(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ポンプ装置
(51)【国際特許分類】
F04D 13/06 20060101AFI20240416BHJP
F04D 29/00 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
F04D13/06 E
F04D29/00 B
(21)【出願番号】P 2020192198
(22)【出願日】2020-11-19
【審査請求日】2023-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】山本 岳
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-41523(JP,A)
【文献】特開2002-320366(JP,A)
【文献】特表2020-520215(JP,A)
【文献】特開2001-251833(JP,A)
【文献】特開2017-229124(JP,A)
【文献】特開平10-213093(JP,A)
【文献】特開2018-80669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 13/06
F04D 29/00
F04D 29/58
H02K 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転中心軸線を中心に回転するロータと、
前記ロータの周囲に配置されたステータと、
前記ロータに対して前記回転中心軸線が延在する軸線方向の一方側に配置されたインペラと、
前記ステータを覆うとともに、前記軸線方向の他方側において開口する筒部を備える樹脂封止部材と、
前記筒部に収容され、グランド接続部を備えた回路基板と、
前記筒部を前記他方側から覆うとともに、導電部材を備えたカバー部材と、
前記回路基板と前記導電部材との間に配置され、前記導電部材および前記グランド接続部に弾性接触する導電性の弾性部材とを有し、
前記樹脂封止部材は、前記筒部の内部において前記回路基板が前記他方側から載置される載置部を備え、
前記弾性部材は、前記回路基板を前記載置部に固定する固定部材によって前記回路基板とともに前記載置部に固定されることを特徴とするポンプ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のポンプ装置において、
前記カバー部材は、前記軸線方向に開口する開口部を備える樹脂製の枠部材と、前記開口部を覆う前記導電部材とを備え、
前記枠部材と前記筒部との間には、前記枠部材と前記筒部とを接合する溶着部が設けられることを特徴とするポンプ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポンプ装置において、
前記載置部は、前記筒部の径方向の中央に配置されることを特徴とするポンプ装置。
【請求項4】
請求項1から3のうち何れか一項に記載のポンプ装置において、
前記回路基板は、前記軸線方向から見て前記載置部と重なる貫通穴を備え、
前記弾性部材は、前記軸線方向から見て前記貫通穴と重なる固定穴を備え、
前記固定部材は、前記載置部から前記他方側に突出し前記貫通穴および前記固定穴に挿入された突出部の先端を熱カシメすることによって形成されたカシメ部であることを特徴とするポンプ装置。
【請求項5】
請求項1から4のうち何れか一項に記載のポンプ装置において、
前記回路基板は、前記筒部に係合する係合部を備え、
前記筒部に前記係合部が係合することにより、前記回路基板が周方向に位置決めされることを特徴とするポンプ装置。
【請求項6】
請求項1から5のうち何れか一項に記載のポンプ装置において、
前記導電部材は、金属製の放熱部材であり、
前記放熱部材と前記回路基板との間には、前記放熱部材および前記回路基板に配置される電子素子に接触する伝達部材が配置されることを特徴とするポンプ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のポンプ装置において、
前記弾性部材は、金属製の板バネであることを特徴とするポンプ装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載のポンプ装置において、
前記回路基板は、前記グランド接続部が電気的に接続するグランド層を備え、
前記電子素子は、前記放熱部材と前記グランド層とに挟まれることを特徴とするポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプ装置では、ポンプ室に配置されたインペラをモータで回転させる。この種のモータは、ポンプ室を区画する隔壁部材によって覆われたステータを備えており、ステータに対してインペラとは反対側には、モータに対する給電用の回路基板が配置される。
【0003】
このようなポンプ装置は、例えば特許文献1に記載されている。同文献では、モータは、軸線方向の一方側の端部にインペラが配置されたロータと、ロータを囲むステータを備える。ステータの軸線方向の他方側には、モータを制御するための回路基板が配置される。回路基板は、ステータとともに樹脂封止部材によって覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1において、回路基板を覆う樹脂封止部材は、樹脂製であるので、電磁波をシールドする機能が十分ではない。このため、モータを制御する際に回路基板から発生したノイズ(電磁波)は、ポンプ装置の周辺に配置された機器に影響を与える可能性がある。また、ポンプ装置の周辺に配置された機器から発生したノイズにより、ポンプ装置は影響を受ける可能性がある。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、回路基板から発生した電磁波、および、外部からの電磁波をシールドすることが可能なポンプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るポンプ装置は、回転中心軸線を中心に回転するロータと、前記ロータの周囲に配置されたステータと、前記ロータに対して前記回転中心軸線が延在する軸線方向の一方側に配置されたインペラと、前記ステータを覆うとともに、前記軸線方向の他方側において開口する筒部を備える樹脂封止部材と、前記筒部に収容され、グランド接続部を備えた回路基板と、前記筒部を前記他方側から覆うとともに、導電部材を備えたカバー部材と、前記回路基板と前記導電部材との間に配置され、前記導電部材および前記グランド接続部に弾性接触する導電性の弾性部材とを有し、前記樹脂封止部材は、前記筒部の内部において前記回路基板が前記他方側から載置される載置部を備え、前記弾性部材は、前記回路基板を前記載置部に固定する固定部材によって前記回路基板とともに前記載置部に固定されることを特徴とする。
【0008】
本発明では、回路基板を覆うカバー部材に導電部材が設けられており、導電部材および回路基板のグランド接続部に弾性接触する導電性の弾性部材を有する。すなわち、導電部材は、弾性部材を介して、回路基板のグランド接続部と電気的に接続する。このため、モータを制御する際に回路基板から発生したノイズ(電磁波)は、導電部材によって吸収されるので、外部へのノイズの放出が抑制される。また、ポンプ装置の周辺に配置された機器から発生したノイズは、導電部材によって吸収されるので、回路基板への影響が低減される。したがって、ポンプ装置は、回路基板から発生した電磁波、および、外部からの電
磁波をシールドすることが可能である。
【0009】
また、本発明では、回路基板は載置部に他方側から載置されている。したがって、弾性部材の付勢力が回路基板に加わっても、回路基板が撓むことを抑制することができる。これにより、回路基板の破損や変形を抑制でき、回路基板上の電子素子の不具合を抑制できる。また、弾性部材と回路基板は、共通の固定部材により固定されるので、弾性部材と回路基板とを、別々に載置部に固定する構成と比べて、構成を簡素にすることができる。
【0010】
本発明において、前記カバー部材は、前記軸線方向に開口する開口部を備える樹脂製の枠部材と、前記開口部を覆う前記導電部材とを備え、前記枠部材と前記筒部との間には、前記枠部材と前記筒部とを接合する溶着部が設けられることが好ましい。このように構成すれば、枠部材と筒部は、樹脂製であるので、カバー部材は、樹脂封止部材の筒部に溶着によって固定することが可能である。したがって、カバー部材の固定にネジ等を用いる必要がないので、カバー部材および筒部にネジ孔を設ける部位を形成する必要がない。したがって、カバー部材および筒部の大型化を回避できるので、ポンプ装置を全体的にコンパクトにすることができる。
【0011】
本発明において、前記載置部は、前記筒部の径方向の中央に配置されることが好ましい。このように構成すれば、固定部材によって弾性部材と回路基板とを載置部に固定する際の作業性が向上する。また、回路基板の中央の1箇所を載置部によって支持できるので、回路基板をバランス良く支持でき、回路基板の撓みを少なくすることができる。
【0012】
本発明において、前記回路基板は、前記軸線方向から見て前記載置部と重なる貫通穴を備え、前記弾性部材は、前記軸線方向から見て前記貫通穴と重なる固定穴を備え、前記載置部は、前記他方側に突出し前記貫通穴および前記固定穴に挿入された突出部を備え、前記固定部材は、前記載置部から前記他方側に突出し前記貫通穴および前記固定穴に挿入された突出部の先端を熱カシメすることによって形成されたカシメ部であることが好ましい。このように構成すれば、弾性部材と回路基板とを載置部に固定することが容易である。また、弾性部材の付勢力は回路基板と載置部とが軸線方向に重なる箇所に加わるので、回路基板にほとんど負荷をかけずに電気的接続を行うことができる。
【0013】
本発明において、前記回路基板は、前記筒部に係合する係合部を備え、前記筒部に前記係合部が係合することにより、前記回路基板が周方向に位置決めされることが好ましい。このように構成すれば、固定部材による固定箇所で周方向の位置決めを行っていなくても、回路基板が筒部の内部で回転することを防止することができる。
【0014】
本発明において、前記導電部材は、金属製の放熱部材であり、前記放熱部材と前記回路基板との間には、前記放熱部材および前記回路基板に配置される電子素子に接触する熱伝達部材が配置されることが好ましい。このように構成すれば、回路基板の電子素子で発生した熱を、熱伝達部材を介して放熱部材に伝達することができる。したがって、放熱を早めることができ、回路基板の電子素子の温度上昇を抑制できる。
【0015】
本発明において、前記弾性部材は、金属製の板バネであることが好ましい。このように構成すれば、弾性部材を介して回路基板の熱を放熱部材に伝達できる。また、電子素子の熱はグランド接続部を介して弾性部材に伝わるので、弾性部材を介して電子素子の熱を放熱部材に伝達できる。したがって、放熱を早めることができ、回路基板の電子素子の温度上昇を抑制できる。
【0016】
本発明において、前記回路基板は、前記グランド接続部が電気的に接続するグランド層を備え、前記電子素子は、前記放熱部材と前記グランド層とに挟まれることが好ましい。
このように構成すれば、電子素子は放熱部材とグランド層とに挟まれるので、モータを制御する際に回路基板の電子素子から発生したノイズは、導電部材によって、より効率的に吸収される。この結果、ポンプ装置は、回路基板に対して電磁波をシールドする効果を、さらに向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明において、ポンプ装置は、回路基板を覆うカバー部材に導電部材が設けられており、導電部材および回路基板のグランド接続部に弾性接触する導電性の弾性部材を有する。したがって、モータを制御する際に回路基板から発生した電磁波、および、ポンプ装置の周辺に配置された機器から発生した電磁波は、いずれも導電部材によって吸収される。よって、回路基板から発生した電磁波、および、外部からの電磁波をシールドすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明を適用したポンプ装置の斜視図である。
【
図2】
図1に示すポンプ装置を他方側から見た斜視図である。
【
図4】
図1に示すポンプ装置からカバー部材を外した状態を示す斜視図である。
【
図5】
図1に示すポンプ装置の他方側の端部を拡大した断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を用いて、本発明に係るインペラを備えるポンプ装置について説明する。以下の説明において、回転中心軸線Lの延在方向を軸線方向として説明する。また、軸線方向において、一方側にはL1を付し、他方側にL2を付して説明する。また、以下の説明において、回転中心軸線を中心とする径方向および周方向を各々、単に「径方向」および「周方向」とする。
【0020】
(全体構成)
図1は、本発明を適用したポンプ装置1の斜視図である。
図2は、
図1に示すポンプ装置1を他方側L2から見た斜視図である。
図3は、
図1に示すポンプ装置1の断面図である。
図4は、
図1に示すポンプ装置からカバー部材を外した状態を示す斜視図である。
図5は、
図1に示すポンプ装置1の他方側L2の端部を拡大した断面斜視図である。
図6は、カバー部材の斜視図である。
図7は、カバー部材の分解斜視図である。
【0021】
図1~
図4に示すように、ポンプ装置1は、ケース2と、ロータ5およびステータ6を備えたモータ3と、ロータ5に対して軸線方向の一方側L1に配置された樹脂製のインペラ4とを備える。ケース2は、インペラ4を収容し、ポンプ室20を区画する。モータ3は、ステータ6を覆う樹脂製の樹脂封止部材7と、ステータ6のコイル63に接続された回路基板8と、回路基板8を他方側L2から覆うとともに導電部材92を備えたカバー部材9とを備える。また、モータ3は、回路基板8と導電部材92との間に配置された弾性部材16を備える。ポンプ装置1は、インペラ4がロータ5と一体に回転中心軸線Lを中心として回転することによりポンプ室20内の流体を移動させる。
【0022】
(ケース)
図3に示すように、ケース2は、樹脂封止部材7との間にポンプ室20を区画する。ケース2は、インペラ4に一方側L1で対向する対向壁23と、インペラ4の径方向外側において周方向に延在する側壁24とを備える。
図1、
図2に示すように、ケース2は、軸
線方向に沿って延在する吸入管21と、軸線方向に対して直交する方向に延在する吐出管22とを備える。吸入管21および吐出管22は各々、端部に吸入口21aおよび吐出口22aを備える。吸入管21および吸入口21aは、回転中心軸線Lに対して同心状に設けられている。吐出管22は、インペラ4の径方向外側に位置する。
【0023】
(インペラ)
インペラ4は、樹脂製である。
図3に示すように、インペラ4は、円形の第1プレート41と、第1プレート41から一方側L1に突出するとともに周方向に一定の間隔で配置された複数の羽根部42と、羽根部42の他方側L2の先端部と当接する円形の第2プレート43とを備える。モータ3の駆動によってロータ5と一体にインペラ4が回転中心軸線Lを中心に回転すると、羽根部42によってポンプ室20内の流体が回転方向に流動する。これにより、流体は、遠心力を生じて、径方向内側は低圧、径方向外側は高圧となって、吸入口21aから吸入され、吐出口22aから吐出される。
【0024】
(モータ)
図3に示すように、ロータ5は、軸線方向に延びる円筒状のホルダ51と、ホルダ51の外周面に保持された円筒状の磁石10とを備える。ホルダ51は樹脂製である。ホルダ51は、外周面に磁石10を保持する小径部52と、磁石10の他方側L2の端部と当接する円形の当接部53と、当接部53の外周縁から一方側L1に突出する大径部54とを備えており、小径部52の外径寸法は、大径部54の外径寸法より小さい。小径部52と大径部54とは、同軸に設けられている。小径部52は、内部に軸受56を保持しており、ロータ5は、軸受56を介して支持軸11に回転可能に支持されている。
【0025】
図3に示すように、磁石10は、全体が樹脂のスキン層で覆われる。磁石10の外径寸法は、大径部54の外径寸法と略同一である。磁石10と小径部52との間に接着剤を塗布することにより、磁石10と小径部52とは接着されている。この際、磁石10は当接部53と当接することにより軸線方向に位置決めされる。磁石10は、フェライト磁石、ネオジムボンド磁石、サマリウム鉄窒素磁石などで構成される。本形態では、磁石10は、フェライト磁石である。なお、フェライト磁石である場合には、全体が樹脂のスキン層で覆われていなくてもよい。
【0026】
図3に示すように、ステータ6は、ステータコア61と、ステータコア61にインシュレータ62を介して巻回されたコイル63とを有している。詳細な説明を省略するが、ステータコア61は、ロータ5の周囲を囲む円環部と、円環部から径方向の内側へ突出する複数の突極とを備えている。コイル63は、突極を覆うインシュレータ62の径方向内側の第1鍔部621と径方向外側の第2鍔部622との間に巻回される。本形態において、モータ3は3相モータであり、コイル63には、U相コイル、V相コイル、およびW相コイルが含まれている。
【0027】
図3および
図5に示すように、樹脂封止部材7は、ステータ6とインペラ4との間に介在する第1隔壁部71と、ステータ6と磁石10との間に介在する第2隔壁部72と、ロータ5の他方側L2の端面と対向する第3隔壁部73とを備える。第1隔壁部71はインペラ4に他方側L2で対向し、ケース2との間にポンプ室20を区画する。本形態において、樹脂封止部材7は、ステータ6を径方向外側および径方向内側から覆うととともに、および軸線方向の両側から覆う樹脂封止部材である。樹脂封止部材7の材質は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Poly Phenylene Sulfide)によってステータ6をインサート成形することによって形成されている。また、例えば、樹脂封止部材7は、BMC(Bulk Molding Compound)等によってステータ6をインサート成形することにより形成してもよい。
【0028】
図3に示すように、支持軸11は、金属製の棒状部材である。支持軸11の中心軸線がロータ5の回転中心軸線Lと一致する。支持軸11の他方側L2の端部は、第3隔壁部73に形成された孔部73aに圧入されている。支持軸11の一方側L1の端部には、円環状の板部材12が取り付けられている。板部材12は、軸受56の他方側L2の端部と当接する。
【0029】
図3~
図5に示すように、樹脂封止部材7は、ポンプ装置1の他方側L2の端部において他方側L2に開口する筒部74を備える。本形態では、第3隔壁部73はロータ5の他方側L2から外周側へ拡がっており、ステータ6の他方側L2を覆う。筒部74は、第3隔壁部73と接続する小径部75と、小径部75の他方側L2の端部と接続する大径部76と、大径部76の他方側L2の端部より径方向外側に突出したフランジ部77とを備える。また、筒部74は、回路基板8と電気的に接続するコネクタピン82を覆うコネクタハウジング78を備える。小径部75は、円筒形状である。大径部76は、円筒形状であり、小径部75より外径寸法が大きい。大径部76の内部には、回路基板8が収容される。
図4に示すように、大径部76の内周面には、回路基板8と係合する位置規制部761が3箇所に設けられている。フランジ部77は、大径部76の全周に渡って設けられる。
【0030】
図3および
図5に示すように、樹脂封止部材7は、回路基板8を載置するための載置部79を備える。載置部79は、第3隔壁部73から他方側L2に突出する。載置部79は、軸線方向から見た場合、円形形状であり、載置部79の中心軸線は、回転中心軸線Lと一致する。載置部79の他方側L2の端面には、回路基板8を固定するための固定部材791が設けられる。固定部材791は、載置部79の他方側L2の端面から突出した突出部791aの先端を熱変形させることによって形成されたカシメ部である。すなわち、固定部材791は、熱カシメにより形成される。
【0031】
図3~
図5に示すように、回路基板8は、コイル63に対して給電を制御する回路等が設けられている。回路基板8は、載置部79の他方側L2の端面に他方側L2から載置され、固定部材791により載置部79に固定される。より具体的には、回路基板8の中央には軸線方向から見て載置部79と重なる位置に貫通穴8aが設けられている。貫通穴8aに突出部791aを挿入した状態で、突出部791aの先端を熱カシメすることにより、回路基板8は、突出部791aの先端に形成されたカシメ部である固定部材791により載置部79に固定される。
図4に示すように、回路基板8は、外周縁に係合部85を備える。係合部85は、回路基板8の外周部から径方向に突出しており、3箇所に設けられている。係合部85が筒部74の位置規制部761に係合することにより、回路基板8が周方向に位置決めされる。
【0032】
図3~
図5に示すように、回路基板8の他方側L2の面には、電子素子81が実装されている。電子素子81は、給電を制御するICチップ等である。電子素子81は、コイル63に対して給電を制御する際、発熱する熱源となる。
図3および
図5に示すように、回路基板8の他方側L2の面には、グランド接続部83が設けられている。グランド接続部83は、銅箔などの導電材からなる。グランド接続部83は、貫通穴8aを囲うように配置される。グランド接続部83は、回路基板8の内部に設けられたグランド層84に接続する。すなわち、回路基板8はグランド層84を備えた多層基板である。グランド層84は、回路基板8の全範囲に設けられた金属の層である。グランド層84は、コネクタピン82を介して、ポンプ装置1のグランド端子と電気的に接続する。本形態では、電子素子81は、グランド接続部83の近傍に配置されており、グランド接続部83と隣り合う位置に配置される。電子素子81は、軸線方向において、導電部材92とグランド層84とに挟まれる。
【0033】
図3、
図6および
図7に示すように、カバー部材9は、樹脂封止部材7のフランジ部7
7に溶着により固定されて、筒部74を他方側L2から覆う。カバー部材9は、軸線方向に開口する開口部91aを備える樹脂製の枠部材91と、開口部91aを一方側L1から覆う導電部材92と、枠部材91と導電部材92との間に配置されたシール部材93とを備える。導電部材92は、金属製であり、ノイズ(電磁波)に対するシールド部材であるとともに、回路基板8の熱を放熱するための放熱部材である。導電部材92と回路基板8との間には、導電部材92と回路基板8とに接触することによって回路基板8の熱を導電部材92に伝達する熱伝達部材15が配置される。
【0034】
枠部材91は、円形の開口部91aを備える板状の円環部911と、円環部911の径方向中央において円環部911から一方側L1に突出する環状の環状壁部912とを備える。円環部911の外形形状は、筒部74のフランジ部77の外形形状と同一形状である。円環部911は、他方側L2を向く外面913と、環状壁部912より径方向内側において一方側L1を向く内面内周部914と、環状壁部912より径方向外側において一方側L1を向く内面外周部915とを備える。外面913は、軸線方向において環状壁部912と重なる位置に、枠部材91を射出成形する際に形成される複数のゲート痕Gを備える。内面外周部915は、フランジ部77に他方側L2から対向する。
【0035】
図5に示すように、環状壁部912は、筒部74の大径部76の内側に位置する。環状壁部912の外周面は、筒部74の大径部76の内周面に当接する。
図7に示すように、環状壁部912は、径方向内側に突出する位置決め凸部917を備える。位置決め凸部917は、軸線方向から見た場合、半円形状であり、軸線方向に延びている。位置決め凸部917は、周方向に等間隔で8箇所に設けられている。後述するように、各位置決め凸部917の一方側L1の先端には、爪部919が形成される。また、環状壁部912の内周面は、他方側L2に凹む段部918を備える。段部918は、環状壁部912の内周面に沿って全周に延びている。段部918は、シール部材93の他方側L2への移動を規制し、シール部材93を軸線方向に位置決めする。
【0036】
導電部材92は、環状壁部912の径方向内側に位置する。導電部材92は、一枚の金属板により構成される。導電部材92は、銅、真鍮、アルミニウムなどの金属で構成される。導電部材92は、軸線方向から見た場合、円形状である。導電部材92は、開口部91aを一方側L1から覆う遮蔽部921と、遮蔽部921の外周縁から一方側L1に屈曲して軸線方向に延びる周壁部922と、周壁部922の端縁から径方向外側に突出するフランジ部923とを備える。周壁部922は、軸線方向と直交する方向において、回路基板8と重ならない。
【0037】
遮蔽部921は、軸線方向から見た場合、円形形状をしており、開口部91aより外径寸法が大きい。遮蔽部921は、軸線方向において、内面内周部914に一方側L1から当接する。すなわち、内面内周部914は、遮蔽部921に他方側L2から当接する当接部であり、遮蔽部921を軸線方向に位置決めする位置決め部916として機能する。
【0038】
遮蔽部921は、回路基板8と対向する平面部924と、平面部924から一方側L1に突出する対向部925を備える。対向部925は、軸線方向から見た場合、四角形状をしており、軸線方向において、電子素子81と重なる。平面部924は、対向部925に対して他方側L2に後退した位置に配置されているので、平面部924と回路基板8との間には、回路基板8上の半田などの導電材と平面部924との接触を回避するため接触回避空間Sが形成される。
【0039】
導電部材92は、フランジ部923の外周縁を内周側に切り欠いた切欠き部926を備える。切欠き部926は、軸線方向から見た場合、半円形状である。切欠き部926は、周方向に等間隔で8箇所に設けられている。導電部材92を枠部材91に固定する際、導
電部材92の周壁部922を枠部材91の環状壁部912の内周側に挿入するが、この際、切欠き部926は、環状壁部912の内周面に設けられた位置決め凸部917に係合する。これにより、導電部材92は、周方向に位置決めされる。
【0040】
図6、
図7に示すように、枠部材91は、環状壁部912の一方側L1の先端に設けられた爪部919を備える。爪部919は、軸線方向において、位置決め凸部917と重なる。爪部919は、環状壁部912の一方側L1の先端部から突出した変形部919aを熱変形させることによって形成される。すなわち、爪部919は、熱カシメにより形成されたカシメ部である。爪部919は、フランジ部923の外周縁を一方側L1から係止する。これにより、導電部材92は、枠部材91に固定される。
【0041】
シール部材93は、枠部材91と導電部材92との間に配置され、枠部材91および導電部材92に密着する。本形態のシール部材93は、Oリングである。シール部材93は、環状壁部912と周壁部922との径方向の隙間に配置され、径方向に弾性変形した状態で、環状壁部912の内周面および周壁部922の外周面に密着している。また、シール部材93は、段部918によって、他方側L2への移動が規制されている。
【0042】
熱伝達部材15は、薄いシート状の伝熱部材であり、弾性を有している。なお、熱伝達部材15は、グリスなどであってもよい。本形態では、熱伝達部材15は、対向部925および電子素子81と接触するように配置されている。
【0043】
カバー部材9は、溶着により樹脂封止部材7の筒部74に固定される。本形態では、枠部材91と筒部74との間には、枠部材91と筒部74とを接合する溶着部94が設けられる。溶着部94は、筒部74の他方側L2の端部に設けられたフランジ部77と、枠部材91の円環部911とが軸線方向に対向する箇所に設けられている。
図5に示すように、枠部材91は、円環部911の内面外周部915から一方側L1へ突出する溶着用凸部951を備える。溶着用凸部951は環状であり、環状壁部912の周囲を囲んでいる。フランジ部77は、溶着用凸部951に一方側L1から対向する環状の溶着用凹部952を備える。なお、枠部材91に他方側L2に凹んだ溶着用凹部を設け、フランジ部77に他方側L2に突出する溶着用凸部を設けた構成を採用してもよい。
【0044】
図8は、弾性部材16の斜視図である。
図8に示すように、弾性部材16は、導電性を有し、一枚の金属板により構成される板バネである。弾性部材16は、導電部材92とグランド接続部83とを電気的に接続する。弾性部材16は、導電部材92とグランド接続部83との間で弾性変形した状態で、固定部材791によって回路基板8とともに載置部79に固定される。
【0045】
図5および
図8に示すように、弾性部材16は、グランド接続部83と接する基部161と、導電部材92と接する先端部162と、基部161および先端部162を接続する接続部163とを備える。
図8に示すように、接続部163は、基部161から斜めに突出する。接続部163は、基部161および先端部162と湾曲した状態で連続する。基部161には、固定穴164が設けられる。本形態では、固定穴164は円形の貫通穴である。固定穴164は、軸線方向から見て回路基板8の貫通穴8aと重なる位置に設けられている。回路基板8の貫通穴8aから他方側L2に突出した突出部791aを固定穴164に挿入した状態で、突出部791aの先端を熱カシメして固定部材791を形成することにより、弾性部材16は、回路基板8とともに、固定部材791により載置部79に固定される。
【0046】
次に、カバー部材9を樹脂封止部材7に固定するための溶着方法について説明する。溶着方法としては、超音波溶着や振動溶着などが用いられる。本形態では、溶着用凸部95
1が溶着用凹部952に嵌った状態で、円環部911の外面913に溶着ヘッドを押し付けて、溶着用凸部951と溶着用凹部952とを溶着する。溶着の際、フランジ部77は、治具によって一方側L2から支持される。本形態では、樹脂封止部材7は、筒部74から径方向外側に突出するコネクタハウジング78を備えており、フランジ部77とコネクタハウジング78との間には、治具を挿入可能な軸線方向の隙間が形成されている。
【0047】
本形態では、枠部材91と筒部74との溶着量を調整することによって、熱伝達部材15を対向部925および電子素子81とに確実に接触させる。また、カバー部材9を樹脂封止部材7に固定すると、弾性部材16の先端部162が導電部材92に接触して一方側L1に押されるので、接続部163は軸線方向に撓む。これにより、弾性部材16は、導電部材92とグランド接続部83との間で弾性変形した状態となり、導電部材92およびグランド接続部83に弾性接触する。したがって、弾性部材16は、導電部材92とグランド接続部83とを電気的に接続する。
【0048】
(作用効果)
以上のように、本形態のポンプ装置1は、回転中心軸線Lを中心に回転するロータ5と、ロータ5の周囲に配置されたステータ6と、ロータ5に対して回転中心軸線Lが延在する軸線方向の一方側L1に配置されたインペラ4と、ステータ6を覆うとともに、軸線方向の他方側L2において開口する筒部74を備える樹脂封止部材7と、筒部74に収容され、グランド接続部83を備えた回路基板8と、筒部74を他方側L2から覆うとともに、導電部材92を備えたカバー部材9と、回路基板8と導電部材92との間に配置され、導電部材92およびグランド接続部83と弾性接触する弾性部材16とを有する。樹脂封止部材7は、筒部74の内部において回路基板8が他方側L2から載置される載置部79を備える。弾性部材16は、回路基板8を載置部79に固定する固定部材791によって回路基板8とともに載置部79に固定される。
【0049】
このように構成すれば、導電部材92は、弾性部材16を介して、回路基板8のグランド接続部83と電気的に接続する。このため、モータ3を制御する際に回路基板8から発生したノイズ(電磁波)は、導電部材92によって吸収されるので、外部へのノイズの放出が抑制される。また、ポンプ装置1の周辺に配置された機器から発生したノイズは、導電部材92によって吸収されるので、回路基板8への影響が低減される。この結果、ポンプ装置1は、回路基板8から発生した電磁波、および、外部からの電磁波をシールドすることが可能となる。
【0050】
また、回路基板8は載置部79に他方側から載置されているので、弾性部材16の付勢力が回路基板8に加わった場合に、回路基板8が撓むことを抑制することができる。これにより、回路基板8の破損や変形を抑制でき、回路基板8上の電子素子の不具合を抑制できる。また、弾性部材16と回路基板8は、共通の固定部材791により固定されるので、弾性部材16と回路基板8とを、別々に載置部に固定する構成と比べて、構成を簡素にすることができる。
【0051】
本形態において、カバー部材9は、軸線方向に開口する開口部91aを備える樹脂製の枠部材91と、開口部91aを覆う導電部材92とを備える。枠部材91と筒部74との間には、枠部材91と筒部74とを接合する溶着部94が設けられる。このように構成すれば、カバー部材9は、枠部材91が樹脂製であるので、樹脂封止部材7の筒部74に溶着によって固定することが可能である。したがって、カバー部材9の固定にネジ等を用いる必要がないので、カバー部材9および筒部74にネジ孔を設ける部位を形成する必要がない。したがって、カバー部材9および筒部74の大型化を回避できるので、ポンプ装置1を全体的にコンパクトにすることができる。
【0052】
本形態において、載置部79は、筒部74の径方向の中央に配置されている。このように構成すれば、固定部材791によって弾性部材16と回路基板8とを載置部79に固定する際の作業性が向上する。また、回路基板8の中央の1箇所を載置部79によって支持できるので、回路基板8をバランス良く支持でき、回路基板8の撓みを少なくすることができる。
【0053】
本形態において、回路基板8は、軸線方向から見て載置部79と重なる貫通穴8aを備え、弾性部材16は、軸線方向から見て貫通穴8aと重なる固定穴164を備える。載置部79は、他方側L2に突出し貫通穴8aよび固定穴164に挿入された突出部791aを備える。固定部材791は、突出部791aを熱カシメすることによって形成されたカシメ部である。このように構成すれば、弾性部材16と回路基板8とを載置部79に固定することが容易である。また、弾性部材16の付勢力は回路基板8と載置部79とが軸線方向に重なる箇所に加わるので、回路基板8にほとんど負荷をかけずに電気的接続を行うことができる。
【0054】
本形態において、回路基板8は、筒部74に係合する係合部85を備える。筒部74に係合部85が係合することにより、回路基板8が周方向に位置決めされる。本形態では、固定部材791による固定箇所では回路基板8の周方向の位置決めを行っていないが、筒部74の内周面に係合部85が嵌まる位置規制部761が設けられている。したがって、回路基板8を固定部材791のみで載置部に固定した場合でも、回路基板8が周方向に位置決めされるので、回路基板8が筒部74の内部で回転することを防止することができる。
【0055】
本形態において、導電部材92は、金属製の放熱部材であり、放熱部材(導電部材92)と回路基板8との間には、放熱部材(導電部材92)および回路基板8に配置される電子素子81に接触する熱伝達部材15が配置される。このように構成すれば、回路基板8の電子素子81で発生した熱を、熱伝達部材15を介して放熱部材(導電部材92)に伝達することができる。したがって、放熱を早めることができ、回路基板8の電子素子81の温度上昇を抑制できる。
【0056】
本形態において、弾性部材16は、金属製の板バネであるため、弾性部材16を介して回路基板8の熱を放熱部材である導電部材92に伝達できる。また、電子素子81の熱はグランド接続部83を介して弾性部材16に伝わるので、弾性部材16を介して電子素子81の熱を放熱部材(導電部材92)に伝達できる。特に、本形態では、電子素子81とグランド接続部83が回路基板8上において隣り合う位置に配置されており、電子素子81は、グランド接続部83の近傍に配置されている。したがって、電子素子81で発生した熱は、グランド接続部83に伝わりやすい。そして、グランド接続部83に伝わった熱を、弾性部材16を介して放熱部材(導電部材92)に伝達することができる。したがって、放熱を早めることができ、回路基板8の電子素子81の温度上昇を抑制できる。
【0057】
本形態において、回路基板8は、グランド接続部83が電気的に接続するグランド層84を備える。電子素子81は、放熱部材(導電部材92)とグランド層84とに挟まれる。ここで、モータ3を制御する際に回路基板8から発生するノイズは、電子素子81から発生しやすい。また、電子素子81は、ポンプ装置1の周辺に配置された機器から発生したノイズの影響を受けやすい。本形態では、電子素子81は放熱部材(導電部材92)とグランド層84とによって軸線方向の両側から挟まれるので、モータ3を制御する際に回路基板8の電子素子81から発生した電磁波(ノイズ)は、放熱部材(導電部材92)によって、より効率的に吸収される。この結果、ポンプ装置1は、回路基板8に対して電磁波をシールドする効果を、さらに向上させることができる。
【0058】
(他の実施形態)
上記形態では、固定部材791は、他方側L2に突出した突出部791aを熱カシメすることにより形成されたが、この構成に限定されない。例えば、固定部材791は、ネジにより構成してもよい。ネジ(固定部材791)を貫通穴8aおよび固定穴164に挿入した状態で、載置部79にネジ止めすることによって、回路基板8および弾性部材16を共通の固定部材791によって載置部79に固定する構成としてもよい。
【0059】
上記形態では、導電部材92の周壁部922は、軸線方向と直交する方向において、回路基板8と重ならないが、回路基板8と重なる位置まで延びてもよい。このように構成すれば、周壁部922によって回路基板8の径方向外側を囲うことができるので、回路基板8に対して電磁波をシールドする効果を、より高めることができる。
【0060】
上記形態では、固定穴164は円形であったが、多角形であってもよい。例えば、固定穴164は、正六角形であってもよい。このように構成すれば、固定穴164に突出部791aを挿入した状態で、突出部791aを熱カシメすると、突出部791aが熱変形して固定穴164に密着するので、弾性部材16は載置部79に対して周方向の位置が規制される。すなわち、固定穴164は、弾性部材16の回り止めとして機能する。
【0061】
上記形態では、弾性部材16は、板バネであったが、コイルバネなどであってもよい。
【符号の説明】
【0062】
1…ポンプ装置、2…ケース、3…モータ、4…インペラ、5…ロータ、6…ステータ、7…樹脂封止部材、8…回路基板、8a…貫通穴、9…カバー部材、10…磁石、11…支持軸、12…板部材、15…熱伝達部材、16…弾性部材、20…ポンプ室、21…吸入管、21a…吸入口、22…吐出管、22a…吐出口、23…対向壁、24…側壁、41…第1プレート、42…羽根部、43…第2プレート、51…ホルダ、52…小径部、53…当接部、54…大径部、56…軸受、61…ステータコア、62…インシュレータ、63…コイル、71…第1隔壁部、72…第2隔壁部、73…第3隔壁部、73a…孔部、74…筒部、75…小径部、76…大径部、77…フランジ部、78…コネクタハウジング、79…載置部、81…電子素子、82…コネクタピン、83…グランド接続部、84…グランド層、85…係合部、91a…開口部、91…枠部材、92…導電部材(放熱部材)、93…シール部材、94…溶着部、161…基部、162…先端部、163…接続部、164…固定穴、621…第1鍔部、622…第2鍔部、761…位置規制部、791…固定部材、791a…突出部、911…円環部、912…環状壁部、913…外面、914…内面内周部、915…内面外周部、916…位置決め部、917…位置決め凸部、918…段部、919…爪部、919a…変形部、921…遮蔽部、922…周壁部、923…フランジ部、924…平面部、925…対向部、926…切欠き部、951…溶着用凸部、952…溶着用凹部、G…ゲート痕、L…回転中心軸線、L1…一方側、L2…他方側、S…接触回避空間