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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】動画提供方法及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20240417BHJP
【FI】
G06Q50/20
G06Q50/20 300
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023211803
(22)【出願日】2023-12-15
【審査請求日】2023-12-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520252077
【氏名又は名称】株式会社NoSchool
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】徃西 聡
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-183487(JP,A)
【文献】特開2002-189893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するための、サーバ装置による通信ネットワークを介した動画提供方法であって、
前記閲覧者に関連する生徒の生徒情報を取得する生徒情報取得ステップと、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画の中から、前記閲覧者によって選択された選択項目に応じて選別された家庭教師の動画を並べて配置する動画提供ステップと、
前記閲覧者が視聴した前記動画の視聴情報を記憶する視聴情報記憶ステップと、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、前記生徒情報とに基づいて、前記選別された家庭教師の動画の中から他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記選別された家庭教師の動画の並び順を変更する動画レコメンドステップと、を備える、
動画提供方法。
【請求項2】
請求項1に記載の動画提供方法であって、
前記動画は、前記家庭教師の授業の様子を含む、
動画提供方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の動画提供方法であって、
オンライン授業の様子を解析して授業情報を取得する授業情報取得ステップをさらに備え、
前記生徒情報は、該生徒が既に受けた授業における前記授業情報を含み、
前記教師情報は、該家庭教師が既に行った授業における前記授業情報を含む、
動画提供方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の動画提供方法であって、
前記生徒情報は該生徒が希望する家庭教師の雰囲気を含み、前記教師情報は該家庭教師の雰囲気を含む、又は、
前記生徒情報は該生徒が希望する家庭教師の指導方針を含み、前記教師情報は該家庭教師の指導方針を含む、
動画提供方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の動画提供方法であって、
前記生徒情報は、該生徒の将来の希望の職業及び該生徒の将来の希望の業界の少なくとも1つを含み、
前記教師情報は、該家庭教師の教師以外の職歴を含む、
動画提供方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の動画提供方法であって、
前記生徒情報は、該生徒の志望校及び志望学部の少なくとも1つを含み、
前記教師情報は、該家庭教師が過去に指導した指導実績及び該家庭教師が過去に合格させた合格実績の少なくとも1つを含む、
動画提供方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の動画提供方法であって、
前記視聴情報は、閲覧者が視聴した動画を示す動画情報、視聴時間、視聴した動画に関連付けられた又は埋め込まれた教師情報の累計を含む
動画提供方法。
【請求項8】
閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するためのサーバ装置であって、
生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画の中から、前記閲覧者によって選択された選択項目に応じて選別された家庭教師の動画を並べて配置する動画提供部と、
前記閲覧者が視聴した前記動画の視聴情報を記憶する視聴履歴記憶部と、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、前記閲覧者に関連する前記生徒情報とに基づいて、前記選別された家庭教師の動画の中から他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記選別された家庭教師の動画の並び順を変更する動画レコメンド部と、を備える、
サーバ装置。
【請求項9】
請求項8に記載のサーバ装置であって、
オンライン授業の様子を解析して授業情報を取得する授業情報取得部を備え、
前記生徒情報及び前記教師情報は、前記授業情報取得部で取得された授業情報を含む、
サーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン家庭教師の自己紹介を含む動画を提供する動画提供方法及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、学校の授業内容や宿題の補習、受験対策などの目的で、家庭教師が生徒の自宅や指定された場所で授業を行う教育システムが存在する。以下の説明では、生徒と、該生徒の保護者とを区別しない場合に生徒側と称することがある。なお、生徒が未成年の場合には一般的に生徒には保護者が存在するが、生徒は未成年に限らないため保護者がいない場合もある。即ち、生徒側とは、生徒のみの場合、生徒の保護者のみの場合、生徒と保護者の両方を含む場合がある。
【0003】
従来の家庭教師システムでは、例えば、生徒側が家庭教師を探す場合、以下のステップを経て家庭教師が決定される。
(1)生徒側が家庭教師斡旋会社に問合せを行う。
(2)問い合わせを受けた家庭教師斡旋会社が生徒情報に基づき、登録された家庭教師の中から適切な家庭教師を選定する。
(3)家庭教師斡旋会社が生徒側に家庭教師を紹介する。
(4)選定された家庭教師によるトライアル授業を経て、生徒側が家庭教師を決定する。
【0004】
このような場合、生徒側は家庭教師斡旋会社によって紹介された家庭教師以外にどんな先生がいるのか知り得ず、選択の余地がないといっても過言ではない。
【0005】
これに対し特許文献1には、学習者と学習支援者との仲介業務を支援するための学習支援サービスシステムが提案されている。この学習支援サービスシステムでは、学習者端末と、学習支援者端末と、学習支援情報を提供する事業者サーバとを通信ネットワークを介して接続し、事業者サーバは、学習者端末からの学習条件と学習支援者端末からの学習支援条件を受信して登録し、登録された学習条件と学習支援条件との照合を行って、双方の条件が満足され、且つ、双方の合意を取り付けたとき、双方に対して学習のための情報を提供することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2002-318859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年では、インターネットを通じて生徒と教師がリモートで授業を行うオンライン家庭教師システムが普及しつつある。このようなオンライン家庭教師システムでは、教師が生徒の自宅などに赴く必要がない。例えば、外国にいる教師が、日本にいる生徒に授業を行うことも可能である。オンライン家庭教師システムでは、生徒と教師との距離の制約がないため、従来の家庭教師システムに比べて、生徒側が選ぶことのできる家庭教師の数が、圧倒的に多い。
【0008】
このようなオンライン家庭教師システムでは、家庭教師を紹介する自己紹介動画を提供することで、生徒側に好みの家庭教師を選択してもらうことが考えられる。これにより、生徒側は自分の意志で、登録された家庭教師の中から良いと思う家庭教師を選択することができる。
【0009】
ここで、選ぶことのできる家庭教師の数が多いのは大きなメリットではあるものの、動画の視聴には時間を要する。例えば、選択可能な家庭教師が100人いる場合、家庭教師1人につき1本の動画を提供するとしても、100本の動画が存在することになる。このような状況において、効率的に生徒に合う家庭教師を見つける方法が望まれる。
【0010】
本発明は、オンライン家庭教師システムにおいて生徒側が自ら効率的に家庭教師を選定することが可能な動画提供方法及びサーバ装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するための動画提供方法であって、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画を並べて配置する動画提供ステップと、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、生徒の情報である生徒情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記動画の並び順を変更する動画レコメンドステップと、を備える。
【0012】
また、本発明は、
閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するためのサーバ装置であって、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画を並べて配置する動画提供部と、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、生徒の情報である生徒情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記動画の並び順を変更する動画レコメンド部と、を備える。
【0013】
また、本発明は、
閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するための動画提供方法であって、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画を並べて配置する動画提供ステップと、
前記閲覧者が視聴した複数の前記動画の視聴情報を記憶する視聴情報記憶ステップと、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、前記視聴情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記動画の並び順を変更する動画レコメンドステップと、を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、生徒側は効率的に家庭教師を探すことができる。また、生徒側は、家庭教師毎に作成された自己紹介動画を見れるため、家庭教師斡旋会社のチューターによって選定された家庭教師とは違い、自分で家庭教師を選定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】オンライン家庭教師の動画提供システム10の説明図である。
図2】管理サーバ20の機能ブロック図である。
図3】動画を含む家庭教師の紹介欄の一例を示す図である。
図4】動画を含む家庭教師の紹介欄の他の例を示す図である。
図5】本発明の動画レコメンド方法の一実施形態のフロー図である。
図6図5の動画レコメンド方法の変形例のフロー図である。
図7図5のフローで閲覧者がログインをしなかった場合の動画レコメンド方法のフロー図である。
図8】家庭教師斡旋会社のホームページにおける家庭教師選択用の第1画面の一例を示す図である。
図9】家庭教師斡旋会社のホームページにおける家庭教師選択用の第2画面の一例を示す図である。
図10】動画レコメンド処理により動画の並び順が代わった第2画面の一例を示す図である。
図11】動画レコメンド処理により3名の家庭教師の動画を表示するウィンドウがポップアップしたポップアップ画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態の動画提供方法について説明する。図1は、本発明の動画提供方法が実現可能な動画提供システム10の全体構成例を示す図である。本実施形態の動画提供システム10は、オンラインで授業を行うオンライン家庭教師(以下、家庭教師と称する)が生徒側に対して自己紹介するための動画を提供するものである。また、生徒側が家庭教師を決定した後には、この動画提供システム10を介して家庭教師がオンラインで授業を行うことが可能に構成されている。さらに、生徒が自習する際に動画提供システム10にログインすることで、家庭教師斡旋会社の管理者と連絡したり、自習の様子を監視できるように構成される。なお、生徒は、小学生、中学生、高校生、社会人を含む。
【0017】
動画提供システム10は、管理サーバ20を含んで構成される。管理サーバ20は、生徒端末30及び教師端末40のそれぞれと通信ネットワーク50を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク50は、例えばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0018】
生徒端末30及び教師端末40は、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。
【0019】
生徒側は、生徒端末30を操作して管理サーバ20にアクセスし、動画を閲覧したり、オンライン授業を受けたりすることができる。管理サーバ20からは、生徒端末30に対して、家庭教師からのメッセージがチャットメッセージ(以下、チャットと称する)として送信されることもある。
【0020】
家庭教師は、教師端末40を操作して管理サーバ20にアクセスし、動画を登録、更新したり、オンライン授業を行ったりすることができる。管理サーバ20からは、教師端末40に対して、生徒からのメッセージがチャットとして送信されることもある。
【0021】
管理サーバ20は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。管理サーバ20は、家庭教師の動画を該家庭教師の教師情報とともに管理する、又は、教師情報を家庭教師の動画の所有情報として管理する。
【0022】
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ20の機能ブロック図である。管理サーバ20は、動画記憶部21、動画提供部22、視聴履歴記憶部23、動画レコメンド部24、授業情報取得部25、自習情報取得部27、授業外連絡取得部29、生徒情報記憶部60、教師情報記憶部70などを備える。
【0023】
動画記憶部21は、家庭教師の動画に関する情報(以下、動画情報という。)を記憶する。動画情報には、動画を特定する動画IDに対応付けて、家庭教師を示す家庭教師ID、少なくとも1つの動画が含まれる。動画は、家庭教師自身が自己紹介をする自己紹介動画のみを含むものでもよく、自己紹介動画とともに家庭教師が行う授業の様子を撮影した授業動画を含むものでもよい。授業動画は、自己紹介動画とは別に授業動画として存在していてもよい。
【0024】
動画提供部22は、動画を生徒側に提供する。具体的には、動画提供部22は、家庭教師サービスを提供する家庭教師斡旋会社のホームページに動画を並べて配置する。また、動画提供部22は、ホームページの閲覧者の要求(選択)に応じて動画を再生する。動画提供部22は、動画とともに付加情報を提供することができる。例えば、動画提供部22は、動画とともに、家庭教師の氏名及び/又はニックネーム、生徒側からの評価、合格させた実績(以下、合格実績)等の教師情報、家庭教師が開設する授業の内容(コース名、授業料、授業コマ数、対象となる生徒など)、家庭教師が開設する授業の空き状況などを提供することができる。
【0025】
図3は、動画を含む家庭教師の紹介欄の一例を示す図であり、図4は、動画を含む家庭教師の紹介欄の他の例を示す図である。
図3及び図4の例では、ホームページ画面の上段に家庭教師の氏名及び/又はニックネーム、授業の空き状況、生徒側からの評価、及び動画が掲載される。また、ホームページ画面の中段に、合格実績等の教師情報が掲載され、ホームページ画面の下段に、家庭教師が開設する授業の内容が掲載されている。また、図4では、自己紹介動画と授業動画の2つの動画が別々に掲載されており、閲覧者は家庭教師の自己紹介動画と授業動画を別々に選択して視聴することができる。
【0026】
ホームページを訪れた閲覧者は、動画を視聴することで家庭教師の気質、人柄、個性などを知ることができる。また、動画に含まれる授業動画又は動画とは別に掲載された授業動画を閲覧することで授業の様子、雰囲気などを知ることができる。
【0027】
動画提供部22は、このように構成された動画を、例えば図9に示すように、ホームページ上に閲覧者が画面を上下にスクロールすることで順次現れるように複数並べて配置する。図9の例では、アルファベット順に、家庭教師A~Zが順に並べられている。動画の並べ方は、横方向に並べてよく、特に限定されるものではない。また、家庭教師A~Zの並び順は、評価順、新しい順など、適宜選択され得る。
【0028】
図2に戻って、視聴履歴記憶部23は、ホームページの閲覧者が視聴した動画を示す動画ID、視聴時間、視聴した動画に関連付けられた又は埋め込まれた教師情報の累計を記憶する。視聴時間は、例えば、動画のトータル時間に対する再生時間の再生率である。再生率が低いと閲覧者にとって関心のない家庭教師であることが推測され、再生率が高いと閲覧者にとって関心がある家庭教師であることが推測される。例えば教師情報の経歴が同じ家庭教師の再生率が高いことが累積から分かると、閲覧者が教師情報の経歴を重視していることが推測され、そのような経歴を有する家庭教師の動画をレコメンドすることで閲覧者は効率的に家庭教師を選択することが可能となる。また、教師情報の性別が男性の家庭教師の再生率が高いことが累積から分かると、閲覧者が男性の家庭教師を探していることが推測され、男性の家庭教師をレコメンドすることで閲覧者は効率的に家庭教師を選択することが可能となる。
【0029】
動画レコメンド部24は、複数の家庭教師の動画の中から閲覧者(生徒側)の希望に沿う家庭教師の動画をレコメンドする。レコメンドの表示方法は、図9に示すようにアルファベット順などに並べられた家庭教師の動画に対し、図10に示すように並び順を変更することでお勧めする家庭教師の動画を閲覧者の目につきやすいように画面の上方(最初)に持ってくることができる。図10の例では、家庭教師Cが最もお勧めする家庭教師であり、家庭教師Zがその次、家庭教師Fがさらにその次にお勧めする家庭教師である。
【0030】
また、レコメンドの表示方法は、図11に示すように、お勧めする所定の人数(本実施形態では3人)の家庭教師の動画を掲載する画面がポップアップする態様であってもよい。なお、これらのレコメンドの表示方法は一例であり、複数の自己紹介動画の中から、少なくとも1人のお勧めする家庭教師の動画が閲覧者(生徒側)に提供されればよく、その態様は種々選択され得る。
【0031】
動画レコメンド部24は、視聴された動画に含まれる教師情報又は視聴された動画に関連づけられた教師情報と、生徒の情報である生徒情報とに基づいてレコメンドする家庭教師を選定する。また、動画レコメンド部24は、これら教師情報及び生徒情報に加えて、閲覧者によって視聴された動画の教師情報の累計を含む視聴情報にも基づいて、レコメンドする家庭教師を選定してもよい。レコメンド方法の詳細については、後述する。
【0032】
授業情報取得部25は、既に契約した生徒がオンライン授業を受けた際の授業の様子を解析して授業情報を取得する。授業情報は、授業中に出された問題を解くのにかかる時間、授業中の教師への返答率/回答率などを含む。授業情報取得部25で取得した授業情報は、生徒情報の授業情報として生徒情報記憶部60に記憶される。授業情報は、生徒が授業を受けるたびに更新されることが好ましい。これにより、生徒の最新の授業の状況などを反映させることができる。
【0033】
自習情報取得部27は、生徒の自習中の様子を自習情報として取得する。自習情報は、自習時間、自習完了率、家庭教師から与えられた宿題の提出率/宿題提出速度などを取得するものであってもよい。自習時間は、自習開始から自習終了までの時間であり、自習完了率は設定した目標自習時間に対する自習時間の比率である。宿題の提出率は、家庭教師からのだされた宿題のうち生徒が提出又は回答した割合であり、宿題提出速度は、宿題にかかる日数である。これらは、生徒又は家庭教師から入力されてもよく、動画提供システム10によって自動的に入手されるものであってもよい。自習情報取得部27で取得した自習情報は、生徒情報の自習情報として生徒情報記憶部60に記憶される。自習情報は、生徒が宿題を提出したり自習したりするたびに更新されることが好ましい。これにより、生徒の最新の自習の状況、生徒のモチベーションの状態などを反映させることができる。
【0034】
授業外連絡取得部29は、授業外における生徒から家庭教師へ送信されたチャット、授業外における家庭教師から生徒へのチャットなどの授業外におけるチャットから、生徒のチャットの返信率、生徒から送信したメッセージに対する家庭教師の平均回答時間である平均既読時間、生徒及び家庭教師の授業外のコミュニケーション量などを取得する。授業外連絡取得部29で取得した生徒のチャットに関する情報は、生徒情報の授業外情報として生徒情報記憶部60に記憶され、授業外連絡取得部29で取得した家庭教師のチャットに関する情報は、家庭教師の授業外情報として教師情報記憶部70に記憶される。
【0035】
生徒情報記憶部60は、生徒IDに対応付けて、例えば、以下の情報を記憶する。
(基本情報)
・学年/年齢
・学校
・性別
・志望校/志望学部
・取りたい資格
・将来の希望の職業/業界
・居住地
・希望の教師の雰囲気
・希望の教師の指導方針
・習い事
・部活状況
・留学の希望の有無
(自習情報)
・自習時間
・自習完了率
・宿題提出率/宿題提出速度
(授業情報)
・授業中に問題を解くのにかかる時間
・授業中の教師への返答率/回答率
(授業外情報)
・授業外のチャットの返信率
・授業外のコミュニケーション量
【0036】
生徒情報のうち基本情報は、生徒の学年/年齢、学校、性別、志望校/志望学部、取りたい資格、将来の希望の職業/業界、居住地、希望の教師の雰囲気、希望の教師の指導方針、習い事、部活状況、留学の希望の有無の少なくとも1つを含む情報であり、家庭教師斡旋会社のホームページから新規登録する際に生徒側が入力してもよく、家庭教師斡旋会社とのやり取りから家庭教師斡旋会社の管理者が入力してもよい。
【0037】
希望の教師の雰囲気は、後述する教師情報の雰囲気と1対1で対応するように同じものでもよく、1対複数で対応するようなものでもよい。同様に、希望の教師の指導方針は、後述する教師情報の指導方針と1対1で対応するように同じものでもよく、1対複数で対応するようなものでもよい。
【0038】
生徒情報のうち授業情報は、既に契約している生徒(以下、既存の生徒とも称する)のオンライン授業において、問題を解くのにかかる時間、授業中の教師への返答率/回答率の少なくとも1つを含む情報であり、授業情報取得部25で取得される情報である。既存の生徒の生徒情報(授業情報、授業外情報)は、既存の生徒が受けている授業とは異なる科目の家庭教師を新たに探す場合、受けている授業と同じ科目の異なる家庭教師を新たに探す場合などに利用される。
【0039】
生徒情報のうち授業外情報は、オンライン授業外のチャットの返信率、授業外のコミュニケーション量の少なくとも1つを含む情報であり、授業外連絡取得部29で取得される情報である。
【0040】
これらの生徒情報は、少なくとも一部が家庭教師の動画をレコメンドする際の要素として利用される。
【0041】
教師情報記憶部70は、教師ID又は動画IDに対応付けて、例えば、以下の情報を記憶する。
(基本情報)
・対象科目
・対象となる生徒
・性別
・雰囲気
・指導方針
・合格実績(合格させた実績)
・現在又は過去の習い事
・取得している資格/指導経験のある資格
・経歴/学歴(学部含む)
・講師以外の職歴
・留学経験/海外滞在経験
・対策授業
(授業情報)
・生徒からの回答待ち時間
・生徒への質問率/問い掛け率
(授業外情報)
・授業外のチャットの平均既読時間
・授業外のコミュニケーション量
【0042】
教師情報のうち基本情報は、対象科目、対象となる生徒、性別、雰囲気、指導方針、合格実績、現在又は過去の習い事、取得している資格/指導経験のある資格、経歴/学歴(学部含む)、講師以外の職歴、留学経験/海外滞在経験、対策授業の少なくとも1つ以上を含む情報であり、家庭教師斡旋会社の管理者が家庭教師として登録を希望する者との面談後に入力することができる。なお、基本情報は、これらに限らず他の情報、例えば、家庭教師が過去に指導した指導実績などが含まれていてもよい。基本情報のうち、対象科目、対象となる生徒、対策授業は、後述する図8に示す家庭教師斡旋会社のホームページの第1画面で、「科目」、「学年」、「対象別」で家庭教師を絞るために利用され得る。対策授業は、科目をさらに細分化したもの、特定の資格、特定の学部/学科等を含む。
【0043】
教師情報の雰囲気は、一例として、「明るい/よく話す」、「真面目そう/穏やか」、「メリハリがある」、「プロ感がある」、「お兄ちゃん・お姉ちゃん的」、「勉強以外の引き出し/ユニークさがある」などから選択され得る。
【0044】
教師情報の指導方針は、一例として、「距離感なく打ち解け、まずは仲良くなる方針」、「マル秘のテクニックやオリジナル教材を使う方針」、「自身の原体験を大切にし、生徒の気持ちを汲み取り寄り沿うペースを合わせる方針」、「直ぐに結果をまず出す/最短ルートで進める方針」、「結果は後でまずは基礎の定着を第一にする方針」、「自学自習の定着を第一に考える方針」、「先生が全てカリキュラムを用意するので従ってくださいという方針」、「できるという実感を作り、成功体験を積み重ね(褒める)をする方針」、「勉強スケジュール管理などをしっかり行うタイプ」、「部活と勉強を両立することを大切にする方針」などから選択され得る。
【0045】
教師情報のうち授業情報は、生徒からの回答待ち時間、生徒への質問率/問い掛け率の少なくとも1つを含む情報であり、授業情報取得部25で取得される情報である。
【0046】
教師情報のうち授業外情報は、授業外のチャットの平均既読時間、授業外のコミュニケーション量を含む情報であり、授業外連絡取得部29で取得される情報である。
【0047】
これらの教師情報は、少なくとも一部が家庭教師の動画をレコメンドする際の要素として利用される。
【0048】
[レコメンド方法の詳細]
前述したように、動画レコメンド部24は、ホームページの閲覧者が視聴した動画に含まれる教師情報又は視聴した動画に関連づけられた教師情報と、生徒の情報である生徒情報とに基づいて家庭教師を選定し、該家庭教師の動画をレコメンドする。具体的に説明すると、動画レコメンド部24は、家庭教師斡旋会社のホームページから動画提供システムにログインした閲覧者によって動画が視聴されると、視聴された動画の動画IDに関連付けられた教師ID又は動画IDから教師情報記憶部70に記憶された教師情報を読み出すとともに、ログイン時に取得した生徒IDから生徒情報記憶部60に記憶された生徒情報を読み出す。そして、これら教師情報と生徒情報とをマッチングさせて少なくとも1人の家庭教師を選定し、選定した家庭教師の動画を閲覧者にレコメンドする。
【0049】
動画レコメンド部24は、生徒情報記憶部60に記憶された生徒情報、及び、教師情報記憶部70に記憶された教師情報の全てをマッチングに利用する必要はなく、生徒情報及び教師情報の少なくとも一部の情報をマッチングに利用すればよい。動画レコメンド部24は、例えば、生徒情報のうちの1つの情報と教師情報のうちの1つの情報を対応させてマッチングペアとして管理する。図2において、生徒情報記憶部60に記憶される生徒情報にはA-〇〇の番号を付し、教師情報記憶部70に記憶される教師情報にはB-〇〇の番号を付して、〇〇に入る数字が同じものをマッチングペアとする。
【0050】
生徒情報の希望の教師の雰囲気(A-19)と教師情報の雰囲気(B-19)とはマッチングペアであり、生徒情報の希望の教師の指導方針(A-20)と教師情報の指導方針(B-20)は、マッチングペアである。この2つのマッチングペアは、生徒と家庭教師との相性に関連する。例えば、明るい雰囲気を好む生徒に対しては、明るくよく話す家庭教師をレコメンドすることができる。また、応用問題よりも基礎の習得を重視する生徒に対しては、基礎の定着を第一にする指導方針の家庭教師をレコメンドすることができる。これにより、あとから「相性が合わなかった」、「思っていた先生と違っていいた」という理由で解約する事態が発生するのを抑制することができる。
【0051】
生徒情報の志望校/志望学部(A-14)と教師情報の合格実績(B-14)は、マッチングペアである。このマッチングペアは、生徒の志望先(志望校、志望学部)に関連し、ある大学の特定の学部への志望を希望する生徒に対しては、過去にその大学のその学部へ生徒を合格させた実績のある家庭教師をレコメンドすることができる。なお、教師情報の経歴/学歴(学部含む)(B-15)も教師情報の合格実績(B-14)とあわせて、生徒情報の志望校/志望学部(A-14)のマッチングペアとしてもよい。合格実績(B-14)の代わりに、教師情報の指導実績を生徒情報の志望校/志望学部(A-14)のマッチングペアとしてもよい。受験生の志望校/志望学部を考慮して家庭教師をレコメンドすることで、家庭教師への信頼感が増す。
【0052】
同様に、生徒情報の取りたい資格(A-16)と教師情報の取得している資格/指導経験のある資格(B-16)は、マッチングペアであり、資格試験の合格を目指す生徒に対してその資格を取得した家庭教師、又は、その資格の指導経験のある家庭教師をレコメンドすることができる。受験生に限らず、社会人の生徒も対象にすることができる。
【0053】
生徒情報の将来の希望の職業/業界(A-17)と教師情報の講師以外の職歴(B-17)は、マッチングペアである。このマッチングペアは、生徒の夢や将来像に関連し、例えば、将来的にIT業界で働きたいと考えている生徒に対しては、本業としてIT業界で働いており副業として家庭教師をしている家庭教師や、過去にIT業界で仕事をしていた家庭教師をレコメンドすることができる。家庭教師の家庭教師以外の職務経験を共有することで、生徒の夢や目標を育むことができるとともに、生徒と家庭教師とのコミュニケーションを促進できる。
【0054】
生徒情報の留学の希望の有無(A-23)と教師情報の留学経験/海外滞在経験(B-23)は、マッチングペアである。このマッチングペアは、生徒の海外志向に関連し、例えば、将来的にアメリカへの留学を考えている生徒に対しては、アメリカへの留学経験やアメリカに滞在経験のある家庭教師をレコメンドすることができる。家庭教師の海外での経験を共有することで生徒の夢や目標を育むことができるとともに、生徒と家庭教師とのコミュニケーションを促進できる。
【0055】
生徒情報の習い事(A-21)と教師情報の現在又は過去の習い事(B-21)は、マッチングペアである。このマッチングペアは、生徒の趣味に関連し、例えば、ピアノを習っている生徒に対してはピアノを習っていた又はピアノを習っている家庭教師をレコメンドすることができる。授業の枠を超えて趣味を共有することでコミュニケーションを促進できる。
【0056】
また、動画レコメンド部24は、生徒情報の一部をマッチングペアとせずに補足的に利用することができる。例えば、生徒情報の部活状況(A-22)に関し、例えば、部活の忙しい生徒に対しては宿題を多く出すことを指導方針とする家庭教師を除くように生徒情報を利用してもよい。また、既存の生徒における、生徒情報の自習時間(A-51)、自習完了率(A-52)、宿題提出率/宿題提出速度(A-53)に関し、例えば、宿題を率先して取り組む生徒に対しては宿題を重視する方針の家庭教師をレコメンドするように生徒情報を利用してもよい。
【0057】
既存の生徒における、生徒情報の問題を解くのにかかる時間(A-61)と教師情報の生徒からの回答待ち時間(B-61)は、マッチングペアである。このマッチングペアは、生徒と家庭教師の時間の感覚に関連し、例えば、授業中に出された問題に対してじっくり時間をかけて回答する生徒に対しては、生徒からの回答待ち時間を長く確保する生徒をレコメンドすることができる。生徒及び家庭教師の授業中の様子はオンライン家庭教師システムだからこそ取得できる情報であり、これを利用することで生徒に合う家庭教師をレコメンドすることができる。
【0058】
既存の生徒における、生徒情報の教師への返答率/回答率(A-62)と教師情報の生徒への質問率/問い掛け率(B-62)マッチングペアである。このマッチングペアは、授業中の時間の使い方に関連し、例えば、授業中に問題を解くのが得意ではない生徒に対しては授業中に生徒へ質問しない又は質問の少ない家庭教師をレコメンドすることができる。
【0059】
オンライン家庭教師システムでは授業外にも生徒と家庭教師との間でチャットでコミュニケーションをとることができる。例えば、生徒は、宿題の確認や疑問点を質問することができ、家庭教師はそれに答えることができる。生徒情報の授業外のチャットの返信率(A-71)と教師情報の授業外のチャットの平均既読時間(B-71)はマッチングペアであり、生徒情報の授業外のコミュニケーション量(A-72)と教師情報の授業外のコミュニケーション量(B-72)はマッチングペアである。例えば、授業外で積極的にコミュニケーションをとりたい生徒に対しては、レスポンスの早い家庭教師及び/又は本業として家庭教師をしている家庭教師をレコメンドすることができる。
【0060】
次に、動画提供方法のフローについて図5図7を参照しながら説明する。
先ず、家庭教師を探している生徒の保護者等の閲覧者は家庭教師斡旋会社のホームページにアクセスする(S1)。家庭教師斡旋会社のホームページの第1画面(例えば、トップ画面)は、例えば、図8に示すように、科目、学年、対象ごとに家庭教師を選択できるようになっている。また、ホームページの第1画面には、例えば右上に、既に登録した閲覧者がログインするためのログインボタンと、閲覧者が新規登録するための新規登録ボタンとが配置されている。
【0061】
図5に戻って既存の生徒や既に登録を済ませている閲覧者は、ホームページからログインを行うことができる(S2のYES)。ログインを行うと、動画レコメンド部24は生徒情報記憶部60から生徒情報を取得する(S3)。ここで、例えば英語の家庭教師を探している閲覧者は、図8に示すホームページの第1画面から英語を選択する。そうすると、生徒端末30の画面は、図8に示す第1画面から図9に示す第2画面に切り替わり、英語の家庭教師が例えばアルファベット順に表示される。ここで、閲覧者は、画面をスクロールして各家庭教師の教師情報を見ながら家庭教師の動画を再生し視聴することができる。
【0062】
閲覧者が1人の家庭教師の動画を視聴すると(S4のYES)、動画レコメンド部24は、生徒情報と、視聴した動画の教師情報とに基づき動画のレコメンドを行う(S5)。動画レコメンド部24は、例えば、閲覧者が視聴した家庭教師の教師情報の合格実績に基づき、英語の家庭教師のうち同じ合格実績を有する家庭教師を選択し、さらにいずれかのマッチングペアから適切な家庭教師をレコメンドする。
【0063】
例えば、動画レコメンド部24は、その閲覧者の生徒情報の「希望の教師の雰囲気」(A-19)に合う、教師情報の「雰囲気」(B-19)を有する家庭教師を選定したり、その閲覧者の生徒情報の「希望の教師の指導方針」(A-20)に合う、教師情報の「指導方針」(B-20)を有する家庭教師を選定したり、その閲覧者の生徒情報の「将来の希望の職業/業界」(A-17)に合う、教師情報の「講師以外の職歴」(B-17)を有する家庭教師を選定したりする。なお、最初の基準となる家庭教師の教師情報(上記合格実績)は、これに限定されず教師情報の中から適宜設定することができ、また、1つ以上の教師情報から設定してもよい。また、レコメンドするためのマッチングペアは、上記したものに限らず、他のマッチングペアを利用してもよく、複数のマッチングペアを利用してもよい。
【0064】
動画レコメンド部24は、複数のマッチングペアを利用する場合、マッチングペアに優先順位を設け、最初に優先順位の高いものからマッチングしてレコメンドの順番を決定してもよく、優先順位に応じて重みを持たせた点数付けを行い、点数が高いものから順にレコメンドの順番を決定してもよい。
【0065】
優先順位の高いものとして、例えば、生徒情報の「希望の教師の雰囲気」(A-19)と教師情報の「雰囲気」(B-19)、生徒情報の「希望の教師の指導方針」(A-20)と教師情報の「指導方針」(B-20)などが挙げられる。家庭教師を解約する際の理由として一番多いのが「相性が合わなかった」、「思っていた先生と違っていいた」という生徒と家庭教師との相性に関連するものである。そのため、これらのマッチングペアを重視して家庭教師をレコメンドすることで解約率を下げることができる。特に、既存の生徒においては、実際の授業情報を利用することで、より解約の発生を抑制することができる。
【0066】
レコメンドの表示方法は、前述したように、お勧めする家庭教師が順に並ぶように動画の並び順を変更してもよく(図10参照)、レコメンドする家庭教師の動画をポップアップ画面に表示させてもよく(図11参照)、他の方法で表示してもよい。
【0067】
ステップS5でレコメンドした後、及び、ステップS4で閲覧者が動画を視聴しなかった場合(S5のNO)、処理を終了する。
【0068】
図6は、図5で説明した動画レコメンド方法の変形例のフロー図である。なお、図5と同じ処理については説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0069】
図6の変形例では、ステップS5で動画のレコメンドを行った後に閲覧者が別の動画を視聴した場合(ステップS6のYES)、視聴履歴記憶部23は、視聴情報を記録する(S7)。視聴情報は、前述したように、閲覧者が視聴した動画を示す動画ID、視聴時間、視聴した動画に関連付けられた又は埋め込まれた教師情報の累計である。ログインした閲覧者の場合、視聴情報は、管理サーバ20のストレージに保存され得る。
【0070】
そして、動画レコメンド部24は、生徒情報と、視聴した動画の教師情報と、視聴情報に基づき動画のレコメンドを行う(S8)。即ち、ステップS5では、動画レコメンド部24は、生徒情報と視聴した動画の教師情報とに基づいてレコメンドを行っていたが、ステップS8では、動画レコメンド部24は、生徒情報及び視聴した動画の教師情報に加えて、視聴情報も参考にして動画のレコメンドを行う。
【0071】
動画レコメンド部24は、視聴情報から、視聴した動画の教師情報の共通する家庭教師情報を見出し、この共通する教師情報を有する家庭教師を選定してレコメンドすることで、閲覧者の関心のある家庭教師をレコメンドしやすくなる。
【0072】
ステップS8でレコメンドした後、閲覧者がさらに別の動画を視聴した場合には(S9のYES)、ステップS7及びステップS8の処理を繰り返す。閲覧者の視聴回数が増えれば増えるほど、閲覧者の関心のある家庭教師の動画がレコメンドされやすくなり、効率的に家庭教師を選定することが可能となる。
【0073】
ステップS6及びステップS9で閲覧者が動画の視聴を止めた場合には(ステップS6のNO、ステップS9のNO)、処理を終了する。
【0074】
図7は、閲覧者がログインしなかった場合のフロー図である。
図5及び図6のステップS2で閲覧者がログインをしなかった場合(S2のNO)、例えば、新規の閲覧者が新規登録をせずに動画の視聴をした場合(S11のYES)、視聴履歴記憶部23は、視聴情報を記録する(S12)。視聴情報は、前述したように、閲覧者が視聴した動画を示す動画ID、視聴時間、視聴した動画に関連付けられた又は埋め込まれた教師情報の累計である。ログインしていない閲覧者の場合、視聴情報は、生徒端末のクッキー(Cookie)又はローカルストレージに保存され得る。
【0075】
ここで、動画レコメンド部24は、視聴した動画の教師情報と、視聴情報とに基づき動画レコメンドを行う(S13)。言い換えると、動画レコメンド部24は、新規登録やログインしていない場合、生徒情報を利用することはできない。そのため、動画レコメンド部24は、生徒情報の代わりに、閲覧者の視聴情報を利用する。
【0076】
別の動画が視聴された場合(S14のYES)、動画レコメンド部24は視聴情報を累積し、新たに教師情報と視聴情報とに基づきレコメンドを行う処理を繰り返す。閲覧者が視聴を繰り返すことで閲覧者にとって関心のある家庭教師を精度よくレコメンドすることが可能となる。
【0077】
一方で、ステップS11及びステップS14で閲覧者が動画の視聴を止めた場合には(S11のNO、ステップS14のNO)、処理を終了する。
【0078】
以上のように、動画提供方法のステップS5において動画レコメンド部24は、複数の動画の中から、教師情報と生徒情報とに基づいて選定された家庭教師の動画をレコメンドするので、生徒側は効率的に生徒に合う家庭教師を探すことができる。さらに、ステップS8において動画レコメンド部24は、閲覧者の視聴情報も加えて家庭教師の動画をレコメンドすることで、生徒側はより効率的に生徒に合う家庭教師を探すことができる。また、家庭教師の自己紹介を含む動画を利用することで、生徒側は、家庭教師毎に作成された動画を見ることができ、家庭教師斡旋会社のチューターによって選定された家庭教師とは違い、自分で家庭教師を選定することができる。
【0079】
また、閲覧者がログインしていない場合には、生徒情報を利用することができない。そのため、ステップS13において動画レコメンド部24は、複数の動画の中から教師情報と視聴した視聴実績に基づいて選定された家庭教師の動画をレコメンドする。これにより、生徒情報が利用できない場合であっても、生徒側は効率的に関心のある家庭教師を探すことができる。
【0080】
なお、上記の実施形態で説明した動画提供方法は、例えば、予め用意されたプログラムをコンピュータ(プロセッサ)で実行することにより実現できる。本動画提供プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶され、記憶媒体から読み出されることによって実行されてもよい。また、本動画提供プログラムは、フラッシュメモリ等の非一過性の記憶媒体に記憶された形で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。
【0081】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0082】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0083】
(1) 閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するための動画提供方法であって、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画を並べて配置する動画提供ステップと、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、生徒の情報である生徒情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記動画の並び順を変更する動画レコメンドステップと、を備える、
動画提供方法。
【0084】
(1)によれば、複数の動画の中から、教師情報と生徒情報とに基づいて選定された家庭教師の動画がレコメンドされるため生徒側は効率的に生徒に合う家庭教師を探すことができる。また、生徒側は、家庭教師毎に作成された自己紹介動画を見れるため、家庭教師斡旋会社のチューターによって選定された家庭教師とは違い、自分で家庭教師を選定することができる。
【0085】
(2) (1)に記載の動画提供方法であって、
前記動画は、前記家庭教師の授業の様子を含む、
動画提供方法。
【0086】
(2)によれば、家庭教師による授業を家庭教師の選定前に視聴することができるので、生徒側は家庭教師による授業の雰囲気を予め知ることができる。従来の家庭教師斡旋会社を介した家庭教師斡旋システムでは、授業を受ける生徒しか授業を知ることができない場合が多く、保護者は生徒からの情報を頼りに家庭教師の良し悪しを判断せざるを得ないが、保護者も家庭教師の授業の様子を見ることができ、安心して家庭教師を選定することが可能となる。
【0087】
(3) (1)又は(2)に記載の動画提供方法であって、
前記生徒情報は、該生徒が既に受けた授業における授業情報を含み、
前記教師情報は、該家庭教師が既に行った授業における授業情報を含む、
動画提供方法。
【0088】
(3)によれば、オンライン授業の動画を解析することなどで得られる生徒の授業中の様子などを用いて、新たな家庭教師を提案することができる。これらの情報は、生徒のモチベーションなどによって変動するためより直近の生徒情報を利用できる。
【0089】
(4) (1)又は(2)に記載の動画提供方法であって、
前記生徒情報は該生徒が希望する家庭教師の雰囲気を含み、前記教師情報は該家庭教師の雰囲気を含む、又は、
前記生徒情報は該生徒が希望する家庭教師の指導方針を含み、前記教師情報は該家庭教師の指導方針を含む、
動画提供方法。
【0090】
(4)によれば、生徒が希望する家庭教師の雰囲気及び/又は生徒が希望する家庭教師の指導方針と、教師情報に含まれる家庭教師の雰囲気及び/又は家庭教師の指導方針とをマッチングさせることで、思っていた先生と違っていた、相性が合わなかった等の理由で解約する事態を抑制することができる。
【0091】
(5) (1)又は(2)に記載の動画提供方法であって、
前記生徒情報は、該生徒の将来の希望の職業及び該生徒の将来の希望の業界の少なくとも1つを含み、
前記教師情報は、該家庭教師の教師以外の職歴を含む、
動画提供方法。
【0092】
(5)によれば、家庭教師の社会人経験と、生徒の将来の希望の職業及び業界とに基づいて家庭教師を提案することで、生徒の夢や目標を育むことができる。また、生徒と家庭教師とのコミュニケーションを促進できる。
【0093】
(6) (1)又は(2)に記載の動画提供方法であって、
前記生徒情報は、該生徒の志望校及び志望学部の少なくとも1つを含み、
前記教師情報は、該家庭教師が過去に指導した指導実績及び該家庭教師が過去に合格させた合格実績の少なくとも1つを含む、
動画提供方法。
【0094】
(6)によれば、生徒の志望校や志望学部と、教師情報に含まれる家庭教師の指導実績や合格実績とをマッチングさせることで、家庭教師への信頼感を増加させることができる。
【0095】
(7) (1)又は(2)に記載の動画提供方法であって、
前記閲覧者が視聴した複数の前記動画の視聴情報を記憶する視聴情報記憶ステップをさらに備え、
前記動画レコメンドステップは、前記教師情報と、前記生徒情報と、前記視聴情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記動画の並び順を変更する、
動画提供方法。
【0096】
(7)によれば、より閲覧者の関心を惹く家庭教師の動画をレコメンドすることができ、生徒側はより効率的に生徒に合う家庭教師を探すことができる。
【0097】
(8) 閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するためのサーバ装置(管理サーバ20)であって、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画を並べて配置する動画提供部(動画提供部22)と、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、生徒の情報である生徒情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記動画の並び順を変更する動画レコメンド部(動画レコメンド部24)と、を備える、
サーバ装置。
【0098】
(8)によれば、複数の動画の中から、教師情報と生徒情報とに基づいて選定された家庭教師の動画が提案されるため生徒側は効率的に生徒に合う家庭教師を探すことができる。また、生徒側は、家庭教師毎に作成された自己紹介動画を見れるため、家庭教師斡旋会社のチューターによって選定された家庭教師とは違い、自分で家庭教師を選定することができる。
【0099】
(9) 閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するための動画提供方法であって、
家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画を並べて配置する動画提供ステップと、
前記閲覧者が視聴した複数の前記動画の視聴情報を記憶する視聴情報記憶ステップと、
前記閲覧者が視聴した前記動画に含まれる教師情報又は前記動画に関連づけられた教師情報と、前記視聴情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の前記動画を提案する、又は、前記動画の並び順を変更する動画レコメンドステップと、を備える、
動画提供方法。
【0100】
(9)によれば、複数の動画の中から教師情報と視聴した視聴実績に基づいて選定された動画が提案されるため、生徒側は効率的に関心のある家庭教師を探すことができる。また、生徒側は、家庭教師毎に作成された自己紹介動画を見れるため、家庭教師斡旋会社のチューターによって選定された家庭教師とは違い、自分で家庭教師を選定することができる。
【符号の説明】
【0101】
20 管理サーバ(サーバ装置)
22 動画提供部
24 動画レコメンド部
【要約】
【課題】オンライン家庭教師システムにおいて生徒側が自ら効率的に家庭教師を選定することが可能な動画提供方法及びサーバ装置を提案する。
【解決手段】閲覧者が動画を視聴してオンラインで授業を行う家庭教師を選定するための動画提供方法であって、家庭教師毎に作成された自己紹介を含む動画を並べて配置する動画提供ステップと、閲覧者が視聴した動画に含まれる教師情報又は動画に関連づけられた教師情報と、生徒の情報である生徒情報とに基づいて、他の少なくとも1人の家庭教師の動画を提案する、又は、動画の並び順を変更する動画レコメンドステップと、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11