(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】ウェーハ回転装置、ウェーハ検査装置及びウェーハの検査方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240416BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/66 J
(21)【出願番号】P 2023547527
(86)(22)【出願日】2023-03-29
(86)【国際出願番号】 JP2023012841
(87)【国際公開番号】W WO2023190699
(87)【国際公開日】2023-10-05
【審査請求日】2023-08-09
(31)【優先権主張番号】P 2022054631
(32)【優先日】2022-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504385524
【氏名又は名称】株式会社ナノシステムソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金野 潤司
(72)【発明者】
【氏名】芳賀 一実
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-102706(JP,A)
【文献】特開2013-137292(JP,A)
【文献】特開2009-141081(JP,A)
【文献】特開平8-125004(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0315617(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、
前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、
前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、
前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、
を行う構成を有
し、
前記ウェーハ載置部は、前記載置アームが外周に沿って設けられた載置台が前記回転駆動部と連結された構成を有し、
前記昇降機構は、前記昇降アームが外周に沿って設けられた昇降台が昇降駆動部に連結された構成を有し、前記昇降台が前記載置台の下方に配置されており、
前記昇降台には、前記載置アームの本数より少ない本数の前記昇降アームが設けられている、
ウェーハ回転装置。
【請求項2】
ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、
前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、
前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、
前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、
を行う構成を有し、
前記載置アームは、前記ウェーハが載置された際に前記ウェーハの自重により前記ウェーハを保持する載置保持部を有しており、
前記回転駆動部は、前記ウェーハ押し上げ動作によって、前記ウェーハが前記載置アームと非接触の状態になっているときに、前記載置保持部が接触していた前記ウェーハの接触領域以上、前記ウェーハを回転させ、前記ウェーハ載置動作によって、前記接触領域を避けて前記ウェーハを前記載置アームに載置させる、
ウェーハ回転装置。
【請求項3】
前記回転駆動部は、
前記ウェーハ押し上げ動作によって、前記ウェーハが前記載置アームと非接触の状態になっているときに、回転軸を中心にして隣接する前記載置アーム間の配置角度よりも小さく、かつ、前記載置アームが回転方向に隣接している他の前記載置アームの回転前位置に重ならない角度θ1以下に前記ウェーハを回転させ、前記ウェーハ載置動作によって、前記接触領域を避けて前記ウェーハを前記載置アームに載置させる、
請求項
2に記載のウェーハ回転装置。
【請求項4】
ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、
前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、
前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、
前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、
を行う構成を有し、
前記回転駆動部によって前記ウェーハを回転させている際に、前記ウェーハの表面、裏面及びエッジのうち少なくともいずれかが検査センサによって検査される、
ウェーハ回転装置。
【請求項5】
ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、
前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、
前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、
前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、
を行う構成を有し、
前記昇降機構は、
搬送ロボットから前記ウェーハを受け取る際、前記ウェーハ押し上げ動作によって前記昇降アームを上昇させ、前記搬送ロボットによって前記ウェーハが前記昇降アームに載置され、
前記搬送ロボットに前記ウェーハを受け渡す際、前記ウェーハ押し上げ動作によって前記昇降アームを上昇させ、前記昇降アームに載置されている前記ウェーハを前記搬送ロボットに受け渡す、
ウェーハ回転装置。
【請求項6】
ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、
前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、
前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、
前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、
を行う構成を有し、
前記載置アームには、前記ウェーハと接触する先端に弾性部材が設けられ、前記弾性部材に点接触により前記ウェーハが載置される載置保持部を有しており、
前記載置保持部には、載置された前記ウェーハの裏面から遠ざかるように傾斜した傾斜面が前記弾性部材の両側に形成されている、
ウェーハ回転装置。
【請求項7】
ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、
前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、
前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、
前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、
を行う構成を有する、ウェーハ回転装置と、
前記ウェーハ回転装置によって回転させているウェーハの表面、裏面及びエッジのうち少なくともいずれかを検査する検査センサと、
を備える、ウェーハ検査装置。
【請求項8】
ウェーハ回転装置によってウェーハを回転させながら、前記ウェーハの表面、裏面及びエッジのうち少なくともいずれかを検査センサによって検査する、ウェーハの検査方法であって、
前記ウェーハ回転装置のウェーハ載置部に設けられた複数の載置アームにウェーハを載置させる載置ステップと、
前記ウェーハ回転装置の回転駆動部によって前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させ、前記ウェーハの表面、裏面及びエッジのうちいずれかを前記検査センサによって検査するウェーハ検査ステップと、
前記ウェーハ載置部の回転を停止する回転停止ステップと、
昇降機構において、前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げステップと、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部を、前記回転駆動部によって所定角度回転させ、前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置をずらす、ウェーハ回転ステップと、
前記昇降機構において、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させる再載置ステップと、
前記ウェーハ回転装置の回転駆動部によって前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させ、前記載置アームに対して載置位置をずらした前記ウェーハの表面、裏面及びエッジのうちいずれかを前記検査センサによって検査するウェーハ再検査ステップと、
を含む、ウェーハの検査方法。
【請求項9】
前記載置ステップの前に、
前記昇降機構の前記昇降アームを上昇させ、搬送ロボットによって前記昇降アームに前記ウェーハを載置させるウェーハ受け取りステップを含み、
前記載置ステップは、
前記昇降アームを下降させることにより、前記載置アームに前記ウェーハを載置させる、
請求項
8に記載のウェーハの検査方法。
【請求項10】
前記ウェーハ再検査ステップの後に、
前記昇降機構の前記昇降アームを上昇させ、搬送ロボットに対して前記昇降アームに載置された前記ウェーハを受け渡すウェーハ受け渡しステップを含む、
請求項
8又は
9に記載のウェーハの検査方法。
【請求項11】
ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、
前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、
前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、
を備え、
前記昇降機構は、
前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、
前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、
を行う構成を有し、
前記ウェーハ載置部は、前記載置アームが外周に沿って設けられた載置台が前記回転駆動部と連結された構成を有し、
前記昇降機構は、前記昇降アームが外周に沿って設けられた、開口部を有する円盤状の昇降台が昇降駆動部に連結された構成を有し、前記昇降台が前記載置台の下方に配置されている、
ウェーハ回転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハ回転装置、ウェーハ検査装置及びウェーハの検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造プロセスでは、円板状のウェーハを保持して当該ウェーハの円中心を回転軸としてウェーハを周方向に回転させるウェーハ回転装置が、ウェーハ検査装置や、ウェーハ洗浄装置、ウェーハ表面処理装置、フォトレジスト等の薬液などを塗布する塗布装置、その他の半導体製造装置など、種々の装置に用いられている。例えば、ウェーハ検査装置では、ウェーハ回転装置でウェーハを周方向に回転させながら、当該ウェーハの表裏面やエッジ(外周部)の欠陥及び異物の付着を検査センサによって検査している(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、特許文献1には、ウェーハの周方向に沿って複数の把持用可動爪を等間隔に配置し、各把持用可動爪の先端に形成された凹面でそれぞれウェーハのエッジを把持した状態で当該ウェーハを周方向に回転させるウェーハ回転装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなウェーハ回転装置では、各把持用可動爪の先端にそれぞれ形成された凹面でウェーハのエッジが把持されることから、当該把持用可動爪の凹面とウェーハのエッジとの接触部分において摩耗粉の発生も懸念され、摩耗粉によるコンタミネーションが発生する恐れもある。
【0006】
また、ウェーハ回転装置では、ウェーハのエッジを把持用可動爪の凹面で把持すると、当該凹面に位置しているウェーハのエッジ箇所については把持用可動爪が妨げとなりエッジの検査を行い難い。そのため、把持用可動爪の凹面に位置するウェーハのエッジ箇所を検査するには、把持しているウェーハのエッジ箇所以外の箇所を把持用可動爪で改めて把持する必要があり、把持用可動爪による複雑なウェーハの持ち直し動作が必要になる。このため、ウェーハの持ち直し動作にかかる時間が長くなってスループットが低下してしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来よりもコンタミネーションの発生を抑制し得るとともに、スループットを向上することができるウェーハ回転装置、ウェーハ検査装置及びウェーハの検査方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るウェーハ回転装置は、ウェーハが載置される複数の載置アームが設けられたウェーハ載置部と、前記ウェーハ載置部を回転させることにより、前記載置アームに載置された前記ウェーハを、前記ウェーハの中心を回転軸として周方向に回転させる回転駆動部と、前記載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構と、を備え、前記昇降機構は、前記ウェーハの回転停止時に、前記昇降アームを上昇させ、前記載置アームに載置された前記ウェーハを前記昇降アームで上方に押し上げて、前記ウェーハを前記載置アームと非接触の状態にするウェーハ押し上げ動作と、前記載置アームが前記ウェーハと非接触の状態にある前記ウェーハ載置部が前記回転駆動部によって所定角度回転されて前記載置アームに対する前記ウェーハの載置位置がずらされた後に、前記昇降アームを下降させ、前記載置アームに前記ウェーハを再び載置させるウェーハ載置動作と、を行う構成を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ウェーハを把持することなく載置アームに対するウェーハの載置位置をずらすことができるので、その分、ウェーハとの物理的接触が減り、従来よりもコンタミネーションの発生を抑制し得る。また、本発明は、従来よりも簡易な動作により短い時間で載置アームに対するウェーハの載置位置をずらすことができるので、その分、従来よりもスループットを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係るウェーハ検査装置の構成(1)を示す斜視図である。
【
図2】本発明に係るウェーハ検査装置の構成(2)を示す斜視図である。
【
図3A】ウェーハ回転装置がウェーハ受け取り・受け渡し位置に移動したときの構成を示す概略図である。
【
図3B】ウェーハ回転装置がウェーハ検査位置に移動したときの構成を示す概略図である。
【
図4】ウェーハ回転装置がウェーハ検査位置に移動したときのウェーハ検査装置の構成を示す斜視図である。
【
図5】ウェーハが載置アームに載置されたときのウェーハ回転装置の構成を示す斜視図である。
【
図6A】ウェーハが載置アームに載置されているときのウェーハ回転装置の構成を示す側面図である。
【
図6B】昇降アームによりウェーハを押し上げているときのウェーハ回転装置の構成を示す側面図である。
【
図7】ウェーハが昇降アームに載置されたときのウェーハ回転装置の構成を示す斜視図である。
【
図8A】ウェーハが載置アームに載置されているときの上面構成を示す概略図である。
【
図8C】昇降アームによりウェーハが押し上げられたときの上面構成を示す概略図である。
【
図9A】昇降アームによりウェーハを押し上げた状態で載置台を回転させてウェーハに対する載置アームの載置位置をずらしたときの上面構成を示す概略図である。
【
図9C】昇降アームを下降させてウェーハを載置アームに再び載置させたときの上面構成を示す概略図である。
【
図10】ウェーハに対して載置アームを周方向にずらす際の最適な角度を説明するための概略図である。
【
図11】第2の実施の形態に係る載置保持部の上面構成、側面構成、及び先端構成を示す概略図である。
【
図12】第3の実施の形態に係る装置保持部の上面構成、側面構成、及び先端構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下図面に基づいて本発明の実施の形態を詳述する。以下の説明において、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
(1)本発明に係るウェーハ検査装置の概要
図1及び
図2は、本発明に係るウェーハ検査装置1の構成を示した概略図であり、
図1はウェーハ検査装置1を一方側面側から見たときの構成を示し、
図2は、ウェーハ検査装置1を他方側面側から見たときの構成を示した概略図である。ウェーハ検査装置1は、板状の台座2と、台座2上に設けられたスライド機構3と、スライド機構3に設置されたウェーハ回転装置4と、制御部5と、C型の照明部6と、を備えており、さらに、検査センサとして、上面検査カメラ7aと、下面検査カメラ7bと、ノッチセンサ8と、を備えている。なお、
図1及び
図2におけるX軸方向は、ウェーハ検査装置1の前後方向を示し、Z軸方向は、ウェーハ検査装置1の幅方向を示し、Y軸方向は、X軸方向及びZ軸方向と直交する、ウェーハ検査装置1の高さ方向を示す。
【0013】
ウェーハ検査装置1は、スライド機構3とウェーハ回転装置4と照明部6と上面検査カメラ7aと下面検査カメラ7bとノッチセンサ8とに、CPU(Central Processing Unit)構成でなる制御部5が接続された構成を有し、これらスライド機構3とウェーハ回転装置4と照明部6と上面検査カメラ7aと下面検査カメラ7bとノッチセンサ8が、制御部5からの制御信号に基づいて動作する。
【0014】
ウェーハ検査装置1は、ウェーハ100が載置されるウェーハ回転装置4がスライド機構3によってX軸方向にスライド自在に台座2上に設けられている。スライド機構3は、X軸方向に長手方向を有するスライド台座3aと、スライド台座3aに沿ってスライド移動する移動体3bと、スライド台座3aの長手方向に沿って移動体3bをスライド移動させる、モータ等の駆動部3cと、を備えている。
【0015】
スライド機構3には、移動体3bを移動させる駆動部3cが所定位置に設けられ、当該移動体3bの上部にウェーハ回転装置4の基台10が固定されている。スライド機構3は、制御部5からの制御信号に基づいて駆動部3cが駆動し、当該駆動部3cによって移動体3bをスライド台座3aの長手方向に沿ってX軸方向にスライドさせることにより、当該移動体3bに固定されたウェーハ回転装置4をX軸方向の所定位置まで移動させる。
【0016】
この場合、ウェーハ回転装置4は、スライド機構3によって、後述するウェーハ受け取り・受け渡し位置からウェーハ検査位置まで移動され、その後、ウェーハ検査位置からウェーハ受け取り・受け渡し位置まで移動される。
【0017】
ここで、ウェーハ受け取り・受け渡し位置とは、ウェーハ回転装置4が図示しない搬送ロボットから検査前のウェーハ100を受け取るとともに、ウェーハ回転装置4が検査後のウェーハ100を搬送ロボットに受け渡す位置である。ウェーハ検査位置とは、ウェーハ回転装置4によりウェーハ100を回転させながら、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8によって当該ウェーハ100を検査する位置である。
【0018】
図1、
図2及び
図3Aは、ウェーハ回転装置4がウェーハ受け取り・受け渡し位置に移動したときの概略図であり、
図3B及び
図4は、ウェーハ回転装置4がウェーハ検査位置に移動したときの概略図である。
【0019】
ウェーハ受け取り・受け渡し位置では、
図1、
図2及び
図3Aに示すように、ウェーハ回転装置4が、照明部6、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8から遠ざかるように配置される。これにより、ウェーハ回転装置4は、照明部6、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8が妨げとならずに、搬送ロボット(図示せず)が把持したウェーハ100を当該搬送ロボットから受け取ることができるとともに、検査後のウェーハ100を搬送ロボットへ受け渡すことができる。
【0020】
ウェーハ回転装置4は、
図3Aに示すように、ウェーハ受け取り・受け渡し位置で、ウェーハ載置部16上にウェーハ100が載置されると、
図3Bに示すように、ウェーハ検査位置に移動する。これにより、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ載置部16に載置されたウェーハ100を、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8によって検査可能な位置に位置決めさせる。
【0021】
C型の照明部6は、
図3B及び
図4に示すように、ウェーハ回転装置4がウェーハ検査位置に移動したとき、C字状の対向する端部が、ウェーハ載置部16に載置されたウェーハ100の表面及び裏面に対向するように形成されている。照明部6は、ウェーハ回転装置4がウェーハ検査位置にあるとき、当該照明部6と対向配置されたウェーハ100の表面、エッジ及び裏面に照明光を放射する。
【0022】
上面検査カメラ7aは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等であり、照明部6が照明するウェーハ100の表面の照明範囲を撮像する位置に配置されている。上面検査カメラ7aは、ウェーハ検査位置でウェーハ回転装置4により回転されているウェーハ100の表面を撮像し、得られた撮像画像データを制御部5に送出する。これにより、制御部5は、上面検査カメラ7aから受け取った撮像画像データに基づいてウェーハ100の表面における欠陥の有無や異物の付着等を検査し得る。
【0023】
下面検査カメラ7bは、例えば、上面検査カメラ7aと同様にCCDカメラやCMOSカメラ等であり、照明部6が照明するウェーハ100の裏面の照明範囲を撮像する位置に配置されている。下面検査カメラ7bは、ウェーハ検査位置でウェーハ回転装置4により回転されているウェーハ100の裏面を撮像し、得られた撮像画像データを制御部5に送出する。これにより、制御部5は、下面検査カメラ7bから受け取った撮像画像データに基づいてウェーハ100の裏面における欠陥の有無や異物の付着等を検査し得る。
【0024】
なお、上面検査カメラ7a及び下面検査カメラ7bは、例えば、所定の位置に固定させた状態で、ウェーハ回転装置4により回転されているウェーハ100のエッジや、当該エッジ周辺の表裏面を撮像する。なお、上面検査カメラ7a及び下面検査カメラ7bは、例えば、ウェーハ100の径方向に沿って移動可能な構成としたり、又は、撮像角度が調整可能な構成としてもよい。この場合、上面検査カメラ7a及び下面検査カメラ7bは、ウェーハ回転装置4によりウェーハ100が回転している際に、当該ウェーハ100の径方向に沿って移動させたり、又は、撮像角度を調整することで、ウェーハ100のエッジ及び表裏面を撮像することができる。
【0025】
ノッチセンサ8は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラを備えており、撮像領域においてウェーハ100のエッジを表裏面から挟み込む構成を有している。ノッチセンサ8は、ウェーハ回転装置4によって回転しているウェーハ100のエッジを撮像領域において撮像し、得られた撮像画像に基づいて、ウェーハ100のエッジに形成されているノッチ(特定の結晶方向を示すための切欠き)の欠陥の有無や異物の付着等を検出する。なお、ノッチセンサ8は、例えば、静電容量センサを用いて、ノッチの欠陥の有無や異物の付着等を検出する構成であってもよい。
【0026】
(2)ウェーハ回転装置の構成
次にウェーハ回転装置4の構成について説明する。
図5に示すように、ウェーハ回転装置4は、基台10に回転駆動部14を介してウェーハ載置部16が設けられている。基台10は、箱型形状でなり、下面がスライド機構3の移動体3bに固定され(
図1)、例えば、モータ等の回転駆動部14が上面に設置されている。回転駆動部14は、Y軸方向に回転軸を有し、当該回転軸を中心にウェーハ載置部16を回転させる。
【0027】
ウェーハ載置部16は、複数の載置アーム164が外周に沿って設けられた載置台162と、一端が載置台162の下面に固定され、かつ、他端が回転駆動部14と連結した回転支柱部161と、を有する。本実施形態に係る載置台162は、円盤状に形成されており、外周に複数の載置アーム164が等間隔に配置された構成を有する。なお、本実施形態では、6つの載置アーム164を載置台162の外周に等間隔に配置された例を示す。載置台162は、下面の円中心から回転支柱部161がY軸方向に延設されており、回転駆動部14からの回転力が回転支柱部161を介して伝達されることにより当該円中心を回転軸として回転可能に構成されている。
【0028】
複数の載置アーム164は同一構成でなることから、ここでは1つの載置アーム164に着目して説明する。載置アーム164は、L字状に屈曲した支持部1641と、内角が鈍角に屈曲した先端部1642と、ウェーハ100と接する樹脂部材でなる載置保持部1643と、を備えている。
【0029】
載置アーム164の支持部1641は、一端が載置台162に固定され、載置台162の径方向に沿って延びた後、載置台162の外周外側でY軸方向に沿って上方に向けて屈曲し、他端が載置台162から所定高さの位置に配置されている。支持部1641の他端には、先端部1642の一端が一体形成されている。先端部1642は、支持部1641の他端から、載置台162の径方向に沿って載置台162の外周外側に向けて延びた後に、載置台162の外周外側に向けて斜め上方に屈曲し、他端が載置台162の斜め上方の所定位置に配置されている。また、先端部1642には、載置台162の外周外側において斜め上方に向けて屈曲した表面領域に載置保持部1643が設けられており、当該載置保持部1643にウェーハ100のエッジが載置される。
【0030】
これら複数の載置アーム164は、ウェーハ100のエッジを取り囲むように載置台162の外周に沿って配置され、各先端部1642の載置保持部1643にウェーハ100のエッジを載置可能な構成を有する。複数の載置アーム164は、ウェーハ100のエッジに沿って配置された各載置保持部1643上にウェーハ100のエッジが載置されると、当該ウェーハ100の自重によって当該ウェーハ100のエッジを載置保持部1643で保持し得る。
【0031】
かかる構成に加えて、ウェーハ回転装置4は、載置アーム164に対して相対的に昇降可能な複数の昇降アーム184が設けられた昇降機構18を備える。昇降機構18は、モータ等の昇降駆動部12と、昇降駆動部12によってY軸方向に昇降して昇降アーム184を昇降させるウェーハ昇降部180と、ウェーハ昇降部180をY軸方向に案内する柱状でなる複数の案内支柱部181と、を備える。
【0032】
昇降駆動部12は、基台10の内部に設置されており、Z軸方向を回転軸として時計方向又は半時計方向に回転可能な回転部12aが、基台10の側面に開口された開口部10aから外部に露出している。昇降駆動部12は、回転部12aを回転させることにより、回転方向に応じてウェーハ昇降部180をY軸方向に沿って昇降させる。
【0033】
ウェーハ昇降部180は、開口部187を有した円盤状の昇降台182と、昇降台182の外周下面から下方に向けて延設された側壁部183と、昇降台182の外周に沿って設けられた複数の昇降アーム184と、を備えている。ウェーハ昇降部180は、昇降駆動部12の回転部12aに接する側壁部183の側面183aに凹凸状の側壁側係合部1832がY軸方向に沿って形成されており、昇降駆動部12の回転部12aの外周に形成された凹凸状の係合部12bに、当該側壁側係合部1832が係合している。これにより、ウェーハ昇降部180は、昇降駆動部12の回転部12aの回転に応じてY軸方向に昇降する。
【0034】
案内支柱部181は、それぞれ基台10の上面からY軸方向に沿って上方に延設されており、昇降台182に形成された挿入孔188に挿通されている。これにより、昇降台182は、昇降駆動部12からの駆動力により昇降する際に、案内支柱部181の長手方向に沿って昇降することによりY軸方向に沿って上下動し得る。
【0035】
昇降台182には、外周から中心部までを切り欠いた開口部187が形成されており、開口部187の当該昇降台182の中心に位置する領域に、ウェーハ載置部16の回転支柱部161が挿通され、当該回転支柱部161の長手方向に沿ってY軸方向に昇降する。この開口部187は、切り欠かれた外周側から中心部までの開口径がウェーハ載置部16の回転支柱部161の径よりも僅かに大きく形成されている。これにより、昇降台182の開口部187に回転支柱部161を配置させる組み立て作業時に、開口部187の外周側から中心部に向けて回転支柱部161を挿通可能とし、開口部187内に回転支柱部161を簡単に配置させることができる。
【0036】
本実施形態に係る昇降台182は、外周に沿って所定の位置に複数の昇降アーム184が配置された構成を有する。なお、本実施形態では、4つの昇降アーム184を昇降台182の外周に沿って配置した例を示す。昇降台182は、直径が、上方に位置する載置台162の直径よりも大きく選定されており、当該昇降台182の外周が載置台162の外周よりも外側に位置している。これにより、昇降台182の外周に沿って設けられた複数の昇降アーム184は、それぞれ載置台162の外周よりも外側に配置されている。
【0037】
複数の昇降アーム184は同一構成でなることから、ここでは1つの昇降アーム184に着目して説明する。昇降アーム184は、L字状に屈曲した支持部1841と、内角が鈍角に屈曲した先端部1842と、ウェーハ100と接する樹脂部材でなる載置保持部1843と、を備えている。
【0038】
昇降アーム184の支持部1841は、一端が昇降台182に固定され、昇降台182の径方向に沿って延びた後、昇降台182の外周外側でY軸方向に沿って上方に向けて屈曲し、他端が昇降台182から所定高さの位置に配置されている。支持部1841の他端には、先端部1842の一端が一体形成されている。先端部1842は、支持部1841の他端から、昇降台182の径方向に沿って昇降台182の外周外側に向けて延びた後に、昇降台182の外周外側に向けて斜め上方に屈曲し、他端が昇降台182の斜め上方の所定位置に配置されている。また、先端部1842には、昇降台182の外周外側において斜め上方に向けて屈曲した表面領域に載置保持部1843が設けられている。
【0039】
これら複数の昇降アーム184は、ウェーハ100のエッジを取り囲むように昇降台182の外周に沿って配置され、各先端部1842の載置保持部1843にウェーハ100のエッジを載置可能な構成を有する。複数の昇降アーム184は、ウェーハ昇降部180が上昇した際に、ウェーハ100のエッジに沿って配置された各載置保持部1843上にウェーハ100のエッジが載置可能な構成を有し、当該ウェーハ100のエッジが載置保持部1843に載置された際には当該ウェーハ100の自重によって当該ウェーハ100のエッジを載置保持部1843で保持し得る。
【0040】
ここで、
図5及び
図6Aは、昇降アーム184が下降しているときのウェーハ回転装置4の構成を示している。
図5及び
図6Aに示すように、昇降アーム184は、ウェーハ昇降部180が下降すると、昇降アーム184の載置保持部1843が、載置アーム164の載置保持部1643よりも下方に位置し、載置アーム164に載置されているウェーハ100に、当該昇降アーム184の載置保持部1843が非接触の状態になる。これにより、載置アーム164に載置されているウェーハ100は、昇降アーム184が妨げとならずに、当該ウェーハ載置部16によって回転可能な状態となる。
【0041】
図6B及び
図7は、昇降アーム184が上昇しているときのウェーハ回転装置4の構成を示している。
図6B及び
図7に示すように、昇降アーム184は、ウェーハ載置部16が回転してないときにウェーハ昇降部180が上昇する。昇降アーム184は、ウェーハ100の回転停止時に上昇すると、当該昇降アーム184の載置保持部1843が、載置アーム164の載置保持部1643よりも上方に位置し、当該載置アーム164に載置されているウェーハ100を当該昇降アーム184の載置保持部1843によって押し上げる。これにより、載置アーム164に載置されていたウェーハ100は、載置アーム164に替わって昇降アーム184の載置保持部1843に載置され、当該ウェーハ載置部16によって回転不可能な状態となる。
【0042】
本実施形態では、隣接する昇降アーム184の間に載置アーム164が配置されており、昇降アーム184の上昇時、隣接する昇降アーム184の間で載置アーム164が所定角度回転可能に構成されている。
【0043】
ここで、昇降アーム184は、載置アーム164に載置されているウェーハ100を、単に載置アーム164から押し上げるだけであるため、回転するウェーハ100を保持する載置アーム164の本数よりも当該昇降アーム184の本数を少なくすることができ、その分、ウェーハ昇降部180の構成を簡素化させている。
【0044】
(3)ウェーハ受け取り動作
次に、本実施形態に係るウェーハ回転装置4が、図示しない搬送ロボットから検査前のウェーハ100を受け取る際のウェーハ受け取り動作について説明する。ウェーハ回転装置4は、ウェーハ受け取り動作として、
図1、
図2及び
図3Aに示すように、照明部6、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8からそれぞれ遠ざかった、ウェーハ受け取り・受け渡し位置に配置される。
【0045】
次いで、ウェーハ回転装置4は、
図6B及び
図7に示すように、昇降駆動部12を駆動し、昇降台182をY軸方向に上昇させることにより、昇降アーム184の載置保持部1843を、載置アーム164の載置保持部1643よりも上方に位置させ、昇降アーム184にウェーハ100が載置可能な状態にする。次いで、図示しない搬送ロボットで把持された検査前のウェーハ100が、当該搬送ロボットによってウェーハ回転装置4の昇降アーム184に載置される。
【0046】
本実施形態では、搬送ロボットによりウェーハ100を昇降アーム184に載置させる際、載置アーム164の本数よりも昇降アーム184の本数が少ない分、搬送ロボットの可動領域が増え、搬送ロボットによって昇降アーム184にウェーハ100を簡単に載置させることができる。
【0047】
次いで、ウェーハ回転装置4は、
図5及び
図6Aに示すように、昇降駆動部12を駆動し、昇降台182をY軸方向に下降させることにより、昇降アーム184の載置保持部1843を、載置アーム164の載置保持部1643よりも下方に位置させる。これにより、ウェーハ回転装置4は、昇降アーム184に載置されていたウェーハ100を載置アーム164に載置し、昇降アーム184から載置アーム164へと当該ウェーハ100を持ち替えて、ウェーハ載置部16によってウェーハ100を回転可能な状態としてウェーハ受け取り動作を終了する。
【0048】
(4)ウェーハ検査動作
次に、ウェーハ100を検査するウェーハ検査動作について説明する。ウェーハ回転装置4は、上述したウェーハ受け取り動作によって、ウェーハ受け取り・受け渡し位置でウェーハ100が載置アーム164に載置されると、ウェーハ検査動作として、
図4及び
図3Bに示すように、スライド機構3によって、ウェーハ受け取り・受け渡し位置からウェーハ検査位置に移動する。
【0049】
これにより、ウェーハ回転装置4は、載置アーム164に載置されたウェーハ100の表面、エッジ及び裏面に照明部6からの照明光を照射しつつ、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8によって当該ウェーハ100を検査可能な状態となる。
【0050】
次いで、ウェーハ回転装置4は、回転駆動部14によってウェーハ載置部16を回転させ、載置アーム164に自重により保持されたウェーハ100を回転させながら、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8により当該ウェーハ100をそれぞれ検査させる。
【0051】
ここで、
図8Aは、ウェーハ検査時において、ウェーハ100が載置された載置アーム164と、下降状態の昇降アーム184とを上面から見たときの構成を示す概略図であり、
図8Bは、ウェーハ検査時において、ウェーハ100が載置された載置アーム164と、下降状態の昇降アーム184とを側面から見たときの構成を示す概略図である。なお、
図8Bでは、図面を簡略化するために、載置アーム164のうちウェーハ100に当接している箇所のみを図示している。また、図面を簡略化するために、
図8Aから
図8Dや、後述する
図9Aから
図9Dでは、載置アーム164の載置保持部1643と、昇降アーム184の載置保持部1843との図示は省略しており、ここでは単に載置アーム164及び昇降アーム184と称して以下説明する。
【0052】
図8A及び
図8Bに示すように、載置アーム164にウェーハ100を載置させた状態で当該ウェーハ100を回転させながら上面検査カメラ7a等でウェーハ100を検査する際、載置アーム164と接触しているウェーハ100のエッジ部分は、当該載置アーム164により隠れてしまう可能性があり、載置アーム164に載置されているウェーハ100の載置位置ER1が非検査領域となってしまう恐れがある。そこで、本実施形態に係るウェーハ回転装置4は、ウェーハ検査動作時、後述するウェーハ持ち替え動作を実行することにより、載置アーム164に対するウェーハ100の載置位置ER1をずらして、ウェーハ100の非検査領域であった載置位置ER1を検査可能な領域にし得る。以下、このウェーハ持ち替え動作について説明する。
【0053】
なお、ここでは、載置アーム164にウェーハ100を載置させた際、載置アーム164が接触しているウェーハ100の載置位置ER1の領域を接触領域とも称する。
【0054】
この場合、ウェーハ回転装置4は、上述したウェーハ検査動作時、ウェーハ100を回転させながら上面検査カメラ7a等でウェーハ100を検査した後、ウェーハ100の回転を一旦停止させる。この際、ウェーハ回転装置4は、
図8C及び
図8Dに示すように、載置アーム164の位置が、昇降アーム184の位置と重ならないように、載置アーム164を所定位置に停止させる。
【0055】
次いで、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ押し上げ動作として、昇降台182を上昇させることにより昇降アーム184をY軸方向に上昇させ、載置アーム164に載置されたウェーハ100を昇降アーム184で上方に押し上げる。これにより、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100を載置アーム164と非接触の状態にし、ウェーハ100が載置された昇降アーム184の下方において載置アーム164を回転可能な状態にする。
【0056】
次いで、ウェーハ回転装置4は、
図9A及び
図9Bに示すように、ウェーハ100と非接触の状態にある載置アーム164を回転駆動部14によって所定角度回転させることにより、ウェーハ検査時に載置アーム164と接触していたウェーハ100の非検査領域である載置位置ER1を、載置アーム164に対してウェーハ100の周方向にずらす。
【0057】
次いで、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ載置動作として、
図9C及び
図9Dに示すように、昇降台182を下降させることにより昇降アーム184をY軸方向に下降させ、昇降アーム184に載置されていたウェーハ100を載置アーム164に再び載置させる(再載置ステップ)。これにより、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ検査時に載置アーム164と接触していたウェーハ100の載置位置ER1とは異なる位置を、載置アーム164に載置させることができる。
【0058】
なお、ウェーハ回転装置4は、載置アーム164を回転させてウェーハ100の載置位置ER1を載置アーム164に対してウェーハ100の周方向にずらす際、載置アーム164の載置保持部1643が接触していたウェーハ100の接触領域以上、当該ウェーハ100を周方向に回転させることが望ましい。これにより、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ載置動作を行った際に、ウェーハ100の非検査領域となっている載置位置ER1を避けて、当該非検査領域以外の異なる位置を載置アーム164に載置させることができる。
【0059】
このようにして、ウェーハ回転装置4は、載置アーム164に載置されて非検査領域になっていたウェーハ100の載置位置ER1についても、照明部6からの照明光を照射しつつ、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8によって検査可能な状態となる。
【0060】
そして、ウェーハ回転装置4は、回転駆動部14によってウェーハ載置部16を回転させ、載置アーム164に自重により保持されたウェーハ100を回転させながら、上面検査カメラ7a、下面検査カメラ7b及びノッチセンサ8により、当該ウェーハ100の非検査領域であった載置位置ER1を検査させる。
【0061】
ここで、載置アーム164を回転させてウェーハ100の載置位置ER1を載置アーム164に対してウェーハ100の周方向にずらす際の角度としては、
図10に示すように、ウェーハ100の回転軸Oを中心にして隣接する載置アーム164a,164b間の配置角度よりも小さく、かつ、回転した載置アーム164aが回転方向に隣接している他の載置アーム164bの回転前位置に重ならない角度θ1以下であることが望ましく、また、回転軸Oを中心にして隣接する載置アーム164a,164b間の配置角度の1/2の角度θ2であることがより望ましく、さらに、載置アーム164aを載置位置ER1の2倍の距離だけ周方向にずらす角度θ3であることが最も望ましい。
【0062】
このように、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100に対して載置アーム164を角度θ1以下で周方向にずらすことにより、回転動作を抑えて、ウェーハ100において非検査領域となっていた載置位置ER1を避けてウェーハ100を載置アーム164に載置させることができ、ウェーハ100の非検査領域であった載置位置ER1を検査可能な領域にすることができる。また、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100に対して載置アーム164を周方向にずらす角度を、上述した角度θ2や角度θ3とし、回転動作を必要最小限に抑えることによって、その分、ウェーハ100に対して載置アーム164を周方向にずらす際の動作時間を短縮化させることができる。
【0063】
(5)ウェーハ受け渡し動作
ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100の非検査領域も含め、ウェーハ100の検査が終了すると、ウェーハ検査動作から、検査後のウェーハ100を搬送ロボットに受け渡すウェーハ受け渡し動作に移行する。この場合、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ受け渡し動作として、ウェーハ載置部16によるウェーハ100の回転を停止し、
図1、
図2及び
図3Aに示すように、スライド機構3によって、ウェーハ検査位置からウェーハ受け取り・受け渡し位置に移動する。
【0064】
次いで、ウェーハ回転装置4は、
図6B及び
図7に示すように、昇降駆動部12を駆動し、昇降台182をY軸方向に上昇させることにより、昇降アーム184の載置保持部1843を、載置アーム164の載置保持部1643よりも上方に位置させ、載置アーム164に載置されたウェーハ100を昇降アーム184で上方に押し上げる。
【0065】
これにより、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100を載置アーム164と非接触の状態にし、昇降アーム184にウェーハ100を載置させて、当該ウェーハ100を搬送ロボットに受け渡し可能な状態にする。
【0066】
本実施形態では、昇降アーム184から搬送ロボットにウェーハ100を受け渡す際、載置アーム164の本数よりも昇降アーム184の本数が少ない分、搬送ロボットの可動領域が増え、搬送ロボットによって昇降アーム184からウェーハ100を簡単に回収させることができる。
【0067】
(6)作用および効果
以上の構成において、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100が載置される複数の載置アーム164が設けられたウェーハ載置部16と、当該ウェーハ載置部16を回転させてウェーハ100を周方向に回転させる回転駆動部14と、載置アーム164に対して相対的に昇降可能な複数の昇降アーム184が設けられた昇降機構18とを備えている。
【0068】
そして、昇降機構18は、ウェーハ100の回転停止時に、昇降アーム184を上昇させ、載置アーム164に載置されたウェーハ100を昇降アーム184で上方に押し上げて、ウェーハ100を載置アーム164と非接触の状態にする(ウェーハ押し上げ動作)。
【0069】
これにより、ウェーハ載置部16は、回転駆動部14によって所定角度回転されて載置アーム164に対するウェーハ100の載置位置ER1をずらすことができる。
【0070】
昇降機構18は、ウェーハ載置部16が所定角度回転されて載置アーム164に対するウェーハ100の載置位置ER1がずらされた後、昇降アーム184を下降させ、載置アーム164にウェーハを再び載置させる(ウェーハ載置動作)。
【0071】
これにより、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100を把持することなく載置アーム164に対するウェーハ100の載置位置ER1をずらすことができるので、その分、ウェーハ100との物理的接触が減り、従来よりもコンタミネーションの発生を抑制し得る。また、ウェーハ回転装置4は、従来よりも簡易な動作により短い時間で載置アーム164に対するウェーハ100の載置位置ER1をずらすことができるので、その分、従来よりもスループットを向上することができる。
【0072】
さらに、ウェーハ回転装置4は、載置アーム164に対するウェーハ100の載置位置ER1をずらす際に、載置アーム164に載置されたウェーハ100を昇降アーム184によって単に押し上げるだけでよいため、回転するウェーハ100を保持する必要がある載置アーム164の本数よりも、昇降アーム184の本数を減らすことができ、その分、ウェーハ昇降部180の構成を簡素化できる。
【0073】
また、ウェーハ回転装置4は、ウェーハ100の載置位置ER1をずらすために用いる昇降アーム184を、搬送ロボットから検査前のウェーハ100を受け取る際と、搬送ロボットに検査後のウェーハ100を受け取らせる際とにも用いることができ、当該昇降アーム184をウェーハ受け取り・受け渡し用アームとしても兼用することができる。
【0074】
(7)他の実施の形態
(7-1)第2の実施形態に係る載置保持部の構成
なお、上述した実施形態においては、ウェーハ100が載置される、載置アーム164に樹脂部材でなる板状の載置保持部1643を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
図11に示すような構成の載置保持部1943を設けるようにしてもよい。ここで、
図11において、最も上の図は、第2の実施の形態に係る載置保持部1943の上面構成を示す概略図であり、その下の図は、上面構成に対応する側面構成を示す概略図であり、その右の図は、載置保持部1943の先端面構成を示す概略図である。
【0075】
載置保持部1943が設けられる載置アームは、
図5に示した載置アーム164とは支持部1641の他端に、
図11に示すような先端部194が設けられる点で相違する。先端部194は、支持部1641(
図5)の他端に根本部1940が連設され、根本部1940の先端から斜め上方に延びた傾斜部1941の先端に載置保持部1943が設けられた構成を有し、ウェーハ100の自重によって当該ウェーハ100のエッジを載置保持部1943で保持し得る。
【0076】
載置保持部1943には、
図11の先端面構成を示す図に示すように、先端面197から上面中央に延びるようにして断面V字状に切り欠かれた切り込み部199が形成され、切り込み部199の長手方向に沿って、ゴム等の樹脂材で形成された円柱状の弾性部材200が設けられている。載置保持部1943は、ウェーハ100が載置された際に、ウェーハ100の外周部の下ベベルが弾性部材200の湾曲面と点接触して当該ウェーハ100を支持する。また、載置保持部1943の上面には、載置されたウェーハ100と点接触する弾性部材200の両側に、載置されたウェーハ100の裏面から遠ざかるように傾斜した傾斜面196が弾性部材200の両側に形成されている。なお、載置保持部1943の先端面197には下面に傾斜197aが形成されている。
【0077】
このような載置保持部1943では、切り込み部199に支柱状の弾性部材200が嵌め込まれ、弾性部材200の長手方向がウェーハ100の中心から外周部側へと斜め上方に延びるように配置され、ウェーハ100の外周部の下ベベルが弾性部材200の湾曲面と点接触するようにしたことにより、ウェーハ100との接触面積を最小限にしつつグリップ力を高めて、ウェーハ100を確実に保持できる。また、載置保持部1943では、弾性部材200の両側に傾斜面197aが形成されていることによって、ウェーハ100の上方から上面検査カメラ7aにより当該ウェーハ100を検査する際に、当該載置保持部1943の傾斜面197aで斜め方向に光を反射させ、上面検査カメラ7aへの余計な乱反射や迷光の入射を防止できる。なお、ここでは、湾曲面上にウェーハ100が点接触可能な弾性部材として、外周に湾曲面を有する円柱状の弾性部材200を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、円筒状や楕円支柱状、角部に湾曲面を有する三角支柱状、球状、楕円球状等、湾曲面上にウェーハ100と点接触可能な種々の形状の弾性部材を適用することができる。
【0078】
(7-2)第3の実施の形態
上述した第2の実施の形態では、載置保持部1943の略中央に切り込み部199を1か所形成し、切り込み部199に弾性部材200を設け、ウェーハ100を点接触させていたが、本発明は、これに限られない。
図12に示すように、第3の実施では、載置保持部1944に切り込み部199Aを2か所形成し、それぞれの切り込み部199Aに弾性部材200を嵌め込むようにしてもよい。
図12において、上の図は、第3の実施の形態に係る載置保持部1944の上面構成を示す図であり、その下の図は、上面構成に対応する側面構成を示す概略図であり、その右の図は、載置保持部1944の先端面構成を示す図である。
【0079】
一対の切り込み部199Aは、傾斜面196の間に形成され、それぞれウェーハ100の径方向に沿って延びるようにして互いに平行に配置されている。切り込み部199Aは溝状に形成されており、切り込み部199Aに直交する断面は、円の一部が弦状に切り欠かれた形状を有している。この切り込み部199Aは、載置保持部1944の先端面197からドリル等の切削工具により、載置保持部1944の径方向内側に切削することで形成することができる。
【0080】
各切り込み部199Aは、弾性部材200を切り込み部199Aにはめ込んだときに、弾性部材200が載置保持部1944の上面から突出し、ウェーハ100を点接触で支持することができる。また、一対の切り込み部199Aの周方向の離間距離Wは、ウェーハ100に形成されるノッチの周方向の幅(ノッチ幅)以上であることが好ましい。
【0081】
このような第3の実施の形態によれば、上述した第2の実施形態の作用及び効果に加え、次のような効果がある。すなわち、一対の切り込み部199Aの周方向の離間距離Wが、ウェーハ100に形成されるノッチ幅以上であるため、仮に、一方の弾性部材200がウェーハ100のノッチ部分に入り込んでも、他方の弾性部材200がウェーハ100の裏面を支持することができるため、ウェーハ100を確実に弾性部材200により点接触で支持することができる。
【0082】
(7-3)その他
なお、本実施形態において、載置アーム164の形状や本数は、回転するウェーハ100を保持できれば種々の形状や本数であってもよい。また、昇降アーム184の形状や本数についても、載置アーム164に載置されたウェーハ100を押し上げることができ、かつ、ウェーハ100と非接触の状態となった載置アーム164を回転させて載置アーム164に対するウェーハ100の載置位置ER1をずらすことができれば、種々の形状や本数としてもよい。
【0083】
また、上述した実施形態においては、載置アームに対して相対的に昇降可能な複数の昇降アームが設けられた昇降機構として、高さが固定された載置アーム164に対して、昇降アーム184をY軸方向に移動させる構成について述べたが、本発明はこれに限らず、これとは逆に昇降アーム184の高さを固定し、載置アーム164をY軸方向に移動させる構成としてもよい。
【0084】
また、上述した実施形態においては、検査センサとして、上面検査カメラ7aと、下面検査カメラ7bと、ノッチセンサ8とを設けた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、上面検査カメラ7aと下面検査カメラ7bとノッチセンサ8とのうち少なくともいずれかを設け、ウェーハ100の表面、裏面及びエッジのうち少なくともいずれかを検査するようにしてもよい。また、検査センサとしては、その他種々のセンサを用いるようにしてもよい。
【0085】
また、上述した実施形態においては、ウェーハ検査装置1にウェーハ回転装置4を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ウェーハ100を回転させながらウェーハ表面を洗浄するウェーハ洗浄装置や、ウェーハ100を回転させながらウェーハ表面にフォトレジスト等を均一に塗布するウェーハ処理装置等、半導体製造工程で用いるその他種々の装置に、本実施形態のウェーハ回転装置を適用するようにしてもよい。
【0086】
また、上述した実施形態においては、載置台の下方に昇降台が配置された構成として、載置台162と回転駆動部14との間に昇降台182を配置した構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば、載置台162の直下に回転駆動部14を設け、当該回転駆動部14の下方に昇降台182を配置した構成としてもよい。このような構成のウェーハ回転装置では、昇降台182を回転駆動部14の下方で昇降させることにより、載置アーム164に対して相対的に昇降アーム184を昇降させ、上述したウェーハ押し上げ動作及びウェーハ載置動作を実行する。
【0087】
また、上述した実施形態においては、昇降機構として、昇降駆動部12の回転部12aの回転に応じて側壁側係合部1832がY軸方向にスライドして昇降台182を昇降させる昇降機構18を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らない。例えば、上下動に伸縮するアクチュエータにより昇降台182を昇降させる昇降機構や、電動アクチュエータ(株式会社 アイエイアイ 製品名RCS2-TCA5N)等、その他種々の機構を昇降機構として適用してもよい。また、支持部材としての弾性部材200は、点接触によりウェーハ100が載置できれば弾性部材である必要はなく、山状の非弾性部材等であってもよい。
【符号の説明】
【0088】
1 ウェーハ検査装置
4 ウェーハ回転装置
14 回転駆動部
16 ウェーハ載置部
161 回転支柱部
162 載置台
164 載置アーム
18 昇降機構
184 昇降アーム
100 ウェーハ
ER1 載置位置