(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】医療支援システム、医療支援方法、及び医療支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20240416BHJP
【FI】
G16H20/10
(21)【出願番号】P 2022063104
(22)【出願日】2022-04-05
【審査請求日】2023-02-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596079138
【氏名又は名称】東日本メディコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127384
【氏名又は名称】坊野 康博
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(72)【発明者】
【氏名】野本 禎
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/137238(WO,A1)
【文献】特開2021-064151(JP,A)
【文献】特開2021-168052(JP,A)
【文献】特開2021-136018(JP,A)
【文献】特開2021-026580(JP,A)
【文献】特開2021-026250(JP,A)
【文献】特開平08-272882(JP,A)
【文献】国際公開第2021/094204(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0290012(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0136350(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の属性を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記患者の属性に基づいて、医療に関する支援情報の構成要素となる要素情報であって、前記患者に適合した要素情報を複数選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した前記複数の要素情報を
結合することで、前記患者に適合した前記複数の要素情報が同時に再生されるコンテンツを前記患者に適合した医療に関する前記支援情報
として生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記患者に適合した医療に関する支援情報を、前記患者に対して提示する提示手段と、
を備えることを特徴とする医療支援システム。
【請求項2】
前記生成手段は、前記要素情報である画像と前記要素情報であるテキストが重畳して再生されると共に、前記要素情報である音声が同時に再生される動画
コンテンツを前記支援情報として生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。
【請求項3】
前記選択手段は、前記患者の属性に加えて、前記患者に処方される薬剤にも基づいて、前記要素情報を選択し、
前記生成手段は、前記患者に適合した医療に関する支援情報として、前記患者に処方される薬剤の服薬指導に対応する支援情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援システム。
【請求項4】
前記提示手段は、医療従事者が前記患者に対して、前記患者に処方される薬剤についての服薬指導を行っている際に、前記提示をする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援システム。
【請求項5】
前記提示手段は、前記患者に対して処方された薬剤が与薬された後に、前記患者が利用する端末上で、前記提示をする、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援システム。
【請求項6】
前記要素情報は、前記患者に処方される薬剤が共通している場合に、属性が異なっていたとしても各患者に共通して前記選択手段に選択される共通要素情報と、前記患者の属性が異なっていると患者毎に異なって前記選択手段に選択される個別要素情報と、の双方の要素情報を含み、
前記共通要素情報は、前記個別要素情報よりもデータサイズの大きいデータである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援システム。
【請求項7】
医療支援システムが実行する医療支援方法であって、
患者の属性を特定する特定ステップと、
前記特定ステップで特定した前記患者の属性に基づいて、医療に関する支援情報の構成要素となる要素情報であって、前記患者に適合した要素情報を複数選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択した前記複数の要素情報を
結合することで、前記患者に適合した前記複数の要素情報が同時に再生されるコンテンツを前記患者に適合した医療に関する前記支援情報
として生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成した前記患者に適合した医療に関する支援情報を、前記患者に対して提示する提示ステップと、
を含むことを特徴とする医療支援方法。
【請求項8】
患者の属性を特定する特定機能と、
前記特定機能が特定した前記患者の属性に基づいて、医療に関する支援情報の構成要素となる要素情報であって、前記患者に適合した要素情報を複数選択する選択機能と、
前記選択機能が選択した前記複数の要素情報を
結合することで、前記患者に適合した前記複数の要素情報が同時に再生されるコンテンツを前記患者に適合した医療に関する前記支援情報
として生成する生成機能と、
前記生成機能が生成した前記患者に適合した医療に関する支援情報を、前記患者に対して提示する提示機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とする医療支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療支援システム、医療支援方法、及び医療支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医師や薬剤師といった医療従事者による、患者に対する説明や指導を支援する情報処理技術が知られている。
例えば、特許文献1には、患者の薬歴のデータをデータベースによって管理する技術が開示されている。この特許文献1に開示の技術によれば、薬剤師が患者に対する調剤業務を行う際に、このデータベースを参照して、薬歴に基づいた服薬指導を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に開示されているような一般的な技術では、説明や指導に関する情報を医療従事者に対して提示することで、医療従事者による口頭での説明や指導を支援する。
これにとどまらず、口頭での説明や指導以外の手段をさらに用いて、患者に説明や指導をすることができれば、患者の理解をより深めることができる。すなわち、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することが可能となる。
【0005】
本発明の課題は、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様の医療支援システムは、
患者の属性を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記患者の属性に基づいて、医療に関する支援情報の構成要素となる要素情報であって、前記患者に適合した要素情報を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した前記要素情報に基づいて、前記患者に適合した医療に関する支援情報を生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記患者に適合した医療に関する支援情報を、前記患者に対して提示する提示手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る医療支援システム1のシステム構成を示す図である。
【
図2】医療支援システム1が実行する支援情報提示処理の概念について示す概念図である。
【
図3】各装置を構成する情報処理装置800のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】支援端末10の機能的構成を示すブロック図である。
【
図5】医療支援サーバ20の機能的構成を示すブロック図である。
【
図6】患者属性DB271に記憶されている患者の属性と、選択条件DB274に記憶されている選択条件の具体例について示すテーブルである。
【
図7】支援情報DB276に記憶されている支援情報の具体例について示すテーブルである。
【
図8】支援端末10が実行する支援情報提示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】医療支援サーバ20が実行する支援情報提示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】変形例1に係る医療支援システム1aのシステム構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
[システム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る医療支援システム1のシステム構成を示す図である。
本実施形態における医療支援システム1は、医療従事者による説明や指導といった医療行為をより適切に支援するシステムである。以下では、説明のための一例として、支援対象となる医療従事者が、保険薬局で業務に従事する薬剤師である場合を想定する。また、これも説明のための一例として、支援対象となる医療行為が、調剤時に行われる服薬指導である場合を想定する。
ただし、これは説明のための一例に過ぎず、本実施形態の適用範囲を限定する趣旨ではない。本実施形態は、これ以外にも、病院や診療所といった様々な医療施設において、薬剤師や医師や看護師や理学療法士といった様々な医療従事者によって行われる、医学的又は薬学的な説明や指導といった様々な医療行為を支援することが可能である。
【0011】
図1に示すように、医療支援システム1は、支援端末10、及び医療支援サーバ20、並びに、薬局用コンピュータ、及び外部サーバを含んで構成される。また、医療支援システム1を構成にするこれらの装置は、ネットワークNを介して、相互に通信可能に構成されている。このネットワークNは、例えば、インターネットや、保険薬局に敷設されたLAN(Local Area Network)等によって実現される。
【0012】
なお、図中には、各装置及び各端末をそれぞれ一台ずつ図示するが、これに限られない。例えば、医療支援サーバ20や薬局用コンピュータは、複数の保険薬局それぞれに対応して複数存在してもよい。他にも、例えば、支援端末10は、これを利用して医療に関する指導を行う医療従事者それぞれに対応して複数存在してもよい。他にも、例えば、外部サーバは、各種の機能それぞれに対応して複数存在してもよい。
【0013】
薬局用コンピュータは、保険薬局の業務に関する処理を実行するサーバコンピュータ等の情報処理装置であり、診療報酬明細書を作成するレセプトコンピュータとしての機能(レセコン機能)や、患者の薬歴を管理する機能(薬歴管理機能)を備える。
【0014】
外部サーバは、薬局用コンピュータと連携するサーバコンピュータ等の情報処理装置であり、電子お薬手帳や、電子処方箋や、MID-NET(Medical Information Database Network)等に関する各種医療情報をデータベースとして記憶するサーバとしての機能や、地域医療ネットワークシステム等の医療システムを実現するサーバとしての機能等を備える。
【0015】
支援端末10は、医学的又は薬学的な様々な説明や指導を行う医療従事者(ここでは、薬剤師)によって利用されるものであり、タブレット端末あるいはPC(Personal Computer)等の情報処理装置によって構成される。支援端末10は、薬剤師が患者に対する服薬指導等を行う際に、服薬指導を支援するために各種の情報を提示したり、薬剤師による各種の情報の入力を受け付けたりする。例えば、支援端末10は、後述する支援情報提示処理において、服薬指導を支援するための情報として、「支援情報」を提示する。支援情報は、医療に関する説明や指導といった医療行為を支援するために、患者に対して提示される、その患者に適合した情報である。例えば、支援情報は、今回処方される薬剤に関する説明を行うための動画等の情報である。この支援情報は、支援端末10において表示や音声出力されることで、患者に対して提示される。
このように支援情報を提示することにより、医療支援システム1では、図中に示すように、薬剤師による口頭での説明という手段と、支援端末10による動画等の提示という手段という複数の手段によって服薬指導を行うことができ、医療従事者が説明や指導すべき内容について、患者の理解をより深めることができる。
【0016】
医療支援サーバ20は、支援端末10と連携して、医療行為をより適切に支援するものであり、サーバコンピュータ等の情報処理装置によって構成される。医療支援サーバ20は、医療行為を支援するために、ネットワークNを介して接続された、薬局用コンピュータ(複数存在する場合はそれぞれの薬局用コンピュータ)や外部サーバ(複数存在する場合はそれぞれの外部サーバ)が管理している各種情報を受信する。また、医療支援サーバ20は、これら受信した各種のデータを薬局用コンピュータや外部サーバと同様のデータベース群(薬歴データベースを含む)によって管理する。すなわち、医療支援サーバ20は、薬局用コンピュータや外部サーバが管理する各種情報の一部又は全部を取得する。
【0017】
このような構成において、支援端末10及び医療支援サーバ20は、「支援情報提示処理」を実行する。
図2は、この支援情報提示処理の概念について示す概念図である。以下では、図中に(1)~(3)として示す処理手順について説明をする。
【0018】
(1)患者の属性に基づいて、患者に適合した要素情報を選択
医療支援サーバ20は、まず今回服薬指導を行う対象の患者の属性(例えば、年齢や性別等)を特定する。そして、医療支援サーバ20は、特定した患者の属性に基づいて、医療に関する支援情報の構成要素となる要素情報であって、患者に適合した要素情報を選択する。例えば、支援情報が動画である場合、この動画を生成するための要素情報である、画像データ、テキストデータ、及び音声データから、患者に適合したものを選択する。
【0019】
(2)選択した要素情報に基づいて、患者に適合した支援情報を生成
医療支援サーバ20は、選択した要素情報に基づいて、患者に適合した医療に関する支援情報を生成する。例えば、医療支援サーバ20は、上記のように支援情報が動画である場合、選択した画像データや、テキストデータや、音声データを、動画を再生する際の時系列に応じて結合することで動画データを生成する。
【0020】
(3)支援情報を患者に対して提示
医療支援サーバ20は、生成した患者に適合した医療に関する支援情報を、患者に対して提示する。例えば、医療支援サーバ20は、上記のように支援情報が動画である場合、生成した動画データを支援端末10に再生させることにより、支援情報の提示を行う。例えば、今回処方される吸入薬の服用方法を説明する動画を支援情報として提示する。
【0021】
このように、医療支援システム1は、医療に関する種々の要素情報(例えば、画像やテキスト等の視覚的な情報や、音声等の聴覚的情報)から生成した支援情報を患者に対して提示する。これにより、医療従事者による口頭での説明や指導以外の手段をさらに用いて、患者に説明や指導をすることができる。
また、この際に提示されるのは、一律に生成された支援情報ではなく、患者の属性に基づいて生成された、患者に適合したように生成された支援情報である。そのため、医療従事者が説明や指導すべき内容について、患者の理解をより深めることができる。
従って、医療支援システム1によれば、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することが可能となる。
【0022】
[ハードウェア構成]
次に、医療支援システム1に含まれる各装置及び各端末のハードウェア構成を説明する。
医療支援システム1に含まれる各装置及び各端末は、上述したようにPC、サーバコンピュータ、タブレット端末あるいはスマートフォン等の情報処理装置によって構成され、その基本的構成はそれぞれ同様である。
【0023】
図3は、各装置及び各端末を構成する情報処理装置800のハードウェア構成を示す図である。
図3に示すように、各装置を構成する情報処理装置800は、CPU(Central Processing Unit)811と、ROM(Read Only Memory)812と、RAM(Random Access Memory)813と、バス814と、入力部815と、出力部816と、記憶部817と、通信部818と、ドライブ819と、を備えている。
【0024】
CPU811は、ROM812に記録されているプログラム、又は、記憶部817からRAM813にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM813には、CPU811が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0025】
CPU811、ROM812及びRAM813は、バス814を介して相互に接続されている。バス814には、入力部815、出力部816、記憶部817、通信部818、ドライブ819及び撮像部820が接続されている。
【0026】
入力部815は、各種ボタン等で構成され、指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部816は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部817は、ハードディスクあるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各サーバで管理される各種データを記憶する。
通信部818は、ネットワークNを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0027】
ドライブ819には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア831が適宜装着される。ドライブ819によってリムーバブルメディア831から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部817にインストールされる。
【0028】
なお、情報処理装置800が、例えば、タブレット端末として構成される場合には、入力部815をタッチセンサによって構成し、出力部816のディスプレイに重ねて配置することにより、タッチパネルを備える構成とすることも可能である。
【0029】
[機能的構成]
次に、医療支援システム1における各装置及び各端末の機能的構成について説明する。
【0030】
[支援端末10の機能的構成]
図4は、支援端末10の機能的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、支援端末10のCPU811においては、ユーザインターフェース表示制御部(UI表示制御部)151と、支援情報取得部152と、提示部153と、が機能する。
【0031】
また、
図4に示すように、支援端末10の記憶部817においては、ユーザインターフェース情報記憶部(UI情報記憶部)171と、支援情報記憶部172と、が形成される。
【0032】
UI表示制御部151は、ユーザインターフェース画面を表示するための情報(以下、「UI情報」と称する。)に基づいて、後述する支援情報提示処理における各種入出力画面(以下、「UI画面」と称する。)の表示を制御する。例えば、UI表示制御部151は、支援情報提示処理において、処方箋や患者の薬歴等の各種情報を表示する表示領域や、薬剤師からの各種操作を受け付けるアイコン等を表示する表示領域や、支援情報の表示領域が含まれた画面を、出力部816に含まれるディスプレイに出力して表示する。また、UI表示制御部151は、必要に応じて、これら表示と共に、音声を出力部816に含まれるスピーカから出力する。
【0033】
このようなUI画面の表示を実現するために、UI表示制御部151は、UI情報を、医療支援サーバ20から受信することで取得する。また、支援情報取得部152は、この取得したUI情報をUI情報記憶部171に記憶させる。そして、UI表示制御部151は、UI情報記憶部171が記憶するUI情報を適宜読み出してUI画面の表示を実現する。すなわち、UI情報記憶部171は、UI情報を記憶する記憶部として機能する。
さらに、UI表示制御部151は、UI画面において薬剤師から入力された各種情報や、薬剤師から入力された操作指示の内容を、他の機能ブロックに出力したり、医療支援サーバ20に送信したりする。
【0034】
支援情報取得部152は、患者に適合した支援情報を取得する。そのために支援情報取得部152は、支援情報の取得要求として、今回服薬指導を行う対象となる患者を識別する情報を含ませた取得要求を、医療支援サーバ20に対して送信する。なお、この取得要求に、さらに患者の属性(例えば、今回患者をヒアリングしたことにより特定された患者の新たな属性)を含ませて送信するようにしてもよい。そして、支援情報取得部152は、その応答として、この患者の属性に基づいて生成された、この患者に適合した支援情報を、医療支援サーバ20から受信することで取得する。
また、支援情報取得部152は、この取得した支援情報を支援情報記憶部172に記憶させる。すなわち、支援情報記憶部172は、支援情報を取得する記憶部として機能する。
【0035】
提示部153は、支援情報記憶部172が記憶する支援情報を患者に対して提示する。そのために提示部153は、支援情報記憶部172に記憶されている、今回服薬指導を行う対象となる患者に適合した支援情報を読み出す。そして、UI画面上の支援情報の表示領域において、支援情報を再生して表示する。また、UI表示制御部151は、この表示と共に、支援情報に含まれる音声を出力部816に含まれるスピーカから出力する。
以下では、説明のための一例として、支援情報が音声を含んだ動画であることを想定するが、これは一例である。支援情報は、例えば、静止画やテキストのみで構成されたり、音声のみで構成されたりしてもよい。
【0036】
[医療支援サーバ20の機能的構成]
図5は、医療支援サーバ20の機能的構成を示すブロック図である。
図5に示すように、医療支援サーバ20のCPU811においては、ユーザインターフェース情報生成部(UI情報生成部)251と、属性特定部252と、要素情報選択部253と、支援情報生成部254と、提示部255と、データベース管理部(DB管理部)256と、が機能する。
【0037】
また、
図5に示すように、医療支援サーバ20の記憶部817においては、患者属性データベース(患者属性DB)271と、処方箋データベース(処方箋DB)272と、薬歴データベース(薬歴DB)273と、選択条件データベース(選択条件DB)274と、要素情報データベース(要素情報DB)275と、支援情報データベース(支援情報DB)276と、が形成される。
【0038】
患者属性DB271には、患者の、住所、氏名、生年月日、年齢、性別、基礎疾患、常用薬(医薬部外品を含む)、使用言語、被保険者証の記号番号、及び緊急時連絡先等の患者の属性のデータが、各患者を識別する情報と対応付けて記憶されている。この患者の属性は、薬剤師が患者との対話において取得した情報や、患者がアンケート等に回答して提供した情報や、医師の所見等によって構成され、例えば、患者の、趣味、仕事内容、家族構成、好きな食べ物等の情報が含まれる。他にも、患者の属性には、例えば、患者が、アルコール飲料を摂取するか否か、車両運転を行うか否か、定期的な運動を行うか否か等の生活習慣に関する情報が含まれる。他にも、患者の属性には、例えば、健康診断等で検査された種々の項目についての検査値や、検査値の変動(例えば、最近体重が増加した等の変動)等の情報も含まれる。
【0039】
処方箋DB272には、患者に対して発行された処方箋のデータ(処方した保険医療機関名並びに保険医氏名、処方日、及び処方内容等)が、各患者を識別する情報や処方箋の持参日と対応付けて記憶されている。
【0040】
薬歴DB273には、患者に対して処方された薬剤の履歴(薬歴)のデータ(処方履歴、合併症を含む既往歴に関する情報、他科受診の有無等)が、各患者を識別する情報や処方を行った各薬剤師を識別する情報と対応付けて記憶されている。また、薬歴には、薬剤師が患者に対して行った服薬指導内容の履歴のデータ(服薬指導文等)が併せて記憶される。
【0041】
選択条件DB274には、要素情報選択部253が、患者に適合した要素情報を選択するための基準となる、選択条件が記憶されている。選択条件は、各薬剤が処方される場合に、患者の属性がどのようなものであれば、どの要素情報を選択するかが定められている。患者属性DB271に記憶されている患者の属性と、選択条件DB274に記憶されている選択条件の具体例については、
図6を参照して後述する。
【0042】
要素情報DB275には、支援情報の構成要素となる要素情報が記憶されている。例えば、支援情報が動画である場合、この動画の構成要素となる様々な、画像データ、テキストデータ、及び音声データが要素情報として記憶されている。
【0043】
支援情報DB276には、支援情報生成部254が、要素情報に基づいて生成した、患者に適合した支援情報が記憶されている。例えば、支援情報が動画である場合、この動画に対応する動画データが所定のファイル形式で記憶されている。支援情報DB276に記憶されている支援情報の具体例については、
図7を参照して後述する。
【0044】
UI情報生成部251は、支援端末10や患者端末30がUI画面を表示するためのUI情報を生成し、生成したUI情報を支援端末10に対して送信する。例えば、UI情報生成部251は、UI画面を表示するためのフレームのフォーマット及びフォーマットに挿入する実体的な内容をUI情報として生成する。フォーマットに挿入する実体的な内容としては、例えば、支援情報提示処理において、各データベースに記憶されている処方箋や患者の薬歴等の各種情報が含まれる。
また、UI情報生成部251は、UI情報に対応して生成されたUI画面上での薬剤師からの入力に伴い、支援端末10から送信された、各種情報や操作指示の内容を受信する。
【0045】
属性特定部252は、支援端末10から支援情報の取得要求を受信した場合に、今回服薬指導を行う対象となる患者の属性を特定する。上述したように、この取得要求には、今回服薬指導を行う対象となる患者を識別する情報が含まれている。そこで、属性特定部252は、この患者を識別する情報を検索キーとして患者属性DB271を検索することで、選択条件に基づいた選択を行うために必要な属性の項目における、患者の属性を特定する。例えば、選択条件に基づいた選択を行うために必要な属性の項目が「年齢」である場合、属性特定部252は、患者の属性として、この患者の年齢(すなわち、この患者が現在何歳であるか)を特定する。
【0046】
また、属性特定部252は、患者の属性と共に、今回患者に対して処方される薬剤を特定する。そのために、属性特定部252は、患者を識別する情報を検索キーとして処方箋DB272を検索することで、今回患者に対して処方される薬剤を特定する。
そして、属性特定部252は、特定したこの患者の属性と、処方される薬剤を要素情報選択部253に対して出力する。
【0047】
要素情報選択部253は、属性特定部252から入力された患者の属性と、処方される薬剤とに基づいて、この患者に適合した要素情報を選択する。そのために、要素情報選択部253は、選択条件DB274に記憶されている選択条件と、入力された患者の属性及び処方された薬剤とを照らし合わせ、この患者に合致する(すなわち、適合した)要素情報を選択する。例えば、この属性が「XX歳」であり、処方される薬剤が「ZZ薬剤」である場合、要素情報選択部253は、そのXX歳でZZ薬剤が処方される患者に合致する(すなわち、適合した)要素情報を選択する。
そして、要素情報選択部253は、このようにして選択した要素情報を要素情報DB275から読み出すと、この要素情報を支援情報生成部254に対して出力する。
【0048】
支援情報生成部254は、要素情報選択部253から入力された患者に適合した要素情報に基づいて、この患者に適合した支援情報を生成する。例えば、入力された要素情報が、画像データ、テキストデータ、及び音声データである場合、支援情報生成部254は、動画を再生する際の時系列に応じて、これらのデータを結合することで動画データを生成する。
そして、支援情報生成部254は、生成した動画データを、提示部255に出力すると共に、支援情報DB276に記憶させる。
【0049】
提示部255は、支援情報生成部254から入力された動画データを、患者に提示するために、支援端末10に対して送信する。これにより、属性特定部252が受信した支援情報の取得要求の応答として、今回服薬指導を行う対象の患者に適合した支援情報を返信されたこととなる。その後、この支援情報(ここでは、動画データ)を受信した支援端末10において、この支援情報が動画として再生され、患者に対して提示される。
【0050】
なお、今回処方される薬剤が複数存在する場合には、その複数存在する薬剤それぞれについて、属性特定部252による属性等の特定と、要素情報選択部253による要素情報の選択と、支援情報生成部254による支援情報の生成が行われる。
また、患者の属性及び処方される薬剤によっては、支援情報を生成する必要がない場合もあり得る。例えば、その患者が過去にその薬剤を何度も処方されている場合や、服薬方法等を動画で説明する必要のない薬剤が処方される場合である。このような場合、要素情報選択部253による要素情報の選択と、支援情報生成部254による支援情報の生成は行われない。そして、支援情報ではなく、支援情報の提示は不要である旨が、提示部255から支援端末10に対して送信される。
【0051】
DB管理部256は、薬局用コンピュータや外部サーバが管理している各種データベースのデータと、医療支援サーバ20に備えられた各種データベースのデータとを同期させるための管理を行う。例えば、DB管理部256は、予め設定された時刻(例えば、各サーバの使用頻度が低い午前3時等の時刻)や各種データベースが更新されたタイミングで、医療支援サーバ20が管理している各種データベースにおいて更新されたデータを薬局用コンピュータや外部サーバに送信すると共に、薬局用コンピュータや外部サーバにおいて更新された各種データベースのデータを薬局用コンピュータや外部サーバから受信することで、医療支援サーバ20が備える各種データベースを更新する。これにより、医療支援サーバ20に備えられた各種データベースのデータの内容は、適宜最新の内容に更新される。
なお、DB管理部256は、薬局用コンピュータや外部サーバとの同期に加えて、さらに他の方法で各種データベースの内容を更新するようにしてもよい。例えば、医療支援サーバ20に対する、薬剤師やデータ管理者の入力操作に応じて、各種データベース(例えば、選択条件DB274)の内容を更新するようにしてもよい。あるいは、薬局用コンピュータや外部サーバ以外の他のコンピュータから通信等で取得したデータや、リムーバブルメディア831から読み出したデータに基づいて、各種データベース(例えば、要素情報DB275)の内容を更新するようにしてもよい。
【0052】
次に、これら支援端末10及び医療支援サーバ20の機能ブロックにより生成される支援情報の具体例について、
図6及び
図7を参照して説明する。
図6は、患者属性DB271に記憶されている患者の属性と、選択条件DB274に記憶されている選択条件の具体例について示すテーブルである。
図7は、支援情報DB276に記憶されている支援情報の具体例について示すテーブルである。
【0053】
図6(a)に示すように、患者属性DB271に記憶されている患者の属性の具体例を示す本テーブルでは、複数の患者それぞれを識別するための情報である患者識別子それぞれに対してカラム(行)が設けられる。また、属性についての複数の項目名それぞれに対応してレコード(列)が設けられる。そして、カラムとレコードが交差するフィールド(セル)それぞれに、各患者の属性が格納される。
【0054】
例えば、複数の属性の項目としては「性別」、「年齢」・・・「使用言語」等が存在する。そして、例えば、属性の項目「性別」について「男性」又は「女性」といった各患者の属性が各患者に対応するフィールド(セル)それぞれに格納されたり、属性の項目「年齢」について「年齢を示す値」といった各患者の属性が各患者に対応するフィールド(セル)それぞれに格納される。なお、他にも、患者の、基礎疾患、常用薬(医薬部外品を含む)、アルコール飲料を摂取するか否か、車両運転を行うか否か等の服薬指導に関連する項目についての属性が格納されるようにしてもよい。
【0055】
図6(b)に示すように、選択条件DB274に記憶されている選択条件の具体例を示す本テーブルでは、患者に対して処方される薬剤及び患者の属性の組み合わせそれぞれに対してカラム(行)が設けられる。また、複数の種類の要素情報それぞれに対応してレコード(列)が設けられる。そして、カラムとレコードが交差するフィールド(セル)それぞれに、何れの要素情報を選択するべきかが格納される。
【0056】
例えば、患者に対して処方される薬剤としては「エアゾール製剤」、・・・、「エリプタ製剤」等が存在する。また、患者の属性としては、「~15歳(すなわち、15歳以下)」、「16歳~30歳(すなわち、16歳以上から30歳以下)」、・・・、「66歳~(すなわち、66歳以上)」等が存在する。そして、例えば、エアゾール製剤が処方される患者の属性が「16歳~30歳」であれば、要素情報として、画像データは第1画像データを選択し、テキストデータは第2テキストデータを選択し、音声データは第2画像データを選択するということが、対応するフィールド(セル)それぞれに格納される。
【0057】
なお、ここでは、選択条件において使用する属性の項目が「年齢」である場合を想定しているが、これに限られない。例えば、性別や、使用言語等の他の属性の項目を選択条件に使用してもよい。
【0058】
また、複数の項目の属性の組み合わせを選択条件に使用してもよい。例えば、年齢が同じ「~15歳」であったとしても、「~15歳」で使用言語「日本語」という属性の組み合わせの患者と、「~15歳」であるが使用言語「英語」という属性の組み合わせの患者とを区別し、それぞれ異なるテキストデータや異なる音声データが要素情報として選択されるというような選択条件としてもよい。このように、複数の項目の属性の組み合わせを選択条件に使用することにより、例えば、「第1項目の属性がAであり、且つ、第2項目の属性がBである場合に、要素情報Cを選択する」といった、いわゆるアンド条件を選択条件として設定したり、「第1項目の属性がAであるか、又は、第2項目の属性がBである場合に、要素情報Cを選択する」といった、いわゆるオア条件を選択条件として設定することが可能となる。
【0059】
さらに、要素情報は、患者に処方される薬剤が共通している場合に、属性が異なっていたとしても各患者に共通して選択される共通要素情報と、患者の属性が異なっていると患者毎に異なって選択される個別要素情報と、の双方の要素情報を含むようにしてもよい。例えば、ここでは、画像データを共通要素情報とする一方で、テキストデータ及び音声データは個別要素情報としている。これにより、共通要素情報を属性に関わらず共有することで要素情報全体のデータ量の削減や管理の簡易化を図ることができると共に、個別要素情報により患者に適合した支援情報を生成することができる。ここでは、テキストデータや音声データと比較して、データサイズの大きい画像データを共通要素情報とすることで、要素情報全体のデータ量の削減という効果をより高めている。
【0060】
図7には、吸入薬としてエアゾール製剤が患者に対して処方される場合に、
図6に示した選択条件に基づいて選択された要素情報から、生成された支援情報の具体例を示す。
図7(A)に、エアゾール製剤が処方される対象の患者の年齢(すなわち、属性)が「~15歳」である場合に、生成された支援情報の具体例を示す。この場合、要素情報として、第1画像データ、第1テキストデータ、及び第1音声データが選択され、これら要素情報から支援情報が生成される。ここで、第1画像データは、エアゾール製剤に対応する共通の画像データであり、属性が異なっていたとしても各患者に共通して選択される共通要素情報である。一方で、第1テキストデータ、及び第1音声データ「~15歳」という属性に対応して選択された個別要素情報である。ここでは、「~15歳」という患者の年齢での理解力が成人に比べて劣ることを考慮して、分かりやすく平易な表現を用いた平仮名の一般的なフォントサイズのテキストが画像に重畳して表示されると共に、分かりやすく平易な表現を用いた一般的な再生速度の音声データが出力される。
【0061】
図7(B)に、エアゾール製剤が処方される対象の患者の年齢(すなわち、属性)が「16歳~30歳」である場合に、生成された支援情報の具体例を示す。この場合、要素情報として、第1画像データ、第2テキストデータ、及び第2音声データが選択され、これら要素情報から支援情報が生成される。ここで、第1画像データは、上述のようにエアゾール製剤に対応する共通の画像データである。一方で、第2テキストデータ、及び第2音声データ「16歳~30歳」という属性に対応して選択されている。ここでは、「16歳~30歳」という患者の年齢では理解力が十分にあることを考慮して、詳細な表現を用いた漢字混じりの一般的なフォントサイズのテキストが画像に重畳して表示されると共に、詳細な表現をした一般的な再生速度の音声データが出力される。
【0062】
図7(C)に、エアゾール製剤が処方される対象の患者の年齢(すなわち、属性)が「66歳~」である場合に、生成された支援情報の具体例を示す。この場合、要素情報として、第1画像データ、第3テキストデータ、及び第3音声データが選択され、これら要素情報から支援情報が生成される。ここで、第1画像データは、上述のようにエアゾール製剤に対応する共通の画像データである。一方で、第3テキストデータ、及び第3音声データ「66歳~歳」という属性に対応して選択されている。ここでは、「66歳~」という患者の年齢では理解力が十分にあるが、視覚や聴覚に衰えがあることを考慮して、詳細な表現を用いた漢字混じりの大き目なフォントサイズのテキストが画像に重畳して表示されると共に、詳細な表現をしたゆっくりとした再生速度の音声データが出力される。
これら例示したように、本実施形態によれば、患者の属性(ここでは、年齢)に基づいて、その患者の理解力等に適合した支援情報を提示する。そのため、医療従事者が説明や指導すべき内容について、患者の理解をより深めることができる。従って、医療支援システム1によれば、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することが可能となる。
【0063】
なお、これら
図7に示す支援情報の表示の態様は例示に過ぎず、他の態様となるように支援情報を生成してもよい。例えば、薬剤の用法・用量に関する注意事項のうち、その患者に対して特に伝達したい内容をマーカ等で強調したテキストを表示してもよい。あるいは、その患者に対して特に伝達したい内容に対応する動画部分について、繰り返し再生したり、スロー再生したりしてもよい。あるいは、患者が幼い年齢である場合には、予めピルカッター(薬剤カッター)で錠剤を分割する動画を追加するといったように、動画の一部を追加したり、一部を削除したりするようにしてもよい。
【0064】
また、上述したが、選択条件において使用する属性の項目が年齢である場合を想定しているが、これに限られない。例えば、性別や、健康診断等の検査値や、常用薬(医薬部外品も含む)や、過去に処方された薬剤や、基礎疾患や、生活習慣や、使用言語等の他の属性の項目を選択条件に使用してもよい。
例えば、性別を選択条件に使用する場合、性別が女性であれば、男性と比較して、相対的に握力が弱いと思われる。そのため、患者が女性の場合は、「薬剤の容器の蓋を開ける際に、中身が飛び散らないように注意をして下さい。」等の注意事項を、患者毎に追加してテキストで表示したり音声を出力したりするようにするとよい。同様に、年齢を選択条件に使用する場合、高齢者や児童(例えば、小学生)であれば、他の年齢層と比較して、相対的に握力が弱いと思われる。そのため、高齢者や児童である場合にも、女性の場合と同様の注意事項を、患者毎に追加してテキストで表示したり音声を出力したりするようにするとよい。
【0065】
他にも、高齢者や児童の場合、薬剤を包装するフィルムや容器を誤飲してしまう場合がある。例えば、ヒートシールで圧着されたフィルムや容器を開封することなく、薬剤と一緒に誤飲してしまうような場合である。そこで、年齢を選択条件に使用する場合、高齢者や児童であれば、「薬剤の包装を開封して、薬剤のみを服用して下さい。」等の注意事項を、患者毎に追加してテキストで表示したり音声を出力したりするようにするとよい。また、これに加えて、「薬剤の包装を開封して、薬剤のみを服用する」という一連の動作を示す動画を患者毎に追加で生成して、この追加で生成した動画を支援情報の一部として再生するようにしてもよい。このように注意事項や薬剤の詳細等について、追加で動画を生成して再生することより、患者の理解をさらに促すことができる。
また、この例に限らないが、患者毎に個別に追加で動画を生成した場合に、この追加で生成した動画を支援情報の一部として再生すると、全体としての再生時間が長時間に及んでしまい、適切でない場合も考えられる。また、追加で生成した動画を他のタイミングで再生したい場合も考えられる。これらの場合を考慮して、薬剤師や患者から追加で生成した動画の再生指示操作があった場合に、この追加で生成した動画を再生するようにしてもよい。これにより、再生時間や服薬指導の進行状況等を考慮した、適切なタイミングで、追加で生成した動画を再生することができる。
【0066】
さらに、このように患者毎に個別に追加で動画を生成した場合に、この追加で生成した動画を再生するための情報を患者に伝達するようにしてもよい。例えば、追加で生成した動画を再生するためのURL(Uniform Resource Locator)を、QRコード(登録商標)の規格に準拠した二次元コードに変換する。また、この変換後の二次元コードを、支援情報の一部として表示する。
そして、患者は、自身が所持するスマートフォンやタブレット端末によりこの二次元コードを撮影することで、追加で生成した動画を再生するためのURLを取得する。これにより、患者は、自身が所持するスマートフォン等で、任意のタイミングで、追加で生成した動画を再生することができる。この場合に、同様の手法によって、追加で生成した動画のみならず、支援情報として生成した動画(すなわち、全ての患者に共通の動画)も、患者のスマートフォン等で再生できるようにしてもよい。これにより、患者は、薬剤師による服薬指導後にも、支援情報や追加で生成した画像を確認し、適切に薬剤を服用することが可能となる。すなわち、患者の自宅等においても、服薬指導という医療行為を支援することが可能となる。
【0067】
他にも、例えば、常用薬や過去に処方された薬剤を選択条件に使用する場合、これらの薬剤が、今回処方される薬剤と不適切な関係にある、併用禁忌や併用注意の薬剤であるならば、「この薬剤とは、決して併用しないで下さい。」等の注意事項を、患者毎に追加してテキストで表示したり音声を出力したりするようにするとよい。
他にも、例えば、健康診断等の検査値を選択条件に使用する場合、患者の体重が増加傾向(すなわち、肥満傾向)にある患者には、「適度な運動を、定期的に続けましょう。」等の注意事項を、患者毎に追加してテキストで表示したり音声を出力したりするようにするとよい。特に、このような注意事項を支援情報として過去に提示したにも関わらず、依然として体重が増加しているような患者には、この注意事項にマーカを付す等して、より強調したテキストで表示したりするとよい。
【0068】
他にも、例えば、基礎疾患を選択条件に使用する場合、高血圧の患者や、糖尿病の患者には、これら基礎疾患と関連して特に重要となる注意事項を、患者毎に追加してテキストで表示したり音声を出力したりするようにするとよい。
他にも、例えば、生活習慣を選択条件に使用する場合、アルコールを摂取(すなわち、飲酒)する患者や、車両運転を行う患者には、アルコール飲用に関する注意事項、車両運転等に関する注意事項等を患者毎に追加してテキストで表示したり音声を出力したりしてもよい。
【0069】
また、何れの場合にも、これら注意事項等をテキストで表示したり音声を出力したりするだけでなく、動画において注意事項等に関連する部分について、例えば、ゆっくり再生したり繰り返し再生したりする等の方法で動画を強調するようにしてもよい。あるいは、他の患者と同様の動画の前後等に、これら注意事項等について説明する動画をさらに追加するようにしてもよい。
他にも、例えば、使用用言語を選択条件に使用する場合、患者の使用言語に対応した言語表記でテキストを表示したり音声を出力したりするようにしてもよい。
【0070】
[動作]
次に、医療支援システム1に含まれる各装置及び各端末それぞれにおける、支援情報提示処理時の動作を説明する。
【0071】
[支援端末10の動作]
図8は、支援端末10が実行する支援情報提示処理の流れを示すフローチャートである。
支援端末10における支援情報提示処理は、支援端末10において、支援情報の提示操作を行う画面への、遷移指示操作を薬剤師から受け付けたことに対応して開始される。
【0072】
ステップS11において、UI表示制御部151は、UI情報に基づいて、UI画面の表示を開始する。なお、表示のためのUI情報は、予め医療支援サーバ20から取得してUI情報記憶部171に記憶しておいてもよいし、表示時にリアルタイムに取得するようにしてもよい。
【0073】
ステップS12において、支援情報取得部152は、支援情報の取得指示操作を薬剤師から受け付けたか否かを判定する。取得指示操作を薬剤師から受け付けた場合は、ステップS12においてYesと判定され、処理はステップS13に進む。一方で、取得指示操作を薬剤師から受け付けていない場合は、ステップS12においてNoと判定され、処理はステップS12の判定を繰り返す。
【0074】
ステップS13において、支援情報取得部152は、支援情報の取得要求として、今回服薬指導を行う対象となる患者を識別する情報を含ませた取得要求を、医療支援サーバ20に対して送信する。
【0075】
ステップS14において、支援情報取得部152は、取得要求の応答として、この患者の属性に基づいて生成された、この患者に適合した支援情報を、医療支援サーバ20から受信することで取得する。
【0076】
ステップS15において、支援情報取得部152は、取得した支援情報を支援情報記憶部172に記憶させる。
ステップS16において、提示部153は、支援情報記憶部172が記憶する支援情報を患者に対して提示する。
【0077】
ステップS17において、提示部153は、支援情報の提示を終了するか否かを判定する。例えば、支援情報である動画の提示が完了した場合や、薬剤師からの提示の中止指示操作があった場合に、提示部153は、支援情報の提示を終了すると判定する。支援情報の提示を終了する場合は、ステップS17においてYesと判定され、本処理は終了する。一方で、支援情報の提示を終了しない場合は、ステップS17においてNoと判定され、処理はステップS16に戻り、提示が継続される。
【0078】
[医療支援サーバ20の動作]
図9は、医療支援サーバ20が実行する支援情報提示処理の流れを示すフローチャートである。
医療支援サーバ20における支援情報提示処理は、医療支援サーバ20の電源が投入されると共に開始され、電源が投入されているあいだ繰り返し行われる。
【0079】
ステップS21において、属性特定部252は、支援端末10から支援情報の取得要求を受信したか否かを判定する。支援情報の取得要求を受信した場合は、ステップS21においてYesと判定され、処理はステップS22に進む。一方で、支援情報の取得要求を受信していない場合は、ステップS21においてNoと判定され、処理はステップS21を繰り返す。
【0080】
ステップS22において、属性特定部252は、今回服薬指導を行う対象となる患者の属性と、
今回患者に対して処方される薬剤を特定する。
【0081】
ステップS23において、支援情報生成部254は、選択条件と、入力された患者の属性及び処方された薬剤とを照らし合わせ、この患者に合致する(すなわち、適合した)要素情報を選択する。
【0082】
ステップS24において、支援情報生成部254は、患者に適合した要素情報に基づいて、この患者に適合した支援情報を生成する。
【0083】
ステップS25において、提示部255は、支援情報を、患者に提示するために、支援端末10に対して送信する。
【0084】
ステップS26において、提示部255は、支援情報を支援情報DB276に記憶させる。これにより、本処理は終了する。
【0085】
以上説明した支援情報提示処理を行うことにより、医療支援システム1は、医療に関する種々の要素情報(例えば、画像やテキスト等の視覚的な情報や、音声等の聴覚的情報)から生成した支援情報を患者に対して提示する。これにより、医療従事者による口頭での説明や指導以外の手段をさらに用いて、患者に説明や指導をすることができる。
また、この際に提示されるのは、一律に生成された支援情報ではなく、患者の属性に基づいて生成された、患者に適合したように生成された支援情報である。そのため、医療従事者が説明や指導すべき内容について、患者の理解をより深めることができる。
従って、医療支援システム1によれば、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することが可能となる。
【0086】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態は例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その他の様々な実施形態を取ることが可能である共に、省略及び置換等種々の変形を行うことができる。この場合に、これら実施形態及びその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
一例として、以上説明した本発明の実施形態を、以下のようにして変形してもよい。また、以下のような変形を組み合わせるようにしてもよい。
【0087】
[変形例1]
上述の実施形態では、薬剤師が患者に対して患者に処方される薬剤についての服薬指導を行っている際に、支援端末10から支援情報を提示していた。すなわち、服薬指導という医療行為を、リアルタイムな支援を実現していた。これに限らず、他のタイミングで、支援情報を提示するようにしてもよい。例えば、患者に対して薬剤が与薬された後に、例えば、患者が自宅で薬剤を服用するタイミング等において、支援情報を提示するようにしてもよい。
図10は、本変形例に係る医療支援システム1aのシステム構成を示す図である。この医療支援システム1aは、上述した実施形態における医療支援システム1と基本的には同等であるが、患者端末30をさらに含んで構成される点で異なる。
【0088】
患者端末30は、支援端末10と同様に情報処理装置800のハードウェア構成により実現される。また、患者端末30の機能的構成は、支援端末10と同等である。したがって、これらの点についての重複する説明は省略する。また、患者端末30は、ネットワークNを介して、医療支援サーバ20等と通信を行うことが可能となっている。
そして、本件例では、患者端末30が、患者の操作に応じて、任意のタイミングで支援情報を提示する。例えば、患者が自宅で薬剤を服用するタイミング等において、支援情報を提示する。これにより、患者は、薬剤師による服薬指導後にも、支援情報を確認し、適切に薬剤を服用することが可能となる。すなわち、患者の自宅等においても、服薬指導という医療行為を支援することが可能となる。
【0089】
また、上述したように、本実施形態(本変形例を含む)は、服薬指導以外にも、病院や診療所といった様々な医療施設において、薬剤師や医師や看護師や理学療法士といった様々な医療従事者によって行われる、医学的又は薬学的な説明や指導といった様々な医療行為を支援することが可能である。
そのため、本変形例の患者端末30を利用することで、例えば、医師によるオンライン診療や、薬剤師によるオンライン服薬指導といったオンラインで行われる医療行為等を支援することも可能となる。
【0090】
なお、患者端末30は、個々の患者が所有している、それぞれ異なる情報処理装置により実現される。例えば、第1の患者の患者端末30はスマートフォンにより実現され、第2の患者の患者端末30は第1の患者の患者端末30とは異なる機種のスマートフォンで実現され、第3の患者の患者端末30はパーソナルコンピュータで実現されたりする。また、これ以外にも、例えば、通信機能を有するテレビ等で患者端末30を実現するようなことも想定される。
そこで、患者属性DB271に、患者の属性の1つとして、その患者が患者端末30を実現するために所有している情報処理装置の種類を識別する情報(例えば、情報処理装置の型番等)を格納しておく。そして、支援情報を生成する際に、医療支援サーバ20は、その患者が所有する情報処理装置の種類を特定し、この特定した情報処理装置に適合するように支援情報の態様を異ならせる。
例えば、その情報処理装置のディスプレイのサイズや縦横比に適合する大きさで支援情報を生成する。他にも、例えば、支援情報におけるテキストデータの配置(例えば、動画上でテキストが表示される位置や大きさ)を異ならせる。他にも、例えば、支援情報の解像度や、音声データの有無等を異ならせる。
このように、患者に適合する支援情報であって、さらに、患者の所有する情報処理装置にも適合する支援情報を生成することで、患者に対して支援情報を円滑に提示することができ、患者の理解をより深めることが可能となる。
【0091】
また、患者端末30において、必ずしも患者本人が支援情報を参照するとは限らず、患者の家族や患者をケアする医療従事者等が支援情報を参照することも想定される。
そこで、患者属性DB271に、患者の属性の1つとして、さらに、その患者の患者端末30で支援情報を参照する人物が誰であるのかを識別する情報を(例えば、患者の親であるのか、配偶者であるのか等)を格納しておく。そして、支援情報を生成する際に、医療支援サーバ20は、その患者の患者端末30で支援情報を参照する人物が誰であるのかを特定し、この特定した人物に適合するように支援情報の態様を異ならせる。
例えば、特定した人物が、患者の親や、患者の配偶者であれば、「患者様には、~とお伝えください。」や「患者様に~するようにしてもらって下さい。」等、伝達文形式のテキストが表示されるように、支援情報を生成する。また、この場合に、全てを伝達文形式にしてもよいが、例えば、保護者である親が理解すればよい情報については伝達文形式とはせずに、患者である子供に伝えるべき情報についてのみ伝達文形式としてもよい。この場合に、さらに、この親や配偶者の属性(例えば、年齢)を考慮して、この親や配偶者が理解しやすいように表現された支援情報とすると、よりよい。
このように、支援情報を参照するのが患者以外の人物である場合も想定し、伝達文形式とすることで、支援情報を参照した人物は、単に自分自身が理解するのではなく、必要な情報を患者本人に、忘れずに伝えることが可能となる。これにより、患者自身が支援情報を参照できないような場合にも、支援情報の内容を患者自身に適切に伝えることが可能となる。
【0092】
[変形例2]
上述の実施形態において、支援端末10は、患者に対して支援情報を提示するために用いられていた。これに限らず、支援端末10において、薬剤師等の医療従事者に対して支援情報を提示するようにしてもよい。
この場合、医療支援サーバ20は、例えば、今回処方される薬剤と、患者の属性とに基づいて、薬剤師がこの患者に対してヒアリングや問診すべき内容や服薬指導内容を示す支援情報を生成する。そして、支援端末10は、この支援情報を薬剤師に対して提示する。これにより、薬剤師は、支援情報を参照しながら、その患者に適合した内容で、適切にヒアリングや服薬指導を行うことができる。
本変形によれば、上述の実施形態とは異なる観点から、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することができる。
【0093】
[構成例]
以上のように、本実施形態に係る医療支援システム1は、属性特定部252と、要素情報選択部253と、支援情報生成部254と、提示部255と、を備える。
属性特定部252は、患者の属性を特定する。
要素情報選択部253は、属性特定部252が特定した患者の属性に基づいて、医療に関する支援情報の構成要素となる要素情報であって、患者に適合した要素情報を選択する。
支援情報生成部254は、要素情報選択部253が選択した要素情報に基づいて、患者に適合した医療に関する支援情報を生成する。
提示部255は、支援情報生成部254が生成した患者に適合した医療に関する支援情報を、患者に対して提示する。
このように、医療支援システム1は、医療に関する種々の要素情報(例えば、画像やテキスト等の視覚的な情報や、音声等の聴覚的情報)から生成した支援情報を患者に対して提示する。これにより、医療従事者による口頭での説明や指導以外の手段をさらに用いて、患者に説明や指導をすることができる。
また、この際に提示されるのは、一律に生成された支援情報ではなく、患者の属性に基づいて生成された、患者に適合したように生成された支援情報である。そのため、医療従事者が説明や指導すべき内容について、患者の理解をより深めることができる。
従って、本発明の実施形態に係る医療支援システム1によれば、医療従事者による説明や指導といった医療行為を、より適切に支援することが可能となる。
【0094】
要素情報は、動画の構成要素となる要素情報である。
支援情報生成部254は、患者に適合した医療に関する支援情報として、患者に適合した動画からなる支援情報を生成する。
これにより、静止画やテキストのみにとどまらず、動画というコンテンツを用いて、医療従事者が説明や指導すべき内容について、患者の理解をより深めることができる。
【0095】
要素情報選択部253は、患者の属性に加えて、患者に処方される薬剤にも基づいて、要素情報を選択する。
支援情報生成部254は、患者に適合した医療に関する支援情報として、患者に処方される薬剤の服薬指導に対応する支援情報を生成する。
これにより、薬剤師が患者に対する調剤業務を行う場合等に、この薬剤に関する服薬指導を支援することができる。
【0096】
提示部255は、医療従事者が患者に対して、患者に処方される薬剤についての服薬指導を行っている際に、提示をする。
これにより、服薬指導時にリアルタイムに支援を行うことができる。
【0097】
提示部255は、患者に対して処方された薬剤が与薬された後に、患者が利用する端末上で、提示をする。
これにより、患者に対して処方された薬剤が与薬された後に、例えば、患者が自宅で薬剤を服用するタイミング等において、支援を行うことができる。
【0098】
要素情報は、患者に処方される薬剤が共通している場合に、属性が異なっていたとしても各患者に共通して要素情報選択部253に選択される共通要素情報と、患者の属性が異なっていると患者毎に異なって要素情報選択部253に選択される個別要素情報と、の双方の要素情報を含む。
これにより、共通要素情報を属性に関わらず共有することで要素情報全体のデータ量の削減や管理の簡易化を図ることができると共に、個別要素情報により患者に適合した支援情報を生成することができる。
【0099】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の実施形態においては、薬剤師による服薬指導を対象として支援する場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。すなわち、本発明において支援する対象には、各種医療情報が含まれる。
【0100】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、上述の実施形態における機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。すなわち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が医療支援システム1を構成するいずれかのコンピュータに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に示した例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0101】
また、上述した一連の処理を実行するためのプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0102】
また、上述した実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0103】
1,1a 医療支援システム、10 支援端末、20 医療支援サーバ、30 患者端末、N ネットワーク、151 ユーザインターフェース表示制御部(UI表示制御部)、152 支援情報取得部、153 提示部、171 ユーザインターフェース表示記憶部(UI情報記憶部)、172 支援情報記憶部、251 ユーザインターフェース情報生成部(UI情報生成部)、252 属性特定部、253 要素情報選択部、254 支援情報生成部、255 提示部、256 データベース管理部(DB管理部)、271 患者属性データベース(患者属性DB)、272 処方箋データベース(処方箋DB)、273 薬歴データベース(薬歴DB)、274 選択条件データベース(選択条件DB)、275 要素情報データベース(要素情報DB)、276 支援情報データベース(支援情報DB)、800 情報処理装置、811 CPU、812 ROM、813 RAM、814 バス、815 入力部、816 出力部、817 記憶部、818 通信部、819 ドライブ、831 リムーバブルメディア