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特許7473540アルキレートコンプレックスの異性化ゾーン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】アルキレートコンプレックスの異性化ゾーン
(51)【国際特許分類】
   C07C 2/58 20060101AFI20240416BHJP
   C07C 5/27 20060101ALI20240416BHJP
   C07C 5/327 20060101ALI20240416BHJP
   C07C 9/16 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
C07C2/58
C07C5/27
C07C5/327
C07C9/16
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021519783
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(86)【国際出願番号】 US2019054714
(87)【国際公開番号】W WO2020076633
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-05-25
(31)【優先権主張番号】16/154,985
(32)【優先日】2018-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】598055242
【氏名又は名称】ユーオーピー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100133765
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 尚志
(72)【発明者】
【氏名】ディギウイロ、クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ルエブク、チャールズ ピー.
(72)【発明者】
【氏名】シェクテルル、デヴィッド ジェイ.
【審査官】柳本 航佑
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04367357(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0087040(US,A1)
【文献】米国特許第03050456(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0112236(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0077910(US,A1)
【文献】特表平06-504072(JP,A)
【文献】特開昭55-157527(JP,A)
【文献】米国特許第04341911(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0342002(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第01178029(EP,A1)
【文献】特開昭49-099503(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱水素化及びアルキル化のためのプロセスであって、
n-ブタンを含む炭化水素ストリーム(305)を異性化ゾーン(310)に通過させて、60重量%のイソブタン及び40重量%のn-ブタンの混合物を含む、異性化ゾーン生成物ストリーム(315)を生成し、ここで、前記炭化水素ストリームは少なくとも90重量%のn-ブタンを含む、工程と、
前記異性化ゾーン生成物ストリーム(315)を蒸留塔(320)に通過させて、C4-炭化水素を含む蒸留オーバーヘッドストリーム(325)及びC5+炭化水素を含む蒸留ボトムストリーム(330)を生成する工程と、
前記蒸留オーバーヘッドストリーム(325)を脱水素化ゾーン(345)に通過させて、混合ブテン、イソブタン、及びn-ブタンを含む、脱水素化ゾーン生成物ストリーム(350)を生成する工程であって、前記混合ブテンが、60重量%のイソブテン及び40重量%のn-ブテンである、工程と、
前記脱水素化ゾーン生成物ストリーム(350)をアルキル化ゾーン(375)に通過させて、アルキル化ゾーン生成物ストリーム(380)を生成する工程と、
前記アルキル化ゾーン生成物ストリーム(380)を分離ゾーンに通過させて、イソブタンストリーム(390)、n-ブタンストリーム(410)、アルキレート生成物ストリーム(405)、及び分離ゾーンサイドカットストリーム(415)を生成する工程と、
前記n-ブタンストリーム(410)の第一の部分を前記異性化ゾーン(310)に通過させる工程と、
前記n-ブタンストリーム(410)の第二の部分(430)を第3の異性化ゾーン(435)に通過させて、第3の異性化ゾーン生成物ストリーム(440)を生成する工程と、
前記第3の異性化ゾーン生成物ストリーム(440)を前記分離ゾーンに通過させる工程と、
前記分離ゾーンサイドカットストリーム(415)を第2の異性化ゾーン(420)に通過させて、第2の異性化ゾーン生成物ストリーム(425)を生成する工程と、
前記第2の異性化ゾーン生成物ストリーム(425)を前記分離ゾーンに通過させる工程と、
を含む、プロセス。
【請求項2】
前記分離ゾーンが、脱イソブタナイザ(385)及び脱ブタナイザ(400)を含み、前記アルキル化ゾーン生成物ストリーム(380)を前記分離ゾーンに通過させる工程が、
前記アルキル化ゾーン生成物ストリーム(380)を前記脱イソブタナイザ(385)に通過させて、前記イソブタンストリーム(390)及び脱イソブタナイザボトムストリーム(395)を生成する工程と、
前記脱イソブタナイザボトムストリーム(395)を前記脱ブタナイザ(400)に通過させて、前記n-ブタンストリーム(410)及び前記アルキレート生成物ストリーム(405)を生成する工程と、を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記分離ゾーンが、蒸留塔(450)を含み、前記アルキル化ゾーン生成物ストリーム(380)を前記分離ゾーンに通過させる工程が、
前記アルキル化ゾーン生成物ストリーム(380)を前記蒸留塔(450)に通過させて、前記イソブタンストリーム(390)、n-ブタンを含むサイドカットストリーム(455)、及び前記アルキレート生成物ストリーム(405)を生成する工程を含む、請求項1に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
パラフィンのオレフィンへの変換のためのプロセスは、パラフィンストリームを高選択性触媒上に通過させることを含み、パラフィンは、対応するオレフィンに脱水素される。脱水素反応は、供給原料の損失を最小化するように選択された動作条件下で達成される。
【0002】
典型的なプロセスは、反応条件下でパラフィン供給原料を脱水素触媒と接触させる反応器(例えば、径方向流動、固定床、流動床など)の使用を伴う。本プロセスは、ポリマーの形成に使用されるモノマーとして使用されるオレフィンを生成するために、又は可塑剤として、又はアルキルベンゼン(LAB)の生成用のオレフィンを生成するためにC10~C14の範囲のパラフィンの脱水素化のために、洗浄性アルコール又はオレフィンスルホン酸塩を生成するためにC12~C17の範囲のパラフィンの脱水素化のために、及びメチルtert-ブチルエーテル(MTBE)又はアルキレートガソリンの生成のためのCオレフィンを生成するために、C~C17の範囲のパラフィンの脱水素化を含む。
【0003】
ベースの脱水素ユニットを使用して、下流のアルキル化ユニットに送ることができるCオレフィン含有ストリームを生成することができる。一例として、高オクタンアルキレートは高オクタンガソリンと同義であるため、硫酸のアルキル化は、n-ブテン及びイソブタンによるアルキル化がイソブチレン及びイソブタンによるアルキル化よりも高オクタンアルキレートを生成するため、供給原料としてCオレフィンを好む。典型的には、オレフィンは、外部から購入されるか、又は内部精製所ストリーム内に存在する。供給原料の価格及び供給原料の入手性の最近の変化は、最初に脱水素化プロセスを使用してオレフィンを生成し、続いてアルキル化することに関心を生み出している。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】先行技術のプロセスの一例を図示する。
図2】本発明のプロセスの1つの実施形態を図示する。
図3】本発明のプロセスの別の実施形態を図示する。
図4】本発明のプロセスの別の実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
概要及び詳細な説明
ブテン及びブタジエンは、一般的な製品で使用されるゴム、ポリマー、及び他の材料の重要な化学的前駆体である。N-ブテン及びイソブチレンもまた、ガソリンのブレンドプールに使用することができるアルキレートの生成にも使用される。
【0006】
アルキレートを形成するためのCオレフィンのアルキル化は、アルキル化プロセスで実行される。硫酸(SA)アルキル化、フッ化水素酸(HF)アルキル化、及びイオン性液体(IL)アルキル化が挙げられるが、これらに限定されない、いくつかのタイプのアルキル化が利用可能である。使用される方法に応じて、好ましいオレフィン供給原料は変化する。例えば、HFアルキル化のための好ましいオレフィン供給原料は、イソブチレン供給原料であり、SAアルキル化のための好ましい供給原料は、n-ブテン供給原料である。
【0007】
先行技術の構成(図1)に示されるプロセス構成では、好ましいオレフィンが下流のアルキル化ユニットへの供給物として生成されるように、脱水素化ゾーンへの供給原料を選択することができる。図1に示されるプロセス構成は、下流のアルキル化ユニットがSAアルキル化ユニットであるときに構成され得る方法を示す。このプロセス構成は、SAアルキル化ユニットの好ましい供給原料である最大n-ブテンを生成する。しかしながら、これは、追加の機器(異性化ゾーンに関連付けられた供給物脱イソブタナイザなど)及びコンプレックス用の追加ユーティリティを必要とする。これは、オクタンバレル収率(生成されたアルキレートのオクタン×バレルとして定義される)を最大化しない。また、異性化ゾーンに関連付けられた脱イソブタナイザは、様々な新鮮なブタン供給原料組成に対応するために特大にする必要がある場合があるため、新鮮なブタン供給原料組成に対して柔軟性がない。
【0008】
ブタン異性化ゾーンなどの前異性化ゾーンを含むプロセスでは、100%のn-ブタン又はフィールドブタンを、イソメレートと称される60重量%のイソブタン及び40重量%のn-ブタンのブレンドに変換することができる。このブレンドは、上記の供給原料の選好にもかかわらず、全てのタイプのアルキル化ゾーンに好適なオレフィン生成物を生成する脱水素化ゾーンへの供給物として使用することができる。前異性化ゾーンは加えて、コンプレックスへの供給物純度のいかなる変化にもかかわらず、脱水素化ゾーン及びアルキル化ゾーンが常に同じ供給物で動作するように、供給物組成を安定化させる。
【0009】
この構成は、供給物脱イソブタナイザ塔の必要性を除去するので、有利である。更に、脱水素化ゾーンは、イソブタン、イソブテン、n-ブタン、及びn-ブテンを生成物としてもたらし、n-ブタン以外は全てアルキル化ゾーンで反応するので、供給物中のより低いn-ブタン濃度は、より少ないn-ブタンが未反応でアルキル化ゾーンを通過することを意味し、n-ブタンのリサイクル及び処理を最小化する。また、システム内のn-ブタンが少ないため、アルキル化ゾーンの脱イソブタナイザに送られる供給物が少なくなる。
【0010】
この位置における異性化ゾーンの配置はまた、異性化ゾーンは、アルキル化施設内でストリームがどのように処理されるかによって影響を受けないため、任意のタイプのアルキル化ゾーンとの一体化のための最良の選択肢を表す。加えて、この選択肢は、イソブタン及びn-ブタンの熱分解速度の差に起因して、脱水素化ゾーン内のオレフィンに対するC保持率が高いことが予想される。最後に、アルキル化供給物前処理セクションは、ブテン-1からブテン-2への異性化能力の有無にかかわらず、選択的水素化ゾーンを介して、より有利な供給原料を提供するように動作することができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、蒸留塔は、異性化ゾーンの下流に追加され、脱水素化ゾーンに送られる前に異性化ゾーン内で生成された任意の微量の重質物を除去する。また、新鮮なブタン供給物内のいかなるC5’も、アルキレートプールに直接送ることができるという利点も提供する。蒸留塔はまた、アルキル化ゾーン内の脱ブタナイザ塔での不調が発生した場合に、C8タイプの物質が脱水素化ゾーンに入ることを防止する。
【0012】
本発明の一態様は、脱水素及びアルキル化のためのプロセスである。1つの実施形態では、プロセスは、n-ブタンを含む炭化水素ストリームを異性化ゾーンに通過させて、60重量%のイソブタン及び40重量%のn-ブタンを含む異性化ゾーン生成物ストリームを生成することを含む。異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させて、混合ブテン、イソブタン、及びn-ブタンを含む脱水素化ゾーン生成物ストリームを生成し、混合ブテンは、60重量%のイソブテン及び40重量%のn-ブテンを含む。脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させて、アルキル化ゾーン生成物ストリームを生成する。アルキル化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させて、イソブタンストリーム、n-ブタンストリーム、及びアルキレート生成物ストリームを生成する。N-ブタンストリームを異性化ゾーンに通過させる。
【0013】
いくつかの実施形態では、分離ゾーンは、脱イソブタナイザ及び脱ブタナイザを備え、アルキル化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させることは、アルキル化ゾーン生成物ストリームを脱イソブタナイザに通過させて、イソブタンストリーム及び脱ブタブタナイザボトムストリームを生成することと、脱イソブタナイザボトムストリームを脱ブタナイザに通過させて、n-ブタンストリーム及びアルキレート生成物ストリームを生成することと、を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、分離ゾーンは蒸留塔を備え、アルキル化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させることは、アルキル化ゾーン生成物ストリームを蒸留塔に通過させて、イソブタンストリーム、n-ブタンストリーム、及びアルキレート生成物ストリームを生成することを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させることは、異性化ゾーン生成物ストリームを蒸留塔に通過させて蒸留オーバーヘッドストリーム及び蒸留ボトムストリームを生成することと、蒸留オーバーヘッドストリームを脱水素化ゾーンに通過させることと、を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、プロセスは、蒸留ボトムストリームを分離ゾーンに通過させることを更に含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、プロセスは、蒸留オーバーヘッドストリームをアルキル化ゾーンに通過させることを更に含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、プロセスは、イソブタンストリームをアルキル化ゾーンに通過させることを更に含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、プロセスは、イソブタンストリームの一部分を脱水素化ゾーンに通過させることを更に含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、プロセスは、異性化ゾーン生成物ストリームの一部分をアルキル化ゾーンに通過させることを更に含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させることは、脱水素化ゾーン生成物ストリームを選択的水素化ゾーンに通過させて、選択的水素化ゾーン生成物ストリームを生成することと、選択的水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させることと、を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、選択的水素化ゾーンは、重量ベースで8対1より大きい2-ブテン対1-ブテンの比率を生成するように操作される。
【0023】
いくつかの実施形態では、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させることは、脱水素化ゾーン生成物ストリームを脱水素化分別ゾーンに通過させて、軽質ストリーム、重質ストリーム、及び脱水素化分別生成物ストリームを生成することと、脱水素化分別生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させることと、を含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、アルキル化ゾーンは、硫酸アルキル化ゾーン、又はフッ化水素酸アルキル化ゾーン、又はイオン性液体アルキル化ゾーンである。
【0025】
いくつかの実施形態では、プロセスは、n-ブタンストリームの一部分を第2の異性化ゾーンに通過させて第2の異性化ゾーン生成物ストリームを生成することと、第2の異性化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させることと、を更に含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、プロセスは、分離ゾーンサイドカットストリームを第3の異性化ゾーンに通過させて、第3の異性化ゾーン生成物ストリームを生成することと、第3の異性化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させることと、を更に含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、プロセスは、プロセスの少なくとも1つのパラメータを感知し、その感知から信号若しくはデータを生成すること、信号を生成して送信すること、又はデータを生成して送信すること、のうちの少なくとも1つを更に含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、炭化水素ストリームは、重量基準で少なくとも50%のn-ブタン、又は重量基準で少なくとも60%のn-ブタン、又は重量基準で少なくとも70%のn-ブタン、又は重量基準で少なくとも80%のn-ブタン、又は重量基準で少なくとも90%のn-ブタンを含む。
【0029】
本発明の別の態様は、脱水素化及びアルキル化のためのプロセスである。一実施形態では、プロセスは、n-ブタンを含む炭化水素ストリームを異性化ゾーンに通過させて、60重量%のイソブタン及び40重量%のn-ブタンを含む異性化ゾーン生成物ストリームを生成することを含む。異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させて、混合ブテン、イソブタン、及びn-ブタンを含む脱水素化ゾーン生成物ストリームを生成し、混合ブテンは、60重量%のイソブテン及び40重量%のn-ブテンを含む。脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させて、アルキル化ゾーン生成物ストリームを生成する。アルキル化ゾーン生成物ストリームを脱イソブタナイザに通過させて、イソブタンストリーム及び脱イソブタナイザボトムストリームを生成する。脱イソブタナイザボトムストリームを脱ブタナイザに通過させて、n-ブタンストリーム及びアルキレート生成物ストリームを生成する。
【0030】
いくつかの実施形態では、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させることは、脱水素化ゾーン生成物ストリームを選択的水素化ゾーンに通過させて、選択的水素化ゾーン生成物ストリームを生成することと、選択的水素化ゾーン生成物ストリームを脱水素化分別ゾーンに通過させて脱水素化分別生成物ストリームを生成することと、脱水素化分別生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させることと、を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させることは、異性化ゾーン生成物ストリームを蒸留塔に通過させて蒸留オーバーヘッドストリーム及び蒸留ボトムストリームを生成することと、蒸留オーバーヘッドストリームを脱水素化ゾーンに通過させることと、を含む。
【0032】
ゾーンに「ストリームを通過させる」とは、ストリームの少なくとも一部分をゾーンに、ストリーム全体まで、通過させることを意味する(例えば、10%超、20%超、30%超、40%超、又は50%超、又は60%超、又は70%超、又は80%超、又は90%超)。ストリームは、ゾーンに直接送られてもよく、又は指定されたゾーンに送られる前に、他のゾーンを通して送られてもよい。ゾーンに「ストリームの一部分を通過させる」とは、ゾーンにストリーム全体未満を通過させることを意味する(例えば、90%未満、80%未満、70%未満、60%未満、又は50%未満、又は40%未満、又は30%未満、又は20%未満、又は10%未満)。
【0033】
図1は、硫酸タイプのアルキル化ゾーンのためのn-ブテンの生成を最大化するための先行技術のプロセス構成の一例を図示する。この構成は、炭化水素ストリーム8を脱水素化ゾーン10に通過させて、オレフィンを含む第1のプロセスストリーム12を生成することからなる。脱水素化ゾーン10は、H(図示せず)を含む生成物ストリームを加えて生成する。第1のプロセスストリーム12は、脱水素化分別ゾーン18(必要に応じて)に渡される。脱水素化分別ゾーン18は、オーバーヘッドストリーム20、ボトムストリーム28、及び生成物ストリーム22を生成する。生成物ストリーム22をアルキル化ゾーン26に通過させ、アルキレート及び未反応のCパラフィン化合物を含むアルキレート生成物ストリーム29を生成し、これは、第1の脱イソブタナイザ30に渡される。いくつかの実施形態では、脱水素化分別ゾーン18は必要とされない場合がある。
【0034】
脱イソブタナイザ30は、アルキル化ゾーン26に送り戻されるオーバーヘッドイソブタン含有ストリーム32と、脱ブタナイザ36に渡される脱イソブタナイザボトムストリーム34と、を生成する。脱ブタナイザ36は、アルキレートを含むボトムストリーム38及び第2の脱イソブタナイザ42又は異性化ゾーン50のいずれかに渡されるオーバーヘッドストリーム40を生成する。第2の脱イソブタナイザ42はまた、ストリーム48のブタンを受け取り、アルキル化ゾーン26に渡されるイソブタン含有オーバーヘッドストリーム9と、C5+を含むボトムストリーム46と、一部を異性化ゾーン50に送ることができるサイドカットストリーム44と、を生成する。異性化ゾーン50に送られるストリーム44の量は、異性化ゾーン50に直接送られるストリーム40の量に依存する。ストリーム44の残りの流れは、脱水素化ゾーン10に入るn-ブタン含有ストリーム8になる。異性化ゾーン50は、第2の脱イソブタナイザ42に送り戻されるストリーム52を生成する。
【0035】
例示的な実施形態では、アルキル化ゾーン26は、脱プロパナイザ(図示せず)を含み得、主にC炭化水素を含むC3-ストリームが、ライン21で回収され、ブタン供給物8に戻され、続いて脱水素化ゾーン10に渡され得る。また、任意選択的に、C-パージストリームは、ライン25で取り出されてもよい。
【0036】
代替の例示的な実施形態では、アルキル化ゾーン26は、脱プロパナイザを含まなくてもよく、主にC及びC炭化水素を含むC4-ストリームが、ライン21で回収され、ブタン供給物8に戻され、続いて脱水素化ゾーン10に渡され得る。また、任意選択的に、C-パージストリームは、ライン25で取り出されてもよい。また、任意選択的に、C-ストリーム23は、第2の脱イソブタナイザ42に再循環され得る。
【0037】
図2図4に図示する実施形態では、2つの別個の脱イソブタナイザは必要とされない。
【0038】
図2に図示するプロセス100では、ブタン供給物ストリーム105は、n-ブタンを含む。ブタン供給物ストリーム105は、異性化ゾーン110に供給され、ここでブタは、60重量%のイソブタンと40重量%のn-ブタンとの混合物を含む異性化流出物115に異性化される。
【0039】
異性化流出物115は、主異性化ストリーム120及び小さなバイパス異性化ストリーム125(必要に応じて)に分割される。主異性化ストリーム120は、脱水素化ゾーン130に渡される。脱水素化ゾーン130は、H(図示せず)を含む生成物ストリームを生成する。脱水素化ゾーン130は、脱水素生成物ストリーム135を生成し、それは選択的水素化ゾーン140に送られて、選択的水素化生成物ストリーム145を生成し、それは脱水素化分別ゾーン150に送られる。いくつかの実施形態では、選択的水素化ゾーン140及び脱水素化分別ゾーン150は必要とされない場合がある。
【0040】
脱水素化分別ゾーン150は、オーバーヘッドストリーム152、ボトムストリーム154、及びバイパス異性化ストリーム125と共にアルキル化ゾーン160に渡される生成物ストリーム155を生成する。
【0041】
アルキル化ゾーン160は、アルキレート及び未反応のC化合物を含むアルキル化生成物ストリーム165を生成し、これは、脱イソブタナイザ170に渡される。
【0042】
脱イソブタナイザ170は、アルキル化ゾーン160に送り戻されるオーバーヘッドイソブタン含有ストリーム175、及び脱イソブタナイザボトムストリーム180を生成する。いくつかの実施形態では、オーバーヘッドストリーム175の一部分は、再循環されて、主異性化ストリーム120(図示せず)と組み合わされ得る。
【0043】
脱イソブタナイザボトムストリーム180は、脱ブタナイザ185に渡され、これは、アルキレートを含むボトムストリーム190と、送り戻されて、ブタン供給物ストリーム105と組み合わされるオーバーヘッドストリーム195と、を生成する。
【0044】
いくつかの実施形態では、脱イソブタナイザ170からのサイドカット200は、第2の異性化ゾーン205に送られ、これは、脱イソブタナイザ170に送り戻される生成物ストリーム210を生成する。いくつかの実施形態では、脱ブタナイザ185からのオーバーヘッドストリーム195の一部分215は、第3の異性化ゾーン220に送られ、これは、脱イソブタナイザ170に送り戻されるストリーム225を生成する。いくつかの実施形態では、第2の異性化ゾーン205及び第3の異性化ゾーン220の両方が存在する。
【0045】
例示的な実施形態では、アルキル化ゾーン160は、脱プロパナイザ(図示せず)を含み得、主にC炭化水素を含むC3-ストリームが、回収されてブタン供給物ストリーム105に戻されてもよい(図示せず)。また、任意選択的に、C-パージストリームは、取り出されてもよい(図示せず)。
【0046】
代替の例示的な実施形態では、アルキル化ゾーン160は、脱プロパナイザを含まなくてもよく、主にC及びC炭化水素を含むC4-ストリームが、回収されて主異性化ストリーム120に戻されてもよい(図示せず)。また、任意選択的に、C-パージストリームは、取り出されてもよい(図示せず)。
【0047】
一実施形態では、異性化ゾーン110、205、220は、当該技術分野において既知のように、1つ以上の反応器、乾燥機、ストリッパ塔、メークアップガス圧縮機などを含み得る。
【0048】
一実施形態では、選択的水素化領域140は、当該技術分野において既知のように、1つ以上の水素化反応器、ストリッパ塔、及び/又はメークアップガス圧縮機(図示せず)を含み得る。
【0049】
一実施形態では、脱水素化ゾーン130は、当該技術分野において既知のように、1つ以上の脱水素化反応器、焼成加熱器、熱交換器、急冷塔、圧縮機、極低温分離システム、処理システム、燃料ガス調製システム、軽留分回収、吸着システム、分別塔(図示せず)、触媒処理/再生機器を含み得る。
【0050】
一実施形態では、アルキル化ゾーン160は、当該技術分野において既知のように、1つ以上のアルキル化反応器、熱交換器、圧縮機、分離システム、処理システム、軽留分回収、分別塔(図示せず)を含み得る。
【0051】
上記のライン、導管、ゾーン、デバイス、容器、周囲環境、ゾーン又は同様のいずれも、センサ、測定デバイス、データ捕捉デバイス、又はデータ送信デバイスを含む1つ以上の監視構成要素を装備し得る。監視構成要素からの信号、プロセス、又は状態測定値、並びにデータを使用して、プロセス機器内、その周囲、及びその上の状況を監視することができる。監視構成要素によって生成又は記録された信号、測定値、及び/又はデータは、プライベート若しくはパブリック、一般的若しくは特定的、直接若しくは間接的、有線若しくは無線、暗号化若しくは非暗号化、及び/又はそれらの組み合わせ(複数可)であってもよい1つ以上のネットワーク又は接続を介して収集、処理、及び/又は送信されてもよい。本明細書は、この点において限定することを意図するものではない。図は、上記を250としてカテゴリー的に示す。
【0052】
監視構成要素によって生成又は記録された信号、測定値、及び/又はデータは、1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムに送信されてもよい。コンピューティングデバイス又はシステムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、1つ以上のコンピューティングデバイスに1つ以上の工程を含み得るプロセスを実行させる、コンピュータ可読命令を記憶するメモリと、を含み得る。例えば、1つ以上のコンピューティングデバイスは、1つ以上の監視構成要素から、プロセスに関連付けられた機器の少なくとも一部に関連するデータを受信するように構成されてもよい。1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムは、データを分析するように構成されてもよい。データの分析に基づいて、1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムは、本明細書に記載される1つ以上のプロセスの1つ以上のパラメータに対する1つ以上の推奨される調整を決定するように構成されてもよい。1つ以上のコンピューティングデバイス又はシステムは、本明細書に記載される1つ以上のプロセスの1つ以上のパラメータに対する1つ以上の推奨される調整を含む暗号化又は非暗号化データを送信するように構成されてもよい。図は、上記を250としてカテゴリー的に示す。
【0053】
図3に示すプロセス300では、n-ブタンを含むブタン供給物ストリーム305は、異性化ゾーン310に供給され、ここでブタンは、60重量%のイソブタンと40重量%のn-ブタンとの混合物を含む異性化流出物315に異性化される。
【0054】
異性化流出物315は、蒸留塔320に送られ、ここで、C4-炭化水素を含む蒸留オーバーヘッドストリーム325と、C5+炭化水素を含む蒸留ボトムストリーム330とに分離される。
【0055】
蒸留オーバーヘッドストリーム325は、主ストリーム335と、メイクアップ(必要な場合)イソブタンストリーム340に分割される。主ストリーム335は、脱水素化ゾーン345に渡される。脱水素化ゾーン345は、脱水素生成物ストリーム350を生成し、それは選択的水素化ゾーン355に送られて、選択的水素化生成物ストリーム360を生成し、それは脱水素化分別ゾーン365に送られる。いくつかの実施形態では、選択的水素化ゾーン355及び脱水素化分別ゾーン365は必要とされない場合がある。
【0056】
脱水素化分別ゾーン365は、オーバーヘッドストリーム367、ボトムストリーム369、メークアップイソブタンストリーム340と共にアルキル化ゾーン375に渡される及び生成物ストリーム370を生成する。
【0057】
アルキル化ゾーン375は、アルキレート及び未反応のC化合物を含むアルキル化生成物ストリーム380を生成し、これは、脱イソブタナイザ385に渡される。
【0058】
脱イソブタナイザ385は、アルキル化ゾーン375に送り戻されるオーバーヘッドイソブタン含有ストリーム390、及び脱イソブタナイザボトムストリーム395を生成する。いくつかの実施形態では、オーバーヘッドストリーム390の一部分は、再循環されて、主ストリーム335(図示せず)と組み合わされ得る。
【0059】
脱イソブタナイザボトムストリーム395及び蒸留ボトムストリーム330は、脱ブタナイザ400に渡され、これは、アルキレートを含むボトムストリーム405と、送り戻されて、ブタン供給物ストリーム305と組み合わされるn-ブタンを含むオーバーヘッドストリーム410と、を生成する。
【0060】
いくつかの実施形態では、脱イソブタナイザ385からのサイドカット415は、第2の異性化ゾーン420に送られ、これは、脱イソブタナイザ385に送り戻される生成物ストリーム425を生成する。いくつかの実施形態では、脱ブタナイザ400からのオーバーヘッドストリーム410の一部分430は、第3の異性化ゾーン435に送られ、これは、脱イソブタナイザ385に送り戻されるストリーム440を生成する。いくつかの実施形態では、第2の異性化ゾーン420及び第3の異性化ゾーン435の両方が存在する。
【0061】
上述のように、例示的な実施形態では、アルキル化ゾーン375は、脱プロパナイザ(図示せず)を含み得、主にCの炭化水素を含むC3-ストリームが、回収されてブタン供給物ストリーム335に戻されてもよい(図示せず)。また、任意選択的に、C-パージストリームは、取り出されてもよい(図示せず)。
【0062】
代替の例示的な実施形態では、アルキル化ゾーン375は、脱プロパナイザを含まなくてもよく、主にC及びC炭化水素を含むC4-ストリームが、回収されて主ストリーム335に戻されてもよい(図示せず)。また、任意選択的に、C-パージストリームは、取り出されてもよい(図示せず)。
【0063】
異性化ゾーン310、420、435、選択的水素化ゾーン355、脱水素化ゾーン345、及びアルキル化ゾーン375は、当該技術分野において既知であるように、上記の機器を含むことができる。
【0064】
プロセス300は、250として上記のような監視構成要素などを含み得る。
【0065】
図2又は図3のいずれかに示されるプロセスは、図4に示すように、別個の塔ではなく、組み合わされた脱イソブタナイザ/脱ブタナイザ塔を含むことができる(同様の参照番号は、同様の構成要素及びストリームを指す)。
【0066】
この構成では、アルキル化生成物ストリーム380は、組み合わされた塔450に送られる。組み合わされた塔450は、オーバーヘッドイソブタン含有ストリーム390、及びアルキレートを含むボトムストリーム405を生成する。
【0067】
n-ブタンを含むサイドカット455は、送り戻されて、ブタン供給物ストリーム305と組み合わされる。いくつかの実施形態では、サイドカットストリーム455の一部分460は、第2の異性化ゾーン465に送られ、これは、塔450に送り戻される生成物ストリーム470を生成する。
【実施例
【0068】
従来のフロースキームと本発明との間の差異を実証するために、市販のプロセスシミュレータ(Aspen又はUnisimなど)を使用してケーススタディを厳密にシミュレーションした。シミュレーションにより、コンプレックスの各セクションとコンプレックス材料バランスとの相対比較が可能となった。シミュレーションの基礎として、正確な同じ量のブタン供給物を採用した。この研究の目的のために、示されている正味のオクタンバレルが、ブタン供給物を使用して排他的に生成されるように、C5+材料は除外された。最後に、この分析では硫酸アルキル化を想定した。シミュレーションの結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
表1の結果は、全ての比較が先行技術に対する相対モルベースで行われるように正規化されている。供給物脱イソブタナイザ(DIB)塔は、完全に除去されている。脱水素化セクションは、ほぼ同じ量のオレフィンが生成されるため、従来のフロースキームとほぼ同じサイズである。アルキル化反応器及びアルキル化DIBへの供給物は、これらのセクションへの供給物に含まれるn-ブタンが少ないため、従来のフロースキームよりも実質的に小さい。1つの驚くべき結果は、調査オクタン価(RON)がわずかに低いことが予想される場合であっても、脱水素化セクションにおける選択性が改善されているため、本発明のフロースキームでは全体的なオクタンバレル収率が高いことである。アルキル化ゾーンは、全体的により少ない供給物を処理するため、コンプレックスのアルキル化ゾーンは、より低い資本コストを有すると予想され、動作コストがより低くなることが予想される。したがって、本発明は、より少ない資本投資及びより低い動作コストでより多くのオクタンバレルを生成する。
【0071】
本発明は、現在好ましい実施形態と考えられているもので説明されてきたが、本発明は、開示される実施形態に限定するものではなく、添付の特許請求の範囲内に含まれる様々な修正及び同等の構成を網羅することを意図することを理解されたい。
【0072】
特定の実施形態
以下を特定の実施形態と併せて説明するが、この説明は、前述の説明及び添付の特許請求の範囲を例示するものであり、限定するものではないことが理解されるであろう。
【0073】
本発明の第1の実施形態は、脱水素化及びアルキル化のためのプロセスであって、n-ブタンを含む炭化水素ストリームを異性化ゾーンに通過させて、60重量%のイソブタン及び40重量%のn-ブタンを含む異性化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させて、混合ブテン、イソブタン及びn-ブタンを含む脱水素化ゾーン生成物ストリームを生成する工程であって、混合ブテンが、60重量%のイソブテン及び40重量%のn-ブテンを含む、工程と、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させて、アルキル化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、アルキル化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させて、イソブタンストリーム、n-ブタンストリーム、及びアルキレート生成物ストリームを生成する工程と、n-ブタンストリームを異性化ゾーンに通過させる工程と、を含む、プロセス。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、分離ゾーンは、脱イソブタナイザ及び脱ブタナイザを含み、アルキル化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させる工程が、アルキル化ゾーン生成物ストリームを脱イソブタナイザに通過させて、イソブタンストリーム及び脱イソブタナイザボトムストリームを生成する工程と、脱イソブタナイザボトムストリームを脱ブタナイザに通過させて、n-ブタンストリーム及びアルキレート生成物ストリームを生成する工程と、を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、分離ゾーンが蒸留塔を含み、アルキル化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させる工程が、アルキル化ゾーン生成物ストリームを蒸留塔に通過させてイソブタンストリーム、n-ブタンストリーム、及びアルキレート生成物ストリームを生成する工程を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させる工程は、異性化ゾーン生成物ストリームを蒸留塔に通過させて、蒸留オーバーヘッドストリーム及び蒸留ボトムストリームを生成する工程と、蒸留オーバーヘッドストリームを脱水素化ゾーンに通過させる工程と、を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、蒸留ボトムストリームを分離ゾーンに通過させることを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、蒸留オーバーヘッドストリームをアルキル化ゾーンに通過させることを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、イソブタンストリームをアルキル化ゾーンに通過させることを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、イソブタンストリームの一部分を脱水素化ゾーンに通過させることを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、異性化ゾーン生成物ストリームの一部分をアルキル化ゾーンに通過させることを更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させる工程は、脱水素化ゾーン生成物ストリームを選択的水素化ゾーンに通過させて、選択的水素化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、選択的水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させる工程と、を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、選択的水素化ゾーンは、重量ベースで8対1より大きい2-ブテン対1-ブテンの比率を生成するように操作される。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させる工程が、脱水素化ゾーン生成物ストリームを脱水素化分別ゾーンに通過させて、軽質ストリーム、重質ストリーム、及び脱水素化分別生成物ストリームを生成する工程と、脱水素化分別生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させる工程と、を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、アルキル化ゾーンが、硫酸アルキル化ゾーン、又はフッ化水素酸アルキル化ゾーン、又はイオン性液体アルキル化ゾーンである。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、n-ブタンストリームの一部分を第2の異性化ゾーンに通過させて、第2の異性化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、第2の異性化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させる工程と、を更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、分離ゾーンサイドカットストリームを第3の異性化ゾーンに通過させて、第3の異性化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、第3の異性化ゾーン生成物ストリームを分離ゾーンに通過させる工程と、を更に含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、プロセスの少なくとも1つのパラメータを感知し、その感知から信号若しくはデータを生成すること、信号を生成して送信すること、又はデータを生成して送信すること、のうちの少なくとも1つを更に含む。本発明の実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第1の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、炭化水素ストリームが、重量基準で少なくとも50%のn-ブタンを含む。
【0074】
本発明の第2の実施形態は、脱水素化及びアルキル化のためのプロセスであって、n-ブタンを含む炭化水素ストリームを異性化ゾーンに通過させて、60重量%のイソブタン及び40重量%のn-ブタンを含む異性化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させて、混合ブテン、イソブタン、及びn-ブタンを含む脱水素化ゾーン生成物ストリームを生成する工程であって、混合ブテンが、60重量%のイソブテン及び40重量%のn-ブテンを含む、工程と、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させてアルキル化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、アルキル化ゾーン生成物ストリームを脱イソブタナイザに通過させてイソブタンストリーム及び脱イソブタナイザボトムストリームを生成する工程と、脱イソブタナイザボトムストリームを脱ブタナイザに通過させてn-ブタンストリーム及びアルキレート生成物ストリームを生成する工程と、を含む、プロセス。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第2の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、脱水素化ゾーン生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させる工程は、脱水素化ゾーン生成物ストリームを選択的水素化ゾーンに通過させて、選択的水素化ゾーン生成物ストリームを生成する工程と、選択的水素化ゾーン生成物ストリームを脱水素化分別ゾーンに通過させて脱水素化分別生成物ストリームを生成することと、脱水素化分別生成物ストリームをアルキル化ゾーンに通過させることと、を含む。本発明の一実施形態は、本段落の先行する実施形態から本段落の第2の実施形態までのうちの1つ、いずれか、又は全てであって、異性化ゾーン生成物ストリームを脱水素化ゾーンに通過させる工程は、異性化ゾーン生成物ストリームを蒸留塔に通過させて、蒸留オーバーヘッドストリーム及び蒸留ボトムストリームを生成する工程と、蒸留オーバーヘッドストリームを脱水素化ゾーンに通過させる工程と、を含む。
【0075】
更に説明することなく、前述の説明を用いて、当業者が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明を最大限に利用し、本発明の本質的な特性を容易に確認でき、本発明の様々な変更及び修正を行い、様々な使用及び条件に適合させることができると考えられる。したがって、先行する好ましい特定の実施形態は、単なる例示として解釈されるべきであり、いかなるようにも本開示の残りを限定するものではなく、添付の特許請求の範囲内に含まれる様々な修正及び同等の構成を網羅することを意図するものである。
【0076】
上記では、全ての温度は摂氏度で記載され、全ての部及び百分率は、別途記載のない限り、重量基準である。
図1
図2
図3
図4