(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】車両の荷室構造
(51)【国際特許分類】
B60R 5/04 20060101AFI20240417BHJP
B60R 16/04 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
B60R5/04 Z
B60R16/04 A
(21)【出願番号】P 2020091409
(22)【出願日】2020-05-26
【審査請求日】2023-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣永 光希
(72)【発明者】
【氏名】酒井 伸明
(72)【発明者】
【氏名】大角 大
(72)【発明者】
【氏名】鶴見 崇
(72)【発明者】
【氏名】今井 伸彰
(72)【発明者】
【氏名】山下 雄大
(72)【発明者】
【氏名】西多 智哉
(72)【発明者】
【氏名】井上 督
(72)【発明者】
【氏名】鬼頭 寛匡
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-240215(JP,A)
【文献】特開2002-370580(JP,A)
【文献】特開2011-201417(JP,A)
【文献】特開2020-019444(JP,A)
【文献】実開昭63-164058(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0162292(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 5/04
B60R 16/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の後方のフロアパネルに形成された収納空間の上を覆う底板部材を配設し、当該底板部材を荷室の床面として荷室空間を形成する車両の荷室構造であって、
前記底板部材には、車両幅方向に沿って厚みを薄くすることで形成されるとともに、前記車両の後方からの荷重に応じて車両上下方向上方への折れの起点となる凹部が形成され、
前記底板部材の前端には、前記底板部材を前記車両に対して揺動可能に支持する取付部材を備え
、
前記収納空間には、剛体が配設されており、
前記剛体の上方に前記凹部が位置する車両の荷室構造。
【請求項2】
前記取付部材は、可撓性を有する部材で構成されている、請求項1に記載の車両の荷室構造。
【請求項3】
前記底板部材は、前記収納空間に対向する下面と、前記荷室空間に対向する上面とを有し、
前記凹部は、前記下面側に設けられてなる、請求項1
または2に記載の車両の荷室構造。
【請求項4】
前記凹部と前記底板部材の後端との距離は、前記凹部と前記取付部材
の前端との距離と同一距離である、請求項1
から3のいずれか1項に記載の車両の荷室構造。
【請求項5】
前記底板部材は、該底板部材の前端から後端まで前後方向に延びる骨格部を有しており、
前記凹部のうち、前記骨格部に対応する位置の凹部は、他の部分と比較して浅い、請求項1
から4のいずれか一項に記載の車両の荷室構造。
【請求項6】
前記剛体は、角部を有し、
前記凹部は、前記剛体の角部の上方に位置する、請求項1
から5のいずれか一項に記載の車両の荷室構造。
【請求項7】
前記剛体はバッテリである、請求項
6に記載の車両の荷室構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の荷室構造に係り、特に車両の後突時における衝突安全性を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
所謂ハッチバック型の車両の後部には、荷室の底部を形成するフロアリッド(フロアボード)が配設されている。このフロアリッドの下方には、工具等を収納する収納空間(収納凹部)が形成されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されるようなフロアリッドでは、車両の後部に他車両等の衝突体が衝突したとき、フロアリッドが衝撃で浮き上がることや破損することにより、収納空間に配設された工具等が飛散することが考えられる。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の後突時に荷室より下方に位置するものが車室内に侵入することを抑制することができる車両の荷室構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の車両の荷室構造は、車両の後方のフロアパネルに形成された収納空間の上を覆う底板部材を配設し、当該底板部材を荷室の床面として荷室空間を形成する車両の荷室構造であって、前記底板部材には、車両幅方向に沿って厚みを薄くすることで形成されるとともに、前記車両の後方からの荷重に応じて車両上下方向上方への折れの起点となる凹部が形成され、前記底板部材の前端には、前記底板部材を前記車両に対して揺動可能に支持する取付部材を備え、前記収納空間には、剛体が配設されており、前記剛体の上方に前記凹部が位置することを特徴とする。
【0007】
これにより、荷室の床面である底板部材に、車両の後方からの荷重に応じて車両上下方向上方への折れの起点となる凹部を、車両幅方向に沿って厚みを薄くして形成することで、車両の後方に衝突体が衝突したときに底板部材が凹部に沿って折れ、底板部材の下方に位置する収納空間内の剛体が底板部材より上方に飛散することを抑制することが可能とされる。また、取付部材により底板部材を車両に揺動可能に取り付けることで、底板部材が凹部に沿って折れた際の車両前後方向前側が取付部材を軸にして揺動し、底板部材の下方に位置する剛体が底板部材より上方前側に飛散することを抑制することが可能とされる。
【0008】
その他の態様として、前記取付部材は、可撓性を有する部材で構成されていることが好ましい。
これにより、取付部材を軸にして底板部材を容易に揺動させることができる。
その他の態様として、前記底板部材は、前記収納空間に対向する下面と、前記荷室空間に対向する上面とを有し、前記凹部は、前記下面側に設けられる凹部であるのが好ましい。
【0009】
これにより、底板部材における収納空間に対向する下面側に凹部が設けられてなるので、車両の後側に衝突体が衝突し底板部材が凹部に沿って折れる際に、凹部が上方に移動するように良好に底板部材を折り曲げることが可能とされる。
【0010】
その他の態様として、前記凹部と前記底板部材の後端との距離は、前記凹部と前記取付部材の前端との距離と同一距離であるのが好ましい。
【0011】
これにより、凹部と底板部材の後端との距離及び凹部と取付部材の前端との距離を同一距離にすることで、底板部材が凹部に沿って折れた際に凹部や取付部材に加わる負荷を抑制することが可能とされる。
【0012】
その他の態様として、前記底板部材は、該底板部材の前端から後端まで前後方向に延びる骨格部を有しており、前記凹部のうち、前記骨格部に対応する位置の凹部は、他の部分と比較して浅いのが好ましい。
【0013】
これにより、骨格部に対応する位置の凹部を他の部分と比較して浅くすることで、底板部材における車両の荷室の底部としての剛性を適度に高めつつ凹部の位置の剛性を低下させることが可能とされる。
【0014】
その他の態様として、前記剛体は、角部を有し、前記凹部は、前記剛体の角部の上方に位置するのが好ましい。
【0015】
これにより、収納空間に配設される剛体の角部の上方に凹部を位置させることで、車両の後側に衝突体が衝突したときに剛体の角部が凹部を上方に押圧して底板部材を凹部に沿って的確に折ることが可能とされる。
【0016】
その他の態様として、前記剛体はバッテリであるのが好ましい。
【0017】
これにより、収納空間にバッテリを配設することにより、車両の後方のフロアパネルに形成された収納空間にバッテリを配設して蓄電することができ、車両の後方に衝突体が衝突したときにバッテリが破損しても底板部材によって荷室空間にバッテリの内容物が飛散することを抑制することが可能とされる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の車両の荷室構造によれば、底板部材の下面に、車両左右方向に延びる凹条を形成したので、車両の後側に衝突体が衝突したときに底板部材が凹条に沿って折れ、底板部材の下方に位置する剛体が底板部材より上方に飛散することを抑制することができる。これにより、車両の後突時に荷室より下方に位置する剛体が車室内に侵入することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図3】フロアリッドを開放した際の車両の後部の縦断面図である。
【
図5】衝突体が車両の後部に衝突した際の車両の後部の縦断面図である。
【
図6】衝突体が車両の後部に衝突した際の車両の後部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
【0021】
図1を参照すると、車両1の後部の縦断面図が示されている。車両1は、車室内に図示しない運転席や助手席、後部座席(座席7)及び後部荷室(荷室空間)3を備えるハッチバック型の乗用車である。この車両1の後部には、リアバンパ2、バックドア5、座席7及びフロアリッド(底板部材)9が配設されている。
【0022】
リアバンパ2は、車両1の後端下部を形成する樹脂製のバンパである。バックドア5は、ルーフ4の後端からリアバンパ2に向かって下方に延び、ルーフ4の後端を軸にして開閉可能なドアである。座席7は、車両1の車室内の前後方向中央より後側に設けられた後部座席である。フロアリッド9は、リアバンパ2の上端から車両前方に向かって延びる板状の部材である。したがって、車両1の車室内後部には、上部をルーフ4、後部をバックドア5、前部を座席7、下部をフロアリッド9によって仕切るように後部荷室3が形成されている。なお、フロアリッド9の詳細な構造については後述する。
【0023】
一方、フロアリッド9の下方には、リアパネル(フロアパネル)11やフロアリッド9によって覆われる収納空間10が形成されている。この収納空間10には、バッテリ(剛体)13、コンバータ15、ツールボックス17、バッテリカバー19及びコンバータカバー20が配置されている。バッテリ13は、フロアリッド9の後側の下方に位置し、電力を蓄電可能な鉛蓄電池である。コンバータ15は、フロアリッド9の前側の下方より前方に位置し、バッテリ13の電力を変圧等の処理をして車室内用のランプ等に供給することが可能な高電圧装置である。
【0024】
ツールボックス17は、バッテリ13とコンバータ15との間に配設される、車両上下方向下方に凹むよう工具入れ部17a形成された例えば金属製の平板部材である。バッテリカバー19は、ツールボックス17の後側に、バッテリ13の上側を覆うように配設されたカバーであり、開放することで後部荷室3からバッテリ13の整備や交換等を行うことができる。コンバータカバー20は、コンバータ15の上側を覆う金属製の板金部材であり、リアパネル11に固定されている。
【0025】
図2を参照すると、フロアリッド9の下面斜視図が示されている。また、
図3を参照すると、フロアリッド9を開放した際の車両1の後部の縦断面図が示されている。フロアリッド9は、車両上下方向上側の面が平滑に形成され、下側の面(下面)9aには前後方向に延びる複数の溝、骨格部25及び車両左右方向に延びる凹部23が形成されている。このフロアリッド9には、前端に例えば3つのテザー(取付部材)21が設けられている。
【0026】
テザー21は、例えばナイロン製の可撓性を有する布部材であり、フロアリッド9の車両前後方向前端から前方に向かって延びることが可能である。
図3によると、このテザー21は、一端がフロアリッド9の車両前後方向前端に固定され、他端が例えばコンバータカバー20の後端に係止されている。これにより、フロアリッド9は、テザー21を軸にして後端を上方に移動させるように回動することで、ツールボックス17やバッテリ13のバッテリカバー19を開放することができる。また、フロアリッド9は、テザー21の他端の係止状態を解除することで、後部荷室3から簡単に取り外すことができる。
【0027】
図2に戻り、骨格部25は、フロアリッド9の左右両端及び左右方向中央に車両前後方向に延びて形成されている。この骨格部25は、フロアリッド9の前端を車両左右方向に延びる前端部9b及び後端を車両左右方向に延びる後端部9cと連続するよう形成されている。これにより、骨格部25は、車両左右方向を軸にしてフロアリッド9を折り曲げるような力に対する剛性を高めることができる。
【0028】
図4を参照すると、
図2中のI-I断面の断面図が示されている。凹部23は、フロアリッド9の後端から第1距離L1の位置に形成される、車両左右方向(車両幅方向)に延びる溝である。ここで、第1距離L1は、テザー21の他端からフロアリッド9までの距離である第2距離L2と同一距離である。また、
図1によると、凹部23は、バッテリ13の前端上部の角部13aの直上に位置している。
【0029】
この凹部23は、骨格部25に対応する部分以外の部分の深さが一定距離L3の主凹部(他の部分)23aとなるように形成され、骨格部25に対応する部分の深さが一定距離L3よりも浅い規定距離L4の浅凹部23bとなるように形成されている。これにより、凹部23は、骨格部25の剛性を適度に保ちつつ、後述するフロアリッド9の折れ作用を良好に生じさせることができる。また、凹部23は、前側の壁と後側の壁とがなす角度は例えば45°となるよう形成されている。
【0030】
図5を参照すると、衝突体100が車両1の後部に衝突を開始してから第1時間経過した時の車両1の後部の縦断面図が示され、
図6を参照すると、さらに第2時間経過した時の車両1の後部の縦断面図が示されている。他車両等の衝突体100が車両前後方向後方から車両1の後部に衝突する(以下、後突ともいう)とき、リアバンパ2が前方に押圧されて潰れ、リアパネル11が歪む。このようにリアパネル11が歪むと、バッテリ13の角部13aが上方に移動するように傾く。
【0031】
このとき、フロアリッド9は、後端がリアバンパ2やバックドア5に係止し、前端がテザー21によってコンバータカバー20に係止されているため、衝突体100が車両前後方向前方に移動するにしたがって、前後方向中央が上方に撓む。このようにフロアリッド9が撓むと、フロアリッド9は、凹部23に応力集中が生じて折れる(折れ作用)。特に、上方に移動するバッテリ13の角部13aが凹部23に当接して上方に押圧することで、良好に折れ作用を生じさせることができる(
図5参照)。
【0032】
一方、後突により、バッテリ13やツールボックス17は、車両前後方向前側に押圧されて破損することが考えられる。このようにバッテリ13が破損すると、バッテリ13内に封入されている液体が上方に飛散することが考えられる(
図6中の範囲A)。また、ツールボックス17が破損すると、ツールボックス17内に収納されている工具が上方に飛散することが考えられる。
【0033】
したがって、フロアリッド9の前端がテザー21によってツールボックス17に係止されることで、フロアリッド9の前端が上方に移動するように傾き、バッテリ13内に封入されている液体やツールボックス17内に収納されている工具が車室内の特に座席7に向かって飛散することを抑制することができる。また、凹部23が形成されることで、フロアリッド9の後端がリアバンパ2やバックドア5等に係止してフロアリッド9の前後方向中央が上方に撓む際に、フロアリッド9が凹部23で折れるので、例えばフロアリッド9のテザー21が取り付けられる部分に応力が集中して破損することを抑制することができる。特に、凹部23は、フロアリッド9の後端からの距離(第1距離L1)とテザー21の他端からの距離(第2距離L2)とが同一距離となるよう形成されたので、フロアリッド9の前端や後端に加わる応力を良好に低減して的確に折れ作用を発生させることができる。
【0034】
以上説明したように、本発明に係る車両の後部荷室構造では、車両1の後方のフロアパネルであるリアパネル11に形成された収納空間10の上を覆うフロアリッド9を配設し、フロアリッド9を荷室の床面として後部荷室3を形成する車両の荷室構造であって、フロアリッド9には、車両幅方向に沿って厚みを薄くすることで形成されるとともに、車両1の後方からの荷重に応じて車両上下方向上方への折れの起点となる凹部23が形成され、フロアリッド9の前端部9bには、フロアリッド9を車両1に対して揺動可能に支持するテザー21を備える。
【0035】
従って、後部荷室3の床面であるフロアリッド9に、車両の後方からの荷重に応じて車両上下方向上方への折れの起点となる凹部23を、車両幅方向に沿って厚みを薄くして形成したので、車両1の後方に衝突体100が衝突したときにフロアリッド9が凹部23に沿って折れ、フロアリッド9の下方に位置するバッテリ13内の液体や工具等、収納空間10内の物体がフロアリッド9より上方に飛散することを抑制することができる。また、テザー21によりフロアリッド9を車両1に揺動可能に取り付けることで、フロアリッド9が凹部23に沿って折れた際の車両前後方向前側がテザー21を軸にして揺動し、フロアリッド9の下方に位置するバッテリ13等の物体がフロアリッド9より上方前側に飛散することを抑制することができる。
【0036】
そして、フロアリッド9は、収納空間10に対向する下面9aと、後部荷室3に対向する上面とを有し、凹部23は、下面9a側に設けられてなるので、車両1の後側に衝突体100が衝突してフロアリッド9が凹部23に沿って折れる際に、凹部23が上方に移動するように良好にフロアリッド9を折り曲げることができる。
【0037】
そして、凹部23とフロアリッド9の後端との距離は、凹部23とテザー21との距離と同一距離なので、フロアリッド9が凹部23に沿って折れた際に凹部23やテザー21に加わる負荷を抑制することができる。
【0038】
そして、フロアリッド9は、該フロアリッド9の前端部9bから後端部9cまで前後方向に延びる骨格部25を有しており、凹部23のうち、骨格部25に対応する位置の浅凹部23bは、他の部分と比較して浅いので、フロアリッド9における車両1の荷室の底部としての剛性を適度に高めつつ凹部23の位置の剛性を低下させることができる。
【0039】
そして、凹部23は、車両1に搭載されるバッテリ13の角部13aの上方に位置するので、車両1の後側に衝突体100が衝突したときにバッテリ13の角部13aが凹部23を上方に押圧してフロアリッド9を凹部23に沿って的確に折ることができる。
【0040】
また、収納空間10に配設したバッテリ13により蓄電することができ、かつ、車両1の後方に衝突体100が衝突したときにバッテリ13が破損してもフロアリッド9によって後部荷室3にバッテリ13の内容物が飛散することを抑制することができる。
【0041】
以上で本発明に係るフロアリッドの説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0042】
例えば、本実施形態では、テザー21によりフロアリッド9の前端を車両1に揺動可能に取り付けるようにしたが、ヒンジを用いてもよく、フロアリッド9の前端を車両左右方向を軸にして回動させることができればよい。
【0043】
また、本実施形態では、車両左右方向に延びる凹部23をひとつ形成したが、複数形成するようにしてもよく、左右一方が他方と比較して後方に位置するよう斜めに延びて形成してもよく、全体として左右方向に延びて形成すればよい。
【0044】
また、本実施形態では、バッテリ13の角部13aが凹部23の下方に位置するようにしたが、バッテリ13に限らず、車載ジャッキ等の角が凹部23の下方に位置するようにしてもよい。
【0045】
また、本実施形態にいう凹部23は、切り欠いて形成することに限定されるものではなく、金型等で形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 車両
3 後部荷室(荷室空間)
9 フロアリッド(底板部材)
9a 下面
9b 前端部(前端)
9c 後端部(後端)
10 収納空間
11 リアパネル(フロアパネル)
13 バッテリ(剛体)
13a 角部
21 テザー(取付部材)
23 凹部
23a 主凹部(他の部分)
23b 浅凹部(凹部)
25 骨格部