容器本体を、あらかじめ化粧料を収容し、化粧料塗布体を保持するキャップに対して独立して交換可能となるレフィルとし、
該レフィルは、内部に化粧料を収容し、シゴキと分解可能と一体となる、外周面に雄ネジ部を設ける口ネジを抜出可能に固持する容器本体、及び一方の開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジに螺合可能となる雌ネジ部を設ける仮キャップから構成され、
該仮キャップにおいて、他方の開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジと螺合可能となり、一方の開口端の内周面に設けられる該雌ネジ部の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部を設ける
ことを特徴とする請求項1記載の化粧料容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、例えばマスカラ、液状口紅、リップグロス、アイシャドウ、又はコンシーラー等の液状化粧料又は粉状化粧料(以下、「化粧料」という。)を塗布する化粧料塗布体を保持するキャップ、及び該キャップに保持される化粧料塗布体及び化粧料をその内部に収容する容器本体から構成される化粧料容器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記化粧料容器をキャップとともに構成する容器本体は、複数の部品からなるものが一般的であって、次のようなものがある。
例えば、口ネジを一体に成形する樹脂の本体及び合成ゴムのシゴキの2個の部材からなるもの(特許文献1参照)や金属又は樹脂の本体、樹脂の口ネジ、及び合成ゴムのシゴキの3個の部品からなるもの(特許文献2参照)がある。ここで、上記容器本体を構成する部品に使用される樹脂には用途や化粧料に応じて様々なものが採用されており、またシゴキには化粧料塗布体に含ませる化粧料の量や本体内の密閉性を保持するために合成ゴムが採用されている。
【0003】
そして、上記複数の部品からなる容器本体は、分別廃棄又はリサイクルを前提とはせず、しかも使用中における誤操作、落下、又は振動等により損傷又は分解しないように、複数の部品同士は強固に嵌合固定されている。
【0004】
しかしながら、近年の環境問題やECOブームから、上記化粧料容器を構成する容器本体にも、分別廃棄又はリサイクルに対応できるようにするため、使用中には誤操作、落下、又は振動等により損傷又は分解することなく、その反面使用後には簡易かつ確実に分解できるようにすることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-86547号公報
【文献】特開2000-168823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、分別廃棄又はリサイクルができるように、上記化粧料容器をキャップとともに構成する容器本体を、使用中には誤操作、落下、又は振動等により損傷又は分解することはなく、その反面使用後には簡易かつ確実に、部品毎に分解できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の特徴として、
その内部に化粧料を収容し、シゴキと分解可能として一体とするともに、その外周面に雄ネジ部を設ける口ネジを抜出可能に固持する容器本体、及びその開口端の内周面に雌ネジ部を設けるキャップから構成され、
分解時に容器本体の口ネジの雄ネジ部と螺合する雌ネジ部の内高を長くすることによって、使用時にキャップの開口端と容器本体の開口端との間で形成される離隔を当接させるとともに、キャップ内で口ネジの端面部との間で形成される当接を離隔させながら、該シゴキと一体となる口ネジを容器本体から抜出可能とするものである。
【0008】
そのため、容器本体の分解時に、容器本体に固持される口ネジに対して雌ネジ部を螺合させると、螺合させた該雌ネジ部の内高は長くなっているので、使用時にキャップの開口端と容器本体の開口端との間で形成される離隔は当接するとともに、キャップ内での口ネジの端面部との間で形成される当接は離隔するものである。
そこで、口ネジに対して螺合させた該雌ネジ部をさらにねじ込むと、口ネジの端面部の上方に形成される離隔を狭めるように、口ネジに係る上方向への引張力によって該口ネジは上昇することになるので、口ネジはシゴキと一体となって容器本体から抜出されるものとなる。
そして、容器本体から抜出され、互いに一体となる口ネジとシゴキとを分解することによって、化粧料容器の容器本体を各部品に分解することができるものである。
【0009】
第1の特徴を踏まえて、第2の特徴として、
上記キャップにおいて、一方には、開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジと螺合可能となる雌ネジ部を設けるとともに、他方には、開口端の内周面にシゴキと一体となる口ネジと螺合可能となり、該雌ネジ部の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部を設ける分解用キャップを脱着自在に装着するものである。
【0010】
そのため、容器本体の分解時に、容器本体の口ネジに対して分解用キャップの分解用雌ネジ部を螺合させると、該分解用雌ネジ部の内高は雌ネジ部の内高よりも長いので、使用時にキャップの開口端と容器本体の開口端との間で形成される離隔は当接するとともに、キャップ内でのシゴキと一体となる口ネジの端面部との間で形成される当接は離隔するものである。
そこで、口ネジに対して螺合させた該分解用キャップの雌ネジ部をさらにねじ込むと、シゴキと一体となる口ネジの端面部の上方に形成される離隔を狭めるように、口ネジに係る上方向への引張力によって該口ネジは上昇することになるので、口ネジはシゴキと一体となって容器本体から抜出されるものとなる。
そして、容器本体から抜出され、互いに一体となる口ネジとシゴキとを分解することによって、化粧料容器の容器本体を各部品に分解することができるものである。
【0011】
第1の特徴を踏まえて、第3の特徴として、
上記キャップにおいて、一方には、開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジに螺合可能となる雌ネジ部を設けるとともに、他方には、キャップの開口端と容器本体の開口端との間に挟持可能となるリングを脱着自在に装着するものである。
【0012】
そのため、容器本体の分解時に、キャップの他方に装着されるリングを口ネジに挟持させた上で、キャップの雌ネジ部を螺合させると、結果的に該雌ネジ部の内高は長くなるので、使用時にキャップの開口端と容器本体の開口端との間で形成される離隔はキャップの開口端とリングとで当接するとともに、キャップ内でのシゴキと一体となる口ネジの端面部との間で形成される当接は離隔するものである。
そこで、口ネジに対して螺合させた雌ネジ部をさらにねじ込むと、シゴキと一体となる口ネジの端面部の上方に形成される離隔を狭めるように、口ネジに係る上方向への引張力によって該口ネジは上昇することになるので、口ネジはシゴキと一体となって容器本体から抜出されるものとなる。
そして、容器本体から抜出され、互いに一体となる口ネジとシゴキとを分解することによって、化粧料容器の容器本体を各部品に分解することができるものである。
【0013】
第1の特徴を踏まえて、第4の特徴として、
上記キャップにおいて、一方には、開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジに螺合可能となる雌ネジ部を設けるとともに、他方には、開口端の内周面に口ネジと螺合可能となり、該雌ネジ部の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部を設けるものである。
【0014】
そのため、容器本体の分解時に、キャップを反転させて、分解用雌ネジ部を口ネジに螺合させると、該分解用雌ネジ部は雌ネジ部の内高よりも長い内高を有するので、使用時にキャップの他方の開口端と容器本体の開口端との間で形成される離隔は当接するとともに、キャップ内での口ネジの端面部との間で形成される当接は離隔するものとなる。
そこで、口ネジに対して螺合させた該分解用雌ネジ部をさらにねじ込むと、シゴキと一体となる口ネジの端面部の上方に形成される離隔を狭めるように、口ネジに係る上方向への引張力によって該口ネジは上昇することになるので、口ネジはシゴキと一体となって容器本体から抜出されるものとなる。
そして、容器本体から抜出され、互いに一体となる口ネジとシゴキとを分解することによって、化粧料容器の容器本体を各部品に分解することができるものである。
【0015】
第1の特徴を踏まえて、第5の特徴として、
上記容器本体を、あらかじめ化粧料を収容し、化粧料塗布体を保持するキャップに対して独立して交換可能となるレフィルとし、
該レフィルは、内部に化粧料を収容し、シゴキと分解可能と一体となる、外周面に雄ネジ部を設ける口ネジを抜出可能に固持する容器本体、及び一方の開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジに螺合可能となる雌ネジ部を設ける仮キャップから構成され、
該仮キャップにおいて、他方の開口端の内周面に容器本体に固持される口ネジと螺合可能となり、一方の開口端の内周面に設けられる該雌ネジ部の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部を設けるものである。
【0016】
そのため、使用済みの容器本体を新品の容器本体に交換した後、該使用済みの容器本体の分解時には、レフィルを構成していた仮キャップの分解用雌ネジ部を、使用済みの容器本体の口ネジの雄ネジ部に螺合させると、該仮キャップの分解用雌ネジ部の内高はレフィルの容器本体に固持される口ネジに螺合されていた雌ネジ部の内高よりも長い内高を有するので、使用時にキャップの開口端の端面と容器本体の開口端との間で形成される離隔は当接するとともに、キャップ内での口ネジの端面部との間で形成される当接は分解用ネジ部内で離隔するものとなる。
そこで、まず使用済みの容器本体に固持されている口ネジに対して螺合させた仮キャップの分解用雌ネジ部をさらにねじ込むと、シゴキと一体となる口ネジの端面部の上方に形成される離隔を狭めるように、口ネジに係る上方向への引張力によって該口ネジは上昇することになるので、口ネジはシゴキと一体となって容器本体から抜出されるものとなる。
そして、使用済みの容器本体から抜出され、互いに一体となる口ネジとシゴキとを分解することによって、化粧料容器の容器本体を各部品に分解することができるものである。
【発明の効果】
【0017】
本願発明は、化粧料容器を構成し、特に容器本体を構成する部品すべてを簡易かつ確実に分解することができるので、近年の環境問題やエコブームにおける分別廃棄やリサイクルに十分対応することができる優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本願発明の実施例1である化粧料容器の要部断面図である。
図2図2は、本願発明の実施例1である化粧料容器の使用時における要部断面図である。
図3図3は、本願発明の実施例1である化粧料容器の容器本体における分解過程を示す要部断面図である。
図4図4は、本願発明の実施例2である化粧料容器の要部断面図である。
図5図5は、本願発明の実施例2である化粧料容器の使用時における要部断面図である。
図6図6は、本願発明の実施例2である化粧料容器の容器本体における分解過程を示す要部断面図である。
図7図7は、本願発明の実施例3である化粧料容器の要部断面図である。
図8図8は、本願発明の実施例3である化粧料容器の使用時における要部断面図である。
図9図9は、本願発明の実施例3である化粧料容器の容器本体における分解過程を示す要部断面図である。
図10図10は、本願発明の実施例4である化粧料容器に使用する交換用のレフィルの要部断面図である。
図11図11(イ)は、本願発明の実施例4である化粧料容器に使用するレフィルの使用時の要部断面図と、同図(ロ)はキャップの要部断面図である。
図12図12は、本願発明の実施例4である化粧料容器の容器本体における分解過程を示す要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
化粧料容器としての使用時には、化粧料容器のうち特に容器本体を構成する各部品は確実に固持されていて安全に使用できるものであるが、化粧料容器としての使用後には、化粧料容器のうち特に容器本体を構成する各部品は簡易かつ確実に分解し、前記各部品の分別廃棄やリサイクルに十分対応できるようにする。
【実施例1】
【0020】
図1乃至図3において示すのは、本願発明の実施例1である化粧料容器1aであり、該化粧料容器1aは、軸部8aの一方において例えば樹脂製のヘラ状の塗布部9aを有するとともに、該軸部8aの他方において径大部10aを有する化粧料塗布体7aを固持してなるキャップ2a、及びその内部において該化粧料塗布体7a、及び液状又は粉状化粧料11(以下、「化粧料11」という。)を収容する容器本体4aから構成されている。
【0021】
そして、上記容器本体4aには、その開口端4a’おいて、例えば合成ゴムからなるシゴキ6aと分解可能として一体となり、外周面に雄ネジ部5a’を設ける口ネジ5aを、例えば口ネジ5aの外周面の係止突縁と容器本体4aの内周面の係止凹部との嵌合及び上方向に引き抜き可能であり、周方向には供回りするローレット嵌合によって抜出可能となるように固持するものである。
【0022】
また、上記キャップ2aには、一方の開口端2a’の内周面にキャップ2aの装着時に容器本体4aに固持される口ネジ5aの雄ネジ部5a’に対して螺合可能となる雌ネジ部2a”を設けるとともに、他方には、開口端3a’の内周面に容器本体4aに固持される口ネジ5aの雄ネジ部5a’と螺合可能となり、該雌ネジ部2a”の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部3a”を設ける分解用キャップ3aを脱着自在に装着するものである。
【0023】
なお、化粧料容器1aの使用時には、容器本体4aに対してキャップ2aを螺合すると、キャップ2a内では口ネジ5aの端面部5a”とキャップ2a内に保持される化粧料塗布体7aの径大部10aとの間で当接13が形成されるとともに、キャップ2aの開口端2a’と容器本体4aの開口端4a’との間には離隔12が形成されているものである。
【0024】
本願発明の実施例1の化粧料容器1aは以上の構成を具えるので、化粧料容器1aの使用後に容器本体4aを部品毎に分解するに当たっては、次のようにするものである。
【0025】
まず、容器本体4aの分解時には、該キャップ2aに装着している分解用キャップ3aを分離した上で、該分解用キャップ3aの分解用雌ネジ部3a”を口ネジ5aの雄ネジ部5a’に螺合させるものである。
このとき、分解用キャップ3aの分解用雌ネジ部3a”は該雌ネジ部2a”の内高よりも長い内高を有するので、分解用キャップ3aの開口端3a’と容器本体4aの開口端4a’とは当接13を形成するとともに、該分解用キャップ3a内において口ネジ5aの端面部5a”と化粧料塗布体7aの径大部10aとは離隔12を形成するものとなる。
【0026】
そこで、口ネジ5aに対して螺合させた該分解用キャップ3aの分解用雌ネジ部3a”をさらにねじ込むと、口ネジ5aの端面部5a”の上方に形成される離隔12を狭めるように、口ネジ5aに係る上方向への引張力によって該口ネジ5aは上昇することになるので、シゴキ6aと一体となった口ネジ5aは容器本体4aから抜出されるものとなる。
【0027】
そして、容器本体4aから抜出され、互いに一体となる口ネジ5aとシゴキ6aとを分解することで、化粧料容器1aの容器本体4aを構成する各部品にすべて分解することができるものである。
【実施例2】
【0028】
図4乃至図6において示すのは、本願発明の実施例2である化粧料容器1bであり、該化粧料容器1bは、実施例1と同様に、軸部8bの一方において例えば樹脂製の筆状の塗布部9bを有するとともに、軸部8bの他方において径大部10bを有する化粧料塗布体7bを固持してなるキャップ2b、及びその内部において該化粧料塗布体7b、及び化粧料11を収容する容器本体4bから構成されている。
【0029】
そして、実施例1と同様に、上記容器本体4bには、その開口端4b’において、例えば合成ゴムからなるシゴキ6bと分解可能として一体となる口ネジ5bを抜出可能となるように固持するものである。
ここで、シゴキ6bを口ネジ5bと一体にするに当たって、口ネジ5bの端面部5b”上にシゴキ6bの端面部6b’が位置しているものである。
【0030】
また、上記キャップ2bには、一方の開口端2b’の内周面にキャップ2bの装着時に容器本体4bに固持される口ネジ5bの雄ネジ部5b’に螺合可能となる雌ネジ部2b”を設けるとともに、その他方には、該キャップ2bの開口端2b’と容器本体4bとの間に挟持可能となるリング14を脱着自在に装着するものである。
【0031】
なお、化粧料容器1bの使用時には、容器本体4bに対してキャップ2bを螺合すると、キャップ2b内ではシゴキ6bの端面部6b’とキャップ2a内に保持される化粧料塗布体7bの径大部10bとの間で当接13が形成されるとともに、キャップ2bの開口端2b’と容器本体4bの開口端4b’との間で離隔12が形成されているものである。
【0032】
本願発明の実施例2の化粧料容器1bは以上の構成を具えるので、化粧料容器1bの使用後において容器本体4bを部品毎に分解するに当たっては、次のようにするものである。
【0033】
まず、容器本体4bの分解時には、該キャップ2bに装着されているリング14を分離した上で、該リング14を口ネジ5bの根元に対して装着するとともに、キャップ2bの雌ネジ部2b”を口ネジ5bに螺合させるものである。
このとき、該雌ネジ部2b”の内高はリング14の厚さ分だけ結果的に長くなるので、キャップ2bの開口端2b’は容器本体4bの開口端4b’上のリング14とで当接13を形成するとともに、雌ネジ部2b”内においてシゴキ6bの端面部6b’と化粧料塗布体7bの径大部10bとで離隔12を形成するものとなる。
【0034】
そこで、口ネジ5bに対して螺合させた該雌ネジ部2b”を口ネジ5bに対してさらにねじ込むと、シゴキ6bの端面部6b’の上方に形成される離隔12を狭めるように、口ネジ5bに係る上方向への引張力によって該口ネジ5bは上昇することになるので、シゴキ6bと一体となった口ネジ5bは容器本体4bから抜出されるものとなる。
【0035】
そして、容器本体4bから抜出され、互いに一体となる口ネジ5bとシゴキ6bとを分解することによって、化粧料容器1bの容器本体4bを構成することになる各部品にすべて分解することができるものである。
【実施例3】
【0036】
図7乃至図9において示すのは、本願発明の実施例3である化粧料容器1cであり、該化粧料容器は1c、実施例1及び2と同様に、軸部8cの一方において例えば樹脂製のブラシ状の塗布部9cを有するとともに、軸部8cの他方において径大部10cを有する化粧料塗布体7cを固持してなるキャップ2c、及びその内部において該化粧料塗布体7c、及び化粧料11を収容する容器本体4cから構成されている。
【0037】
ここで、実施例1と同様に、上記容器本体4cには、その開口端4c’において、例えば合成ゴムからなるシゴキ6cと分解可能として一体となる口ネジ5cを抜出可能となるように固持するものである。
【0038】
また上記キャップ2cには、一方の開口端2c’の内周面にはキャップ2cの装着時に容器本体4cに固持される口ネジ5cの雄ネジ部5c’に螺合可能となる雌ネジ部2c”を設けるとともに、その他方には、開口端15の内周面に前記雌ネジ部2c”と同様に口ネジ5cの雄ネジ部5c’と螺合可能であり、該雌ネジ部2c”の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部15’を設けてなるものである。
【0039】
そして、上記キャップ2cにおいて設けられている分解用雌ネジ部15’は、通常は例えば樹脂製の天蓋16で閉塞されているものである。
【0040】
なお、化粧料容器1cの使用時には、容器本体4cに対してキャップ2cを螺合すると、キャップ2c内では口ネジ5cの端面部5c”とキャップ2c内に保持される化粧料塗布体7cの径大部10cとの間で当接13が形成されるとともに、キャップ2cの開口端2c’と容器本体4cの開口端4c’との間で離隔12が形成されているものである。
【0041】
本願発明の実施例3の化粧料容器1cは以上の構成を具えるので、化粧料容器1cの使用後に容器本体4cを部品毎に分解するに当たっては、次のようにするものである。
【0042】
まず、容器本体4cの分解時には、天蓋16を取り外した後、キャップ2cの他方に設ける分解用雌ネジ部15’を口ネジ5cの雄ネジ部5c’に螺合させるものである。
このとき、分解用雌ネジ部15’の内高が該雌ネジ部2c”の内高よりも長い内高を有するので、キャップ2cの他方の開口端15と容器本体4cの開口端4c’とを当接13させるとともに、該分解用雌ネジ部15’内において口ネジ5cの端面部5c”と化粧料塗布体7cの径大部10cとの間で離隔12を形成するものとなる。
【0043】
そこで、口ネジ5cに対して螺合させた該分解用雌ネジ部15’をさらにねじ込むと、口ネジ5cの端面部5c”の上方に形成される離隔12を狭めるように、口ネジ5cに係る上方向への引張力によって該口ネジ5cは上昇することになるので、シゴキ6cと一体となった口ネジ5cは容器本体4cから抜出されるものとなる。
【0044】
そして、容器本体4cから抜出され、互いに一体となる口ネジ5cとシゴキ6cとを分解することで、化粧料容器1cの容器本体4cを構成する各部品にすべて分解することができるものである。
【実施例4】
【0045】
図10乃至図12において示すのは、本願発明の実施例4である化粧料容器1d及びレフィル17であり、まず該化粧料容器1dは、実施例1乃至3と同様に、その開口端2d’の内周面に雌ネジ部2d”を設けるとともに、軸部8dの一方において例えば樹脂製の櫛状の塗布部9dを有するとともに、軸部8dの他方において径大部10dを有する化粧料塗布体7dを固持してなるキャップ2d、及びその内部において該化粧料塗布体7d、及び化粧料11を収容する容器本体4dから構成されている。
【0046】
そして、上記容器本体4dには、その開口端4d’において、例えば合成ゴムからなるシゴキ6dと分解可能として一体となり、外周面に雄ネジ部5d’を設ける口ネジ5dを抜出可能となるように固持するものである。
【0047】
さらに、上記容器本体4dには、従前のキャップ2に対して独立して交換可能となるレフィル17が用意されているものである。
【0048】
ここで、交換のために用意されている該レフィル17は、その開口端18’おいて、例えば合成ゴムからなるシゴキ19と分解可能として一体となり、外周面に雄ネジ部20’を設ける口ネジ20を抜出可能となるように固持する新たな容器本体18、及び一方の開口端21’の内周面に該容器本体18に固持される口ネジ20の雄ネジ部20’と螺合可能となる雌ネジ部21”を設けてなる仮キャップ21から構成されている。なお、レフィル17では、仮キャップ21の開口端21’と容器本体18の開口端18‘との間で離隔12を形成し、仮キャップ21の雌ネジ部21”内では口ネジ20の開口端20”が当接13を形成している。
【0049】
その上、上記仮キャップ21には、その他方の開口端22の内周面に口ネジ20の雄ネジ部20’と螺合可能であり、該雌ネジ部21”の内高よりも長い内高を有する分解用雌ネジ部22’を設けてなるものである。
【0050】
本願発明の実施例4の化粧料容器1dは以上の構成を具えるので、化粧料容器1dの使用後において使用済みの容器本体4dを部品毎に分解するに当たっては、次のようにするものである。
【0051】
まず、使用済みの容器本体4dの分解時には、レフィル17の仮キャップ21を分離した上で、該仮キャップ21の分解用雌ネジ部22’を使用済みの容器本体4dに固持される口ネジ5dの雄ネジ部5d’に螺合させるものである。
このとき、該分解用雌ネジ部22’は、その内高が雌ネジ部21’の内高よりも長いので、該仮キャップ21の分解用雌ネジ部22’の開口端22と使用済みの容器本体4dの開口端4d’との間で当接13を形成させるとともに、該分解用ネジ部22’内においてその内底部22”と口ネジ5dの端面部5d”との間で離隔12を形成するものとなる。
【0052】
そこで、螺合させた該仮キャップ21の分解用雌ネジ部22’を口ネジ5dに対してさらにねじ込むと、口ネジ5dの端面部5d”の上方に形成される離隔12を狭めるように、口ネジ5dに係る上方向への引張力によって該口ネジ5dは上昇することになるので、シゴキ6dと一体となった口ネジ5dは使用済みの容器本体4dから抜出されるものとなる。
【0053】
そして、使用済みの容器本体4dから抜出され、互いに一体となる口ネジ5dとシゴキ6dとを分解することで、化粧料容器1dにおける使用済みの容器本体4dを構成する各部品にすべて分解することができるものである。
【0054】
なお、レフィル17を構成する新たな容器本体18は、その口ネジ20の雄ネジ部20’と従前のキャップ2dの雌ネジ部2d”との脱着自在な螺合により、新たに化粧料容器1dとして使用できるものとなる。
【符号の説明】
【0055】
1a、1b、1c、1d 化粧料容器
2a、2b、2c、2d キャップ
2a’、2b’、2c’、2d’ 開口端
2a”、2b”、2c”、2d” 雌ネジ部
3a 分解用キャップ
3a’ 開口端
3a” 分解用雌ネジ部
4a、4b、4c、4d 容器本体
4a’、4b’、4c’、4d’ 開口端
5a、5b、5c、5d 口ネジ
5a’、5b’、5c’、5d’ 雄ネジ部
5a”、5b”、5c”、5d” 端面部
6a、6b、6c、6d シゴキ
6b’ 端面部
7a、7b、7c、7d 化粧料塗布体
8a、8b、8c、8d 軸部
9a、9b、9c、9d 塗布部
10a、10b、10c、10d 径大部
11 化粧料
12 離隔
13 当接
14 リング
15 開口端
15’ 分解用雌ネジ部
16 天蓋
17 レフィル
18 容器本体
18’ 開口端
19 シゴキ
20 口ネジ
20’ 雄ネジ部
20” 開口端
21 仮キャップ
21’ 開口端
21” 雌ネジ部
22 開口端
22’ 分解用雌ネジ部
22” 内底部
図1
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図12