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  • 特許-ガラス製品成形機用の回転直線機構 図1
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  • 特許-ガラス製品成形機用の回転直線機構 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ガラス製品成形機用の回転直線機構
(51)【国際特許分類】
   C03B 9/14 20060101AFI20240416BHJP
【FI】
C03B9/14
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021577101
(86)(22)【出願日】2019-06-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 MX2019000076
(87)【国際公開番号】W WO2020263068
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2022-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】518209687
【氏名又は名称】ビトロ、エセ.ア.ベ. デ セ.ウベ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティエリーナ ラモス、ヴィクター
【審査官】有田 恭子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭54-026812(JP,A)
【文献】特開平11-199241(JP,A)
【文献】特開平03-265526(JP,A)
【文献】特開昭59-141431(JP,A)
【文献】特開昭60-118633(JP,A)
【文献】特開2019-081668(JP,A)
【文献】米国特許第04528017(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B 9/00-9/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
漏斗保持アーム、シャッタアーム、またはブローヘッド用アームに接続されて、前記アームのそれぞれに対し、物品を形成するための成形金型に関連する第1の位置から前記物品を形成するための前記金型の外側の第2の位置まで軸方向および半径方向の運動を同時に実行するように適合された、ガラス製品成形機用の回転直線機構であって、前記回転直線機構は、
開放上端部と開放下端部とを有する第1のハウジング(16)と、
上端と下端とを有する第1のシャフト(12)であって、前記第1のハウジングの内側部分上に整列して配置され、前記第1のハウジング内で第1の位置と第2の位置との間で内部的に摺動し、前記第1のシャフト(12)の上端から延在する中空通路(SH)を含み、前記中空通路(SH)の全長は、前記第1のシャフト(12)の全長よりも短く、前記第1のシャフト(12)は、その下部において前記第1のハウジングの前記開放下端部を越えて延在しており、前記漏斗保持アーム、シャッタアーム、またはブローヘッド用アームが前記第1のシャフト(12)の前記下端に取り付けられている、第1のシャフト(12)と、
前記第1のシャフト(12)の外周に取り付けられたカムフォロア手段であって、前記第1のハウジングの前記開放下端部かつその下に配置されたカムフォロア手段と、
回転運動を直線運動に変換するために、前記第1のシャフト(12)の前記中空通路内に連結された直線作動手段(38)であって、上端と下端とを有する直線作動手段(38)と、
前記直線作動手段の前記上端に連結された駆動手段(34)であって、前記作動手段への左または右への旋回運動を提供し、前記第1のハウジング内の前記第1の位置と前記第2の位置との間で前記第1のシャフト(12)を移動させる、駆動手段(34)と、
前記第1のハウジング(16)の前記開放下部に固定的に接続された第2のハウジング(48)であって、カムプロファイルを含み、前記カムフォロア手段が、前記カムプロファイル上に連続的に接触して配置されて、前記第1のシャフト(12)の上方または下方への移動中に、前記第1のシャフト(12)および前記アームの角度変位を左方または右方に生じさせる、第2のハウジング(48)と、
を備えることを特徴とする、ガラス製品成形機用の回転直線機構。
【請求項2】
前記駆動手段(34)がサーボモータであることを特徴とする、請求項1に記載のガラス製品成形機用の回転直線機構。
【請求項3】
前記駆動手段(34)がステッパモータであることを特徴とする、請求項1に記載のガラス製品成形機用の回転直線機構。
【請求項4】
前記駆動手段(34)が線形空気圧シリンダであることを特徴とする、請求項1に記載のガラス製品成形機用の回転直線機構。
【請求項5】
前記第2のハウジングがカムカバー(48)によって覆われていることを特徴とする、請求項1に記載のガラス製品成形機用の回転直線機構。
【請求項6】
前記カムフォロア手段がダブルカムフォロア(54)であることを特徴とする、請求項1に記載のガラス製品成形機用の回転直線機構。
【請求項7】
前記直線作動手段(38)がボールねじであることを特徴とする、請求項1に記載のガラス製品成形機用の回転直線機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス製品成形機において使用される機構に関し、より詳細には、漏斗保持アーム、シャッタアーム、ブローヘッド用アームまたは同様の機構を接続するように適合され得る、ガラス製品成形機用の回転直線機構に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス容器などのガラス製品は、通常、ボトル、ガラスおよび他のガラス製品などの広口容器および狭口容器を製造するために、ブローブロー工程およびプレスブロー工程によって、複数の同様の個々の成形部を含み得るものなどのガラス製品成形機で製造される。これらは、空気圧、サーボ空気圧、およびフルサーボ技術の「E」、「F」、「SF」シリーズとして知られる成形機で製造される。
【0003】
ブローブロー工程またはブロープレス工程による容器製造工程中に、ゴブの形態のガラスがパリソン成形ステーション内のパリソンまたはプリフォームされた金型内に導入され、そこで、工程に応じて、ゴブは、ブロー工程または真空工程によってパリソン金型の下部へ沈降して、容器のクラウンを形成する。次いで、容器クラウンが形成されると、カウンターブローが行われて、容器のパリソンまたはプリフォームが形成される。続いて、容器プリフォームは、パリソン金型の180度の移動を伴う反転機構によって成形ステーションの最終ブロー金型または最終ブロー金型に移送され、そこで最終形状が容器に与えられる。最後に、新しく形成された容器は、コンベヤベルト機構によって焼戻炉に移送され、そこで後で装飾または包装される。
【0004】
パリソン形成シーケンスの間、機械的カムを使用して垂直(上下)かつ半径方向の運動で左および右に移動して、容器プリフォームライン上に位置決めする同様の機構があり、例えば、容器パリソン形成のブローブロー工程では、ゴブを予備成形キャビティ内に案内するために金型の上に位置決めされる漏斗機構がある。ガラスゴブが送達された後、ガラスゴブが容器のガラスクラウンを形成する金型の底部に確実に沈降するように、ならびにガラスとパリソン金型の壁との均一な接触を確実にするために、(漏斗上の)封止機構が沈降ブローを実行するように位置決めされる。
【0005】
設定後、封止機構および漏斗機構は金型の上部から取り外され、封止機構は金型に再び入り、容器の基部を形成するために金型の上部に垂直かつ半径方向の運動でそれ自体を位置決めする。この基部は、容器のクラウンが成形ピストンによって形成される金型の下部から来るカウンターブローによって形成される。
【0006】
パリソンが形成されると、パリソンは、反転機構によって移送され、容器の最終的な形成のために最終ブロー金型内に配置される。ブローヘッド機構は、容器に最終形状を与えるために金型の上部上に回転直線運動によって位置決めされる。
【0007】
上記の工程から分かるように、漏斗機構、封止機構、およびブローヘッド機構の両方は、容器を形成するための初期位置から容器形成工程の外側の第2の位置まで、容器形成シーケンスに従って、交互の回転直線運動で移動する。
【0008】
例えば、Maul Brothersに譲渡された米国特許第3383193号明細書は、中空ガラス物品を形成するための装置に関し、ここで、プラグは、カム、カムフォロア機構、伸縮ピンおよびオリフィス構成の相互協働によって金型キャビティの一端に向かって作動位置にもたらされる。ピンおよび穴は振動を吸収し、装置の寿命を延ばす。
【0009】
Emhart Industriesに譲渡された米国特許第5928400号明細書するは、漏斗、シャッタまたはブローヘッドなどの作動アタッチメントを別々の作動位置の間で移動させるための、ガラス製品成形機に使用される取付け構造を示している。機械は、垂直作動シャフトおよび平行な支持シャフトを備え、取り付け構造は、作動シャフトに調整可能に取り付けられた第1のリンクと、支持シャフトに摺動可能に取り付けられた第2のリンクとを備える。2つのリンクは、スピンドルにヒンジ結合され、スピンドルと平行なリンクを形成する。キーおよびキー溝は、第1のリンクを作動シャフトに対して所望の角度比に保つ。スピンドルには、作動アタッチメントを所望の角度比でスピンドルに固定することができる解除可能装置が設けられている。
【0010】
しかしながら、成形ステーションの数を増やすことによって、成形金型および周囲装置(シングルキャビティ用、マルチキャビティ用を問わず)の数が連続的に増加し、したがって機械操作のコストが増加する。
【0011】
通常、移送機構は、主に、アームによってピストンロッドの上端に連結されたブローヘッドまたはシーリングヘッドまたは漏斗からなる。ピストンロッドは、その中間部分を介してピストンに連結され、ピストンは上方または下方への運動でシリンダ内を移動する。シリンダ-ピストン組立体は、機械構造に取り付けられている。ピストンロッドがキャップの上方に突出した状態で、キャップがシリンダの上部を閉じる。アームを有するピストンロッドは、その上端で支持体に連結され、この支持体内でそれ自体の軸線上で回転する。
【0012】
カムフォロアは、ピストンロッドの下端に接続され、ピストンロッドは、走行または並進するカム溝を有する円筒形ハウジングに連結される。カムフォロアは、カム溝の側面に当接している。
【0013】
したがって、ピストンロッドが(ピストンの移動により)上方に移動すると、機構アームは直線運動で上方に移動し、次に、それが金型の上にそれ自体を位置決めするまで斜めの運動で内側に移動する。この時点で、ブローヘッドまたは任意の他の要素は、ブローまたは成形機能を実行するために垂直運動で下方に移動し、その後、対応する段が完了すると、それは垂直上方に移動して金型から分離し、斜めの外側への運動で戻る。すなわち、形成工程中、アームは、円筒形ハウジング内に形成されている伝達カム溝の経路を通って、ピストンロッドおよびカムフォロアによって内側および外側に角度経路をたどる。
【0014】
シリンダ-ピストン組立体は、場合によっては、気密封止されたシリンダライナを有する空気圧シリンダであり、ライナの内部を圧縮空気が作用する2つの隔離されたチャンバに分割するピストンを含む。圧縮空気がそのチャンバのうちの1つの吸気口のうちの1つを通って特定の圧力で噴射されると、空気はピストンに力を及ぼし、ピストンをそのストローク全体に沿って移動させ、ピストンをその反対位置に移動させる。
【0015】
しかしながら、物品を形成するための機構が既に存在しているにもかかわらず、一部のものは依然として、斜めの運動と組み合わせてロッドを上下に移動させるシリンダ-ピストンの概念を使用している。これらは、空気流をシリンダチャンバに供給するための一連のバルブおよび入口ポート、バルブの元の位置への戻りを支持するためのばねの使用、ならびに必要な角度運動をもたらすためのカムの使用を必要とする。
【0016】
上記にもかかわらず、この種の機構の主な問題のうちの1つは、その一定の運動に起因して、部品が摩耗し、わずかな程度ではあるが、アームの動きの非同期を引き起こし、金型上でのブローヘッド、シャッタなどの連結中にわずかなノックを引き起こすことである。
【0017】
さらに、この種の機構は、機械の成形サイクルに従ってその位置の適切な性能を保証するために、構築が容易であり、修理が容易でなければならない。
【0018】
さらに、回転直線機構が支持フレームの上部に取り付けられ、冷却システムの動作を制限することに留意することが重要である。
【0019】
したがって、既に知られている機構を単純化し、それらの性能のより良い効率を達成し、ならびにそれらのメンテナンスの効率を改善するために、同様のタスクを実行する機構を標準化し、それらのタスクを実行するためにそれらの特定の器具のみをそれらに装備することによって、機械を装備するコスト、在庫されている機構および部品「SKU」(在庫管理ユニット)の数、ならびに共通の機構および装置の特定の器具の組立ての単純さを可能な限り最小化するために、本発明は、それらのいずれかのための左または右の配置におけるガイド漏斗、シャッタおよびブローヘッドに使用することができる回転直線機構に関する。
【0020】
さらに、このタイプの機構を使用することにより、最新の技術開発は、最適化された運動減衰から利益を得る。このタイプの機構は、漏斗アーム、シャッタまたはブローヘッドの並進運動および回転運動を可能にする。回転角度は、+/-0.1°で調整可能であり、機構に大きな柔軟性および様々な機能をもたらす。結果として、介在するすべての成形接続部において最適化された製品を製造する漏斗、シャッタ、およびブローヘッド機構が得られる。
【0021】
さらに、その配置により、回転直線機構を機械構造の上部に配置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【文献】米国特許第3383193号明細書
【文献】米国特許第5928400号明細書
【発明の概要】
【0023】
したがって、本発明の主な目的は、ブローブロー工程、プレスブロー工程、およびダイレクトプレス工程によってガラス製品を形成する工程において、ブローヘッド、シャッタ、または漏斗を動作させるように容易に適合させることができるガラス製品成形機用の回転直線機構を提供することである。
【0024】
本発明のさらなる目的は、製造される物品の様々な高さに応じて容易に調整することができるガラス製品成形機用の回転直線機構を提供することである。
【0025】
本発明のさらなる目的は、ガラス製品成形機用の回転直線機構を提供することであり、これにより製造部品の数が削減され、その結果製造コストが削減される。
【0026】
本発明の別の目的は、ブローヘッドアーム、シャッタまたは漏斗の誤動作を防止することによってそれらの回転振動を抑制する、ガラス製品成形機用の回転直線機構を提供することである。
【0027】
本発明の別の目的は、ダブルカムフォロアを使用することによって、カムトラック上の連続的な接触が保証され、2つのフォロアに慣性負荷を分散させることによって、より長い耐用年数を達成し、したがって、ブローヘッドアーム、シャッタまたは漏斗の運動においてより高い精度を達成し、したがって、その耐用年数を延長する、ガラス製品成形機用の回転直線機構を提供することである。
【0028】
本発明のさらなる目的は、機械の上部に回転直線機構を取り付けることができ、当該部分に取り付けられたすべての要素および機構を見て、それらにアクセスすることができ、機械の作動効率を改善することである。
【0029】
本発明のさらなる目的は、これが機械の上部に取り付けられる場合、機械速度を増加させることによって金型冷却システムの性能が最大化されることである。
【0030】
本発明のさらなる目的は、回転直線機構の上部取付け部における配置を使用して、容器成形機の可変装置に使用されるアームの短い長さが達成され、アームの撓み、ひいては機械的要素と成形品との接続における誤動作を回避することである。
【0031】
本発明のこれらおよび他の目的は、以下の詳細な説明の分野の専門家には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明によるガラス製品成形機用の回転直線機構の従来の斜視図である。
図2】ガラス製品成形機用の回転直線機構の、図1の線A-AAに沿った断面図である。
図3】本発明の回転直線機構の内部の第1の部分を詳細に示す従来の斜視図である。
図4】本発明の回転直線機構の内部の第2の部分を詳細に示す従来の斜視図である。
図5】本発明の回転直線機構のカムフォロアを詳細に示す従来の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明をよりよく理解するために、ブローヘッド、シャッタまたは漏斗上のその連結を示すことなく、ガラス製品成形機用の回転直線機構10のみを説明する。
【0034】
図1に示すように、ガラス製品成形機用の回転直線機構10は、主に、軸方向の運動でシャフト12を同時に移動させるために、また、半径方向の運動でアーム14を左または右へ移動させるために使用される。該シャフト12は、該アーム14に接続されている。アーム14は、物品形成位置とオフ位置との間を移動する、該成形機の漏斗保持アーム、シャッタアーム、またはブローヘッド用のアームである。シャフト12は、上部からその全長の約半分まで形成された中空通路SHを有する。それはまた、電流がない場合の安全目的のためにシャフト12内に配置されたばね(図示せず)を含み、ばねの蓄積された力が圧縮されると、シャフトを上方位置に移動させることができ、事故または衝撃を回避することを可能にする。
【0035】
ここで本発明の回転直線機構10の各部分を詳細に参照すると、開放上端部18および開放下端部20を有する円筒形ハウジング16が示されている。軸方向通路24を有する支持構造体22で、該支持構造体22は、その下部26によって円筒形ハウジング10の上端部18に連結される。シャフト12はハウジング16内に配置され、シャフト12の上端部28は、ハウジング16の上端部18と下端部20とによって境界を定められる上方位置と下方位置との間でハウジング16の内面上を摺動するための、より大きな直径のリングまたは環状部分30を含む。シャフト12は、その下部32において円筒形ハウジング16の下端部20を越えて延在する。
【0036】
サーボモータまたは回転直線アクチュエータまたはステッパモータ34はシャフト部36を有し、該サーボモータ34は支持構造体22の上部に配置される。再循環シャフトまたはボールねじ38は、サーボモータ34のシャフト部36に接続された上端部40、および下端部42を有する。該ねじ38は、シャフト12の中空通路SH内に垂直に配置され、左または右への回転運動でそれ自体の軸を中心に回転する。ボールねじ38のナット44は、ねじ38の左方または右方への回転運動をシャフト12の上方または下方への直線運動に変換するために、シャフト12のリングまたは環状部分30に固定的に係合している。ねじ38は、支持構造体22の軸方向通路24に配置された軸受46によって該支持構造体22内に連結される。
【0037】
カムスリーブまたはカムカバー48は、円筒形ハウジング16の底部に配置され、ハウジング16の下端部20に連結される。円筒形または軸方向カムプロファイル52を有するドラムカム50は、カムカバー48内に固定的に配置される。シャフト12の略中間部には、一対のカムフォロア54が連結されている。シャフト12は、ドラムカム50を貫通して配置される。カムフォロア54は、ドラム50のカムプロファイルトラック52上に連続的に接触して配置される。カムプロファイル52は、シャフト12に約または約47°だけ左方または右方に角度変位またはねじれを生じさせるための湾曲脚部52Aと、同じシャフト12の上方または下方への運動を生成して金型(図示せず)の上部の周りで係合または係合解除するための直線脚部52Bとを有する。2つのカムフォロアを使用する利点は、カムトラック上の連続的な接触を確実にし、回転中の振動を排除し、慣性負荷を2つのフォロアに分散することによってより高い耐久性をもたらすことである。
【0038】
上記から分かるように、I.S.マシンの底部に配置されてもよく、または同じマシンの上部支持梁(図示せず)に取り付けられてもよい漏斗アーム、シャッタアーム、またはブローヘッド機構と共に使用されてもよい回転直線機構10が記載されており、該回転直線機構10は、2つの異なる方法でアームを揺動させることができる。
【0039】
一例として、漏斗(図示せず)のアーム14の動きを考慮すると、回転直線機構10がI.S.マシンの底部または基部に配置される場合、成形金型が閉じられると、サーボモータ34は、ねじ38を回転運動で(機構の位置に応じて左または右に)移動させ、シャフト12は、それが金型の上に位置決めされるまで、カム52の湾曲部分52Aにしたがって約47°の回転で移動する。この時点で、シャフト12およびシャフト12の一端に取り付けられたアーム14は、(カム52の輪郭または直線部分52Bに起因して)垂直下方運動で下方に移動して上方運動または下方運動を生成し、ガラスのゴブが漏斗から金型内に通過することを可能にする。その後、対応するステージが完了すると、アーム14は垂直上方に移動して金型から離れ、外側への角運動で戻る。すなわち、形成工程中、アーム14は、ドラムカム50に形成された伝達カム溝52の経路を通って、シャフト12およびカムフォロア54によって内側および外側に斜めの経路をたどる。
【0040】
回転直線機構10がI.S.マシンの上部または支持梁上に配置されている場合、成形金型が閉じられると、サーボモータ34は、ねじ38を回転運動で(機構の位置に応じて左または右に)移動させ、次いで、工具保持アーム(図示せず)が金型の上に位置決めされるまで、シャフト12が下方に移動する。この時点で、漏斗(図示せず)およびアーム14は、ガラスのゴブが金型内を通過することを可能にするために垂直下方移動で下降する。その後、対応するステージが完了した後、シャフト12(および対応するアーム14)は垂直上方に移動して金型から離れ、外側への角運動で戻る。
【0041】
したがって、ガラス製品成形機の漏斗、シャッタまたはブローヘッド機構アームで使用するための回転直線機構10の特定の実施形態を説明したが、該機構は、同様の一連の動きを有する任意の機器で使用することができ、したがって、以下の特許請求の範囲によって決定される分野内で考慮され得る多くの他の特徴または改善を行うことができることは当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5