(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】モード切り替え方法、端末及びネットワーク側機器
(51)【国際特許分類】
H04W 4/06 20090101AFI20240416BHJP
H04W 36/08 20090101ALI20240416BHJP
H04W 28/16 20090101ALI20240416BHJP
H04W 76/11 20180101ALI20240416BHJP
【FI】
H04W4/06 150
H04W36/08
H04W28/16
H04W76/11
(21)【出願番号】P 2022575245
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(86)【国際出願番号】 CN2021099195
(87)【国際公開番号】W WO2021249438
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2023-01-17
(31)【優先権主張番号】202010519756.2
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】謝 振華
(72)【発明者】
【氏名】張 艶霞
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, Hisilicon,KI#7, New Solution: Inter-RAN node MBS Session Handover,3GPP TSG SA WG2#139e S2-2003966,フランス,3GPP,2020年05月22日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,KI #1, new Solution Integrated Multicast and Unicast Transport with multicast distribution tree established by RAN nodes,3GPP TSG SA WG2#139e S2-2004279,フランス,3GPP,2020年05月22日
【文献】CATT,KI #7 and #8, New Sol: Delivery mode switching using PDU session modification procedures,3GPP TSG SA WG2#139e S2-2004179,フランス,3GPP,2020年05月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットネットワーク側機器に用いられるモード切り替え方法であって、
マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFからのマルチキャストサービス品質QoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約することであって、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、切り替え後のターゲットモードでマルチキャストトラフィックデータの受信のために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応することと、
ソースネットワーク側機器又は前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFに前記マルチキャストエアインターフェースリソースを送信することとを含
み、
前記ターゲットネットワーク側機器が前記ソースネットワーク側機器に前記マルチキャストエアインターフェースリソースを送信する場合、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記ソースネットワーク側機器を介して端末に転送されるものであり、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が前記ターゲットネットワーク側機器に切り替えるために用いられ、
又は、
前記ターゲットネットワーク側機器が前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFに前記マルチキャストエアインターフェースリソースを送信する場合、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFによって前記ソースネットワーク側機器を介して端末に転送されるものであり、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が前記ターゲットネットワーク側機器に切り替えるために用いられる、モード切り替え方法。
【請求項2】
マルチキャストエアインターフェースリソースを予約する前に、前記モード切り替え方法は、
前記ソースネットワーク側機器からのプロトコルデータユニットPDUセッションの識別子情報を受信することと、
前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFに前記プロトコルデータユニットPDUセッションの前記識別子情報を送信することとをさらに含む、請求項1に記載のモード切り替え方法。
【請求項3】
マルチキャストエアインターフェースリソースを予約する前に、前記モード切り替え方法は、前記ソースネットワーク側機器からの、
モード切り替え指示と、
前記ターゲットモードとのうちの少なくとも一つを受信することをさらに含み、
前記モード切り替え指示は、特定のQoSフロー識別子を含む、請求項1に記載のモード切り替え方法。
【請求項4】
前記モード切り替え方法は、前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFからの、
前記プロトコルデータユニットPDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを受信することをさらに含み、
又は、
マルチキャストエアインターフェースリソースを予約する前に、前記モード切り替え方法は、前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFからの、
モード切り替え指示と、
前記ターゲットモードと、
プロトコルデータユニットPDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを受信することをさらに含む、請求項2に記載のモード切り替え方法。
【請求項5】
前記プロトコルデータユニットPDUセッションに対応する前記QoSパラメータを受信した場合に、前記モード切り替え方法は、
前記プロトコルデータユニットPDUセッションのエアインターフェースリソースを予約することをさらに含む、請求項4に記載のモード切り替え方法。
【請求項6】
前記モード切り替え方法は、前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFに、
プロトコルデータユニットPDUセッションのエアインターフェースリソースと、
前記マルチキャストトラフィックデータを受信するためのマルチキャスト下りリンクトンネルリソースとのうちの少なくとも一つを送信することをさらに含み、
前記モード切り替え方法は、
前記マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによって前記マルチキャストトラフィックデータを受信することと、
前記マルチキャストエアインターフェースリソースによって端末に前記マルチキャストトラフィックデータを送信することとをさらに含む、請求項1に記載のモード切り替え方法。
【請求項7】
マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFに用いられるモード切り替え方法であって、
ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信することを含み、前記マルチキャストQoS情報は、マルチキャストエアインターフェースリソースの予約のために用いられ、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、切り替え後のターゲットモードでマルチキャストトラフィックデータの受信のために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応
し、
前記モード切り替え方法は、さらに、
前記ターゲットネットワーク側機器から前記マルチキャストエアインターフェースリソースを受信することをさらに含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFによってソースネットワーク側機器を介して端末に転送されるものであり、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が前記ターゲットネットワーク側機器に切り替えるために用いられる、モード切り替え方法。
【請求項8】
前記モード切り替え方法は、
前記ターゲットネットワーク側機器からのプロトコルデータユニットPDUセッションの識別子情報を受信することをさらに含み、ここで、前記プロトコルデータユニットPDUセッションの前記識別子情報は、ソースネットワーク側機器により前記ターゲットネットワーク側機器に送信され、
前記モード切り替え方法は、前記ターゲットネットワーク側機器に、
前記プロトコルデータユニットPDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを送信することをさらに含む、請求項7に記載のモード切り替え方法。
【請求項9】
前記モード切り替え方法は、前記ターゲットネットワーク側機器に、
モード切り替え指示と、
前記ターゲットモードと、
プロトコルデータユニットPDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを送信することをさらに含む、請求項7に記載のモード切り替え方法。
【請求項10】
前記モード切り替え方法は、前記ターゲットネットワーク側機器からの、
プロトコルデータユニットPDUセッションのエアインターフェースリソースと、
前記マルチキャストトラフィックデータを送信するためのマルチキャスト下りリンクトンネルリソースとのうちの少なくとも一つを受信することをさらに含み、
前記モード切り替え方法は、
前記マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによって前記マルチキャストトラフィックデータを送信することをさらに含む、請求項7に記載のモード切り替え方法。
【請求項11】
ソースネットワーク側機器に用いられるモード切り替え方法であって、
マルチキャストエアインターフェースリソースを受信することを含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、マルチキャストQoS情報に基づいて予約したものであり、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、切り替え後のターゲットモードでマルチキャストトラフィックデータの受信のために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応し、
前記方法は、さらに、
ターゲットネットワーク側機器から前記マルチキャストエアインターフェースリソースを受信することをさらに含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記ソースネットワーク側機器を介して端末に転送されるものであり、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が前記ターゲットネットワーク側機器に切り替えるために用いられる、モード切り替え方法。
【請求項12】
前記モード切り替え方法は、
ターゲットネットワーク側機器にプロトコルデータユニットPDUセッションの識別子情報を送信することをさらに含む、請求項11に記載のモード切り替え方法。
【請求項13】
端末に用いられるモード切り替え方法であって、
マルチキャストエアインターフェースリソースを受信することを含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、マルチキャストQoS情報に基づいて予約したものであり、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、切り替え後のターゲットモードでマルチキャストトラフィックデータの受信のために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応し、
前記マルチキャストエアインターフェースリソースがターゲットネットワーク側機器によってソースネットワーク側機器に送信される場合、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記ソースネットワーク側機器を介して端末に転送されるものであり、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が前記ターゲットネットワーク側機器に切り替えるために用いられ、
又は、
前記マルチキャストエアインターフェースリソースがターゲットネットワーク側機器によってマルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFに送信される場合、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFによってソースネットワーク側機器を介して端末に転送されるものであり、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が前記ターゲットネットワーク側機器に切り替えるために用いられる、ことを特徴とするモード切り替え方法。
【請求項14】
端末であって、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項13に記載のモード切り替え方法を実現する、端末。
【請求項15】
ネットワーク側機器であって、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から12のいずれか1項に記載のモード切り替え方法を実現する、ネットワーク側機器。
【請求項16】
可読記憶媒体であって、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、
前記プログラム又は命令がターゲットネットワーク側機器のプロセッサにより実行される時、請求項1から6のいずれか1項に記載のモード切り替え方法を実現し、
及び/又は、
前記プログラム又は命令がマルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFにより実行される時、請求項7から10のいずれか1項に記載のモード切り替え方法を実現し、
及び/又は、
前記プログラム又は命令がソースネットワーク側機器のプロセッサにより実行される時、請求項11又は12に記載のモード切り替え方法を実現し、
及び/又は、
前記プログラム又は命令が端末のプロセッサにより実行される時、請求項13に記載のモード切り替え方法を実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年06月09日に中国で提出された中国特許出願番号202010519756.2の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的にモード切り替え方法、端末及びネットワーク側機器に関する。
【背景技術】
【0003】
端末は、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)ネットワークエレメントによってデータネットワーク(Data Network、DN)ネットワークエレメントとプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)セッション(Session)を確立することができ、PDU Sessionは、端末とDNネットワークエレメントとの間のPDU接続サービスを提供する。
【0004】
端末がポイントツーポイントのPDU Session方式を採用してマルチキャストトラフィックを受信する時、ポイントツーマルチポイントのマルチキャストトラフィックをサポートするターゲットネットワーク側機器に切り替える場合に、端末は、PDU Session切り替えフローを使用してまずPDU Sessionをターゲットネットワーク側機器に切り替えることしかできない。端末がより効果的なマルチキャストトラフィックデータ伝送方式を使用することを望む場合に、端末又はターゲットネットワーク側機器は、モード切り替えを開始して、ポイントツーマルチポイントのマルチキャストトラフィック伝送モードに切り替える必要がある。
【0005】
上記の説明から分かるように、端末は、まずPDU Session切り替えフローを使用してPDU Session切り替えをターゲットネットワーク側機器に切り替え、そして端末又はターゲットネットワーク側機器がモード切り替えを開始して、ポイントツーマルチポイントのマルチキャストトラフィック伝送モードに切り替える必要があり、このようなモード切り替えの切り替え効率は、比較的に低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の実施例の目的は、モード切り替えの切り替え効率が低いという問題を解決できるモード切り替え方法、端末及びネットワーク側機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術課題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【0008】
第一の態様によれば、ターゲットネットワーク側機器に用いられるモード切り替え方法を提供し、前記方法は、マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFからのマルチキャストサービス品質QoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約することであって、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応することと、ソースネットワーク側機器又は前記MB NFに前記マルチキャストエアインターフェースリソースを送信することとを含む。
【0009】
第二の態様によれば、MB NFに用いられるモード切り替え方法を提供し、前記方法は、ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信することを含み、前記マルチキャストQoS情報は、前記ターゲットネットワーク側機器がマルチキャストエアインターフェースリソースを予約するために用いられ、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0010】
第三の態様によれば、ソースネットワーク側機器に用いられるモード切り替え方法を提供し、前記方法は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信することを含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものであり、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0011】
第四の態様によれば、端末に用いられるモード切り替え方法を提供し、前記方法は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信することを含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものであり、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0012】
第五の態様によれば、モード切り替えの装置を提供し、前記装置は、マルチキャストブロードキャストネットワーク機能MB NFからのマルチキャストサービス品質QoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約するためのリソース予約モジュールであって、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応するリソース予約モジュールと、ソースネットワーク側機器又は前記MB NFに前記マルチキャストエアインターフェースリソースを送信するための送信モジュールとを含む。
【0013】
第六の態様によれば、モード切り替えの装置を提供し、前記装置は、ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信するための送信モジュールを含み、前記マルチキャストQoS情報は、前記ターゲットネットワーク側機器がマルチキャストエアインターフェースリソースを予約するために用いられ、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0014】
第七の態様によれば、モード切り替えの装置を提供し、前記装置は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信するための受信モジュールを含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものであり、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0015】
第八の態様によれば、モード切り替えの装置を提供し、前記装置は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信するための受信モジュールを含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものであり、ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記装置が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0016】
第九の態様によれば、端末を提供し、この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第四の態様に記載の方法を実現する。
【0017】
第十の態様によれば、ネットワーク側機器を提供し、このネットワーク側機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様、第二の態様又は第三の態様に記載の方法を実現する。
【0018】
第十一の様態によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様、第二の態様、第三の態様又は第四の態様に記載の方法を実現する。
【0019】
第十二の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行するために用いられ、第一の態様、第二の態様、第三の態様又は第四の態様に記載の方法を実現する。
【発明の効果】
【0020】
本出願の実施例では、ターゲットネットワーク側機器は、MB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約し、且つソースネットワーク側機器又はMB NFにこのマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本出願の一つの実施例による無線通信システムのブロック図である。
【
図2】本出願の一つの実施例によるモード切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図3】本出願の一つの実施例によるモード切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図4】本出願の一つの実施例によるモード切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図5】本出願の一つの実施例によるモード切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の一つの実施例によるモード切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図7】本出願の一つの実施例によるモード切り替え方法の概略フローチャートである。
【
図8】本出願の一つの実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図である。
【
図9】本出願の一つの実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図である。
【
図10】本出願の一つの実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図である。
【
図11】本出願の一つの実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図である。
【
図12】本出願の一つの実施例による通信機器の構造概略図である。
【
図13】本出願の一つの実施例による端末の構造概略図である。
【
図14】本出願の一つの実施例によるネットワーク側機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0023】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0024】
指摘すべきこととして、本出願の実施例の記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。しかしながら、以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0025】
図1は、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12を含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)であってもよく、又はノートパソコン、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器と呼ばれてもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例の端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよい。ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語で呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らない。説明すべきこととして、本出願の実施例においてNRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0026】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シーンによって本出願の実施例によるモード切り替え方法、端末及びネットワーク側機器を詳細に説明する。
【0027】
図2に示すように、本出願の一つの実施例は、モード切り替え方法200を提供する。この方法は、ターゲットネットワーク側機器により実行されてもよい。換言すれば、この方法は、ターゲットネットワーク側機器に取り付けられたソフトウェア又はハードウェアにより実行されてもよく、この方法200は、以下のようなステップを含む。
【0028】
S202:マルチキャストブロードキャストネットワーク機能(Multicast Broadcast Network Function、MB NF)からのマルチキャストサービス品質(Quality of Service、QoS)情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約する。
【0029】
ここで、上記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられる。上記マルチキャストQoS情報は、マルチキャストトラフィックデータに対応し、又は、上記マルチキャストQoS情報は、マルチキャストトラフィックデータのQoS情報である。
【0030】
S202の前に、MB NFは、ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信することができる。このマルチキャストQoS情報は、一般的には「PDUセッションのQoS情報」と区別する。一例では、MB NFがターゲットネットワーク側機器に送信したマルチキャストQoS情報は、指示情報を運んでもよく、この指示情報は、マルチキャストQoS情報がマルチキャストトラフィックに用いられることを指示するために用いられる。
【0031】
説明すべきこととして、本明細書の各実施例に言及されたMB NFが一般的にはマルチキャストトラフィックデータを提供できるコアネットワーク機能を指すため、MB NFは、他の技術用語、例えばコアネットワーク機器、マルチキャストブロードキャストサーバなどを用いて置き換えてもよい。
【0032】
この実施例では、端末は、ソースネットワーク側機器が提供したセル内でポイントツーポイントのPDU Session方式を採用してマルチキャストトラフィックを受信してもよい。このPDU Session方式が単一チャンネルであり、一般的には各端末が一つのチャンネルに対応するため、マルチキャストトラフィックデータの伝送効率は、比較的に低い。端末は、ターゲットネットワーク側機器が提供したセル内に切り替えた後、ターゲットモードに切り替えてもよく、このターゲットモードは、ポイントツーマルチポイントのマルチキャストトラフィック伝送モードであってもよい。例えばターゲットネットワーク側機器は、一つのマルチキャストトラフィックデータを送信し、複数の端末は、いずれもこのマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、PDU Session方式と比べてマルチキャストトラフィックデータの伝送効率を向上させることができる。上記の説明に基づき、本出願の各実施例に言及されたモード切り替えは、端末をソースネットワーク側機器のPDU Session方式から、ターゲットネットワーク側機器のターゲットモードに切り替えることを指し、このターゲットモードは、ポイントツーマルチポイントのマルチキャストトラフィック伝送モードである。
【0033】
この実施例では、一例では、S202の前に、端末のソースネットワーク側機器は、ターゲットネットワーク側機器に切り替え要求メッセージを送信することができ、この切り替え要求メッセージは、プロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)セッションの識別子情報、例えばPDUセッション(Session)IDを運んでもよい。このように、ターゲットネットワーク側機器は、この切り替え要求メッセージを受信した後、MB NFにセッション更新メッセージを送信することもでき、このセッション更新メッセージは、PDUセッションの識別子情報、例えば上記PDU Session IDを運び、このように、MB NFは、ターゲットネットワーク側機器に上記マルチキャストQoS情報を送信することができる。
【0034】
この実施例では、別の例では、S202の前に、端末のソースネットワーク側機器は、MB NFに切り替え通知メッセージを送信してもよく、この切り替え通知メッセージは、PDUセッションの識別子情報、例えばPDU Session IDを運んでもよい。このように、MB NFは、この切り替え通知メッセージを受信した後、ターゲットネットワーク側機器に上記マルチキャストQoS情報を送信することができる。
【0035】
S204:ソースネットワーク側機器又はMB NFにマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する。
【0036】
この実施例では、ターゲットネットワーク側機器がソースネットワーク側機器にマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する場合に、ソースネットワーク側機器は、このマルチキャストエアインターフェースリソースを端末に転送することもでき、ターゲットネットワーク側機器がMB NFにマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する場合に、MB NFは、ソースネットワーク側機器によってこのマルチキャストエアインターフェースリソースを端末に転送することもできる。このように、端末は、このマルチキャストエアインターフェースリソースによってターゲットネットワーク側機器に切り替え、切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができる。
【0037】
一例では、ターゲットネットワーク側機器は、ソースネットワーク側機器に切り替えコマンドを送信することができる。この切り替えコマンドは、マルチキャストエアインターフェースリソースを運び、ソースネットワーク側機器は、端末に上記マルチキャストエアインターフェースリソースが運ばれた切り替えコマンドを送信することもできる。このように、端末は、上記マルチキャストエアインターフェースリソースに基づいてターゲットネットワーク側機器にアクセスし、ターゲットネットワーク側機器に切り替え完了メッセージ、例えばHandover Confirmメッセージを送信することもできる。
【0038】
別の例では、ターゲットネットワーク側機器は、MB NFにマルチキャストエアインターフェースリソースを送信することができる。MB NFは、ソースネットワーク側機器に切り替えコマンド(例えば、Handover Commandメッセージ)を送信し、この切り替えコマンドは、上記マルチキャストエアインターフェースリソースを運ぶ。ソースネットワーク側機器は、端末に上記マルチキャストエアインターフェースリソースが運ばれた切り替えコマンドを送信することもできる。このように、端末は、上記マルチキャストエアインターフェースリソースに基づいてターゲットネットワーク側機器にアクセスし、ターゲットネットワーク側機器に切り替え完了メッセージ、例えばHandover Confirmメッセージを送信することもできる。
【0039】
本出願の実施例によるモード切り替え方法について、ターゲットネットワーク側機器は、MB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約し、且つソースネットワーク側機器又はMB NFにこのマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0040】
上記に言及されたモード切り替えの切り替え効率を向上させることについて、関連技術では、端末がPDUセッション切り替えを行ってから、PDUセッションからターゲットモードへの切り替えを行う必要があるため、PDUセッション切り替えに必要なエアインターフェースリソースとターゲットモードに必要なエアインターフェースリソースとは異なる。このように、ターゲットネットワーク側機器は、PDUセッション切り替えに必要なエアインターフェースリソースを予約する必要があるだけでなく、ターゲットモードに必要なエアインターフェースリソースを予約する必要もあり、且つソースネットワーク側機器、端末などとシグナリングインタラクションを行うことによってこれらのエアインターフェースリソースに通知する必要があり、切り替え効率が比較的に低いことを引き起こす。本出願の実施例は、PDUセッション切り替えに必要なエアインターフェースリソースを予約する必要がなく、且つ上記エアインターフェースリソースに通知することに必要なシグナリングインタラクションプロセスを省略したため、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0041】
選択的に、実施例200のS202の前に、前記方法は、前記ソースネットワーク側機器からのPDUセッションの識別子情報を受信することと、前記MB NFに前記PDUセッションの前記識別子情報を送信することとをさらに含む。この例に言及されたPDUセッションは、切り替え対象のPDUセッションと称されてもよく、これは、端末がPDUセッションモードからターゲットモードに切り替えようとするためである。MB NFは、PDUセッションの識別子情報を受信すると、端末がモード切り替えを行う必要があることを明確にすることができ、ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信することができる。
【0042】
この実施例では、前記MB NFに前記PDUセッションの前記識別子情報を送信した後、ターゲットネットワーク側機器は、前記MB NFからの、前記PDUセッションに対応するQoSパラメータと、マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを受信することもできる。このマルチキャスト情報は、例えば、一時モバイルグループ識別子(Temporary Mobile Group Identity、TMGI)とMB NFの識別子とのうちの少なくとも一つを含む。
【0043】
選択的に、実施例200のS202の前に、前記方法は、前記ソースネットワーク側機器からの、モード切り替え指示と、前記ターゲットモードとのうちの少なくとも一つを受信することをさらに含む。一例では、前記モード切り替え指示は、特定のQoSフロー識別子を含む。この実施例では、ソースネットワーク側機器は、ターゲットネットワーク側機器にモード切り替え指示とターゲットモードとのうちの少なくとも一つを送信することで、端末がモード切り替えを行う必要があることを表明することができる。このように、ターゲットネットワーク側機器は、MB NFにセッション更新メッセージを送信することができ、MB NFは、セッション更新メッセージを受信すると、端末がモード切り替えを行う必要があることを明確にすることができ、ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信することができる。
【0044】
選択的に、実施例200のS202の前に、前記方法は、前記MB NFからの、モード切り替え指示と、前記ターゲットモードと、PDUセッションに対応するQoSパラメータと、マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを受信することをさらに含む。
【0045】
上記複数の例では、ターゲットネットワーク側機器がPDUセッションに対応するQoSパラメータを受信した場合に、ターゲットネットワーク側機器は、前記PDUセッションのエアインターフェースリソースを予約してもよい。このように、端末は、ターゲットモードを採用してマルチキャストトラフィックデータを受信することができるだけでなく、PDUセッション方式を採用してマルチキャストトラフィックデータを受信することもできる。この実施例は、端末が様々な異なるタイプのマルチキャストトラフィックデータを受信する必要があるシナリオに適用でき、様々な異なるマルチキャストトラフィックデータの伝送需要を満たすことに有利であるとともに、伝送効率を向上させることに有利である。
【0046】
選択的に、実施例200は、前記MB NFに、PDUセッションのエアインターフェースリソースと、前記マルチキャストトラフィックデータを受信するためのマルチキャスト下りリンクトンネルリソースとのうちの少なくとも一つを送信するステップをさらに含む。
【0047】
この実施例では、前記MB NFにPDUセッションのエアインターフェースリソースを送信する場合に、MB NFは、ソースネットワーク側機器によってPDUセッションのエアインターフェースリソースを端末に送信することもできる。端末は、後続でターゲットネットワーク側機器でPDUセッションの方式によってマルチキャストトラフィックデータを受信することに有利である。
【0048】
この実施例では、前記MB NFにマルチキャスト下りリンクトンネルリソースを送信する場合に、ターゲットネットワーク側機器は、前記マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによって前記マルチキャストトラフィックデータを受信し、前記マルチキャストエアインターフェースリソースによって前記端末に前記マルチキャストトラフィックデータを送信することもでき、それによって端末は、ターゲットモードを利用し、前記マルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができる。
【0049】
本出願の実施例によるモード切り替え方法を詳細に説明するために、以下では、
図3と
図4の二つの具体的な実施例を結び付けながら説明する。
図3と
図4に示す実施例は、ソースネットワーク側機器がソースgNBであり、ターゲットネットワーク側機器がターゲットgNBであることを例にして説明する。
【0050】
実施例1
図3に示すように、この実施例1は、以下のようなステップを含む。
【0051】
S302:ソースgNBは、ターゲットgNBに切り替え要求メッセージ、例えばHandover Requestメッセージを送信し、切り替えようとするPDUセッションの識別子情報、例えばPDU Session IDを運ぶ。
【0052】
選択的に、切り替え要求メッセージは、モード切り替え指示を運んでもよく、端末がモード切り替えを行う必要があることを指示するために用いられてもよく、切り替え要求メッセージは、ターゲットモードを指示してもよい。選択的に、ソースgNBは、特定のQoSフロー識別子によって端末がモード切り替えを行う必要があることを識別することができる。
【0053】
S304:ターゲットgNBは、モード切り替え指示に基づき、MB NFにセッション更新メッセージを送信する。
【0054】
例えば、MB NFがセッション管理機能(Session Management Function、SMF)である時、ターゲットgNBは、アクセスと移動性管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)によってセッション更新メッセージをSMFに送信し、MB NFがAMFである時、ターゲットgNBは、セッション更新メッセージをAMFに直接に送信する。このセッション更新メッセージは、切り替えようとするPDUセッションの識別子情報、例えばPDU Session IDを運んでもよい。
【0055】
S306:MB NFは、ターゲットgNBにセッション更新応答メッセージを送信する。
【0056】
この実施例では、MB NFは、PDU Session IDによってユーザがこのPDU Sessionによって受信しているマルチキャストトラフィックの情報、例えばTMGI、該当するQoSパラメータ、メッセージフィルタリングルールなどにマッチングし、且つPDU Sessionに対応するQoS情報とメッセージフィルタリングルールに基づき、これらの情報に基づいてPDUセッションのQoS情報を調整し、例えばあるストリームを削除する。セッション更新応答メッセージは、調整後のマルチキャストQoS情報、例えばマルチキャストトラフィックに対応するQoSパラメータを運び、PDU Sessionに対応するQoSパラメータ(調整された可能性がある)を運んでもよく、セッション更新応答メッセージは、マルチキャスト情報、例えばTMGI及び/又はMB NFの識別子を運んでもよい。
【0057】
S308:ターゲットgNBは、マルチキャストQoS情報に基づいてマルチキャストエアインターフェースリソースを予約する。
【0058】
選択的に、ターゲットgNBは、PDUセッションのQoSパラメータに基づいてPDUセッションのエアインターフェースリソースを予約してもよい。
【0059】
S310:ターゲットgNBは、ソースgNBに切り替えコマンド、例えばHandover Responseメッセージを返事し、エアインターフェースリソースを運ぶ。このエアインターフェースリソースは、マルチキャストエアインターフェースリソースを含み、PDUセッションのエアインターフェースリソースをさらに含んでもよい。
【0060】
S312:ソースgNBは、切り替えコマンドによってエアインターフェースリソースを端末UEに転送する。
【0061】
S314:UEは、マルチキャストエアインターフェースリソースに基づいてターゲットgNBにアクセスし、ターゲットgNBに切り替え完了メッセージ、例えばHandover Confirmメッセージを送信する。
【0062】
S316:ターゲットgNBは、MB NFにセッション更新メッセージを送信し、受信されたマルチキャスト情報を運んでもよく、マルチキャスト下りリンクトンネルリソース情報を運んでもよい。
【0063】
S318:MB NFは、ターゲットgNBにセッション更新応答メッセージを返事する。
【0064】
ここまで、MB NF(例えば、UPF)は、マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによってターゲットgNBにマルチキャストトラフィックデータを送信することができ、ターゲットgNBは、マルチキャストエアインターフェースリソースによってUEにマルチキャストトラフィックデータを送信することができる。
【0065】
実施例2
図4に示すように、この実施例は、以下のようなステップを含む。
【0066】
S402:ソースgNBは、MB NFに切り替え通知メッセージを送信し、例えばMB NFがSMFである時、ソースgNBは、AMFによって切り替え通知メッセージをSMFに送信し、MB NFがAMFである時、ソースgNBは、切り替え通知メッセージをAMFに直接に送信し、切り替え通知メッセージ(例えば、Handover Requiredメッセージ)は、切り替えようとするPDUセッションの識別子情報、例えばPDU Session IDを運んでもよい。
【0067】
S404:MB NFは、ターゲットgNBに切り替え要求メッセージ、例えばHandover Requestメッセージを送信する。
【0068】
MB NFは、PDU Session IDによってユーザがこのPDU Sessionによって受信しているマルチキャストトラフィックの情報、例えばTMGI、該当するQoSパラメータ、メッセージフィルタリングルールなどにマッチングし、且つPDU Sessionに対応するQoS情報とメッセージフィルタリングルールに基づき、これらの情報に基づいてPDUセッションのQoS情報を調整し、例えばあるストリームを削除する。
【0069】
切り替え要求メッセージは、モード切り替え指示を運んでもよく、モード切り替えを指示してもよく、ターゲットモードを指示してもよい。具体的には、モード切り替え指示は、マルチキャストQoSパラメータによって指示されてもよい。切り替え要求メッセージは、さらに調整後のQoS情報、例えばマルチキャストトラフィックに対応するマルチキャストQoS情報を運び、PDU Sessionに対応するQoSパラメータ(調整された可能性がある)を運んでもよい。切り替え要求メッセージは、マルチキャスト情報、例えばTMGI及び/又はMB NFの識別子を運んでもよい。
【0070】
S406:ターゲットgNBは、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約し、PDUセッションのQoSパラメータに基づいてPDUセッションのエアインターフェースリソースを予約してもよい。
【0071】
このステップでは、ターゲットgNBは、モード切り替え指示とマルチキャストQoS情報に基づいてマルチキャストエアインターフェースリソースを予約してもよく、マルチキャストQoS情報のみに基づいてマルチキャストエアインターフェースリソースを予約してもよい。
【0072】
S408:ターゲットgNBは、MB NFに切り替え応答メッセージ、例えばHandover Responseメッセージを返事し、ソースgNBに送信する必要があるエアインターフェースリソース(マルチキャストエアインターフェースリソースを含み、PDUセッションにはさらにストリームが存在する場合にPDUセッションエアインターフェースリソースをさらに含む可能性がある)を運び、ターゲットgNBは、マルチキャストトラフィックデータのマルチキャスト下りリンクトンネルリソースを予約してもよく、MB NFがターゲットgNBにマルチキャストトラフィックデータを送信するために用いられる。
【0073】
S410:MB NFは、ソースgNBに切り替えコマンド、例えばHandover Commandメッセージを送信し、エアインターフェースリソースを運ぶ。このエアインターフェースリソースは、マルチキャストエアインターフェースリソースを含み、PDUセッションのエアインターフェースリソースをさらに含んでもよい。
【0074】
S412:ソースgNBは、エアインターフェースリソースを端末UEに転送する。
【0075】
S414:UEは、マルチキャストエアインターフェースリソースに基づいてターゲットgNBにアクセスし、ターゲットgNBに切り替え完了メッセージ、例えばHandover Confirmメッセージを送信する。
【0076】
S416:ターゲットgNBは、MB NFにセッション更新メッセージを送信し、受信されたマルチキャスト情報を運んでもよく、ステップ408においてマルチキャスト下りリンクトンネルリソース情報を送信しなかった場合に、このステップS416において送信する。
【0077】
S418:MB NFは、ターゲットgNBにセッション更新応答メッセージを返事する。
【0078】
ここまで、MB NF(例えば、UPF)は、マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによってターゲットgNBにマルチキャストトラフィックデータを送信することができ、ターゲットgNBは、マルチキャストエアインターフェースリソースによってUEにマルチキャストトラフィックデータを送信することができる。
【0079】
以上では、
図2から
図4を結び付けながら本出願の実施例によるモード切り替え方法を詳細に記述した。以下では、
図5から
図7を結び付けながら本出願のまた複数の実施例によるモード切り替え方法を詳細に記述する。理解できるように、MB NF側、ソースネットワーク側機器側及び端末側の記述は、
図2から
図4に示す方法におけるターゲットネットワーク側機器側の記述と同じであり、説明の繰り返しを回避するために、関連する記述を適切に省略する。
【0080】
図5は、本出願の実施例のモード切り替え方法の実現フロー概略図であり、MB NF側に用いられてもよい。
図5に示すように、この方法500は、以下のようなステップを含む。
【0081】
S502:ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信し、このマルチキャストQoS情報は、ターゲットネットワーク側機器がマルチキャストエアインターフェースリソースを予約するために用いられる。
【0082】
ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0083】
本出願の実施例では、ターゲットネットワーク側機器は、MB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約し、且つソースネットワーク側機器又はMB NFにこのマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0084】
選択的に、一つの実施例として、前記方法は、前記マルチキャストエアインターフェースリソースを受信することをさらに含む。
【0085】
選択的に、一つの実施例として、前記方法は、前記ターゲットネットワーク側機器からのPDUセッションの識別子情報を受信することをさらに含む。ここで、前記PDUセッションの前記識別子情報は、前記ソースネットワーク側機器により前記ターゲットネットワーク側機器に送信される。
【0086】
選択的に、一つの実施例として、前記方法は、前記ターゲットネットワーク側機器に、前記PDUセッションに対応するQoSパラメータと、マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを送信することをさらに含む。
【0087】
選択的に、一つの実施例として、前記方法は、前記ターゲットネットワーク側機器に、
モード切り替え指示と、
前記ターゲットモードと、
PDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを送信することをさらに含む。
【0088】
選択的に、一つの実施例として、前記方法は、前記ターゲットネットワーク側機器からの、PDUセッションのエアインターフェースリソースと、前記マルチキャストトラフィックデータを送信するためのマルチキャスト下りリンクトンネルリソースとのうちの少なくとも一つを受信することをさらに含む。
【0089】
選択的に、一つの実施例として、前記方法は、前記マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによって前記マルチキャストトラフィックデータを送信することをさらに含む。
【0090】
図6は、本出願の実施例のモード切り替え方法の実現フロー概略図であり、ソースネットワーク側機器側に用いられてもよい。
図6に示すように、この方法600は、以下のようなステップを含む。
【0091】
S602:マルチキャストエアインターフェースリソースを受信し、このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。
【0092】
ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0093】
本出願の実施例では、ソースネットワーク側機器は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信し、このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものであり、ソースネットワーク側機器は、端末にこのマルチキャストエアインターフェースリソースを送信することもでき、このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0094】
選択的に、一つの実施例として、前記方法は、前記ターゲットネットワーク側機器にPDUセッションの識別子情報を送信することをさらに含む。
【0095】
図7は、本出願の実施例のモード切り替え方法の実現フロー概略図であり、端末側に用いられてもよい。
図7に示すように、この方法700は、以下のようなステップを含む。
【0096】
S702:マルチキャストエアインターフェースリソースを受信し、このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。
【0097】
ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0098】
本出願の実施例では、端末は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信し、このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0099】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるモード切り替え方法について、実行本体は、モード切り替え装置、又は、このモード切り替え装置におけるモード切り替えの方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例では、モード切り替え装置がモード切り替えの方法を実行することを例にし、本出願の実施例によるモード切り替えの装置を説明する。
【0100】
図8は、本出願の実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図であり、この装置は、前文の実施例に紹介されたターゲットネットワーク側機器に対応する。
図8に示すように、この装置800は、
MB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約するためのリソース予約モジュール802であって、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応するリソース予約モジュール802と、
ソースネットワーク側機器又は前記MB NFに前記マルチキャストエアインターフェースリソースを送信するための送信モジュール804とを含む。
【0101】
本出願の実施例では、ターゲットネットワーク側機器は、MB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約し、且つソースネットワーク側機器又はMB NFにこのマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0102】
選択的に、一つの実施例として、前記装置800は、前記ソースネットワーク側機器からのプロトコルデータユニットPDUセッションの識別子情報を受信するための受信モジュールと、前記MB NFに前記PDUセッションの前記識別子情報を送信するための送信モジュール804とをさらに含む。
【0103】
選択的に、一つの実施例として、前記装置800は、受信モジュールをさらに含み、この受信モジュールは、前記ソースネットワーク側機器からの、
モード切り替え指示と、
前記ターゲットモードとのうちの少なくとも一つを受信するために用いられてもよい。
【0104】
選択的に、一つの実施例として、前記モード切り替え指示は、特定のQoSフロー識別子を含む。
【0105】
選択的に、一つの実施例として、前記装置800は、受信モジュールをさらに含み、前記MB NFからの、
前記PDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを受信するために用いられてもよい。
【0106】
選択的に、一つの実施例として、前記装置800は、受信モジュールをさらに含み、前記MB NFからの、
モード切り替え指示と、
前記ターゲットモードと、
PDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを受信するために用いられてもよい。
【0107】
選択的に、一つの実施例として、前記PDUセッションに対応する前記QoSパラメータを受信した場合に、リソース予約モジュール802は、前記PDUセッションのエアインターフェースリソースを予約するために用いられてもよい。
【0108】
選択的に、一つの実施例として、送信モジュール804は、前記MB NFに、
PDUセッションのエアインターフェースリソースと、
前記マルチキャストトラフィックデータを受信するためのマルチキャスト下りリンクトンネルリソースとのうちの少なくとも一つを送信するために用いられてもよい。
【0109】
選択的に、一つの実施例として、前記装置800は、前記マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによって前記マルチキャストトラフィックデータを受信するための受信モジュールと、前記マルチキャストエアインターフェースリソースによって前記端末に前記マルチキャストトラフィックデータを送信するための送信モジュール804とをさらに含む。
【0110】
図9は、本出願の実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図であり、この装置は、前文の実施例に紹介されたMB NFに対応する。
図9に示すように、この装置900は、
ターゲットネットワーク側機器にマルチキャストQoS情報を送信するための送信モジュール902を含み、前記マルチキャストQoS情報は、前記ターゲットネットワーク側機器がマルチキャストエアインターフェースリソースを予約するために用いられる。ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0111】
本出願の実施例では、ターゲットネットワーク側機器は、MB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に、マルチキャストエアインターフェースリソースを予約し、且つソースネットワーク側機器又はMB NFにこのマルチキャストエアインターフェースリソースを送信する。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0112】
選択的に、一つの実施例として、前記装置900は、前記マルチキャストエアインターフェースリソースを受信するための受信モジュールをさらに含む。
【0113】
選択的に、一つの実施例として、前記装置900は、前記ターゲットネットワーク側機器からのPDUセッションの識別子情報を受信するための受信モジュールをさらに含み、ここで、前記PDUセッションの前記識別子情報は、前記ソースネットワーク側機器により前記ターゲットネットワーク側機器に送信される。
【0114】
選択的に、一つの実施例として、送信モジュール902は、前記ターゲットネットワーク側機器に、前記PDUセッションに対応するQoSパラメータと、マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを送信するために用いられてもよい。
【0115】
選択的に、一つの実施例として、送信モジュール902は、前記ターゲットネットワーク側機器に、
モード切り替え指示と、
前記ターゲットモードと、
PDUセッションに対応するQoSパラメータと、
マルチキャスト情報とのうちの少なくとも一つを送信するために用いられてもよい。
【0116】
選択的に、一つの実施例として、前記装置900は、前記ターゲットネットワーク側機器からの、PDUセッションのエアインターフェースリソースと、前記マルチキャストトラフィックデータを送信するためのマルチキャスト下りリンクトンネルリソースとのうちの少なくとも一つを受信するための受信モジュールをさらに含む。
【0117】
選択的に、一つの実施例として、送信モジュール902は、前記マルチキャスト下りリンクトンネルリソースによって前記マルチキャストトラフィックデータを送信するために用いられてもよい。
【0118】
図10は、本出願の実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図であり、この装置は、前文の実施例に紹介されたソースネットワーク側機器に対応する。
図10に示すように、この装置1000は、
マルチキャストエアインターフェースリソースを受信するための受信モジュール1002を含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0119】
本出願の実施例では、モード切り替えの装置は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信し、このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものであり、モード切り替えの装置は、端末にこのマルチキャストエアインターフェースリソースを送信することもできる。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0120】
選択的に、一つの実施例として、前記装置1000は、前記ターゲットネットワーク側機器にPDUセッションの識別子情報を送信するための送信モジュールを含む。
【0121】
図11は、本出願の実施例によるモード切り替えの装置の構造概略図であり、この装置は、前記の実施例に紹介された端末に対応する。
図11に示すように、この装置1100は、
マルチキャストエアインターフェースリソースを受信するための受信モジュール1102を含み、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記装置が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0122】
本出願の実施例では、モード切り替えの装置は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信し、このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。このように、モード切り替えの装置、例えば端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0123】
本出願の実施例におけるモード切り替えの装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的には、移動端末は、以上に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例に対して具体的に限定しない。
【0124】
本出願の実施例におけるモード切り替えの装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例に対して具体的に限定しない。
【0125】
本出願の実施例によるモード切り替えの装置は、
図2から
図7の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0126】
選択的に、
図12に示すように、本出願の実施例は、さらに、プロセッサ1201と、メモリ1202と、メモリ1202に記憶されており、且つ前記プロセッサ1201上で運行できるプログラム又は命令と、を含む通信機器1200を提供する。例えばこの通信機器1200が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ1201により実行される時、上記モード切り替え方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。この通信機器1200がネットワーク側機器である時、このプログラム又は命令がプロセッサ1201により実行される時、上記モード切り替え方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0127】
図13は、本出願の実施例の端末を実現するハードウェア構造概略図である。
【0128】
この端末1300は、無線周波数ユニット1301、ネットワークモジュール1302、オーディオ出力ユニット1303、入力ユニット1304、センサ1305、表示ユニット1306、ユーザ入力ユニット1307、インターフェースユニット1308、メモリ1309、及びプロセッサ1310などの部材を含むが、それらに限らない。
【0129】
当業者であれば理解できるように、端末1300は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1310にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図13に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここではこれ以上説明しない。
【0130】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット1304は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)13041とマイクロホン13042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ13041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット1306は、表示パネル13061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル13061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット1307は、タッチパネル13071及び他の入力機器13072を含む。タッチパネル13071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル13071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器13072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここではこれ以上説明しない。
【0131】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット1301は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後、プロセッサ1310に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット1301は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0132】
メモリ1309は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ1309は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよい。ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ1309は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0133】
プロセッサ1310は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1310は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ1310に統合されなくてもよい。
【0134】
ここで、無線周波数ユニット1301は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信するために用いられる。このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。
【0135】
ここで、前記マルチキャストエアインターフェースリソースは、前記端末が切り替え後のターゲットモードによってマルチキャストトラフィックデータを受信するために用いられ、前記マルチキャストQoS情報は、前記マルチキャストトラフィックデータに対応する。
【0136】
本出願の実施例では、端末は、マルチキャストエアインターフェースリソースを受信し、このマルチキャストエアインターフェースリソースは、ターゲットネットワーク側機器がMB NFからのマルチキャストQoS情報を受信した場合に予約したものである。このように、端末は、PDUセッションモードからターゲットモードに切り替え、且つこのマルチキャストエアインターフェースリソースによってマルチキャストトラフィックデータを受信することができ、モード切り替えの切り替え効率を向上させる。
【0137】
具体的には、本出願の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。
図14に示すように、このネットワーク側機器1400は、アンテナ141、無線周波数装置142、ベースバンド装置143を含む。アンテナ141と無線周波数装置142とが接続される。上りリンク方向において、無線周波数装置142は、アンテナ141を介して情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置143に送信して処理させる。下りリンク方向において、ベースバンド装置143は、送信する情報を処理し、無線周波数装置142に送信し、無線周波数装置142は、受信した情報を処理した後にアンテナ141を介して送出する。
【0138】
上記周波数帯域処理装置は、ベースバンド装置143に位置してもよく、以上の実施例においてネットワーク側機器により実行される方法は、ベースバンド装置143に実現されてもよく、このベースバンド装置143は、プロセッサ144とメモリ145を含む。
【0139】
ベースバンド装置143は、例えば少なくとも一つのベースバンドボードを含んでもよく、このベースバンドボード上に複数のチップが設置され、
図14に示すように、ここで、一つのチップは、例えばプロセッサ144であり、メモリ145と接続されて、メモリ145におけるプログラムを呼び出し、以上の方法の実施例に示すネットワーク側機器の操作を実行する。
【0140】
このベースバンド装置143は、ネットワークインターフェース146をさらに含んでもよく、無線周波数装置142との情報のインタラクションに用いられ、このインターフェースは、例えば汎用パブリック無線インターフェース(common public radio interface、CPRIと略称)である。
【0141】
具体的には、本発明の実施例のネットワーク側機器は、メモリ145に記憶されており、且つプロセッサ144上で運行できる命令又はプログラムをさらに含み、プロセッサ144は、メモリ145における命令又はプログラムを呼び出し、
図2から
図6に示す各モジュールが実行する方法を実行し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0142】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記モード切り替え方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0143】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサであってもよい。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0144】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行するために用いられ、上記モード切り替え方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0145】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0146】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「・・・を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は記載された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0147】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0148】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。