(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/176 20190101AFI20240417BHJP
【FI】
G06F16/176 100
(21)【出願番号】P 2023160151
(22)【出願日】2023-09-25
【審査請求日】2023-10-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・令和5年8月1日に株式会社セルズの製品サポートページ(以下URL)にて発表 https://forrou-support.cells.co.jp/hc/ja/articles/4870834837657-公文書を顧問先へ共有する方法 ・令和5年9月25日に株式会社セルズの配布資料(以下URL)にて発表 https://document.cells.co.jp/forrou/leaflet.pdf
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520447776
【氏名又は名称】株式会社セルズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雅也
(72)【発明者】
【氏名】中 亮介
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-055471(JP,A)
【文献】特開2015-156073(JP,A)
【文献】特開2004-326361(JP,A)
【文献】特開2020-065233(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ又はユーザグループである、第1ユーザ及び第2ユーザと、
前記第1ユーザが
外部データソースからダウンロードしたデータである共有候補データを保存するデータベースと、
前記共有候補データが前記データベースに保存されてから、所定の時間が経過したこと、又は所定の日時になったことを条件として、前記第2ユーザから該共有候補データ又はそのコピーデータへのアクセスを可能にする、遅延共有手段と、を有
し、
前記共有候補データは、特定の行政機関に対して前記第1ユーザが手続または申請したことにより、その応答として該行政機関が作成したデータである、
情報処理システム。
【請求項2】
前記遅延共有手段は、前記共有候補データが前記データベースに保存され、前記第1ユーザが該共有候補データに対して所定の操作をしてから、所定の時間が経過したこと、又は所定の日時になったことを条件として、前記第2ユーザから該共有候補データ又はそのコピーデータへのアクセスを可能にする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記外部データソースから取得された前記共有候補データは、前記データベースに自動的に保存される、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記遅延共有手段により前記第2ユーザから前記共有候補データへのアクセスを可能とするか否かを、該共有候補データの取得前に予め設定可能な共有予約手段を有する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
取得後の前記共有候補データを前記遅延共有手段の対象とするか否かを、該共有候補データごとに選択可能な個別共有手段を有する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記遅延共有手段により前記第2ユーザから前記共有候補データへのアクセスを可能とするか否かを、該共有候補データの取得前に予め設定可能な共有予約手段を有し、
前記個別共有手段の選択値には、前記共有予約手段の設定値が初期値として入力され、
前記遅延共有手段は、前記個別共有手段の選択値を参照して、前記第2ユーザから該共有候補データ又はそのコピーデータへのアクセスを可能とするか否かを決定する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
ユーザ又はユーザグループである、第1ユーザ及び第2ユーザと、
前記第1ユーザが直接または他のユーザを介して外部データソースから取得したデータである共有候補データを保存するデータベースと、
前記共有候補データが前記データベースに保存されてから、所定の時間が経過したこと、又は所定の日時になったことを条件として、前記第2ユーザから該共有候補データ又はそのコピーデータへのアクセスを可能にする、遅延共有手段と、を有し、
前記第1ユーザに対して、前記外部データソースから前記共有候補データを取得することを促す引取要求手段を有する、
情報処理システム。
【請求項8】
前記第2ユーザは、前記外部データソースから前記共有候補データを取得することができない、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記遅延共有手段は、前記共有候補データのアクセス制限、又は前記第2ユーザのアクセス権限を変更することにより、前記第2ユーザから該共有候補データへのアクセスを許可する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムにおけるデータ共有技術に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、電子文書を関係者間で回覧するワークフローシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、離れた場所にいる関係者と文書を共有する際には、その文書ファイルをメールに添付して配布したり、その関係者からアクセス可能なファイルサーバやクラウドストレージにその文書ファイルを保存する等の方法が用いられている。
【0005】
メールによる文書共有は、共有すべきファイルの数が膨大になると、送信忘れや原因不明の未着、迷惑メールフォルダへの自動振り分け、ファイルのいわゆる先祖返り等の問題が深刻化する。共有すべき文書ファイルが一次的に(最初から)ファイルサーバやクラウドストレージ上に作成されればこのような問題は解消する。一方、その場合、文書を関係者に共有する前にその内容をチェックしたり、チェックにより何らかの問題が発覚した際に、事前にこれに対処する余地は失われる。
【0006】
このような問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、関係者間での情報共有をより確実に、かつ、安全・円滑に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の情報処理システムは、ユーザ又はユーザグループである第1ユーザ及び第2ユーザと、前記第1ユーザが直接または他のユーザを介して外部データソースから取得したデータである共有候補データを保存するデータベースと、前記共有候補データが前記データベースに保存されてから、所定の時間が経過したこと、又は所定の日時になったことを条件として、前記第2ユーザから該共有候補データ又はそのコピーデータへのアクセスを可能にする遅延共有手段と、を有することを要旨とする。
【0008】
第1ユーザがその関係者(第2ユーザ)と共有すべきデータを本システム上に取り込み、その後、ある程度の時間を置いてからそのデータを第2ユーザと自動共有することにより、情報共有の確実性と事前チェックの余地との両立を図ることができる。
【0009】
このとき、前記遅延共有手段は、前記共有候補データが前記データベースに保存され、前記第1ユーザが該共有候補データに対して所定の操作をしてから、所定の時間が経過したこと、又は所定の日時になったことを条件として、前記第2ユーザから該共有候補データ又はそのコピーデータへのアクセスを可能にすることが好ましい。これにより、共有候補データの内容確認前にそのデータが第2ユーザと共有されてしまうことが防止される。
【0010】
またこのとき、前記共有候補データは、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザ以外の第三者により作成されたデータであり、前記外部データソースから取得された前記共有候補データは、前記データベースに自動的に保存されることが好ましい。遅延共有手段によるデータ共有を行うためには、そのデータが本システム上に存在していなければならない。共有候補データがその取得により自動的に本システムのデータベースに保存されることにより、第1ユーザが共有候補データを本システム上に保存し忘れることがなくなり、第2ユーザとの情報共有をより確実なものとすることができる。
【0011】
また、本発明の情報処理システムは、前記遅延共有手段により前記第2ユーザから前記共有候補データへのアクセスを可能とするか否かを、該共有候補データの取得前に予め設定可能な共有予約手段を有することが好ましい。これにより遅延共有手段の振る舞いを一元的に管理することができる。
【0012】
さらに、本発明の情報処理システムは、取得後の前記共有候補データを前記遅延共有手段の対象とするか否かを、該共有候補データごとに選択可能な個別共有手段を有することが好ましい。これにより、遅延共有手段による共有対象を個別に調整することが可能となり、第2ユーザとの情報共有をより安全・円滑なものとすることができる。
【0013】
このとき、前記個別共有手段の選択値には、前記共有予約手段の設定値が初期値として入力され、前記遅延共有手段は、前記個別共有手段の選択値を参照して、前記第2ユーザから該共有候補データへのアクセスを可能とするか否かを決定することが好ましい。これにより、内容に問題のなかった共有候補データだけを共有するか、又は内容に問題がある共有候補データだけを共有除外するか、事業方針や共有候補データの性質に合わせて適宜選択することが可能となる。
【0014】
また、本発明の情報処理システムは、前記第1ユーザに対して、前記外部データソースから前記共有候補データを取得することを促す引取要求手段を有することが好ましい。上でも述べたように、遅延共有手段によるデータ共有を行うためには、そのデータが本システム上に存在していなければならない。引取要求手段が第1ユーザに共有候補データの取得を催促することにより、共有候補データの取得が遅れたり、忘れられたりすることが予防され、第2ユーザとの情報共有がより確実なものとなる。
【0015】
また、前記第2ユーザは、前記外部データソースから前記共有候補データを取得することができないことが好ましい。第1ユーザによる共有候補データの事前チェックの機会を担保するためである。
【0016】
また、前記遅延共有手段は、前記共有候補データのアクセス制限、又は前記第2ユーザのアクセス権限を変更することにより、前記第2ユーザから該共有候補データへのアクセスを許可することが好ましい。例えば、第2ユーザが共有候補データにアクセスできるように、第2ユーザからアクセス可能なデータ領域に共有候補データをコピーする場合、システム上に同じデータが複数存在することになり、ストレージのコスト効率が低下するとともに、情報の一元的な管理も困難になる。第2ユーザから共有候補データへのアクセスをアクセス権限/アクセス許可の変更によって実現することにより、このような問題が回避される。
【発明の効果】
【0017】
このように、本発明の情報処理システムによれば、関係者間での情報共有をより確実に、かつ、安全・円滑に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本形態に係る人事労務管理システムの全体像を示す模式図である。
【
図2】サーバシステム及びクライアント端末の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】社労士事務所が各行政機関に対して行った電子申請の処理状況を表示する電子申請一覧画面の模式図である。
【
図4】申請データメッセージ画面(a)及びファイル名リスト(b)の模式図である。
【
図5】ファイルビューアに表示されたファイルコンテンツを示す模式図である。
【
図6】公文書プレビュー機能の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】社労士ユーザがその顧問先の情報を登録・確認したり、その顧問先とのコミュニケーション方法を設定したりする顧問先管理画面の模式図である。
【
図8】顧問先ユーザが自社に関する公文書を確認する公文書確認画面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下に説明する人事労務管理システムSは、従業員情報や賃金情報などの人事労務データを保持するとともに、社会保険手続、入社・退職手続などの電子申請機能を有する情報処理システムである。人事労務管理システムSは、社会保険労務士(以下「社労士」)事務所とその顧問先事業所(以下、単に「顧問先」ともいう)のコミュニケーションやデータを一元的・横断的に管理する。
【0020】
人事労務管理システムSは、その主な特徴として、サーバがその保持する圧縮ファイルに含まれるファイルの名前や内容(コンテンツ)を抽出してユーザにプレビュー表示する機能と、あるユーザがサーバ上にダウンロードしたファイルを、一定時間後に他のユーザに共有する機能とを有している。以下これらの特徴とこれらに付随する特徴について説明する。
【0021】
<システム概要>
図1は人事労務管理システムSの全体像を示す模式図である。人事労務管理システムSは、主に、サーバシステム10と、インターネットを介してサーバシステム10に接続されるクライアント端末41,42からなる。
【0022】
クライアント端末41,42は、社労士事務所やその顧問先事業所に設置されたPCやタブレット等の汎用コンピュータである。社労士事務所の所員およびその顧問先の従業員は、それぞれに用意された、社労士事務所用ユーザ91(以下「社労士ユーザ91」)及び顧問先事業所用ユーザ92(以下「顧問先ユーザ92」)でサーバシステム10にログインする(以下、社労士ユーザ91と顧問先ユーザ92とを総称して「ユーザ91,92」ともいう)。社労士ユーザ91や顧問先ユーザ92は単一のユーザアカウントには限られず、例えば同一の組織に属するユーザグループや、共通の権限やロールが付与されたユーザグループであってもよい。
【0023】
サーバシステム10は、上でも述べたように、顧問先の人事労務データを管理するだけでなく、行政システム50が提供するAPIを利用して、例えば日本年金機構、全国健康保険協会、公共職業安定所などの行政機関に対する各種手続・電子申請や、これらの機関が作成した公文書ファイル51の受領を行うことができる。
【0024】
図2は、サーバシステム10及びクライアント端末41,42の機能構成を示すブロック図である。
【0025】
サーバシステム10はウェブサーバ11、アプリケーションサーバ12、及びデータベースサーバ13からなる一般的な3層アーキテクチャのシステムである。サーバシステム10はいわゆるクラウドホスティングサービスを利用して構築されたシステムであり、クライアント端末41,42はインターネットを介してウェブサーバ11に接続される。アプリケーションサーバ12は、ウェブページを動的に作成するほか、認証プログラム24によりユーザのログイン認証やアクセス権限・アクセス制限の設定(アクセスコントロール)をしたり、データベースアクセスプログラム29によりデータベースサーバ13からデータを抽出したり、データベースサーバ13に対してデータの登録や削除を行ったりする。アプリケーションサーバ12が備えるその他のプログラムの機能や役割については後述する。データベースサーバ13は、リレーショナルデータベースやドキュメントデータベースを管理するサーバである。データベースサーバ13はファイルサーバを含むこともある。本形態では、HTMLファイルやスクリプトファイル等の静的なウェブコンポーネントはウェブサーバ11のファイルシステムに置かれており、アプリケーションサーバ12が使用するプログラムファイルはアプリケーションサーバ12のファイルシステムに置かれている。
【0026】
尚、
図2に示されるサーバシステム10の物理構成や論理構成はあくまで一例に過ぎず、本形態のサーバシステム10と同じ機能を実現可能な構成は他にも考えられる。例えば、サーバシステム10はクラウドホスティングサービスを用いて構築されたものには限られず、例えば社労士事務所のLANやWANに設置されてもよい。また、例えばアプリケーションサーバ12の機能の一部に外部サービスを利用することも考えられる。また、
図2のサーバシステム10を構成する各サーバは、その機能や役割に基づく論理的な区分けであり、同じサーバハードウェアや同じOSに実装されていてもよい。また、
図2に示すサーバの区分けはあくまで便宜的なものであり、その境界や線引きは各サーバを狭義に解釈するか広義に解釈するかで変動する。例えばウェブサーバ11をアプリケーションサーバ12の一部と見ることも誤りではなく、ファイルシステムをデータベースサーバ13の一種と見ることも誤りではない。本形態のサーバシステム10は、後述する人事労務管理システムSの特徴である、公文書プレビュー機能、又は公文書遅延共有機能を実現可能な物理構成・論理構成であれば、その具体的な実装形態は問わない。
【0027】
クライアント端末41,42は、上でも述べたように一般的な汎用コンピュータである。ユーザ91,92は、クライアント端末41,42に予めインストールされているウェブブラウザ43を、サーバシステム10から受信した情報を表示する表示手段として利用することができる。これによりユーザ91,92は、クライアント端末41,42に特別なソフトをインストールすることなく、人事労務管理システムSを利用することができる。尚、サーバシステム10とのインタフェースはウェブブラウザ43には限られず、別途専用のクライアントソフトを用意してもよい。
【0028】
<公文書プレビュー機能>
以下、
図3から
図6を参照して、人事労務管理システムSが備える公文書プレビュー機能について説明する。公文書プレビュー機能は、サーバシステム10上の圧縮ファイルの内容を簡便に閲覧可能とする機能であり、主に、アプリケーションサーバ12が備えるプレビュー手段であるプレビュープログラム30(
図2参照)により実現されている。プレビュープログラム30は、圧縮された公文書ファイル51から、これに含まれるファイルの名前やファイルコンテンツを抽出し、クライアント端末41,42に送信する。これによりユーザ91,92は、公文書ファイル51を手元にダウンロードしたり展開したりすることなく、簡便に公文書の内容を確認することができる。
【0029】
図3は電子申請一覧画面16の模式図である。電子申請一覧画面16は、社労士事務所(社労士ユーザ91)が各行政機関に対して行った電子申請の処理状況を表示する画面である。電子申請一覧画面16は社労士ユーザ91専用の画面であり、本例の社労士事務所のすべての顧問先に関する電子申請の情報が横断的にリスト表示される。
【0030】
電子申請一覧画面16の各列には、その電子申請の申請人である顧問先の名称や、電子申請の種類・内容、電子申請の処理状況、受付番号等が表示されている。このうち、電子申請の処理状況は、「状況」という列(161)に配置された長丸のアイコンに示されている。社労士ユーザ91が行政機関に対して電子申請を行うと、その申請のレコードが電子申請一覧画面16に追加される。このときの状況列161のアイコンは「処理中」である(61)。行政機関側の処理が終わり、その電子申請に対する公文書ファイル51の発行準備が整うと、状況列161のアイコンが「要ダウンロード」というステータスに変わる(62)。ここで、仮に申請に不備があった場合、状況列161のアイコンは「要再申請あり」というステータスになり(63)、申請内容の修正や再申請等の何らかの対処が必要となる。準備された公文書ファイル51を人事労務管理システムSが受領すると、すなわち、公文書ファイル51が行政システム50からサーバシステム10にダウンロードされると、状況列161のアイコンが「終了」というステータスに変わり(64)、その電子申請の一連の手続が完結する。
【0031】
本形態では、公文書ファイル51は、外部データソースである行政システム50に、ZIP形式で圧縮されたファイルとして用意される。電子申請一覧画面16の状況列161にはその右隣に「公文書」という列(162)が用意されており、この公文書列162の「あり」というテキスト(621)は、公文書ファイル51のプレビューやダウンロードが可能であることを意味している。そしてこの公文書ありテキスト621は、公文書ファイル51のプレビューやダウンロードを行うフォームを開くリンクとなっている。
【0032】
図4及び
図5は、社労士ユーザ91が公文書ファイル51をプレビューする様子を示す模式図である。社労士ユーザ91が電子申請一覧画面16の公文書ありテキスト621をクリックすると、
図4(a)に示す申請データメッセージ画面17が表示される。ここで、社労士ユーザ91が要ダウンロードアイコン62に隣接する公文書ありテキスト621を初めてクリックしたときに、その手続の公文書ファイル51が行政システム50からサーバシステム10にダウンロードされ、電子申請一覧画面16の状況列161のアイコンステータスが「要ダウンロード」から「終了」に変わる。ちなみに、要再申請ありアイコン63に隣接する公文書ありテキストをクリックしたときにも、公文書ファイル51がサーバシステム10にダウンロードされるが、この場合の状況列161のアイコンステータスは「要再申請あり」のままである。
【0033】
申請データメッセージ画面17は、その電子申請に紐付く行政機関からのメッセージ171を一覧表示する画面である。本例の公文書ファイル51はメッセージ171ごとに用意されている。公文書ファイル51が含まれるメッセージ171には、申請データメッセージ画面17の「公文書」という列(172)に雲のアイコンであるプレビューボタン31が表示される。
【0034】
図4(b)はファイル名リスト32の模式図である。社労士ユーザ91がプレビューボタン31を押すと、プレビュープログラム30がその公文書ファイル51に含まれるファイルの名前を抽出し、抽出されたファイル名321をファイル名リスト32にプレビュー表示する。ファイル名リスト32に表示されたファイル名321はそれぞれリンクテキストとなっており、ファイル名321をクリックすることでそのファイルのコンテンツをプレビューすることができる。
【0035】
図5(a)(b)はファイルビューア33a,33bに表示されたファイルコンテンツの模式図である。ファイルビューア33a,33bは、ファイル名リスト32でクリックされたファイルのコンテンツをプレビュー表示するビューアである。例えばファイルビューア33aはPDF形式のファイルをプレビュー表示するビューアであり、ファイルビューア33bはXML形式のファイルをプレビュー表示するビューアである。社労士ユーザ91がファイル名リスト32のいずれかのファイル名321をクリックすると、プレビュープログラム30はそのファイルのコンテンツを抽出し、抽出されたコンテンツをそのファイルの形式に適したビューアでプレビューする。このように、本例のプレビュープログラム30は、抽出したファイルのデータ形式に応じてそのプレゼンテーション(表示態様・ビューア)を変更する。これにより社労士ユーザ91は、様々なデータ形式の公文書をウェブブラウザ43上でプレビューすることができる。
【0036】
ここで、
図5(b)のファイルビューア33bは、選択されたXMLファイルにその外部スタイルシートであるXSL(Extensible Stylesheet Language)ファイルを適用し、XMLファイルのコンテンツをHTMLに変換した結果を表示している。XSLを現在でもサポートしているウェブブラウザは少なく、ウェブブラウザの機能を使ってXMLファイルにXSLファイルを適用しようとする場合には、旧式のウェブブラウザを使ったり、ウェブブラウザのセキュリティを損なう設定変更を行ったりする必要がある。本形態の人事労務管理システムSは、サーバシステム10側でXMLファイルにXSLファイルを適用し、その変換後の結果をクライアント端末41に送信することにより、クライアント端末41側の環境構築の手間を排している。一方、選択されたファイルが例えば外部CSSファイルを備えるHTMLファイルの場合は、単純にHTMLファイルとCSSファイルとをクライアント端末41に送信してもよい。ウェブブラウザ43にはHTMLファイルにCSSファイルを適用して表示する機能が予め備わっているからである。
【0037】
ここで、社労士ユーザ91が所望の公文書ファイル51をプレビューするために行った操作は、申請データメッセージ画面17のメッセージ171に表示されたプレビューボタン31をクリックしたことと、ファイル名リスト32のファイル名321をクリックしたことのみである。すなわち、社労士ユーザ91は、公文書ファイル51に含まれるファイルの名前やそのコンテンツに、一般的なファイルシステムのファイルにアクセスする手順と同じ手順でアクセスしており、圧縮された公文書ファイル51の明示的な展開(解凍)操作は行っていない。尚、ここでいう「明示的な展開操作」とは、圧縮されたファイルを、指定したフォルダや規定の一時フォルダ等に展開することを指示する操作である。展開操作を行った後は、当然、その圧縮ファイルが展開されたフォルダに移動しなければ展開後のファイルにアクセスすることはできない。人事労務管理システムSは、公文書ファイル51が圧縮ファイルであることを社労士ユーザ91に極力意識させず、展開後の情報のみを社労士ユーザ91に提示する。これにより、社労士ユーザ91は公文書ファイル51の内容を簡便に確認することができ、また、展開後のファイルの散乱・累積や、展開後のファイルに加えた変更が上書きにより消失すること等が防止される。
【0038】
図6は、公文書プレビュー機能の処理の流れを示すフローチャートである。社労士ユーザ91は、まず、電子申請一覧画面16(
図3参照)の公文書受領リンクである公文書ありテキスト621をクリックする。これに対しアプリケーションサーバ12は、その電子申請に紐付くメッセージ171を取得してクライアント端末41に送信する。クライアント端末41のウェブブラウザ43は、受信したメッセージ171を申請データメッセージ画面17に一覧表示する。(P1)
【0039】
社労士ユーザ91が申請データメッセージ画面17のいずれかのメッセージ171が有するプレビューボタン31をクリックすると、アプリケーションサーバ12のプレビュープログラム30は、対象の公文書ファイル51に含まれるファイルの名前(321)をアプリケーションサーバ12の揮発性メモリ上に抽出し、クライアント端末41に送信する。クライアント端末41のウェブブラウザ43は、受信したファイル名321をファイル名リスト32に一覧表示する。(P2)
【0040】
社労士ユーザ91がいずれかのファイル名321をクリックすると、プレビュープログラム30は、そのファイルのコンテンツを公文書ファイル51から揮発性メモリ上に抽出する。このとき、プレビュープログラム30は、その抽出したファイルが外部スタイルシートを有するものであるときは、そのスタイルシートを適用してファイル形式を変換したコンテンツをクライアント端末41に送信する。また、プレビュープログラム30は、プレビュー表示するコンテンツのデータ形式に応じてこれを表示するビューア(例えばファイルビューア33a,33b)を選択する。クライアント端末41のウェブブラウザ43は、選択されたビューアでファイルコンテンツを表示する。(P3)
【0041】
ここで、本形態のプレビュープログラム30は、公文書ファイル51をアプリケーションサーバ12の揮発性メモリ上に展開している。つまり、プレビュープログラム30は、圧縮された公文書ファイル51をアプリケーションサーバ12のRAM上に一時展開してこれに含まれるファイルの名前やファイルコンテンツを取得しており、公文書ファイル51をファイルシステム上のフォルダには展開・保存していない。これにより、展開後の公文書ファイル51をサーバシステム10で保持する必要がなくなり、サーバシステム10のストレージ効率が高められている。尚、圧縮ファイルのRAM上への一時展開は、種々のプラグラミング言語のストリーム(stream)を扱う機能や、サードパーティ製のツールを利用すればよい。
【0042】
また、プレビュープログラム30は、まず、公文書ファイル51に含まれるファイルの名前をクライアント端末41に送信し(P2)、その後、社労士ユーザ91がファイル名リスト32に表示されたファイル名321のいずれかを選択したときに、そのファイルのコンテンツを別途抽出してクライアント端末41に送信している(P3)。これにより不必要な通信が省かれ、社労士ユーザ91が必要とする情報のみがより速やかに表示される。
【0043】
尚、展開された公文書ファイル51をファイルシステム上に保存してもストレージ容量が圧迫されず、クライアント端末41への応答遅延も生じない環境であれば、プレビュープログラム30は公文書ファイル51をファイルシステム上に展開してもよい。そうすることで2回目以降の応答速度を早めることができる。
【0044】
また、社労士ユーザ91は公文書ファイル51をプレビューするだけでなく、例えば申請データメッセージ画面17に表示されている公文書一括ダウンロードボタン38や、ファイル名リスト32に表示されているZIPダウンロードボタン39をクリックすることで、公文書ファイル51を圧縮された状態のままダウンロードすることもできる。
【0045】
また、プレビュープログラム30が展開・抽出可能な圧縮ファイルはZIP形式のファイルには限られず、一又は複数のファイルを圧縮して単一のファイルにまとめたデータであればどのような形式の圧縮データでもよい。
【0046】
以上、本形態の人事労務管理システムSが備える公文書プレビュー機能を、電子申請一覧画面16からの操作に沿って説明したが、公文書プレビュー機能は社労士ユーザ91のみが利用する機能ではない。例えば、
図8は、顧問先ユーザ92が自社に関する公文書を確認する公文書確認画面19である。公文書確認画面19の「手続名」という列(191)に表示された手続名テキスト192は申請データメッセージ画面17を開くリンクとなっている。申請データメッセージ画面17を開いた後の公文書のプレビュー手順はこれまでに述べた手順と同様である。
【0047】
<公文書遅延共有機能>
以下、
図7及びこれまでに参照した図面を用いて、人事労務管理システムSが備える公文書遅延共有機能について説明する。公文書遅延共有機能は、ユーザ91,92間における公文書ファイル51の共有をより確実に、かつ、安全・円滑に行えるようにするための機能であり、主に、アプリケーションサーバ12が備える遅延共有手段である遅延共有プログラム21(
図2参照)により実現されている。
【0048】
遅延共有プログラム21は、第1ユーザである社労士ユーザ91が、共有候補データである公文書ファイル51をサーバシステム10にダウンロードしてから所定の時間が経過したときに、これを第2ユーザである顧問先ユーザ92と共有するプログラムである。これにより人事労務管理システムSは、顧問先ユーザ92との情報共有の確実性と、社労士ユーザ91による公文書ファイル51の事前チェックの余地との両立を図っている。尚、ここでいう「共有」とは、遅延共有プログラム21が認証プログラム24を使って公文書ファイル51のアクセス制限、又は顧問先ユーザ92のアクセス権限を変更して、顧問先ユーザ92から公文書ファイル51へのアクセスを可能にすることをいう。公文書ファイル51の共有方法は、この他にも、例えば顧問先ユーザ92からアクセス可能なデータ領域に公文書ファイル51をコピーする方法等も考えられる。本形態の人事労務管理システムSでは、社労士ユーザ91と顧問先ユーザ92とが共通のサーバシステム10(データベース)を使用可能な環境を活かし、公文書ファイル51を複製せずにそのアクセスコントロールによってこれを共有している。
【0049】
図7は顧問先管理画面18の模式図である。顧問先管理画面18は、社労士ユーザ91がその顧問先の情報を登録・確認したり、その顧問先とのコミュニケーション方法を設定したりする社労士ユーザ91専用の画面である。
【0050】
本形態のアプリケーションサーバ12は、上記遅延共有プログラム21に加え、受領した公文書ファイル51を遅延共有プログラム21により顧問先ユーザ92と共有するか否かを予め設定可能な共有予約手段である共有予約プログラム22(
図2参照)を有している。各顧問先に対する共有予約プログラム22の振る舞いは、顧問先管理画面18の、「電子申請公文書共有チェックボックス初期設定値」というラベルが付されたチェックボックス(共有予約チェックボックス221)の値により決定される。共有予約プログラム22は、この共有予約チェックボックス221がチェックされているときには、その顧問先の公文書ファイル51がサーバシステム10にダウンロードされたときにこれをデフォルトで遅延共有プログラム21による共有対象に含め、チェックが外されているときには共有対象に含めない。以下、共有予約チェックボックス221にはチェックが入っているものとして説明を続ける。
【0051】
遅延共有プログラム21が公文書ファイル51の共有を待機する時間は、顧問先管理画面18の「電子申請公文書共有設定時間」というラベルが付されたテキストボックス(遅延時間テキストボックス211)の入力値により決定される。本例の遅延共有プログラム21は、電子申請一覧画面16(
図3参照)の状況列161のステータスが終了アイコン64に変わった手続について、遅延時間テキストボックス211に指定された時間だけ待機し、その手続の公文書ファイル51を顧問先ユーザ92と共有する。尚、上でも述べたように、本形態では、社労士ユーザ91が電子申請一覧画面16において要ダウンロードアイコン62に隣接する公文書ありテキスト621を初めてクリックしたときに、その手続の公文書ファイル51がサーバシステム10に自動的にダウンロードされ、状況列161のステータスが終了アイコン64に変わる。遅延時間テキストボックス211が設定されていない場合、又はこれに0(ゼロ)が指定されている場合には、状況列161のステータスが終了アイコン64に変わったタイミングでその手続の公文書ファイル51が顧問先ユーザ92に共有される。
【0052】
ここで、社労士事務所が、人事労務管理システムSを使って行政機関に対する電子申請を行った場合、その電子申請に対する応答である公文書ファイル51も人事労務管理システムSを使って受領することとなる。人事労務管理システムSで公文書ファイル51を受領するためには、先ほどの要ダウンロードアイコン62に隣接する公文書ありテキスト621をクリックする必要がある。これがクリックされると、公文書ファイル51は自動的にサーバシステム10にダウンロード・保存される。公文書ファイル51がサーバシステム10にダウンロードされると、その公文書ファイル51は自動的に遅延共有プログラム21による共有対象に追加される。
【0053】
遅延共有プログラム21で公文書ファイル51を共有するためには、当然、その公文書ファイル51がサーバシステム10上、すなわち遅延共有プログラム21のアクセス可能範囲に置かれていなければならない。公文書ファイル51がその受領によって自動的にサーバシステム10に保存されることにより、社労士ユーザ91が公文書ファイル51をサーバシステム10に保存し忘れることが事実上なくなり、顧問先ユーザ92との公文書ファイル51の共有がより確実なものとなる。
【0054】
またこれに加え、電子申請一覧画面16の要ダウンロードアイコン62や、公文書ありテキスト621は、社労士ユーザ91に公文書ファイル51の受領を促す引取要求手段として機能している。これらが社労士ユーザ91に公文書ファイル51の取得を催促することにより、公文書ファイル51の受領自体が遅れたり、忘れられたりすることが予防され、顧問先ユーザ92との公文書ファイル51の共有がさらに確実なものとなっている。尚、引取要求手段としては、上記の表示以外にも、例えば、行政システム50に公文書ファイル51が準備されたことを検知したときに指定のメールアドレスに通知を送ることなども考えられる。
【0055】
また、上でも述べたように、電子申請一覧画面16は社労士ユーザ91専用の画面である。つまり、顧問先ユーザ92は、行政システム50から公文書ファイル51を受領することができない。このことによっても、社労士ユーザ91による公文書ファイル51の事前チェック機会が担保されている。
【0056】
尚、本形態の遅延共有プログラム21は、サーバシステム10への公文書ファイル51のダウンロード時刻を始点として顧問先ユーザ92との共有時刻をスケジューリングするが、例えば、一律に、公文書ファイル51がサーバシステム10にダウンロードされた翌日の午前3時に共有処理を行うという方法も考えられる。また、本形態の遅延共有プログラム21は、共有予約チェックボックス221の選択値と上記公文書ファイル51のダウンロードのみをそのスケジュール設定条件としているが、これらの条件に加え、例えば、社労士ユーザ91がその公文書ファイル51に含まれるいずれかのファイルコンテンツをプレビューしたこと、又は、社労士ユーザ92が公文書ファイル51の例えば確認済チェックボックス等にチェックを入れたことをスケジュールの設定条件としてもよい。そうすることで、社労士ユーザ91が公文書ファイル51の内容を確認する前にその公文書ファイル51が顧問先ユーザ92に共有されてしまうことが防止される。またこれにより、行政システム50に準備された公文書ファイル51を自動的にダウンロードすることも可能となる。公文書ファイル51の自動受領はそれ専用のユーザを介して行ってもよい。
【0057】
本形態の人事労務管理システムSでは、公文書ファイル51の内容を社労士ユーザ91が顧問先ユーザ92よりも先に確認する。社労士ユーザ91は、公文書ファイル51の内容が意図した通りのものとなっているか、その公文書ファイル51を顧問先ユーザ92と共有する前に対処しておくべき問題がないか、又は顧問先ユーザ92に事前に説明が必要な事項がないか検討する。そして、公文書ファイル51の共有前に何らかの準備が必要な場合には、共有までの猶予時間(遅延時間)を使ってそれに対処する。
【0058】
ここで、公文書ファイル51を共有するにあたっての事前準備が遅延共有プログラム21の猶予時間内に終わらない場合、遅延時間テキストボックス211の値を大きくするのではなく、申請データメッセージ画面17(
図4参照)に設けられた個別共有手段である個別共有チェックボックス231の値を一時的に変更すればよい。個別共有チェックボックス231は申請データメッセージ画面17のメッセージ171ごとに用意されたチェックボックスである。共有を保留すべき公文書ファイル51が含まれるメッセージ171の個別共有チェックボックス231のチェックを外すことで、その公文書ファイル51は、遅延共有プログラム21による共有対象から除外される。より具体的には、個別共有チェックボックス231の選択値を変更することで、アプリケーションサーバ12の個別共有プログラム23(
図2参照)がそのメッセージ171に含まれる公文書ファイル51の共有予約設定を個別に変更する。これにより、遅延共有プログラム21による共有対象を状況に応じて個別に調整することが可能となり、顧問先ユーザ92との情報共有をより安全・円滑なものとすることができる。
【0059】
また、各メッセージ171の個別共有チェックボックス231には、共有予約チェックボックス221の選択値がその初期値として入力される。つまり、共有予約チェックボックス221は、全てのメッセージ171の個別共有チェックボックス231の初期値を切り替えるものであり、遅延共有プログラム21は、実際にはこの個別共有チェックボックス231の選択値に相当するデータを参照して各公文書ファイル51を共有すべきか否かを決定している。本形態の人事労務管理システムSは、この共有予約チェックボックス221と個別共有チェックボックス231とを備えることにより、例えば、社労士ユーザ91による事前確認の結果、内容に問題のなかった公文書ファイル51だけを共有対象に設定するか、或いは、内容に問題があった公文書ファイル51だけを共有対象から除外するかを、社労士事務所やその顧問先の方針に合わせて適宜選択することを可能としている。
【0060】
遅延共有プログラム21により公文書ファイル51が顧問先ユーザ92と共有されると、顧問先ユーザ92の公文書確認画面19(
図8参照)にその公文書ファイル51を含むレコードが追加される。より具体的には、公文書確認画面19の手続名テキスト192をクリックしたときに表示される申請データメッセージ画面17に、その公文書ファイル51を含むメッセージ171が追加される。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができる。例えば、上記実施形態は人事労務管理システムを例としたが、本発明の情報処理システムは人事労務管理システムに限られるものではなく、また、圧縮ファイルや共有候補データも公文書には限られるものではない。
【符号の説明】
【0062】
S:人事労務管理システム(情報処理システム),10:サーバシステム,11:ウェブサーバ,12:アプリケーションサーバ,13:データベースサーバ,16:電子申請一覧画面,161:状況列,162:公文書列,17:申請データメッセージ画面,171:メッセージ,172:公文書列,18:顧問先管理画面,19:公文書確認画面,191:手続名列,192:手続名テキスト,21:遅延共有プログラム(遅延共有手段),211:遅延時間テキストボックス,22:共有予約プログラム(共有予約手段),221:共有予約チェックボックス,23:個別共有プログラム(個別共有手段),231:個別共有チェックボックス,24:認証プログラム,29:データベースアクセスプログラム,30:プレビュープログラム(プレビュー手段),31:プレビューボタン,32:ファイル名リスト,321:ファイル名,33a,33b:ファイルビューア,38:公文書一括ダウンロードボタン(ダウンロード手段),39:ZIPダウンロードボタン(ダウンロード手段),41,42:クライアント端末,43:ウェブブラウザ(表示手段),50:行政システム(外部データソース),51:公文書ファイル(圧縮データ,共有候補データ),61:処理中アイコン,62:要ダウンロードアイコン(引取要求手段),621:公文書ありテキスト(引取要求手段),63:要再申請ありアイコン,64:終了アイコン,91:社労士ユーザ(第1ユーザ),92:顧問先ユーザ(第2ユーザ)
【要約】
【課題】関係者間での情報共有をより確実に、かつ、安全・円滑に行えるようにする。
【解決手段】ユーザ又はユーザグループである、第1ユーザ及び第2ユーザと、前記第1ユーザが直接または他のユーザを介して外部データソース から取得したデータである共有候補データを保存するデータベースと、前記共有候補データが前記データベースに保存されてから、所定の時間が経過したこと、又は所定の日時になったことを条件として、前記第2ユーザから該共有候補データ又はそのコピーデータへのアクセスを可能にする、遅延共有手段と、を有する情報処理システムによりこれを解決する。
【選択図】
図7