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特許7473346サービス解約方法、コンピュータプログラム及びサービス解約システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】サービス解約方法、コンピュータプログラム及びサービス解約システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20240416BHJP
【FI】
G06Q20/40 340
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020015781
(22)【出願日】2020-01-31
(65)【公開番号】P2021124782
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】平松 真一
(72)【発明者】
【氏名】川崎 雄太
(72)【発明者】
【氏名】秦 令於奈
(72)【発明者】
【氏名】飯田 幸治
(72)【発明者】
【氏名】松岡 菜穂
(72)【発明者】
【氏名】大室 高志
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第2005-0051406(KR,A)
【文献】特表2008-512789(JP,A)
【文献】特開2019-168859(JP,A)
【文献】特開2011-035555(JP,A)
【文献】特開2016-057778(JP,A)
【文献】特開2005-134982(JP,A)
【文献】特開2002-279509(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、
サービスの解約指示の入力に応じて前記サービスの解約に必要となる、ユーザが解約対象のサービスに登録している登録情報を取得し、取得した前記登録情報を用いて前記解約対象のサービスを解約する処理を実行する解約処理ステップ、
を有し、
前記登録情報には、前記ユーザの属性情報として、前記ユーザの親族を一意に識別する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスを一意に特定する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスに登録している登録情報とが対応付けられ、
前記解約処理ステップにおいて、さらに、前記ユーザからの要求に含まれる前記ユーザの親族を一意に識別する情報及び解約対象のサービスを一意に特定する情報に基づいて前記登録情報に対応付けられた前記ユーザの親族を特定し、特定した前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち解約対象のサービス特定し、特定した前記解約対象のサービスに登録している登録情報を用いて前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち、解約対象のサービスを解約するサービス解約方法。
【請求項2】
前記解約処理ステップにおいて、所定のタイミングで前記解約対象のサービスを解約するためのページにおいて、取得した前記登録情報の入力を行うことによって前記解約対象のサービスを解約する、請求項1に記載のサービス解約方法。
【請求項3】
前記解約処理ステップにおいて、前記解約対象のサービスを提供しているサーバが保持している解約処理の手順が記述されているインタフェースを実行させて、前記解約対象のサービスを解約する、請求項1に記載のサービス解約方法。
【請求項4】
前記解約処理ステップにおいて、オペレータからの発話内容を音声認識により解析し、解析した発話内容に応じて回答を音声により応答するように学習されたモデルを用いて、前記解約対象のサービスを解約する、請求項1に記載のサービス解約方法。
【請求項5】
コンピュータが、
少なくとも前記解約対象のサービスのユーザ識別情報及びパスワードを含むユーザが登録しているサービスに関する情報を表示する表示ステップをさらに有し、
前記表示ステップにおいて、前記ユーザの各サービスの利用頻度の情報を少なくとも表示する、請求項1から4のいずれか一項に記載のサービス解約方法。
【請求項6】
コンピュータが、
前記ユーザのサービスの利用頻度が閾値未満の場合に、前記利用頻度が閾値未満のサービスの情報を前記ユーザに対して通知する通知ステップをさらに有する、請求項5に記載のサービス解約方法。
【請求項7】
コンピュータが、
少なくとも解約理由又は乗り換え先の情報を前記サービスの解約に関する情報として前記サービスの提供事業者に提供する情報提供ステップをさらに有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のサービス解約方法。
【請求項8】
コンピュータが、
前記解約対象のサービスの解約時を基準としてサービス解約後において少なくとも前記解約対象のサービスのユーザ識別情報及びパスワードを保持する期間である保持期間が経過する前に、解約したサービスの契約指示が入力されたことに応じて、前記解約したサービスを契約する処理を実行する契約処理ステップをさらに有する、請求項1から7のいずれか一項に記載のサービス解約方法。
【請求項9】
コンピュータに対し、請求項1から8のいずれか一項に記載のサービス解約方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
サービスの解約指示の入力に応じて前記サービスの解約に必要となる、ユーザが解約対象のサービスに登録している登録情報を取得し、取得した前記登録情報を用いて前記解約対象のサービスを解約する処理を実行する解約処理部、
を備え、
前記登録情報には、前記ユーザの属性情報として、前記ユーザの親族を一意に識別する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスを一意に特定する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスに登録している登録情報とが対応付けられ、 前記解約処理部は、さらに、前記ユーザからの要求に含まれる前記ユーザの親族を一意に識別する情報及び解約対象のサービスを一意に特定する情報に基づいて前記登録情報に対応付けられた前記ユーザの親族を特定し、特定した前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち解約対象のサービス特定し、特定した前記解約対象のサービスに登録している登録情報を用いて前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち、解約対象のサービスを解約するサービス解約システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス解約方法、コンピュータプログラム及びサービス解約システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のように顧客が商品を購入して使用するのではなく、顧客がサービスや商品の利用期間に応じて料金を支払う方式のサービス(以下「サブスクリプションサービス」という。)のビジネスが注目を集めている(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“IKAZUCHI(雷) サブスクリプション管理ポータル”、ダイワボウ情報システム株式会社、[令和2年1月14日検索]、インターネット(URL: https://www.ikazuchi.biz/)
【文献】“Bobby-Track subscriptions”、App Store Preview、[令和2年1月14日検索]、インターネット(URL: https://apps.apple.com/us/app/bobby-track-subscriptions/id1059152023)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、サブスクリプションサービスのような契約して利用するサービスは、一度契約すると解約するために行わなければならない手順が多く、さらに解約の手続きが煩雑な場合がある。例えば、解約する際にアンケートの入力が必須となる場合、解約手順が規約などに明記されておらずサポートセンタ等に問い合わせが必要となる場合、電話による解約が必須となる場合等がある。そのため、顧客は、サブスクリプションサービスの解約を容易に行うことができないという問題があった。このような問題は、サブスクリプションサービスに限らず、解約の手続きを行う必要があるサービス全般に共通する問題である。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、簡便にサービスの解約を行うことができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、コンピュータが、サービスの解約指示の入力に応じて前記サービスの解約に必要となる、ユーザが解約対象のサービスに登録している登録情報を取得し、取得した前記登録情報を用いて前記解約対象のサービスを解約する処理を実行する解約処理ステップ、を有し、前記登録情報には、前記ユーザの属性情報として、前記ユーザの親族を一意に識別する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスを一意に特定する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスに登録している登録情報とが対応付けられ、
前記解約処理ステップにおいて、さらに、前記ユーザからの要求に含まれる前記ユーザの親族を一意に識別する情報及び解約対象のサービスを一意に特定する情報に基づいて前記登録情報に対応付けられた前記ユーザの親族を特定し、特定した前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち解約対象のサービス特定し、特定した前記解約対象のサービスに登録している登録情報を用いて前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち、解約対象のサービスを解約するサービス解約方法である。
【0007】
本発明の一態様は、上記のサービス解約方法であって、前記解約処理ステップにおいて、所定のタイミングで前記解約対象のサービスを解約するためのページにおいて、取得した前記登録情報の入力を行うことによって前記解約対象のサービスを解約する。
【0008】
本発明の一態様は、上記のサービス解約方法であって、前記解約処理ステップにおいて、前記解約対象のサービスを提供しているサーバが保持している解約処理の手順が記述されているインタフェースを実行させて、前記解約対象のサービスを解約する。
【0009】
本発明の一態様は、上記のサービス解約方法であって、前記解約処理ステップにおいて、オペレータからの発話内容を音声認識により解析し、解析した発話内容に応じて回答を音声により応答するように学習されたモデルを用いて、前記解約対象のサービスを解約する。
【0010】
本発明の一態様は、上記のサービス解約方法であって、コンピュータが、少なくとも前記解約対象のサービスのユーザ識別情報及びパスワードを含むユーザが登録しているサービスに関する情報を表示する表示ステップをさらに有し、前記表示ステップにおいて、前記ユーザの各サービスの利用頻度の情報を少なくとも表示する。
【0011】
本発明の一態様は、上記のサービス解約方法であって、コンピュータが、前記ユーザのサービスの利用頻度が閾値未満の場合に、前記利用頻度が閾値未満のサービスの情報を前記ユーザに対して通知する通知ステップをさらに有する。
【0012】
本発明の一態様は、上記のサービス解約方法であって、コンピュータが、少なくとも解約理由又は乗り換え先の情報を前記サービスの解約に関する情報として前記サービスの提供事業者に提供する情報提供ステップをさらに有する。
【0013】
本発明の一態様は、上記のサービス解約方法であって、コンピュータが、前記解約対象のサービスの解約時を基準としてサービス解約後において少なくとも前記解約対象のサービスのユーザ識別情報及びパスワードを保持する期間である保持期間経過する前に、解約したサービスの契約指示が入力されたことに応じて、前記解約したサービスを契約する処理を実行する契約処理ステップをさらに有する。
【0014】
本発明の一態様は、コンピュータに対し、上記のサービス解約方法を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0015】
本発明の一態様は、サービスの解約指示の入力に応じて前記サービスの解約に必要となる、ユーザが解約対象のサービスに登録している登録情報を取得し、取得した前記登録情報を用いて前記解約対象のサービスを解約する処理を実行する解約処理部、を備え、前記登録情報には、前記ユーザの属性情報として、前記ユーザの親族を一意に識別する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスを一意に特定する情報と、前記ユーザの親族が契約しているサービスに登録している登録情報とが対応付けられ、 前記解約処理部は、さらに、前記ユーザからの要求に含まれる前記ユーザの親族を一意に識別する情報及び解約対象のサービスを一意に特定する情報に基づいて前記登録情報に対応付けられた前記ユーザの親族を特定し、特定した前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち解約対象のサービス特定し、特定した前記解約対象のサービスに登録している登録情報を用いて前記ユーザの親族が契約しているサービスのうち、解約対象のサービスを解約するサービス解約システムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、簡便にサービスの解約を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の実施形態におけるサービス解約システムのシステム構成を表す図である。
図2】第1の実施形態における通信装置の機能構成を表す概略ブロック図である。
図3】第1の実施形態における表示部の画面に表示されるマイページの情報の一例を示す図である。
図4】第1の実施形態における管理サーバの機能構成を表す概略ブロック図である。
図5】第1の実施形態におけるユーザ情報の一具体例を示す図である。
図6】第1の実施形態における通信装置の解約処理の流れを示すフローチャートである。
図7】第1の実施形態における表示部の画面に表示される情報の一例を示す図である。
図8】第2の実施形態における通信装置の機能構成を表す概略ブロック図である。
図9】第2の実施形態におけるサービス提供サーバの機能構成を表す概略ブロック図である。
図10】第2の実施形態におけるサービス解約システムの解約処理の流れを示すシーケンス図である。
図11】第3の実施形態における通信装置の機能構成を表す概略ブロック図である。
図12】第3の実施形態における管理サーバの機能構成を表す概略ブロック図である。
図13】第3の実施形態におけるサービス解約システムの解約処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(概要)
本発明の実施形態におけるサービス解約システムは、簡便にサービスの解約を行うことを目的としている。本発明の実施形態におけるサービスとは、例えばサブスクリプションサービスである。以下の実施形態におけるサービス解約システムでは、サブスクリプションサービスの解約指示の入力に応じてサービスの解約に必要となる、ユーザが解約対象のサービスに登録している登録情報を取得し、取得した登録情報を用いて、解約対象となるサブスクリプションサービス(以下「解約対象サービス」という。)を解約するための所定の処理を実行することによって、簡便にサブスクリプションサービスの解約を行う。登録情報は、少なくとも解約対象サービスに登録しているユーザID及びパスワードを含む。
以下、各実施形態(第1の実施形態から第3の実施形態)について詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、RPA(Robotic Process Automation)の機能を用いて解約対象サービスを解約する構成について説明する。
図1は、第1の実施形態におけるサービス解約システム100のシステム構成を表す図である。サービス解約システム100は、1以上の通信装置10(10-1~10-M)、1以上のサービス提供サーバ20(20-1~20-N)及び管理サーバ30を備える。M及びNは、1以上の整数である。通信装置10、サービス提供サーバ20及び管理サーバ30は、ネットワーク40を介して通信可能に接続される。ネットワーク40は、どのように構成されたネットワークであってもよい。例えば、ネットワーク40は、インターネットである。
【0020】
通信装置10は、サブスクリプションサービスの解約指示の入力に応じてサービスの解約に必要となる登録情報を取得し、取得した登録情報を用いて解約対象サービスを解約するための所定の処理を実行する。第1の実施形態において解約対象サービスを解約するための所定の処理とは、RPAが、サーバ(例えば、サービス提供サーバ20)にアクセスするためのソフトウェア(ウェブブラウザやアプリケーション)を起動して、起動したソフトウェアを介して、取得した登録情報の入力を行うことによって解約対象のサービスを解約する処理である。より具体的には、RPAが、ユーザが登録している解約対象サービスの少なくともID及びパスワードを取得し、ウェブブラウザを起動させて、ウェブブラウザ上で解約対象サービスの解約用のページにアクセスし、取得したID及びパスワードを解約対象サービスの解約用のページに入力して解約対象サービスを解約する処理である。ただし、通信装置10は、サービスの解約に必要な情報がユーザID及びパスワード以外にもある場合には、サービスの解約に必要な情報をすべて取得する。所定のタイミングは、予め設定された時刻である。通信装置10は、サブスクリプションサービスを利用しているユーザが所持している通信装置である。通信装置10は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末等の情報処理装置を用いて構成される。
【0021】
サービス提供サーバ20は、通信装置10のユーザに対して、サブスクリプションサービスを提供するサーバである。例えば、サービス提供サーバ20-1~20-Nのそれぞれは、異なるサブスクリプションサービス又は一部が共通するサブスクリプションサービスを通信装置10に提供する。サービス提供サーバ20は、サブスクリプションサービスに契約しているユーザに関する情報をユーザ毎に記憶する。サブスクリプションサービスに契約しているユーザに関する情報には、例えばユーザ属性(例えば、ID、名前、年齢、電話番号及び性別)と、サービス情報(例えば、契約サービス名、登録ID、パスワード、ログイン情報及び課金情報)とが含まれる。ログイン情報は、例えば、所定期間分のログイン(利用頻度)の日時の情報を表す。課金情報は、サブスクリプションサービスにおける課金の情報を表す。ここで、課金とは、サービスの契約で生じる料金(例えば、ユーザの使用量に応じて生じる料金)やオプションなどにより追加で生じた料金が含まれる。サービス提供サーバ20は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成される。
【0022】
管理サーバ30は、通信装置10のユーザのサブスクリプションサービスに関する情報を管理する。管理サーバ30は、例えば通信装置10のユーザの契約しているサブスクリプションサービスの情報(例えば、サブスクリプションサービス名、ID、パスワード等)を管理する。管理サーバ30は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成される。
【0023】
図2は、第1の実施形態における通信装置10の機能構成を表す概略ブロック図である。通信装置10は、通信部11、表示部12、操作部13、記憶部14及び制御部15を備える。
通信部11は、ネットワーク40を介してサービス提供サーバ20及び管理サーバ30との間で通信を行う通信インタフェースである。
【0024】
表示部12は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部12は、例えば、ユーザのマイページの情報を表示する。ユーザのマイページの情報は、管理サーバ30から提供される、ユーザが契約しているサブスクリプションサービスに関する情報である。表示部12は、画像表示装置を通信装置10に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部12は、ユーザのマイページの情報を表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0025】
操作部13は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、タッチパネル、ボタン等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部13は、ユーザの指示を通信装置10に入力する際にユーザによって操作される。操作部13は、サブスクリプションサービスの登録指示、サブスクリプションサービスの解約指示及びマイページの表示指示の入力を受け付ける。また、操作部13は、入力装置を通信装置10に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、操作部13は、入力装置においてユーザの入力に応じて生成された入力信号を通信装置10に入力する。
【0026】
記憶部14は、サービス情報141を記憶する。サービス情報141は、管理サーバ30から提供される、ユーザが契約しているサブスクリプションサービスに関する情報である。記憶部14は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、マスクROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などのうち1つ以上により構成されている。
【0027】
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部15は、プログラムを実行することによって、解約処理部151、通信制御部152及び表示制御部153の機能を実現する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。これらの機能の一部(例えば、解約処理部151)は、予め通信装置10に搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが通信装置10にインストールされることで実現されてもよい。
【0028】
解約処理部151は、所定のタイミングで起動し、サービスの解約に必要となる解約対象サービスのID及びパスワード等の登録情報を取得し、解約対象サービスのウェブブラウザを起動して、ウェブブラウザ上において解約対象サービスの解約用のページにアクセスして、取得した登録情報を解約用のページに入力することによって解約対象サービスを解約する。解約処理部151は、RPAにより実現される。この場合、例えば事前に次のような(1)~(4)のルールをRPAに設定することで実現される。
【0029】
(1)所定のタイミングになると起動すること。
(2)管理サーバ30にアクセスして、サービスの解約に必要となる解約対象サービスの登録情報(例えば、ID及びパスワード)を取得すること。解約対象サービスの登録情報の具体的な取得方法としては、管理サーバ30に解約対象サービスの登録情報を要求してもよいし、ユーザに入力させてもよい。ユーザに入力させる場合には、解約処理部151は、管理サーバ30にアクセスしなくてもよく、通信装置10の表示部12の画面上に入力画面を表示させて、登録情報をユーザに入力させてもよい。
(3)ウェブブラウザを起動して、ウェブブラウザ上で解約対象サービスの解約用のページにアクセスすること。
(4)解約用のページにおいて登録情報を入力することで解約対象サービスの解約処理を実行すること。解約処理部151が行う具体的な処理としては、事前に設定されたシナリオに従い、解約用のページにおいて解約処理を実行するために必要な項目を入力し、解約ボタンを押下し、解約処理を実行する。ここで、解約用のページが複数画面に分かれている場合には、解約処理部151は各ページにおいて必要な項目を入力することによって解約処理を実行する。
以下の説明では、サービスの解約に必要となる解約対象サービスの登録情報が、ID及びパスワードであるものとして説明する。
【0030】
通信制御部152は、通信部11を制御する。例えば、通信制御部152は、解約処理部151の要求に応じて、通信部11を制御して管理サーバ30から解約対象サービスのID及びパスワードを取得する。
表示制御部153は、表示部12の表示を制御する。例えば、表示制御部153は、表示部12に表示するための画面データを生成し、生成した画面データを表示部12に表示させる。
【0031】
図3は、第1の実施形態における表示部12の画面に表示されるマイページの情報の一例を示す図である。マイページの情報は、ユーザの指示に応じて、通信装置10の表示部12に表示される。
図3に示すように、表示部12にはマイページの情報として、契約サービス情報51、新規登録ボタン52及び契約解約ボタン53が表示される。契約サービス情報51は、ユーザが契約中のサブスクリプションサービスの情報である。契約サービス情報51として、図3には契約中のサブスクリプションサービスの名前、ログイン履歴及び課金状況に関する情報が表示されている。ユーザが画面上のログイン履歴の情報を選択すると、選択されたサブスクリプションサービスのログイン情報が表示部12に表示される。ログイン履歴の情報は、サービス提供サーバ20から取得されてもよいし、管理サーバ30から取得されてもよい。ユーザが画面上の課金状況の情報を選択すると、選択されたサブスクリプションサービスの課金状況が表示部12に表示される。課金状況の情報は、サービス提供サーバ20から取得されてもよいし、管理サーバ30から取得されてもよい。
【0032】
新規登録ボタン52は、ユーザが新たに契約したサブスクリプションサービスを登録する際に使用されるボタンである。新規登録ボタン52が選択されると、表示部12の画面が登録画面に切り替わる。そして、ユーザが、操作部13を操作してサブスクリプションサービスの登録情報(例えば、契約したサブスクリプションサービス名、アクセス情報(URL(Uniform Resource Locator)等)、ID及びパスワード)を登録する。
契約解約ボタン53は、契約中のサブスクリプションサービスの契約を解消する際に使用されるボタンである。
【0033】
図4は、第1の実施形態における管理サーバ30の機能構成を表す概略ブロック図である。管理サーバ30は、通信部31、記憶部32及び制御部33を備える。
通信部31は、ネットワーク40を介して通信装置10及び管理サーバ30との間で通信を行う通信インタフェースである。
【0034】
記憶部32は、ユーザ情報321を記憶する。ユーザ情報321は、通信装置10のユーザに関する情報である。記憶部32は、ユーザ属性とサービス情報とを対応付けてユーザ情報321として記憶する。このように、記憶部32は、ユーザ毎に、契約しているサブスクリプションサービスの情報を記憶する。ユーザ情報321は、例えば図5に示すようにテーブル形式で記憶部32に記憶されていてもよい。記憶部32は、例えば、HDDやSSD、マスクROM、EPROM、EEPROMなどのうち1つ以上により構成されている。
【0035】
制御部33は、CPU又はGPU等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部33は、プログラムを実行することによって、情報取得部331、登録部332、通知部333及び情報提供部334の機能を実現する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASICやPLD、FPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。これらの機能の一部(例えば、情報取得部331、登録部332、通知部333及び情報提供部334)は、予め管理サーバ30に搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが管理サーバ30にインストールされることで実現されてもよい。
【0036】
情報取得部331は、外部から各種情報を取得する。例えば、情報取得部331は、新たに登録されたサブスクリプションサービスに関する情報を通信装置10から取得する。例えば、情報取得部331は、ログイン履歴に関する情報及び課金状況に関する課金情報を管理サーバ30から取得する。
登録部332は、情報取得部331によって取得された情報を記憶部14に登録する。例えば、登録部332は、通信装置10において新規登録されたサブスクリプションサービスの情報を記憶部14に登録する。
【0037】
通知部333は、ユーザのサブスクリプションサービスの利用頻度が閾値未満の場合に、利用頻度が閾値未満のサービスの情報を通信装置10に対して通知する。具体的には、通知部333は、予め定められたタイミング(例えば、予め設定された時刻、日にち等)で、記憶部14に記憶されるサブスクリプションサービスの情報を確認する。通知部333は、登録されているサブスクリプションサービスのうち利用頻度が少ないサブスクリプションサービスの情報を通信装置10に対して通知する。通知部333は、所定の期間のログイン回数が閾値未満の場合に利用頻度が閾値未満と判定してもよいし、前回のログインから一定の期間が経過した場合に利用頻度が閾値未満と判定してもよい。
【0038】
情報提供部334は、サブスクリプションサービスの解約に関する情報をサブスクリプションサービスの提供事業者に提供する。例えば、情報提供部334は、ユーザが解約処理を行った場合、解約対象となったサブスクリプションサービスの提供元のサービス提供サーバ20に対して、解約理由や乗り換え先等の情報をサブスクリプションサービスの解約に関する情報として提供する。情報提供部334は、ユーザが特定されないように、ユーザの年代、解約時間帯等のユーザに関する情報は、マスキングして提供する。情報提供部334は、乗り換え先については、サブスクリプションサービスを解約したユーザが解約後に契約したサブスクリプションサービスを分析して、どのようなサブスクリプションサービスに乗り換えたのかを示す情報を提供してもよい。
【0039】
図5は、第1の実施形態におけるユーザ情報321の一具体例を示す図である。
ユーザ情報321は、ユーザ属性及びサービス情報の各値が対応付けられた複数のレコードで構成される。ユーザ属性は、ユーザの属性に関する情報である。例えば、ユーザの属性として、ユーザ情報321にはID、名前、年齢、電話番号及び性別が登録されている。IDは、ユーザを識別するための識別情報を表す。名前は、ユーザの名前を表す。名前は、氏名、ミドルネーム、通り名等のように複数の名前が登録されていてもよい。これにより、結婚等により名前が変わった場合やサブスクリプションサービス毎に名前が違う場合にも対応することができる。年齢は、ユーザの年齢を表す。電話番号は、サブスクリプションサービスを契約しているユーザの連絡先を表す。電話番号は、通信装置10の電話番号、固定電話の電話番号及び会社の電話番号等のように複数の電話番号が登録されていてもよい。性別は、ユーザの性別に関する情報を表す。性別は、男女以外に、LGBTの情報が登録されていてもよい。
【0040】
サービス情報は、ユーザが契約しているサブスクリプションサービスに関する情報である。例えば、サービス情報として、ユーザ情報321には契約サービス名、アクセス情報、登録ID、パスワード、ログイン情報、課金情報及び解約フラグが登録されている。契約サービス名は、ユーザが契約中のサブスクリプションサービスを表す。アクセス情報は、サブスクリプションサービスの提供元であるサービス提供サーバ20のアドレス情報を表す。アクセス情報には、解約処理をするためのページのアドレス情報や解約処理するためのサポートデスクの電話番号が含まれていてもよい。登録IDは、サブスクリプションサービスを利用するためのIDを表す。パスワードは、サブスクリプションサービスを利用するためのパスワードを表す。ログイン情報は、サブスクリプションサービスの利用履歴を表す。課金情報は、サブスクリプションサービスにおける課金の情報を表す。解約フラグは、解約対象サービスを識別するためのフラグである。解約フラグの項目において、解約対象サービスには“1”の値が登録され、解約対象ではないサービスには“0”の値が登録される。例えば、解約フラグの項目には、通信装置10において契約解約ボタン53が押下された場合に“1”の値が登録される。
【0041】
図6は、第1の実施形態における通信装置10の解約処理の流れを示すフローチャートである。
通信装置10は、所定のタイミングになったか否かを判定する(ステップS101)。所定のタイミングになっていない場合(ステップS101-NO)、通信装置10は所定のタイミングとなるまで待機する。
一方、所定のタイミングになった場合(ステップS101-YES)、通信装置10は起動する(ステップS102)。その後、解約処理部151は、解約対象サービスがあるか否かを判定する(ステップS103)。解約処理部151は、管理サーバ30に対して解約対象サービスがあるか否かの問合せを行い、管理サーバ30から解約対象サービスがある旨の応答が得られた場合に解約対象サービスがあると判定する。一方で、解約処理部151は、管理サーバ30に対して解約対象サービスがあるか否かの問合せを行い、管理サーバ30から解約対象サービスがない旨の応答が得られた場合に解約対象サービスがないと判定する。管理サーバ30は、解約フラグの項目が“1”となっているサブスクリプションサービスがある場合に解約対象サービスがあると判定し、解約フラグの項目が“1”となっているサブスクリプションサービスがない場合に解約対象サービスがないと判定する。
【0042】
解約対象サービスがない場合(ステップS103-NO)、通信装置10は図6の解約処理を終了する。
一方、解約対象サービスがある場合(ステップS103-YES)、解約処理部151はID及びパスワードを管理サーバ30から取得する(ステップS104)。その後、解約処理部151は、ウェブブラウザを起動する(ステップS105)。解約処理部151は、ウェブブラウザを起動すると、解約対象サービスの解約用のページにアクセスする。解約処理部151は、取得したID及びパスワードを、解約対象サービスの解約用のページで入力することによって解約処理を行う(ステップS106)。
【0043】
以上のように構成された第1の実施形態におけるサービス解約システム100では、RPAを用いて、ユーザが事前に解約対象として登録したサービスの登録情報を取得し、ウェブブラウザを起動させて、ウェブブラウザ上で解約対象サービスの解約用のページにアクセスすることによって解約対象サービスを解約する。これにより、ユーザは、少ない手順(例えば、1タップ)でサブスクリプションサービスを解約することができる。したがって、従来のように、解約するために多くの作業が生じない。そのため、簡便にサービスの解約を行うことが可能になる。
【0044】
第1の実施形態におけるサービス解約システム100では、ユーザが契約しているサブスクリプションサービスを一覧で表示することによって可視化することができる。これにより、ユーザは、自身が契約しているサブスクリプションサービスを再確認することができる。さらに、サービス解約システム100では、利用頻度が少ないサブスクリプションサービスがユーザに通知される。これにより、ユーザがサブスクリプションサービスを利用せずに、課金し続けている場合に、ユーザに気付く機会を与えることができる。その結果、ユーザは、利用していないサブスクリプションサービスに対して不要な金銭を払い続けなくて済む。
【0045】
第1の実施形態におけるサービス解約システム100では、サブスクリプションサービスの事業者に対して、ユーザがサブスクリプションサービスの利用をやめた原因や乗り換え先のサブスクリプションサービスの情報を提供する。これにより、サブスクリプションサービスの事業者は、事業の見直しをすることができる。
【0046】
<第1の実施形態における変形例>
通信装置10は、サブスクリプションサービスのID及びパスワードをサブスクリプションサービス毎に記憶部14に記憶し、サブスクリプションサービスの解約処理を行うように構成されてもよい。このように構成される場合、解約処理部151は、契約解約ボタン53が押下された場合に、契約解約ボタン53が押下されたサブスクリプションサービスの解約フラグの項目を“0”から“1”に変更する。そして、解約処理部151は、所定のタイミングになった場合に、解約フラグの項目が“1”となっているサブスクリプションサービスのID及びパスワードを記憶部14から取得し、ウェブブラウザを起動して、ウェブブラウザ上において解約対象サービスの解約用のページにアクセスし、取得したID及びパスワードを解約対象サービスの解約用のページに入力することによって解約処理を行う。
このように構成されることによって、通信装置10は、所定のタイミングになった場合に自装置内に記憶されている情報に基づいて解約処理を実行することができる。したがって、所定のタイミングが経過する度に、管理サーバ30にアクセスする必要がない。これにより、外部へのアクセス回数を削減することができる。そのため、処理負荷を軽減することができる。
【0047】
上記の実施形態では、解約処理部151は、所定のタイミングになるとウェブブラウザを起動して解約処理を実行する構成を示した。これに対して、解約処理部151は、所定のタイミングになった場合に、ウェブブラウザを起動せずに、解約対象サービスのアプリケーションを起動して、解約対象サービスのアプリケーション上で解約処理を実行してもよい。この場合、例えば事前に次のような(5)~(8)のルールをRPAに設定することで実現される。
【0048】
(5)所定のタイミングになると起動すること。
(6)管理サーバ30にアクセスして、サービスの解約に必要となる解約対象サービスの登録情報(例えば、ID及びパスワード)を取得すること。
(7)解約対象サービスのアプリケーションを起動して、アプリケーション上で解約用のページを開くこと。
(8)解約用のページにおいて登録情報を入力することで解約対象サービスの解約処理を実行すること。解約処理部151が行う具体的な処理は、上記の実施形態に記載した方法と同様である。
【0049】
上記の第1の実施形態におけるサービス解約システム100において、サービス解約後一定期間(保持期間)はユーザに関する情報を保持し、解約対象のサブスクリプションサービスの解約時から保持期間経過する前に、解約したサービスの契約指示が入力されたことに応じて、解約したサービスを契約するための処理(以下「契約処理」)を実行するように構成されてもよい。このように構成される場合、通信装置10は契約処理部をさらに備える。契約処理部は、サブスクリプションサービスの契約指示が入力されたことに応じて、解約したサブスクリプションサービスを契約するための処理を実行する。契約処理部は、制御部15がプログラムを実行することによって実現される機能である。
【0050】
サービス提供サーバ20及び管理サーバ30は、サブスクリプションサービスの解約時から保持期間を経過するまでに、解約を行ったユーザに関する情報を保持する。この際、サービス提供サーバ20及び管理サーバ30は、解約が行われたサブスクリプションサービスについて、解約中であることを示す情報をユーザに関する情報に対応付けてユーザ毎に保持する。例えば、管理サーバ30の場合には、ユーザ情報321のサービス情報の項目として、解約中であることを示す情報の項目を新たに設ける。そして、解約中であることを示す情報の項目において、解約中のサブスクリプションサービスには“1”の値が登録され、解約中ではないサブスクリプションサービスには“0”の値が登録される。サービス提供サーバ20においても、管理サーバ30と同様に、解約中であるサブスクリプションサービスをユーザ毎に管理してもよい。
【0051】
次に、契約処理の具体的な流れについて、図7を用いて説明する。図7は、第1の実施形態における表示部12の画面に表示される情報の一例を示す図である。図7(A)は、解約処理後のマイページの情報の一例を示す図である。図7(A)に示す画面には、ユーザによりSNSのサービスが解約された場合の一例が示されている。具体的には、図7(A)に示すように、表示部12にはマイページの情報として、契約サービス情報51、新規登録ボタン52、契約解約ボタン53及び契約開始ボタン54が表示される。契約開始ボタン54は、解約しているサブスクリプションサービスの契約を開始する際に使用されるボタンである。ここで、ユーザによって契約開始ボタン54が押下された場合、表示部12の画面には図7(B)に示す画面が表示される。
【0052】
図7(B)は、サブスクリプションサービスの契約開始時に表示部12の画面に表示される情報の一例である。図7(B)に示すように、サブスクリプションサービスの契約開始時に表示部12の画面には、以前の契約情報を引き継ぐか否かを示す情報、選択ボタン55及び56が表示される。以前の契約情報とは、解約直前の契約情報を表す。ユーザによって選択ボタン55が押下されると、契約処理部は、以前の契約情報を引き継いだまま再度契約するための処理(以下「再契約処理」という。)を行う。ユーザによって選択ボタン56が押下されると、契約処理部は、新規のアカウントで契約するための処理(以下「新契約処理」という。)を行う。
【0053】
再契約処理を行う場合、契約処理部は、契約開始の対象となるサブスクリプションサービス(以下「契約対象サービス」という。)を提供しているサービス提供サーバ20に対して再契約処理を行う。
契約対象サービスが、解約時から保持期間内にログインすれば再度契約可能なサービスである場合には、契約処理部は契約対象サービスのログインに必要となる情報(例えば、IDやパスワード)を用いて契約対象サービスにログインする。
【0054】
契約対象サービスが、再契約したいことを通知すれば再度契約可能なサービスである場合には、契約処理部は契約対象サービスのログインに必要となる情報(例えば、IDやパスワード)を用いて契約対象サービスを提供しているサービス提供サーバ20に再契約したいことを通知する。再契約処理が行われた場合、サービス提供サーバ20は、再度契約した対象となるユーザに関する情報を管理サーバ30に通知する。管理サーバ30では、ユーザ情報321の解約中であることを示す情報の項目の値を“1”から“0”の値に変更する。
【0055】
新契約処理を行う場合、契約処理部は契約対象サービスを提供しているサービス提供サーバ20に対して新契約処理を行う。この場合、契約処理部は、契約対象サービスの新規登録の画面から新規登録を行うことによって新規のアカウントで契約する。新契約処理が行われた場合、サービス提供サーバ20は、新規登録されたユーザに関する情報を通信装置10及び管理サーバ30に通知してもよい。この場合、管理サーバ30では、通知されたユーザに関する情報をユーザ情報321に新たに登録する。
【0056】
第1の実施形態のようにRPAの機能を用いる場合、事前に次のような(9)のルールをRPAに設定することで実現される。
(9)契約開始ボタン54が押下された後に選択ボタン55が押下された場合には上述した再契約処理を実行し、契約開始ボタン54が押下された後に選択ボタン56が押下された場合には上述した新契約処理を実行すること。
【0057】
以上のように構成されることによって、一度解約処理を行ったサービスにおいて、ユーザは、少ない手順(例えば、2タップ)でサブスクリプションサービスを再契約することができる。そのため、簡便にサービスの契約を行うことが可能になる。
【0058】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、サービス提供サーバ側に解約用のAPI(Application Programming Interface)を持たせ、ユーザからの解約指示に応じてサービス提供サーバで解約処理を行う構成について説明する。第2の実施形態におけるサービス解約システム100は、通信装置10a、サービス提供サーバ20a及び管理サーバ30を備える。以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。第2の実施形態において解約対象サービスを解約するための処理とは、通信装置10aからの指示に応じてサービス提供サーバ20aで解約用のAPIを実行して解約対象サービスを解約する処理である。
【0059】
図8は、第2の実施形態における通信装置10aの機能構成を表す概略ブロック図である。通信装置10aは、通信部11、表示部12、操作部13、記憶部14及び制御部15aを備える。
制御部15aは、CPU又はGPU等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部15aは、プログラムを実行することによって、解約処理部151a、通信制御部152及び表示制御部153の機能を実現する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASICやPLD、FPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。これらの機能の一部(例えば、解約処理部151a)は、予め通信装置10aに搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが通信装置10aにインストールされることで実現されてもよい。
【0060】
解約処理部151aは、サービスの解約指示の入力に応じて、解約対象サービスのID及びパスワード等の登録情報を取得し、サービス提供サーバ20aに対して解約対象サービスの解約を実行させる。
【0061】
図9は、第2の実施形態におけるサービス提供サーバ20aの機能構成を表す概略ブロック図である。サービス提供サーバ20aは、通信部21、記憶部22及び制御部23を備える。
通信部21は、ネットワーク40を介して通信装置10及び管理サーバ30との間で通信を行う通信インタフェースである。
【0062】
記憶部22は、ユーザ情報221及び解約API222を記憶する。ユーザ情報221は、サブスクリプションサービスに契約しているユーザに関する情報である。ユーザ情報221には、例えばユーザ属性(例えば、ID、名前、年齢、電話番号及び性別)と、サービス情報(例えば、契約サービス名、登録ID、パスワード、ログイン情報及び課金情報)とが含まれる。解約API222は、サブスクリプションサービスの解約処理の手順が記述されているAPIである。記憶部22は、例えば、HDDやSSD、マスクROM、EPROM、EEPROMなどのうち1つ以上により構成されている。
【0063】
制御部23は、CPU又はGPU等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部23は、プログラムを実行することによって、解約処理部231、サービス提供部232及び通信制御部233の機能を実現する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASICやPLD、FPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。これらの機能の一部(例えば、解約処理部231)は、予めサービス提供サーバ20aに搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムがサービス提供サーバ20aにインストールされることで実現されてもよい。
【0064】
解約処理部231は、記憶部22に記憶されている解約API222を実行して、解約対象のサービスを解約する。
サービス提供部232は、通信装置10aに対してサブスクリプションサービスを提供する。
通信制御部233は、通信部21を制御する。例えば、通信制御部233は、解約処理部231による解約処理が完了した後に、通信部11を制御して、契約の解約が完了した旨を通信装置10aに送信させる。
【0065】
図10は、第2の実施形態におけるサービス解約システム100の解約処理の流れを示すシーケンス図である。図10の解約処理は、通信装置10において解約の指示が入力された場合(契約解約ボタン53が押下された場合)に実行される。
通信装置10aは、管理サーバ30に対してID及びパスワードを要求する(ステップS201)。
管理サーバ30の通信部31は、通信装置10aから送信された要求を受信する。制御部33は、解約対象サービスのID及びパスワードを取得し、取得したID及びパスワードを通信装置10aに送信する(ステップS202)。
【0066】
通信装置10aの通信部11は、管理サーバ30から送信されたID及びパスワードを受信する。解約処理部151aは、受信されたID及びパスワードと、解約処理を実行させる旨の指示を含む実行要求を生成する。解約処理部151aは、生成した実行要求を通信制御部152に出力する。通信制御部152は、通信部11を制御して、実行要求をサービス提供サーバ20aに送信する(ステップS203)。
サービス提供サーバ20aの通信部21は、通信装置10aから送信された実行要求を受信する。解約処理部231は、受信された実行要求に応じて、解約API222を実行して解約処理を実行する(ステップS204)。サービス提供サーバ20aは、解約処理が完了した旨を含む処理結果を通信装置10a及び管理サーバ30に送信する(ステップS205)。
【0067】
通信装置10aの通信部11は、サービス提供サーバ20aから送信された処理結果を受信する。表示制御部153は、受信された処理結果を表示部12に表示させる。表示部12は、表示制御部153の制御に従って、処理結果を画面上に表示する(ステップS206)。例えば、表示部12の画面上には、サブスクリプションサービスの解約が完了した旨の情報が表示される。
管理サーバ30の通信部31は、サービス提供サーバ20aから送信された処理結果を受信する。登録部332は、受信された処理結果に基づいて、記憶部32に記憶されているサブスクリプションサービスの情報のうち、処理結果に含まれるサブスクリプションサービスの情報の情報を消し込むことによって情報を更新する(ステップS207)。
【0068】
以上のように構成された第2の実施形態におけるサービス解約システム100では、サービス提供サーバ20aが保持しているAPIを用いて解約処理を行う。これにより、ユーザは、解約の指示を入力するだけでサブスクリプションサービスを解約することができる。これにより、ユーザは、少ない手順(例えば、1タップ)でサブスクリプションを解約することができる。そのため、簡便にサービスの解約を行うことが可能になる。
【0069】
第2の実施形態におけるサービス解約システム100では、第1の実施形態におけるサービス解約システム100と同様に、ユーザが契約しているサブスクリプションサービスを一覧で表示することによって可視化することができる。第2の実施形態におけるサービス解約システム100では、第1の実施形態におけるサービス解約システム100と同様に、サブスクリプションサービスの事業者に対して、ユーザがサブスクリプションサービスの利用をやめた原因や乗り換え先のサブスクリプションサービスの情報を提供する。これにより、サブスクリプションサービスの事業者は、事業の見直しをすることができる。
【0070】
<第2の実施形態における変形例>
通信装置10aは、サブスクリプションサービスのID及びパスワードをサブスクリプションサービス毎に記憶部14に記憶し、サブスクリプションサービスの解約処理を行うように構成されてもよい。このように構成される場合、解約処理部151は、契約解約ボタン53が押下された場合に、契約解約ボタン53が押下されたサブスクリプションサービスの解約フラグの項目を“0”から“1”に変更する。解約処理部151は、解約フラグの項目が“1”となっているサブスクリプションサービスのID及びパスワードを記憶部14から取得し、取得したID及びパスワードを用いて実行要求を生成する。そして、通信装置10aは、実行要求をサービス提供サーバ20aに送信することによって解約処理を行う。
【0071】
上記の第2の実施形態におけるサービス解約システム100において、サービス解約後一定期間(保持期間)はユーザに関する情報を保持し、解約対象のサブスクリプションサービスの解約時から保持期間経過する前に、解約したサービスの契約指示が入力されたことに応じて、契約処理を実行するように構成されてもよい。このように構成される場合、通信装置10aは、契約処理部をさらに備える。契約処理部は、サブスクリプションサービスの契約指示が入力されたことに応じて、解約したサブスクリプションサービスを契約するための処理をサービス提供サーバ20aに実行させる。通信装置10aの契約処理部は、制御部15aがプログラムを実行することによって実現される機能である。
【0072】
サービス提供サーバ20aは、契約処理部及び契約APIをさらに備える。サービス提供サーバ20aの契約処理部は、通信装置10aからの指示に応じて契約処理を実行する。契約処理部は、制御部23がプログラムを実行することによって実現される機能である。契約APIは、サブスクリプションサービスの契約処理の手順が記述されているAPIである。より具体的には、契約APIには、再契約処理の手順及び新契約処理の手順が記述されている。契約APIは、記憶部22に記憶される。ここで、契約処理の具体的な流れ以外の基本的な構成(例えば、図7(A)及び(B)に示す画面表示、解約を行ったユーザに関する情報を保持する構成)については第1の実施形態と同様である。
【0073】
次に、第2の実施形態における契約処理の具体的な流れについて説明する。第2の実施形態においても、解約処理が行われた後にマイページへのログインがなされると、通信装置10aの表示部12の画面には図7(A)に示すようなマイページの情報が表示される。すなわち、解約処理が行われた後のマイページには契約開始ボタン54が表示される。そして、第1の実施形態で説明したように、ユーザによって契約開始ボタン54が押下されると、表示部12の画面には図7(B)に示す画面が表示される。
【0074】
図7(B)において選択ボタン55が押下された場合、すなわち再契約処理の指示がなされた場合、通信装置10aは、契約対象サービスを提供しているサービス提供サーバ20aに対して再契約処理を実行させる。具体的には、通信装置10aは、管理サーバ30に対してID及びパスワードを要求する。管理サーバ30の通信部31は、通信装置10aから送信された要求を受信する。制御部33は、契約対象サービスのID及びパスワードを取得し、取得したID及びパスワードを通信装置10aに送信する。
【0075】
通信装置10aの通信部11は、管理サーバ30から送信されたID及びパスワードを受信する。通信装置10aの契約処理部は、受信されたID及びパスワードと、再契約処理を実行させる旨の指示を含む実行要求を生成する。通信装置10aの契約処理部は、生成した実行要求を通信制御部152に出力する。通信制御部152は、通信部11を制御して、実行要求をサービス提供サーバ20aに送信する。
【0076】
サービス提供サーバ20aの通信部21は、通信装置10aから送信された実行要求を受信する。サービス提供サーバ20aの契約処理部は、受信された実行要求に応じて、契約APIを実行して契約処理を実行する。例えば、実行要求に再契約処理を実行させる旨の指示が含まれる場合、サービス提供サーバ20aの契約処理部は再契約処理の手順の手順が記述されたAPIを実行して再契約処理を実行する。サービス提供サーバ20aは、再契約処理が完了した旨を含む処理結果を通信装置10a及び管理サーバ30に送信する。例えば、再契約処理が実行された場合、サービス提供サーバ20aは、再度契約した対象となるユーザに関する情報を通信装置10a及び管理サーバ30に通知する。管理サーバ30では、ユーザ情報321の解約中であることを示す情報の項目の値を“1”から“0”の値に変更する。
【0077】
図7(B)において選択ボタン56が押下された場合、すなわち新契約処理の指示がなされた場合、通信装置10aは、契約対象サービスを提供しているサービス提供サーバ20aに対して新契約処理を実行させる。具体的には、通信装置10aの契約処理部は、新契約処理を実行させる旨の指示を含む実行要求を生成する。通信装置10aの契約処理部は、生成した実行要求を通信制御部152に出力する。通信制御部152は、通信部11を制御して、実行要求をサービス提供サーバ20aに送信する。
【0078】
サービス提供サーバ20aの通信部21は、通信装置10aから送信された実行要求を受信する。サービス提供サーバ20aの契約処理部は、受信された実行要求に応じて、契約APIを実行して契約処理を実行する。例えば、実行要求に新契約処理を実行させる旨の指示が含まれる場合、サービス提供サーバ20aの契約処理部は新契約処理の手順の手順が記述されたAPIを実行して新契約処理を実行する。新契約処理により、サービス提供サーバ20aには新規のアカウントで契約がなされる。新規のアカウントで契約がなされた場合、サービス提供サーバ20aは、新規登録されたユーザに関する情報を通信装置10a及び管理サーバ30に通知してもよい。この場合、管理サーバ30では、通知されたユーザに関する情報をユーザ情報321に新たに登録する。
【0079】
以上のように構成されることによって、一度解約処理を行ったサービスにおいて、ユーザは、少ない手順(例えば、2タップ)でサブスクリプションサービスを再契約することができる。そのため、簡便にサービスの契約を行うことが可能になる。
【0080】
(第3の実施形態)
第1の実施形態及び第2の実施形態では、解約処理が電話対応のみの場合に解約処理を実行することができない。そこで、第3の実施形態では、解約処理が電話対応のみの場合であっても解約処理を行う構成について説明する。第3の実施形態におけるサービス解約システム100は、通信装置10b、サービス提供サーバ20及び管理サーバ30bを備える。以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。第3の実施形態において解約対象サービスを解約するための処理とは、管理サーバ30bにおいて解約対象サービスのオペレータに電話して解約対象サービスを解約する処理である。
【0081】
図11は、第3の実施形態における通信装置10bの機能構成を表す概略ブロック図である。通信装置10bは、通信部11、表示部12、操作部13、記憶部14及び制御部15bを備える。
制御部15bは、CPU又はGPU等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部15bは、プログラムを実行することによって、通信制御部152b及び表示制御部153の機能を実現する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASICやPLD、FPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0082】
通信制御部152bは、通信部11を制御する。例えば、通信制御部152bは、契約解約ボタン53が押下された場合に、通信部11を制御して、解約対象サービスの情報を含む通知を管理サーバ30bに送信させる。
【0083】
図12は、第3の実施形態における管理サーバ30bの機能構成を表す概略ブロック図である。管理サーバ30bは、通信部31、記憶部32及び制御部33bを備える。
制御部33bは、CPU又はGPU等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部23は、プログラムを実行することによって、情報取得部331、登録部332、通知部333、情報提供部334及び解約処理部335の機能を実現する。これらの機能部のうち一部または全部は、ASICやPLD、FPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。これらの機能の一部(例えば、情報取得部331、登録部332、通知部333、情報提供部334及び解約処理部335)は、予め管理サーバ30bに搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが管理サーバ30bにインストールされることで実現されてもよい。
【0084】
解約処理部335は、オペレータからの発話内容を音声認識により解析し、解析した発話内容に応じて回答を音声により応答するように学習されたモデルを用いて、解約対象のサービスを解約する。解約処理部335は、ユーザ属性に関する情報を用いて、想定されるオペレータからの質問内容に応じた回答を作成して音声出力する機能と、オペレータからの発話内容を音声認識により解析する機能、音声合成により回答を発話する機能を有する。オペレータからの発話内容を音声認識により解析する機能、音声合成により回答を発話する機能は、例えばCommunication Engine COTOHAにより実現されてもよいし、それぞれ又は両方の機能を実装する装置により実現されてもよい。オペレータからの質問内容及び回答は、解約手順にしたがって作成される。
【0085】
図13は、第3の実施形態におけるサービス解約システム100の解約処理の流れを示すシーケンス図である。図13の解約処理は、通信装置10bにおいて解約の指示が入力された場合(契約解約ボタン53が押下された場合)に実行される。
通信装置10bは、契約解約ボタン53が押下された旨を管理サーバ30bに通知する(ステップS301)。通信装置10bから送信される通知には、解約対象サービスの情報が含まれる。
管理サーバ30bの通信部31は、通信装置10bから送信された通知を受信する。解約処理部335は、受信された通知に応じて、解約対象サービスのサポートデスクに対して発信する(ステップS302)。具体的には、まず解約処理部335は、ユーザ情報321を参照し、通知に含まれる解約対象サービスのアクセス情報を取得する。そして、解約処理部335は、取得したアクセス情報から解約対象サービスのサポートデスクに対して発信する。これにより、サポートデスクのオペレータと通話が可能になる。通話に対してサポートデスクのオペレータが質問する(ステップS303)。例えば、サポートデスクのオペレータが、本日はどのようなご用件でしょうか、といったような質問をしたとする。
【0086】
解約処理部335は、オペレータからの質問の内容を音声認識により解析する(ステップS304)。解約処理部335は、解析した結果に基づいて、質問に対する回答を取得する。例えば、オペレータからの質問の内容が、本日はどのようなご用件でしょうか、といったような内容である場合、解約処理部335はサービスの解約を行いたい旨の回答を取得する。例えば、オペレータからの質問の内容が、解約するユーザのID及びパスワードを求める内容である場合、解約処理部335は、音声認識により解析した結果に基づいて、解約するユーザのID及びパスワードをユーザ情報321から取得する。解約処理部335は、取得した回答の音声データを生成する(ステップS305)。解約処理部335は、生成した音声データを出力することによって音声により応答する(ステップS306)。ここでは、解約までの処理が音声により実行される。
【0087】
オペレータは、解約対象サービスの情報を、サービス提供サーバ20に対して入力する(ステップS307)。これにより、サービス提供サーバ20から解約対象サービスの情報が削除される。サービス提供サーバ20は、解約処理が完了した旨を含む処理結果を通信装置10b及び管理サーバ30bに送信する(ステップS308)。
【0088】
通信装置10bの通信部11は、サービス提供サーバ20から送信された処理結果を受信する。表示制御部153は、受信された処理結果を表示部12に表示させる。表示部12は、表示制御部153の制御に従って、処理結果を画面上に表示する(ステップS309)。例えば、表示部12の画面上には、サブスクリプションサービスの解約が完了した旨の情報が表示される。
管理サーバ30の通信部31は、サービス提供サーバ20から送信された処理結果を受信する。登録部332は、受信された処理結果に基づいて、記憶部32に記憶されているサブスクリプションサービスの情報のうち、処理結果に含まれるサブスクリプションサービスの情報の情報を消し込むことによって情報を更新する(ステップS310)。
【0089】
以上のように構成された第3の実施形態におけるサービス解約システム100では、管理サーバ30bが、オペレータからの発話内容を音声認識により解析し、解析した発話内容に応じて回答を音声により応答するように学習されたモデルを用いて、解約対象のサービスを解約する。これにより、ユーザは、解約の指示を入力するだけでサブスクリプションサービスを解約することができる。これにより、ユーザは、少ない手順(例えば、1タップ)でサブスクリプションを解約することができる。そのため、簡便にサービスの解約を行うことが可能になる。
【0090】
第3の実施形態におけるサービス解約システム100では、第1の実施形態におけるサービス解約システム100と同様に、ユーザが契約しているサブスクリプションサービスを一覧で表示することによって可視化することができる。第3の実施形態におけるサービス解約システム100では、第1の実施形態におけるサービス解約システム100と同様に、サブスクリプションサービスの事業者に対して、ユーザがサブスクリプションサービスの利用をやめた原因や乗り換え先のサブスクリプションサービスの情報を提供する。これにより、サブスクリプションサービスの事業者は、事業の見直しをすることができる。
【0091】
<第3の実施形態における変形例>
通信装置10bには、解約処理部335の機能が実装されてもよい。
上記の第3の実施形態におけるサービス解約システム100において、サービス解約後一定期間(保持期間)はユーザに関する情報を保持し、解約対象のサブスクリプションサービスの解約時から保持期間経過する前に、解約したサービスの契約指示が入力されたことに応じて、契約処理を実行するように構成されてもよい。このように構成される場合、管理サーバ30bは、契約処理部をさらに備える。契約処理部は、サブスクリプションサービスの契約指示が入力されたことに応じて、解約したサブスクリプションサービスを契約するための処理を実行する。契約処理部は、ユーザ属性に関する情報を用いて、想定されるオペレータからの質問内容に応じた回答を作成して音声出力する機能と、オペレータからの発話内容を音声認識により解析する機能、音声合成により回答を発話する機能を有する。オペレータからの発話内容を音声認識により解析する機能、音声合成により回答を発話する機能は、例えばCommunication Engine COTOHAにより実現されてもよいし、それぞれ又は両方の機能を実装する装置により実現されてもよい。契約処理部は、制御部33bがプログラムを実行することによって実現される機能である。
【0092】
契約処理の具体的な流れ以外の基本的な構成(例えば、図7(A)及び(B)に示す画面表示、解約を行ったユーザに関する情報を保持する構成)については第1の実施形態と同様である。
次に、第3の実施形態における契約処理の具体的な流れについて説明する。第3の実施形態においても、解約処理が行われた後にマイページへのログインがなされると、通信装置10bの表示部12の画面には図7(A)に示すようなマイページの情報が表示される。すなわち、解約処理が行われた後のマイページには契約開始ボタン54が表示される。そして、第1の実施形態で説明したように、ユーザによって契約開始ボタン54が押下されると、表示部12の画面には図7(B)に示す画面が表示される。
【0093】
図7(B)において選択ボタン55が押下された場合、すなわち再契約処理の指示がなされた場合、通信装置10bは、再契約処理の指示が入力された旨を管理サーバ30bに通知する。この場合、通信装置10bから送信される通知には、契約対象サービスの情報と再契約処理の指示とが含まれる。
管理サーバ30bの通信部31は、通信装置10bから送信された通知を受信する。契約処理部は、受信された通知に応じて、契約対象サービスのサポートデスクに対して発信する。具体的には、まず契約処理部は、ユーザ情報321を参照し、通知に含まれる契約対象サービスのアクセス情報を取得する。そして、契約処理部は、取得したアクセス情報から契約対象サービスのサポートデスクに対して発信する。これにより、サポートデスクのオペレータと通話が可能になる。通話に対してサポートデスクのオペレータが質問する。例えば、サポートデスクのオペレータが、本日はどのようなご用件でしょうか、といったような質問をしたとする。
【0094】
契約処理部は、オペレータからの質問の内容を音声認識により解析する。契約処理部は、解析した結果に基づいて、質問に対する回答を取得する。例えば、オペレータからの質問の内容が、本日はどのようなご用件でしょうか、といったような内容である場合、契約処理部はサービスの契約を行いたい旨の回答を取得する。例えば、通信装置10bから送信される通知に再契約処理の指示が含まれていた場合、契約処理部はサービスの再契約を行いたい旨の回答を取得する。例えば、オペレータからの質問の内容が、再契約するユーザのID及びパスワードを求める内容である場合、契約処理部は、音声認識により解析した結果に基づいて、再契約するユーザのID及びパスワードをユーザ情報321から取得する。契約処理部は、取得した回答の音声データを生成する。契約処理部は、生成した音声データを出力することによって音声により応答する。ここでは、再契約までの処理が音声により実行される。
【0095】
オペレータは、再度契約されたサービスの情報を、サービス提供サーバ20に対して入力する。これにより、サービス提供サーバ20において入力されたサービスが再契約される。サービス提供サーバ20は、再度契約した対象となるユーザに関する情報を通信装置10b及び管理サーバ30bに通知する。管理サーバ30bでは、ユーザ情報321の解約中であることを示す情報の項目の値を“1”から“0”の値に変更する。
【0096】
図7(B)において選択ボタン56が押下された場合、すなわち新契約処理の指示がなされた場合、通信装置10bは、新契約処理の指示が入力された旨を管理サーバ30bに通知する。この場合、通信装置10bから送信される通知には、契約対象サービスの情報と新契約処理の指示とが含まれる。
【0097】
管理サーバ30bの通信部31は、通信装置10bから送信された通知を受信する。契約処理部は、受信された通知に応じて、契約対象サービスのサポートデスクに対して発信する。具体的には、まず契約処理部は、ユーザ情報321を参照し、通知に含まれる契約対象サービスのアクセス情報を取得する。そして、契約処理部は、取得したアクセス情報から契約対象サービスのサポートデスクに対して発信する。これにより、サポートデスクのオペレータと通話が可能になる。通話に対してサポートデスクのオペレータが質問する。例えば、サポートデスクのオペレータが、本日はどのようなご用件でしょうか、といったような質問をしたとする。
【0098】
契約処理部は、オペレータからの質問の内容を音声認識により解析する。契約処理部は、解析した結果に基づいて、質問に対する回答を取得する。例えば、オペレータからの質問の内容が、本日はどのようなご用件でしょうか、といったような内容である場合、契約処理部はサービスの契約を行いたい旨の回答を取得する。例えば、通信装置10bから送信される通知に新契約処理の指示が含まれていた場合、契約処理部はサービスを新しいアカウントで契約したい旨の回答を取得する。契約処理部は、取得した回答の音声データを生成する。契約処理部は、生成した音声データを出力することによって音声により応答する。ここでは、新たな契約までの処理が音声により実行される。
【0099】
オペレータは、新たに契約したサービスの情報を、サービス提供サーバ20に対して入力する。これにより、サービス提供サーバ20において新たに契約したサービスが登録される。すなわち新契約処理により、サービス提供サーバ20には新規のアカウントで契約がなされる。新規のアカウントで契約がなされた場合、サービス提供サーバ20は、新規登録されたユーザに関する情報を通信装置10b及び管理サーバ30bに通知してもよい。この場合、管理サーバ30bでは、通知されたユーザに関する情報をユーザ情報321に新たに登録する。
【0100】
以上のように構成されることによって、一度解約処理を行ったサービスにおいて、ユーザは、少ない手順(例えば、2タップ)でサブスクリプションサービスを再契約することができる。そのため、簡便にサービスの契約を行うことが可能になる。
【0101】
<第1の実施形態から第3の実施形態に共通する変形例>
上記の例では、解約対象となるサービスがサブスクリプションサービスである場合を例に説明したが、解約対象となるサービスは解約の手続きを行う必要があるサービスであればどのようなサービスであってもよい。
通信装置10,10a,10bは、ログイン履歴及び課金情報を、サービス提供サーバ20,20aから直接取得してもよい。
サービス解約システム100において、利用頻度が閾値未満のサービスの情報を他の方法で通知するように構成されてもよい。ここで、他の方法とは、例えば郵送や電話等である。このように構成されることによって、通信装置10,10a,10bの通知を見ない又は見ることが少ないユーザに対しても利用頻度が閾値未満のサービスの情報を提供することができる。
【0102】
通信装置10,10a,10bは、ユーザが契約解約ボタン53を押下した後に、再確認用のメッセージを含む画面を表示部12に表示させて再確認するように構成されてもよい。このように構成される場合、通信装置10,10a,10bは、再確認用のメッセージを含む画面上において契約の解約を要求する指示が入力された場合にサブスクリプションサービスの解約処理を行う。このように構成されることによって、ユーザが誤って契約解約ボタン53を押下した場合にすぐに契約が解約されてしまうことがない。さらに、ユーザとしては、画面上でボタンを選択するのみで済む。したがって、せいぜい2タップするだけでサブスクリプションサービスの契約を解約することができる。そのため、簡便にサービスの解約を行うことが可能になる。
【0103】
サービス解約システム100は、以下のようなサービスに利用されてもよい。管理サーバ30には、ユーザ属性の情報が登録されているため、選挙や年金のリマインドに利用されてもよい。このように構成される場合、管理サーバ30の通知部333は、選挙の時期には、登録されているユーザの通信装置10,10a,10bに対して選挙の投票を促す通知を送信する。管理サーバ30の通知部333は、登録されているユーザの通信装置10,10a,10bに対して年金の情報を通知する。
【0104】
通信装置10,10a,10bは、通信装置10,10a,10bのユーザ個人が契約しているサブスクリプションサービスの情報だけでなく、ユーザの親族(例えば、家族や婚約者など)が契約しているサブスクリプションサービスの情報を閲覧及びサブスクリプションサービスの解約処理を実行可能に構成されてもよい。このように構成される場合、管理サーバ30,30bは、ユーザ情報321のユーザ属性の項目に親族の情報を登録可能とし、親族に公開してもよいサブスクリプションサービスと、親族に公開しないサブスクリプションサービスとを別々に登録可能に構成されてもよい。そして、管理サーバ30,30bは、通信装置10,10a,10bからの要求に応じて、ユーザの親族が契約しているサブスクリプションサービスの情報を通信装置10,10a,10bに提供する。
このように構成されることによって、ユーザの親族が契約を解約することができない場合(例えば、身体が不自由な場合、親族に不幸があった場合)や、親が子供の契約しているサブスクリプションサービスを解約したい場合に、サブスクリプションサービスの契約を容易に解約することができる。
【0105】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0106】
10、10a、10b、10-1~10-M…通信装置, 20、20a、20-1~20-M…サービス提供サーバ, 30、30b…管理サーバ, 11、21、31…通信部, 12…表示部, 13…操作部, 14、22、32…記憶部, 15、15a、15b、23、33、33b…制御部, 151、151a…解約処理部, 152、152b…通信制御部, 153…表示制御部, 231…解約処理部, 232…サービス提供部, 233…通信制御部, 331…情報取得部, 332…登録部, 333…通知部, 334…情報提供部, 335…解約処理部,
図1
図2
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図6
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図9
図10
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図13