特許 7473926 家具昇降用ジャッキ操作装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B1)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-04-16

(45)【発行日】2024-04-24

(54)【発明の名称】家具昇降用ジャッキ操作装置

(51)【国際特許分類】

   A47B 91/02 20060101AFI20240417BHJP

   B66F 3/08 20060101ALI20240417BHJP

【ＦＩ】

A47B91/02

B66F3/08

【請求項の数】 6

(21)【出願番号】P 2023108198

(22)【出願日】2023-06-30

【審査請求日】2023-07-13

(73)【特許権者】

【識別番号】710010906

【氏名又は名称】アクシス株式会社

(73)【特許権者】

【識別番号】593121634

【氏名又は名称】双葉実業株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】230115336

【弁護士】

【氏名又は名称】山下 あや理

(72)【発明者】

【氏名】井上 真一

(72)【発明者】

【氏名】村上 秀文

(72)【発明者】

【氏名】新田 典昭

【審査官】神尾 寧

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１７－９４０１８（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０００－７２９１（ＪＰ，Ａ）

【文献】実開昭６３－１９３３８（ＪＰ，Ｕ）

【文献】特開２００３－３１４７９０（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０００－３４２３６６（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２００１－２８７８９３（ＪＰ，Ａ）

【文献】中国特許出願公開第１１５２１３３１６（ＣＮ，Ａ）

【文献】米国特許第３２６５１７１（ＵＳ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ａ４７Ｂ ９１／０２

Ｂ６６Ｆ ３／０８

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

家具とその台輪との上下相互間に介在する複数のネジ式ジャッキと、
その複数のジャッキを連動連結する複数の伝動軸と、
その伝動軸を回転させることにより、複数の上記ジャッキを一挙同時に同一方向へ昇降作動させる１本の垂直な回転操作軸とを備えた家具昇降用ジャッキ操作装置において、
上記回転操作軸をその同じ垂直軸線上に位置するインナーローター回転用上部操作軸とアウターローター回転用下部操作軸との一対に分断し、
その上記伝動軸と傘歯車機構を介して連結一体化されたアウターローター回転用下部操作軸の上端部へ、アウターローターを一体回転し得るように取り付ける一方、
そのアウターローターの内部に嵌合するインナーローターを、そのインナーローター回転用上部操作軸の下端部へ一体回転し得るように取り付けると共に、
そのインナーローターの外周面に点在分布する複数の係合ボールを、上記アウターローターの内周面に対応形成された複数のボール受け入れ凹溝へ、その両ローターが常時一体回転し得る弾圧付勢状態に係合させて、
上記インナーローター回転用上部操作軸を上方から操作ハンドルにより回転操作して、インナーローターがアウターローターとの一体回転中に、そのインナーローターに上記係合ボールの弾圧付勢力よりも過大な負荷が作用したならば、その係合ボールが上記アウターローターのボール受け入れ凹溝から離脱して、インナーローターだけが空廻りすることにより、アウターローター回転用下部操作軸による伝動軸の回転が自ずと停止するように設定したことを特徴とする家具昇降用ジャッキ操作装置。

【請求項2】

インナーローターを平面視の円盤形として、断面ほぼＵ字形をなすアウターローターの内部へ嵌合し、
そのインナーローターの直径線上に沿ってバネ収納トンネルを貫通形成する一方、
アウターローターにおける上記バネ収納トンネルの開口両端部を閉鎖する内周面の直径線上に、向かい合う一対のボール受け入れ凹溝を設置すると共に、
そのアウターローターのボール受け入れ凹溝へ出没自在に係合する一対のスチールボールと、その両スチールボールの向かい合う相互間に介在する圧縮コイルバネとを、上記インナーローターのバネ収納トンネルに封入したことを特徴とする請求項１記載の家具昇降用ジャッキ操作装置。

【請求項3】

断面ほぼＵ字形をなすアウターローターと、その内部に嵌合する円盤形のインナーローターとを、家具の底面に取り付け固定された状態にある断面倒立Ｕ字形のカバーとそのベースプレートとから成るケーシングの内部に格納設置すると共に、
上記インナーローターの底面とアウターローターにおける断面ほぼＵ字形の内底面との上下相互間に、点在分布する複数の小さいスチールボールを介挿設置する一方、
そのアウターローターの底面と上記ケーシングのベースプレートとの上下相互間にも、点在分布する複数の小さいスチールボールを介挿設置したことを特徴とする請求項１記載の家具昇降用ジャッキ操作装置。

【請求項4】

断面ほぼＵ字形をなすアウターローターと、その内部に嵌合する円盤形のインナーローターとを、家具の底面に取り付け固定された状態にある断面倒立Ｕ字形のカバーとそのベースプレートとから成るケーシングの内部に格納設置すると共に、
そのケーシングにおけるカバーの周縁部と上記インナーローターの周縁部との向かい合う上下相互間に、そのインナーローターのラジアルペアリングを介挿設置したことを特徴とする請求項１記載の家具昇降用ジャッキ操作装置。

【請求項5】

インナーローター回転用上部操作軸とアウターローター回転用下部操作軸とを何れも六角棒として、
そのインナーローター回転用上部操作軸へ上方から操作ハンドルの対応する六角筒を、抜き差し自在に差し込み一体化する一方、
上記アウターローター回転用下部操作軸の下端部を傘歯車機構における下向き傘歯車のボス部へ、一体回転し得るように差し込み固定したことを特徴とする請求項１記載の家具昇降用ジャッキ操作装置。

【請求項6】

インナーローター回転用上部操作軸の六角棒をインナーローターのボス部へインサート成形すると共に、
アウターローター回転用下部操作軸の六角棒を傘歯車機構における下向き傘歯車のボス部へインサート成形したことを特徴とする請求項５記載の家具昇降用ジャッキ操作装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は可動間仕切り収納家具やその他の家具を昇降させるためのジャッキ操作装置に関する。

【背景技術】

【0002】

家具を移動させる複数のキャスターと、家具とその台輪との上下相互間に介在する複数のネジ式ジャッキと、その複数のジャッキを連動連結する複数の伝動軸と、その伝動軸を回転させることにより、上記ジャッキを一挙同時に同一方向へ昇降作動させる回転操作軸とから成り、その回転操作軸を上方から操作ハンドルによって、例えば左方向へ回転させれば、上記台輪の上昇と相対的に家具が下降して、その床面に接地するキャスターにより、家具を移動させることができる一方、同じく回転操作軸を逆な右方向へ回転操作すれば上記台輪の下降と相対的に家具が上昇して、その家具が住居の天井面と床面との上下相互間へ突っ張り状態に位置決め固定されることとなる家具昇降用ジャッキ操作装置は、例えば特許文献１、２に開示されているように、従来から公知である。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特許第６３５０９９４号公報

【文献】特許第３３３７４５７号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

ところが、上記操作ハンドルの手動操作による回転操作軸の回転中、家具の上面が住居の天井面に押し付け固定される位置（言わば上死点に到達した操作終了タイミング）を、正確に感得することは至難の業であり、その手探りの状態で回転操作されている通例のため、上記天井面を強く押し上げ過ぎて、その天井面を上向く凸状に歪み変形させたり、外れやすく損傷させたりするなどのおそれがある一方、天井面に対する押し付け固定状態が弱く又は不十分であると、家具自身のガタツキや不慮な動き出しなどを生じ、非常に危険である。

【0005】

この点、住居の経年変化に起因する天井高さのバラツキを考慮して、上記家具の上面には一定厚み（例えば２０ｍｍ）のクッション材から成る天井スペーサーが取り付けられているが、これも上記手探りの回転操作によって押し潰されるため、この種家具の利便性を阻害している現状である。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明はこのような課題の解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項１では 家具とその台輪との上下相互間に介在する複数のネジ式ジャッキと、

【0007】

その複数のジャッキを連動連結する複数の伝動軸と、

【0008】

その伝動軸を回転させることにより、複数の上記ジャッキを一挙同時に同一方向へ昇降作動させる１本の垂直な回転操作軸とを備えた家具昇降用ジャッキ操作装置において、

【0009】

上記回転操作軸をその同じ垂直軸線上に位置するインナーローター回転用上部操作軸とアウターローター回転用下部操作軸との一対に分断し、

【0010】

その上記伝動軸と傘歯車機構を介して連結一体化されたアウターローター回転用下部操作軸の上端部へ、アウターローターを一体回転し得るように取り付ける一方、

【0011】

そのアウターローターの内部に嵌合するインナーローターを、そのインナーローター回転用上部操作軸の下端部へ一体回転し得るように取り付けると共に、

【0012】

そのインナーローターの外周面に点在分布する複数の係合ボールを、上記アウターローターの内周面に対応形成された複数のボール受け入れ凹溝へ、その両ローターが常時一体回転し得る弾圧付勢状態に係合させて、

【0013】

上記インナーローター回転用上部操作軸を上方から操作ハンドルにより回転操作して、インナーローターがアウターローターとの一体回転中に、そのインナーローターに上記係合ボールの弾圧付勢力よりも過大な負荷が作用したならば、その係合ボールが上記アウターローターのボール受け入れ凹溝から離脱して、インナーローターだけが空廻りすることにより、アウターローター回転用下部操作軸による伝動軸の回転が自ずと停止するように設定したことを特徴とする。

【0014】

また、請求項２ではインナーローターを平面視の円盤形として、断面ほぼＵ字形をなすアウターローターの内部へ嵌合し、

【0015】

そのインナーローターの直径線上に沿ってバネ収納トンネルを貫通形成する一方、

【0016】

アウターローターにおける上記バネ収納トンネルの開口両端部を閉鎖する内周面の直径線上に、向かい合う一対のボール受け入れ凹溝を設置すると共に、

【0017】

そのアウターローターのボール受け入れ凹溝へ出没自在に係合する一対のスチールボールと、その両スチールボールの向かい合う相互間に介在する圧縮コイルバネとを、上記インナーローターのバネ収納トンネルに封入したことを特徴とする。

【0018】

請求項３では断面ほぼＵ字形をなすアウターローターと、その内部に嵌合する円盤形のインナーローターとを、家具の底面に取り付け固定された状態にある断面倒立Ｕ字形のカバーとそのベースプレートとから成るケーシングの内部に格納設置すると共に、

【0019】

上記インナーローターの底面とアウターローターにおける断面ほぼＵ字形の内底面との上下相互間に、点在分布する複数の小さいスチールボールを介挿設置する一方、

【0020】

そのアウターローターの底面と上記ケーシングのベースプレートとの上下相互間にも、点在分布する複数の小さいスチールボールを介挿設置したことを特徴とする。

【0021】

請求項４では断面ほぼＵ字形をなすアウターローターと、その内部に嵌合する円盤形のインナーローターとを、家具の底面に取り付け固定された状態にある断面倒立Ｕ字形のカバーとそのベースプレートとから成るケーシングの内部に格納設置すると共に、

【0022】

そのケーシングにおけるカバーの周縁部と上記インナーローターの周縁部との向かい合う上下相互間に、そのインナーローターのラジアルペアリングを介挿設置したことを特徴とする。

【0023】

請求項５ではインナーローター回転用上部操作軸とアウターローター回転用下部操作軸とを何れも六角棒として、

【0024】

そのインナーローター回転用上部操作軸へ上方から操作ハンドルの対応する六角筒を、抜き差し自在に差し込み一体化する一方、

【0025】

上記アウターローター回転用下部操作軸の下端部を傘歯車機構における下向き傘歯車のボス部へ、一体回転し得るように差し込み固定したことを特徴とする。

【0026】

更に、請求項６ではインナーローター回転用上部操作軸の六角棒をインナーローターのボス部へインサート成形すると共に、

【0027】

アウターローター回転用下部操作軸の六角棒を傘歯車機構における下向き傘歯車のボス部へインサート成形したことを特徴とする。

【発明の効果】

【0028】

請求項１の構成によれば、特に家具を上昇作動させて、住居の天井面へ押し付け固定すべく使用する場合に、そのインナーローター回転用上部操作軸を操作ハンドルにより回転操作して、インナーローターがアウターローターとの一体回転中に、そのインナーローターにアウトローターと係合しているボールの弾圧付勢力よりも過大な負荷（回転トルク）が付与されると、その係合ボールがアウターローターのボール受け入れ凹溝から離脱して、インナーローターだけが空廻りすることにより、アウターローター回転用下部操作軸から傘歯車機構と伝動軸を経て、複数のネジ式ジャッキに至るまでの伝動作用が断たれ、そのジャッキやネジ軸（昇降支柱）による家具の上昇が行われなくなるため、上記操作ハンドルにおける回転操作の終了タイミングを誤って、その家具を住居の天井面へ過度に強く押し付けてしまったり、また逆にその天井面に対する位置決め固定状態に不足を生じたりするおそれがなく、冒頭に述べた従来技術の課題を確実に解決できる効果がある。

【0029】

その場合、請求項２の構成を採用するならば、必要最小限度の部品からトルクリミッターを合理的に形作ることができ、これを限られたスペースへ小型コンパクトに格納設置し得るのであり、実用性に著しく優れる。

【0030】

請求項３や請求項４の構成を採用するならば、そのトルクリミッターとして機能するインナーローターとアウターローターとを、これが格納設置されたケーシングの内部において、円滑に安定良く回転作用させることができ、耐用性の向上にも役立つ。

【0031】

また、請求項５の構成を採用するならば、そのインナーローター回転用上部操作軸とアウターローター回転用下部操作軸との一対が、互いに同じ垂直軸線上に位置していることとも相俟って、操作ハンドルの回転操作によりインナーローターとアウターローターから傘歯車機構に至るまで、円滑に安定良く回転作用させ得る効果がある。

【0032】

更に、請求項６の構成を採用するならば、インナーローター回転用上部操作軸とアウターローター回転用下部操作軸との一対を何れも六角棒として、ダイカスト製のインナーローターや傘歯車機構の下向き傘歯車へインサート成形することにより、量産効果を期待することができる。

【図面の簡単な説明】

【0033】

【図1】本発明の実施形態に係る家具昇降用ジャッキ操作装置の全体を、その家具の下降状態として示す断面正面図である。

【図2】図１の底面図である。

【図3】図１の３－３線断面図である。

【図4】図３からネジ式ジャッキを抽出して示す拡大図である。

【図5】図１から操作ユニットを抽出して示す拡大図である。

【図6】操作ユニットのトルクリミッターにおけるインナーローターの空廻り状態を示す図５に対応する断面図である。

【図7】操作ユニットのトルクリミッターを抽出して示す分解斜面図である。

【図8】上記トルクリミッターの外観を示す正面図である。

【図9】図８の平面図である。

【図10】図９の底面図である。

【図11】図９の１１－１１線に沿う拡大断面図である。

【図12】上記トルクリミッターのインナーローターを抽出して示す分解斜面図である。

【図13】図９の１３－１３線に沿う拡大断面図である。

【図14】図１１の１４―１４線断面図である。

【図15】上記トルクリミッターにおけるインナーローターの空廻り状態を示す図１４に対応する断面図である。

【図16】上記トルクリミッターにおけるアウターローターの変形実施形態を示す図１４に対応する断面図である。

【図17】図１６のインナーローターが空廻りする状態を示す図１５に対応する断面図である。

【図18】操作ハンドルを抽出して示す平面図である。

【図19】図１８の１９－１９線断面図である。

【図20】操作ユニットの傘歯車機構を抽出して示す分解斜面図である。

【図21】上記傘歯車機構の断面図である。

【図22】図２１の平面図である。

【図23】図２１の底面図である。

【図24】上記傘歯車機構のケーシングを抽出して示す分解斜面図である。

【図25】家具における底板側の中間フレームに対する上記操作ユニットの取付け位置関係を示す分解斜面図である。

【図26】図２５の組立状態を示す斜面図である。

【図27】図２６の中間フレームが家具の底板に取付けられた状態を示す一部破断の正面図である。

【図28(a)】キャスターが床面に接地した下降操作状態の家具を示す正面図である。

【図28(b)】天井面に押し付け固定された上昇操作状態の家具を示す正面図である。

【図29】上記ジャッキ操作装置の全体を家具の上昇操作状態として示す図１に対応する断面正面図である。

【図30】図２９の３０－３０線断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0034】

以下、本発明の好適な実施形態に係る可動間仕切り収納家具の昇降用ジャッキ操作装置を詳述すると、その家具（Ｐ）の移動できるように操作された状態の全体を示した図１～３において、（１０）は上記家具（Ｐ）の矩形な底板であり、その周辺部からは包囲枠（外側台輪）（１１）が一体的に垂下している。（１２）はその包囲枠（１１）により外側から包囲される台輪（内側台輪）であって、家具（Ｐ）と別個に昇降することができ、これには複数（図例では左右一対）のジャッキ受けフレーム（１３）が平行に固定横架されている。

【0035】

他方、家具（Ｐ）の底板（１０）には上記台輪（１２）側のジャッキ受けフレーム（１３）と向かい合う複数（同じく左右一対）のジャッキ取付けフレーム（１４）と、その両ジャッキ取付けフレーム（１４）の左右相互間に介在する１個の中間フレーム（１５）と、同じく両ジャッキ取付けフレーム（１４）の外側に並列する複数（やはり左右一対）のキャスター取付けフレーム（１６）とが、すべてほぼ平行に配列設置されている。（１７）（１８）はその各ジャッキ取付けフレーム（１４）の前後両端部と中間フレーム（１５ ）の前後両端部を、家具（Ｐ）における底板（１０）と包囲枠（１１）との四隅部へ各々取り付けるためのブラケットと固定ビスである。

【0036】

その場合、左右一対のジャッキ取付けフレーム（１４）と中間フレーム（１５）は図１から明白なように、何れも断面ほぼＵ字形をなしており、その両ジャッキ取付けフレーム（１４）の内部空間には後述するネジ式ジャッキのネジ軸（昇降支柱）が逃し入れられるようになっている一方、中間フレーム（１５）の内部空間には後述する操作ユニットのトルクリミッターが設置されるようになっている。

【0037】

そして、上記家具（Ｐ）側のジャッキ取付けフレーム（１４）と台輪（１２）側のジャッキ受けフレーム（１３）との上下相互間には、複数（図例では４個）のネジ式ジャッキ（Ｊ）が介挿設置されている。また、上記中間フレーム（１５）における前端部又は後端部付近には操作ユニット（Ｕ）が取り付けられている。

【0038】

尚、上記キャスター取付けフレーム（１６）の下面には複数（図例では４個）のキャスター（自在車輪）（１９）が軸支されており、そのキャスター（１９）又はネジ式ジャッキ（Ｊ）によって、家具（Ｐ）の底板（１０）を全体的に安定良く支持することができるようになっている。

【0039】

上記ネジ式ジャッキ（Ｊ）の複数は図１～４から明白なように、その隣り合う同士の左右対称や前後対称となる配置状態にあるが、すべて同じ構成を備えており、（２０）はその上記ジャッキ取付けフレーム（１４）の下面に固定一体化されたケーシングであって、断面ほぼＵ字形をなし、その垂直中心線上に１本のネジ軸（昇降支柱）（２１）が立設されている。

【0040】

しかも、その垂直のネジ軸（２１）はケーシング（２０）を貫通しており、その下端部が上記台輪（１２）側のジャッキ受けフレーム（１３）へ、廻り止め用の座板（２２）と締結ビス（２３）によって固定一体化されている一方、上端部がジャッキ取付けフレーム（１４）の下面に開口するネジ軸逃し孔（２４）を通じて、そのジャッキ取付けフレーム（１４）の内部空間へ逃し入れられるようになっている。

【0041】

（２５）は上記ネジ軸（２１）に螺合された雌ネジ回転筒であって、ケーシング（２０）内での自転のみを行うように拘束されており、その上部から連続一体に張り出された下向きの傘歯車（２６）が、上記ケーシング（２０）の胴面へ回転自在に軸受けされた横向きの傘歯車（２７）と常時噛合する状態にある。

【0042】

つまり、その噛合する傘歯車（２６）（２７）により雌ネジ回転筒（２５）が時計方向（右方向）又は反時計方向（左方向）へ回転されれば、これと螺合されている上記ネジ軸（２１）が図１、３や図２９、３０のように、そのケーシング（２０）の垂直中心線に沿って昇降運動のみを行い、上記台輪（１２）を昇降させることができるようになっているのである。（２８）は上記雌ネジ回転筒（２５）の上端部に嵌め付けられたスラストベアリング、（２９）は横向き傘歯車（２７）の軸受け用カラーを示している。

【0043】

また、先に一言した操作ユニット（Ｕ）は相互の同じ垂直軸線（Ｈ―Ｈ）上に位置する上下一対の垂直な回転操作軸（３０Ａ）（３０Ｂ）と、上記中間フレーム（１５）へ上下方向から言わば積層する関係状態に取り付けられたトルクリミッター（Ｔ）並びに傘歯車機構（Ｇ）とから成り、図１のように、家具（Ｐ）における底板（１０）の上方（家具自体の内側）から操作ハンドル（３１）を用いて、その回転操作軸（３０Ａ）（３０Ｂ）を時計方向（右方向）又は反時計方向（左方向）へ回転操作することにより、上記した複数のネジ式ジャッキ（Ｊ）を一挙同時に同一方向へ同一速度で昇降作動させることができるようになっている。

【0044】

即ち、操作ユニット（Ｕ）の具体的な構成を図５～２４に基いて説明すると、先ずそのトルクリミッター（Ｔ）は断面ほぼＵ字形をなす円盤状のアウターローター（３２）と、そのＵ字形の内部に嵌合された円盤形のインナーローター（３３）とから成り、そのインナーローター（３３）の外周面に点在分布する複数（図例では直径線上での向かい合う一対）のスチールボール（３４）が、アウターローター（３２）の内周面に対応形成された複数（図例では放射対称分布型の合計４個）のボール受け入れ凹溝（３５）へ、図１１、１４のような弾圧付勢状態に係合されることによって、その両ローター（３２）（３３）の一体回転し得るように組み立てられている。

【0045】

そのスチールボール（３４）をボール受け入れ凹溝（３５）の内部へ常時係合するように、押し込み弾圧するための圧縮コイルバネ（トルクバネ）（３６）は、インナーローター（３３）の直径線上に沿って貫通形成されたバネ収納トンネル（３７）に封入されている。（３８）はその圧縮コイルバネ（３６）の両端部と両スチールボール（３４）との間に介在する一対のバネリテーナーであり、硬質の合成樹脂（ポリアセタール）から成る。

【0046】

その場合、上記スチールボール（３４）に弾圧付勢力を与える圧縮コイルバネ（トルクバネ）（３６）の最大荷重（Ｎ）は、適当な一例として約９．０ｋｇｆに設定されており、インナーローター（３３）とアウターローター（３２）との一体回転中において、その予めの設定荷重よりも過大な負荷（回転トルク）が作用するや否や、上記スチールボール（３４）とそのボール受け入れ凹溝（３５）との係合状態は図１５のように自ずと解除され、そのインナーローター（３３）だけが空廻りするようになっている。

【0047】

尚、図例では一対のスチールボール（３４）をその共通する１本の圧縮コイルバネ（３６）によってボール受け入れ凹溝（３５）へ、一挙同時に押し込み弾圧付勢しているが、そのスチールボール（３４）の３個以上を全体的な放射対称型に点在分布させても良い。

【0048】

また、図例では亜鉛ダイカスト製のアウターローター（３２）における厚みの一定な円周面を部分的に弯曲させることにより、その内周面が円弧状に陥没するボール受け入れ凹溝（３５）として造形しているが、要するにスチールボール（３４）を受け入れることによって、両ローター（３２）（３３）を一体回転し得る係合状態に保つことができれば足りる。そのボール受け入れ凹溝（３５）を図１６、１７の変形実施形態に示す如く、上記スチールボール（３４）と同じ向かい合う一対の２個だけ設置するにとどめても良い。

【0049】

そして、上記トルクリミッター（Ｔ）は図７～１３のように、断面倒立Ｕ字形のカバー（３９）とその底面をなすベースプレート（４０）とから、複数の皿ビス（４１）並びに位置決め（芯出し）凸子（４２）によって組み立てられたケーシング（４３）の内部に格納されており、そのカバー（３９）の張り出しフランジ部（３９ａ）とベースプレート（４０）とが複数の固定ボルト（４４）によって、上記家具（Ｐ）の底板（１０）に裏当て状態として付属している中間フレーム（１５）へ取り付けられている。

【0050】

（４５）はそのケーシング（４３）におけるカバー（３９）の円形中心部に開口する操作ハンドル（３１）のボス部受け入れ孔、（４６）は同じくカバー（３９）の円形周縁部と、インナーローター（３３）の円形周縁部との向かい合う上下相互間に介挿設置されたラジアルベアリングであり、インナーローター（３３）を円滑に安定良く回転できるように保持している。

【0051】

（４７）は上記インナーローター（３３）の底面と、アウターローター（３２）における断面ほぼＵ字形の内底面との上下相互間へ、点在分布状態に介挿設置された複数の小さな第１スチールボールであり、両ローター（３２）（３３）の回転用滑り子（ベアリング）として機能する。

【0052】

また、アウターローター（３２）の底面と上記ケーシング（４３）のベースプレート（４０）との上下相互間にも、やはり滑り子（ベアリング）として働く複数の望ましくは同じ小さな第２スチールボール（４８）の複数が、やはり点在分布状態に介挿設置されており、アウターローター（３２）を円滑に安定良く回転できるように支持している。（４９）（５０）は上記第１、２スチールボール（４７）（４８）を各々保持する第１、２ボールリテーナーであり、硬質の合成樹脂（ポリアセタール）から図７のようなリング状に形成されている。

【0053】

更に言えば、上記相互の同じ垂直軸線（Ｈ－Ｈ）上に並ぶ垂直な回転操作軸（３０Ａ）（３０Ｂ）のうち、その上側の回転操作軸は上記トルクリミッター(Ｔ)におけるインナーローター回転用の好ましくは六角棒から成る上部操作軸（３０Ａ）として、図１１～１３のように、その下端部が亜鉛ダイカスト製インナーローター（３３）のボス部（３３ａ）へインサート成形されることにより、インナーローター（３３）を回転させることができるようになっている。

【0054】

しかも、その上部操作軸（３０Ａ）は上記ケーシング（４３）のカバー（３９）に開口する操作ハンドル（３１）のボス部受け入れ孔（４５）を通じて、上向きに張り出し垂立しており、その上方から図１や図５、６のように、操作ハンドル（３１）のボス部（３１ａ）がインナーローター回転用上部操作軸（３０Ａ）へ、抜き差し自在に差し込み使用されるようになっている。（３１ｂ）は同じく操作ハンドル（３１）のノブ、（５１）はその操作ハンドル（３１）のボス部（３１ａ）にインサート成形された六角筒（ナット）であり、上記六角棒から成る上部操作軸（３０Ａ）の上端部と嵌合する。

【0055】

他方、上記垂直軸線（Ｈ－Ｈ）上に位置する下側の回転操作軸は、同じくトルクリミッター（Ｔ）におけるアウターローター回転用のやはり好ましくは六角棒から成る下部操作軸（３０Ｂ）として、図５、６や図２０～２２のように、その下端部が上記傘歯車機構（Ｇ）における後述する下向き傘歯車のボス部にインサート成形されており、残る下部操作軸（３０Ｂ）の上端部がアウターローター（３２）の軸受けボス部（３２ａ）へ、一体回転し得るように差し込み嵌合されている。

【0056】

次に、上記トルクリミッター（Ｔ）と相俟って操作ユニット（Ｕ）を形作る傘歯車機構（Ｇ）は、図２０～２４のような上記垂直軸線（Ｈ－Ｈ）上に位置する亜鉛ダイカスト製の垂立回転筒（５２）と、その上部から連続一体に張り出す下向き傘歯車（５３）と、その下向き傘歯車（５３）と噛合回転する向かい合う一対の横向き傘歯車（５４）とを備えており、その両横向き傘歯車（５４）がこれらと隣り合う上記ネジ式ジャッキ（Ｊ）の対応的な横向き傘歯車（２７）と、望ましくは所要長さの六角棒から成る伝動軸（５５）を介して、各々連動連結されている。

【0057】

そのため、上記垂直軸線（Ｈ－Ｈ）上に位置するインナーローター回転用上部操作軸（３０Ａ）へ、その上方から操作ハンドル（３１）のボス部（３１ａ）を差し込み嵌合させて、トルクリミッター（Ｔ）のインナーローター（３３）を時計方向（右方向）又は反時計方向（左方向）へ回転操作すれば、図５、１１、１４のように、そのインナーローター（３３）とスチールボール（３４）を介して係合した状態にあるアウターローター（３２）と、傘歯車機構（Ｇ）をなす垂立回転筒（５２）の下向き傘歯車（５３）とが、同じ垂直軸線（Ｈ―Ｈ）上に位置するアウターローター回転用下部操作軸（３０Ｂ）を中心として、一挙同時に回転作用すると共に、その下向き傘歯車（５３）と噛合している両横向き傘歯車（５４）も一連に回転作用し、延いてはその回転作用が両伝動軸（５５）を経て、複数のネジ式ジャッキ（Ｊ）における上記雌ネジ回転筒（２５）に伝動され、これと螺合しているネジ軸（２１）の昇降運動により、家具（Ｐ）の台輪（１２）が図１、３や図２９、３０に示す如く、一挙同時に同一方向へ昇降されることになる。

【0058】

但し、上記操作ハンドル（３１）によるインナーローター回転用上部操作軸（３０Ａ）の回転操作中に、インナーローター（３３）のスチールボール（３４）をアウターローター（３２）のボール受け入れ凹溝（３５）へ押し込んでいるコイルバネ（トルクバネ）（３６）の弾圧付勢力（最大荷重）よりも過大な負荷（回転トルク）が作用した場合には、上記スチールボール（３４）が図６、１５のようにそのボール受け入れ凹溝（３５）から離脱して、インナーローター（３３）だけが空廻りすることにより、そのアウターローター回転用下部操作軸（３０Ｂ）から傘歯車機構（Ｇ）と伝動軸（５５）を経て、複数のネジ式ジャッキ（Ｊ）に至るまでの伝動が自ずと停止し、そのジャッキ（Ｊ）のネジ軸（昇降支柱）（２１）による上記台輪（１２）の昇降が行われないようになっている。

【0059】

上記操作ユニット（Ｕ）の傘歯車機構（Ｇ）は図２０～２４のように、断面ほぼＵ字形をなすカバー（５６）の張り出しフランジ（５６ａ）とその上面を施蓋するトッププレート（５７）とから、複数の皿ビス（５８）並びに位置決め（芯出し）凸子（５９）によって組み立てられたケーシング（６０）の内部に格納されており、そのトッププレート（５７）とカバー（５６）の張り出しフランジ部（５６ａ）がやはり複数の固定ボルト（６１）によって、家具（Ｐ）の底板（１０）に付属している中間フレーム（１５）へ取り付けられている。

【0060】

その場合、図示省略してあるが、上記操作ユニット（Ｕ）を構成するトルクリミッター（Ｔ）のケーシング（４３）と、傘歯車機構（Ｇ）のケーシング（６０）とは、互いに共通する複数の固定ボルト・ナットを用いて、上記中間フレーム（１５）へ上下方向から挟み付ける如く、一緒に取り付け（共付け）固定することも可能である。

【0061】

アウターローター回転用下部操作軸（３０Ｂ）が下向き傘歯車（５３）のボス部（５３ａ）にインサート成形されている旨を説明したが、そのボス部（５３ａ）は上記ケーシング（５９）のトッププレート（５７）へラジアルベアリング（６２）によって軸受けされている。

【0062】

また、その下向き傘歯車（５３）を張り出し形成された上記垂立回転筒（５２）の下端部は、同じくケーシング（６０）におけるカバー（５６）の円形中心部へやはりラジアルベアリング（６３）を介して軸受けされている。（６４）（６５）はそのラジアルベアリング（６３）のカバープレートとその固定ビス、（６６）は上記傘歯車機構（Ｇ）におけるケーシング（６０）の胴面へ横向き傘歯車（５４）を回転自在に軸受けするカラーである。

【0063】

尚、図５、６や図２７の符号（６７）は上記断面ほぼＵ字形をなす中間フレーム（１５）の内部空間と連通する操作ユニット(Ｕ)のトルクリミッター逃し入れ口であって、家具（Ｐ）の底板（１０）における上記中間フレーム（１５）の前端部又は後端部付近に切り欠き形成されており、ここから上記インナーローター回転用上部操作軸（３０Ａ）へ操作ハンドル（３１）のボス部（３１ａ）が、抜き差し自在に差し込み使用されることになる。（６８）はそのトルクリミッター逃し入れ口（６７）に嵌め付けられた開閉蓋付きの操作ハンドル収納ボックスであり、不使用時の上記操作ハンドル（３１）を紛失しないように保管する。

【0064】

本発明の好適な実施形態に係る可動間仕切り収納家具（Ｐ）の昇降用ジャッキ操作装置は、上記構成を備えており、その家具（Ｐ）を図１～３のような移動できる状態に操作する時は、その操作ハンドル（３１）のボス部（３１ａ）を上記操作ユニット（Ｕ）におけるトルクリミッター（Ｔ）のインナーローター回転用上部操作軸（３０Ａ）へ、上記底板（１０）の上方から抜き差し自在に差し込み使用して、好ましくは反時計方向（左方向）へ回転操作する。

【0065】

そうすれば、インナーローター（３３）とスチールボール（３４）を介して係合しているアウターローター（３２）と、傘歯車機構（Ｇ）をなす垂立回転筒（５２）の下向き傘歯車（５３）とが、上記インナーローター回転用上部操作軸（３０Ａ）と同じ垂直軸線（Ｈ－Ｈ）上に位置するアウターローター回転用下部操作軸（３０Ｂ）を中心として、一挙同時に同一方向へ回転作用すると共に、その回転作用は上記傘歯車機構（Ｇ）の横向き傘歯車（５４）から伝動軸（５５）を介して、複数のネジ式ジャッキ（Ｊ）へ悉く伝動され、そのジャッキ（Ｊ）のネジ軸（昇降支柱）（２１）が家具（Ｐ）の台輪（１２）を上昇させることと相対して、その家具（Ｐ）自身を下降させ、これに付属している複数のキャスター（１９）が図２８（ａ）のように、床面（Ｆ）へ接地することとなる。その場合、家具（Ｐ）の上面は住居の天井面（Ｃ）と接触しない低い高さ位置にあるため、上記家具（Ｐ）の据付け場所を変えるべく、その移動を自由に便利良く行うことができる。

【0066】

他方、その家具（Ｐ）を希望の据付け場所へ位置決め固定する時には、上記操作ハンドル（３１）を図１～３と逆な時計方向（右方向）へ回転操作する。そうすれば、その回転方向だけが逆になるだけであって、やはりインナーローター（３３）とアウターローター（３２）とが一体回転すると共に、傘歯車機構（Ｇ）も連動回転し、その回転作用が伝動軸（５５）を経て複数のネジ式ジャッキ（Ｊ）へ一挙同時に伝動され、そのジャッキ（Ｊ）のネジ軸（昇降支柱）（２１）が上記家具（Ｐ）の台輪（１２）を、図２９、３０のように下降させることと相対して、その家具（Ｐ）自身を上昇させ、これに付属している複数のキャスター（１９）が床面（Ｆ）から浮上することになる。

【0067】

その場合、図２８（ｂ）に示すように、下降した上記台輪（１２）が床面（Ｆ）に接地する一方、これと相前後して、家具（Ｐ）の上面は住居の天井面（Ｃ）に接触することとなるが、上記操作ハンドル（３１）によるインナーローター回転用上部操作軸（３０Ａ）の回転操作を続行中に、万一上記インナーローター（３３）のスチールボール（３４）をそのアウターローター（３２）のボール受け入れ凹溝（３５）へ押し込んでいるコイルバネ（トルクバネ）（３６）の弾圧付勢力（最大荷重）よりも過大な負荷（回転トルク）が作用すると、そのスチールボール（３４）は図５、１４から図６、１５のように、ボール受け入れ凹溝（３５）から自ずと離脱して、インナーローター（３３）だけが空廻りすることにより、そのアウターローター回転用下部操作軸（３０Ｂ）から傘歯車機構（Ｇ）と伝動軸（５５）を経て、複数のネジ式ジャッキ（Ｊ）に至るまでの伝動を停止（切断）するようになっている。

【0068】

つまり、家具（Ｐ）の上面に取り付けられているクッション材の天井スペーサー（６９）が、その一定厚み（ｔ）（先に例示した２０ｍｍ）の完全に押し潰されてしまうまで、上記操作ハンドル（３１）の強力な回転操作を続行し、その終了タイミングを誤まると、住居の天井面（Ｃ）を歪み変形させたり、天井面（Ｃ）に亀裂を生じさせたりするおそれがある一方、その天井面（Ｃ）に対する家具（Ｐ）の押し付け固定状態に弱さや不足があると、家具（Ｐ）の不慮な動き出しなどを生ずるため、これらの事態を上記構成のトルクリミッター（Ｔ）を含む操作ユニット（Ｕ）の採用によって予防しているのである。

【0069】

この点、図例では上記圧縮コイルバネ（トルクバネ）（３６）の最大荷重（Ｎ）（弾圧付勢力）を、約９．０ｋｇｆに設定すると共に、天井スペーサー（６９）の一定厚み（ｔ）を２０ｍｍとして、そのうちの５ｍｍ（４分の１）が押し潰された（圧縮された）時に、上記圧縮コイルバネ（３６）がトルクバネとしての機能を発揮して、インナーローター（３３）を自ずと空廻りさせるように設定しているが、このような設定数値に限定するつもりはなく、適当に決めることができる。

【0070】

尚、図２９、３０の家具（Ｐ）を位置決め固定した状態から、上記操作ハンドル（３１）を再度反時計方向（左方向）へ回転操作することにより、その家具（Ｐ）を床面（Ｆ）に沿って移動させることができることは言うまでもない。

【符号の説明】

【0071】

（１０）・・・底板
（１１）・・・包囲枠（外側台輪）
（１２）・・・台輪
（１３）・・・ジャッキ受けフレーム
（１４）・・・ジャッキ取付けフレーム
（１５）・・・中間フレーム
（１６）・・・キャスター取付けフレーム
（１９）・・・キャスター
（２０）・・・ケーシング
（２１）・・・ネジ軸（昇降支柱）
（２５）・・・雌ネジ回転筒
（２６）・・・下向き傘歯車
（２７）・・・横向き傘歯車
（３０Ａ）・・インナーローター用回転用上部操作軸
（３０Ｂ）・・アウターローター回転用下部操作軸
（３１）・・・操作ハンドル
（３１ａ）・・操作ハンドルのボス部
（３２）・・・アウターローター
（３２ａ）・・アウターローターの軸受けボス部
（３３）・・・インナーローター
（３３ａ）・・インナーローターのボス部
（３４）・・・スチールボール（係合ボール）
（３５）・・・ボール受け入れ凹溝
（３６）・・・圧縮コイルバネ（トルクバネ）
（３７）・・・バネ収納トンネル
（３８）・・・バネリテーナー
（３９）・・・カバー
（４０）・・・ベースプレート
（４３）・・・ケーシング
（４６）・・・ラジアルベアリング
（４７）（４８）・・・スチールボール
（５１）・・・六角筒（ナット）
（５２）・・・垂立回転筒
（５３）・・・下向き傘歯車
（５３ａ）・・下向き傘歯車のボス部
（５４）・・・横向き傘歯車
（５５）・・・伝動軸
（５６）・・・カバー
（５７）・・・トッププレート
（６０）・・・ケーシング
（６９）・・・天井スペーサー
（Ｃ）・・・・天井面
（Ｆ）・・・・床面
（Ｇ）・・・・傘歯車機構
（Ｈ－Ｈ）・・垂直軸線
（Ｊ）・・・・ネジ式ジャッキ
（Ｐ）・・・・家具
（Ｔ）・・・・トルクリミッター
（Ｕ）・・・・操作ユニット

【要約】      （修正有）

【課題】家具を天井面へ過不足なく、自ずと正しく押し付け固定することができる家具昇降用のジャッキ操作装置を提供する。
【解決手段】互いに同じ垂直軸線（Ｈ－Ｈ）上に位置するインナーローター回転用の上部操作軸（３０Ａ）とアウターローター回転用の下部操作軸（３０Ｂ）とを備え、その下部操作軸に取り付けた断面ほぼＵ字形アウターローター（３２）の内部へ、上部操作軸に取り付けたインナーローター（３３）を嵌合させると共に、そのインナーローターの外周面に点在分布する係合ボール（３４）をアウターローターの内周面に対応形成されたボール受け入れ凹溝へ、トルクバネにより両ローターが一体回転し得る弾圧付勢状態に係合させて、操作ハンドルによる上部操作軸の回転操作中に、インナーローターにトルクバネの付勢力よりも過大な負荷が付与されたならば、そのインナーローターだけが空廻りするように設定した。
【選択図】図６

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28(a)】

【図28(b)】

【図29】

【図30】