(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】サッシ枠、開口部構造、及び建物
(51)【国際特許分類】
E06B 7/23 20060101AFI20240417BHJP
E06B 3/96 20060101ALI20240417BHJP
E06B 7/22 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
E06B7/23 Z
E06B3/96 B
E06B7/22 B
(21)【出願番号】P 2020064499
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【氏名又は名称】小松 靖之
(72)【発明者】
【氏名】山田 浩光
【審査官】小澤 尚由
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-117143(JP,A)
【文献】実開昭48-092733(JP,U)
【文献】実開昭57-174681(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/96 - 3/99
E06B 7/16 - 7/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦枠と、前記縦枠に接続される横枠と、前記縦枠と前記横枠の間に位置する平板状のシーラー部材と、を備えるサッシ枠であって、
前記縦枠及び前記横枠の何れか一方の端面に設けられた止水ライン形成部と、他方の側面との間に前記シーラー部材を挟持し、圧縮することにより止水ラインが形成され、
前記シーラー部材は、第1材料部と第2材料部とを有し、
前記第1材料部は、前記第2材料部よりも高い圧縮剛性を有し、
前記第1材料部は、
前記縦枠と前記横枠とに挟持される位置であって、前記止水ラインを横断しない位置に設けられていることを特徴とする、サッシ枠。
【請求項2】
前記シーラー部材は、前記縦枠と前記横枠とを締結する締結部材を通すための貫通孔を有し、
前記第1材料部の少なくとも一部は、前記貫通孔の周縁部に設けられている、請求項1に記載のサッシ枠。
【請求項3】
縦枠と、前記縦枠に接続される横枠と、前記縦枠と前記横枠の間に位置する平板状のシーラー部材と、を備えるサッシ枠であって、
前記縦枠及び前記横枠の何れか一方の端面に設けられた止水ライン形成部と、他方の側面との間に前記シーラー部材を挟持し、圧縮することにより、止水ラインが形成され、
前記縦枠と前記横枠との間に圧縮抑制部材が配置されており、
前記圧縮抑制部材は、前記シーラー部材よりも高い圧縮剛性を有し、
前記圧縮抑制部材は、前記止水ラインを横断しない位置に設けられていることを特徴とする、サッシ枠。
【請求項4】
前記圧縮抑制部材は、前記縦枠と前記横枠とを締結する締結部材の周囲を囲む板状の部材である、請求項
3に記載のサッシ枠。
【請求項5】
請求項1~
4の何れか一項に記載のサッシ枠を備えることを特徴とする建物の開口部構造。
【請求項6】
請求項
5に記載の開口部構造を有する建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の開口部に設置されるサッシ枠、開口部構造、及び建物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば建物の窓部等の開口部にはサッシ枠が設置され、開口部構造の一部を構成している。サッシ枠は、左右に位置し鉛直方向に延在する一対の縦枠と、上下に位置し水平方向に延在する一対の横枠とを、矩形枠状に枠組みした構成となっている。また、サッシ枠の角部に位置する縦枠と横枠との接続部は、勝ち側の枠材の側面に、負け側の枠材の端面が突き合わされた状態で接続されている。
【0003】
また、このようなサッシ枠の縦枠と横枠の接続部には、隙間を埋めて止水性を高める目的のシーラー部材(シーラー材)が、縦枠と横枠の接続面相互間に挟まれた状態で配置され、止水ラインを構成している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、
図7は、従来のサッシ枠10における縦枠13と横枠14(下枠)の接続部12を拡大して示したものである。この接続部12においては、縦枠13が勝ち側となる所謂「縦勝ち(縦通し)」の接続構造となっており、縦枠13の内側面13aに対して横枠14の軸方向における端面14aがシーラー部材16を介して突き合わされるように配置されている。また、縦枠13と横枠14とは、ボルトBを用いて締結されている。
【0006】
しかしながら、このようなサッシ枠10において、例えば地震による建物の層間変位等により、あるいは輸送時の揺れ等により、
図7に二点鎖線で示すように、縦枠13が横枠14との連結部を支点にして横枠14側に傾くように変形した場合、シーラー部材16の上端部16aに圧縮応力が集中し、シーラー部材16に意図しない過度の潰れ変形や破断等が生じる虞がある。また、
図7に二点鎖線で示す方向とは逆に、縦枠13が横枠14との連結部を支点にして横枠14から離間する側に傾く場合には、シーラー部材16の下端部16b側に大きな圧縮応力が付加され、潰れ変形や破断等が生じる虞がある。
【0007】
それゆえ本発明は、サッシ枠における縦枠と横枠との接続部において、当該縦枠と横枠と間に挟持されたシーラー部材の過度の変形または破損を抑制することが可能なサッシ枠、開口部構造、及び建物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のサッシ枠は、縦枠と、前記縦枠に接続される横枠と、前記縦枠と前記横枠の間に位置する平板状のシーラー部材と、を備えるサッシ枠であって、
前記縦枠及び前記横枠の何れか一方の端面に設けられた止水ライン形成部と、他方の側面との間に前記シーラー部材を挟持し、圧縮することにより止水ラインが形成され、
前記シーラー部材は、第1材料部と第2材料部とを有し、
前記第1材料部は、前記第2材料部よりも高い圧縮剛性を有し、
前記第1材料部は、前記止水ラインを横断しない位置に設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
なお、上記のサッシ枠において、前記シーラー部材は、前記縦枠と前記横枠とを締結する締結部材を通すための貫通孔を有し、
前記第1材料部の少なくとも一部は、前記貫通孔の周縁部に設けられていることが好ましい。
【0010】
また、本発明の他の態様としてのサッシ枠は、縦枠と、前記縦枠に接続される横枠と、前記縦枠と前記横枠の間に位置する平板状のシーラー部材と、を備えるサッシ枠であって、
前記縦枠及び前記横枠の何れか一方の端面に設けられた止水ライン形成部と、他方の側面との間に前記シーラー部材を挟持し、圧縮することにより、止水ラインが形成され、
前記縦枠又は前記横枠の少なくとも何れか一方に、対向する前記横枠又は前記縦枠に向けて突出する突起部が設けられており、
前記突起部は、前記シーラー部材よりも高い圧縮剛性を有し、
前記突起部は、前記止水ラインを横断しない位置に設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
また、上記のサッシ枠において、前記突起部は、前記縦枠又は前記横枠の端面に設けられていることが好ましい。
【0012】
また、上記のサッシ枠において、前記突起部の少なくとも一部は、前記縦枠と前記横枠とを締結するための締結部材を保持する締結穴の周縁部に設けられていることが好ましい。
【0013】
また、上記のサッシ枠において、前記突起部は、前記シーラー部材を貫通して前記対向する前記横枠又は前記縦枠に当接することが好ましい。
【0014】
また、本発明の他の態様としてのサッシ枠は、縦枠と、前記縦枠に接続される横枠と、前記縦枠と前記横枠の間に位置する平板状のシーラー部材と、を備えるサッシ枠であって、
前記縦枠及び前記横枠の何れか一方の端面に設けられた止水ライン形成部と、他方の側面との間に前記シーラー部材を挟持し、圧縮することにより、止水ラインが形成され、
前記縦枠と前記横枠との間に圧縮抑制部材が配置されており、
前記圧縮抑制部材は、前記シーラー部材よりも高い圧縮剛性を有し、
前記圧縮抑制部材は、前記止水ラインを横断しない位置に設けられていることを特徴とするものである。
【0015】
また、上記のサッシ枠において、前記圧縮抑制部材は、前記縦枠と前記横枠とを締結する締結部材の周囲を囲む板状の部材であることが好ましい。
【0016】
また、本発明の開口部構造は、上記何れかのサッシ枠を備えることを特徴とする建物の開口部構造である。
【0017】
また、本発明の建物は、上記の開口部構造を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、サッシ枠における縦枠と横枠との接続部において、当該縦枠と横枠と間に挟持されたシーラー部材の過度の変形または破損を抑制することが可能なサッシ枠、開口部構造、及び建物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態としてのサッシ枠の接続部を示す正面図である。
【
図2】
図1のサッシ枠における横枠の端面形状を示す側面図である。
【
図3】
図1のサッシ枠におけるシーラー部材を示す斜視図である。
【
図4】本発明の他の実施形態としてのサッシ枠を構成する横枠の端面形状を示す側面図である。
【
図6】本発明のさらに他の実施形態としてのサッシ枠を構成する横枠の端面及び圧縮抑制部材を示す側面図である。
【
図7】従来のサッシ枠の接続部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図において共通する部材・部位には同一の符号を付している。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態としてのサッシ枠1の接続部2を示す正面図である。まず、
図1に示すサッシ枠1を装着可能な建物の一例について説明する。
【0022】
本実施形態の建物は、例えば鉄骨造の骨組みを有する2階建ての住宅であり、鉄筋コンクリート造の基礎と、柱や梁などの骨組部材で構成された骨組架構を有し、基礎に固定された上部構造体と、で構成される。なお、骨組架構を構成する骨組部材は、予め規格化(標準化)されたものとすることができ、その場合、予め工場にて製造されたのち建築現場に搬入されて組み立てられる。
【0023】
上部構造体の骨組架構は、複数の柱及び複数の梁などから構成されている。骨組架構の外周部には、外周壁を構成する外装材等が配置される。また、骨組架構の層間部には、床部を構成する床スラブ材等が配置される。床スラブ材としては、例えば、ALCパネルを用いることできるが、折板、押出成形セメント板、木質パネル材などの別の部材を用いてもよい。さらに、骨組架構の上部には、陸屋根を構成する屋根床スラブ材等が配置される。屋根床スラブ材についても、ALCパネルを用いることができるが、ALCパネルに限られるものではない。
【0024】
建物の外周壁は、例えば、表面側に防水層としての塗膜が形成された軽量気泡コンクリート(ALC)からなるパネル状の外装材を連接されて構成された外部仕上げ層と、例えば、フェノールフォーム等の発泡樹脂系のパネル状の断熱材を外装仕上げ層の内面に沿って連接されて構成された断熱層と、石膏ボートと石膏ボード表面に貼設された壁クロス等の仕上げ材とで構成された内部仕上げ層と、を備えたものとすることができるが、この構成に限定されるものではない。外周壁は、少なくとも所定の防水性能を有している。
【0025】
サッシ枠1は、アルミなどの形材からなる左右の縦枠3の上下に、アルミなどの形材からなる上下の横枠4が枠組みされて構成される。サッシ枠1は、建物における開口部の内周縁に沿って設置され、開口部構造の一部を構成する。開口部構造は、例えばサッシ枠1に加えて、サッシ枠1を建物の躯体に接続するための接続部材、サッシ枠1を補強するための補強枠部材、サッシ枠1の室内側に配置されて装飾性、意匠性を付与する内装材、室外側に配置される外装材、あるいは、断熱性、止水性、防火性等を高めるための他の部材等を備えることができる。
【0026】
サッシ枠1は、建物の構造躯体に直接、又は他の部材を介して間接的に設置される。また、サッシ枠1は、例えば、1枚以上のガラス板と、当該ガラス板を取り囲んで保持する枠体とを有する障子を内側に保持することができる。なお、サッシ枠1は、例えば、その内側に2枚の障子をスライド可能に保持する引き違い形式の構造としてもよいし、4方(上下左右)の枠の一辺側に設けられたヒンジを支点とする揺動変位により開閉可能な内開き又は外開き形式の構造としてもよいし、障子を開閉不能とした、所謂はめ殺し形式の構造としてもよい。
【0027】
サッシ枠1は、左右の縦枠3と上下の横枠4とがシーラー部材6を介して垂直に接続されて、全体として矩形の枠を構成するものである。したがって、矩形のサッシ枠1の4つの角部にはそれぞれ接続部2が設けられている。
【0028】
サッシ枠1における2本の縦枠3は、鉛直方向に延在するとともに、矩形のサッシ枠1の左右両側(水平方向における両側)にそれぞれ位置している。
【0029】
また、サッシ枠1における上下の横枠4は、それぞれ水平方向に延在するとともに、左右一対の縦枠3の間に架設されている。横枠4は、2つの縦枠3の上端部同士を連結する上横枠と、下端部同士を連結する下横枠とを有する。なお、
図1は、屋外側から見た正面視のサッシ枠1の左下側の接続部2を示しており、
図1に示された横枠4は下枠であり、縦枠3は左枠である。
【0030】
縦枠3及び横枠4はそれぞれ、アルミニウムなどの金属からなる構成とすることができるが、これに限られず、他の金属もしくは所定の強度を有する樹脂からなる構成としてもよい。また、縦枠3及び横枠4はそれぞれ、材料の異なるまたは同一材料の複数の部材を組み合わせて構成してもよい。
【0031】
図1に示すように、本例の接続部2は、横枠4に対して縦枠3が勝ち側の枠となる所謂「縦勝ち(縦通し)」の接続構造となっている。すなわち、縦枠3の内側面3aに、横枠4の軸方向の端面4a(小口面)がシーラー部材6を挟んで突き当てられるように配置されている。また、接続部2における縦枠3と横枠4とは、締結部材としての2本のボルトBにより締結されている。ボルトBは、縦枠3の内側面3a(側面)よびシーラー部材6を貫通して、横枠4に締結されている。縦枠3の内側面3aには、ボルトBを通すための貫通孔3cが形成されており、同様に、シーラー部材6にも貫通孔6cが形成されている。本例の縦枠3の内側面3aは、全体が平坦面で構成されているが、これに限られず、凹部又は凸部を有していてもよい。横枠4には、ボルトBを締結するための締結穴(51a、52a)が設けられている。
【0032】
縦枠3は、例えば当該縦枠3の軸方向(長手方向)に延在する空洞が内部に形成された中空筒部3bを備える。中空筒部3bは、縦枠3の軸方向に垂直な横断面が、全周にわたって隙間なく閉じた環形状となっている。本例では、縦枠3の中空筒部3bを、横断面が四角形となる角筒状として説明するが、これに限らず、例えば横断面が他の多角形となる多角筒状とすることができる。
【0033】
図2は、横枠4の端面4aを示している。横枠4の断面形状は特に限定されず、本例のように内部に空洞4bを有する形材であってもよいし、内部に空洞4bを有していない形材であってもよい。
【0034】
横枠4は、引き違い形式のサッシの下枠である。横枠4は、屋外側の障子を支持する外レール41と、屋内側の障子を支持する内レール42と、外レール41の屋外側に位置する網戸レール43と、内レール42の屋内側に位置する屋内側壁44と、を有する。また横枠4は、外レール41、内レール42、及び網戸レール43の下端部に連なる支持壁45を有し、支持壁45の屋内側の端部は屋内側壁44に連結している。外レール41、内レール42、網戸レール43、屋内側壁44は、鉛直方向に延在しているが、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。また支持壁45は、水平方向に延在しているが、水平方向に対して傾斜していてもよい。
【0035】
横枠4は、支持壁45から下方に延びる屋外側の外立上壁46と、屋内側の内立上壁47と、外立上壁46及び内立上壁47の下端部に連なる傾斜壁48と、傾斜壁48から下方に延びる前壁49と、前壁49の下端部から屋内側に延びる下壁50と、を有する。外立上壁46、内立上壁47、及び前壁49は、鉛直方向に延在しているが、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。傾斜壁48は、屋内側から屋外側に向けて下向きに傾斜している。下壁50は、水平方向に延在しているが、水平方向に対して傾斜していてもよい。
【0036】
横枠4は、第1締結穴51aが形成された第1ボルト保持部51と、第2締結穴52aが形成された第2ボルト保持部52と、を有する。各締結穴51a、52aの内周面には、雌ねじが形成されている。また、横枠4は、傾斜壁48から下方に突出する第1突出壁53と、下壁50から下方に突出する第2突出壁54とを有する。第1突出壁53及び第2突出壁54は、鉛直方向に延在しているが、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。第1ボルト保持部51は、支持壁45と内立上壁47の連結部に連なり、支持壁45の下方、且つ内立上壁47の屋内側に位置する。第2ボルト保持部52は、傾斜壁48の下面に連なる。第1ボルト保持部51は、第2ボルト保持部52よりも上方、且つ、屋内側に位置している。第1ボルト保持部51及び第2ボルト保持部52の位置は適宜変更可能である。また、ボルト保持部は、本例のような2箇所に限られず、1箇所のみでもよいし、3箇所以上であってもよい。
【0037】
図2に二点鎖線のハッチングで示すように、横枠4の端面4aには止水ライン形成部Pが設けられている。止水ライン形成部Pは、縦枠3の内側面3a(側面)との間にシーラー部材6を挟持し、圧縮することにより止水ラインLを形成する。つまり、サッシ枠1の接続部2において、負け側の枠の端面(本例では横枠4の端面4a)に止水ライン形成部Pが設けられており、その止水ライン形成部Pによって接続部2の止水ラインLの形状が決まる。止水ライン形成部Pは、その全体が同一平面上に位置するように構成されている。なお、本例では横枠4の端面4a全体が同一平面上に位置するように構成されているが、これに限られるものではなく、部分的な凹部または凸部があってもよい。
【0038】
本例の止水ライン形成部Pは、
図2に示すように、屋内側壁44(の上部)、支持壁45(の屋内側の一部)、内立上壁47、傾斜壁48、前壁49及び下壁50(の屋外側部分)に対応する横枠4の端面4aで構成されている。
【0039】
止水ライン形成部P及び止水ラインLは、一端(屋内側の端部P1)から他端(屋外側の端部P2)まで連続する1本の線状の構成とすることができる。止水ライン形成部Pの屋内側の端部P1は、屋外側の端部P2よりも上方に位置する。また、止水ライン形成部Pは、全体として屋内側から屋外側に向かって、下向きに傾斜している。なお、止水ライン形成部Pの形状は適宜変更可能である。なお、止水ライン形成部Pに対応する止水ラインLは、
図3に示すように、一端(屋内側の端部L1)から他端(屋外側の端部L2)まで連続する1本の線状の構成とすることができる。シーラー部材6において止水ラインLを構成する部分は全て同一材料(第2材料部62)で構成されている。
【0040】
シーラー部材6は止水性を有する平板状(シート状)の部材である。シーラー部材6の形状は、横枠4の端面4aの外形に対応している。本例のシーラー部材6は、横枠4の端面4a全体を覆うことができるように形状されている。シーラー部材6は、各接続部2において、縦枠3と横枠4との間に挟持され、縦枠3と横枠4との間の隙間を埋めることにより、接続部2の止水性を確保することができるように構成されている。なお、縦枠3と横枠4の間に配置される前の、単独でのシーラー部材6の厚さは、例えば0.8mm以上、2mm以下とすることができるが、これに限られるものではない。また、縦枠3と横枠4の間に挟持され、ボルトBが締結された状態では、シーラー部材6が適度に圧縮されるため、そのような設置状態でのシーラー部材6の厚さは、例えば0.5mm程度とすることができるが、これに限られるものではない。本例のシーラー部材6は、全体の厚さが一定であるが、部分的に厚さが薄い部分又は厚い部分があってもよい。
【0041】
本実施形態のシーラー部材6は、第1材料部61と第2材料部62とを有する。第1材料部61は、第2材料部62よりも高い圧縮剛性を有する。つまり、第1材料部61は、第2材料部62に比べて圧縮し難い材料で構成されている。第1材料部61は、サッシ枠1の変形時に、シーラー部材6の第2材料部62が過度に圧縮されることを抑制するための構成である。なお、本例のシーラー部材6は、第1材料部61と第2材料部62のみで構成されているが、これに限られるものではない。
【0042】
シーラー部材6を構成する第1材料部61は、例えば金属(アルミ、鋼材等)や樹脂材料からなり、第2材料部62は、例えばブチルゴムからなる。なお、シーラー部材6を構成する第1材料部61及び第2材料部62の具体的な材料の構成は特に限定されない。シーラー部材6は、接続部2の止水性を確保するため、全体として、耐候性、水密性に優れ、柔軟性、弾力性に富んだ材料で構成されていることが好ましい。
【0043】
シーラー部材6の製造方法は特に限定されないが、例えば2色成形等により第1材料部61と第2材料部62とを一体成形してもよいし、別々に成形した第1材料部61と第2材料部62とを接着又は溶着等により結合したり、第2材料部62に第1材料部61を嵌め込むように結合したりしてもよい。
【0044】
本例の第1材料部61は、シーラー部材6の厚さ方向全体にわたって延在しているが、これに限られず、シーラー部材6の厚さ方向の一部のみに設けられていてもよい。
【0045】
第1材料部61は、止水ラインLを横断しない位置に設けられている。
図3に示す本例の第1材料部61は、
図2に示す横枠4の第1ボルト保持部51、第2ボルト保持部52、第1突出壁53、及び第2突出壁54に対応する位置に設けられている。第1材料部61の位置は、止水ラインLと重ならず、横枠4の端面4aと縦枠3の内側面3aに当接する(挟持される)位置であれば、図示例に限定されず適宜変更可能である。なお、第1材料部61は、止水ラインLから離間していることが好ましい。このような構成により、止水ラインLでのシーラー部材6(第2材料部62)の追従性(縦枠3と横枠4の変形に対する追従性)を高めることができる。その結果、止水ラインLにおける止水性の低下を抑制することができる。
【0046】
第2材料部62は、少なくとも止水ラインLと重なる位置に設けられている。本例のシーラー部材6は、第1材料部61を除く全体が第2材料部62で構成されている。第2材料部62は、第1材料部61を取り囲んでいる。
【0047】
シーラー部材6は、縦枠3と横枠4とを締結する締結部材としてのボルトBを通すための貫通孔65を有し、第1材料部61の少なくとも一部は、貫通孔65の周縁部に設けられている。第1ボルト保持部51及び第2ボルト保持部52の位置に対応する第1材料部61は、貫通孔65の周縁部に位置する。
【0048】
シーラー部材6は、止水ラインLを境界として区画される屋内側部分63(
図3のシーラー部材6において止水ラインLよりも上側の部分)と屋外側部分64(
図3のシーラー部材6において止水ラインLよりも下側の部分)とを有し、本例では第1材料部61の全体が、屋内側部分に配置されている。屋外側部分64は、止水ラインLを境界としてサッシ開口内側(サッシ枠1に囲まれる空間側)に位置し、屋内側部分63はサッシ開口外側(サッシ枠1が設置される外装材側)に位置する。
【0049】
以上のように、本実施形態のサッシ枠1は、縦枠3と、縦枠3に接続される横枠4と、縦枠3と横枠4の間に位置する平板状のシーラー部材6と、を備え、縦枠3及び横枠4の何れか一方の端面4aに設けられた止水ライン形成部Pと、他方の側面3aとの間にシーラー部材6を挟持し、圧縮することにより止水ラインLが形成され、シーラー部材6は、第1材料部61と第2材料部62とを有し、第1材料部61は、第2材料部62よりも高い圧縮剛性を有し、第1材料部61は、止水ラインLを横断しない位置に設けられている。このような構成により、例えば、地震により建物に層間変位が生じた場合や、サッシ枠1の搬送時の揺れ等により縦枠3が横枠4側または逆側に傾く方向に変位した場合でも、圧縮剛性の高い第1材料部61の働きによってシーラー部材6の圧縮を適切な範囲内に規制することができる。これにより、シーラー部材6の第2材料部62の過度の潰れ変形及び破断の発生等を防止することができる。
【0050】
したがって、本実施形態のサッシ枠1及び当該サッシ枠1を備えた建物の開口部構造によれば、サッシ枠1における縦枠3と横枠4との接続部2において、当該縦枠3と横枠4との間に挟持されたシーラー部材6の過度の変形または破損を抑制することができる。その結果、サッシ枠1の接続部2に設けられる止水ラインLでの止水性の低下を抑制することができる。
【0051】
また、本実施形態では、第1材料部61によってシーラー部材6の圧縮を適切な範囲内に規制することができるので、例えばサッシ枠1の組立時において、ボルトBを締め過ぎてシーラー部材6に過度の潰れ変形や破断が生じてしまうといったことも抑制することができる。
【0052】
なお、本例のように縦枠3に中空筒部3bを設けた場合には、中空筒部3bを有していない場合に比べて縦枠3の強度が高くなるため、縦枠3は湾曲または屈曲変形し難くなる。そのため、例えば、地震等により建物に層間変位が生じた際、あるいは輸送時に揺れた際等には、縦枠3は軸方向に直線的な形状を維持したまま横枠4側または逆側に傾くこととなり、シーラー部材6の上端部6aまたは下端部6bに大きな圧縮応力が加わり易い。よって、このように縦枠3が中空筒部3bを有する場合には、特に、本実施形態のようにシーラー部材6に第1材料部61を設けて圧縮を抑制することが有効である。
【0053】
また、本実施形態では、シーラー部材6が締結部材としてのボルトBを通すための貫通孔65を有し、第1材料部61の少なくとも一部は、貫通孔65の周縁部に設けられている。このような構成により、例えばボルトBの締め過ぎによるシーラー部材6の過度の変形または破損を、より効果的に抑制することができる。
【0054】
また、本実施形態では、シーラー部材6は、止水ラインLを境界として区画される屋内側部分と屋外側部分とを有し、第1材料部61の全体が、屋内側部分に配置されている。このような構成により、第1材料部61を設けたことによる止水ラインLでの止水性の低下をより確実に抑制することができる。
【0055】
なお、シーラー部材6の上端部6a及び下端部6bを適度に圧縮させる観点から、第1材料部61は、シーラー部材6の上端部6a及び下端部6bよりも上下方向の中央側に位置していることが好ましい。
【0056】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と基本的な機能が同一である部分は、図中、同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、他の実施形態としてのサッシ枠1を構成する横枠4の端面形状を示す側面図であり、
図5は当該横枠の正面図である。
【0057】
図4、5に示す横枠4の端面4aには、対向する縦枠3の内側面3aに向けて突出する突起部55が設けられている。本実施形態では、先の実施形態におけるシーラー部材6の第1材料部61に代えて、この突起部55を設けることによって、シーラー部材6の圧縮を適切な範囲内に規制するようにしている。突起部55は、横枠4の一部であり、横枠4と同一材料で構成されたものとすることができる。突起部55の圧縮剛性は、シーラー部材6の圧縮剛性よりも高い。本例では、横枠4の第1ボルト保持部51及び第2ボルト保持部52の端面に突起部55が設けられている。
【0058】
突起部55の、横枠4の端面4aからの突出高さは、縦枠3と横枠4に挟持されていない単独でのシーラー部材6の厚さよりも小さい。突起部55の突出高さは、縦枠3と横枠4に挟持された状態でのシーラー部材6の厚さ以下とすることができる。
【0059】
なお、本実施形態におけるシーラー部材6は、その全体が上記第2材料部62のみで構成された構成とすることができる。本例のシーラー部材6は、突起部55に対応する位置に貫通孔を有している。これにより、横枠4の突起部55の先端面55aは、シーラー部材6を貫通して縦枠3の内側面3aに直接、当接する。
【0060】
なお、横枠4の突起部55の先端面55aと縦枠3の内側面3aとの間にシーラー部材6を挟持するようにしてもよく、その場合、シーラー部材6は突起部55の周囲に比べて大きく押し潰されることとなる。また、シーラー部材6は、先の実施形態と同様に第1材料部61と第2材料部62を有する構成としてもよい。
【0061】
以上のように、本実施形態のサッシ枠1は、縦枠3と、縦枠3に接続される横枠4と、縦枠3と横枠4の間に位置する平板状のシーラー部材6と、を備え、縦枠3及び横枠4の何れか一方の端面4aに設けられた止水ライン形成部Pと、他方の側面3aとの間にシーラー部材6を挟持し、圧縮することにより止水ラインLが形成され、縦枠3又は横枠4の少なくとも何れか一方に、対向する横枠4又は縦枠3に向けて突出する突起部55が設けられており、突起部55は、シーラー部材6よりも高い圧縮剛性を有し、突起部55は、止水ラインLを横断しない位置に設けられている。このような構成により、先の実施形態と同様に、例えば、地震により建物に層間変位が生じた場合や、サッシ枠1の搬送時の揺れ等により縦枠3が横枠4側または逆側に傾く方向に変位した場合でも、突起部55の働きによってシーラー部材6の圧縮を適切な範囲内に規制することができる。これにより、シーラー部材6の過度の潰れ変形及び破断の発生等を防止することができる。
【0062】
なお、本例では、負け側の枠である横枠4の端面4aに突起部55を設けたが、例えば、横枠4の突起部55に代えて、勝ち側の枠である縦枠3の内側面3aに突起部を設けてもよいし、横枠4(負け側の枠)の端面4aと縦枠3(勝ち側の枠)の内側面3aの両方に突起部を設けてもよい。
【0063】
ここで、例えば勝ち側の枠である縦枠3の内側面3aに突起部を設けた場合、縦枠3に対する横枠4の位置がずれてしまうと、縦枠3の突起部が横枠4の端面4aで支持されなかったり、突起部が止水ライン形成部Pに重なり、止水性を低下させてしまったりする虞がある。これに対して、本実施形態では、負け側の枠である横枠4の端面4aに突起部55を設けたことにより、縦枠3と横枠4との間に位置ずれが生じたとしても、突起部55は縦枠3の内側面3aによって支持されるため、常にシーラー部材6の圧縮を適切な範囲に規制することができる。また、止水ライン形成部Pに突起部55が重なる虞もないので、止水ラインLでの止水性を低下させる虞もない。このように、本例では、負け側の枠である横枠4の端面4aに突起部55を設けたことにより、より確実に、シーラー部材6の過度の潰れ変形及び破断の発生等を防止することができるとともに、止水ラインLでの止水性を確保することができる。
【0064】
また、本実施形態では、突起部55の少なくとも一部が、縦枠3と横枠4とを締結するための締結部材としてのボルトBを保持する締結穴(51a、52a)の周縁部(第1ボルト保持部51、第2ボルト保持部52)に設けられている。このような構成により、例えばボルトBの締め過ぎ等によるシーラー部材6の過度の変形または破損を、より効果的に抑制することができる。
【0065】
また、本実施形態では、突起部55が、シーラー部材6を貫通して対向する縦枠3に当接する構成としている。このような構成により、突起部55と縦枠3の間にシーラー部材6を挟持する場合に比べて、シーラー部材6の変形に起因する止水性の低下をより確実に抑制することができる。
【0066】
図6は、さらに他の実施形態を示している。本実施形態では、縦枠3と横枠4の間に圧縮抑制部材70を配置することによって、シーラー部材6の圧縮を適切な範囲内に規制するようにしている。
【0067】
図6に示す横枠4は、第
1突出壁
53の下端部に連なる第3ボルト保持部56を有する。第3ボルト保持部56には、第3締結穴56aが形成されており、ボルトBを締結することができる。
【0068】
圧縮抑制部材70は、シーラー部材6よりも高い圧縮剛性を有し、止水ラインLを横断しない位置に設けられている。
【0069】
本実施形態において、圧縮抑制部材70は、縦枠3と横枠4とを締結する締結部材としてのボルトBの周囲を囲む板状の部材である。より具体的に、本例の圧縮抑制部材70は、円環板状のワッシャーである。
【0070】
本例では、横枠4の端面4aとシーラー部材6との間に圧縮抑制部材70を配置するようにしている。なお、縦枠3の内側面3aとシーラー部材6との間に圧縮抑制部材70を配置するようにしてもよい。あるいは、圧縮抑制部材70がシーラー部材6を貫通するように構成してもよい。すなわち、シーラー部材6に設けた圧縮抑制部材70に対応する貫通孔に圧縮抑制部材70を配置して、縦枠3の内側面3aと横枠4の端面4aとで圧縮抑制部材70の両面を挟持するようにしてもよい。
【0071】
なお、本実施形態におけるシーラー部材6は、その全体が上記第2材料部62のみで構成された構成とすることができる。また、シーラー部材6は、先の実施形態と同様に第1材料部61と第2材料部62を有する構成としてもよい。
【0072】
以上のように、本実施形態のサッシ枠1は、縦枠3と、縦枠3に接続される横枠4と、縦枠3と横枠4の間に位置する平板状のシーラー部材6と、を備え、縦枠3及び横枠4の何れか一方の端面4aに設けられた止水ライン形成部Pと、他方の側面3aとの間にシーラー部材6を挟持し、圧縮することにより止水ラインLが形成され、縦枠3と横枠4との間に圧縮抑制部材70が配置されており、圧縮抑制部材70は、シーラー部材6よりも高い圧縮剛性を有し、圧縮抑制部材70は、止水ラインLを横断しない位置に設けられている。このような構成により、先の実施形態と同様に、例えば、地震により建物に層間変位が生じた場合や、サッシ枠1の搬送時の揺れ等により縦枠3が横枠4側または逆側に傾く方向に変位した場合でも、圧縮抑制部材70の働きによってシーラー部材6の圧縮を適切な範囲内に規制することができる。これにより、シーラー部材6の過度の潰れ変形及び破断の発生等を防止することができる。
【0073】
本実施形態において、圧縮抑制部材70は、縦枠3と横枠4とを締結する締結部材としてのボルトBの周囲を囲む板状の部材である。このような構成により、圧縮抑制部材70の位置ずれをボルトBで抑制することができ、また、圧縮抑制部材70の取り付け作業も容易となる。
【0074】
なお、圧縮抑制部材70の形状、数、位置は適宜変更可能である。例えば、
図4、5に示す突起部55と同様の形状の圧縮抑制部材70を形成し、横枠4の第1ボルト保持部51及び第2ボルト保持部52の端面に、接着、溶着、溶接等により固定してもよい。圧縮抑制部材70は、止水ラインLに重ならない位置で、横枠4の端面4aに支持される位置に配置される。
【0075】
本発明に係るサッシ枠及び開口部構造は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲で記載された内容を逸脱しない範囲で、様々な構成により実現することが可能である。例えば、先の実施形態では、縦枠3が勝ち側となる縦勝ちの接続部2としていたが、横枠が勝ち側となる横勝ちの構成としてもよい。
【0076】
また、縦枠3及び横枠4にはそれぞれ、サッシ枠1周りの断熱性や止水性を高めるための部分を有していてもよい。当該断熱性や止水性を高めるための部分は、他の部材等を装着することにより形成してもよい。例えば、塩化ビニルなどの樹脂製の断熱部を、ねじ等の締結具を用いて締結したり、凹凸嵌合によって一体化したりすること等により取付けることができる。
【符号の説明】
【0077】
1:サッシ枠
2:接続部
3:縦枠(勝ち側の枠)
3a:内側面(側面)
3b:中空筒部
3c:貫通孔
4:横枠(負け側の枠)
4a:端面
4b:空洞
41:外レール
42:内レール
43:網戸レール
44:屋内側壁
45:支持壁
46:外立上壁
47:内立上壁
48:傾斜壁
49:前壁
50:下壁
51:第1ボルト保持部
51a:第1締結穴(締結穴)
52:第2ボルト保持部
52a:第2締結穴(締結穴)
53:第1突出壁
54:第2突出壁
55:突起部
55a:先端面
56:第3ボルト保持部
56a:第3締結穴
6:シーラー部材
6a:シーラー部材の上端部
6b:シーラー部材の下端部
6c:貫通孔
61:第1材料部
62:第2材料部
63:屋内側部分
64:屋外側部分
65:貫通孔
70:圧縮抑制部材
10:サッシ枠
12:接続部
13:縦枠(勝ち側の枠)
13a:縦枠の内側面
14:横枠
14a:横枠の軸方向における先端面
16:シーラー部材
16a:シーラー部材の上端部
16b:シーラー部材の下端部
B:ボルト(締結部材)
L:止水ライン
P:止水ライン形成部