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特許7473322半導体デバイスパッケージおよびそれを有する音響デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】半導体デバイスパッケージおよびそれを有する音響デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/04 20230101AFI20240416BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20240416BHJP
   H04R 1/10 20060101ALI20240416BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20240416BHJP
   H01L 25/065 20230101ALI20240416BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20240416BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20240416BHJP
   B81B 7/02 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
H01L25/04 Z
H04R1/10 104Z
H01L25/08 H
H01L23/28 E
H01L25/00 A
B81B7/02
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019198831
(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公開番号】P2021027308
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】16/528,338
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505111188
【氏名又は名称】日月光半導体製造股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 名韜
(72)【発明者】
【氏名】曾 奎皓
(72)【発明者】
【氏名】林 弘毅
【審査官】佐藤 靖史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-204635(JP,A)
【文献】特開2012-074505(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0225745(US,A1)
【文献】国際公開第2005/067359(WO,A1)
【文献】特開2001-352212(JP,A)
【文献】特開2007-042978(JP,A)
【文献】国際公開第2015/068403(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第107623881(CN,A)
【文献】特開2019-041386(JP,A)
【文献】特表2010-516096(JP,A)
【文献】特開2017-123653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/04
H04R 1/10
H01L 25/07
H01L 23/28
H01L 25/00
B81B 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面および前記第1の表面とは反対側の第2の表面を有する第1の基板と、
前記第1の基板の前記第1の表面に配置される第1の電子部品と、
前記第1の電子部品を前記第1の基板の前記第1の表面に封止する封止材と、
覆うことなく前記第1の基板の前記第2の表面に配置される給電構造とを含み、平面視において前記第1の基板の前記第2の表面側の中心軸が前記給電構造を通る、半導体デバイスパッケージ。
【請求項2】
前記第1の基板の前記第2の表面に配置される複数の第2の電子部品をさらに含む、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項3】
前記第2の電子部品は、MEMSデバイスを含む、請求項2に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項4】
前記MEMSデバイスが露出される、請求項3に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項5】
前記第1の基板の前記第2の表面には、封止材または成形材料がない、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項6】
前記給電構造は、前記複数の第2の電子部品より高い第1の表面を有する、請求項2に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項7】
前記給電構造は、ばねまたは導電性ピンを含む、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項8】
前記給電構造は、アンテナに無線周波数(RF)信号を送るように構成される、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項9】
前記MEMSデバイスは、平面視において前記第1の基板の前記第2の表面側の前記中心軸に隣接して配置される、請求項3に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項10】
平面視において前記第1の基板の前記第2の表面側の前記中心軸が前記MEMSデバイスを通る、請求項3に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項11】
第1の表面および第2の表面を有する第2の基板と、
前記第2の基板の前記第1の表面に配置される複数の第3の電子部品と、
前記第2の基板の前記第2の表面に配置される複数の第4の電子部品と、
前記第2の基板の前記第1の表面に前記複数第3の電子部品を封止し、前記第2の基板の前記第2の表面に前記複数の第4の電子部品を封止する前記封止材とをさらに含む、請求項1に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項12】
第1の表面および第2の表面を有する第3の基板と、
前記第3の基板の前記第1の表面に配置される複数の第5の電子部品と、
前記第3の基板の前記第2の表面に配置される複数の第6の電子部品と、
前記第3の基板の前記第1の表面に前記複数の第5の電子部品を封止し、前記第3の基板の前記第2の表面に前記複数の第6の電子部品を封止する前記封止材とをさらに含む、請求項11に記載の半導体デバイスパッケージ
【請求項13】
請求項1に記載の半導体デバイスパッケージを含むワイヤレスイヤホン。
【請求項14】
第1の表面、前記第1の表面とは反対側の第2の表面、および前記第1の表面と前記第2の表面の間に延びる第3の表面を有するバッテリーと、
前記バッテリーの前記第1の表面に隣接して配置されるスピーカーとをさらに含み、
前記基板は、
フレキシブルプリント回路(FPC)を接続するように構成され、前記基板の前記第2の表面に配置されるコネクタと、
前記バッテリーを接続するように構成され、前記基板の前記第2の表面に配置される第1の導電性パッドと、
前記スピーカーを接続するように構成され、前記基板の前記第2の表面に配置される第2の導電性パッドとを含む、請求項13に記載のワイヤレスイヤホン。
【請求項15】
前記半導体デバイスパッケージは、前記バッテリーの前記第3の表面に隣接して配置される、請求項14に記載のワイヤレスイヤホン。
【請求項16】
前記スピーカーは、空間によって前記バッテリーから離れる、請求項14に記載のワイヤレスイヤホン。
【請求項17】
前記スピーカーは、空間によって前記バッテリーの前記第1の表面から離れる、請求項14に記載のワイヤレスイヤホン。
【請求項18】
前記スピーカーと前記バッテリーの間には、電子部品が配置されていない、請求項14に記載のワイヤレスイヤホン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に半導体デバイスパッケージに関し、特に、半導体デバイスパッケージを有する音響デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
技術が進歩するにつれて、様々な回路またはモジュールを音響デバイス(例えば、イヤホンまたはワイヤレスイヤホン)などの一つの電子デバイスに組み込んで多機能を実行する。しかし、電子デバイスの小型化は、電子デバイスの性能に悪影響を与えることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
様々な回路またはモジュールを音響デバイス(例えば、イヤホンまたはワイヤレスイヤホン)などの一つの電子デバイスに組み込んだ際の、電子デバイスの小型化による、電子デバイスの性能への悪影響を取り除くことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実施形態において、本発明は、半導体デバイスパッケージを開示する。この半導体デバイスパッケージは、第1の基板、第1の電子部品、封止材および給電構造を含む。基板は、第1の表面および第1の表面とは反対側の第2の表面を有する。第1の電子部品は、第1の基板の第1の表面に配置される。封止材は、第1の電子部品を第1の基板の第1の表面に封止する。給電構造は、覆うことなく第1の基板の第2の表面に配置される。平面視において第1の基板の第2の表面側の中心軸が給電構造を通る。
【0005】
いくつかの実施形態において、本発明は、ワイヤレスイヤホンをさらに開示する。ワイヤレスイヤホンは、半導体デバイスパッケージを含む。半導体デバイスパッケージは、第1の基板、第1の電子部品、封止材および給電構造を含む。基板は、第1の表面および第1の表面とは反対側の第2の表面を有する。第1の電子部品は、第1の基板の第1の表面に配置される。封止材は、第1の電子部品を第1の基板の第1の表面に封止する。給電構造は、覆うことなく第1の基板の第2の表面に配置される。平面視において第1の基板の第2の表面側の中心軸が給電構造を通る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のいくつかの実施形態の態様は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明から容易に理解される。説明の明確さのために、様々な構造は縮尺に合わして引かなったり、それらの寸法は、任意に拡大または縮小されたりする場合があることに注意されたい。
【0008】
図1図1は、本発明のいくつかの実施形態による半導体デバイスパッケージのレイアウトを示す。
【0009】
図2A図2Aは、図1に示す半導体デバイスパッケージのA‐A’線の断面図である。
【0010】
図2B図2Bは、図1に示す半導体デバイスパッケージのA‐A’線の断面図である。
【0011】
図2C図2Cは、図1に示す半導体デバイスパッケージのA‐A’線の断面図である。
【0012】
図2D図2Dは、本発明のいくつかの実施形態による半導体デバイスパッケージを製造する方法を示す。
図2E図2Eは、本発明のいくつかの実施形態による半導体デバイスパッケージを製造する方法を示す。
図2F図2Fは、本発明のいくつかの実施形態による半導体デバイスパッケージを製造する方法を示す。
【0013】
図3図3は、本発明のいくつかの実施形態による図1に示す半導体デバイスパッケージの使用を示す。
【0014】
図4A図4Aは、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイスの分解図である。
【0015】
図4B図4Bは、図4Aに示す音響デバイスの組立体の斜視図である。
【0016】
図5A図5Aは、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイスの電子部品の分解図である。
【0017】
図5B図5Bは、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイスの電子部品の組立体を示す。
【0018】
図5C図5Cは、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイスの電子部品の組立体の側面図である。
【0019】
図5D図5Dは、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイスの分解図である。
【0020】
図5E図5Eは、図5Dに示す音響デバイスの組立体の側面図である。
【0021】
図6A図6Aは、人間の耳に差し込まれる、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイスを示す。
【0022】
図6B図6Bは、人間の耳に差し込まれる、本発明の他の実施形態による音響デバイスを示す。
【0023】
図6C図6Cは、人間の耳から脱落する、図6Bに示す音響デバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、半導体デバイスパッケージ1のレイアウトを示す。半導体デバイスパッケージ1は、基板20と、マイクロホン10と、コントローラ11と、センサー12と、コネクタ13と、給電構造14と、接地パッド15と、電子部品16とを含むことができる。
【0025】
マイクロホン10、コントローラ11、センサー12、コネクタ13、給電構造14、接地パッド15および電子部品16を半導体デバイスパッケージ1の同じ側に形成することができる。
【0026】
マイクロホン10は基板20に露出される。コントローラ11は基板20に露出される。センサー12は基板20に露出される。コネクタ13は基板20に露出される。給電構造14は基板20に露出される。接地パッド15は基板20に露出される。電子部品16は基板20に露出される。導電性パッド17は基板20に配置される。導電性パッド18は基板20に配置される。導電性パッド17は基板20に露出される。導電性パッド18は基板20に露出される。導電性パッド17は、バッテリーと半導体デバイスパッケージ1を接続するために構成または使用されることができる。導電性パッド18は、スピーカーと半導体デバイスパッケージ1を接続するために構成または使用されることができる。半導体デバイスパッケージ1は、プリント回路基板の組立体を含むことができる。複数の半導体デバイスまたは複数の半導体デバイスパッケージを半導体デバイスパッケージ1に取り付けることができる。半導体デバイスパッケージ1は、システム・オン・モジュール(SOM)と呼ばれることができる。
【0027】
A‐A’線は、半導体デバイスパッケージ1の中心を通ってもよい。A‐A’線は、基板20の表面(例えば、上面、図1に図示せず)の中心を通ってもよい。A‐A’線は、基板20のマイクロホン10を通ってもよい。A‐A’線は、基板20の給電構造14を通ってもよい。
【0028】
B‐B’線は、半導体デバイスパッケージ1の中心を通ってもよいB‐B’線は、基板20の表面の中心を通ってもよい。B‐B’線は、基板20のマイクロホン10を通ってもよい。図1に示すように、マイクロホン10を基板20の表面のA‐A’線に隣接して配置することができる。また、マイクロホン10を基板20の表面のB‐B’線に隣接して配置することができる。給電構造14を基板20の表面のA‐A’線に隣接して配置してもよい。
【0029】
半導体デバイスパッケージ1の部品レイアウトは、異なるハウジング(例えば、右耳用のハウジングと左耳用のハウジング)に適合するか、異なるハウジングに使用または組み立つことができるような、マイクロホン10の基板20の上面の中心(図1に図示せず)への配置またはその中心に隣接する配置である利点がある。
【0030】
半導体デバイスパッケージ1の部品レイアウトは、異なるハウジング(例えば、右耳用のハウジングと左耳用のハウジング)に適合するか、異なるハウジングに使用または組み立つことができるような、給電構造14の基板20の上面の中心(図1に図示せず)への配置またはその中心に隣接する配置である利点がある。
【0031】
図2Aは、図1に示すA‐A’線に沿う断面図である。半導体デバイスパッケージ1aは、基板20と、電子部品21と、別の電子部品22と、封止材23と、給電構造14とを含むことができる。
【0032】
基板20は、表面20bおよび表面20bとは反対側の表面20uを有する。
【0033】
半導体デバイス21を基板20の表面20bに配置することができる。電子部品22を基板20の表面20bに配置することができる。封止材23は、電子部品21を基板20の表面20bに封止することができる。封止材23は、電子部品22を基板20の表面20bに封止することができる。
【0034】
給電構造14は、基板20の表面20uに配置されることができ、封止材または成形材料がない。給電構造14は、基板20の表面20uに露出される。基板20の表面20uには、封止材または成形材料がない。電子部品25は、基板20の表面20bと20uの両方に配置される。マイクロホン10は、表面20uに配置される。マイクロホン10は、半導体デバイスパッケージを含んでもよい。マイクロホン10は、微小電気機械システム(MEMS)デバイスを含んでもよい。マイクロホン10は、微小電気機械システム(MEMS)デバイスパッケージを含んでもよい。マイクロホン10は露出される。センサー12は、基板20の表面20uに配置される。コネクタ13は、基板20の表面20uに配置される。表面20bは、バッテリー接続用の導電性パッドを含む。表面20bは、スピーカードライバ接続用の導電性パッドを含む。給電構造14は、電子マイクロホン10より高い面14uを有する。面14uは、センサー12より高い。面14uは、コネクタ13より高い。給電構造14は、基板20の表面20uに配置される素子のうち最も高いものである。
【0035】
電子部品21と22は、アプリケーションプロセッサ、メモリ、ディジタル信号プロセッサ、コーダー/デコーダー、電力管理集積回路、DCコンバータ、低ドロップアウト出力、またはフィルタのうちの1つ以上を含んでもよい。封止材23は、異なる種類の成形材料を含んでもよい。給電構造14は、ばねまたは導電性ピンを含む。給電構造14はPOGOピンを含む。また、給電構造14は、酸化防止層を含む。給電構造14は、アンテナに無線周波数(RF)信号を送るように構成し、使用されることができる。電子部品25は、レジスタ、インダクタまたはコンデンサのうちの1つ以上を含んでもよい。センサー12は、G型センサーまたは他のセンサーを含んでもよい。コネクタ13は、周辺機能のフレキシブルプリント回路(FPC)接続用のゼロ挿入力コネクタまたは基板間コネクタを含む。
【0036】
図2Bは、図1に示す半導体デバイスパッケージのA‐A’線の他の断面図である。電子部品21’は、基板20’の表面20’bに配置される。電子部品22’は、基板20’の表面20’bに配置される。表面20’uは、基板20’の表面20’bに反対する。電子部品25は、基板20’の表面20’bと20’uの両方に配置される。封止材23は、基板20’の表面20’bに配置される素子を囲む。基板20は、表面20bおよび表面20bとは反対側の表面20uを有する。給電構造14は、基板20の表面20uに配置される。給電構造14は露出される。基板20の表面20uには、封止材または成形材料がない。電子部品25は、基板20の表面20bと20uの両方に配置される。マイクロホン10は表面20uに配置される。マイクロホン10も露出される。センサー12は、基板20の表面20uに配置される。コネクタ13は、基板20の表面20uに配置される。封止材23は、基板20の表面20bと基板20’の表面20’uの間に配置される素子を囲む。
【0037】
図2Cは、図1に示す半導体デバイスパッケージのA‐A’線のさらなる断面図である。電子部品21’’は、基板20’’の表面20’’bに配置される。電子部品22’’は、基板20’’の表面20’’bに配置される。表面20’’uは、基板20’’の表面20’’bに反対する。電子部品25は、基板20’’の表面20’’bと20’’uの両方に配置される。封止材23は、基板20’’の表面20’’bに配置される素子を囲む。電子部品21’は、基板20’の表面20’bに配置される。電子部品22’は、基板20’の表面20’bに配置される。表面20’uは、基板20’の表面20’bに反対する。電子部品25は、基板20’の表面20’bと20’uの両方の配置される。封止材23は、基板20’の表面20’bに配置される素子を囲む。基板20は、表面20bおよび表面20bとは反対側の表面20uを有する。給電構造14は、基板20の表面20uに配置される。給電構造14は露出される。基板20の表面20uには、封止材または成形材料がない。電子部品25は、基板20の表面20bと20uの両方に配置される。マイクロホン10は、表面20uに配置される。マイクロホン10も露出される。センサー12は、基板20の表面20uに配置される。コネクタ13は、基板20の表面20uに配置される。封止材23は、基板20の表面20bと基板20’の表面20’uの間に配置される素子を囲む。また、封止材23は、基板20’の表面20’bと基板20’’の表面20’’uの間に配置される素子を囲む。
【0038】
図2D、2Eおよび2Fは、図2Aに示す半導体デバイスパッケージ1aを製造する方法を示す。
【0039】
図2Dに示すように、表面20bおよび表面20bとは反対側の表面20uを有する基板20を設ける。
【0040】
図2Eに示すように、電子部品21を基板20の表面20bに配置する。他方の電子部品22も基板20の表面20bに配置する。電子部品25を基板20の表面20bと20uの両方に配置する。
【0041】
図2Fに示すように、封止材23により電子部品21を基板20の表面20bに封止する。封止材23により他方の電子部品22を基板20の表面20bに封止する。封止材23により電子部品25を基板20の表面20bに封止する。給電構造14を基板20の表面20uに配置する。給電構造14は露出される。マイクロホン10を基板20の表面20uに配置する。マイクロホン10は露出される。基板20の表面20uも露出される。電子部品25を基板20の表面20uに配置する。センサー12を基板20の表面20uに配置する。コネクタ13を基板20の表面20uに配置して図2Aに示す半導体デバイスパッケージを形成する。
【0042】
図3は、イヤホンの半導体デバイスパッケージの使用を示す。音響デバイス(例えば、イヤホン)30Rは、人間の耳31Rに差し込まれる。音響デバイス30Lは、人間の耳31Lに差し込まれる。右音響デバイス30Rは、半導体デバイスパッケージ32Rを含む。左音響デバイス30Lは、半導体デバイスパッケージ32Lを含む。半導体デバイスパッケージ32Rのレイアウトは、組み立ての後に半導体デバイスパッケージ32Rが半導体デバイスパッケージ32Lに対してほぼ180度に回転されること以外に、半導体デバイスパッケージ32Lのレイアウトとは同様または同一である。これにより、音響デバイス30Rと30Lの両方に1つのレイアウトの半導体デバイスパッケージのみが必要とし、コストを低減することができる。音響デバイス30Rと30Lは、図1A、1Bおよび1Cに示す半導体デバイスパッケージ1a、1bまたは1cを含んでもよい。
【0043】
図4Aは、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイス4の分解図である。音響デバイス4は、スピーカー40と、バッテリー41と、半導体デバイスパッケージ42と、相互接続構造43と、ハウジング44とを含む。スピーカーは、表面40aおよび表面40aとは反対側の表面40bを有する。バッテリー41は、表面41a、表面41aとは反対側の表面41b、および表面41aと表面41bの間に延びる表面41cを有する。スピーカー40は、バッテリー41の表面41aに隣接して配置される。スピーカー40の表面40aは、バッテリー41の表面41aに対向する。半導体デバイスパッケージ42の構造は、それぞれ図2A~2Cにおける半導体デバイスパッケージ1a、1bまたは1cの断面図に示す。スピーカー40は、ワイヤー45を介して半導体デバイスパッケージ42に接続される。ワイヤー45は、バッテリー41を貫通しない。スピーカー40は、空間S1を空けてバッテリー41から離れる。空間S1には乱流がない。空間S1は、音響デバイス4の音響性能に影響を与えることができる。ハウジング44は、スピーカー40、バッテリー41、半導体デバイスパッケージ42、および相互接続構造43を取り囲む。相互接続構造43は、バッテリー41と半導体デバイスパッケージ42を接続する。相互接続構造43は、フレキシブルプリント回路(FPC)またはほかの相互接続構造を含む。
【0044】
図4Bは、図4Aに示す音響デバイス4の組立体の斜視図である。半導体デバイスパッケージ42は、バッテリー41の表面41cに隣接して配置される。半導体デバイスパッケージ42は、相互接続構造43によりバッテリー41の表面41cに電気的に接続される。スピーカー40は、空間S1でバッテリー41の表面41aから離れる。空間S1には電子部品がない。空間S1には、スピーカーとバッテリー41を分離するプレートがあってもよい。空間S1には導線があってもよいか、導線のみがあってもよい。空間S1には、能動部材がなくてもよく、受動部材がなくてもよい。
【0045】
半導体デバイスパッケージ42は、ハウジング44とバッテリー41の表面41cとの間に配置される。スピーカー40は、バッテリー41の表面41aに対向する表面40aを有する。半導体デバイスパッケージ42は、ハウジング44とバッテリー41の表面41cとスピーカー40の表面40aの間に配置される。半導体デバイスパッケージ42は、ハウジング44とバッテリー41の表面41cとスピーカー40の表面40aにより囲まれる。半導体デバイスパッケージ42は、ハウジング44とバッテリー41の表面41cとスピーカー40により区画する空間に配置される。ハウジング44は、スピーカー40、バッテリー41および半導体デバイスパッケージ42を取り囲む。ハウジング44は、端部44aおよび端部44aとは反対側の端部44bを有する。アンテナパターン46は、ハウジング44に形成されてアンテナとして働く。給電構造14は、音響デバイス4のハウジング44のアンテナパターン46に接触してもよい。
【0046】
図4Bに戻り、スピーカー40の幅まはた直径がほぼ6mmであると仮定すれば、端部44a(耳に嵌め込むまたは差し込むことができる)と端部44bの間のz軸に沿う最大距離Z1は23mm以下になり得る。例えば、スピーカー40の幅まはた直径がほぼ6mmであると仮定すれば、端部44a(耳に嵌め込むまたは差し込むことができる)と端部44bの間のz軸に沿う距離Z1は20mm以下になり得る。したがって、半導体デバイスパッケージ42は、音響デバイス4の小型化を容易にすることができる。半導体デバイスパッケージ42を配置することにより、音響デバイス4の小型化を容易にすることができる。
【0047】
例えば、スピーカー40の幅まはた直径がほぼ10mmであると仮定すれば、端部44a(耳に嵌め込むまたは差し込むことができる)と端部44bの間のz軸に沿う距離Z1はほぼ23mmになり得る。
【0048】
図5Aは、音響デバイスの電子部品の分解図である。音響デバイスの回路基板51と52と53は相互接続構造54により接続される。電子部品は回路基板51と52と53に形成される。相互接続構造54はFPCまたはほかの相互接続構造を含んでもよい。バッテリー55を音響デバイスに設けることができる。
【0049】
回路基板51と52と53を含む音響デバイスは、左耳に嵌め込むまたは差し込むことができる。しかし、右耳にに嵌め込まれるまたは差し込まれるほかの音響デバイスは、それぞれが回路基板51、52および53と異なるレイアウトを有する回路基板を含む可能性があり、コストが不可避的に増加する。
【0050】
図5Bは、本発明のいくつかの実施形態による音響デバイスの電子部品の組立体を示す。回路基板51と52と53は積み重ねられていいる。積み重ねの厚みはT1である。回路基板51と52と相互接続構造54は、バッテリー55を囲む。回路基板52と53と相互接続構造54は、機械部品56を囲む。
【0051】
図5Cは、音響デバイスの電子部品の組立体の側面図である。図5Cは、回路基板51がバッテリー55の上にあることができると示す。回路基板52は、バッテリー55の下にあることができる。回路基板51と52と相互接続構造54は、バッテリー55を囲む。回路基板53はバッテリー55から離れる。図5Cに示すように機械部品56を省略してもよい。
【0052】
図5Dは、図5Cに示す積み重ねを含む音響デバイス5の分解図である。音響デバイス5は、スピーカー50、回路基板51、52、53、相互接続構造54、バッテリー55およびハウジング57を含んでもよい。回路基板53は、スピーカー50とバッテリー55の間に配置され、スピーカー50に対して電磁干渉を引き起こすため、音響デバイス5の音響性能を低下させる。ハウジング57は、スピーカー50、回路基板51、52、53、相互接続構造54、およびバッテリー55を取り囲む。アンテナパターン58がハウジング57に形成される。回路基板53における給電点(図5Dに図示せず)はアンテナパターン58に接触する。
【0053】
図5Eは、図5Dに示す音響デバイス5の組立体の側面図である。いくつかの実施形態において、音響デバイス5の内部のスピーカーの直径が6mmであると仮定すれば、端部57a(耳に嵌め込むまたは差し込むことができる)と端部57bの間の最大距離Z2は23mm以上である。図5Bに示す厚みT1が半導体デバイスパッケージ42の端部42Aとバッテリー41の端部41aの間の図4Bのz軸に沿う距離より大きいため、音響デバイス5の最大距離Z2は、音響デバイス4の最大距離Z1より大きい。
【0054】
図6Aを参照して、図4Bに示す音響デバイス4が人間の耳に差し込まれている。重心CM1は、端部44bに隣接または近接してもよい。音響デバイス4の小型化のため、音響デバイス4を耳に差し込む時に、音響デバイス4は耳の点Pに接触することができる。したがって、音響デバイス4が耳によってよく支えられる。したがって、音響デバイス4を装着している人が移動するまたは汗をかいても、音響デバイス4が脱落しにくい。
【0055】
図6Bを参照して、図5Eに示す音響デバイス5が人間の耳に差し込まれる。重心CM2は、端部57bに隣接または近接してもよい。
【0056】
比較的大きいサイズの音響デバイス5は、浮き要部(プラグを除く)を有してもよい。音響デバイス5は、人間の耳の点Pから離間してもよい。距離D1は、音響デバイス5の上面と人間の耳の距離である。
【0057】
図6Cは、音響デバイス5を装着している人が汗をかいたり、移動したり、姿勢を変えたりした時に音響デバイス5が耳から脱落し始めることを示している。音響デバイス5の脱落は、図6Bに示す不安定な状態に起因する場合がある。こうした状態で、重心CM2により、耳の支えを欠く音響デバイス5が比較的に耳から脱落しやすくなる。
【0058】
音響デバイス5の上面と人間の耳との間の距離D2は、音響デバイス5の脱落によって増加していると考えられる。距離D2は、距離D1より大きい。
【0059】
「真上」、「真下」、「上」、「左」、「右」、「下」、「頂部」、「底部」、「垂直」、「水平」、「側」、「より高い」、「より低い」、「上部」、「上方」、「下方」などの空間説明は、特に断らない限り、図面に示す方位に対して示される。ここに使用される空間説明が例示的なものだけであり、実際的な実施において、本発明の実施形態のメリットをこのような配置から逸脱することがなければ、ここに説明する構造が任意の方位または方式で空間的に配置されることができると理解される。
【0060】
ここに使用される用語「ほぼ」、「実質的に」、「実質的な」および「約」は、小さな変動を説明し意味するのに使用される。事情または状況と併用される時に、それらの用語は、事情または状況がまさにそのとおりに起こる場合と、事情または状況が近似に生じる場合を言う。例えば、数値と併用される時に、それらの用語は、その数値の±10%以下、例えば、±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、または±0.05%以下の変動の範囲を言う。例えば、第1の数値は、第2の数値の±10%以下、例えば、±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、または±0.05%以下の変動の範囲にあれば、第2の数値と「実質的に」同じであると見なされてもよい。例えば、「実質的に」垂直するとは、±10°以下、例えば、±5°以下、±4°以下、±3°以下、±2°以下、±1°以下、±0.5°以下、±0.1°以下、±0.05°以下の90°に対する角度変動の範囲を言う。
【0061】
2つの表面は、その2つの表面のずれが5μm以下、2μm以下、1μm以下、または0.5μm以下であれば、共平面または実質的に共平面であると見なされてもよい。表面の最高点と最低点の間の変位が5μm以下、2μm以下、1μm以下、または0.5μm以下であれば、その表面を「実質的に」平面と見なされてもよい。
【0062】
本明細書において使用される単数型は、文脈で特に言及しない限り、複数型も含んでもよい。
【0063】
ここに使用される用語「伝導性」、「導電性」および「電気伝導率」は、電流を伝導する能力を言う。導電性の材料は、典型的に電流の流れに抵抗が小さいかあるいは抵抗がない材料を意味する。導電性の1つの測定単位として、メートルにつきシーメンス(S/m)が挙げられる。典型的には、導電性の材料は、ほぼ104S/m以上、例えば、少なくとも105S/mまたは少なくとも106S/mの導電性を有する材料である。材料の導電性は温度によって異なることがある。特に断りがない場合に、材料の導電性は室温で測定されたものである。
【0064】
また、量、比、および他の数値は、本明細書において範囲形式で表される場合がある。このような範囲形式は、便利および簡潔さのために使用されており、範囲の限界として明示された数値を含むだけでなく、その範囲に包含されるすべての個別の数値または部分範囲も、あたかも各々の数値または部分範囲が明示されているかのように含むように柔軟に解釈されるべきであることを、理解すべきである。
【0065】
本発明は、その具体的な実施形態を参照しながら説明され図示されたが、それらの説明と図面は本発明を限定するものではない。添付の特許請求の範囲により限定される本発明の精神と範囲から逸脱することなく、実施形態において様々な変形が可能であり、等価部材に置換できることは、当業者にとって明らかである。図面は必ず縮尺にに一致するものとは限らない。製造プロセスと許容値により、本発明の図面表現と実物の間に区別が発生することがある。具体的に図示されない本発明のほかの実施形態がある。仕様と図面は、限定性のものではなく、例示性のものと見なされる。本発明の目的、精神および範囲を逸脱することなく、特定の状況、材料、組成物、方法、またはプロセスに変更を施してもよい。すべてのこのような変更は添付の特許請求の範囲にあることを意図する。ここに開示される方法は特定の順序で行われる特定の操作を参照しながら説明されるが、これらの操作は、本発明の教示から逸脱することなく組み合わせ、細分され、または再順序付けられて等価方法を形成できると了承される。したがって、特にここに断りがない場合に、操作の順序と分類は、本発明を限定するものではない。
【0066】
本明細書に使用される、例えば、「下」、「真下」、「より低い」、「真上」、「より高い」、「より低い」、「左」、「右」などの空間的に相対的な用語は、図面に示す1つの素子または特徴とほかの素子または特徴の関係を説明することを容易にするためにここに使用される。空間的に相対的な用語は、図面に示す向きに加えて、使用中または操作中のデバイスの異なる向きを含むことを意図する。装置を別の方向に向けられ(90度で回転されまたは別の方向に向けられ)てもよいが、ここに使用される空間的に相対的な説明はそれに応じて解釈される。一方の素子が他方の素子に「接続される」または「連結される」ということは、この一方の素子が直接に他方の素子に接続されるまたは連結されてもよいし、介在素子があってもよいことを、理解すべきである。
【0067】
ここに使用される用語「ほぼ」、「実質的に」、「実質的な」および「約」は、小さな変動を説明し意味するのに使用される。事情または状況と併用される時に、それらの用語は、事情または状況がまさにそのとおりに起こる場合と、事情または状況が近似に生じる場合を言う。ここに特定の数値または範囲に対して使用されるように、用語「約」は、大体その数値または範囲の±10%、±5%、±1%、または±0.5%であることを言う。範囲は、一方の端点から他方の端点または2つの端点の間の範囲としてここに表現される。ここに開示されるすべての範囲は、特に断りがない場合に、その端点を含むものである。用語「実質的に共平面である」とは、同じ平面に沿ってその差がマイクロメータ(μm)である2つの面を言い、例えば、同じ平面に沿って10μm以内、5μm以内、1μm以内、または0.5μm以内の差があることをいう。数値または特徴が「実質的に」同じであると言う時に、この用語は、その差が平均値の±10%、±5%、±1%、または±0.5%にある数値のことを言う。
【0068】
以上、本発明のいくつかの実施形態の特徴および詳しい形態を概説した。本発明に記述される実施形態は、同じまたは同様な目的を実行するおよび/またはここに説明する実施形態の同じまたは同様な利点を達成するためのほかのプロセスと構造を設計または修正する基礎としてすぐに使用される。そのような同等の構造は、本発明の精神および範囲から逸脱するものではなく、また、本発明の精神および範囲から逸脱しない様々な変更、置換、および改変は可能である。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図6C