(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】サーバ、携帯端末、景品コンテンツ提供方法、および景品コンテンツ取得方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240417BHJP
A63F 13/20 20140101ALI20240417BHJP
A63F 13/211 20140101ALI20240417BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20240417BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240417BHJP
A63F 13/428 20140101ALI20240417BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/20 A
A63F13/211
A63F13/216
A63F13/35
A63F13/428
(21)【出願番号】P 2019199397
(22)【出願日】2019-10-31
【審査請求日】2022-08-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年5月25日~26日に中部国際空港セントレアにおけるユーザテストでの展示にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】591112522
【氏名又は名称】株式会社ACCESS
(73)【特許権者】
【識別番号】510216968
【氏名又は名称】株式会社GOCCO.
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 朋
(72)【発明者】
【氏名】森 誠之
(72)【発明者】
【氏名】石原 由貴
(72)【発明者】
【氏名】美藤 輝樹
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-135835(JP,A)
【文献】特開2015-173757(JP,A)
【文献】特開2006-198296(JP,A)
【文献】特許第6580762(JP,B1)
【文献】国際公開第2014/092098(WO,A1)
【文献】特許第5894226(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末へ景品コンテンツを提供するサーバであって、
前記景品コンテンツの提供に関する処理を行う処理部を備え、
前記処理部は、
情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を
前記携帯端末から取得し、
前記起動情報に基づいて、前記アプリケーションの実行を開始し、
前記携帯端末のユーザの情報を取得し、
前記アプリケーションの実行開始後に前記携帯端末の回転を検出する検出部により検出された回転に関する回転情報を、前記携帯端末から取得し、
前記回転情報に基づいて、前記景品コンテンツを決定し、
決定された前記景品コンテンツの情報を前記携帯端末へ送信し、
前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、
前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、
前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、
サーバ。
【請求項2】
前記情報提供媒体は、前記景品コンテンツに関連する店舗に設置される、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記表示媒体は、紙媒体である、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項4】
前記表示媒体は、前記コードを電子的に表示する表示装置である、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項5】
前記表示媒体は、前記コードの表示内容を変更可能である、
請求項4に記載のサーバ。
【請求項6】
前記処理部は、前記携帯端末の位置の情報を取得し、
前記携帯端末の位置が、前記情報提供媒体が設置された店舗の位置に含まれる場合、前記景品コンテンツの情報を送信する、
請求項2~5のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項7】
前記処理部は、前記携帯端末の位置に基づいて、前記景品コンテンツを決定する、
請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記回転情報は、前記検出部により前記携帯端末の回転が検出された回転検出時刻を含み、
前記処理部は、前記回転検出時刻が所定の時間帯に含まれる場合、前記景品コンテンツの情報を送信する、
請求項1~7のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項9】
前記処理部は、前記回転検出時刻に基づいて、前記景品コンテンツを決定する、
請求項8に記載のサーバ。
【請求項10】
前記回転情報は、前記検出部により前記携帯端末の回転が検出された回転角度を含み、
前記処理部は、前記回転角度が所定の角度範囲に含まれる場合、前記景品コンテンツの情報を送信する、
請求項1~9のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項11】
前記回転情報は、前記検出部により検出された前記携帯端末の回転の態様を含み、
前記処理部は、前記携帯端末の回転の態様に基づいて、前記景品コンテンツを決定する、
請求項1~10のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項12】
前記処理部は、
前記回転情報の取得から前記景品コンテンツの提供までの時間の少なくとも一部の時間において、前記景品コンテンツの提供を演出するための演出情報を、前記携帯端末に出力させる、
請求項1~11のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項13】
サーバから景品コンテンツを提供される携帯端末であって、
前記携帯端末の回転を検出する検出部と、
前記景品コンテンツの提供を受けるための処理を行う処理部と、を備え、
前記処理部は、
情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を取得し、前記起動情報を前記サーバへ送信し、
前記起動情報の送信後に前記検出部により検出された前記携帯端末の回転に関する回転情報を前記サーバへ送信し、
前記回転情報に基づく前記景品コンテンツの情報を受信し、
前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、
前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、
前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、
携帯端末。
【請求項14】
サーバが携帯端末へ景品コンテンツを提供する景品コンテンツ提供方法であって、
情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を前記携帯端末から取得し、
前記起動情報に基づいて、前記アプリケーションの実行を開始し、
前記携帯端末のユーザの情報を取得し、
前記アプリケーションの実行開始後に前記携帯端末の回転を検出する検出部により検出された回転に関する回転情報を、前記携帯端末から取得し、
前記回転情報に基づいて、前記景品コンテンツを決定し、
決定された前記景品コンテンツの情報を前記携帯端末へ送信し、
前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、
前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、
前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、
景品コンテンツ提供方法。
【請求項15】
携帯端末がサーバから景品コンテンツを提供される景品コンテンツ取得方法であって、
前記携帯端末の回転を検出し、
情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を取得し、
前記起動情報を前記サーバへ送信し、
前記起動情報の送信後に検出された前記携帯端末の回転に関する回転情報を前記サーバへ送信し、
前記回転情報に基づく前記景品コンテンツの情報を受信し、
前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、
前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、
前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、
景品コンテンツ取得方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、景品コンテンツを提供するサーバ、景品コンテンツの提供を受ける携帯端末、景品コンテンツ提供方法、及び景品コンテンツ取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザ端末がサーバ装置にログインし、ダウンロードしたプログラムを実行すると、カプセルトイマシンのプレイ画面を表示するシステムが示される。このシステムでは、ユーザがユーザ端末、例えばスマートフォンに対し、プレイ画面に表示されたカプセルトイマシンの回転レバーを回転させるスワイプ操作を行うことで、カプセルトイマシンにプレイを実行させることができる。したがって、スマートフォンの画面内でカプセルトイのシステムが完結した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5894226号公報(0047-0053)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、スマホ画面内の仮想的な回転レバーを操作して電子クーポン券を得るが、スマートフォンの画面内でカプセルトイマシンのプレイが完結する。そのため、ユーザは、実空間においてカプセルトイマシンを操作しているという体感を十分に得られなかった。このため、この技術は、ユーザを楽しませる、エンターテインメント性に欠けていた。回転操作が可能な器具をアナログの利点とデジタルの利点の双方を活かして十分に体験できることが望ましい。
【0005】
本開示は、上述した従来の状況に鑑みて案出され、回転操作が可能な器具を用いた景品コンテンツの提供を、アナログの利点とデジタルの利点の双方を活かして実施できるサーバ、携帯端末、景品コンテンツ提供方法、および景品コンテンツ取得方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、携帯端末へ景品コンテンツを提供するサーバであって、前記景品コンテンツの提供に関する処理を行う処理部を備え、前記処理部は、情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を前記携帯端末から取得し、前記起動情報に基づいて、前記アプリケーションの実行を開始し、前記携帯端末のユーザの情報を取得し、前記アプリケーションの実行開始後に前記携帯端末の回転を検出する検出部により検出された回転に関する回転情報を、前記携帯端末から取得し、前記回転情報に基づいて、前記景品コンテンツを決定し、決定された前記景品コンテンツの情報を前記携帯端末へ送信し、前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、サーバである。
【0007】
本開示の一態様は、サーバから景品コンテンツを提供される携帯端末であって、前記携帯端末の回転を検出する検出部と、前記景品コンテンツの提供を受けるための処理を行う処理部と、を備え、前記処理部は、情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を取得し、前記起動情報を前記サーバへ送信し、前記コードの読取情報の送信後に前記検出部により検出された前記携帯端末の回転に関する回転情報を前記サーバへ送信し、前記回転情報に基づく前記景品コンテンツの情報を受信し、前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、携帯端末である。
【0008】
本開示の一態様は、サーバが携帯端末へ景品コンテンツを提供する景品コンテンツ提供方法であって、情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を取得し、前記起動情報に基づいて、前記アプリケーションの実行を開始し、前記携帯端末のユーザの情報を取得し、前記アプリケーションの実行開始後に前記携帯端末の回転を検出する検出部により検出された回転に関する回転情報を、前記携帯端末から取得し、前記回転情報に基づいて、前記景品コンテンツを決定し、決定された前記景品コンテンツの情報を前記携帯端末へ送信し、前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、景品コンテンツ提供方法である。
【0009】
本開示の一態様は、携帯端末がサーバから景品コンテンツを提供される景品コンテンツ取得方法であって、前記携帯端末の回転を検出し、情報提供媒体が提供する前記景品コンテンツを提供するためのアプリケーションを起動するための起動情報を取得し、前記起動情報を前記サーバへ送信し、前記コードの読取情報の送信後に検出された前記携帯端末の回転に関する回転情報を前記サーバへ送信し、前記回転情報に基づく前記景品コンテンツの情報を受信し、前記情報提供媒体は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具のイラストを含む表示媒体であり、前記起動情報は、前記表示媒体が表示するコードの読取情報であり、前記携帯端末の回転は、前記器具の回転に対応する、景品コンテンツ取得方法である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、回転操作が可能な器具を用いた景品コンテンツの提供を、アナログの利点とデジタルの利点の双方を活かして実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の実施形態の景品コンテンツ提供システムの概要の一例を示す図
【
図4】店舗に貼られたポスターに対しユーザが景品提供アプリを利用する状況を示す図
【
図5】景品コンテンツ提供システムの動作例を示すシーケンス図
【
図6】
図5に続く、景品コンテンツ提供システムの動作例を示すシーケンス図
【
図7】スマートフォンに表示された景品提供アプリの画面の遷移例を示す図
【
図8】
図7に続く、スマートフォンに表示された景品提供アプリの画面の遷移例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係るサーバ、携帯端末、景品コンテンツ提供方法、および景品コンテンツ取得方法を具体的に開示した実施形態である景品コンテンツ提供システムを詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0013】
また、実施形態でいう「部」又は「装置」とは単にハードウェアによって実現される物理的構成に限定されず、その構成が有する機能をプログラム等のソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、又は2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていても構わない。これらの用語の理解や解釈は、特許請求の範囲の記載についても同様である。
【0014】
図1は、本実施形態の景品コンテンツ提供システム5の概要の一例を示す図である。景品コンテンツ提供システム5は、表示媒体10と、スマートフォン30と、管理サーバ50と、を含む構成である。
【0015】
表示媒体10は、例えば、リアルなカプセルトイを模したカプセルトイのイラストが紙に印刷あるいは描かれたポスター10Aである。ポスター10Aは、店舗100の壁、窓ガラス、あるいは掲示板等の場所に貼付される。店舗100は、例えば、コンビニエンスストア、多くのテナントが入居するショッピングモールである。掲示板は、駅、空港、イベント会場、等に設置される。
【0016】
ポスター10Aの前面には、2次元コード、例えばQRコード(登録商標)が印刷あるいは描画されている。2次元コードは、管理サーバ50が景品を提供するための景品提供アプリケーション(単に景品提供アプリともいう)を実行可能なURL(Uniform Resource Locator)に対応するものを含む。例えば、2次元コードは、イラストとして描かれたカプセルトイの回転操作レバーの位置に配置される。なお、ポスター10Aには、QRコード(登録商標)の代わりに、他の2次元コード、カラーコード、バーコード等が印刷あるいは描画されてもよい。本実施形態では、景品提供アプリは、デジタルカプセルトイのアプリケーションであることを主に例示するが、その他の景品提供アプリであってもよい。
【0017】
また、表示媒体10は、2次元コードが印刷あるいは描かれたポスターの代わりに、2次元に配置されたLED(マトリクスLED)、デジタルサイネージ(電子看板)、等の表示装置であってもよい。この表示装置は、複数の点光源を点灯させることで2次元コードを表現可能である。複数の点光源の点灯パターンで2次元コードを表現する場合、表示媒体10は、ワンタイムコード等、コード情報を任意に変更可能である。例えばタイムセールにおいて、表示媒体10は、店舗100のタイムセールの日時、場所、等の情報をコード情報に含めることができる。また、表示媒体10は、2次元コードを表示する代わりに、リンクレイ(登録商標)等の光IDを発信可能な発信光源であってもよく、光IDでコード情報をスマートフォン30に送信可能であってもよい。表示媒体10は、例えば店舗100に設置される。
【0018】
スマートフォン30は、表示媒体10に表示されたコード(例えば2次元コード)を撮像してコードの情報を読み取る。スマートフォン30は、管理サーバ50と連携して、コードの読取情報に基づいて景品提供アプリを実行する。スマートフォン30は、スマートフォン30の筐体の回転を検出して、スマートフォン30の回転に応じた景品コンテンツの提供を受ける。スマートフォン30の回転は、回転操作が可能であり回転操作に応じて景品を提供可能な器具(例えばカプセルトイ)の回転に対応するものである。スマートフォン30は、携帯端末の一例である。携帯端末として、スマートフォンの他、タブレット端末、ノートPC、ウェアラブルコンピュータ(例えばスマートウォッチ)等が用いられてもよい。
【0019】
管理サーバ50は、スマートフォン30から2次元コードの情報を受信し、2次元コードが示すURL(Uniform Resource Locator)を基に、スマートフォン30と連携して、景品提供アプリを実行する。管理サーバ50は、スマートフォン30の回転情報を取得し、スマートフォン30の回転情報に応じた景品コンテンツを提供する。
【0020】
景品提供アプリは、例えばWebアプリケーション(単にWebアプリともいう)であるが、Webアプリ以外のアプリケーションであってもよい。景品提供アプリの実行では、管理サーバ50がサーバ側(バックエンド側)となり、スマートフォン30がクライアント側(フロントエンド側)となる。
【0021】
管理サーバ50は、景品提供アプリを管理する機能を有する。景品提供アプリの管理では、景品提供アプリの登録、削除及び配信設定が管理されてよい。また、管理サーバ50は、顧客(例えば、景品コンテンツを提供する店舗、テナント)を管理する機能を有する。顧客の管理では、顧客情報の登録、削除及び編集が管理されてよい。また、管理サーバ50は、顧客の販売促進のためのキャンペーンを管理する機能を有する。キャンペーンの管理では、キャンペーン情報の登録、削除及び編集が管理されてよい。また、管理サーバ50は、2次元コードを管理する機能を有する。2次元コードの管理では、2次元コードの生成、削除及び編集が管理されてよい。
【0022】
また、管理サーバ50は、スマートフォン30を用いて景品提供アプリを利用するユーザに関するユーザ情報を管理する機能を有する。ユーザ情報の管理では、ユーザ情報の追加、権限設定、削除、編集及びパスワードリセット等が管理されてよい。また、ユーザ情報は、各店舗における履歴情報を含んでよい。履歴情報は、ユーザの行動履歴や購入履歴を含み、店舗への来店日時、購入した商品、購入日時、等を含んでよい。
【0023】
また、管理サーバ50は、スマートフォン30から管理サーバ50へのアクセスログの解析機能を有する。アクセスログの解析は、チャンネル別、日付別、時間別、曜日別、ユーザ別、又はイベント別に行われてよい。
【0024】
また、管理サーバ50は、景品コンテンツを取得するためのスマートフォン30の回転操作に関する回転情報の解析機能を有する。スマートフォン30の回転情報は、スマートフォン30の回転数、回転角度、回転方法、回転速度、等を含んでよい。回転方向は、右回転(時計回り)、左回転(反時計回り)を含んでよい。タイムスタンプは、スマートフォン30の回転操作が検出された時刻や、スマートフォン30から管理サーバ50へアクセスした時刻、等を含んでよい。
【0025】
また、管理サーバ50は、多言語変換サーバ、決済連携サーバ、コンテンツ管理サーバ、等としての機能を有してよい。これらのサーバは、本実施形態では、1台の管理サーバ50で実現されることを例示するが、物理的に別々のサーバ装置で実現されてもよい。
【0026】
多言語変換サーバは、多言語に変換する機能を有する。多言語変換サーバは、例えば、スマートフォン30の使用言語を読み込み、景品提供アプリで使用される文字を使用言語に変換して、スマートフォン30にこの変換情報を送信してよい。よって、スマートフォン30は、使用言語に応じた言語で表示可能である。
【0027】
決済連携サーバは、スマートフォン30のユーザ認証等を行い、ペイメント(決済)に関する処理を行う。決済連携サーバは、スマートフォン30のユーザ認証前に、スマートフォン30のユーザ情報(例えば、スマートフォン30の識別情報、ユーザの識別情報、景品提供アプリへのログイン情報)を保持しておく。また、決済連携サーバは、ここでのユーザ情報に対応付けて、決済の認否を判別するための決済認否情報(例えば与信情報)も保持しておく。
【0028】
コンテンツ管理サーバは、景品提供アプリの景品としての景品コンテンツを管理する。コンテンツ管理サーバは、景品コンテンツを蓄積するデータベースを有する。コンテンツ管理サーバは、顧客毎に設けられてもよいし、店舗毎に設けられてもよい。景品コンテンツの管理では、景品コンテンツの追加、編集及び削除が管理されてよい。景品コンテンツは、仮想的なコンテンツ(デジタルコンテンツ)であってもよいし、物理的な実体のあるコンテンツ(アナログコンテンツ)であってもよい。景品コンテンツとして、例えば、電子クーポン(店舗で利用可能なクーポンを含む)、割引券、音楽データ、映画データ、引換券、ゲームソフト、旅行チケット、等が挙げられる。
【0029】
また、コンテンツ管理サーバは、スマートフォン30から、スマートフォン30の回転に関する回転イベント情報を取得し、回転イベント情報を基に景品コンテンツを決定する。また、コンテンツ管理サーバは、スマートフォン30を回転させる場所、時間、ユーザ情報、等を基に、景品コンテンツの提供を制限してよい。
【0030】
例えば、コンテンツ管理サーバは、スマートフォン30を回転させる場所が所定の場所(例えば店舗100)である場合、景品コンテンツの提供し、スマートフォン30を回転させる場所が所定の場所でない場合、景品コンテンツを提供しなくてよい。例えば、コンテンツ管理サーバは、スマートフォン30を回転させる時刻が所定の時間帯(例えばタイムセールの時間帯)である場合、景品コンテンツの提供し、スマートフォン30を回転させる時刻が所定の時間帯でない場合、景品コンテンツを提供しなくてよい。例えば、コンテンツ管理サーバは、スマートフォン30を回転させるユーザが所定のユーザ(例えば店舗の常連客)である場合、景品コンテンツの提供し、スマートフォン30を回転させるユーザが所定のユーザでない場合、景品コンテンツを提供しなくてよい。
【0031】
図2は、スマートフォン30の構成を示すブロック図である。スマートフォン30は、処理部31、記憶部32、通信部33、表示部34、操作部35、センサ部36及びスピーカ37を含む構成である。
【0032】
処理部31は、プロセッサを含み、プロセッサが記憶部32に保持されたプログラムを実行することで、信号処理、入出力処理、演算処理、記憶処理等を含む各種機能を実現する。プロセッサは、MPU(Micro Processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、等を含んでよい。処理部31は、スマートフォン30の各構成部の動作を統括してよい。したがって、各構成部が処理を行うことは、処理部31が、例えば、記憶部32、通信部33、表示部34、操作部35、センサ部36又はスピーカ37を介して各種処理を行うとも言えるので、単に処理部31が処理を行うとも記載する。
【0033】
記憶部32は、プロセッサのワーキングメモリとして使用される他、各種データ、情報、プログラムを記憶する。記憶部32は、一次記憶装置(例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory))を含む。記憶部32は、二次記憶装置(例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive))を含んでもよい。記憶部32は、三次記憶装置(例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード)を含んでもよい。
【0034】
通信部33は、無線又は有線を介して管理サーバ50等と通信可能である。通信部33の通信方式は、例えば、無線LAN(Local Area Network)、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、モバイル通信等の通信方式を含んでよい。通信部33は、各種データ、情報を通信する。
【0035】
表示部34は、各種情報を表示し、例えば、景品提供アプリに係る画面を表示する。表示部34は、液晶表示デバイス、有機EL(Electronic Luminescent)デバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。
【0036】
操作部35は、ユーザの各種操作を受け付ける。操作部35は、表示部34と一体化されたタッチパネルで構成されてよい。操作部35は、ユーザの押下操作を受け付けるボタンを含んでよい。操作部35は、マイクロホンを含み、音声認識により各種操作を検出してもよい。
【0037】
センサ部36は、各種センサを含み、例えば、カメラ、GPS(Global Positioning System)受信機、加速度センサ、タイマ、等を含む。
【0038】
カメラは、レンズ、イメージセンサ等の光学部品を含む。カメラは、表示媒体10を撮像し、表示媒体10に示された2次元コードを読み取る。2次元コートの解析は、センサ部36及び処理部31のいずれで行われてもよい。GPS受信機は、測位衛星からの時間情報を含む信号を受信し、スマートフォン30の現在位置を取得する。
【0039】
加速度センサは、スマートフォン30の加速度を検出し、回転を検出する。加速度センサには、ジャイロセンサ、磁気センサ等が用いられる。加速度センサは、例えば、2軸加速度センサや3軸加速度センサでよい。加速度センサによって検出される回転角度の分解能は、例えば1度と高く、加速度センサは、スマートフォン30の回転角度を高精度に検出可能でよい。
【0040】
タイマは、時刻の計時や時間の計測を行う。タイマは、例えば、加速度センサによりスマートフォン30の回転が検出された時刻やスマートフォン30の回転が検出された時間の情報を取得する。
【0041】
スピーカ37は、各種音響を発する。音響は、音声、音楽、効果音、その他の音を広く含む。音響は、景品コンテンツの提供や景品コンテンツの取得を表現する音響でよい。この音響は、景品落下演出の効果音を含んでよい。
【0042】
図3は、管理サーバ50の構成を示すブロック図である。管理サーバ50は、処理部51、記憶部52、及び通信部53を含む構成である。
【0043】
処理部51は、プロセッサを含み、プロセッサが記憶部52に保持されたプログラムを実行することで、信号処理、入出力処理、演算処理、記憶処理等を含む各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、等を含んでよい。また、プロセッサは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で設計された専用の電子回路や、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で再構成可能に設計された電子回路で構成されてもよい。処理部51は、管理サーバ50の各構成部の動作を統括してよい。したがって、各構成部が処理を行うことは、処理部51が、例えば記憶部52又は通信部53を介して各種処理を行うとも言えるので、単に処理部51が処理を行うとも記載する。
【0044】
記憶部52は、プロセッサのワーキングメモリとして使用される他、各種データ、情報、プログラムを記憶する。記憶部52は、一次記憶装置(例えばRAMやROM)を含む。記憶部52は、二次記憶装置(例えばHDDやSSD)や三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。二次記憶装置及び三次記憶装置は、ストレージとして用いられる。ストレージは、例えばデータとして管理可能な多種類の景品コンテンツを蓄積してよい。
【0045】
通信部53は、無線又は有線を介して通信する。通信部53の通信方式は、例えば、WAN(Wide Area Network)、有線又は無線LAN(Local Area Network)、電力線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、モバイル通信等の通信方式を含んでよい。通信部は、各種データ、情報を通信する。
【0046】
上記構成を有する景品コンテンツ提供システム5の動作を示す。本実施形態では、物理的に回転操作が可能な器具(例えば遊戯器具)を模したシステムとして、景品コンテンツ提供システム5を示す。
【0047】
図4は、店舗100に貼られたポスター10Aに対しユーザが景品提供アプリを利用する状況を示す図である。景品コンテンツを提供する店舗100の窓ガラスには、デジタルカプセルトイを運営する管理サーバ50の景品提供アプリにアクセス可能なURLに対応する二次元コードが記述されたポスター10Aが貼付されている。
【0048】
スマートフォン30は、センサ部36を介して二次元コードを読み取ると、管理サーバ50と連携し、景品提供アプリを起動する。景品提供アプリの起動後、ユーザは、スマートフォン30を回転させる。スマートフォン30は、加速度センサによって回転が検出されると、回転に基づく回転イベント情報を管理サーバ50に送信する。回転イベント情報は、回転情報(例えば、回転数、回転角度、回転方向、回転速度、回転時刻、回転時間)を含む。回転時刻や回転時間は、スマートフォン30のタイマにより導出されてよい。回転イベント情報は、ユーザ情報(例えば、スマートフォン30の識別情報、ユーザの識別情報、景品提供アプリへのログイン情報)を含んでもよい。回転イベント情報は、スマートフォン30の回転時の位置(回転場所)の情報を含んでもよい。回転場所は、GPS受信機により導出されてよい。
【0049】
管理サーバ50は、回転イベント情報を基に、景品提供アプリに係るデジタルカプセルトイの抽選を開始する。デジタルカプセルトイの抽選では、複数の景品コンテンツの中から特定の景品コンテンツの選択、決定が行われてよい。決定される景品コンテンツは、1つ又は複数でよい。
【0050】
この場合、管理サーバ50は、ユーザの位置情報を基に、ポスター10Aが貼られた店舗100にユーザが所在することが確認された場合、デジタルカプセルトイの抽選を行ってよい。ユーザの位置は、スマートフォン30の位置でよく、センサ部36のGPS受信機により取得されてよい。ユーザの位置は、デジタルカプセルトイの抽選の前に取得され、管理サーバ50へ送信されればよい。一方、ユーザが店舗100に所在することが確認されなかった場合、管理サーバ50は、デジタルカプセルトイの抽選を行わなくてよい。この場合、ユーザが特定の場所(例えば店舗100)に所在する場合に限り、デジタルカプセルトイの抽選が可能となる。
【0051】
図5及び
図6は、景品コンテンツ提供システム5の動作を示すシーケンス図である。景品コンテンツ提供システム5では、例えば、スマートフォン30は、景品提供アプリのクライアント側の動作を行い、管理サーバ50は、景品提供アプリのサーバ側の動作を行う。
【0052】
また、
図7及び
図8は、スマートフォン30に表示された景品提供アプリの画面の遷移を示す図である。画面の遷移は、景品提供アプリの実行過程で行われる。
【0053】
表示媒体10は、2次元コードを表示する(T1)。この表示は、2次元コードが印刷されたものでも、表示装置による2次元コードの電気的な表示でもよい。
【0054】
スマートフォン30では、センサ部36のカメラは、表示媒体10に表示された2次元コードを撮像する。処理部31は、2次元コードの情報を読み込む(T2)。通信部33は、読み込んだ2次元コードの情報を管理サーバ50に送信する(T3)。通信部33は、2次元コードの情報と共に、スマートフォン30の位置情報を送信してもよい。なお、スマートフォン30の位置情報は、他のタイミングで管理サーバ50へ送信されてもよい。
【0055】
管理サーバ50では、通信部53は、2次元コードの情報を受信する。処理部51は、この2次元コードの情報を基に景品提供アプリを起動する(T4)。また、通信部53は、景品提供アプリの情報をスマートフォン30に送信する(T5)。これにより、スマートフォン30が、景品提供アプリのクライアントとして動作可能となる。
【0056】
スマートフォン30では、通信部33は、管理サーバ50からの景品提供アプリの情報を取得し、処理部31は、この景品提供アプリを起動する。表示部34は、景品提供アプリの起動に応じて、ホーム画面GM1(
図7参照)を表示する。
図7では、景品提供アプリとしてのデジタルカプセルトイのアプリケーションの略称として、「カベガチャ」と表現されている。このホーム画面GM1は、ユーザによって選択可能なデジタルカプセルトイの使い方(ガイダンス)や音声出力の設定についての情報を含んでよい。また、ホーム画面GM1において、ログイン操作が行われてもよい。
【0057】
ホーム画面GM1は、デジタルカプセルトイのアプリケーションであることを表す「カベガチャ」の文字を含むイラストi1、リアルなカプセルトイの回転操作レバーを模したアイコンi2、景品提供アプリにおける音声出力を設定するためのアイコンi3、等の画像を含んでよい。スマートフォン30では、アイコンi2がユーザによって例えばタップ操作されると、操作部35がタップ操作を検出し、通信部33がタップ操作の情報を管理サーバ50へ送信する。管理サーバ50では、通信部53がタップ操作の情報を取得すると、処理部51が景品提供アプリの次の処理(例えばペイメント選択)に進む。
【0058】
また、ホーム画面GM1のアイコンi3がタップ操作されると、スマートフォン30では、処理部31は、表示部34を介して音響設定画面に移行し、音響設定する。例えば、音響設定として、音の出力の有無、音量、音の種類を設定可能である。例えば、音響設定として、音:有、音量:中、音の種類:リアルなカプセルトイと同じ(通常)、等に設定されてよい。
【0059】
管理サーバ50では、通信部53は、ホーム画面GM1におけるアイコンi2のタップ操作の情報を取得すると、ペイメント(決済)方法を選択するためのペイメント選択画面の情報をスマートフォン30に送信する(T6)。
【0060】
スマートフォン30では、通信部33は、ペイメント選択画面の情報を受信すると、表示部34は、ペイメント選択画面GM2(
図7参照)を表示する(T7)。操作部35は、例えばユーザのタッチ操作によるペイメント選択操作を受け付ける(T8)。通信部33は、ペイメント選択操作に基づくペイメント選択の情報を管理サーバ50に送信する(T9)。
【0061】
ペイメント選択画面GM2は、景品コンテンツを取得する際の決済方法を選択するための画面である。ペイメント選択画面GM2には、スマホ決済(コード決済)、クレジットカード決済、電子マネー決済、キャリア決済、オンライン決済、店舗で現金支払、仮想通貨(暗号資産)、電子クーポン利用、等の決済方法が列挙される。電子クーポンは、イベント割引クーポン、タイムセールのクーポン等を含む。電子クーポンの提供は、ユーザを店舗に呼び込むことに繋がる。
【0062】
なお、スマートフォン30がペイメント選択の情報を送信する際、スマートフォン30のユーザ情報(例えば、スマートフォン30の識別情報、景品提供アプリへのログイン情報)を管理サーバ50に送信してもよい。なお、スマートフォン30のユーザ情報は、他のタイミングで管理サーバ50へ送信されてもよい。
【0063】
管理サーバ50は、スマートフォン30から送信されたペイメント選択の情報を受信し、ペイメント選択の情報に基づいて、ペイメント選択を確定(つまりペイメント方法を決定)する(T10)。
【0064】
管理サーバ50では、処理部51は、スマートフォン30のユーザ情報を基に、ペイメント認証を行う(T11)。ペイメント認証は、決済処理時の本人確認及び決済が可能か否かを判断するための認証である。処理部51は、管理サーバ50に登録されたユーザ情報と一致するスマートフォン30から取得されたユーザ情報に関連付けられた決済認否情報を、外部又は記憶部52等から取得する。処理部51は、決済認否情報に基づいて、スマートフォン30のユーザによる決済を許可又は禁止する。決済を許可する場合、ペイメント認証に成功し、決済を禁止する場合、ペイメント認証に失敗する。処理部51は、ペイメント認証に成功すると、ペイメント選択により選択された決済方法により、決済を行う。
【0065】
通信部53は、ペイメント認証結果(ペイメント認証の成否)、つまり決済の成否の情報をスマートフォン30に送信する(T12)。スマートフォン30では、通信部33は、管理サーバ50からペイメント認証結果の情報を受信し、表示部34は、ペイメント認証結果を示す画面を表示する(T13)。この画面では、例えば、ペイメント認証に成功したことを示す「認証OK」や決済が完了したことを示す「決済完了」、ペイメント認証に失敗したことを示す「認証NG」や決済が完了しなかったことを示す「決済NG」、が表示されてよい。
【0066】
この後、管理サーバ50では、通信部53は、スマートフォン30の回転を待機するための画面であるスマホ回転待機画面の情報をスマートフォン30に送信する(T14)。スマートフォン30では、通信部33は、管理サーバ50からスマホ回転待機画面の情報を受信し、表示部34は、スマホ回転待機画面GM3(抽選待機画面、
図7参照)を表示する(T15)。スマートフォン30の回転の待機は、デジタルカプセルトイの抽選の待機に相当する。
【0067】
スマホ回転待機画面GM3は、スマートフォン30の筐体が横向きである場合に正立となってよい。スマホ回転待機画面GM3は、ユーザによるスマートフォン30の回転操作を促すイラストi5、「GO」の文字i6等の画像、等を含んでよい。スマホ回転待機画面GM3では、例えば背景色が白色となっていてよい。
【0068】
ユーザは、スマホ回転待機画面GM3を確認すると、スマートフォン30を回転させるスマホ回転操作を行う。スマホ回転操作は、リアルなカプセルトイの回転操作レバーを回す操作に相当する操作である。スマートフォン30では、センサ部36の加速度センサが、加速度の検出によってスマホ回転操作を検出する(T16)。処理部31は、スマホ回転操作に伴う回転情報を取得する。通信部33は、回転情報を含む回転イベント情報を管理サーバ50に送信する(T17)。
【0069】
管理サーバ50では、処理部51は、回転イベント情報によってスマートフォン30の回転を検出すると、通信部53を介して、スマートフォン30が回転していることを表すスマホ回転画面の情報をスマートフォン30に送信する(T18)。
【0070】
スマートフォン30では、通信部33は、スマホ回転画面の情報を受信し、表示部34は、スマホ回転画面の情報を基に、スマホ回転画面GM4(抽選画面、
図8参照)を表示する(T19)。
【0071】
スマホ回転画面GM4は、スマホ回転待機画面GM3と同じイラストi5、文字i6、等の画像と同じ画像を有してよい。なお、
図8のスマホ回転画面GM4では、例えば、背景色が黄色(図中、ドット表示)に変化している。このように、スマートフォン30は、スマホ回転待機画面GM3に対し、背景色を変化させる等により表示態様を変化させることで、スマホ回転画面GM4を表現してよい。
【0072】
管理サーバ50では、処理部51は、スマートフォン30の回転状態が所定の回転条件を満たしたか否かを判別する。所定の回転条件は、景品コンテンツの提供を受けるための条件である。回転条件は、例えば、所定角度や所定角度範囲の回転であること(例えば90度、85度~95度)、所定方向の回転(例えば右回転)であること、所定回数(例えば1回)の回転であること、所定速度の回転であること、所定の場所(例えば店舗100)での回転であること、所定の時間帯での回転であること、の少なくとも1つを含んでよい。スマートフォン30の回転状態は、取得される回転イベント情報により識別可能である。
【0073】
処理部51は、スマートフォン30の回転状態が所定の回転条件を満たす場合、景品コンテンツの決定や提供を行ってよい。一方、処理部51は、スマートフォン30の回転状態が所定の回転条件を満たさない場合、景品コンテンツの決定や提供を行わなくてよい。
【0074】
例えば、処理部51は、スマートフォン30の回転角度が所定の角度である又は所定の角度範囲に含まれる場合、景品コンテンツの提供を行ってよい。処理部51は、スマートフォン30の回転方向が所定の回転方向である場合、景品コンテンツの提供を行ってよい。処理部51は、スマートフォン30の回転数が所定の回転数である又は所定の回転数範囲に含まれる場合、景品コンテンツの提供を行ってよい。処理部51は、スマートフォン30の回転速度が所定の回転速度である又は所定の速度範囲に含まれる場合、景品コンテンツの提供を行ってよい。処理部51は、スマートフォン30の回転場所が店舗100の位置(範囲)に含まれる場合に、景品コンテンツの提供を行ってよい。処理部51は、スマートフォン30の回転時刻が所定の時間帯に含まれる場合、景品コンテンツの提供を行ってよい。処理部51は、スマートフォン30のユーザが所定のユーザ(例えば成人)に該当する場合、景品コンテンツの提供を行ってよい。
【0075】
スマートフォン30の回転状態が所定の回転条件を満たす場合、通信部53は、景品落下を演出するための景品落下演出画面の情報をスマートフォン30に送信する(T20)。景品落下の演出は、リアルなカプセルトイが遊戯器具から落下してユーザに提供されることを模して、景品コンテンツが選択及び決定されてユーザに提供されることを表現する演出である。
【0076】
スマートフォン30では、通信部33は、景品落下演出画面の情報を管理サーバ50から取得する。表示部34は、景品落下演出画面の情報を基に、景品落下演出画面GM5(景品落下ギミック画面、
図8参照)を表示する(T21)。また、景品落下演出画面の情報には、景品落下を演出する音響の情報が含まれてもよい。この場合、景品落下演出の画面表示とともに、スピーカ37は、音響設定に応じて、景品落下を演出する音響を出力してよい。つまり、景品落下を演出する音響は、リアルなカプセルトイと同様の音であってもよいし、異なる音であってもよい。これにより、ユーザは、カプセルトイをリアルに操作しているような体感を得ることができる。
【0077】
具体的には、景品落下演出画面GM5は、ユーザに景品が出てくる期待感を持たせる画像を含んでよい。例えば、景品落下演出画面GM5は、景品コンテンツを含むカプセルが落下中である画像i8、取出口からカプセルが出てくる画像i9、カプセルが取出可能な状態になった画像i10、等を含んでよい。画像i8,i9,i10は、同時に表示されてもよいし、時系列にアニメーションで表示されてもよい。アニメーション表示の場合、画像i10を表示する際、既に表示済みの画像i8,i9を消去してもよいし、表示済みの画像i8,i9をそのまま継続して表示させてもよい。また、画像i8,i9,i10が時系列に表示される場合、スピーカ37は、各画像に対応付けて音響出力させてもよい。例えば、スピーカ37は、「ガチャガチャ」の音を出力した後、画像i8を表示するタイミングに同期して、「ストーン」と落ちるような音を出力し、画像i9を表示するタイミングに同期して、「ゴロゴロ」と転がるような音を出力し、画像i10を表示するタイミングに同期して、「ピタッ」と取り出し位置に止まったような音を出力してもよい。
【0078】
景品落下演出画面GM5及び景品落下を演出する音響の提示(表示、音響出力)は、例えば、スマートフォン30の回転操作から景品コンテンツの提供を受けるまでの時間の少なくとも一部の時間において、実施される。つまり、管理サーバ50の視点で表現すると、景品落下演出画面GM5及び景品落下を演出する音響の提示(表示、音響出力)は、処理部51が回転イベント情報を取得してから景品コンテンツの情報の送信を行うまでの時間における少なくとも一部の時間において、実施される。
【0079】
なお、景品落下演出では、スマートフォン30は、景品落下を連想させる画像表示、もしくは画像表示と音響出力を行うことを例示したが、画像表示を省いて音響出力だけ行ってもよい。なお、景品落下演出に係る処理(例えばT20,T21の処理)が省略されてもよい。
【0080】
管理サーバ50では、処理部51は、T17で受信した回転イベント情報を基に、景品コンテンツを決定する(T22)。つまり、処理部51は、スマートフォン30の回転数、回転角度、回転方向、回転速度、回転時刻、回転時間、回転場所、及びユーザ情報の少なくとも1つに基づいて、景品コンテンツを決定してよい。
【0081】
例えば、処理部51は、スマートフォン30の回転角度に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。処理部51は、スマートフォン30の回転方向に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。処理部51は、スマートフォン30の回転数に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。処理部51は、スマートフォン30の回転速度に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。処理部51は、スマートフォン30の回転場所(例えば店舗)に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。処理部51は、スマートフォン30の回転時刻に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。処理部51は、スマートフォン30のユーザのユーザ情報(例えば年齢)に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。
【0082】
また、例えば、回転イベント情報が「回転方向:右回転、回転角度:180°、回転速度:早い」を含む場合、景品コンテンツは、音楽データであるとしてよい。また、回転イベント情報が「左回転、回転角度:90°、回転速度:遅い」を含む場合、景品コンテンツは、引換券であるとしてよい。その他の景品コンテンツに対しても、個々に回転イベント情報に対応して設定されてよい。なお、管理サーバ50の処理部51は、回転イベント情報の詳細な回転操作の情報に依存せず、回転イベント情報を取得すると、多種類の景品コンテンツの中から任意の景品コンテンツを1つ決定して提供してもよい。これにより、ユーザは、どんな景品コンテンツを取得できるかを楽しみながら期待感を持つことできる。したがって、エンターテインメント性が向上する。また、景品提供アプリが提供する景品コンテンツが1種類である場合、管理サーバ50は、回転イベント情報を受信しただけで、詳細な回転操作の情報を考慮することなく、景品コンテンツを提供してもよい。
【0083】
管理サーバ50では、通信部53は、決定された景品コンテンツの情報をスマートフォン30に送信する(T23)。景品コンテンツの情報は、実際の景品コンテンツ(例えば音楽データ)と、景品コンテンツが取得されたことを示す景品コンテンツ取得画面の情報と、を含んでよい。
【0084】
スマートフォン30では、通信部33は、景品コンテンツの情報を管理サーバ50から取得する。表示部34は、景品コンテンツの情報を基に、景品コンテンツ取得画面GM6(
図8参照)を表示する(T24)。
【0085】
景品コンテンツ取得画面GM6は、カプセルのイラストi11、景品コンテンツが取得されたことを示す「GET!」の文字i12、及び吹き出しi13の画像、等を含んでよい。吹き出しi13は、景品コンテンツの開封操作を表す、「タップしてカプセルを開ける」等の文字を含んでよい。
【0086】
ユーザは、表示された景品コンテンツ取得画面GM6を確認し、実際の景品コンテンツを取得するための景品取得確認操作を行う。スマートフォン30では、操作部35がユーザによる景品取得確認操作を受け付ける(T25)。表示部34は、景品取得確認操作に応じて、景品コンテンツ画面GM7(
図8参照)を表示する(T26)。
【0087】
具体的には、ユーザがカプセルのイラストi11をタップ操作すると、スマートフォン30では、操作部35がこのタップ操作を景品取得確認操作として検出する。表示部34は、景品コンテンツ画面GM7を表示する。景品コンテンツ画面GM7は、例えば、景品コンテンツが音楽データである場合、アーティストの顔写真等を含む音楽ジャケットの画像を含んでよい。
【0088】
処理部31は、例えば操作部35を介した再生操作を検出すると、景品コンテンツとしての音楽データを再生可能である。また、景品コンテンツが引換券又は電子クーポンである場合、ユーザは、引換券又は電子クーポンが使用可能な店舗に行き、店舗で引換券あるいは電子クーポンを用いて商品等を購入できる。
【0089】
このように、景品コンテンツ提供システム5は、実際にユーザが物理的な媒体(スマートフォン30の筐体)を回転させる操作を実空間で行うので、リアルなカプセルトイ(物理的なカプセル自販機)での景品コンテンツの提供のための操作を、物理的に体験させることができる。この場合、ユーザは、実空間において器具を回転操作しているという体感を十分に得られることができる。よって、景品コンテンツ提供システム5は、ユーザを楽しませる、エンターテインメント性を向上できる。また、管理サーバ50は、回転操作を行ったユーザのユーザ情報(ユーザの識別情報)を取得でき、管理サーバ50に保持された対応するユーザ情報を表示等することで、ユーザの過去の購入履歴や行動履歴を店舗100の店員等に提供できる。このように、景品コンテンツ提供システム5は、回転操作が可能な器具を用いた景品コンテンツの提供を、アナログの利点とデジタルの利点の双方を活かして実施できる。
【0090】
また、管理サーバ50は、リアルなカプセルトイを回転操作した場合に発生する景品落下ギミックを、景品落下演出画面GM5及び効果音で所定時間にわたって疑似的に表現できる。そして、管理サーバ50は、景品落下ギミックの提示の後に、景品コンテンツを提供できる。つまり、管理サーバ50は、スマートフォン30を回転させた場合に、カプセルの落下や取出口からカプセルが出てくる画像を表示させ、その音響をスマートフォン30に音響出力させることが可能である。これにより、ユーザは、スマートフォン30の回転操作から景品コンテンツが取得されるまでの間、期待感を膨らませることができる。したがって、エンターテインメント性が高まり、景品コンテンツ提供システム5は、ユーザが店舗に来店したくなるように仕向けることができる。
【0091】
次に、景品コンテンツ提供システム5のバリエーションについて説明する。
【0092】
本実施形態では、読取対象のコードとして二次元コードを主に例示したが、他のコードを読み取ってもよい。例えば、表示媒体10に画像を表示し、スマートフォン30のカメラにより撮像して撮像画像を取得し、処理部31が、撮像画像内のコードを画像認識等によりコードを識別してもよい。
【0093】
また、景品コンテンツ提供システム5は、表示媒体10とともに、又は表示媒体10の代わりに、所定の情報を提供する情報提供媒体を備えてもよい。スマートフォン30は、読取対象のコードとともに、若しくはコードの代わりに、情報提供媒体とスマートフォン30との間で近距離通信技術(例えばNFC)やその他のインタフェース技術を用いて、景品提供アプリを実行(起動)するための識別情報(起動情報の一例)を情報提供媒体から取得してよい。この場合、例えばNFCによる通信を実現するために、情報提供媒体にRFIDタグが取り付けられ、スマートフォン30がRFIDタグの情報を読み取るためのRFIDリーダを有してもよい。
【0094】
本実施形態では、景品コンテンツの決定の前に決済(例えばペイメント選択、ペイメント認証を含む)を行うことを例示したが、景品コンテンツの決定後に決済を行ってもよい。この場合、スマートフォン30は、管理サーバ50と連携し、処理部31が、決済前では決定された景品コンテンツの表示にはマスク(例えばモザイク)が施されて景品コンテンツの詳細をユーザが確認できないようにしてもよい。処理部31は、決済後において、決定された景品コンテンツの表示にはマスク(例えばモザイク)が解除されて景品コンテンツの詳細をユーザが確認できるようにしてもよい。なお、このマスク及びマスク解除の処理は、管理サーバ50の処理部51によって実施されてもよい。
【0095】
本実施形態では、管理サーバ50は、景品コンテンツの提供を受けるための回転条件を変更可能であってよい。例えば、所定の角度範囲を広くしたり狭くしたりしてよい。例えば、回転条件を90度±1度としてもよい。この場合、管理サーバ50は、加速度センサによって回転角度90°が検出されたことを示す情報を取得した場合、景品コンテンツを提供し、回転角度88°が検出されたことを示す情報を取得した場合、景品コンテンツを提供しない。なお、スマートフォン30の回転角度の角度範囲の条件が厳しく設定された場合、管理サーバ50は、角度範囲の条件(例えば90°±1°)を提示させてもよい。この提示は、表示媒体10によって表示されてもよいし、スマートフォン30の画面に表示されてもよい。
【0096】
これにより、ユーザは、表示媒体10に対し、スマートフォン30を密着させ、かつ正確にスマートフォン30を回転させるようとすることが期待できる。したがって、ユーザは、リアルなカプセルトイを操作している感覚、つまり体感を得やすい。また、景品コンテンツ提供システム5は、表示媒体10が設置された店舗100にユーザを向かわせることに貢献できる。
【0097】
本実施形態では、スマートフォン30は、ICタグリーダを搭載してもよい。ポスター10A等の表示媒体10にICタグが取り付けられている場合、スマートフォン30に搭載されたICタグリーダがICタグの情報を読み取るために、ユーザは、スマートフォン30を表示媒体10に接近させる動作を行ってよい。スマートフォン30は、ICタグから読み取った情報を、管理サーバ50に送信してよい。ICタグから読み取った情報は、2次元コードから読み取った情報と同様でよい。この場合でも、管理サーバ50は、表示媒体10とスマートフォン30との位置関係を認識でき、つまりスマートフォン30の位置情報と同様の情報を取得できる。よって、景品コンテンツ提供システム5は、ユーザが景品提供アプリを利用する場合、表示媒体10が設置された店舗100にユーザが出向くように促すことができる。
【0098】
本実施形態では、GPS位置情報を基にスマートフォン30の位置が特定される代わりに、店舗100にビーコン装置が設置され、ビーコン信号を基にスマートフォン30の位置が特定されてもよい。この場合、1つ以上のビーコン装置が、ビーコン信号を送信して、ビーコン信号に対する応答信号をスマートフォン30から受信して、スマートフォン30の位置を特定してよい。よって、景品コンテンツ提供システム5は、ユーザが景品提供アプリを利用する場合、ビーコン装置が設置された店舗100にユーザが出向くように促すことができる。
【0099】
本実施形態では、スマートフォン30が表示媒体10との接近を検知可能であってもよい。この場合、スマートフォン30の通信部33は、この接近情報を合わせて管理サーバ50に送信してもよい。管理サーバ50では、通信部53が接近情報を取得し、処理部51は、スマートフォン30と表示媒体10とが接近した場合に限って、景品コンテンツの決定や提供を行ってよい。接近情報は、スマートフォン30と表示媒体10とが接近した場合に通信されてもよいし、スマートフォン30と表示媒体10とが接近していない場合でも通信され、接近情報にスマートフォン30と表示媒体10とが接近していることを示す情報を含んでもよい。
【0100】
スマートフォン30が表示媒体10との接近は、例えば、近距離通信が可能であるか否かによって判別されてよい。通信部33が表示媒体10と近距離通信可能である場合、接近していると判定し、通信部33が表示媒体10と近距離通信不可能である場合、接近していないと判定してよい。
【0101】
また、センサ部36が超音波センサを含んでもよい。超音波センサが、表示媒体10に超音波を送信し、その反射波を受信することで、スマートフォン30から表示媒体10までの距離を測定してよい。処理部31は、測定された距離に応じて、スマートフォン30が表示媒体10との接近の有無を判別してよい。
【0102】
このように、管理サーバ50では、処理部51は、スマートフォン30の位置情報及び表示媒体10への接近情報の少なくとも一方を基に、ユーザが店舗100又は表示媒体10に対向した位置に所在すると確認できる。よって、管理サーバ50は、ユーザが店舗100に不在である場合やスマートフォン30が表示媒体10に面した位置に無い場合、スマートフォン30に対して景品コンテンツの提供を拒否できる。したがって、景品コンテンツ提供システム5は、ユーザが店舗100に足を運ぶように促すために、有効に活用可能である。
【0103】
本実施形態では、景品コンテンツは、店舗100が直接的に提供する景品コンテンツであってもよいし、間接的に提供する景品コンテンツでもよい。例えば、店舗100がコンビニエンスストアである場合、景品コンテンツとしてコンビニエンスストアで利用可能な電子クーポンを提供可能である。また、店舗100が多くのテナントを収容するショッピングモールである場合、景品コンテンツとして所定のテナントで利用可能な電子クーポンを提供可能である。
【0104】
本実施形態では、回転操作可能なバーチャルな器具として、デジタルカプセルトイを主に示したが、これに限らず、デジタルガラポン抽選機、デジタルパチンコ等であってもよい。いずれの場合でも、景品コンテンツ提供システム5は、スマートフォン30の回転に応じて、景品コンテンツを提供できる。
【0105】
以上示したように、本実施形態の管理サーバ50は、スマートフォン30(携帯端末の一例)へ景品コンテンツを提供する。管理サーバ50は、景品コンテンツの提供に関する処理を行う処理部51を備える。処理部51は、表示媒体10が表示する2次元コード(コードの一例)の読取情報をスマートフォン30から取得する。処理部51は、2次元コードの読取情報に基づいて、景品提供アプリ(アプリケーションの一例)の実行を開始する。処理部51は、スマートフォン30を利用するユーザのユーザ情報(携帯端末のユーザの情報の一例)を取得する。処理部51は、景品提供アプリの実行開始後にスマートフォン30の回転を検出するセンサ部36(検出部の一例)により検出された回転に関する回転情報を、スマートフォン30から取得する。処理部51は、回転情報に基づいて、景品コンテンツを決定する。処理部51は、決定された景品コンテンツの情報をスマートフォン30へ送信する。なお、表示媒体10が表示するコードは、情報提供媒体が提供する景品提供アプリを起動するための起動情報の一例である。
【0106】
これにより、管理サーバ50は、実際にユーザが物理的な媒体(スマートフォン30の筐体)を回転させる操作を実空間で行うので、リアルなカプセルトイ(物理的なカプセル自販機)での景品コンテンツの提供のための操作情報を取得できる。この場合、ユーザは、実空間において器具を回転操作しているという体感を十分に得られることができる。よって、管理サーバ50は、ユーザを楽しませる、エンターテインメント性を向上できる。
また、管理サーバ50は、回転操作を行ったユーザの情報を取得できるので、店舗100の店員は、該当するユーザの過去の購入履歴や行動履歴を加味して接客できる。このように、管理サーバ50は、回転操作が可能な器具を用いた景品コンテンツの提供を、アナログの利点とデジタルの利点の双方を活かして実施できる。
【0107】
また、表示媒体10は、景品コンテンツを提供する店舗100に設置されてよい。景品提供アプリは、表示媒体10に示されたコードの読取に応じて起動される。よって、ユーザは、表示媒体10が設置された店舗100において、スマートフォン30を用いて景品提供アプリを起動させることができる。よって、管理サーバ50は、客としてのユーザを店舗100に呼び込み、店舗100の売上げの向上を図れる。
【0108】
また、表示媒体10は、ポスター10Aのようなコードが印刷或いは描かれた紙(紙媒体)でよい。これにより、表示媒体10を例えば店舗100の壁等に貼り付け可能であるので、表示媒体10の設置場所が小さなスペースで済む。また、壁等にポスター10Aが貼られることで、壁付近、窓ガラス付近のデッドスペースが有効に活用される。
【0109】
また、表示媒体10は、2次元コードを電子的に表示する表示装置でよい。これにより、例えば、店舗100の既存設備であるデジタルサイネージに、2次元コードを表示できる。また、表示媒体10は、店舗100における他の販促情報と共に2次元コードを表示することで、多くの情報を提供できる。
【0110】
また、表示媒体10は、2次元コードの表示内容を変更可能でよい。これにより、表示媒体10は、キャンペーン、期間限定、タイムセール等のイベントに合わせて、2次元コードの表示内容を簡単に変更できる。したがって、管理サーバ50は、2次元コードの内容に対応する様々な景品コンテンツを提供できる。
【0111】
また、処理部51は、スマートフォン30の位置情報を取得してよい。処理部51は、スマートフォン30の位置が、表示媒体10が設置された店舗100の位置に含まれる場合、通信部53を介して、景品コンテンツの情報をスマートフォン30に送信してよい。
【0112】
これにより、管理サーバ50は、ユーザが客として店舗100に所在する場合に限り、景品コンテンツを提供できる。よって、ユーザを店舗に誘導でき、店舗100への集客や店舗の売上げの増加が期待できる。
【0113】
また、処理部51は、スマートフォン30の位置に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。これにより、管理サーバ50は、ユーザに対して、店舗特有の景品コンテンツを提供でき、ユーザの来店による満足度を向上させることができる。
【0114】
また、回転情報は、センサ部36によってスマートフォン30の回転が検出された時刻(回転時刻、回転検出時刻の一例)を含んでよい。処理部51は、この時刻が所定の時間帯に含まれる場合、通信部53を介して、通信部53を介して、クーポン券等の特定の景品コンテンツの情報を送信してよい。これにより、管理サーバ50は、ユーザが所定の時間帯にスマートフォン30を回転させた場合に限り、景品コンテンツを提供できる。
【0115】
また、処理部51は、回転検出時刻に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。これにより、管理サーバ50は、例えば、タイムセールに合わせたクーポン券を発行できる。したがって、管理サーバ50は、ユーザに対して、時間帯特有の景品コンテンツを提供でき、満足度を向上させることができる。
【0116】
また、回転情報は、センサ部36によってスマートフォン30の回転が検出された回転角度を含んでよい。処理部51は、回転角度が所定の角度範囲に含まれる場合、景品コンテンツの情報を送信してよい。
【0117】
これにより、例えば角度範囲を85度~95度に設定したり、90度のみに設定したりすることで、管理サーバ50は、検出された回転角度が所定の角度の場合に限って景品コンテンツを提供できる。また、ユーザは、例えばスマートフォン30を所定の面内で回転させることで、所定の角度分、スマートフォン30を回転させ易くなる。したがって、ユーザが表示媒体10の2次元コードの表示面にスマートフォン30を密着させて回転操作を行うことで、スマートフォン30の回転角度を所定の角度にしようと試みることが期待される。よって、ユーザが店舗100に来店せずに、単にスマートフォン300の筐体を回転させるだけで景品コンテンツが提供されることを抑制でき、店舗100への来店数向上を見込める。
【0118】
また、回転情報は、センサ部36によってスマートフォン30の回転の態様(例えば、回転数、回転方向、回転速度)を含んでよい。処理部51は、スマートフォン30の回転の態様に基づいて、景品コンテンツを決定してよい。これにより、管理サーバ50は、様々な回転の態様に応じて、景品コンテンツを変更可能である。
【0119】
また、処理部51は、前記回転情報の取得から前記景品コンテンツの送信までの時間の少なくとも一部の時間において、景品コンテンツの提供を演出するための演出情報をスマートフォン30に送信し、この演出情報をスマートフォン30によって提示させてよい。
【0120】
これにより、管理サーバ50は、スマートフォン330に対して、例えば、リアルなカプセルトイを回転操作した場合に連想される景品落下演出を、画像表示及び音の少なくとも一方で表現させた後、景品コンテンツの情報を提供できる。よって、ユーザは、リアルなカプセルトイを回転操作したような体感を得ることができる。したがって、デジタルカプセルトイのエンターテインメント性が上がる。
【0121】
また、本実施形態のスマートフォン30(携帯端末の一例)は、管理サーバ50から景品コンテンツを提供される。スマートフォン30は、スマートフォン30の筐体の回転を検出するセンサ部36(検出部の一例)と、景品コンテンツの提供を受けるための処理を行う処理部31と、を備える。処理部31は、表示媒体10が表示する2次元コードの読取情報を取得する。処理部31は、通信部33を介して、2次元コードの読取情報を管理サーバ50へ送信する。処理部31は、通信部33を介して、2次元コードの読取情報の送信後に、センサ部36により検出されたスマートフォン30の回転情報を管理サーバ50へ送信する。処理部31は、通信部33を介して、回転情報に対応する(回転情報に基づく)景品コンテンツの情報を受信する。なお、表示媒体10が表示するコードは、情報提供媒体が提供する景品提供アプリを起動するための起動情報の一例である。なお、処理部31は、起動情報を、近距離通信技術等を用いて情報提供媒体から取得してもよい。
【0122】
これにより、ユーザは、実際に物理的な媒体(スマートフォン30の筐体)を回転させる操作を実空間で行うので、リアルなカプセルトイ(物理的なカプセル自販機)での景品コンテンツの抽出のための操作を、物理的に体験できる。この場合、ユーザは、実空間において器具を回転操作しているという体感を十分に得られることができる。よって、スマートフォン30は、ユーザを楽しませる、エンターテインメント性を向上できる。また、スマートフォン30は、回転操作を行ったユーザの情報を提供できる。したがって、店舗100の店員は、該当するユーザの過去の購入履歴や行動履歴を加味して接客を補助できる。このように、スマートフォン30は、回転操作が可能な器具を用いた景品コンテンツの提供の享受を、アナログの利点とデジタルの利点の双方を活かして実施できる。
【0123】
以上、図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本開示は、回転操作が可能な器具を用いた景品コンテンツの提供を、アナログの利点とデジタルの利点の双方を活かして実施できるサーバ、携帯端末、景品コンテンツ提供方法、及び景品コンテンツ取得方法等に有用である。
【符号の説明】
【0125】
5 景品コンテンツ提供システム
10 表示媒体
10A ポスター
30 スマートフォン
31,51 処理部
32,52 記憶部
33,53 通信部
34 表示部
35 操作部
36 センサ部
37 スピーカ
50 管理サーバ
100 店舗