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  • 特許-医薬品カプセルの外観検査装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】医薬品カプセルの外観検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20240416BHJP
   G01N 21/85 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
G01N21/84 C
G01N21/85 A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022555651
(86)(22)【出願日】2022-02-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-16
(86)【国際出願番号】 KR2022002383
(87)【国際公開番号】W WO2023140417
(87)【国際公開日】2023-07-27
【審査請求日】2022-09-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0009038
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522363988
【氏名又は名称】エス エル テイ ジイ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】SLTG CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】リ クヒュン
【審査官】清水 靖記
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-068050(JP,A)
【文献】特開平02-216033(JP,A)
【文献】特開平03-205538(JP,A)
【文献】特開平10-035862(JP,A)
【文献】実開昭58-088149(JP,U)
【文献】国際公開第2021/166446(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第102590225(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
B65B 1/00 - B65B 69/00
B65G 1/00 - B65G 69/34
A61J 1/00 - A61J 3/10
B07C 5/00 - B07C 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品カプセル(P)が収容されるように、多数のカプセル収容溝(11)が形成されたガイドプレート(10)と、
前記ガイドプレート(10)の水平移動時、医薬品カプセル(P)が摩擦によって回動される底部摩擦面(20)と、
を含み、
前記カプセル収容溝(11)の内側面には、医薬品カプセル(P)との摩擦力を減少させるための摩擦低減コーティング層(12)がコーティング形成されるが、前記摩擦低減コーティング層(12)は、酸化カルシウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ガリウムヒ素、エチレン樹脂の混合組成を有することを特徴とする、医薬品カプセルの外観検査装置。
【請求項2】
前記摩擦低減コーティング層(12)には、ピリドキサールリン酸及び次亜リン酸マグネシウムの成分がさらに添加されることを特徴とする請求項に記載の医薬品カプセルの外観検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品カプセルの外観検査装置に係り、医薬品が充填されたカプセル製品の選別のための外観検査が効率的に行われるように改善された構造を有するカプセルの外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、錠剤やカプセル等の薬品は、検査装置による外観検査過程を経てから、製品として最終出荷される。外観検査過程において、表面不良、エッジ不良、刻印不良等のような欠陥を検査する。薬品以外の小型物品も、薬品と同様に、外観検査が要求され得る。
【0003】
通常、小型物品の外観検査装置は、カメラを使って錠剤(tablet)またはカプセル等の薬品のような小型物品を撮影し、表面の映像を得て、それを分析して、欠陥の有無を判定する方式になっている。
【0004】
従来、通常の小型物品の外観検査装置は、回転ドラムの周囲に、一定の間隔で、小型物品を吸着するための吸着溝乃至収容溝が形成された2台の上下構造の回転ドラムを備え、外観検査対象物品を周囲に吸着させ、回転させて、外観の一側面を撮影後、他の回転ドラムに小型物品を伝達して、反対面を撮影することにより、外観検査を行っている。
【0005】
このような吸着型回転ドラム方式の外観検査装置以外に、移送ローラを用いた非吸着型外観検査装置も開発されている。
【0006】
しかしながら、従来のカプセル検査装置は、構成が複雑であり、検査費用が増加され、装置の故障発生時、メンテナンス費用が発生するような問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記した従来技術の問題点を改善するために提案されたものであって、簡単な構造を有する改善された構造のカプセルの外観検査装置を提供することにより、医薬品カプセルの外観検査がさらに迅速かつ効率的に行われるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するための本発明による外観検査装置は、医薬品カプセルが収容されるように、多数のカプセル収容溝が形成されたガイドプレートと、前記ガイドプレートの水平移動時、医薬品カプセルが摩擦によって回動される底部摩擦面と、を含む構成を有することを特徴とする。
【0009】
また、前記カプセル収容溝は、一定の角度の傾斜形状を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
このような本発明によるカプセルの外観検査装置は、簡単な構造を有して、費用を節減するとともに、医薬品カプセルの外観検査がさらに迅速かつ効率的に行われるようにするという効果を奏する。
【0011】
特に、カプセル収容溝を、一定の角度で形成することにより、底部摩擦面との摩擦による回動がさらに円滑に行われるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態によるカプセルの外観検査装置を示す外観構造図である。
図2】本発明による検査装置の平面構造図である。
図3図2のA部の拡大図である。
図4】本発明による検査装置の断面構造図である。
図5】本発明による検査装置の使用状態図である。
図6】本発明におけるカプセルの進行状態の断面図である。
図7】本発明の他の実施形態による要部詳細図である。
図8】本発明のまた他の実施形態による検査装置の平面構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施のための最善の形態による医薬品カプセルの外観検査装置は、医薬品カプセルPが収容されるように、多数のカプセル収容溝11が形成されたガイドプレート10と、前記ガイドプレート10の水平移動時、医薬品カプセルPが摩擦によって回動される底部摩擦面20と、を含む構成を有する。
【0014】
発明の実施形態
以下、添付図面を参照して、本発明の具体的な実施形態について詳しく説明する。
【0015】
本発明の実施形態は、様々な形態に変形されてもよく、本発明の範囲が後述する実施形態に限定されると解釈されてはならない。本実施形態は、当業界において、平均的な知識を有する者に、本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。
【0016】
したがって、図示された構成要素の形状等は、さらに明確な説明を強調するために誇張していることがある。それぞれの図面において、同一の構成については、同一の参照符号を付して示す場合があることに留意しなければならない。また、本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断される公知技術の機能及び構成についての詳細な説明を省略する。
【0017】
まず、以下において、図1乃至図6を参照して、本発明の一実施形態による医薬品カプセルの外観検査装置の構造について説明する。
【0018】
本実施形態における検査装置は、医薬品カプセルPが収容されるように、多数のカプセル収容溝11が形成されたガイドプレート10と、前記ガイドプレート10の水平移動時、医薬品カプセルPが摩擦によって回動される床摩擦面20と、で構成される。
【0019】
このとき、前記カプセル収容溝11は、一定の角度(θ)の傾斜形状を有することが確認される。
【0020】
このような構成を有する本発明によるカプセルの外観検査装置の動作による作用効果について説明する。
【0021】
本発明における検査装置は、四角板状を有するガイドプレート10のカプセル収容溝11に医薬品カプセルPが収容された状態で、外観検査が行われるようになる。
【0022】
すなわち、多数の医薬品カプセルPが収容されたガイドプレート10を、図5に示すように、一側方向に移動させると、床摩擦面20との摩擦によって、医薬品カプセルPが、図6に示すように、徐々に回動されるようになる。
【0023】
これにより、それぞれのカプセル収容溝11に収容された状態で回動が行われる医薬品カプセルPに対する外観的な検査が行われるようになる。
【0024】
特に、ガイドプレート10に形成されるカプセル収容溝11は、カプセルのサイズに応じて、様々なサイズで形成されるとともに、カプセル収容溝11の傾斜角度も様々な角度で形成されてもよいことがわかる。
【0025】
したがって、本発明によるカプセルの外観検査装置は、簡単な構造を有して、費用を節減するとともに、医薬品カプセルの外観検査がさらに迅速かつ効率的に行われるようにするという効果を奏する。
【0026】
特に、カプセル収容溝を、一定の角度で形成することにより、底部摩擦面との摩擦による回動がさらに円滑に行われるという利点を有する。
【0027】
一方、図7は、本発明の他の実施形態による構成を示すものであって、カプセル収容溝11の内側面には、医薬品カプセルPとの摩擦力を減少させるための摩擦低減コーティング層12がコーティング形成される。
【0028】
このとき、前記摩擦低減コーティング層12は、酸化カルシウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ガリウムヒ素、エチレン樹脂の基本的な混合組成を有し、必要に応じて、機能性の向上のために、ピリドキサールリン酸及び次亜リン酸マグネシウムの成分がさらに添加されてもよい。
【0029】
すなわち、このときは、酸化カルシウム10~30重量%、ヒアルロン酸ナトリウム5~20重量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル10~25重量%、ガリウムヒ素1~15重量%、エチレン樹脂10~30重量%、ピリドキサールリン酸1~10重量%、次亜リン酸マグネシウム1~10重量%の割合で混合されることが好ましい。
【0030】
このような構成を有すると、摩擦低減コーティング層12の構成によって、医薬品カプセルPの回転がさらに容易に行われるようになる。
【0031】
特に、摩擦低減コーティング層12の組成としては、酸化カルシウム及びヒアルロン酸ナトリウムの成分が混合されているので、カプセルの表面接触による損傷発生を防止し、ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、コーティング耐久性を向上させ、ガリウムヒ素は、エチレン樹脂の触媒作用を介した潤滑機能を向上させることになる。また、さらに添加されたピリドキサールリン酸は、摩擦低減コーティング層12の変色及び酸化発生を防止する機能を行い、次亜リン酸マグネシウムは、コーティング密度の向上を介したクラックの発生が防止される進歩した作用効果を示すようになる。
【0032】
図8は、本発明のまた他の実施形態によるカプセルの外観検査装置の構成を示すものであって、下部の床摩擦面20は、駆動ベルト等のような移動型構造を有して、ガイドプレート10の進行方向と異なる角度への床摩擦面20の水平移動が行われることが確認される。
【0033】
このように、床摩擦面20が一緒に水平移動されることにより、さらに効率的なカプセルの検査が行われるという利点を有する。
【0034】
また、上記において、本発明の特定の実施形態が説明及び図示されたが、本発明によるカプセルの外観検査装置の構造が当業者によって様々に変形して実施され得ることは明らかである。
【0035】
しかしながら、このような変形された実施形態は、本発明の技術的思想や範囲から個別的に理解されてはならず、本発明の添付された特許請求の範囲内に含まれるものとみなさなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、医薬品カプセルの製造分野において、簡単な構造を有して、費用を節減するとともに、医薬品カプセルの外観検査がさらに迅速かつ効率的に行われ、特に、カプセル収容溝を、一定の角度で形成することにより、底部摩擦面との摩擦による回動がさらに円滑に行われるようにするという効果が期待される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8