(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】真空チャンバで基板を移送するための基板移送ロボット
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240416BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/06 D
(21)【出願番号】P 2023008758
(22)【出願日】2023-01-24
【審査請求日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】10-2022-0019825
(32)【優先日】2022-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513217252
【氏名又は名称】株式会社ティーロボティクス
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】李壽鍾
(72)【発明者】
【氏名】李昌成
(72)【発明者】
【氏名】白承ヨン
(72)【発明者】
【氏名】許文紀
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2348261(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-2348259(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-2307690(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-2307687(KR,B1)
【文献】特開2014-078693(JP,A)
【文献】特開2013-129020(JP,A)
【文献】特表2016-512398(JP,A)
【文献】特開2019-208073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B25J 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空チャンバ内で基板を移送するための基板移送ロボットにおいて、
第1中央領域に、下部支持体の移送ロボットの結合部に形成された支持軸の中空に対応する第1貫通孔が形成された第1係止部材により第1上部空間と第1下部空間とに区分され、前記第1上部空間が第1カバーにより封止された第1結合孔、一方の第1先端領域に第2貫通孔が形成された第2係止部材により第2上部空間と第2下部空間とに区分され、前記第2下部空間が第2カバーにより封止された第2結合孔、及び他方の第1先端領域に第3貫通孔が形成された第3係止部材により第3上部空間と第3下部空間とに区分され、前記第3下部空間が第3カバーにより封止された第3結合孔が形成され、前方(前記前方は、前記真空チャンバに結合された工程チャンバに基板を移送するために前記基板移送ロボットが位置した状態で、前記工程チャンバが位置する方向である)領域にリンク結合のための第1_1ブレードと第1_2ブレードとを含む第1リンク連結部材が固定結合され、前記前方領域に対応する後方領域にリンク結合のための第2_1ブレードと第2_2ブレードとを含む第2リンク連結部材が固定結合され、前記第1下部空間に引き入れられた前記下部支持体の前記支持軸が前記第1係止部材に固定結合された移送アームプラットフォームと、
密閉された内部空間に、第1移送駆動モータと、前記第1移送駆動モータに連動して回転速度を1/2に減速する第1減速機とが設けられ、前記第1減速機に連動する中空が形成された第1_1駆動軸と、前記第1_1駆動軸に連動する第1_1出力軸とが一方の第1_1先端領域に封止されるように設けられ、前記第1移送駆動モータに連動する中空が形成された第1_2駆動軸と、前記第1_2駆動軸に連動する第1_2出力軸とが他方の第1_1先端領域に封止されるように設けられ、前記移送アームプラットフォームの前記第2上部空間に引き入れられ、前記第2係止部材に固定結合された第1連結部材に前記第1_1出力軸が固定結合された第1_1移送リンクアームと、一方の第1_2先端領域が前記第1_1移送リンクアームの前記第1_2出力軸に第1固定結合軸を通じて固定結合された第1_2移送リンクアームと、第2中央領域が前記第1固定結合軸に回転可能に結合される第1共通リンクアームと、前記第1_1移送リンクアームに平行であり、一方の第1_4先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第1リンク連結部材の前記第1_1ブレードに回転可能に結合され、他方の第1_4先端領域が前記第1共通リンクアームの一方の第1_3先端領域に回転可能に結合される第1_1補助リンクアームと、前記第1_1移送リンクアームに平行であり、一方の第1_5先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第2リンク連結部材の前記第2_1ブレードに回転可能に結合され、他方の第1_5先端領域が前記第1共通リンクアームの他方の第1_3先端領域に回転可能に結合される第1_2補助リンクアームと、前記第1_2移送リンクアームに平行であり、一方の第1_6先端領域が前記第1共通リンクアームの前記他方の第1_3先端領域に回転可能に結合される第1_3補助リンクアームと、前記第1共通リンクアームに平行であり、一方の第1_7先端領域が前記第1_3補助リンクアームの他方の第1_6先端領域に回転可能に結合され、他方の第1_7先端領域が前記第1_2移送リンクアームの他方の第1_2先端領域に回転可能に結合される第1_4補助リンクアームと、前記第1_4補助リンクアームの前記他方の第1_7先端領域に固定され、前記基板を支持する第1エンドエフェクタと、を含む第1移送アーム部と、
密閉された内部空間に、第2移送駆動モータと、前記第2移送駆動モータに連動して回転速度を1/2に減速する第2減速機とが設けられ、前記第2減速機に連動する中空が形成された第2_1駆動軸と、前記第2_1駆動軸に連動する第2_1出力軸とが一方の第2_1先端領域に封止されるように設けられ、前記第2移送駆動モータに連動する中空が形成された第2_2駆動軸と、前記第2_2駆動軸に連動する第2_2出力軸とが他方の第2_1先端領域に封止されるように設けられ、前記移送アームプラットフォームの前記第3上部空間に引き入れられ、前記第3係止部材に固定結合された第2連結部材に前記第2_1出力軸が固定結合された第2_1移送リンクアームと、一方の第2_2先端領域が前記第2_1移送リンクアームの前記第2_2出力軸に第2固定結合軸を通じて固定結合された第2_2移送リンクアームと、第3中央領域が前記第2固定結合軸に回転可能に結合される第2共通リンクアームと、前記第2_1移送リンクアームに平行であり、一方の第2_4先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第1リンク連結部材の前記第1_2ブレードに回転可能に結合され、他方の第2_4先端領域が前記第2共通リンクアームの一方の第2_3先端領域に回転可能に結合される第2_1補助リンクアームと、前記第2_1移送リンクアームに平行であり、一方の第2_5先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第2リンク連結部材の前記第2_2ブレードに回転可能に結合され、他方の第2_5先端領域が前記第2共通リンクアームの他方の第2_3先端領域に回転可能に結合される第2_2補助リンクアームと、前記第2_2移送リンクアームに平行であり、一方の第2_6先端領域が前記第2共通リンクアームの前記他方の第2_3先端領域に回転可能に結合される第2_3補助リンクアームと、前記第2共通リンクアームに平行であり、一方の第2_7先端領域が前記第2_3補助リンクアームの他方の第2_6先端領域に回転可能に結合され、他方の第2_7先端領域が前記第2_2移送リンクアームの他方の第2_2先端領域に回転可能に結合される第2_4補助リンクアームと、前記第2_4補助リンクアームの前記他方の第2_7先端領域にブラケットを通じて固定され、前記基板を支持する第2エンドエフェクタと、を含む第2移送アーム部と、
を含むことを特徴とする基板移送ロボット。
【請求項2】
前記第1移送アーム部の前記第1_1移送リンクアームの前記他方の第1_1先端領域は、前記移送アームプラットフォームの前方領域に位置し、前記第2移送アーム部の前記第2_1移送リンクアームの前記他方の第2_1先端領域は、前記移送アームプラットフォームの後方領域に位置することを特徴とする、請求項1に記載の基板移送ロボット。
【請求項3】
前記第1移送アーム部の前記第1_3補助リンクアームの前記一方の第1_6先端領域と前記第1共通リンクアームの前記他方の第1_3先端領域とが結合されるジョイントは、前記第1_2補助リンクアームの前記他方の第1_5先端領域と前記第1共通リンクアームの他方の第1_3先端領域とが結合されるジョイントと同一の位置に形成されるようにするか、互いに異なる位置に形成されるようにし、
前記第2移送アーム部の前記第2_3補助リンクアームの前記一方の第2_6先端領域と前記第2共通リンクアームの前記他方の第2_3先端領域とが結合されるジョイントは、前記第2_2補助リンクアームの前記他方の第2_5先端領域と前記第2共通リンクアームの他方の第2_3先端領域とが結合されるジョイントと同一の位置に形成されるようにするか、互いに異なる位置に形成されるようにした、請求項1に記載の基板移送ロボット。
【請求項4】
前記移送アームプラットフォームは、前記第1上部空間と前記第2下部空間とを連結する第1配線孔と、前記第1上部空間と前記第3下部空間とを連結する第2配線孔と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の基板移送ロボット。
【請求項5】
前記移送アームプラットフォームは、前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて前記第1上部空間をそれぞれ連結する第1_1配線孔及び第1_2配線孔、前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて前記第2下部空間を連結する第2_1配線孔、前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて前記第3下部空間を連結する第2_2配線孔、前記第1_1配線孔及び前記第2_1配線孔を前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて封止する第1封止カバー、及び、前記第1_2配線孔及び前記第2_2配線孔を前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて封止する第2封止カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の基板移送ロボット。
【請求項6】
前記第1移送駆動モータの動作のための第1配線と、前記第2移送駆動モータの動作のための第2配線とをさらに含み、
前記第1配線は、前記支持軸、前記第1_1駆動軸のそれぞれの中空を通じて、前記第1移送駆動モータに引き入れられるようにして、前記真空チャンバの内部空間から密閉されるようにし、
前記第2配線は、前記支持軸、前記第2_1駆動軸のそれぞれの中空を通じて、前記第2移送駆動モータに引き入れられるようにして、前記真空チャンバの内部空間から密閉されるようにすることを特徴とする、請求項1に記載の基板移送ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板移送ロボットに関し、より詳細には、基板処理装置内の真空チャンバで基板を移送するための基板移送ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体素子用ウエハ、表示装置用ガラス基板、または薄膜型太陽電池用ガラス基板などのような基板は、基板上に様々な工程を遂行して製造される。この際、基板は、それぞれの工程に必要な最適の条件を提供する基板処理装置にローディングされて処理される。
【0003】
最近、生産性を向上させるために基板を一括に処理することができるクラスタ(cluster)型の基板処理装置が開発され、使用されている。
【0004】
クラスタ型の基板処理装置は、基板が格納されるロードロックチャンバ、基板を移送するための移送チャンバ、及びそれぞれの工程を遂行するための複数の工程チャンバを含む。
【0005】
そして、基板を移送する基板移送ロボットは、真空状態である移送チャンバに設けられ、ロードロックチャンバから移送チャンバへの基板移送、移送チャンバからロードロックチャンバへの基板移送、移送チャンバ間の基板移送、または工程チャンバへの引き入れ及び引き出しのための基板移送などを遂行することができる。
【0006】
最近では、基板の大型化に対応して基板処理能力を向上させ、高中量の基板に対応するための高剛性の基板移送ロボットに対する研究が行われている。
【0007】
また、製造装置の設置面積に対する効率性を向上させるために、高真空を維持できるようにする状態で、よりコンパクトな基板移送ロボットが要求される状況である。
【0008】
このような要求に対応するために、従来の基板移送ロボットは、アーム自体をリンク構造に形成して、それぞれのリンクを構成するアーム(arm)の内部を密閉し、各リンクアームが結合されるアームプラットフォームを密閉構造に形成して内部に駆動モータを設け、それぞれの各リンクアームの回転のための減速機をそれぞれのリンクアームの内部に設けている。
【0009】
特に、
図1を参照すると、従来の基板移送ロボットは基板製造工程のスループット(throughput)を向上させるために上部アーム1と下部アーム2との二つのロボットアームを使用しており、上部アーム1と下部アーム2との終端には基板移送のための上部エンドエフェクタ3と下部エンドエフェクタ4とがそれぞれ結合される。この際、上部エンドエフェクタ3と下部エンドエフェクタ4とは互いに異なる高さで同一の移送経路を維持するように設けられなければならない。
【0010】
従って、従来の基板移送ロボットでは、
図1におけるように、上部エンドエフェクタ3及び下部エンドエフェクタ4が移送経路上で上部アーム1及び下部アーム2との衝突を回避して直線運動をするようにするために、上部エンドエフェクタ3及び下部エンドエフェクタ4のそれぞれは、上部エンドエフェクタ3及び下部エンドエフェクタ4のそれぞれの重心の移動方向5で駆動力の移動方向6が一定の距離(a)ほど偏心して上部アーム1及び下部アーム2の終端にそれぞれ結合されるようにしている。
【0011】
しかし、従来の基板移送ロボットでは上部エンドエフェクタ3及び下部エンドエフェクタ4のそれぞれが上部アーム1及び下部アーム2の終端にそれぞれ偏心するように結合されることによって、基板移送のための移送経路上で上部エンドエフェクタ3及び下部エンドエフェクタ4のそれぞれが直線運動を遂行する場合、上部エンドエフェクタ3及び下部エンドエフェクタ4のそれぞれに振動及び/又は外乱bが発生して基板の移送方向を正確に制御することができないという問題点がある。
【0012】
また、
図2を参照すると、従来の基板移送ロボットは移送アームプラットフォームに結合され、単一平行リンク10を形成する第1移送リンクアーム11が内部減速機などの駆動に伴う熱により熱膨張され、これに応じて、一側が第1移送リンクアーム11に結合され、他側がエンドエフェクタ30に結合される第2移送リンクアーム21により形成される単一平行リンク20の平行四辺形構造が点線のように徐々に歪むことによって、第2移送リンクアーム21の他側に結合されたエンドエフェクタ30の姿勢、即ち、方向が徐々に変動される。
【0013】
この際、エンドエフェクタ30の終端の位置変動量(Δ)は、エンドエフェクタの長さ(L)に対する移送プラットフォームに形成される単一平行リンク10のフレームの長さ(d)の割合(L/d)に、第1移送リンクアーム11の熱膨張により延びた長さ(δ)をかけた値に近似する。
【0014】
そして、エンドエフェクタの長さ(L)に対する単一平行リンク10のフレームの長さ(d)の割合(L/d)は、一般的に約8乃至10となるように設計される。従って、若干の温度変化による第1移送リンクアーム11の長さが熱膨張により小さい値に変化するとしても、エンドエフェクタ30の終端の位置変動量(Δ)は非常に大きくなる。
【0015】
このように、エンドエフェクタ30の終端の位置が変動される場合には基板を正確な位置に移送することができないので、従来には、基板移送ロボットを予備駆動して第1移送リンクアーム11の熱膨張による長さの変化が最小化するようにした後、実際の基板の移送のためのプロセスを遂行する。しかし、第1移送リンクアーム11の熱膨張による長さの変化を最小化するための予備駆動に長時間を要するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】韓国公開特許第10-2011-0052454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上述した問題点を全て解決することをその目的とする。
【0018】
本発明は、エンドエフェクタの振動及び/又は外乱を最小化できるようにする基板移送ロボットを提供することを他の目的とする。
【0019】
本発明は、第1移送リンクアームの熱膨張によるエンドエフェクタの姿勢変化を最小化できるようにする基板移送ロボットを提供することを他の目的とする。
【0020】
本発明は、基板移送のためのプロセスのスループットを増大させることができるようにする基板移送ロボットを提供することを他の目的とする。
【0021】
本発明は、真空チャンバ内でパーティクルの発生を根本的に遮断することができるようにする基板移送ロボットを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記のような本発明の目的を達成し、後述する本発明の特徴的な効果を実現するための、本発明の特徴的な構成は以下のとおりである。
【0023】
本発明の一実施例によると、真空チャンバ内で基板を移送するための基板移送ロボットにおいて、第1中央領域に、下部支持体の移送ロボットの結合部に形成された支持軸の中空に対応する第1貫通孔が形成された第1係止部材により第1上部空間と第1下部空間とに区分され、前記第1上部空間が第1カバーにより封止された第1結合孔、一方の第1先端領域に第2貫通孔が形成された第2係止部材により第2上部空間と第2下部空間とに区分され、前記第2下部空間が第2カバーにより封止された第2結合孔、及び他方の第1先端領域に第3貫通孔が形成された第3係止部材により第3上部空間と第3下部空間とに区分され、前記第3下部空間が第3カバーにより封止された第3結合孔が形成され、前方(前記前方は、前記真空チャンバに結合された工程チャンバに基板を移送するために前記基板移送ロボットが位置した状態で、前記工程チャンバが位置する方向である)領域にリンク結合のための第1_1ブレードと第1_2ブレードとを含む第1リンク連結部材が固定結合され、前記前方領域に対応する後方領域にリンク結合のための第2_1ブレードと第2_2ブレードとを含む第2リンク連結部材が固定結合され、前記第1下部空間に引き入れられた前記下部支持体の前記支持軸が前記第1係止部材に固定結合された移送アームプラットフォーム;密閉された内部空間に、第1移送駆動モータと、前記第1移送駆動モータに連動して回転速度を1/2に減速する第1減速機とが設けられ、前記第1減速機に連動する中空が形成された第1_1駆動軸と、前記第1_1駆動軸に連動する第1_1出力軸とが一方の第1_1先端領域に封止されるように設けられ、前記第1移送駆動モータに連動する中空が形成された第1_2駆動軸と、前記第1_2駆動軸に連動する第1_2出力軸とが他方の第1_1先端領域に封止されるように設けられ、前記移送アームプラットフォームの前記第2上部空間に引き入れられ、前記第2係止部材に固定結合された第1連結部材に前記第1_1出力軸が固定結合された第1_1移送リンクアーム:一方の第1_2先端領域が前記第1_1移送リンクアームの前記第1_2出力軸に第1固定結合軸を通じて固定結合された第1_2移送リンクアーム:第2中央領域が前記第1固定結合軸に回転可能に結合される第1共通リンクアーム:前記第1_1移送リンクアームに平行であり、一方の第1_4先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第1リンク連結部材の前記第1_1ブレードに回転可能に結合され、他方の第1_4先端領域が前記第1共通リンクアームの一方の第1_3先端領域に回転可能に結合される第1_1補助リンクアーム:前記第1_1移送リンクアームに平行であり、一方の第1_5先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第2リンク連結部材の前記第2_1ブレードに回転可能に結合され、他方の第1_5先端領域が前記第1共通リンクアームの他方の第1_3先端領域に回転可能に結合される第1_2補助リンクアーム:前記第1_2移送リンクアームに平行であり、一方の第1_6先端領域が前記第1共通リンクアームの前記他方の第1_3先端領域に回転可能に結合される第1_3補助リンクアーム:前記第1共通リンクアームに平行であり、一方の第1_7先端領域が前記第1_3補助リンクアームの他方の第1_6先端領域に回転可能に結合され、他方の第1_7先端領域が前記第1_2移送リンクアームの他方の第1_2先端領域に回転可能に結合される第1_4補助リンクアーム:及び前記第1_4補助リンクアームの前記他方の第1_7先端領域に固定され、前記基板を支持する第1エンドエフェクタ:を含む第1移送アーム部;及び密閉された内部空間に、第2移送駆動モータと、前記第2移送駆動モータに連動して回転速度を1/2に減速する第2減速機とが設けられ、前記第2減速機に連動する中空が形成された第2_1駆動軸と、前記第2_1駆動軸に連動する第2_1出力軸とが一方の第2_1先端領域に封止されるように設けられ、前記第2移送駆動モータに連動する中空が形成された第2_2駆動軸と、前記第2_2駆動軸に連動する第2_2出力軸とが他方の第2_1先端領域に封止されるように設けられ、前記移送アームプラットフォームの前記第3上部空間に引き入れられ、前記第3係止部材に固定結合された第2連結部材に前記第2_1出力軸が固定結合された第2_1移送リンクアーム:一方の第2_2先端領域が前記第2_1移送リンクアームの前記第2_2出力軸に第2固定結合軸を通じて固定結合された第2_2移送リンクアーム:第3中央領域が前記第2固定結合軸に回転可能に結合される第2共通リンクアーム:前記第2_1移送リンクアームに平行であり、一方の第2_4先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第1リンク連結部材の前記第1_2ブレードに回転可能に結合され、他方の第2_4先端領域が前記第2共通リンクアームの一方の第2_3先端領域に回転可能に結合される第2_1補助リンクアーム:前記第2_1移送リンクアームに平行であり、一方の第2_5先端領域が前記移送アームプラットフォームの前記第2リンク連結部材の前記第2_2ブレードに回転可能に結合され、他方の第2_5先端領域が前記第2共通リンクアームの他方の第2_3先端領域に回転可能に結合される第2_2補助リンクアーム:前記第2_2移送リンクアームに平行であり、一方の第2_6先端領域が前記第2共通リンクアームの前記他方の第2_3先端領域に回転可能に結合される第2_3補助リンクアーム:前記第2共通リンクアームに平行であり、一方の第2_7先端領域が前記第2_3補助リンクアームの他方の第2_6先端領域に回転可能に結合され、他方の第2_7先端領域が前記第2_2移送リンクアームの他方の第2_2先端領域に回転可能に結合される第2_4補助リンクアーム:及び前記第2_4補助リンクアームの前記他方の第2_7先端領域にブラケットを通じて固定され、前記基板を支持する第2エンドエフェクタ:を含む第2移送アーム部;を含むことを特徴とする基板移送ロボットが提供される。
【0024】
前記第1移送アーム部の前記第1_1移送リンクアームの前記他方の第1_1先端領域は、前記移送アームプラットフォームの前方領域に位置し、前記第2移送アーム部の前記第2_1移送リンクアームの前記他方の第2_1先端領域は、前記移送アームプラットフォームの後方領域に位置することを特徴とする。
【0025】
前記第1移送アーム部の前記第1_3補助リンクアームの前記一方の第1_6先端領域と前記第1共通リンクアームの前記他方の第1_3先端領域とが結合されるジョイントは、前記第1_2補助リンクアームの前記他方の第1_5先端領域と前記第1共通リンクアームの他方の第1_3先端領域とが結合されるジョイントと同一の位置に形成されるようにするか、互いに異なる位置に形成されるようにし、
前記第2移送アーム部の前記第2_3補助リンクアームの前記一方の第2_6先端領域と前記第2共通リンクアームの前記他方の第2_3先端領域とが結合されるジョイントは、前記第2_2補助リンクアームの前記他方の第2_5先端領域と前記第2共通リンクアームの他方の第2_3先端領域とが結合されるジョイントと同一の位置に形成されるようにするか、互いに異なる位置に形成されるようにした。
【0026】
前記移送アームプラットフォームは、前記第1上部空間と前記第2下部空間とを連結する第1配線孔と、前記第1上部空間と前記第3下部空間とを連結する第2配線孔と、をさらに含むことを特徴とする。
【0027】
前記移送アームプラットフォームは、前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて前記第1上部空間をそれぞれ連結する第1_1配線孔及び第1_2配線孔、前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて前記第2下部空間を連結する第2_1配線孔、前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて前記第3下部空間を連結する第2_2配線孔、前記第1_1配線孔及び前記第2_1配線孔を前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて封止する第1封止カバー、及び、前記第1_2配線孔及び前記第2_2配線孔を前記移送アームプラットフォームの本体の一側面にて封止する第2封止カバーをさらに含むことを特徴とする。
【0028】
前記第1移送駆動モータの動作のための第1配線と、前記第2移送駆動モータの動作のための第2配線とをさらに含み、前記第1配線は、前記支持軸、前記第1_1駆動軸のそれぞれの中空を通じて、前記第1移送駆動モータに引き入れられるようにして、前記真空チャンバの内部空間から密閉されるようにし、前記第2配線は、前記支持軸、前記第2_1駆動軸のそれぞれの中空を通じて、前記第2移送駆動モータに引き入れられるようにして、前記真空チャンバの内部空間から密閉されるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明は、第1移送リンクアームによる二重平行リンク構造を通じて第1移送リンクアームの剛性を向上させることによってエンドエフェクタの振動及び/又は外乱を最小化した基板移送ロボットを提供することができる。
【0030】
また、本発明は、第1移送リンクアームによる二重平行リンク構造を通じて第1移送リンクアームで発生する熱膨張による第2移送リンクアームの単一平行リンクの構造変形を防止することによってエンドエフェクタの姿勢の変動を防止することができるようにした基板移送ロボットを提供することができる。
【0031】
また、本発明は、第1移送リンクアームによる二重平行リンク構造を通じて第1移送リンクアームで発生する熱膨張によるエンドエフェクタの姿勢変化を防止して、これに応じて予備駆動なしで基板を移送できるようにすることによって基板移送工程のスループットを向上させた基板移送ロボットを提供することができる。
【0032】
また、本発明は、一つのリンクアーム内で基板移送のための駆動系を統合して構成することによってコンパクトな基板移送ロボットを提供することができる。
【0033】
また、本発明は、真空チャンバとの完全密閉構造を有するため、パーティクルの発生を根本的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の実施例の説明に利用されるために添付された以下の各図面は、本発明の実施例のうち単に一部であるに過ぎず、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者(以下「通常の技術者」)にとっては、発明的作業が行われずにこれらの図面に基づいて他の各図面が得られ得る。
【
図1】
図1は、従来の基板移送ロボットを簡略に示す図面である。
【
図2】
図2は、従来の基板移送ロボットを簡略に示す図面である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施例において、基板移送ロボットを簡略に示す図面である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施例において、基板移送ロボットを簡略に示す図面である。
【
図5a】
図5aは、本発明の一実施例において、基板移送ロボットの移送アームプラットフォームを簡略に示す図面である。
【
図5b】
図5bは、本発明の一実施例において、基板移送ロボットの移送アームプラットフォームを簡略に示す図面である。
【
図5c】
図5cは、本発明の一実施例において、基板移送ロボットの移送アームプラットフォームを簡略に示す図面である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施例において、基板移送ロボットの第1_1移送リンクアームを簡略に示す図面である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施例において、基板移送ロボットの第1_1移送リンクアームと第1_2移送リンクアームとの連結部品を簡略に示す図面である。
【
図8】
図8は、本発明の他の実施例において、基板移送ロボットを簡略に示す図面である。
【
図9】
図9は、本発明の他の実施例において、基板移送ロボットを簡略に示す図面である。
【
図10】
図10は、従来の基板移送ロボットと本発明の一実施例に係る基板移送ロボットとにおける経路精密度を測定した試験データである。
【
図11】
図11は、本発明の一実施例に係る基板移送ロボットにおける熱膨張による二重平行リンクの位置変動状態を簡略に示す図面である。
【
図12】
図12は、従来の基板移送ロボットと本発明の一実施例に係る基板移送ロボットとにおける長期反復精密度を測定した試験データである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明の目的、技術的解決法及び利点を明らかにするために本発明が実施され得る特定の実施例を例示として示す添付図面を参照する。これらの実施例は、通常の技術者が本発明を実施することができるように十分詳細に説明される。
【0036】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として示す添付図面を参照する。これらの実施例は、当業者が本発明を実施することができるように十分詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが、相互に排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、ここに記載されている特定の形状、構造及び特性は、一実施例に関連して本発明の精神及び範囲を逸脱せず、かつ他の実施例で具現され得る。また、それぞれの開示された実施例内の個別の構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を逸脱せず、かつ変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述の詳細な説明は、限定的な意味として受け取るべきものではなく、本発明の範囲は適切に説明されるのであれば、その請求項が主張することと均等な全ての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定される。図面において類似の参照符号は、様々な態様にわたって同一であるか、類似する機能を指す。
【0037】
以下、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施し得るようにするために、本発明の好ましい実施例について、添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0038】
図3及び
図4は、本発明の一実施例において、真空チャンバ内で基板を移送するための基板移送ロボットを簡略に示す図面である。
【0039】
図3及び
図4を参照すると、基板移送ロボット1000は、下部支持体100の移送ロボットの結合部に形成された支持軸101に結合される移送アームプラットフォーム200と、移送アームプラットフォーム200に結合された第1移送アーム部300及び第2移送アーム部400を含むことができ、第1移送アーム部300及び第2移送アーム部400のそれぞれには、基板を支持する第1エンドエフェクタ500と第2エンドエフェクタ600とが結合され得る。
【0040】
これによって、基板移送ロボット1000は、真空チャンバ内の設定位置で、下部支持体100の上下運動により第1エンドエフェクタ500または第2エンドエフェクタ600が基板のローディングまたはアンローディング位置に位置した状態で、第1移送アーム部300または第2移送アーム部400の動作により第1エンドエフェクタ500または第2エンドエフェクタ600が基板をローディングまたはアンローディングすることができるようになる。
【0041】
この際、下部支持体100は、基板移送ロボット1000を上下運動及び回転運動させる昇降部を含むことができ、昇降部の動作により基板移送ロボット1000の上下位置が調整され得、これに伴って基板移送ロボット1000は工程チャンバなどで基板をローディングまたはアンローディングするための適正の高さに位置され得る。
【0042】
また、下部支持体100は、昇降部の上部に結合された走行ロボットをさらに含むことができ、走行ロボットは、上部に支持される基板移送ロボット1000を設定した方向に走行させることができる。この際、走行ロボットは、昇降部の昇降駆動軸に形成された中空に対する密閉を内部で行われるようにし、昇降駆動軸の中空による内部ラインが基板移送移送ロボット1000を支持する支持軸に連結されるようにすることができる。
【0043】
まず、移送アームプラットフォーム200が下部支持体100に結合され得る。
【0044】
この際、
図5a及び
図5bを参照すると、移送アームプラットフォーム200は、第1中央領域に形成された第1結合孔210、一方の第1先端領域に形成された第2結合孔220、及び他方の第1先端領域に形成された第3結合孔230を含むことができる。
【0045】
第1結合孔210は、第1中央領域に、下部支持体100の支持軸101の中空に対応する第1貫通孔が形成された第1係止部材により第1上部空間210_1と第1下部空間210_2とに区分され、第1上部空間210_1が第1カバー240により封止され得る。
【0046】
そして、第2結合孔220は、一方の第1先端領域に第2貫通孔が形成された第2係止部材により第2上部空間211_1と第2下部空間211_2とに区分され、第2下部空間211_2が第2カバー250により封止され得る。
【0047】
また、第3結合孔230は、他方の第1先端領域に第3貫通孔が形成された第3係止部材により第3上部空間212_1と第3下部空間212_2とに区分され、第3下部空間212_2が第3カバー260により封止され得る。
【0048】
そして、移送アームプラットフォーム200は、前方領域にリンク結合のための第1_1ブレード291と第1_2ブレード292とを含む第1リンク連結部材290が固定結合され得る。この際、前方は、真空チャンバに結合された工程チャンバに基板を移送するために基板移送ロボット1000が位置した状態で、工程チャンバが位置する方向であり得る。また、移送アームプラットフォーム200は前方領域に対応する後方領域にリンク結合のための第2_1ブレード296と第2_2ブレード297とを含む第2リンク連結部材295が固定結合され得る。この際、第1リンク連結部材290と第2リンク連結部材295とは単一プレートで構成されるか、互いに異なるプレートで構成され得る。
【0049】
そして、移送アームプラットフォーム200は、下部支持体100に結合され得、具体的に、下部支持体100の支持軸101が第1結合孔210の第1下部空間210_2に引き入れられるようにして、支持軸101が第1係止部材に固定結合されるようにすることができる。この際、支持軸101を第1係止部材に固定結合する場合、Oリング、ガスケットなどの封止部材を追加して、固定結合領域における密閉性能を向上させることができる。Oリング、ガスケットなどの封止部材を追加する構成は、後に説明する他の結合部においても同一に適用され得るため、以下の説明では、これに対する説明を省略することにする。
【0050】
これによって、支持軸101の中空による外部環境が、第1結合孔210で真空チャンバの内部の真空環境から封止されるようにすることができる。
【0051】
一方、下部支持体100の支持軸101の中空を通じて引き入れられる配線を、第1移送アーム部300と第2移送アーム部400とに引き入れるための配線孔が移送アームプラットフォーム200に形成され得る。
【0052】
即ち、移送アームプラットフォーム200の本体の一側面にて第1上部空間210_1をそれぞれ連結する第1_1配線孔H11と第1_2配線孔H12とが形成され、移送アームプラットフォーム200の本体の一側面にて第2下部空間211_2を連結する第2_1配線孔H21と移送アームプラットフォーム200の本体の一側面にて第3下部空間212_2を連結する第2_2配線孔H22とが形成され得る。
【0053】
そして、各配線孔を封止するために、第1_1配線孔H11と第2_1配線孔H21とを移送アームプラットフォーム200の本体の一側面にて封止する第3封止カバー270と、第1_2配線孔H12と第2_2配線孔H22とを移送アームプラットフォーム200の本体の一側面にて封止する第4封止カバー280とが設けられ得る。
【0054】
また、
図5cを参照すると、下部支持体100の支持軸101を通じて引き入れられる配線を、第1移送アーム部300と第2移送アーム部400とに引き入れるための配線孔を、移送アームプラットフォーム200の内部に形成することができる。
【0055】
即ち、移送アームプラットフォーム200の内部で、第1上部空間210_1と第2下部空間211_2とを連結する第1配線孔H30と、第1上部空間210_1と第3下部空間212_2とを連結する第2配線孔H40とを形成して別途の封止部材なしで移送アームプラットフォーム200の内部で密閉が行われるようにすることができる。
【0056】
次に、再び
図3及び
図4を参照すると、移送アームプラットフォーム200の第2結合孔220には、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310が結合され、移送アームプラットフォーム200の第3結合孔230には、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410が結合され得る。
【0057】
この際、
図6を参照すると、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310は、密閉された内部空間を有し、密閉された内部空間に、第1移送駆動モータ311と、第1移送駆動モータ311に連動して回転速度を1/2に減速する第1減速機312とが設けられ得る。
【0058】
また、第1_1移送リンクアーム310の一方の第1_1先端領域には、第1減速機312に連動する中空が形成された第1_1駆動軸313と、第1_1駆動軸313に連動する第1_1出力軸314とが封止されるように設けられ得、第1_1移送リンクアーム310の他方の第1_1先端領域には、第1移送駆動モータ311に連動する中空が形成された第1_2駆動軸316と、第1_2駆動軸316に連動する第1_2出力軸317とが封止されるように設けられ得る。この際、第1移送駆動モータ311と第1減速機312との間の連動、第1減速機312と第1_1駆動軸313との間の連動、及び第1移送駆動モータ311と第1_2駆動軸316との間の連動は、それぞれプーリ方式により行われ得るが、本発明がこれに限定されるわけではなく、ギヤ方式など回転力の伝達のための様々な方式が利用され得る。また、第1_1駆動軸313及び第1_1出力軸314、並びに第1_2駆動軸316及び第1_2出力軸317は、それぞれ同一の減速比を有する減速機で形成することができる。そのうえで、第1_1出力軸314と第1_2出力軸317とは、回転方向が互いに反対方向となり得る。
【0059】
そして、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310の一方の第1_1先端領域に設けられた第1_1出力軸314が移送アームプラットフォーム200の第2結合孔220の第2上部空間211_1に引き入れられ、第2係止部材に固定結合され得る。
【0060】
この際、第1_1出力軸314と第2係止部材との結合のために第1連結部材315が利用され得、第1連結部材315は、移送アームプラットフォーム200と第1_1移送リンクアーム310とが結合される位置から第1_1出力軸314と第2係止部材との間の距離だけ延長された長さを有するチューブ状のシャフトであり、第1連結部材315の両方の終端がそれぞれ第1_1出力軸314と第2係止部材とに固定結合され得る。
【0061】
そして、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310の第1_2出力軸317には、第1_2移送リンクアーム320の一方の第1_2先端領域が固定結合され得る。
【0062】
この際、
図7を参照すると、第1_2出力軸317と一方の第1_2先端領域との結合のために第1固定結合軸318が利用され得、第1固定結合軸318は、第1_1移送リンクアーム310と第1_2移送リンクアーム320とが結合される位置から第1_2出力軸317と一方の第1_2先端領域との結合領域の間の距離だけ延長された長さを有するチューブ状のシャフトであり、第1固定結合軸318の両方の終端がそれぞれ第1_2出力軸317と一方の第1_2先端領域との結合領域に固定結合され得る。
【0063】
そして、第1_2出力軸317と一方の第1_2先端領域との結合領域に第1共通リンクアーム330が設けられ得る。
【0064】
即ち、第1共通リンクアーム330は、第1_2出力軸317と一方の第1_2先端領域とを結合する第1固定結合軸318に第2中央領域が回転可能に結合され得る。
【0065】
そして、再び
図3及び
図4を参照すると、第1移送アーム部300は、第1_1補助リンクアーム340を含むことができ、第1_1補助リンクアーム340は、第1_1移送リンクアーム310に平行であり、一方の第1_4先端領域が移送アームプラットフォーム200の第1リンク連結部材290の第1_1ブレード291に回転可能に結合され、他方の第1_4先端領域が第1共通リンクアーム330の一方の第1_3先端領域に回転可能に結合され得る。
【0066】
また、第1移送アーム部300は第1_2補助リンクアーム346を含むことができ、第1_2補助リンクアーム346は第1_1移送リンクアーム310に平行であり、一方の第1_5先端領域が移送アームプラットフォーム200の第2リンク連結部材295の第2_1ブレード296に回転可能に結合され、他方の第1_5先端領域が第1共通リンクアーム330の他方の第1_3先端領域に回転可能に結合され得る。
【0067】
これを通じて、第1_1移送リンクアーム310の領域には2つの単一平行リンクが第1_1移送リンクアーム310を基準に対向する二重平行リンクが形成され得る。
【0068】
即ち、第1_1移送リンクアーム310の一方の第1_1先端領域と移送アームプラットフォーム200の第2結合孔220とが結合されるジョイントと、第1_1補助リンクアーム340の一方の第1_4先端領域と第1リンク連結部材290の第1_1ブレード291とが結合されるジョイントと、がフレームを形成し、第1_1移送リンクアーム310がインプットリンクを形成し、第1_1移送リンクアーム310の他方の第1_1先端領域と第1共通リンクアーム330の第2中央領域とが結合されるジョイントと、第1共通リンクアーム330の一方の第1_3先端領域と第1_1補助リンクアーム340の他方の第1_4先端領域とが結合されるジョイントと、の間の第1共通リンクアームがコネクティングアームを形成し、第1_1補助リンクアーム340がフォロワーを形成することによって一つの単一平行リンクを構成する。
【0069】
また、第1_1移送リンクアーム310の一方の第1_1先端領域と移送アームプラットフォーム200の第2結合孔220とが結合されるジョイントと、第1_2補助リンクアーム346の一方の第1_5先端領域と第2リンク連結部材295の第2_1ブレード296とが結合されるジョイントと、がフレームを形成し、第1_1移送リンクアーム310がインプットリンクを形成し、第1_1移送リンクアーム310の他方の第1_1先端領域と第1共通リンクアーム330の第2中央領域とが結合されるジョイントと、第1共通リンクアーム330の他方の第1_3先端領域と第1_2補助リンクアーム346の他方の第1_5先端領域とが結合されるジョイントと、の間の第1共通リンクアームがコネクティングアームを形成し、第1_2補助リンクアーム346がフォロワーを形成することによって他の単一平行リンクを構成する。
【0070】
そして、第1移送アーム部300は、第1_3補助リンクアーム350を含むことができ、第1_3補助リンクアーム350は、第1_2移送リンクアーム320に平行であり、一方の第1_6先端領域が第1共通リンクアーム330の他方の第1_3先端領域に回転可能に結合され得る。この際、第1_3補助リンクアーム350の一方の第1_6先端領域と第1共通リンクアーム330の他方の第1_3先端領域とが結合されるジョイントは、第1_2補助リンクアーム346の他方の第1_5先端領域と第1共通リンクアーム330の他方の第1_3先端領域とが結合されるジョイントと同一の位置に形成されるようにするか、互いに異なる位置に形成されるようにすることができる。
【0071】
また、第1移送アーム部300は、第1_4補助リンクアーム360を含むことができ、第1_4補助リンクアーム360は、第1共通リンクアーム330に平行であり、一方の第1_7先端領域が第1_3補助リンクアーム350の他方の第1_6先端領域に回転可能に結合され、他方の第1_7先端領域が第1_2移送リンクアーム320の他方の第1_2先端領域に回転可能に結合され得る。
【0072】
そして、第1移送アーム部300は、第1エンドエフェクタ500を含むことができ、第1エンドエフェクタ500は、第1_4補助リンクアーム360の他方の第1_7先端領域に固定されて基板を支持することができる。
【0073】
このように構成された第1移送アーム部300は、第1移送駆動モータ311の動作によってそれぞれの移送アームと各補助アームとにより第1エンドエフェクタ500が直線上において前進及び後進することができるようにし、これに伴って第1エンドエフェクタ500を通じて設定された位置において基板をローディングするか、アンローディングすることができるようになる。
【0074】
一方、第2移送アーム部400は、第1移送アーム部300と同様に構成され得、移送アームプラットフォーム200の中央領域を中心に互いに対称となるように移送アームプラットフォーム200に設けられ得る。
【0075】
即ち、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410は、密閉された内部空間を有し、密閉された内部空間に、第2移送駆動モータと第2移送駆動モータに連動して回転速度を1/2に減速する第2減速機とが設けられ得る。
【0076】
また、第2_1移送リンクアーム410の一方の第2_1先端領域には、第2減速機に連動する中空が形成された第2_1駆動軸と、第2_1駆動軸に連動する第2_1出力軸とが封止されるように設けられ得、第2_1移送リンクアーム410の他方の第2_1先端領域には、第2移送駆動モータに連動する中空が形成された第2_2駆動軸と、第2_2駆動軸に連動する第2_2出力軸とが封止されるように設けられ得る。この際、第2移送駆動モータと第2減速機との間の連動、第2減速機と第2_1駆動軸との間の連動、及び第2移送駆動モータと第2_2駆動軸との間の連動は、それぞれプーリ方式により行われ得るが、本発明がこれに限定されるわけではなく、ギヤ方式など回転力の伝達のための様々な方式が利用され得る。また、第2_1駆動軸及び第2_1出力軸、並びに第2_2駆動軸及び第2_2出力軸は、それぞれ同一の減速比を有する減速機で形成することができる。そのうえで、第2_1出力軸と第2_2出力軸とは、回転方向が互いに反対方向となり得る。
【0077】
そして、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410の一方の第2_1先端領域に設けられた第2_1出力軸が移送アームプラットフォーム200の第3結合孔230の第3上部空間212_1に引き入れられ、第3係止部材に固定結合され得る。
【0078】
この際、第2_1出力軸と第3係止部材との結合のために第2連結部材が利用され得、第2連結部材は、移送アームプラットフォーム200と第2_1移送リンクアーム410とが結合される位置から第2_1出力軸と第3係止部材との間の距離だけ延長された長さを有するチューブ状のシャフトであり、第2連結部材の両方の終端がそれぞれ第2_1出力軸と第3係止部材とに固定結合され得る。
【0079】
そして、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410の第2_2出力軸には、第2_2移送リンクアーム420の一方の第2_2先端領域が固定結合され得る。
【0080】
この際、第2_2出力軸と一方の第2_2先端領域との結合のために第2固定結合軸が利用され得、第2固定結合軸は、第2_1移送リンクアーム410と第2_2移送リンクアーム420とが結合される位置から第2_2出力軸と一方の第2_2先端領域との結合領域の間の距離だけ延長された長さを有するチューブ状のシャフトであり、第2固定結合軸の両方の終端がそれぞれ第2_2出力と一方の第2_2先端領域との結合領域に固定結合され得る。
【0081】
そして、第2_2出力軸と一方の第2_2先端領域との結合領域に第2共通リンクアーム430が設けられ得る。
【0082】
即ち、第2共通リンクアーム430は、第2_2出力軸と一方の第2_2先端領域とを結合する第2固定結合軸に、第3中央領域が回転可能に結合され得る。
【0083】
そして、第2移送アーム部400は、第2_1補助リンクアーム440を含むことができ、第2_1補助リンクアーム440は、第2_1移送リンクアーム410に平行であり、一方の第2_4先端領域が移送アームプラットフォーム200の第1リンク連結部材290の第1_2ブレード292に回転可能に結合され、他方の第2_4先端領域が第2共通リンクアーム430の一方の第2_3先端領域に回転可能に結合され得る。
【0084】
また、第2移送アーム部400は第2_2補助リンクアーム446を含むことができ、第2_2補助リンクアーム446は第2_1移送リンクアーム410に平行であり、一方の第2_5先端領域が移送アームプラットフォーム200の第2リンク連結部材295の第2_2ブレード297に回転可能に結合され、他方の第2_5先端領域が第2共通リンクアーム430の他方の第2_3先端領域に回転可能に結合され得る。
【0085】
これを通じて、第2_1移送リンクアーム410の領域には2つの単一平行リンクが第2_1移送リンクアーム410を基準に対向する二重平行リンクが形成され得る。
【0086】
即ち、第2_1移送リンクアーム410の一方の第2_1先端領域と移送アームプラットフォーム200の第3結合孔230とが結合されるジョイントと、第2_1補助リンクアーム440の一方の第2_4先端領域と第1リンク連結部材290の第1_2ブレード292とが結合されるジョイントと、がフレームを形成し、第2_1移送リンクアーム410がインプットリンクを形成し、第2_1移送リンクアーム410の他方の第2_1先端領域と第2共通リンクアーム430の第3中央領域とが結合されるジョイントと、第2共通リンクアーム430の一方の第2_3先端領域と第2_1補助リンクアーム440の他方の第2_4先端領域とが結合されるジョイントと、の間の第2共通リンクアームがコネクティングアームを形成し、第2_1補助リンクアーム440がフォロワーを形成することによって一つの単一平行リンクを構成する。
【0087】
また、第2_1移送リンクアーム410の一方の第2_1先端領域と移送アームプラットフォーム200の第3結合孔230とが結合されるジョイントと、第2_2補助リンクアーム446の一方の第2_5先端領域と第2リンク連結部材295の第2_2ブレード297とが結合されるジョイントと、がフレームを形成し、第2_1移送リンクアーム410がインプットリンクを形成し、第2_1移送リンクアーム410の他方の第2_1先端領域と第2共通リンクアーム430の第3中央領域とが結合されるジョイントと、第2共通リンクアーム430の他方の第2_3先端領域と第2_2補助リンクアーム446の他方の第2_5先端領域とが結合されるジョイントと、の間の第2共通リンクアームがコネクティングアームを形成し、第2_2補助リンクアーム446がフォロワーを形成することによって他の一つの単一平行リンクを構成する。
【0088】
そして、第2移送アーム部400は、第2_3補助リンクアーム450を含むことができ、第2_3補助リンクアーム450は、第2_2移送リンクアーム420に平行であり、一方の第2_6先端領域が第2共通リンクアーム430の他方の第2_3先端領域に回転可能に結合され得る。この際、第2_3補助リンクアーム450の一方の第2_6先端領域と第2共通リンクアーム430の他方の第2_3先端領域とが結合されるジョイントは、第2_2補助リンクアーム446の他方の第2_5先端領域と第2共通リンクアーム430の他方の第2_3先端領域とが結合されるジョイントと同一の位置に形成されるようにするか、互いに異なる位置に形成されるようにすることができる。
【0089】
また、第2移送アーム部400は、第2_4補助リンクアーム460を含むことができ、第2_4補助リンクアーム460は、第2共通リンクアーム430に平行であり、一方の第2_7先端領域が第2_3補助リンクアーム450の他方の第2_6先端領域に回転可能に結合され、他方の第2_7先端領域が第2_2移送リンクアーム420の他方の第2_2先端領域に回転可能に結合され得る。
【0090】
そして、第2移送アーム部400は、第2エンドエフェクタ600を含むことができ、第2エンドエフェクタ600は、第2_4補助リンクアーム460の他方の第2_7先端領域に固定されて基板を支持することができる。
【0091】
このように構成された第2移送アーム部400は、第2移送駆動モータの動作によってそれぞれの移送アームと各補助アームとにより第2エンドエフェクタ600が直線上において前進及び後進することができるようにし、これに伴って第2エンドエフェクタ600を通じて設定された位置において基板をローディングするか、アンローディングすることができるようになる。
【0092】
この際、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310の他方の第1_1先端領域と、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410の他方の第2_1先端領域とが同一に移送アームプラットフォーム200の前方領域または後方領域に位置することができる。
【0093】
また、これとは異なり、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310の他方の第1_1先端領域は、移送アームプラットフォーム200の前方領域に位置するようにし、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410の他方の第2_1先端領域は、移送アームプラットフォーム200の後方領域に位置することができる。
【0094】
そして、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410と第2_2移送リンクアーム420とを連結する第2固定結合軸の高さは、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310と第1_2移送リンクアーム320とを連結する第1固定結合軸318の高さより高くして、第1移送アーム部300の第1エンドエフェクタ500と第2移送アーム部400の第2エンドエフェクタ600とが同一経路上において互いに異なる高さに位置することができる。
【0095】
また、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410と第2_2移送リンクアーム420とを連結する第2固定結合軸に回転可能に結合される第2共通リンクアーム430は、第2固定結合軸の高さに対応して第2固定結合軸を引き入れる中空が形成された中空管を含み、中空管の下部領域に一方の第2_3先端領域を含む第3ブレードが固定結合され、中空管の上部領域に他方の第2_3先端領域を含む第4ブレードが固定結合され、中空管の中心軸の方向から見た場合、中空管の中心軸を基準に一方の第2_3先端領域と他方の第2_3先端領域とが対称となるように形成され得る。
【0096】
そして、第1移送駆動モータ311の動作のための第1配線と、第2移送駆動モータの動作のための第2配線とがそれぞれ基板移送ロボット1000の内部の密閉された空間に配置され得る。
【0097】
この際、第1配線は、下部支持体100の支持軸101、第1_1駆動軸313のそれぞれの中空を通じて、第1走行駆動モータ311に引き入れられるようにして、真空チャンバの内部空間から密閉されるようにすることができ、第2配線は、下部支持体100の支持軸101、第2_1駆動軸のそれぞれの中空を通じて、第2走行駆動モータに引き入れられるようにして、真空チャンバの内部空間から密閉されるようにすることができる。一方、第1配線と第2配線とは、移送アームプラットフォーム200に形成された配線孔を通じて支持軸101から第1移送アーム部300と第2移送アーム部400とにそれぞれ分岐され得る。
【0098】
一方、前記では第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410と第2_2移送リンクアーム420とを連結する第2固定結合軸の高さを、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310と第1_2移送リンクアーム320とを連結する第1固定結合軸318の高さより高くして、第1移送アーム部300の第1エンドエフェクタ500と第2移送アーム部400の第2エンドエフェクタ600とが同一の経路上で互いに異なる高さに位置させることによって、第1移送アーム部300が下部移送アームとして動作し、第2移送アーム部400が上部移送アームとして動作するようにしたが、これとは異なり、本発明の他の実施例によると、第1移送アーム部300の第1固定結合軸318の高さと第2移送アーム部400の第2固定結合軸の高さとを同一に形成することによって、第1移送アーム部300と第2移送アーム部400とが同一の高さを有するようにすることができる。
【0099】
即ち、第1移送アーム部300と第2移送アーム部400とが同一の形状に形成されるようにし、互いに対称となるように形成することによって、第1移送アーム部300と第2移送アーム部400との設置高さを下げることができる。
【0100】
そして、第1移送アーム部300と第2移送アーム部400との設置高さを下げることができるため、結果的に移送ロボットが位置する移送チャンバの高さを下げることができるようになり、該当部分だけの移送チャンバの内部空間が小さくなるため、移送チャンバ内における真空排気性能を改善させることができるようになる。
【0101】
これを
図8及び
図9を参照してさらに詳細に説明すると次の通りである。参考に、
図8及び
図9における図面符号は理解の便宜のために同一の部分に対して
図3乃至
図7における図面符号と同一にした。下記の説明では
図3乃至
図7を参照した説明から容易に理解可能な部分に対しては詳細な説明を省略する。
【0102】
第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310の第1_2出力軸に第1固定結合軸を通じて第1移送アーム部300の第1_2移送リンクアーム320が固定結合され得る。そして、第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410の第2_2出力軸に第2固定結合軸を通じて第2移送アーム部400の第2_2移送リンクアーム420が固定結合され得る。
【0103】
この際、第1固定結合軸と第2固定結合軸とは同一の高さを有するように形成することによって、第1移送アーム部300の第1_2移送リンクアーム320と第2移送アーム部400の第2_2移送リンクアーム420との設置高さが同一になるようにする。
【0104】
即ち、第1移送アーム部300の第1_1移送リンクアーム310の高さ及び第1_2移送リンクアーム320の高さはそれぞれ第2移送アーム部400の第2_1移送リンクアーム410の高さ及び第2_2移送リンクアーム420の高さと同一に設置され、互いに対称となるように形成され得る。
【0105】
そして、第1移送アーム部300の第1エンドエフェクタ500は第1_4補助リンクアームの他方の第1_7先端領域に固定されるように結合する一方、第2移送アーム部400の第2エンドエフェクタ600は第2_4補助リンクアームの他方の第2_7先端領域に固定されるように結合し、第1エンドエフェクタ500との高さを異なるようにするためにブラケット650を通じて結合するようにする。ここで、ブラケット650は「コ」型に構成され得るが、これに限定されるわけではない。
【0106】
したがって、第1移送アーム部300の第1エンドエフェクタ500及び第2移送アーム部400の第2エンドエフェクタ600は、ブラケット650の上部面と下部面との間の距離だけ互いに異なる高さで基板を支持することができるようになる。
【0107】
また、第1移送アーム部300と第2移送アーム部400との動作による基板の移送の際、第1エンドエフェクタ500または第1エンドエフェクタ500に支持された基板は第2移送アーム部400のブラケット650の上部面と下部面との間に移動され、第1エンドエフェクタ500と第2エンドエフェクタ600との間の接触を防止することができ、第1エンドエフェクタ500と第2移送アーム部400との間及び第2エンドエフェクタ600と第1移送アーム部300との間の衝突を防止することができるようになる。
【0108】
このような本発明の一実施例によって第1移送アームの第1_1移送リンクアームと第2移送アームの第2_1移送リンクアームとの領域を二重平行リンクで構成することによって、基板移送経路における第1エンドエフェクタ500と第2エンドエフェクタ600との振動及び/又は外乱を防止することができるようになる。
【0109】
即ち、
図10の従来の基板移送ロボットと本発明の一実施例に係る基板移送ロボットとの経路精密度を測定したグラフを参照して説明すると以下の通りである。
【0110】
図10のグラフで、x軸は基板の移送距離であり、y軸はエンドエフェクタの振動距離、即ち、エンドエフェクタの移動経路と直交する方向への揺動距離であり、それぞれのスケールはmmである。
【0111】
そして、
図10aは、従来の基板移送ロボットにおけるエンドエフェクタの移動経路を測定したものであり、
図10bは、本発明において、基板移送ロボットにおけるエンドエフェクタの移動経路を測定したものである。
【0112】
図10a及び
図10bを比較してみると、従来の基板移送ロボットにおける全体の経路上で測定されたエンドエフェクタの揺動値(y1)は4.2mmであり、本発明の基板移送ロボットにおける全体の経路上で測定されたエンドエフェクタの揺動値(y2)は3.4mmであり、本発明の基板移送ロボットにおけるエンドエフェクタの揺動値(y2)が従来の基板移送ロボットにおけるエンドエフェクタの揺動値(y1)に比べて減少したことが分かる。
【0113】
これに加えて、本発明における第1移送アーム部の第1_1移送リンクアームにおける二重平行リンク構造及び/又は第2移送アーム部の第2_1移送リンクアームにおける二重平行リンク構造により剛性が向上することによって、第1エンドエフェクタ及び/又は第2エンドエフェクタの走行に伴う揺れ周波数が高くなり、瞬間揺動の幅が減少したことが分かる。
【0114】
そして、本発明における第1移送アーム部の第1_1移送リンクアームにおける二重平行リンク構造及び/又は第2移送アーム部の第2_1移送リンクアームにおける二重平行リンク構造により、熱膨張による第1_1移送リンクアーム及び/又は第2_1移送リンクアームの長さの変化(δ)が発生しても第1エンドエフェクタ及び/又は第2エンドエフェクタの姿勢の変形が発生しなくなる。
【0115】
即ち、
図11を参照すると、熱膨張により第1_1移送リンクアーム及び/又は第2_1移送リンクアームの長さの変化(δ)が発生しても、第1_1移送リンクアーム及び/又は第2_1移送リンクアームの二重平行リンク構造により二重平行リンクにおけるそれぞれのリンクが弾性変形され、第1_1移送リンクアーム及び/又は第2_1移送リンクアームの長さの変化(δ)を相殺するようになって、これに応じて第1エンドエフェクタ及び/又は第2エンドエフェクタの姿勢の変形が発生しなくなる。
【0116】
即ち、
図12の従来の基板移送ロボットと本発明の基板移送ロボットとの長期反復精密度を測定したグラフを参照して説明すると以下の通りである。
【0117】
図12のグラフで、x軸は反復された基板移送の動作における測定データの回数であり、y軸はエンドエフェクタの終端の位置変動値である。
【0118】
そして、
図12aは、従来の基板移送ロボットにおけるエンドエフェクタの終端の位置変動値を測定したものであり、
図12bは、本発明において、基板移送ロボットにおけるエンドエフェクタの終端の位置変動値を測定したものである。
【0119】
図12a及び
図12bを比較してみると、従来の基板移送ロボットにおける熱膨張によるエンドエフェクタの終端の位置変動値に比べて、本発明における基板移送ロボットにおける熱膨張によるエンドエフェクタの終端の位置変動値が減少したことが分かる。これは、本発明における二重平行リンク構造により熱膨張による移送リンクアームの長さの変化に伴う平行四辺形構造の変形が抑制されることによって、エンドエフェクタの終端の位置変動が減少したものであることが分かる。
【0120】
前記では基板を移送することを説明したが、基板に、工程を進行するために必要なマスクを移送することも同一に適用され得る。
【0121】
以上にて本発明が具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは、本発明のより全般的な理解の一助とするために提供されたものであるに過ぎず、本発明が前記実施例に限られるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、かかる記載から多様な修正及び変形が行われ得る。
【0122】
したがって、本発明の思想は、前記説明された実施例に局限されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、本特許請求の範囲と均等または等価的に変形されたものすべては、本発明の思想の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0123】
1000 基板移送ロボット
100 下部支持体
200 移送アームプラットフォーム
300 第1移送アーム部
400 第2移送アーム部
500 第1エンドエフェクタ
600 第2エンドエフェクタ